Dictionary Search

晴姿

はれすがた [3] 【晴(れ)姿】
(1)美しい晴れ着を着た姿。
(2)晴れの場所に出ている姿。「土俵入りの―」

晴嵐

せいらん [0] 【晴嵐】
(1)晴れた日にたつかすみ。山気が蒸発してのぼるもの。「粟津の―(近江八景ノ一)」
(2)晴れた日に吹きわたる山風。「―梢を鳴らし/仮名草子・恨の介」

晴明

せいめい [0] 【晴明】 (名・形動)[文]ナリ
空の明らかに晴れ渡る・こと(さま)。「朦昧の雲霧を闢き―の影を現す/日本開化小史(卯吉)」

晴晴

はればれ [3] 【晴(れ)晴(れ)】 (副)スル
(1)心にわだかまりがなく,さっぱりして明るいさま。「―(と)した顔色」「どうも気分が―しない」「心も―と旅に出る」
(2)空が曇りなく晴れ渡っているさま。「天気ガ―トナッタ/日葡」

晴晴

せいせい [3][1] 【清清・晴晴】
■一■ (副)スル
さっぱりして気持ちのよいさま。心にわだかまりがなくすがすがしいさま。「いやな事が済んで気が―(と)した」
■二■ (形動タリ)
{■一■}に同じ。「心が―として良い/狂言・磁石」

晴晴しい

はればれし・い [5] 【晴(れ)晴(れ)しい】 (形)[文]シク はればれ・し
(1)心にわだかまりがなく,さっぱりと明るい。すっきりしている。「―・い顔つき」
(2)はなやかである。「五十四万石の大名の―・い行列に/阿部一族(鴎外)」
(3)さえぎるものがなく,見通しがいい。「北側の眺めは殊に―・かつた/彼岸過迄(漱石)」
(4)表立っていて格別に改まっている。はれがましい。「堀川院をば,さるべき事のおり―・しき料(リヨウ)にせさせ給ふ/大鏡(基経)」
(5)遠慮がない。はばかるところがない。「御心もて,―・しくもて出でさせ給はばこそ罪も侍らめ/源氏(椎本)」
(6)よく晴れ渡っている。「今朝まで―・しかりつる空ともおぼえず/枕草子 292」

晴曇

せいどん [0] 【晴曇】
晴れと曇り。晴天と曇天。

晴朗

せいろう [0] 【晴朗】 (形動)[文]ナリ
空が晴れて,うらうらとしているさま。「或―なる夏日(ナツノヒ)に/思出の記(蘆花)」
[派生] ――さ(名)

晴朗な

せいろう【晴朗な】
fair;→英和
fine;→英和
serene;→英和
bright (and clear).→英和

晴海

はるみ 【晴海】
東京都中央区南部の埋立地。1931年(昭和6)に完成。公団住宅・国際貿易センターや倉庫が立地。晴海埠頭(フトウ)は東京港の重要岸壁。

晴渡る

はれわた・る [4][0] 【晴(れ)渡る】 (動ラ五[四])
(1)空がくまなく晴れる。はれあがる。「―・った秋空」
(2)はでに飾りたてた姿で通行する。「雑色のこはき装束して―・るを/続古事談 2」

晴眼

せいがん [0] 【晴眼】
(1)盲目でない人の目をいう語。見える目。「―者」
(2)「正眼(セイガン){(1)}」に同じ。

晴着

はれぎ [3][0] 【晴(れ)着】
晴れの場所に着て行く服。晴れ衣装。よそゆき。「正月の―の娘さん」

晴着

はれぎ【晴着(を着て)】
(in) one's best clothes.

晴耕雨読

せいこううどく セイカウ― [5][0] 【晴耕雨読】 (名)スル
晴れた日には田畑をたがやし,雨の日には家で読書すること。悠々自適の生活にいう。

晴耕雨読の生活をする

せいこううどく【晴耕雨読の生活をする】
work in the field in fine weather and read at home in wet weather.

晴舞台

はれぶたい [3] 【晴(れ)舞台】
⇒晴れの舞台(「晴れ」の句項目)

晴衣装

はれいしょう [3] 【晴(れ)衣装】
晴れ着。

晴間

はれま [3] 【晴(れ)間】
(1)降り続く雨や雪などが一時的にやんだ間。「梅雨(ツユ)の―」
(2)雲の切れめにのぞき見える青空。
(3)物思いや悲しみのとぎれる間。「心の闇―なく嘆きわたり侍りしままに/源氏(松風)」

晴間

はれま【晴間(に)】
(during) a lull in a rain.→英和

晴陰

せいいん [0] 【晴陰】
晴れと曇り。

晴雨

せいう [1] 【晴雨】
晴れと雨。「―にかかわらず出発する」

晴雨に拘らず

せいう【晴雨に拘らず】
rain or shine.‖晴雨計 a barometer <falls,rises> .

晴雨計

せいうけい [0] 【晴雨計】
気象観測用の気圧計の通称。気圧の変化は天気と密接な関係があることからいう。晴雨儀。バロメーター。

晴雪

せいせつ [0] 【晴雪・霽雪】
雪が降ったあとの晴天。

晶出

しょうしゅつ シヤウ― [0] 【晶出】
液体から結晶が分かれて生成すること。溶液の濃縮や温度を下げることによって,結晶を析出させること。
→晶析

晶子

しょうし シヤウ― [1] 【晶子】
ガラス質の岩石中に含まれるきわめて小さい微結晶。

晶帯

しょうたい シヤウ― [0] 【晶帯】
一つの辺が互いに平行になっている結晶面の群。

晶族

しょうぞく シヤウ― [1] 【晶族】
結晶を,結晶形態のもつ回転・鏡映などの対称の要素の組み合わせによって分類したもの。三二種ある。結晶族。結晶類。数学では点群と呼ぶ。

晶晶

しょうしょう シヤウシヤウ [0] 【晶晶】 (ト|タル)[文]形動タリ
きらきらと輝くさま。「―として,銀色に光つて/日本北アルプス縦断記(烏水)」

晶析

しょうせき シヤウ― [0] 【晶析】
溶液または金属溶融物から結晶が分かれて生成すること。また,結晶を生じさせて分離する操作。特に,溶液を過飽和にして溶質を結晶として分離する場合にいうことが多い。

晶洞

しょうどう シヤウ― [0] 【晶洞】
鉱床や岩石中の空洞。普通,内部に鉱物の自形結晶が並んでいるものをいう。がま。

晶癖

しょうへき シヤウ― [0] 【晶癖】
同一物質の結晶形を比較したとき,結晶の構成面の数は同じでも,結晶面の成長の程度の違いが原因で結晶の外形が異なる現象。
→晶相

晶相

しょうそう シヤウサウ [0] 【晶相】
同一物質の結晶形を比較したとき,結晶の構成面の数と理想形が異なっている現象。
→晶癖(シヨウヘキ)

晶系

しょうけい シヤウ― [0] 【晶系】
⇒結晶系(ケツシヨウケイ)

晶質

しょうしつ シヤウ― [0] 【晶質】
純水中での拡散速度が大きく,水溶液から結晶として取り出しやすい物質の総称。無機塩類や低分子有機物がこれに入る。1861年,イギリスの化学者グレアムが提出した物質の分類で,コロイド(膠質)に対する。現代の化学ではほとんど用いられない用語。クリスタロイド。

晷針

きしん [0] 【晷針】
〔「晷」はひかげの意〕
古代の日時計の一種。台の上に一定の高さの棒を垂直に立て,その影の落ちる方角によって時間を計り,影の長短によって季節および一太陽年の長さを知る装置。日晷儀。

ち [1] 【知・智】
(1)物の道理を知り,正しい判断を下す能力。儒教における五常の一。
(2)〔哲〕
 (ア)「知識{(5)}」に同じ。
 (イ)知識を獲得するはたらき。
(3)〔仏〕
〔梵 jñāna〕
慧(エ)の一。真理に従って判断し,煩悩(ボンノウ)を打ち消す精神のはたらき。《智》

智仁親王

としひとしんのう 【智仁親王】
(1579-1629) 安土桃山・江戸初期の皇族。誠仁親王(陽光院)の第六皇子。桂宮(八条宮)第一代。桂離宮を造営,学問にも秀で,細川幽斎から古今伝授を受けて後水尾天皇に伝えた。

智光曼荼羅

ちこうまんだら チクワウ― 【智光曼荼羅】
天平時代,元興寺の智光が感得して画工に描かせたと伝えられる阿弥陀浄土変相図。および,それを模して作られた変相図。原本は1451年に焼失したといわれる。元興寺の本尊阿弥陀如来像厨子の裏板に描かれているのはその一つ。

智剣

ちけん [0] 【智剣】
〔仏〕 智慧(チエ)の剣。迷いを断ち切る智慧の力を剣にたとえていう語。

智力

ちりょく [1] 【知力・智力】
知恵のはたらき。知的な能力。「―・体力ともにすぐれる」

智勇

ちゆう [1][0] 【知勇・智勇】
知恵と勇気。「―兼備の名将」

智印

ちいん [0] 【智印】
〔仏〕 仏・菩薩が内にもっている悟りの智慧(チエ)を象徴的に示す,手指による印や器物。

智嚢

ちのう [1][0] 【知嚢・智嚢】
ちえぶくろ。また,すぐれた知恵の持ち主。

智将

ちしょう [0] 【知将・智将】
知略にたけた大将。

智山派

ちざんは 【智山派】
新義真言宗の一派。京都の智積(チシヤク)院が総本山。一六世紀末から一七世紀初頭にかけて,玄宥(ゲンユウ)によって成立した。

智巧

ちこう [0] 【知巧・智巧】
物事を運ぶ才知にすぐれていること。「欧洲人を以て―に偏すとなしたのは,固より錯(アヤマ)つてゐた/伊沢蘭軒(鴎外)」

智度

ちど [1] 【智度】
〔仏〕 六度の一。智慧(チエ)のこと。
→六波羅密

智徳

ちとく [0][2] 【知徳・智徳】
(1)知識と道徳。学識と人格。「―合一」
(2)〔仏〕
 (ア)三徳の一。何ものにも妨げられない,すべてを知る仏の力。
→三徳(2)
 (イ)

 (イ)智慧(チエ)と徳。また,それをそなえた僧。

智恩寺

ちおんじ 【智恩寺】
京都府宮津市文殊(モンジユ)にある臨済宗妙心寺派の寺。山号,天橋山。通称,切戸文殊。808年平城天皇の勅願により創建されたと伝える。寛永年間(1624-1644)別源が中興。

智恵

ちえ [2] 【知恵・智慧・智恵】
(1)〔仏〕 空など仏教の真理に即して,正しく物事を認識し判断する能力。これによって執着や愛憎などの煩悩(ボンノウ)を消滅させることができる。六波羅蜜の一つ。般若(ハンニヤ)。《智慧》
(2)事の道理や筋道をわきまえ,正しく判断する心のはたらき。事に当たって適切に判断し,処置する能力。「―が付く」「よい―が浮かばない」「―をはたらかせる」「―を貸してくれ」
(3)〔哲〕 単なる学問的知識や頭の良さではなく,人生経験や人格の完成を俟(マ)って初めて得られる,人生の目的・物事の根本の相にかかわる深い知識。叡智(エイチ)。ソフィア。

智恵子抄

ちえこしょう チヱコセウ 【智恵子抄】
詩集。高村光太郎作。1941年(昭和16)刊。妻智恵子との出会いから死別までを,真実な愛の姿として抒情的に歌い上げた詩歌文集。

智愚

ちぐ [1] 【知愚・智愚】
賢いことと愚かなこと。知者と愚者。

智慧

ちえ [2] 【知恵・智慧・智恵】
(1)〔仏〕 空など仏教の真理に即して,正しく物事を認識し判断する能力。これによって執着や愛憎などの煩悩(ボンノウ)を消滅させることができる。六波羅蜜の一つ。般若(ハンニヤ)。《智慧》
(2)事の道理や筋道をわきまえ,正しく判断する心のはたらき。事に当たって適切に判断し,処置する能力。「―が付く」「よい―が浮かばない」「―をはたらかせる」「―を貸してくれ」
(3)〔哲〕 単なる学問的知識や頭の良さではなく,人生経験や人格の完成を俟(マ)って初めて得られる,人生の目的・物事の根本の相にかかわる深い知識。叡智(エイチ)。ソフィア。

智慧の剣

ちえのけん チヱ― 【智慧の剣】
智慧の力が煩悩(ボンノウ)を断ち切ることを剣にたとえていう語。智慧の利剣。

智慧の海

ちえのうみ チヱ― 【智慧の海】
智慧の深く広いことを海にたとえていう語。

智慧の鏡

ちえのかがみ チヱ― 【智慧の鏡】
智慧が真実を認識したり,欲望などに曇らされることを鏡にたとえていう語。

智慧光

ちえこう チヱクワウ [2] 【智慧光】
〔仏〕 阿弥陀仏の十二光の一。衆生(シユジヨウ)の迷いの闇を照らし導く光明。

智慧文殊

ちえもんじゅ チヱ― 【智慧文殊】
〔智慧第一の菩薩とされるところから〕
文殊菩薩(モンジユボサツ)の称。

智慮

ちりょ [1] 【知慮・智慮】
先々のことや細かなことまでよく考える知恵。「―が深い」「―にたける」

智拳印

ちけんいん [2] 【智拳印】
金剛界の大日如来の印相。左右それぞれ親指を中にして拳を結び,左手の人差し指を伸ばして右手の掌中に入れる。仏の智慧(チエ)の境地に入ることを表す。
→印

智月尼

ちげつに 【智月尼】
江戸前期の俳人。山城の生まれ。大津の伝馬役・問屋役の河合佐右衛門の妻。乙州(オトクニ)の姉・養母。芭蕉に師事し,形見として「幻住庵記」を贈られた。

智歯

ちし [1] 【知歯・智歯】
いちばん奥にある大臼歯。第三大臼歯。知恵歯(チエバ)。親知らず。
→大臼歯

智水

ちすい [0] 【智水】
(1)如来の智慧(チエ)を清浄な水にたとえていう語。「―流清く,法灯光明かなり/太平記 8」
(2)灌頂(カンジヨウ)に用いる水。「亀井の水を五瓶の―として/平家 2」

智永

ちえい 【智永】
六世紀の中国の僧・書家。王羲之(オウギシ)の七世の孫といわれる。羲之風の書をよくし,「真草千字文」が伝わる。生没年未詳。

智略

ちりゃく [1] 【知略・智略】
知恵をはたらかせた,はかりごと。「武勇・―にすぐれた名将」

智真

ちしん 【智真】
⇒一遍(イツペン)

智積院

ちしゃくいん 【智積院】
京都市東山区にある真言宗智山派の総本山。山号は仏頭山。もと紀伊(和歌山県)根来寺大伝法院の一院であったが,1585年豊臣秀吉に焼かれて京都に移り,1600年徳川家康によって秀吉建立の祥雲寺を下付され,再興された。大書院や庭園,長谷川等伯とその子久蔵の筆になる豪華な障壁画は,桃山文化の代表的なもの。

智者

ちしゃ [1][2] 【知者・智者】
(1)物事の本質を知る人。道理をわきまえた人。「―の教え」
(2)〔仏〕
 (ア)仏・菩薩・高僧など,真理を知ったもの。
 (イ)教義や経典などの知識に通じた僧。

智者大師

ちしゃだいし 【智者大師】
智顗(チギ)の尊称。

智育

ちいく [1] 【知育・智育】
知識を広め知能を高めるための教育。体育・徳育と並んで教育の重要な一側面をなす。

智能

ちのう [1] 【知能・智能】
(1)知識と才能。知恵のはたらき。
(2)〔心〕 学習し,抽象的な思考をし,環境に適応する知的機能のもとになっている能力。

智蘊

ちうん 【智蘊】
(?-1448) 室町中期の武将・連歌作者。本名,蜷川新右衛門親当(チカマサ)。和歌を正徹に学ぶ。連歌七賢の一人。句集「親当句集」

智行

ちぎょう [1][0] 【智行】
智恵と徳行。「―兼備の誉れ/太平記 2」

智術

ちじゅつ [1] 【知術・智術】
よく考えたはかりごと。巧妙な計略。

智見

ちけん [0] 【知見・智見】 (名)スル
(1)実際に見て知ること。特に,神仏が衆生(シユジヨウ)の願いを知ること。
(2)知識。見識。「―を広める」
(3)〔仏〕 智慧(チエ)に基づく認識。

智覚

ちかく [0] 【知覚・智覚】 (名)スル
(1)知性によって知り悟ること。
(2)〔心・哲〕
〔perception〕
感覚器官に与えられた刺激作用を通して,外界の事物・事象を,ひとまとまりの有意味な対象としてつかむはたらき。知覚を構成する基本的要素が感覚で,こちらは物理的属性との関係で部分的なものとして捉えられることが多い。

智解

ちかい [0] 【知解・智解】
知識によって悟ること。ちげ。

智計

ちけい [0] 【知計・智計】
賢明な計略。知謀。知略。

智証大師

ちしょうだいし 【智証大師】
⇒円珍(エンチン)

智謀

ちぼう [0] 【知謀・智謀】
知恵のある,すぐれたはかりごと。巧みなはかりごと。「―をめぐらす」

智識

ちしき [1] 【知識・智識】
(1)ある物事について知っていることがら。「そのことについては何の―もない」「茶器についての―が豊富だ」「予備―」
(2)ある事について理解すること。認識すること。「幸福とは何かと云ふ事を明細に―して了つてゐるんです/竹沢先生と云ふ人(善郎)」
(3)知恵と見識。
(4)知っている人。知人。友人。「貧は今生の―なり/海道記」
(5)〔哲〕
〔英 knowledge; (ドイツ) Wissen〕
認識によって得られた内容。厳密には,独断・空想などと区別される真なる認識によって得られた客観的に妥当な命題ないしは命題の体系をいう。あやふやな信念と区別され,一般に「正当化された真なる信念」として定義される。
(6)〔仏〕(普通「智識」と書く)
 (ア)仏道に教え導く指導者。導師。善知識。
 (イ)善業(ゼンゴウ)を積むため,寺院や公共物の建設に金品を寄付すること。
 (ウ)心が,その対象物を,心の外にある実在物とみなす働き。

智辨

ちべん [0] 【知弁・智辨】
理をわきまえ,さといこと。物の道理を明らかに知ること。

智辯

ちべん [0] 【知弁・智辯】
才知と弁舌。才知ある弁舌。

智門

ちもん [0][1] 【智門】
〔仏〕 仏・菩薩の備えるべき能力を二分したうちの,真理を知る力である自利の側面のこと。
⇔悲門(ヒモン)

智顗

ちぎ 【智顗】
(538-597) 中国隋代の僧。天台宗第三祖。慧思に師事。575年天台山にこもり,天台教学を確立。陳および隋の皇帝の帰依を受けた。荊州玉泉寺の開基。弟子の章安灌頂による講述記録として「法華文句」「法華玄義」「摩訶止観」の三大部がある。天台大師。智者大師。

あかつき【暁(に)】
(at) daybreak[dawn].→英和
…の〜には in case of….

あかつき [0] 【暁】
〔「明(ア)か時(トキ)」の転〕
(1)夜の明ける頃。東の空が白み始める頃。夜明け方。夜明け。古くは,夜半過ぎから明け方までをさした。「―の空」
(2)ある物事が実現・完成した際。「試験に合格の―には」

あかとき 【暁】
〔「明(ア)か時(トキ)」の意。「あかつき」の古形〕
「あかつき(暁)」に同じ。「―に名告(ノ)り鳴くなるほととぎす/万葉 4084」

暁の別れ

あかつきのわかれ 【暁の別れ】
女と共寝をした男が,夜明け前に女の家を出ること。「―のみちと思はずは/拾遺(恋二)」

暁光

ぎょうこう ゲウクワウ [0] 【暁光】
明け方,東の空にさす光。

暁台

きょうたい ケウタイ 【暁台】
⇒加藤(カトウ)暁台

暁夕

ぎょうせき ゲウ― [0] 【暁夕】
朝と夕方。朝晩。朝夕。

暁天

ぎょうてん ゲウ― [0] 【暁天】
夜明けの空。明け方。

暁天の星

ぎょうてんのほし ゲウ― [0] 【暁天の星】
〔明け方の空の星がまばらなことから〕
きわめて数の少ないこと。暁星。

暁新世

ぎょうしんせい ゲウシン― [3] 【暁新世】
新生代古第三紀のうちで最も古い時期。約六五〇〇万年前から五五〇〇万年前まで。

暁方

あかつきがた [0] 【暁方】
明け方。

暁日

ぎょうじつ ゲウ― [0] 【暁日】
(1)明け方。あかつき。「―よそほひなす千騎の女/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)あさひ。旭日(キヨクジツ)。

暁旦

ぎょうたん ゲウ― [0] 【暁旦】
夜明け。明け方。あかつき。

暁星

ぎょうせい ゲウ― [0] 【暁星】
(1)明け方の空に残る星。数の少ないたとえにもいう。晨星(シンセイ)。暁天の星。
(2)特に,明けの明星をいう。金星。

暁智

ぎょうち ゲウ― [1] 【暁知・暁智】 (名)スル
さとり知ること。暁識。「此思想の真髄を―せむと欲せば/希臘思潮を論ず(敏)」

暁更

ぎょうこう ゲウカウ [0] 【暁更】
夜明けの時分。あかつき。

暁月

ぎょうげつ ゲウゲツ 【暁月】
(1265-1328) 鎌倉末期の狂歌師。俗名,冷泉為守(レイゼイタメモリ)。藤原為家の子。母は阿仏尼。和歌をよくしたが,出家後は狂歌を好み,「狂歌酒百首」などの先駆的狂歌集を残した。暁月坊。

暁月夜

あかつきづくよ 【暁月夜】
夜明け方に出ている月。有明(アリアケ)の月。あかときづくよ。「―いとも面白ければ,舟を出してこぎ行く/土左」

暁知

ぎょうち ゲウ― [1] 【暁知・暁智】 (名)スル
さとり知ること。暁識。「此思想の真髄を―せむと欲せば/希臘思潮を論ず(敏)」

暁紅

ぎょうこう ゲウ― [0] 【暁紅】
明け方の光が東の空を紅色に染めること。また,その空。あさやけ。

暁色

ぎょうしょく ゲウ― [0] 【暁色】
明け方の空の色。夜明けの景色。

暁角

ぎょうかく ゲウ― [0] 【暁角】
夜明けを告げる角笛の音。「―が哀しげに響き/山月記(敦)」

暁諭

ぎょうゆ ゲウ― [1][0] 【暁諭】 (名)スル
言い聞かせること。さとし教えること。

暁起

ぎょうき ゲウ― [1] 【暁起】 (名)スル
早起きすること。「―して旅亭を発する/雪中梅(鉄腸)」

暁通

ぎょうつう ゲウ― [0] 【暁通】 (名)スル
物事をよく知りぬいていること。通暁。「事情に―する者が,精確の報道を為さば/真善美日本人(雪嶺)」

暁達

ぎょうたつ ゲウ― [0] 【暁達】 (名)スル
物事や道理によく通じていること。暁通。

暁鐘

ぎょうしょう ゲウ― [0] 【暁鐘】
(1)夜明けに鳴らす鐘。明けの鐘。
⇔暮鐘
(2)新しい時代の到来を告げるもののたとえ。

暁闇

ぎょうあん ゲウ― [0] 【暁闇】
日の出前のほの明るいやみ。あかつきやみ。

暁闇

あかつきやみ [4][0] 【暁闇】
月のない明け方。また,その頃の暗さ。陰暦で一四日頃までの明け方をいう。あかときやみ。「夕月夜―のほのかにも見し人ゆゑに/続後撰(恋一)」

暁降ち

あかときくたち 【暁降ち】
夜がふけて,暁になる時分。「今夜の―鳴く鶴(タズ)の/万葉 2269」

暁雨

ぎょうう ゲウ― [1] 【暁雨】
夜明けに降る雨。

暁雲

ぎょううん ゲウ― [0] 【暁雲】
夜明け頃の雲。明け方の雲。

暁霧

ぎょうむ ゲウ― [1] 【暁霧】
明け方の霧。朝霧。

暁露

ぎょうろ ゲウ― [1] 【暁露】
明け方,草木などにおりた露。朝露。

暁鴉

ぎょうあ ゲウ― [1] 【暁鴉】
明け方に鳴くカラス。あけがらす。

暁鶏

ぎょうけい ゲウ― [0] 【暁鶏】
夜明けを告げる鶏の声。また,その時刻。晨鶏(シンケイ)。

ひま【暇】
(1)[時間]time.→英和
(2)[閑暇]time to spare;leisure.→英和
(3) ⇒解雇.
〜がかかる take time;delay (おくれる).→英和
〜がない have no time <to do,for a thing> .
〜である be free;be not busy;be dull (商売が).
〜をつぶす kill time.

いとま【暇】
leisure;→英和
time to spare;leave(-taking) (辞去);→英和
dismissal[discharge](解雇).→英和
〜を告げる take one's leave <of> ;say good-by <to> .

いとま [0][3] 【暇・遑】
〔物事と物事との間の空白の意〕
(1)仕事のない時。時間の余裕。ひま。「応接に―がない」「枚挙に―がない」
(2)休むこと。休暇。「一週間のお―をいただく」
(3)職務をやめること。また,やめさせること。ひま。「―を出す」「玄機は僮僕に―を遣つて/魚玄機(鴎外)」
(4)別れて去ること。辞去。「―を告げる」
→おいとま
(5)離縁。「妻に―を出す」
(6)すき間。ひま。「たま柳えだの―も見えぬ春かな/後葉集」
(7)喪に服してひきこもること。「御髪おろし給ひて隠れ給ひぬ。…おとども,御―になり給ひ/宇津保(国譲上)」

ひま [0] 【暇・閑】
■一■ (名)
(1)仕事や義務に拘束されない時間。自由な時間。「―をもてあます」「―を見つける」
(2)休み。休暇。
(3)夫婦・主従などの関係を絶つこと。いとま。「―を出す」「―をもらう」
(4)何かをするのに必要な時間。「本を読む―もない」「手間―かけて作る」「―を盗む」
(5)動作や状態の絶え間。時間的な切れ目。「御涙の―なく流れおはしますを/源氏(桐壺)」
■二■ (形動)[文]ナリ
仕事や義務に拘束されず,自由にできる時間があるさま。するべきことがないさま。「仕事がなくなって―になる」「お―な時には是非お寄り下さい」「―で―で時間をもてあます」

暇ねた

ひまねた [0] 【暇ねた】
マスコミなどで,俗に,緊急な社会情勢とは関係のないニュースの材料のことをいう。

暇の隙

いとまのひま 【暇の隙】
〔同義語を二つ重ねたもの〕
ひまな時。「のどかなる御―などには,ふとはひ渡りなどし給へど/源氏(薄雲)」

暇乞い

いとまごい【暇乞い】
leave-taking; <make> a farewell call <on a person> .〜をする say good-by <to> .

暇乞い

いとまごい [4][0] 【暇乞い】 (名)スル
(1)別れを告げること。別れのあいさつ。
(2)(雇い主などに)暇(ヒマ)をくれるように願うこと。

暇人

ひまじん【暇人】
a leisured person;an idler.

暇人

ひまじん [0] 【暇人・閑人】
これといった用事がなくて,ぶらぶらしている人。

暇取る

ひまど・る [3] 【暇取る】 (動ラ五[四])
時間がかかる。手間取る。「道デ―・ッテ遅ク来タ/ヘボン」

暇文

いとまぶみ 【暇文】
休暇や辞職の願いの書類。けもん。「日頃―奉りて,参らず侍る/宇津保(嵯峨院)」

暇文

けもん 【暇文・仮文】
⇒いとまぶみ(暇文)

暇日

かじつ [1] 【暇日】
ひまな日。用事のない日。

暇時

かじ [1] 【仮時・暇時】
ひまなとき。閑時。

暇暇

ひまひま [2] 【暇暇】
暇のある時。用事のあいま。「―に編み物をする」

暇潰し

ひまつぶし [0][3] 【暇潰し】
(1)空いた時間を適当な方法ですごすこと。また,そのような物事。「―に本屋をのぞく」
(2)無駄に時間を費やすこと。「この繁忙期にそんな―はしていられない」

暇潰しに

ひまつぶし【暇潰しに】
to kill time.

暇無し

いとな・し 【暇無し】 (形ク)
いとまがない。忙しい。「―・く今日は花をこそ見れ/後拾遺(春上)」

暇状

いとまじょう 【暇状】
(1)職を免ずる辞令。
(2)離縁状。去り状。

暇隙

かげき [0] 【暇隙】
ひま。いとま。余暇。

うん [1] 【暈】
太陽や月の周囲に現れる輪状の光。大気の上層にある氷晶の細片が光線を屈折・反射するために生じる現象。ひがさ。かさ。

かさ [1] 【暈】
太陽・月の周囲にできる光の輪。巻層雲などの微細な氷晶からできた雲を通して太陽や月を見たときに現れる光の屈折現象。俗に風雨の前兆とされる。ハロー。うん。「月に―がかかる」

かさ【暈】
a halo;→英和
a ring.→英和

暈く

ぼ・く 【惚く・暈く】 (動カ下二)
⇒ぼける(惚)
⇒ぼける(暈)

暈ける

ぼ・ける [2] 【暈ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ぼ・く
〔「ぼける(惚)」と同源〕
色や形がはっきりしなくなる。ぼやける。「輪郭が―・ける」「ピントが―・ける」

暈し

ぼかし【暈し】
shading (off).

暈し

ぼかし [3] 【暈し】
(1)ぼかすこと。
(2)日本画の技法。色を次第に濃くしたり薄くしたりして陰影をつけるもの。

暈し染

ぼかしぞめ [0] 【暈し染(め)】
色を濃色から淡色へ,また隣り合う二つの色の境目をぼかして染める方法。曙(アケボノ)染め・裾濃(スソゴ)など。

暈し染め

ぼかしぞめ [0] 【暈し染(め)】
色を濃色から淡色へ,また隣り合う二つの色の境目をぼかして染める方法。曙(アケボノ)染め・裾濃(スソゴ)など。

暈し繍

ぼかしぬい [0] 【暈し繍】
日本刺繍(シシユウ)の技法の一。ぼかしを針目の粗密や糸の濃淡によって表す方法。

暈す

ぼかす【暈す】
shade off.態度を〜 take an ambiguous attitude <to,toward> .

暈す

ぼか・す [2] 【暈す】 (動サ五[四])
(1)色の境目や輪郭をはっきりさせないようにする。
(2)話・内容などをはっきりさせないであいまいにする。「人数を―・す」
[可能] ぼかせる

暈光

うんこう [0] 【暈光】
グロー放電の際に発する光。グロー。

暈取り

くまどり [0][4] 【隈取り・暈取り】 (名)スル
(1)色をつけて,ある部分をきわ立たせること。「目のまわりを―する」
(2)日本画で,墨や色をぼかして,遠近・高低・凹凸などを表すこと。暈染(ウンゼン)。
(3)歌舞伎で,超人的な英雄や敵役,神仏の化身,鬼畜などの役柄を誇張するために施す独特の化粧法。紅・藍・墨・黛赭(タイシヤ)などの顔料を用いて顔を彩色する。筋隈・剥身(ムキミ)隈・一本隈・公家荒(クゲアレ)・猿隈などがある。
隈取り(3)=1[図]
隈取り(3)=2[図]
隈取り(3)=3[図]
隈取り(3)=4[図]

暈取る

くまど・る [3] 【隈取る・暈取る】 (動ラ五[四])
(1)絵画,特に日本画で,遠近・高低などを表すため,墨や絵の具でさかい目をぼかす。くまをとる。「山の端を―・る旭日の色/戸隠山紀行(美妙)」
(2)役者が役柄に応じて,くまどりをする。「―・って恐ろしい顔につくる」

暈染

うんぜん [0] 【暈染】
⇒くまどり(2)

暈渲

うんせん [0] 【暈渲】
〔「暈」は太陽のかさ,「渲」は東洋画でぼかしの意〕
ぼかし。くまどり。

暈渲式

うんせんしき [0] 【暈渲式】
地図上に地表の起伏を表す方法の一。地形の凹凸を,色の濃淡と色合いによって表現する。国土地理院発行の二〇万分の一地勢図は,緑色によるこの方法に等高線を加えて作られている。ぼかし。くんせん式。

暈滃

うんおう [0] 【暈滃】
〔連声で「うんのう」とも〕
ぼかし。

暈滃式

うんおうしき [0] 【暈滃式】
地図上に地表の起伏を表す方法の一。等高線に直角にくさび形の細く短い線を描いて表現する。けば。

暈繝

うんげん [0] 【繧繝・暈繝】
ぼかしによらず,同系統の色を淡色から濃色に並列して色彩の濃淡の変化をあらわす彩色法。紅・青・緑・紫などの色を多く使う。朝鮮の古墳壁画などに見られ,奈良前期に日本に伝来,建築・工芸・仏画などに用いられた。繧繝彩色(ウンゲンザイシキ)。

暈色

うんしょく [0] 【暈色】
鉱物の表面に現れる虹(ニジ)のような色。多くは結晶面や劈開(ヘキカイ)面に沿って二次的にできた透明な薄膜によって生ずる。

暉暉

きき [1][2] 【暉暉】 (ト|タル)[文]形動タリ
日光が照り輝くさま。「太陽特に―たるは/月世界旅行(勤)」

しょ [1] 【暑】
(1)暑さ。夏の暑さ。「―を避ける」
(2)暑い季節。また,夏の土用の一八日間。

暑い

あつ・い [2] 【暑い】 (形)[文]ク あつ・し
〔「熱(アツ)い」と同源〕
気温が苦痛に感じられるほどに高い。
⇔寒い
「今年の夏は特に―・い」「―・い盛り」「―・い地方」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

暑い

あつい【暑い】
warm;→英和
hot;→英和
sultry (むし暑い).→英和
焼けつくように〜 be scorchingly hot.〜日中に in the heat of the day.→英和

暑かはし

あつかわ・し アツカハシ 【暑かはし・熱かはし】 (形シク)
〔動詞「熱かふ」の形容詞化〕
(1)暑苦しい。「うすものの単衣(ヒトエ)着たまひて臥し給へるさま―・しくは見えず/源氏(常夏)」
(2)わずらわしい。うるさい。「いとあまり―・しき御もてなしなり/源氏(蛍)」

暑がり

あつがり [3] 【暑がり】
普通の人以上に暑さに敏感なこと。また,その人。
⇔寒がり
「大変な―屋」

暑がり

あつがり【暑がり(屋)】
a person sensitive to heat.

暑がる

あつがる【暑がる】
suffer from[complain of]the heat;→英和
be sensitive to heat.

暑さ

あつさ【暑さ】
the heat[warmth].→英和
〜に当たる(堪える) suffer from (stand) the heat.〜を避ける pass the summer <in,at> .→英和
‖暑さ当り heatstroke;sunstroke.

暑さ

あつさ [1] 【暑さ】
(1)暑いこと。また,その程度。
(2)暑い時候。[季]夏。「―に向かう」
⇔寒さ

暑さ中り

あつさあたり [4] 【暑さ中り】
「暑気(シヨキ)中り」に同じ。[季]夏。

暑さ凌ぎ

あつさしのぎ [4] 【暑さ凌ぎ】
暑さをまぎらすこと。また,その手段。

暑し

あつ・し 【熱し・暑し】 (形ク)
⇒あつい (熱)
⇒あつい (暑)

暑る

あつ・る 【暑る・熱る】 (動ラ下二)
暑さに苦しむ。「―・れてせこが間遠なるらむ/和泉式部集」

暑中

しょちゅう [0] 【暑中】
夏の暑い間。特に,夏の土用の間。

暑中

しょちゅう【暑中】
the hot season;(high) summer.→英和
暑中休暇 the summer vacation[holidays].暑中見舞 a summer greeting (card).

暑中り

しょあたり [2] 【暑中り】
暑気あたり。

暑中休暇

しょちゅうきゅうか [4] 【暑中休暇】
夏休み。[季]夏。

暑中伺い

しょちゅううかがい [4] 【暑中伺い】
「暑中見舞い」に同じ。

暑中見舞

しょちゅうみまい [4] 【暑中見舞(い)】
夏の土用の間に,訪問したり手紙を出したりして安否をたずね励ますこと。また,その手紙や贈り物。土用見舞い。暑中伺い。[季]夏。

暑中見舞い

しょちゅうみまい [4] 【暑中見舞(い)】
夏の土用の間に,訪問したり手紙を出したりして安否をたずね励ますこと。また,その手紙や贈り物。土用見舞い。暑中伺い。[季]夏。

暑夏

しょか [1] 【暑夏】
暑い夏。

暑天

しょてん [1] 【暑天】
暑い天気。暑い日。

暑寒

しょかん [1] 【暑寒】
暑さと寒さ。暑いときと寒いとき。

暑寒別天売焼尻国定公園

しょかんべつてうりやぎしりこくていこうえん 【暑寒別天売焼尻国定公園】
北海道の北西部にある国定公園。増毛(マシケ)山地の最高峰である暑寒別岳一帯と,二つ並んだ小さな島,天売島と焼尻島の海域を含む。

暑寒平

しょかんひら [2] 【暑寒平】
男物の袴(ハカマ)地の一。経(タテ)糸に絹糸を,緯(ヨコ)糸に麻糸を使って織ったもの。通年用いる。

暑月

しょげつ [1] 【暑月】
暑い時期。夏。

暑気

あつけ 【暑気】
(1)夏の暑さ。しょき。「―に,いたう涼みすぐして/寝覚 5」
(2)暑さのためにからだが衰弱すること。しょきあたり。「女君は―に悩ましうて見給はねば/落窪 3」

暑気

しょき [1][0] 【暑気】
夏の暑さ。
⇔寒気

暑気

しょき【暑気】
the heat;→英和
hot weather.〜にあたる be affected by the heat.

暑気中り

しょきあたり [3] 【暑気中り】
暑さのために体が弱ること。また,下痢・食欲不振などになること。暑さ負け。暑さあたり。[季]夏。《一晩にかほのかはりぬ―/森川暁水》

暑気払い

しょきばらい [3] 【暑気払い】
(1)薬を飲んで暑気を払うこと。また,その薬。暑気はらい。[季]夏。
(2)暑さに負けそうになる心身を元気づけること。また,そのために何事かを催すこと。暑さよけ。

暑湿

しょしつ [0] 【暑湿】
暑さと雨。暑気と湿気。

暑熱

しょねつ [0][1] 【暑熱】
夏の暑さ。炎暑。炎熱。

暑苦し

あつくろ・し 【暑苦し・熱苦し】 (形シク)
「あつくるしい」に同じ。「ええ―・し,誰ぢやいや/浄瑠璃・卯月の紅葉(中)」

暑苦しい

あつくるし・い [5] 【暑苦しい・熱苦しい】 (形)[文]シク あつくる・し
(1)熱気がこもって,苦しい。「―・くて寝つかれない」
(2)外見が暑そうに見える。「―・い身なり」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

暑苦しい

あつくるしい【暑苦しい】
sultry;→英和
close;→英和
stuffy <room> .→英和

だん [1] 【暖】
あたたかいこと。暖かみ。

暖か

あたたか [3][2] 【暖か・温か】 (形動)[文]ナリ
(1)暑くも寒くもなく,また熱くも冷たくもなく,肌に気持ちのよいぬくもりを感じさせる温度であるさま。あったか。[季]春。「春も近づき日ごとに―になる」「―な着物」「―な御飯」
(2)愛情や思いやりがあるさま。「―な心の持ち主」「―な家庭」
(3)経済状態がよいさま。金銭が十分あるさま。「きょうは懐が―だ」
(4)穏やかなさま。事を荒だてないさま。「銀も見ずに,―に請け取りをせうわいなあ/浄瑠璃・生玉心中(上)」
(5)ずうずうしいさま。人をばかにしたさま。「おのれ一人が銭とらう,やあ―なかすわつぱ/浄瑠璃・用明天皇」

暖か

あったか [3] 【暖か・温か】 (形動)
「あたたか」に同じ。「―な布団」「―ごはん」

暖かい

あたたか【暖かい】
warm;→英和
mild <winter> ;→英和
[心の]genial;→英和
kindly.→英和
〜く warmly;→英和
kindly.→英和
〜い家庭 a cheerful home.〜い人 a warmhearted person.

暖かい

あたたか・い [4] 【暖かい・温かい】 (形)[文]ク あたたか・し
〔形容動詞「あたたか」の形容詞化したもの。近世以降の語〕
(1)気温や温度が程よい。あったかい。「―・い日ざし」
(2)金銭が十分ある。あったかい。「懐が―・い」
(3)愛情や思いやりがある。
⇔冷たい
「―・い手をさしのべる」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)――み(名)

暖かい

あったか・い [4] 【暖かい・温かい】 (形)
「あたたかい」に同じ。「―・い部屋」
[派生] ――さ(名)――み(名)

暖かみ

あたたかみ【暖かみ】
warmth;→英和
mildness;→英和
heat.→英和
〜のある(ない) warm-(cold-)hearted.

暖けし

あたたけ・し 【暖けし】 (形ク)
暖かである。「―・き春の山べに花のみぞ/千里集」

暖まる

あたたま・る [4] 【暖まる・温まる】 (動ラ五[四])
(1)熱が加わって程よい温度にまで上がる。あったまる。
⇔冷える
「ストーブで部屋が―・る」「この温泉は体が―・る」「席の―・る暇もない」
(2)満たされて欠乏感がなくなる。「心―・る話」「懐が―・る」

暖まる

あったま・る [4] 【暖まる・温まる】 (動ラ五[四])
「あたたまる」に同じ。「よく―・ってから出なさい」

暖まる

あたたまる【暖まる】
get warm;warm oneself <at the fire> ;bask <in the sun> .→英和

暖む

あたた・む 【暖む・温む】 (動マ下二)
⇒あたためる

暖める

あった・める [4] 【暖める・温める】 (動マ下一)
「あたためる」に同じ。「かじかんだ手を―・める」

暖める

あたた・める [4] 【暖める・温める】 (動マ下一)[文]マ下二 あたた・む
(1)熱を加えて適度な温度にまで上げる。
⇔冷やす
「部屋を―・める」「牛乳を―・める」「ベンチを―・める(=選手ガ試合ニ出ラレズ控エノママデイル)」
(2)公表せず自分の手もとにおく。「数年来―・めていた構想」
(3)(「旧交を―・める」の形で)昔の親密なつきあいを回復する。
(4)こっそりと自分のものにする。「店の灰皿を一つ―・める」

暖める

あたためる【暖める】
warm (up);→英和
heat.→英和
手を〜 warm one's hands <over a brazier> .旧交を〜 renew one's old friendship.

暖め酒

あたためざけ [4] 【暖め酒・温め酒】
燗(カン)をして温めた酒。また,身を温めるために飲む酒。古く,陰暦九月九日を境とし,この日以降は式事の酒を温めて用い,また,この日温めた酒を飲むと病気にならないという言い伝えがあった。ぬくめざけ。[季]秋。

暖をとる

だん【暖をとる】
warm oneself <at the fire> .

暖候期予報

だんこうきよほう [6] 【暖候期予報】
毎年3月十日に発表される,春から初秋にかけての天候特性の予報。春の天候,遅霜の有無,初夏の天候,梅雨の走り,入梅・梅雨明けの時期,梅雨の性格,夏の暑さ,残暑の有無,秋の訪れ,台風の発生などを予想する。

暖光

だんこう [0] 【暖光】
暖かくやわらかい日ざし。

暖冬

だんとう [0] 【暖冬】
平均気温が平年より高い冬。

暖冬

だんとう【暖冬】
a mild winter.暖冬異変 an abnormally warm winter.

暖和

だんわ [0] 【暖和】 (名・形動)[文]ナリ
気候が暖かで穏やかな・こと(さま)。「北方は寒烈の気にて水までも堅く南方は―の気にて/日本風景論(重昂)」

暖国

だんごく [0] 【暖国】
暖かい気候の国。だんこく。
⇔寒国

暖国

だんごく【暖国】
a warm country.

暖地

だんち [1] 【暖地】
暖かい気候の土地。
⇔寒地

暖域

だんいき [0] 【暖域】
低気圧に伴われた温暖前線と寒冷前線に挟まれ,暖かい南風が吹き込む領域。通常,低気圧の南側にある。

暖室

だんしつ [0] 【暖室・煖室】
あたたかい部屋。暖房設備であたためた部屋。温室。

暖室炉

だんしつろ [4] 【暖室炉】
暖房のための炉。暖炉。

暖寮

のんりょう 【暖寮】
〔「のん」は唐音〕
禅寺で新しく寮にはいる僧が,古参の僧に茶菓などをふるまうこと。暖席(ノンセキ)。暖寺(ノンジ)。なんりょう。

暖帯

だんたい [0] 【暖帯】
(1)温帯のうち,亜熱帯に近い地帯。植物帯では山麓帯に相当し,照葉樹林が分布する。暖温帯。
(2)熱帯・亜熱帯など,暑い地域。「地球の図の中に―と書いてありやす国が/安愚楽鍋(魯文)」
〔(2)は幕末から明治初期にかけての用法〕

暖帯

だんたい【暖帯】
the warm temperate zone(s).

暖帯林

だんたいりん [3] 【暖帯林】
カシ・シイ・タブなど常緑広葉樹を主とする森林。日本では屋久島から本州中部まで分布。照葉樹林。

暖房

だんぼう【暖房】
heating.〜がきいている(いない) be comfortably heated (be not warm enough).‖(冷)暖房完備 <掲示> Air-conditioned.暖房装置 a (central) heating system;a heater (器具).

暖房

だんぼう [0] 【暖房・煖房】 (名)スル
屋内を暖めること。
⇔冷房
[季]冬。「室内を―する」

暖房装置

だんぼうそうち [5] 【暖房装置】
屋内を暖めるために備え付けた器具。火鉢・炉・ストーブなどの直接暖房装置と蒸気・温水などを各室の放熱器に送って暖める間接暖房装置とがある。

暖春

だんしゅん [0] 【暖春】
あたたかい春。「―の候」

暖機運転

だんきうんてん [4] 【暖機運転】
⇒アイドリング

暖気

だんき [1] 【暖気・煖気】
(1)暖かい気候。
(2)暖かい空気。また,あたたかみ。「部屋の―」

暖気

のんき [1] 【暢気・呑気・暖気】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)性格がのんびりしているさま。物事にとんちゃくしないさま。「―な性分」「―者(モノ)」
(2)心配事や苦労がないさま。気楽なさま。「今は隠居して―な身分だ」
(3)気が長いさま。落ち着いているさま。「―に構える」
〔「のん」は「暖」の唐音。「暢気・呑気」は当て字〕
[派生] ――さ(名)
■二■ (名)スル
気晴らし。気散じ。「―ヲスル/日葡」「ちつとの間―させましよかと錠押しあくれば/浄瑠璃・夏祭」

暖気団

だんきだん [3] 【暖気団】
低緯度の発源地から,低温の地域へ移動する気団。

暖気流

だんきりゅう【暖気流】
a warm air current.

暖波

だんぱ [1] 【暖波】
高緯度地方に高温の気団が流れ込んで,その季節にそぐわないほど気温を上昇させる現象。日本海を発達した低気圧が通る時などに起こる。

暖流

だんりゅう [0] 【暖流】
周りの海水よりも高温の海流。普通,熱帯または亜熱帯の海域から発し,比較的高温・高塩分のためプランクトンは少なく,透明度が高い。黒潮はその代表。
⇔寒流(カンリユウ)

暖流

だんりゅう【暖流】
a warm current.

暖海

だんかい [0] 【暖海】
水温の高い海。

暖海性魚類

だんかいせいぎょるい [7] 【暖海性魚類】
年間を通じて水温の高い水域にすむ魚の総称。マグロ・カツオ・サンマ・トビウオ・マイワシ・ブリなど。暖流性魚類。

暖温帯

だんおんたい [0] 【暖温帯】
暖帯のこと。冷温帯に対していう。

暖炉

だんろ【暖炉】
a fireplace (壁に取り付けた);→英和
a stove.→英和

暖炉

だんろ [1] 【暖炉・煖炉】
火を燃やして室内を暖める,壁に設けた炉。[季]冬。

暖竹

だんちく [0] 【葮竹・暖竹】
イネ科の大形多年草。暖地の海岸に群生し,稈(カン)は高さ3メートル内外で太く節がある。葉は広線形で長さ70センチメートルに達し,白緑色。秋,大形の花穂に白色または帯紫色の小穂を多数密生する。葭竹(ヨシタケ)。

暖簾

のうれん 【暖簾】
〔「のう」は「暖」の唐音「のん」の転〕
「のれん(暖簾)」に同じ。「橘の―掛りて/浮世草子・永代蔵 1」

暖簾

のんれん 【暖簾】
〔「のん」は唐音〕
「のれん(暖簾)」に同じ。「柿ぞめの―かけて女の一人暮せり/浮世草子・一代男 3」

暖簾

のれん【暖簾】
[店先の]a shop curtain;a noren;[信用]credit;→英和
reputation;→英和
《商》goodwill (営業権・信用).〜にかかわる affect the credit[good name] <of a store> .〜をわける set a person up in the business.→英和

暖簾

のれん [0] 【暖簾】
〔「のんれん」の転じた「のうれん」の変化した語。「のん」は「暖」の唐音。もと禅家で,寒さよけにかけた垂れ布をいった〕
(1)商店で,屋号などを染め抜いて店先に掲げる布。また,部屋の入り口や仕切りにたらす短い布をもいう。
(2)店の信用。店の格式。「―にかかわる」「―を守る」「―を誇る老舗(シニセ)」
(3)〔法〕 営業活動から生まれる,得意先関係・仕入れ先関係・営業の秘訣・信用・名声など,無形の経済的財産。グッドウィル。
(4)「暖簾名(ナ)」の略。

暖簾代

のれんだい [0] 【暖簾代】
商家で,年季奉公を勤めあげた奉公人に暖簾分けをさせるときに出してやる金。

暖簾分け

のれんわけ [0] 【暖簾分け】 (名)スル
商家などで長年勤めた奉公人に暖簾を分けること。

暖簾口

のれんぐち [2] 【暖簾口】
歌舞伎舞台の室内の場面で,正面奥に切られた出入り口で,暖簾をかけてある所。

暖簾名

のれんな [2] 【暖簾名】
(1)暖簾に書いて掲げる商店の屋号。
(2)娼家で,人気のある娼妓につけるその店の名をとった名。

暖簾師

のれんし [2] 【暖簾師】
詐欺師の一。だましてまやかし物の呉服や小間物などを売りつける行商人。

暖翠

だんすい [0] 【暖翠】
春,暖かくなって草木がみどり色になること。春の山のみどり色。

暖色

だんしょく【暖色】
a warm color.

暖色

だんしょく [0] 【暖色】
暖かい感じを与える色。赤・橙(ダイダイ)・黄など。温色。
⇔寒色

暖衣

だんい [1] 【暖衣・煖衣】
服をたくさん着て,体を暖かくすること。また,暖かい衣服。

暖衣飽食

だんいほうしょく [1] 【暖衣飽食】
暖かい着物を着,飽きるほど食べること。何の不足もなく生活する意。飽食暖衣。

暖雨

だんう [1] 【暖雨】
暖かい雨。春の雨をいう。

暖飽

だんぽう [0] 【暖飽】
「暖衣飽食」の略。

あん [1] 【暗】
暗い部分。暗さ。
⇔明
「明(メイ)と―に分かれる」

くれ 【暗】
〔動詞「暗れる」の連用形から〕
(1)暗いこと。暗い所。「木(コ)の―になりぬるものをほととぎすなにか来鳴かぬ君に逢へる時/万葉 4053」
(2)心などの暗いこと。悲しみや不安に心が晴れないさま。「さにつらふ妹を思ふと霞立つ春日も―に恋ひ渡るかも/万葉 1911」
(3)秩序が乱れていること。混乱。「京中おびただしき―にてぞ有りし/五代帝王物語」

暗々裏に

あんあんり【暗々裏に】
tacitly;→英和
implicitly.→英和

暗い

くら・い [0] 【暗い】 (形)[文]ク くら・し
〔動詞「暮る」と同源〕
(1)光の量が少なく,物がよく見えない状態である。明るさが足りない。「日が暮れて―・くなる」「―・い夜道」
(2)色がくすんでいる。黒ずんでいる。「―・い紫色」
(3)(性格や気分が)陰気で晴れやかでない。明朗でない。「―・い性格」「気持ちが―・くなる」
(4)犯罪・不幸・悲惨の存在を感じさせる。「―・い過去」「―・い世相」
(5)希望がもてない状態だ。「見通しは―・い」
(6)事情をよく知らない。精通していない。「法律に―・い」「この辺の地理に―・い」
(7)愚かだ。暗愚だ。「―・き人の,人をはかりてその智を知れりと思はん/徒然 193」
(8)不十分である。不足している。「我が韃靼(ダツタン)は大国にて七珍万宝―・からずと申せども/浄瑠璃・国性爺合戦」
⇔あかるい
[派生] ――さ(名)――み(名)

暗い

くらい【暗い】
(1) dark;→英和
gloomy;→英和
dim <lamp> .→英和
(2)[不案内]be ignorant <of> ;be a stranger <to> .→英和
(3)[陰気な]somber <personality> ;→英和
gloomy.暗くなる become[get]dark.暗くする darken;→英和
dim <the light> .
〜気持になる feel gloomy[blue].

暗がり

くらがり [0] 【暗がり】
(1)暗い所。やみ。「―から不意に声をかけられてびっくりする」
(2)(比喩的に)人の目につかないような所。内証のこと。「―の商ひはせうものでござらぬ/浄瑠璃・薩摩歌」

暗がり

くらがり【暗がり】
darkness;→英和
a dark place.〜に[で]in the dark(ness).→英和

暗がり仲間

くらがりなかま 【暗がり仲間】
道理に暗い人たち。愚か者たち。「こりや一家中と同じ―でおはするか/浮世草子・其磧諸国物語」

暗し

くら・し 【暗し】 (形ク)
⇒くらい

暗す

くら・す 【暗す】 (動サ四)
悲しみなどで心を暗くする。また,目を見えなくする。くらます。「かたがたに―・す心を思ひやれ人やりならぬ道に惑はば/源氏(総角)」「まろが御前こそあやしき事にて―・されて/堤中納言(はなだの)」

暗と

やみと 【闇と・暗と】 (副)
むやみと。やたらと。「韋駄天さまあ見るやうに―かけてきやあがる/滑稽本・膝栗毛 2」

暗に

あんに【暗に】
⇒暗(あん).

暗に

あんに [1] 【暗に】 (副)
はっきりと表さないさま。それとなく。「―非難する」「―ほのめかす」

暗に

あん【暗に】
tacitly;→英和
secretly.→英和
〜に知らせる hint;→英和
suggest;→英和
insinuate.→英和

暗ます

くらま・す [0][3] 【晦ます・暗ます】 (動サ五[四])
(1)どこにいるのか,わからないようにする。(姿や居所を)隠す。「姿を―・す」「跡を―・す」
(2)他人にわからないように気をそらせたり,細工をしたりする。ごまかす。「ひとの目を―・す」「法庭を―・さんとするに/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(3)暗くする。見えないようにする。「天を―・し地を動かすがごとくなり/保元(中)」

暗む

くら・む [0] 【眩む・暗む・晦む】 (動マ五[四])
(1)
 (ア)強い光を突然受けて,目が見えなくなる。《眩》「対向車のヘッドライトに目が―・む」
 (イ)目まいがする。目がくらくらする。「断崖(ダンガイ)をのぞくと目が―・みそうだ」「空腹のあまり目が―・む」
 (ウ)強く心をそそるものを前にして,正常な判断力を失う。「大金に目が―・む」「欲に目が―・む」
(2)暗くなる。《暗・晦》「電灯の光の遽(ニワカ)に―・むに驚きて/金色夜叉(紅葉)」「立ちしきり霧のみなとか降り―・む/檜垣嫗集」
(3)暗くする。くらます。「其郎等を召すに,跡を―・みて失せぬ/十訓 4」

暗らか

くららか 【暗らか】 (形動ナリ)
暗いさま。「お前の大殿油―にしなして/讃岐典侍日記」

暗れる

く・れる [0] 【暮れる・昏れる・眩れる・暗れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 く・る
(1)太陽が沈んであたりが暗くなる。夕方になる。《暮・昏》
⇔明ける
「日が―・れてあたりが暗くなる」
(2)年・月・日・季節が終わりになる。《暮》「今年もあと三日で―・れる」「残れる菊見給はむ,―・れぬべき秋を惜しみ給はむとて/大堰河行幸和歌序」
(3)(「…に(で)くれる」の形で)一つのことをして,または一定の状態で長い時が過ぎる。あけくれする。《暮》「きょうも一日練習で―・れた」
(4)悲しみ・驚きなどのために理性的な判断ができない状態になる。「涙に―・れる」「悲嘆に―・れる」「途方に―・れる」「思案に―・れる」
(5)(「目がくれる」などの形で)
 (ア)欲望に負けて,判断力を失う。「金に目が―・れて根も無い事まで言立る/鉄仮面(涙香)」
 (イ)目の前がまっくらになる。「目も―・れて立竦むでゐたが/多情多恨(紅葉)」
 (ウ)涙などで目がくもって見えなくなる。「雲の上も涙に―・るる秋の月/源氏(桐壺)」
〔「くらす」に対する自動詞〕

暗れ惑ふ

くれまど・う 【暗れ惑ふ】 (動ハ四)
どうしたらよいか迷う。途方にくれる。「―心の闇も堪へがたき/源氏(桐壺)」

暗中

あんちゅう [0][1] 【暗中】
暗がりの中。

暗中模索

あんちゅうもさく [0][5] 【暗中模索】 (名)スル
(1)暗闇(クラヤミ)の中で,手探りして探すこと。
(2)手がかりがないまま,いろいろやってみること。「新しい研究分野で―する」

暗中模索する

あんちゅうもさく【暗中模索する】
grope in the dark.→英和

暗中飛躍

あんちゅうひやく [0][5] 【暗中飛躍】
人に知られぬようにひそかに策動すること。暗躍。

暗主

あんしゅ [1] 【暗主】
おろかな君主。暗君。
⇔明主

暗事

くらごと 【暗事】
人に知られないように行うこと。密事。「惣じて加様の―かれ是四十八ありける/浮世草子・一代男 4」

暗函

あんばこ [0] 【暗箱・暗函】
旧式の写真機の胴体部。外光を遮断した箱。前面にレンズ,後面に感光板を置く。

暗刻

アンコー [1] 【暗刻】
〔中国語〕
麻雀用語。手のうちで同一牌(パイ)が三つそろったもの。アンコ。

暗剣殺

あんけんさつ [3] 【暗剣殺】
九星(キユウセイ)方位の一。その年の五黄と相対する方位で,最も凶とする。

暗反応

あんはんのう [3] 【暗反応】
(1)光化学反応で,明反応で生じた基底状態の物質が行う反応。
(2)光合成で光と無関係な反応部分。葉緑体で行われ,明反応でつくられた ATP と水素化合物とを消費して,二酸化炭素から糖を生成する回路反応。
→明反応
→葉緑体
→カルビン回路

暗号

あんごう【暗号】
(1)[電信用]a cipher;→英和
a code.→英和
(2)[合言葉]a signal;→英和
a sign.→英和
‖暗号電報 a code telegram.暗号文 a cryptogram.電信暗号 a telegraphic code.

暗号

あんごう [0] 【暗号】
第三者に漏れないように,当事者間でのみ解読できるよう取り決めた特殊な記号や文字。

暗合

あんごう [0] 【暗合】 (名)スル
偶然に物事が一致すること。「之に―したる事実の有りや無しや/社会百面相(魯庵)」

暗合

あんごう【暗合】
(a) coincidence.→英和
〜する coincide <with> .→英和

暗向

あんごう [0] 【暗向】
〔「あんこう」とも。「鮟鱇(アンコウ){(2)}」の転。「暗向」は当て字〕
愚鈍なこと。また,愚かな人。「是祐経,―らしく出し抜かれ/浄瑠璃・加増曾我」

暗君

あんくん [0][1] 【暗君】
愚かな君主。暗主。
⇔明君

暗唱

あんしょう [0] ―シヤウ 【暗唱】 ・ ―シヨウ 【暗誦・諳誦】 (名)スル
そらで覚えていることを口に出してとなえること。「詩を―する」

暗唱

あんしょう【暗唱】
(a) recitation.→英和
〜する recite.→英和

暗喩

あんゆ [0][1] 【暗喩】
⇒隠喩(インユ)

暗夜

あんや [1] 【暗夜・闇夜】
くらい夜。やみ夜。

暗夜

あんや【暗夜】
a dark night.〜に乗じて under (the) cover of night.

暗夜行路

あんやこうろ 【暗夜行路】
小説。志賀直哉作。1921(大正10)〜37年(昭和12)「改造」に発表。強烈な自我を有する時任謙作が,出生の秘密や妻の不義に苦悩し,自己と外界との葛藤(カツトウ)にいらだちながら,やがて大自然(宇宙)の中に平安を得るまでの心理を描く。

暗室

あんしつ【暗室】
a darkroom.→英和

暗室

あんしつ [0] 【暗室】
外から光が入らないようにした暗い部屋。写真の現像や焼き付け,光学・化学などの実験の際に用いる。

暗室ランプ

あんしつランプ [5] 【暗室―】
⇒安全光(アンゼンコウ)

暗宿

くらやど 【暗宿】
「暗屋(クラヤ)」に同じ。「爰(ココ)はと友どちにきけば,洛中の―なり/浮世草子・一代男 2」

暗射

あんしゃ [0] 【暗射】
〔「あんせき」とも〕
(1)目標を推測して射つこと。
(2)暗記していて当てること。

暗射地図

あんしゃちず [4] 【暗射地図】
学習用の白地図。

暗屋

くらや 【暗屋】
隠れて売春婦をおく下級の娼家。くらやど。「風呂や茶や―あり/浮世草子・元禄太平記」

暗峠

くらがりとうげ 【暗峠】
生駒(イコマ)山地中央にある峠。近世,大坂と奈良を結ぶ最短路として往来が盛んだった。

暗幕

あんまく [0] 【暗幕】
室内を暗くするために,窓や壁にはりめぐらす黒い幕。「映写室の―」

暗幕

あんまく【暗幕】
a blackout curtain.

暗弱

あんじゃく [0] 【暗弱・闇弱】 (名・形動)[文]ナリ
愚かで劣っている・こと(さま)。「―にして天職を奉ずること能はず/百一新論(周)」

暗影

あんえい [0] 【暗影・暗翳】
(1)暗いかげ。
(2)不安・不吉なきざし。「前途に―を投げかける」

暗影

あんえい【暗影(を投じる)】
(cast) a gloom[shadow] <over> .→英和

暗愁

あんしゅう [0] 【暗愁】
暗い影を帯びた愁い。「―の影は何処となく彼に伴うて居る/富岡先生(独歩)」

暗愚

あんぐ [1] 【暗愚】 (名・形動)[文]ナリ
道理がわからず賢さに欠ける・こと(さま)。おろか。「君―なれば国乱れて亡ぶ/民権自由論(枝盛)」

暗所

あんしょ [1] 【暗所】
暗い所。また,人目につかない所。「―に保管のこと」

暗投

あんとう [0] 【暗投・闇投】
〔史記(鄒陽列伝)〕
いかに貴重なものであっても,贈り方を誤れば,相手に警戒心を起こさせるだけであるというたとえ。明珠闇投。
→明珠(メイシユ)を闇(ヤミ)に投ず

暗数

あんすう [3] 【暗数】
事故・事件の件数などで,届け出もなく,調査も及ばないため,統計にあらわれない実数。

暗昧

あんまい [0] 【暗昧】 (名・形動)[文]ナリ
(1)道理に暗く愚かな・こと(さま)。暗愚。「王の―に因ると云はざるを得ず/春窓綺話(早苗)」
(2)はっきりしないこと。あいまい。

暗暗

あんあん [0] 【暗暗・闇闇】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)ひそかなさま。はっきり言わないさま。「―のうちに了解した」
(2)暗いさま。「四辺(アタリ)―として暗く/鉄仮面(涙香)」

暗暗

くらぐら 【暗暗】
■一■ (名)
薄暗い時刻。日の暮れがた。「急ぎ立ちて行く程に―にぞ行き着きたる/今昔 26」
■二■ (副)
暗くてよく見えないさま。「十二日,池田を立ちて,―行けば/海道記」

暗暗と

くれぐれと 【暗暗と】 (副)
〔古くは「くれくれと」〕
(1)心が暗く,悲しみにしずんでいるさま。暗い気持ちで。「常知らぬ道の長手を―いかにか行かむ/万葉 888」
(2)難渋して行くさま。苦労して。「甲斐の国より罷り出でて信濃の御坂を―遥々と/梁塵秘抄」

暗暗裏

あんあんり [3] 【暗暗裏・暗暗裡】
人に知られないよう。内々。「―に認める」

暗暗裡

あんあんり [3] 【暗暗裏・暗暗裡】
人に知られないよう。内々。「―に認める」

暗殺

あんさつ [0] 【暗殺】 (名)スル
(主に政治的な理由で要人を)ひそかにねらって殺すこと。「大統領が―される」

暗殺

あんさつ【暗殺】
(an) assassination.〜する assassinate.〜を計る make an attempt on a person's life.‖暗殺者 an assassin.

暗流

あんりゅう [0] 【暗流】
(1)表面に現れない水の流れ。
(2)表立って現れていない風潮・動向。特に,不穏な動き。

暗流

あんりゅう【暗流】
an undercurrent.→英和

暗涙

あんるい [0] 【暗涙】
人知れず流す涙。ひそかに流す涙。「別れの悲しく,互いに―に咽(ムセ)びけるに/妾の半生涯(英子)」

暗涙にむせぶ

あんるい【暗涙にむせぶ】
shed silent tears.

暗淡

あんたん [0] 【暗淡】 (ト|タル)[文]形動タリ
うす暗いさま。「往来―として/日乗(荷風)」

暗渠

あんきょ【暗渠】
an underdrain;a culvert.→英和

暗渠

あんきょ [1] 【暗渠】
覆いをしたり地下に設けたりして,外から見えないようになっている水路。
⇔明渠(メイキヨ)

暗渠排水

あんきょはいすい [4] 【暗渠排水】
暗渠を作り,地中の余分な水分を排水すること。農耕地の改良などに行う。

暗溝

あんこう [0] 【暗溝】
「暗渠(アンキヨ)」に同じ。

暗潮

あんちょう [0] 【暗潮】
(1)表立って現れていない勢力・風潮。「社会の裏面を流るる―に棹(サオ)さして/ふらんす物語(荷風)」
(2)表面に現れない潮の流れ。

暗澹

あんたん [0] 【暗澹】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)うす暗くすごみを感じさせるさま。「―たる灰色の空の下に/あめりか物語(荷風)」
(2)将来の見通しが暗く,何の希望ももてず悲観的なさま。「―たる思い」「人生凡て―たるが如く思はれ/欺かざるの記(独歩)」

暗澹たる

あんたん【暗澹たる】
dark;→英和
gloomy;→英和
dismal.→英和

暗点

あんてん [3][0] 【暗点】
視野内に病的な原因で生ずる見えない部分。ビタミン欠乏・網膜出血などによる。
→盲点(モウテン)

暗然

あんぜん [0] 【暗然・黯然・闇然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)暗いさま。また,はっきりしないさま。「沖より来る響,―として湧く力/抒情小曲集(犀星)」
(2)悲しみや憂いに心がふさいでいるさま。「―たる思いに沈む」

暗然として

あんぜん【暗然として】
sadly;→英和
gloomily.→英和

暗発芽種子

あんはつがしゅし [6] 【暗発芽種子】
光によって発芽が抑制される種子。カボチャ・ケイトウなどの種子。

暗礁

あんしょう [0] 【暗礁】
水面下に隠れていて見えない岩。

暗礁

あんしょう【暗礁】
a reef;→英和
an obstacle (比喩的).→英和
〜に乗り上げる go on a rock;→英和
come to a deadlock (比喩的).→英和

暗示

あんじ [0] 【暗示】 (名)スル
(1)直接的にはっきりと示すのではなく,それとなく分かるように示すこと。また,その行為や物。
⇔明示
「拒絶の意を―するしぐさ」
(2)〔心〕
〔明治期には「あんし」〕
知覚・観念・意図・行動などが,言葉その他のシンボルによって,理性に訴えることなく,伝達・受容される現象。また,そのための刺激となるもの。「―にかかる」[哲学字彙]

暗示

あんじ【暗示】
a hint;→英和
a suggestion.→英和
〜する hint;suggest.→英和

暗示療法

あんじりょうほう [4] 【暗示療法】
精神療法の一。適切な暗示を与えて精神病者の病状の軽快・治癒を図る方法。神経症患者や児童患者に適する。

暗穴

あんけつ [0] 【暗穴・闇穴】
(1)暗い穴。
(2)人をののしる語。ばか。まぬけ。「さあ,片端から出しやばれえ。―めえ/滑稽本・浮世風呂 4」

暗算

あんざん [0] 【暗算】 (名)スル
筆算や珠算によらず,頭の中で計算すること。「―で答えを出す」

暗算

あんざん【暗算】
<do> mental arithmetic.〜で勘定する do the sum in one's head;calculate mentally.

暗箱

あんばこ [0] 【暗箱・暗函】
旧式の写真機の胴体部。外光を遮断した箱。前面にレンズ,後面に感光板を置く。

暗紅色

あんこうしょく [3] 【暗紅色】
黒みがかった紅色。

暗索

あんさく [0] 【暗索】 (名)スル
暗闇(クラヤミ)の中で物を捜すこと。分からないながらあれこれと探ってみること。「人間の根本の生命を―する/内部生命論(透谷)」

暗紫色

あんししょく [3] 【暗紫色】
黒みを帯びた紫色。

暗緑

あんりょく [0] 【暗緑】
暗緑色。

暗緑色

あんりょくしょく [4][3] 【暗緑色】
黒みがかった緑色。ダーク-グリーン。

暗線

あんせん [0] 【暗線】
連続スペクトルの中に現れる暗黒の線。太陽光スペクトルのフラウンホーファー線などがその例。吸収線。
→線スペクトル

暗翳

あんえい [0] 【暗影・暗翳】
(1)暗いかげ。
(2)不安・不吉なきざし。「前途に―を投げかける」

暗者

くらもの 【暗者・闇者】
(1)「暗者女(クラモノオンナ)」に同じ。
(2)にせもの。いかさまもの。[人倫訓蒙図彙]

暗者女

くらものおんな 【暗者女】
江戸時代,暗屋(クラヤ)で売春した私娼。くらもの。「いづれも世間をしのぶ―といへり/浮世草子・一代女 6」

暗色

あんしょく [0] 【暗色】
暗い感じの色。
⇔明色

暗褐色

あんかっしょく [3] 【暗褐色】
黒みを帯びた褐色。濃い褐色。

暗視

あんし [0] 【暗視】
暗いところでも見えること。

暗視装置

あんしそうち [4] 【暗視装置】
赤外線を利用して暗闇の中で物を見る装置。第二次大戦中に戦車砲の照準用に開発されたが,現在では動物の生態観察用にも利用。ノクトビジョン。

暗視野顕微鏡

あんしやけんびきょう [0] 【暗視野顕微鏡】
⇒限外(ゲンガイ)顕微鏡

暗記

あんき【暗記】
learning by heart;memory work.〜する learn by heart;commit to memory.〜力が強い(弱い) have a good (poor) memory.

暗記

あんき [0] 【暗記・諳記】 (名)スル
書いたものを見ないでそらで言えるように覚えこむこと。「公式を―する」

暗証

あんしょう [0] 【暗証】
(1)当人であることを証明するため,あらかじめ届け出ておいた秘密の文字や数字。解錠や預金を引き出す場合などに用いる。「―番号」
(2)〔仏〕 教理などの研究をないがしろにして,座禅などの瞑想(メイソウ)的修行に没頭すること。

暗証の禅師

あんしょうのぜんじ 【暗証の禅師】
暗証{(2)}をもっぱらとし独断的な悟りに安んじている僧。多く「文字の法師」と対で用いられる。他宗から禅僧を批判していうこともある。

暗証番号

あんしょうばんごう [5] 【暗証番号】
パス-ワードの一。キャッシュ-カードなどで,所有者以外の不正使用を防止するために暗証として入力する番号。

暗証番号

あんしょう【暗証番号】
a code number.

暗語

あんご [0] 【暗語】
通信の内容が第三者に漏れないように,当事者間であらかじめ定めた上で使われる用語。
→暗号

暗誦

あんしょう [0] ―シヤウ 【暗唱】 ・ ―シヨウ 【暗誦・諳誦】 (名)スル
そらで覚えていることを口に出してとなえること。「詩を―する」

暗調

あんちょう [0] 【暗調】
暗い感じであること。

暗譜

あんぷ [0] 【暗譜・諳譜】 (名)スル
楽譜を暗記していること。

暗赤色

あんせきしょく [4][3] 【暗赤色】
黒みがかった赤色。

暗赭色

あんしゃしょく [3] 【暗赭色】
黒みがかった赤土色。

暗路

あんろ [1] 【暗路】
暗い道。

暗躍

あんやく [0] 【暗躍】 (名)スル
人に知られぬように,ひそかに策動すること。暗中飛躍。「政界の裏側で―する」

暗躍する

あんやく【暗躍する】
be active behind the scenes.

暗車

あんしゃ [0] 【暗車】
船のスクリューの旧称。「―船」

暗転

あんてん [0] 【暗転】 (名)スル
(1)舞台を暗くして,幕を下ろさずに場面を変えること。
(2)物事が悪い方に転じること。「事態が―する」

暗転

あんてん【暗転】
《劇》a blackout.→英和

暗部

あんぶ [1] 【暗部】
(1)暗い部分。陰の部分。「事件の―」
(2)(周囲の半暗部に対して)太陽黒点の中央の暗黒部。

暗部山

くらぶやま 【暗部山・闇部山】
鞍馬山の古称。くらぶの山。((歌枕))「秋の夜の月の光しあかければ暗部の山もこえぬべら也/古今(秋上)」

暗鈍

あんどん [0] 【暗鈍・闇鈍】 (名・形動)[文]ナリ
道理に暗く鈍いこと。きわめて愚かなこと。また,そのさま。「愚痴―」

暗闇

くらやみ [0] 【暗闇】
(1)明かりがなくて暗いこと。また,暗い場所。くらがり。
(2)人の目につかない所。人に知られない所。「悪事を―に葬る」
(3)前途の見通しがはっきりせず,将来に希望がもてないこと。「社会正義が通らないようでは世の中は―だ」

暗闇に[で]

くらやみ【暗闇に[で]】
in the dark(ness).→英和

暗闇番

くらやみばん [0] 【暗闇番】
江戸幕府の台所番の俗称。闇夜番。台所番。

暗闇祭

くらやみまつり [5] 【暗闇祭(り)】
灯火を消して闇夜に神霊の渡御を迎える祭り。東京都府中市の大国魂(オオクニタマ)神社のものは深夜八基の御輿(ミコシ)が御旅所に行幸する。

暗闇祭り

くらやみまつり [5] 【暗闇祭(り)】
灯火を消して闇夜に神霊の渡御を迎える祭り。東京都府中市の大国魂(オオクニタマ)神社のものは深夜八基の御輿(ミコシ)が御旅所に行幸する。

暗闇細工

くらやみざいく [5] 【暗闇細工】
目隠しをして,手渡される目・鼻・耳などを顔の輪郭の中に並べる遊び。福笑いの類。

暗闘

あんとう [0] 【暗闘】 (名)スル
(1)表立たないところでひそかに争うこと。「派閥内部の―」
(2)歌舞伎のだんまり。

暗闘

あんとう【暗闘】
(a) secret enmity;(a) secret strife.

暗雨

あんう [1] 【暗雨】
闇夜(ヤミヨ)に降る雨。

暗雲

あんうん [0] 【暗雲】
(1)日の光をさえぎっている黒い雲。「―が垂れこめる」
(2)何か事件が起こりそうな,不穏な気配。「両国の間に―がたちこめる」「―低迷」

暗雲

あんうん【暗雲】
dark clouds.

暗面

あんめん [3] 【暗面】
(1)光の当たらない暗い面。
(2)隠された面。醜悪な面。暗黒面。

暗順応

あんじゅんのう [3] 【暗順応】
明るい所から急に暗い所に移ったとき,はじめは見えないものが,しばらくすると見えてくること。
⇔明順応
→明暗順応

暗香

あんこう [0] 【暗香】
どこからともなくただよってくる芳香。やみにただよう花などの香。

暗騒音

あんそうおん [3] 【暗騒音】
対象としている音以外の騒音。テレビを楽しんでいるときの話し声など。

暗鬱

あんうつ [0] 【暗鬱】 (名・形動)[文]ナリ
暗くてうっとうしいこと。また,気分が暗く滅入ること。また,そのさま。憂鬱。「―な梅雨空」「―な表情」

暗鬼

あんき [1] 【暗鬼】
暗がりにいると思われる鬼。不安や妄想による恐れ。「疑心―」

暗黒

あんこく [0] 【暗黒・闇黒】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まっくらな・こと(さま)。くらやみ。「―の空間」「―なる杉樹(サンジユ)の並木の中に/日光山の奥(花袋)」
(2)くらい面が強く,希望のもてない状態であるさま。「魂は―の淵をさまよう」「―な前途を照らす光明のやうに/阿部一族(鴎外)」
(3)得体の知れない・こと(さま)。「警察力の入らない―地帯」

暗黒

あんこく【暗黒】
dark(ness);→英和
blackness.→英和
〜の dark;black.→英和
‖暗黒街 a gangland.暗黒時代 the Dark Ages.

暗黒大陸

あんこくたいりく [5] 【暗黒大陸】
かつてのアフリカ大陸の俗称。内陸の地理が不明だったことによる。

暗黒星雲

あんこくせいうん [5] 【暗黒星雲】
自ら光を発しないで,背後の星雲や星の光をさえぎっていることによりその存在が認められる星間物質の雲。天の川の中にある蛇遣い座暗黒星雲,オリオン座の馬頭星雲などが有名。

暗黒時代

あんこくじだい [5] 【暗黒時代】
(1)圧政や戦乱などで社会が混乱し文化の衰えた時代。
(2)ヨーロッパ史で,古典・古代のギリシャ・ローマ文化と近代文明を重んじる歴史観に立って,中世をいう語。

暗黒物質

あんこくぶっしつ [5] 【暗黒物質】
銀河系や銀河の間に大量に存在すると考えられているが,光や電波・ X 線などではまったく見ることのできない物質。ダーク-マター。

暗黒街

あんこくがい [4] 【暗黒街】
治安が悪く,犯罪や不法行為のよく起こる地域。犯罪者や無法者が支配している社会。「―の顔役」

暗黒面

あんこくめん [4] 【暗黒面】
物事のくらい面。悲惨で,醜悪な面。「社会の―」

暗黙

あんもく [0] 【暗黙】
口に出しては言わないこと。黙っていること。「―の了解」「―のうちに認める」

暗黙の

あんもく【暗黙の】
tacit.→英和
〜のうちに tacitly;→英和
by a tacit consent.

暗黙知

あんもくち [4] 【暗黙知】
〔tacit knowledge〕
M =ポランニーが提唱した科学哲学上の概念。標本の認知や名医の診断のように,明確に言葉には表せないが,科学的創造性を支えている身体を基盤とする知識のこと。

暢月

ちょうげつ チヤウ― [1] 【暢月】
陰暦一一月の異名。

暢気

のんき [1] 【暢気・呑気・暖気】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)性格がのんびりしているさま。物事にとんちゃくしないさま。「―な性分」「―者(モノ)」
(2)心配事や苦労がないさま。気楽なさま。「今は隠居して―な身分だ」
(3)気が長いさま。落ち着いているさま。「―に構える」
〔「のん」は「暖」の唐音。「暢気・呑気」は当て字〕
[派生] ――さ(名)
■二■ (名)スル
気晴らし。気散じ。「―ヲスル/日葡」「ちつとの間―させましよかと錠押しあくれば/浄瑠璃・夏祭」

暢気な

のんき【暢気な】
easy;→英和
carefree;→英和
jolly (快活な);→英和
careless (不注意な).→英和
⇒のんびり.

暢茂

ちょうも チヤウ― [1] 【暢茂】 (名)スル
草木がのびのびとおいしげること。「天候多雨,熱帯植物能く―し/日本風景論(重昂)」

暢達

ちょうたつ チヤウ― [0] 【暢達】 (名・形動)スル[文]ナリ
のびそだつこと。また,のびのびとしているさま。「―な筆跡」「われは自ら我弁舌の―になれるに驚きぬ/即興詩人(鴎外)」「泰平の来る時文運は必らず―すべき理由あり/文学史骨(透谷)」

こよみ【暦】
a calendar;→英和
<look up in> an almanac (本).→英和

れき [1] 【暦】
(1)こよみ。
(2)天体の位置や天体の現象の毎日の値を記したもの。天体暦。

こよみ [3][0] 【暦】
〔「日読(カヨミ)」の転か〕
(1)時の流れを年・月・週・日などを単位として区切った体系。暦法。
(2)一年間の月日・七曜・祝祭日・干支(エト)・月齢・日の吉凶などを日を追って記したもの。カレンダー。

暦の中段

こよみのちゅうだん 【暦の中段】
室町・江戸時代の仮名暦の,真ん中の段に記された暦注。
→十二直(ジユウニチヨク)

暦の博士

こよみのはかせ 【暦の博士】
(1)奈良・平安時代,中務省陰陽寮に属し,暦を作り,暦生に暦道を教授した学者。れきはかせ。
(2)陰陽師。

暦の奏

こよみのそう 【暦の奏】
⇒御暦(ゴリヤク)の奏(ソウ)

暦仁

りゃくにん 【暦仁】
年号(1238.11.23-1239.2.7)。嘉禎の後,延応の前。四条天皇の代。

暦元

れきげん [0] 【暦元】
ある暦法によって暦日を計算し始める最初の日。

暦博士

れきはかせ [3] 【暦博士】
⇒こよみのはかせ(暦博士)

暦売り

こよみうり [3] 【暦売り】
歳末,来年の暦を売る・こと(人)。[季]冬。

暦学

れきがく [2] 【暦学】
日・月など天体の運行を観測し,暦を作る学問。

暦官

れきかん [0] 【暦官】
暦のことをつかさどる役人。暦正。

暦家

れきか [1] 【暦家】
暦法に精通している人。天文学者。

暦小紋

こよみこもん [4][5] 【暦小紋】
江戸時代の民間の暦の装飾模様に似せた小紋。元禄(1688-1704)頃に流行した。

暦年

れきねん [0] 【暦年】
(1)暦で定めた一年。現行の太陽暦の一年は平年三六五日,閏年(ウルウドシ)三六六日。
(2)年月。歳月。

暦年

れきねん【暦年】
a calendar[civil]year.

暦年齢

れきねんれい [3] 【暦年齢】
生まれた日を起点として,こよみの上で数えた年齢。満年齢と数え年がある。生活年齢。

暦応

れきおう 【暦応】
⇒りゃくおう(暦応)

暦応

りゃくおう 【暦応】
北朝の年号(1338.8.28-1342.4.27)。建武の後,康永の前。光明(コウミヨウ)天皇の代。れきおう。

暦手

こよみで [0] 【暦手】
高麗茶碗(コウライヂヤワン)のうち,三島手(ミシマデ)の一。模様が三島暦の仮名文字に似ているからといわれる。

暦数

れきすう [0][3] 【暦数】
(1)自然にめぐって来る運命。めぐりあわせ。
(2)年代。年数。「―已に百六十余年に及びぬれば/太平記 11」
(3)天体の運行を基にこよみを作り出す方法。

暦日

れきじつ [0] 【暦日・歴日】
(1)月日の経過。歴日。「山中―なし」
(2)こよみ。
(3)ある暦法によって定められた,こよみの上での一日。

暦書

れきしょ [1][0] 【暦書】
暦学に関する本。また,こよみ。

暦本

れきほん [0] 【暦本】
こよみに関する本。また,こよみ。

暦法

れきほう [0] 【暦法】
太陽・月・星など天体の動きによって暦を作る方法。また,暦に関する法則。

暦注

れきちゅう [0] 【暦注】
古暦で,日付など暦の本体の下に,二段に分けて記される注記事項。中段には十二直,下段にはさまざまな日の吉凶に関する事項が書かれる。

暦生

れきせい [0] 【暦生】
律令制で,陰陽寮(オンヨウリヨウ)に属し,暦博士に従って暦法を学ぶ学生。れきしょう。

暦算

れきさん [0] 【暦算】
暦学と算術。暦に関する計算。

暦術

れきじゅつ [2][0] 【暦術】
太陽・月・星などの動きを測って,暦をつくる方法。暦法。

暦表時

れきひょうじ レキヘウ― [3] 【暦表時】
ニューカムが発表した太陽の黄道上の運動の理論式から定義された時刻。天文学的に決定される時刻としては,最も一様性がある。1956年から67年まで,暦表時の秒を時間の単位に採用。

暦象

れきしょう [0] 【暦象】
(1)暦{(2)}に記された天体の運行の様子。
(2)こよみにより天体の運行現象をおしはかること。

暦貼り

こよみばり [0] 【暦貼り】
古い暦を襖(フスマ)や屏風(ビヨウブ)に貼ること。また,古暦を貼ってあるもの。

暦道

れきどう [2][0] 【暦道】
(1)暦術・暦数に関する学問。また,その学に携わっている人。
(2)陰陽寮(オンヨウリヨウ)の学科の一。暦法を暦生に教授し,別に漏刻の学を付属させた。後世,賀茂氏が世襲。

しばらく 【暫】
歌舞伎十八番の一。1697年江戸中村座の「参会名護屋」中で初世市川団十郎が初演。悪人が善人方を虐げているところに,荒事役の主人公が「暫く」と声をかけて現れ,悪人をこらしめる趣向が基本。毎年の顔見世狂言で上演ごとに筋や「つらね」を新作した。

暫く

しまらく 【暫く】 (副)
「しばらく(暫)」の古形。「―は寝つつもあらむを夢(イメ)のみに/万葉 3471」

暫く

しばらく [2] 【暫く】 (副)スル
〔「しまらく」の転。平安時代,主として漢文訓読に用いられた語で,和文では「しばし」が用いられた〕
(1)長くはないが,すぐともいえないほどの時間が経過するさま。しばし。「―お待ち下さい」「―して主人が現れた」
(2)少し長く時間が経過するさま。「―会わないうちにずいぶん大きくなったね」
(3)将来は別として,今のところ。ひとまず。「行為そのものが違法か否かの問題は―おく」

暫く

しばらく【暫く】
for a (little) while;→英和
<wait> a minute[moment](少時間);→英和
for a long time (久しく).〜してから after a while.〜すれば in a short time[while].〜でした It's a long time since I saw you last.

暫く振り

しばらくぶり [0] 【暫く振り】 (名・形動)
長いと感じられる時間が経過したさま。ひさしぶり。「彼に会うのは―だ」「―の我が家の味」

暫し

しばし [1] 【暫し】 (副)
ちょっとの間。しばらく。現代では多く文章語として用いる。「―足をとどめる」「―の間,動きが止まった」「待て―」

暫し

しまし 【暫し】 (副)
〔上代語。「しばし」の古形〕
しばらく。「恋ひ恋ひて逢ひたるものを月しあれば夜はこもるらむ―はあり待て/万葉 667」

暫しく

しましく 【暫しく】 (副)
〔上代語。多く下に「も」を伴って用いられる〕
しばらく。少しの間。「―もひとりありうるものにあれや島のむろの木離れてあるらむ/万葉 3601」

暫且

ざんしょ [1] 【暫且】
しばらくの間。しばし。暫時。

暫定

ざんてい [0] 【暫定】
正式に決定するまで,仮に定めること。臨時の措置。

暫定予算

ざんていよさん [5] 【暫定予算】
会計年度が開始しても本予算が成立していない場合に,本予算成立までの間,暫定的に実行される予算。

暫定免許

ざんていめんきょ [5] 【暫定免許】
免許取得一年以内を暫定免許期間とし,交通違反の状況によって再試験を義務づける免許制度。1990年(平成2)に導入。

暫定的

ざんてい【暫定的(に)】
provisional(ly);→英和
tentative(ly);→英和
‖暫定措置 <take> a temporary step.暫定予算 a provisional budget.

暫定的

ざんていてき [0] 【暫定的】 (形動)
臨時の措置であるさま。「―な処置」

暫時

ざんじ【暫時】
⇒暫(しばら)く.

暫時

ざんじ [1] 【暫時】
しばらくの間。副詞的にも用いる。「―お待ち願います」「―の猶予を請う」

くれ【暮】
<at> nightfall[sunset];→英和
<toward> evening;→英和
<at> the end of the year (年の).→英和
〜のボーナス the year-end bonus.

暮し

くらし [0] 【暮(ら)し】
(1)暮らすこと。生活すること。「外地での―にも慣れた」
(2)生計。暮らし向き。「日々の―に困る」「―の足しにする」「ぜいたくな―」「―が立つ」

暮し

くらし【暮し】
life (生活);→英和
<make> a living;→英和
<earn> one's livelihood;circumstances (暮し向き).〜向きが良い(悪い) be well (badly) off.その日〜をする live from hand to mouth.

暮し向き

くらしむき [0] 【暮(ら)し向き】
くらしの経済状態。生活のようす。

暮し向き

くらしむき【暮し向き】
⇒暮し.

暮す

くら・す [0] 【暮(ら)す】 (動サ五[四])
(1)生活する。また,生計を営む。「田舎で―・す」「この給料ではとても―・していけない」
(2)(他の動詞の下に付いて)…し続ける。「遊び―・す」「泣き―・す」「五月五日は曇り―・したる/枕草子 10」
(3)日がくれるまでの時間を過ごす。「梅の花一人見つつや春日―・さむ/万葉 818」
(4)ある期間を終わりまで過ごす。「つくづくと一年を―・す程だにも/徒然 7」
〔「暮れる」に対する他動詞〕
[可能] くらせる

暮らし

くらし [0] 【暮(ら)し】
(1)暮らすこと。生活すること。「外地での―にも慣れた」
(2)生計。暮らし向き。「日々の―に困る」「―の足しにする」「ぜいたくな―」「―が立つ」

暮らし向き

くらしむき [0] 【暮(ら)し向き】
くらしの経済状態。生活のようす。

暮らす

くら・す [0] 【暮(ら)す】 (動サ五[四])
(1)生活する。また,生計を営む。「田舎で―・す」「この給料ではとても―・していけない」
(2)(他の動詞の下に付いて)…し続ける。「遊び―・す」「泣き―・す」「五月五日は曇り―・したる/枕草子 10」
(3)日がくれるまでの時間を過ごす。「梅の花一人見つつや春日―・さむ/万葉 818」
(4)ある期間を終わりまで過ごす。「つくづくと一年を―・す程だにも/徒然 7」
〔「暮れる」に対する他動詞〕
[可能] くらせる

暮らす

くらす【暮らす】
live;→英和
make a living (生計);→英和
lead <a happy life> ;→英和
get along[on];pass[spend] <one's time> .→英和

暮る

く・る 【暮る】 (動ラ下二)
⇒くれる

暮れ

くれ [0] 【暮れ】
(1)日が沈みかけてあたりが暗くなる頃。夕方。夕べ。
⇔明け
(2)ある期間や時節の終わり頃。「春の―」
(3)年の終わりの頃。年末。「―のにぎわい」

暮れの春

くれのはる [4] 【暮れの春】
春の終わり頃。暮春。[季]春。

暮れの秋

くれのあき [4] 【暮れの秋】
秋の終わり頃。晩秋。[季]秋。

暮れる

く・れる [0] 【暮れる・昏れる・眩れる・暗れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 く・る
(1)太陽が沈んであたりが暗くなる。夕方になる。《暮・昏》
⇔明ける
「日が―・れてあたりが暗くなる」
(2)年・月・日・季節が終わりになる。《暮》「今年もあと三日で―・れる」「残れる菊見給はむ,―・れぬべき秋を惜しみ給はむとて/大堰河行幸和歌序」
(3)(「…に(で)くれる」の形で)一つのことをして,または一定の状態で長い時が過ぎる。あけくれする。《暮》「きょうも一日練習で―・れた」
(4)悲しみ・驚きなどのために理性的な判断ができない状態になる。「涙に―・れる」「悲嘆に―・れる」「途方に―・れる」「思案に―・れる」
(5)(「目がくれる」などの形で)
 (ア)欲望に負けて,判断力を失う。「金に目が―・れて根も無い事まで言立る/鉄仮面(涙香)」
 (イ)目の前がまっくらになる。「目も―・れて立竦むでゐたが/多情多恨(紅葉)」
 (ウ)涙などで目がくもって見えなくなる。「雲の上も涙に―・るる秋の月/源氏(桐壺)」
〔「くらす」に対する自動詞〕

暮れる

くれる【暮れる】
grow[get]dark (暗くなる);(come to an) end (日や年が).→英和
涙に〜 weep bitterly.思案に〜 be lost in thought.途方に〜 be at a loss <what to do> .→英和

暮れ六つ

くれむつ [0] 【暮れ六つ】
江戸時代の時刻法で,日暮れ方の六つ時。季節によって変動するが,おおよそ今の六時ごろ。酉(トリ)の刻。また,その時刻に鳴らす鐘。
⇔明け六つ

暮れ合い

くれあい [0] 【暮れ合い】
日の暮れる頃。入り相(アイ)。「―ではあるし,…の幽霊かと思つた/化銀杏(鏡花)」

暮れ懸かる

くれかか・る [4] 【暮れ懸(か)る】 (動ラ五[四])
日が暮れ始める。暮れようとする。「―・る秋の日」

暮れ懸る

くれかか・る [4] 【暮れ懸(か)る】 (動ラ五[四])
日が暮れ始める。暮れようとする。「―・る秋の日」

暮れ方

くれがた [0] 【暮れ方】
(1)日が沈んであたりが暗くなる頃。日暮れ時。夕方。
⇔明け方
(2)ある期間や季節・年代の終わり頃。「秋の―」「六十の―に念仏申してつひに往生しける/曾我 12」
(3)年の終わりの頃。「年の―には/源氏(総角)」

暮れ易い

くれやす・い [4] 【暮れ易い】 (形)[文]ク くれやす・し
日の暮れるのが早い。すぐ夕暮れになる。「冬の日は―・い」

暮れ暮れ

くれぐれ [0] 【暮れ暮れ】
日の暮れようとする頃。夕方。「―の山の美しさ」「日の―に出掛た/多情多恨(紅葉)」

暮れ果てる

くれは・てる [4] 【暮れ果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くれは・つ
(1)すっかり日が暮れる。
(2)年月や季節が終わってしまう。「いとおぼつかなくて秋―・てぬ/源氏(末摘花)」

暮れ残る

くれのこ・る [4] 【暮れ残る】 (動ラ五[四])
日が沈んだあとでも,なお明るさが残り,ぼんやりと見える。「白く―・る夕顔の花」

暮れ泥む

くれなず・む [4] 【暮れ泥む】 (動マ五[四])
日が暮れそうでなかなか暮れないでいる。「―・む春の空」

暮れ落ちる

くれお・ちる [4] 【暮れ落ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 くれお・つ
日が暮れて,太陽が沈む。

暮れ行く

くれゆ・く [3] 【暮れ行く】 (動カ五[四])
(日・年・季節などが)次第に暮れる。段々終わりに近づく。

暮夜

ぼや [1] 【暮夜】
夜。夜分。よさり。

暮天

ぼてん [0] 【暮天】
夕暮れ時の空。暮れ方の空。

暮山

ぼさん [0] 【暮山】
暮れ方の山。夕暮れどきの山。

暮年

ぼねん [0] 【暮年】
老年の時。晩年。

暮日

ぼじつ [1] 【暮日】
日のくれ。ひぐれ。

暮春

ぼしゅん [0] 【暮春】
(1)春の終わり頃。晩春。暮れの春。[季]春。
(2)陰暦三月の異名。

暮景

ぼけい [0] 【暮景】
日暮れ時の景色。夕方の情景。

暮未だき

くれまだき [3] 【暮未だき】
暮れるにはまだ少し時間のある頃。

暮歯

ぼし [1] 【暮歯】
老齢。晩年。暮年。

暮烟

ぼえん [0][1] 【暮煙・暮烟】
暮れがたに立つ煙。

暮煙

ぼえん [0][1] 【暮煙・暮烟】
暮れがたに立つ煙。

暮秋

ぼしゅう [0] 【暮秋】
(1)秋の終わり頃。晩秋。暮れの秋。[季]秋。
(2)陰暦九月の異名。

暮色

ぼしょく【暮色】
the dusk;→英和
the dark.→英和

暮色

ぼしょく [0] 【暮色】
夕方の薄暗い色。また夕方の景色。「―に包まれる」

暮色蒼然

ぼしょくそうぜん [0][1] 【暮色蒼然】 (ト|タル)[文]形動タリ
夕暮れ時の薄暗いさま。「―たる秋の夕」

暮鐘

ぼしょう [0] 【暮鐘】
夕暮れに鳴らす鐘。晩鐘。
⇔暁鐘

暮雨

ぼう [1] 【暮雨】
夕暮れに降る雨。

暮雪

ぼせつ [0] 【暮雪】
夕暮れに降る雪。また,夕暮れの雪景色。「比良(ヒラ)の―(=近江八景の一)」

暮雲

ぼうん [1][0] 【暮雲】
夕方の空の雲。夕雲。

暮露

ぼろ [1] 【梵論・暮露】
有髪の乞食坊主の一種。中世末期にはその中から尺八を吹く薦僧(コモソウ)(虚無僧(コムソウ)の前身)が現れたので,薦僧・虚無僧の異名としても用いられた。ぼろぼろ。梵論子(ボロンジ)。梵字(ボンジ)。「もしこの御中にいろをし房と申す―やおはします/徒然 115」

暮靄

ぼあい [0] 【暮靄】
もや。晩靄。「遠く比叡愛宕の山々が―に霞んで/朱雀日記(潤一郎)」

暮鳥

ぼちょう ボテウ 【暮鳥】
⇒山村(ヤマムラ)暮鳥

ぼう [1] 【暴】 (名・形動)[文]ナリ
(1)荒々しいこと。乱暴であること。また,そのさま。「日方が言葉に募つて―な事でも仕はせぬかと/天うつ浪(露伴)」
(2)道理にはずれていること。不法であること。また,そのさま。「はや乱酔の友達らの,―なコップの悪強(ワルジイ)酒/当世書生気質(逍遥)」

あからしま 【暴】 (形動ナリ)
にわかなさま。急なさま。あかしま。あからさま。「白狗―に出て大樹の臣を逐ふ/日本書紀(雄略訓)」

あかしま 【暴】 (形動ナリ)
「あからしま(暴)」に同じ。「―に家にまかり帰る/日本書紀(雄略訓)」

暴き立てる

あばきた・てる [5] 【暴き立てる】 (動タ下一)
他人の秘密をことさら明るみに出す。「政敵の旧悪を―・てる」

暴く

あば・く [2] 【暴く・発く】 (動カ五[四])
〔古くは「あはく」と清音か〕
(1)土を掘って,埋めたものを取り出す。「墓を―・く」「兵士等心得て忽ち穴を―・く/信西(潤一郎)」
(2)他人の秘密や悪事・欠点などを探り出して,公表する。暴露する。「論理の矛盾を―・く」「政治家の私事を―・いて失脚させる」
(3)切り開く。切り崩す。「剣をぬきてこれを―・くに,葛みな切られてのきにけり/著聞 17」
[可能] あばける

暴る

あば・る 【暴る】 (動ラ下二)
⇒あばれる

暴れ

あばれ [0] 【暴れ】
(1)あばれること。乱暴すること。
(2)下座音楽の一。勇壮な人物の登場や演技・立ち回りなどに使われる。太鼓を主とする。

暴れっ子

あばれっこ【暴れっ子】
a naughty boy.

暴れる

あば・れる [0] 【暴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 あば・る
(1)周囲の人や器物に被害が及ぶほどに,激しく体を動かす。ひどく乱暴に動く。「棒を振り回して―・れる」「物音におどろいて馬が―・れる」
(2)自由に振る舞う。したいようにする。「夏の甲子園では大いに―・れてやるぞ」

暴れる

あばれる【暴れる】
behave violently;run riot.暴れ出す go wild;grow restive (馬).

暴れん坊

あばれんぼう [0] 【暴れん坊】
(1)けんかやいたずらをする活発な子供。「うちの子は―で困る」
(2)周囲を気にせず強引な行動をする人。「政界の―」「―ぶりを発揮する」

暴れ丹前

あばれたんぜん [4] 【暴れ丹前】
(1)歌舞伎で,乱暴者の役をする役者の着る丹前。また,その乱暴者の役。
(2)下座音楽の一。暴れ丹前を着た役者の登場の時に演奏する囃子(ハヤシ)。

暴れ回る

あばれまわ・る [5] 【暴れ回る】 (動ラ五[四])
大いに暴れる。そのあたり一帯で暴れる。「昔一緒に―・った仲間」

暴れ回る

あばれまわる【暴れ回る】
run riot;rage about.

暴れ川

あばれがわ [3] 【暴れ川】
氾濫(ハンラン)しやすい川。

暴れ祭

あばれまつり [4] 【暴れ祭(り)】
御輿(ミコシ)などが暴れるのを例とする祭り。

暴れ祭り

あばれまつり [4] 【暴れ祭(り)】
御輿(ミコシ)などが暴れるのを例とする祭り。

暴れ者

あばれもの【暴れ者】
a tough;→英和
a rowdy.→英和

暴れ者

あばれもの [0] 【暴れ者】
乱暴な人。あばれんぼう。

暴れ込む

あばれこむ【暴れ込む】
burst[break]into <a house> .

暴れ食ひ

あばれぐい 【暴れ食ひ】
むやみにたくさん食うこと。「さんざつぱら―をして/滑稽本・浮世風呂 2」

暴れ馬

あばれうま [3] 【暴れ馬】
荒れ狂う馬。

暴れ馬

あばれうま【暴れ馬】
a restive horse.

暴乱

ぼうらん [0] 【暴乱】
乱暴で荒々しい行為。暴挙。暴動。

暴利

ぼうり [1] 【暴利】
(1)不当に大きな利益。法外の利得。「―をむさぼる」
(2)法外の利息。常識を超えた利息。

暴利

ぼうり【暴利】
excessive[undue]profits;profiteering.〜をむさぼる make undue profits;profiteer.→英和

暴利取締令

ぼうりとりしまりれい 【暴利取締令】
第一次大戦中,物価の暴騰による売り惜しみや買い占めなどを抑制するために設けられた農商務省令。第二次大戦後,物価統制令に吸収された。

暴利屋

ぼりや [2] 【暴利屋】
不当な利益をむさぼる人。

暴力

ぼうりょく [1] 【暴力】
(1)乱暴な力。無法な力。「―を振るう」「―に訴える」
(2)物理的強制力を行使すること。特に,それにより身体などに苦痛を与えること。

暴力

ぼうりょく【暴力】
violence;→英和
force.→英和
〜で by force.→英和
〜をふるう use violence.‖暴力団(員) a gang(ster).

暴力団

ぼうりょくだん [4] 【暴力団】
暴力あるいは暴力的脅迫によって自己の私的な目的を達しようとする反社会的集団。

暴力的

ぼうりょくてき [0] 【暴力的】 (形動)
乱暴なさま。力によって物事を解決しようとするさま。「―な解決の仕方」

暴力革命

ぼうりょくかくめい [5] 【暴力革命】
既存の国家権力体制を倒すための武力を手段とする革命。

暴勇

ぼうゆう [0] 【暴勇】
無謀な勇気。

暴動

ぼうどう【暴動】
a riot;→英和
an uprising.→英和
〜を起こす(鎮圧する) start (suppress) a riot.

暴動

ぼうどう [0] 【暴動】
徒党を組んで社会秩序を乱すような行動をとること。「―をおこす」「―がおきる」
〔明治期に作られた語〕

暴吏

ぼうり [1] 【暴吏】
非道なことをする役人。

暴君

ぼうくん【暴君】
a tyrant.→英和

暴君

ぼうくん [1][0] 【暴君】
(1)非常に乱暴で人民を苦しめる君主。「―の圧政に苦しむ」
(2)自分勝手で横暴な人。

暴君放伐論

ぼうくんほうばつろん [1][4] 【暴君放伐論】
〔(ラテン) monarchomachia〕
正当な支配を行わない君主に対して人民は服従の義務はなく,そのような君主は殺害の対象となるという考え方。一六世紀後半,フランスのユグノー派が主張。モナルコマキ。

暴君竜

ぼうくんりゅう [3] 【暴君竜】
⇒ティラノサウルス

暴圧

ぼうあつ [0] 【暴圧】 (名)スル
力ずくで押さえつけること。

暴威

ぼうい [1] 【暴威】
非常に荒々しい勢い。「―をふるう」

暴威を振るう

ぼうい【暴威を振るう】
play tyrant <over the people> ;rage (風雨などが).→英和

暴富

ぼうふ [1] 【暴富】
急に金持ちになること。

暴帝

ぼうてい [0] 【暴帝】
横暴で残虐な皇帝。

暴徒

ぼうと【暴徒】
a mob;→英和
rioters.

暴徒

ぼうと [1] 【暴徒】
集団で乱暴をはたらく者。暴動を起こした人々。「―と化す」

暴怒

ぼうど [1] 【暴怒】
はげしく怒ること。激怒。「一時の―に触るる者の比ならんや/明六雑誌 7」

暴悪

ぼうあく [0] 【暴悪】 (名・形動)[文]ナリ
(1)乱暴で道義にはずれている・こと(さま)。「―な君主」
(2)非常に荒々しい・こと(さま)。「獄卒等邪見―の声を以て大いに怒て申様/三国伝記」
[派生] ――さ(名)

暴慢

ぼうまん [0] 【暴慢】 (名・形動)[文]ナリ
乱暴でわがままな・こと(さま)。「―な政治」
[派生] ――さ(名)

暴戻

ぼうれい [0] 【暴戻】 (名・形動)[文]ナリ
荒々しく道理にそむいていること。残酷で徳義にもとること。また,そのさま。「護身の宝玉を―なる悪漢に奪ひ去られて/蜃中楼(柳浪)」

暴投

ぼうとう [0] 【暴投】 (名)スル
野球で,捕手が普通の守備態勢で捕れない球を投手が投球すること。ワイルド-ピッチ。

暴投

ぼうとう【暴投】
《野》a wild pitch[throw].〜する pitch[throw]wild.

暴挙

ぼうきょ【暴挙】
(an act of) violence;→英和
(an) outrage.→英和
〜に出る use violence.

暴挙

ぼうきょ [1] 【暴挙】
(1)乱暴で無謀な振る舞い。「―を戒める」
(2)一揆・暴動を起こすこと。

暴掠

ぼうりゃく [0] 【暴掠】 (名)スル
暴力で奪い取ること。「亜細亜地方を―するを見て/三酔人経綸問答(兆民)」

暴政

ぼうせい【暴政】
tyranny.→英和

暴政

ぼうせい [0] 【暴政】
乱暴な政治。暴虐な政治。

暴横

ぼうおう [0] 【暴横】 (名・形動)[文]ナリ
あらあらしく勝手気ままに振る舞う・こと(さま)。横暴。「―な君主」

暴死

ぼうし [0] 【暴死】 (名)スル
突然の事件などで死ぬこと。

暴殺

ぼうさつ [0] 【暴殺】 (名)スル
暴力により殺すこと。「八,九千人を―する等皆宗教の故より出づ/新聞雑誌 56」

暴民

ぼうみん [0] 【暴民】
暴動・反乱を起こした人民。

暴漢

ぼうかん【暴漢(に襲われる)】
(be assaulted by) a ruffian.→英和

暴漢

ぼうかん [0] 【暴漢】
乱暴をする男。「―におそわれる」

暴漲

ぼうちょう [0] 【暴漲】 (名)スル
激しい勢いで水がみなぎること。「利根川―し中川堤防また危し/日乗(荷風)」

暴瀉

ぼうしゃ [0] 【暴瀉】
はげしい下痢。水瀉。

暴状

ぼうじょう [0] 【暴状】
乱暴な有り様。乱暴なおこない。

暴発

ぼうはつ [0] 【暴発】 (名)スル
(1)不注意などのため,銃砲の弾丸が誤って発射されること。「銃が―する」
(2)事件などが突然起こること。内に押し込められていた不平・不満などが突然外に現れること。「人の不満を抱くや…猛然―して,家など焼かんも知る可らず/慨世士伝(逍遥)」

暴発

ぼうはつ【暴発】
an accidental discharge.〜する go off accidentally.

暴落

ぼうらく【暴落】
a heavy[sudden]fall;a slump <in stocks> .→英和
〜する fall heavily[suddenly].

暴落

ぼうらく [0] 【暴落】 (名)スル
物価・株価などが急激に下がること。
⇔暴騰
「株価が―する」

暴虎

ぼうこ [1] 【暴虎】
〔「暴」は手で打つ意〕
無謀な行為をたとえていう語。

暴虎馮河

ぼうこひょうが [1][1] 【暴虎馮河】
〔論語(述而)〕
虎に素手で向かい大河を徒歩で渡る意で,血気にはやって向こう見ずなことをすること。命知らずなこと。

暴虐

ぼうぎゃく [0] 【暴虐】 (名・形動)[文]ナリ
乱暴で残虐なこと。荒々しい振る舞いで人を苦しめること。また,そのさま。「―な君主」「―を尽くす」
[派生] ――さ(名)

暴虐

ぼうぎゃく【暴虐】
tyranny;→英和
(a) cruelty.〜の tyrannical.

暴行

ぼうこう【暴行】
(an act of) violence;→英和
an outrage.→英和
〜する do violence <to> ;assault[attack] <a person> ;→英和
[婦女を]violate;→英和
rape.→英和

暴行

ぼうこう [0] 【暴行】 (名)スル
(1)乱暴なおこない。不正な行為。
(2)他人に暴力を加えること。「―を加える」
(3)強姦すること。「婦女―」

暴行罪

ぼうこうざい [3] 【暴行罪】
他人の身体に不法に有形的・物理的な力を加え,それが傷害に至らなかったときに成立する罪。

暴言

ぼうげん [0] 【暴言】
他人を傷つけるような乱暴な言葉。「―を吐く」

暴言

ぼうげん【暴言(を吐く)】
(use) abusive[violent]words.

暴評

ぼうひょう [0] 【暴評】 (名)スル
乱暴な批評。

暴説

ぼうせつ [0] 【暴説】
道理を無視した乱暴な説。暴論。

暴論

ぼうろん [0] 【暴論】
道理を無視した乱暴な議論や理論。「―を吐く」

暴論

ぼうろん【暴論】
<make> absurd remarks;a wild argument.

暴走

ぼうそう [0] 【暴走】 (名)スル
(1)規則を無視して乱暴に走ること。
(2)運転する人がいなかったり,運転する人の意に反して,乗り物がひとりでに走り出すこと。「無人電車が―する」
(3)野球で,アウトになるような無謀な走塁をすること。
(4)周囲の状況や他人の思惑を考えずに自分勝手に物事をおし進めること。
(5)俗に,コンピューターで,プログラムが,制御できない実行状態になること。

暴走する

ぼうそう【暴走する】
drive recklessly;run away (電車などが).‖暴走族 <俗> a hot-rodder.

暴走族

ぼうそうぞく [3] 【暴走族】
オートバイなどを集団で乗り回し,騒音や無謀な走行で周囲に迷惑をかける者。

暴雨

はやさめ 【暴雨・速雨】
■一■ (名)
急に降る激しい雨。にわか雨。「沙本の方より―零(フ)り来て/古事記(中訓)」
■二■ (枕詞)
「はやさめ」が物を濡らし腐(クタ)すことから,「くたす」と類音の地名「くたみ」「ふたみ」にかかる。「―久多美の山と詔(ノ)り給ひき/出雲風土記」「―二見国/倭姫命世紀」

暴雨

ぼうう [1] 【暴雨】
激しく降る雨。

暴露

ばくろ [1] 【暴露・曝露】 (名)スル
(1)他人の秘密・悪事などをあばいて明るみに出すこと。「秘密を―する」
(2)直接風雨にさらされること。また,さらすこと。

暴露

ばくろ【暴露】
disclosure;exposure.→英和
〜する[あばく]disclose;→英和
expose;→英和
bring <a matter> to light;unmask;→英和
[露見する]be exposed[discovered];come out.

暴露甲板

ばくろこうはん [4] 【暴露甲板】
最上部の甲板。露天甲板。

暴風

あからしまかぜ 【暴風】
暴風(ボウフウ)。あかしまかぜ。「海の中にして卒(ニワカ)に―に遇ひぬ/日本書紀(神武訓)」

暴風

ぼうふう [3][0] 【暴風】
(1)激しく吹く風。
(2)ビューフォート風力階級 11 の風。「―域」
→風力階級

暴風

ぼうふう【暴風】
a storm;→英和
a gale (強風).→英和
〜の stormy.→英和
暴風雨警報 a storm warning.

暴風雨

ぼうふうう [3] 【暴風雨】
激しい風を伴った雨。あらし。

暴風雪

ぼうふうせつ [3] 【暴風雪】
風速が毎秒20メートルを超える風を交えた猛吹雪。ブリザード。

暴食

ぼうしょく [0] 【暴食】 (名)スル
度を過ごして食べること。「暴飲―」

暴食

ぼうしょく【暴食】
overeating.〜する eat too much[to excess];overeat.→英和

暴飲

ぼういん [0] 【暴飲】 (名)スル
度を過ごして飲むこと。特に,酒をむやみに飲むこと。「―暴食」「―して体をこわす」

暴飲

ぼういん【暴飲】
excessive drinking.〜する drink heavily[to excess].

暴騰

ぼうとう【暴騰】
a sudden rise <in> ;a jump <in> .→英和
〜する rise suddenly;jump.

暴騰

ぼうとう [0] 【暴騰】 (名)スル
物価・株価などが急激に上がること。
⇔暴落
「野菜の値段が―する」

暹羅

シャムロ 【暹羅】
シャムの別名。「暹」はシャムの音訳で,暹国が羅国を合して一国となったため「暹羅」でシャムを表すこととなった。

くもり [3] 【曇(り)】
(1)雲が空をおおっていること。気象庁では,雲量九以上で,雨の降らない天気を曇りとしている。「―のち晴れ」「―日」
(2)ガラスなど透明なものや反射するものの表面に水滴やよごれがついて,はっきり見えないこと。ぼんやりしていること。
(3)光・形・色・声などが,はっきりしないこと。かげり。「声に―がある」
(4)気持ちがはればれしないこと。わだかまりがあること。「満面の―は拭消(ヌグイケ)されなかつた/社会百面相(魯庵)」
(5)(法律上や道義的に)疑われるようなことがあること。また,そのような疑い。「―なき身」

曇む

ど・む 【曇む】 (動マ上二)
色や光沢がどんよりとする。にごる。くもる。「そうじて醂(サワシ)柿は,色の―・みたは甘うござり/狂言・合柿(鷺流)」

曇らす

くもら・す [3] 【曇らす】
■一■ (動サ五[四])
(1)くもるようにする。「来年の今月今夜になつたならば,僕の涙で必ず月は―・して見せる/金色夜叉(紅葉)」
(2)くもりができるようにする。くもらせる。「ガラスに息を吹きかけて―・す」
(3)顔つきや声などを,心配や悲しみをたたえたさまにする。くもらせる。「悲しい知らせに顔を―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒くもらせる

曇らす

くもらす【曇らす】
cloud;→英和
make dim;dull (色を);→英和
frown (顔を).→英和

曇らせる

くもら・せる [4] 【曇らせる】 (動サ下一)[文]サ下二 くもら・す
「くもらす」に同じ。「顔を―・せる」

曇らはし

くもらわ・し クモラハシ 【曇らはし】 (形シク)
曇ったようすをしている。また,曇り空の色のようである。「そら色の紙の―・しきに書い給へり/源氏(澪標)」

曇らふ

くもら∘う 【曇らふ】 (連語)
〔動詞「くもる」に継続の助動詞「ふ」の付いたもの〕
あたり一面くもっている。「天つみ空は―∘ひにつつ/万葉 2322」

曇り

くもり【曇り】
cloudy weather (曇天);a shadow;→英和
a blur (鏡などの);→英和
dimness (もうろう).→英和
〜がかかる《写》be fogged.〜後晴れ Cloudy,fine later.〜のない(がちの) clear (cloudy).→英和
‖曇りガラス frosted glass.

曇り

くもり [3] 【曇(り)】
(1)雲が空をおおっていること。気象庁では,雲量九以上で,雨の降らない天気を曇りとしている。「―のち晴れ」「―日」
(2)ガラスなど透明なものや反射するものの表面に水滴やよごれがついて,はっきり見えないこと。ぼんやりしていること。
(3)光・形・色・声などが,はっきりしないこと。かげり。「声に―がある」
(4)気持ちがはればれしないこと。わだかまりがあること。「満面の―は拭消(ヌグイケ)されなかつた/社会百面相(魯庵)」
(5)(法律上や道義的に)疑われるようなことがあること。また,そのような疑い。「―なき身」

曇りガラス

くもりガラス [4] 【曇り―】
⇒磨(ス)りガラス

曇り勝ち

くもりがち [0] 【曇(り)勝ち】 (形動)
どちらかといえば,曇ることが多いさま。「―な天候」「表情が―だ」

曇り声

くもりごえ [4] 【曇(り)声】
はっきりと聞き取れない声。涙声。

曇り夜の

くもりよの 【曇り夜の】 (枕詞)
物の様子がよくわからない意から,「たどきも知らず」「迷(マト)ふ」にかかる。「―たどきも知らぬ山越えて/万葉 3186」

曇り懸かり

くもりかかり [4] 【曇(り)懸かり】
疑わしい点。疑惑。

曇り無し

くもりな・し 【曇り無し】 (形ク)
(1)空が晴れわたっている。雲ひとつない。「日うららかに照りたる―・き辰時ばかりに/栄花(鳥の舞)」
(2)あたりがはっきり見える。霞などがかかっていない。「夕月夜に,海の上―・く見え渡れるも/源氏(明石)」
(3)(光・色・声などが)はっきりしている。鮮明である。(鏡・水面などが)澄んでいる。「秋の月の―・く/栄花(玉の台)」
(4)服装・調度などがととのっていて,めざわりなところがない。「髪のほど,―・く見ゆ/紫式部日記」
(5)うしろ暗いところがない。(政治などが)公明正大である。「われは春日の―・き身ぞ/源氏(須磨)」「―・きよのひかりにやかすがののおなじみちにもたづねゆくらむ/大鏡(道長)」
(6)よく知っている。精通している。「御才もいとはしたなうものし給へば,よろづの事―・かんめり/増鏡(秋のみ山)」

曇り霞

くもりかすみ 【曇り霞】
(1)曇り霞んでいること。
(2)疑わしい点のあること。くもりかかり。「こつちが―もないといふものだから/滑稽本・続膝栗毛」

曇る

くも・る [2] 【曇る】 (動ラ五[四])
〔「雲」の動詞化〕
(1)雲が出て,空を覆う。「急に―・ってきた」
(2)鏡・ガラスなどが光をよく通したり反射したりしなくなる。「湯気で鏡が―・る」「眼鏡が―・る」
(3)不安・心配・悲しみなどで心がふさぐ。また,そういう気持ちが表情や声などに現れて,明るさを失う。
⇔晴れる
「姉の顔が悲しげに―・る」「涙で声が―・る」「ココロガ―・ル/日葡」
(4)光や色が鮮明でなくなる。物が輝きやつやを失う。「御かたちなどいと花やかに,ここぞ―・れると見ゆるところなく/源氏(初音)」
(5)涙などで,かすんで見える。「涙に―・る玉のはこかな/源氏(夕霧)」
(6)〔「面(オモテ)曇る」の略〕
能で,顔をややうつむけにして,愁い・悲しみ・嘆きなどの感情を表現する型をいう。
⇔照る

曇る

くもる【曇る】
become cloudy[overcast](空が);collect moisture (レンズなど);become dim[blurred](もうろう);falter (声が);→英和
cloud (顔が).→英和

曇勝ち

くもりがち [0] 【曇(り)勝ち】 (形動)
どちらかといえば,曇ることが多いさま。「―な天候」「表情が―だ」

曇声

くもりごえ [4] 【曇(り)声】
はっきりと聞き取れない声。涙声。

曇天

どんてん [0] 【曇天】
くもった空。くもりの天気。

曇天

どんてん【曇天】
cloudy[dull]weather.

曇徴

どんちょう 【曇徴】
高句麗の僧。610年渡来。五経に詳しく,また彩色・紙墨の製法や碾臼(ヒキウス)を伝えたという。生没年未詳。

曇懸かり

くもりかかり [4] 【曇(り)懸かり】
疑わしい点。疑惑。

曇色

どんしょく [0] 【曇色】
くもった色。ぼやけた色合い。

曇華

どんげ [1] 【曇華】
⇒檀特(ダンドク)

曇鸞

どんらん 【曇鸞】
(476-542) 中国北魏の僧。浄土五祖の初祖。真宗七祖の第三祖。一時,道教に接近。のち菩提流支から観無量寿経を授けられ,浄土信仰者となったという。著「浄土論注」「讃阿弥陀仏偈」など。

曖昧

あいまい [0] 【曖昧】 (名・形動)[文]ナリ
〔「曖」も「昧」も暗い意〕
(1)はっきりしないこと。確かでないこと。ぼやけていること。また,そのさま。あやふや。「態度が―だ」「―なことを言う」
(2)いかがわしいさま。「―屋」
[派生] ――さ(名)

曖昧な

あいまい【曖昧な】
vague;→英和
ambiguous;→英和
evasive;→英和
unreliable;uncertain.→英和

曖昧アクセント

あいまいアクセント [5] 【曖昧―】
型の区別が不明瞭(フメイリヨウ)なアクセント。型知覚が明瞭でないため,同じ単語を複数のアクセントの型で発音する傾向が強い。

曖昧宿

あいまいやど [0] 【曖昧宿】
表向きは茶屋や料理屋を装い,娼婦(シヨウフ)を置いて客をとらせる店。曖昧屋。曖昧茶屋。

曖昧模糊

あいまいもこ [5] 【曖昧模糊】 (ト|タル)[文]形動タリ
はっきりせず,ぼんやりしているさま。「―とした表現」

曖昧茶屋

あいまいぢゃや [5] 【曖昧茶屋】
「曖昧宿」に同じ。

あけぼの [0] 【曙】
夜がほのぼのと明ける頃。夜空がほのかに明るんでくる頃。暁(アカツキ)の終わり頃。ほのぼのあけ。しののめ。

あけぼの【曙】
dawn;→英和
daybreak.→英和
⇒暁.

曙光

しょこう【曙光】
dawn.→英和
希望の〜 a flash of hope.平和の〜 the dawn of peace.

曙光

しょこう [0] 【曙光】
(1)夜明け方,東の空に見える光。暁光。
(2)暗い状況の中に現れてきたわずかの希望。明るいきざし。「平和の―がさす」

曙塗

あけぼのぬり [0] 【曙塗(り)】
漆を塗る手法の一。赤漆の上に黒漆を塗り,部分的に下の赤を研ぎ出す。

曙塗り

あけぼのぬり [0] 【曙塗(り)】
漆を塗る手法の一。赤漆の上に黒漆を塗り,部分的に下の赤を研ぎ出す。

曙天

しょてん [0][1] 【曙天】
夜明け方の空。あけがた。暁天(ギヨウテン)。

曙杉

あけぼのすぎ [4] 【曙杉】
メタセコイアの別名。

曙染

あけぼのぞめ [0] 【曙染(め)】
紅・紫・藍(アイ)・鼠などの色を,着物の上へゆくほど次第に濃く,曙の空の色のようにぼかし染めにしたもの。裾(スソ)の部分は白く残し,友禅模様を描くのが通例。朧(オボロ)染めに同じとも。

曙染め

あけぼのぞめ [0] 【曙染(め)】
紅・紫・藍(アイ)・鼠などの色を,着物の上へゆくほど次第に濃く,曙の空の色のようにぼかし染めにしたもの。裾(スソ)の部分は白く残し,友禅模様を描くのが通例。朧(オボロ)染めに同じとも。

曙漬け

あけぼのづけ [0] 【曙漬け】
食紅や酢などを用い,材料の表面を淡く赤色に染めた漬け物。

曙色

あけぼのいろ [0] 【曙色】
黄色を帯びた淡紅色。東雲(シノノメ)色。

曙草

あけぼのそう [0] 【曙草】
リンドウ科の越年草。山地の水辺に生える。高さ約1メートル。四角い茎に三本の主脈のある長卵形の葉を対生する。夏から秋に白色の花を開く。
曙草[図]

曙覧

あけみ 【曙覧】
⇒橘(タチバナ)曙覧

曙躑躅

あけぼのつつじ [6][5] 【曙躑躅】
ツツジ科の小高木または低木。楕円形の葉を枝先に五個ずつ輪生状につける。春,葉に先立って,径約5センチメートルの濃桃色・淡紅色の鐘形の花を枝先に一つずつつける。

曙雲

しょうん [1] 【曙雲】
あかつきの雲。あけぼのの雲。

曜変

ようへん エウ― [0] 【曜変】
建盞(ケンサン)の一種。黒釉(コクユウ)中に周辺が青みのある銀色に輝く斑紋が散在するもの。中国南宋から元の時代につくられた。

曜日

ようび エウ― [0] 【曜日】
曜をつけて呼ぶ,一週間の日。すなわち,日・月・火・水・木・金・土の各日。

曝ける

さら・ける [0] 【曝ける】 (動カ下一)
さらけ出す。「楽屋を悉皆(スツカリ)―・けて御覧に入れます/社会百面相(魯庵)」

曝け出す

さらけだ・す [4] 【曝け出す】 (動サ五[四])
おもてに表れていなかった物事を,隠すところなく出す。「無知を―・す」
[可能] さらけだせる

曝し

さらし [0] 【晒し・曝し】
〔動詞「さらす」の連用形から〕
(1)洗った布などを日光に当てて白くすること。また,そうした布。[季]夏。
(2)「晒し木綿」の略。
(3)野菜などのあく・辛み・ぬめりなどを除くために,流水に打たせたり,水につけたりすること。「―玉葱(タマネギ)」
(4)江戸時代,重罪人や心中未遂の男女を人目にさらし,辱めた刑。三日を限度として,追放・磔(ハリツケ)などの本刑に先立って行われた。
(5)「晒の合方(アイカタ)」に同じ。
(6)曲名(別項参照)。

曝し首

さらしくび [3] 【晒し首・曝し首】
江戸時代,斬首刑にあった者の首を獄門にさらして多くの人に見せたこと。また,その首。

曝す

さら・す [0] 【晒す・曝す】 (動サ五[四])
(1)日光や風雨の当たるままにしておく。「日に―・して肌を焼く」「かばねを戦場に―・す」
(2)布・紙などを水洗いして日光に当てたり,薬品で処理したりして白くする。漂白する。また,染め物・食品などを水で洗い流す。《晒》「黄ばんだ布を―・して白くする」「葱(ネギ)を―・す」
(3)日光にあてる。干す。「日に―・す」「(麦ヲ)夕さり食に充てんとして庭に―・す/今昔 10」
(4)広く人々の目に触れるようにする。「人目に―・す」「恥を―・す」「醜態を―・す」
(5)危険な状態に置く。「身を危険に―・す」「戦火に身を―・す」
(6)(「…に目をさらす」の形で)丹念に見る。「古書に目を―・す」
(7)さらしの刑に処する。「親子諸共獄門に―・さるべし/浄瑠璃・反魂香」
[可能] さらせる

曝す

さらす【曝す】
expose <to the sun> .→英和
危険に身を〜 expose oneself to danger.恥を〜 be put to shame.

曝す

さぼ・す [2] 【曝す・乾す】 (動サ五[四])
風にあてる。ほす。「脱ぎ捨てた着物を―・して呉れたりした/彼岸過迄(漱石)」「山ざとのころも―・せる/道綱母集」

曝る

さ・る 【曝る】
■一■ (動ラ四)
長い間,風雨や日光に当たり,色があせたり朽ちたりする。「身を投げ,骨を―・りて/霊異記(下訓注)」
■二■ (動ラ下二)
⇒される

曝る

しゃ・る 【曝る】 (動ラ下二)
〔「さる」の転〕
日光や風雨にさらされて白く変わる。「この髭が―・れて白髭となり/謡曲・山姥」

曝れる

さ・れる [2] 【曝れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 さ・る
長い間,風雨や日光に当たり,色があせたり朽ちたりする。「(死骸ノ)一つは小さな動物の骸骨でも見るやうに白く―・れてゐた/嵐(藤村)」

曝書

ばくしょ [1] 【曝書】 (名)スル
書物を風に当てたり,日にさらしたりして,虫干しすること。[季]夏。

曝気

ばっき バク― [0] 【曝気】
廃水処理で,空気の吹き込みや攪拌(カクハン)などをして,液中に酸素を供給すること。有機汚濁物質を分解する微生物の働きを促す。

曝気槽

ばっきそう バク―サウ [3][0] 【曝気槽】
下水処理の工程で,活性汚泥とともに圧搾空気を吹き込んで,汚濁物質を酸化的に分解する施設。エア-チャンバー。エアレーション-タンク。

曝涼

ばくりょう [0] 【曝涼】
図書・衣類・諸道具などを,日にさらし風を通すこと。虫干し。[季]夏。

曝葬

ばくそう [0] 【曝葬】
「風葬(フウソウ)」に同じ。

曝露

ばくろ [1] 【暴露・曝露】 (名)スル
(1)他人の秘密・悪事などをあばいて明るみに出すこと。「秘密を―する」
(2)直接風雨にさらされること。また,さらすこと。

曝首

さらしくび【曝首】
a gibbeted head.→英和
〜にする gibbet a head.

曠世

こうせい クワウ― [0] 【曠世】
世にもまれなこと。希代。「絶代の大作,―の傑品/日本風景論(重昂)」

曠久

こうきゅう クワウキウ [0] 【曠久】
「曠日弥久(コウジツビキユウ)」の略。

曠劫

こうごう クワウゴフ [0] 【曠劫・広劫】
〔仏〕 きわめて長い年月。

曠原

こうげん クワウ― [0] 【広原・曠原】
広々とした野原。

曠古

こうこ クワウ― [1] 【曠古】
〔「曠」は空しい,何もない意〕
前例のないこと。前代未聞。空前。「―の大戦」

曠日

こうじつ クワウ― [0] 【曠日】
〔「曠」はむなしい意〕
なにもせずにむなしく日を過ごすこと。

曠日弥久

こうじつびきゅう クワウ―キウ [0] 【曠日弥久】
なすことなく長い月日を経ること。曠日持久。

曠日持久

こうじつじきゅう クワウ―ヂキウ [0] 【曠日持久】
「曠日弥久」に同じ。

曠曠

こうこう クワウクワウ [0] 【曠曠・広広】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひろびろとしたさま。ひろくはるかなさま。「―たる参事官室/もしや草紙(桜痴)」

曠然

こうぜん クワウ― [0] 【曠然】 (ト|タル)[文]形動タリ
広々としたさま。「あたりは―たる畠地にて/日乗(荷風)」

曠職

こうしょく クワウ― [0] 【曠職】
〔「曠」は,おろそかにする意〕
職責を十分に果たさないこと。

曠茫

こうぼう クワウバウ [0] 【曠茫】 (ト|タル)[文]形動タリ
ひろびろしたさま。広くひらけたさま。「四顧―たり/日乗(荷風)」

曠達

こうたつ クワウ― [0] 【曠達】 (名・形動)[文]ナリ
心がひろく,物事にこだわらない・こと(さま)。豁達(カツタツ)。「一言を以て評すれば剛毅―と云ふべし/露団々(露伴)」

曠野

あらの [0] 【荒野・曠野】
雑草が生い茂って荒れた野。あれの。

曠野

こうや クワウ― [1] 【広野・曠野】
ひろびろとした野原。

曠野

あらの 【曠野・阿羅野】
俳諧撰集。山本荷兮(カケイ)編。八巻二冊・員外一冊。1689年序。蕉門のみならず貞門・談林まで含めた幅広い選句をしたもの。俳諧七部集の一。曠野集。

曩に

さきに [0] 【先に・曩に】 (副)
前に。以前に。「―述べたように」

曩日

のうじつ ナウ― [0] 【曩日】
さきの日。昔日。曩時。「此事たるや,畢竟余が―の非理非道に基ひし/復活(魯庵)」

曩昔

のうせき ナウ― [0] 【曩昔】
さきの日。むかし。以前。「―南游し/山中人饒舌」

曩時

のうじ ナウ― [1] 【曩時】
さきのとき。昔。往時。曩日。

曩祖

のうそ ナウ― [1] 【曩祖】
先祖。祖先。

曩莫

のうまく ナフマク 【納莫】 ・ ナウマク 【曩莫】
〔梵 namas〕
⇒南無(ナム)

曰く

のたまわく ノタマハク 【宣はく・曰く】
〔動詞「のたまふ」のク語法〕
おっしゃることには。「子(シ)―」「わが家にありとある人召し集めて―,『…』とのたまふ/竹取」

曰く

いわく【曰く】
a history (来歴).→英和
〜つきの男 a man with a past.→英和

曰く

いわく イハク 【曰く】
■一■ [0] (名)
〔■二■ の一語化〕
(1)込み入った事情。わけ。「何か―ありげだ」
(2)(副詞的に用いて)いうことには。「先生―,…」
■二■〔「言ふ」のク語法〕
言うこと。「たわやめと―もしるく/万葉 619」

曰く付き

いわくつき イハク― [0] 【曰く付き】
(1)何か込み入った事情や複雑ないきさつがあること。「―の骨董品」
(2)犯罪の前歴など不都合な経歴があること。「―の男」

曰く因縁

いわくいんねん イハク―エン [1] 【曰く因縁】
以前からの込み入った事情。「二人の反目の裏には―がある」

曰く窓

いわくまど イハク― [4] 【曰く窓】
真ん中に横木がはいって,「曰」の字のようになっている窓。武家屋敷の道に面した所に用いられた。

曰はす

のたまわ・す ノタマハス 【宣はす・曰はす】 (動サ下二)
〔動詞「のたまふ(宣)」の未然形に尊敬の助動詞「す」の付いたものから〕
「言う」の尊敬語。「のたまう」よりさらに敬意の度合が強い。おおせられる。「この玉取りえでは帰り来(ク)な,と―・せけり/竹取」

曰ばく

のたばく 【宣ばく・曰ばく】
〔動詞「のたぶ」のク語法〕
おおせられること。のたまわく。「父の命はたくづのの白ひげの上ゆ涙垂り嘆き―/万葉 4408」

曰ぶ

のとう・ぶ ノタウブ 【宣ぶ・曰ぶ】 (動バ四)
〔「のたまふ」の転。また「のたぶ」の転とも〕
「言う」の尊敬語。おっしゃる。「やよひばかりに,もの―・びける人のもとに/古今(恋二詞)」

わ 【曲・回】
山裾・川・海岸などの湾曲した所。多く「河」「浦」などの名詞の下に付いて複合語として用いられる。「峰の―のむら草がくれ/永久百首」「広瀬の河―に祭はしむ/日本書紀(天武訓)」「浦―の浪をかこちても/新古今(羇旅)」

み 【曲・回】
〔動詞「みる(廻)」の連用形から〕
山・川・海岸線などの折れ曲がった所。他の語と複合して用いられる。「浦み」「里み」など。「石見(イワミ)の海角の浦―を/万葉 131」

くせ [2] 【曲】
〔「癖(クセ)」と同源〕
(1)(普通「クセ」と書く)能で,一曲の中心的な部分。先行芸能である曲舞(クセマイ)をとりいれ,一曲の舞いどころ,聞かせどころとしたもの。
→舞曲(マイグセ)
→居曲(イグセ)
(2)名詞の上に付いて,正しくないこと,まっとうでない意を表す。「―者」「―事」

くま [2] 【隈・曲・阿】
(1)(川や道などの)折れ曲がって入りくんだ所。「川の―」「道の―」
(2)奥まったすみの所。物かげの暗い所。「停車場(ステエシヨン)前の夜の―に/歌行灯(鏡花)」
(3)濃い色と薄い色,光と陰などの接する部分。また,濃い色や陰の部分。陰翳(インエイ)。「徹夜で,眼の下に―ができた」
(4)心の中の暗い部分。心中に隠していること。秘密。「まして心に―ある事/源氏(薄雲)」
(5)「隈取り{(2)}」に同じ。
(6)「隈取り{(3)}」に同じ。
(7)片田舎。へんぴな所。「山里めいたる―などに,おのづから侍るべかめり/源氏(橋姫)」
(8)(打ち消しの語を伴って)欠けているところ。「思ひ残せる―もなし/平家 10」

きょく【曲】
a tune (音曲);→英和
a melody.→英和
〜がない be uninteresting.

きょく [0][1] 【曲】
(1)音楽や歌謡の調子やふし。また,音楽や歌謡の一作品。「悲しい―が聞こえる」「ピアノ―」
(2)正しくないこと。まちがっていること。
⇔直
「面目ないとは思つても…―彼に在りと云ふ心持があつた/雁(鴎外)」
(3) [0][2]
いろいろと変化する面白みやうまみ。
(4)軽業・手品などの曲芸。「―ヲツクス/日葡」
(5)漢詩の一体。思うことをくわしく述べるもの。

わだ 【曲】
(1)地形の湾曲している所。「楽浪(ササナミ)の志賀の大―淀むとも/万葉 31」
(2)形の曲がりくねっていること。「七―にまがれる玉の緒をぬきて/枕草子 244」

曲がった

まがった【曲がった】
(1) bent;→英和
curved.(2)[心の]crooked;→英和
perverse;→英和
dishonest.→英和

曲がった事

曲がった事
道理にはずれたこと。不正なこと。「―は大きらいだ」

曲がり

まがり [0] 【曲(が)り・勾り】
〔動詞「曲がる」の連用形から〕
(1)曲がっていること。また,曲がり具合。「―をなおす」「道ノ―/日葡」
(2)「曲がり金」の略。
(3)馬の手綱の真ん中。「手綱の―をづんと切られて/太平記 31」

曲がりくねる

まがりくね・る [5] 【曲(が)りくねる】 (動ラ五[四])
幾重にも折れ曲がる。「―・った道」

曲がり尺

まがりがね [3] 【曲(が)り金・曲(が) り尺】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲がり尺

まがりじゃく [0] 【曲(が)り尺】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲がり屋

まがりや [0] 【曲(が)り屋】
平面の形が L 字形に曲がっている家。岩手県を中心とした東北地方に多く見られ,母屋から曲げた部分を厩(ウマヤ)にしている。鍵屋。
曲がり屋[図]

曲がり差し

まがりざし [0] 【曲(が)り差し】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲がり形

まがりなり [0] 【曲(が)り形】
〔「曲がった形」の意から〕
不完全であること。

曲がり形にも

まがりなりにも [6] 【曲(が)り形にも】 (副)
不十分ではあるが。完全ではないが。どうにかこうにか。「―文筆で身を立てられるようになった」

曲がり殿

まがりどの 【曲(が)り殿】
建物の中の折れ曲がった部分。「朱雀門の前の西の―に立ち隠れんと/今昔 19」

曲がり目

まがりめ [0] 【曲(が)り目】
曲がっている所。曲がり角。

曲がり角

まがりかど [4][0] 【曲(が)り角】
(1)道が曲がっている角の所。
(2)物事の変わり目。転機。「人生の―に立つ」

曲がり路

まがりみち [3][0] 【曲(が)り道・曲(が)り路】
曲がっている道。

曲がり道

まがりみち [3][0] 【曲(が)り道・曲(が)り路】
曲がっている道。

曲がり金

まがりがね [3] 【曲(が)り金・曲(が) り尺】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲がる

まが・る [0] 【曲(が)る】 (動ラ五[四])
〔「禍(マガ)」の動詞化〕
(1)まっすぐな物・平らな物が弓形・ S 字形などになる。「腰が―・る」「肘(ヒジ)が痛くて右腕が―・らない」「青柳の細き眉根を笑み―・り/万葉 4192」
(2)進む方向が右または左に変わる。「駅は次の四つ角を右に―・ったところだ」「道は北に―・る」
(3)向きが正規の方向とずれる。ゆがむ。傾く。「ネクタイが―・っている」「柱が―・って見える」
(4)道理からはずれる。心がねじける。「根性が―・っている」
〔「曲げる」に対する自動詞〕
[可能] まがれる
[慣用] 口が―・旋毛(ツムジ)が―・鼻が―

曲が曲がしい

まがまがし・い [5] 【禍禍しい・曲が曲がしい】 (形)[文]シク まがまが・し
(1)悪いことが起こりそうな予感をさせる。縁起が悪い。不吉である。「―・い言い伝えのあるほこら」
(2)いまいましい。けしからぬ。「―・しかりける心もちたる者かな/宇治拾遺 2」
(3)〔「まざまざしい」の転という〕
真実らしい。本当らしい。「いひも切らぬに助作―・しき顔付にて/浄瑠璃・大経師(下)」
[派生] ――さ(名)

曲ぐ

ま・ぐ 【曲ぐ】 (動ガ下二)
⇒まげる

曲げ

まげ [0] 【曲げ・枉げ】
棒や板を曲げたときに生じる変形。

曲げて

まげて [0] 【曲げて・枉げて】 (副)
〔「理をまげて」の意〕
そこをなんとか。むりでも。是が非でも。相手に願うときに使う。「この件,―御承知下さい」

曲げる

ま・げる [0] 【曲げる・枉げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ま・ぐ
(1)まっすぐな物・平らな物を,まがった状態にする。《曲》「針金を―・げる」「ひざを―・げる」「アルミ板を直角に―・げる」
(2)ある意図に基づいて,事実や規則をゆがめる。「事実を―・げて報道する」「法を―・げる」
(3)自分の主義・主張をむりに変える。気持ちなどを抑える。「彼は金のために主義・主張を―・げるような男ではない」「自説を―・げる」「勿論(モチロン)節操を―・げて呉れといふては無理になるが/社会百面相(魯庵)」「母具したる者は…といふままに―・げられて/落窪 3」
(4)(「駕(ガ)を枉げる」の形で)貴人がわざわざ来訪する。「宮殿に駕を―・げて,民を安んじ/麒麟(潤一郎)」
(5)〔「質(シチ)」と発音が同じ「七」の第二画がまがっていることからか〕
品物を質に入れる。「当分いらぬ夏綺羅―・げて七十両/浮世草子・好色旅日記」
〔「曲がる」に対する他動詞〕
[慣用] 冠を―・旋毛(ツムジ)を―・臍(ヘソ)を―

曲げる

まげる【曲げる】
bend;→英和
[事実などを]distort;→英和
pervert.→英和

曲げモーメント

まげモーメント [3] 【曲げ―】
棒または板を曲げたとき,その垂直断面にはたらく応力のモーメント。

曲げ応力

まげおうりょく [3] 【曲げ応力】
棒状や板状の物体を曲げたとき,それに応じてその物体の内部ではたらく力。凸側には引っ張りが,凹側には圧縮が生ずる。

曲げ木

まげき [0] 【曲げ木】
(1)木を熱などを加えて曲げること。また,曲げた木。
(2)「曲げ木細工」の略。

曲げ木細工

まげきざいく [4] 【曲げ木細工】
木を高熱の蒸気で蒸して柔らかくして曲げ,椅子やラケットなどに細工するもの。

曲げ物

まげもの [0] 【曲げ物】
檜(ヒノキ)や杉の薄い板(へぎ板)を湾曲させて作る木製容器の総称。板の両端の接合部は桜の皮で縫い合わせる。盆・桶(オケ)・櫃(ヒツ)・三方(サンボウ)などの日用容器に多い。曲げ輪破(ワツパ)。檜物(ヒモノ)。わげもの。

曲げ試験

まげしけん [4][3] 【曲げ試験】
材料や構造物に曲げ荷重を加えて,変形や強さを調べる試験。

曲げ込む

まげこ・む [3] 【曲げ込む】 (動マ五[四])
(1)内側へ折り曲げる。
(2)質入れする。「銭が無ければ女房の一枚着を―・んでも/五重塔(露伴)」

曲の物

ごくのもの 【曲の物】
邦楽で,歌のつかない器楽曲の総称。管弦の楽曲。曲(ゴク)。
→謡物(ウタイモノ)

曲り

まがり【曲り】
a bend;→英和
a curve;→英和
a corner (曲り角).→英和

曲り

まがり [0] 【曲(が)り・勾り】
〔動詞「曲がる」の連用形から〕
(1)曲がっていること。また,曲がり具合。「―をなおす」「道ノ―/日葡」
(2)「曲がり金」の略。
(3)馬の手綱の真ん中。「手綱の―をづんと切られて/太平記 31」

曲りくねった

まがりくねった【曲りくねった】
winding <path> ;→英和
zigzag <course> ;→英和
meandering <river> .→英和

曲りくねる

まがりくね・る [5] 【曲(が)りくねる】 (動ラ五[四])
幾重にも折れ曲がる。「―・った道」

曲りなりに

まがりなり【曲りなりに】
somehow or other.

曲り尺

まがりじゃく [0] 【曲(が)り尺】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲り尺

まがりがね [3] 【曲(が)り金・曲(が) り尺】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲り屋

まがりや [0] 【曲(が)り屋】
平面の形が L 字形に曲がっている家。岩手県を中心とした東北地方に多く見られ,母屋から曲げた部分を厩(ウマヤ)にしている。鍵屋。
曲がり屋[図]

曲り差し

まがりざし [0] 【曲(が)り差し】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲り形

まがりなり [0] 【曲(が)り形】
〔「曲がった形」の意から〕
不完全であること。

曲り形にも

まがりなりにも [6] 【曲(が)り形にも】 (副)
不十分ではあるが。完全ではないが。どうにかこうにか。「―文筆で身を立てられるようになった」

曲り殿

まがりどの 【曲(が)り殿】
建物の中の折れ曲がった部分。「朱雀門の前の西の―に立ち隠れんと/今昔 19」

曲り水の豊の明かり

めぐりみずのとよのあかり メグリミヅ― 【曲り水の豊の明かり】
「曲水(キヨクスイ)の宴」に同じ。「後苑(ミソノ)に幸(イデマ)して,―きこしめす/日本書紀(顕宗訓)」

曲り目

まがりめ [0] 【曲(が)り目】
曲がっている所。曲がり角。

曲り角

まがりかど [4][0] 【曲(が)り角】
(1)道が曲がっている角の所。
(2)物事の変わり目。転機。「人生の―に立つ」

曲り角

まがりかど【曲り角】
a corner;→英和
a turning[critical]point.〜に来た日本経済 Japanese economy at the crossroads.

曲り路

まがりみち [3][0] 【曲(が)り道・曲(が)り路】
曲がっている道。

曲り道

まがりみち [3][0] 【曲(が)り道・曲(が)り路】
曲がっている道。

曲り金

まがりがね [3] 【曲(が)り金・曲(が) り尺】
「曲尺(カネジヤク)」に同じ。

曲る

まが・る [0] 【曲(が)る】 (動ラ五[四])
〔「禍(マガ)」の動詞化〕
(1)まっすぐな物・平らな物が弓形・ S 字形などになる。「腰が―・る」「肘(ヒジ)が痛くて右腕が―・らない」「青柳の細き眉根を笑み―・り/万葉 4192」
(2)進む方向が右または左に変わる。「駅は次の四つ角を右に―・ったところだ」「道は北に―・る」
(3)向きが正規の方向とずれる。ゆがむ。傾く。「ネクタイが―・っている」「柱が―・って見える」
(4)道理からはずれる。心がねじける。「根性が―・っている」
〔「曲げる」に対する自動詞〕
[可能] まがれる
[慣用] 口が―・旋毛(ツムジ)が―・鼻が―

曲る

まがる【曲る】
(1) bend;→英和
curve;→英和
wind.→英和
(2)[道を]turn <the corner to the left> .→英和

曲る

きょく・る 【曲る】 (動ラ四)
〔名詞「曲」の動詞化〕
ひやかす。からかう。「二三遍(ベン)人を―・つて行く蛍/おらが春」

曲乗り

きょくのり [0] 【曲乗り】 (名)スル
自転車・馬・玉などに曲芸のような変わった乗り方で乗ること。また,それらに乗って曲芸をすること。

曲乗り

きょくのり【曲乗り】
circus riding (曲馬の);trick riding (自転車の);stunt flying (飛行機の).

曲事

きょくじ 【曲事】
法に違反すること。また,それを処罰すること。「偽りを申すと―ぢやぞ/歌舞伎・勧善懲悪覗機関」

曲事

くせごと 【曲事】
(1)道にはずれたこと。ひがこと。きょくじ。「末代は―月に随ひ年に添ひて/栂尾明恵上人遺訓」
(2)してはならないこと。あきれ果てたこと。「前代未聞の―なり/太平記 23」
(3)法にそむいたこと。また,違法に対する処罰。きょくじ。「盗賊の罪のがれ難く,―に行はるる条/浄瑠璃・反魂香」
(4)凶事。まがごと。

曲亭馬琴

きょくていばきん 【曲亭馬琴】
(1767-1848) 江戸末期の戯作者。本姓,滝沢氏。名は解(トクヲ)。別号,著作堂主人など。江戸の人。山東京伝に師事して黄表紙や合巻などを著すが,特に読本にすぐれた作品が多い。勧善懲悪を中心理念とする雄大な構想と複雑な筋立ての大作を,雅俗折衷の流麗な文体で著した。晩年,眼疾に冒されながら,28年を費やして「南総里見八犬伝」を完結。著「椿説弓張月」「俊寛僧都島物語」「近世説美少年録」など。

曲人

くせびと 【曲人】
不逞(フテイ)の者。また,変わり者。曲者(クセモノ)。「子どもを代官に出だし,われは出合ひ参らせぬ―にて候/義経記 2」

曲付く

くせづ・く 【曲付く】 (動カ四)
曲節がある。調子がよい。「今様歌は長うて―・いたり/枕草子 280」

曲垣

まがき 【曲垣】
姓氏の一。

曲垣平九郎

まがきへいくろう 【曲垣平九郎】
講談「寛永三馬術」の登場人物。江戸初期の武士・馬術家。讃岐丸亀藩士。出府中の1634年,将軍徳川家光が芝の愛宕山下で山上の梅花を乗馬のままで折ってくる者を求めた際,ひとり巧みに石段を上下し,名をあげた。

曲太鼓

きょくだいこ [3] 【曲太鼓】
曲打ちの太鼓。

曲学

きょくがく [0] 【曲学】
真理を曲げた学問。

曲学阿世

きょくがくあせい [5] 【曲学阿世】
〔史記(儒林伝)〕
真理にそむいて時代の好みにおもねり,世間の人に気に入られるような説を唱えること。「―の徒」

曲宴

きょくえん [0] 【曲宴】
(1)くつろいだ宴会。小宴。内宴。
(2)「曲水(キヨクスイ)の宴(エン)」に同じ。

曲射

きょくしゃ [0] 【曲射】
大きな射角で発射し,弓状の弾道を描く射撃。遮蔽物(シヤヘイブツ)の陰や,水平なものを目標とする際に行う。
⇔直射
⇔平射

曲射砲

きょくしゃほう [0][3] 【曲射砲】
曲射する火砲。榴弾(リユウダン)砲・迫撃砲などはこの類。

曲尺

きょくしゃく [0] 【曲尺】
⇒かねじゃく(曲尺)

曲尺

かねじゃく【曲尺】
a carpenter's square.

曲尺

かねじゃく [0] 【曲尺・矩尺】
〔金属製であることから〕
(1)大工・建具職人などが用いる直角に曲がった金属製の物差し。表には実寸(表目)の,裏にはその�倍(裏目),1/π倍(丸目)の目盛りがきざまれている。かね。かねざし。まがりがね。まがりざし。まがりじゃく。さしがね。すみがね。大工金(ダイクガネ)。鉄尺。
(2){(1)}が用いている尺の単位。現在の尺。一尺は30.3センチメートル。鯨尺(クジラジヤク)の八寸にあたる。
→尺
曲尺(1)[図]

曲尽

きょくじん [0] 【曲尽】 (名)スル
ことこまかに述べ尽くすこと。委曲を尽くすこと。「白居易が…古今の人情を―し/魚玄機(鴎外)」

曲山人

きょくさんじん 【曲山人】
(?-1836) 江戸後期の人情本作者。本名,仙吉。別号,三文舎自楽・司馬山人など。江戸の人。書画筆耕を業とし,下層庶民の生活を描く。著「仮名文章娘節用(カナマジリムスメセツヨウ)」「娘太平記操之早引(ミサオノハヤビキ)」など。

曲師

きょくし [0][1] 【曲師】
浪花節(ナニワブシ)で,伴奏の三味線を弾く人。浪花節が浪曲といわれるようになったために,1928年(昭和3)にできた語。

曲庇

きょくひ [1] 【曲庇】 (名)スル
事実または法律をまげて人をかばうこと。「―者」「罪を身に負ひて艶子を―したるより/緑簑談(南翠)」

曲弾き

きょくびき [0] 【曲弾き】
三味線や琴などを,特殊な技巧で曲芸のように弾くこと。

曲彔

きょくろく [0] 【曲彔】
法会(ホウエ)の際,使用する椅子。背もたれが丸く曲げてあり,四脚は前後を交差させて作り,折り畳めるもの。
曲彔[図]

曲形動物

きょくけいどうぶつ [5] 【曲形動物】
動物分類上の一門。体は杯状の本体に細い柄のついた形で,0.2〜10ミリメートル。大部分は海産で,単体または群体をつくり,定着生活をする。杯状の部分には触手冠・口・排泄孔(ハイセツコウ)がある。雌雄異体または同体だが,無性生殖もする。幼生はトロコフォラ型で自由遊泳する。

曲律

きょくりつ [0] 【曲律】
楽曲の旋律。メロディー。

曲想

きょくそう [0] 【曲想】
楽曲の構想。また,曲の主要なモチーフ。「―を練る」

曲打ち

きょくうち [0] 【曲打ち】
曲芸のように変化のある打ち方で太鼓などを打つこと。

曲技

きょくぎ [1] 【曲技】
軽業(カルワザ)。曲芸。「―飛行」

曲折

きょくせつ【曲折】
windings;ups and downs;complications.〜する wind;→英和
zigzag.→英和
〜の多い道 a winding[zigzag]road.

曲折

きょくせつ [0] 【曲折】 (名)スル
(1)折れ曲がること。曲がりくねること。「後は飴屋の哨吶(チヤルメラ)のやうに,―して段々下つて行くが/うづまき(敏)」
(2)状態が変化すること。移り変わること。変化。「閑散な時間に―した波瀾を与へるために/明暗(漱石)」
(3)複雑に変化のある経過。込み入った事情。「紆余(ウヨ)―」

曲折の揖

きょくせつのゆう 【曲折の揖】
〔「揖」は会釈の意〕
笏(シヤク)を持ってからだを前に傾ける敬礼。きょくせちのゆう。

曲折語

きょくせつご [0] 【曲折語】
⇒屈折語(クツセツゴ)

曲持ち

きょくもち [0] 【曲持ち】
曲芸として,手・足・肩・腹などで,樽(タル)・臼(ウス)・米俵・人などを持ち上げて自由にあやつる芸。

曲搗き

きょくづき [0] 【曲搗き】
唄や囃子(ハヤシ)に合わせて身振りおかしく餅(モチ)などを搗くこと。また,それをする人。近世では,粟餅(アワモチ)を搗いたり,ところてんを突いたりした。

曲撥

きょくばち [0] 【曲撥】
(1)撥で,太鼓の曲打ちまたは三味線の曲弾きをすること。
(2)歌舞伎の下座音楽の一。曲芸の伴奏を取り入れたもの。太鼓・大太鼓の音をおさえて篠笛(シノブエ)を繰り返して吹く。「助六」の引っ込みなどに使う。

曲曲

きょくきょく [0] 【曲曲】 (ト|タル)[文]形動タリ
まがりくねっているさま。こまごまといりくんでいるさま。「結果は又も想像の力で―の波瀾を起す/虞美人草(漱石)」

曲曲し

くせぐせ・し 【曲曲し】 (形シク)
素直でない。ひねくれている。「人のけしきばみ―・しきをなむ,あやしと思ふ/蜻蛉(中)」

曲毛

くせげ【曲毛】
curly[wavy]hair.

曲水

きょくすい [0] 【曲水】
(1)庭園または林,山麓(サンロク)をまがりくねって流れる水。ごくすい。
(2)「曲水の宴」の略。[季]春。《―の草に置きたる小盃/虚子》

曲水の宴

ごくすいのえん 【曲水の宴】
⇒きょくすいのえん(曲水の宴)

曲水の宴

きょくすいのえん [6] 【曲水の宴】
平安時代,朝廷で,三月三日の上巳(ジヨウシ)の節句に行われた遊宴。曲水のほとりの所々に参会者が座り,上流から流される杯が自分の前を通過しないうちに詩歌を作り,杯を取って酒を飲み,次へ杯を流す。終わって宴を設け,それぞれの詩歌を披露した。もと中国で行われていたもの。曲水。曲宴。ごくすいのえん。めぐりみずのとよのあかり。[季]春。

曲流

きょくりゅう [0] 【曲流】 (名)スル
河川がまがりくねって流れること。蛇行(ダコウ)。
⇔直流

曲瀬

くせ 【曲瀬】
川の浅瀬の石の多い所。「玉―の清き川原にみそぎして/万葉 2403」

曲物

わげもの [0] 【綰物・曲物】
「曲(マ)げ物(モノ)」に同じ。

曲独楽

きょくごま [0] 【曲独楽】
見世物の一。独楽まわしの曲芸。散楽系の曲技で,興行としては元禄期(1688-1704)に大坂に起こった。幕末を最盛期とし,浅草奥山の香具師(ヤシ)松井源水が有名。現在も寄席芸として残っている。

曲率

きょくりつ [0] 【曲率】
〔数〕
〔curvature〕
曲線または曲面の上の各点において,その曲線または曲面のまがりの程度を示す値。曲線は曲率が大きな点近くで急にまがり,小さな点で緩やかにまがる。

曲率

きょくりつ【曲率】
《数》curvature.→英和

曲率中心

きょくりつちゅうしん [5] 【曲率中心】
〔数〕 曲率円の中心。

曲率円

きょくりつえん [4] 【曲率円】
〔数〕 曲線上の一点でその曲線に接し,その点における半径がその点での曲率半径に等しい円。接触円。

曲率半径

きょくりつはんけい [5] 【曲率半径】
〔数〕 曲率円の半径。曲率の逆数で表される。曲率半径は曲線の湾曲が緩やかなほど大きくなる。

曲玉

まがたま [0] 【勾玉・曲玉】
古代の装身具の一。瑪瑙(メノウ)・水晶・滑石製が多く,C の字形やコの字形の一端に孔(アナ)をあけて緒を通し,垂れ飾りとした。日本,朝鮮の古墳時代に好んで用いられた。もとは,動物の牙(キバ)に孔(アナ)をあけて身につけたものという。
勾玉[図]

曲用

きょくよう [0] 【曲用】
インド-ヨーロッパ語で,名詞・代名詞・数詞および形容詞が語形変化をすること。動詞などの語形変化を活用というのに対していう。

曲目

きょくもく [0] 【曲目】
楽曲の名前。また,演奏会などで演目を列記したもの。「―を一部変更する」「演奏―」

曲目

きょくもく【曲目】
a program (番組);→英和
a number (一曲);→英和
one's repertoire.

曲直

きょくちょく [0] 【曲直】
(1)まがったこととまっすぐなこと。「線の―が此気合の幾分を表現して/草枕(漱石)」
(2)正しいことと不正なこと。「―をただす」「理非―」

曲直瀬

まなせ 【曲直瀬】
姓氏の一。

曲直瀬道三

まなせどうさん 【曲直瀬道三】
(1507-1594) 安土桃山時代の医者。京都生まれ。号,翠竹院・盍静翁(コウセイオウ)など。田代三喜より中国の医学を学び,正親町(オオギマチ)天皇や足利義輝の寵遇を受ける。京都に医学舎啓迪院(ケイテキイン)を設立。日本医学中興の祖といわれる。著「啓迪集」

曲礼

きょくれい [0] 【曲礼】
立ち居振る舞いなどの礼儀作法。

曲礼

きょくらい 【曲礼】
〔こまごました礼の意〕
「礼記」の巻頭の編名。古い礼の定めをこまかく雑記してある。

曲筆

きょくひつ [0] 【曲筆】 (名)スル
事実をまげて書くこと。また,その文章。
⇔直筆(チヨクヒツ)
「舞文(ブブン)―」

曲節

きょくせつ [0] 【曲節】
(1)音楽・歌謡などの節。ふしまわし。
(2)曲がっていたり節があったりすること。性質が素直でないこと。「心に―あり/正法眼蔵随聞記」

曲線

きょくせん [0] 【曲線】
まがった線。直線でない線。数学では,直線も曲線の特別な場合とみることがある。カーブ。
⇔直線

曲線

きょくせん【曲線】
a curve;→英和
a curved line.‖曲線美 the beauty of curved lines.曲線美の女 a curvaceous woman.

曲線美

きょくせんび [3] 【曲線美】
(1)曲線によって構成された美。
(2)女性の肉体のふくよかな線の美しさ。

曲者

くせもの【曲者】
a rascal[villain];→英和
an old fox;a thief (盗賊);→英和
a suspicious person (怪しい人).

曲者

くせもの [0] 【曲者・癖者】
(1)賊・敵などあやしい者。
(2)一筋縄ではいかない人。ひとくせある人。「おとなしそうでもなかなかの―だ」
(3)油断のならないもの。気の許せないもの。えたいの知れないもの。「恋は―」「一見簡単そうなところが―だ」
(4)なみではない人。「光盛こそ奇異の―くんでうて候へ/平家 7」
(5)妙手。異能の人。「疾く行くか,重なる山の木末よりと,一声に移りし―なり。胡銅の物を見るやうなりしなり/申楽談儀」
(6)ばけもの。怪物。

曲肱

きょっこう キヨク― [0] 【曲肱】
〔「肱」は,ひじ〕
ひじを曲げること。特に,ひじを曲げて枕代わりにし,横になること。

曲肱

きょくこう [0] 【曲肱】
⇒きょっこう(曲肱)

曲舞

くせまい [2][0] 【曲舞】
南北朝・室町時代に盛行した白拍子系と考えられる芸能。少年や女性が立烏帽子(タテエボシ)・水干(スイカン)・大口の男装をし,男は水干の代わりに直垂(ヒタタレ)で舞った。鼓を伴奏とする拍子が主体の謡と,扇を手にした簡単な所作の舞で,専業者のほか声聞師(シヨウモンジ)なども演じた。観阿弥は猿楽に取り入れ,現在,曲(クセ)として,その面影が能に残る。後期は幸若舞がその主流となった。

曲芸

きょくげい [0] 【曲芸】
常人にはできないような離れ業。また,各種の道具や鳥獣などを意のままに動かす芸。軽業(カルワザ)。アクロバット。「―師」

曲芸

きょくげい【曲芸】
(acrobatic) feats;tricks.曲芸師 an acrobat.→英和

曲見

しゃくみ [0] 【曲見】
〔動詞「しゃくむ」の連用形から〕
能面の一。額と顎(アゴ)とが突き出し,顔面の中央部が幾分しゃくれた女面。人妻や母親など年増女の面で,深井(フカイ)よりやや老(フ)けてやつれた面相。主に狂女物の母に用いる。

曲解

きょっかい【曲解】
(willful) misinterpretation.〜する misinterpret;→英和
distort (故意に).→英和

曲解

きょっかい キヨク― [0] 【曲解】 (名)スル
物事や他人の言動を素直に受けとらず,わざとちがった解釈をすること。また,その解釈。「こちらの意図を―している」

曲言

きょくげん [0] 【曲言】 (名)スル
遠回しにいうこと。意味ありげにほのめかすこと。また,その言葉。

曲説

きょくせつ [0] 【曲説】 (名)スル
事実を曲げた説明をすること。また,その説明。「子孫断滅のときは,ことばを巧にしてこれが―をなす/孔雀楼筆記」

曲調

きょくちょう [0] 【曲調】
楽曲の調子。ふしまわし。「哀切な―」

曲論

きょくろん [0] 【曲論】 (名)スル
まちがいを正しいと故意に論ずること。また,そのような論。

曲譜

きょくふ [0] 【曲譜】
音楽の譜。楽譜。

曲譜

きょくふ【曲譜】
musical notes;a score.→英和

曲走路

きょくそうろ [3] 【曲走路】
陸上競技で,曲がっているランニング-コース。
→直走路

曲輪

くるわ [0] 【曲輪・郭・廓】
(1)城壁や堀,自然の崖や川などで仕切った城・館内の区画。
(2)周囲を囲いで限られ,遊女屋が集まっている地帯。遊郭。遊里。さと。

曲阜

きょくふ 【曲阜】
中国,山東省西部の泗水(シスイ)南岸にある都市。春秋時代,魯(ロ)の都(当時は昌平と称したが,隋代に改称)。孔子の生誕地で孔子廟がある。

曲面

きょくめん [3] 【曲面】
平面でない,連続的にまがった面。

曲面

きょくめん【曲面】
《数》a curved surface.

曲鞠

きょくまり [0] 【曲鞠】
手まりを使う曲芸。

曲領

きょくれい 【曲領】
(1)奈良時代,裲襠(ウチカケ)着用時に,袍(ホウ)の上から着けた肩当てのようなもの。
(2)曲がった襟。円い襟。また,その襟の服。

曲飲み

きょくのみ [0] 【曲飲み】
曲芸として,酒などを変わった飲み方で飲んで見せること。

曲馬

きょくば [0] 【曲馬】
馬の曲乗りや,馬を使った曲芸。

曲馬団

きょくばだん [3] 【曲馬団】
馬術の曲芸・猛獣の曲芸・軽業(カルワザ)・手品などを興行して各地をまわる芸人の一座。サーカス。

曲馬師

きょくばし [3] 【曲馬師】
曲馬を演ずる人。

曳き山

ひきやま [0] 【曳き山】
祭礼に引く山車(ダシ)。だんじり。

曳き網

ひきあみ [0] 【引(き)網・曳き網】
海岸または船上に引き寄せて魚をとる網の総称。地引き網・底引き網など。

曳き船

ひきふね [0] 【引(き)船・引(き)舟・曳き船】
(1)引き綱をつけて他の船や筏(イカダ)などを曳航していくこと。また,その船。
(2)歌舞伎劇場で,二階正面桟敷(サジキ)の前に張り出して設けられていた客席。
(3)「引き舟女郎」の略。

曳く

ひ・く [0] 【引く・曳く・退く・牽く・惹く】
■一■ (動カ五[四])
□一□(他動詞)
(1)物に手をかけて近くへ寄せる。《引》
〔綱や網の場合は「曳く」とも書く〕

 (ア)物に手をかけて力を入れ,全体を自分の方へ近寄せる。引っ張る。
⇔押す
「押しても―・いてもびくともしない」「地曳き網を―・く」
 (イ)装置や道具の一部分を,自分の近くへ寄せる。「サイド-ブレーキを―・く」「ひもを―・くと明かりがつく」「引き金を―・く」
 (ウ)引き抜く。「大根を―・く」「お前の山の小松―・き遊ぶ/源氏(初音)」
(2)人・動物や物を離れないようにつないだりして,自分が先に立ち,ともに移動する。引っ張る。
 (ア)車両などを引っ張って進む。《引・牽・曳》「荷車を―・く」「たくさんの貨車を―・いた機関車」「犬に橇(ソリ)を―・かせる」
 (イ)動物などをついて来させる。《引・曳》「馬を―・いて村へ帰る」
(3)無理について来させて,ある場所に移動させる。《引・曳》「屠所に―・かれる羊」
(4)地面をこすって進むようにする。引きずる。《引・曳》「裾(スソ)を―・く」
(5)自分の体の中に入れる。「かぜを―・く」
(6)人を誘い寄せる。
 (ア)呼びこむ。誘いこむ。《引》「店先で客を―・く」
 (イ)他人の注意・心をこちらに向けさせる。《引・惹》「人目を―・くような服」「同情を―・く」「美貌に―・かれる」「気を―・く」「人柄に―・かれる」
(7)線状の施設を作って,自分の方へ導き入れる。「用水路を作って水を―・く」「水道を―・く」「電話を―・く」
(8)のばす。《引》
 (ア)縮んでいたものを広げる。「窓にカーテンを―・く」「幕を―・く」
 (イ)表面に広く塗る。「フライパンに油を―・く」「蝋(ロウ)を―・いた紙」
 (ウ)本体から長く伸びるようにする。「声を長く―・く」「裾を長く―・く」
(9)線を書く。線状に長く伸ばす。「線を―・く」「図面を―・く」「納豆が糸を―・く」
(10)長く続ける。「声を長く―・く」
(11)一部を取る。《引》
 (ア)数量や金額について,一部を取り去る。少なくする。「一〇―・く三は七」「毎月の給料から税金を―・かれている」
 (イ)言葉・証拠などをあげる。「徒然草の一節を―・く」「吉野川を―・きて世中をうらみきつるに/古今(仮名序)」
 (ウ)くじ引きなどで,一つを選んで自分のものとする。「おみくじを―・く」「(トランプデ)ばばを―・く」
 (エ)こっそり盗む。「ねずみが餅を―・く」
(12)辞書・索引などを参照する。《引》「辞書を―・いて調べる」「電話帳を―・いて番号を調べる」
(13)血統・素質などを受け継ぐ。《引》「この子は祖父の血を―・いて気が強い」「彼の哲学はドイツ観念論の流れを―・いている」
(14)弓に張った弦を引っ張る。また,弓につがえた矢を射る。《引》「的に向かって弓を―・く」
(15)退却させる。《引・退》
 (ア)出ていた体・手足などを引っこめる。「体を―・いて車をよける」「もう少しあごを―・いて」
 (イ)自分の側の軍勢を退却させる。「兵を―・く」
 (ウ)(「身を引く」の形で)それまでかかわりのあった人や事柄との関係を断つ。「実業界から身を―・く」
(16)花札で遊ぶ。《引》「花札を―・く」
(17)引き出物として与える。また,配付する。「布施に馬を―・き給へりける/今鏡(村上の源氏)」
(18)湯を汲んで浴びる。「湯殿しつらひなどして御湯―・かせ奉る/平家 10」
(19)取り外す。「橋を―・いたぞ,誤ちすな,とどよみけれども/平家 4」
(20)贔屓(ヒイキ)にする。「この弟の左の大臣を院とともに―・き給ひて/今鏡(藤波中)」
□二□(自動詞)
(1)後ろにさがる。退却する。また,やり始めたことを途中でやめる。《引・退》「進むことも―・くこともできない」「言いだしたらあとには―・かない」
(2)長く続いた勤めをやめる。引退する。《引・退》「 H 先生はこの三月で本校をお―・きになる」「今度の公演を最後に舞台から―・くことになった」
(3)勤めなどを休む。「『寝てゐるか』『あい,此頃は―・いてやすが,お前だから出たのよ』/洒落本・寸南破良意」
(4)十分な程度にあったものがなくなる。《引・退》
⇔出る
「潮が―・く」「汗が―・く」「顔から血の気が―・く」「やっと熱が―・いた」「腫れが―・く」
[可能] ひける
■二■ (動カ下二)
⇒ひける
[慣用] あとを―・糸を―・尾を―・杖(ツエ)を―・手薬煉(テグスネ)を―・手を―・弓を―・我が田へ水を―/鼠(ネズミ)に引かれそう

曳光弾

えいこうだん エイクワウ― [3][0] 【曳光弾】
弾道や着弾点がわかりやすいように,弾底から光を放ちながら飛ぶ弾丸。

曳家

ひきや [0] 【曳家・引家】
建築物を解体せずにそのまま水平移動させて,他の場所に移すこと。曳舞(ヒキマイ)。

曳尾塗中

えいびとちゅう [1][0] 【曳尾塗中】
〔「塗中」は泥の中の意〕
仕官して束縛されるよりも,貧しくても自由な身の上を望むこと。
〔「荘子(秋水)」による。荘子が,亀にとっては死んでその甲羅を尊ばれるよりはむしろ生きて尾を泥の中にひきずっている方がよい,というたとえを引いて仕官を断った故事から〕

曳白

えいはく [0] 【曳白】
紙筆を手にしながら,詩文を書くことができず白紙のままでいること。
〔「唐書(苗晋卿伝)」による。唐の張奭(チヨウセキ)が玄宗皇帝に試験された時,無学のためについに一字も書くことができず白紙を提出したという故事から〕

曳索

えいさく [0] 【曳索】
引き綱。

曳舞

ひきまい [0] 【曳舞・引舞】
⇒曳家(ヒキヤ)

曳航

えいこう [0] 【曳航】 (名)スル
船が引き綱で他の船や荷などを引いて航行すること。「タグボートに―されて離岸する」

曳航する

えいこう【曳航する】
take <a ship> in tow;→英和
tow.

曳航測程儀

えいこうそくていぎ [7] 【曳航測程儀】
船舶から曳航する形式の,速度と航走距離の測定器。

曳船

えいせん [0] 【曳船】 (名)スル
船を引いていくこと。また,その引いていく船。ひきふね。

曳行

えいこう [0] 【曳行】 (名)スル
引っ張って進むこと。「グライダーを―する」

曳裂

えいれつ [0] 【曳裂】
両方から引っ張る力によって地盤が裂け,それに沿って,階段状断層や地溝を生ずること。

さら [1] 【新・更】
新しいこと。まだ使ってないこと。「―の洋服」「―湯」

ふけ 【更・深】
(1)夜・季節・年月などがふけること。「はかなくも我がよの―を知らずして/千載(雑上)」
(2)「深田(フケダ)」の略。「―ニハマル/日葡」

さら 【更】
■一■ (形動ナリ)
(1)(多く「言えば」「言うも」の下に付けて)わかりきっていて,いまさらであるさま。…するまでもない。「身の秋を思ひ乱るる花の上に内の心はいへば―なり/蜻蛉(上)」
(2)(「言えば」「言うも」を省略した言い方で)言うまでもないさま。「夏は夜,月の頃は―なり/枕草子 1」
■二■ (副)
全く。全然。決して。「上手と下手とは性かはるべしや,―其の儀にあらず/わらんべ草」
→更に

こう カウ [1] 【更】
一夜を五等分した,時間の単位。初更・二更・三更・四更・五更とする。季節によって長さが異なる。中国・朝鮮の古い制度の伝わったもの。

こもごも [2][3] 【交・交交・相・更】 (副)
〔中世までは「こもこも」〕
(1)代わる代わる。次々。「哀想幽思―起り/欺かざるの記(独歩)」
(2)各々。それぞれ。「―体験を語る」
〔古くは漢文訓読に多く用いられた〕

更かす

ふか・す [2] 【更かす・深す】 (動サ五[四])
夜がふけるまで時をすごす。「夜を―・す」「やや―・してまうのぼりたるに/枕草子 201」

更く

ふ・く 【更く・深く】 (動カ下二)
⇒ふける(更・深)

更ける

ふ・ける [2] 【更ける・深ける】 (動カ下一)[文]カ下二 ふ・く
〔「深し」と同源〕
(1)時間が経過して,真夜中に近くなる。夜が深まる。「夜が―・ける」
(2)その季節になってから,かなり時間が経過する。季節がたけなわになる。季節が深まる。たける。「秋―・くる浅茅が庭のきりぎりす/玉葉(秋下)」
(3)鳥獣が発情する。

更ける

ふける【更ける】
wear[go]on (夜が).夜が更けていた It was late at night.

更け待ち月

ふけまちづき [4] 【更け待ち月】
〔月の出が午後一〇時頃になるのでいう〕
陰暦二〇日の夜の月。特に,陰暦八月二〇日の夜の月。[季]秋。
→居待ち月
→寝待ち月

更け渡る

ふけわた・る [4] 【更け渡る】 (動ラ五[四])
夜がすっかり深くなる。夜更けになる。「夜は森々と―・り/鉄仮面(涙香)」

更け行く

ふけゆ・く [0] 【更け行く】 (動カ五[四])
夜が深くなっていく。「―・く秋の夜」

更なる

さらなる [1] 【更なる】 (連体)
〔文語形容動詞「さら(更)なり」の連体形から〕
今以上の。いっそうの。「―ご支援をお願いいたします」

更に

さらに【更に】
(1)[もっと]still more;further;→英和
[再び]anew;→英和
afresh;→英和
again.→英和
(2)[少しも] <not> at all[in the least].

更に

さらに [1] 【更に】
■一■ (副)
(1)程度がより増すさま。いっそう。もっと。「―上達する」「―速く走る」
(2)これまでの行為に加えて重ねて行うさま。その上に。「―交渉する」「―申し入れる」
(3)(下に打ち消しの語を伴って)少しも。全然。「盗んだ覚えは―ない」「いとま―許させ給はず/源氏(桐壺)」
(4)あらためて。こと新しく。「もとの住みかに帰りてぞ―悲しきことは多かるべき/徒然 30」
(5)すっかり。全く。「父此を見るに―忘れて云はく/今昔 1」
■二■ (接続)
前文を受けて,その程度・段階を進ませるような後文を付け加えるときに用いる。それに加えて。引き続き。その上。「予選は通過した。―優勝目指してがんばろう」

更には

さらには 【更には】 (連語)
その上に加えて。接続詞的に用いる。

更代

こうたい カウ― [0] 【更代】 (名)スル
改めかえること。改まりかわること。「或は―し或は世襲す/新聞雑誌 40」

更位

こうい カウヰ [1] 【更位】
「重祚(チヨウソ)」に同じ。

更地

さらち【更地】
a vacant lot.

更地

さらち [0] 【更地・新地】
(1)手が加えられていない土地。何の用途にもあてられていない土地。
(2)建築物などがなく,宅地として使うことができる土地。

更埴

こうしょく カウ― 【更埴】
長野県北部,長野盆地南端の市。更級(サラシナ)郡の一町一村,埴科(ハニシナ)郡の二町の合併による名。千曲川に臨む。アンズ・花卉(カキ)の栽培が盛ん。

更始

こうし カウ― [1] 【更始】 (名)スル
あらため始めること。「学制も亦―せずんばあらず/新聞雑誌 21」

更年期

こうねんき カウネン― [3] 【更年期】
女性の性成熟期から老年期への移行期。月経周期が不規則になる頃から始まり月経停止後数年間に至るまでの期間で,生理的な卵巣機能の衰退期間。個人差はあるが,通常四〇〜五五歳頃。閉経期。

更年期

こうねんき【更年期】
the turn[change]of (one's) life;menopause (月経閉止).更年期障害 a menopausal disorders.

更年期障害

こうねんきしょうがい カウネン―シヤウ― [6] 【更年期障害】
更年期の女性に起こる自律神経失調症状や精神神経症状。頭痛・腰痛・耳鳴り・めまい・不眠・肩こり・動悸・憂鬱など。

更張

こうちょう カウチヤウ [0] 【更張】 (名)スル
(1)ゆるんだ糸などをあらためて張ること。
(2)ゆるんでいた物事を引き締めて盛んにすること。「御誓文の意を―する/明六雑誌 12」

更改

こうかい カウ― [0] 【更改】 (名)スル
(1)過去の決定や契約などを新たなものに変えること。「予算を―する」
(2)〔法〕 既存債務を消滅させ,代わりに新債務を成立させる契約。

更新

こうしん カウ― [0] 【更新】 (名)スル
(1)新しいものにあらためること。また,あらたまること。「記録を―する」
(2)〔法〕 賃貸借などの法律関係が満期によって消滅しようとするとき,当事者の約定によって,または法の定めるところに従って同一の法律関係がさらに継続されること。「契約を―する」
(3)林業で,生長した木を伐採し新たに造林すること。

更新

こうしん【更新】
renewal.→英和
〜する renew.→英和
世界記録を〜する make a new world record.

更新世

こうしんせい カウ― [3] 【更新世】
新生代第四紀の前半。約一七〇万年前から約一万年前までの期間。この時代には汎世界的に四回の氷期と三回の間氷期が認められている。人類が出現した時期。氷河時代。最新世。洪積世(コウセキセイ)。

更更

さらさら [0][1] 【更更】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)少しも。一向に。決して。「そんな気は―ない」
(2)いまさらに。あらためて。ますます。いちだんと。「我や―恋にあひにける/万葉 1927」

更正

こうせい カウ― [0] 【更正】 (名)スル
正しいものに改めること。

更正決定

こうせい【更正決定】
reassessment <of an income tax> .→英和

更正決定

こうせいけってい カウ― [5] 【更正決定】
(1)民事訴訟法上,判決に違算・書き損じなど明白な誤りがある場合に,その訂正を決定で行うこと。
→決定(2)
(2)納税義務者の申告の誤りを税務署長が調査により訂正すること(更正),および申告がなされなかった場合に税務署長が調査により税額などを定めること(決定)。

更正登記

こうせいとうき カウ― [5] 【更正登記】
登記に錯誤または遺漏のあるとき,これを訂正する登記。

更湯

さらゆ [0][2] 【更湯・新湯】
沸かしたばかりで,まだだれも入浴していない風呂。あらゆ。

更生

こうせい カウ― [0] 【更生】 (名)スル
(1)立ち直ること。好ましくない精神状態や生活態度から,かつてのよい状態に戻ること。「―して社会復帰する」
(2)生きかえること。よみがえること。蘇生(ソセイ)。
(3)役に立たなくなった物を再び役立つようにすること。

更生

こうせい【更生】
rebirth (再生);→英和
revival (復活);→英和
rehabilitation (復興);reorganization (改組).〜する revive;→英和
start one's life afresh;turn over a new leaf.

更生タイヤ

こうせいタイヤ カウ― [5] 【更生―】
摩耗したタイヤの基礎部分を活用して,路面に接するトレッド-ゴム部分を新しく加硫成型したタイヤ。再生タイヤ。

更生会社

こうせいがいしゃ カウ―グワイ― [5] 【更生会社】
会社の事業維持・再建のため,会社更生手続きに入った株式会社。
→会社更生法

更生債権

こうせいさいけん カウ― [5] 【更生債権】
更生会社に対し,更生手続き開始前の原因により生じた財産上の請求権。

更生医療

こうせいいりょう カウ―イレウ [5] 【更生医療】
身体障害者福祉法による措置の一。障害者の社会活動への参加を援助するために行われる医療。

更生担保権

こうせいたんぽけん カウ― [7] 【更生担保権】
更生手続き開始前の原因に基づいて生じた請求権のうち,更生手続き開始当時,会社財産の上に存在する先取特権・質権・抵当権・商事留置権で担保された範囲のもの。更生計画で更生債権者・株主より優位に扱われる。

更生施設

こうせいしせつ カウ― [5] 【更生施設】
生活保護法による保護施設の一。身体上・精神上の理由により養護・補導を必要とする要保護者を収容し,生活扶助を行う。

更生管財人

こうせいかんざいにん カウ―クワンザイ― [0] 【更生管財人】
会社更生法上,更生手続き開始の決定と同時に裁判所によって選任され,会社の経営,財産の管理,更生計画の立案などを行い,計画認可後には,その遂行の責めを負う者。

更生計画

こうせいけいかく カウ―クワク [5] 【更生計画】
会社更生手続き開始決定後に作成される会社更生のための基本計画。裁判所の認可を得て効力をもつ。更生管財人はこの計画に従って更生会社の運営,財産の管理・処分を行う。

更科

さらしな [0] 【更科・更級】
(1)長野県の更級郡から更埴(コウシヨク)市にかけての地域名。姨捨(オバステ)山・田毎(タゴト)の月などの名所で知られる。また,蕎麦(ソバ)の産地。((歌枕))「我が心なぐさめかねつ―や姨捨山に照る月をみて/古今(雑上)」
(2)「更科蕎麦」の略。

更科粉

さらしなこ [4][0] 【更科粉】
ソバの実の中心部分を挽いた一番粉。御膳粉。

更科紀行

さらしなきこう 【更科紀行】
俳諧紀行。一冊。松尾芭蕉作。1688〜89年成立。「笈(オイ)の小文」の旅を終え,京都から尾張に至り,木曾路を経て姨捨(オバステ)山の月をめで,江戸に帰る間の紀行文。

更科蕎麦

さらしなそば [5] 【更科蕎麦】
更科粉で打った蕎麦。白く上品。

更科記

さらしなのき 【更科記】
⇒悦目抄(エツモクシヨウ)

更紗

サラサ【更紗】
printed cotton;cotton print;chintz;→英和
calico.→英和

更級

さらしな [0] 【更科・更級】
(1)長野県の更級郡から更埴(コウシヨク)市にかけての地域名。姨捨(オバステ)山・田毎(タゴト)の月などの名所で知られる。また,蕎麦(ソバ)の産地。((歌枕))「我が心なぐさめかねつ―や姨捨山に照る月をみて/古今(雑上)」
(2)「更科蕎麦」の略。

更級日記

さらしなにっき 【更級日記】
日記。一巻。菅原孝標女(タカスエノムスメ)作。1059年頃成立。物語に傾倒した少女時代から,宮仕え,結婚生活を経て,寡婦(カフ)となった晩年までの約40年間を回想的に綴る。浪漫的な少女の精神形成が跡づけられ,夢に関する記事が多い。

更衣

こうい カウ― [1] 【更衣】
(1)衣服を着がえること。衣がえ。着がえ。「―室」
(2)平安時代,後宮の女官の一。女御(ニヨウゴ)に次ぎ,普通五位,まれに四位。もと天皇の衣がえをつかさどったが,のち天皇の御寝に奉仕した。

更衣

ころもがえ [0] 【衣替え・更衣】 (名)スル
(1)衣服を着かえること。着がえ。「鈍色の直衣・指貫うすらかに―して/源氏(葵)」
(2)季節に応じて衣服や調度をかえること。平安朝では,四月一日と一〇月一日にそれぞれ夏装束・冬装束に改めた。室町・江戸時代にはさらに細かい決まりがあった。現在は制服については,六月一日と一〇月一日を目安として行われている。[季]夏。
(3)(比喩的に)建物や街路などの外装や内装を一新すること。
(4)男女が互いに衣服を取りかえて共寝すること。「―せむやさきむだちや/催馬楽」

更衣

きさらぎ [0] 【如月・衣更着・更衣】
陰暦二月の異名。[季]春。

更衣する

こうい【更衣する】
change one's clothes.更衣室[劇場など]a dressing room;[体育館など]a locker room.

更衣の別れ

きさらぎのわかれ 【更衣の別れ】
陰暦二月一五日の釈迦の入滅。また,涅槃会(ネハンエ)の異名。

更衣腹

こういばら カウ― 【更衣腹】
更衣{(2)}の腹に生まれた皇子・皇女。「母方も,その筋となく,物はかなき―にてものし給ひければ/源氏(若菜上)」

更訂

こうてい カウ― [0] 【更訂】 (名)スル
文章の内容・表現などを作り直して,正しく改めること。

更返る

さらがえ・る 【更返る】 (動ラ四)
改めて最初にかえる。あともどりをする。「―・りて懸想だち涙をつくしかかづらはむも/源氏(夕霧)」

更迭

こうてつ カウ― [0] 【更迭】 (名)スル
ある地位に就いている者を他の者にかえること。ある役職の人を替え改めること。「大臣を―する」

更迭

こうてつ【更迭】
a change;→英和
a reshuffle <of the Cabinet> .→英和
〜する change.

更革

こうかく カウ― [0] 【更革】 (名)スル
制度などを改めること。改革。「我国旧制を―して/新聞雑誌 20」

しょ【書】
(1)[書き物]writing;→英和
a letter;→英和
a book.→英和
(2)[書道]calligraphy;→英和
handwriting.→英和
〜がうま(まず)い write a good (poor) hand.

ふみ [1] 【文・書】
(1)文字を書いたもの。
 (ア)手紙。書状。「―を通わす」
 (イ)書物。ほん。「―よむつき日,かさねつつ」
 (ウ)書類。文書。「大殿油(オオトナブラ)近くて―どもなど見給ふついでに/源氏(帚木)」
(2)学問。特に,漢学。「―の道のおぼつかなくおぼし召さるる事どもなど/源氏(賢木)」
(3)漢詩。「みな探韻賜はりて,―作り給ふ/源氏(花宴)」

しょ 【書】
(1) [0]
文字を書くこと。また,書き方,書いた文字。「定家の―」「―を習う」
(2) [1]
文字を素材とした造形芸術。「―の展覧会」
(3) [1]
書き記したもの。書物。文書。「万巻の―を読破する」
(4) [1]
手紙。「―を呈す」
(5)「書経(シヨキヨウ)」の略。

書きなぐる

かきなぐ・る [4][0] 【書きなぐる】 (動ラ五[四])
字や絵を乱暴に書く。なぐり書きにする。「―・ったような筆跡」

書きなぐる

かきなぐる【書きなぐる】
dash[scribble]off.

書き上げ

かきあげ [0] 【書(き)上げ】
官庁や目上の人に書いて差し出すこと。また,その文書。上申書。申し状。

書き上げる

かきあ・げる [4][0] 【書(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 かきあ・ぐ
(1)最後まで書いて完成させる。書き終える。「論文を―・げる」
(2)一つ一つ書いて並べる。書き立てる。「注意事項をもれなく―・げる」

書き上げる

かきあげる【書き上げる】
finish writing.

書き下し

かきおろし【書き下し】
a newly-written play[novel,story].

書き下し

かきくだし [0] 【書(き)下し】
(1)書きくだすこと。また,書きくだしたもの。
(2)中世の古文書の一様式。守護以下の武士に広く用いられた直状(ジキジヨウ)形式の下達文書。書下状。書下文(ブミ)。

書き下し文

かきくだしぶん [0][5] 【書(き)下し文】
漢文を日本語として読み下し,日本語の語順に合わせて,漢字仮名交じりで書き改めた文。読み下し文。漢文訓読文。

書き下す

かきくだ・す [4][0] 【書(き)下す】 (動サ五[四])
(1)上から下へ書く。
(2)筆の進むままに書く。「原稿を一気に―・す」
(3)漢文を訓読して漢字仮名交じり文に書き直す。「白文を―・す」
[可能] かきくだせる

書き下す

かきくだす【書き下す】
write off.

書き下ろし

かきおろし [0] 【書(き)下ろし】
小説・論文・戯曲などを新たに書くこと。また,その文章。特に,雑誌・新聞などに載せずはじめから単行本として出したり,上演するために書かれたものをいう。「―の長編小説」

書き下ろす

かきおろ・す [4][0] 【書(き)下ろす】 (動サ五[四])
新たに小説・脚本・論文などを書く。「教科書のために―・された文」

書き並べる

かきなら・べる [0][5] 【書(き)並べる】 (動バ下一)[文]バ下二 かきなら・ぶ
(1)書いて並べる。列記する。「氏名を―・べる」
(2)劣らぬくらいに書く。「気色ばみいますかれども,え―・べじものをや/源氏(梅枝)」

書き乱る

かきみだ・る 【書き乱る】 (動ラ四)
書き散らす。乱雑に書く。「物思はしげに―・り給へる御手なども/源氏(夕霧)」

書き交ず

かきま・ず 【書き交ず】 (動ザ下二)
まぜて書く。「草にも真字(マンナ)にも,さまざま珍しきさまに―・ぜ給へり/源氏(葵)」

書き交はす

かきかわ・す 【書き交はす】 (動サ四)
手紙などを書いて互いに交換する。「和泉式部といふ人こそ,おもしろう―・しける/紫式部日記」

書き付け

かきつけ [0] 【書(き)付け】
(1)心覚え程度に書いたもの。書類。メモ。
(2)勘定書き。請求書。「飲み屋の―」
(3)江戸時代,幕府や大名家で,上からの命令・申し渡しを記した公文書。お書き付け。

書き付ける

かきつ・ける [4][0] 【書(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かきつ・く
(1)文字や文句を書き留める。心覚え程度に書き記す。「要点をメモに―・ける」
(2)いつも書いていて慣れている。書き慣れる。「―・けた原稿用紙」

書き付ける

かきつける【書き付ける】
write down;make a note of.

書き伝える

かきつたえる【書き伝える】
hand down <to posterity> in writing.

書き入れ

かきいれ [0] 【書(き)入れ】
(1)本などに書き込むこと。また,その文字や言葉。
(2)「書き入れ時」の略。

書き入れる

かきい・れる [4][0] 【書(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かきい・る
(1)所定の欄や余白に書き込む。記入する。「氏名欄に名前を―・れる」
(2)抵当物件を証文に記入する。「家内の雑作道具まで―・れたりし利付の金/人情本・辰巳園 4」

書き入れる

かきいれる【書き入れる】
write in;enter;→英和
fill out the blank (用紙に).→英和

書き入れ時

かきいれどき [0] 【書(き)入れ時】
〔帳簿の記入に忙しい時の意から〕
商売が繁盛してもうけの非常に多い時。「盆と暮れは商店街の―だ」

書き写す

かきうつ・す [4][0] 【書(き)写す】 (動サ五[四])
書物・文章・絵などを手で書いて写しとる。筆写する。「古文書を―・す」

書き写す

かきうつす【書き写す】
copy;→英和
transcribe.→英和

書き出し

かきだし [0] 【書(き)出し】
(1)文章の書き始めの部分。冒頭。
(2)請求書。勘定書き。「払ひの時分,―に驚く事なり/浮世草子・永代蔵 4」
(3)歌舞伎の番付の最初に記される俳優。多く人気のある若手俳優が記される。初筆(シヨフデ)。
→留め筆
→中軸(ナカジク)

書き出す

かきだ・す [3][0] 【書(き)出す】 (動サ五[四])
(1)書き始める。「小説を―・す」
(2)よく見える所へ書いて示す。「合格者の名を―・す」「議題を黒板に―・す」
(3)必要な箇所を抜き出して書く。書き抜く。「要点を―・す」
[可能] かきだせる

書き出だす

かきいだ・す 【書き出だす】 (動サ四)
文字に書いて表現する。書き表す。かきいず。「美々しう―・されよ/源氏(行幸)」

書き出づ

かきい・ず 【書き出づ】 (動ダ下二)
「書き出(イ)だす」に同じ。「あはれげに,―・で給へれば/源氏(夕顔)」

書き分け

かきわけ [0] 【書(き)分け】
区別して書くこと。「漢字の―」

書き分ける

かきわ・ける [4][0] 【書(き)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かきわ・く
ある基準により分けて書く。区別して書く。「人物の性格を巧みに―・ける」

書き初め

かきぞめ [0] 【書(き)初め】
新年を迎えて初めてする習字。普通,正月二日に行う。筆始め。試筆。吉書。[季]新年。

書き判

かきはん [2] 【書(き)判】
「花押(カオウ)」に同じ。

書き加える

かきくわ・える [5][0] 【書(き)加える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきくは・ふ
すでに書かれているものに,さらに記述を加える。書き足す。「注を―・える」

書き及ぶ

かきおよ・ぶ 【書き及ぶ】 (動バ四)
その程度まで描くことができる。筆力が及ぶ。「心のいたり少なからむ絵師はえ―・ぶまじと見ゆ/源氏(明石)」

書き取り

かきとり [0] 【書(き)取り】
(1)書きとること。また,書きとったもの。「其の―を持つて居りますから/雪中梅(鉄腸)」
(2)漢字を覚えるため字を写したり,そらで書くこと。また,漢字を書く試験。「―の練習」

書き取る

かきと・る [3][0] 【書(き)取る】 (動ラ五[四])
(1)書いてあるものを見て書き写す。「古文書を―・る」
(2)話す言葉を聞いて書き記す。「演説を―・る」
[可能] かきとれる

書き味

かきあじ [2] 【書(き)味】
ペンなどの,書くときの調子。

書き尽す

かきつくす【書き尽す】
write in full;give a full account <of> .

書き崩す

かきくず・す [4][0] 【書(き)崩す】 (動サ五[四])
(1)字画を省略して字を書く。草書体で書く。「我流に―・す」
(2)書き損なって無駄にする。書きつぶす。

書き役

かきやく [2] 【書(き)役】
(1)文書の草案を作ったり,記録・書写したりする役職。書記。
(2)「町代(チヨウダイ)」の江戸での別名。

書き忘れる

かきわす・れる [5][0] 【書(き)忘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かきわす・る
書くべきことを忘れて書かない。「名前を―・れる」

書き慣れる

かきな・れる [0][4] 【書(き)慣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かきな・る
(1)書くことに慣れている。「―・れた筆致」
(2)書くために使いなれている。「―・れたボールペン」

書き成す

かきな・す 【書き成す】 (動サ四)
(上の語をうけて)…のように書く。…のさまに書く。「ことさら幼く―・し給へるも,いみじうをかしげなれば/源氏(若紫)」

書き手

かきて [3] 【書(き)手】
(1)字や絵をかく人。また,かいた人。筆者。
(2)書画・文章に巧みな人。名筆。「大した―だ」

書き手

かきて【書き手】
a writer.

書き抜き

かきぬき [0] 【書(き)抜き】 (名)スル
(1)文章などの一部や要点をとり出して書くこと。また,そのもの。ぬきがき。抜粋。「要点を―した文書」
(2)歌舞伎などの演劇で,脚本から一人一人の俳優のせりふを書き抜いたもの。

書き抜く

かきぬ・く [3][0] 【書(き)抜く】 (動カ五[四])
必要な部分を抜き出して書く。抜き書きをする。「要点を―・く」
[可能] かきぬける

書き振り

かきぶり [0] 【書き振り】
(1)文字を書くときのようす。また,書かれた文字のようす。書きっぷり。「勢いのよい―」
(2)文章のようす。「格調の高い―」

書き捨て

かきすて [0] 【書(き)捨て】
〔「かきずて」とも〕
書きすてること。また,そのもの。「―の反古(ホゴ)」

書き捨てる

かきす・てる [4][0] 【書(き)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 かきす・つ
(1)無雑作に書く。書きなぐる。「次から次へと―・てる」
(2)書いてそのまま放っておく。[ヘボン(三版)]

書き捲る

かきまく・る [0][4] 【書き捲る】 (動ラ五[四])
精力的に文章や文字などを書き続ける。「原稿を―・る」

書き換え

かきかえ [0] 【書(き)替え・書(き)換え】
(1)書き改めること。
(2)〔法〕
 (ア)返済期限が来た借財を返済し得ない時に,借用証書を書き改めて新規の借財とすること。
 (イ)証書の期限が切れて効力を失った時,それに代えて同じ効力をもつ証書を作成すること。更新。「免許証の―」

書き換える

かきか・える [4][0] 【書(き)替える・書(き)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきか・ふ
(1)書き直す。書き改める。「別の表現に―・える」
(2)証書などを更新する。「免許証を―・える」

書き損じ

かきそんじ [0] 【書(き)損じ】
書き損じること。また,書き損じたもの。書きそこない。「―の紙がちらかる」

書き損じる

かきそん・じる [5][0] 【書(き)損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「かきそんずる」の上一段化〕
「書き損ずる」に同じ。「宛て名を―・じる」

書き損ずる

かきそん・ずる [5][0] 【書(き)損ずる】 (動サ変)[文]サ変 かきそん・ず
書きそこなう。書き損じる。「表札を―・ずる」

書き損ない

かきそこない [0] 【書(き)損ない】
「書き損じ」に同じ。「―の葉書」

書き損ない

かきそこない【書き損ない】
⇒書き誤り.

書き損なう

かきそこな・う [5][0] 【書(き)損なう】 (動ワ五[ハ四])
書きまちがえる。書き損じる。「葉書のあて名を―・った」

書き改める

かきあらためる【書き改める】
rewrite.→英和

書き改める

かきあらた・める [6][0] 【書(き)改める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきあらた・む
書き直す。書きかえる。「記事を―・める」

書き散らす

かきちら・す [4][0] 【書(き)散らす】 (動サ五[四])
筆にまかせてに書く。あちこちに書く。「方々に雑文を―・す」

書き散らす

かきちらす【書き散らす】
scribble;→英和
scrawl.→英和

書き文字

かきもじ [2] 【書(き)文字】
(印刷した文字に対して)手書きの文字。

書き方

かきかた [3] 【書(き)方】
(1)(文章や絵を)かく方法や技術。
(2)(字を)書く順序。
(3)習字。書写。旧制の国語科の一分野として読み方・綴(ツヅ)り方と並んで用いられた称。

書き方

かきかた【書き方】
(1) penmanship (習字).→英和
(2) how to write <a letter> (書く方法);a manner[style]of writing (書きぶり).

書き替え

かきかえ [0] 【書(き)替え・書(き)換え】
(1)書き改めること。
(2)〔法〕
 (ア)返済期限が来た借財を返済し得ない時に,借用証書を書き改めて新規の借財とすること。
 (イ)証書の期限が切れて効力を失った時,それに代えて同じ効力をもつ証書を作成すること。更新。「免許証の―」

書き替え

かきかえ【書き替え】
rewriting;transfer <of stocks> (名義などの).→英和

書き替える

かきか・える [4][0] 【書(き)替える・書(き)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきか・ふ
(1)書き直す。書き改める。「別の表現に―・える」
(2)証書などを更新する。「免許証を―・える」

書き替える

かきかえる【書き替える】
rewrite <a sentence> ;→英和
renew <a bond> ;→英和
transfer (名義などを).→英和

書き本

かきほん [0][2] 【書(き)本】
(1)書き写した本。写本。
(2)大字で書き,節付けの点が付された浄瑠璃正本。
(3)本来,講談などで読まれるものを読み物として書いた本。

書き様

かきざま 【書き様】
書きぶり。書風。「すぢかはり故ある―なり/源氏(初音)」

書き止す

かきさ・す [0][3] 【書き止す】 (動サ五[四])
文章を書きかけて中途でやめる。「―・したままの草稿」

書き止め

かきとめ [0] 【書(き)止め】
文書の末尾の文言。「恐々謹言」「以下」など,文書の様式によって大体決まっている。

書き残す

かきのこ・す [4][0] 【書(き)残す】 (動サ五[四])
(1)文章に書いて後世に残す。「遺書を―・す」
(2)書くはずのことの一部を書かないで残す。

書き残す

かきのこす【書き残す】
leave out <a word> (書き落とす);leave a note[letter]behind (書置きする).

書き流す

かきなが・す [4][0] 【書(き)流す】 (動サ五[四])
あまり心を用いずに,気楽に書く。筆にまかせて書く。「思いつくままに―・した文章」
[可能] かきながせる

書き流す

かきながす【書き流す】
write off.

書き添える

かきそ・える [4][0] 【書(き)添える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきそ・ふ
文章や絵などに,言葉を添えて書く。「手紙の末尾に家族の近況を―・えた」

書き添える

かきそえる【書き添える】
add <a few words> in writing;write a postscript <that…> (手紙などに).→英和

書き溜める

かきた・める [0][4] 【書き溜める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきた・む
書いてためておく。「―・めた原稿を本にする」

書き漏らす

かきもら・す [4][0] 【書(き)漏らす】 (動サ五[四])
書くべきことを書き落とす。書き忘れる。「肝心なことを―・した」

書き潰し

かきつぶし [0] 【書き潰し】
書き損なうこと。また,書き損なったもの。特に,書画の類。

書き澄ます

かきすま・す 【書き澄ます】 (動サ四)
念入りに書く。美しく書く。「草の額ことに―・しておぼえけるが/著聞 7」

書き熨斗

かきのし [2] 【書き熨斗】
進物の上包みなどに,のしをつける代わりに略式で「のし」と書いたもの。

書き物

かきもの【書き物】
writing;→英和
a document (文書).→英和
〜をする write.→英和

書き物

かきもの [2][3] 【書(き)物】
(1)書いたもの。文書。「簡単な―を配る」
(2)文章や字を書くこと。「―に精を出す」「一日中―をしていた」

書き留める

かきとど・める [0][5] 【書き留める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきとど・む
あとに残すために書いておく。記録にとる。書きとめる。「日記に―・めておく」

書き留める

かきとめる【書き留める】
write down;make a note of;record.→英和

書き留める

かきと・める [4][0] 【書(き)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきと・む
忘れないように書きつけておく。書きとどめる。「約束を手帳に―・めておく」

書き癖

かきぐせ [0] 【書(き)癖】
(1)文字を書く時の癖。字の癖。ふでぐせ。
(2)使う人の癖によって生じる,万年筆などの独特の書き味。「―がつく」

書き直す

かきなおす【書き直す】
rewrite;→英和
write again.

書き直す

かきなお・す [4][0] 【書(き)直す】 (動サ五[四])
一度書いたものを,訂正や浄書のためにもう一度書く。「報告書を―・す」
[可能] かきなおせる

書き立て

かきたて [0] 【書(き)立て】
(1)書いたばかりであること。また,そのもの。
(2)順序に従って書いた書き付け。箇条書き。目録書き。「四人づつ―にしたがひて,それ,それ,と呼び立てて乗せ給ふに/枕草子 278」

書き立てる

かきた・てる [4][0] 【書(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 かきた・つ
(1)一つ一つ取り出して書き並べる。「罪状を残らず―・てる」
(2)特に注意を引こうと,おおげさに書く。また,立派に書く。「興味本位に―・てる」

書き立てる

かきたてる【書き立てる】
write <a person> up (ほめて);write <a person> down (けなして).

書き紋

かきもん [2] 【書(き)紋】
筆でかいた衣服の紋。
→染め抜き紋
→縫い紋

書き紛らはす

かきまぎらわ・す 【書き紛らはす】 (動サ四)
筆跡をわからないように書く。「そこはかとなく―・したるも,あてはかに故づきたれば/源氏(夕顔)」

書き終わる

かきおわる【書き終わる】
finish writing.

書き絵

かきえ [2] 【書(き)絵】
筆で描いた肉筆の絵画。「―小袖」

書き綴る

かきつづ・る [0][4] 【書き綴る】 (動ラ五[四])
ことばを連ねて文章を書く。「恋情を―・った手紙」

書き置き

かきおき [0] 【書(き)置き】
(1)用件を書き残しておくこと。また,その置き手紙。「―をして外出する」
(2)死を予期して書き残しておく手紙。遺書。

書き置く

かきお・く [3][0] 【書(き)置く】 (動カ五[四])
書いてあとに残す。「伝言を―・く」

書き落す

かきおと・す [4][0] 【書き落(と)す】 (動サ五[四])
書くべきことを書かないでしまう。書き漏らす。「名前を―・す」
[可能] かきおとせる

書き落とす

かきおと・す [4][0] 【書き落(と)す】 (動サ五[四])
書くべきことを書かないでしまう。書き漏らす。「名前を―・す」
[可能] かきおとせる

書き著す

かきあらわ・す [5][0] 【書(き)著す】 (動サ五[四])
書物に書いて世に出す。著述する。「多くの書物を―・す」

書き表す

かきあらわ・す [5][0] 【書(き)表す】 (動サ五[四])
思想や感情などを文章や絵にかいて表現する。「感謝の念は筆では―・せない」
[可能] かきあらわせる

書き表わす

かきあらわす【書き表わす】
describe.→英和
〜ことのできない indescribable;→英和
beyond description.

書き表具

かきひょうぐ [3] 【書(き)表具】
掛軸で,一文字・風帯(フウタイ)などの部分に布地を使わず,筆で描いたもの。書き表装。

書き表装

かきびょうそう [3] 【書(き)表装】
「書き表具」に同じ。

書き言葉

かきことば [3] 【書(き)言葉】
文字を媒介とする言葉。文章として書き,読む言葉。文字言語。また,文章に用いる言葉。文語。文章語。
⇔話し言葉

書き言葉

かきことば【書き言葉】
written language.

書き記す

かきしる・す [4][0] 【書(き)記す】 (動サ五[四])
文章に書いて記録する。「事の経緯を―・す」
[可能] かきしるせる

書き記す

かきしるす【書き記す】
write[put]down;record.→英和

書き認める

かきしたた・める [6][0] 【書き認める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきしたた・む
改まって文字を書き記す。多く,手紙などを書くことにいう。「手紙を―・める」

書き誤り

かきあやまり [0] 【書(き)誤り】
書きあやまること。誤記。

書き誤り

かきあやまり【書き誤り】
a mistake[ship]in writing.

書き誤る

かきあやまる【書き誤る】
make a mistake in writing;make a slip of the pen.→英和

書き誤る

かきあやま・る [5][0] 【書(き)誤る】 (動ラ五[四])
間違えて書く。書き間違える。

書き起こし

かきおこし [0] 【書き起(こ)し】
(1)書き始め。書き出し。起筆。
(2)日本画の最後の仕上げで,薄くなった線描きを濃い絵の具でかき直すこと。また,その線描。

書き起こす

かきおこ・す [4][0] 【書き起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)新しく書き始める。「昭和史を―・す」
(2)「書き起こし{(2)}」をする。

書き起し

かきおこし [0] 【書き起(こ)し】
(1)書き始め。書き出し。起筆。
(2)日本画の最後の仕上げで,薄くなった線描きを濃い絵の具でかき直すこと。また,その線描。

書き起す

かきおこ・す [4][0] 【書き起(こ)す】 (動サ五[四])
(1)新しく書き始める。「昭和史を―・す」
(2)「書き起こし{(2)}」をする。

書き足す

かきた・す [3][0] 【書(き)足す】 (動サ五[四])
すでに書かれているものに,さらに記述を付け足す。書き加える。「末尾に一筆―・す」
[可能] かきたせる

書き込み

かきこみ【書き込み】
<make> an entry;→英和
<write> notes.⇒書入れ.

書き込み

かきこみ [0] 【書(き)込み】 (名)スル
書き込むこと。また,書き込んだ文字・文章。「欄外に―する」「赤で―がある」

書き込む

かきこむ【書き込む】
⇒書き入れる.

書き込む

かきこ・む [3][0] 【書(き)込む】 (動マ五[四])
(1)所定の欄や余白に記入する。「氏名欄に名前を―・む」
(2)コンピューターで,記憶装置にデータを入れる。
[可能] かきこめる

書き送る

かきおくる【書き送る】
write <to a person> ;→英和
send a letter <to> .→英和

書き送る

かきおく・る [4][0] 【書(き)送る】 (動ラ五[四])
書いて人に送る。「近況を―・る」

書き連ねる

かきつら・ねる [5][0] 【書(き)連ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 かきつら・ぬ
あれこれと並べて書く。長々と書き続ける。「思い出すままに昔の事を―・ねる」「恨みつらみを―・ねる」

書き遊ぶ

かきすさ・ぶ 【書き遊ぶ】 (動バ四)
慰み半分に書く。興に任せて書く。「ただ手習のやうに―・び給ふ/源氏(空蝉)」

書き遣る

かきや・る 【書き遣る】 (動ラ四)
(1)書いて送る。「いかで,はるばると―・り給ふらむ/源氏(浮舟)」
(2)すらすらと書く。「えも―・らで,泣き給ふ/源氏(真木柱)」

書き間違える

かきまちが・える [6][0] 【書(き)間違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきまちが・ふ
「書き誤る」に同じ。

書き集む

かきつ・む 【書き集む】 (動マ下二)
書きあつめる。「年ごろ―・めさせ給ひける絵物語など/栄花(衣の珠)」

書き難い

かきにくい【書き難い】
difficult to write[draw (絵に)];do not write well (ペンが).

書き順

かきじゅん [0] 【書(き)順】
「筆順(ヒツジユン)」に同じ。

書き飛ばす

かきとば・す [4][0] 【書(き)飛ばす】 (動サ五[四])
(1)内容や文章を吟味せず,速く書く。
(2)書くべき部分を,うっかり抜かして書く。書き落とす。

書き髭

かきひげ [2] 【書き髭・描き髭】
(1)仮面に直接書いたひげ。
⇔植え髭
(2)油墨などで描いた髭。

書く

か・く [1] 【書く・描く・画く】 (動カ五[四])
〔「掻く」と同源〕
(1)文字・記号・絵画・図形を物の表面に記す。
 (ア)文字・記号を記す。《書》「鉛筆で字を―・く」「日記を―・く」
 (イ)絵画・図形を表す。《描・画》「画用紙に絵を―・く」「トンビが輪を―・いて飛ぶ」「菅の根を衣に―・き付け着せむ児もがも/万葉 1344」
(2)ある思想内容を文章にする。《書》「恩師に手紙を―・く」「小説を―・く」
[可能] かける

書する

しょ・する [2] 【書する】 (動サ変)[文]サ変 しよ・す
文字を書きしるす。「乞われて扁額を―・する」

書の道

ふみのみち [1] 【文の道・書の道】
学問の道。文学の道。

書上げ

かきあげ [0] 【書(き)上げ】
官庁や目上の人に書いて差し出すこと。また,その文書。上申書。申し状。

書上げる

かきあ・げる [4][0] 【書(き)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 かきあ・ぐ
(1)最後まで書いて完成させる。書き終える。「論文を―・げる」
(2)一つ一つ書いて並べる。書き立てる。「注意事項をもれなく―・げる」

書下し

かきくだし [0] 【書(き)下し】
(1)書きくだすこと。また,書きくだしたもの。
(2)中世の古文書の一様式。守護以下の武士に広く用いられた直状(ジキジヨウ)形式の下達文書。書下状。書下文(ブミ)。

書下し文

かきくだしぶん [0][5] 【書(き)下し文】
漢文を日本語として読み下し,日本語の語順に合わせて,漢字仮名交じりで書き改めた文。読み下し文。漢文訓読文。

書下す

かきくだ・す [4][0] 【書(き)下す】 (動サ五[四])
(1)上から下へ書く。
(2)筆の進むままに書く。「原稿を一気に―・す」
(3)漢文を訓読して漢字仮名交じり文に書き直す。「白文を―・す」
[可能] かきくだせる

書下ろし

かきおろし [0] 【書(き)下ろし】
小説・論文・戯曲などを新たに書くこと。また,その文章。特に,雑誌・新聞などに載せずはじめから単行本として出したり,上演するために書かれたものをいう。「―の長編小説」

書下ろす

かきおろ・す [4][0] 【書(き)下ろす】 (動サ五[四])
新たに小説・脚本・論文などを書く。「教科書のために―・された文」

書並べる

かきなら・べる [0][5] 【書(き)並べる】 (動バ下一)[文]バ下二 かきなら・ぶ
(1)書いて並べる。列記する。「氏名を―・べる」
(2)劣らぬくらいに書く。「気色ばみいますかれども,え―・べじものをや/源氏(梅枝)」

書中

しょちゅう [0] 【書中】
書物や手紙の文章に述べられている事柄。また,手紙。「―の趣承知いたしました」

書付

かきつけ【書付】
(1) a note;→英和
a memorandum;→英和
a paper (書類).→英和
(2) a bill (勘定書).→英和

書付け

かきつけ [0] 【書(き)付け】
(1)心覚え程度に書いたもの。書類。メモ。
(2)勘定書き。請求書。「飲み屋の―」
(3)江戸時代,幕府や大名家で,上からの命令・申し渡しを記した公文書。お書き付け。

書付ける

かきつ・ける [4][0] 【書(き)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かきつ・く
(1)文字や文句を書き留める。心覚え程度に書き記す。「要点をメモに―・ける」
(2)いつも書いていて慣れている。書き慣れる。「―・けた原稿用紙」

書伝

しょでん [0] 【書伝】
(1)古くから伝えられた書物。
(2)「書経」の注釈書。

書体

しょたい【書体】
a style of handwriting;a <cursive> hand.→英和

書体

しょたい [0] 【書体】
(1)字体を実際の文字に書くときの様式。漢字の,楷書・行書・草書や篆書(テンシヨ)・隷書など。活字の,明朝・ゴシック・アンチックあるいはイタリック・ローマン・ボールドなど。
(2)文字の書きぶり。書風。

書例

しょれい [0][1] 【書例】
書類を書く一定の形式。書式。

書信

しょしん [0] 【書信】
書簡による音信。手紙。たより。

書債

しょさい [0] 【書債】
書かなくてはならないのに,まだ書いてないもの。手紙の返事や,頼まれた原稿・揮毫(キゴウ)など。

書儀

しょぎ [1] 【書儀】
中国の士大夫の公私の書状の書式や儀式に関する著述。宋の司馬光撰の書儀一〇巻が伝わる。

書入れ

かきいれ [0] 【書(き)入れ】
(1)本などに書き込むこと。また,その文字や言葉。
(2)「書き入れ時」の略。

書入れ

かきいれ【書入れ】
an entry;→英和
(an) insertion.‖書入れ時 the busiest season.

書入れる

かきい・れる [4][0] 【書(き)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かきい・る
(1)所定の欄や余白に書き込む。記入する。「氏名欄に名前を―・れる」
(2)抵当物件を証文に記入する。「家内の雑作道具まで―・れたりし利付の金/人情本・辰巳園 4」

書入れ時

かきいれどき [0] 【書(き)入れ時】
〔帳簿の記入に忙しい時の意から〕
商売が繁盛してもうけの非常に多い時。「盆と暮れは商店街の―だ」

書冊

しょさつ [1] 【書冊】
書物。書籍。本。

書写

しょしゃ [1] 【書写】 (名)スル
(1)書き写すこと。「経文を―する」
(2)小・中学校国語科の科目の一。文字を正しく書くことを学習する。

書写す

かきうつ・す [4][0] 【書(き)写す】 (動サ五[四])
書物・文章・絵などを手で書いて写しとる。筆写する。「古文書を―・す」

書写体

しょしゃたい [0] 【書写体】
⇒異体文字(イタイモジ)

書写寺

しょしゃでら 【書写寺】
円教寺の別名。

書写山

しょしゃざん 【書写山】
兵庫県姫路市にある山。山頂に西国二七番札所の天台宗円教寺がある。西の比叡山。

書出し

かきだし【書出し】
the opening sentence[paragraph](文章の).

書出し

かきだし [0] 【書(き)出し】
(1)文章の書き始めの部分。冒頭。
(2)請求書。勘定書き。「払ひの時分,―に驚く事なり/浮世草子・永代蔵 4」
(3)歌舞伎の番付の最初に記される俳優。多く人気のある若手俳優が記される。初筆(シヨフデ)。
→留め筆
→中軸(ナカジク)

書出す

かきだ・す [3][0] 【書(き)出す】 (動サ五[四])
(1)書き始める。「小説を―・す」
(2)よく見える所へ書いて示す。「合格者の名を―・す」「議題を黒板に―・す」
(3)必要な箇所を抜き出して書く。書き抜く。「要点を―・す」
[可能] かきだせる

書函

しょかん [0] 【書函】
(1)手紙を入れる箱。ふばこ。
(2)書物を入れる箱。

書刀

しょとう [0][1] 【書刀】
紙を切る小刀。ペーパー-ナイフ。

書分け

かきわけ [0] 【書(き)分け】
区別して書くこと。「漢字の―」

書分ける

かきわ・ける [4][0] 【書(き)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かきわ・く
ある基準により分けて書く。区別して書く。「人物の性格を巧みに―・ける」

書初め

かきぞめ [0] 【書(き)初め】
新年を迎えて初めてする習字。普通,正月二日に行う。筆始め。試筆。吉書。[季]新年。

書初め

かきぞめ【書初め(をする)】
(do) one's first writing of the New Year.

書判

かきはん [2] 【書(き)判】
「花押(カオウ)」に同じ。

書割

かきわり [0] 【書割】
芝居の大道具の一。木枠に布や紙を張り,建物や風景など舞台の背景を描いたもの。
〔何枚かに分かれていることからの称という〕

書加える

かきくわ・える [5][0] 【書(き)加える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきくは・ふ
すでに書かれているものに,さらに記述を加える。書き足す。「注を―・える」

書博士

しょはかせ 【書博士】
律令制の大学寮の職員。学生に書法を教授した。ふみのはかせ。ふんはかせ。てのはかせ。

書厨

しょちゅう [0] 【書厨】
(1)本箱。
(2)ただ書を読むだけで,その意味を解せず活用できない人。

書取り

かきとり [0] 【書(き)取り】
(1)書きとること。また,書きとったもの。「其の―を持つて居りますから/雪中梅(鉄腸)」
(2)漢字を覚えるため字を写したり,そらで書くこと。また,漢字を書く試験。「―の練習」

書取り

かきとり【書取り】
(a) dictation.

書取る

かきと・る [3][0] 【書(き)取る】 (動ラ五[四])
(1)書いてあるものを見て書き写す。「古文書を―・る」
(2)話す言葉を聞いて書き記す。「演説を―・る」
[可能] かきとれる

書史

しょし [1] 【書史】
(1)書物。本。
(2)書物の歴史。
(3)書道の歴史。書道史。

書司

しょし [1] 【書司】
律令制で,後宮十二司の一。書物・紙・墨・机の類をつかさどった。ふみのつかさ。

書司

ふみのつかさ 【書司・図書寮】
(1)「しょし(書司)」に同じ。
(2)「ずしょりょう(図書寮){(1)}」に同じ。

書合手形

かきあいてがた カキアヒ― [5] 【書合手形】
融通手形の一種。資金繰りに窮した者どうしが,商取引に基づかずに相互に発行し合う手形。これを第三者に割り引かせて資金を調達する。騎乗手形。馴れ合い手形。

書名

しょめい [0] 【書名】
書物の名。本の名。

書名

しょめい【書名】
the title[name]of a book.→英和

書吏

しょり [1] 【書吏】
(1)律令制で,四品以上の親王・内親王および三位以上の公卿に仕えた職員。文案の起稿・筆録をつかさどった。
(2)「胥吏(シヨリ){(2)}」に同じ。

書味

かきあじ [2] 【書(き)味】
ペンなどの,書くときの調子。

書堂

しょどう [0] 【書堂】
書物を読む部屋。書斎。書室。

書壇

しょだん [0][1] 【書壇】
書道の専門家の社会。

書外

しょがい [1] 【書外】
書面・書物に直接には書かれていない事柄。「―の意をさとる」

書契

しょけい [0] 【書契】
(1)木に刻みつけた文字。文字で書いたもの。また,文字。
(2)証拠の書きつけ。記録。

書套

しょとう [0] 【書套】
書物の覆い。書帙(シヨチツ)。

書始め

ふみはじめ [3] 【書始め・文初め】
貴族の子弟が,七,八歳になって初めて読書をする儀式。読書始(ドクシヨハジメ)。

書字

しょじ [0][1] 【書字】
文字を書くこと。

書家

しょか【書家】
a calligrapher.

書家

しょか [0][1] 【書家】
(1)毛筆の文字を上手に書く人。能書家。
(2)書道の専門家。

書屋

しょおく [1] 【書屋】
(1)書物を入れておく部屋。また,書斎。
(2)書店。本屋。

書展

しょてん [0] 【書展】
書道の展覧会。書道展。

書崩す

かきくず・す [4][0] 【書(き)崩す】 (動サ五[四])
(1)字画を省略して字を書く。草書体で書く。「我流に―・す」
(2)書き損なって無駄にする。書きつぶす。

書巻

しょかん [0] 【書巻】
書物。本。書籍。

書帙

しょちつ [0] 【書帙】
(1)冊子などを一冊または数冊まとめて包む覆い。帙。
(2)書物。

書幅

しょふく [0] 【書幅】
文字の書いてある掛物。書軸。

書店

しょてん【書店】
a bookseller's; <米> a bookstore;→英和
<英> a bookshop.→英和

書店

しょてん [0][1] 【書店】
本を売る店。また,出版する店。本屋。

書庫

しょこ【書庫】
a library;→英和
a stack room.

書庫

しょこ [1] 【書庫】
書物を入れるためのくら・部屋・建物。

書式

しょしき [0] 【書式】
証書・届け書・願書など各種の文書の,決まった書き方。

書式

しょしき【書式】
a (prescribed) form.→英和
〜に記入する fill in[ <米> out]a form.〜どおりに in due form.

書役

かきやく [2] 【書(き)役】
(1)文書の草案を作ったり,記録・書写したりする役職。書記。
(2)「町代(チヨウダイ)」の江戸での別名。

書忘れる

かきわす・れる [5][0] 【書(き)忘れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かきわす・る
書くべきことを忘れて書かない。「名前を―・れる」

書意

しょい [1] 【書意】
手紙・書物などに書かれている意味。

書慣れる

かきな・れる [0][4] 【書(き)慣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かきな・る
(1)書くことに慣れている。「―・れた筆致」
(2)書くために使いなれている。「―・れたボールペン」

書房

しょぼう [0] 【書房】
(1)書斎。
(2)書店。本屋。

書手

かきて [3] 【書(き)手】
(1)字や絵をかく人。また,かいた人。筆者。
(2)書画・文章に巧みな人。名筆。「大した―だ」

書手

しょしゅ [1] 【書手】
(1)昔,役所で写字をした人。書記。
(2)平安時代,一本御書所の主典(サカン)。

書抜

かきぬき【書抜】
an abstract;→英和
a extract.→英和
書き抜く extract (抜粋);copy out (写す).

書抜き

かきぬき [0] 【書(き)抜き】 (名)スル
(1)文章などの一部や要点をとり出して書くこと。また,そのもの。ぬきがき。抜粋。「要点を―した文書」
(2)歌舞伎などの演劇で,脚本から一人一人の俳優のせりふを書き抜いたもの。

書抜く

かきぬ・く [3][0] 【書(き)抜く】 (動カ五[四])
必要な部分を抜き出して書く。抜き書きをする。「要点を―・く」
[可能] かきぬける

書捨て

かきすて [0] 【書(き)捨て】
〔「かきずて」とも〕
書きすてること。また,そのもの。「―の反古(ホゴ)」

書捨てる

かきす・てる [4][0] 【書(き)捨てる】 (動タ下一)[文]タ下二 かきす・つ
(1)無雑作に書く。書きなぐる。「次から次へと―・てる」
(2)書いてそのまま放っておく。[ヘボン(三版)]

書換え

かきかえ [0] 【書(き)替え・書(き)換え】
(1)書き改めること。
(2)〔法〕
 (ア)返済期限が来た借財を返済し得ない時に,借用証書を書き改めて新規の借財とすること。
 (イ)証書の期限が切れて効力を失った時,それに代えて同じ効力をもつ証書を作成すること。更新。「免許証の―」

書換える

かきか・える [4][0] 【書(き)替える・書(き)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきか・ふ
(1)書き直す。書き改める。「別の表現に―・える」
(2)証書などを更新する。「免許証を―・える」

書損

しょそん [0] 【書損】
かきそこない。かきそんじ。

書損じ

かきそんじ [0] 【書(き)損じ】
書き損じること。また,書き損じたもの。書きそこない。「―の紙がちらかる」

書損じる

かきそん・じる [5][0] 【書(き)損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「かきそんずる」の上一段化〕
「書き損ずる」に同じ。「宛て名を―・じる」

書損ずる

かきそん・ずる [5][0] 【書(き)損ずる】 (動サ変)[文]サ変 かきそん・ず
書きそこなう。書き損じる。「表札を―・ずる」

書損ない

かきそこない [0] 【書(き)損ない】
「書き損じ」に同じ。「―の葉書」

書損なう

かきそこな・う [5][0] 【書(き)損なう】 (動ワ五[ハ四])
書きまちがえる。書き損じる。「葉書のあて名を―・った」

書改める

かきあらた・める [6][0] 【書(き)改める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきあらた・む
書き直す。書きかえる。「記事を―・める」

書散らす

かきちら・す [4][0] 【書(き)散らす】 (動サ五[四])
筆にまかせてに書く。あちこちに書く。「方々に雑文を―・す」

書文字

かきもじ [2] 【書(き)文字】
(印刷した文字に対して)手書きの文字。

書斎

しょさい【書斎】
a study;→英和
a library.→英和

書斎

しょさい [0] 【書斎】
本を読んだり,書き物をしたり,研究をしたりするための部屋。

書斎派

しょさいは [0] 【書斎派】
理論をもてあそぶが実際の行動はしない人々。

書方

かきかた [3] 【書(き)方】
(1)(文章や絵を)かく方法や技術。
(2)(字を)書く順序。
(3)習字。書写。旧制の国語科の一分野として読み方・綴(ツヅ)り方と並んで用いられた称。

書替え

かきかえ [0] 【書(き)替え・書(き)換え】
(1)書き改めること。
(2)〔法〕
 (ア)返済期限が来た借財を返済し得ない時に,借用証書を書き改めて新規の借財とすること。
 (イ)証書の期限が切れて効力を失った時,それに代えて同じ効力をもつ証書を作成すること。更新。「免許証の―」

書替える

かきか・える [4][0] 【書(き)替える・書(き)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきか・ふ
(1)書き直す。書き改める。「別の表現に―・える」
(2)証書などを更新する。「免許証を―・える」

書替手形

かきかえてがた [5] 【書替手形】
⇒延期(エンキ)手形

書替狂言

かきかえきょうげん [5] 【書替狂言】
好評であった浄瑠璃・歌舞伎の人物・場面をそのまま利用して別の趣向で書き直した歌舞伎狂言。

書本

かきほん [0][2] 【書(き)本】
(1)書き写した本。写本。
(2)大字で書き,節付けの点が付された浄瑠璃正本。
(3)本来,講談などで読まれるものを読み物として書いた本。

書札

しょさつ [0][1] 【書札】
書き付け。また,手紙。

書札礼

しょさつれい [3] 【書札礼】
書状の形式・文言などに関する礼式。公家の礼式は1285年の「弘安礼節」によって整備され,武家の礼式は室町時代になって完成された。

書机

しょづくえ [2] 【書机】
すわって読み書きするための,脚の短い机。ふみづくえ。ふづくえ。

書杖

しょじょう [0] 【書杖】
「文挟(フミバサ)み」に同じ。

書林

しょりん [0] 【書林】
(1)本屋。書店。
(2)出版社。

書架

しょか【書架】
a bookcase;→英和
a bookshelf.

書架

しょか [1] 【書架】
書棚。本棚。

書案

しょあん [0] 【書案】
(1)机。文机(フヅクエ)。
(2)文書。また,草案。

書棚

しょだな【書棚】
a bookshelf.

書棚

しょだな [0] 【書棚】
本を載せる棚。本棚。

書棚

ふみだな [2][0] 【書棚】
本棚。しょだな。

書止め

かきとめ [0] 【書(き)止め】
文書の末尾の文言。「恐々謹言」「以下」など,文書の様式によって大体決まっている。

書残す

かきのこ・す [4][0] 【書(き)残す】 (動サ五[四])
(1)文章に書いて後世に残す。「遺書を―・す」
(2)書くはずのことの一部を書かないで残す。

書殿

ふみどの [0][2] 【文殿・書殿】
(1)書物を入れておく建物。書庫。ふどの。
(2)校書殿(キヨウシヨデン)の別名。

書法

しょほう [0][1] 【書法】
(1)文字,ことに毛筆による文字の書き方。筆法。
(2)文章の書き方。

書法

しょほう【書法】
⇒書道.

書流す

かきなが・す [4][0] 【書(き)流す】 (動サ五[四])
あまり心を用いずに,気楽に書く。筆にまかせて書く。「思いつくままに―・した文章」
[可能] かきながせる

書淫

しょいん [0] 【書淫】
読書にふけること。書物を非常に愛好すること。また,その人。

書添える

かきそ・える [4][0] 【書(き)添える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきそ・ふ
文章や絵などに,言葉を添えて書く。「手紙の末尾に家族の近況を―・えた」

書漏らす

かきもら・す [4][0] 【書(き)漏らす】 (動サ五[四])
書くべきことを書き落とす。書き忘れる。「肝心なことを―・した」

書牘

しょとく [0] 【書牘】
手紙。書簡。「―の往復ありしが/蘭学事始」

書牘体

しょとくたい [0] 【書牘体】
手紙に用いる文体。書簡体。

書牘文

しょとくぶん [3][0] 【書牘文】
手紙に用いられる文章。書簡文。

書物

かきもの [2][3] 【書(き)物】
(1)書いたもの。文書。「簡単な―を配る」
(2)文章や字を書くこと。「―に精を出す」「一日中―をしていた」

書物

しょもつ [1] 【書物】
本。書籍。図書。

書物

しょもつ【書物】
a book <on art> ;→英和
a <thick> volume.→英和
〜にして出す publish in book form.〜をよく読んでいる be well-read.‖書物道楽 bibliomania;a bibliophile (人).

書物奉行

しょもつぶぎょう [4] 【書物奉行】
江戸幕府の職名。若年寄の支配下。幕府の文庫を管理し,図書の保管・出納などの任にあたった。

書状

しょじょう [0] 【書状】
手紙。書簡。「―差し」

書状

しょじょう【書状】
a letter.→英和

書状侍者

しょじょうじしゃ [4] 【書状侍者】
〔仏〕 禅宗の五侍者の一。長老に侍して書状をしたためる僧。内記。

書生

しょせい【書生】
a student;→英和
<keep> a houseboy (玄関番).→英和

書生

しょせい [0] 【書生】
(1)学生。明治・大正期の用語。
(2)他人の家に寄宿して,家事を手伝いつつ勉強する学生。

書生っ坊

しょせいっぽ [0][5] 【書生っ坊】
書生をあなどっていう語。しょせっぽ。

書生気質

しょせいかたぎ [4] 【書生気質】
書生に特有の,純粋で正義感にあふれた気風・気性。

書生節

しょせいぶし [0] 【書生節】
明治初期の流行歌。多く「書生書生と軽蔑するな」で始まる。「書生書生と軽蔑するな,大臣参議もみな書生」など。

書生羽織

しょせいばおり [4] 【書生羽織】
丈の長い羽織。明治一四,五年頃から書生の間に流行した。

書生芝居

しょせいしばい [4] 【書生芝居】
「壮士(ソウシ)芝居」に同じ。

書生論

しょせいろん [2] 【書生論】
現実をわきまえない,理想に走った議論。

書生部屋

しょせいべや [0] 【書生部屋】
書生が使用する部屋。多く,玄関に接して設けられた。

書画

しょが [1] 【書画】
書と絵。毛筆で書いた文字と絵画。「―骨董(コツトウ)」

書画

しょが【書画】
<an exhibition of> paintings and writings.

書留

かきとめ【書留】
registration.→英和
〜にする have <a letter> registered.‖書留郵便 (a) registered mail.

書留

かきとめ [0] 【書留】
郵便物の特殊取扱の一。郵便物の引き受けから配達までの各過程を記録し,確実な送達を図る扱い。郵便物をなくしたり,棄損した場合には差出人に賠償がなされる。書留郵便。
→簡易書留(カンイカキトメ)

書留める

かきと・める [4][0] 【書(き)留める】 (動マ下一)[文]マ下二 かきと・む
忘れないように書きつけておく。書きとどめる。「約束を手帳に―・めておく」

書留小包

かきとめこづつみ [6] 【書留小包】
書留扱いとした小包郵便物。

書痙

しょけい [0] 【書痙】
神経症の一。文字を書こうとすると手がふるえたり強直して書けなくなる状態。それ以外の動作は普通にできる。字を書くことを職業とする人に多い。

書痴

しょち [1] 【書痴】
(1)読書ばかりしていて世事にうとい人。
(2)書物収集狂。ビブリオマニア。

書癖

しょへき [0] 【書癖】
(1)書をよみたがる性癖。
(2)書物をむやみに集める癖(クセ)。

書癖

かきぐせ [0] 【書(き)癖】
(1)文字を書く時の癖。字の癖。ふでぐせ。
(2)使う人の癖によって生じる,万年筆などの独特の書き味。「―がつく」

書目

しょもく [1] 【書目】
(1)本の書名。
(2)書物の目録。図書目録。「―解題」

書目

しょもく【書目】
a catalog of books;a bibliography (参考書目).→英和

書直す

かきなお・す [4][0] 【書(き)直す】 (動サ五[四])
一度書いたものを,訂正や浄書のためにもう一度書く。「報告書を―・す」
[可能] かきなおせる

書票

しょひょう [0] 【書票】
⇒エクス-リブリス

書窓

しょそう [0] 【書窓】
書斎の窓。また,書斎。

書立て

かきたて [0] 【書(き)立て】
(1)書いたばかりであること。また,そのもの。
(2)順序に従って書いた書き付け。箇条書き。目録書き。「四人づつ―にしたがひて,それ,それ,と呼び立てて乗せ給ふに/枕草子 278」

書立てる

かきた・てる [4][0] 【書(き)立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 かきた・つ
(1)一つ一つ取り出して書き並べる。「罪状を残らず―・てる」
(2)特に注意を引こうと,おおげさに書く。また,立派に書く。「興味本位に―・てる」

書笈

しょきゅう [0] 【書笈】
書籍を入れた笈(オイ)。また,本箱。

書筐

しょきょう [0] 【書筐】
書物を入れる箱。本箱。

書簡

しょかん [0] 【書簡・書翰】
手紙。書状。

書簡

しょかん【書簡】
a letter;→英和
a note.→英和
書簡箋(せん) writing paper;a writing pad.

書簡体小説

しょかんたいしょうせつ [6] 【書簡体小説】
主要部分が手紙文の体(テイ)で構成されている小説。当事者自身が語る形によって,架空の状況に真実味を与えるなどの効果がある。ゲーテ「若きウェルテルの悩み」,有島武郎「宣言」など。

書簡文

しょかんぶん [0][2] 【書簡文】
手紙の文章。敬譲表現・頭語・結語,時候の挨拶(アイサツ)などに,独特の慣用がある。

書簡文体

しょかんぶんたい [4] 【書簡文体】
候文(ソウロウブン)の別称。

書簡箋

しょかんせん [0] 【書簡箋】
書簡を書く用紙。便箋。レター-ペーパー。

書籍

しょじゃく [1][0] 【書籍】
〔「じゃく」は呉音〕
「しょせき(書籍)」に同じ。「―目録」

書籍

しょせき【書籍】
a book;→英和
a publication.→英和
書籍商 a bookseller (人);→英和
<米> a bookstore[ <英> bookshop](店).→英和

書籍

しょせき [1][0] 【書籍】
本。書物。図書。

書籍小包

しょせきこづつみ [5] 【書籍小包】
書籍を内容とする小包郵便物。一般小包より送料が安い。

書籍館

しょじゃくかん [3][2] 【書籍館】
(1)図書館の旧称。しょせきかん。
(2)図書館名(別項参照)。

書籍館

しょじゃくかん 【書籍館】
東京都文京区湯島の聖堂にあった日本最初の公立図書館。1872年(明治5),文部省が創設。

書紀

しょき 【書紀】
「日本書紀」の略。

書紋

かきもん [2] 【書(き)紋】
筆でかいた衣服の紋。
→染め抜き紋
→縫い紋

書経

しょきょう シヨキヤウ 【書経】
中国の,五経の一。五八編。尭(ギヨウ)・舜(シユン)から夏・殷(イン)・周の王者およびそれを補佐した人々の言辞の記録。儒家の理想政治を述べたものとして最も重要な経典。二九編は秦の伏勝が伝えた「今文尚書」,一六編は孔子の家の壁中から出たといわれる「古文尚書」に含まれていたもので,後者は後代の偽作とされている。初めは「書」,のちに「尚書」と呼ばれていたが,宋代以後「書経」と呼ばれるようになった。

書絵

かきえ [2] 【書(き)絵】
筆で描いた肉筆の絵画。「―小袖」

書置き

かきおき [0] 【書(き)置き】
(1)用件を書き残しておくこと。また,その置き手紙。「―をして外出する」
(2)死を予期して書き残しておく手紙。遺書。

書置き

かきおき【書置き】
a note[letter]left behind;a will (遺書).→英和
〜する leave a note[will]behind.

書置く

かきお・く [3][0] 【書(き)置く】 (動カ五[四])
書いてあとに残す。「伝言を―・く」

書翰

しょかん [0] 【書簡・書翰】
手紙。書状。

書聖

しょせい [0][1] 【書聖】
書道の名人を敬っていう語。

書肆

しょし [1] 【書肆】
本屋。書店。

書肺

しょはい [0] 【書肺】
クモ類に見られる呼吸器官。腹部の体表が陥入してできた袋の中に多数の葉状物が積み重なったもの。肺書。肺嚢(ハイノウ)。気管肺。

書舗

しょほ [1] 【書舗・書鋪】
書物を売る店。本屋。書店。書肆(シヨシ)。

書芸

しょげい [0] 【書芸】
書で表現される芸術の総称。書芸術。

書落し

かきおとし【書落し】
an omission in writing.書き落とす forget to write;leave out <two words> .

書著す

かきあらわ・す [5][0] 【書(き)著す】 (動サ五[四])
書物に書いて世に出す。著述する。「多くの書物を―・す」

書蠹

しょと [1] 【書蠹】
(1)書物を食い荒らす虫。しみ。蠹魚。
(2)読書ばかりしている人。また,書物の内容をうのみにするだけでその意義を理解しない人。書物虫。書厨(シヨチユウ)。

書表す

かきあらわ・す [5][0] 【書(き)表す】 (動サ五[四])
思想や感情などを文章や絵にかいて表現する。「感謝の念は筆では―・せない」
[可能] かきあらわせる

書表具

かきひょうぐ [3] 【書(き)表具】
掛軸で,一文字・風帯(フウタイ)などの部分に布地を使わず,筆で描いたもの。書き表装。

書表装

かきびょうそう [3] 【書(き)表装】
「書き表具」に同じ。

書袋

ふみぶくろ [3] 【文袋・書袋】
(1)手紙を収めておく袋。状袋。「懐(フトコロ)より―を取り出だし,中なる院宣を進(マイ)らする/盛衰記 19」
(2)書籍を入れて携帯する袋。書嚢(シヨノウ)。

書見

しょけん [0] 【書見】 (名)スル
書物を読むこと。読書。「専念に―したりしが/義血侠血(鏡花)」

書見台

しょけんだい [0] 【書見台】
読書用の台。

書言葉

かきことば [3] 【書(き)言葉】
文字を媒介とする言葉。文章として書き,読む言葉。文字言語。また,文章に用いる言葉。文語。文章語。
⇔話し言葉

書記

しょき [0][1] 【書記】 (名)スル
(1)書きしるすこと。記録すること。また,その役。「一月に何百何斤を製し出す迄細かに―し/新聞雑誌 13」
(2)「書記官」に同じ。
(3)労働組合・政党などで,書記局の構成員。

書記

しょき【書記】
a clerk;→英和
a secretary.→英和
‖書記官 a <second> secretary.書記局 a secretariat.書記生 a clerk.書記長 the head clerk;a chief secretary.

書記す

かきしる・す [4][0] 【書(き)記す】 (動サ五[四])
文章に書いて記録する。「事の経緯を―・す」
[可能] かきしるせる

書記官

しょきかん [2] 【書記官】
(1)旧制で内閣・各省・議会両院や地方官庁などで,事務を分掌した奏任官。
(2)「裁判所書記官」の略。
(3)外交官の一。大(公)使・参事官の下にいて外交事務を助ける。

書記官鳥

しょきかんちょう [0] 【書記官鳥】
ヘビクイワシの別名。

書記局

しょききょく [2] 【書記局】
労働組合・政党などで,中央執行委員会に従属し,文書の作成など,日常の事務を取り扱う機関。

書記長

しょきちょう [2] 【書記長】
(1)労働組合・政党などで,書記局の長。
(2)旧制で,控訴院・大審院の書記課の長。

書証

しょしょう [0] 【書証】
裁判で,文書の記載内容を証拠資料とすること。

書評

しょひょう [0] 【書評】
主に新刊の書物の内容を紹介・批評すること。また,その文章。

書評

しょひょう【書評】
a book review.

書誌

しょし【書誌】
a bibliography.→英和
書誌学 <critical> bibliography.書誌学者 a bibliographer.

書誌

しょし [1] 【書誌】
(1)書物の編著者・成立・内容・体裁など。また,その記述。
(2)特定の分野・題目などに関する書物・文献の目録。

書誌学

しょしがく [2] 【書誌学】
書籍を研究の対象とする学問。書籍の成立・発展,印刷・製本・材質・形態,および図書分類などの一般的な研究と,ある書籍について個別に行う研究とがある。

書誤り

かきあやまり [0] 【書(き)誤り】
書きあやまること。誤記。

書誤る

かきあやま・る [5][0] 【書(き)誤る】 (動ラ五[四])
間違えて書く。書き間違える。

書読み

ふみよみ 【文読み・書読み】
(1)学問に通じた人。また,学問の師。「―として諸の典籍を王仁に習ひて/日本書紀(応神訓)」
(2)「読書(ドクシヨ){(2)}」に同じ。「御湯殿の鳴弦や―の博士など/栄花(浦々の別)」
(3)読書(ドクシヨ)の博士(ハカセ)の異名。

書読む博士

ふみよむはかせ 【書読む博士】
読書(ドクシヨ)の博士(ハカセ)の異名。

書論

しょろん [0] 【書論】
(1)書物に書いてある論議。「信心の誠万巻の―に優り/浄瑠璃・釈迦如来」
(2)書道・書法上の論議。

書譜

しょふ 【書譜】
中国,唐代の書論。孫過庭撰。もと六編二巻あったが,散逸して真蹟総序のみ伝わる。

書賈

しょこ [1] 【書賈】
書籍をあきなう人。書籍商。

書足す

かきた・す [3][0] 【書(き)足す】 (動サ五[四])
すでに書かれているものに,さらに記述を付け足す。書き加える。「末尾に一筆―・す」
[可能] かきたせる

書跡

しょせき [1][0] 【書跡・書蹟】
書いた文字。また,その書きぶり。筆跡。「―の鑑定」

書蹟

しょせき [1][0] 【書跡・書蹟】
書いた文字。また,その書きぶり。筆跡。「―の鑑定」

書軸

しょじく [0][1] 【書軸】
文字を書いた掛物。書幅。

書込み

かきこみ [0] 【書(き)込み】 (名)スル
書き込むこと。また,書き込んだ文字・文章。「欄外に―する」「赤で―がある」

書込む

かきこ・む [3][0] 【書(き)込む】 (動マ五[四])
(1)所定の欄や余白に記入する。「氏名欄に名前を―・む」
(2)コンピューターで,記憶装置にデータを入れる。
[可能] かきこめる

書送る

かきおく・る [4][0] 【書(き)送る】 (動ラ五[四])
書いて人に送る。「近況を―・る」

書通

しょつう 【書通】
書面で意を通じること。文通。「いつぞは―に心を御知らせ申すべしと/浮世草子・男色大鑑 1」

書連ねる

かきつら・ねる [5][0] 【書(き)連ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 かきつら・ぬ
あれこれと並べて書く。長々と書き続ける。「思い出すままに昔の事を―・ねる」「恨みつらみを―・ねる」

書道

しょどう【書道】
calligraphy.→英和

書道

しょどう [1] 【書道】
毛筆を使って文字を書く芸術。漢字を用いた中国文化圏で古くから発達。日本では仮名文字が作られたこととも関連して独特のものに発展し,世尊寺流・法性寺流などの諸流派が生まれた。

書違い

かきちがい【書違い】
⇒書き誤り.

書鋪

しょほ [1] 【書舗・書鋪】
書物を売る店。本屋。書店。書肆(シヨシ)。

書間違える

かきまちが・える [6][0] 【書(き)間違える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かきまちが・ふ
「書き誤る」に同じ。

書閣

しょかく [0] 【書閣】
書物を入れておく建物。書斎。

書院

しょいん【書院】
a study;→英和
a drawing room (客間).

書院

しょいん [0][1] 【書院】
(1)禅宗寺院では住持の,公家・武家住宅では居間兼書斎として用いた部屋。慶長(1596-1615)頃から一棟の建物全体を呼ぶ。
(2)中国で,私塾。
(3)「付け書院」に同じ。
(4)出版社・書店。また,それらの屋号に添えて用いる語。

書院床

しょいんどこ [2] 【書院床】
「付け書院」に同じ。

書院棚

しょいんだな [2] 【書院棚】
「付け書院」に同じ。

書院構え

しょいんがまえ [4] 【書院構え】
⇒付(ツ)け書院(シヨイン)

書院毛抜き

しょいんけぬき [4] 【書院毛抜き】
書院造りの座敷で,煙草盆(タバコボン)に入れておく毛抜き。

書院番

しょいんばん [2][0] 【書院番】
江戸幕府の職名。若年寄の配下で,営内を警備し,将軍外出の際には行列に従って警護にあたるほか,遠国出張や毎年交替で駿府在番などの役をつとめる。御書院番。

書院窓

しょいんまど [4] 【書院窓】
書院造りで明かり障子をはめた窓。

書院紙

しょいんし [2] 【書院紙】
〔「書院造り」の明かり障子に用いたところから〕
美濃紙(ミノガミ)の異名。しょいんがみ。

書院造り

しょいんづくり [4] 【書院造り】
近世に行われた,書院と呼ばれる建物を中心とする住宅の様式。寝殿造りを母体とし主殿造りを経て発達してきたもので,現代和風建築の基本となる。玄関・台所などを別棟として建て,個々の建物は単一の機能をもち,二,三室から成る一列型の平面を示す。主となる座敷は,多くは上段の間とし,床(トコ)・違い棚・付け書院などを備える。また,外側には雨戸をたてる。明暦(1655-1658)の大火以後に広く普及した。
書院造り[図]

書陵部

しょりょうぶ [2] 【書陵部】
宮内庁の一部局。皇室の所蔵図書の保管や陵墓の管理などにあたる。

書面

しょめん【書面】
a document (文書);→英和
a letter.→英和
〜で by letter.〜にする put in writing.

書面

しょめん [0][1] 【書面】
(1)紙に書いた文。文書。
(2)手紙。「―をもって通知する」

書面審理

しょめんしんり [4] 【書面審理】
審理の方式において,弁論や証拠調べを書面によって行うこと。行政上の不服申し立ては書面審理を基本とする。
→口頭審理

書音

しょいん 【書音】
手紙・書状。「ヒサビサ―ヲ通ゼヌ/日葡」

書順

かきじゅん [0] 【書(き)順】
「筆順(ヒツジユン)」に同じ。

書類

しょるい [0] 【書類】
文字で書き記したもの。書き付け。文書。「重要―」「秘密―」

書類

しょるい【書類】
<confidential> documents; <important> papers.〜に書き込む(を出す) fill in (send in) papers.‖書類カバン a briefcase.書類送検する send the police report to the prosecutor.書類ばさみ a file;a folder.

書類送検

しょるいそうけん [4] 【書類送検】
被疑者の身柄を拘留することなく,起訴の当否の判断材料とするため,被疑者の取り調べ調書などを警察から所轄検察庁へ送付すること。

書風

しょふう【書風】
a style of penmanship;one's handwriting.

書風

しょふう [0] 【書風】
(毛筆による)文字の書きぶり。書体。

書飛ばす

かきとば・す [4][0] 【書(き)飛ばす】 (動サ五[四])
(1)内容や文章を吟味せず,速く書く。
(2)書くべき部分を,うっかり抜かして書く。書き落とす。

書[描]く

かく【書[描]く】
write <in ink,in English,a letter to> ;→英和
put[write,note]down (書きとめる);compose (文・詩を);→英和
describe (記述する).→英和
draw[paint](絵を).→英和
字をじょうず(へた)に〜 write a good (poor) hand.

そう サウ 【曹】
(1)役所の中の部屋。
(2)仲間。ともがら。「後の―たらんものに伝へよ/読本・弓張月(残)」

曹丕

そうひ サウ― 【曹丕】
(187-226) 中国三国時代,魏(ギ)の初代皇帝(在位 220-226)。諡(オクリナ)は文帝。廟号(ビヨウゴウ)は世祖。曹操の長子。後漢の献帝を廃して帝位につき洛陽(ラクヨウ)に都した。九品中正法を施行。文人としてもすぐれた。著「典論」

曹以

そい [1] 【曹以】
カサゴ目フサカサゴ科の一群の海魚の総称。全長20〜40センチメートル。体形はメバルに似る。体色は暗褐色から黒みを帯びる。クロソイ・ゴマソイ・ムラソイなど。食用。釣りの対象魚。本州以北の沿岸に分布。

曹司

ぞうし ザウ― [1] 【曹司】
(1)官署や宮中に設けられた,官吏や女官の詰めている部屋。「―におり給へれば/伊勢 65」
(2)宮中や貴族の邸内に部屋を与えられて仕えること。また,その人。部屋住み。「従者の下屋に―してありけるをぞ/宇津保(俊蔭)」
(3)貴族の子弟で,まだ独立していない者が親の邸内に与えられている部屋。
→おんぞうし(御曹司)
(4)平安時代の大学寮の寄宿舎。東曹と西曹があった。

曹司住み

ぞうしずみ ザウ― 【曹司住み】
(1)貴族の邸に一部屋もらって住んでいること。また,その人。「此の五位は,殿の内に―にて有りければ/今昔 26」
(2)「曹司{(3)}」に同じ。「四郎の君といひて,―にてぞ有ける時に/今昔 28」

曹司町

ぞうしまち ザウ― 【曹司町】
宮中や貴族の邸で,曹司の立ち並んだ区画。

曹大姑

そうたいこ サウ― 【曹大姑】
⇒班昭(ハンシヨウ)

曹操

そうそう サウサウ 【曹操】
(155-220) 中国,三国時代魏(ギ)の始祖。字(アザナ)は孟徳。諡(オクリナ)は武帝。廟号(ビヨウゴウ)は太祖。黄巾の乱を平定。後漢の献帝を擁して華北を統一したが,江南進出は劉備・孫権の連合軍に阻まれた。詩賦をよくした。

曹植

そうち サウ― 【曹植】
⇒そうしょく(曹植)

曹植

そうしょく サウ― 【曹植】
〔「そうち」とも〕
(192-232) 中国,三国時代の魏(ギ)の詩人。字(アザナ)は子建。陳思王。魏の曹操の三男。兄の曹丕(ソウヒ)との後継者争いに敗れ,失意のうちに病死。詩文集「曹子建集」がある。
→七歩(シチホ)の才

曹洞

そうとう サウ― [0] 【曹洞】
「曹洞宗(ソウトウシユウ)」の略。

曹洞宗

そうとうしゅう サウ― [3] 【曹洞宗】
禅宗の一派。九世紀頃の唐の洞山良价(トウザンリヨウカイ)とその弟子曹山本寂の門流をいう。1227年道元によって日本にもたらされ,永平寺四世の瑩山紹瑾(ケイザンジヨウキン)のときに地方の武士・農民に教勢を伸ばした。臨済と並ぶ禅宗の二大宗派。福井県の永平寺と横浜市鶴見区の総持寺が本山。只管打坐(シカンタザ)をもっぱら重視。
〔「曹洞」の名は洞山と曹山によるとする説と禅宗六祖曹渓慧能と洞山によるとする説がある〕

曹洞禅

そうとうぜん サウ― [3] 【曹洞禅】
〔仏〕 曹洞宗に特徴的な禅のあり方。
→臨済禅

曹白魚

ひら [1] 【曹白魚】
ニシン目の海魚。全長約40センチメートル。体形・体色はややニシンに似るが,著しく側扁する。背面は直線状で尻びれの基底が長い。食用。中国では塩漬けや干物とする。南日本からインド洋にかけて分布。

曹禺

そうぐう サウ― 【曹禺】
(1910- ) 中国の劇作家・演出家。天津生まれ。本名は万家宝。処女作「雷雨」,および「日出」によって世に出る。抗日戦中に「北京人」「脱皮」を発表し,戦後も演劇活動を続ける。ツァオ=ユイ。

曹長

そうちょう【曹長】
[陸軍] <米> a sergeant major; <英> a staff sergeant;[海軍] <米> a master chief petty officer; <英> a fleet chief petty officer;[空軍] <米> a chief master sergeant; <英> a flight sergeant.

曹長

そうちょう サウチヤウ [1] 【曹長】
(1)旧陸軍で,下士官の階級の最上位。軍曹の上,准尉の下。
(2)自衛隊の自衛官の階級名。
→海曹
→空曹
→陸曹

曹長石

そうちょうせき サウチヤウセキ [3] 【曹長石】
斜長石の一種。ナトリウムに富む。三斜晶系に属する。花崗(カコウ)岩やペグマタイト・流紋岩などの造岩物質。アルバイト。

曹雪芹

そうせつきん サウ― 【曹雪芹】
(1715頃-1764頃) 中国,清代の小説家。名は霑(テン),字(アザナ)は芹渓(キンケイ),雪芹は号。南京の名家に生まれたが,家が没落したため北京に移り,貧窮のなかで「紅楼夢(コウロウム)」を書いた。

曹魏

そうぎ サウ― 【曹魏】
中国,三国時代の魏の別名。戦国時代の魏と区別して,建国者曹操の姓をつけて呼ぶ。

曼殊院

まんしゅいん 【曼殊院】
〔「まんじゅいん」とも〕
京都市左京区一乗寺竹ノ内町にある天台宗の寺。北野神社別当寺。延暦年間(782-806)最澄が比叡山上に草創。1656年に現地に移転。枯山水式の書院庭園とともに境内全域が名勝に指定されている。寺宝に黄不動尊像など。竹内門跡。

曼珠沙華

まんじゅしゃげ【曼珠沙華】
⇒彼岸(花).

曼珠沙華

まんじゅしゃげ [3][4] 【曼珠沙華】
〔「まんじゅさげ」とも〕
(1)〔仏〕
〔梵 mañjūṣaka〕
天上に咲く花。白くて柔らかく,見る者に悪を離れさせるはたらきがあるという。
(2)ヒガンバナの別名。[季]秋。

曼荼羅

まんだら [0] 【曼荼羅・曼陀羅】
〔仏〕
〔梵 maṇḍala〕
画面に諸仏を描いた図形や象徴的に表した記号を特定の形式で配置し,悟りの世界や仏の教えを示した図絵。四種曼荼羅・金剛界曼荼羅・胎蔵界曼荼羅など。

曼荼羅供

まんだらく [4] 【曼荼羅供】
密教で,金剛・胎蔵の両部曼荼羅を掲げて,その諸尊を供養する法会(ホウエ)。

曼荼羅堂

まんだらどう 【曼荼羅堂】
当麻寺(タイマデラ)本堂のこと。桁行(ケタユキ)七間,梁間六間,寄せ棟造り,本瓦葺(ブ)き。奈良末期の創建。平安初期に改築され,1161年にほぼ現在の形に整う。内部に当麻曼荼羅をまつる。国宝。

曼陀羅

まんだら [0] 【曼荼羅・曼陀羅】
〔仏〕
〔梵 maṇḍala〕
画面に諸仏を描いた図形や象徴的に表した記号を特定の形式で配置し,悟りの世界や仏の教えを示した図絵。四種曼荼羅・金剛界曼荼羅・胎蔵界曼荼羅など。

曼陀羅

まんだら【曼陀羅】
mandala.

曼陀羅華

まんだらげ [3][4] 【曼陀羅華】
〔「まんだらけ」とも〕
(1)〔仏〕
〔梵 māndāra; māndārava「天妙」「悦意」の意〕
仏が出現したり説法したりする際に,天から降りてきて見る人の心に喜びを感じさせるという美しい花。
(2)チョウセンアサガオの異名。

ひい 【曾】 (接頭)
「ひ(曾)」に同じ。「―じいさん」「―まご」

ひ 【曾】 (接頭)
血縁関係を示す語に付いて,祖父母の親または孫の子というように,三代離れた関係にあることを表す。ひい。「―じじ」「―孫」

曾て

かつて [1] 【曾て・嘗て】 (副)
(1)過去のある時。昔。以前。前に。「―見たことがある」「―米国に遊学したおり」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)今まで一度も。ついぞ。「―ない大成功」「いまだ―負けを知らない」
(3)(下に打ち消しの語を伴って)全然。決して。少しも。「木高くは―木植ゑじほととぎす/万葉 1946」「―塵ばかりも損じ給ふ事なし/今昔 12」
(4)すべて。みな。ことごとく。「服玩―尽きぬるときは/大唐西域記(長寛点)」
〔平安時代,主として漢文訓読に用いられた。近世以降「かって」と発音されることもある〕

曾丹集

そたんしゅう 【曾丹集】
〔作者曾禰好忠が丹後掾だったことから〕
歌集。一巻。曾禰好忠作。平安末期頃成立か。五八六首。「毎月集」および源順(シタゴウ)との百首の往返などを収める。その大部分が連作および定数歌からなる。不遇を嘆く歌が多い。身近な題材,新奇な語の駆使は,源俊頼の新風和歌に影響を与えた。

曾先之

そうせんし 【曾先之】
中国,南宋末・元初の学者。字(アザナ)は孟参。南宋の朝廷に仕えたが,その滅亡後は隠退して「十八史略」を著した。生没年未詳。

曾参

そうしん 【曾参】
(前505-前435?) 中国,春秋時代の思想家。字(アザナ)は子輿。孔子の弟子。孝行で知られ,「孝経」を著したという。曾子。

曾呂利新左衛門

そろりしんざえもん 【曾呂利新左衛門】
豊臣秀吉の寵臣。堺の人。和歌・狂歌・茶の湯に通じ,頓知に富んだ。本業は鞘(サヤ)師。鞘に刀が「そろり」と合ったのでこの異名があるという。本姓,杉本または坂内。実在の人物か否は不明。

曾呂間

そろま 【曾呂間】
(1)「曾呂間人形」の略。
(2)愚鈍な人。のろま。「上方にてあはう―といふ/洒落本・通人の寝言」

曾呂間人形

そろまにんぎょう [4] 【曾呂間人形】
人形浄瑠璃の間(アイ)狂言として出た野呂松(ノロマ)人形の一。天和・貞享(1681-1688)頃に出た曾呂間七郎兵衛が遣い手として有名。道化人形を京坂では「そろま」,関東では「のろま」といった。

曾国藩

そうこくはん 【曾国藩】
(1811-1872) 中国,清末の政治家・学者。湖南省の人。諡(オクリナ)は文正。郷里で太平天国鎮圧のための湘勇(シヨウユウ)(義勇軍)を組織。のち洋務運動を推進した。著「曾文正公全集」など。

曾子

そうし 【曾子】
曾参(ソウシン)の敬称。

曾孫

そうそん【曾孫】
a great-grandchild.

曾孫

ひまご【曾孫】
a great-grandchild.

曾孫

ひこ [0][2] 【曾孫】
〔「ひひこ」の転〕
孫の子供。ひまご。ひいまご。「それが子,孫,―,やしは子にいたるまで/宇治拾遺 11」

曾孫

ひまご [0] 【曾孫】
孫の子。ひこまご。そうそん。

曾孫

ひいまご [1] 【曾孫】
〔「ひまご」の転〕
⇒ひまご(曾孫)

曾孫

ひこまご [0] 【曾孫】
孫の子。ひまご。

曾孫

そうそん [0] 【曾孫】
孫の子。ひまご。

曾孫

ひひこ 【曾孫】
孫の子。また,子孫。そうそん。「崇徳院に御譲位ありて,―位につけて御覧ずるまで/愚管 4」

曾我

そが 【曾我】
〔曾我兄弟が貧しかったことから〕
貧乏のこと。曾我殿。「もとより―の内証にして営みととなふにわびしければなり/鶉衣」

曾我

そが 【曾我】
姓氏の一。

曾我の対面

そがのたいめん 【曾我の対面】
歌舞伎狂言の一。曾我狂言で,曾我の十郎五郎兄弟が敵の工藤祐経と初めて出会う場面。江戸時代は毎年正月に各座で新作され上演されたが,現在は河竹黙阿弥作「寿曾我対面」が行われる。対面。

曾我の雨

そがのあめ 【曾我の雨】
曾我兄弟が仇(アダ)討ちをした日とされる陰暦五月二八日に降る雨。虎が雨。虎が涙。

曾我会稽山

そがかいけいさん 【曾我会稽山】
人形浄瑠璃。時代物。近松門左衛門作。1718年初演。曾我兄弟の仇(アダ)討ちを中心とする複雑な事件を一昼夜の出来事として脚色。近松最後の曾我物で,近松時代物三大傑作の一つとされる。

曾我兄弟

そがきょうだい 【曾我兄弟】
曾我祐成(スケナリ)とその弟曾我時致(トキムネ)の兄弟。伊豆の豪族河津祐泰の子。兄は幼名を一万,通称を十郎,弟は幼名を箱王,通称を五郎という。幼時に父を工藤祐経に殺され,母が再婚して曾我姓を名乗った。1193年,富士野の狩り場で父の仇(アダ)を討ち,ともに捕らえられて殺された。曾我十郎五郎。

曾我廼家

そがのや 【曾我廼家】
1904年(明治37)曾我廼家五郎・十郎が創立した,日本最初の喜劇団。大阪俄(ニワカ)を演技の基礎とした。その後の大阪喜劇の始祖となり,松竹新喜劇に連なる。

曾我廼家五郎

そがのやごろう 【曾我廼家五郎】
(1877-1948) 喜劇俳優。本名,和田久一。1904年(明治37)曾我廼家十郎と大阪に喜劇団を結成,新しい分野を開拓した。一堺漁人の名で一〇〇〇編をこす脚本を書いた。

曾我時致

そがときむね 【曾我時致】
(1174-1193) 曾我兄弟の弟。

曾我殿

そがどの 【曾我殿】
〔曾我兄弟が貧乏であったことから〕
貧乏。「内証は―/浄瑠璃・長町女腹切(中)」

曾我派

そがは 【曾我派】
室町時代の曾我蛇足(ジヤソク)を祖とする日本画の一派。江戸初期に曾我直庵,その子二直庵,中期に蕭白(シヨウハク)が活躍した。

曾我物

そがもの [0] 【曾我物】
曾我兄弟の仇(アダ)討ちを題材とした,能・幸若舞(コウワカマイ)・浄瑠璃・歌舞伎などでの総称。

曾我物語

そがものがたり 【曾我物語】
軍記物語。一〇巻または一二巻。南北朝時代から室町前期にかけて成立。曾我兄弟の生い立ちから仇(アダ)討ちの達成と後日談をのべる。後世,能・幸若舞・浄瑠璃・歌舞伎などに題材を提供した。

曾我狂言

そがきょうげん 【曾我狂言】
曾我兄弟の仇(アダ)討ちを題材とした歌舞伎狂言。1655年江戸山村座上演の「曾我十番切」を初めとし,享保(1716-1736)頃から吉例として初春興行の出し物となった。

曾我直庵

そがちょくあん 【曾我直庵】
安土桃山期の画家。蛇足(ジヤソク)六世を称して活躍し曾我派を一大流派とした。屏風(ビヨウブ)絵が残る。生没年未詳。

曾我祐成

そがすけなり 【曾我祐成】
(1172-1193) 曾我兄弟の兄。

曾我祭

そがまつり [3] 【曾我祭】
江戸の歌舞伎劇場で催した行事。正月の曾我狂言が当たって五月まで継続して興行したとき,曾我兄弟の討ち入りした五月二八日に行なった。1753年,中村座で行なったのが始まり。

曾我蕭白

そがしょうはく 【曾我蕭白】
(1730-1781) 江戸中期の画家。自ら蛇足(ジヤソク)軒・蛇足十世等と称す。自由奔放な画風で「寒山図」など人物水墨画を多く描いた。

曾我蛇足

そがじゃそく 【曾我蛇足】
〔「だそく」とも〕
室町後期の画家。大徳寺真珠庵の襖(フスマ)絵の作者と伝えるが確証なく,伝記・生没年も未詳。
→曾我派

曾根崎

そねざき 【曾根崎】
大阪市北区,大阪駅南東の歓楽街。梅田およびその周辺の地に当たる。江戸時代は市街北郊の寒村で,蜆川(シジミガワ)(埋め立て)沿いに開かれた新地は遊郭として知られた。

曾根崎天神

そねざきてんじん 【曾根崎天神】
大阪市北区曾根崎町にある神社。祭神は菅原道真。もと郷社,露天神社。露の天神。お初天神。

曾根崎心中

そねざきしんじゅう 【曾根崎心中】
人形浄瑠璃。世話物。近松門左衛門作。1703年初演。世話浄瑠璃の嚆矢(コウシ)。大坂北の新地天満屋の遊女お初と内本町の醤油屋平野屋の手代徳兵衛が,恋と男の面目のために曾根崎天神の森で心中した事件を脚色したもの。道行文は名文として名高い。

曾祖

そうそ [1] 【曾祖】
ひいおじいさん。ひいじじ。曾祖父。

曾祖母

ひおおば [2] 【曾祖母】
祖父母の母。ひいばば。大祖母(オオオオバ)。そうそぼ。

曾祖母

ひばば [1] 【曾祖母】
「ひいばば(曾祖母)」に同じ。

曾祖母

そうそぼ【曾祖母】
a great-grandmother.

曾祖母

ひいばば [3][1] 【曾祖母】
〔「ひばば」の転〕
祖父または祖母の母。ひおおば。

曾祖母

そうそぼ [3] 【曾祖母】
祖父母の母。ひいばば。大祖母。

曾祖父

そうそふ【曾祖父】
a great-grandfather.

曾祖父

ひいじじ [3][1] 【曾祖父】
〔「ひじじ」の転〕
祖父または祖母の父。ひおおじ。

曾祖父

ひじじ [1] 【曾祖父】
⇒ひいじじ(曾祖父)

曾祖父

ひおおじ [2] 【曾祖父】
祖父母の父。ひいじじ。大祖父(オオオオジ)。そうそふ。

曾祖父

そうそふ [3] 【曾祖父】
祖父母の父。特に,祖父の父。ひいじじ。大祖父。

曾禰

そね 【曾禰】
姓氏の一。

曾禰好忠

そねのよしただ 【曾禰好忠】
平安中期の歌人。丹後掾であったところから曾丹後・曾丹などと呼ばれた。破格の用語を用いて時の人の嘲笑を買ったが,革新歌人として平安末期の歌人に大きな影響を与えた。「寛和二年内裏歌合」の詠者。家集に「曾丹集」がある。生没年未詳。

曾美加久堂

そみかくだ 【曾美加久堂・蘇民書札】
修験者・山伏などの異名。山伏。「幾かへり行き来の嶺の―/金槐(雑)」

曾良

そら 【曾良】
⇒河合(カワイ)曾良

曾遊

そうゆう [0] 【曾遊】 (名)スル
以前に訪れたことのあること。「―の地」

曾鞏

そうきょう 【曾鞏】
(1019-1083) 中国,北宋の文学者。字(アザナ)は子固。若くして欧陽脩に文才を認められ,後世唐宋八大家の一人に数えられる。詩文集「元豊類稿」

曾[嘗]て

かつて【曾[嘗]て】
once;→英和
before;→英和
ever (疑問);→英和
never (否定).→英和

替え

かえ【替え】
a substitute (代り);→英和
a spare.→英和
替え歌 an imitated song;a parody (こっけい化したもの).→英和

替え

かえ カヘ [0] 【替え・換え・代え】
〔動詞「かえる(替)」の連用形から〕
(1)とりかえること。「―がきかない」
(2)かわり。予備。「―のズボン」「―がない」
(3)交換する時の割合。「一個千円―で買う」

替える

か・える カヘル [0] 【替える・換える・代える】 (動ア下一)[文]ハ下二 か・ふ
それまであった物をどけて,別の物をその位置・地位に置く。
(1)同種・同等の別のものと交替させる。《替》「商売を―・える」「水槽の水を―・える」「毎日シーツを―・える」
(2)ある物を与えて別の物を得る。《換》「宝石を金(カネ)に―・える」
(3)あるものを活用・採用せず,その役目を他のものにさせる。代用する。《代》「挙手をもって投票に―・える」
(4)飲食物のお代わりをする。「ご飯を三膳も―・えた」
〔「かわる」に対する他動詞〕
[慣用] 命に―/背(セ)に腹はかえられぬ

替えズボン

かえズボン カヘ― [3] 【替(え)―】
予備のはきかえ用のズボン。

替え刃

かえば カヘ― [0] 【替(え)刃】
安全かみそりやカッターなどで,とりかえて使う刃。代わりの刃。

替え刃

かえば【替え刃】
a spare razor blade.

替え名

かえな カヘ― [0] 【替(え)名・代え名】
(1)本名にかえて用いる名。異名。別名。
(2)遊里で,客を本名で呼ぶことを避けて用いる呼び名。
(3)芝居で,俳優の扮する役の名。「役人―」

替え地

かえち カヘ― [0] 【替(え)地】
土地を交換すること。特に,収用した土地に代えて与える別の土地。代替地。

替え字

かえじ カヘ― [0] 【替(え)字】
同じ読みの他の字と替えて用いること。また,その字。「吉野」の「吉」を「芳」にかえる類。

替え弦

かえづる カヘ― [0] 【替(え)弦】
かけかえ用の弓弦(ユヅル)。

替え歌

かえうた カヘ― [0] 【替(え)歌】
歌の節をそのまま借り,歌詞だけをかえた歌。

替え玉

かえだま カヘ― [0] 【替(え)玉】
(1)本物の代わりに使うにせもの。
(2)本人だと見せかけて別人を使うこと。また,その別人。「―受験」

替え着

かえぎ カヘ― [0] 【替(え)着】
着がえにする衣類。着がえ。

替え米

かえまい カヘ― 【替(え)米】
中世の為替の一。米で決済するもの。かわしまい。
→替え銭(セン)

替え紋

かえもん カヘ― [0][2] 【替(え)紋】
定紋(ジョウモン)に替えて用いる,略式または装飾の紋。裏紋。副紋。

替え芯

かえしん【替え芯】
(a) lead;→英和
a refill (ボールペンの).→英和

替え芯

かえしん カヘ― [0] 【替え芯】
シャープ-ペンシルなどの,交換用の予備の芯。

替え茶碗

かえぢゃわん カヘ― [3] 【替(え)茶碗】
茶会で,一つの席に多人数の客を迎える場合に,主茶碗(オモヂヤワン)を補うために用いられる茶碗。

替え蓋

かえぶた カヘ― [0] 【替え蓋】
(1)代わりのふた。予備のふた。
(2)茶の湯で,茶入れ・水指(ミズサシ)・釜(カマ)などの,胴とは材質の違ったふた。
⇔共蓋

替え装束

かえしょうぞく カヘシヤウゾク [3] 【替(え)装束】
能で,通行のものとは異なる面・装束で,演ずること。また,その演出。

替え親

かえおや カヘ― [0] 【替(え)親】
⇒契約親(ケイヤクオヤ)

替え銭

かえせん カヘ― 【替(え)銭】
中世の為替の一。手形により銭で決済するもの。かいせん。かえぜに。
→替え米(マイ)

替え銭

かえぜに カヘ― 【替(え)銭】
⇒かえせん(替銭)

替え駕籠

かえかご カヘ― 【替え駕籠】
江戸時代,宿駅で別の駕籠に乗り継ぐこと。また,その駕籠。

替の型

かえのかた カヘ― [5] 【替の型】
能・狂言で,通行の型とは異なる型で演じること。また,その演出。

替ふ

か・う カフ 【替ふ・換ふ・代ふ・変ふ】 (動ハ下二)
⇒かえる(替・換・代)
⇒かえる(変)

替へ優り

かえまさり カヘ― 【替へ優り】
物をとりかえて,前よりよい物を得ること。
⇔替え劣り
「げに―もや覚えまし/狭衣 1」

替へ劣り

かえおとり カヘ― 【替へ劣り】
物をとりかえて,前よりも悪い物を得ること。
⇔替え優(マサ)り
「平家に源氏―したりとぞ人申しける/平家 8」

替へ替へ

かえがえ カヘガヘ 【替へ替へ・換へ換へ】
とりかえ。交換。「どうやら台子の伝授と―にするやうで/浄瑠璃・鑓の権三(上)」

替ゆ

か・ゆ 【替ゆ・換ゆ・代ゆ・変ゆ】 (動ヤ下二)
〔ハ行下二段動詞「かふ(替・換・代・変)」のヤ行下二段化。中世後期以降の語。終止形は多く「かゆる」の形をとる〕
「かえる(替・換・代・変)」に同じ。「是は肩を―・ゆる時/狂言・昆布売」

替り

かわり カハリ [0] 【替(わ)り・代(わ)り】
〔動詞「かわる(替・代)」の連用形から〕
(1)交代すること。また,その人や物。「―を探す」
(2)他の人や物の代理をすること。また,その人や物。「父の―を無事に果たす」
(3)(「…かわりに」「…のかわり」の形で接続助詞的に用いて)…にひきかえて。…に見合って。「おやつを上げる―にお使いに行って来て」「失敗もない―,大きな成功もない」
(4)(「おかわり」の形で)同じ種類の飲食物をもう一杯もらうこと。「ご飯のお―はいかがですか」
(5)(「がわり」の形で)名詞の下に付いて接尾語的に用いられ,…の代わりとなるもの,…の代用となるものの意を表す。「名刺―に菓子折を持ってゆく」「親―」
(6)「替わり狂言」に同じ。

替り屏風

かわりびょうぶ カハリビヤウ― [4] 【替(わ)り屏風】
紙絵を貼り付けた小板をつなぎあわせて屏風のようにしたおもちゃ。畳んで,再び開くと前とは違った絵が現れる仕組みになっている。隠(カク)れ屏風。
→替わり絵

替り狂言

かわりきょうげん カハリキヤウ― [4] 【替(わ)り狂言】
今まで上演していた歌舞伎狂言に代えて上演する別の狂言。かわり。

替り目

かわりめ カハリ― [0] 【替(わ)り目・代(わ)り目】
物事の入れ替わる時。交替する時。「舞台の―」
→変わり目

替り絵

かわりえ カハリヱ [3] 【替(わ)り絵・変(わ)り絵】
一枚の紙の絵が折り畳み方によって種々の形に変わるようになったおもちゃ。
→替わり屏風(ビヨウブ)

替り銭

かわりせん カハリ― [0] 【替(わ)り銭】
江戸時代,寛永銭以外の銭貨の称。寛永銭以前の古銭や当時通用の絵銭,また寛永銭のうち文字が特殊であったものをいった。

替る

かわ・る カハル [0] 【替(わ)る・換(わ)る・代(わ)る】 (動ラ五[四])
(1)あるものの退いたあとに他のものが入る。交替する。《替》「世代が―・る」「商売が―・る」
(2)交換されて全く別のものになる。《換》「土地が金に―・る」
(3)あるものの役割を他のものがする。また,身代りになる。《代》「会長に―・って挨拶(アイサツ)する」「今宵の罪には―・り聞こえて/源氏(総角)」
〔「かえる」に対する自動詞〕
[可能] かわれる

替わり

かわり カハリ [0] 【替(わ)り・代(わ)り】
〔動詞「かわる(替・代)」の連用形から〕
(1)交代すること。また,その人や物。「―を探す」
(2)他の人や物の代理をすること。また,その人や物。「父の―を無事に果たす」
(3)(「…かわりに」「…のかわり」の形で接続助詞的に用いて)…にひきかえて。…に見合って。「おやつを上げる―にお使いに行って来て」「失敗もない―,大きな成功もない」
(4)(「おかわり」の形で)同じ種類の飲食物をもう一杯もらうこと。「ご飯のお―はいかがですか」
(5)(「がわり」の形で)名詞の下に付いて接尾語的に用いられ,…の代わりとなるもの,…の代用となるものの意を表す。「名刺―に菓子折を持ってゆく」「親―」
(6)「替わり狂言」に同じ。

替わり屏風

かわりびょうぶ カハリビヤウ― [4] 【替(わ)り屏風】
紙絵を貼り付けた小板をつなぎあわせて屏風のようにしたおもちゃ。畳んで,再び開くと前とは違った絵が現れる仕組みになっている。隠(カク)れ屏風。
→替わり絵

替わり狂言

かわりきょうげん カハリキヤウ― [4] 【替(わ)り狂言】
今まで上演していた歌舞伎狂言に代えて上演する別の狂言。かわり。

替わり目

かわりめ カハリ― [0] 【替(わ)り目・代(わ)り目】
物事の入れ替わる時。交替する時。「舞台の―」
→変わり目

替わり絵

かわりえ カハリヱ [3] 【替(わ)り絵・変(わ)り絵】
一枚の紙の絵が折り畳み方によって種々の形に変わるようになったおもちゃ。
→替わり屏風(ビヨウブ)

替わり銭

かわりせん カハリ― [0] 【替(わ)り銭】
江戸時代,寛永銭以外の銭貨の称。寛永銭以前の古銭や当時通用の絵銭,また寛永銭のうち文字が特殊であったものをいった。

替わる

かわ・る カハル [0] 【替(わ)る・換(わ)る・代(わ)る】 (動ラ五[四])
(1)あるものの退いたあとに他のものが入る。交替する。《替》「世代が―・る」「商売が―・る」
(2)交換されて全く別のものになる。《換》「土地が金に―・る」
(3)あるものの役割を他のものがする。また,身代りになる。《代》「会長に―・って挨拶(アイサツ)する」「今宵の罪には―・り聞こえて/源氏(総角)」
〔「かえる」に対する自動詞〕
[可能] かわれる

替ズボン

かえズボン カヘ― [3] 【替(え)―】
予備のはきかえ用のズボン。

替刃

かえば カヘ― [0] 【替(え)刃】
安全かみそりやカッターなどで,とりかえて使う刃。代わりの刃。

替名

かえな カヘ― [0] 【替(え)名・代え名】
(1)本名にかえて用いる名。異名。別名。
(2)遊里で,客を本名で呼ぶことを避けて用いる呼び名。
(3)芝居で,俳優の扮する役の名。「役人―」

替地

かえち カヘ― [0] 【替(え)地】
土地を交換すること。特に,収用した土地に代えて与える別の土地。代替地。

替字

かえじ カヘ― [0] 【替(え)字】
同じ読みの他の字と替えて用いること。また,その字。「吉野」の「吉」を「芳」にかえる類。

替弦

かえづる カヘ― [0] 【替(え)弦】
かけかえ用の弓弦(ユヅル)。

替手

かえで カヘ― [0] 【替手】
〔「かえて」とも〕
主として地歌や箏曲などの邦楽で,本手(ホンテ)と合奏するためにあとから付け加えて作曲された別な旋律。
→本手

替歌

かえうた カヘ― [0] 【替(え)歌】
歌の節をそのまま借り,歌詞だけをかえた歌。

替玉

かえだま【替玉】
<employ> a substitute.→英和
〜を使う substitute <A for B> .

替玉

かえだま カヘ― [0] 【替(え)玉】
(1)本物の代わりに使うにせもの。
(2)本人だと見せかけて別人を使うこと。また,その別人。「―受験」

替着

かえぎ カヘ― [0] 【替(え)着】
着がえにする衣類。着がえ。

替米

かわしまい カハシ― 【替米】
⇒かえまい(替米)

替米

かえまい カヘ― 【替(え)米】
中世の為替の一。米で決済するもの。かわしまい。
→替え銭(セン)

替紋

かえもん カヘ― [0][2] 【替(え)紋】
定紋(ジョウモン)に替えて用いる,略式または装飾の紋。裏紋。副紋。

替茶碗

かえぢゃわん カヘ― [3] 【替(え)茶碗】
茶会で,一つの席に多人数の客を迎える場合に,主茶碗(オモヂヤワン)を補うために用いられる茶碗。

替装束

かえしょうぞく カヘシヤウゾク [3] 【替(え)装束】
能で,通行のものとは異なる面・装束で,演ずること。また,その演出。

替親

かえおや カヘ― [0] 【替(え)親】
⇒契約親(ケイヤクオヤ)

替銭

かえせん カヘ― 【替(え)銭】
中世の為替の一。手形により銭で決済するもの。かいせん。かえぜに。
→替え米(マイ)

替銭

かえぜに カヘ― 【替(え)銭】
⇒かえせん(替銭)

替銭屋

かえせんや カヘ― 【替銭屋】
中世,為替と両替を取り扱った商人。割符(サイフ)屋。

替間

かえあい カヘアヒ 【替間】
能の間(アイ)狂言で,一部通行の型とは異なる型で演じること。また,その演出。

替]える

かえる【換[代・替]える】
(1) exchange <A for B> ;→英和
barter (物々交換);→英和
cash <a check> (現金に).→英和
(2) substitute <A for B> ;→英和
replace <A with[by]B> (代用).→英和

も 【最】 (接頭)
〔「真(マ)」と同源か〕
状態を表す語に付いて,「真に」「本当に」「もっとも」などの意を表す。「―中(ナカ)」「―寄り」

さい 【最】
■一■ [1] (ト|タル)[文]形動タリ
程度の最もはなはだしいさま。現代では主に「最たる」の形で用いられる。「俗物の―たるものだ」
■二■ [1] (形動)[文]ナリ
{■一■}に同じ。「僕の一生に大感化を及ぼしたもの,…と兼頭君とが其―なる者/思出の記(蘆花)」
■三■ (接頭)
名詞に付いて,「この上ない」「もっとも」の意を表す。「―大手(オオテ)」「―先端」「―下位」「―敬礼」

最たる

さいたる [1] 【最たる】 (連体)
⇒さい(最)■一■

最も

もとも 【尤も・最も】
■一■ (形動ナリ)
「もっとも(尤){■一■}」に同じ。「御らんぜむに―なりけり/蜻蛉(下)」
■二■ (副)
なににもまして。最も。「此の事―歎くべし/今昔 4」

最も

もっとも【最も】
<be> most <important> ;→英和
extremely (極めて).

最も

もっとも [3] 【最も】 (副)
〔「もっとも(尤)」と同源〕
(1)比べたものの中で程度が一番上であることを表す。この上なく。最高に。「学校で―足の速い生徒」「世界で―高い山」
(2)きわめて。はなはだ。「昔,天竺に一寺あり。住僧―おほし/宇治拾遺 12」

最上

さいじょう [0] 【最上】
(1)最も上にあること。「ホテルの―階」
(2)最も上等なこと。最もすぐれていること。「―の部類」「―の品物」

最上

もがみ 【最上】
姓氏の一。出羽国の戦国大名。清和源氏流の奥州探題斯波家兼の次男兼頼が出羽国山形に入部,最上氏を称す。のち戦国大名に発展。関ヶ原の合戦で徳川方に付き,山形五七万石の大名に成長するが,内紛が続き改易。

最上の

さいじょう【最上の】
the best[finest];→英和
the highest;supreme.→英和
最上級《文》the superlative degree.

最上川

もがみがわ 【最上川】
山形県南境の吾妻連峰一帯を水源地とし,米沢・山形・新庄の諸盆地を貫流して,庄内平野で日本海に注ぐ川。長さ229キロメートル。日本三急流の一。舟運に大いに利用された。((歌枕))「―のぼればくだる稲舟(イナフネ)のいなにはあらずこの月ばかり/古今(東歌)」

最上川舟唄

もがみがわふなうた 【最上川舟唄】
山形県の新民謡で,船頭唄。「酒田追分」「松前くずし」と櫓漕(ロコ)ぎの掛け声を組み合わせたもの。

最上徳内

もがみとくない 【最上徳内】
(1754-1836) 江戸後期の探検家。出羽の人。本多利明に天文・数学・測量を学ぶ。1786年幕府の蝦夷地(エゾチ)調査の一員となる。以後,蝦夷・樺太・千島を探検・調査。「蝦夷草紙」を著した。アイヌの生活・言語に精通,アイヌ保護を献策した。

最上流

もがみりゅう 【最上流】
⇒さいじょうりゅう(最上流)

最上流

さいじょうりゅう サイジヤウリウ 【最上流】
〔流祖が東北最上(モガミ)地方の出身であることから〕
江戸時代の和算の流派の一。会田安明を祖とする。関流と相対立した。もがみ流。

最上級

さいじょうきゅう [3] 【最上級】
(1)程度や等級が最も高いこと。
(2)英語・ドイツ語などで,形容詞・副詞がとる語形変化の一。比較の対象となるものの中で,性質・状態などの程度が最も大きいことを表すもの。英語 good に対する best の類。
→原級
→比較級

最上義光

もがみよしあき 【最上義光】
(1546-1614) 安土桃山・江戸初期の大名。山形城を居城とし,上杉景勝・伊達政宗らと抗争。関ヶ原の合戦では結城秀康を援(タス)け景勝の兵と戦い,五七万石に加増された。

最上胴

もがみどう [0] 【最上胴】
「金胴(カナドウ)」に同じ。

最下

さいか [1] 【最下】
いちばん下。また,いちばん劣っていること。最低。
⇔最上

最下の

さいか【最下の】
the lowest[worst].最下級(位) the lowest degree (rank).

最中

さいちゅう【最中(に)】
in the midst[middle] <of> ;→英和
at the height <of> .→英和
〜である be in full swing.

最中

もなか [1] 【最中】
(1)さいちゅう。たけなわ。「哲学研究の―なりと聞えぬ/当世書生気質(逍遥)」
(2)まんなか。中央。「御堂の御前の―に舞台結はせて/栄花(音楽)」
(3)和菓子の名。薄く焼いた糯米(モチゴメ)製の皮を二片合わせ,その中に餡(アン)を詰めたもの。形が「最中の月」に似ていることからいう。

最中

さいちゅう [1] 【最中】
■一■ (名)
(1)動作・状態が現在進行していること。物事がたけなわの時。さなか。「試合の―に雨が降り出す」
(2)まんなか。中央。[ヘボン]
■二■ (副)
盛んに。しきりに。「三皿目のシチウを今三人で―食つてゐる/俳諧師(虚子)」

最中

さなか [1] 【最中】
物事が盛んに行われているとき。さいちゅう。もなか。「激戦の―」「大雨の―に外へ飛び出す」

最中の月

もなかのつき 【最中の月】
陰暦十五夜の月。満月。

最乗寺

さいじょうじ 【最乗寺】
神奈川県南足柄市にある曹洞宗の寺。山号は大雄山。1394年了庵慧明(リヨウアンエミヨウ)が創建。天狗信仰で知られる。

最低

さいてい [0] 【最低】 (名・形動)
(1)最も低いこと。「―気温」
(2)程度や位などが最も低いこと。最下級。「彼の作品の中では―のできだ」
(3)品性が下劣な・こと(さま)。「あの男は―だ」
⇔最高

最低の

さいてい【最低の】
the lowest;the minimum.→英和
‖最低生活 the minimum standard of living.最低賃金(制) the minimum wages (wage system).

最低温度計

さいていおんどけい [0] 【最低温度計】
一定時間内の最低温度を測る温度計。

最低生活費

さいていせいかつひ [8] 【最低生活費】
健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要とされる生活費。その基準は国や時代により異なる。

最低賃金制

さいていちんぎんせい [0] 【最低賃金制】
労働者の賃金の最低額を法律(最低賃金法)によって決定し,その額以下で労働者を雇用することを禁止する制度。日本では,地域別・産業別に最低賃金を定めている。

最低限

さいていげん [3] 【最低限】
それ以上はきりつめたり小さくしたりできないという限界。最低限度。副詞的にも用いる。「―の生活」「―一年はかかる」

最優先

さいゆうせん [3] 【最優先】 (名)スル
他の何物にも優先して扱うこと。「―すべき課題」

最優秀の

さいゆうしゅう【最優秀の】
the best.→英和
‖最優秀選手 the most valuable player <MVP> .

最優秀選手

さいゆうしゅうせんしゅ サイイウシウ― [7] 【最優秀選手】
⇒エム-ブイ-ピー( MVP )

最先

さいさき [0][4] 【最先】
物事のいちばん初め。また物事を行う直前。「初対面の―から/永日小品(漱石)」

最先端

さいせんたん [3] 【最先端・最尖端】
(1)細長い形のものの一番先の端(ハシ)。「ポールの―」「岬の―」
(2)時代や流行などの最も先頭。「流行の―をいく」「時代の―」

最初

さいしょ [0] 【最初】
いちばんはじめ。
⇔最後
「―が肝心」

最初の

さいしょ【最初の】
first;→英和
earliest;initial;→英和
original;→英和
new.→英和
〜から from the beginning[start].〜に (in the) first (place).〜は at first[the beginning].

最前

さいぜん [0] 【最前】
(1)一番さき。最も前。
(2)ついさっき。先刻。多く副詞的に用いる。「―手をとりてあないしたるやうすといい/西洋道中膝栗毛(魯文)」「―から話しているように…」
(3)(「最前の」の形で)さっきいた。さっき話した。「―の男が現れる」

最前

さいぜん【最前】
(1)[一番前]the forefront.→英和
(2)[さっき]a little while ago;just now.〜から for some time.‖最前列 <sit in> the front row.

最前列

さいぜんれつ [3] 【最前列】
最も前の列。「―の席」

最前線

さいぜんせん【最前線】
the front.→英和

最前線

さいぜんせん [3] 【最前線】
戦場で,敵に最も近いところにある前線。第一線。転じて,激烈な競争が行われているところ。「販売の―に立つ」

最勝

さいしょう 【最勝】 (名・形動ナリ)
(1)最もすぐれている・こと(さま)。「丈六の阿弥陀如来,光明―にして第一無比なり/栄花(玉の台)」
(2)「金光明(コンコウミヨウ)最勝王経」の略。「―は甚深なる事余経に勝れ給へるに依りて/今昔 13」

最勝会

さいしょうえ 【最勝会】
「金光明最勝王経」を講じて鎮護国家を祈る法会。奈良の薬師寺・京都の円宗寺で行なった。
→三会(サンエ)

最勝寺

さいしょうじ 【最勝寺】
平安末期,京都市東山区岡崎付近に建てられた六勝寺の一。鳥羽天皇の御願寺。1118年建立。応仁の乱後,廃絶。

最勝尊

さいしょうそん [3] 【最勝尊】
如来の尊称。

最勝河原

さいしょうがわら 【最勝河原】
京都市三条の西の鴨川の河原。昔,火葬場があった。西所川原。

最勝王経

さいしょうおうきょう 【最勝王経】
「金光明最勝王経」の略。

最勝講

さいしょうこう 【最勝講】
平安時代以降,清涼殿で,毎年5月中の吉日を選んで五日間,東大寺・興福寺・延暦寺・園城寺の高僧を召して,「金光明最勝王経」全一〇巻を,朝夕二座,一巻ずつ講じさせて国家安泰を祈った法会。

最北

さいほく [0] 【最北】
最も北に位置していること。

最南

さいなん [0] 【最南】
最も南に位置していること。

最古

さいこ [1] 【最古】
もっとも古いこと。
⇔最新
「現存―の写本」

最右翼

さいうよく [3] 【最右翼】
〔士官学校などで成績順に右から並んだことから〕
競い合っているものの中で,最も有力なもの。「今年度賞金王の―」

最合い

もやい モヤヒ [0] 【催合い・最合い】
他の人と共同して事をしたり物を所有したりすること。おもやい。「―傘」「私はあなたと―にするかと思へば/谷間の姫百合(謙澄)」

最合う

もや・う モヤフ [2] 【催合う・最合う】 (動ワ五[ハ四])
共同で物事を行う。「仕事を―・ってする」

最善

さいぜん【最善】
the best.→英和
〜(の努力)を尽す do one's best[utmost].

最善

さいぜん [0] 【最善】
(1)行うことができる範囲の中で最もよいこと。「―の策」
(2)できうるかぎり。ベスト。「―の努力」「―を尽くす」

最外殻

さいがいかく [3] 【最外殻】
電子が存在している電子殻のうち,最も外側のエネルギーの高い電子殻。最外殻に存在する電子は最外殻電子とよばれ,原子の化学的性質はおもに最外殻電子によって決まる。最外電子殻。

最多

さいた [0] 【最多】
最も多いこと。
⇔最少
「リーグ―勝利」

最多数

さいたすう【最多数】
the greatest number <of> ;the maximum.→英和

最大

さいだい [0] 【最大】
最も大きいこと。
⇔最小
「世界―のタンカー」「小児(コドモ)に取つて―不幸ですからね/良人の自白(尚江)」

最大の

さいだい【最大の】
the greatest;the maximum.→英和
‖最大圧(速)力 the maximum pressure (speed).最大許容量 maximum permissible dosage (薬や放射能の).最大公約数《数》the greatest common measure <G.C.M.,g.c.m.> .最大出力 installed capacity.

最大値

さいだいち [3] 【最大値】
関数がその定義域でとる値のうち最も大きなもの。
⇔最小値

最大公約数

さいだいこうやくすう [8][7] 【最大公約数】
(1)二つ以上の整数の公約数のうち最大のもの。整式の場合は公約数のうち,最も次数の高いもの。
(2)多くの事柄が,少しずつ食い違いはあるがそれらのすべてに共通してあてはまる部分。「異論はあろうが,議長の見解が―を示すものだ」

最大化原理

さいだいかげんり [6] 【最大化原理】
経済主体の経済合理的な行動は最大化を目指すことであるとする基本則。消費者は効用の最大化,企業は利潤の最大化を目指して行動するという経済学の基本原理。極大化原理。

最大摩擦力

さいだいまさつりょく [7] 【最大摩擦力】
静止している物体がまさに動き出そうとする瞬間の静止摩擦力。

最大殿

さいだいでん 【最大殿】
〔大内裏で最大の建物であるところから〕
大極殿(ダイゴクデン)の異名。

最大瞬間風速

さいだいしゅんかんふうそく [9] 【最大瞬間風速】
ある期間における瞬間風速最大値。風の息(イキ)の山にあたり,普通は最大風速の一・五倍程度。

最大級

さいだいきゅう [3] 【最大級】
(1)最も大きい階級。「世界―の空港」
(2)物事の程度がはなはだしいこと。それ以上はないほどであること。「―の賛辞」

最大蒸気圧

さいだいじょうきあつ [7] 【最大蒸気圧】
⇒飽和蒸気圧(ホウワジヨウキアツ)

最大許容線量

さいだいきょようせんりょう [8] 【最大許容線量】
長期間に蓄積されるか一回の被曝により,身体の障害または遺伝的障害を起こさないとして許容される最大の放射線量。線量当量限度。

最大限

さいだいげん [3] 【最大限】
一番大きい限度。最大限度。副詞的にも用いる。
⇔最小限
「―の努力を払う」「―努力する」

最大離角

さいだいりかく [5] 【最大離角】
地球から見たとき,内惑星と太陽との角距離が最大値に達すること,また,そのときの角度。この頃,内惑星は最も見やすくなる。太陽方向から東方へ最も離れ,日没後の西天に見える東方最大離角と,西方へ最も離れ,日の出前に東天に見える西方最大離角がある。水星で一八〜二八度,金星で四七〜四八度。

最奥

さいおう [0] 【最奥】
いちばん奥深い所。「中国―の地」

最好

さいこう [0] 【最好】
最もこのましいこと。「日本を代表する―の象徴(シンボル)/それから(漱石)」

最姫

もひめ 【最姫】
宮中の大嘗祭(ダイジヨウサイ)に奉仕する采女(ウネメ)中の最高位。主として親供(シンク)の世話にあたる。陪膳(バイゼン)。

最安値

さいやすね [4][3] 【最安値】
取引の値段で,最も安いもの。
⇔最高値
「―をつける」

最寄り

もより [0] 【最寄り】
最も近い所。すぐ近く。「―の駅」

最寄りの

もより【最寄りの】
neighboring;→英和
the nearest;nearby <station> .→英和

最寄り品

もよりひん [0] 【最寄り品】
消費者が商品を購入する際,近くの小売店で購入する品物。主に食料品・日用雑貨など。
→買い回り品

最寄り船

もよりぶね [4] 【最寄り船】
岸近くに停泊している船。

最密充填構造

さいみつじゅうてんこうぞう [9] 【最密充填構造】
同じ大きさの剛体球を,空間内に最も密に配列するときにできる構造。多くの金属の結晶や球形に近似できる分子の結晶にみられる。空間充填率は74パーセント。配列のしかたの違いによって,立方最密充填構造と六方最密充填構造とがあり,前者は面心立方格子と同じ構造である。最密充填。最密構造。

最小

さいしょう [0] 【最小】
最も小さいこと。
⇔最大
「世界―の独立国」「―限度」

最小の

さいしょう【最小の】
the smallest[least,fewest,minimum].〜(限)にする minimize.→英和
‖最小限 the minimum.最小公倍数《数》the least common multiple <L.C.M.,l.c.m.> .

最小二乗法

さいしょうにじょうほう [0] 【最小二乗法】
一つの量について,多数の観測値から最も確からしい値を求めるのに,その値はそれぞれの観測値との誤差の二乗の和を最小にするもので求められる,という原理を使う方法。最小自乗法。

最小作用の原理

さいしょうさようのげんり 【最小作用の原理】
エネルギーが不変に保たれる力学系や電磁場などで,作用量といわれる量が極小となるような運動が実現されるという原理。運動方程式に代わる一つの基本原理である。

最小値

さいしょうち [3] 【最小値】
ある関数が,その定義域でとる値のうち,最も小さいもの。
⇔最大値

最小公倍数

さいしょうこうばいすう [7] 【最小公倍数】
二つ以上の整数の公倍数のうち,正で最小のもの。整式の場合は,公倍数のうち,最も次数の低いもの。

最小律

さいしょうりつ [3] 【最小律】
⇒リービッヒの最小律(サイシヨウリツ)

最小限

さいしょうげん [3] 【最小限】
それ以上は切りつめたり小さくしたりするのが無理だという限度。最低限。副詞的にも用いる。
⇔最大限
「―これだけは守ってほしい」「被害を―に食い止める」

最少

さいしょう [0] 【最少】
(1)最も少ないこと。
⇔最多
「―催行人員」
(2)最も年下であること。
⇔最長

最尖端

さいせんたん [3] 【最先端・最尖端】
(1)細長い形のものの一番先の端(ハシ)。「ポールの―」「岬の―」
(2)時代や流行などの最も先頭。「流行の―をいく」「時代の―」

最尾

さいび [1] 【最尾】
一番おしまい。最末。

最年少

さいねんしょう [3] 【最年少】
ある集団の中で,最も年齢が若いこと。

最年長

さいねんちょう [3] 【最年長】
ある集団の中で,最も年齢が上であること。

最強

さいきょう [0] 【最強】
いちばん強いこと。「世界―のサッカー-チーム」「史上―の艦隊」

最後

さいご【最後】
the last[end].→英和
〜の last;final;→英和
ultimate.→英和
〜に lastly;in conclusion;in the end.→英和
…したら〜 once….→英和
〜まで <fight> to the last.人の話を〜まで聞く hear <a person> out.‖最後通牒(ちよう) an ultimatum.

最後

さいご [1] 【最後】
(1)物事の一番おしまい。一番あと。最終。
⇔最初
「―の力をふりしぼる」「―まで頑張る」「―を飾る」
(2)(前に「…したら」「…したが」などの言い方を伴って)何かをしたらそれっきりであること。「行ったら―二度と戻って来られなくなる」「見つけたが―逃がさない」

最後っ屁

さいごっぺ [3] 【最後っ屁】
〔「さいごべ」とも〕
(1)イタチが追われて苦しまぎれに出す悪臭の屁。「いたちの―」
(2)追いつめられて苦しまぎれにする行動。最後のあがき。

最後の助

さいごのすけ 【最後の助】
最後であることを人名に擬していう語。「ちよつと顔を出したが―/洒落本・売花新駅」

最後の審判

さいごのしんぱん 【最後の審判】
キリスト教で,世界の終末にイエス-キリストが再臨して人類を裁くという教義。ヨハネの黙示録などに示され,しばしば宗教画の題材とされる。特にバチカンのシスチナ礼拝堂のミケランジェロが描いた壁画が有名。公審判。世界審判。

最後の晩餐

さいごのばんさん 【最後の晩餐】
イエスが十字架につけられる前夜,十二弟子とともにした最後の食事。教会の聖餐式はこれに由来する。この場で,ユダの裏切りを指摘。宗教画などの題材に好んで描かれる。特に,ミラノのサンタ-マリア-デッレ-グラツィエ修道院食堂のレオナルド=ダ=ビンチが描いた壁画が有名。主の晩餐。

最後尾

さいこうび [3] 【最後尾】
列になって長く連なったものの一番うしろ。「行列の―」

最後通告

さいごつうこく [4] 【最後通告】
「最後通牒(サイゴツウチヨウ)」に同じ。

最後通牒

さいごつうちょう [4] 【最後通牒】
〔ultimatum〕
国家間で紛争の平和的処理のための交渉を打ち切り,自国の最終的な要求を相手国に提出してその無条件受諾を要求し,それがいれられなければ自由行動をとることを述べた外交文書。普通,二四時間または四八時間の期限をつける。最後通告。

最恵国

さいけいこく【最恵国】
<treat as> a most favored nation.

最恵国

さいけいこく [3] 【最恵国】
〔most favored nation〕
最恵国待遇を与えられる国。

最恵国待遇

さいけいこくたいぐう [7] 【最恵国待遇】
通商条約の一方の締約国が自国領域内で,第三国または第三国の国民に付与するすべての待遇と同じ待遇を,他方の締約国またはその国民に与えること。
→内国民待遇

最恵国約款

さいけいこくやっかん [7] 【最恵国約款】
通商条約のなかで最恵国待遇を規定した条項。最恵国条項。

最悪

さいあく【最悪(の)】
the worst.→英和
〜の場合には in the worst case.〜の場合に備える prepare for the worst.→英和

最悪

さいあく [0] 【最悪】 (名・形動)[文]ナリ
もっとも悪い・こと(さま)。
⇔最良
「―の状態」「こうなっては―だ」

最愛

さいあい [0] 【最愛】 (名)スル
(1)最も愛していること。「―の妻」「―の娘」「真実に―すべき良人(オツト)と為さん/緑簑談(南翠)」
(2)かわいがること。寵愛(チヨウアイ)すること。「姉の祇王を入道相国―せられければ/平家 1」

最愛の

さいあい【最愛の】
(one's) dearest;beloved <child> .→英和

最手

ほて 【最手・秀手】
平安時代,相撲(スマイ)の節会(セチエ)で最上位の者の称。「勢いかめしくて力きはめて強き者なりければ,取りのぼりて―に立ちて/今昔 23」

最手

ほつて 【最手・秀手】
〔「ほ」は「秀」,「つ」は格助詞〕
すぐれた技。上手(ジヨウズ)。「壱岐(ユキ)の海人(アマ)の―の占部(ウラヘ)をかた焼きて行かむとするに/万葉 3694」

最手脇

ほてわき 【最手脇】
平安時代,相撲(スマイ)の節会(セチエ)で,最手(ホテ)の次位の者。現在の関脇に相当。ほてのわき。助手(スケテ)。

最敬礼

さいけいれい [3] 【最敬礼】 (名)スル
最も丁重な,最上の敬礼。「深々と―する」
〔もと,神や天皇だけに行なった礼。直立不動で腰から前に体を折り,手は膝まで下げる〕

最敬礼をする

さいけいれい【最敬礼をする】
make a profound bow.

最新

さいしん [0] 【最新】
最も新しいこと。
⇔最古
「―の技術」

最新の

さいしん【最新の】
the latest[newest];→英和
up-to-date.最新流行の of the latest fashion.

最新世

さいしんせい [3] 【最新世】
⇒更新世(コウシンセイ)

最新式

さいしんしき [0] 【最新式】
最も新しい方式・形態・種類。「―のカメラ」

最早

もはや【最早】
[既に]already;→英和
now;→英和
[もう…ない]no more;no longer.

最早

もはや [1] 【最早】
(1)今となっては。もう。「―手遅れだ」「―これまで」
(2)早くも。すでに。「あれから―五年もたった」

最明寺

さいみょうじ サイミヤウ― 【最明寺】
鎌倉市山ノ内にあった寺。北条時頼の建立。時頼はここで出家したので,最明寺入道と称された。塔頭(タツチユウ)の一つ,明月院が現在に残る。

最期

さいご [1] 【最期】
〔「ご」は呉音〕
死にぎわ。臨終。末期。「―をみとる」「友人の―に立ち会う」「あっぱれな―だった」

最期

さいご【最期】
one's death[last moment].→英和
〜を遂げる die;→英和
meet a <tragic> death.〜の言葉 one's dying words.

最期の十念

さいごのじゅうねん 【最期の十念】
命の終わるときに一〇回念仏をとなえること。「或は観音の名号をとなへ,或は―に及ぶ/平家 5」

最期場

さいごば 【最期場】
臨終の場所。死に場所。最期所。「命三つ有,おやと子の,なかに一つはとどまれど,二つは今を―の/浄瑠璃・孕常盤」

最期所

さいごどころ 【最期所】
「最期場(サイゴバ)」に同じ。「みなぎる樋の上を―と著きにける/浄瑠璃・天の網島(下)」

最果て

さいはて [0][4] 【最果て】
(1)中央から遠く離れて,その先はなくなる所。いちばんはずれ。「―の町」
(2)最終。最後。「いとわりなし,―の車に侍らむ人はいかでかとくはまいり侍らむ/枕草子(二五六・能因本)」

最深

さいしん [0] 【最深】 (名・形動)[文]ナリ
(1)最も深いこと。「世界―の海溝」
(2)最もすぐれていること。「実在の―なる説明を目的とした者ではない/善の研究(幾多郎)」

最澄

さいちょう 【最澄】
(767-822) 日本天台宗の開祖。姓は三津首(ミツノオビト)。近江の人。比叡山に入り法華一乗思想に傾倒し,根本中堂を創建。804年入唐,翌年帰国し,天台宗を開創。「山家学生式(サンゲガクシヨウシキ)」をつくって大乗戒壇設立を請願したが,南都の反対にあい,死後七日目に勅許がおりた。日本最初の大師号伝教大師を勅諡(チヨクシ)される。書状「久隔帖(キユウカクジヨウ)」は名筆として知られる。著「顕戒論」「守護国界章」など。叡山大師。山家大師。根本大師。

最用

さいよう [0] ―エウ 【最要】 ・ ―ヨウ 【最用】 (名・形動)[文]ナリ
最も大切な・こと(さま)。また,そのもの。「福祉の習慣,豈に習慣中の―なるものに非ずや/西国立志編(正直)」

最盛

さいせい [0] 【最盛】 (名・形動)[文]ナリ
最もさかんな・こと(さま)。「神道の勢ひ―の点に達せり/日本開化小史(卯吉)」

最盛期

さいせいき [3] 【最盛期】
最もさかんな時期。

最盛期

さいせいき【最盛期】
the height of prosperity;the golden age;the season (出盛り).→英和
〜である be in season.

最短

さいたん [0] 【最短】
最も短いこと。
⇔最長

最短の

さいたん【最短の】
the shortest.最短距離を行く go the nearest way;take the shortest course.

最短距離

さいたんきょり [5] 【最短距離】
(1)ある地点から他の地点に至る最も近い道程。
(2)最も至近で適当な方法。「成功への―はたゆまぬ努力にある」
(3)ある物事へ至るのに最も近いところにあること。「社長の椅子への―にある男」

最純

さいじゅん [0] 【最純】 (名・形動)[文]ナリ
最も純粋であること。まじりけのないこと。また,そのさま。「是等は皆な我が―なる思想の錨(イカリ)/小春(独歩)」

最終

さいしゅう [0] 【最終】
(1)いちばんおわり。最後。「工事は―の段階に入った」「―報告」
(2)ある運転系統で,その日の最後に発車する列車・電車・バスなど。「―に乗りおくれる」

最終の

さいしゅう【最終の】
the last;→英和
final ultimate.‖最終駅 a terminal station; <英> a terminus.最終回 the last inning (野球の);the last round (ボクシングの).最終兵器 the ultimate weapon.

最終利回り

さいしゅうりまわり [6] 【最終利回り】
公社債を償還まで持ち続けた場合,利息収入など利益の総額が投資額に対して占める割合を一年当たりで表したもの。

最終効用

さいしゅうこうよう [5] 【最終効用】
⇒限界効用(ゲンカイコウヨウ)

最終弁論

さいしゅうべんろん [5] 【最終弁論】
公判における証拠調べが終わったあとに行われる弁護人の意見陳述。

最終財

さいしゅうざい [3] 【最終財】
生産過程に再投入されず,消費または投資に用いられる財。最終生産物。

最終需要

さいしゅうじゅよう [5] 【最終需要】
産出または輸入された財の一部が,国内の生産過程に再投入されずに消費・投資・政府需要・輸出に用いられること。
→派生需要

最美

さいび [1] 【最美】 (名・形動)
最も美しい・こと(さま)。「最上―」「最善―」

最良

さいりょう [0] 【最良】
もっともよいこと。
⇔最悪
「―の方法」

最良の

さいりょう【最良の】
best;→英和
finest;supreme.→英和

最要

さいよう [0] ―エウ 【最要】 ・ ―ヨウ 【最用】 (名・形動)[文]ナリ
最も大切な・こと(さま)。また,そのもの。「福祉の習慣,豈に習慣中の―なるものに非ずや/西国立志編(正直)」

最貧

さいひん [0] 【最貧】
最も貧しいこと。「都市の―層」

最貧国

さいひんこく [3] 【最貧国】
〔most seriously affected countries〕
1973年のオイル-ショックとその後の経済危機で深刻な影響を受けた非産油発展途上国のこと。後発発展途上国がほぼ含まれる。MSAC 。

最近

さいきん [0] 【最近】
(1)現在にいちばん近い過去。少し前から今までの間。ちょっと前。ちかごろ。副詞的にも用いる。「―買ったばかりの本」「―になって判明した」「―の情勢」
(2)いちばんそれに近いこと。「太陽に―の惑星」

最近

さいきん【最近(に)】
recently;lately.→英和
〜の the latest <news> ;→英和
up-to-date;current.→英和
〜まで till quite recently.

最近類

さいきんるい [3] 【最近類】
〔論〕
〔(ラテン) genus proximum〕
諸概念(ないし語)を類種系列によって体系的に分類した際に,ある概念のすぐ上位に位置する類概念。例えば,「動物」の最近類は生物。
→上位概念
→類概念

最速

さいそく [0] 【最速】
いちばん速いこと。「世界―車」

最適

さいてき [0] 【最適】 (名・形動)[文]ナリ
最も適している・こと(さま)。「別荘に―な土地」「―の温度」

最適の

さいてき【最適の】
the most suitable;the best suited;the fittest.

最適制御

さいてきせいぎょ [5] 【最適制御】
制御性能を表す適当な評価量(評価関数)を定め,それを最大あるいは最小にするような制御入力を加える制御方式。

最適化

さいてきか [0] 【最適化】
システム工学などで,ある目的に対し最も適切な計画を立て設計すること。また,そのような選択を行うこと。

最長

さいちょう [0] 【最長】
(1)最も長いこと。
⇔最短
「日本―の橋」
(2)最も年上のこと。最年長。
⇔最少
(3)最もすぐれていること。「孝養は百行の―,竜天必ず哀愍す/盛衰記 7」

最長不倒距離

さいちょうふとうきょり [8] 【最長不倒距離】
スキーのジャンプ競技で,転倒することなく最も遠くまで飛ぶことのできた距離。

最頻値

さいひんち [3] 【最頻値】
⇒モード(4)

最高

さいこう [0] 【最高】 (名・形動)
(1)高さが一番高いこと。「これまでに到達した―の地点」「―気温」
(2)程度や位などが最も高いこと。最高度。最上級。「―の設備を誇る」
(3)気分・調子などが最上の状態である・こと(さま)。「―に楽しめる」「―の気分」
⇔最低

最高の

さいこう【最高の】
the highest;supreme;→英和
maximum.→英和
‖最高価格 the top[ceiling]price.最高学府 the highest seat of learning.最高幹部 the executive.最高裁判所 the Supreme Court.最高殊勲選手 the most valuable player <MVP> .

最高値

さいたかね [4][3] 【最高値】
取引の値段で,最も高いもの。
⇔最安値
「―を更新する」

最高善

さいこうぜん [3] 【最高善】
〔(ラテン) summum bonum〕
人間の最高の目的・理想で,行為の根本基準となる善。至善。至高善。

最高学府

さいこうがくふ [5] 【最高学府】
学問を学ぶところとして最も程度の高いところ。現代では大学をいう。

最高峰

さいこうほう【最高峰】
the highest peak <in> .画壇の〜 the greatest painter.

最高峰

さいこうほう [3] 【最高峰】
(1)ある地方や山脈の中で最も高い山。「世界の―エベレスト山」
(2)ある分野で最もすぐれた物や人。「推理小説界の―」

最高戦争指導会議

さいこうせんそうしどうかいぎ 【最高戦争指導会議】
1944年(昭和19)小磯内閣が設置した戦争政策の最高決定機関。大本営政府連絡機関に代わって戦争指導の一元化を図るために設けたもの。首相・外相・陸相・海相・参謀総長・軍令部総長の六人で構成。

最高最低温度計

さいこうさいていおんどけい [0] 【最高最低温度計】
一定時間内の最高温度と最低温度とを,ともに指示できるように工夫した温度計。

最高検

さいこうけん [3] 【最高検】
「最高検察庁」の略。

最高検察庁

さいこうけんさつちょう [8][7] 【最高検察庁】
最高裁判所に対応して設置される検察庁。検事総長を長とする。最高検。

最高法規

さいこうほうき [5] 【最高法規】
実定法体系の中で最も強い形式的効力をもち,その頂点にある法規。現行憲法は憲法を国の最高法規とする。

最高温度計

さいこうおんどけい [0] 【最高温度計】
一定時間内の最高温度を測る温度計。体温計もその一つ。

最高潮

さいこうちょう [3] 【最高潮】
感情・状態などが最も高まること。また,その場面・時期。クライマックス。「聴衆の興奮は―に達した」

最高潮に達する

さいこうちょう【最高潮に達する】
reach the climax.→英和

最高発行額制限制度

さいこうはっこうがくせいげんせいど [7][5] 【最高発行額制限制度】
政府が中央銀行に対して銀行券発行額の最高限度を指定する制度。

最高神

さいこうしん [3] 【最高神】
⇒至上神(シジヨウシン)

最高裁

さいこうさい [3] 【最高裁】
「最高裁判所」の略。

最高裁判所

さいこうさいばんしょ [0][9] 【最高裁判所】
憲法に定められた司法権の最高機関。終審裁判所として,上告と特別抗告について裁判を行い,最終的な違憲立法審査権をもつ。このほか訴訟手続きなどについての規則制定権,下級裁判所裁判官の指名権,司法行政監督権などを有する。最高裁判所長官と一四人の最高裁判所判事によって構成される。最高裁。

最高裁判所裁判官

さいこうさいばんしょさいばんかん [12] 【最高裁判所裁判官】
最高裁判所を構成する長官一名と一四人の最高裁判所判事。長官は内閣の指名に基づき天皇が任命する。判事は内閣が任命し天皇が認証する。いずれも任期はなく定年は七〇歳で,国民審査に付される。

最高速度

さいこうそくど [5] 【最高速度】
(1)乗り物などの,能力を最高に発揮した限界の速度。
(2)道路で,法律により超えてはならないとされる乗り物の速度。

つく 【月】
(1)「つき」の交替形。他の語と複合して用いる。「―夜」「―読み」など。
(2)〔上代東国方言〕
つき。「浦野の山に―片寄るも/万葉 3565」

つき【月】
the moon;→英和
a month (暦の).→英和
〜が出る(沈む) The moon rises[is out](sets).〜がみちる(かける) The moon waxes (wanes).〜の光(で) ⇒月明(あか)り.〜のある(ない)夜 a moonlight (moonless) night.‖月とすっぽんほど違う be entirely different.月のもの the monthlies.

つき [2] 【月】
(1)地球をめぐる衛星。太陽の光を受けて地上の夜を照らす。自転と公転の周期は等しく,常に同じ面を地球に向けて,二七・三日で地球を一周する。太陽・地球との相対的な位置関係によって満ち欠けの現象を生じ,その平均周期を朔望月(サクボウゲツ)といい,二九・五三〇五八九日である。半径は1738キロメートルで,地球の約四分の一。質量は地球の〇・〇一二三倍。表面重力は地球の約六分の一。地球からの平均距離38万4400キロメートル。1969年7月,人類初の踏査が行われた。古くから,太陽とともに人類に親しまれ,神話・伝説・詩歌の素材となっている。特に詩歌では秋の月をいうことが多い。太陰。[季]秋。《―天心貧しき町を通りけり/蕪村》
(2)天体の衛星。「木星の―」
(3)暦の上での一か月。時間の単位。太陽暦では一太陽年を一二分し,二月を除いて一か月の日数は三〇日か三一日である。太陰太陽暦いわゆる旧暦では大の月を三〇日,小の月を二九日とし,一年は一二か月か一三か月であった。
(4)月の光。月影。「―がさしこむ」
(5)一か月。「―に一回集金に来る」
(6)機の熟する期間。特に,妊娠一〇か月目の産み月のこと。「―が満ちて生まれる」
(7)家紋の一。{(1)}のさまざまな形を図案化したもの。
(8)月経。月のもの。「汝が着せる襲(オスイ)の裾に―立ちにけり/古事記(中)」
→月(3)[表]
月(1)[図]

がち グワチ 【月】
(1)〔謡曲「松風」に「月は一つ,影は二つ,三つ汐」とあることからという〕
江戸時代,上方の遊里で揚げ代一匁の下級女郎をいう。汐・影の次位で分(ワケ)の上位。
(2)〔一説に「頑痴(ガンチ)」の転という。「瓦智」とも当てる〕
やぼなこと。不粋なこと。また,その人。「粋も―も入らばこそ/浄瑠璃・虎が磨」

げつ [1] 【月】
七曜の一。「月曜」の略。

月々

つきづき【月々】
every month.〜の monthly.→英和

月に吠える

つきにほえる 【月に吠える】
詩集。萩原朔太郎作。1917年(大正6)刊。豊かな感受性と近代人としての孤独な感情表現が結実したもので,既成概念に縛られず,詩語の新しい可能性を示し,現代詩への途を開いた。

月の入り

つきのいり [0] 【月の入り】
月が西の地平線に沈むこと。また,その時刻。
⇔月の出

月の出

つきので [0] 【月の出】
月が東の地平線から昇ること。また,その時刻。
⇔月の入り

月の出潮

つきのいでしお 【月の出潮】
月の出とともに満ちてくる潮。「わかの浦に―のさすままに/新古今(雑上)」

月の句

つきのく 【月の句】
月を詠みこんだ俳句。連句では,花の句とともに珍重され,一巻中に月の定座(ジヨウザ)が設けられた。
→月の定座

月の名残

つきのなごり 【月の名残】
〔秋の月の最後の意〕
「後(ノチ)の月{(1)}」に同じ。

月の定座

つきのじょうざ 【月の定座】
俳諧連句の一巻中で,月の句を詠むように定められたところ。百韻では,初折の表七句目・裏一〇(のち九)句目,二,三の折の表一三句目,二,三の折の裏一〇(のち九)句目,名残の折の表一三句目。歌仙では,初折の表五句目・裏八(のち七)句目,名残の折の表一一句目。月の座。
→花の定座

月の客

つきのきゃく 【月の客】
月を眺めに出て来た人。月見の客。[季]秋。《岩鼻やここにもひとり―/去来》

月の宮

つきのみや 【月の宮】
月宮(ゲツキユウ)。また,月のこと。「―うはの空なるかたみにて/新古今(恋四)」

月の宴

つきのえん 【月の宴】
月を観賞しながら催す酒宴。月見の宴。観月の宴。[季]秋。

月の扇

つきのおうぎ 【月の扇】
〔月などを見る姿から〕
「抱扇(カカエオウギ)」に同じ。

月の桂

つきのかつら 【月の桂】
〔酉陽雑俎(天咫)〕
中国の伝説で,月に生えているという巨大な桂の木。高さ五百丈に達するという。月桂(ゲツケイ)。

月の物

つきのもの [5][0] 【月の物】
月経のこと。

月の船

つきのふね 【月の船】
大空を海に見たて,月を船にたとえていう語。「―星の林に漕ぎ隠る見ゆ/万葉 1068」

月の色人

つきのいろびと 【月の色人】
月の美しさを擬人化していう語。「その名も―は,三五夜中の空に又/謡曲・羽衣」

月の行方

つきのゆくえ ツキノユクヘ 【月の行方】
歴史物語。二巻三冊。荒木田麗女著。1771年成立。高倉・安徳二代の記事を描いたもの。老翁に語らせる鏡物を模す。

月の輪

つきのわ【月の輪】
a halo[ring]around the moon;→英和
the white collar (熊の).

月の輪

つきのわ [0][4] 【月の輪】
(1)月。特に満月。げつりん。
(2)満月を表したまるい形。
(3)ツキノワグマの喉の下にある半月形の白い模様。
(4)僧侶の袈裟の胸のあたりに付ける飾りの環。
(5)わらを円形に束ねて作った釜敷。

月の輪古墳

つきのわこふん 【月の輪古墳】
岡山県久米郡柵原(ヤナハラ)町飯岡にある円墳。径60メートル,高さ9メートル。造出付きの円墳で,粘土槨から鏡・玉・短甲が出土。大形古墳の全面発掘が大衆参加で初めて成功。戦後の国民的科学運動の実践となった。

月の都

つきのみやこ 【月の都】
(1)月の世界にあるという宮殿。月宮殿。「―より,かぐや姫の迎へに/竹取」
(2)都の美称。「めぐりあはむ―は遥かなれども/源氏(須磨)」
(3)「月宮殿{(3)}」に同じ。「四つ手駕―をさしてかけ/柳多留 11」

月の鏡

つきのかがみ 【月の鏡】
(1)月を映す池の水を鏡にたとえた語。「ひさかたの―となる水を/新後拾遺(冬)」
(2)明るく照る月を鏡にたとえた語。「秋風は―をなほぞとぎける/橿園歌集」

月の障り

つきのさわり 【月の障り】
(1)〔毎月のけがれの意〕
月経。月のもの。
(2)月の光をさえぎるもの。「晴れやらぬ身のうき雲のたな引きて―となるぞ悲しき/和泉式部集」

月の雫

つきのしずく 【月の雫】
(1)露の異名。
(2)ブドウの実に白砂糖の衣をかけた菓子。山梨県の名産。

月の鼠

つきのねずみ 【月の鼠】
〔「賓頭盧(ビンズル)説法経」にある法話。人が象に追われ,木の根を伝って井戸に隠れたところが四匹の毒蛇が噛みつこうとし,また,黒白二匹の鼠が木の根をかじろうとする。象を無常に,鼠を日月に,毒蛇を四大(地・水・火・風)にたとえる〕
日月が刻々と過ぎ去っていくこと。月日の鼠。「―の根をかぶる/太平記 27」

月ロケット

つきロケット [4][3] 【月―】
地球より月面またはその周辺空間に向けて打ち上げられるロケット。第一号は1959年1月ソ連のルナ一号。69年7月20日,アメリカのアポロ一一号が人類初の月面着陸に成功した。

月ヶ瀬

つきがせ 【月ヶ瀬】
奈良県北東端,添上(ソエカミ)郡の村。名張川の峡谷部を占め,梅林の名所として知られる。

月ヶ瀬温泉

つきがせおんせん 【月ヶ瀬温泉】
静岡県東部,伊豆半島中央部を北流する狩野川沿いにある単純泉・硫酸塩泉。

月一

つきいち [0] 【月一】
(1)一か月につき利息が一割であること。
(2)月に一回であること。

月下

げっか [1] 【月下】
月の光のあたるところ。「―弾琴」

月下

げっか【月下】
in the moonlight.→英和
〜の moonlight[-lit].‖月下氷人 a matchmaker.

月下の一群

げっかのいちぐん 【月下の一群】
訳詩集。堀口大学訳。1925年(大正14)刊。フランス近代詩人六六人の三四〇編を訳出,昭和期の前衛詩に影響を与える。

月下氷人

げっかひょうじん [1][4] 【月下氷人】
〔「月下老人」と「氷人」からつくられた語〕
結婚の仲立ちをする人。なこうど。媒酌人。月下翁。
→氷人

月下点

げっかてん [3] 【月下点】
地球表面で,月が天頂に見える地点。

月下美人

げっかびじん [4] 【月下美人】
サボテン科の着生植物。中南米原産。下部の茎は木質,上部の茎は葉状で良く分枝し,高さ3メートルにまで達する。夏の夜,長さ30センチメートルほどの白色漏斗状の花が咲く。花は芳香を放ち,数時間でしぼむ。クジャクサボテン類の母種の一。[季]夏。
月下美人[図]

月下翁

げっかおう [4][3] 【月下翁】
「月下氷人(ヒヨウジン)」に同じ。

月下老人

げっかろうじん [1][4] 【月下老人】
〔「続幽怪録」による。唐の韋固(イゴ)が旅先で月夜に会った老人から未来の妻を予言されたという故事から〕
縁結びの神。なこうど。月下氷人。

月下香

げっかこう [3] 【月下香】
ヒガンバナ科の多年草。メキシコ原産。茎は球根から直立し,高さ約80センチメートル。夏から秋にかけて,茎頂に長さ約15センチメートルの花穂を作り,漏斗状の六弁花または重弁花を十数個開く。花は白色で,夜間芳香を放つ。チューベローズ。オランダ水仙。

月世界

げっせかい [3] 【月世界】
月の世界。月界。

月並

つきなみ [0] 【月並・月次】
■一■ (名)
(1)毎月。月ごと。また,毎月決まって行うこと。「―の歌会」「―の休日(ヤスミビ)/滑稽本・浮世風呂(前)」
(2)「月並俳諧」「月並俳句」の略。
(3)「月次の祭」の略。
(4)一二か月の順序。月の移り変わり。多く「波」の意をかけて歌語で用いる。「秋暮るる―わくる山賤(ヤマガツ)の/山家(秋)」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
〔■一■(2)の意から〕
非常にありふれていること。平凡なこと。また,そのさま。「―の話」「―な意見」

月並な

つきなみ【月並な】
common(place);→英和
conventional;→英和
hackneyed;→英和
trite.→英和

月並会

つきなみかい [4] 【月並会】
毎月決まって催す集会。月例会。「俳句の―」

月並俳句

つきなみはいく [5] 【月並俳句】
正岡子規が自分の革新した新派俳句に対して,旧派俳句をののしって呼んだ語。転じて,古くさい平凡な俳句。月並発句(ホツク)。

月並俳諧

つきなみはいかい [5] 【月並俳諧】
(1)毎月定例にもたれる仲間うちの俳諧の会。
(2)化政期(1804-1830)頃から昭和初期まで行われた,毎月定例の俳諧句会。広く一般大衆を対象とし,宗匠の出題・投句・集句・開巻披露・入選句上梓の順で運営。正岡子規が月並調として排撃したもの。

月並派

つきなみは [0] 【月並派】
旧派の俳人をあざけっていった語。旧派の人々が多く月並会を催すのでこの名がある。

月並調

つきなみちょう [0] 【月並調】
(1)陳腐卑俗で,理屈に走りがちな俳風。正岡子規が旧派の俳諧・俳句を批判していったもの。
→月並俳諧(2)
(2)新鮮さがなく,ありきたりな調子のもの。

月中

つきなか [0][3] 【月中】
つきなかば。

月中

げっちゅう [0] 【月中】
(1)月のなか。
(2)月光の下。月下。
(3)その月のうち。月内。

月人

つきひと 【月人】
月を擬人化していう称。月人男。「―の楓(カツラ)の枝の色付く見れば/万葉 2202」

月人男

つきひとおとこ 【月人男】
「月人」に同じ。「仰ぎて待たむ―/万葉 2010」

月仕舞

つきじまい [3] 【月仕舞(い)】
月の終わり。月末。

月仕舞い

つきじまい [3] 【月仕舞(い)】
月の終わり。月末。

月代

さかやき [0] 【月代】
(1)平安時代,男子が冠や烏帽子(エボシ)をかぶったとき,髪の生え際が見えないように額ぎわを半月形にそり上げたもの。つきしろ。つきびたい。ひたいつき。
(2)室町後期以後かぶりものを省く露頂の風が一般化する中で,成人男子が額から頭の中ほどにかけて髪をそったこと。また,その部分。庶民の間にも広く見られ,明治の断髪令当時まで続いた。
月代(2)[図]

月代

つきしろ [0] 【月白・月代】
月の出頃に空が明るくなりかかっていること。[季]秋。《―や膝に手を置く宵の宿/芭蕉》

月代

つきしろ 【月代】
(1)月。「―ガミエタ/日葡」
(2)「さかやき」に同じ。「―白き入道/沙石 6」

月代り

つきがわり [3] 【月代(わ)り】
(1)月がかわって,次の月になること。
(2)一か月ごとに交代すること。「―の当番」

月代わり

つきがわり [3] 【月代(わ)り】
(1)月がかわって,次の月になること。
(2)一か月ごとに交代すること。「―の当番」

月令

げつれい [0] 【月令】
一年間に行われる定例の政治・儀式などを,月の順に記録したもの。がつりょう。

月余

げつよ [1] 【月余】
一か月より少し長い期間。一か月あまり。「―にわたる病床生活」「―を経る」

月例

げつれい [0] 【月例】
毎月定期的に行われること。「―コンサート」「―報告」

月例の

げつれい【月例の】
monthly.→英和

月俸

げっぽう [0] 【月俸】
一か月ごとに支払われる給料。一か月分の俸給。月給。

月偏

つきへん [0] 【月偏】
漢字の偏の一。「朦」「朧」などの「月」。
→にくづき

月僊

げっせん 【月僊】
(1721-1809) 江戸中期の画僧。名は玄瑞。字(アザナ)は玉成など。尾張の人。円山応挙などに師事。晩年,伊勢山田の寂照寺を再興し住職となる。また,道路や橋を普請して済民に尽くした。作「群盲渡河図巻」,著「列仙図賛」など。

月像の幢

つきがたのはた 【月像の幢】
⇒げつぞうどう(月像幢)

月像幢

げつぞうどう ゲツザウ― [3] 【月像幢】
天皇の即位式など重大な儀式の時,庭前に立てられる仗旗の一種。9メートルほどの黒塗りの柱に,金色の丸い輪九つを貫き,その上の銀色の円板に銀兎・蟾蜍(ヒキガエル)・月桂樹・瑠璃(ルリ)色の瓶を描く。つきがたのはた。
→日像幢(ニチゾウドウ)

月像幢

がつぞうどう グワツザウ― [3] 【月像幢】
⇒げつぞうどう(月像幢)

月光

げっこう [0] 【月光】
月のひかり。つきかげ。

月光

げっこう ゲツクワウ 【月光】
ベートーベン作曲の,ピアノ-ソナタ作品二七の二の通称。1801年作曲。月光の曲。ムーンライト-ソナタ。
→「月光」(ベートーベン)[音声]

月光

げっこう【月光】
moonlight.→英和
〜を浴びた moonlit <sea> .→英和
‖月光の曲 The Moonlight Sonata.

月光

がっこう グワツクワウ 【月光】
「月光菩薩」の略。

月光冠

げっこうかん [3] 【月光冠・月光環】
月のまわりに現れる光冠。
→光冠

月光殿

がっこうでん グワツクワウ― 【月光殿】
「月宮殿(ゲツキユウデン)」に同じ。

月光環

げっこうかん [3] 【月光冠・月光環】
月のまわりに現れる光冠。
→光冠

月光菩薩

がっこうぼさつ グワツクワウ― 【月光菩薩】
薬師如来の右脇に侍する菩薩。左脇の日光菩薩と薬師三尊をなす。釈尊の前身の一。
月光菩薩[図]

月内

げつない [2] 【月内】
その月のうち。「―決着をめざす」

月切り

つきぎり [0][4] 【月切り】
(1)一か月ごとに区切りをつけること。
(2)月ぎめで妾をかこったこと。また,その女。月がこい。「是は都の―に隠し置かれし手せんじや/浄瑠璃・松風村雨」

月切り駕籠

つきぎりかご [4] 【月切り駕籠】
江戸時代,駕籠に乗る資格のない武士が老齢などの理由で,幕府に願い出て,五か月に限り駕籠の使用を許されたこと。

月切れ

つきぎれ 【月切れ】
質(シチ)・返済などの期限が切れること。「―ゆゑ流してしまふ/歌舞伎・処女評判善悪鏡」

月刊

げっかん【月刊】
monthly publication.月刊雑誌 a monthly (magazine).→英和

月刊

げっかん [0] 【月刊】
毎月一回刊行すること。また,その出版物。「―雑誌」

月初

げっしょ [1] 【月初】
月のはじめ。月初め。
⇔月末

月初め

つきはじめ [3] 【月初め】
月のはじめ。げっしょ。

月初めに

つきはじめ【月初めに】
at the beginning of a month.→英和

月別

つきべつ [0] 【月別】
月によって分けること。「―の予算」

月利

げつり [1] 【月利】
一か月を単位として定めた利息。
→年利
→日歩

月前

げつぜん [0] 【月前】
月の光が照らしているところ。また,月の光。

月前の星

げつぜんのほし 【月前の星】
他の勢いに圧倒されて,目立たなくなるたとえ。

月割

つきわり [0] 【月割(り)】
(1)月の数に分割すること。月数で割ること。
(2)月賦(ゲツプ)。「一〇か月の―で家具を買う」

月割

つきわり【月割】
⇒月賦.

月割り

つきわり [0] 【月割(り)】
(1)月の数に分割すること。月数で割ること。
(2)月賦(ゲツプ)。「一〇か月の―で家具を買う」

月半ば

つきなかば [3][5] 【月半ば】
一か月のなかば。中旬。月なか。

月協定

つききょうてい 【月協定】
〔正称「月その他の天体における国家の活動を律する協定」〕
月およびその天然資源が人類共同の遺産であること,国家による月の領有禁止等を内容とする。1979年採択,84年発効。

月卿

げっけい [0] 【月卿】
〔天子を日に,臣下を月にたとえた語〕
公卿(クギヨウ)の異名。月客。

月卿雲客

げっけいうんかく [0] 【月卿雲客】
公卿(クギヨウ)と殿上人。「供奉の―は瑞籬(ミズガキ)のみぎりにひざまづき/保元(上)」

月参

がっさん グワツ― [0] 【月参】
毎月一定の日に,社寺に参詣(サンケイ)すること。つきもうで。つきまいり。

月参り

つきまいり [3] 【月参り】 (名)スル
毎月,一定の神社仏閣に参拝すること。月詣で。

月収

げっしゅう [0] 【月収】
月ごとの収入。一か月の収入。

月収

げっしゅう【月収】
<have> a monthly income <of 500,000 yen> .

月商

げっしょう [0] 【月商】
一か月間の総売上高。

月囲い

つきがこい [3] 【月囲い】
月ぎめの妾(メカケ)。月切り。

月城

がつじょう グワツジヤウ [0][2] 【月城】
城郭の門外に突き出して造った,半円形の一区画。

月報

げっぽう [0] 【月報】
(1)月に一度定期的に発行する通知や報告。「文壇―」
(2)全集に挟み込まれる付録の小冊子。

月報

げっぽう【月報】
a monthly report[bulletin].

月塞がり

つきふさがり [3] 【月塞がり】
陰陽道(オンヨウドウ)で,月によって,特定の方角に向かって事をなすのを忌み避けること。正月・五月・九月は北方,二月・六月・一〇月は東方,三月・七月・一一月は南方,四月・八月・一二月は西方を忌む。

月夕

げっせき [0] 【月夕】
月の明るい夜。特に,陰暦八月一五日の夜。

月夜

つくよ 【月夜】
(1)「つきよ(月夜)」に同じ。「―には門に出で立ち夕占(ユウケ)問ひ/万葉 736」
(2)月。「ぬばたまの今夜の―霞みたるらむ/万葉 4489」

月夜

つきよ [2] 【月夜】
〔古くは「つくよ」〕
月の照る夜。月の明るい夜。[季]秋。

月夜

げつや [1] 【月夜】
つきよ。

月夜

つきよ【月夜】
a moonlight night.

月夜烏

つきよがらす [4] 【月夜烏】
月の明るい晩に浮かれて鳴き出す烏。「爰は山かげ,森の下,―はいつもなく/狂言・花子」

月夜茸

つきよたけ [3] 【月夜茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。傘は半円形で,長径10〜20センチメートル。表面は紫褐色で,ひだは白色。シイタケ・ハラタケなどに似るが毒性が強い。ひだは暗所で青白色の光を放つ。秋,ブナなどの倒木に群生する。
月夜茸[図]

月夜見

つきよみ 【月夜見・月読み】
⇒つくよみ(月夜見)

月夜見

つくよみ 【月夜見・月読み】
(1)月の異名。つきよみ。「―の光に来ませ/万葉 670」
(2)月の神。「―の持てるをち水い取り来て/万葉 3245」

月夜見宮

つきよみのみや 【月夜見宮】
伊勢市宮後(ミヤジリ)町にある,豊受大神宮の別宮。祭神は月夜見尊並びにその荒御魂(アラミタマ)。

月夜見尊

つくよみのみこと 【月読尊・月夜見尊】
日本神話の神。伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)の子。夜の食国(オスクニ)あるいは滄海原(アオウナバラ)を統治する神とされる。

月夜見男

つくよみおとこ 【月夜見男】
月を擬人化していう語。月。「み空ゆく―夕去らず/万葉 1372」

月天

がってん グワツ― 【月天】
(1)〔仏〕 密教で十二天の一。勢至菩薩の化身ともする。月宮(ガツクウ)天子。名月天子。宝吉祥天子。
→月天子
(2)月天子の支配する月の世界。月宮天。

月天子

がってんし グワツ― [3] 【月天子】
(1)〔梵 Soma; Candra〕
もとバラモン教で,月を神格化したもの。月輪の月宮殿に住して世界を照らす。のちに仏教にも取り入れられた。
→月天
(2)(転じて)月。

月央

げつおう [0] 【月央】
(取引などで)月のなかば。中旬。

月奏

がっそう グワツ― 【月奏】
⇒げっそう(月奏)

月奏

げっそう [0] 【月奏】
〔「がっそう」とも〕
平安時代,官人の出勤日数を調べ,翌月の一日に天皇に報告したこと。

月宮

げっきゅう 【月宮】
〔「がっくう」とも〕
「月宮殿{(1)}」に同じ。「都卒の天に住み給へば―の影に天くだり/謡曲・須磨源氏」

月宮

がっくう グワツ― 【月宮】
〔「がっく」とも〕
「月宮殿(ガツクウデン)」の略。

月宮天子

がっくうてんし グワツ― 【月宮天子】
⇒月天子(ガツテンシ)

月宮殿

げっきゅうでん [3] 【月宮殿】
〔「がっくうでん」「がっくでん」とも〕
(1)古代インドの須弥山(シユミセン)説で,月の中にあるという月天子の宮殿。清浄で美しく月天子が夫人とともに住み,月世界を治めているという。月宮。月の都。月の宮。
(2)皇居の宮殿。
(3)江戸時代,吉原の遊里のこと。特に,八月十五夜,九月十三夜の紋日の吉原をいう。「かけ声で―へのつつける/柳多留 9」

月宮殿

がっくうでん グワツ― 【月宮殿】
⇒げっきゅうでん(月宮殿)

月小屋

つきごや [0] 【月小屋】
かつて,生理期間中の女性が別火の生活をするために家族と離れて住んだ小屋。東海地方から西日本に分布。産屋(ウブヤ)を兼用するところもあった。不浄小屋。別屋(ベツヤ)。

月尻

つきじり [0] 【月尻】
月末。月の終わり。

月山

がっさん グワツ― 【月山】
山形県中央部にある火山。磐梯朝日国立公園に属す。山頂東斜面にある雪田の下部には高山植物が多い。海抜1984メートル。羽黒山・湯殿山とともに出羽三山と呼ばれ,修験場として著名。山頂に月山神社がある。

月山神社

がっさんじんじゃ グワツ― 【月山神社】
山形県月山山頂にある神社。祭神は月読命(ツキヨミノミコト)。出羽三山神社の一。つきやま神社。

月岡

つきおか ツキヲカ 【月岡】
姓氏の一。

月岡温泉

つきおかおんせん ツキヲカヲンセン 【月岡温泉】
新潟県北部,北蒲原(キタカンバラ)郡豊浦町月岡にある硫化水素泉。1915年(大正4)石油採掘のボーリングにより湧出。

月岡芳年

つきおかよしとし ツキヲカ― 【月岡芳年】
(1839-1892) 幕末・明治前期の浮世絵師。月岡雪斎の養子。後年は大蘇を名のる。歌川国芳に浮世絵を学び,のち洋画を摂取。明治期には絵入り新聞などに挿画を描いた。

月形

つきがた [0] 【月形】
(1)半月形。半円形。
(2)〔数〕
 (ア)二つの円弧で三日月形に囲まれた平面図形。
 (イ)二つの大円で囲まれた球面の部分。

月形半平太

つきがたはんぺいた 【月形半平太】
戯曲。行友李風(ユキトモリフウ)作。1919年(大正8)初演。長州藩士月形半平太は,遊興に浮き身をやつすと見せて,深く勤皇に心を砕くが,真意を理解できぬ同志の策略で新撰組に斬られる。新国劇の当たり狂言で,「春雨じゃ,濡れて行こう」の台詞(セリフ)は有名。

月形櫛

つきがたぐし [4] 【月形櫛】
婦人用の半月形のくし。

月影

つきかげ【月影】
moonlight.→英和

月影

つきかげ [0] 【月影】
(1)月の光。月光。「―さやかな夜」
(2)月の形。月の姿。「水面にうつる―」
(3)月の光で照らし出された物の姿。「ほの見奉り給へる―の御かたち/源氏(賢木)」

月影

げつえい [0] 【月影】
月の光。また,月。つきかげ。

月役

つきやく [0] 【月役】
月経。月のさわり。

月待ち

つきまち [0] 【月待ち】
特定の月齢の日に講の仲間が集まり,供物をそなえて月の出を待ちながら,飲食をともにし,月を拝む行事。十三夜・十五夜・十七夜・十九夜・二十三夜などに行う。
→日待ち

月後れ

つきおくれ [3] 【月遅れ・月後れ】
(1)旧暦での行事を新暦のその月日にせず,一か月おくらせてすること。《月後》「―のお盆」
(2)月刊雑誌などで,その月に出る号以前に出たもの。《月遅》「―の雑誌」

月復習

つきざらい [3] 【月復習】
〔「つきざらえ」とも〕
復習のために,毎月定期的に行う芸事などの勉強会。

月徳

げっとく [0] 【月徳】
暦注の一。万事に支障のない吉日。月徳日。「板元の蔵入りいはふ天恩―/人情本・梅児誉美(初)」

月忌

がっき グワツ― [0] 【月忌】
故人の命日にあたる毎月の日。また,その日に行う仏事。
→年忌

月性

げっしょう ゲツシヤウ 【月性】
(1817-1858) 幕末の僧。周防の妙円寺(真宗本願寺派)の住職。吉田松陰らと交わり,勤王派として活躍。攘夷海防を説く。「男児志を立てて郷関を出づ…」の詩がある。

月払い

つきばらい [3] 【月払い】
(1)月ごとにまとめて支払うこと。「酒屋は―にする」
(2)月賦(ゲツプ)払い。

月払い

つきばらい【月払い】
⇒月賦.

月捲り

つきめくり [3] 【月捲り】
ひと月ごとに一枚ずつはぎ取るようになっている暦。

月掛

つきがけ [0] 【月掛(け)】
毎月一定の掛け金を出すこと。また,その掛け金。「―貯金」

月掛

つきがけ【月掛】
monthly payment.月掛貯金 monthly installment deposit.

月掛け

つきがけ [0] 【月掛(け)】
毎月一定の掛け金を出すこと。また,その掛け金。「―貯金」

月数

つきかず [0][3] 【月数】
何かをするのに要する月の数。つきすう。

月日

つきひ【月日】
<have busy> days;→英和
time <passes quickly> .→英和
〜のたつにつれて as time passes[goes by].

月日

つきひ [2] 【月日】
(1)月と太陽。日月。
(2)時間。時日。光陰。「―の経つのは早いものだ」
(3)毎日の生活。「希望のない―を送る」

月日

がっぴ グワツ― [0] 【月日】
日付の月と日。「生年―」

月日の鼠

つきひのねずみ 【月日の鼠】
「月の鼠」に同じ。「―の口騒がしき観を凝らしつつ/盛衰記 48」

月日貝

つきひがい [3] 【月日貝・海鏡】
〔片方の殻表は黄白色,もう一方は濃赤色で,これを月と太陽に見立ててこの名がある〕
海産の二枚貝。貝殻は円盤状で,径10センチメートル内外。表面は滑らかで光沢がある。内面は白色で多数の放射状の筋がある。食用。貝殻は貝細工に使用する。房総半島以南に分布し,水深30メートル内外の砂底にすむ。

月旦

げったん [0] 【月旦】
(1)月のはじめの日。ついたち。
(2)「月旦評」に同じ。「人物―」「之を評隲(ヒヨウシツ)―する権利/社会百面相(魯庵)」

月旦評

げったんひょう [0][3] 【月旦評】
〔後漢の許劭(キヨシヨウ)が毎月の一日に郷里の人々の人物論をして楽しんだという,「後漢書(許劭伝)」の故事から〕
人物の批評。月旦。

月明

げつめい [0] 【月明】
月の明るいこと。また,明るい月の光。月あかり。[季]秋。《―の水吃々とさざめきぬ/石田波郷》

月明かり

つきあかり [3] 【月明(か)り】
月の光で明るいこと。また,明るい月の光。

月明り

つきあかり [3] 【月明(か)り】
月の光で明るいこと。また,明るい月の光。

月明りで

つきあかり【月明りで】
by[in the]moonlight.

月星日

つきほしひ 【月星日】
(1)月と星と日。三光。月日星(ツキヒホシ)。
(2)ウグイスのさえずる声をいう。月日星。「鶯は―をやかぞえ歌/犬子集」

月映え

つきばえ 【月映え】
月の光に照らされて,美しく映えること。「闇はあやなきを,―今少し心ことなり/源氏(竹河)」

月暈

つきがさ [3] 【月暈】
月の周囲に見える光の環。
→暈(ウン)

月暈

げつうん [0] 【月暈】
月の周りにできる光の輪。月のかさ。

月曜

げつよう [3][0] 【月曜】
月曜日。

月曜日

げつようび【月曜日】
Monday <Mon.> .→英和

月曜日

げつようび [3] 【月曜日】
週の第二日。日曜日の次の日。月曜。

月月

つきづき [2][0] 【月月】
毎月。月ごと。「―の出費」

月朔

げっさく [0] 【月朔】
月のはじめの日。毎月のついたち。

月末

げつまつ [0] 【月末】
月の終わり。つきずえ。
⇔月初

月末

つきずえ [0][3] 【月末】
月の終わりごろ。げつまつ。

月末

つきずえ【月末】
<at> the end of a month.→英和

月末に

げつまつ【月末に(までに)】
at (by) the end of the month.→英和

月来

げつらい [2] 【月来】
この数か月間。つきごろ。

月桂

げっけい [0] 【月桂】
(1)中国の伝説で,月の中にあるというカツラの木。
(2)月。月光。
(3)「月桂樹」の略。

月桂冠

げっけいかん【月桂冠】
a laurel crown.〜を得る win laurels;carry away the palm.→英和

月桂冠

げっけいかん [3] 【月桂冠】
(1)月桂樹の枝葉で作った冠。古代ギリシャで競技の勝者に与えた桂冠。
(2)名誉。栄光。また,勝利のしるし。

月桂樹

げっけいじゅ [3] 【月桂樹】
(1)クスノキ科の常緑小高木。地中海地方原産。葉は互生し,長楕円形。雌雄異株。春,淡黄の小花を開き広楕円で黒熟する核果を結ぶ。葉・枝に芳香があって香料とする。
(2){(1)}の葉を乾燥させた香辛料。煮込み料理に用いる。ローリエ。ローレル。ベイ-リーフ。
月桂樹(1)[図]

月桂樹

げっけいじゅ【月桂樹】
a laurel (tree).→英和

月桃

げっとう [0] 【月桃】
ショウガ科の多年草。インド原産。観賞用。葉は長大な披針形。夏,葉心から2メートル内外の花茎が出て,白色紅紋のある美しい花が穂状につき,垂れ下がる。全体に芳香がある。アルピニア。

月極め

つきぎめ [0] 【月極め】
一か月にいくらときめて契約すること。「―で駐車場を借りる」

月極めの

つきぎめ【月極めの】
monthly <subscribers> .→英和
〜で by the month.→英和

月橘

げっきつ [4] 【月橘】
ミカン科の常緑小高木。南西諸島から東南アジアに分布。生け垣などにされる。葉は羽状複葉。夏,香りのよい白色五弁花をつける。漢名,九里香。

月次

つきなみ [0] 【月並・月次】
■一■ (名)
(1)毎月。月ごと。また,毎月決まって行うこと。「―の歌会」「―の休日(ヤスミビ)/滑稽本・浮世風呂(前)」
(2)「月並俳諧」「月並俳句」の略。
(3)「月次の祭」の略。
(4)一二か月の順序。月の移り変わり。多く「波」の意をかけて歌語で用いる。「秋暮るる―わくる山賤(ヤマガツ)の/山家(秋)」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
〔■一■(2)の意から〕
非常にありふれていること。平凡なこと。また,そのさま。「―の話」「―な意見」

月次

げつじ [0] 【月次】
毎月。月ごと。つきなみ。「―報告」

月次祭

つきなみのまつり 【月次祭】
陰暦六月と一二月の一一日に神祇官で行われた祭り。国家安泰と天皇の福運を祈る。本来は月ごとに行われるべき祭りであった。また,伊勢神宮その他の諸社でも行われたが一時衰微し,明治初期に復活した。

月次絵

つきなみのえ 【月次絵】
一年一二か月の行事や風景などを描いた絵。

月次講

つきなみこう [0] 【月次講】
毎月,一定の日に催す講。

月毎

つきごと [3][0] 【月毎】
月々。毎月。各月。「―の仕送り」

月毎に

つきごと【月毎に】
each month.

月毛

つきげ [0] 【鴾毛・月毛】
馬の毛色の一。葦毛でやや赤みをおびたもの。また,その毛色の馬。

月氏

げっし 【月氏】
秦・漢代に中央アジアで活躍した民族。トルコ系・イラン系・チベット系などの諸説がある。初めモンゴル高原西半を支配していたが,紀元前二世紀頃匈奴に圧迫され,その主力(大月氏)はイリ地方からさらにアフガニスタン北部に移動,バクトリアをも支配した。甘粛地方に残存したものを小月氏という。

月水

がっすい グワツ― 【月水】
〔「げっすい」とも〕
月経のこと。

月水

げっすい [0] 【月水】
月経。

月江

げっこう ゲツカウ 【月江】
鎌倉時代の早歌(宴曲)の作詞・作曲者。「異説秘抄口伝巻」の撰者。明空(ミヨウクウ)と同一人物とする説もある。生没年未詳。

月流し

つきながし 【月流し】
月経の不順を治す薬。また,堕胎・堕胎薬の意でも用いた。「本草に見へぬ家伝の―/柳多留 135」

月済し

つきなし [0] 【月済し】
借金を毎月少しずつ返すこと。

月照

げっしょう ゲツセウ 【月照】
(1813-1858) 幕末の尊皇家。京都清水寺成就院の住職。国事に奔走。安政の大獄の難を西郷隆盛とともに薩摩に逃れたが,藩にいれられず,隆盛と錦江湾に入水して絶命。隆盛は救助された。

月牌

がっぱい グワツ― [0] 【月牌】
毎月故人の忌日に供養をしてもらうために,回向(エコウ)料を添えて寺院に安置する位牌。

月球

げっきゅう [0] 【月球】
月。

月球儀

げっきゅうぎ [3] 【月球儀】
月の模型。

月理学

げつりがく [3] 【月理学】
天文学の一分野。月の表面の形状を観察し,これを図に表して研究する学問。

月琴

げっきん [0] 【月琴】
中国の撥弦(ハツゲン)楽器。胴は円形で平たく,棹(サオ)は短い。四弦を二弦ずつ同音に調弦する。日本では明清楽に用いられる。
月琴[図]

月産

げっさん【月産】
a monthly production[output].

月産

げっさん [0] 【月産】
一か月間の生産量。

月番

つきばん【月番】
monthly duty.

月番

つきばん [0][2] 【月番】
一か月ごとに交代で勤めをすること。また,その人。

月白

つきじろ [0] 【月白】
額に白い毛のまじった馬。つきびたい。ほしづき。ひたいじろ。

月白

つきしろ [0] 【月白・月代】
月の出頃に空が明るくなりかかっていること。[季]秋。《―や膝に手を置く宵の宿/芭蕉》

月相

げっそう [3] 【月相】
月齢により月面の輝く部分が変化するありさま。月の位相。月の満ち欠け。

月立つ

つきた・つ 【月立つ】 (動タ四)
(1)月が出る。「朝月の日向の山に―・てり見ゆ/万葉 1294」
(2)月が改まる。次の月となる。「あらたまの―・つまでに来まさねば/万葉 1620」

月経

げっけい【月経】
menstruation;→英和
a period;→英和
<be in one's> menses.→英和
〜がある(ない) have the (no) menses.‖月経帯 a sanitary napkin[belt].月経痛 menstrual pain.月経不順 menstrual irregularity.月経閉止(期) the menopause;the change of life (婉曲).

月経

げっけい [0] 【月経】
成熟した女性の子宮から,周期的に出血する生理現象。通常数日間続く。妊娠不成立の場合,黄体からのホルモン分泌が減少するために子宮内膜がはがれることによって起こる。つきのもの。つきやく。つきごと。月水。経水。生理。メンス。

月経不順

げっけいふじゅん [0][5] 【月経不順】
月経の周期が一定しないこと。あるいは周期が正常の月経周期日数をはずれること。

月経前緊張症

げっけいぜんきんちょうしょう [9] 【月経前緊張症】
月経の一週間ほど前から現れる頭痛・不眠・精神的不安定・むくみ・乳房痛などの症状をきたすこと。月経発来とともに消失するのが特徴。

月経困難症

げっけいこんなんしょう [7] 【月経困難症】
月経に際して起こる腹痛や頭痛,動悸・精神的不安定などの症状。月経開始直前あるいは同時に症状があらわれ,月経終了前に消失する。

月経痛

げっけいつう [3] 【月経痛】
月経に伴って起こる,下腹痛・腰痛・頭痛などの症状。生理痛。

月給

げっきゅう [0] 【月給】
一か月単位で支払われる賃金。月俸。サラリー。

月給

げっきゅう【月給】
a (monthly) salary.→英和
〜を取る draw[get]a salary.〜が上がる(下がる) get a rise (cut) in one's salary.‖月給取り a salaried man;the salaried classes (階級).月給日 <on> the payday.月給袋 a pay envelope.

月給取り

げっきゅうとり [3] 【月給取り】
月給によって生活する人。サラリーマン。

月給日

げっきゅうび [3] 【月給日】
毎月,月給が渡される日。給料日。

月色

げっしょく [0] 【月色】
月の光。月光の色。

月花

つきはな [2] 【月花】
(1)月と花。また,月と花に代表されるような景物や風雅な物事。「すべて―をばさのみ目にて見るものかは/徒然 137」
(2)賞美・寵愛するもの。「日頃―と寵愛せしに/浮世草子・男色大鑑 6」

月草

つきくさ [0] 【月草】
(1)植物ツユクサの古名。「―に衣そ染むる/万葉 1255」
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は縹(ハナダ),裏は薄縹。秋に着用。

月草の

つきくさの 【月草の】 (枕詞)
月草で染めた色の落ちやすいことから,「うつろふ」「仮の命」などにかかる。「―移ろひやすく思へかも/万葉 583」

月華

げっか [1] 【月華】
(1)月と花。
(2)月の光。月光。「―星彩蒼芒たり/太平記 26」

月華門

げっかもん ゲツクワ― 【月華門】
平安京内裏(ダイリ)の内郭,紫宸殿(シシンデン)前の大庭の西側の門。日華門と向き合う。
→内裏

月蓋

がっかい グワツカイ 【月蓋】
古代インド毘舎離城の富豪。悪疫が流行した際,維摩の教えにより弥陀三尊に祈り,悪疫を除いたという。月蓋長者。

月虹

げっこう [0] 【月虹】
月光によって生じる白色のにじ。

月蝕

げっしょく [0] 【月食・月蝕】
太陽光による地球の影が月面に投じて,月面が欠けて見える現象。月面の一部が欠ける部分月食,全部が欠けて見える皆既月食とがある。

月行事

がちぎょうじ グワチギヤウジ [3] 【月行事・月行司】
〔「つきぎょうじ」とも〕
(1)中世から近世にかけ,寺社領の自治組織や村の宮座などで,毎月交代で事務をとる役。
(2)江戸時代,遊郭で,毎月交代する楼主の総代。「―から札取らねば大門が出られませぬ/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」

月行事

つきぎょうじ [3] 【月行事】
江戸時代,江戸・大坂などで月々交代で町内の事務を処理した者。がちぎょうじ。

月行司

がちぎょうじ グワチギヤウジ [3] 【月行事・月行司】
〔「つきぎょうじ」とも〕
(1)中世から近世にかけ,寺社領の自治組織や村の宮座などで,毎月交代で事務をとる役。
(2)江戸時代,遊郭で,毎月交代する楼主の総代。「―から札取らねば大門が出られませぬ/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」

月表

げっぴょう [0] 【月表】
毎月,その月の記録として作る表。

月見

つきみ [3][0] 【月見】
(1)月を眺め楽しむこと。特に陰暦八月十五夜を中秋の月,九月十三夜を後の月見といって賞すること。月見団子とその年収穫した芋や栗を供え,穂の出たススキを飾る。おつきみ。観月。[季]秋。「―の宴」
(2)卵を落とした,かけのうどんやそば。黄身を月に見たてていう。
(3)江戸時代における成人の祝いの一。一六歳になった六月一六日に祝われ,男子は袖止め,女子は鬢除(ビンソギ)の儀式を行なった。その夜,月に供えた饅頭をとって穴をあけ,その穴から月見をしたことからいう。

月見ず月

つきみずづき [4] 【月見ず月】
〔さみだれで月が見えないことから〕
陰暦五月の異名。

月見をする

つきみ【月見をする】
enjoy the moon;→英和
have a moonlight party (宴を開いて).

月見団子

つきみだんご [4] 【月見団子】
陰暦八月十五夜と九月十三夜の名月に供える団子。

月見座頭

つきみざとう 【月見座頭】
狂言の一。座頭が月夜に野に出て虫の声を聞く。そこへ通りかかった男と酒をくみかわし歌舞をして別れるが,男は別人を装って引き返し,座頭をさんざんにひきまわし,突き倒す。

月見月

つきみづき [3] 【月見月】
陰暦八月の別名。

月見草

つきみそう【月見草】
an evening primrose.

月見草

つきみぐさ [3] 【月見草】
(1)「つきみそう(月見草)」に同じ。
(2)植物ハギの異名。

月見草

つきみそう [0] 【月見草】
(1)アカバナ科の越年草。北アメリカ原産。江戸時代に観賞植物として渡来。高さ約60センチメートル。葉は互生し,披針形で羽状に切れ込む。夏の夕方,葉腋に一個大きな白色の四弁花を開く。花は翌朝萎んで赤萎する。ツキミグサ。[季]夏。
(2)マツヨイグサ・オオマツヨイグサの俗称。ツキミグサ。[季]夏。

月見酒

つきみざけ [3] 【月見酒】
月を見ながら飲む酒。

月見野遺跡群

つきみのいせきぐん 【月見野遺跡群】
神奈川県大和市の目黒川流域に分布する旧石器時代遺跡群。広域調査により,石器群の層位編年や礫(レキ)群・ブロックの構造が把握され,旧石器研究を進展させた。

月角差

げっかくさ [3] 【月角差】
月の黄経運動の不等(遅速)の一種。振幅〇・〇三度。周期は一朔望月(サクボウゲツ)(二九・五三〇六日)。地球と月とがその共同重心の周りを互いに他を振り回しつつ運動することにより生ずる。

月計

げっけい [0] 【月計】
毎月の会計。月々の収支。

月評

げっぴょう [0] 【月評】
その月の出来事や発表された作品などについて毎月行われる批評。「文芸―」

月評

げっぴょう【月評】
a monthly review.

月詣で

つきもうで [3] 【月詣で】 (名)スル
「月参り」に同じ。

月読み

つくよみ 【月夜見・月読み】
(1)月の異名。つきよみ。「―の光に来ませ/万葉 670」
(2)月の神。「―の持てるをち水い取り来て/万葉 3245」

月読み

つきよみ 【月夜見・月読み】
⇒つくよみ(月夜見)

月読宮

つきよみのみや 【月読宮】
伊勢市北中村にある,皇大神宮の別宮。祭神は月読尊。

月読尊

つくよみのみこと 【月読尊・月夜見尊】
日本神話の神。伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)の子。夜の食国(オスクニ)あるいは滄海原(アオウナバラ)を統治する神とされる。

月謝

げっしゃ【月謝】
<pay> a monthly fee.月謝無料 No tuition is charged.

月謝

げっしゃ [0] 【月謝】
教授を受ける謝礼として毎月支払う金。また,授業料。

月賦

げっぷ【月賦】
<buy on> monthly installments.6か月の〜で by six months' installments.‖月賦販売 the installment plan; <英> the hire-purchase system.

月賦

げっぷ [0] 【月賦】
(1)「月賦払い」「月賦販売」の略。「―で買う」
(2)月々のわりあて。月わり。[日葡]

月賦

つきふ [0] 【月賦】
月割り。げっぷ。「―ニシテ金ヲ払ウ/ヘボン」

月賦払い

げっぷばらい [4] 【月賦払い】
代金を一度に払わないで,月々に分割して支払うこと。

月賦販売

げっぷはんばい [4] 【月賦販売】
代金を月々に分割して支払わせる契約で商品を販売すること。

月越し

つきごし [0] 【月越し】
月をまたぐこと。翌月にかかること。

月足らず

つきたらず [3] 【月足らず】
胎児が一〇か月に満たないで生まれること。また,その子。早産。「―で生まれる」

月足らずで

つきたらず【月足らずで】
<be born> before its time.〜の赤ん坊 a premature baby.

月跨がり

つきまたがり [3] 【月跨がり】
月をまたぐこと。次の月にかかること。

月輪

がちりん グワチ― [0] 【月輪】
(1)完全に円形の月。仏の智徳が欠けることなく円満であること,衆生の菩提心などの象徴とされることが多い。がつりん。げつりん。
(2)「月輪観」の略。

月輪

がつりん グワツ― 【月輪】
⇒がちりん(月輪)

月輪

げつりん [0] 【月輪】
〔丸く輪のように見えることから〕
月。がちりん。「―嶺に廻りて/海道記」

月輪熊

つきのわぐま [4] 【月輪熊】
クマ科の哺乳類。黒色で前胸部に V 字形または三日月形の白斑,いわゆる月の輪がある。頭胴長1.2〜1.9メートル。ヒマラヤから中国・台湾・朝鮮などに分布し,日本には亜種ニホンツキノワグマが生息する。冬は樹洞などで冬眠し,その間に雌は子を産む。くろくま。

月輪観

がちりんかん グワチ―クワン [3] 【月輪観】
〔仏〕 密教の代表的観法の一。月輪の図の前に座し,自己の心と月輪の同一を観ずる瞑想法。

月輪関白

つきのわかんぱく 【月輪関白】
〔京都東山月輪に山荘を営んだことから〕
九条兼実の異名。

月送り

つきおくり [3] 【月送り】
(1)その月にするべきことを,順々に次の月にのばすこと。
(2)月ごとに発送すること。

月遅れ

つきおくれ [3] 【月遅れ・月後れ】
(1)旧暦での行事を新暦のその月日にせず,一か月おくらせてすること。《月後》「―のお盆」
(2)月刊雑誌などで,その月に出る号以前に出たもの。《月遅》「―の雑誌」

月遅れ

つきおくれ【月遅れ(の雑誌)】
a back number (of a magazine).

月長石

げっちょうせき [3] 【月長石】
長石の一種。ある面でカットすると,美しい青色の金属的な内光があらわれる。六月の誕生石。ムーンストーン。

月間

げっかん [0] 【月間】
一か月間。特に,行事などの行われる一か月間。「交通安全―」

月隠り

つきごもり 【月隠り・晦】
〔「つきこもり」とも。月が隠れる意から〕
月の末日。みそか。つごもり。[新撰字鏡]

月雇い

つきやとい [3] 【月雇い】
(1)一か月限りの契約で雇うこと。また,その雇われた人。
(2)月々の給料の額を定めて雇うこと。また,その雇われた人。

月雇の

つきやとい【月雇の】
hired by the month.→英和

月雪花

つきゆきはな [2][2][2][2] 【月雪花】
⇒雪月花(セツゲツカ)

月震

げっしん [0] 【月震】
月でおこる地震。

月面

げつめん【月面】
the lunar surface.〜歩行(着陸) a moonwalk (moon landing).

月面

げつめん [0] 【月面】
月の表面。

月面図

げつめんず [3] 【月面図】
地球の地図と同様に月の表面の地形を記した地図。

月面宙返り

げつめんちゅうがえり [7] 【月面宙返り】
体操の鉄棒演技の一。体を左右にひねりながら回転させる下り技。ムーン-サルト。

月頃

つきごろ 【月頃】
この数か月間。「妹が目を跡見(トミ)の崎の秋萩はこの―は散りこすなゆめ/万葉 1560」

月頭

つきがしら 【月頭】
月の初め。「―には東に候ふ,月じりには西に候ふ/平家 10」

月額

げつがく [0] 【月額】
ひと月あたりの金額。

月額

げつがく【月額】
the monthly sum[amount].

月食

げっしょく [0] 【月食・月蝕】
太陽光による地球の影が月面に投じて,月面が欠けて見える現象。月面の一部が欠ける部分月食,全部が欠けて見える皆既月食とがある。

月食[蝕]

げっしょく【月食[蝕]】
an eclipse of the moon;→英和
a lunar eclipse.

月餅

げっぺい [0] 【月餅】
中国風の焼き菓子。干し柿・クルミなどを入れた餡(アン)を小麦粉の生地で包んだ円形のもの。中国で,中秋の名月に供えたり,人に贈ったりしたという。

月鼈

げつべつ [0] 【月鼈】
〔「鼈」はすっぽんの意〕
月とすっぽん。両者の違いが激しいことのたとえ。雲泥。「―の差」

月齢

げつれい【月齢】
the moon's age.

月齢

げつれい [0] 【月齢】
新月の時を〇・〇として,次の新月までの経過時間を一日単位で表したもの。月の満ち欠けの度合を表す。満月はほぼ月齢一四・八。

ゆう イウ [1] 【有】
(1)あること。存在すること。「無から―を生じる」
(2)持つこと。持ちもの。所有。「わが―に帰する」
(3)〔仏〕「有(ウ)」に同じ。
(4)漢語名詞の上に付いて,…があるという意を表す。「―資格者」
⇔無

う [1] 【有】
〔仏〕
〔梵 bhava〕
(1)存在。存在物。事物。実在。
⇔無
⇔空
(2)苦が存し,生死輪廻(シヨウジリンネ)のある世界。
→三有(サンヌ)
(3)一回の輪廻の生死を四つに区切ったもの。
→四有
(4)「有見(ウケン)」に同じ。

有する

ゆう・する イウ― [3] 【有する】 (動サ変)[文]サ変 いう・す
持っている。所有する。「資格を―・する」「すぐれた能力を―・する」

有する

ゆうする【有する】
have;→英和
possess;→英和
own;→英和
enjoy;→英和
be gifted[endowed] <with> (天性を).

有らつしやる

あらっしゃ・る 【有らつしやる】 (動ラ四)
〔「あらせらる」の転〕
(「であらっしゃる」の形で)補助動詞的に用いられる。「である」の尊敬の言い方。…でいらっしゃる。「これから先は,おまはんはどうなさるつもりで―・るのだねえ/人情本・恵の花」

有らぬ世

あらぬよ 【有らぬ世】 (連語)
別の世界。また,あの世。後世(ゴセ)。「―に生れたらむ人は/源氏(手習)」

有らぬ思い

あらぬおもい 【有らぬ思い】 (連語)
思ってはならないのに,おさえることのできない思い。「月はただむかふばかりのながめかな心のうちの―に/風雅(恋一)」

有らぬ様

あらぬさま 【有らぬ様】 (連語)
(1)これまでとは変わったようす。違ったふう。「御たたう紙に,いたう―に書きかへ給ひて/源氏(夕顔)」
(2)望ましくないようす。「―なるよそほひに罷成て/平家 7」

有られぬ

あられぬ 【有られぬ】 (連語)
〔動詞「あり」に可能の助動詞「る」と打ち消しの助動詞「ず」の連体形「ぬ」の付いたもの。連体詞的に用いる〕
とんでもない。不都合な。あるまじき。あらぬ。「おはぐろ落しつ―さまで/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

有られる

あら∘れる 【有られる】 (連語)
〔「れる」は尊敬の助動詞。「いらっしゃる」より少し改まった言い方〕
「ある」「いる」の尊敬語。「お子さまが二人―∘れる」「生物学者で―∘れる」

有らん限り

あらんかぎり【有らん限り】
all;→英和
as much as possible;to the best of one's power.〜の声で at the top of one's voice.

有らん限り

あらんかぎり 【有らん限り】 (連語)
あるかぎり。あるだけ全部。「―の力をふり絞る」

有り

あ・り 【有り・在り】 (動ラ変)
⇒ある

有り

あり 【在り・有り】
〔動詞「ある」の連用形から〕
あること。存在すること。多く「ありの…」の形で用いられる。
→ありのまま
→ありのすさび
→ありのことごと

有りうる

ありうる【有りうる(えない)】
(im)possible;→英和
(im)probable;→英和
(un)likely.→英和

有りっ丈

ありったけ [0] 【有りっ丈】
〔「ありたけ」の転〕
■一■ (名)
あるもの全部。ある限り。「―の金を使う」「―の力を出す」
■二■ (副)
可能な限り物事をするさま。できるだけ。「―遠くへ投げる」

有りっ限

ありっきり 【有りっ限】 (副)
「ありきり」に同じ。「あれば―つかふ/滑稽本・浮世風呂 4」

有りつる

ありつる 【有りつる】 (連語)
〔「つる」は完了の助動詞「つ」の連体形〕
さき程の。いま述べた。例の。連体詞的に用いる。「―女房とりついで,小督殿に参らせたり/平家 6」

有りとし有る

ありとしある 【有りとし有る】 (連語)
〔「し」は強意の助詞〕
「ありとある」に同じ。「―人は皆浮雲(フウン)の思ひをなせり/方丈記」

有りと有らゆる

ありとあらゆる 【有りと有らゆる】 (連語)
「あらゆる」を強めた言い方。すべての。ある限りの。連体詞的に用いる。「―手段を講ずる」

有りと有る

ありとある 【有りと有る】 (連語)
すべての。あらゆる。ありとあらゆる。連体詞的に用いる。「家の中に―もの,声を調(ソロ)へて泣かなしむ/平家 12」

有りの侭

ありのまま【有りの侭】
the (plain) truth;→英和
a fact.→英和
〜の frank;→英和
plain;→英和
candid.→英和
〜に frankly;plainly;→英和
as it is.〜を言えば to tell the truth.

有りの儘

ありのまま [5] 【有りの儘】
実際にあったとおり。事実のまま。ありてい。「―の姿」「―(に)話す」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

有りの実

ありのみ [0][3] 【有りの実】
梨(ナシ)の実。[季]秋。
〔音が「無し」に通ずるのを嫌って,対義の「有り」を用いた語〕

有りの尽

ありのことごと 【有りの悉・有りの尽】
ある限り。ありたけ。残らず。「布肩衣―着襲(ソ)へども/万葉 892」

有りの悉

ありのことごと 【有りの悉・有りの尽】
ある限り。ありたけ。残らず。「布肩衣―着襲(ソ)へども/万葉 892」

有りふれた

ありふれた【有りふれた】
common;→英和
ordinary;→英和
commonplace;→英和
hackneyed.→英和

有りもしない

ありもしない【有りもしない】
imaginary;→英和
nonexistent;fancied.

有りもしない

ありもし∘ない 【有りもしない】 (連語)
現実には存在しない。存在する可能性もない。「―∘ない話をする」

有りや無しや

ありやなしや 【有りや無しや】 (連語)
(1)有るか無いか。有無。有りや否や。「あふことの―も見も果てで/続後撰(恋二)」
(2)生きているかどうか。無事かどうか。「名にし負はばいざ事とはむ都鳥わが思ふ人は―と/伊勢 9」
(3)真実であるかどうか。実否。「―を聞かぬ間は,見えたてまつらむも恥づかし/源氏(浮舟)」

有り丈

ありたけ [0] 【有り丈】
〔「ありだけ」とも〕
■一■ (名)
「ありったけ{■一■}」に同じ。「―の声をふりしぼって叫ぶ」
■二■ (副)
「ありったけ{■二■}」に同じ。「白い髯を―生やし/夢十夜(漱石)」

有り付かはし

ありつかわ・し 【有り付かはし】 (形シク)
似つかわしい。ふさわしい。「姿ありさまの―・しく/住吉」

有り付き顔

ありつきがお 【有り付き顔】
落ち着いた顔つき。物慣れた顔。「慣れたる人は,こよなく何事につけても―に/更級」

有り付く

ありつ・く [0][3] 【有り付く・在り付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)長い間求めていたものをやっとのことで手に入れる。「飯(メシ)に―・く」「仕事に―・く」
(2)その状態が続く。その事に慣れる。「さる方に―・きたりしあなたの年ごろ/源氏(蓬生)」
(3)落ち着く。「 あらぬ所に渡りて,―・かず,花々ともてかしづかれ給ふ有様/狭衣 1」
(4)住みつく。安住する。長くそこに住む。「国に大水出で,人を流し里を失ふ。然れば,民―・く事難し/今昔 10」
(5)男が女の家に居つく。結婚する。「わざと―・きたる男となくて,ただ時々かよふ人などぞありける/宇治拾遺 3」
(6)似合う。板につく。「あざやかなる,花のいろいろ,につかはしからぬを,さし縫ひ着つつ―・かずとり繕ひたる姿ども/源氏(総角)」
(7)ある身分・環境に生まれつく。「もとより―・きたる,さやうのなみなみの人/源氏(蓬生)」
(8)生活の糧(カテ)を得る。「年ごろ身貧しくして,世に―・く方もなかりけるほどに/今昔 27」
[可能] ありつける
■二■ (動カ下二)
(1)頼り先を得させる。住みつかせる。「絵なんど見せ,遊び戯れて―・けけるままに/沙石 5」
(2)身を固めさせる。仕官させる。「今まで―・けざるこそ,心にかかり候へども/曾我 4」

有り体

ありてい [0] 【有り体】
(多く「ありていに」の形で用いる)ありのままであること。「―に言えば」「少しも恐るる所なければ,―に陳述せよ/変目伝(柳浪)」

有り余る

ありあま・る [4][0] 【有り余る】 (動ラ五[四])
必要以上にたくさんある。余るほど豊富にある。「―・る才能をもつ男」

有り余る

ありあまる【有り余る】
be in excess;have too many[much];have more than enough.〜ほどの enough and to spare;ample.→英和

有り内

ありうち [0] 【有り内】
世間でよくあること。ありがち。「女の気絶するのは―です/鉄仮面(涙香)」

有り切れ

ありぎれ [0] 【有り切れ】
ありあわせの布。はぎれ。

有り勝ち

ありがち [0] 【有り勝ち】 (形動)[文]ナリ
よくあるさま。しばしば起こりやすいさま。「若者に―なあやまち」

有り勝ちな

ありがち【有り勝ちな】
frequent;→英和
common <to> ;→英和
incidental <to> ;→英和
usual <with a person> ;→英和
liable[apt] <to do> .→英和

有り合い

ありあい [0] 【有り合い】
たまたまそこにあること。ありあわせ。「久振(ヒサシブリ)で来たから何でも―で一つ…飲まして遣りませう/真景累ヶ淵(円朝)」

有り合う

ありあ・う [0][3] 【有り合う・在り合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ちょうどそこにある。ありあわせる。「どつさり―・ふ長椅子に身を落し/ふらんす物語(荷風)」
(2)たまたまそこに居あわせる。「いたれりし国にてぞ子生めるものども―・へる/土左」
(3)行きあう。偶然出会う。「路のほどなどに夜行の夜などもおのづから―・ふらむ/栄花(初花)」

有り合す

ありあわ・す [4] 【有り合(わ)す・在り合(わ)す】
■一■ (動サ五)
〔下一段動詞「ありあわせる」の五段化〕
「ありあわせる」に同じ。「丁度―・した箒木を背後(ウシロ)に秘(カク)しつ/社会百面相(魯庵)」
■二■ (動サ下二)
⇒ありあわせる

有り合せ

ありあわせ [0] 【有り合(わ)せ】
たまたまその場にあること。また,そのもの。「―の材料を使った料理」

有り合せる

ありあわ・せる [5][0] 【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ありあは・す
(1)ちょうどその場にある。たまたまそこにある。「―・せた材料で作ったもの」
(2)都合よくその場に居合わせる。「折節御前に豊田隼人といふ大目付―・せ/浮世草子・武道伝来記 3」

有り合わす

ありあわ・す [4] 【有り合(わ)す・在り合(わ)す】
■一■ (動サ五)
〔下一段動詞「ありあわせる」の五段化〕
「ありあわせる」に同じ。「丁度―・した箒木を背後(ウシロ)に秘(カク)しつ/社会百面相(魯庵)」
■二■ (動サ下二)
⇒ありあわせる

有り合わせ

ありあわせ [0] 【有り合(わ)せ】
たまたまその場にあること。また,そのもの。「―の材料を使った料理」

有り合わせる

ありあわ・せる [5][0] 【有り合(わ)せる・在り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ありあは・す
(1)ちょうどその場にある。たまたまそこにある。「―・せた材料で作ったもの」
(2)都合よくその場に居合わせる。「折節御前に豊田隼人といふ大目付―・せ/浮世草子・武道伝来記 3」

有り形

ありかた [3] 【在り方・有り形】
(1)物事のあるべき姿。「政治の―」
(2)現在ある形。ありさま。実情。「其の消息及び地形の―を伺ひたまふ/日本書紀(景行訓)」

有り得

あり・う 【有り得】 (動ア下二)
⇒ありうる

有り得ない

ありえ∘ない 【有り得ない】 (連語)
あるはずがない。「そんなことは―∘ない」
→有り得る

有り得べからざる

ありうべからざる 【有り得べからざる】 (連語)
〔文語動詞「有り得」+助動詞「べし」の未然形「べから」+助動詞「ず」の連体形「ざる」〕
あるはずがない。あってはならない。「―出来事」

有り得べき

ありうべき 【有り得べき】 (連語)
あっても不思議はない。ありそうな。「―事態」

有り得る

あり・うる [3] 【有り得る】 (動ア下二)[文]ア下二 あり・う
存在する可能性が十分ある。あることが考えられる。あって当然である。「―・うるケース」「そんなことは―・えない」
〔古語の下二段動詞「ありう」が,現代語でも「ありえる」という形にならないで,例外的に下二段活用を保っているもの〕
→うる(得る)

有り有り

ありあり [3] 【有り有り・在り在り】 (副)
(1)ある状態がはっきりと外に現れているさま。「弱点が―(と)わかる」「ネチネチした気性が―と知れる/社会百面相(魯庵)」
(2)あたかも目の前にあるように心に感じられるさま。まざまざ。「当時の光景が―と浮かぶ」

有り有りし

ありあり・し 【有り有りし・在り在りし】 (形シク)
(1)実際にあったとおりである。ありのままである。「いみじう有心に心深く,大人のやうにおはすれば,―・しう,よに宣はじと思す/宇津保(楼上・下)」
(2)当然あるべきさまである。望ましい状態である。「―・シイテイデゴザル/日葡」
(3)もっともらしい。本当らしく見える。「―・しく云へば,若気ゆゑ実(マコト)と思ひ/信長公記」

有り有りて

ありありて 【有り有りて・在り在りて】 (副)
〔動詞「あり」を重ね,それに助詞「て」が付いたもの〕
(1)引き続きこのままの状態でいて。「―後も逢はむと/万葉 3113」
(2)長い時間がたったあとに。とどのつまり。あげくのはてに。「―かく遥かなる国になりにたり/更級」

有り様

ありよう [3][0] 【有り様】
(1)物事の状態。ありさま。ようす。「政治の―」
(2)実際にあったとおりの状態。ありのまま。ありてい。実情。「―に言えば/めぐりあひ(四迷)」
(3)あるべき姿。理想的なあり方。「義務教育の―を考える」
(4)あるべきはず。あるわけ。「そんな馬鹿げたことは―がない」

有り様

ありさま [2][0] 【有(り)様】
(1)物事の状態。ようす。「世の―」
(2)人の置かれている状態。身分・境遇など。「数ならぬ―なめれば/源氏(宿木)」

有り気

ありげ [3][0] 【有り気】 (名・形動)[文]ナリ
ありそうな様子であるさま。多く名詞を受けて,その語が表す意味があるようだの意を表す。「いわく―」「意味―に笑う」「由緒―」

有り無し

ありなし 【有り無し】
■一■ (名)
あるかないか。また,いるかいないか。「世に―を知らるるかたなくて/浜松中納言」
■二■ (形動ナリ)
(1)あるかないか,また,いるかいないか分からぬほどにかすかなさま。「北の方年老い給て,―にて聞えなどすめれど/栄花(様々の悦)」
(2)あってもなくてもよいほどに軽く扱うさま。あっても無用なさま。「殿様我を―にあそばし/浮世草子・一代女 3」

有り無しの日

ありなしのひ 【有り無しの日】
平安時代,陰暦五月二五日をいう。この日は村上天皇の忌日で,急な用件を除いては政務は行われなかった。

有り触れる

ありふ・れる [0][4] 【有り触れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ありふ・る
世間のどこにでもある。珍しくない。多く「ありふれた…」「ありふれている」の形で用いる。「ごく―・れた花」

有り金

ありがね [0] 【有り金】
今,もっている金。手もとにあるだけの金。「―をはたいて買う」

有り金

ありがね【有り金】
cash in hand;what money a person has.

有り限

ありきり 【有り限】
〔「きり」は接尾語〕
あるだけ全部。ありったけ。ありっきり。「此酒の―にあそぶなれば/浮世草子・一代女 2」

有り難

ありがた 【有(り)難】
(形容詞「ありがたい」の語幹)

有り難い

ありがた・い [4] 【有(り)難い】 (形)[文]ク ありがた・し
□一□
(1)(人の好意や協力に対して)感謝にたえない。かたじけない。「ご配慮ほんとうに―・いことです」「―・く頂戴(チヨウダイ)いたします」
(2)自分にとって好都合な状態で,うれしい。「―・いことに晴れてきた」
(3)自然に伏し拝みたくなるようなさまである。尊い。「―・いお経」
□二□
(1)ありそうにない。ほとんど例がない。めったにない。珍しい。「―・きもの,舅(シユウト)にほめらるる婿(ムコ)/枕草子 75」
(2)生きていることが難しい。暮らしにくい。「世の中は―・くむつかしげなるものかな/源氏(東屋)」
(3)めったにないほどすぐれている。「あしこにある子の母いと心よく―・き人なり/宇津保(蔵開下)」
〔原義はあることがむずかしいの意で,「あり」を存在の意で用いると□二□(1),生存の意で用いると□二□(2)の意となる。めったにない意から□二□(3)の意が生じ,中世以降は□一□(3)の意でも用いられた。近世に入ると,その行為などをもったいないと感謝することから□一□(1)(2)の意で多用されるようになった〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

有り難う

ありがとう [2] 【有(り)難う】
〔形容詞「有り難い」の連用形「有り難く」のウ音便〕
感謝の気持ちを表す言葉。感動詞的にも用いる。「教えてくれて―」「どうも―」
〔丁寧な言い方では,下に「ございます」「存じます」を付けて用いる〕

有り難屋

ありがたや [0] 【有(り)難屋】
(1)神仏をむやみに信じてありがたがる人。
(2)権威ある人の説をむやみに尊重する人。

有り難山

ありがたやま 【有(り)難山】
「ありがたい」意をしゃれていう語。「これは―のとんびからす/黄表紙・栄花夢」

有り難涙

ありがたなみだ [5] 【有(り)難涙】
ありがたくて流す涙。感謝の涙。「手厚き取扱ひ―に呉れける/露小袖(乙羽)」

有り難迷惑

ありがためいわく [5] 【有(り)難迷惑】 (名・形動)[文]ナリ
人の親切や好意などをありがたいと思いながら,かえって迷惑に感じられること。また,そのさま。「―な援助」

有り顔

ありがお 【有り顔】
いかにもそのようでありげな顔つき。まことしやかな顔つき。「いとうつくしうおはすと―に聞えなして/栄花(衣の珠)」

有り高

ありだか [2][0] 【有り高】
現在有るだけの量。現在高。

有り高

ありだか【有り高】
the amount[balance]in hand;the goods in stock (品).

有る

あ・る [1] 【有る・在る】 (動ラ五)[文]ラ変 あ・り
□一□
❶物が存在する。
(1)(何が存在するかが問題の場合)存在する。「山にはまだ雪が―・る」「この川の真ん中に国境が―・る」「何かいい方法が―・るといいのだが」
(2)(その物が存在すること自体は自明で,場所が問題である場合)位置する。「本社は大阪に―・る」「その町は札幌の北三〇キロの所に―・る」「事故の責任は私に―・る」
❷人が存在する。
(1)(誰が存在するかが問題の場合)いる。「昔々,ある所におじいさんとおばあさんが―・りました」「今は昔,竹取の翁といふもの―・りけり/竹取」
(2)人が死なずに生存する。「先生の―・りし日をしのぶ」
(3)(その人が存在すること自体は自明のことで,場所が問題である場合)人がある場所に滞在する。そこに暮らす。「当時彼はパリに―・って絵の勉強をしていた」「彼女は今病の床に―・る」
(4)人がある特別の地位や環境にいる。「逆境に―・っても望みを捨てない」「長年にわたって理事長の職に―・る」
❸所有している。持っている。
(1)人が財産などを所有している。「彼には財産が―・る」「お隣にはいい車が―・る」
(2)ある人が,家族・親戚・友人などをもっている。「大阪に親戚が―・る」「妻子の―・る身」
(3)物や人などが,ある要素や,付属的・付随的な物を持っている。「サメには鋭い歯が―・る」「あの人は顔にほくろが―・る」
(4)人や物がある属性をもっている。「彼女には気品が―・る」「ニンニクには独特の匂いが―・る」
(5)人などがある能力・実績・経験を持っている。「彼は力が―・る」「相当の学力が―・る」「政界に影響力が―・る」
(6)人が,ある考え・記憶・感覚を持っている。「私にいい考えが―・る」「この説にはいろいろ疑問が―・る」
(7)人が,何か解決・処理すべき事柄をもっている。「用事が―・るのでお先に失礼する」「ちょっと相談が―・るんだけど」
❹(数量を表す語を副詞的に受けて)その物の数・量・重さ・長さ・時間などが…だということを表す。「頭が二つ―・る蛇」「重さが一〇トンも―・る岩」「運動会まであと一週間―・る」
❺動作・現象が実現する。
(1)何か事が起こる。「踏切で事故が―・った」「二人の間に何か―・ったんですか」「二度―・ることは三度―・る」
(2)行事・催し・会合などが行われる。「これから会議が―・る」

(1)(「…とある」の形で)他人の文章を引用して示す。…と書かれている。「法律の条文には『…』と―・る」「彼の手紙には『来月帰国する』と―・った」
(2)(「…とあって」の形で)状況・場合が…であるので。…なので。「子供の日と―・ってどこの遊園地も親子連れでいっぱいだ」「全体で決まったと―・っては断れない」
(3)(「…することがある」「…したことがある」などの形で)時には…する,過去に…した経験をもつ,などの意を表す。「時に内容の一部を変更することが―・る」「何度か京都へ行ったことが―・る」
(4)(「…にあっては」の形で)人間集団・社会を表す名詞を受け,そこにおいては,の意を表す。「わが党に―・っては常に国民の要望にこたえる政策を作っていきたい」
□二□(補助動詞)
❶名詞に断定の助動詞「だ」の連用形「で」を添えたものに付いて,指定の意を表す。
(1)ある物事と他の物事とが等しい関係にあることを表す。「彼は学生で―・る」「一足す二は三で―・る」
(2)ある物事が何らかの類に属することを表す。「トラはネコ科の動物で―・る」「吾輩は猫で―・る」
(3)ある状態,ある事態にあることを表す。「あたりは一面の銀世界で―・る」「彼はもう退職したはずで―・る」
(4)古語では,断定の助動詞「なり」「たり」の連用形「に」「と」を添えたものに付く。「一つ松人に―・りせば太刀佩(ハ)けましを/古事記(中)」「なかなかに人と―・らずは酒壺になりにてしかも酒にしみなむ/万葉 343」
❷種々の語に付いて,そういう状態である,そういう性質をもっている意を表す。「ある」の前に助詞の入ることもある。
(1)形容詞・形容動詞の連用形に付く場合。「うれしくも―・り,悲しくも―・る」「狭くは―・っても楽しいわが家」「ここは静かで―・る」「みんな親切で―・った」
(2)副詞「かく」「しか」「さ」などに付く場合。「世の中は恋繁しゑやかくし―・らば梅の花にもならましものを/万葉 819」
(3)打ち消しの助動詞「ず」,推量の助動詞「べし」の連用形に付く場合。「あすよりはみ山隠りて見えずかも―・らむ/古事記(下)」「かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずそ―・るべく―・りける/万葉 3739」
❸動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,動作・作用の完了・継続・残存の意を表す。主として他動詞を受ける。
(1)ある動作・作用の結果が続いていることを表す。「窓が開けて―・る」「小さく刻んで―・る」
(2)準備がきちんとなされていることを表す。「あすの事はちゃんと予習して―・る」「表に車を待たせて―・る」「きれいに継いで―・る」
❹動詞の連用形に助詞「つつ」を添えた形に付いて,動作・作用の進行を表す。「太陽が山の端に沈みつつ―・る」「病状はだんだんとよくなりつつ―・る」
〔翻訳文の影響で,「書物を読みつつ―・る」のように継続する動作についても用いることがある〕
❺動作性の漢語名詞または動詞の連用形に付いて,その動作をする人に対する尊敬の意を表す。
(1)接頭語「御」によって敬意を添えることが多い(現代語ではややふざけた場合にしか言わない)。「どうぞ御笑覧―・れ」「正月五日,主上御元服―・つて/平家 1」「少し御まどろみ―・りける御夢に/太平記 3」
(2)(「御…あらせられる」の形で)非常に高い敬意を表す。「殿下が会場に御臨席―・らせられる」「伊勢神宮に御参拝―・らせられる」
〔(1)中世後期の口語ではラ行四段が一般的となる。(2)現代語では,「ある」の打ち消しの言い方として,「あらない」は用いられず,「ない」の語が用いられる。ただし,近世には,ごくまれに,「せく事はあらない/浄瑠璃・宵庚申(上)」などの例がみられる〕
[慣用] 上には上が―・気が―・名が―・花も実も―・一癖―・脈が―/心ここに有らず

有るか無きか

有るか無きか
(1)あると言えば言えるが,ほとんどないと言ってよいほどはかないさま。たよりないさま。弱々しいさま。「かげろふの―にけぬる世なれば/後撰(雑二)」
(2)存在するかしないか。「思ふべきわが後の世は―なければ/新古今(雑下)」

有るか無し

有るか無し
あるかないかわからないほど少量であること。わずか。「―(か)の分量」

有るにも有ら∘ず

有るにも有ら∘ず
確かに生きているともいえないような状態。正気でない状態にもいう。「さりともと思ふらんこそ悲しけれ―∘ぬ身を知らずして/伊勢 65」

有るべかし

あるべか・し 【有るべかし】 (形シク)
〔「有るべかり」の語幹「あるべか」を形容詞化した語〕
もっともらしい。ふさわしい。「うちのことばは,…いと―・しう書きなし/蜻蛉(下)」

有るべき

あるべき 【有るべき・在るべき】 (連語)
〔「べき」は助動詞「べし」の連体形。連体詞のように用いる〕
そうあるのが当然の。のぞましい。「学生の―姿」

有るまじき

あるまじき 【有るまじき】 (連語)
〔「まじき」は助動詞「まじ」の連体形。連体詞のように用いる〕
あってはならない。ふつごうな。「教師に―行為」

有るまじき

あるまじき【有るまじき】
improper;→英和
unbecoming;→英和
unworthy.→英和

有る事無い事

有る事無い事
本当のこととうそのこと。「―を言いふらす」

有る図

あるず 【有る図】 (名・形動)
よくあること。よく起こること。また,そのさま。「御身のため悪(ア)ししといふも―なやつと/黄表紙・啌多雁取帳」

有る時払い

あるときばらい [5] 【有る時払い】
支払いの期限を決めずに,金のある時に払うこと。

有る限り

有る限り
あるだけみんな。残らず。あるったけ。「―の食糧をくいつくす」

有れかし

あれかし 【有れかし】 (連語)
〔「かし」は強意の終助詞〕
あってほしい。「かく―と祈る」

有ろうことか

あろうことか アラウコト― 【有ろうことか】 (連語)
こんなことがあってよいものか,いやとんでもないことだ。「―他人の物を盗むなんて」

有主風

うしゅふう [0] 【有主風】
師をよく見て稽古し,芸を自分のものとして体得し切った境地。世阿弥の語。「其物になる所,則―の士手なるべし/至花道」
→無主風

有乳山

あらちやま 【愛発山・有乳山・荒血山】
福井県敦賀市の南方一帯の山。古代,愛発関が置かれた。((歌枕))「八田(ヤタ)の野の浅茅色付く―峰の沫雪寒く降るらし/万葉 2331」

有事

ゆうじ イウ― [1] 【有事】
平常と変わった事件があること。戦争などの一大事。「一朝―の際」

有事の際に

ゆうじ【有事の際に】
in case of[in an]emergency.

有事法

ゆうじほう イウ―ハフ [0][3] 【有事法】
外国による侵略や大規模な災害・騒乱などの緊急事態における,治安維持や,経済・社会秩序について定める法律。日本では警察法・自衛隊法・災害対策基本法に緊急事態の特別措置を定めるが,包括的な有事法は憲法の予定しないものである。

有事立法

ゆうじりっぽう イウ―パフ [4] 【有事立法】
戦争などの有事を想定し,これに対処するために制定される法規の総称。
→戦時立法

有事規制

ゆうじきせい イウ― [4] 【有事規制】
特別の事態が発生したとき,資本取引などに対し行うことができる規制。外国為替及び外国貿易管理法は原則として自由取引を認めているが,例外的にこの措置がとられる。

有人

ゆうじん イウ― [0] 【有人】
乗り物・機械・設備などに,操作する人が乗っていること。
⇔無人
「―飛行」「―衛星」

有人の

ゆうじん【有人の】
manned <flight> .→英和

有休

ゆうきゅう イウキウ [0] 【有休】
「有給休暇」の略。有給。

有位

ゆうい イウヰ [1] 【有位】
位階を持っていること。うい。
⇔無位
「―の者」

有体

ありてい【有体】
⇒有りの侭(まま).

有体物

ゆうたいぶつ イウタイ― [3] 【有体物】
〔法〕 人間以外で,空間の一部を占める有形的存在である物。民法上の「物(モノ)」とは有体物をいう。
⇔無体物
→物■一■□二□(2)

有余

ゆうよ イウ― [1] 【有余】
(1)余りあること。余った数。余分。残余。
(2)〔「有」は「また」の意〕
数を表す語に付けて,それよりもやや多い意を表す。余り。「十―年」「十年―」

有余

ゆうよ【有余(の)】
more than;over;→英和
above.→英和
百人有余 over a hundred people.

有余涅槃

うよねはん [3] 【有余涅槃】
〔仏〕 煩悩は断滅したが,肉身が存在する段階の涅槃。有余依(ウヨエ)涅槃。
⇔無余涅槃

有作

うさ 【有作】
因縁によって生じたもの。有為。
⇔無作(ムサ)
「―無作の諸法の相を見ざる所/栄花(玉の台)」

有価

ゆうか イウ― [1] 【有価】
金銭上の価値があること。

有価物

ゆうかぶつ イウ― [3] 【有価物】
経済上の価値のある有体物。

有価証券

ゆうかしょうけん【有価証券】
valuable securities;a negotiable paper.

有価証券

ゆうかしょうけん イウ― [4] 【有価証券】
財産権を表示する証券で,その権利の移転または行使に証券が必要なもの。手形・小切手・株券・債券・船荷証券・倉庫証券・貨物引換証・商品券の類。

有価証券偽造罪

ゆうかしょうけんぎぞうざい イウ―ギザウ― [4][2] 【有価証券偽造罪】
行使の目的で有価証券を偽造・変造または虚偽の記入をする犯罪。

有価証券報告書

ゆうかしょうけんほうこくしょ イウ― [4][0] 【有価証券報告書】
有価証券の発効を認められている会社が,会社内容について大蔵省に提出する報告書。

有償

ゆうしょう イウシヤウ [0] 【有償】
相手から受けた利益に対して,つぐない報いること。代価を支払うこと。
⇔無償
「建物を―で払い下げる」

有償の

ゆうしょう【有償の】
《法》onerous.→英和
有償契約 an onerous contract.

有償取得

ゆうしょうしゅとく イウシヤウ― [5] 【有償取得】
有償行為に基づいて物または権利を取得すること。売買・交換などによる取得がその典型。

有償契約

ゆうしょうけいやく イウシヤウ― [5] 【有償契約】
当事者双方が相互に代償(対価)の給付を行う契約。売買・賃貸借など。
⇔無償契約

有償治験薬

ゆうしょうちけんやく イウシヤウ― [6] 【有償治験薬】
臨床試験中の薬剤のうち有償のもの。

有償行為

ゆうしょうこうい イウシヤウカウヰ [5] 【有償行為】
一方の給付に対して代償(対価)の与えられる法律行為。
⇔無償行為

有利

ゆうり イウ― [1] 【有利】 (名・形動)[文]ナリ
(1)利益のあること。より多くの利益の望めること。また,そのさま。「―な投資」
(2)都合のよいこと。うまく事の進む見込みのあること。また,そのさま。
⇔不利
「―な位置を占める」「戦局が―に展開する」
[派生] ――さ(名)

有利な

ゆうり【有利な】
profitable;→英和
paying;[好都合]advantageous;→英和
favorable.

有刺

ゆうし イウ― [1] 【有刺】
とげが出ていること。

有刺鉄線

ゆうしてっせん イウ― [4] 【有刺鉄線】
撚(ヨ)り合わせた針金に,短く切った針金をとげのようにからませたもの。簡単な柵などに用いる。有刺鉄条。ばら線。

有刺鉄線

ゆうし【有刺鉄線】
barbed wire.

有力

ゆうりょく イウ― [0] 【有力】 (名・形動)[文]ナリ
(1)勢力・威力のあること。物事を実現する力をもっていること。また,そのさま。
⇔無力
「―な後援者がつく」
(2)可能性が強くある・こと(さま)。「次期社長の―な候補」「―な容疑者」「成功するとの見方が―となる」

有力な

ゆうりょく【有力な】
strong;→英和
powerful;→英和
influential (勢力のある);→英和
leading (一流の);→英和
probable (容疑者など).→英和
有力者 an influential person;a leader.→英和

有力者

ゆうりょくしゃ イウ― [3][4] 【有力者】
社会的に勢力のある人。

有功

ゆうこう イウ― [0] 【有功】
手柄のあること。

有効

ゆうこう イウカウ [0] 【有効】 (名・形動)[文]ナリ
(1)効きめがあること。役に立つこと。また,そのさま。「―な治療を施す」「時間を―に使う」「―期限」
⇔無効
(2)法律上の効力を有すること。「―投票数」
⇔無効
(3)柔道で,もう少しで「技有り」となるような技があったと認める判定。抑え込みの場合は二〇秒以上抑え込んだ場合,有効となる。

有効である

ゆうこう【有効である】
be effective;hold good;be valid;be available (通用する).〜に effectively;→英和
<use> to the best advantage.‖有効期間 (3 か月) effective[available]for (three months).有効投票 a valid ballot.発売当日限り有効 available on the day of issue only.

有効塩素量

ゆうこうえんそりょう イウカウ―リヤウ [7] 【有効塩素量】
さらし粉に含まれる漂白に有効な塩素の量(重量百分率)。漂白・消毒作用の強さを表す。

有効数字

ゆうこうすうじ イウカウ― [5] 【有効数字】
〔数〕
(1)0 に対し 1 から 9 までの数字。
〔現在ではこの意味の使い方は少ない〕
(2)近似値や測定値を表す場合,位取りを示すだけの 0 を除いた有意義な桁(ケタ)数の数字。例えば,2100メートルという測定値が一の位を四捨五入した値である場合,これを 2.10×10³m と書き,2, 1, 0 が有効数字である。

有効期間

ゆうこうきかん イウカウ― [6][5] 【有効期間】
そのものが有効である期間。

有効求人倍率

ゆうこうきゅうじんばいりつ イウカウキウジン― [9] 【有効求人倍率】
公共職業安定所に申し込まれている求職者数に対する求人数の割合。有効求職者数(前々月からの求職者数とそれ以前からの雇用保険受給者の合計)で前々月からの求人数を除したもの。

有効空地

ゆうこうくうち イウカウ― [5] 【有効空地】
市街地再開発事業などの施行区において,環境改善や防災上有効な道路・広場・屋外駐車場などの空地。
→空地
→公開空地

有効競争

ゆうこうきょうそう イウカウキヤウサウ [5] 【有効競争】
競争者がそれほど多くないという現実的な想定のもとに,社会的に望ましい経済的成果をもたらすための条件を満たすような競争状態。産業組織に関する政策上の基準を提供する。

有効落差

ゆうこうらくさ イウカウ― [5] 【有効落差】
水車に有効に作用する落差。総落差から,取入口と水車入口間の差などすべての損失を差し引いたものをいう。
→落差

有効貯水量

ゆうこうちょすいりょう イウカウ―リヤウ [6] 【有効貯水量】
貯水池の常時満水位から最低水位までの貯水容量。

有効需要

ゆうこうじゅよう イウカウ―エウ [5] 【有効需要】
貨幣的支出の裏づけのある需要。一般には消費・投資・政府支出などの総額によって表される。

有効需要の原理

ゆうこうじゅようのげんり イウカウジユエウ― [5][1] 【有効需要の原理】
経済全体の有効需要の大きさが,国民所得や雇用量など,一国の経済活動の水準を決定するという原理。1936年にイギリスの経済学者 J = M =ケインズが提起。非自発的失業の存在は有効需要の不足が原因となる。政府による総需要管理政策はこの原理に基づいて行われる。
→総需要管理政策

有半

ゆうはん イウ― 【有半】
〔「有」は「また」の意〕
年数を表す語に付けて,その半分あまりの意を表す。「一年―」

有卦

うけ [2][0] 【有卦】
陰陽道(オンヨウドウ)で,人の生まれ年を干支(エト)に割り当てて定めた幸運の年回り。この年回りにあたると,よいことが七年続くという。
→無卦(ムケ)

有卦に入る

うけ【有卦に入る】
be lucky;have good luck.

有卦無卦

うけむけ [1] 【有卦無卦・有気無気】
陰陽道(オンヨウドウ)で,五行相克の理から干支(エト)によって人の吉凶を占うこと。幸運と不運の年回り。

有口湖

ゆうこうこ イウコウ― [3] 【有口湖】
流出口のある湖。
⇔無口湖

有史

ゆうし イウ― [1] 【有史】
文字で書かれた記録・文献が存在すること。「―以前の昔」「―以来の出来事」

有史以来の

ゆうし【有史以来の】
<the greatest war> in history[on record].有史以前の prehistoric.

有史時代

ゆうしじだい イウ― [4] 【有史時代】
歴史時代。
⇔先史時代

有司

ゆうし イウ― [1] 【有司】
〔つかさある人の意〕
つかさびと。役人。「百僚―」

有司専制

ゆうしせんせい イウ― [4] 【有司専制】
一部官僚の独裁的な政治。明治初期,自由民権派が政府の藩閥的・専制的傾向を非難して用いた語。

有合せ

ありあわせ【有合せ】
what one has on hand;what happens to be there; <take> potluck (食物).→英和

有吉

ありよし 【有吉】
姓氏の一。

有吉佐和子

ありよしさわこ 【有吉佐和子】
(1931-1984) 小説家。和歌山県生まれ。東京女子大短大卒。古典芸能の世界から現代の社会問題に至る幅広い主題を描く。「地唄」「紀ノ川」「華岡青洲の妻」「恍惚の人」など。

有名

ゆうめい イウ― [0] 【有名】 (名・形動)[文]ナリ
(1)広く知られていること。名高いこと。また,そのさま。
⇔無名
「―作家」「―な人物」「庭園で―な寺」
(2)名を有すること。

有名な

ゆうめい【有名な(である)】
(be) famous[noted,well-known,celebrated] <for> ;→英和
(be) notorious <for> (悪名).→英和
〜になる become famous;win fame;gain notoriety.‖有名人 a well-known person;a notable;a celebrity.

有名契約

ゆうめいけいやく イウ― [5] 【有名契約】
⇒典型契約(テンケイケイヤク)

有名無実

ゆうめいむじつ イウ― [5] 【有名無実】 (名・形動)[文]ナリ
名ばかりで実質が伴わない・こと(さま)。「―な法律」

有名無実の

ゆうめいむじつ【有名無実の】
nominal.→英和

有名税

ゆうめいぜい イウ― [3] 【有名税】
有名人であるがゆえに,余計な経費がかかったり,名前を利用されて迷惑を受けたりするのを,税金に見立てていう語。

有向線分

ゆうこうせんぶん イウカウ― [5] 【有向線分】
〔数〕 線分に向きを考えたもの。線分 AB で,A から B の方向に向きを考えるならば,AB で表す。

有吻目

ゆうふんもく イウフン― [3] 【有吻目】
半翅目(ハンシモク)の別称。また,吻状の口器をもつことから,半翅目とシラミ類を合わせて呼んだこともある。

有因

ゆういん イウ― [0] 【有因】
原因のあること。

有因行為

ゆういんこうい イウ―カウヰ [5] 【有因行為】
財産の移転・支出の根拠となる法律的原因が無効であれば,それに伴い財産の移転・支出自体も無効となる行為。
⇔無因行為

有因証券

ゆういんしょうけん イウ― [5] 【有因証券】
⇒要因証券(ヨウインシヨウケン)

有坂

ありさか 【有坂】
姓氏の一。

有坂成章

ありさかなりあきら 【有坂成章】
(1852-1915) 軍人・技術者。周防の人。兵器の改良に努め,三十一年式速射野砲(有坂砲)を考案,日露戦争で大いに威力を発揮した。

有坂秀世

ありさかひでよ 【有坂秀世】
(1908-1952) 言語学者・国語学者。広島県生まれ。東大卒。一般音韻論・国語音韻史に関する論が多い。著「音韻論」「国語音韻史の研究」「上代音韻攷」など。

有声

ゆうせい イウ― [0] 【有声】
(1)声が出ること。また,声を出すこと。
(2)〔voiced〕
音声学で,発音に声帯の振動を伴うこと。
⇔無声

有声の

ゆうせい【有声の】
《音声》voiced.→英和
有声音(子音) a voiced sound (consonant).

有声化

ゆうせいか イウ―クワ [0] 【有声化】
声帯の振動を伴わない音(無声音)が,何らかの条件によって声帯の振動を伴う音(有声音)になる現象。
⇔無声化

有声音

ゆうせいおん イウ― [3] 【有声音】
発音するとき,声帯の振動を伴う音。無声音に対する。[b][d][g][m][n][ŋ][v][z][ʒ] などの子音や,普通の母音がこれに属する。
⇔無声音

有夫

ゆうふ イウ― 【有夫】
夫があること。

有夫姦

ゆうふかん イウ― [3] 【有夫姦】
有夫の婦人の姦通。

有妻

ゆうさい イウ― [0] 【有妻】
結婚して妻がいること。
⇔無妻

有婦

ゆうふ イウ― [1] 【有婦】
妻があること。妻帯。

有孔虫

ゆうこうちゅう イウコウ― [3] 【有孔虫】
原生動物肉質綱根足虫類の一群の総称。微小な単細胞動物で,石灰質・キチン質などを含む殻をもち,形は多様。多くの種類があり,ほとんどが海産で,底生のものと浮遊性のものとがある。地質時代に大繁栄したので,その化石は地質調査の指標として重要。

有孔虫泥

ゆうこうちゅうでい イウコウ― [5] 【有孔虫泥】
有孔虫の遺骸を多く含む泥。大洋底の堆積物には,浮遊性の有孔虫の遺骸を多く含む軟泥がある。

有孔虫石灰岩

ゆうこうちゅうせっかいがん イウコウ―セキクワイ― [9] 【有孔虫石灰岩】
有孔虫類の遺骸が堆積してできた石灰岩。

有学

うがく [1] 【有学】
〔仏〕
〔学ぶべきことを有する者,の意〕
小乗仏教で,真理を認識して聖者の位に達しつつも,まだ煩悩(ボンノウ)を消し去っておらず,修行を要する者。四果のうち阿羅漢果を得ていない者。

有官

うかん 【有官】
別に本来の官職をもっている者。「御誦経の御使は,宮の侍の中に―の輩是をつとむ/平家 3」

有害

ゆうがい イウ― [0] 【有害】 (名・形動)[文]ナリ
害のある・こと(さま)。
⇔無害
「―食品」「子供に―な本」

有害な

ゆうがい【有害な】
bad <for> ;→英和
harmful[injurious] <to> .

有寸

ありすん [0] 【有寸】
木材の実際の寸法。実寸。

有尾

ゆうび イウ― [1] 【有尾】
尾があること。

有尾類

ゆうびるい イウ― [3] 【有尾類】
有尾目に属する両生類の総称。幼時は鰓(エラ)で呼吸し,成体は肺・皮膚あるいは鰓で呼吸する。変態後も尾をもつ。体は細長く,四肢は短い。皮膚は湿り,淡水中か水辺にすむ。オオサンショウウオ・サンショウウオ・イモリ・ホライモリなど。サンショウウオ類。

有峰ダム

ありみねダム 【有峰―】
富山県上新川郡大山町,常願寺川支流の和田川にある発電用ダム。重力式で,堤高140メートル。1959年(昭和34)完成。一帯は有峰県立自然公園。

有島

ありしま 【有島】
姓氏の一。

有島武郎

ありしまたけお 【有島武郎】
(1878-1923) 小説家・評論家。東京生まれ。有島生馬・里見弴の兄。札幌農学校在学中,内村鑑三を知る。「白樺」同人。人道主義文学の代表的作家として活躍。生活改造をめざして私有農場を解放,共生農園を建設。のち婦人記者と心中。評論「惜みなく愛は奪ふ」「宣言一つ」,小説「カインの末裔」「生れ出づる悩み」「或る女」など。

有島生馬

ありしまいくま 【有島生馬】
(1882-1974) 洋画家・小説家。横浜生まれ。本名,壬生馬(ミブマ)。武郎の弟,里見弴の兄。東京外国語学校卒。欧州留学後「白樺」に参加,セザンヌほか後期印象派の紹介に努めた。小説「蝙蝠の如く」「嘘の果」など。

有巣氏

ゆうそうし イウサウ― 【有巣氏】
中国の古伝説上の聖人。木の上に鳥の巣のような家をこしらえて,獣類の危害を避けることを人間に教えた。大巣氏ともいう。

有平

アルヘイ [0] 【有平】
〔(ポルトガル) alfeloa〕〔砂糖菓子の意〕
「有平糖(アルヘイトウ)」に同じ。

有平棒

アルヘイぼう [0] 【有平棒】
〔有平糖に似た棒の意〕
理髪店の看板に用いる赤・白・青のらせん模様の棒。飴(アメ)ん棒。

有平糖

アルヘイとう [0] 【有平糖】
白砂糖と水飴(ミズアメ)を煮つめて練り棒状とし,また,花・鳥・魚など種々の形に作り,色をほどこした菓子。室町末期ヨーロッパから渡来した。現在は,主に祝儀・供物用とする。アルヘイ。アリヘイ。

有平細工

アルヘイざいく [5] 【有平細工】
有平糖で,花・魚・鳥などの形に作ること。また,そのもの。

有平隈

アルヘイぐま [3] 【有平隈】
歌舞伎の隈取りの一。道化の隈で,紅色で有平糖のように作るもの。

有度浜

うどはま 【有度浜】
静岡県清水市,久能山の東麓(トウロク),美保ノ松原から南西に延びる海浜。((歌枕))「年ふれば駿河なるてふ―のうとくのみなどなりまさるらむ/古今六帖 2」
〔多く,「うとし」を導く序詞として詠まれた〕

有形

ゆうけい イウ― [0] 【有形】
形のあるもの。また,形のあること。形にあらわれたもの。
⇔無形

有形の

ゆうけい【有形の】
material;→英和
physical;→英和
tangible.→英和
〜無形の material and immaterial.‖有形財産 corporeal property.

有形固定資産

ゆうけいこていしさん イウ― [8] 【有形固定資産】
固定資産のうち物的な実体をもつ資産。土地・建物・構築物・機械装置・車両など。

有形文化財

ゆうけいぶんかざい イウ―ブンクワ― [7] 【有形文化財】
文化財保護法上の文化財の一。建造物・絵画・彫刻・工芸品・書跡・典籍・古文書その他の有形の文化的所産で,日本にとり歴史上または芸術上価値の高いもの,並びに考古資料および学術上価値の高い歴史資料。そのうち重要なものが,文部大臣により重要文化財に指定される。
⇔無形文化財

有形無形

ゆうけいむけい イウ― [0] 【有形無形】
形のあるものと,形のないもの。「―の恩恵を受ける」「―の援助があった」

有彩色

ゆうさいしょく イウサイ― [3] 【有彩色】
黒・白・灰色以外の色。
→無彩色

有待

うだい 【有待】
〔仏〕
〔「うたい」とも〕
有限ではかない人間という存在。「位は如来にをとり給へる―の御身を持ちながら/保元(上)」

有徳

うとく [0][1] 【有徳】 (名・形動)[文]ナリ
(1)徳がある・こと(さま)。ゆうとく。
(2)富んでいる・こと(さま)。富裕。ゆうとく。「―にして足もと種姓けたかき者を/狂言・夷毘沙門」

有徳

ゆうとく イウ― [0] 【有徳】 (名・形動)[文]ナリ
(1)「うとく(有徳){(1)}」に同じ。「―の士」
(2)「うとく(有徳){(2)}」に同じ。「―ナヒト/日葡」

有徳の

ゆうとく【有徳の】
virtuous;→英和
<a man> of virtue.

有徳人

うとくにん 【有徳人】
⇒うとくじん(有徳人)

有徳人

うとくじん 【有徳人】
富裕な人。金持ち。うとくにん。「海道一の―/浄瑠璃・当流小栗判官」

有徳銭

うとくせん 【有徳銭】
室町時代,幕府・守護・寺社などが富裕な人々から徴収した一種の税金。徳銭。有徳。

有徴

ゆうちょう イウ― [0] 【有徴】
⇒有標(ユウヒヨウ)

有心

うしん [0] 【有心】
(1)思慮のあること。わきまえのあること。「世にもいみじく―に深きものに思はれて/寝覚 5」
(2)趣向をこらすこと。「あまり―すぎてしそこなふな/枕草子 35」
(3)歌学の用語。藤原定家以後,中世の歌人に最も重視された理念の一。定家によれば,対象に虚心に対してその境に没入し,よく本質を観じた作歌態度をいうが,時代変遷や歌人個々による様々なとらえ方がある。連歌についてもいう。心あり。
(4)(狂歌を「無心」というのに対して)伝統的な和歌。また,有心連歌のこと。
(5)〔仏〕 執着する心をもつこと。有所得(ウシヨトク)の心のあること。妄念。「―は生死の道,無心は涅槃(ネハン)の城なり/一遍上人語録」
⇔無心

有心

ゆうしん イウ― 【有心】
⇒うしん(有心)

有心体

うしんてい [0] 【有心体】
和歌の風体の一。藤原定家が「毎月抄」で十体の中の至高の体としたものが有名。対象を観じて得た,その本質に対する理解の深さが現れている体。うしんたい。
⇔無心体
「もとの姿と申すは,勘へ申し候ひし十体の中の幽玄様・事可然様・麗様・―,これらの四にて候べし/毎月抄」

有心連歌

うしんれんが [4] 【有心連歌】
芸術的意識でつくった連歌。内容・表現ともに和歌の伝統を受け継ぎ,幽玄で優美な作品を重んじた純正な連歌。
⇔無心連歌

有志

ゆうし【有志】
a volunteer;→英和
a supporter;→英和
those interested <in> .→英和
〜の voluntary;→英和
interested.

有志

ゆうし イウ― [1] 【有志】
一緒に物事を行おうとする気持ち。また,その気持ちのある人々。「―の人」「―を募る」

有志者

ゆうししゃ イウ― [3] 【有志者】
有志の者。有志家。

有念

うねん [0][1] 【有念】
〔仏〕 形のある事物を観想すること。
⇔無念

有性

ゆうせい イウ― [0] 【有性】
雌雄の性の区別があること。

有性

うしょう [0] 【有性】
〔仏〕
(1)存在。存在していること。
(2)仏となる性質をもっていること。仏としての性質を秘めていること。有仏性。
⇔無性

有性世代

ゆうせいせだい イウ― [5] 【有性世代】
世代交代を行う生物で,有性生殖をする世代。
⇔無性世代

有性生殖

ゆうせいせいしょく イウ― [5] 【有性生殖】
雌性と雄性の二個の配偶子が合体して接合体をつくり,それが発育して新しい世代の個体をつくる生殖法。多くの多細胞生物にみられる。
⇔無性生殖

有情

うじょう [0] 【有情】
(1)〔仏〕
〔梵 sattva 生存するもの,の意〕
人間や動物など心・感情・意識をもつもの。衆生(シユジヨウ)。薩埵(サツタ)。
⇔非情
(2)感情が存すること。また,感情を理解しうること。
⇔無情

有情

ゆうじょう イウジヤウ [0] 【有情】 (名・形動)[文]ナリ
(1)心あること。喜怒哀楽などの感情を有すること。また,そのさま。
⇔無情
「―なるが故に相聚合し/当世書生気質(逍遥)」
(2)生物として,感覚をそなえていること。
→うじょう(有情)

有想

うそう [1] 【有想】
〔仏〕 事物に執着する心のあること。

有意

ゆうい イウ― [1] 【有意】
(1)意味のあること。意義のあること。有意義。
(2)そうしようという意志のあること。また,下心(シタゴコロ)のあること。「―の諸彦は左記の件々御承知にて/露団々(露伴)」

有意味

ゆういみ イウ― [3] 【有意味】 (名・形動)[文]ナリ
意味がある・こと(さま)。「お互の胸に強く―に感じた/野菊之墓(左千夫)」

有意差

ゆういさ イウ― [3] 【有意差】
統計学などで,確かに差があり,それは偶然起こったものではないといえるかどうかを検討した結果の差。

有意義

ゆういぎ イウ― [3] 【有意義】 (名・形動)[文]ナリ
意義のあること。意味・価値のあること。また,そのさま。
⇔無意義
「―な仕事」「―な夏休み」「時間を―に過ごす」

有意義な

ゆういぎ【有意義な】
significant.→英和

有感

ゆうかん イウ― [0] 【有感】
地震のゆれが人体に感じられること。
⇔無感
「―地震」

有所得

うしょとく [2] 【有所得】
〔仏〕 空の真理を理解せず,物事に執着したり,こだわったりすること。
⇔無所得
「空門大悟の心をも猶―とおとす/ささめごと」

有数

ゆうすう イウ― [0] 【有数】 (名・形動)[文]ナリ
とりたてて数えるほど数が少なく,きわだっている・こと(さま)。屈指(クツシ)。「日本―の観光地」

有数の

ゆうすう【有数の】
prominent;→英和
eminent;leading.→英和
〜の学者 one of the greatest scholars.

有文

うもん [0][1] 【有文】
(1)衣服・帯などで,模様のあるもの。綾のあるもの。
(2)小さい菱形模様の羅(ラ)で張った冠。五位以上の者が用いた。有文の冠。
(3)世阿弥の用語。外面的な表現による能の演じ方。「―・無文の心根尽きて,闌(タ)けたる位にも上るべし/申楽談儀」
(4)和歌・連歌・俳諧で,趣向や技巧をこらしたもの。
⇔無文

有文字

ありもんじ [3] 【有文字】
家紋の一。「有」の字だけのものと,亀甲の中に「有」を入れたものとがある。

有料

ゆうりょう イウレウ [0] 【有料】
料金がいること。
⇔無料

有料老人ホーム

ゆうりょうろうじんホーム イウレウラウジン― [9] 【有料老人―】
常時一〇人以上の高齢者が入居し,食事や日常生活の援助が受けられる老人ホームで老人福祉施設でないもの。老人福祉法の規定により,都道府県知事が設置届の受理・調査・勧告を行う。

有料道路

ゆうりょうどうろ イウレウダウ― [5] 【有料道路】
その通行または利用に際して,料金を徴収する道路。

有料駐車場

ゆうりょう【有料駐車場】
a toll parking lot.有料道路 a toll road[highway];a turnpike (road).→英和
有料便所 a pay toilet.

有明

ありあけ 【有明】
⇒蒲原(カンバラ)有明

有明

ありあけ 【有明】
(1)佐賀県南部,杵島(キシマ)郡の町。有明海の干拓地で,米作・ノリ養殖などを行う。
(2)長崎県南東部,南高来郡の町。雲仙岳の北東斜面に広がり,有明海に面する。
(3)熊本県天草郡の町。天草諸島の上島北部,島原湾に面し,漁業が盛ん。
(4)鹿児島県東部,曾於郡の町。志布志(シブシ)湾に面する。茶の産地として有名。

有明

ありあけ [0] 【有明】
〔(2)が原義〕
(1)夜明け方。
(2)陰暦十六夜以後,月がまだ空に残っていながら夜が明けようとする頃。また,その頃の月。「まだ―の空もをかしき程に/源氏(総角)」
(3)「有明行灯(アンドン)」「有明の灯(ヒ)」の略。「枕もとに―ともして/浮世草子・好色盛衰記 5」

有明の月

ありあけ【有明の月】
the morning moon.

有明の月

ありあけのつき 【有明の月】
夜が明けて,なお空に残っている月。有明月。「あさぼらけ―と見るまでに吉野の里に降れる白雪/古今(冬)」

有明姫白魚

ありあけひめしらうお [7] 【有明姫白魚】
シラウオ{(1)}の一種。体長約5センチメートルで,頭部はあまり扁平しない。有明海に流入する筑後川・緑川河口付近の小水路の止水域に限られて生息。個体数も減少している。

有明方

ありあけがた 【有明方】
月が残っている夜明け方の頃。「思ふこと―の月かげにあはれをそふるさをしかの声/金葉(秋)」

有明月

ありあけづき 【有明月】
「ありあけのつき」に同じ。

有明桜

ありあけざくら [5] 【有明桜】
サトザクラの一品種。「―光りそふ/謡曲・三山」

有明海

ありあけかい 【有明海】
九州北西部,島原湾の湾奥にある浅い海。干満の差は日本最大。干潟のムツゴロウ・ワラスボは有名。不知火(シラヌイ)の名所。筑紫の海。筑紫潟。

有明湾

ありあけわん 【有明湾】
志布志(シブシ)湾の別名。

有明白魚

ありあけしらうお [6] 【有明白魚】
シラウオ{(1)}の一種。全長約13センチメートルになり,他のシラウオ類に比べ大形。朝鮮半島から華北・華南・台湾沿岸に分布。日本では有明海に生息するが生態については不明な点が多い。個体数は少ない。トンサンイオ。

有明義蜂

ありあけぎばち [5] 【有明義蜂】
ナマズ目ギギ科の淡水魚。形態はギバチと酷似するが,背びれの棘が長い。かつては,ギバチと同種とされ,九州産ギバチといわれた。九州西部・壱岐に分布。生息環境の悪化により個体数が激減している。

有明行灯

ありあけあんどん 【有明行灯】
夜通しともしておく行灯。ありあけ。ありあかし。
有明行灯[図]

有明集

ありあけしゅう アリアケシフ 【有明集】
詩集。蒲原有明作。1908年(明治41)刊。近代人の想念を豊かな感覚とリズムで表現した文語定型詩で,独自な象徴詩風を完成。

有智

ゆうち イウ― [1] 【有知・有智】
知恵のあること。また,その人。

有智子内親王

うちこないしんのう 【有智子内親王】
(807-847)平安時代の漢詩人。嵯峨(サガ)天皇の皇女。最初の賀茂斎院。詩文をよくし,「本朝女中無双之秀才」といわれた。

有望

ゆうぼう イウバウ [0] 【有望】 (名・形動)[文]ナリ
将来に望みのもてること。見込みがあること。また,そのさま。「前途―」「将来―な新人」「―な話」

有望な

ゆうぼう【有望な】
promising;hopeful.→英和
前途有望である be promising;have a bright future <as> .

有期

ゆうき イウ― [1] 【有期】
一定の期間があること。期間が定まっていること。
⇔無期

有期公債

ゆうきこうさい イウ― [4] 【有期公債】
償還期限が定められている公債。有期償還公債。
→永久公債

有期公債

ゆうき【有期公債】
a terminable loan.有期懲役 penal servitude for a term.→英和

有期刑

ゆうきけい イウ― [3] 【有期刑】
一定期間の拘禁を内容とする自由刑。一か月以上15年以下の期間の定めがある有期懲役・有期禁錮と,三〇日未満の期間の定めがある拘留の三種がある。
⇔無期刑

有期年金

ゆうきねんきん イウ― [4] 【有期年金】
支払い期間があらかじめ定められ,その期間の被保険者の生存を条件に支給される年金。定期年金。
→無期年金

有松

ありまつ 【有松】
名古屋市緑区にある地名。有松絞で知られる。土蔵造りの町屋が残る。

有松絞

ありまつしぼり [5] 【有松絞】
名古屋市緑区有松・鳴海(ナルミ)付近で産する木綿の絞り染め。浴衣(ユカタ)地・手ぬぐい・兵児帯(ヘコオビ)などとする。鳴海絞(ナルミシボリ)。

有栖川

ありすがわ 【有栖川】
(1)京都市右京区嵯峨野の斎宮(イツキノミヤ)の東を流れて桂川に注ぐ小流。((歌枕))
(2)京都市北区紫野の舟岡山の東麓(トウロク)に発し,賀茂斎院の本院付近を流れる川。((歌枕))「―おなじ流れはかはらねどみしや昔のかげぞ忘れぬ/新古今(哀傷)」

有栖川宮

ありすがわのみや アリスガハ― 【有栖川宮】
旧宮家。四親王家の一。後陽成天皇の皇子好仁親王が1625年高松宮と称したが,72年,第三世幸仁親王(後西天皇の第二皇子)の時,有栖川宮と改称。1913年(大正2)一〇代威仁(タケヒト)親王の死去により廃絶し,祭祀(サイシ)を高松宮宣仁親王が継承した。

有栖川宮熾仁親王

ありすがわのみやたるひとしんのう アリスガハ―シンワウ 【有栖川宮熾仁親王】
(1835-1895) 有栖川宮第九世。1868年,王政復古とともに総裁職となり,戊辰戦争では東征大総督として官軍を率いて東下。

有栖川流

ありすがわりゅう アリスガハリウ 【有栖川流】
書道の一流派。祖は有栖川宮幟仁(タカヒト)親王(1812-1886)。

有業

ゆうぎょう イウゲフ [0] 【有業】
職業をもっていること。

有極性分子

ゆうきょくせいぶんし イウキヨクセイ― [7] 【有極性分子】
⇒極性分子

有楽流

うらくりゅう 【有楽流】
茶道流派の一。利休七哲の一人,織田有楽斎(長益)を祖とする。

有楽町

ゆうらくちょう イウラクチヤウ 【有楽町】
東京都千代田区南東端,JR 有楽町駅周辺の地区。銀座や丸の内に接する繁華街。江戸初期,織田有楽斎(ウラクサイ)の屋敷があり,邸内に数寄屋造りの茶室があった。

有楽町海進

ゆうらくちょうかいしん イウラクチヤウ― [7] 【有楽町海進】
⇒縄文(ジヨウモン)海進

有楽町線

ゆうらくちょうせん イウラクチヤウ― 【有楽町線】
(1)営団地下鉄の鉄道線。埼玉県和光市・東京都有楽町・新木場間,28.3キロメートル。
(2)西武鉄道の鉄道線。東京都練馬・小竹向原間,2.6キロメートル。

有様

ありさま【有様】
a state[condition];→英和
circumstances (事情);a sight[scene](光景).→英和
今の有様では as things are.

有様

ありさま [2][0] 【有(り)様】
(1)物事の状態。ようす。「世の―」
(2)人の置かれている状態。身分・境遇など。「数ならぬ―なめれば/源氏(宿木)」

有標

ゆうひょう イウヘウ [0] 【有標】
音声・文法・語彙に見られる性質の一。複数の言語単位が同じ,あるいは同種の物事を表すときに,ある特徴を積極的に示すこと。形態的には,接辞がつく,意味的に限定される,などの特徴をもつ。lion と lioness では後者が雌ライオンしか意味しないので有標。drake と duck で は前者が雄鴨にしか使われないので有標。有徴。
→無標

有権

ゆうけん イウ― [0] 【有権】
権利・権力を有すること。

有権者

ゆうけんしゃ【有権者】
a voter;an elector;→英和
the electorate (総称).→英和

有権者

ゆうけんしゃ イウ― [3] 【有権者】
(1)権利または権力をもっている人。
(2)選挙権をもっている人。

有権解釈

ゆうけんかいしゃく イウ― [5] 【有権解釈】
国家機関の行う,拘束力をもつ法の解釈。公権的解釈。

有機

ゆうき イウ― [1] 【有機】
(1)生命をもち,生活機能や生活力を備えていること。
(2)生物体のように,全体を構成している各部分が,互いに密接な統一と関連をもっていること。
(3)「有機化学」「有機化合物」「有機物」の略。
⇔無機

有機ガラス

ゆうきガラス イウ― [4] 【有機―】
プラスチックのうち,透明で強度があり,ガラスの代用品となるもの。メタクリル樹脂がその代表。ほかにポリスチレン・ポリ塩化ビニルなど。傷つきやすいが,成形加工が容易で軽く割れにくい。

有機ハロゲン化合物

ゆうきハロゲンかごうぶつ イウ―クワガフブツ [9] 【有機―化合物】
塩素などのハロゲン族元素を含む炭素化合物。有害なものが多い。

有機体

ゆうきたい イウ― [0] 【有機体】
生命現象をもっている個体,つまり生物。有機体においては各部分が互いに関係をもつとともに全体との間に内面的な必然的連関をもち,単なる部分の寄せ集めではない一つの統一体をつくる。広義には,こうした有機体の本質に類比させて社会・国家・民族をもいう。
〔organism; organic body の訳語〕

有機体的世界観

ゆうきたいてきせかいかん イウ―セカイクワン [9] 【有機体的世界観】
人間はもちろん,この世の構成物であるあらゆるものすべては,互いに内面的関係をもっており,孤立したものではないとする見方。古代には一般的であったが,近代ではドイツ-ロマン主義やコント・スペンサーらの社会有機体説に現れている。

有機化合物

ゆうきかごうぶつ イウ―クワガフ― [5] 【有機化合物】
炭素を含む化合物(二酸化炭素や金属の炭酸塩などの少数の例外を除く)の総称。炭素原子からなる骨格を構造の基本として,決まった分子構造をもつ。生物体を構成する重要な要素で,ウェーラーによる尿素の合成(1828年)以前は,生命力によってのみつくられるとされていた。現在,約一〇〇〇万の種類が知られ,日用品・工業製品・医薬品などの素材として広く用いられる。
⇔無機化合物

有機化学

ゆうきかがく イウ―クワ― [4] 【有機化学】
有機化合物を研究対象とする化学の一分野。
⇔無機化学

有機塩素剤

ゆうきえんそざい イウ― [6] 【有機塩素剤】
塩素原子を含む有機化合物からなる医薬・農薬・殺虫剤などの総称。BHC ・ DDT など。毒性が強く,体内蓄積性が大きく分解性が悪いので,一部の医薬を除き,現在では製造・使用が禁止されている。

有機塩素化合物

ゆうきえんそかごうぶつ イウ―クワガフブツ [8] 【有機塩素化合物】
塩素を含む炭素化合物。DDT ・ PCB ・ダイオキシン・塩化ビニルなど,多くは人体や環境に有害。

有機岩

ゆうきがん イウ― [3] 【有機岩】
⇒生物岩(セイブツガン)

有機栄養

ゆうきえいよう イウ―ヤウ [4] 【有機栄養】
炭素源として他の生物の作った有機物を摂取する栄養形式。すべての動物やクロロフィルをもたない植物および多くの細菌が行う。従属栄養。他給栄養。他養。
⇔無機栄養

有機栽培

ゆうきさいばい イウ― [4] 【有機栽培】
有機質肥料を用いた栽培。農水省の表示ガイドラインでは,化学合成農薬・化学肥料などを使用しないものをいう。
→無農薬栽培
→減農薬栽培

有機水銀中毒

ゆうきすいぎんちゅうどく イウ― [8] 【有機水銀中毒】
有機水銀化合物による中毒。中枢神経系などに障害が生じる。メチル水銀は最も毒性が強く,水俣病の原因となった。

有機水銀剤

ゆうきすいぎんざい イウ― [6] 【有機水銀剤】
水銀原子が直接炭素原子と結合している有機化合物からなる医薬・農薬・防腐剤の総称。広く使われたが,その毒性のため多くのものは現在使用されていない。

有機溶剤

ゆうきようざい イウ― [4] 【有機溶剤】
溶解・抽出・洗浄などに用いる有機化合物。ハロゲン化物・アルコール類・エステル類・エーテル・アセトン・ベンゼン・トルエンなどがある。トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどは半導体産業などで洗浄に用いられ,地下水汚染の原因として問題になっている。

有機燐剤

ゆうきりんざい イウ― [4] 【有機燐剤】
リンを含む有機化合物からなる農薬・殺虫剤。パラチオンなど。人畜に対する毒性も強く,製造と使用はきびしく制限されている。

有機物

ゆうき【有機物(化学)】
organic matter (chemistry).有機化合物 an organic compound.有機体 an organism.→英和
有機農業 organic farming.有機肥料 organic fertilizer.

有機物

ゆうきぶつ イウ― [3] 【有機物】
(1)生物体を構成・組織する,炭素を主な成分とする物質。
⇔無機物
(2)「有機化合物」の略。

有機的

ゆうきてき イウ― [0] 【有機的】 (形動)
有機体のように多くの部分が集まって一つの全体を構成し,その各部分が密接に結びついて互いに影響を及ぼし合っているさま。「―な関係」「―に結びつく」

有機肥料

ゆうきひりょう イウ―レウ [4] 【有機肥料】
植物質や動物質からなる肥料。木灰・緑肥・堆肥・厩肥(キユウヒ)・油粕・魚粉・糞尿など。化学肥料に対していう。

有機質

ゆうきしつ イウ― [3] 【有機質】
有機物を含んでいるもの。

有機質肥料

ゆうきしつひりょう イウ―ヒレウ [6] 【有機質肥料】
有機質成分からできている肥料。肥料効果のほかに土壌を改善するはたらきをもつ。堆肥・魚粉・油粕・大豆粕など。
⇔無機質肥料

有機農業

ゆうきのうぎょう イウ―ゲフ [4] 【有機農業】
肥料・農薬に化学製品の使用を避けて有機肥料を投入,土壌中の生態系を活用して地力を培(ツチカ)い,安全な食糧生産をめざす農法および農業。

有機酸

ゆうきさん イウ― [3] 【有機酸】
酸の性質をもつ有機化合物。一般に弱酸で,カルボン酸・スルホン酸・フェノール類などに分けられる。酢酸・乳酸・ベンゼンスルホン酸・フェノールなど。
⇔無機酸

有機金属化合物

ゆうききんぞくかごうぶつ イウ―クワガフブツ [9] 【有機金属化合物】
金属原子が直接,炭素原子と結合している有機化合物の総称。グリニャール試薬・テトラエチル鉛などはその例。

有機鉱物

ゆうきこうぶつ イウ―クワウ― [4] 【有機鉱物】
生物起源の鉱物。琥珀(コハク)・石炭・石油など。

有機錫

ゆうきすず イウ― [3] 【有機錫】
スズを含む炭素化合物。船底塗料・漁網防汚剤に使われるトリブチルスズ化合物やトリフェニルスズ化合物による環境汚染が問題となっている。

有機顔料

ゆうきがんりょう イウ―レウ [4] 【有機顔料】
有機化合物を着色成分とする顔料。色相が豊富で鮮明,着色力や透明性が大きい。印刷インクその他に用いる。色素自身が水に不溶性のものと,水溶性色素を不溶性に変えたレーキとに大別される。

有機高分子

ゆうきこうぶんし イウ―カウ― [6] 【有機高分子】
有機化合物に属する高分子化合物。各種の合成樹脂・合成繊維がその例。
→高分子化合物

有櫛動物

ゆうしつどうぶつ イウシツ― [5] 【有櫛動物】
動物分類上の門の一。クシクラゲ類で,従来は腔腸動物門の亜門とされていた。
→櫛水母(クシクラゲ)

有段

ゆうだん イウ― [0] 【有段】
剣道・柔道・囲碁・将棋などの段位をもっていること。「―者」

有段者

ゆうだんしゃ【有段者】
a grade holder.

有毒

ゆうどく イウ― [0] 【有毒】 (名・形動)[文]ナリ
毒性がある・こと(さま)。「―な成分」「―ガス」

有毒な

ゆうどく【有毒な】
poisonous;→英和
harmful.有毒ガス (a) poisonous gas.

有毒植物

ゆうどくしょくぶつ イウ― [6] 【有毒植物】
人間や動物に対して有毒な成分を含む植物の総称。有毒成分はアルカロイドに属するものが多く,用い方によっては薬になるものもある。トリカブト・マチン・チョウセンアサガオ・ドクウツギ・アセビ・ウルシなど。

有毒菌

ゆうどくきん イウ― [4][3][0] 【有毒菌】
有毒成分を含む菌類の総称。毒きのこ。

有毛検見

ありげけみ 【有毛検見】
江戸時代の検見法の一。田畑の上中下の位を廃し,毎年実収高を検査して,それに応じて年貢を決める方法。

有気無気

うけむけ [1] 【有卦無卦・有気無気】
陰陽道(オンヨウドウ)で,五行相克の理から干支(エト)によって人の吉凶を占うこと。幸運と不運の年回り。

有気音

ゆうきおん イウキ― [3] 【有気音】
破裂音のうち,破裂の直後に強い気息を伴うもの。中国語・朝鮮語などでは有気・無気を区別するが,日本語では,沖縄方言の一部を除き,一般にはその区別がない。帯気音。
⇔無気音

有沢

ありさわ アリサハ 【有沢】
姓氏の一。

有沢広巳

ありさわひろみ アリサハ― 【有沢広巳】
(1896-1988) 経済学者・統計学者。高知県生まれ。東大卒。マルクス経済学者。傾斜生産方式を立案するなど戦後の経済政策を指導。著「カルテル・トラスト・コンツェルン」など。

有涯

うがい [1] 【有涯】
〔仏〕「有界(ウカイ)」に同じ。「―は秋の月,雲に伴つて隠れやすし/平家(灌頂)」

有漏

うろ [1] 【有漏】
〔仏〕
〔「漏」は煩悩(ボンノウ)の意〕
いろいろな欲望や迷いの心をもっていること。
⇔無漏
「―の身をかへざることを歎きて/太平記 18」

有漏智

うろち [2] 【有漏智】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をもつ人間の世俗的な智慧(チエ)。世俗智。
⇔無漏智

有漏法

うろほう [2][0] 【有漏法】
〔仏〕
(1)煩悩(ボンノウ)を備えている存在。
(2)四諦(シタイ)のうち,苦・集の二諦。煩悩に関する教え。
⇔無漏法

有漏路

うろじ [2][0] 【有漏路】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をもつ人間のいる所。この世。煩悩の世界。
⇔無漏路

有漏道

うろどう [2] 【有漏道】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)をもつ存在である凡夫の行う修行。煩悩の出現を断つことはできるが,煩悩の根本を断つことはできないとする。
⇔無漏道

有為

ゆうい イウヰ [1] 【有為】 (名・形動)[文]ナリ
才能のあること。役に立つこと。また,そのさま。「前途―の青年」「―の士」

有為

うい [1] 【有為】
〔仏〕 さまざまの因縁によって生じ,常に生滅し永続しないすべての物事・現象。有為法。
⇔無為
「―転変」

有為の

ゆうい【有為の】
able;→英和
capable;→英和
promising.

有為の奥山

ういのおくやま ウヰ― 【有為の奥山】
無常なこの世を,越えにくい奥山にたとえた言葉。「いろはうた」に歌い込まれている。
→いろはうた
→有為

有為法

ういほう ウヰホフ [0] 【有為法】
〔仏〕
⇒有為(ウイ)

有為転変

ういてんぺん【有為転変】
vicissitudes;ups and downs <of human life> .

有為転変

ういてんぺん ウヰ― [1] 【有為転変】
〔仏〕 世の中のすべてのものが絶えず変化して,しばらくの間も同じ状態にとどまることがないこと。有為無常。「―の世の中」
→有為

有無

うむ [1] 【有無】
(1)あることとないこと。あるなし。「返事の―にかかわらず出発する」
(2)承知と不承知。諾否。「申々,―の御返事を仰せられい/狂言・瓜盗人」
(3)生死,勝敗,黒白など対立する二つの概念。
(4)〔仏〕 すべての存在するものとしないもの。
→有無に

有無

ゆうむ イウ― [1] 【有無】
⇒うむ(有無)

有無

うむ【有無】
[在否] <let me know> whether <you have…,there is…> .→英和
〜相通じる supply each other's needs.〜を言わせず whether one likes it or not;by force.

有無に

うむに 【有無に】 (副)
(1)事情のいかんに関係なく。どうあっても。何が何でも。「―暇をお呉りやれ/狂言・箕被」
(2)まったく。すっかり。「謀臣は―酔へり/謡曲・咸陽宮」

有無の見

うむのけん [1][1] 【有無の見】
〔仏〕 有見(ウケン)と無見(ムケン)。いずれにも偏らない中道が真理とされる。有無の二見。

有煙炭

ゆうえんたん イウエン― [0] 【有煙炭】
煤煙を発し,炎を出して燃える石炭の総称。普通の褐炭・瀝青炭(レキセイタン)。

有爪動物

ゆうそうどうぶつ イウサウ― [5] 【有爪動物】
動物分類上の一門。環形動物と節足動物との中間的な形態をもつ。体は5〜15センチメートルの円筒状で,神経節は体節的。一対の触角と多数の対になるいぼ足をもち,足の先端に爪(ツメ)がある。熱帯の湿地に分布。約七〇種が知られる。カギムシ。軟脚類。

有爵

ゆうしゃく イウ― [0] 【有爵】
爵位をもっていること。

有爵議員

ゆうしゃくぎいん イウ―ヰン [5] 【有爵議員】
旧制で,爵位を有する貴族院議員。

有王

ありおう 【有王】
僧俊寛の忠僕。平家物語では,鬼界ヶ島に俊寛を訪ね,その死後に遺骨を高野山に納めて出家し主人の菩提(ボダイ)を弔ったと伝える。

有王山

ありおうざん アリワウ― 【有王山】
京都府綴喜(ツヅキ)郡井手町の東方にある丘陵。後醍醐天皇が笠置山から逃げ落ちた地。

有珠山

うすざん 【有珠山】
北海道南西部,洞爺(トウヤ)湖の南にある二重式活火山。大有珠は海抜732メートル。1977年(昭和52)噴火,有珠新山をつくる。北麓(ホクロク)に明治新山,東麓に昭和新山などがある。

有理

ゆうり イウ― [1] 【有理】
道理があること。

有理化

ゆうりか イウ―クワ [0] 【有理化】
〔数〕 無理式の一部分を根号のない形に変形すること。普通は,分数式で分母に無理数がある場合,分母に無理数のない形に直すこと(分母の有理化)をいうことが多い。

有理式

ゆうり【有理式(数)】
《数》a rational expression (number).

有理式

ゆうりしき イウ― [3] 【有理式】
〔数〕 整式および分母・分子が整式である分数式をあわせて呼ぶ名称。
⇔無理式

有理数

ゆうりすう イウ― [3] 【有理数】
〔数〕 整数の比で表すことのできる数。整数および分数をあわせて呼ぶ。有理数は小数で表すと,有限小数か循環小数のいずれかになる。
⇔無理数

有生

うしょう [0] 【有生】
(1)生命のあるもの。生き物。
(2)〔仏〕 再びこの世に生まれること。

有生

ゆうせい イウ― [0] 【有生】
〔animate〕
語の意味の特徴の一。生命をもつもののこと。主に人間と動物。

有産

ゆうさん イウ― [0] 【有産】
財産をたくさん持っていること。かね持ち。
⇔無産

有産階級

ゆうさんかいきゅう【有産階級】
the propertied[bourgeois]classes; <話> the haves <and the have-nots> .

有産階級

ゆうさんかいきゅう イウ―キフ [5] 【有産階級】
資本家・地主など多くの資産を所有する階級。
⇔無産階級

有用

ゆうよう イウ― [0] 【有用】 (名・形動)[文]ナリ
役に立つ・こと(さま)。
⇔無用
「国家―の人材」「―な品物」「社会に―な人材」

有用な

ゆうよう【有用な】
useful;→英和
valuable;→英和
good <for> ;→英和
serviceable.→英和

有用植物

ゆうようしょくぶつ イウ― [6] 【有用植物】
食用・薬用など,さまざまな用途で人間の役に立っている植物。

有田

ありだ 【有田】
和歌山県西部,紀伊水道に臨む市。有田川河口に位置する。有田ミカンの集散地。蚊取り線香の生産が盛ん。

有田

ありた 【有田】
佐賀県西部,西松浦郡の町。有田焼の産地。

有田川

ありだがわ 【有田川】
和歌山県北部を流れる川。紀伊山地の陣ヶ峰付近に源を発し,西流して有田市で紀伊水道に注ぐ。長さ80キロメートル。

有田焼

ありたやき [0] 【有田焼】
佐賀県有田地方で産する染め付け・赤絵の磁器。文禄慶長の役(1592-1598)後,鍋島侯に従って渡来した朝鮮の陶工李参平が有田泉山の土で焼いたのが最初とされる。伊万里港を積み出し港としたので伊万里焼とも呼ばれる。

有田草

ありたそう [0] 【有田草】
(1)アカザ科の一年草。メキシコ原産の帰化植物。高さ約70センチメートル。葉は互生し披針形。秋,穂上に微小な花を多数つける。茎や葉に特異な臭気があり,駆虫薬とする。
(2)荊芥(ケイガイ)の別名。

有界

うかい [0] 【有界】
〔仏〕
〔「うがい」とも〕
輪廻転生する苦のある世界。三界(サンガイ)。

有畜農業

ゆうちくのうぎょう イウチクノウゲフ [5] 【有畜農業】
家畜を積極的にとりいれた農業経営。家畜の労力や畜産物・厩肥(キユウヒ)の利用を目的として,昭和初期に政府が盛んに奨励した。

有病率

ゆうびょうりつ イウビヤウ― [3] 【有病率】
ある時点,ある地域内の全患者数をその地域の人口で割ったもの。
→罹患率

有益

ゆうえき イウ― [0] 【有益】 (名・形動)[文]ナリ
利益のあること。ためになること。また,そのさま。
⇔無益
「時間を―に使う」「―な話」

有益な

ゆうえき【有益な】
useful;→英和
beneficial;→英和
instructive (教訓的).〜に使う make the most[best]of;utilize;→英和
use <a thing> to good purpose.

有益費

ゆうえきひ イウ― [4] 【有益費】
物の改良のための費用。民法上,有益費を支出した者は,その価格の増加が現存する場合に限り償還を請求できる。
→必要費

有相

うそう [0][1] 【有相】
〔仏〕 姿形をもって存在している事物。姿形をもって存在しているというありかた。また,その姿形。
⇔無相

有相無相

うそうむそう [4] 【有相無相】
〔仏〕 形をもつものともたないもの。現象と真理。有象無象。

有知

ゆうち イウ― [1] 【有知・有智】
知恵のあること。また,その人。

有神論

ゆうしんろん【有神論(者)】
theism (a theist).→英和

有神論

ゆうしんろん イウシン― [3] 【有神論】
〔哲〕
〔theism〕
(1)(一般に無神論に対して)何らかの意味で神の存在を認める立場。
⇔無神論
(2)(汎神論・理神論などの神把握をも無神論とする場合,これに対して)神は世界を超越して実在する唯一の人格神であるとする正統的キリスト教の立場。人格神論。一神論。

有福

ゆうふく イウ― [0] 【有福】 (名・形動)[文]ナリ
富み栄える・こと(さま)。富裕。裕福。有得。「―な女に弄ばれる男妾(オトコメカケ)/春(藤村)」

有租地

ゆうそち イウソ― [3] 【有租地】
地租を課せられた土地。免租地に対する。

有税

ゆうぜい イウ― [0] 【有税】
税のかかること。
⇔無税

有税の

ゆうぜい【有税の】
dutiable;→英和
taxable.→英和

有空中

うくうちゅう [2] 【有空中】
〔仏〕
⇒三時教(サンジキヨウ)

有節歌曲

ゆうせつかきょく イウセツ― [5] 【有節歌曲】
詩の各節に同じ旋律をつけて歌う歌曲のこと。鉄道唱歌などがその例。
⇔通作歌曲

有簧楽器

ゆうこうがっき イウクワウガクキ [5] 【有簧楽器】
⇒リード楽器(ガツキ)

有精卵

ゆうせいらん イウセイ― [3] 【有精卵】
受精卵の俗称。主に鶏卵について商品としての呼び方に用いる。
⇔無精卵

有糸分裂

ゆうしぶんれつ イウシ― [4] 【有糸分裂】
細胞分裂の一型。染色体や紡錘体などの糸状構造の形成をともなう細胞核の分裂様式。真核生物に最も普遍的にみられる。体細胞分裂と減数分裂とがある。間接分裂。

有紋

うもん [0] 【有紋】
(1)衣服などに紋がついていること。
⇔無紋
(2)能楽で,約束にのっとった行儀のよい演じ方。

有終

ゆうしゅう イウ― [0] 【有終】
〔詩経(大雅)〕
物事の最後をまっとうすること。

有終の美

ゆうしゅうのび イウ― [6] 【有終の美】
物事を最後までやり通し,立派になしとげること。「―を飾る」

有終の美をなす

ゆうしゅう【有終の美をなす】
crown <a thing> with perfection;be crowned with success.

有給

ゆうきゅう イウキフ 【有給】
給料が支払われていること。
⇔無給

有給休暇

ゆうきゅう【有給休暇】
a paid holiday[vacation].

有給休暇

ゆうきゅうきゅうか イウキフキウ― [5] 【有給休暇】
出勤と同様に賃金の支給される休暇。
→年次有給休暇

有線

ゆうせん イウ― [1] 【有線】
(1)電線を使って行う電気通信の方法。
(2)「有線放送」「有線電信」「有線電話」の略。

有線テレビ

ゆうせんテレビ イウ― [5] 【有線―】
⇒ケーブル-テレビ

有線テレビ

ゆうせん【有線テレビ(放送する)】
cable television[TV](cablecast).有線放送 a community broadcasting system;a wired radio system.

有線七宝

ゆうせんしっぽう イウ― [5] 【有線七宝】
七宝焼きの製作技法の一。金属の素地の上に金・銀・銅などの扁平な針金を輪郭線にそって貼り付け,その中にガラス釉(ウワグスリ)をかけて焼き付けるもの。
→無線七宝

有線放送

ゆうせんほうそう イウ―ハウ― [5] 【有線放送】
(1)主に農村部を中心に設けられている,放送と電話の二つの機能をもつ施設。また,その放送。
(2)飲食店などの加入契約者に対し,有線で音楽などを送る施設。また,その放送。

有線通信

ゆうせんつうしん イウ― [5] 【有線通信】
導線・同軸ケーブルなどを伝送路に用いる方式の通信。
⇔無線通信

有線電信

ゆうせんでんしん イウ― [5] 【有線電信】
電線を用いて電信符号を伝達する方式。

有線電話

ゆうせんでんわ イウ― [5] 【有線電話】
加入者と交換局の間を有線線路でつないでいる電話。

有縁

うえん [0] 【有縁】
(1)〔仏〕 仏の道に関係のあること。仏に救われる縁のあること。また,特定の仏や経典と特別の宗教的関係をもっていること。「―の衆生(シユジヨウ)」
(2)互いに関係のあること。
⇔無縁

有罪

ゆうざい イウ― [0] 【有罪】
(1)罪があること。
(2)刑事事件で,被告人の行為を犯罪とすること。また,その旨の判決。「―判決」
⇔無罪

有罪と決する

ゆうざい【有罪と決する】
be convicted <of theft> ;be found guilty <of murder> .

有翅類

ゆうしるい イウシ― [3] 【有翅類】
有翅亜綱に属する昆虫の総称。変態をする。普通は成虫にはねがあるが,中にははねを欠くものもある。トンボ・カマキリ・甲虫・ノミその他を含み,昆虫綱の大半を占める。

有翼

ゆうよく イウ― [0] 【有翼】
(1)(ミサイルなどで)正確に飛ぶための翼があること。
(2)神話などで,神や動物・車などが翼をもつこと。

有翼弾

ゆうよくだん イウ― [4] 【有翼弾】
尾部に翼をつけた弾丸の総称。迫撃砲弾などに用いられる。

有耶無耶

うやむや【有耶無耶】
〜な返事 <give> an indefinite[a vague]answer.〜に終わる come to nothing;end in smoke.〜のうちに葬る hush up <a matter> .

有耶無耶

うやむや [0] 【有耶無耶】 (名・形動)[文]ナリ
(1)〔有るのか無いのかはっきりしない意から〕
物事がはっきりしないままである・こと(さま)。あいまい。「―にしておく」「事件は―のまま忘れ去られた」
(2)もやもやしたものがあって胸がすっきりしない・こと(さま)。「胸は―乱れ居たるに/宝の山(眉山)」

有耶無耶の関

うやむやのせき 【有耶無耶の関】
(1)陸前と羽前の国境笹谷(ササヤ)峠のあたりにあった関。むやむやの関。もやもやの関。((歌枕))「もののふのいづさ入るさにしをりするとやとやとほりのむやむやの関/夫木 21」
(2)羽後国象潟(キサカタ)字(アザ)関にあった関。

有職

ゆうそこ イウ― 【有職】
「ゆうそく(有職)」に同じ。「かのぬし―なれど/宇津保(菊の宴)」

有職

ゆうしき イウ― 【有職・有識】
⇒ゆうそく(有職)

有職

うしき [0] 【有職】
僧侶の職名。已講(イコウ)・内供(ナイグ)・阿闍梨(アジヤリ)の総称。有職の三綱(サンゴウ)。

有職

ゆうそく イウ― [1][0] 【有職・有識】
〔古くは「有識」と書かれた〕
(1)深い学識を身につけていること。「いと―の者の限りなむなりかし,さてはうたはいかがありけむ/宇津保(嵯峨院)」
(2)諸芸諸道にすぐれていること。芸能が上手であること。また,その人。「とりどりに―にめでたくおはしまさふもただことごとならず/大鏡(道長)」「―のおぼえ高きその人かの人/源氏(若菜下)」
(3)朝廷や公家の制度・故実などに精通していること。また,その人。ゆうしき。ゆうしょく。「ある―の人,白き物を着たる日は火ばしを用ゐる,苦しからずと申されけり/徒然 213」

有職

ゆうしょく イウ― [1][0] 【有職】
(1)職についていること。
⇔無職
「―者」
(2)「ゆうそく(有職)」に同じ。
(3)宮中に役職・任務をもつこと。[日葡]

有職家

ゆうそくか イウ― [0] 【有職家】
朝廷や武家の礼式・典故を研究し,その知識の深い人。故実家。有職者。

有職故実

ゆうそく【有職故実】
ancient practices and usages.

有職故実

ゆうそくこじつ イウ― [5] 【有職故実】
古来の朝廷や武家の礼式・典故・官職・法令・装束・武具などを研究する学問。

有職文様

ゆうそくもんよう イウ―ヤウ [5] 【有職文様】
平安時代以来,公家の装束・調度などに用いられた伝統的な文様。立涌(タチワキ)・丸文・菱文(ヒシモン)・亀甲(キツコウ)文・窠文(カモン)など。唐朝の文様を単純化したもので,日本の文様の基調をなす。

有職読み

ゆうそくよみ イウ― [0] 【有職読み】
「故実(コジツ)読み」に同じ。

有肺類

ゆうはいるい イウハイ― [3] 【有肺類】
軟体動物門腹足綱の一亜綱。陸産巻貝のすべてと淡水産・海産巻貝の一部を含む。鰓(エラ)が退化し,かわりに外套膜(ガイトウマク)が変化して肺のような機能をもち,空気呼吸をする。雌雄同体。カタツムリ・ナメクジ・モノアラガイなどを含み,種類が多い。

有胎盤類

ゆうたいばんるい イウタイバン― [5] 【有胎盤類】
⇒真獣類(シンジユウルイ)(1)

有胚乳種子

ゆうはいにゅうしゅし イウハイニユウ― [7] 【有胚乳種子】
植物の種子で,胚乳をもつもの。デンプンを多く含む種子(イネ・トウモロコシなど),脂肪を多く含む種子(ナタネ・ゴマなど)がある。
⇔無胚乳種子

有能

ゆうのう イウ― [0] 【有能】 (名・形動)[文]ナリ
才能のある・こと(さま)。
⇔無能
「―な人材」「―の士」
[派生] ――さ(名)

有能な

ゆうのう【有能な】
able;→英和
capable;→英和
competent;→英和
<a man> of ability.

有興人

うきょうじん [2] 【有興人】
物好きな人。風流人。

有色

ゆうしょく イウ― [0] 【有色】
色がついていること。
⇔無色

有色人種

ゆうしょく【有色人種】
a colored race.

有色人種

ゆうしょくじんしゅ イウ― [5] 【有色人種】
黒色人種・黄色人種などをいう語。

有色体

ゆうしょくたい イウ― [0] 【有色体】
葉緑体以外の色素体。光合成は行わない。カロテン・キサントフィル・ルテイン・リコピンなどの色素を含む。トウガラシ・ウリ・トマトの果実,ニンジンの根などにみられる。雑色体。

有色野菜

ゆうしょくやさい イウ― [5] 【有色野菜】
色が濃く,カロテンなどの栄養分を多く含む野菜。ホウレンソウ・ニンジン・カボチャなど。緑黄色野菜。

有色鉱物

ゆうしょくこうぶつ イウ―クワウ― [5] 【有色鉱物】
火成岩を構成する主な鉱物のうち,橄欖(カンラン)石・輝石・角閃(カクセン)石・黒雲母など,鉄とマグネシウムを多く含み濃い色をしている苦鉄質鉱物。

有花植物

ゆうかしょくぶつ【有花植物】
a flowering plant.

有若

ゆうじゃく イウ― 【有若】
中国,春秋時代の魯の人。孔子の弟子。字(アザナ)は子有。容貌・言行が孔子に似ていたので,孔子の没後,師と仰がれたことがある。有子。

有蓋

ゆうがい イウ― [0] 【有蓋】
おおい,または屋根のあること。
⇔無蓋

有蓋の

ゆうがい【有蓋の】
covered.有蓋貨車 <米> a boxcar;→英和
<英> a van.→英和

有蓋貨車

ゆうがいかしゃ イウ―クワ― [5] 【有蓋貨車】
屋根のある貨車。

有虞氏

ゆうぐし イウグ― 【有虞氏】
中国の五帝の一,舜(シユン)のこと。

有衆

ゆうしゅう イウ― [0] 【有衆】
国民。君主から人民を呼ぶ称。

有袋類

ゆうたい【有袋類】
《動》the marsupial.→英和

有袋類

ゆうたいるい イウタイ― [3] 【有袋類】
有袋目の哺乳類の総称。子は発育不全の状態で生まれ,普通,雌の下腹部にある育児嚢(ノウ)の中で育てられる。膣(チツ)も子宮も左右に二個ある。オーストラリア区および南北アメリカに約二五〇種が分布し,形態・習性は変化に富む。オポッサム科・フクロネコ科・クスクス科・カンガルー科など八科に分けられる。二子宮類。無胎盤類。後獣類。

有要

ゆうよう イウエウ [0] 【有要】 (名・形動)[文]ナリ
大切な・こと(さま)。肝要。「文章に最も―なる想像力/日本開化小史(卯吉)」

有見

うけん [0] 【有見】
〔仏〕 この世の事物は実体として存在するという,反仏教的な考え。

有視界飛行

ゆうしかい【有視界飛行】
visual flight.

有視界飛行

ゆうしかいひこう イウシカイヒカウ [6][7] 【有視界飛行】
操縦者の視覚を頼りにして行う飛行。
⇔計器飛行

有言実行

ゆうげんじっこう イウゲンジツカウ [0] 【有言実行】
〔「不言実行」をもじって作られた語〕
言ったことは必ず実行すること。「―の人」

有識

うしき [0] 【有識】
〔仏〕 対象を分析・認識する心をもつもの。有情。

有識

ゆうそく イウ― [1][0] 【有職・有識】
〔古くは「有識」と書かれた〕
(1)深い学識を身につけていること。「いと―の者の限りなむなりかし,さてはうたはいかがありけむ/宇津保(嵯峨院)」
(2)諸芸諸道にすぐれていること。芸能が上手であること。また,その人。「とりどりに―にめでたくおはしまさふもただことごとならず/大鏡(道長)」「―のおぼえ高きその人かの人/源氏(若菜下)」
(3)朝廷や公家の制度・故実などに精通していること。また,その人。ゆうしき。ゆうしょく。「ある―の人,白き物を着たる日は火ばしを用ゐる,苦しからずと申されけり/徒然 213」

有識

ゆうしき イウ― 【有職・有識】
⇒ゆうそく(有職)

有識

ゆうしき イウ― [0] 【有識】
(1)学問があり識見が広く高いこと。
(2)故事や典礼をよく知っていること。また,その人。

有識者

ゆうしき【有識者】
an intelligent person;[階級]the educated classes;the intellectuals.

有識者

ゆうしきしゃ イウ― [4] 【有識者】
学問・識見が広く高い人。

有象無象

うぞうむぞう ウザウムザウ [4] 【有象無象】
(1)「有相無相」に同じ。
(2)〔(1)の意から転じて〕
雑多なつまらぬ者たち。人をいやしめていう。「―の言うことなんか気にするな」

有象無象

うぞうむぞう【有象無象】
the rabble.→英和

有財餓鬼

うざいがき [2] 【有財餓鬼】
(1)飢えてはいるが,一定の食物にありつける餓鬼。
⇔無財餓鬼
(2)財貨をたくさんもっていながら欲の深い人。「其の心は貧僧より遥かに浅ましき―といふものなり/浮世草子・好色敗毒散」

有責

ゆうせき イウ― [0] 【有責】
ある事について責任があること。「―議員」「―行為」

有賀

ありが 【有賀】
姓氏の一。

有賀

あるが 【有賀】
姓氏の一。

有賀喜左衛門

あるがきざえもん 【有賀喜左衛門】
(1897-1979) 社会学者。長野県生まれ。日本女子大学長。村落生活組織の実証研究を通じて独創的な社会学理論を構築。著「農村社会の研究」など。

有賀長伯

あるがちょうはく 【有賀長伯】
(1661-1737) 江戸中期の歌人・歌学者。京都の人。啓蒙(ケイモウ)的な歌学書を数多く著す。著「浜の真砂」「和歌八重垣」など。

有賀長雄

ありがながお 【有賀長雄】
(1860-1921) 公法学者。大阪生まれ。東大卒。国際法に通じ,日清・日露の戦役に法律顧問として従軍。二十一箇条要求に反対し政府と対立。著「社会学」「国家学」「近時外交史」など。

有資格者

ゆうしかく【有資格者】
a qualified[an eligible]person.

有蹄類

ゆうているい イウテイ― [3] 【有蹄類】
足の先に角質の蹄(ヒヅメ)をもつ哺乳類の総称。代表的なものにウマ・カバなど奇蹄目とウシ・ブタなどの偶蹄目がある。いずれも大形の獣で,草食性のものが多い。このほか,管歯目(ツチブタ)・長鼻目(ゾウ・マンモスなど)・イワダヌキ目(ハイラックスなど)・海牛目(ジュゴン・マナティーなど)を含む。

有蹄類

ゆうているい【有蹄類】
《動》the ungulate.→英和

有道

ゆうどう イウダウ [0] 【有道】
(1)正しい道にかなっていること。徳行をなすこと。また,その人。「無道心にして人に―と思はれん,これをよくよく慎(ツツ)しむべし/正法眼蔵」
(2)天下のよく治まること。「無為の聖徳寸陰を重みし,―の神功球琳(=美シイ玉)を軽みす/懐風藻」

有部

うぶ 【有部】
〔「説一切有部」の略〕
部派仏教の一学派。迦多衍尼子(カタエンニシ)が開祖とされる。人間は実体ではないが,構成要素は実在すると説く。

有配

ゆうはい イウ― [0] 【有配】
株式などの配当があること。
⇔無配

有酸素エネルギー

ゆうさんそエネルギー イウサンソ― [7][8] 【有酸素―】
筋肉の収縮に使われるエネルギーのうち,解糖によって生じた乳酸が酸素の供給を得て分解されるときに生じるもの。

有酸素能力

ゆうさんそのうりょく イウサンソ― [6] 【有酸素能力】
有酸素エネルギーを用いて行う運動の持続能力。一定時間内に摂取できる酸素量とその利用能力による。

有酸素運動

ゆうさんそうんどう イウサンソ― [6] 【有酸素運動】
⇒エアロビクス

有鉤条虫

ゆうこうじょうちゅう イウコウデウチユウ [5] 【有鉤条虫】
条虫綱の扁形動物。俗にいうサナダムシの一種。体長2〜3メートル。体は細長いひも状で,約九〇〇もの片節に分かれる。頭部は球形で,先端に約三〇個の鉤(カギ)と四個の吸盤をもつ。ブタ・イノシシが中間宿主で,加熱の不十分な肉を食べると人間に感染する。世界各地に分布。カギサナダ。カギサナダムシ。

有閑

ゆうかん イウ― [0] 【有閑】
ひまのあること。時間に余裕があること。

有閑マダム

ゆうかんマダム イウ― [5] 【有閑―】
⇒有閑夫人(ユウカンフジン)

有閑夫人

ゆうかんふじん イウ― [5] 【有閑夫人】
時間的にも経済的にも余裕があり,趣味や娯楽などで気ままに暮らす夫人。有閑マダム。

有閑階級

ゆうかんかいきゅう イウ―キフ [5] 【有閑階級】
資産があり,生産的労働を行わず,ひまな時間を非生産的消費に費やす階級。

有閑階級

ゆうかん【有閑階級】
the leisure(d) class.‖有閑地 an idle area.有閑マダム a leisured woman.

有間山

ありまやま 【有馬山・有間山】
有馬温泉付近の山々。((歌枕))

有間皇子

ありまのみこ 【有間皇子】
(640-658) 七世紀中葉の皇族・歌人。孝徳天皇の皇子。斉明天皇の時,謀反の嫌疑を受け,紀伊国藤白坂で刑死。万葉集巻二所載の短歌二首はその護送途中の作と伝えられる。ありまのおうじ。

有限

ゆうげん イウ― [0] 【有限】 (名・形動)[文]ナリ
限度・限界のある・こと(さま)。
⇔無限
「―の世界」「―な資源」

有限の

ゆうげん【有限の】
limited;→英和
finite.→英和
有限責任会社 <米> an incorporated company <Inc.> ; <英> a limited (liability) company <Ltd.> .

有限会社

ゆうげんがいしゃ イウ―グワイ― [5] 【有限会社】
商行為その他の営利行為を目的として設立される社団法人。有限会社法(1938年制定)に基づく。社員がその出資額を限度とする有限責任を負うにとどまる点で,株式会社に類似する物的会社であるが,設立・組織は簡素化され,中小企業の経営に適する。

有限小数

ゆうげんしょうすう イウ―セウ― [5][7] 【有限小数】
〔数〕 小数点以下の数字が有限個しかないような小数。
⇔無限小数

有限数列

ゆうげんすうれつ イウ― [5] 【有限数列】
〔数〕 項の個数が有限であるような数列。
⇔無限数列

有限級数

ゆうげんきゅうすう イウ―キフ― [5][7] 【有限級数】
〔数〕 項の個数が有限個であるような級数。

有限花序

ゆうげんかじょ イウ―クワ― [5] 【有限花序】
花軸の先端の方から順次もとの方に向かって開花する花序。単頂花序(チューリップ)のほか,第一花の下方に側枝が出る集散花序がある。遠心花序。
⇔無限花序

有限責任

ゆうげんせきにん イウ― [5] 【有限責任】
債務者の財産のうち,特定の物または一定額を限度として債務の引き当てとすること。
⇔無限責任

有限責任社員

ゆうげんせきにんしゃいん イウ―シヤヰン [9] 【有限責任社員】
合資会社の社員のうち,会社の債権者について,その出資額の限度内で直接に連帯責任を負う社員。
→無限責任社員

有限集合

ゆうげんしゅうごう イウ―シフガフ [5] 【有限集合】
〔数〕 有限個の要素からなる集合。

有隣

ゆうりん イウ― [0] 【有隣】
〔論語(里仁)〕
有徳者を慕って人が寄って来ること。
→徳は孤ならず必ず隣(トナリ)有り

有難

ありがた 【有(り)難】
(形容詞「ありがたい」の語幹)

有難い

ありがたい【有難い】
(1)〔形〕kind;→英和
obliging;gracious;→英和
blessed;→英和
welcome.→英和
(2)〔動〕thank <a person for> ;→英和
be thankful[grateful,obliged].有難く with thanks;gratefully.〜ことに fortunately;luckily.

有難い

ありがた・い [4] 【有(り)難い】 (形)[文]ク ありがた・し
□一□
(1)(人の好意や協力に対して)感謝にたえない。かたじけない。「ご配慮ほんとうに―・いことです」「―・く頂戴(チヨウダイ)いたします」
(2)自分にとって好都合な状態で,うれしい。「―・いことに晴れてきた」
(3)自然に伏し拝みたくなるようなさまである。尊い。「―・いお経」
□二□
(1)ありそうにない。ほとんど例がない。めったにない。珍しい。「―・きもの,舅(シユウト)にほめらるる婿(ムコ)/枕草子 75」
(2)生きていることが難しい。暮らしにくい。「世の中は―・くむつかしげなるものかな/源氏(東屋)」
(3)めったにないほどすぐれている。「あしこにある子の母いと心よく―・き人なり/宇津保(蔵開下)」
〔原義はあることがむずかしいの意で,「あり」を存在の意で用いると□二□(1),生存の意で用いると□二□(2)の意となる。めったにない意から□二□(3)の意が生じ,中世以降は□一□(3)の意でも用いられた。近世に入ると,その行為などをもったいないと感謝することから□一□(1)(2)の意で多用されるようになった〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名)

有難う

ありがとう [2] 【有(り)難う】
〔形容詞「有り難い」の連用形「有り難く」のウ音便〕
感謝の気持ちを表す言葉。感動詞的にも用いる。「教えてくれて―」「どうも―」
〔丁寧な言い方では,下に「ございます」「存じます」を付けて用いる〕

有難う

ありがとう【有難う】
Thank you;Thanks.

有難がる

ありがたがる【有難がる】
be thankful[grateful] <to a person for his kindness> ;appreciate;→英和
value;→英和
make much <of> .

有難さ

ありがたさ【有難さ】
⇒有難味.

有難味

ありがたみ【有難味】
value;→英和
virtue;→英和
blessing.〜を知る appreciate <a person's kindness> .→英和

有難屋

ありがたや [0] 【有(り)難屋】
(1)神仏をむやみに信じてありがたがる人。
(2)権威ある人の説をむやみに尊重する人。

有難山

ありがたやま 【有(り)難山】
「ありがたい」意をしゃれていう語。「これは―のとんびからす/黄表紙・栄花夢」

有難涙

ありがたなみだ [5] 【有(り)難涙】
ありがたくて流す涙。感謝の涙。「手厚き取扱ひ―に呉れける/露小袖(乙羽)」

有難迷惑

ありがためいわく【有難迷惑】
an unwelcome favor.〜だ Thank you for nothing./It is too much of a good thing.

有難迷惑

ありがためいわく [5] 【有(り)難迷惑】 (名・形動)[文]ナリ
人の親切や好意などをありがたいと思いながら,かえって迷惑に感じられること。また,そのさま。「―な援助」

有頂

うちょう [0] 【有頂】
〔仏〕「有頂天(テン)」の略。「天上の楽しみも五衰早く来り,乃至―も輪廻期なし/栄花(鶴の林)」

有頂天

うちょうてん [2][0] 【有頂天】
■一■ (名)
〔仏〕 無色界(ムシキカイ)の最上天である非想非非想天のこと。色界の最上位の天,色究竟天(シキクキヨウテン)をいうこともある。
■二■ (名・形動)
(1)喜びで気分が舞い上がっている・こと(さま)。「ほめられて―になる」
(2)あることに熱中し他を顧みない・こと(さま)。「忠兵衛気も―/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」

有頂天になる

うちょうてん【有頂天になる】
be awfully delighted <with> ;be excited[mad]with joy;be beside oneself with joy.

有頂天外

うちょうてんがい [4] 【有頂天外】
有頂天の外。夢中になってわれを忘れるさまをいう。

有馬

ありま 【有馬】
姓氏の一。
(1)肥前国の戦国大名。藤原純友の裔を称するが,鎮西平氏の支流とされる。キリシタン大名晴信で知られる。
(2)筑後国久留米の大名。摂津国有馬郡有馬荘に始まる。

有馬

ありま 【有馬】
(1)神戸市北区,六甲山地の北側,有馬川渓谷沿いの温泉地。
(2)長崎県南高来郡,島原半島の南部の古地名。キリシタン大名有馬氏の本拠。最初にセミナリヨが置かれた。
(3)〔(1)が山椒の産地であることから〕
青い山椒の実の塩漬けやつくだ煮を用いた料理につける名称。「―和え」「―煮」

有馬山

ありまやま 【有馬山・有間山】
有馬温泉付近の山々。((歌枕))

有馬新七

ありましんしち 【有馬新七】
(1825-1862) 幕末の志士。薩摩藩士。大老井伊直弼要撃をはかるが未遂。京都所司代襲撃を計画,伏見寺田屋で島津久光の鎮撫兵に斬られた。

有馬晴信

ありまはるのぶ 【有馬晴信】
(1567-1612) 安土桃山時代のキリシタン大名。肥前国日野江の城主。1582年大村純忠・大友宗麟とともに天正遣欧使節をローマに派遣した。

有馬流

ありまりゅう 【有馬流】
剣術の一派。祖は有馬大和守乾信(モトノブ)。室町末期に興る。神道有馬流。有馬神道流。

有馬温泉

ありまおんせん 【有馬温泉】
畿内最古の温泉。上代から知られる。京阪神地方の避暑・保養地。泉質は食塩泉。ありまのゆ。

有馬筆

ありまふで [3] 【有馬筆】
有馬特産の筆。五色の絹糸で軸を巻く。筆を立てると軸の上端から人形が出る人形筆もある。

有馬線

ありません 【有馬線】
神戸電鉄の鉄道線。兵庫県湊川・有馬温泉間,22.5キロメートル。六甲山地を横断して神戸と有馬温泉とを結ぶ。

有馬菅

ありますげ 【有馬菅】
上代,有馬付近に産した良質のスゲ。「大君の御笠に縫へる―/万葉 2757」

有馬記念

ありまきねん [4] 【有馬記念】
サラブレッド四歳馬以上による競馬の重賞レース。ファン投票で選ばれたその年の人気馬を中心に毎年12月末に行われる。距離2500メートル。有馬頼寧(ヨリヤス)を記念。

有馬頼寧

ありまよりやす 【有馬頼寧】
(1884-1957) 政治家。東京生まれ。東大卒。旧久留米藩主頼万の長男。衆議院議員。水平運動・農民解放運動を援助。第一次近衛内閣の農相。競馬の有馬記念は彼の名にちなむ。

有験

うげん [0] 【有験】
祈祷などの効験があること。「―の高僧貴僧に仰せて,大法秘法を修し/平家 3」

有髄神経繊維

ゆうずいしんけいせんい イウズイ―センヰ [9] 【有髄神経繊維】
神経繊維のうち,髄鞘をもつもの。無髄神経繊維に比べ,興奮伝導速度が大きい。
⇔無髄神経繊維

有髪

うはつ [0] 【有髪】
仏門にはいった人が僧形にならずに髪をそらないでいること。また,その人。「―の尼」

有髪僧

うはつそう [3] 【有髪僧】
(1)髪をそらないでいる僧。
(2)俗人で仏道を修行している人。

有髯

ゆうぜん イウ― [0] 【有髯】
ひげをたくわえていること。「―の紳士」

有鬚動物

ゆうしゅどうぶつ イウシユ― [4] 【有鬚動物】
動物分類上の一門。体は細長いひも状で,キチン質の管の中にすみ,前体・中体・後体・終体に分かれる。頭部に一本ないし二〇〇本余りの触手をもつ。循環器系は発達しているが,消化管がなく,触手から栄養を摂取しているらしい。すべて海産で,深海の泥底にすむ。ヒゲムシ。ポゴノホラ。

有鱗類

ゆうりんるい イウリン― [3] 【有鱗類】
(1)有鱗目の爬虫類の総称。トカゲ類およびヘビ類からなる。
(2)有鱗目の哺乳類の総称。センザンコウ科一科のみ。

有[在]る

ある【有[在]る】
(1)[実在]there is[are];be;→英和
exist;→英和
be found.(2)[位置]be situated;lie stand;run.→英和
(3)[持つ]have;→英和
possess;→英和
own.→英和
(4)[起こる]occur;→英和
happen;→英和
[挙行]be held;take place.

とも [1] 【友・朋】
(1)親しく交わる人。ともだち。友人。朋友(ホウユウ)。「竹馬(チクバ)の―」「昨日の敵は今日の―」
(2)志を同じくする人。同志。「世界の―よ手をつなごう」
(3)常に好んで親しんでいる物。「書物を―とする」
(4)道づれ。なかま。「月を旅路の―とする」

朋党

ほうとう [0] 【朋党】
中国で官僚が結んだ政治上の党派。しばしば党派間の党争を起こした。後漢末の党錮の禁や,宋の新法党・旧法党の争いが有名。

朋友

ほうゆう [0] 【朋友】
友達。友人。

朋友

ポンユー [0] 【朋友】
〔中国語〕
友達。

朋誠堂喜三二

ほうせいどうきさんじ ホウセイダウ― 【朋誠堂喜三二】
(1735-1813) 江戸後期の戯作者。本名,平沢常富(ツネマサ)。別号,手柄岡持(テガラノオカモチ)など。秋田佐竹藩士。恋川春町とともに黄表紙の草分け的作者。狂歌・狂詩にも優れる。著「文武二道万石通」「見徳一炊夢(ミルガトクイツスイノユメ)」「桃太郎後日噺」ほか。

朋輩

ほうばい [0] ハウ― 【傍輩】 ・ ホウ― 【朋輩】
〔「朋」は当て字〕
同じ会社に勤めたり,同じ主人に仕えたり,同じ先生についたりしている仲間。同僚。同輩。

朋輩付き合い

ほうばいづきあい [5] 【朋輩付き合い】
仲間どうしの付き合い。

ぶく 【服】
(1)喪に服すること。また,その期間。喪。「故殿の御―のころ,六月つごもりの日/枕草子 161」
(2)喪服(モフク)。「更衣の―にてまゐれりけるをみ給ひて/新古今(哀傷詞)」

ふく 【服】
■一■ [2] (名)
(1)身につける衣類。ころも。「―を着る」「―を脱ぐ」
(2)(和服を「着物」というのに対して)洋服のこと。「仕立てのいい―」
■二■ (接尾)
助数詞。上にくる語によって「ぷく」となる。
(1)粉薬などの包みを数えるのに用いる。「食後に一―ずつ服用する」
(2)タバコ・茶などをのむ回数を数えるのに用いる。「一―のむ」

ぷく 【服】 (接尾)
⇒ふく(服)■二■

服す

ぶく・す 【服す】 (動サ変)
〔「ぶく」は呉音〕
(1)喪服を着る。「娘のなくなりたりしに―・すとて/赤染衛門集」
(2)茶・薬などを飲む。服する。「極熱の草薬を―・して/源氏(帚木)」

服す

ふく・す [2] 【服す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「服する」の五段化〕
「服する」に同じ。「兵役に―・す」「喪に―・す」「茶を―・す」
■二■ (動サ変)
⇒ふくする

服する

ふくする【服する】
(1) obey <a person> ;→英和
submit <to law> .→英和
(2) ⇒服役,従事.

服する

ふく・する [3] 【服する】 (動サ変)[文]サ変 ふく・す
□一□(自動詞)
(1)他に従う。やむなく,または納得して従う。服従する。「命令に―・する」「間違つた説には―・せない/社会百面相(魯庵)」
(2)ある事に従う。「兵役に―・する」「喪に―・する」「起行し得る毎に公事に―・した/伊沢蘭軒(鴎外)」
□二□(他動詞)
(1)従わせる。「弁舌水の流るる如く,よく衆心を―・せしかば/慨世士伝(逍遥)」
(2)衣服を身につける。着る。「身に洋服を―・し,口に洋食を食し/福翁百話(諭吉)」
(3)薬や茶などを飲む。服用する。「懐中薬など―・して後,心地復りぬ/金色夜叉(紅葉)」

服ふ

まつら∘う 【服ふ・順ふ】 (連語)
〔動詞「奉(マツ)る」の未然形に継続の助動詞「ふ」の付いた語〕
「まつろう(服)」に同じ。「はふむしも大君に―∘ふ/日本書紀(雄略)」

服ふ

まつろ・う マツロフ 【服ふ・順ふ】 (動ハ四)
〔「まつらふ(服)」の転〕
服従する。付き従う。「其の―・はぬ人等を和平(ヤワ)さしめたまひき/古事記(中)」

服り

け・り 【着り・服り】 (動ラ変)
〔動詞「きる(着)」の連用形「き」に「あり」が付いた「きあり」の転〕
着ている。「我が背子が―・る衣(キヌ)薄し佐保風は/万葉 979」

服事

ふくじ [2] 【服仕・服事】 (名)スル
服従し仕えること。また,従事すること。「我に―する人の為ならず/西国立志編(正直)」

服仕

ふくじ [2] 【服仕・服事】 (名)スル
服従し仕えること。また,従事すること。「我に―する人の為ならず/西国立志編(正直)」

服侍

ふくじ [0] 【伏侍・服侍】 (名)スル
かしずき,世話をすること。「以前(ムカシ)に倍する熱心もて―するあり/不如帰(蘆花)」

服制

ふくせい [0] 【服制】
衣服について定めた規則。

服加減

ふくかげん [3] 【服加減】
茶の練り加減・たて加減。お服加減。

服務

ふくむ [2] 【服務】 (名)スル
職務に服すること。仕事につくこと。「終日―する」

服務

ふくむ【服務】
service.→英和
〜する serve.→英和
‖服務規律 the service regulations.服務時間 business hours.服務年限 the term of service.

服務規律

ふくむきりつ [4] 【服務規律】
職務についている者が守るべき規則。服務規程。

服喪

ふくも [0][2] 【服喪】 (名)スル
喪に服すること。近親者の死後,一定期間外出などを控え身を慎むこと。

服地

ふくじ【服地】
cloth.→英和

服地

ふくじ [0] 【服地】
洋服にする布地。

服属

ふくぞく [0] 【服属】 (名)スル
つき従うこと。従属。「大国に―する小国」

服役

ふくえき [0] 【服役】 (名)スル
(1)懲役に服すること。
(2)兵役に服すること。
(3)夫役(ブヤク)に服すること。

服役する

ふくえき【服役する】
serve in the army[navy](兵役に);→英和
serve one's term (懲役で).⇒兵役,懲役.‖服役期間 a prison term (懲役);a term of service (兵役).

服従

ふくじゅう【服従】
obedience;→英和
submission.→英和
〜する obey <a person> ;→英和
submit <to> .→英和

服従

ふくじゅう [0] 【服従】 (名)スル
他の支配・権力につき従うこと。「主君に―する」

服忌

ぶっき ブク― [1][0] 【服忌】
喪に服すること。また,その期間。服紀。

服忌

ぶくき [2][0] 【服忌】
⇒ぶっき(服忌)

服忌令

ぶっきりょう ブク―リヤウ [3] 【服忌令】
江戸幕府が制定した喪に関する法令。喪に服する親族の範囲およびその軽重を定めた。古来の制をもとにして1684年に制定し,のち数回にわたり改訂,明治の太政官布告にも受け継がれた。

服毒

ふくどく [0] 【服毒】 (名)スル
毒をのむこと。「―自殺」

服毒する

ふくどく【服毒する】
take poison.

服用

ふくよう [0] 【服用】 (名)スル
(1)薬をのむこと。服薬。「毎食後―する」
(2)衣服などを身につけること。「婦女,父夫の蔭に依て―するも,亦之れを聴(ユル)す/続紀(霊亀一)」

服用する

ふくよう【服用する】
take (薬を).→英和
服用量 a dosage;a dose (一回分).→英和

服紗

ふくさ [0][3] 【袱紗・帛紗・服紗】
(1)一枚物または表裏二枚合わせの方形の絹布。進物の上にかけたり物を包んだりする。
(2)(「帛紗」と書く)茶の湯で,道具をぬぐったり盆・茶托の代用として器物の下に敷いたりする絹布。羽二重(ハブタエ)・塩瀬(シオゼ)などを用い,縦横を九寸(約27センチメートル)と九寸五分(約29センチメートル)ほどに作る。
(3)柔らかい絹。「狩衣は…白き―/枕草子 282」
(4)本式でないもの。多く他の語に冠して用いる。[貞丈雑記]

服織

はとり 【服部・服織】
〔「はたおり」の転〕
機(ハタ)を織ること。また,それを業とする人。「―・麻績(オミ)の人等(ドモ)の常も仕へまつる/祝詞(伊勢大神宮)」

服罪

ふくざい [0] 【服罪】 (名)スル
刑に服すること。「弁護士を頼む力もないから,―すると申して居りましたが/良人の自白(尚江)」

服膺

ふくよう [0] 【服膺】 (名)スル
〔「膺」は胸の意〕
常に心にとどめて忘れないこと。「拳々(ケンケン)―する」「其の御意見は厚く―するよ/緑簑談(南翠)」

服薬

ふくやく [0] 【服薬】 (名)スル
薬をのむこと。服用。「終日氷もて冷やし―す/欺かざるの記(独歩)」

服行

ふっこう フクカウ [0] 【服行】 (名)スル
おこなうこと。「或は事業に―して是を得/万国公法(周)」

服装

ふくそう [0] 【服装】
衣服を身につけ,よそおった様子。また,身につけた衣服や装身具。身なり。「派手な―」

服装

ふくそう【服装】
dress;→英和
clothes.→英和
りっぱな(みすぼらしい)〜をしている be well (poorly) dressed.…の〜をしている be dressed as….‖服装随意 <注意書き> Dress optional.

服解

ぶくげ [2] 【服解】
律令制で,父母の喪に服している間,官吏がその官職を解任されること。
→復任

服部

はっとり 【服部】
姓氏の一。

服部

はとりべ [3] 【服部】
大化改新以前,機織りを業とした品部。はとり。

服部

はとり 【服部・服織】
〔「はたおり」の転〕
機(ハタ)を織ること。また,それを業とする人。「―・麻績(オミ)の人等(ドモ)の常も仕へまつる/祝詞(伊勢大神宮)」

服部タバコ

はっとりタバコ [5] 【服部―】
摂津国(今の大阪府)服部村から産した良質のタバコ。

服部之総

はっとりしそう 【服部之総】
(1901-1956) 歴史学者。島根県生まれ。東大卒。1927年「マルクス主義講座」に「明治維新史」を執筆。「日本資本主義発達史講座」に参加。幕末・明治維新史研究の普及に尽くした。著「黒船前後」「維新史の方法論」など多数。

服部南郭

はっとりなんかく 【服部南郭】
(1683-1759) 江戸中期の儒者・詩人。京都の人。初め和歌と画で柳沢吉保に仕え,のち荻生徂徠に入門し擬古主義的漢詩文をよくした。著「南郭文集」など。

服部四郎

はっとりしろう 【服部四郎】
(1908-1995) 言語学者。三重県生まれ。東大教授。日本語・モンゴル語を中心としたアルタイ諸言語の研究等,多くの業績を挙げた。著「音声学」「言語学の方法」など。

服部土芳

はっとりとほう 【服部土芳】
(1657-1730) 江戸前・中期の俳人。伊賀上野の人。名は保英。通称,半左衛門。少時より松尾芭蕉と親しみ,藤堂藩を致仕し俳諧に専念。伊賀蕉門の中心的人物で居を蓑虫庵という。編著「三冊子」「横日記」「蕉翁句集」「蕉翁文集」など。

服部宇之吉

はっとりうのきち 【服部宇之吉】
(1867-1939) 中国哲学者。福島県生まれ。中国・ドイツに留学。三高・東京高師・東大教授などを歴任。西洋哲学の立場から中国思想の解明に努めた。主著「東洋倫理綱要」「孔子及孔子教」など。

服部嵐雪

はっとりらんせつ 【服部嵐雪】
(1654-1707) 江戸前期の俳人。別号を嵐亭治助・雪中庵など。芭蕉門古参の高弟。俳風は温雅で滋味がある。編著「若水」「其帒(ソノフクロ)」など。

服部白賁

はっとりはくひ 【服部白賁】
(1714-1767) 江戸中期の漢詩人。摂津の人。名は元雄,字(アザナ)は仲英,白賁は号。服部南郭の婿養子。著「踏海集」

服部良一

はっとりりょういち 【服部良一】
(1907-1993) 作曲家。大阪府生まれ。ジャズを取り入れた日本のポップスを創始,多数のヒット曲を生む。代表作「別れのブルース」「東京ブギウギ」「青い山脈」

服飾

ふくしょく【服飾】
dress;→英和
dressing.→英和

服飾

ふくしょく [0] 【服飾】
衣服とその飾り。また,装身具。

服飾品

ふくしょくひん [0] 【服飾品】
服装を引き立たせるための付属品。装飾的なイヤリング・指輪などと,実用性をもったベルト・ハンドバッグなどがある。

服[衣服]

ふく【服[衣服]】
clothes;→英和
a dress;→英和
a suit;→英和
a uniform (制服).→英和

ついたち [4] 【一日・朔日・朔】
〔「月立ち」の転〕
(1)月の第一日。
(2)月の初め。上旬。「十二月の―五日と定めたる程は/落窪 2」
(3)一月一日。元日。また,正月。「―のほどのこと/源氏(幻)」

さく [1] 【朔】
(1)月と太陽との視位置の黄経が等しくなること。また,その時刻。月全体が太陽光線を背後から受けることになるので,地球からは月が見えない。新月。
⇔望(ボウ)
(2)陰暦で,月初めの日のこと。ついたち。
(3)古代中国で,その年の歳末に翌年の暦と政令を頒布したこと。また,その暦と政令。

ついたち【朔】
the first day <of May> .

朔北

さくほく [0] 【朔北】
〔「朔」も北方の意〕
(1)きた。北方。朔方。
(2)中国北方の辺境。

朔幣

さくへい 【朔幣】
中古・中世,毎月朔日に国司が国内の主要な神社に幣帛を捧げたこと。

朔平門

さくへいもん 【朔平門】
平安京内裏外郭門の一つで北面中央にある門。北の陣。縫殿陣(ヌイドノノジン)。
→内裏

朔方

さくほう [0] 【朔方】
〔「朔」は北の意〕
北方。朔北。

朔日

さくじつ [0] 【朔日】
陰暦で,毎月の第一日。ついたち。

朔日

ついたち [4] 【一日・朔日・朔】
〔「月立ち」の転〕
(1)月の第一日。
(2)月の初め。上旬。「十二月の―五日と定めたる程は/落窪 2」
(3)一月一日。元日。また,正月。「―のほどのこと/源氏(幻)」

朔日丸

ついたちがん [4] 【朔日丸】
江戸時代,女性が月の一日目に飲めばその月は妊娠せぬといわれた丸薬。

朔日草

ついたちそう [0] 【朔日草】
〔元日に床の間に飾ることから〕
フクジュソウの異名。

朔日路

ついたちみち [4] 【朔日路】
「盆路(ボンミチ)」に同じ。

朔日降り

ついたちぶり [0] 【朔日降り】
月の第一日目に雨が降ること。その月は雨が多いという迷信がある。

朔旦

さくたん [0] 【朔旦】
月の第一日の朝。ついたちの朝。

朔旦冬至

さくたんとうじ [5] 【朔旦冬至】
陰暦一一月一日が冬至にあたる日。19年に一度ある。吉日として宮中で祝宴(朔旦の旬(シユン))が行われた。

朔月

さくげつ [0] 【朔月】
(1)朔のときの月。新月。
(2)陰暦で,ついたち。朔日。

朔望

さくぼう [0] 【朔望】
〔「朔」は一日,「望」は一五日〕
新月と満月。陰暦の一日と一五日。

朔望月

さくぼうげつ [3] 【朔望月】
月の朔(新月)から次の朔,または望(満月)から次の望に至る周期の平均値。西暦2000年における値は二九・五三〇五八九日。太陰月。

朔望潮

さくぼうちょう [0] 【朔望潮】
新月および満月ののち一〜二日して生ずる,潮差の最も大きい潮汐。大潮(オオシオ)。

朔風

さくふう [0] 【朔風】
〔「朔」は北方の意〕
北風。[季]冬。

ちん [1] 【朕】 (代)
一人称。天子が自称として用いる。われ。
〔中国古代では普通の人も使ったが,秦の始皇帝のとき,天子だけの自称となったという〕

朗々たる

ろうろう【朗々たる】
ringing;sonorous.→英和

朗ら

ほがら 【朗ら】 (形動ナリ)
「ほがらか」に同じ。「神明は内には智恵―にして,外には慈悲妙也/沙石(一・米沢本)」

朗らか

ほがらか [2] 【朗らか】 (形動)[文]ナリ
(1)心が晴れ晴れとしているさま。こだわりなく快活なさま。明朗。「―に毎日を過ごす」「―な人」
(2)空が曇りなく晴れているさま。「―な秋空」
(3)広々と開けているさま。開放されているさま。「郊郭,顕敞と―にして,川野,瞍潤とこえたり/大慈恩寺三蔵法師伝(永久点)」
(4)明るく光るさま。「すがた秋の月の―に,ことば春の花のにほひあるをば/後拾遺(序)」
(5)はっきり物事がわかっているさま。精通しているさま。「その方にまことに深くしみ,顕密ともに―なるをば/栄花(疑)」
[派生] ――さ(名)

朗らか

ほがらか【朗らか】
[気分などの]fine;→英和
bright;→英和
cheerful.→英和
〜にする(なる) brighten.→英和

朗ら朗ら

ほがらほがら 【朗ら朗ら】 (副)
朝日がのぼろうとして明るくなるさま。「しののめの―とあけゆけば/古今(恋三)」

朗吟

ろうぎん ラウ― [0] 【朗吟】 (名)スル
詩歌を節をつけて声高らかに唱えること。朗詠。「李白の詩を―する」

朗唱

ろうしょう ラウシヤウ [0] 【朗唱】 (名)スル
声高に歌うこと。「校歌を―する」

朗報

ろうほう ラウ― [0] 【朗報】
喜ばしい知らせ。よい知らせ。「―を手にする」「―に接する」

朗報

ろうほう【朗報】
good news.

朗弁

ろうべん ラウベン 【良弁・朗弁】
(689-773) 奈良時代の僧。日本華厳宗第二祖。義淵に法相宗を学び,奈良東山で苦行。金鐘寺(のち,羂索院)に住し,審祥(シンジヨウ)を講師としてはじめて華厳の講席を開く。東大寺初代別当,ついで僧正。二歳のとき鷲(ワシ)にさらわれて春日社前の杉(良弁杉)の枝に置かれ,義淵に養育されたという伝説がある。金鐘行者。金鷲菩薩。りょうべん。

朗月

ろうげつ ラウ― [0] 【朗月】
すみわたった月。

朗朗

ろうろう ラウラウ [0] 【朗朗】 (ト|タル)[文]形動タリ
声などの澄んで,はっきりと聞こえるさま。「音吐―」「長詩を…美しい声で―と吟じたりした/或る女(武郎)」

朗然

ろうぜん ラウ― [0] 【朗然】 (形動タリ)
明るくはっきりとしているさま。

朗笑

ろうしょう ラウセウ [0] 【朗笑】 (名)スル
ほがらかに笑うこと。また,その笑い。

朗色

ろうしょく ラウ― [0] 【朗色】
晴れやかな顔色。ほがらかな様子。

朗詠

ろうえい ラウ― [0] 【朗詠】 (名)スル
(1)詩歌を声高らかにうたうこと。朗吟。「漢詩を―する」
(2)雅楽の一。漢詩に曲節をつけてうたう自由なリズムの謡物。平安以降,管弦の遊びの折などに行われた。その詞章となる詩歌を集めたものに「和漢朗詠集」「新撰朗詠集」などがある。

朗話

ろうわ ラウ― [0] 【朗話】
ほがらかな,聞いて気持ちのよい話。

朗誦

ろうしょう ラウ― [0] 【朗誦】 (名)スル
詩句などを声高に読むこと。朗読。「ホラチウスが句を―し/即興詩人(鴎外)」

朗読

ろうどく【朗読】
reading;→英和
recitation (暗誦).→英和
〜する read (aloud);→英和
recite.→英和
‖朗読法 elocution.

朗読

ろうどく ラウ― [0] 【朗読】 (名)スル
声を出して詩・文章などを読むこと。「詩を―する」

もち [1] 【望】
(1)もちづき。満月。
(2)陰暦で,月の一五日。望(モチ)の日。

ぼう バウ [1] 【望】
(1)月と太陽との視黄経の差が一八〇度になること,またはその時刻。満月。
⇔朔(サク)
(2)陰暦一五日の異名。

望の日

もちのひ 【望の日】
陰暦一五日。満月の日。「―に出でにし月の高々に/万葉 3005」

望の月

もちのつき 【望の月】
満月。十五夜の月。もちづき。

望ましい

のぞましい【望ましい】
desirable.→英和
望ましくない undesirable.→英和

望ましい

のぞまし・い [4] 【望ましい】 (形)[文]シク のぞま・し
〔動詞「望む」の形容詞化〕
そうあってほしい。願わしい。「―・い教育のありかた」「制服着用が―・い」[日葡]
[派生] ――さ(名)

望み

のぞみ [0] 【望み】
〔動詞「望む」の連用形から〕
(1)そうしたい,そうありたいと思っている事柄。願い。希望。願望。「―がかなう」「―を達する」
(2)将来よくなりそうな見込み。将来に寄せる期待。「成功する―がない」「子の将来に―をかけている」
(3)人望。名望。「天下の―を失う」
(4)ながめ。眺望。「思ふそら安けなくに嘆くそら安けなくに青波に―は絶えぬ/万葉 1520」

望み

のぞみ【望み】
[願望]a wish;→英和
a desire;→英和
[期待]a hope;→英和
an expectation;→英和
[見込み]a prospect;→英和
a chance.→英和
〜のある hopeful;→英和
promising.〜のない hopeless.→英和
〜が十分ある have a good chance <of a thing,that…> .〜をいだく have a wish <to> ;have a hope.〜を失う be disappointed.〜を遂げる realize one's wishes.〜をかける set one's hopes <on> .〜通り (just) as one wishes.〜により at a person's request.

望み次第

のぞみしだい [4] 【望み次第】
希望をすべて聞き入れること。のぞむまま。「褒美(ホウビ)は―だ」

望み薄

のぞみうす [0] 【望み薄】
期待がかけられないこと。希望がもてないこと。「今年中の完成は―だ」

望み見る

のぞみ・みる [4] 【望み見る】 (動マ上一)[文]マ上一
はるかに遠くを見やる。「はるか遠くの山々を―・見る」

望み通り

のぞみどおり [4] 【望み通り】
希望しているとおり。「―の品が手に入る」

望む

のぞむ【望む】
[願望]want;→英和
wish;→英和
desire;→英和
[期待]hope;→英和
expect;→英和
prefer <a thing to another> .→英和

望む

のぞ・む [0][2] 【望む】 (動マ五[四])
〔「臨む」と同源〕
(1)遠くをながめやる。はるかに見渡す。「アルプスを―・む景勝の地」「日を―・めばみやこ遠し/土左」
(2)希望する。
 (ア)自分自身のことについていう。「進学したいと―・んでいる」「世界平和を―・む」
 (イ)他人についていう。注文する。「新しい門出にあたり,お二人に―・みたいことは…」「さらなる発展を―・む」「息子の嫁にと―・まれる」
(3)人の美点を受け入れる。「美しい容姿を―・まれてモデルとなる」
[可能] のぞめる
[慣用] 隴(ロウ)を得て蜀(シヨク)を―

望むべくんば

のぞむべくんば 【望むべくんば】 (連語)
〔動詞「のぞむ」に連語「べくんば」の付いたもの〕
望むことができるならば。希望としては。望むべくは。

望むらくは

のぞむらくは 【望むらくは】 (連語)
〔「望むらく」は動詞「のぞむ」に接尾語「らく」が付いて名詞化したもの。「は」は係助詞〕
望むところは。どうか…でありますように。「―無事であるように」

望一

もいち 【望一】
⇒杉木(スギキ)望一

望厦条約

ぼうかじょうやく バウカデウヤク 【望厦条約】
1844年中国広東省マカオ付近の望厦村で締結された清とアメリカの修好通商条約。

望外

ぼうがい バウグワイ [0] 【望外】 (名・形動)[文]ナリ
望んでいた以上にいい・こと(さま)。「―の喜び」「―な成果を得る」

望外の

ぼうがい【望外の】
unexpected.→英和

望夫石

ぼうふせき バウフ― [3] 【望夫石】
中国,湖北省武昌の北山の上にある石。貞女が,出征する夫を見送ったまま石に化したものと伝える。

望打ち

もちうち [0] 【望打ち】
正月一四・一五日に,祝い棒を持って行う予祝行事。また,その祝い棒。果樹をたたいたりなどして収穫の豊穣を予祝する。なり祝い。年ぎり。望ぎり。

望日

ぼうじつ バウ― [0] 【望日】
陰暦一五日の称。もちのひ。望(ボウ)。

望月

ぼうげつ バウ― [1] 【望月】
陰暦一五日の夜の満月。もちづき。

望月

もちづき [2] 【望月】
(1)陰暦一五日の月。満月。
(2)特に陰暦八月十五日の中秋の月。[季]秋。
(3)能の曲名(別項参照)。

望月

もちづき 【望月】
能の一。作者未詳。四・五番目物。小沢刑部友房が亭主をする宿屋に主君安田友治の妻子が一夜の宿を求める。偶然泊り合わせた主君の仇望月秋長に酒を勧め,獅子舞にことよせて力を合わせ討ち果たす。

望月

もちづき 【望月】
姓氏の一。

望月

もちづき 【望月】
長野県東部,北佐久郡にある町。中山道の宿場として発達。

望月の

もちづきの 【望月の】 (枕詞)
満月の欠けたところなく見事なことから,「たたはし」「たれる」「めづらし」にかかる。「春花の貴からむと―たたはしけむと/万葉 167」「―足れる面わに/万葉 1807」「―いやめづらしみ/万葉 196」

望月の牧

もちづきのまき 【望月の牧】
平安時代以降,信濃の望月に置かれた牧場。現在の長野県望月町。

望月の駒

もちづきのこま 【望月の駒】
平安時代,毎年8月に信濃の望月の牧から宮中へ献上した馬。「あふさかの関の清水に影見えて今やひくらむ―/拾遺(秋)」

望月三英

もちづきさんえい 【望月三英】
(1697-1769) 江戸中期の医官。讃岐の人。名は乗,号は鹿門。三英は通称。将軍徳川吉宗の奥医師。諸医書の考証に努め,万病一毒説を排して折衷的医方を唱えた。著「医官玄稿」「明医小史」

望月玉蟾

もちづきぎょくせん 【望月玉蟾】
(1693-1755) 江戸中期の画家。京都の人。名は重勝,通称は藤兵衛。土佐光成・山口雪渓らに学び,筆力の強い水墨画や細密な山水画を描き一家を成した。

望東尼

もとに 【望東尼】
⇒野村(ノムラ)望東尼

望楼

ぼうろう バウ― [0] 【望楼】
遠くを見るために立てたやぐら。

望気

ぼうき バウ― [1] 【望気】
雲気を見て吉凶を判ずること。

望洋

ぼうよう バウヤウ [0] 【望洋】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)遠くを眺めること。
(2)広々として目当てのつかないこと。とりとめのないこと。また,そのさま。「―たる荒野をゆく」

望潮

もちしお 【望潮】
陰暦一五日,満月の時の満ち潮。「―の満ちにけらしな難波江の浦/新撰六帖 1」

望潮

しおまねき シホ― [3] 【潮招・望潮】
海産のカニ。甲幅3センチメートル内外。砂泥地の干潟にすむ。雄は片方のはさみが著しく大きくなり,これを上下に振る動作が潮を招くように見えるのでこの名がある。砕いて塩辛にしたものを「蟹漬(ガンヅケ)」といい,有明海沿岸の名物。紀伊半島以南に広く分布。タウチガニ。[季]春。
潮招[図]

望粥

もちがゆ [2][0] 【望粥・餅粥】
望(モチ)の日,特に正月一五日に作る小豆(アズキ)粥。後世は望を餅の意にとり餅を入れて煮た。

望蜀

ぼうしょく バウ― [0] 【望蜀】
〔後漢の光武帝が隴(ロウ)の国を平定したのち,さらに蜀の国をも望んだという「後漢書(岑彭伝)」の故事から〕
一つの望みをかなえてさらに次の望みをもつこと。「―の嘆」
→隴を得て蜀を望む

望見

ぼうけん バウ― [0] 【望見】 (名)スル
遠くからながめること。遠くをながめること。「山頂から麓の町を―する」

望観

ぼうかん バウクワン [0] 【望観】 (名)スル
遠くをながめ見ること。観望。

望診

ぼうしん バウ― [0] 【望診】
漢方で,四診の一。患者の様子や舌の状態を肉眼で観察して行う診察法。全体的な挙動から精査すべき部位を把握する。

望遠

ぼうえん バウヱン [0] 【望遠】
遠くを見ること。

望遠レンズ

ぼうえん【望遠レンズ】
a telephoto lens.

望遠レンズ

ぼうえんレンズ バウヱン― [5] 【望遠―】
遠方の物を拡大して撮影するためのレンズ。焦点距離が比較的長い。

望遠鏡

ぼうえんきょう バウヱンキヤウ [0] 【望遠鏡】
遠方の物体を拡大して見る光学装置。凸レンズの対物レンズまたは,凹面鏡の対物鏡で得た像を接眼レンズで拡大して見るもの。対物レンズを用いるものを屈折望遠鏡,対物鏡を用いる物を反射望遠鏡という。

望遠鏡

ぼうえんきょう【望遠鏡】
a telescope.→英和
〜で見る look <at a star> through a telescope.→英和

望遠鏡座

ぼうえんきょうざ バウヱンキヤウ― [0] 【望遠鏡座】
〔(ラテン) Telescopium〕
九月上旬の宵に南中する南の星座。日本からは南の地平線上に一部が見える。

望郷

ぼうきょう バウキヤウ [0] 【望郷】
故郷をなつかしく思うこと。懐郷。思郷。「―の念」「―の思い」

望郷の念

ぼうきょう【望郷の念】
homesickness.→英和
〜の念にかられる feel homesick.

あした [3] 【明日・朝】 (名)
(1)今日の次の日。あくる日。あす。みょうにち。副詞的にも用いる。《明日》
(2)夜が終わって,明るくなった時。あさ。
⇔夕べ
《朝》「―の露」
(3)翌日の朝。何か事のあった夜の明けた朝。《朝》「野分の―こそをかしけれ/徒然 19」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

あさ [1] 【朝】
夜が明けてからしばらくの間。または,正午までの間。「―が来る」「―早く起きる」

あさ【朝】
(a) morning;→英和
the forenoon;→英和
dawn.→英和
〜早く early in the morning.3 日の〜 on the morning of the 3rd.〜が早い be an early riser.‖朝市 a morning fair.朝酒 an eye-opener.

ちょう テウ [1] 【朝】
(1)あさ。あした。
(2)天子が政治を行う所。朝廷。
(3)天子が統治していること。また,その国。「―の政をつかさどり給ひしより/平家 2」
(4)にぎやかな所。市中。「かだましきもの―にあつて罪ををかす/平家 6」

ちょう【朝】
the <Ming> dynasty;→英和
the reign;→英和
the <Heian> period.→英和

朝する

ちょう・する テウ― [3] 【朝する】 (動サ変)[文]サ変 てう・す
(1)参内して天子にまみえる。主君に謁見する。「北に恐山一群の山,みな遥に我に―・するが如し/十和田湖(桂月)」
(2)朝廷にみつぎ物をする。朝貢する。「斉・楚・秦・趙も悉く―・せずと三事有べからず/太平記 4」
(3)川の水が海に注ぐ。「河水の海に―・するに似たり/滑稽本・根無草後編」
(4)向かう。「大声天に―・する」

朝っぱらから

あさっぱら【朝っぱらから】
(from) so early in the morning.→英和

朝っ腹

あさっぱら [0] 【朝っ腹】
〔「あさはら(朝腹)」の転〕
朝の早い時刻。早朝。「―から何の用だ」

朝と

あさと 【朝と】
〔「と」は時・程の意〕
朝方。朝のころ。
⇔夕と
「―にはい倚り立たし夕とにはい倚り立たす/古事記(下)」

朝な夕な

あさなゆうな [4][1] 【朝な夕な】 (副)
朝に夕に。いつも。

朝な日に

あさなけに 【朝な日に】 (副)
「あさにけに」に同じ。「―みべききみとしたのまねば/古今(離別)」

朝な朝な

あさなあさな [4] 【朝な朝な】 (副)
朝ごとに。毎朝。あさなさな。
⇔夜な夜な

朝な朝な

あさなさな 【朝な朝な】 (副)
「あさなあさな」の転。「うら恋し我が背の君はなでしこが花にもがもな―見む/万葉 4010」

朝に日に

あさにけに 【朝に日に】 (副)
朝も昼も。いつも。あさなけに。「―常に見れどもめづらし我(ア)が君/万葉 377」

朝の霜

あしたのしも 【朝の霜】
朝おりた霜。はかなく消えやすいもののたとえにいう。「君にけさ―の置きていなば/古今(仮名序)」

朝の露

あしたのつゆ 【朝の露】
朝,草葉などにたまった露。人生の短く,はかないことにたとえていう。あさつゆ。「―に異ならぬ世を/源氏(夕顔)」

朝ぼらけ

あさぼらけ [0][3] 【朝ぼらけ】
明け方,あたりがほのぼのと明るくなりかける頃。あけぼの。

朝まだき

あさまだき [3] 【朝まだき】
〔「まだき」は未(イマ)だ,の意〕
夜の明けきらないころ。朝早く。「―,東の空漸(ヨウヤ)く白みし頃/源おぢ(独歩)」

朝一

あさいち [2] 【朝一】
(仕事などを)その日の朝一番最初に行うこと。「―で荷物を届ける」

朝三暮四

ちょうさんぼし テウサン― [5] 【朝三暮四】
〔「列子(黄帝)」などに見える故事。狙(ソ)公(=猿回し)が猿にトチの実を朝に三つ,暮れに四つ与えると言ったら猿が怒り出したので,朝に四つ暮れに三つやると言ったところ猿が喜んだというもの。狙公橡(トチ)を賦(クバ)る〕
(1)表面的な相違や利害にとらわれて結果が同じになることに気づかぬこと。
(2)うまい言葉で人をだますこと。
(3)命をつなぐだけの生活。生計。

朝事

あさじ [0][2] 【朝事・朝勤】
(1)真宗の寺で,早朝に行う勤行(ゴンギヨウ)。
(2)「朝事参り」の略。

朝事参り

あさじまいり [4] 【朝事参り】
真宗で,信徒が朝早く御堂(ミドウ)で行われる勤行に参ること。朝事。「―の折節に/太平記 3」

朝付く日

あさづくひ 【朝付く日】
朝の太陽。朝日。
⇔夕付く日
「―さすや岡べの草の葉に/拾玉集」

朝令暮改

ちょうれいぼかい テウレイ― [0] 【朝令暮改】
〔鼂錯「説文帝令民入粟受爵文」による。朝出された命令が夕方には改められる意〕
法令などがすぐに変更されて一定せず,あてにならぬこと。朝改暮変。

朝会

ちょうかい テウクワイ [0] 【朝会】
朝礼。

朝会

あさかい [0] 【朝会】
夏の早朝に催される茶会。茶事七式の一。朝の茶事。朝茶。

朝使

ちょうし テウ― [1] 【朝使】
朝廷からの使者。

朝倉

あさくら 【朝倉】
福岡県中部,朝倉郡の町。旧宿場町。斉明天皇の仮宮(朝倉橘広庭宮(アサクラノタチバナノヒロニワノミヤ),俗称朝倉宮)の伝承地。((歌枕))「―や木の丸殿(マロドノ)にわがをれば名のりをしつつ行くはたが子ぞ/新古今(雑中)」

朝倉

あさくら 【朝倉】
姓氏の一。

朝倉孝景

あさくらたかかげ 【朝倉孝景】
(1)(1428-1481) 室町時代の武将。教景のち敏景,さらにそのあと孝景を名乗る。斯波(シバ)家の三老臣の一人。応仁の乱には初め西軍,のち東軍に転じ,1471年越前守護となり,一乗谷に築城。
(2)(1493-1548) 戦国大名。越前守護。一乗谷四代城主。領国は富裕で朝廷に絹一万匹を献上した。

朝倉山

あさくらやま 【朝倉山】
福岡県甘木市にある山。((歌枕))「―,よそに見るぞをかしき/枕草子 13」

朝倉山椒

あさくらざんしょう [5] 【朝倉山椒】
サンショウの一変種。ほとんどとげがなく,実は大きく香りがよい。兵庫県八鹿(ヨウカ)町朝倉で多く産出する。

朝倉敏景

あさくらとしかげ 【朝倉敏景】
⇒朝倉孝景(アサクラタカカゲ)(1)

朝倉敏景十七箇条

あさくらとしかげじゅうしちかじょう 【朝倉敏景十七箇条】
朝倉敏景(孝景(タカカゲ))の制定した家訓。家臣団の統制・人材登用・節約・民政の心得など一七条の規定よりなる。制定年代は未詳。「朝倉孝景条々」「朝倉英林壁書」とも。

朝倉文夫

あさくらふみお 【朝倉文夫】
(1883-1964) 彫刻家。大分県生まれ。東京美校教授。自然主義的彫刻を得意とし,帝国美術院会員・帝室技芸員となり官展界に重きをなした。代表作「墓守」「島津斉彬公像」など。

朝倉氏遺跡

あさくらしいせき 【朝倉氏遺跡】
福井県福井市城戸ノ内町にある戦国時代の居館・城下町の遺跡。戦国大名朝倉氏の館・庭園・武家屋敷・寺院が発見され,史跡整備されている。

朝倉義景

あさくらよしかげ 【朝倉義景】
(1533-1573) 戦国大名。孝景(タカカゲ){(2)}の子。初名延景。織田信長としばしば交戦,姉川の戦いで大敗。のち信長に一乗谷を攻撃されて自殺し,朝倉氏は滅亡した。

朝催ひ

あさもよい 【朝催ひ】
朝食の支度。また,朝食の時刻。「朝食(アサケ)の煙の―/宴曲集」

朝儀

ちょうぎ テウ― [1] 【朝儀】
朝廷の行う儀式。

朝典

ちょうてん テウ― [0] 【朝典】
朝廷の制度または儀式。国典。

朝典楽

ちょうてんがく テウ― [3] 【朝典楽】
宮中で諸儀式の行われる時に演奏される雅楽。

朝冷え

あさびえ [0] 【朝冷え】
秋が深まって感じる朝の冷気。

朝凪

あさなぎ【朝凪】
the morning calm[quiet].

朝凪

あさなぎ [0] 【朝凪】
海岸で朝一時,風がやむこと。陸風から海風に変わる時に起きる現象。[季]夏。
⇔夕凪

朝出

あさで [0] 【朝出】
(仕事のために)朝早く出かけること。早出(ハヤデ)。

朝刊

ちょうかん【朝刊】
a morning paper;the morning edition <of the Asahi> .

朝刊

ちょうかん テウ― [0] 【朝刊】
朝,発行される日刊新聞。
⇔夕刊

朝務

ちょうむ テウ― [1] 【朝務】
朝廷の政務。

朝勤

あさじ [0][2] 【朝事・朝勤】
(1)真宗の寺で,早朝に行う勤行(ゴンギヨウ)。
(2)「朝事参り」の略。

朝原

あしたのはら 【朝原】
奈良県北葛城郡王寺町から香芝町にかけての丘陵。((歌枕))「霧立ちて鴈(カリ)ぞなくなる片岡の―はもみぢしぬらむ/古今(秋下)」

朝参

ちょうさん テウ― [0] 【朝参】 (名)スル
(1)在京の官吏が朝廷に参内すること。
(2)〔仏〕
 (ア)早朝,師より指導を受けること。
 (イ)早朝,師に挨拶(アイサツ)すること。

朝参り

あさまいり [3] 【朝参り】
社寺に朝早くお参りすること。

朝名市利

ちょうめいしり テウメイ― [5] 【朝名市利】
〔「戦国策(秦策)」より出た語。名誉は朝廷において争い,利得は市井において争う意から〕
事物を争うには,それにふさわしい場所ですべきであるということ。

朝命

ちょうめい テウ― [0] 【朝命】
天子の命令。朝廷の命令。

朝四暮三

ちょうしぼさん テウシ― [1] 【朝四暮三】
「朝三暮四」に同じ。

朝地和え

あさじあえ [0] 【浅茅和え・朝地和え】
白い切り胡麻で,ゆでた青菜を和えた料理。まばらに生えたチガヤの風情をもじって付けられた名。小町和え。

朝堂

ちょうどう テウダウ [0] 【朝堂】
(1)君主が政治を執り,群臣に謁見する所。朝座。
(2)「朝堂院」の略。

朝堂院

ちょうどういん テウダウヰン 【朝堂院】
大内裏のうちにあって,即位・朝賀・視告朔(コウサク)・外国使臣の引見など重要な儀式の行われた正殿。大極殿を中心に後殿・十二堂・朝集堂などが並び,それらをとりまく廊の南中央に応天門がある。八省院。
→大内裏

朝夕

あさゆう [1] 【朝夕】
(1)朝と晩。
(2)(副詞的に用いて)いつも。常に。「―なれ親しむ」
(3)〔朝夕の炊事の煙,つまりその日の暮らしの意から〕
生計。暮らし。「―を送りかねゐけるが/咄本・露が咄」

朝夕

あさゆう【朝夕】
⇒朝晩.

朝夕

ちょうじゃく テウ― 【朝夕】
(1)朝と夕。ちょうせき。
(2)「朝夕雑色(ゾウシキ)」「朝夕人(ニン)」の略。

朝夕

ちょうせき テウ― [1] 【朝夕】
(1)あさとゆうがた。あさゆう。
(2)いつも。あけくれ。日常。毎日。副詞的に用いる。「―その重恩を思う」
(3)あさばんの食事。「―に食ひ余して/浮世草子・永代蔵 1」
(4)その日。一日。「万事当座買ひにして―を送れば/浮世草子・胸算用 1」

朝夕の煙

ちょうせきのけむり テウ― 【朝夕の煙】
(1)朝夕の炊事の煙。
(2)その日その日の生計。「家職して―立てける/浮世草子・二十不孝 1」

朝夕人

ちょうじゃくにん テウ― 【朝夕人】
(1)「朝夕雑色」に同じ。
(2)江戸時代,将軍外出の際,便器を持って随行した者。

朝夕雑色

ちょうじゃくぞうしき テウ―ザフ― 【朝夕雑色】
鎌倉時代,役所で雑用をした下級役人。

朝夷

あさひな 【朝比奈・朝夷】
〔「あさいな」とも〕
(1)姓氏の一。
(2)狂言の一。閻魔(エンマ)大王が朝比奈三郎義秀を地獄へ責め落とそうとするが,逆に引き回される。朝比奈は和田合戦の物語をし,閻魔に極楽への道案内をさせる。

朝夷

あさいな アサヒナ 【朝比奈・朝夷】
⇒あさひな(朝比奈)

朝夷巡島記

あさひなしまめぐりのき 【朝夷巡島記】
読本。六編三〇巻。曲亭(滝沢)馬琴作。歌川豊広画。1815〜27年刊。鞆絵(巴)御前の子,朝比奈義秀を主人公とした歴史小説。中絶後,七・八編が松亭金水によって補作された。あさいなじゅんとうき。朝夷巡島記全伝。

朝妻

あさづま 【朝妻】
琵琶湖東岸,天野川河口にあった港。今の滋賀県坂田郡米原町朝妻筑摩。

朝威

ちょうい テウヰ [1] 【朝威】
朝廷の威光。

朝婿入り

あさむこいり [3] 【朝婿入り】
初婿入りの一種。婚礼当日の午前中または昼間に,嫁の家で行われる婿と嫁の親との親子契りの儀礼。

朝宗

ちょうそう テウ― [0] 【朝宗】 (名)スル
(1)〔春に謁するのを「朝」,夏に謁するのを「宗」というのによる〕
古く,中国で諸侯が天子に拝謁すること。
(2)河水が大海に注ぎ入ること。
(3)権威のある者に寄り従うこと。

朝宮

あさみや 【朝宮】
(1)朝の御殿。夕宮と対をなし,一日中住みなれた宮をいう。「―を忘れたまふや,夕宮を背(ソム)きたまふや/万葉 196」
(2)朝の宮仕え。「神奈備山に―に仕へまつりて/万葉 3230」

朝寒

あささむ [0] 【朝寒】
秋の明け方のうすら寒さ。また,明け方に寒さを感じる頃。[季]秋。《―や旅の宿立つ人の声/太祇》

朝寝

あさい 【朝寝】
あさね。「酔ひくたびれて―したる所を/徒然 175」

朝寝

あさね [2][0] 【朝寝】 (名)スル
朝遅くまで寝ていること。あさい。[季]春。

朝寝する

あさね【朝寝する】
rise[get up]late;oversleep oneself.朝寝坊 a late riser.

朝寝坊

あさねぼう [3] 【朝寝坊】 (名)スル
朝,起きるのが遅い人。また,朝寝をすること。「宵っ張りの―」

朝寝坊夢羅久

あさねぼうむらく アサネバウ― 【朝寝坊夢羅久】
(初代)(1777-1831) 江戸末期の落語家。江戸の人。俗称,里見晋兵衛。三笑亭可楽の門人。浄瑠璃太夫の体験を生かし,人情噺(バナシ)の祖とされる。

朝山日乗

あさやまにちじょう 【朝山日乗】
⇒日乗朝山(ニチジヨウチヨウザン)

朝嵐

あさあらし [3] 【朝嵐】
朝に吹く強い風。

朝市

ちょうし テウ― [1] 【朝市】
(1)朝廷・政府・官庁などのあるところと市場。人の多く集まる所。市中。
(2)あさいち。

朝市

あさいち [2][3] 【朝市】
朝開く,野菜・魚介類などの市。

朝帰り

あさがえり [3] 【朝帰り】 (名)スル
外泊して,翌朝,家に帰ること。古くは,多く遊郭から帰ることにいった。

朝座

ちょうざ テウ― 【朝座】
(1)天皇が政治について報告を聞き,群臣に謁見する場所。朝堂。また,その場における臣下の定められた席。
(2)転じて,朝廷。

朝廷

ちょうてい【朝廷】
the Imperial Court.

朝廷

ちょうてい テウ― [0] 【朝廷】
君主が政治をとる所。また,君主を中心とする政府。廟堂(ビヨウドウ)。

朝彦親王

あさひこしんのう 【朝彦親王】
(1824-1891) 久邇宮(クニノミヤ)第一代。伏見宮邦家親王の第四王子。青蓮院宮・中川宮・賀陽宮(カヤノミヤ)などとも称した。法号は尊融法親王。安政の大獄で蟄居(チツキヨ),のち公武合体派として活躍。維新後,伊勢神宮祭主となって神儀の復興につとめた。

朝影

あさかげ [2][0] 【朝影】
(1)朝,鏡に映った顔や姿。「―見つつ少女(オトメ)らが手にとり持てるまそ鏡/万葉 4192」
(2)朝日に照らされてできる細長く弱々しい影。恋にやつれた姿などをたとえる。「―にあが身はなりぬ/万葉 2664」
(3)朝日の光。
⇔夕影

朝御飯

あさごはん [3] 【朝御飯】
朝の食事。朝飯(アサハン)・朝めしの丁寧な言い方。

朝恩

ちょうおん テウ― [0] 【朝恩】
朝廷の恩。天子の恵み。

朝憲

ちょうけん テウ― [0] 【朝憲】
(1)国家を治める根本の法規。国憲。
(2)朝廷で定めたおきて。

朝憲紊乱

ちょうけんびんらん テウ― [0] 【朝憲紊乱】
〔「びんらん」は「ぶんらん(紊乱)」の慣用読み〕
国家の存立基盤を不法に乱すこと。
→内乱罪

朝戸

あさと 【朝戸】
朝起きてあける戸。「ほととぎす汝(ナレ)だに来鳴け―開かむ/万葉 1499」

朝戸出

あさとで 【朝戸出】
朝,戸をあけて戸外へ出ること。「―のかなしき我(ア)が子/万葉 4408」

朝戸開け

あさとあけ 【朝戸開け】
朝,戸をあけた時。「―衣手寒くうち見れば/通宗女子達歌合」

朝所

あいたんどころ 【朝所】
〔「あしたどころ」の転。「あいたどころ」「あいだんどころ」とも〕
太政官庁の北東隅の殿舎。参議以上の会食に使い,また政務も行われた。

朝所

あしたどころ 【朝所】
「あいたんどころ(朝所)」に同じ。「―の南向きに勾当もさぶらへば/中務内侍日記」

朝拝

ちょうはい テウ― [0] 【朝拝】
正月一日に天皇が大極殿に出て,諸臣の年賀を受けた儀式。朝賀。のち清涼殿の東庭で拝賀するのを小朝拝という。みかどおがみ。

朝拝み

みかどおがみ 【御門拝み・朝拝み】
「ちょうはい(朝拝)」に同じ。「正月の甲子の朔に,―礼(コト)畢(オワ)りて/日本書紀(孝徳訓)」

朝摘み

あさづみ [0] 【朝摘み】
朝早く摘みとること。「―の苺(イチゴ)」

朝改暮変

ちょうかいぼへん テウカイ― [0] 【朝改暮変】
「朝令暮改(チヨウレイボカイ)」に同じ。

朝政

ちょうせい テウ― [0] 【朝政】
朝廷の行う政治。

朝散大夫

ちょうさんだいぶ テウサン― 【朝散大夫】
(1)中国,隋・唐代の従五品下の雅称。
(2)従五位下の唐名。

朝敵

ちょうてき テウ― [0] 【朝敵】
朝廷にはむかう賊。

朝方

あさがた [0][2] 【朝方】
朝のうち。朝のあいだ。
⇔夕方

朝方になって

あさがた【朝方になって】
toward(s) morning.

朝日

ちょうじつ テウ― [0] 【朝日】
あさひ。朝陽。

朝日

あさひ [1] 【朝日・旭】
(1)朝のぼる太陽。また,その光。
⇔夕日
(2)リンゴの一品種。中ぐらいの大きさで,果肉は白く,香気が強い。早く出まわる。
(3)朝日新聞のこと。

朝日

あさひ 【朝日】
(1)北海道中央部,上川支庁上川郡の町。林業が主。御料地開放後,入植がすすんだ。
(2)山形県中央部,西村山郡の町。最上川河畔にあり,磐梯朝日国立公園に属す。朝日温泉がある。
(3)富山県北東端,下新川郡の町。新潟県と接し,北陸街道の旧宿場町。
(4)福井県中部,丹生(ニユウ)郡の町。
(5)三重県北部,三重郡の町。四日市と桑名の間に位置。

朝日

あさひ【朝日】
the morning[rising]sun.

朝日の

あさひの 【朝日の】 (枕詞)
朝日の輝くさまから,「笑み栄え」にかかる。「―笑み栄え来て/古事記(上)」

朝日の宮

あさひのみや 【朝日の宮】
伊勢神宮の内宮。皇大神宮。

朝日和

あさびより [3] 【朝日和】
朝方のよい天気。

朝日大学

あさひだいがく 【朝日大学】
私立大学の一。1971年(昭和46)岐阜歯科大学として設立。85年現名に改称。本部は岐阜県穂積町。

朝日子

あさひこ 【朝日子】
〔「こ」は親しみを表す語〕
朝日。「―がさすや岡辺の玉笹の上に/神楽歌」

朝日将軍

あさひしょうぐん 【朝日将軍】
源(木曾)義仲(ミナモトノヨシナカ)の異名。

朝日山

あさひやま 【朝日山】
京都府宇治市にある山。興聖寺の裏山。朝日の嶽(タケ)。((歌枕))「麓をば宇治の川霧立ちこめて雲井にみゆる―哉/新古今(秋下)」

朝日山地

あさひさんち 【朝日山地】
山形県と新潟県の県境一帯を占める山地。日本有数の豪雪地帯で,雪食地形を多く残す。主峰,朝日岳(海抜1870メートル)。

朝日影

あさひかげ [3] 【朝日影】
朝日の光。「―にほへる山に/万葉 495」

朝日新聞

あさひしんぶん 【朝日新聞】
日刊新聞の一。1879年(明治12),大阪で創刊。88年,星亨(ホシトオル)の「めざまし新聞」を買収して「東京朝日新聞」を創刊,大阪発行のものを「大阪朝日新聞」と改称。1940年(昭和15)「朝日新聞」に統合。

朝日櫛

あさひぐし 【朝日櫛】
鹿の角を蘇芳(スオウ)で赤く染めて作った櫛。元禄(1688-1704)頃に流行した。

朝日焼

あさひやき [0] 【朝日焼】
京都,宇治で産する陶器。慶長(1596-1615)の創始という。茶陶が主で,御本(ゴホン)風の茶碗が多い。遠州七窯(ナナガマ)の一。一旦途絶し,幕末に再興された。

朝日蒲鉾

あさひかまぼこ [4] 【朝日蒲鉾】
上面を紅で色をつけたかまぼこ。

朝日訴訟

あさひそしょう 【朝日訴訟】
1957年(昭和32)朝日茂(1913-1964)が,生活保護の基準が憲法の定める生存権保障に違反するとして提訴した訴訟。社会保障訴訟の先駆。

朝旦

ちょうたん テウ― [1] 【朝旦】
あさ。あした。

朝明け

あさあけ [0] 【朝明け】
朝,空が明るくなること。また,その頃。あさけ。

朝星

あさぼし [2] 【朝星】
早朝の空に消え残っている星。「朝は―夜は夜星(=朝早クカラ夜遅クマデ働クサマ)」

朝晩

あさばん【朝晩】
morning(s) and evening(s).

朝晩

あさばん [1] 【朝晩】
朝と晩。朝夕。また,一日中。いつも。

朝普茶

あさぶさ 【朝普茶】
朝食前に食べる菓子。また,子供が朝目をさました時に与える菓子。おめざ。

朝暉

ちょうき テウ― [1] 【朝暉】
あさひ。また,その光。

朝暮

ちょうぼ テウ― [1] 【朝暮】
(1)あさゆう。明け方と日暮れ。
(2)あけくれ。いつも。副詞的に用いる。「―念頭を去らない」

朝暾

ちょうとん テウ― [0] 【朝暾】
朝日。朝陽。朝旭。

朝曇

あさぐもり [0][3] 【朝曇(り)】
朝方,空が曇っていること。昼間,暑くなるという。[季]夏。

朝曇

あさぐもり【朝曇】
a cloudy morning.〜は日和のもと Cloudy mornings turn to clear evenings.

朝曇り

あさぐもり [0][3] 【朝曇(り)】
朝方,空が曇っていること。昼間,暑くなるという。[季]夏。

朝月の

あさつきの 【朝月の】 (枕詞)
朝の月は日と向かいあっていることから,「日向(ヒムカ)」にかかる。「―日向黄楊櫛(ツゲグシ)古りぬれど/万葉 2500」

朝月夜

あさづくよ 【朝月夜】
(1)明け方の空に残っている月。有明(アリアケ)の月。「我が寝たる衣の上ゆ―さやかに見れば/万葉 79」
(2)月が残っている明け方。「―明けまく惜しみ/万葉 1761」

朝月夜

あさづきよ 【朝月夜】
⇒あさづくよ(朝月夜)

朝服

ちょうふく テウ― [0] 【朝服】
皇族以下有位の官吏が朝廷に出仕する際に着た公服。朝衣。

朝朝暮暮

ちょうちょうぼぼ テウテウ― [5] 【朝朝暮暮】
毎朝毎晩。「作者と小説中の人物と―相親眤するの感/小説神髄(逍遥)」

朝来

ちょうらい テウ― [1] 【朝来】
朝からずっと。朝以来。朝から。

朝東風

あさごち [0] 【朝東風】
春の朝に吹く風。

朝栄暮落

ちょうえいぼらく テウエイ― [0] 【朝栄暮落】
朝に栄え夕べに滅びること。人生のはかないことのたとえ。朝栄夕滅(セキメツ)。

朝桜

あさざくら [3] 【朝桜】
朝露をおびて咲く清らかな桜。

朝権

ちょうけん テウ― [0] 【朝権】
朝廷の権威・権力。

朝比奈

あさいな アサヒナ 【朝比奈・朝夷】
⇒あさひな(朝比奈)

朝比奈

あさひな 【朝比奈・朝夷】
〔「あさいな」とも〕
(1)姓氏の一。
(2)狂言の一。閻魔(エンマ)大王が朝比奈三郎義秀を地獄へ責め落とそうとするが,逆に引き回される。朝比奈は和田合戦の物語をし,閻魔に極楽への道案内をさせる。

朝比奈島巡り

あさひなしまめぐり 【朝比奈島巡り】
朝比奈三郎義秀が,一つ目国や小人国などを次々に巡るという伝説。

朝比奈泰彦

あさひなやすひこ 【朝比奈泰彦】
(1881-1975) 化学者。東京生まれ。東大教授。天然物有機化学の日本における先駆的な研究者で多くの化学者を養成した。

朝比奈知泉

あさひなちせん 【朝比奈知泉】
(1862-1939) 新聞記者。常陸(ヒタチ)の生まれ。号は碌堂。「東京日日新聞」の主筆として,条約改正・三国干渉問題について政府擁護の弁論を展開。

朝比奈義秀

あさひなよしひで 【朝比奈義秀】
(1176-?) 鎌倉時代の武将。和田義盛の三男。母は巴御前といわれ,豪力無双と伝えられる。1213年,和田合戦で奮戦したが敗れ,安房に走り,以後不明。その武勇は能狂言・浄瑠璃などに戯曲化された。

朝永

ともなが 【朝永】
姓氏の一。

朝永三十郎

ともながさんじゅうろう 【朝永三十郎】
(1871-1951) 哲学者。長崎県生まれ。京大教授。西洋近世哲学史の研究・紹介に努めた。著「近世に於ける我の自覚史」など。

朝永振一郎

ともながしんいちろう 【朝永振一郎】
(1906-1979) 理論物理学者。東京生まれ。朝永三十郎の長男。ドイツのハイゼンベルクの下で原子核理論を研究。のち超多時間理論,繰り込み理論を発表し,場の理論の発展に貢献。。1965年(昭和40)ノーベル物理学賞受賞。東京教育大学学長。日本学術会議会長。核兵器廃絶を訴え,湯川秀樹・坂田昌一とともに科学者京都会議を生み出した。

朝沆

ちょうこう テウカウ [0] 【朝沆】
朝つゆ。「―を吸う/虞美人草(漱石)」

朝河

あさかわ アサカハ 【朝河】
姓氏の一。

朝河貫一

あさかわかんいち アサカハクワンイチ 【朝河貫一】
(1873-1948) 歴史学者。エール大学で日欧の比較封建制度史を講じ,同大名誉教授。主著「入来文書」

朝涼

あさすず [0] 【朝涼】
夏,朝のうちの涼しいとき。[季]夏。「―はいつしか過ぎて日かげの熱くなるに/たけくらべ(一葉)」

朝涼み

あさすずみ 【朝涼み】
「あさすず」に同じ。「まだ―の程にわたり給はむとて/源氏(若菜下)」

朝湯

あさゆ【朝湯】
a morning bath.

朝湯

あさゆ [2] 【朝湯】
朝,風呂に入ること。朝風呂。

朝湿り

あさじめり [3] 【朝湿り】
朝,霧や露で物がしっとりとぬれていること。

朝潮

あさしお [0][2] 【朝潮】
朝,満ちてくる潮。
⇔夕潮

朝焼け

あさやけ [0] 【朝焼け】
日の出の時,東の空が一面に赤くそまること。俗に,雨の前兆とされる。[季]夏。
⇔夕焼け

朝焼け

あさやけ【朝焼け】
the morning glow;a red sunrise.

朝熊

あさま 【朝熊】
三重県伊勢市の地名。

朝熊山

あさまやま 【朝熊山】
伊勢市の東,鳥羽市との境近くにある山。海抜555メートル。山頂には金剛証寺がある。朝熊ヶ岳(アサマガタケ)。あさくまやま。

朝熊黄楊

あさまつげ [3] 【朝熊黄楊】
(朝熊山のものが有名なところから)ツゲの異名。

朝礼

ちょうれい【朝礼】
a morning gathering.

朝礼

ちょうれい テウ― [0] 【朝礼】
学校・工場などで,朝の始業前に全員が集まり,挨拶(アイサツ)をかわしたり,連絡・報告をしたりする行事。朝会。

朝祈暮賽

ちょうきぼさい テウキ― [1] 【朝祈暮賽】
朝夕,神仏に参詣して祈願すること。

朝稽古

あさげいこ [3] 【朝稽古】
朝早くする武術や芸事などの稽古。

朝立ち

あさだち [0] 【朝立ち】 (名)スル
朝早く旅立つこと。

朝立つ

あさだ・つ 【朝立つ】 (動タ四)
早朝,旅に出る。「鳥じもの―・ちいまして/万葉 210」

朝練

あされん [0] 【朝練】
学校の部活動などで,早朝の練習。

朝羽振る

あさはふ・る 【朝羽振る】 (動ラ四)
朝,鳥がはばたく。風や波の立つ形容にいう。
⇔夕羽振る
「―・る波の音騒き/万葉 1062」

朝腹

あさはら 【朝腹】
(1)朝食前のすきっ腹。「朝比奈も―に,大力の母あぐみ果て/浄瑠璃・会稽山」
(2)早朝。朝っぱら。「―から碁のうちたさうなつらな/咄本・露が咄」
(3)きわめて容易に成し遂げられること。朝飯前。「そんな事は―,―/浄瑠璃・鬼一法眼」

朝臣

あそみ [1] 【朝臣】
古代の姓(カバネ)の一。684年に制定された八色(ヤクサ)の姓の第二位。最初は皇別の有力な氏に与えられたが,平安時代以降,有力な氏や皇子皇孫にも与えられるようになった。あそ。あそん。あっそん。

朝臣

あそん [1] 【朝臣】
〔「あそみ」の転。「あっそん」とも〕
(1)「あそみ」に同じ。
(2)三位以上の人の姓の下,四位の人の名の下に付けて敬意を表す。「源―頼政」「源中将それがしの―/狭衣 1」
(3)廷臣が互いに敬意をこめて,相手を呼ぶ語。代名詞のように用いる。あなた。「―や。御やすみ所もとめよ/源氏(藤裏葉)」

朝臣

あっそん 【朝臣】
⇒あそん(朝臣)

朝臣

ちょうしん テウ― [0] 【朝臣】
朝廷に仕える臣。

朝茶

あさちゃ [2] 【朝茶】
(1)「朝会(アサカイ)」に同じ。
(2)朝飲む茶。朝食の前に飲む茶。あさぢゃ。

朝菌

ちょうきん テウ― [0] 【朝菌】
朝生えて晩に枯れるというキノコ。はかないものにたとえられる。

朝菜

あさな 【朝菜】
朝食のおかず。「この川に―洗ふ児/万葉 3440」

朝虹

あさにじ [2] 【朝虹】
朝に出る虹。大雨の前兆といわれる。[季]夏。

朝蜘蛛

あさぐも [3][0] 【朝蜘蛛】
朝出てくる蜘蛛。俗に吉兆とされる。

朝衣

ちょうい テウ― [1] 【朝衣】
「朝服」に同じ。

朝見

ちょうけん テウ― [0] 【朝見】 (名)スル
臣下が参内して,天子に拝謁すること。

朝覲

ちょうきん テウ― [0] 【朝覲】
(1)天皇が太上天皇や皇太后の御所に行幸し,恭敬の礼をつくすこと。年頭に行われる恒例の儀と,践祚・即位・元服の後に行われる臨時の儀とがある。
(2)諸侯や属国の主が天子に拝謁すること。

朝観音

あさかんのん 【朝観音】
朝早く,観音に参ること。特に,観音の縁日にあたる毎月一八日の朝に参ること。

朝謡

あさうたい 【朝謡】
朝から謡曲をうたうこと。

朝議

ちょうぎ テウ― [1] 【朝議】
朝廷の会議。朝廷の評議。廟議。

朝護孫子寺

ちょうごそんしじ テウゴソンシ― 【朝護孫子寺】
⇒信貴山寺(シギサンジ)

朝貢

ちょうこう テウ― [0] 【朝貢】 (名)スル
外国の使いが来て,貢物をさし出すこと。来貢。「―船」

朝貢貿易

ちょうこうぼうえき テウ― [5] 【朝貢貿易】
中国が中華思想に基づいて他国と行なってきた貿易形態。明代に確立。他国は明に対し朝貢の形をとり,年度・数量・人数・経路・入国地点・取引商人・貿易品目・日数などを厳重に規定された。

朝賀

ちょうが テウ― [1] 【朝賀】
(1)諸臣が参内して寿詞を述べること。
(2)古代,一月一日に天皇が大極殿で臣下から祝賀を受ける儀式。律令制下における天皇の重要な儀式であったが,平安中期以降は略式化され,小朝拝のみが元日に行われるようになった。朝拝。拝賀。

朝起き

あさおき【朝起き】
early rising;an early riser(人).〜がよい be an early riser;have no trouble in getting up early.

朝起き

あさおき [2][3] 【朝起き】 (名)スル
朝早く起きること。また,その人。早起き。「亭主は―して,下男(シモオトコ)に門(カド)の掃き掃除/浮世草子・新色五巻書」

朝酒

あさざけ [0][2] 【朝酒】
朝から酒を飲むこと。また,その酒。

朝野

ちょうや テウ― [1] 【朝野】
(1)朝廷と民間。政府と民間。官民。「―の名士が一堂に集まる」
(2)世間。天下。全国。「―の人心を驚かす」

朝野新聞

ちょうやしんぶん テウヤ― 【朝野新聞】
明治前期の政論を中心とする新聞。1874年(明治7)「公文通誌」を改題して発刊。主筆末広鉄腸,社長成島柳北が健筆をふるって民権論を展開した。93年廃刊。

朝野群載

ちょうやぐんさい テウヤ― 【朝野群載】
詩文集。三〇巻。三善為康編。1116年成立,のち増補。平安時代の詩文・宣旨・官符などを分類編纂したもの。

朝長

ともなが 【朝長】
能の一。二番目物。世阿弥作か。旅の僧が,美濃国青墓の宿にある源朝長の墓前で宿の長(オサ)に会い,長の家で回向(エコウ)をすると朝長の霊が現れ,重傷のため自害して果てた様子を語る。

朝開暮落

ちょうかいぼらく テウカイ― [0] 【朝開暮落】
朝開いた花が夕べに散ること。人生のはかないことのたとえ。朝栄暮落。

朝陽

ちょうよう テウヤウ [0] 【朝陽】
(1)あさひ。旭日(キヨクジツ)。
(2)山の東。山東。

朝陽対月

ちょうようたいげつ テウヤウ― [0] 【朝陽対月】
画題の一。双幅で,一つに僧が破衣をつくろい,一つに僧が月に向かって読経するさまを描くもの。

朝陽鳳凰

ちょうようほうおう テウヤウ―ワウ [7] 【朝陽鳳凰】
画題の一。旭日に鳳凰を描くもの。

朝集

ちょうしゅう テウシフ [0] 【朝集】
地方官が都に集まること。

朝集使

ちょうしゅうし テウシフ― 【朝集使】
古代,国司が国・郡の官人の勤務評定など政務の報告のために,毎年太政官(ダイジヨウカン)に送った使。

朝集堂

ちょうしゅうどう テウシフダウ 【朝集堂】
大内裏の朝堂院の南域に東西相対してあった建物。大礼の際に百官の待機した所。

朝集帳

ちょうしゅうちょう テウシフチヤウ 【朝集帳】
律令制で,国司が毎年朝集使に付して太政官(ダイジヨウカン)に提出した国内の政務報告書類。国・郡の官人の勤務評定書・兵士歴名簿・計会帳など多くの雑公文の総称。

朝雨

あさあめ [3] 【朝雨】
朝降る雨。

朝雲暮雨

ちょううんぼう テウウン― [5] 【朝雲暮雨】
〔中国,楚の襄王が夢の中で巫山(フザン)の神女と契ったという故事をうたった宋玉の「高唐賦」による〕
男女の契り。巫山の雲雨。雲雨。

朝霜

あさじも [0][2] 【朝霜】
〔「あさしも」とも〕
朝おりている霜。[季]冬。

朝霜の

あさじもの 【朝霜の】 (枕詞)
(1)消えやすいことから,「消(ケ)」にかかる。「―消なば消ぬべく思ひつつ/万葉 2458」
(2)「消(ケ)」と同音の「木(ケ)」を含む「御木(ミケ)」(地名)にかかる。「―御木のさ小橋(オバシ)/日本書紀(景行)」

朝霞

あさか 【朝霞】
埼玉県南部の市。もと川越街道の宿場町として発展。朝霞浄水場・陸上自衛隊駐屯地がある。

朝霞

あさがすみ【朝霞】
the morning haze.

朝霞

あさがすみ [3] 【朝霞】
■一■ (名)
朝立つ霞。[季]春。《春なれや名もなき山の―/芭蕉》
■二■ (枕詞)
霞んでいるさまから「鹿火屋(カヒヤ)」にかかる。「―鹿火屋が下に鳴くかはづ/万葉 2265」

朝霧

あさぎり【朝霧】
the morning mist.

朝霧

あさぎり [2] 【朝霧】
明け方に立つ霧。
⇔夕霧
[季]秋。《―や村千軒の市の音/蕪村》

朝霧の

あさぎりの 【朝霧の】 (枕詞)
(1)朝霧に物がかすんでおぼろに見えることから「おほに」にかかる。「―おほに相見し人ゆゑに/万葉 599」
(2)朝霧が幾重にも立つことから,「八重」にかかる。「―八重山越えて/万葉 1945」
(3)乱れ散って晴れるので「乱る」にかかる。「―乱るる心/万葉 4008」

朝霧草

あさぎりそう [0] 【朝霧草】
キク科の多年草。本州中部以北に自生する。高さ約60センチメートル。葉は互生し羽状または掌状に深く切れ込む。全株に白色の細毛をつけ,銀白色で美しい。観賞用に栽培。秋,花穂に多くの黄白色の頭花をつける。

朝霧高原

あさぎりこうげん 【朝霧高原】
静岡県富士宮市北方,富士山西麓の溶岩流からなる高原。高冷地で霧が多発。乏水地で荒地であったが,戦後酪農専業地やキャンプ場などとなった。

朝露

あさつゆ【朝露】
morning dew.

朝露

あさつゆ [0][2] 【朝露】
朝早く草葉などにおりた露。
⇔夜露
[季]秋。

朝露

ちょうろ テウ― [1] 【朝露】
(1)あさつゆ。
(2)はかないもののたとえ。「人生―のごとし」

朝露の

あさつゆの 【朝露の】 (枕詞)
(1)朝露の消えやすいことから「消(ケ)」にかかり,はかないことから「命」「あが身」にかかる。「―命は生けり/万葉 3040」「―我(ア)が身一つは君がまにまに/万葉 2691」
(2)「朝露をおく」ということから,同音の「置く」にかかる。「―置きてし行けば消(ケ)ぬべきものを/古今(離別)」

朝露夕電

ちょうろせきでん テウ― [1] 【朝露夕電】
朝の露と夕方のいなびかり。はかないもののたとえ。

朝靄

あさもや [0] 【朝靄】
朝,たちこめるもや。
⇔夕靄
「―にけむる」

朝題目

あさだいもく [3] 【朝題目】
天台宗で,朝,法華懺法(センポウ)を行ずること。

朝顔

あさがお [2] 【朝顔】
(1)ヒルガオ科のつる性の一年草。つるは左巻き。多くは三裂した葉をつける。夏から初秋にかけての早朝,漏斗形の花を開き,昼前にしぼむ。熱帯アジア原産。日本には奈良時代に薬草として中国から伝来。江戸後期に観賞植物として急速に広まり,多くの改良品種が作り出された。種子を牽牛子(ケニゴシ)といい,漢方で利尿剤・下剤とする。牽牛花。[季]秋。《―に釣瓶とられて貰ひ水/千代》
(2)漏斗形のもの。特に,男の小便用の便器。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表・裏ともに縹(ハナダ)または空色。老人が秋に用いる。
(4)キキョウの異名。[新撰字鏡]
(5)ムクゲの異名。[名義抄]
(6)朝の寝起きの顔。「野分のあしたの御―は心にかかりて恋しきを/源氏(藤袴)」
(7)焼き麩(フ)をいう近世女性語。「ぼたもちを萩の花,麩焼(フノヤキ)を―/評判記・色道大鏡」
(8)源氏物語の巻名。第二〇帖。

朝顔

あさがお【朝顔】
a morning glory.

朝顔の

あさがおの 【朝顔の】 (枕詞)
(1)目立って美しく咲くことから「穂に咲き出」にかかる。「―穂には咲き出ぬ恋もするかも/万葉 2275」
(2)「咲く」と同音の「離(サ)く」にかかる。「―年さへこごと我は離(サ)かるがへ/万葉 3502」

朝顔人形

あさがおにんぎょう [5] 【朝顔人形】
朝顔の花やつるで飾りつけた人形。

朝顔合せ

あさがおあわせ [5] 【朝顔合(わ)せ】
種々の朝顔を持ち寄って品評する会。江戸時代に行われた。

朝顔合わせ

あさがおあわせ [5] 【朝顔合(わ)せ】
種々の朝顔を持ち寄って品評する会。江戸時代に行われた。

朝顔姫

あさがおひめ 【朝顔姫】
〔「牽牛(ケンギユウ)」を「あさがお」と読むところから〕
織女星(シヨクジヨセイ)の異名。

朝顔市

あさがおいち [4] 【朝顔市】
朝顔を売る市。七月六日から三日間,東京入谷(イリヤ)の鬼子母神で行われる市が有名。[季]夏。

朝顔形

あさがおなり [0] 【朝顔形】
器具などで,朝顔の花の形に似ているもの。「―の茶わん」

朝顔日記

あさがおにっき 【朝顔日記】
人形浄瑠璃「生写(シヨウウツシ)朝顔話」の通称。

朝顔煎餅

あさがおせんべい 【朝顔煎餅】
元禄(1688-1704)の頃,江戸の名物で朝顔の花の形をした煎餅。

朝顔笊

あさがおざる [4] 【朝顔笊】
朝顔の花のように,上部が開き下部が狭くなっているざる。

朝顔貝

あさがおがい [4] 【朝顔貝】
海産の巻貝。殻高3センチメートル内外。殻は紫色で薄くもろい。足から空気を含んだ泡袋を多数出し,海面に逆さに浮かんで生活する。クダクラゲ類を食べる。世界中に広く分布。

朝風

あさかぜ [2] 【朝風】
(1)朝吹く風。
⇔夕風
(2)日が出てしばらくの間,海岸では陸から海へ,山地では山頂から谷へ吹く風。

朝風呂

あさぶろ [0] 【朝風呂】
朝,風呂に入ること。朝湯。

朝食

ちょうしょく テウ― [0] 【朝食】
朝の食事。あさめし。

朝食

ちょうしょく【朝食】
<have> breakfast.→英和

朝食

あさげ [0] 【朝餉・朝食】
〔古くは「あさけ」〕
あさめし。朝食。
⇔夕餉(ユウゲ)

朝飯

あさめし [0] 【朝飯】
朝の食事。あさはん。朝食。あさげ。

朝飯

あさはん [0] 【朝飯】
朝の食事。朝めし。

朝飯

あさいい 【朝飯】
朝の食事。あさめし。

朝飯

あさめし【朝飯】
<take> breakfast.→英和
朝飯前だ be an easy task.

朝飯前

あさめしまえ [5] 【朝飯前】
(1)朝飯を食べる前。
(2)〔朝飯を食べる前の一仕事で仕上げられることから〕
きわめて簡単なこと。非常に容易なこと。

朝餉

あさげ [0] 【朝餉・朝食】
〔古くは「あさけ」〕
あさめし。朝食。
⇔夕餉(ユウゲ)

朝餉

あさげ【朝餉】
<take> breakfast.→英和

朝餉

あさがれい 【朝餉】
(1)天皇の召し上がる朝の食事。儀式などの正式の食事ではなく,うちうちのもの。
(2)「朝餉の間」の略。

朝餉の間

あさがれいのま 【朝餉の間】
朝餉を召し上がる部屋。清涼殿の台盤所の北側にある。朝餉。
→清涼殿

朝餐

ちょうさん テウ― [0] 【朝餐】
あさめし。あさげ。

朝香宮

あさかのみや 【朝香宮】
旧宮家。1906年(明治39)久邇宮朝彦(クニノミヤアサヒコ)親王の第八王子鳩彦(ヤスヒコ)王が創立。1947年(昭和22)皇籍を離れた。

朝駆け

あさがけ [0] 【朝駆け・朝駈け】 (名)スル
(1)朝早く馬を走らせること。
(2)早朝,不意をついて敵陣を襲うこと。
⇔夜討ち
(3)(転じて)新聞記者などが取材のために,予告せずに朝早く人の家を訪問すること。
(4)たやすいことのたとえ。朝飯前の仕事。「左衛門が足軽十騎斗さしむけば,―に生捕て/浄瑠璃・雪女」

朝駈け

あさがけ [0] 【朝駆け・朝駈け】 (名)スル
(1)朝早く馬を走らせること。
(2)早朝,不意をついて敵陣を襲うこと。
⇔夜討ち
(3)(転じて)新聞記者などが取材のために,予告せずに朝早く人の家を訪問すること。
(4)たやすいことのたとえ。朝飯前の仕事。「左衛門が足軽十騎斗さしむけば,―に生捕て/浄瑠璃・雪女」

朝鮮

ちょうせん【朝鮮】
Korea.→英和
〜の[語]Korean.〜人 a Korean.‖朝鮮朝顔 a Jimson weed.朝鮮人蔘(じん) a ginseng.朝鮮民主主義人民共和国 the Democratic People's Republic of Korea.⇒韓国.

朝鮮

ちょうせん テウセン 【朝鮮】
アジア大陸の東部に突き出た半島と,周辺の島々からなる地域。北はロシア連邦・中国と国境を接し,南は朝鮮海峡を隔てて,日本に対している。朝鮮民族の居住地であり,古くから大陸文化の日本への伝来に密接な関係をもってきた。紀元前二世紀初め,伝説的王朝箕氏(キシ)朝鮮を滅ぼして衛氏朝鮮が成立したが,前108年漢の武帝が侵入してこれを滅ぼし,楽浪・真番・玄菟(ゲント)・臨屯の四郡を設置した。中国の支配に対抗して,四世紀初めには高句麗(コウクリ)・百済(クダラ)・新羅(シラギ)など朝鮮の諸族が台頭してきたが,七世紀後半新羅が三国を統一。936年高麗がこれに代わり,1392年には李氏朝鮮が興って社会・文化は発展をとげた。日清戦争以降は日本が進出し,1910年韓国併合がなされた。45年日本の敗戦により解放されたが,米ソ両大国の分割占領により,北緯三八度線を境に48年朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国の二つの国が成立。50〜53年の朝鮮戦争ののち,三八度線の付近に軍事境界線が引かれて,現在も,二つの国として相対峙(タイジ)している。面積22万平方キロメートル。

朝鮮五味子

ちょうせんごみし テウセン― [6] 【朝鮮五味子】
マツブサ科の落葉つる性低木。山地に自生。葉は楕円形。雌雄異株。初夏,淡黄色広鐘形の花が下垂してつく。花後,紅色の小液果を多数穂状につける。果実は五味子といい,漢方で鎮咳(チンガイ)・強壮薬などとする。
朝鮮五味子[図]

朝鮮五葉

ちょうせんごよう テウセン―エフ [5] 【朝鮮五葉】
マツ科の常緑高木。朝鮮,中国東北部,本州中部・四国の深山に自生。樹皮は灰褐色で鱗片となってはげ落ちる。葉は長さ約12センチメートルで,五個ずつ束生。秋,大形の松かさがつき,種子は翼がなく食用とする。材は建築・器具・彫刻などに用いる。朝鮮松。

朝鮮人参

ちょうせんにんじん テウセン― [5] 【朝鮮人参】
ウコギ科の多年草。朝鮮原産で,薬用植物として広く栽培。主根は太く先が分岐し,白色で独特の香りがある。茎は高さ約70センチメートル。茎頂部に五個の小葉から成る掌状複葉を数個輪生する。夏,茎頂に散形花序を出し淡緑黄色の小花を多数つける。根は強壮・健胃などの薬用にする。御種人参(オタネニンジン)。高麗(コウライ)人参。地精。

朝鮮人強制連行

ちょうせんじんきょうせいれんこう テウセン―キヤウセイレンカウ 【朝鮮人強制連行】
日中全面戦争以降,とりわけ太平洋戦争中にかけて,日本が多数の朝鮮人を日本その他に強制的に連行し,重労働を課したり,慰安婦あるいは兵隊として動員したこと。

朝鮮人虐殺事件

ちょうせんじんぎゃくさつじけん テウセン― 【朝鮮人虐殺事件】
1923年(大正12)関東大震災の直後,多数の在日朝鮮人が虐殺された事件。戒厳令下朝鮮人暴動の流言に,動揺した民衆や自警団により全国で数千人の朝鮮人が虐殺された。

朝鮮使節

ちょうせんしせつ テウセン― [5][6] 【朝鮮使節】
⇒朝鮮通信使(チヨウセンツウシンシ)

朝鮮出兵

ちょうせんしゅっぺい テウセン― 【朝鮮出兵】
⇒文禄(ブンロク)慶長(ケイチヨウ)の役(エキ)

朝鮮労働党

ちょうせんろうどうとう テウセンラウドウタウ 【朝鮮労働党】
朝鮮民主主義人民共和国の政権政党。1949年6月,南北の共産党を合体して成立。金日成のチュチェ(主体)思想を指導指針とし,社会主義の完全勝利,祖国統一の実現をめざしている。

朝鮮半島

ちょうせんはんとう テウセン―タウ 【朝鮮半島】
アジア大陸の東岸から南方に突出した半島。黄海と日本海を分け,朝鮮海峡を隔てて日本に対する。

朝鮮唐津

ちょうせんからつ テウセン― [5] 【朝鮮唐津】
唐津焼の一種。慶長(1596-1615)から寛永(1624-1644)の作という。主として黒釉(コクユウ)と海鼠釉(ナマコグスリ)とを掛け分けた徳利や水指などが焼かれた。朝鮮焼に似るところからの名。

朝鮮四郡

ちょうせんしぐん テウセン― 【朝鮮四郡】
中国,漢の武帝が前108年に衛氏朝鮮を滅ぼし,その地に設置した四つの郡。楽浪・真番・臨屯・玄菟。漢の朝鮮支配の拠点となった。

朝鮮式山城

ちょうせんしきやまじろ テウセン― [7] 【朝鮮式山城】
七世紀後半,白村江の戦いののち,九州・瀬戸内海沿岸の山上に築いた山城。百済人の指導で,山全体を土塁・石塁で囲んだ。

朝鮮戦争

ちょうせんせんそう テウセン―サウ 【朝鮮戦争】
大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国との間で行われた戦争。朝鮮の独立・統一問題が米・ソの対立とからんで,1950年6月武力衝突に発展したもの。両国ともそれぞれアメリカ軍を主体とする国連軍と中国人民義勇軍の支援を受けて一進一退を繰り返したが,北緯三八度線付近で膠着状態となり,53年7月休戦となった。朝鮮動乱。

朝鮮文字

ちょうせんもじ テウセン― [5] 【朝鮮文字】
⇒ハングル

朝鮮料理

ちょうせんりょうり テウセンレウ― [5] 【朝鮮料理】
朝鮮特有の料理。唐辛子・ニンニク・ショウガなどの香辛料や調味料を豊富に用いるものが多い。

朝鮮日報

ちょうせんにっぽう テウセン― 【朝鮮日報】
東亜日報と並ぶ韓国の代表的な日刊紙。1920年創刊。40年に総督府により廃刊に追い込まれたが解放後再刊。チョソン-イルボ。

朝鮮朝顔

ちょうせんあさがお テウセン―ガホ [6] 【朝鮮朝顔】
ナス科の大形一年草。熱帯アジア原産。高さ約1メートル。葉は広卵形。夏から秋に,葉腋に大形漏斗状の白花を開き,表面に多数のとげのある球形の蒴果(サクカ)を結ぶ。有毒植物で,江戸時代には葉・種子を麻酔薬や喘息(ゼンソク)の薬に用いた。現在薬用には洋種朝鮮朝顔が用いられ,本種の栽培はまれ。キチガイナスビ。曼陀羅華(マンダラゲ)。

朝鮮本

ちょうせんぼん テウセン― [0] 【朝鮮本】
昔,朝鮮で刊行された書物。特に,李朝時代のものをいう。大型美麗な活字本が多く,日本にも多数伝わる。
→高麗版(コウライバン)

朝鮮松

ちょうせんまつ テウセン― [5][3] 【朝鮮松】
チョウセンゴヨウの別名。

朝鮮槙

ちょうせんまき テウセン― [3] 【朝鮮槙】
イヌガヤの園芸変種。葉は螺旋(ラセン)状に並ぶ。庭木とし,また生け花に用いる。

朝鮮民主主義人民共和国

ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく テウセン― 【朝鮮民主主義人民共和国】
朝鮮半島の北半分を占める社会主義国。石炭・鉄・タングステンなどの資源に恵まれ金属・化学・機械などの工業が発達。1948年成立。首都ピョンヤン。面積12万平方キロメートル。人口二二六二万(1992)。北朝鮮。

朝鮮海峡

ちょうせんかいきょう テウセン―ケフ 【朝鮮海峡】
朝鮮半島と日本の対馬(ツシマ)との間にある海峡。日本海と東シナ海を結ぶ。対馬海流が北東に流れ好漁場をなす。対馬海峡西水道。

朝鮮烏

ちょうせんがらす テウセン― [5] 【朝鮮烏】
〔朝鮮に多くすむところから〕
カササギの異名。

朝鮮焼

ちょうせんやき テウセン― [0] 【朝鮮焼】
⇒高麗焼(コウライヤキ)

朝鮮牛

ちょうせんうし テウセン― [3] 【朝鮮牛】
ウシの一品種。雄は体重370キログラム,肩高1.3メートルほどで,雌はやや小さい。体は普通,黄褐色。柔順で耐久力に富み,役用に適し,食肉用ともする。朝鮮原産で日本にも導入された。ちょうせんぎゅう。韓牛。

朝鮮特需

ちょうせんとくじゅ テウセン― [5] 【朝鮮特需】
1950年(昭和25)に勃発した朝鮮戦争に伴って日本にもたらされた特需。日本経済は好況に転じ,その後成長の軌道に乗った。

朝鮮矢来

ちょうせんやらい テウセン― [5] 【朝鮮矢来】
竹垣の一種。柱を適当な間隔に立て,これに木または竹を横に取り付け,これに割り竹を縦に組んだもの。朝鮮垣。
〔江戸時代,朝鮮使節を迎えた時に混雑を防ぐために作り始めたのに起こるというが未詳〕

朝鮮総督

ちょうせんそうとく テウセン― [5] 【朝鮮総督】
朝鮮総督府の長官。天皇に直属し,司法権を除く朝鮮支配の全実権を有した。

朝鮮総督府

ちょうせんそうとくふ テウセン― [8][7] 【朝鮮総督府】
1910年(明治43)韓国併合により,従来の韓国統監府に代わって設置された朝鮮支配の最高機関。

朝鮮総督府疑獄

ちょうせんそうとくふぎごく テウセン― 【朝鮮総督府疑獄】
朝鮮総督山梨半造が,京城に取引所を設置するにあたり,米穀商から賄賂を受け取った事件。1929年(昭和4)発覚。

朝鮮芝

ちょうせんしば テウセン― [3] 【朝鮮芝】
⇒高麗芝(コウライシバ)

朝鮮茶碗

ちょうせんぢゃわん テウセン― [5] 【朝鮮茶碗】
朝鮮で作られた茶碗。唐物茶碗の大部分を占め,井戸・蕎麦(ソバ)・熊川(コモガイ)・呉器(ゴキ)・半使(ハンス)・斗々屋(トトヤ)・粉引(コヒキ)・柿のへた・三島など種類が多い。高台に割高台・切高台がみられるのが特徴。高麗茶碗(コウライヂヤワン)。

朝鮮薊

ちょうせんあざみ テウセン― [5] 【朝鮮薊】
アーティチョークの別名。

朝鮮蛤

ちょうせんはまぐり テウセン― [6] 【朝鮮蛤】
海産の二枚貝。殻長10センチメートルほど。食用。殻は大きく厚く,白の碁石を作る材料にする。碁石貝。碁石蛤。房総以南に多く分布する。

朝鮮語

ちょうせんご テウセン― [0] 【朝鮮語】
朝鮮民主主義人民共和国と大韓民国の公用語。一般に,前者を朝鮮語,後者を韓国語という。アルタイ諸語に属する可能性もあるが,未証明。文字はもともと漢字を借用していたが,一五世紀に世宗によってハングルが制定されて以後,両者を併用。今日では学術書などを除きハングルのみで書かれる傾向がある。文法的には語順が日本語に似ており,日本語における助詞のハとガの区別に相当する助詞が存在するなどが注目される。また,極めて複雑な敬語法が発達している。
→ハングル
→朝鮮語[音声]

朝鮮通信使

ちょうせんつうしんし テウセン― [7] 【朝鮮通信使】
江戸幕府の将軍の代替わりなどに際し,朝鮮国王から派遣された祝賀使節。1607年から1811年にかけて,一二回来日。朝鮮使節。

朝鮮酒

ちょうせんしゅ テウセン― [3] 【朝鮮酒】
朝鮮で造る酒類。米または高粱(コーリヤン)を蒸して,これに麯子(チヤウズ)を加え発酵させて造る。濁酒(マッコリ)とそれを濾過した清酒である薬酒,または蒸留酒などが知られる。

朝鮮金魚

ちょうせんきんぎょ テウセン― [5] 【朝鮮金魚】
チョウセンブナの異名。

朝鮮銀行

ちょうせんぎんこう テウセン―カウ 【朝鮮銀行】
日本統治下の朝鮮の中央銀行。1911年(明治44)設立。普通銀行としての任務のほか,銀行券発行の特権を有し,朝鮮・満州方面における金融活動の中心となった。1945年(昭和20)10月閉鎖。

朝鮮鐘

ちょうせんがね テウセン― [3] 【朝鮮鐘】
もと朝鮮で鋳造された銅製の鐘。竜頭(リユウズ)に管があり,肩と口辺に唐草模様の帯をめぐらし,袈裟襷(ケサダスキ)がなく,飛天などの陽鋳を胴部に表したもの。朝鮮にはあまりなく,日本に多く伝わる。

朝鮮飴

ちょうせんあめ テウセン― [3] 【朝鮮飴】
〔加藤清正が慶長の役の際,その製法を伝えたものという〕
熊本県名産の飴。水に漬けたもち米をくだいて加熱し,水飴・砂糖を混ぜて固まらせ,短冊形に切って片栗粉をまぶしたもの。

朝鮮鮒

ちょうせんぶな テウセン― [5] 【朝鮮鮒】
スズキ目の淡水魚。全長約7センチメートル。体は長楕円形で側扁する。体色は灰緑色,ひれは赤色。タイワンキンギョに似るが,尾びれの後縁が円形となる。闘魚の一種だが闘争性は乏しい。中国・朝鮮の原産で,日本にも生息する。チョウセンキンギョ。

朝鮮鶯

ちょうせんうぐいす テウセンウグヒス [6] 【朝鮮鶯】
⇒高麗鶯(コウライウグイス)

朝鳥の

あさとりの 【朝鳥の】 (枕詞)
鳥が早朝ねぐらから飛び立ち,鳴き交わし,行き交うことから「朝立ち」「音(ネ)泣く」「通う」にかかる。「―朝立ちしつつ/万葉 1785」「―音(ネ)のみ泣きつつ/万葉 481」「―通はす君が/万葉 196」

朞年

きねん [1] 【期年・朞年】
一年たってまたその月にかえること。満一箇年。一周年。

ご [0][1] 【期】
〔呉音〕
(1)とき。おり。時期。「この―に及んで見苦しい振る舞いはしたくない」
(2)臨終の時。「今は―を待つばかりなり/謡曲・土蜘蛛」

き [1] 【期】
(1)ある一定の時期。期間。名詞や数詞に付いて,接尾語的にも用いられる。「少年―」「第三―」
(2)〔age〕
地質時代区分の最小単位。世(セイ)を細分したもの。

き【期】
a period;→英和
an age;→英和
a date (期日);→英和
a term (期間);→英和
a stage (段階).→英和

期す

ご・す 【期す】 (動サ変)
⇒ごする(期)

期す

き・す [1] 【期す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「期する」の五段化〕
「期する」に同じ。「またの日を―・そう」
[可能] きせる
■二■ (動サ変)
⇒きする

期する

きする【期する】
expect;→英和
look forward <to doing> ;be sure[confident] <of> (確信);be prepared <for,to do> (覚悟).再会(必勝)を期して hoping[expecting]to meet again (resolved to win).期せずして by chance.期せずして…する happen[chance]to do.

期する

ご・する [2] 【期する】 (動サ変)[文]サ変 ご・す
(1)あらかじめその事を予想して心の備えをする。きする。「千の苦艱(クゲン)も固より―・したるを/金色夜叉(紅葉)」
(2)その事を成し遂げようと決意する。きする。「必勝を―・する」

期する

き・する [2] 【期する】 (動サ変)[文]サ変 き・す
(1)時期・期限を定める。「午前一時を―・して攻撃を開始する」
(2)必ず実現しようと決意・約束する。「必勝を―・する」「心中ひそかに―・するところがある」「殿上にていひ―・しつる本意もなくては/枕草子 137」
(3)期待する。予期する。「生還は―・しがたい」
→ご(期)す

期せずして

きせずして 【期せずして】 (連語)
思いがけなく。偶然に。「―意見が一致する」

期せずして

期せずして
思いがけなく。偶然に。

期中

きちゅう [0] 【期中】
定められた期限の間。

期中償還

きちゅうしょうかん [4] 【期中償還】
期限前に債券を償還すること。あらかじめその時期を定めておく定時償還と発行者の判断で随時的に行う随時償還がある。

期先

きさき [0] 【期先】
先物取引で受け渡し期日が比較的先の限月(ゲンゲツ)のこと。
⇔期近(キヂカ)
→限月(ゲンゲツ)

期初

きしょ [1] 【期初】
「期首(キシユ)」に同じ。

期剋ふ

いのご・う イノゴフ 【期剋ふ】 (動ハ四)
敵意や憎悪を表す。「ええしやごしや,此は―・ふぞ/古事記(中)」

期外収縮

きがいしゅうしゅく キグワイシウシユク [4] 【期外収縮】
不整脈の一種で,心臓が基本となる調律による収縮に先立って収縮が起こるもの。

期央

きおう [0] 【期央】
その期の中央。営業年度や会計年度の中央。

期年

きねん [1] 【期年・朞年】
一年たってまたその月にかえること。満一箇年。一周年。

期待

きたい [0] 【期待】 (名)スル
よい結果や状態を予期して,その実現を待ち望むこと。「完成を―する」「―はずれ」

期待

きたい【期待】
expectation(s);→英和
anticipation;→英和
hope(s).→英和
〜する expect;→英和
look forward to <seeing> .〜に添う(わない) meet (fall short of) one's expectation.〜に反して contrary to one's expectation.〜外れ <話> a letdown.→英和

期待される人間像

きたいされるにんげんぞう [0][3] 【期待される人間像】
1966年(昭和41)中央教育審議会が「後期中等教育の拡充整備についての答申」とあわせて出した答申。青年に愛国心や遵法精神を育成することが強調された。

期待値

きたいち [2] 【期待値】
〔数〕
〔expectation〕
確率変数 � が値 ��,��…�� を確率��,��…�� でとる時,����+����+…+���� をいう。例えば,くじが全部で一〇〇本あって,当たりくじは一万円が五本,五万円が二本だけならば,くじを一本ひく時の期待値は一五〇〇円である。

期待可能性

きたいかのうせい [0] 【期待可能性】
〔法〕 行為の当時の状況において,適法な行為を行うことを行為者に期待できること。その有無・程度により,行為者に対する非難,ひいては刑事責任の有無・軽重が定まる。

期待外れ

きたいはずれ [4] 【期待外れ】 (名・形動)
期待した事柄がその通りに実現しない・こと(さま)。

期待権

きたいけん [2] 【期待権】
将来一定の事実が発生すれば一定の法律上の利益を受けることができるという期待を内容とする権利。相続権・条件付権利など。希望権。

期成

きせい [0] 【期成】
物事の成功や完成を強く期すること。「校舎新築―会」

期成会[同盟]

きせい【期成会[同盟]】
an association for the attainment <of> .→英和

期成同盟

きせいどうめい [4] 【期成同盟】
社会的な問題を成就するため,利害を同じくするものが結成した同盟。

期成因

きせいいん [2] 【期成因】
⇒作用因(サヨウイン)

期日

きじつ [1] 【期日】
一定のことを行うこととして,前もって定められた日。約束の日。きにち。「―に遅れる」

期日

きじつ【期日】
a (fixed) date;→英和
an appointed day;a time limit.〜をきめる fix the date <of meeting,for an examination> .

期日

きにち [1] 【期日】
「きじつ(期日)」に同じ。

期日

ごじつ 【期日】
〔「ご」は慣用音〕
定めた日。予定の日。きじつ。「作事遅くして―わづかに過ぐれば/太平記 39」

期月

きげつ [1] 【期月】
(1)前もって定めた期限の月。
(2)一か月。

期望

きぼう 【期望】 (名)スル
期待し望むこと。「諸公の為に特に将来に―する/明六雑誌 12」

期末

きまつ [0] 【期末】
ある一定の期間や期限の終わり。
⇔期首
「―試験」

期末

きまつ【期末】
the end of the term.→英和
期末試験(手当) a term-end examination (allowance).期末決算 terminal accounts.

期末割り戻し

きまつわりもどし [0] 【期末割(り)戻し】
期末決算で剰余金を契約者へ割り戻すこと。保険契約に典型的にみられる。

期末割戻し

きまつわりもどし [0] 【期末割(り)戻し】
期末決算で剰余金を契約者へ割り戻すこと。保険契約に典型的にみられる。

期末手当

きまつてあて [4] 【期末手当】
⇒ボーナス

期節

きせつ [0][1] 【期節】
時節。時期。

期近

きぢか [0] 【期近】
先物取引で受け渡し期日が近い限月(ゲンゲツ)のこと。
⇔期先
→限月

期近債

きぢかさい [3] 【期近債】
償還時期の迫っている債券。

期間

きかん【期間】
a term;→英和
a period.→英和

期間

きかん [2][1] 【期間】
一定の時から他の一定の時までの間。「有効―」「―を限る」

期限

きげん【期限】
<fix> a term;→英和
a period;→英和
<米> a deadline.→英和
〜の切れた time-expired <tickets> .‖期限満了 the expiration of a term.支払期限 the time of payment.有効期限 the term of validity.

期限

きげん [1] 【期限】
(1)前もって決められた時期。一定の期間。「―が過ぎる」
(2)法律行為の効力の発生・消滅,または債務の履行を将来到来することが確実な事実の発生まで延ばす附款(フカン)。またその事実。
→条件

期限の利益

きげんのりえき [1][1] 【期限の利益】
〔法〕 期限がまだ到来しないことによって当事者が受ける利益。

期限付き

きげんつき [0] 【期限付き】
ある行為の条件として,あらかじめ一定の期限が定められていること。

期限表示

きげんひょうじ [4] 【期限表示】
加工食品につける期日表示。食品の品質を保証する期限を示す。

期首

きしゅ [1] 【期首】
定められた,ある期間の初め。
⇔期末

朦朦

もうもう [0] 【濛濛・朦朦】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)霧・煙・砂ぼこり・湯気などが一面に立ちこめるさま。「―と砂塵が舞い上がる」「―たる霧に閉(トザ)され/あめりか物語(荷風)」
(2)意識のぼんやりしているさま。「椋(ムク)の木の本に―としてぞ立たりける/太平記 27」
■二■ (名)
病気。「若宮の御方御―よきめでたさとて/御湯殿上(永禄五)」

朦朧

もうろう [0] 【朦朧】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)かすんではっきりと見えないさま。おぼろげなさま。「霧であたりが―と霞む」「―たるが中に,只一点輝くものあるは,黄金の十字架なり/囚はれたる文芸(抱月)」
(2)意識がぼんやりとしてはっきりしないさま。「意識が―となる」
(3)物事のはっきりとしないさま。「誰が読んでも―として取り留めがつかないので/吾輩は猫である(漱石)」

朦朧たる

もうろう【朦朧たる(と)】
dim(ly);→英和
indistinct(ly).→英和

朦朧体

もうろうたい [0] 【朦朧体】
(1)詩文などで,意義がはっきりしないもの。
(2)絵画で,はっきりした輪郭をもたないもの。

朦朧状態

もうろうじょうたい [5] 【朦朧状態】
意識障害の一。突然意識がぼんやりして,外界の適切な把握ができなくなり,突飛な言動や衝動的行為をしたりするが,平常に戻るとそのことを全く覚えていない。ヒステリー・癲癇(テンカン)・急性アルコール中毒などで見られる。

朦気

もうき [1] 【濛気・朦気】 (名)スル
(1)もうもうとたちこめる気。
(2)気がふさぐこと。心が晴れないこと。「常に死人の首を目に見ねば,心地の―するとて/太平記 20」

おぼろ [0] 【朧】
■一■ (名)
(1)タイ・タラ・ヒラメなどの白身の魚をゆで,身をほぐして味をつけ,いり煮にした食品。そぼろ。
(2)「朧豆腐」「朧昆布」などの略。
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)ぼうっと薄くかすんでいるさま。春の夜についていうことが多い。「―にかすむ春の宵」[季]春。《辛崎の松は花より―にて/芭蕉》
(2)ぼんやりとしたさま。「―な記憶」

朧げ

おぼろげ [0] 【朧げ】 (形動)[文]ナリ
〔近世中頃までは「おぼろけ」〕
(1)はっきりしないさま。ぼうっとしているさま。「―な記憶」「霧の中に船影が―に見える」
(2)並みであるさま。通り一遍であるさま。多く下に否定的表現を伴う。「―にてはかく参り来なむや/宇津保(俊蔭)」
(3)程度が普通でないさま。「―の願によりてにやあらむ/土左」

朧な

おぼろ【朧な】
dim;→英和
vague;→英和
hazy.→英和
〜気に dimly;→英和
faintly.

朧の清水

おぼろのしみず 【朧の清水】
京都市左京区大原町にある寂光院の南東にある泉。((歌枕))「ほどへてや月もうかばむ大原や―すむ名ばかりに/後拾遺(雑三)」

朧夜

おぼろよ [3] 【朧夜】
おぼろ月の夜。おぼろ月夜。[季]春。

朧夜

ろうや [1] 【朧夜】
おぼろづきよ。おぼろよ。

朧富士

おぼろふじ 【朧富士】
〔霞でおぼろに見える富士山に似ているところから〕
編み笠(ガサ)の一種。大形の笠で頂が切り取られたように平らになっているもの。

朧昆布

おぼろこぶ [4] 【朧昆布】
酢に浸して軟らかくした昆布を幅広に薄く削ったもの。すまし汁などに用いる。おぼろ。

朧月

おぼろづき【朧月(夜)】
a hazy moon (a misty moonlit night).

朧月

ろうげつ [1] 【朧月】
おぼろづき。

朧月

おぼろづき [3][0] 【朧月】
春の夜のほのかにかすんだ月。[季]春。《―大河をのぼる御舟かな/蕪村》

朧月夜

おぼろづくよ 【朧月夜】
源氏物語の作中人物。右大臣の第六女。弘徽殿(コキデン)の大后(オオキサキ)の妹。朱雀帝の尚侍(ナイシノカミ)。宮中で花の宴のあった日,光源氏と契る。

朧月夜

おぼろづきよ [5][4] 【朧月夜】
〔「おぼろづくよ」とも〕
(1)おぼろ月の夜。おぼろ夜。[季]春。
(2)おぼろ月。「春の夜の―にしく物ぞなき/新古今(春上)」

朧朧

おぼろおぼろ 【朧朧】 (副)
(「と」を伴って)はっきりしないさま。ぼんやり。「不飲込なる老人の耳には善も悪も―として/鶉衣」

朧朧

ろうろう [0] 【朧朧】 (ト|タル)[文]形動タリ
ぼんやりとかすむさま。おぼろなさま。「―とした景色」「―たる冷雨は残紅をあらひ/世路日記(香水)」

朧染

おぼろぞめ [0] 【朧染(め)】
着物の上を濃く,裾に向かって次第に淡くぼかした染め方。また,その布地。寛文(1661-1673)頃,京都の紺屋新右衛門が朧月を見て創始したという。曙(アケボノ)染めと同じとも。

朧染め

おぼろぞめ [0] 【朧染(め)】
着物の上を濃く,裾に向かって次第に淡くぼかした染め方。また,その布地。寛文(1661-1673)頃,京都の紺屋新右衛門が朧月を見て創始したという。曙(アケボノ)染めと同じとも。

朧豆腐

おぼろどうふ [4] 【朧豆腐】
(1)豆乳に苦汁(ニガリ)を加え,固まりきらないうちにすくいあげた,軟らかな豆腐。汁の実などにする。汲(ク)み豆腐。
(2)〔葛餡(クズアン)を通して下の豆腐がおぼろげに見えることから〕
豆腐を湯煮にして葛餡をかけた料理。

朧銀

ろうぎん [0] 【朧銀】
銅三銀一の割合の合金。銀灰色の美しい光沢を有する。日本独特の地金。刀装具・装身具などに広く用いる。四分一(シブイチ)。おぼろぎん。

朧銀

おぼろぎん [3] 【朧銀】
(1)
⇒ろうぎん(朧銀)
(2)表面を梨子地(ナシジ)にして,光沢を消した銀。

朧雲

おぼろぐも [4] 【朧雲】
高層雲の俗称。雨の前兆といわれる。

き [1] 【木・樹】
(1)木質の幹を有する植物。低木と高木に分ける。木本(モクホン)。樹木。たちき。「―の枝」
(2)製材した材木。木材。「―の箱」
(3)(普通「柝」と書く)芝居や相撲などで用いる拍子木(ヒヨウシギ)。開幕・閉場などの合図に用いる。

こ 【木】
〔「木(キ)」の交替形〕
き(木)。多く他の語と複合して用いられる。「―立ち」「―の葉」「―の根の根ばふ宮/古事記(下)」

き【木】
(1) a tree.→英和
(2) wood;→英和
<米> lumber[ <英> timber](材木).→英和
〜の wooden.→英和
〜で鼻をくくったような <give a> curt <reply> .→英和

もく [1] 【木】
(1)木目。
(2)五行の第一。季節では春,方位では東,色では青,五星では木星に当てる。十干では甲(キノエ)・乙(キノト)。
(3)七曜の一。「木曜」の略。

ぼく [0] 【木】 (名・形動ナリ)
(1)木。立ち木。樹木。
(2)材木。
(3)気のきかない者。わからずや。ぼくねんじん。「―な野郎だとつもられるもお恥しいからね/滑稽本・早変胸機関」

木っ片

こっぱ [1][3] 【木っ端・木っ片】
(1)斧(オノ)や鋸(ノコギリ)で切った木の切れ端。小さな木片。
(2)価値のないもの。とるに足りないもの。多く他の語の上に付けて用いる。「―役人」「―大名」「―武者」

木っ端

こっぱ [1][3] 【木っ端・木っ片】
(1)斧(オノ)や鋸(ノコギリ)で切った木の切れ端。小さな木片。
(2)価値のないもの。とるに足りないもの。多く他の語の上に付けて用いる。「―役人」「―大名」「―武者」

木っ端の火

こっぱのひ 【木っ端の火】
〔木っ端は火持ちしないことから〕
あっけないこと,たわいもないことのたとえ。河童(カツパ)の屁(ヘ)。

木っ端喧嘩

こっぱげんか 【木っ端喧嘩】
とるに足りないつまらないけんか。「―はしやるな/滑稽本・浮世風呂 4」

木っ端微塵

こっぱみじん [1] 【木っ端微塵】
こなごなに砕けること。こなみじん。「―に砕ける」

木ねじ

もくねじ【木ねじ】
a wood screw.

木の下

このした [1] 【木の下】
樹木の下。

木の下

このもと 【木の下】
木のした。樹下。また,身の寄せ所をたとえていう。「いかなる―をかは頼むべく侍らむ/源氏(椎本)」

木の下祭

このもとまつり 【木の下祭】
伊勢神宮の新殿造宮の際に行われる祭りの一。正殿の心(シン)の柱の木を切り出す前に,杣山(ソマヤマ)のその木の下で行われる。

木の下闇

このしたやみ [0] 【木の下闇】
木が茂ってその木陰が暗いこと。「五月山―にともす火は/拾遺(夏)」

木の下陰

このしたかげ [4][0] 【木の下陰】
木の陰。こかげ。「―の風のまにまに/新古今(春下)」

木の下隠れ

このしたがくれ 【木の下隠れ】
木の陰に隠れていること。また,その場所。「宮城野の―鹿や鳴くらん/続後拾遺(秋上)」

木の下露

このしたつゆ 【木の下露】
(1)木の枝から落ちる露。「みさぶらひみ笠と申せ宮城野の―は雨にまされり/古今(東歌)」
(2)木の下の草葉におく露。「おき余る―や染めつらん/玉葉(秋上)」

木の下風

このしたかぜ 【木の下風】
木の下を吹く風。「桜ちる―はさむからで/拾遺(春)」

木の丸殿

きのまろどの 【木の丸殿】
荒削りの丸木のままで造った粗末な宮殿。特に,筑前国朝倉郡にあった斉明天皇の行宮(アングウ)。黒木の御所。きのまるどの。このまろどの。((歌枕))「朝倉や―にわがをれば名のりをしつつ行くはたが子ぞ/新古今(雑中)」

木の実

このみ【木の実】
(a) fruit;→英和
a nut (堅果);→英和
a berry (いちごなどの).→英和

木の実

きのみ [1] 【木の実】
木になった果実。このみ。[季]秋。

木の実

きのみ【木の実】
(a) fruit;→英和
a nut (堅果).→英和

木の実

このみ [1] 【木の実】
樹木になる果実。きのみ。[季]秋。

木の実油

きのみあぶら [4] 【木の実油】
木の実からしぼった油。特に,椿(ツバキ)油のこと。

木の暗れ

このくれ 【木の暗れ・木の暮れ】
茂った木に覆われて暗いこと。また,そういう所。このくれしげ。「―の夕闇なるに/万葉 1948」

木の暗れの

このくれの 【木の暗れの】 (枕詞)
〔木の深い繁みのようにの意で〕
「しげし」にかかる。「―繁き谷辺を/万葉 4192」

木の暗れ茂

このくれしげ 【木の暗れ茂】
「木の暗(クレ)」に同じ。「松風に池波立ちて桜花―に/万葉 257」

木の暮れ

このくれ 【木の暗れ・木の暮れ】
茂った木に覆われて暗いこと。また,そういう所。このくれしげ。「―の夕闇なるに/万葉 1948」

木の末

このうれ 【木の末】
こずえ。こぬれ。「秋はなほおぼつかなしや初瀬川―もとに残る夜の月/建仁元年十五夜歌合」

木の端

きのはし [1] 【木の端】
(1)木の切れはし。
(2)木の切れはしのように,役に立たないもの。人の捨てて顧みないもの。

木の芽

きのめ【木の芽】
a bud.→英和
〜が出る bud.

木の芽

きのめ [1] 【木の芽】
(1)春先に木に萌(モ)え出た芽。このめ。[季]春。
(2)特に,山椒(サンシヨウ)の芽のこと。[季]春。

木の芽

このめ [1] 【木の芽】
(1)樹木に萌(モ)え出た芽。きのめ。[季]春。「―が吹く」
(2)サンショウの若芽。きのめ。
(3)〔近世女性語〕

 (ア)ユズの葉。きのめ。
 (イ)茶。

木の芽和え

きのめあえ [0] 【木の芽和え】
山椒の若芽をすりまぜた白味噌でタケノコ・イカなどをあえた料理。[季]春。

木の芽和え

このめあえ [0] 【木の芽和え】
⇒きのめあえ(木芽和)

木の芽山椒

きのめざんしょう [4] 【木の芽山椒】
山椒の新芽。

木の芽時

このめどき [0] 【木の芽時】
樹木に新芽が出る頃。早春。[季]春。

木の芽時

きのめどき [0] 【木の芽時】
⇒このめどき

木の芽月

このめづき [3] 【木の芽月】
陰暦二月の異名。

木の芽流し

きのめながし [4] 【木の芽流し】
早春,樹木の芽ぶくころに降る長雨。

木の芽漬

このめづけ [0] 【木の芽漬(け)】
⇒きのめづけ(木芽漬)

木の芽漬

きのめづけ [0] 【木の芽漬(け)】
木通(アケビ)または山椒などの若芽を塩漬けにしたもの。京都鞍馬の名産であった。このめづけ。

木の芽漬け

きのめづけ [0] 【木の芽漬(け)】
木通(アケビ)または山椒などの若芽を塩漬けにしたもの。京都鞍馬の名産であった。このめづけ。

木の芽漬け

このめづけ [0] 【木の芽漬(け)】
⇒きのめづけ(木芽漬)

木の芽田楽

きのめでんがく [4] 【木の芽田楽】
豆腐に山椒の若芽をすりまぜた味噌を塗ってあぶった料理。[季]春。

木の芽立ち

きのめだち [0] 【木の芽立ち】
春,木の芽の出る頃。

木の芽風

このめかぜ [3] 【木の芽風】
木の芽どきに吹く風。[季]春。《金堂の扉を叩く―/虚子》

木の葉

このは [1] 【木の葉】
(1)冬になって散る葉。散り残っている樹木の葉についてもいう。[季]冬。「―が舞い落ちる」
→きのは(木の葉)
(2)木の葉は軽いことから,軽いもの,取るに足らないものの意で,接頭語のように用いる。こっぱ。「―侍」「―鬼」

木の葉

このは【木の葉】
a leaf (of a tree).→英和

木の葉

きのは [1] 【木の葉】
樹木の葉。「青々とした―」
→このは(木の葉)

木の葉天狗

このはてんぐ [4] 【木の葉天狗】
(1)威力のない天狗。大したことのない天狗。こっぱてんぐ。「嵐の山の夜あらしに―ぞ誘はるる/天狗弁」
(2)風に舞い散る木の葉を,空を飛び回る天狗にたとえた語。

木の葉時雨

このはしぐれ [4] 【木の葉時雨】
木の葉の散るさまや音を時雨に見立てていう語。

木の葉曇る

このはぐも・る 【木の葉曇る】 (動ラ四)
茂った木の葉に光が遮られる。「―・らで月や出づらむ/新古今(冬)」

木の葉木菟

このはずく [3] 【木の葉木菟】
フクロウ目フクロウ科の鳥。全長約20センチメートルで,日本産フクロウ類では小形。背面は褐色,腹面は淡褐色で,全身に黒ないし褐色の縦斑があり,頭に耳状の羽毛がある。ブッポーソーと鳴き「声の仏法僧」といわれる。北海道・本州の森林で繁殖し,冬期は南へ移動する。

木の葉武者

このはむしゃ 【木の葉武者】
取るに足りない武者。こっぱむしゃ。

木の葉煎餅

このはせんべい [4] 【木の葉煎餅】
木の葉の形に作った煎餅。

木の葉猿

このはざる [4] 【木の葉猿】
(1)小さな猿。身軽に飛びまわって,樹間に見え隠れする小猿。「御迎ひに馬,乗物,―共をおびたたしく遣はし給ふ/御伽草子・のせ猿」
(2)熊本県玉東町木葉で作る郷土玩具。土製の猿に彩色したもの。

木の葉石

このはいし [3] 【木の葉石】
(1)多数の木の葉の化石を含んでいる堆積岩。多くは泥岩。栃木県塩原町付近から出土するものが有名。
(2)温泉沈殿物である石灰華で,木の葉の印痕を有するもの。

木の葉舟

このはぶね [4] 【木の葉舟】
波に浮き沈みする小舟を木の葉に見立てた語。また,水に流れる木の葉を舟に見立てた語。

木の葉落し

このはおとし [4] 【木の葉落(と)し】
(1)木の葉が落ちるように左右交互に横すべりをしながら降下する飛行技術。
(2)〔木の葉を吹き落とすことから〕
木枯(コガラ)しのこと。

木の葉落とし

このはおとし [4] 【木の葉落(と)し】
(1)木の葉が落ちるように左右交互に横すべりをしながら降下する飛行技術。
(2)〔木の葉を吹き落とすことから〕
木枯(コガラ)しのこと。

木の葉虫

このはむし [3] 【木の葉虫】
ナナフシ目コノハムシ科の昆虫の総称。熱帯アジアからニューギニアにかけて分布する珍虫。体長約8センチメートル。全身緑色。腹部が著しく扁平で頭部と胸部は細い。全身が木の葉にそっくりで,擬態の例として有名。

木の葉蝶

このはちょう [3] 【木の葉蝶】
タテハチョウ科のチョウ。開張約8センチメートル。はねは前後端がとがり,裏面は褐色で,静止すると枯れ葉に見えるので保護色の例として有名。表面は藍色で,前ばねの中央に斜めの広い橙色帯がある。沖縄本島を北限とし,台湾から東南アジアに広く分布。

木の葉衣

このはごろも 【木の葉衣】
(1)身に散りかかる木の葉を衣に見立てていう語。「―の袖の上/謡曲・雨月」
(2)木の葉をつづって作った衣。仙人が着るという。

木の葉返し

このはがえし [4] 【木の葉返し】
木の葉が風に翻るように軽快なはやわざ。このはがえり。「薙刀(ナギナタ)柄長くおつとりのべて,…一所に当るを―/謡曲・巴」

木の葉銜

このはばみ [3] 【木の葉銜】
⇒杏葉轡(ギヨウヨウグツワ)

木の葉隠れ

このはがくれ [4] 【木の葉隠れ】
木の葉に隠れて見えないこと。また,その所。「いまよりは―もなけれども時雨に残る村雲の月/新古今(冬)」

木の葉髪

このはがみ [3] 【木の葉髪】
晩秋から初冬の頃,木の葉が散るように,常より多く脱け落ちる頭髪をいう語。[季]冬。《―文芸ながく欺きぬ/中村草田男》

木の葉鰈

このはがれい [4] 【木の葉鰈】
5センチメートルぐらいのカレイを重ねて乾燥させたもの。ささのはがれい。あしのはがれい。

木の道

きのみち 【木の道】
木材のよしあしを見分け,木を切り出すこと。また,その人。そまびと。このみち。「つくもづかさの工のさまざま―をえりすゑたるやうに/民部卿家歌合」

木の道

このみち 【木の道】
「きのみち(木道)」に同じ。

木の道の工

きのみちのたくみ 【木の道の工】
大工・指物師などの工匠。こだくみ。このみちのたくみ。

木の道の工

このみちのたくみ 【木の道の工】
「きのみちのたくみ(木道工)」に同じ。「かの―の造れる,うつくしきうつは物も/徒然 22」

木の間

このま【木の間】
among the trees.〜を通して through the branches.

木の間

このま [1][0] 【木の間】
木と木のあいだ。樹間。

木の間蝶

このまちょう 【木の間蝶】
ジャノメチョウ科のクロコノマチョウとウスイロコノマチョウの総称。開張約7センチメートル。暗褐色ではねの外縁には凸凹がある。前ばねに二個,後ろばねに三個の眼状紋があり,裏面は灰白色。幼虫はイネ科の植物を食う。クロコノマチョウは関東から屋久島まで,ウスイロコノマチョウは南西諸島以南,東南アジア・アフリカなどに分布。

木の間隠れ

このまがくれ [4] 【木の間隠れ】
木の茂みのあいだから見え隠れすること。

木の頭

きのかしら [1] 【木の頭・柝の頭】
⇒きがしら(木頭)

木の香

きのか [1] 【木の香】
材木の香り。「―も新しい家」

木ガス

もくガス [0][3] 【木―】
木材を乾留するとき生ずる可燃性ガス。一酸化炭素・メタンなどを含む。

木ガス

きガス [2] 【木―】
⇒木(モク)ガス

木タール

もくタール [3] 【木―】
木材を乾留して得られる黒褐色の油状物質。芳香族炭化水素・フェノール類のほか,酢酸なども含む。分留して防腐用塗料・薬剤に用いたが,現在はまったく行われない。

木ノ芽峠

きのめとうげ 【木ノ芽峠】
福井県敦賀(ツルガ)市北東,南条郡今庄町との境にある峠。海抜628メートル。古来,畿内から若狭(ワカサ)を経て北陸に通じる街道の難所。

木下

きのした 【木下】
姓氏の一。

木下利玄

きのしたりげん 【木下利玄】
(1886-1925) 歌人。岡山県生まれ。本名,利玄(トシハル)。東大卒。佐佐木信綱に入門,「心の花」同人。のち「白樺」の歌人として写実的歌風に独自の領域を開いた。歌集「銀」「紅玉」「一路」など。

木下尚江

きのしたなおえ 【木下尚江】
(1869-1937) 社会運動家・小説家・新聞記者。松本生まれ。普選運動・足尾鉱毒問題に活躍,また日露非戦論を展開。「火の柱」「良人の自白」は社会主義小説の代表的作品。評論「飢渇」

木下幸文

きのしたたかぶみ 【木下幸文】
(1779-1821) 江戸後期の歌人。初名,義質(ヨシナオ)。号は亮亮舎(サヤサヤノヤ)・朝三亭。備中の人。はじめ澄月・慈延に,のち香川景樹に学ぶ。歌風は奔放にして,繊細。桂園十哲の一人。代表歌「貧窮百首」。著「亮亮遺稿」「亮亮草紙」など。

木下杢太郎

きのしたもくたろう 【木下杢太郎】
(1885-1945) 医学者・詩人・劇作家。静岡県生まれ。本名,太田正雄。東大医学部卒。「スバル」同人。「パンの会」を興し耽美主義運動を展開した。江戸趣味・都会情緒の濃厚な享楽的な詩で知られる。詩集「食後の唄」,戯曲「南蛮寺門前」「和泉屋染物店」など。

木下竹次

きのしたたけじ 【木下竹次】
(1872-1946) 教育者,教育研究家。福井出身。東京高等師範学校卒。大正期に奈良女高師附小主事として合科学習,生活修身など学習法の理論を指導したことで有名。

木下藤吉郎

きのしたとうきちろう 【木下藤吉郎】
豊臣秀吉の前名。

木下長嘯子

きのしたちょうしょうし 【木下長嘯子】
(1569-1649) 江戸初期の歌人。名は勝俊。別号,挙白堂・天哉ほか。豊臣秀吉の室,北の政所(マンドコロ)の兄家定の長子。尾張の人。小浜城主であったが,関ヶ原の戦いで封を失い,出家。歌を細川幽斎に学ぶ。歌風は自由清新で革新的。著「挙白集」「九州の道の記」「若狭少将勝俊朝臣集」など。

木下闇

こしたやみ [3] 【木下闇】
木の枝葉が茂って日光が遮られたため,樹下がほの暗いこと。また,その所。下闇。このしたやみ。[季]夏。《須磨寺や吹ぬ笛きく―/芭蕉》

木下順庵

きのしたじゅんあん 【木下順庵】
(1621-1698) 江戸前期の儒学者。号は錦里など。京都の人。松永尺五(セキゴ)の弟子。加賀藩に仕え,次いで徳川綱吉の侍講となる。朱子学者で,その門から室鳩巣・新井白石など木門(モクモン)の十哲といわれる俊秀が輩出。著「錦里文集」など。

木丸殿

このまろどの 【木丸殿】
⇒きのまろどの(木丸殿)

木主

もくしゅ [1] 【木主】
神や人の霊魂にかえてまつる木製のもの。みたましろ。位牌(イハイ)。また,木像。「周の武王は―を作て殷の世を傾け/太平記 33」

木五倍子

きぶし [0][1] 【木五倍子・木付子】
キブシ科の落葉小高木。山野に生える。葉は卵形。雌雄異株。早春,葉に先立って淡黄色の小花を密生した花穂を垂らす。花後,卵球形の小果を結ぶ。果実は五倍子(フシ)の代用にする。通条花。
木五倍子[図]

木人

もくにん 【木人】
木製の人形。「忻(タバカ)つて立て置きたる―に向て剣を拉(トリヒシ)ぎ戈を靡(ナビ)かす/太平記 38」

木人

もくじん 【木人】
木で人間の形に作ったもの。[日葡]

木仏

きぶつ [1] 【木仏】
(1)木でつくった仏像。きぼとけ。
(2)情愛のうすい人。きぼとけ。

木仏

きぼとけ [2] 【木仏】
⇒きぶつ(木仏)

木仏師

きぶっし [2] 【木仏師】
(絵仏師に対して)仏像彫刻を専門とする人。仏像に木彫が多いのでいう。単に仏師とも。

木付子

きぶし [0][1] 【木五倍子・木付子】
キブシ科の落葉小高木。山野に生える。葉は卵形。雌雄異株。早春,葉に先立って淡黄色の小花を密生した花穂を垂らす。花後,卵球形の小果を結ぶ。果実は五倍子(フシ)の代用にする。通条花。
木五倍子[図]

木伝う

こづた・う [3] 【木伝う】 (動ワ五[ハ四])
木から木へ,枝から枝へと移る。「花に―・ふ小鳥の如く/青春(風葉)」

木作り

こづくり 【木造り・木作り】
材木を必要な形に切ったり,削ったりすること。木取り。「わづかに地蔵の―ばかりをし奉りて/宇治拾遺 3」

木俣

きまた 【木俣】
姓氏の一。

木俣修

きまたおさむ 【木俣修】
(1906-1983) 歌人。滋賀県生まれ。本名,修二。東京高師卒。北原白秋に師事,幽玄的な歌風から人間主義的な抒情味を深めた。歌集「高志」「冬暦」など。

木偏

きへん [0] 【木偏】
漢字の偏の一。「机」「村」などの「木」の部分。

木偶

もくぐう [0] 【木偶】
木でつくった人形。でく。

木偶

ぼくぐう [0] 【木偶】
⇒もくぐう(木偶)

木偶

でく [1] 【木偶】
(1)木彫りの人形。また,人形。でこ。もくぐう。
(2)操り人形。くぐつ。
(3)役に立たない人。愚か者。でくのぼう。「金吾殿はづねえ―でなあ/滑稽本・旧観帖」

木偶の坊

でくのぼう【木偶の坊】
a blockhead.→英和

木偶の坊

でくのぼう [3] 【木偶の坊】
(1)操り人形。でく。
(2)気のきかない人。役立たず。また,そういう人をののしっていう語。でく。

木偶回し

でくまわし [3] 【木偶回し】
「傀儡師(カイライシ){(1)}」に同じ。[季]新年。

木偶遣い

でくつかい [3] 【木偶遣い】
(1)胸につるした箱の上で人形を舞わせる大道芸人。傀儡師(クグツシ)((カイライシ))。
(2)操り浄瑠璃芝居の人形遣い。

木像

もくぞう【木像】
a wooden statue.

木像

もくぞう [0] 【木像】
木で作った像。

木兎

つく 【木兎】
ミミズクの古名。「天皇の生(ア)れます日,―産殿に入(トビイ)れり/日本書紀(仁徳訓)」

木六駄

きろくだ 【木六駄】
狂言の一。太郎冠者が都へ木六駄と炭六駄を届ける途中,茶屋で進物の酒を飲み,酔ったいきおいで木六駄を茶屋に与える。都で木六駄のことを問われ,それは自分の新しい名だとごまかす。

木具

きぐ [1] 【木具】
(1)檜(ヒノキ)の白木などで作った器具。
(2)足付き折敷(オシキ)の別名。木具膳(ゼン)。

木具屋

きぐや [2] 【木具屋】
木具の製造を業とする人。また,それを売る店。

木具膳

きぐぜん [2] 【木具膳】
足付き折敷(オシキ)の別名。木具。

木内

きうち 【木内】
姓氏の一。

木内キヤウ

きうちきょう 【木内キヤウ】
(1884-1964) 教育者。東京生まれ。東京女子師範卒。1931年(昭和6),女性初の公立学校校長となる。46年の第一回参議院選挙で当選。

木内惣五郎

きうちそうごろう 【木内惣五郎】
⇒佐倉宗五郎(サクラソウゴロウ)

木内石亭

きうちせきてい 【木内石亭】
(1724-1808) 江戸中・後期の鉱物学者。近江の人。名は重暁。諸国の奇石を収集し,鉱物学・化石学・先史考古学に貢献。著「雲根志」「曲玉問答」など。

木刀

ぼくとう【木刀】
a wooden sword.

木刀

ぼくとう [0][3] 【木刀】
木でつくった刀。きだち。木剣。

木切れ

きぎれ【木切れ】
a piece[chip]of wood.

木切れ

きぎれ [0][3] 【木切れ】
木の切れはし。こっぱ。木片。

木剣

ぼっけん ボク― [0] 【木剣】
木でつくった剣。木刀。

木剣

ぼっけん【木剣】
a wooden sword.

木割

きわり [0] 【木割(り)】
(1)木を割ること。まき割り。
(2)建築や和船の建造で,各部材の寸法の割合を定めること。また,その割合を定める方式。木砕(キクダキ)。
(3)円筒形の鏃(ヤジリ)。当たる勢いが強い。「船腹に石櫧(イチイ)の―を十四五射立てて/義経記 4」

木割り

きわり [0] 【木割(り)】
(1)木を割ること。まき割り。
(2)建築や和船の建造で,各部材の寸法の割合を定めること。また,その割合を定める方式。木砕(キクダキ)。
(3)円筒形の鏃(ヤジリ)。当たる勢いが強い。「船腹に石櫧(イチイ)の―を十四五射立てて/義経記 4」

木化

もくか [0] 【木化】
⇒もっか(木化)

木化

もっか モククワ [0] 【木化】 (名)スル
植物の細胞壁がリグニンを蓄積してかたくなること。維管束の導管・仮導管・木部繊維などで著しい。木化した細胞はやがて死細胞となるが,組織は強化される。木質化。

木匠

もくしょう [0] 【木匠】
大工。木工(モク)。こだくみ。

木匠

こだくみ 【木工・木匠】
木材で家屋などの建築をする人。大工。番匠。「天皇―闘鶏御田(ツケノミタ)に命(ミコトノリ)して始めて楼閣を起(ツク)りたまふ/日本書紀(雄略訓)」

木匠

ぼくしょう [0] 【木匠】
木工。大工。木だくみ。

木印

きじるし [2] 【木印】
きこりが自分の切った木に刻みつけて占有を示すしるし。山印。切り判(ハン)。きざ。

木印

もくいん [0] 【木印】
木の印材に彫った印章。

木原

きはら 【木原】
姓氏の一。

木原均

きはらひとし 【木原均】
(1893-1986) 遺伝学者。東京生まれ。京大教授。コムギの細胞遺伝学的研究を行い,ゲノム分析により,コムギの祖先の一つがタルホコムギであることを発見。

木取り

きどり [0] 【木取り】
切り倒した木から用材を得るために切る位置などを決めること。また,それによって採伐すること。

木叢

こむら [0] 【木叢】
むらがり生えている木。また,その所。

木口

こぐち [1] 【木口】
木材を横に切った断面。きぐち。

木口

きぐち [1] 【木口】
(1)材木の種類・品質。
(2)材木の切り口。こぐち。
(3)手提げ袋などの口につけた木製の取っ手。

木口

きぐち【木口】
the quality of timber[lumber]used.

木口彫

こぐちぼり [0] 【木口彫(り)】
木口を版面にした版木に彫刻をすること。また,その彫刻。
⇔板目(イタメ)彫り

木口彫り

こぐちぼり [0] 【木口彫(り)】
木口を版面にした版木に彫刻をすること。また,その彫刻。
⇔板目(イタメ)彫り

木口木版

こぐちもくはん [4] 【木口木版】
木口を版面にした版木に彫った木版。板目木版に比し,繊細な表現効果をもつ。

木口蟻

こぐちあり [3] 【木口蟻】
仕口(シクチ)の一。片方の材の木口に相手の蟻枘(ホゾ)を差しこんだもの。

木叩

きたたき [2] 【木叩・木啄】
キツツキ目キツツキ科の鳥。カラスぐらいの大きさで,胸・腹・腰と翼の一部が白く他は黒色。雄の頭頂と頬は鮮紅色。東南アジアに分布。朝鮮半島南部と対馬にだけすむ一亜種があり,対馬では1920年以降の確認がない。アマノジャク。

木呪い

きまじない [2] 【木呪い】
⇒成木責(ナリキゼ)め

木啄

きたたき [2] 【木叩・木啄】
キツツキ目キツツキ科の鳥。カラスぐらいの大きさで,胸・腹・腰と翼の一部が白く他は黒色。雄の頭頂と頬は鮮紅色。東南アジアに分布。朝鮮半島南部と対馬にだけすむ一亜種があり,対馬では1920年以降の確認がない。アマノジャク。

木喰

もくじき 【木食・木喰】
(1)(木食応其(オウゴ))(1536-1608) 戦国・安土桃山時代の真言宗の僧。近江の人。もと武士であったが高野山で出家。豊臣秀吉の高野山攻めに際し,和議を斡旋(アツセン)してその帰依を受け,金堂の再建や興山寺・青巌寺の建立など,高野山の再興に努めた。連歌もよくし,「無言抄」などの著書がある。
(2)(木食五行(ゴギヨウ))(1718-1810) 江戸中・後期の僧。甲斐の人。四五歳で木食戒を受け,のち諸国を行脚しながら,多くの素朴にして円満な相の木彫仏を制作,各地に三〇〇体以上が現存。

木器

もっき モク― [1] 【木器】
木製の器物・器具。

木地

きじ [1] 【木地】
(1)木材の地質。
(2)漆器を作る過程で,漆を塗る前の地肌のままの器物。
(3)轆轤挽(ロクロビ)きや木彫りなどの材料とする,粗びきした材。
(4)「木地塗り」の略。

木地塗

きじぬり キヂ― [0] 【木地塗(り)】
木地の木目の美しさを生かすように漆を薄く塗ること。また,その漆器。木地。

木地塗り

きじぬり キヂ― [0] 【木地塗(り)】
木地の木目の美しさを生かすように漆を薄く塗ること。また,その漆器。木地。

木地屋

きじや キヂ― [2] 【木地屋】
轆轤(ロクロ)を使って椀や盆など,木地のままの器物を作る職人。かつては良材を求めて山から山へと渡り歩いていた。明治以降,急減。木地師。木地挽(ビ)き。轆轤師。

木地師

きじし キヂ― [2] 【木地師】
⇒木地屋(キジヤ)

木地挽き

きじびき キヂ― [0] 【木地挽き】
⇒木地屋(キジヤ)

木地物

きじもの キヂ― [0] 【木地物】
白木のままの器物。

木地蒔絵

きじまきえ キヂマキヱ [3][4] 【木地蒔絵】
漆塗りをしていない木地に直接,蒔絵をすること。また,その蒔絵。

木地蝋塗

きじろぬり キヂロ― [0] 【木地蝋塗(り)】
透き漆を塗って木地の木目(モクメ)や年輪を生かすように仕上げる塗り方。

木地蝋塗り

きじろぬり キヂロ― [0] 【木地蝋塗(り)】
透き漆を塗って木地の木目(モクメ)や年輪を生かすように仕上げる塗り方。

木地蝋漆

きじろうるし キヂロ― [4] 【木地蝋漆】
最上質の生漆(キウルシ)を精製した透き漆の一種。

木型

きがた [0] 【木型】
(1)鋳型(イガタ)を作るときに用いる,木製の型。
(2)木製の型。特に,靴・足袋などを作るときに用いるもの。

木型尺

きがたじゃく [3] 【木型尺】
⇒鋳物尺(イモノジヤク)

木場

きば [0][2] 【木場】
材木を蓄えておく所。また,材木商が多く集まり住んでいる所。特に,江戸の深川,大坂の立売堀(イタチボリ)が有名。

木場

こば [2] 【木場】
(1)伐採した木を集めておく,山間の狭い平地。仕事場・休憩場などにも利用する。木木場(キコバ)。馬場(マバ)。馬止(マド)め。
(2)山間の農耕地。また,焼き畑。木場作(コバサク)。

木場

きば【木場】
a lumberyard;→英和
<英> a timber yard.

木場

きば 【木場】
東京都江東区南部の地名。元禄年間(1688-1704),江戸幕府の払い下げ地に材木問屋や貯木場が形成されたことに由来する。南の埋立地に新木場がある。

木場作

こばさく [2] 【木場作】
「木場(コバ){(2)}」に同じ。

木天蓼

またたび [0][2] 【木天蓼】
マタタビ科のつる性落葉木本。山中に自生。広卵形の葉を互生,花期には枝先の葉が白変する。夏,ウメに似た白花を開く。液果は狭卵形で先がとがり,黄色に熟して食べられる。虫こぶのある実は薬用にする。茎・葉・実とも猫類の好物。夏梅。[季]夏。
木天蓼[図]

木太刀

きだち [1] 【木太刀】
(1)木製の太刀。木剣。木刀。
(2)表面に塗りのない白木の鞘(サヤ)に入れた太刀。

木契

もっけい モク― [0] 【木契】
律令制で,三関の開閉に用いられた木製の割符。二分して一方を朝廷にとどめ他方を三関の国々に置いた。

木契

もくけい [0] 【木契】
⇒もっけい(木契)

木婚式

もっこんしき モクコン― [3] 【木婚式】
結婚五周年を祝って行う式。

木守

こもり 【木守】
庭などの樹木の番人。庭番。「―といふ者の,築土(ツイジ)のほどに廂さしてゐたるを/枕草子 87」

木守り

きまもり [0] 【木守り】
翌年の実りを願って,木に一つ二つ取り残しておくカキ・ミカンなどの果実。きまぶり。

木寄せ

きよせ [0] 【木寄せ】
林内で,伐採・玉切りされた丸太を,集材の便のため,適量ずつ各所に集めること。藪(ヤブ)出し。

木寄せ法

きよせほう [0] 【木寄せ法】
木彫りの技法の一。寄せ木造りの仏像をつくるときに用いる方法。
→寄せ木造り

木小屋

きごや [0][1] 【木小屋】
材木などを入れておく小屋。木屋。

木尺

きがね [0] 【木尺・木矩】
表具師が模様のゆがみを検査するために使う木の直角定規。

木屋

きや [1][2] 【木屋】
(1)材木を売る家。材木屋。
(2)薪(マキ)を売る家。薪屋。
(3)材木を入れておく小屋。材木小屋。

木屎

こくそ [1][0] 【木屎・粉糞・刻苧】
漆に繊維くずや木粉を練りまぜたもの。漆塗りの下地の合わせ目・割れ目などを埋めるために用いる。

木屎彫

こくそぼり [0] 【木屎彫(り)】
塗り物の木地の継ぎ目に木屎をつめるための溝を浅く彫ること。

木屎彫り

こくそぼり [0] 【木屎彫(り)】
塗り物の木地の継ぎ目に木屎をつめるための溝を浅く彫ること。

木屎綿

こくそわた [3] 【木屎綿】
木屎を作るための繊維くず。

木屐

ぼくげき [0] 【木屐】
〔「屐」ははきものの意〕
木でつくったはきもの。下駄。木履(ボクリ)。

木屐

もくげき [0] 【木屐】
下駄。木履(ボクリ)。

木屑

こつ 【木屑】
〔「木積(コツミ)」の略〕
木のくずが流れ寄ってたまったもの。「鳴る瀬ろに―の寄すなす/万葉 3548」

木屑

こけら [0] 【杮・�・木屑】
(1)材木をおのや小刀でけずった時にできる,けずり屑。木片。
(2)「こけらいた」に同じ。

木屑

こくず [1] 【木屑】
⇒きくず(木屑)

木屑

きくず [0][2] 【木屑】
木材を切ったり削ったりしたときに出る屑。

木履

ぼくり [1][0] 【木履】
〔「ぽくり」とも〕
(1)木製のはきもの。「ぽっくり」に同じ。
(2)下駄。足駄。

木履

きぐつ [1] 【木沓・木履】
木をくりぬいて作ったくつ。

木履

ぽっくり [1][0] 【木履】
〔「ぼくり」の転〕
駒下駄(コマゲタ)の一種。材の底をくりぬき,後ろ側を丸くし前部を前のめりにして漆で黒や赤に塗ったもの。主に少女が用いる。ぼっくり。

木山

きやま 【木山】
姓氏の一。

木山捷平

きやましょうへい 【木山捷平】
(1904-1968) 小説家。岡山県生まれ。平凡な庶民生活の哀歓をユーモラスに描いた。

木崎村小作争議

きざきむらこさくそうぎ 【木崎村小作争議】
1923(大正12)〜26年,新潟県北蒲原郡木崎村で起きた小作争議。小作人らが日本農民組合支部設立,込米撤廃と減免の要求を掲げ,小学児童の同盟休校,行商,無産小学校建設などの闘争を行なったが,結局敗北した。

木工

もっこう【木工】
woodwork.→英和
‖木工所 a woodworking plant;a sawmill (製材所).木工品 woodwork.

木工

もく 【木工・杢】
木で家や器物を作る人。大工。こだくみ。「御前に孫王の君,兵衛,―候ひて/宇津保(国譲上)」

木工

もっこう モク― [0] 【木工】
(1)木で,工芸的な器具・道具などを作ること。また,作る人。「―機械」「―品」
(2)大工。

木工

こだくみ 【木工・木匠】
木材で家屋などの建築をする人。大工。番匠。「天皇―闘鶏御田(ツケノミタ)に命(ミコトノリ)して始めて楼閣を起(ツク)りたまふ/日本書紀(雄略訓)」

木工具

もっこうぐ モク― [3] 【木工具】
木工に使う道具の総称。大工道具や指物(サシモノ)・挽(ヒ)き物に使う道具など。

木工寮

こだくみのつかさ 【木工寮】
⇒もくりょう(木工寮)

木工寮

もくりょう [2] 【木工寮】
律令制で,宮内省に属し,宮殿の造営・修理,木材の調達などを担当した官司。こだくみのつかさ。

木工所

もっこうじょ モク― [0][5] 【木工所】
製材,または木工品の製造をする作業所。

木工頭

もくのかみ 【木工頭】
(1)木工寮の長官。こだくみのかみ。むくのかみ。
(2)大工の棟梁。

木幡

こはた 【木幡】
京都府宇治市内の北部にある地名。「木旗」「強田」「許波多」とも書かれた。古くから大和と山城を結ぶ交通の要衝。宇治茶を産する。許波多神社がある。((歌枕))「山科(ヤマシナ)の―の山を/万葉 2425」

木廻

きまわり [2] 【木廻】
甲虫目ゴミムシダマシ科の昆虫。体長18ミリメートル内外。体は卵形で背面が膨らみ,黒色で弱い金属光沢がある。森林地帯に多く,樹幹の表面をすばやく走る。幼虫は朽ち木を食う。日本全土に分布。

木強

ぼっきょう ボクキヤウ [0] 【木強】 (名・形動)[文]ナリ
〔「木」は飾り気がない意〕
朴直で一徹な・こと(さま)。武骨。「―な人柄」

木強漢

ぼっきょうかん ボクキヤウ― [3] 【木強漢】
一本気な男。

木彫

きぼり [0] 【木彫(り)】
木を材料にして彫刻すること。また,その彫刻。もくちょう。

木彫

もくちょう【木彫】
wood carving.

木彫

もくちょう [0] 【木彫】
木に仏像・人像・模様などを彫刻すること。また,彫刻したもの。

木彫り

きぼり [0] 【木彫(り)】
木を材料にして彫刻すること。また,その彫刻。もくちょう。

木彫りの

きぼり【木彫りの】
carved in wood;wooden <doll> .→英和

木心乾漆像

もくしんかんしつぞう [8] 【木心乾漆像】
乾漆像の一。木心に麻布を貼り,その上に漆を塗り金箔をおくか,または白色の下地にして彩色した彫像。飛鳥時代からこの技法によってつくられた仏像が多い。

木戸

きど【木戸】
a wicket;→英和
a gate.→英和

木戸

きど 【木戸】
姓氏の一。

木戸

きど [1] 【木戸・城戸】
(1)柵(サク)や露地などに設けた簡単な開き戸。《木戸》
(2)劇場・寄席(ヨセ)・相撲などの興行場の入り口。《木戸》
(3)「木戸銭」の略。《木戸》
(4)江戸時代に,町の境や要所に警備のために設けられた門。夜間や非常時には閉鎖された。《木戸》
(5)城の門。柵の門。「御かたきくづれ参りて,―ども焼きはらひ/増鏡(むら時雨)」
(6)関所の門。「関守どもこれを見て,難なく―を開けて通しけり/義経記 7」

木戸口

きどぐち [2] 【木戸口】
(1)家や露地の木戸の出入り口。
(2)劇場の出入り口。
(3)歌舞伎の大道具の一。家の出入り口などに使用する。
(4)城・柵(サク)・関所などの通行口。

木戸孝允

きどたかよし 【木戸孝允】
(1833-1877) 政治家。長州藩士。号は松菊。桂小五郎と称し,のち木戸と改姓。尊攘運動に参加,薩長同盟を結んで倒幕運動を指導。維新政府の中心となり「五箇条の御誓文」起草に参画,版籍奉還・廃藩置県を推進した。征韓論・征台論に反対。

木戸幸一

きどこういち 【木戸幸一】
(1889-1977) 宮中政治家。東京生まれ。木戸孝允の孫。京大卒。1940年(昭和15)内大臣。41年東条を近衛の後継主班に推挙。太平洋戦争末期,国体護持のため聖断によるポツダム宣言受諾を実現。A 級戦犯,終身刑。1955年仮釈放。「木戸幸一日記」は戦時期の宮中秘史として貴重。

木戸御免

きどごめん [1] 【木戸御免】
相撲や芝居などの興行場に料金を払わずに入れること。一般に,出入りが自由にできることにもいう。

木戸札

きどふだ [2] 【木戸札】
木戸口で,入場料と引き換えに客に渡す木の札。入場券。

木戸番

きどばん [2][0] 【木戸番】
(1)江戸時代,町々の木戸に設けた番屋。また,その番人。江戸では番人を番太郎・番太といった。
(2)芝居・相撲・見世物小屋の木戸口の番人。

木戸芸者

きどげいしゃ [3] 【木戸芸者】
江戸時代,歌舞伎の初日の前に劇場の木戸口で,狂言の演目や配役を読み上げ,役者の声色を使うなどして景気をあおった芸人。

木戸銭

きどせん [2][0] 【木戸銭】
芝居小屋などの木戸口で支払う入場料。木戸。札銭。

木戸門

きどもん [2] 【木戸門】
二本の柱の上に貫(ヌキ)を通し,扉をつけた門。
木戸門[図]

木所

きどころ [2] 【木所】
香道で使われる香木の分類。伽羅(キヤラ)・羅国(ラコク)・真南蛮(マナバン)・真那伽(マナカ)・佐曾羅(サソラ)・寸門多羅(スモタラ)と新伽羅の七種。昔は産地により,現在は香りによって分類されている。
→六国(リツコク)

木折り

きおり 【気折り・木折り】 (名・形動)
頑固で愛想のない・こと(さま)。「勘兵衛も粋なれば,兎角こんなこと,―には成がたし/浮世草子・風流曲三味線」

木拾い

きびろい [2] 【木拾い】
「木積もり」に同じ。

木振り

きぶり [0] 【木振り】
木の幹や枝の様子。立ち木の姿形。

木挽き

こびき [0][3] 【木挽き】
木材を大鋸(オガ)でひき切ること。また,それを職とする人。

木挽き唄

こびきうた [3] 【木挽き唄】
民謡。木挽きが大鋸をひきながらうたう仕事唄。

木挽町

こびきちょう 【木挽町】
(1)東京都中央区,銀座南東部の旧町名。歌舞伎座がある。
(2)〔(1)にあったことから〕
歌舞伎座の通称。

木挽町狩野

こびきちょうかのう 【木挽町狩野】
江戸時代の絵師,狩野派三家の一。狩野尚信を祖とし,木挽町に屋敷があったのでいう。

木摺り

きずり [0] 【木摺り】
塗り壁の下地として,少しずつ間をあけて取りつけた小幅の貫板(ヌキイタ)。木摺り貫。

木斛

もっこく モク― [0] 【木斛】
ツバキ科の常緑高木。暖地に生え,庭木ともされる。葉は厚くてつやがあり,狭い卵形。夏,小さな白い五弁花を下向きにつける。果実は球形で,熟すと果皮が裂け朱赤色の種子が出る。材は緻密(チミツ)で赤みを帯び,器具類・櫛(クシ)・床柱などにする。アカミノキ。漢名,厚皮香。
〔「木斛の花」は [季]夏〕

木星

もくせい [0] 【木星】
〔Jupiter〕
太陽系の第五惑星。太陽系の惑星中最大のもの。太陽からの平均距離は地球のそれの五・二〇三倍。公転周期11.86年。自転周期〇・四一四日。赤道半径7万1492キロメートル。質量は地球の三一七・八三倍。極大光度はマイナス二・八等。発見された衛星は一六個。うち特に大きい四個はガリレイが発見したので,ガリレイ衛星という。大気には水素の含有量が多い。歳星。太歳。夜中の明星。

木星

もくせい【木星】
《天》Jupiter.→英和

木星型惑星

もくせいがたわくせい [7][0] 【木星型惑星】
太陽系内の,木星・土星・天王星・海王星のこと。地球型惑星と比べて,半径も質量もはるかに大きく,水素・ヘリウムなどを主成分とするガス体で,自転が速いなどの共通した性質をもつ。大惑星。
→地球型惑星

木春菊

もくしゅんぎく [3] 【木春菊】
マーガレットの別名。

木晒

きざらし [2] 【木晒】
「きざわし(木醂)」に同じ。

木暗

こぐれ 【木暗・木暮れ】
木の下の暗い所。「雨すぐると山の道の―より/新撰六帖 5」

木暗い

こぐら・い [3] 【木暗い】 (形)[文]ク こぐら・し
樹木が生い茂って暗い。「―・い山路」
[派生] ――さ(名)

木暗がり

こくらがり [2] 【木暗がり】
木が茂って暗いこと。また,その所。木の下闇。

木暮

こぐれ 【木暮】
姓氏の一。

木暮れ

こぐれ 【木暗・木暮れ】
木の下の暗い所。「雨すぐると山の道の―より/新撰六帖 5」

木暮理太郎

こぐれりたろう 【木暮理太郎】
(1873-1944) 登山家。群馬県生まれ。東京市史の編纂に携わる一方,未踏の山々を精力的に登り多くの紀行文を発表。著「山の憶い出」など。

木曜

もくよう [3][0] 【木曜】
木曜日。

木曜会

もくようかい 【木曜会】
(1)1890年(明治23)に結成された貴族院における子爵議員の会派。研究会の前身。
(2)1897年(明治30)に結成された貴族院における男爵議員を中心にした会派。

木曜島

もくようとう モクエウタウ 【木曜島】
〔Thursday Island〕
オーストラリアの北東端,ヨーク岬半島の北にある小島。周辺海域は真珠の採取地。第二次大戦前,日本人が多数居住。

木曜日

もくようび【木曜日】
Thursday <Th.,Thurs.> .→英和

木曜日

もくようび [3] 【木曜日】
週の第五日。水曜日の次の日。木曜。

木更津

きさらづ 【木更津】
千葉県中西部,東京湾に臨む市。中世は鎌倉,近世は江戸との交通が盛んな港町。現在は商業地。

木更津甚句

きさらづじんく 【木更津甚句】
千葉県木更津市の民謡で,花柳界のお座敷唄。江戸から伝わった「二上がり甚句」を源流とし,囃子詞は漁師の網曳きの掛け声という。

木曾

きそ 【木曾】
長野県南西部,木曾川上流域一帯の地域。
→木曾谷

木曾の五木

きそのごぼく [4] 【木曾の五木】
木曾谷で産する五種の有用針葉樹。ヒノキ・サワラ・クロベ・ヒバ・コウヤマキの総称。

木曾の桟

きそのかけはし 【木曾の桟】
木曾路の難所,木曾川の峡谷に架けられた橋。長野県木曾郡上松(アゲマツ)町に石塁の一部が残る。木曾桟道。((歌枕))「東路の―春くればまづは霞ぞ立ちわたりける/堀河百首」

木曾山脈

きそさんみゃく 【木曾山脈】
長野県南西部から岐阜・愛知の県境にかけて,天竜川と木曾川の間に連なる山脈。最高峰は駒ヶ岳(海抜2956メートル)。中央アルプス。

木曾川

きそがわ 【木曾川】
長野県中部の鉢盛山に発し,木曾谷の峡谷をつくり,濃尾平野を通って伊勢湾に注ぐ川。長さ227キロメートル。灌漑・水力発電など水資源として重要。

木曾川

きそがわ キソガハ 【木曾川】
愛知県北西部,葉栗郡の町。木曾川下流東岸に位置し,尾西毛織物業地の一翼をになう。

木曾御岳

きそおんたけ 【木曾御岳】
御岳山(オンタケサン)の別名。

木曾桟道

きそさんどう 【木曾桟道】
⇒木曾(キソ)の桟(カケハシ)

木曾檜

きそひのき [3] 【木曾檜】
木曾川上流域森林地帯に産するヒノキ。日本三大美林の一。優良な建材・器具材として有名。

木曾福島

きそふくしま 【木曾福島】
長野県南西部の町。木曾谷の中心にあって,中山道の宿駅として栄えた。

木曾節

きそぶし 【木曾節】
長野県木曾福島町近辺の民謡で,盆踊り唄。酒盛り唄「仲乗りさん」に,大正期に町長が「中津川甚句」の振りをつけさせ,曲名を改めたもの。

木曾義仲

きそよしなか 【木曾義仲】
源義仲(ミナモトノヨシナカ)の異名。

木曾街道

きそかいどう 【木曾街道】
(1)「木曾路(キソジ)」に同じ。
(2)中山道の別名。

木曾谷

きそだに 【木曾谷】
木曾山脈と飛騨山脈に挟まれた木曾川上流の谷間の地。寝覚の床などの渓谷美に富む。付近は日本三大美林の一。中山道が通じる。

木曾路

きそじ 【木曾路】
中山道の一部。木曾川に沿う贄川(ニエカワ)から馬籠(マゴメ)までの一一宿あたりをいう。木曾街道。

木木

きぎ [1] 【木木】
たくさんの木。「―が色づく」

木末

こぬれ 【木末】
〔「木(コ)の末(ウレ)」の転〕
木の末。こずえ。「むささびは―求むと/万葉 267」

木本

もくほん [0] 【木本】
木部が発達した多年生の地上茎をもつ植物。高木と低木とに分ける。
⇔草本

木材

もくざい【木材】
⇒材木.

木材

もくざい [2][0] 【木材】
建築や工作などの材料として用いる木。材木。

木材パルプ

もくざいパルプ [5] 【木材―】
⇒ウッド-パルプ

木村

きむら 【木村】
姓氏の一。

木村伊兵衛

きむらいへえ 【木村伊兵衛】
(1901-1974) 写真家。東京生まれ。何げない生活の風景,人物の瞬間的表情などをスナップで鋭くとらえた。戦後はリアリズム写真運動を指導。

木村庄之助

きむらしょうのすけ 【木村庄之助】
相撲の立行司(タテギヨウジ)の名。行司の最高位。1726年に中立(ナカダチ)庄之助が改名して初代となり,代々立行司を務めたと伝えられる。

木村栄

きむらひさし 【木村栄】
(1870-1943) 天文学者。石川県生まれ。東大卒。緯度変化を研究し,第三の変動成分 Z 項(木村項)を発見。

木村正辞

きむらまさこと 【木村正辞】
(1827-1913) 国学者。号は欟斎(ツキノヤ)・集古葉堂など。下総国成田の人。東大教授。万葉集研究に貢献。著「万葉集美夫君志(ミブグシ)」「万葉集文字弁証」など。

木村毅

きむらき 【木村毅】
(1894-1979) 評論家。岡山県生まれ。早大卒。明治文化・文学を研究し多数の著作を残す一方,日本フェビアン協会・労農党に参加し社会運動にも挺身した。著「小説研究十六講」など。

木村泰賢

きむらたいけん 【木村泰賢】
(1881-1930) 仏教学者。岩手県生まれ。東大教授。著「六派哲学」「阿毘達磨(アビダツマ)論の研究」など。

木村義雄

きむらよしお 【木村義雄】
(1905-1986) 棋士。東京生まれ。1937年(昭和12)第一期名人となり五期10年間保持。52年引退し一四世名人を襲位。

木村芥舟

きむらかいしゅう 【木村芥舟】
(1830-1901) 江戸末期の軍艦奉行。名は喜毅。芥舟は号。江戸の浜奉行の家に生まれる。1860年,遣米使節の咸臨(カンリン)丸の司令官として太平洋を横断。

木村荘八

きむらしょうはち 【木村荘八】
(1893-1958) 洋画家。東京生まれ。画学生時に岸田劉生と知り合い,ともにフュウザン会の結成に参画。代表作に「パンの会」など。挿絵・装丁にもすぐれたほか,「東京繁昌記」など多くの随筆を残す。

木村蒹葭堂

きむらけんかどう 【木村蒹葭堂】
(1736-1802) 江戸中期の本草家・文人。大坂の人。通称,坪井屋吉右衛門。本草を小野蘭山,詩文を片山北海に学ぶ。書画典籍標本類を広く収集し善本を多数復刻し,図譜を編纂した。

木村謹治

きむらきんじ 【木村謹治】
(1889-1948) 独文学者。秋田県生まれ。東大教授。ゲーテ研究の第一人者。著「若きゲーテ研究」「ファウスト研究」のほか独和辞典編纂。

木村資生

きむらもとお 【木村資生】
(1924-1994) 遺伝学者。愛知県生まれ。国立遺伝学研究所教授。集団遺伝学の数理的な研究を行う。分子進化の機構に関して中立説を提唱して生物進化の自然淘汰説の部分修正を提起。

木村重成

きむらしげなり 【木村重成】
(?-1615) 安土桃山時代の武将。長門守。豊臣秀頼に仕え,大坂冬の陣で奮戦。講和に際し,大坂方の正使となる。夏の陣で戦死。

木村項

きむらこう [3] 【木村項】
⇒Z 項(ゼツトコウ)

木杯

もくはい [0] 【木杯・木盃】
木で作ったさかずき。

木枕

きまくら [2] 【木枕】
木で箱のように作った枕。普通,上に籾殻(モミガラ)などを入れた布製の枕をのせる。箱枕。

木枕

こまくら 【木枕】
木の枕。きまくら。「我(ア)が泣く涙しきたへの―通り袖さへ濡れぬ/万葉 3549」

木枕返し

こまくらがえし 【木枕返し】
木枕をひっくり返すこと。また,そうした遊びや曲芸。「―にどつさりどさり/浄瑠璃・夏祭」

木枯らし

こがらし [2] 【木枯らし・凩】
(1)〔木を吹き枯らす風の意〕
初冬に吹く強い風。[季]冬。《―に浅間の煙吹き散るか/虚子》
(2)〔近世女性語〕
すりこぎ。

木枯らし茶

こがらしちゃ [4][3] 【木枯らし茶】
橙(ダイダイ)色がかった焦げ茶色。

木柄

きがら [0] 【木柄】
(1)土蔵の戸前(トマエ)や扉などの漆喰(シツクイ)の塗り下になる木製の骨組。
(2)木の品質。

木柵

もくさく [0] 【木柵】
木のさく。木製のさく。

木棺

もっかん モククワン [0] 【木棺】
木製の棺。縦割りの木材を刳(ク)り抜く式と,板を箱形に組み合わせる式とがある。

木楯

こだて [1][0] 【木楯・小楯】
楯として身を寄せるもの。楯の代わりになるもの。

木槌

きづち [1] 【木槌】
木製の槌。

木槌

きづち【木槌】
a mallet.→英和

木槨

もっかく モククワク [0] 【木槨】
古墳の内部構造で,棺または棺を納めた室の外側をおおい保護する木製箱形の設備。

木槵子

もくげんじ [3][0] 【木槵子】
ムクロジ科の落葉小高木。中国・朝鮮原産。西日本の海岸地方に生える。葉は羽状複葉。小葉は卵形。初夏,黄色小花が円錐状につく。種子は黒くて数珠玉に,花は眼薬や黄色染料とする。モクレンジ。ムクレニシ。楝葉菩提樹(センダンバノボダイジユ)。漢名,欒樹。

木槿

もくげ [0] 【木槿】
⇒むくげ(木槿)

木槿

むくげ [0] 【木槿・槿】
アオイ科の落葉低木。中国・インド原産。生け垣や庭木とする。高さ約3メートル。葉は卵形。花は葉腋(ヨウエキ)に単生し,晩夏から秋にかけて径約6センチメートルの紅紫色または白色の五弁花を開き,一日でしぼむ。幹皮や花は薬用。古くはアサガオと称された。モクゲ。蓮(ハチス)。木蓮(キハチス)。[季]秋。《道のべの―は馬に喰はれけり/芭蕉》
→槿花(キンカ)
木槿[図]

木槿

むくげ【木槿】
《植》a hibiscus.→英和

木樋

もくひ [0] 【木樋】
水を通すための木製のとい。

木標

もくひょう [0] 【木標】
木で作っためじるし,特に墓標。

木欒子

もくれんじ [3][0] 【木欒子】
モクゲンジの別名。

木欒子

むくれにし 【木欒子】
モクゲンジの別名。

木次線

きすきせん 【木次線】
JR 西日本の鉄道線。島根県宍道(シンジ)・木次・備後落合間,81.9キロメートル。中国山地横断ルートの一部を形成。出雲坂根にスイッチ-バックがある。

木殺し

きごろし [2] 【木殺し】
木材どうしの矧合(ハギア)わせや木材と金属との接合時に,木部を金槌などでたたいて圧縮して,接合しやすくすること。収縮による隙間の発生を防ぐ。

木母

もくぼ [1] 【木母】
〔「梅」の字を分解した語〕
梅の異名。

木母寺

もくぼじ 【木母寺】
東京都墨田区にある天台宗の寺。山号,梅柳山。平安中期忠円の開創。謡曲「隅田川」の梅若丸の故事で有名。四月一日に梅若忌が行われる。梅若寺。

木毛

もくもう [0] 【木毛】
果実・陶磁器などを梱包(コンポウ)するときに詰め物にする,糸状に切り出した木くず。もくも。

木毛セメント板

もくもうセメントばん [0] 【木毛―板】
ひも状に削った木毛とセメントを混ぜて加圧成形した板。断熱性・吸音性があり,壁・天井の下地材や化粧材として使用される。

木沓

きぐつ [1] 【木沓・木履】
木をくりぬいて作ったくつ。

木津

きづ 【木津】
京都府南端,相楽(ソウラク)郡の町。木津川の屈曲点にあたり古くは河港があった。京都と奈良を結ぶ交通の要地。タケノコの産地。

木津川

きづがわ 【木津川】
京都府南部を流れて淀川に注ぐ川。上流は三重県伊賀盆地を流れる伊賀川・名張川などで,笠置町付近より下流を木津川と呼ぶ。

木洩れ陽

こもれび [3] 【木漏れ日・木洩れ陽】
木の葉の間からもれてさす日の光。

木流し

きながし [2] 【木流し】
春になって雪解け水や雨のため谷川が増水してくる頃,伐採しておいた木を流し出すこと。[季]春。《笠一つ荷が一つ木を流しくる/山口青邨》

木浦

もくほ 【木浦】
⇒もっぽ(木浦)

木浦

もっぽ モクポ 【木浦】
韓国の南西部,黄海に面する港湾都市。水産加工業が盛ん。米・綿花の集散地。李朝時代,木浦鎮とよばれ,水軍の要地。モクポ。

木淡

きざわし [2] 【木醂・木淡】
木で甘く熟す柿。甘柿。きざらし。きざ柿。木練(コネリ)。

木深い

こぶか・い [3] 【木深い】 (形)[文]ク こぶか・し
木々が生い茂って奥深い。「―・い森」

木漏れ日

こもれび [3] 【木漏れ日・木洩れ陽】
木の葉の間からもれてさす日の光。

木瀬川

きせがわ 【黄瀬川・木瀬川】
富士山東麓の御殿場市付近の湧水に源を発し,南流して狩野川と合流する川。合流点付近の黄瀬川宿(現在,沼津市)は源頼朝・源義経の対面の場として有名。

木灰

きばい [1] 【木灰】
草や木を焼いてつくった灰。カリ肥料やあく抜きに用いる。

木灰

もっかい モククワイ [0][1] 【木灰】
木を焼いてできた灰。きばい。

木炭

もくたん【木炭(画)】
(a) charcoal (drawing).→英和

木炭

もくたん [3] 【木炭】
(1)木をむし焼きにして作った燃料。すみ。
(2)デッサンや下絵などに使う,細くて軟らかい炭。

木炭画

もくたんが [0] 【木炭画】
木炭{(2)}で描いた絵。デッサン・下絵などに用いる。濃淡がつけやすく,軟らかい調子が出る。

木炭紙

もくたんし [3] 【木炭紙】
木炭画を描くための紙面のあらい画用紙。

木炭自動車

もくたんじどうしゃ [6] 【木炭自動車】
木炭ガス発生炉によって発生するガスを燃料にして走る自動車。第二次大戦末期から戦後の一時期,日本で用いられた。

木煉瓦

きれんが [2] 【木煉瓦】
⇒もくれんが(木煉瓦)

木煉瓦

もくれんが [3] 【木煉瓦】
煉瓦状に作った木塊。建築または道路舗装用。きれんが。

木煉瓦

もくれんが【木煉瓦】
a wood block (床張り・道路用).

木片

もくへん [0] 【木片】
木の切れはし。

木片

もくへん【木片】
a (wood) block (大きな);a chip of wood (小さな).

木片セメント板

もくへんセメントばん [0] 【木片―板】
木片とセメントを混ぜて加圧成形した板。壁・天井の下地材として使用される。

木版

もくはん [0] 【木版】
木の板に文字や絵などを彫った印刷用の版。また,それで刷ったもの。

木版

もくはん【木版】
woodcut;→英和
woodblock printing;xylography (木版術).木版画 a woodcut;→英和
a woodblock print.

木版刷

もくはんずり [0] 【木版刷(り)】
木版で印刷すること。また,その印刷物。

木版刷り

もくはんずり [0] 【木版刷(り)】
木版で印刷すること。また,その印刷物。

木版印刷

もくはんいんさつ [5] 【木版印刷】
木の板に書画を彫り,それを版とした印刷。室町末期までは仏画が中心。近世初頭に朝鮮から木版活字が輸入され,書籍などの印刷を促した。

木版屋

もくはんや [0] 【木版屋】
版木を彫ることを業とする人。また,その家。版木屋。

木版画

もくはんが [0] 【木版画】
木版刷りの絵。

木牌

ぼくはい [0] 【木牌】
(1)木の札。
(2)木製の位牌。もくはい。

木牌

もくはい [0] 【木牌】
(1)木の札。
(2)木の位牌。

木牛流馬

もくぎゅうりゅうば モクギウリウバ [5] 【木牛流馬】
中国,蜀の諸葛孔明が創案したといわれる兵糧運搬用の車。牛馬にかたどり,機械仕掛けで運行する。ぼくぎゅうりゅうば。

木牛流馬

ぼくぎゅうりゅうば ボクギウリウバ [5] 【木牛流馬】
⇒もくぎゅうりゅうば(木牛流馬)

木物

きもの [0] 【木物】
生け花で,松・桜など木本花卉(カキ)の総称。

木犀

もくせい [0][3] 【木犀】
モクセイ科の常緑小高木,キンモクセイ・ギンモクセイ・ウスギモクセイの総称。花は甘い感じのする芳香を放つ。普通にはギンモクセイをさす。[季]秋。《―の香にあけたての障子かな/虚子》

木犀

もくせい【木犀】
《植》a fragrant olive.

木犀草

もくせいそう [0] 【木犀草】
モクセイソウ科の一年草。北アフリカ原産。花壇などに植える。高さ約30センチメートル。葉はへら形。六月,黄白色の香りの良い花を穂状につける。ニオイレセダ。

木珊瑚

きさんご [2] 【木珊瑚】
(1)(加工したものに対して)枝状になっているサンゴ。えださんご。
(2)花虫綱イシサンゴ目キサンゴ科の腔腸動物の総称。
(3){(2)}の一種。高さ30センチメートルほどの木の枝状の骨格をつくる。共肉は赤く触手は黄色で美しい。骨格はもろく,装飾用にならない。本州中部以南の浅海に分布。
(4)植物,サンゴジュの別名。

木理

もくり [1] 【木理】
もくめ。木目(キメ)。

木琴

もっきん モク― [0] 【木琴】
⇒シロホン

木琴

もっきん【木琴】
a xylophone.→英和

木瓜

もこう 【木瓜】
「もっこう(木瓜)」の転。

木瓜

もっか モククワ [1] 【木瓜】
ボケのこと。果実は漢方の生薬の一で,鎮咳・鎮痛薬に用いられる。

木瓜

ぼけ [1] 【木瓜】
(1)バラ科の落葉低木。中国原産。庭木とする。高さ約2メートル。小枝はときにとげとなる。葉は楕円形。春,五弁花が前年枝に数個ずつつく。花は紅・白のほか咲き分け,絞りなどがある。果実は楕円形で黄熟し,香りが良い。
〔「木瓜の花」は [季]春〕
(2)クサボケの別名。

木瓜

ぼけ【木瓜】
《植》a Japanese quince.

木瓜

ぼっか ボククワ [1] 【木瓜】
「ボケ」に同じ。

木瓜

もけ 【木瓜】
ボケの異名。[本草和名]

木瓜

もっこう モクカウ [0][1] 【木瓜】
(1)家紋の一。窠紋(カモン)の別名。
(2)〔常磐津(トキワズ)の師匠の家紋から〕
常磐津のこと。「―の娘をいつかかつぎ出し/柳多留 69」
木瓜(1)[図]

木生羊歯

もくせいしだ [5] 【木生羊歯】
茎が木本状となったシダ類の総称。ほとんど枝が出ず,頂に大形の葉を多数つける。古生代に栄えた植物で,現在では高温多湿の熱帯・亜熱帯地方に分布する。ヘゴ・マルハチなど。

木画

もくが [0] 【木画】
工芸品や家具などの表面装飾法の一。木象眼を用いて絵のように文様を表したもの。もくえ。

木登り

きのぼり [2] 【木登り】 (名)スル
(1)木によじ登ること。「―して遊ぼう」
(2)獄門にかけること。さらし首にすること。また,その首。「孫兵衛親子三人をば―と定め/浮世草子・沖津白波」

木登りする

きのぼり【木登りする】
climb (up) a tree.→英和

木登カンガルー

きのぼりカンガルー [5] 【木登―】
カンガルー科の一群の哺乳類の総称。体長50〜75センチメートル。尾は太く長く90センチメートルほどにもなる。前後肢はほぼ同じ長さ。主に樹上で生活する。雌は下腹部に育児嚢(ノウ)をもつ。オーストラリアとニューギニアに分布。

木登蜥蜴

きのぼりとかげ [5] 【木登蜥蜴】
有鱗目の爬虫類。全長25センチメートルほどのトカゲで尾は全長の二分の一以上。背面は環境に応じて鮮明な緑色から褐色にまで変化する。主に樹上で生活する。琉球諸島に分布。

木登魚

きのぼりうお [4] 【木登魚】
スズキ目キノボリウオ科アナバス属の淡水魚の総称。全長20センチメートルほど。水中だけでは呼吸ができず補助呼吸器官を使って,空気呼吸をする。胸びれや鰓(エラ)を広げて陸上にはい上がることもあるが,木に登ることはない。東南アジアに分布。

木皮

もくひ [1] 【木皮】
木の皮。樹皮。多く漢方でいう。「草根―」

木皮

こはだ [0] 【木皮・木膚・木肌・樸】
木の皮。

木皮葺き

こはだぶき [0] 【木皮葺き】
屋根を木皮で葺くこと。また,その屋根。

木皿

きざら [1] 【木皿】
木製の皿。

木盃

もくはい [0] 【木杯・木盃】
木で作ったさかずき。

木目

きめ [2] 【木目・肌理】
(1)もくめ。木理。《木目》「―の通った木材」
(2)皮膚や物の表面の細かいあや。「―の細かな肌」
(3)物事をする際の心くばり。「―の細かい配慮」

木目

もくめ [0][3] 【木目】
木の切り口に見られる,年輪・繊維・導管などによる模様。木理。きめ。もく。「―の荒い木」

木目

きめ【木目】
grain;→英和
[肌理]texture.→英和
〜のあらい rough;→英和
coarse(-grained).→英和
きめの細かい fine-textured;delicate <skin> .→英和
きめの細かい人 a person of delicate sense.

木目

もくめ【木目】
the grain <of wood> .→英和
〜のあらい(細かい) coarse-(fine-)grained.

木目塗

もくめぬり [0] 【木目塗(り)】
漆塗りで,黒漆を塗った上に朱漆で木目を描いたもの。また,木地に木目を錐(キリ)先で彫り,その上に漆を塗って木目を出すもの。

木目塗り

もくめぬり [0] 【木目塗(り)】
漆塗りで,黒漆を塗った上に朱漆で木目を描いたもの。また,木地に木目を錐(キリ)先で彫り,その上に漆を塗って木目を出すもの。

木目細か

きめこまか [3] 【木目細か・肌理細か】 (形動)[文]ナリ
〔「きめごまか」とも〕
(1)皮膚や物の表面がなめらかなさま。「―な肌」
(2)気くばりがこまやかなさま。丁寧で緻密なさま。「―な筆致」「―な対応」

木目絞り

もくめしぼり [4] 【木目絞り】
木目の感じを表した絞り染め。

木目込み

きめこみ [0] 【極め込み・木目込み】
(1)奉書や糊(ノリ)入れなどの板目紙に,綿を入れずに布地を平らに貼りつけた押し絵。
(2)演劇の化粧法の一。鼻を高く見せるために,白粉(オシロイ)を鼻筋に濃く塗り,左右を薄くするか,砥粉(トノコ)で陰になるように塗るもの。
(3)「木目込み人形」の略。

木目込み人形

きめこみにんぎょう [5] 【木目込み人形】
日本人形の一。木彫りの人形に刻み目をつけ,そこに金襴(キンラン)などの裂(キレ)の端をはさみ込んで衣装としたもの。江戸時代,京都の賀茂神社の雑掌が創製したという。賀茂川人形。大八人形。

木目込み雛

きめこみびな [5] 【木目込み雛】
木目込みの手法で作った雛人形。

木矩

きがね [0] 【木尺・木矩】
表具師が模様のゆがみを検査するために使う木の直角定規。

木石

ぼくせき [0] 【木石】
(1)木と石。
(2)木や石のように,情も感覚もないもののたとえ。「人,―にあらねば,時にとりて,物に感ずる事なきにあらず/徒然 41」

木石に等しい

ぼくせき【木石に等しい】
be heartless.〜ではない be made of flesh and blood.

木石漢

ぼくせきかん [4][3] 【木石漢】
人情・風流を解しない男。

木石腸

ぼくせきちょう [4][3] 【木石腸】
人情・風流を解しない心。

木碇

きいかり [2] 【木碇】
枝の出ている木をかぎ形に切り,石を結びつけた碇。江戸時代に鉄碇が普及するまで主用され,小型漁船では近代まで使われた。

木積み

こつみ 【木積み】
〔「こづみ」とも〕
岸辺に流れよる木のくず。「堀江より朝潮満ちに寄る―/万葉 4396」

木積もり

きづもり [2] 【木積もり】
建築用木材の材種や数量などを設計図から見積もること。木拾い。

木立

こだち [1] 【木立】
むらがって生えている木。立木。

木立

こだち【木立】
a grove;→英和
a clump[cluster]of trees.

木立ち

きだち [1] 【木立ち】
こだち。

木立ちカミツレ

きだちカミツレ [5] 【木立ち―】
植物マーガレットの和名。

木立ち百里香

きだちひゃくりこう [6] 【木立ち百里香】
植物タイムの別名。

木端

こっぱ【木端】
a chip;→英和
a splinter.→英和
〜微塵になる be broken[smashed]to pieces.

木端

こば [0][2] 【木羽・木端】
(1)材木のきれはし。こっぱ。
(2)「杮板(コケライタ)」に同じ。

木竹

きたけ [1] 【木竹】
(1)木と竹。
(2)木や竹のように感情のないもの。「まんざら―の身ではなし/人情本・梅児誉美 3」

木筆

もくひつ [0] 【木筆】
(1)「ぼくひつ(木筆)」に同じ。
(2)コブシの異名。[節用集(文明本)]

木筆

ぼくひつ [0] 【木筆】
(1)柳などの枝先をやきこがして,下絵をかくのに用いるもの。やきふで。
(2)読書をする際,書中の文字を指すための具。字指し。
(3)鉛筆の異名。

木管

もっかん モククワン [0] 【木管】
(1)木でつくった管。木製のパイプ。
(2)「木管楽器」の略。

木管楽器

もっかん【木管楽器】
a woodwind instrument;the woodwind (総称).→英和

木管楽器

もっかんがっき モククワンガク― [5] 【木管楽器】
木材を材料として作られた管楽器の総称。現在では金属製のものも多いが,その起源・構造から木管楽器に分類する。フルート・クラリネット・オーボエなど。

木箱

きばこ [1] 【木箱】
木製の箱。

木節粘土

きぶしねんど [4] 【木節粘土】
岐阜県瑞浪(ミズナミ)地方や愛知県瀬戸地方などに分布する第三紀鮮新世の堆積粘土層。層中に炭化した木片を含む。色調によって黒木節・青木節・飴木節などと呼ぶ。耐火材・陶磁器の原料。

木簡

もっかん モク― [0] 【木簡】
古代,文字を書きしるすために用いた木の札。細長い小板に毛筆で墨・漆を使って書き,付札としたり,並べて革・麻の紐(ヒモ)でつづり巻いて保存・携帯したりした。中国北方の漢代遺跡を中心に発見され,日本の宮殿・官衙(カンガ)跡などからも出土。歴史および書字の研究資料として価値が高い。
→竹簡(チツカン)
木簡[図]

木簡

もくかん [0] 【木簡】
⇒もっかん(木簡)

木米

もくべい 【木米】
⇒青木(アオキ)木米

木精

もくせい [0] 【木精】
(1)木の精。木霊(コダマ)。
(2)〔木材の乾留で得られることから〕
メチル-アルコールの別名。

木組

きぐみ [3][0] 【木組(み)】
建築に際して,木材に切り込みをつけて組み合わせること。

木組み

きぐみ [3][0] 【木組(み)】
建築に際して,木材に切り込みをつけて組み合わせること。

木綿

もめん【木綿】
cotton.→英和
木綿糸 cotton thread[yarn (紡績糸)].

木綿

きわた [1] 【木綿】
(1)パンヤノキの異名。
(2)(「まわた」に対して)もめんの綿。綿花。

木綿

ゆう ユフ [1] 【木綿】
楮(コウゾ)の皮をはいで,その繊維を蒸して水に浸し,裂いて糸としたもの。幣(ヌサ)に用い,神事の際に榊(サカキ)にかけて垂らす。

木綿

もめん [0] 【木綿】
(1)綿(ワタ)の種子からとった繊維。衣料用として広く用いられる。綿花。
(2)木綿糸。また,それで織った布。

木綿付け鳥

ゆうつけどり ユフツケ― 【木綿付け鳥】
〔世の中が乱れたときに,鶏に木綿(ユウ)をつけて都の四方の関所で祓(ハラエ)をしたことから〕
鶏(ニワトリ)。ゆうつけのとり。ゆうづけどり。「逢坂の―もわがごとく人や恋しき音のみなくらむ/古今(恋一)」

木綿四手

ゆうしで ユフ― [0] 【木綿四手・木綿垂】
木綿(ユウ)を垂れること。また,木綿で作った四手。

木綿四手の

ゆうしでの ユフ― 【木綿四手の】 (枕詞)
木綿(ユウ)を神にささげることから「神」にかかる。「―神の幸田に稲の穂の/神楽歌」

木綿垂

ゆうしで ユフ― [0] 【木綿四手・木綿垂】
木綿(ユウ)を垂れること。また,木綿で作った四手。

木綿幅

もめんはば [2] 【木綿幅】
木綿織物の幅。普通,約36センチメートル。小幅。

木綿畳

ゆうだたみ ユフ― 【木綿畳】 (枕詞)
木綿畳は,木綿を畳んだものともいうが,形体不明。それを神に手向けることから,「手向けの山」「田上(タナカミ)山」にかかる。「―手向けの山を明日か越え去なむ/万葉 3151」「―田上山のさな葛(カズラ)/万葉 3070」

木綿糸

もめんいと [4][2] 【木綿糸】
木綿{(1)}を紡いで作った糸。また,それをより合わせて作った縫い糸。綿糸(メンシ)。カタン糸。

木綿綿

もめんわた [2] 【木綿綿】
木綿{(1)}で作った綿。わた。

木綿織

もめんおり [0] 【木綿織(り)】
木綿糸で織った織物。綿織物。綿布(メンプ)。

木綿織り

もめんおり [0] 【木綿織(り)】
木綿糸で織った織物。綿織物。綿布(メンプ)。

木綿肩衣

ゆうかたぎぬ ユフ― 【木綿肩衣】
木綿(ユウ)で織った肩衣。「褨襁(ヒムツキ)の平生(ミズコ)髪には―純裏(ヒツラ)に縫ひ着/万葉 3791」

木綿花

ゆうはな ユフ― 【木綿花】
木綿(ユウ)で作った造花。女性の髪飾りなどにした。「泊瀬女(ハツセメ)の造る―/万葉 912」

木綿花の

ゆうはなの ユフ― 【木綿花の】 (枕詞)
美しい木綿の花のようにの意で,「栄ゆ」にかかる。「―栄ゆる時に/万葉 199」

木綿蔓

もめんづる [2] 【木綿蔓】
マメ科の多年草。茎は太い根から数個出て地をはい,先は立ち上がって高さ約40センチメートルになる。葉は羽状複葉で,葉質は薄い。夏,淡黄白色の蝶(チヨウ)形花を総状につける。根が綿質なのでこの名がある。

木綿裹み

ゆうづつみ ユフ― 【木綿裹み】 (枕詞)
一説に「木綿畳(ユウダタミ)」に同じ。木綿の白いところから「白」にかかる。「―白月山のさな葛(カズラ)/万葉 3073」

木綿襷

ゆうだすき ユフ― 【木綿襷】 (枕詞)
木綿で作ったたすきを肩にかけることから,「かけて」「かくる」「片岡の神」などにかかる。「―かけてもいふな仇人の葵てふ名はみそぎにぞせし/後撰(夏)」

木綿豆腐

もめんどうふ [4] 【木綿豆腐】
豆乳に凝固剤を加えたものを,木綿の布を敷いた型箱に入れて押し固めた豆腐。表面に木綿の布目ができる。
→絹漉(キヌゴ)し豆腐

木綿針

もめんばり [4] 【木綿針】
木綿布の縫製に適した,やや太目の針。

木綿錦

もめんにしき [4] 【木綿錦】
経(タテ)糸に絹糸,緯(ヨコ)糸に木綿糸を用いた糸錦風な織物。

木綿鬘

ゆうかずら ユフカヅラ 【木綿鬘】
(1)木綿(ユウ)で作ったかずら。物忌みのしるしとして神事に用いた。「神祇官一人中頭に在り。当色―を著る/延喜式(践祚大嘗祭)」
(2)山にかかる雲などを木綿鬘に見立てた語。「住の江の松に夜深くおく霜は神のかけたる―かも/源氏(若菜下)」

木綿鹿毛

ゆうかげ ユフ― [3] 【木綿鹿毛】
「白鹿毛(シラカゲ)」に同じ。

木練り

こねり 【木練り】
(1)木になったまま熟すこと。
(2)「木練り柿(ガキ)」の略。

木練り柿

こねりがき 【木練り柿】
熟すにつれて自然に甘くなる柿。「御所柿」をいうこともある。甘柿。こねり。

木繁し

こしげ・し 【木繁し・木茂し】 (形ク)
木が茂っている。「いと―・き中より/源氏(薄雲)」

木羽

こば [0][2] 【木羽・木端】
(1)材木のきれはし。こっぱ。
(2)「杮板(コケライタ)」に同じ。

木羽板

こばいた [0] 【木羽板・小羽板】
「杮板(コケライタ)」に同じ。こば。

木耳

きくらげ【木耳】
《植》a Jew's ear.

木耳

きくらげ [2] 【木耳】
担子菌類キクラゲ目のきのこ。ブナなどの枯れ木に群生する。径約5センチメートルの不規則な耳形で,暗褐色。ゼラチン質で,乾燥すると堅い軟骨質になる。近縁のアラゲキクラゲとともに食用とする。[季]夏。

木肌

こはだ [0] 【木皮・木膚・木肌・樸】
木の皮。

木肌

きはだ [0][1] 【木肌・木膚】
木の外皮。樹皮。

木膚

こはだ [0] 【木皮・木膚・木肌・樸】
木の皮。

木膚

きはだ [0][1] 【木肌・木膚】
木の外皮。樹皮。

木舗道

もくほどう [3] 【木舗道】
木煉瓦(レンガ)を敷きつめた道路。

木舞

こまい [0] 【木舞・小舞】
(1)壁の下地に用いる竹や細木。また,それを縦横に組んだもの。
(2)屋根裏板や杮(コケラ)板などを受けるために垂木(タルキ)の上に渡した細長い材。

木舞壁

こまいかべ [2] 【木舞壁】
伝統的な土壁の一。木舞で作った下地を芯(シン)にして,泥にわらを切り込んだ荒壁を厚く塗り,漆喰(シツクイ)などで仕上げた壁。

木舞掻き

こまいかき [2] 【木舞掻き】
壁の下地として縄で木舞を編むこと。また,その職人。

木舞竹

こまいだけ [2] 【木舞竹】
木舞壁に使う竹。真竹や篠竹(シノダケ)を縦割りにしたもの。

木舞貫

こまいぬき [2] 【木舞貫】
木舞壁に使う貫。

木船

もくせん [0] 【木船】
木造船。

木船

きぶね [1] 【木船】
中世・近世,薪炭・材木などを運んだ船。

木芙蓉

もくふよう [3] 【木芙蓉】
⇒芙蓉(フヨウ)

木花開耶姫

このはなのさくやびめ 【木花開耶姫】
記紀神話の神。大山祇神(オオヤマツミノカミ)の娘で瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の妃。火闌降命(ホノスソリノミコト)・彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)・火明命(ホアカリノミコト)を生む。後世,富士の神として浅間神社にまつられ,また安産の神として信仰される。このはなさくやひめ。

木苺

きいちご【木苺】
a raspberry.→英和

木苺

きいちご [2] 【木苺・木莓】
(1)バラ科の落葉低木。やや乾いた山野に自生し,全体にとげがある。葉は広卵形で掌状に五裂。花は白色の五弁花。果実は球形の集合果で,初夏,黄色に熟す。モミジイチゴ。アワイチゴ。[季]夏。
〔「木苺の花」は [季]春〕
(2)バラ科キイチゴ属の植物の総称。果実は黄色ないし紅色に熟し,生食のほかジャムなどにする。キイチゴ・ベニバナイチゴ・カジイチゴ・ラズベリーなど。
木苺(1)[図]

木茂し

こしげ・し 【木繁し・木茂し】 (形ク)
木が茂っている。「いと―・き中より/源氏(薄雲)」

木茘枝

もくれいし [3] 【木茘枝】
ニシキギ科の常緑低木。暖地の海岸付近に生える。葉は楕円形で革質。雌雄異株。三月頃,葉腋(ヨウエキ)に淡緑黄色の小花が集まって咲く。果実は広楕円形で,熟すと裂けて赤い種子が現れる。福木(フクボク)。

木莓

きいちご [2] 【木苺・木莓】
(1)バラ科の落葉低木。やや乾いた山野に自生し,全体にとげがある。葉は広卵形で掌状に五裂。花は白色の五弁花。果実は球形の集合果で,初夏,黄色に熟す。モミジイチゴ。アワイチゴ。[季]夏。
〔「木苺の花」は [季]春〕
(2)バラ科キイチゴ属の植物の総称。果実は黄色ないし紅色に熟し,生食のほかジャムなどにする。キイチゴ・ベニバナイチゴ・カジイチゴ・ラズベリーなど。
木苺(1)[図]

木菓子

きがし [2] 【木菓子】
果物(クダモノ)のこと。
〔古く,菓子は果物をいったが,次第に穀物などで作られるようになったための言い方〕

木菟

みみずく【木菟】
a horned owl.

木菟

ずく ヅク [1] 【木菟】
ミミズクの異名。[季]冬。

木菟

みみずく [2] 【木菟・鴟鵂・角鴟】
フクロウ目フクロウ科の鳥のうち,耳のように見える飾り羽(羽角(ウカク))をもつ種の通称。オオコノハズクなどをさす。ズク。[季]冬。

木菟入

ずくにゅう ヅクニフ [0] 【木菟入】
〔「木菟(ミミズク)入道」の意か〕
僧や坊主頭の人をののしっていう語。「あの鑓持は掃除坊主の道善,さあ知れた��―めら/浄瑠璃・下関猫魔達」

木萩

きはぎ [1] 【木萩】
マメ科の落葉低木。山野に普通。葉は小葉三個からなる複葉。夏から秋にかけ,葉腋(ヨウエキ)に紅紫色の斑点のある黄白色の花をつける。

木蓮

もくれん【木蓮】
a magnolia.→英和

木蓮

もくれん [1][2] 【木蓮・木蘭】
モクレン科の落葉低木。中国原産。古く渡来し,庭木とされる。春,濃紫色で内面が淡紫色の大きい六弁花を開く。葉は倒卵形。紫木蘭(シモクレン)。木蘭花(モクレンゲ)。[季]春。《―の花びら風に折れてあり/松本たかし》

木蓮

きはちす [2] 【木蓮】
ムクゲの別名。[季]秋。

木蓮子

いたび [0] 【木蓮子】
(1)イヌビワの別名。
(2)イタビカズラの古名。[新撰字鏡]

木蓮子葛

いたびかずら [4] 【木蓮子葛】
クワ科の常緑つる性低木。関東以西の暖地に分布する。茎は長く伸び,気根を出して木や石につく。葉は長楕円形で先がとがる。夏,葉腋(ヨウエキ)にイチジク状の花嚢(ノウ)をつけ,秋に紫黒色に熟す。

木蔦

きづた【木蔦】
《植》an ivy.→英和

木蔦

きづた [1] 【木蔦】
ウコギ科の常緑つる性木本。山野に自生。枝は樹上・岩上をはい,気根を出して固着する。葉は厚く光沢があり,卵形。秋,黄緑色の小花を多数つける。果実は球形の液果で黒熟する。建物の装飾などにも用いる。フユヅタ。カベヅタ。

木蔭

こかげ [0] 【木陰・木蔭】
木のかげ。樹木やその枝葉が日光をさえぎっている所。木(コ)の下陰。「―に憩う」

木蔵

きぞう 【木蔵】
きまじめで野暮な人。また,まだ色気づかないうぶな者をいう語。「―と笑ひなんしても,ようありんす/洒落本・孔雀染勤記」

木藍

きあい [0] 【木藍】
(1)インドアイの別名。
(2)リュウキュウアイの別名。

木蘭

もくれん [1][2] 【木蓮・木蘭】
モクレン科の落葉低木。中国原産。古く渡来し,庭木とされる。春,濃紫色で内面が淡紫色の大きい六弁花を開く。葉は倒卵形。紫木蘭(シモクレン)。木蘭花(モクレンゲ)。[季]春。《―の花びら風に折れてあり/松本たかし》

木蘭

もくらん [2][1] 【木蘭】
(1)木蓮(モクレン)の異名。
(2)染め色の名。赤みを帯びた灰黄色。上代は黄橡(キツルバミ)と同色とされた。織り色では経(タテ)黒,緯(ヨコ)黄。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は黄,裏は黒。四季通用。

木蘭地

もくれんじ [3] 【木蘭地】
⇒もくらんじ(木蘭地)

木蘭地

もくらんじ [3] 【木蘭地】
梅谷渋(ウメヤシブ)で染めた木蘭色の狩衣・直垂(ヒタタレ)などの地。むくらんじ。もくれんじ。

木蘭色

もくらんじき [0] 【木蘭色】
「木蘭{(2)}」に同じ。

木虱

きじらみ [2] 【木虱】
半翅目キジラミ科の昆虫の総称。体長3ミリメートル内外。形はセミに似,後肢が発達してよく跳躍する。幼虫・成虫とも植物に寄生して樹液を吸う害虫。

木蝋

もくろう [0] 【木蝋】
ハゼノキの果皮から圧搾または浸出して得る脂肪。主成分はパルミチン酸グリセリドで化学的には蝋ではない。日本特産で,蝋燭のほか,艶(ツヤ)出し・化粧品・医薬品などに用いる。はぜろう。はじろう。

木螺子

もくねじ [0] 【木螺子】
螺旋(ラセン)の切ってある釘。木材用のねじ。頭部の溝にねじ回しを当ててねじ込む。

木蠹蛾

ぼくとうが [3] 【木蠹蛾】
ボクトウガ科のガ。開張約4センチメートル。体は長く,はねは灰褐色で前ばねに細い黒色波状紋がある。幼虫はクヌギなどの幹を食害する。九州以北の日本各地と中国に分布。

木表

きおもて [2] 【木表】
板目の板材の,木の皮に近い方の面。
⇔木裏

木裏

きうら [1] 【木裏】
板目の板材の,木の芯(シン)に近い方の面。
⇔木表

木製

もくせい [0] 【木製】
木で作ること。また,作ったもの。

木製の

もくせい【木製の】
wooden;→英和
made of wood.

木訥

ぼくとつ [0] 【朴訥・木訥】 (名・形動)[文]ナリ
かざりけがなく話し下手な・こと(さま)。「―な人柄」「―な好人物」「剛毅―」「―とした話しぶり」
[派生] ――さ(名)

木豇豆

きささげ 【木豇豆・楸】
ノウゼンカズラ科の落葉高木。中国中南部原産。葉は大形で,キリの葉に似る。夏,枝先に淡黄色の花を密につける。果実は細長く垂れ,ササゲのさやに似る。果実を食用,また利尿薬にする。キササギ。

木象嵌

もくぞうがん [3] 【木象眼・木象嵌】
台木に,台木とは異なった色や木目の木片をはめ込んで文様をあらわす技法。金属・貝殻・竹などをはめ込むものもある。

木象眼

もくぞうがん [3] 【木象眼・木象嵌】
台木に,台木とは異なった色や木目の木片をはめ込んで文様をあらわす技法。金属・貝殻・竹などをはめ込むものもある。

木負い

きおい [0] 【木負い】
社寺建築などで軒が二軒(フタノキ)になっている場合,地垂木の先端にのせる横木。地垂木の先にある飛檐垂木(ヒエンダルキ)を支える。

木賃

きちん [0][2] 【木賃】
(1)旅人が持参した米や乾飯(ホシイイ)をたくため,宿屋に払う薪(タキギ)の代金。木銭(キセン)。「やあ辻堂究竟��,―入らずの上宿/浄瑠璃・信州川中島」
(2)「木賃宿」の略。「宿はづれへ行つて―と出よう/滑稽本・膝栗毛 2」

木賃アパート

もくちんアパート [6] 【木賃―】
「木造賃貸アパート」の略。

木賃宿

きちんやど【木賃宿】
a cheap lodging house.

木賃宿

きちんやど [4][2] 【木賃宿】
(1)江戸時代,木賃を受け取って客を泊まらせた安宿。木銭宿。
(2)料金の安い粗末な宿屋。安宿。

木賃泊り

きちんどまり [4] 【木賃泊り】
木賃宿に宿泊すること。また,その宿。

木賊

とくさ [0][3] 【木賊・砥草】
トクサ目の常緑性シダ植物。山中の湿地に自生。観賞用に庭園などに植える。茎は叢生し,硬く中空で節があり,高さ70センチメートル内外。表面は深緑色で縦溝があってざらつき,節には黒色の鞘(サヤ)がつく。夏,茎頂に卵状楕円形の胞子嚢穂(ホウシノウスイ)をつける。茎をゆでて乾燥させたものを木製器具や角・骨を磨くのに用いる。
木賊[図]

木賊

とくさ【木賊】
《植》a scouring rush.

木賊

とくさ 【木賊】
能の一。四番目物。世阿弥作か。木賊刈りの老翁が,行方知れずの子供松若を思って狂乱の月日を送るが,ある日,旅僧に伴われた松若と巡り会う。

木賊

もくぞく [0] 【木賊】
植物トクサの漢名。

木賊刈

とくさがり 【木賊刈】
歌舞伎舞踊の一。長唄。七変化の一。本名題「姿花龝七種(スガタノハナアキノナナクサ)」。初世杵屋正次郎作曲。1797年江戸都座初演。能の「木賊」に想を得たもの。

木賊板

とくさいた [4][3] 【木賊板】
屋根や庇(ヒサシ)を葺(フ)くのに用いる薄板。杮板(コケライタ)より厚く栩板(トチイタ)より薄い。厚さ5ミリメートル前後の板。

木賊色

とくさいろ [0] 【木賊色】
(1)染め色の名。青黒い萌黄色。陰萌黄。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は黒みがかった青か萌黄。裏は白。老人が用いる。

木賊葺き

とくさぶき [0] 【木賊葺き】
木賊板で葺くこと。また,その屋根。

木質

もくしつ [0] 【木質】
(1)木の性質。きじ。
(2)植物の幹の内部の固い部分。木化した細胞から成る。
(3)木材に似た性質。

木質

きだち [1] 【木質】
(1)本草学で,植物の性質が木本あるいはそれに類似するものをさす分類用語。
(2)木の性質。

木質繊維

もくしつせんい [5] 【木質繊維】
⇒木部繊維(モクブセンイ)

木走り

きばしり [2] 【木走り】
スズメ目キバシリ科の小鳥。スズメぐらいの大きさで,頭・背は茶褐色の地に白斑があり,眉・胸・腹は白。くちばしは下方に曲がる。キツツキのように螺旋(ラセン)状に木の幹をよじ登って小昆虫を食う。日本全国の山地に分布。

木足る

こだ・る 【木足る】 (動ラ四)
樹木が生長して枝が繁茂する。「東(ヒムガシ)の市の植木の―・るまで/万葉 310」

木輿

きごし [1] 【木輿】
「板輿(イタゴシ)」に同じ。

木辺派

きべは 【木辺派】
浄土真宗十派の一。滋賀県野洲(ヤス)郡中主(チユウズ)町木部にある錦織寺(キンシヨクジ)を本山とする。錦織寺派。

木通

あけび [0] 【木通・通草】
アケビ科のつる性落葉低木。山地に自生。葉は五枚の小葉から成る。四月ごろ,薄紫色の小花が咲く。果実は楕円形で,秋,熟すと縦に裂ける。果肉は甘く食べられる。葉が三小葉から成るものをミツバアケビという。つるを利用して,椅子(イス)や細工物などを作る。木部は利尿・鎮痛剤とする。[季]秋。
〔「あけびの花」は [季]春〕
木通[図]

木通

あけび【木通】
《植》an akebia.

木通

もくつう [0] 【木通】
アケビの漢名。また,アケビの木部を用いた漢方生薬名。消炎性の利尿剤に用いられる。

木造

きづくり 【木造】
青森県西端,西津軽郡の町。津軽藩の新田開発によってひらかれ,地名は,低湿地帯のため築城の際に材木を敷きつめた故事に由来。

木造

もくぞう [0] 【木造】
木で作ってあること。また木で作ったもの。「―家屋」「―船」

木造の

もくぞう【木造の】
wooden;→英和
built[made]of wood.木造家屋 a wooden house.

木造り

きづくり [2] 【木造り】
(1)木で作ってあること。木製。
(2)植木屋。庭師。「―はいぢめてそだて誉て売/柳多留 71」

木造り

こづくり 【木造り・木作り】
材木を必要な形に切ったり,削ったりすること。木取り。「わづかに地蔵の―ばかりをし奉りて/宇治拾遺 3」

木造り始め

こづくりはじめ [5] 【木造り始め】
新年に行われる大工の仕事始めの儀式。手斧(チヨウナ)始め。

木造る

こづく・る 【木造る】 (動ラ四)
材木を必要な形に切ったり,削ったりする。木どりをする。「桐の木を倒して,割り―・る者あり/宇津保(俊蔭)」

木造建築士

もくぞうけんちくし [8] 【木造建築士】
建築士法に基づき木造の建築物の設計・工事監理等を行う建築士。

木連れ格子

きつれごうし [4] 【木連れ格子】
「狐格子(キツネゴウシ)」に同じ。

木道

もくどう [0] 【木道】
湿地帯を歩くための,板を渡して作った道。

木遣り

きやり [0] 【木遣り】
(1)大木などを,多人数で音頭(オンド)をとりながら運ぶこと。
(2)「木遣り唄(ウタ)」の略。

木遣り唄

きやりうた [3] 【木遣り唄】
民謡。木遣りの際に唄う唄。力をそろえるためのもので,音頭取りが唄っている間は休み,他の全員が囃(ハヤ)す時に,それに合わせて引く。また,祭礼の山車(ダシ)・山鉾(ヤマボコ)を引く時に唄うものをもいう。木遣り節。木遣り音頭。木遣り。

木遣り音頭

きやりおんど [4] 【木遣り音頭】
⇒木遣り唄(ウタ)

木遣崩し

きやりくずし 【木遣崩し】
俗謡。明治20年代から東京の花柳界を中心に流行したはやり唄。東北地方に広く分布する木遣り唄「七之助節」が東京で酒席の三味線唄となったもの。

木部

もくぶ [1] 【木部】
植物の維管束のうち,導管・仮導管・木部柔組織・木部繊維などの集合した組織。主として水分の通路になるとともに,植物体を支持する。木質部。

木部繊維

もくぶせんい [4] 【木部繊維】
維管束の木部にある繊維細胞。靭皮(ジンピ)繊維より短い。細胞壁は木化しており,これがよく発達するとカシのような固い材をつくる。木質繊維。
→茎

木酢

きず [1] 【木酢】
ユズ・ダイダイなどから搾り取った酢。

木酢

もくさく [0] 【木酢・木醋】
木材を乾留して得られる刺激臭のある水溶性液体。酢酸・メチル-アルコール・アセトン・酢酸メチルなどを含む。防腐剤とする。木材乾留は工業的には行われていない。木酢酸。木酢液。

木醂

きざわし [2] 【木醂・木淡】
木で甘く熟す柿。甘柿。きざらし。きざ柿。木練(コネリ)。

木醋

もくさく [0] 【木酢・木醋】
木材を乾留して得られる刺激臭のある水溶性液体。酢酸・メチル-アルコール・アセトン・酢酸メチルなどを含む。防腐剤とする。木材乾留は工業的には行われていない。木酢酸。木酢液。

木釘

きくぎ [1] 【木釘】
木製の釘。主に細工物に用いる。

木鉢

きばち [1] 【木鉢】
木をくりぬいて作った鉢。

木銃

もくじゅう [0] 【木銃】
木製の銃。銃剣術の練習用。

木銭

きせん [2] 【木銭】
「木賃(キチン)」に同じ。

木銭宿

きせんやど [4] 【木銭宿】
「木賃宿」に同じ。

木鋏

きばさみ [2] 【木鋏】
生け垣や庭木の刈り込みに用いる柄の長い鋏。

木鋒

きほう [0] 【木鋒】
竹の鏃(ヤジリ)。

木鋤

こすき [0] 【木鋤・杴】
(1)全体が木製のすき。
(2)雪かきに用いる木製のすき。

木鏨

きたがね [2] 【木鏨】
かたい材質の木で作ったたがね。彫金で薄い金属に凹凸をつくるときなどに使う。

木鐸

ぼくたく [0] 【木鐸】
(1)舌(振子)を木で作った金属製の鈴。昔中国で法令などを人民に触れて歩くときにならしたもの。金口木舌。
(2)(転じて)世人に警告を発し教え導く人。「社会の―」「世の―として立たん/復活(魯庵)」

木鐸

ぼくたく【木鐸】
a leader <of society> .→英和

木門

もくもん [0] 【木門】
江戸前期の儒学者木下順庵の門下。

木門の十哲

もくもんのじってつ 【木門の十哲】
木下順庵門下の一〇人の高弟。すなわち,雨森芳洲・新井白石・室鳩巣・榊原篁洲・祇園南海・南部南山・服部寛斎・松浦霞沼・向井滄洲・三宅観瀾。

木間

こま 【木間・樹間】
木と木の間。木の間。「うぐひすは植ゑ木の―を鳴き渡らなむ/万葉 4495」

木阿弥

もくあみ [0] 【木阿弥】
「元(モト)の木阿弥」の略。

木陰

こかげ【木陰】
<in> the shade of a tree.→英和

木陰

こかげ [0] 【木陰・木蔭】
木のかげ。樹木やその枝葉が日光をさえぎっている所。木(コ)の下陰。「―に憩う」

木障

こさ 【木障】
茂った木の陰になって,耕作に不利な土地。
〔東日本でいうことが多い〕

木隠る

こがく・る 【木隠る】 (動ラ下二)
木の陰になって見えなくなる。「あしひきの山下水の―・れて/古今(恋一)」

木隠れ

こがくれ [2] 【木隠れ】
木と木の陰に隠れて,全体がはっきり見えないこと。木(コ)の間隠れ。「―に見える湖」

木雲雀

きひばり [2] 【木雲雀】
ビンズイの別名。

木霊

こだま [0] 【木霊・木魂・谺】 (名)スル
〔室町時代までは「こたま」〕
(1)樹木に宿っている霊。木精。
(2)〔古くは木の霊の仕業と考えていたことから〕
山・谷などで起こる音の反響。また,音・声が山・壁などに当たってはね返って来ること。やまびこ。「靴音がビルに―する」
(3)歌舞伎の下座音楽の一。山や谷の場で,小鼓二丁を舞台の上手と下手で打ち合い音の反響を表す。

木霊[谺]

こだま【木霊[谺]】
an echo.→英和
〜する echo;be echoed.

木頭

きがしら [2] 【木頭・柝頭】
歌舞伎や人形浄瑠璃で,幕切れの台詞(セリフ)や動作のきまりに合わせて打つ拍子木の最初の音。きのかしら。

木食

もくじき [0] 【木食】
五穀を断って木の実や若芽だけを食べて修行すること。また,その人。木食上人(シヨウニン)。

木食

もくじき 【木食・木喰】
(1)(木食応其(オウゴ))(1536-1608) 戦国・安土桃山時代の真言宗の僧。近江の人。もと武士であったが高野山で出家。豊臣秀吉の高野山攻めに際し,和議を斡旋(アツセン)してその帰依を受け,金堂の再建や興山寺・青巌寺の建立など,高野山の再興に努めた。連歌もよくし,「無言抄」などの著書がある。
(2)(木食五行(ゴギヨウ))(1718-1810) 江戸中・後期の僧。甲斐の人。四五歳で木食戒を受け,のち諸国を行脚しながら,多くの素朴にして円満な相の木彫仏を制作,各地に三〇〇体以上が現存。

木食虫

きくいむし キクヒ― [2] 【木食虫】
(1)キクイムシ科の甲虫の総称。体は一般に黒褐色の円筒形でかたく,体長1〜9ミリメートル。幼虫・成虫とも樹木の皮下や材部を食害する。林業の害虫。世界中に約七千種が知られる。
(2)甲殻綱等脚目の節足動物。体は黄白色の円筒形で,体長3ミリメートル内外。木造船の船底や海中の木材を食害する。全世界に分布。

木香

きが [1] 【木香】
(1)木の香り。
(2)酒に移った樽(タル)材の香り。

木香

もっこう モクカウ [0] 【木香・唐木香】
(1)キク科の多年草。高さは1メートルを超える。インド北部原産で,中国で栽培される。
(2){(1)}の根を乾燥させたもの。芳香と苦味があり,漢方で健胃剤に用いる。

木香薔薇

もっこうばら モクカウ― [3] 【木香薔薇】
バラ科の常緑つる性低木。中国原産。葉は羽状複葉。五月,枝先に淡黄色または白色の八重咲きの花をつけ,白色花は芳香がある。観賞用。モッコウイバラ。スダレイバラ。

木馬

もくば [0][1] 【木馬】
(1)木で馬の形に作ったもの。子供が乗って遊んだりする。
(2)器械体操に使った道具。現在の跳馬の類。
(3)昔の拷問の道具。背をとがらせた木製馬形の台。この上にまたがらせ,両足におもりをつけて責めた。「―責め」「―にのせんとする間/十訓 7」

木馬

もくば【木馬】
a wooden horse;a vaulting horse (体操の);a rocking horse (玩具).

木馬

きうま [1] 【木馬】
山地で木材運搬に使うそりに似た道具。盤木(バンギ)を並べた搬出路を人力で引く。きんま。「―曳(ヒ)き」「―道」
木馬[図]

木馬

きんま [1] 【木馬】
⇒きうま(木馬)

木骨

もっこつ モク― [0] 【木骨】
建築で骨組みを木造にすること。また,その骨組み。壁体は煉瓦(レンガ)積み,石積みなどとする。

木骨煉瓦造

もっこつれんがぞう モク―レングワザウ [7] 【木骨煉瓦造】
主要な柱や梁(ハリ)を木材で組んで,外面を煉瓦積みにした建物。

木高し

こだか・し 【木高し】 (形ク)
こずえが高い。木が高く茂っている。「布当(フタギ)の宮は百木もり山は―・し/万葉 1053」

木魂

こだま [0] 【木霊・木魂・谺】 (名)スル
〔室町時代までは「こたま」〕
(1)樹木に宿っている霊。木精。
(2)〔古くは木の霊の仕業と考えていたことから〕
山・谷などで起こる音の反響。また,音・声が山・壁などに当たってはね返って来ること。やまびこ。「靴音がビルに―する」
(3)歌舞伎の下座音楽の一。山や谷の場で,小鼓二丁を舞台の上手と下手で打ち合い音の反響を表す。

木魚

もくぎょ [1] 【木魚】
経を読む時にたたく木製の仏具。ほぼ球形で中空,横に割れ目があり,魚の鱗(ウロコ)が彫りつけられている。禅寺で合図に打ち鳴らす魚板(ギヨバン)から変化したもの。
木魚[図]

木魚

もくぎょ【木魚】
a mokugyo;a wooden gong.

木魚入り合方

もくぎょいりあいかた [6] 【木魚入り合方】
下座音楽の一。寺・墓場・寂しい野原の場面などで,人物の出入りに用いる,木魚を加えた合方。

木魚講

もくぎょこう [0] 【木魚講】
江戸後期,葬儀の費用に当てる目的で組織された講。葬儀の際,先達が大きな木魚を首からつるして打ち鳴らし,講中の者が念仏を唱えながら野辺送りをした。

木鯛

きだい [1] 【木鯛】
(1)木彫りの鯛。正月その他祝儀に懸け鯛として用いる。
(2)炉につり下げる自在鉤(ジザイカギ)の上げ下げを調節する魚の形の木。

木鶏

もっけい モク― [0] 【木鶏】
〔荘子(達生)〕
(1)木製の闘鶏。
(2)真に強い者は敵に対して少しも動じないことのたとえ。

木鶏

ぼっけい ボク― [0] 【木鶏】
〔荘子(達生)〕
⇒もっけい(木鶏)

木鷚

びんずい [1] 【便追・木鷚】
スズメ目セキレイ科の小鳥。全長約15センチメートル。背面は緑褐色,腹面は白色の地に黒色の縦斑がある。セキレイのように尾を上下に振りながら地上を歩き採餌(サイジ)する。主として山地で繁殖し,冬季は平地や南方へ移動して越冬する。キヒバリ。

木麻黄

もくまおう [3] 【木麻黄】
トキワギョリュウの別名。

木鼠

きねずみ [2] 【木鼠】
リスの異名。

木鼻

きばな [1] 【木鼻】
社寺建築で,頭貫(カシラヌキ)などの端が柱から突き出た部分。多く,装飾として象や貘(バク)などに似せた彫刻が施され,象鼻・貘鼻・拳鼻(コブシバナ)などと呼ばれる。
木鼻[図]

ひつじ【未(年)】
(the year of) the Sheep.

ひつじ [0] 【未】
(1)十二支の第八番目。年・月・時刻・方位などにあてる。
(2)時刻の名。今の午後二時頃。また,午後一時から三時の間。一説に午後二時から四時の間。
(3)方角の名。南から西へ三〇度の方角。

み 【未】
接頭語的に用いて,まだ…していない,まだ…でない意を添える。「―成年」「―開発」「―完成」「―処理」「―解決」「―確認」

未き

まだき [1] 【未き】 (副)
早い時期・時点。まだその時期にならないうち。単独で,または「に」を伴って,「早くも」「早々と」の意で副詞的に用いることが多い。「朝―」「恋すてふ我が名は―立ちにけり/拾遺(恋一)」

未だ

いまだ [0] 【未だ】 (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)今になってもまだ。まだ。「原因は―究明されていない」
(2)ある状態が引き続いているさま。今でもまだ。「その煙―雲のなかへ立ち上るとぞ言ひ伝へたる/竹取」
〔漢文で「未」を「いまだ…ず」と訓読したことから,近世以降打ち消しの語を伴う用法が固定した〕

未だ

いまだ【未だ】
<not> yet;→英和
still (依然).→英和
〜かつて…ない never.→英和

未だ

まだ【未だ】
(1)[まだ…(ない)] <not> yet;→英和
still (今でも);→英和
so far (今までの所).
(2)[もっと]still;more;→英和
else (他に).→英和
(3)[わずかに]only.→英和
…してから〜3年にしかならぬ It is only three years since….

未だ

まだ [1] 【未だ】 (副)
〔「いまだ」の転。中古以降広く用いられる〕
(1)ある状態・段階・程度に至っていないさま。
 (ア)現在の状態になっていないさま。かつて。「―若かった頃」「あの頃は―田園地帯だった」
 (イ)予想される状態・段階に至っていないさま。「―若い」「―春は浅い」「―風呂はわかない」
 (ウ)ある状態に達するには,なお残りのあるさま。「―二,三日かかる」「―時間がある」「―食糧はある」
 (エ)その段階において,物事が実現されていないさま。「―読んだことがない」「―仕上がっていない」
(2)ある状態・行為が継続しているさま。依然として。「―雪が降っている」「―話し込んでいる」「傷が―なおらない」
(3)時間がわずかしか経過していないさま。たった。「―十日しかたっていない」
(4)十分とはいえないが,どちらかといえば。むしろ。「前の方が―よかった」「ないよりは―ましだ」
(5)同じような事柄がそのほかにもあるさま。さらに。「言いたいことは―山ほどある」「原因は―ある」

未だし

まだ・し 【未だし】 (形シク)
〔副詞「まだ」の形容詞化〕
(1)まだその時期になっていない。機が熟さない。いまだし。「五月来ば鳴きもふりなむほととぎす―・しき程の声を聞かばや/古今(夏)」
(2)まだ整わない。まだ十分でない。「末なむ―・しき/蜻蛉(下)」

未だし

いまだ・し 【未だし】 (形シク)
まだその時期ではない。時期尚早だ。現代語でも,「―の感がある」のように終止形を体言的に用いる場合がある。「没せし時は―・しき時なり/海道記」

未だしも

まだしも [1] 【未だしも】 (副)
〔「まだ{(4)}」を強めた言い方〕
十分とはいえないが,どちらかといえばむしろ。「あやまるなら―,開き直って言い返してきた」「雨ならば,―雪の方がありがたい」

未だに

いまだに [0] 【未だに】 (副)
今になっても。まだ。「―返事が来ない」「―若いつもりでいる」

未だ嘗て

いまだかつて [4] 【未だ嘗て】 (副)
(下に打ち消しの語を伴って)今までに一度も。「こんなことは―見たことがない」

未だ未だ

まだまだ [1] 【未だ未だ】 (副)
「まだ(未)」を重ねて強めた語。「―がまんできる」「―寒くなる」「―未熟だ」

未了

みりょう [0] 【未了】
まだ終わらないこと。「審議―」

未了の

みりょう【未了の】
unfinished.→英和

未亡人

びぼうじん ビバウ― [2] 【未亡人】
⇒みぼうじん(未亡人)

未亡人

みぼうじん ミバウ― [2] 【未亡人】
〔夫に死なれて共に死ぬべきなのに生き残っている人の意で,元来は自称の語〕
夫に死別した婦人。やもめ。寡婦。後家。びぼうじん。

未亡人

みぼうじん【未亡人】
a <war> widow.→英和
〜になる be left a widow.

未償還の

みしょうかん【未償還の】
unredeemed;outstanding.→英和

未公認の

みこうにん【未公認の】
unofficial.→英和

未処分

みしょぶん [2] 【未処分】
まだ処分していないこと。

未処理

みしょり [2] 【未処理】 (名・形動)[文]ナリ
まだ処理していない・こと(さま)。「―事項」

未分

みぶん [0] 【未分】
まだ分化していないこと。未分化。

未分化

みぶんか [2] 【未分化】
まだ,分化していないこと。未分。

未刊

みかん [0] 【未刊】
まだ刊行されていないこと。
⇔既刊

未刊の

みかん【未刊の】
unpublished.

未到

みとう [0] 【未到】
まだだれも到達していないこと。「前人―の大記録」

未収

みしゅう [0] 【未収】
まだ収集・収納していないこと。

未墾

みこん [0] 【未墾】
まだ開墾していないこと。「―の大地」

未央宮

みおうきゅう ミアウ― [2] 【未央宮】
⇒びおうきゅう(未央宮)

未央宮

びおうきゅう ビアウ― 【未央宮】
漢の高祖劉邦が長安の竜首山に造営した宮殿。

未央柳

びようやなぎ ビヤウ― [4] 【未央柳】
オトギリソウ科の半落葉低木。中国原産。庭木とする。高さは約1メートルで,よく分枝する。葉はヤナギに似る。夏,茎頂に径約5センチメートルの黄色の五弁花をつける。多数の長い雄しべが五群に分かれてつき,目立つ。[季]夏。
〔「美容柳」とも書く〕
未央柳[図]

未婚

みこん [0] 【未婚】
まだ結婚していないこと。
⇔既婚

未婚の

みこん【未婚の】
unmarried;→英和
single.→英和

未学

みがく 【未学】 (名・形動)[文]ナリ
学問の修め方が不十分である・こと(さま)。そのような人をもいう。「―ナヒト/日葡」

未完

みかん [0] 【未完】
まだ完成していないこと。「―の大器」

未完の

みかん【未完の】
unfinished.→英和
未完 To be continued (次号へ)./To be concluded (次号で完結).

未完成

みかんせい [2] 【未完成】 (名・形動)[文]ナリ
まだ完成していない・こと(さま)。「―の作品」

未完成の

みかんせい【未完成の】
unfinished;→英和
incomplete.→英和
未完成交響楽 the ‘Unfinished Symphony'.

未完成交響曲

みかんせいこうきょうきょく ミクワンセイカウキヤウキヨク 【未完成交響曲】
シューベルト作曲の交響曲第八番ロ短調。1822年作曲。65年初演。第二楽章までしか作曲されていないための称。没後,草稿が発見された。ロマン的情緒にあふれる。
→「未完成交響曲」第1楽章(シューベルト)[音声]

未定

みてい [0] 【未定】 (名・形動)[文]ナリ
まだ決まっていない・こと(さま)。
⇔既定
「卒業後の事は―」

未定の

みてい【未定の】
undecided.→英和
〜である be not decided.‖未定稿 an unfinished manuscript.

未定稿

みていこう [2] 【未定稿】
まだ完成されていない原稿。書いたままで十分に推敲されていない原稿。

未就学

みしゅうがく [2] 【未就学】
まだ小学校に入学していないこと。「―児」

未就学児童

みしゅうがく【未就学児童】
preschool children.

未帰還者

みきかん【未帰還者】
an unrepatriated person (外地からの).

未得

みとく 【未得】
⇒石田(イシダ)未得

未必の故意

みひつのこい [5] 【未必の故意】
実害の発生を積極的に希望ないしは意図するものではないが,自分の行為により結果として実害が発生してもかまわないという行為者の心理状態。

未成

みせい [0] 【未成】
まだできあがっていないこと。未完成。「ここなる―の人物にいとふさはしきときあり/うたかたの記(鴎外)」

未成品

みせいひん [0] 【未成品】
まだできあがっていない品物。未完成品。

未成年

みせいねん [2] 【未成年】
まだ成年に達していないこと。また,その人。二〇歳未満。

未成年

みせいねん【未成年】
minority.→英和
〜の(者) (a) minor.→英和
〜である be under age;be not yet of age.‖未成年犯罪 juvenile delinquency.

未成年者

みせいねんしゃ [4] 【未成年者】
満二〇歳に達しない者。民法上,法律行為をなすには,原則として法定代理人の同意がいる。ただし,婚姻をしたときは成年に達したものとみなされる。

未払

みはらい【未払(高)】
arrears;an account not yet paid.〜の unpaid;→英和
<payment> in arrears.

未払い

みはらい [2] 【未払い】
まだ支払っていないこと。

未払勘定

みはらいかんじょう [5] 【未払勘定】
簿記で,すでに確定している債務のうち,まだ支払いの終わらないものを処理する勘定。

未断

みだん [0] 【未断】
(1)まだ処置が決定しないこと。特に,裁判で判決がまだ下りないこと。
(2)ぐずぐずしていること。「さやうの所―にては,ことにさて也/申楽談儀」

未明

みめい【未明(に)】
(before,at) daybreak;→英和
(at) dawn.→英和

未明

びめい [0] 【未明】
⇒みめい(未明)

未明

みめい [0] 【未明】
夜半を過ぎて,まだ明るくならない時分。びめい。「明日の―に出発する」

未晒し

みさらし [2] 【未晒し】
糸や布に脱色や染色加工をほどこしていないこと。また,その糸や布。生成(キナ)り。

未曾有

みぞう [0][2] 【未曾有】
〔梵 adbhuta「いまだかつてあらず」の意〕
(1)今まで一度もなかったこと。きわめて珍しいこと。みぞうう。「―の大事故」「古今―」
(2)十二分経の一。

未曾有の

みぞう【未曾有の】
unprecedented.→英和

未来

みらい [1] 【未来】
(1)時の経過を三つに区分した一つで,これから来る時。将来。「日本の―をになう青年」
(2)〔仏〕 三世の一。死後の世界。あの世。後世。来世。未来世。
(3)主として西欧語の文法で,動詞の時制の一。過去・現在に対して,動作・作用・状態などがこれから行われるものとして表す表現形式。

未来

みらい【未来】
(the) future (時);→英和
the next world (来世);《文》the future tense.〜がある have a (bright) future (before one).〜のある promising <youth> .

未来世

みらいせ [2] 【未来世】
来世。後世。未来。
→現世
→過去世

未来主義

みらいしゅぎ [4] 【未来主義】
〔(イタリア) futurismo〕
二〇世紀初頭に興った前衛芸術運動。マリネッティの「宣言」(1909年)に発する。科学文明を信奉し,あらゆる伝統破壊を唱えたが,その破壊衝動は戦争賛美となって顕在化したため,ファシズム体制下では政治運動に変質した。他方,未来主義なしにはロシア未来派・ダダイズムをはじめ二〇世紀前半の前衛芸術運動は生まれなかったと言われる。未来派。

未来予測

みらいよそく [4] 【未来予測】
未来に起こる事象を客観的・科学的根拠により予測すること。その手法には,比較的短期間を予測する傾向外挿,循環的に起こる事象に注目したサイクル理論,専門家の意見を集約するデルファイ法など目的に応じて使い分けられている。

未来像

みらいぞう [2] 【未来像】
将来のあるべき姿を描いたもの。未来図。ビジョン。「都市交通の―」

未来像

みらいぞう【未来像】
an image of the future.→英和

未来図

みらいず [2] 【未来図】
未来を予測,あるいは将来のあるべき姿を描いたもの。

未来学

みらいがく【未来学(者)】
futurology (a futurologist).

未来学

みらいがく [2] 【未来学】
急速な科学技術の発達による人間環境・社会構造の変貌に伴い,未来をさまざまな角度から研究・推論・予測・計画しようとする学問の総称。

未来永劫

みらいえいごう [1][1][0] 【未来永劫】
未来永久。いついつまで。永遠。副詞的にも用いる。「―に変わらぬ愛」

未来派

みらいは【未来派】
《美》futurism;→英和
a futurist (人).

未来記

みらいき [2] 【未来記】
(1)未来のことを予言して書いた書物。
(2)〔藤原定家作とされる偽書「未来記」に悪い風体の和歌が載っていることから〕
和歌・連歌で,趣向をこらしすぎて不自然になったもの。「歌には―とて嫌はるる体あり/ささめごと」

未来際

みらいさい [2] 【未来際】
〔仏〕 来世の果て。永遠。みらいざい。

未決

みけつ 【未決】
(1)まだきまっていないこと。
⇔既決
「―書類」「―の議題」
(2)被告人の有罪・無罪がまだきまらないこと。

未決の

みけつ【未決の】
undecided;→英和
pending;→英和
unsettled.→英和
‖(書類が)未決 <標示> In.未決監 a house of detention.未決囚 an unconvicted prisoner.

未決勾留

みけつこうりゅう [4] 【未決勾留】
「勾留」に同じ。刑の一種である拘留と区別するためにいう。

未決囚

みけつしゅう [3] 【未決囚】
刑が確定するまで,裁判所への出廷確保または証拠の隠滅防止のため拘置監に拘禁されている者。
⇔既決囚

未決済の

みけっさい【未決済の】
outstanding;→英和
unsettled;→英和
unpaid.→英和

未決監

みけつかん [3][2] 【未決監】
刑が確定する前の未決囚を収容する監獄。拘置監。

未済

みさい [0] 【未済】
(1)物事がすんでいないこと。「―の案件」
(2)返済がまだ終わっていないこと。
⇔既済
「―の借金」

未済の

みさい【未済の】
⇒未決済.

未満

みまん【未満】
under[less than] <twenty> .→英和

未満

みまん [1] 【未満】
〔「未�満(いまだ満たず)」から〕
ある一定数に達しないこと。ある数を基準にして,その数を含まず,それより少ないこと。
→以下
「一八歳―はお断り」「一〇〇円―は切り捨てる」「二〇歳以上六〇歳―の男子」

未然

みぜん [0] 【未然】
まだ,その事態にならないこと。「災害を―に防ぐ」

未然に防ぐ

みぜん【未然に防ぐ】
prevent.→英和

未然形

みぜんけい [0] 【未然形】
国文法で,活用形の一。六活用形のうちで第一番目に置かれる。その事態が未だ起きないことを示す形という意での命名。一般に,口語では,助動詞「ない」「れる・られる」「せる・させる」などを伴うときの形と,助動詞「う・よう」を伴うときの形とを合わせていう。文語では,助詞の「ば」,助動詞「ず」「む」「る・らる」「す・さす」「しむ」などを伴うときの形をいう。

未熟

みじゅく [0][1] 【未熟】 (名・形動)[文]ナリ
(1)果物などの十分に熟していない・こと(さま)。「―な果物」
(2)学問・技芸・人格などが,修練不足で十分な域に達していない・こと(さま)。「―者」「―な腕前」
[派生] ――さ(名)

未熟な

みじゅく【未熟な】
unripe (果物など);→英和
immature[green](比喩的にも使う);→英和
inexperienced;→英和
unskilled.→英和
未熟者 <話> a greenhorn.→英和
未熟児 a premature baby; <話> a preemie.

未熟児

みじゅくじ [3] 【未熟児】
一般に体重が2500グラム以下で,胎外生活に適応できない新生児。一定の時期まで保育器内で育てる。

未熟児網膜症

みじゅくじもうまくしょう [8][0] 【未熟児網膜症】
未熟な網膜血管が動脈血酸素濃度の上昇に対して異常な反応を起こし,弱視や失明などの視力障害を残す疾患。保育器内で酸素治療を受けた未熟児に発生率が高い。未熟網膜症。

未生

みしょう [0] 【未生】
まだ生まれないこと。

未生以前

みしょういぜん [4] 【未生以前】
(1)〔仏〕
〔「父母(ブモ)未生以前」の略〕
自己を滅却した絶対の境地。無我の境地。
(2)生まれる前。前生。「ソノ時ワ―ノ事ナレバ/天草本伊曾保」

未生流

みしょうりゅう ミシヤウリウ 【未生流】
生け花の流派の一。江戸後期の文化年間(1804-1818)に山村山碩(未生斎一甫)によって始められたもの。特に関西方面で発展。

未産婦

みさんぷ [2] 【未産婦】
出産したことのない女性。
⇔経産婦

未申

ひつじさる [4] 【未申・坤】
方角の名。未と申の間。南西。

未発

みはつ [0] 【未発】
(1)まだ現れていないこと。「―の病気」
(2)まだ出発していないこと。
(3)まだ発見・発明されていないこと。「先人―の工夫をこらして/うもれ木(一葉)」

未発表

みはっぴょう [2] 【未発表】
まだ世間に発表していないこと。「応募作品は―のものに限る」

未発表の

みはっぴょう【未発表の】
unpublished.

未登峰

みとうほう [2] ミトウ― 【未登峰】 ・ ミタフ― 【未踏峰】
まだだれも頂上まで登っていない山。処女峰。

未着

みちゃく [0] 【未着】
まだ到着しないこと。「―郵便」

未着の

みちゃく【未着の】
not yet arrived.

未知

みち [1] 【未知】
まだ知らないこと。まだ知られていないこと。
⇔既知
「―の世界」「―への挑戦」

未知の

みち【未知の】
unknown.→英和
〜の人 a stranger.→英和

未知数

みちすう【未知数】
an unknown quantity.

未知数

みちすう [2][3] 【未知数】
(1)方程式で値の知られていない数。�,� などで表す。
⇔既知数
(2)将来どうなるかわからないこと。「彼の力はまだ―だ」

未確定

みかくてい [2] 【未確定】 (名・形動)[文]ナリ
まだ確定していない・こと(さま)。「―な要素が多い」

未確認

みかくにん [2] 【未確認】
まだはっきりと確認されていないこと。「―情報」

未確認情報

みかくにん【未確認情報】
an unconfirmed report.未確認飛行物体 an unidentified flying object <UFO> .

未確認飛行物体

みかくにんひこうぶったい [9] 【未確認飛行物体】
⇒ユーフォー(UFO)

未納

みのう [0] 【未納】
(料金・税金など)納めるべきものをまだ納めていないこと。
⇔既納
「授業料―」

未納の

みのう【未納の】
unpaid;→英和
<the rent> in arrears.未納金 arrears.

未組織

みそしき [2] 【未組織】
まだ組織されていないこと。

未組織労働者

みそしきろうどうしゃ [7] 【未組織労働者】
労働組合に組織されていない労働者。

未経験

みけいけん [2] 【未経験】 (名・形動)[文]ナリ
まだ経験していない・こと(さま)。「―な若者」「―者歓迎」

未練

みれん [1][0] 【未練】 (名・形動)[文]ナリ
(1)〔(2)が原義〕
あきらめ切れないこと。思い切りの悪いこと。また,そのさま。「―がある」「―を残す」「―な男と笑われる」
(2)まだ熟練していない・こと(さま)。未熟。「―の狐,ばけ損じけるにこそ/徒然 230」

未練がある

みれん【未練がある】
be still attached to….〜はない do not regret <a thing,doing,to do> .

未練がましい

みれんがまし・い [6] 【未練がましい】 (形)[文]シク みれんがま・し
いかにもあきらめが悪い。未練たらしい。未練くさい。「もう,そんな―・いことを言うな」
[派生] ――さ(名)

未練たらしい

みれんたらし・い [6] 【未練たらしい】 (形)
「未練がましい」に同じ。

未練気

みれんげ [0][4] 【未練気】 (名・形動)
あきらめきれないこと。未練が残っていること。また,そのさま。

未練臭い

みれんくさ・い [5] 【未練臭い】 (形)
「未練がましい」に同じ。「ゑゑ何ぞいの―・い/たけくらべ(一葉)」

未習

みしゅう [0] 【未習】
まだ学習し終わっていないこと。
⇔既習

未聞

みもん [0] 【未聞】
今までに聞いたことのないこと。「前代―の珍事」

未草

ひつじぐさ [3] 【未草】
スイレン科の多年生水草。各地の池沼に自生。葉は水面に浮き,円形で基部が深く切れこむ。夏,花茎の先に径約5センチメートルの白色花をつける。未の刻(午後二時)頃に開花するというのでこの名があるが,花は午前中開き夕方しぼむ。花弁は八〜一五個。スイレン。[季]夏。

未裁

みさい [0] 【未裁】
まだ決裁されていないこと。「―書類」

未製品

みせいひん [2] 【未製品】
まだ仕上げが十分にできていない品物。

未見

みけん [0] 【未見】
まだ見ていないこと。「―の論文」

未解放部落

みかいほうぶらく ミカイハウ― [6] 【未解放部落】
⇒被差別部落(ヒサベツブラク)

未解決

みかいけつ [2] 【未解決】 (名・形動)[文]ナリ
まだ解決していない・こと(さま)。「―の事件」

未解決の

みかいけつ【未解決の】
unsolved;pending.→英和

未設

みせつ [0] 【未設】
まだ敷設・設備していないこと。
⇔既設

未訳

みやく [0] 【未訳】
まだ翻訳されていないこと。「本邦―」

未詳

みしょう [0] 【未詳】
まだはっきりとわからないこと。確認できていないこと。「作者―」「生没年―」

未詳の

みしょう【未詳の】
unknown <author> ;→英和
unidentified.→英和

未踏

みとう [0] 【未踏】
まだだれも足を踏み入れていないこと。「人跡(ジンセキ)―の地」

未踏峰

みとうほう [2] ミトウ― 【未登峰】 ・ ミタフ― 【未踏峰】
まだだれも頂上まで登っていない山。処女峰。

未進

みしん [0] 【未進】
(1)年貢などをまだ進上していないこと。また,そのもの。
(2)まだ実行してない事柄。「かねて言ひのべたる―を一度に催促される/黄表紙・長生見度記」

未進米

みしんまい [0] 【未進米】
未納の年貢米。

未遂

みすい [0] 【未遂】
(1)ある事をしようと計画しながら,目的を達しなかったこと。「自殺―」
(2)〔法〕 犯罪の実行に着手したが,その結果が発生していない状態。
⇔既遂
→中止未遂
→障害未遂

未遂の

みすい【未遂の】
attempted;→英和
unaccomplished.殺人(自殺)未遂 an attempted murder (suicide).

未遂罪

みすいざい [2] 【未遂罪】
刑法の規定によって,未遂であっても犯罪として成立し,刑罰の対象となる罪。殺人未遂罪など。

未達

みたつ [0] 【未達】
まだ達成していないこと。未達成。「計画の―」

未達成

みたっせい [2] 【未達成】
まだ達成していないこと。未達。

未配

みはい [0] 【未配】
配られていないこと。配当・配給・配達がまだないこと。「―郵便物」

未開

みかい [0] 【未開】 (名・形動)[文]ナリ
(1)文明がまだ開けていない・こと(さま)。「―の地を探検する」
(2)まだ開拓されていない・こと(さま)。「―地」
(3)その分野がまだ開拓されていないこと。「―の分野に挑む」
(4)花がまだ開いていないこと。

未開の

みかい【未開の】
primitive;→英和
uncivilized;→英和
barbarous.→英和
未開人 a barbarian.→英和

未開墾の

みかいこん【未開墾の】
wild;→英和
uncultivated.→英和

未開拓

みかいたく [2] 【未開拓】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まだ土地が切り開かれていない・こと(さま)。「―の地」
(2)まだその方面が切り開かれていない・こと(さま)。「―の分野に挑む」

未開拓の

みかいたく【未開拓の】
⇒未開発.

未開発

みかいはつ [2] 【未開発】 (名・形動)[文]ナリ
まだ開発されていない・こと(さま)。「―の地域」「―の分野」

未開発の

みかいはつ【未開発の】
undeveloped.⇒未開墾.未開発地域 underdeveloped[undeveloped]areas[countries].

未開社会

みかいしゃかい [4] 【未開社会】
文明社会との対比において,国家や文字をもたず,技術水準が低く,親族関係が重要な役割を果たすなどの特徴をもつ社会。しかし,今日この語の当否が議論されている。

うら 【末】
(1)枝先。こずえ。うれ。「小里なる花橘を引きよぢて折らむとすれど―若みこそ/万葉 3574」
(2)先端。はし。すえ。「―筈(ハズ)」「―成り」

すえ【末】
the end[close];→英和
future (将来);→英和
a descendant (子孫).→英和
〜の last;→英和
final;→英和
future;youngest <son> ;insignificant.→英和
〜の〜の trifling;→英和
unimportant.→英和
〜が案じられる feel anxious about a person's future.5月の〜(ごろ)に at (toward,about) the end of May.〜は in future;in the long run;in the end.

まつ [1][0] 【末】
□一□主に時を表す名詞の下に付いて,「すえ」「終わり」の意を表す。「年―」「学期―」「巻―」「文―」
□二□こな。粉末。「僧,松柏の脂の―を以て法義に令食(ジキセ)しむ/今昔 7」

すえ スヱ [0] 【末】
(1)物のはし。先端。
⇔本(モト)
「竹ざおの―」
(2)きょうだいのうち,一番下の子。「―の子」
(3)子孫。後裔(コウエイ)。「藤原氏の―」
(4)時間の最後。「年の―」「月―」
(5)未来。将来。ゆくすえ。「―が案じられる」「―の約束をしたからつて,果して其通りに遂られるか/当世書生気質(逍遥)」
(6)道徳観念のすたれた時代。「世も―だ」
(7)主要でないこと。大した問題ではないこと。「―の問題」
(8)短歌の下の句。
⇔本
(9)神楽歌(カグラウタ)を奏する際,神座に向かって右方の席。
(10)物事の行われたあと。結果。「話し合いの―解決した」「苦労した―,完成にこぎつけた」
(11)草木の上方の先端。こずえや枝先。「奇(メツラ)しき鳥来て杜(カツラ)の―に居り/日本書紀(神代下訓)」
(12)後の世。後世。「かの須磨の日記は,―にも伝へ,知らせむ/源氏(梅枝)」

うれ 【末】
木や草,また枝の先端。すえ。うら。「わが門の柳の―に鶯鳴きつ/万葉 1819」

末っ子

すえっこ【末っ子】
the youngest child.

末っ子

すえっこ スヱツ― [0] 【末っ子】
兄弟姉妹のうち,一番あとに生まれた子。ばっし。すえこ。

末つ方

すえつかた スヱ― [3] 【末つ方】
(1)月や季節などの終わりの頃。「去りし四月の―/たけくらべ(一葉)」
(2)終わりの方。末の方。「―より鬼いで来て/宇治拾遺 1」

末のゑ

すえのえ スヱ―ヱ [4] 【末のゑ】
〔いろは歌の終わり「ゑひもせず」にあることから〕
平仮名の「ゑ」のこと。
→もとのえ

末の世

すえのよ スヱ― [4][0] 【末の世】
(1)後の世。未来。「―まで名を残す」
(2)道義や仏法のすたれた世の中。末世。
(3)晩年。「―に内を見給ふにつけても/源氏(賢木)」

末の松山

すえのまつやま スヱ― 【末の松山】
陸奥(ムツ)国,今の宮城県多賀城市付近にあったという山。((歌枕))「君をおきてあだし心を我が持たば―浪もこえなむ/古今(東歌)」

末の秋

すえのあき スヱ― [4] 【末の秋】
秋の終わり頃。晩秋。

末世

まっせい [1] 【末世】
「まっせ(末世)」に同じ。

末世

まっせ【末世】
[乱れた世]a corrupt age.

末世

まっせ [1][0] 【末世】
(1)道義が衰え乱れた世の中。まっせい。
(2)〔仏〕 末法(マツポウ)の世。仏法のすたれた世。

末代

まつだい [2][0] 【末代】
(1)死んだ後の世。後世。「―まで恥をさらす」「人は一代名は―」
(2)すえの世。末世。末法。「世すでに―に入て二百余年/開目抄」

末代まで

まつだい【末代まで(残る)】
(live) for ever[ages].

末代物

まつだいもの [0] 【末代物】
末代までも使用できる丈夫な品物。「諸道具も一度の大願に―にして/浮世草子・織留 5」

末伏

まっぷく [0] 【末伏】
三伏(サンプク)の一。立秋後,最初の庚(カノエ)の日。
→初伏
→中伏

末位

まつい [1] 【末位】
一番下の地位。末席。
⇔首位

末利

まつり [0] 【末利】
枝葉末節の利益。

末口

すえくち スヱ― [0] 【末口】
丸太などの細い方の端。また,細い方の切り口およびその直径をもいう。
⇔元口(モトクチ)

末吉

すえよし スヱヨシ 【末吉】
鹿児島県東部,曾於(ソオ)郡の町。大淀(オオヨド)川上流域を占める。県畜産の中心地。

末吉

すえよし スヱヨシ 【末吉】
姓氏の一。

末吉

すえきち スヱ― [0] 【末吉】
おみくじで,後になって開(ヒラ)ける運のこと。

末吉孫左衛門

すえよしまござえもん スヱヨシマゴザヱモン 【末吉孫左衛門】
(1570-1617) 江戸初期の貿易家。本名,吉安(吉康とも)。末吉船と呼ばれた朱印船でルソン・シャムなどとの海外貿易に従事。大坂の陣の功により,河内国二郡の代官に任ぜられた。

末吉船

すえよしぶね スヱヨシ― [5] 【末吉船】
朱印船の一。江戸初期,幕府から朱印状を得て,安南・ルソンなどに貿易のために渡航した豪商末吉家の朱印船。

末大

まつだい [0] 【末大】
本(モト)より末の大きいこと。

末女

まつじょ [1] 【末女】
すえのむすめ。

末女

ばつじょ [1] 【末女】
末の娘。季女。まつじょ。

末妹

まつまい [0] 【末妹】
一番下の妹。すえの妹。

末始終

すえしじゅう スヱ― [3] 【末始終】
■一■ (名)
最後。結末。「今のまま此所に居らば算盤(ソロバン)につもつても知れた―/いさなとり(露伴)」
■二■ (副)
(1)将来ずっと。行く末長く。「―変わらぬちぎり」「夫婦でも,―和合するとは限らないんだから/明暗(漱石)」
(2)将来は。最後の結末は。「―江戸へつれて来て屁でもひりやはうといふ/滑稽本・浮世風呂 4」

末娘

すえむすめ スヱ― [3] 【末娘】
姉妹のうち,一番あとに生まれた子。末の娘。末女(マツジヨ)。

末子

すえこ スヱ― [0] 【末子】
「すえっこ(末子)」に同じ。

末子

ばっし [0] 【末子】
末っ子。一番下の子。まっし。

末子

まっし [0] 【末子】
兄弟・姉妹の中で,最後に生まれた子。末っ子。ばっし。
⇔長子

末子相続

ばっしそうぞく [4] 【末子相続】
⇒まっしそうぞく(末子相続)

末子相続

まっしそうぞく [4] 【末子相続】
末子が家長としての地位や財産を相続すること。中央アジアの遊牧民などに顕著にみられ,西南日本でも知られる。ばっしそうぞく。

末学

ばつがく [0] 【末学】
⇒まつがく(末学)

末学

まつがく [0] 【末学】
(1)主要ではない学問。
(2)未熟な学問。また,後進の学者・学生。「―のため是非に惑ひぬべし/無名抄」
(3)学者が自分をへりくだって言う語。

末孫

ばっそん [0] 【末孫】
遠い子孫。後裔(コウエイ)。まっそん。

末孫

まっそん [0] 【末孫】
末の子孫。遠い血筋。ばっそん。

末客

まっきゃく [0] 【末客】
茶席で,末席に座る客。亭主の手助けをするなど,茶会の円滑な進行役を兼ねる。古くは正客(シヨウキヤク)の従者や茶頭(サドウ)役が受け持った。詰(ツメ)。お詰。おまつ。

末家

まっけ [0][1] 【末家】
一族のうち,本家・本流から最も血縁の離れた家。

末家

ばっけ [1][0] 【末家】
(1)分家。
⇔本家
「千石を割(サ)いて―を立てた/渋江抽斎(鴎外)」
(2)「まっけ(末家)」に同じ。

末寺

まつじ【末寺】
a branch temple.

末寺

まつじ [1][0] 【末寺】
本山・本寺の支配下にある寺。

末尾

まつび [1] 【末尾】
物事の終わり。すえ。「手紙の―」

末尾

まつび【末尾(に)】
(at) the end[close] <of> .→英和

末川

すえかわ スヱカハ 【末川】
姓氏の一。

末川博

すえかわひろし スヱカハ― 【末川博】
(1892-1977) 法学者。山口県生まれ。京大教授。滝川事件で京大を辞職し,のち立命館総長。護憲・平和運動に活躍。著「権利侵害論」など。

末巻

まっかん [0] 【末巻】
書物の最後の巻。最終巻。

末席

ばっせき [0] 【末席】
⇒まっせき(末席)

末席

まっせき [0] 【末席】
下位の人の座席。しもざ。まつざ。ばっせき。
⇔上席

末席

まっせき【末席】
the lowest seat.食卓の〜に座る sit at the bottom of the table.→英和
〜を汚す have the honor of being present <at> .

末年

まつねん [0] 【末年】
(1)ある時代の最後の年。「大正―」
(2)すえの世。末世。

末広

すえひろ スヱ― [0] 【末広】
(1)末のほうへいくに従って次第に広がっていること。次第に栄えていくこと。めでたい意にも用いる。すえひろがり。
(2)扇・中啓(チユウケイ)の異名。開くと末のほうが広がり,めでたいということから,祝い事などにいう語。すえひろがり。

末広

すえひろ スヱヒロ 【末広】
姓氏の一。

末広

すえひろがり スヱヒロガリ 【末広がり・末広】
狂言の一。大果報者が太郎冠者に命じて都へ末広がりを買いにやらせるが,悪者にだまされて傘を売りつけられて帰宅する。冠者はしかられるが,聞き覚えの囃子物(ハヤシモノ)で主人の機嫌をとる。

末広がり

すえひろがり スヱ― [4][0] 【末広がり】
(1)「すえひろ(末広){(1)}」に同じ。「煙は竈から…吹き出し,―に横になぐれて/日本北アルプス縦断記(烏水)」
(2)扇の異名。すえひろ。

末広がり

すえひろがり スヱヒロガリ 【末広がり・末広】
狂言の一。大果報者が太郎冠者に命じて都へ末広がりを買いにやらせるが,悪者にだまされて傘を売りつけられて帰宅する。冠者はしかられるが,聞き覚えの囃子物(ハヤシモノ)で主人の機嫌をとる。

末広がりになる

すえひろがり【末広がりになる】
fan out;grow prosperous (繁盛する).

末広串

すえひろぐし スヱ― [4] 【末広串】
扇の骨のように手元から放射状に数本の串を打つ方法。扇串。

末広切り

すえひろぎり スヱ― [0] 【末広切り】
野菜を扇子のような形に切ること。一方の端を残して他方から縦の切り込みを入れ,開く。

末広恭雄

すえひろやすお スヱヒロヤスヲ 【末広恭雄】
(1904-1988) 魚類学者。東京生まれ。東大卒。末広鉄腸の孫。魚類の生理と生態を研究。深海魚と地震予知能力の研究にも取り組んだ。山田耕筰に師事,数十曲を残す。著「魚と伝説」「魚の履歴書」

末広鉄腸

すえひろてっちょう スヱヒロテツチヤウ 【末広鉄腸】
(1849-1896) 政治家・新聞記者・小説家。伊予の人。本名,重恭(シゲヤス)。政治活動のかたわら「二十三年未来記」「雪中梅」「花間鶯」などの政治小説を発表した。

末座

まつざ [0][1] 【末座】
下位の者が座る席。末席。「―に控える」

末座

すえざ スヱ― [0] 【末座】
末の座席。末席。まつざ。

末弘

すえひろ スヱヒロ 【末弘】
姓氏の一。

末弘厳太郎

すえひろいずたろう スヱヒロイヅタラウ 【末弘厳太郎】
(1888-1951) 民法学者。山口県生まれ。東大教授。中央労働委員会初代会長。労働法や法社会学の分野に大きな足跡を残した。著「物権法」「労働法研究」など。

末弟

まってい [0] 【末弟】
一番下の弟。すえの弟。ばってい。

末弟

ばってい [0] 【末弟】
いちばん下の弟。まってい。

末弭

すえはず スヱ― [0] 【末筈・末弭】
弓を射るとき,上の方になる弭。うらはず。

末弭

うらはず [0] 【末筈・末弭】
弓の上部の筈。
⇔本筈(モトハズ)
→弓

末恐ろしい

すえおそろし・い スヱ― [6] 【末恐ろしい】 (形)[文]シク すゑおそろ・し
これから先どうなるのか,考えると恐ろしく,不安である。行く末が思いやられる。「このまま物価が上昇していくと―・いことだ」「―・い子」
[派生] ――さ(名)

末成り

うらなり [0] 【末生り・末成り】
(1)ウリなどで,蔓(ツル)の先の方になった実。時期おくれで味が悪い。
⇔本(モト)生り
「―の西瓜(スイカ)」
(2)顔色が悪く元気のない人。「―野郎」
(3)末の方の子。「―の子をばころがし育てなり/柳多留 55」

末技

まつぎ [1] 【末技】
(1)枝葉末節の技芸。
(2)未熟な技芸。

末拍子

すえびょうし スヱビヤウシ [3] 【末拍子】
宮廷の神楽(カグラ)で,本方の次に奏する末方の主歌唱者。

末摘花

すえつむはな スヱツムハナ 【末摘花】
(1)源氏物語の巻名。第六帖。
(2)源氏物語の作中人物。常陸宮の女(ムスメ)。赤鼻の醜女だが,古風で実直。
(3)「誹風(ハイフウ)末摘花」の略。

末摘花

すえつむはな スヱツム― [6] 【末摘花】
〔茎の末の方から花が咲き始めるのを,摘み取るところから〕
ベニバナの別名。[季]夏。《わが恋は―の莟かな/正岡子規》

末文

まつぶん [0] 【末文】
(1)手紙の最後に添える,簡単な結びの文。「以上とりあえずお知らせまで」「右御礼まで」など。
(2)文章の最後の部分。

末方

すえかた スヱ― [0] 【末方】
(1)神楽歌(カグラウタ)の,楽人が二方に分かれた一方の称で,神殿に向かって右方に座り,あとからうたう方。
⇔本方(モトカタ)
(2)末のほう。末つ方。

末方

すえへ スヱ― 【末辺・末方】
(1)先端の方。「本方は君を思ひ出,―は妹を思ひ出/古事記(中)」
(2)山の頂の方。「本辺はあしび花咲き,―は椿花咲く/万葉 3222」
⇔本辺

末日

まつじつ【末日】
the last day[the end] <of May> .

末日

まつじつ [0] 【末日】
最後の日。物事の終わる日。特に,月の最後の日。「締め切りは九月―」

末書

まっしょ [0] 【末書】
もとの本を祖述した本。

末期

まつご【末期】
⇒臨終.〜の言葉 one's last[dying]words.〜の水を取る attend a person at his death.

末期

まつご [1] 【末期】
一生の終わりの時。「―の眼」

末期

まっき【末期】
the end;→英和
the last years[days];the last stage.〜的症状だ show signs of a downfall.→英和
〜の terminal <cancer> .→英和

末期

まっき [1] 【末期】
ある限られた期間の終わりの時期。「鎌倉時代―」

末期の水

まつごのみず [1][0] 【末期の水】
人の臨終に際して,そのくちびるをしめす水。死に水。

末期的

まっきてき [0] 【末期的】 (形動)
物事が終わりに近づいているさま。すっかりおとろえて救いがたいさま。「―症状を呈する」

末期養子

まつごようし [4] 【末期養子】
近世の武家で,家の断絶をまぬがれるため当主の危篤に際して急に願い出てする養子縁組。大名家の断絶が,浪人を大量発生させ,社会不安の原因となっていることから江戸幕府が,由井正雪の乱直後1651年より採用した相続救済制度。当主が五〇歳以下の場合に限って許された。急養子。

末木

うらき [0] 【末木】
樹木の先端。こずえ。
⇔本木(モトキ)
「本木にまさる―なし」

末末

すえずえ スヱズヱ [2] 【末末】
(1)のちのち。将来。行く末。副詞的にも用いる。「―どうなるか心配だ」
(2)子孫。後裔(コウエイ)。「歌よむといはれし―/枕草子 99」
(3)身分が低いこと。また,低い人。しもじも。「若く―なるは,宮仕へに立ち居/徒然 137」
(4)兄弟・一族などのうちで年下の者。「弟のきんだちも,又―の若きは/源氏(柏木)」

末松

すえまつ スヱマツ 【末松】
姓氏の一。

末松謙澄

すえまつけんちょう スヱマツ― 【末松謙澄】
(1855-1920) 政治家。豊前国生まれ。号,青萍。伊藤博文の女婿。内相・枢密顧問官を歴任。また,十数年をかけ「防長回天史」の編纂をすすめ,全一二巻を完成した。

末枯

すがり 【尽・末枯】
〔動詞「すがる(尽)」の連用形から〕
(1)盛りをすぎて衰えかかったもの。すがれ。「五十(イソジ)の花の―をば/浄瑠璃・道成寺現在蛇鱗」
(2)たかれた香木・薫物(タキモノ)の香りが盛りを過ぎて衰えたもの。また,たいた名残。たきがら。すがれ。「これは―もよろし/五月雨日記」
→火末(ヒズエ)

末枯る

すが・る 【尽る・末枯る】
■一■ (動ラ四)
(1)盛りが過ぎて衰える。「身用心の傾城買も,―・らぬうちに分別すべし/浮世草子・好色盛衰記 4」
(2)香りが盛りを過ぎ衰える。「―・らぬ内にとく聞かせ給へ/五月雨日記」
■二■ (動ラ下二)
⇒すがれる

末枯れ

すがれ [0] 【尽・末枯れ】
「すがり(尽)」に同じ。

末枯れ

うらがれ [0] 【末枯れ】
秋の末,草木の枝先や葉先が枯れてくること。[季]秋。《―の原をちこちの水たまり/虚子》

末枯れる

うらが・れる [0][4] 【末枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うらが・る
草木の枝先や葉先が枯れる。「―・れた中にも活々(イキイキ)とした自然の風趣(オモムキ)を克(ヨ)く表して居る/破戒(藤村)」

末枯れる

すが・れる [0] 【尽れる・末枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 すが・る
(1)草木などが,冬が近づいて枯れはじめる。「人は晩秋(オソアキ)の―・れて行くのに,気が付いても/うづまき(敏)」
(2)盛りがすぎて衰えはじめる。「―・れて見ゆれど,色ある花は匂ひ失せず/塩原多助一代記(円朝)」「瓜ガ―・ル/日葡」

末梢

まっしょう [0] 【末梢】
(1)物のはし。末端。
(2)ささいなこと。
(3)木の枝の先端。こずえ。

末梢的

まっしょうてき【末梢的】
trifling;→英和
trivial;→英和
insignificant.→英和

末梢的

まっしょうてき [0] 【末梢的】 (形動)
本筋から外れているさま。取り上げるに足りないさま。「―な問題」

末梢神経

まっしょうしんけい【末梢神経】
the peripheral nervous system;the peripheral nerve.

末梢神経系

まっしょうしんけいけい [0] 【末梢神経系】
中枢神経系と末端器官を結ぶ興奮の伝導路。脊椎動物では形態からは脳脊髄神経系と自律神経系に分けられ,機能的には運動神経系・感覚神経系・自律神経系に分けられる。
⇔中枢神経系

末次

すえつぐ スヱツグ 【末次】
姓氏の一。

末次平蔵

すえつぐへいぞう スヱツグヘイザウ 【末次平蔵】
(?-1630) 江戸初期の貿易家。長崎代官。名は政直。朱印状を得て,ルソン・シャムなどとの貿易に従事。

末次船

すえつぐぶね スヱツグ― [5] 【末次船】
朱印船の一。末次平蔵が朱印状を受け,安南・ルソン方面と貿易を行なった船。江戸時代初頭まで続いた。

末残

まつざん [2] 【末残】
月末や期末などの残高。預金や貸付金の残高管理などに使われる。
→平残(ヘイザン)

末段

まつだん [0] 【末段】
文章・物語などの最後の部分。

末永

すえなが スヱナガ 【末永】
姓氏の一。

末永雅雄

すえながまさお スヱナガマサヲ 【末永雅雄】
(1897-1991) 考古学者。大阪生まれ。高松塚古墳ほか多くの遺跡を発掘調査。関西大学教授,橿原考古学研究所所長を歴任。著「古墳の航空大観」

末法

まっぽう [0] 【末法】
〔仏〕 三時の一。仏法が行われなくなる時代。正法時(シヨウボウジ)・像法時(ゾウボウジ)を過ぎてのち一万年間の称。教法は存在するが,修行を行う者がなく同時に悟りの証も得られない時期。末法時。
→正法
→像法

末法思想

まっぽうしそう [5] 【末法思想】
〔仏〕 釈迦入滅後,五百年間は正しい仏法の行われる正法(シヨウボウ)の時代が続くが,次いで正しい修行が行われないため,悟りを開く者のない像法(ゾウボウ)の時代が一千年あり,さらに教えのみが残る末法の時代一万年を経て,教えも消滅した法滅の時代に至るとする考え。各時期の長さには諸説ある。「末法灯明記」などにより,日本では1052年を末法元年とする説が多く信じられた。平安末期から鎌倉時代にかけて広く浸透し,厭世(エンセイ)観や危機感をかきたて,浄土教の興隆や鎌倉新仏教の成立にも大きな影響を与えた。

末法灯明記

まっぽうとうみょうき マツポフトウミヤウキ 【末法灯明記】
仏教書。一巻。801年,最澄著と伝えるが疑わしく,おそらく偽書。鎌倉初期までに成立か。正・像・末の三時観に立ち,当時を末法に等しい像法時代の最後と規定し,無戒の比丘(ビク)を灯明として尊ぶべきことを説き,僧尼の統制に反対する。

末派

まっぱ [0] 【末派】
末の流派。末流。

末流

まつりゅう [0] 【末流】
〔「ばつりゅう」とも〕
(1)血筋の末。子孫。「源氏の―」
(2)流派の末。末派。
(3)末のもの。つまらぬ流派。
(4)末の世。末世。
(5)川の流れの末。下流。

末流

まつりゅう【末流】
a descendant (子孫);→英和
a follower (流派).→英和

末流

ばつりゅう [0] 【末流】
「まつりゅう(末流)」に同じ。

末無し川

すえなしがわ スヱナシガハ [4] 【末無し川】
川の下流が湖や海などに注がず,蒸発したり地下に吸収されたりして途中で消滅しているもの。内陸の乾燥地帯に見られる。尻(シリ)無し川。

末生り

すえなり スヱ― [0] 【末生り】
⇒うらなり(末生)

末生り

うらなり【末生り】
a fruit grown near the top end of the vine;→英和
[人]a pale-faced man.

末生り

うらなり [0] 【末生り・末成り】
(1)ウリなどで,蔓(ツル)の先の方になった実。時期おくれで味が悪い。
⇔本(モト)生り
「―の西瓜(スイカ)」
(2)顔色が悪く元気のない人。「―野郎」
(3)末の方の子。「―の子をばころがし育てなり/柳多留 55」

末男

まつなん [2] 【末男】
一番下のむすこ。すえの男の子。

末男

ばつなん [2] 【末男】
一番末のむすこ。

末盧国

まつらこく 【末盧国】
「魏志倭人伝」にみえる国。一支国と伊都国の間で,佐賀県松浦地方の玄海灘に面した唐津周辺と考えられる。

末矧

うらはぎ [0] 【末矧】
矢竹に矢羽根をつけて糸や紙で巻きつけた部分のうち,矢筈に近い方。
⇔本矧(モトハギ)

末社

まっしゃ [0] 【末社】
(1)本社に付属する小さな神社。摂社に次ぐ格式をもつもの。枝宮(エダミヤ)。
(2)〔大神(大尽)を取り巻く末社,の意から〕
遊里で客の機嫌を取り結ぶ人。たいこもち。幇間(ホウカン)。「買手を大神といひ,太鼓を―と名付け/浮世草子・元禄太平記」
(3)「末社間(アイ)」の略。

末社間

まっしゃあい [3] 【末社間】
間狂言(アイキヨウゲン)の一種。神能物などの中入りの間に末社の神として登場し,本社の縁起を語り,神徳をたたえて舞を舞うもの。「嵐山」「賀茂」などの曲にみえる。

末端

まったん【末端】
the (very) end.末端価格 the retail price;the street price (麻薬など).末端機構 the lowest unit <of an organization> .

末端

まったん [0] 【末端】
(1)一番はし。はしの部分。「指の―」
(2)組織などの中枢から遠く離れた部分。下部。「―にまで指令が行き届く」

末端価格

まったんかかく [5] 【末端価格】
商品が流通過程の末端,すなわち消費者の手に渡るときの価格。小売価格。生産者価格・卸売価格に対していう。

末端巨大症

まったんきょだいしょう [0][6] 【末端巨大症】
脳下垂体からの成長ホルモンが成人になってから過剰に分泌され,四肢の末端・下顎(アゴ)・唇・鼻などが肥大する疾患。脳下垂体の腫瘍(シユヨウ)が主な原因で,内臓肥大・脊柱湾曲・視力障害などを伴う。先端巨大症。末端肥大症。肢端肥大症。

末筆

まっぴつ [0] 【末筆】
手紙・文章などの末尾に書き加える文句。「―ながら皆様によろしく」

末筈

すえはず スヱ― [0] 【末筈・末弭】
弓を射るとき,上の方になる弭。うらはず。

末筈

うらはず [0] 【末筈・末弭】
弓の上部の筈。
⇔本筈(モトハズ)
→弓

末節

まっせつ [0] 【末節】
物事の重要でない部分。些細(ササイ)な事柄。「枝葉―」「―にこだわる」

末節

まっせつ【末節】
trifles;trivialities.〜にこだわる be meticulous;trouble oneself about trifles.

末紫

うらむらさき 【末紫】
紫色。歌などで,多く「恨む」にかける。「松にかかれる藤波の,―に咲ける色/平家 12」

末細り

すえほそり スヱ― [3] 【末細り】
さき細り。すえぼそり。

末葉

ばつよう 【末葉】
「まつよう(末葉)」に同じ。「鎌倉の権五郎景政が四代の―/保元(中)」

末葉

すえば スヱ― [0] 【末葉】
(1)草木の先端にある葉。
(2)子孫。後裔(コウエイ)。まつよう。「紅の園生の種や―まで/浄瑠璃・二つ腹帯」

末葉

まつよう [0] 【末葉】
〔「ばつよう」とも〕
(1)ある時代の終わりの頃。末期。「江戸時代―」
(2)子孫。末裔(マツエイ)。[日葡]

末葉

うらば 【末葉】
草木の先端の葉。「池のへの松の―に降る雪は五百重(イオエ)ふりしけ明日さへも見む/万葉 1650」

末裔

まつえい [0] 【末裔】
末の血筋。子孫。後裔。ばつえい。「源氏の―」

末裔

ばつえい [0] 【末裔】
⇒まつえい(末裔)

末裔

まつえい【末裔】
a descendant.→英和

末路

ばつろ [1] 【末路】
⇒まつろ(末路)

末路

まつろ [1] 【末路】
(1)一生涯のすえ。人生の終わり。「悲惨な―をたどる」
(2)物事の衰えたすえ。「王朝の―」

末路

まつろ【末路】
the last days;the end.→英和

末輩

まっぱい [0] 【末輩】
身分の低い者。また,技術などが劣っている者。軽輩。
〔多く,自分の謙称として用いる〕

末辺

すえへ スヱ― 【末辺・末方】
(1)先端の方。「本方は君を思ひ出,―は妹を思ひ出/古事記(中)」
(2)山の頂の方。「本辺はあしび花咲き,―は椿花咲く/万葉 3222」
⇔本辺

末造

まつぞう 【末造】
⇒ばつぞう(末造)

末造

ばつぞう [0] 【末造】
〔「礼記(郊特牲)」より。「造」は時代の意〕
末の世。末期。

末運

まつうん [0] 【末運】
すえの運。すえの運命。

末那識

まなしき [2] 【末那識】
〔仏〕
〔「末那」は梵語 manas の音訳〕
諸感覚や意識を統括して,自己という意識を生み出す心のはたらき。自己意識。空(クウ)の考えに反する誤った意識とされる。唯識思想の八識の第七。
→阿頼耶識(アラヤシキ)

末重籐

すえしげどう スヱ― [4] 【末重籐】
重籐の一種。握りより上の部分を密に籐で巻いたもの。
⇔本(モト)重籐

末野

すえの スヱ― [0] 【末野】
野のはずれ。のずえ。

末金鏤

まっきんる [3] 【末金鏤】
奈良時代の漆工芸技法で,金・銀のやすり粉を漆で模様を描いた上に蒔(マ)き,さらに漆を塗って乾かして研ぎ出したもの。正倉院の唐太刀に残る。のちの研(ト)ぎ出し蒔絵に相当する。

末長く

すえながく スヱ― [3] 【末長く】 (副)
これから先長く。「―お幸せに」

末長く

すえながく【末長く】
forever;→英和
for long.

末院

まついん [0] 【末院】
本山・本寺の支配下にある寺。末寺。

末項

まっこう [0] 【末項】
最後の項。特に有限数列の最後の項。

末頼もしい

すえたのもし・い スヱ― [6] 【末頼もしい】 (形)[文]シク すゑたのも・し
将来性がある。期待がもてる。「―・い子供」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

末頼もしい

すえたのもしい【末頼もしい】
promising;hopeful.→英和

末額

まっこう 【抹額・末額】
〔「まっかく」の転〕
中古,冠のへりに巻いた緋の絹の鉢巻。武官が冠のずれ落ちるのを防ぐために用いた。まこう。もこう。

末額

もこう 【抹額・末額】
⇒まっこう(抹額)

末黒

すぐろ 【末黒】
春,草木を焼いたあとが一面に黒くなっていること。また,その草木。「粟津野の―のすすきつのぐめば/後拾遺(春上)」

末黒野

すぐろの [0] 【末黒野】
春,枯れ草を焼いて一面に黒くなっている野原。[季]春。

ほん 【本】
■一■ [1] (名)
□一□
(1)書物。書籍。「―を読む」「漫画の―」「書いたものを一冊の―にまとめる」
(2)脚本。台本。「キャストより,―のよしあしが問題だ」
□二□
(1)もとになるもの。もとのもの。「物語・集など書き写すに―に墨つけぬ/枕草子 75」
(2)てほん。模範。「これをこそ今生にさとりをひらく―とはまうし候へ/歎異抄」
(3)基本。根本。「人は正直を―とする事,是神国のならはせなり/浮世草子・永代蔵 4」
(4)本当であること。「徳様は何やら訳(ワケ)の悪いこと有て,たんとぶたれさんしたと聞たが,―か/浄瑠璃・曾根崎心中」
■二■ (接頭)
名詞に付く。
(1)いま現に問題にしているもの,当面のものである意を表す。「―席」「―事件」
(2)それが話している自分にかかわるものであることを表す。「―大臣」
■三■ (接尾)
助数詞。
(1)細長い物の数を数えるのに用いる。「一―杉」「棒が三―」「牛乳五―」
(2)剣道・柔道などで,技(ワザ)の数を数えるのに用いる。「三―勝負」「一―とる」
〔「さんぼん」「いっぽん」などのように,撥音に続くときは濁音に,促音に続くときは半濁音になる〕

もと 【本・元】
■一■ [2][0] (名)
(1)(多く「元」と書く)物事が生ずるはじめの物や所。ことのおこり。はじめ。「―へさかのぼって考え直す」「火の―」「出版―」
(2)物事の根本をなすところ。根幹。基礎。土台。⇔末。《本》「―が枯れる」「農は国の―」「資料を―にして議論する」
〔基礎の意では「基」とも書く〕
(3)(「因」とも書く)原因。理由。「失敗は成功の―」「けんかの―はささいなことだった」「間違いの―」
(4)(「素」とも書く)原料。材料。《元》「大豆を―にして作る」「―を仕込む」
(5) [0]
もとで。もとね。元金。原価。《元》「―を取る」「―を割る」「―がかかる」
(6)草木の株または幹。
(7)和歌の上の句。
⇔末
「歌どもの―をおほせられて,『これが末いかに』と問はせ給ふに/枕草子 23」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)草木の株の数を数えるのに用いる。ほん。《本》「菊一―を植える」
(2)鷹狩りに使う鷹の数を数えるのに用いる。羽(ワ)。「鷹一―」

ほん【本(を出す)】
(publish) a book.→英和

本−

ほん−【本−】
(1) this[our] <school> .→英和
(2)[主要な]main <building,street> ;→英和
head <office> .→英和
(3)[本当の]real <silk> ;→英和
regular <course> .→英和

本つ

もとつ 【本つ】 (連語)
〔「つ」は「の」の意の格助詞〕
大もとの。主要な。本来の。

本つ国

もとつくに 【本つ国】
本国。故郷。「今遠く―を離れたり/日本書紀(継体訓)」

本つ香

もとつか 【本つ香】
本来備えている香。「―の匂へる君が袖ふれば/源氏(紅梅)」

本に

ほんに [1] 【本に】 (副)
(1)相手のことを認めたり,ほめたりする時に使う語。主に女性が用いる。ほんとうに。まことに。「―結構なお品ですこと」
(2)(博打(バクチ)で)一度に全部。「是がしまひぢやとて,―はる/咄本・鹿の巻筆」

本の

ほんの [0] 【本の】 (連体)
小さい,少ない,つまらないなど,謙遜の気持ちを表すための語。その名だけの。形だけの。「―おしるしです」「―形だけです」「―少したべる」

本の上

もとのうえ 【本の上】
以前の奥方。また,昔からの妻。「はなれ給ひし―は腹をきりて笑ひ給ふ/竹取」

本ネル

ほんネル [0] 【本―】
(綿ネルに対して)フランネルのこと。

本ビロード

ほんビロード [3] 【本―】
経(タテ)糸・緯(ヨコ)糸ともに絹糸で織ったビロード。本天。

本両替

ほんりょうがえ [3] 【本両替】
江戸時代,江戸・大坂の両替商のうち,金銀を主に扱い,資本が大きく信用も高かったもの。

本中

ほんちゅう [1] 【本中】
番付にのらない前相撲で,二連勝の白星(連勝して初めて一つの白星となる)二つをとった力士が進む地位。ここでさらに二連勝の白星二つをとると,新序と称して次の場所から番付の五段目にのる。

本丸

ほんまる [0] 【本丸】
城の曲輪(クルワ)の一。守城戦において最終拠点となる,最も重要な曲輪。本曲輪。
→二の丸
→三の丸

本主

ほんしゅ [1] 【本主】
〔「ほんじゅ」とも〕
(1)本来の所有主。「彼の寺の―太政大臣大友皇子の後胤/太平記 15」
(2)「本所{(1)}」に同じ。「決断所にて―安堵を給はれば/太平記 12」

本乳母

ほんうば [0] 【本乳母】
(守りだけをする抱き乳母に対して)授乳をする乳母。差乳母(サシウバ)。

本予算

ほんよさん [3] 【本予算】
国または地方公共団体の年間予算として当初に成立した基本の予算。当初予算。

本人

ほんにん [1] 【本人】
(1)その人自身。当事者。「―の印が必要です」
(2)張本人。首領。「城の―平野将監入道/太平記 6」

本人

ほんにん【本人】
(the person) himself[herself];→英和
the person in question;《法》the principal (代理人に対し).→英和
〜みずから personally;→英和
in person.

本仏

ほんぶつ [0] 【本仏】
〔仏〕
(1)永遠の昔から悟りを開いている仏。本門の仏。
(2)諸仏を統括する根本の仏。
(3)寺院などで本尊としてまつられる仏像。

本件

ほんけん [1] 【本件】
この件。この事件。「―は原審差し戻しとする」

本会

ほんかい 【本会】
(1) [1]
この会。
(2) [0]
本式の会。

本会議

ほんかいぎ [3] 【本会議】
(1)部会・委員会などに対して本式の会議。
(2)衆参両院において,全国会議員によって構成される会議のこと。「衆議院―」

本会議

ほんかいぎ【本会議】
[衆議院の]a plenary session.

本位

ほんい【本位】
a standard;→英和
a basis.→英和
自己〜の self-centered;egotistic.‖品質本位 quality first.

本位

ほんい [1] 【本位】
(1)考えや行動などの基本になるもの。基準になるもの。「国民経済を―とした政治」「自分―にものを考える」
(2)貨幣制度の基準。「金―」
(3)もとの位置。もとの位。「―に復する」
(4)勲位に対して普通の位。文位。「又―ある人,これを兼ねたるも有るべし/正統記(後醍醐)」

本位制度

ほんいせいど [4] 【本位制度】
一国の通価単位に関する秩序・体系。

本位記号

ほんいきごう [4] 【本位記号】
嬰(エイ)記号や変記号などの,変化記号を取り消す記号。音符の符頭の左側に「♮」をつけて示す。ナチュラル。
→変化記号

本位貨幣

ほんいかへい [4] 【本位貨幣】
価値が一定量の金属と関係づけられ,国家により無制限の通用力を与えられた鋳貨。

本位音

ほんいおん [3] 【本位音】
嬰(エイ)記号や変記号などで高さを変えられた音が,もとの幹音にかえされたもの。

本佐録

ほんさろく 【本佐録】
政道論書。一巻。著者は本多佐渡守正信とされるが未詳。藤原惺窩(セイカ)説もある。江戸初期の成立。徳川秀忠の下問に答える形式で,天道を説き,百姓の取り扱い方など為政者としての心得を述べる。

本体

ほんたい【本体】
the main body;substance.→英和

本体

ほんたい [1][0] 【本体】
(1)本当の姿や形。正体。「―を現す」
(2)〔哲〕
〔(ギリシヤ) noūmenon〕
移り変わる現象の根底にある不変の実体。超自然的な永遠恒常者。真実在。ヌーメノン。理体。
(3)神社や寺院にまつってある神体または本尊。
(4)中心となる事柄。主体。
(5)機械などの中心となる部分。「発電機の―の据え付けを終わる」

本体論

ほんたいろん [3] 【本体論】
⇒存在論(ソンザイロン)

本俵

ほんびょう 【本俵】
年貢や廻米の俵入れの時,標準となる分量の入った俵。

本俸

ほんぽう [1] 【本俸】
諸手当などを含まない,主となる俸給。本給。

本俸

ほんぽう【本俸】
a basic salary.

本元

ほんもと [0] 【本元】
本当のもと。いちばんのもと。「本家―」「詩は奇異譚の―にして/小説神髄(逍遥)」

本元服

ほんげんぷく [3] 【本元服】
半元服に対する本式の元服で,前髪を落として月代(サカヤキ)を剃(ソ)ること。元服。

本公事

ほんくじ 【本公事】
江戸時代の裁判手続き。金(カネ)公事に対する語で,利息を生じない金穀物品に関する訴訟をいう。
⇔金公事

本分

ほんぶん【本分(を尽す)】
(do) one's duty.

本分

ほんぶん [1] 【本分】
(1)その人が本来尽くすべきつとめ・義務。「学生の―」
(2)人やものに本来そなわっている性質。「和歌に師匠なしとは,和歌の―也/戴恩記」

本初

ほんしょ [1] 【本初】
〔「ほんじょ」とも〕
はじめ。もと。本源。本始。

本初子午線

ほんしょしごせん [5] 【本初子午線】
地球上の経度の原線となる子午線。イギリスの旧グリニッジ天文台跡を通る子午線のこと。
→子午線

本利

ほんり [1] 【本利】
元本と利息。本子。元利。

本刷

ほんずり [0] 【本刷(り)】
印刷で,本式に印刷すること。また,その印刷物。
→仮刷り

本刷り

ほんずり [0] 【本刷(り)】
印刷で,本式に印刷すること。また,その印刷物。
→仮刷り

本則

ほんそく [0] 【本則】
(1)正規の規則。基本となる規則。原則。本来のたてまえ。
(2)法令・規則などの主体となるところ。
⇔付則

本割

ほんわり [0] 【本割】
大相撲で,発表された取組表によって行われる正規の取組。優勝決定戦などは含まない。

本動詞

ほんどうし [3] 【本動詞】
補助動詞に対して,動詞本来の独立の用法の動詞。「食べてみる」の「みる」に対して「映画をみる」の「みる」の類。
⇔補助動詞

本務

ほんむ [1] 【本務】
本来のつとめ。本来の任務。「―に励む」

本務

ほんむ【本務】
one's regular job[business].

本勝手

ほんがって [3] 【本勝手】
(1)床の間で,床の間に向かって右方に床脇棚があるもの。右勝手。
(2)茶席で,亭主の座っている点前畳(テマエダタミ)の右方に客が着座する場合をいう。右勝手。
(3)生け花で,向かって左側を長く,右側を短くする花形。右長左短の花とも。
⇔逆勝手

本化

ほんけ [1] 【本化】
〔仏〕 日蓮宗で,本地仏,すなわち久遠実成(クオンジツジヨウ)の仏の教化をいう。

本占地

ほんしめじ [3] 【本占地】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。シメジ類の代表種。夏から秋にかけ,雑木林や原野の地面に叢生する。食用菌で栽培もされる。傘は山形,開くと平らになり,径6〜10センチメートル。初め灰色で,のち灰黒色・茶褐色に変わる。柄は白色で,高さは7〜10センチメートル,基部は膨らみ多少曲がる。
本占地[図]

本卦

ほんけ [0][1] 【本卦】
(1)生まれた年の干支(エト)。
(2)本人の生まれ年の干支をもとに算木で占う占い。
(3)「本卦還(ホンケガエ)り」の略。

本卦帰り

ほんけがえり [4] 【本卦還り・本卦帰り】
干支が一回りして生まれた年と同じ干支の年が再びめぐってくること。すなわち,数え年で六一歳になること。還暦。

本卦還り

ほんけがえり [4] 【本卦還り・本卦帰り】
干支が一回りして生まれた年と同じ干支の年が再びめぐってくること。すなわち,数え年で六一歳になること。還暦。

本名

ほんみょう [1] 【本名】
筆名・芸名・偽名などに対して,本当の名。実名。ほんめい。「―を名乗る」

本名

ほんみょう【本名】
one's real name.

本名

ほんめい [1][0] 【本名】
⇒ほんみょう(本名)

本名題

ほんなだい [3] 【本名題】
歌舞伎・浄瑠璃作品の正式な狂言題名。通称・俗称に対する。例えば,通称「髪結新三」の本名題は「梅雨小袖昔八丈」。本外題。

本命

ほんめい [0] 【本命】
(1)競馬や競輪などで一着になると予想されている馬や選手。「」印で表す。転じて,一般に最有力とみられている人。
⇔対抗
「次期社長の―と目される人」
(2)「ほんみょう(本命)」に同じ。

本命

ほんみょう [0] 【本命】
生まれた年の干支(エト)。ほんめい。

本命

ほんめい【本命】
the favorite (競馬の);→英和
a prospective winner (選挙の).

本命日

ほんみょうにち [3] 【本命日】
陰陽(オンヨウ)道で,生年の干支(エト)と同じ干支の日。病気・災難に注意しなければならないとする。

本命星

ほんみょうしょう [3] 【本命星】
(1)その人の生年に当たる星。北斗七星・金輪星・妙見星のいずれかをいう。
(2)九星占いで,その人の生年に,中央に位置する星。一白水星・二黒土星など。

本命的殺

ほんみょうてきさつ [0] 【本命的殺】
暦の九星で最悪とされる方位で,本命と反対の方角。この方向に普請・建築・婚姻などをすると災いがあるとされる。

本命道場

ほんみょうどうじょう [5] 【本命道場】
天子の本命星を祈念して国家を鎮護するための道場。

本品

ほんぴん 【本品】
(1) [1]
この品物。「割引は―限り」
(2) [0]
本体の品物。

本員

ほんいん [1] 【本員】 (代)
一人称。議員・委員・会員などが自分をさしていう語。

本善

ほんぜん [0] 【本善】
人の本来的な善である性質。

本営

ほんえい [0] 【本営】
総大将・司令官のいる軍営。本陣。

本四連絡橋

ほんしれんらくきょう 【本四連絡橋】
瀬戸内海を横切り,本州と四国を結ぶ橋。三つのルートが計画され,うち児島・坂出ルートは1988年(昭和63)瀬戸大橋の完成により開通。残りの神戸・鳴門ルート,尾道・今治ルートは建設中。本州四国連絡橋。

本因坊

ほんいんぼう ホンインバウ 【本因坊】
江戸時代,囲碁の一流派。囲碁で幕府に仕え,囲碁の家元となった。京都寂光寺の僧坊本因坊に起居した日海が囲碁の名手で,本因坊算砂(サンサ)と称したのに始まる。門人中技芸卓抜なものが名称を継承したが,1939年(昭和14)二一世秀哉が引退して後はタイトルの一つとなる。

本図

ほんず 【本図】
(1) [0]
もとの図。原図。
(2) [1]
話題にしている,この図。

本国

ほんごく【本国】
one's own country.本国政府 the home government.

本国

ほんごく [1] 【本国】
(1)その人の国籍のある国。
(2)植民地ではない,その国固有の領土。「―政府」
(3)ふるさと。故郷。

本国持

ほんくにもち 【本国持】
江戸時代,国持の中で一国以上を領有したもの。前田・島津・毛利・池田(備前)・池田(因幡(イナバ))・蜂須賀・黒田・浅野・山内・宗の一〇家。

本国法

ほんごくほう [4] 【本国法】
当事者が国籍を有する国の法律。

本国織

ほんごくおり [0] 【本国織】
日本で織られた婦人用の帯地。
〔中国製が上質とされた近世中頃から明治30年頃まで用いられた語〕

本圀寺

ほんこくじ 【本圀寺】
京都市山科区にある日蓮宗の寺。山号,大光山。日蓮宗四大本山の一。日蓮が住んだ鎌倉松葉ヶ谷の法華堂に始まる。1345年日静が京都に移転。1536年天文の法乱で焼かれたがのち下京区柿本町に再興。1969年(昭和44)現在地に移る。

本圃

ほんぽ [1] 【本圃】
苗床で育てた苗を移し植え,収穫まで植えておく畑。

本土

ほんど [1] 【本土】
(1)本国。
(2)おもな国土。離島や属国などに対していう。
(3)仏土。浄土。

本土

ほんど【本土】
the mainland.→英和

本土佐

ほんとさ [0] 【本土佐】
(1)土佐(高知県)産の上質のかつおぶし。本土佐節。
(2)上質の土佐半紙。

本土空襲

ほんどくうしゅう [1] 【本土空襲】
太平洋戦争の末期に本格化した米軍機による日本本土に対する空爆。日本各地に B 29 などによる焼夷弾(シヨウイダン)爆撃などが行われ,甚大な被害を与えた。

本地

ほんち [1] 【本地】
(1)この土地。当地。
(2)もとの地。本国。
(3)「本知」に同じ。
→ほんじ(本地)

本地

ほんじ [1] 【本地】
(1)仏・菩薩(ボサツ)の本来の姿。衆生(シユジヨウ)を救うためにとる神などの仮の姿を垂迹(スイジヤク)と呼ぶのに対していう。
→本地垂迹説
(2)本来の姿。物の本源。「人はまことあり。―尋ねたるこそ心ばへをかしけれ/堤中納言(虫めづる)」
(3)正気。本心。「酔ひても―忘れずとて/御伽草子・酒呑童子」
(4)漆器の下地の一。水を入れずに下地用の粉末と漆を混ぜたものを塗り重ねてゆく最も丈夫なもの。本地塗り。

本地仏

ほんじぶつ [3] 【本地仏】
本地垂迹説により,神の本地であるとされる仏。菩薩。

本地垂迹説

ほんじすいじゃくせつ [1][1][4] 【本地垂迹説】
本地である仏・菩薩が,救済する衆生(シユジヨウ)の能力に合わせた形態をとってこの世に出現してくるという説。日本では神道の諸神を垂迹と考える神仏習合思想が鎌倉時代に整備されたが,その発生は平安以前にさかのぼる。垂迹である神と,本地である仏・菩薩との対応は必ずしも一定していない。

本地物

ほんじもの [0] 【本地物】
本地垂迹思想を基盤に成立した文芸作品。鎌倉時代の神・仏・社寺の縁起,高僧伝,室町時代の御伽草子の一類,江戸時代の神・仏・社寺の縁起を基にした語り物・読本など。狭義には,「物臭太郎」「梵天国」「熊野の本地」など御伽草子のものをさす。

本地身

ほんじしん [3] 【本地身】
密教の仏身説で,宇宙の根源そのものである毘盧遮那(ビルシヤナ)仏の法身をいう。本地法身。
⇔加持身

本坊

ほんぼう [1][0] 【本坊】
(1)(子院に対して)本院のこと。
(2)寺で,住職の住む所。

本坑

ほんこう [0] 【本坑】
鉱山の主となる坑道のあるところ。また,その坑道。

本城

ほんじょう [0] 【本城】
(1)支城に対し,領主が本拠としている城。根城。
(2)城の総構(ソウガマ)えのうちで中心的な部分の称。本丸。

本堂

ほんどう [1] 【本堂】
寺院で,本尊を安置してある建物。真言宗で金堂,天台宗で中堂,禅宗で仏殿,浄土宗で御影堂,真宗で阿弥陀堂をいう。

本堂

ほんどう【本堂】
the main[inner]temple;the main hall.

本堅地

ほんかたじ [3] 【本堅地】
漆器の下地の一。砥粉(トノコ)などの粉末を練り合わせ,粘土のようにしたものに生漆を混ぜて塗った堅牢なもの。また,そのように塗った漆器。

本堤

ほんてい [0] 【本堤】
(副堤に対し)主要な堤防。

本場

ほんば【本場】
the home <of beer> ;→英和
the best place <for> .

本場

ほんば [0] 【本場】
(1)あるものの主な産地。よい品の産地。「カキは広島が―だ」
(2)物事が盛んに本式に行われている場所。「ファッションの―」「―仕込みの芸」
(3)証券・商品取引所の午前の立ち会い。前場(ゼンバ)。

本場所

ほんばしょ【本場所】
a regular sumo tournament.

本場所

ほんばしょ [0] 【本場所】
力士の番付の地位・給料を決定する正式の相撲の興行。一・五・九月を東京で,三月を大阪で,七月を名古屋で,一一月を福岡と計六場所,一五日間ずつの取組が行われる。

本場物

ほんばもの [0] 【本場物】
本場から産出する品物。

本塁

ほんるい【本塁】
《野》the home base.本塁打 <hit> a home run;a homer.→英和

本塁

ほんるい [1][0] 【本塁】
(1)本拠となる城・砦(トリデ)。ねじろ。根拠地。「敵の―を陥れる」
(2)野球で,打者が投手の投球を打ち,また,走者が各塁を回ってここに戻ると一得点が認められる塁。ホーム-ベース。ホーム-プレート。

本塁打

ほんるいだ [3] 【本塁打】
野球で,エラーなしに,打者が各塁を回って本塁まで帰ることのできたヒット。外野のフェンスを越えたフェア-フライは本塁打になる。ホーム-ラン。ホーマー。

本塗

ほんぬり [0] 【本塗(り)】
漆などを,省略せずに本式に塗ること。また,その塗り方。

本塗り

ほんぬり [0] 【本塗(り)】
漆などを,省略せずに本式に塗ること。また,その塗り方。

本夕

ほんせき [1] 【本夕】
今晩。今夕。

本多

ほんだ [0] 【本多・本田】
「本多髷(マゲ)」の略。「髪は―に銀ぎせる/滑稽本・根南志具佐」

本多

ほんだ 【本多】
姓氏の一。

本多光太郎

ほんだこうたろう 【本多光太郎】
(1870-1954) 物理学者・冶金(ヤキン)学者。愛知県の生まれ。東大卒。東北大で,金属材料研究所を創設。KS 鋼・新 KS 鋼を発明。

本多利明

ほんだとしあき 【本多利明】
(1744-1820) 江戸後期の経世家。越後の人。江戸に出て数学・天文学・蘭学・地理・航海術を修め私塾を開く。蝦夷(エゾ)を含む日本各地を踏査する一方,西欧事情を研究。開国・外国貿易・北防の急務を説いた。著「経世秘策」「西域物語」「経済総論」など。

本多弘吉

ほんだひろきち 【本多弘吉】
(1906-1982) 地震学者。鳥取県生まれ。中央気象台(現,気象庁)に入り,のち東北大教授・東大教授。地震の発震機構の研究において,世界にさきがけ,二組みの偶力モデルを提唱し確立した。

本多忠勝

ほんだただかつ 【本多忠勝】
(1548-1610) 安土桃山・江戸初期の大名。通称,平八郎。三河の人。徳川家康に仕え,徳川四天王の一人。幕府創業の功臣として,伊勢桑名城一五万石を領した。

本多正信

ほんだまさのぶ 【本多正信】
(1538-1616) 江戸初期の大名。三河の人。佐渡守。一時,一向一揆に荷担して徳川家康に離反,許されて再仕ののち,江戸城の経営に参画するなど草創期の幕政に参与。家康最高の謀臣とされる。

本多正純

ほんだまさずみ 【本多正純】
(1565-1637) 江戸初期の大名。正信の長男。草創期の幕政に敏腕をふるい,宇都宮城主となったが,将軍秀忠の勘気を受け,出羽由利に配流された。

本多重次

ほんだしげつぐ 【本多重次】
(1529-1596) 安土桃山時代の武将。通称,作左衛門。鬼作左と呼ばれる。徳川氏の臣として清康・広忠・家康の三代に仕えた。陣中から妻にあてた「一筆啓上,火の用心,おせん泣かすな,馬肥やせ」という簡潔な手紙文で有名。

本多静六

ほんだせいろく 【本多静六】
(1866-1952) 林学者。埼玉県生まれ。東大教授。我が国最初の林学博士。国立公園の設置に尽力した。主著「本多造林学」

本多頭

ほんだあたま 【本多頭】
本多髷(マゲ)に結った頭。「―のはけあんばい/滑稽本・浮世風呂(前)」

本多風

ほんだふう [0] 【本多風】
本多髷を結った髪形。「大そうな髪ぢや,所謂―ぢやの/洒落本・遊子方言」

本多髷

ほんだまげ [3] 【本多髷】
(1)〔本多忠勝の家中で流行したことから〕
男子の髪形の一。中ぞりを大きくし,髷を細く高く結い,鬢(ビン)は油をつけずに櫛(クシ)を入れて毛筋を通し,後ろの方に油をつけて巻くもの。江戸時代,明和・安永年間(1764-1781)頃,通人の間で大いに流行した。ほんだわげ。
(2){(1)}をとり入れて,主に遊女の間に流行した髪形。髷尻を高く結ったもの。
本多髷(1)[図]

本天

ほんてん [0] 【本天】
〔「天」はビロードの当て字「天鵞絨」の略〕
「本ビロード」に同じ。

本奉行

ほんぶぎょう [3] 【本奉行】
鎌倉・室町時代,訴訟事件に主任としてあたった奉行。

本妙寺

ほんみょうじ ホンメウ― 【本妙寺】
熊本市花園町にある日蓮宗の寺。山号,発星山。1585年に加藤清正が大坂に創建。1600年熊本城内に移り,清正没後現在地に再移転。清正の廟(ビヨウ)がある。

本妙法華宗

ほんみょうほっけしゅう ホンメウ― 【本妙法華宗】
日蓮宗勝劣派に属す一派。派祖は日真。本山は京都の本隆寺。1488年本隆寺派として成立。1898年(明治31),本妙法華宗と改称。現在は,法華宗真門流。

本妻

ほんさい【本妻】
a[one's](lawful) wife.

本妻

ほんさい [0] 【本妻】
(1)正式の妻。正妻。
⇔内妻
(2)もとからの妻。古くからの妻。「―ども皆忘れ侍りて/宇津保(春日詣)」

本姓

ほんせい【本姓】
one's original family name.

本姓

ほんせい [1] 【本姓】
(1)もとの姓。生家の名字。
(2)筆名・芸名・偽名に対して,本当の姓。ほんみょう。

本子

ほんこ 【本子】
(1)実子。本当の子。「その―より己れをば大切にせしかひもなく/浄瑠璃・二枚絵草紙(中)」
(2)江戸時代,色子(イロコ)などに対し,舞台に立って芝居する若衆。舞台子。「耳すこし小さくて,―には仕たてがたし/浮世草子・胸算用 4」

本字

ほんじ [0] 【本字】
(1)(仮名文字に対して)漢字。
(2)略字に対して,正体の漢字。
(3)ある漢字のもととなった漢字。

本学

ほんがく [1] 【本学】
この学校。特に,大学についていう。

本宅

ほんたく [0] 【本宅】
(別宅などに対し)ふだん住む家。本邸。

本宅

ほんたく【本宅】
one's home.

本官

ほんかん 【本官】
■一■ [0] (名)
(1)見習いや臨時の雇いではなく正式に任用された官職。
(2)兼官に対し,その人の本来の官職。
(3)もとの官職。
■二■ [1] (代)
一人称。軍人・警官・公務員など,官職にあるものが自分をさしていう語。

本宮

ほんぐう [3] 【本宮】
神霊を他に分けてまつった時の,もとの神社。特に,熊野本宮(熊野三社)をさしていうことがある。本社。もとみや。
⇔別宮

本宮

もとみや [0][2] 【本宮】
祭神の鎮座する根本の社。別宮・奥宮に対していう。ほんぐう。本社。

本宮

もとみや 【本宮】
福島県中部,安達(アダチ)郡の町。郡山市の北に接する。奥州街道の旧宿駅。

本家

ほんけ [1] 【本家】
(1)一門・一族の主となる家筋。おおもとの家筋。
(2)分家から見て,分かれ出たもとの家。
⇔分家
⇔末家
(3)荘園の領家(領主)の上にある名義上の荘園領所有者。

本家

ほんけ【本家】
the head house[family];the original maker (製造元).

本家本元

ほんけほんもと [1] 【本家本元】
本家を強調して言う語。おおもと。

本富

ほんとみ [0] 【本富】
江戸時代,幕府の許可を得て寺社などが売った富くじ。
→影富(カゲトミ)

本寺

ほんじ [1] 【本寺】
「ほんざん(本山)」に同じ。

本尊

ほんぞん [1] 【本尊】
(1)一寺一堂の信仰の中心としてまつられている,仏・菩薩の像や曼荼羅(マンダラ)など。
(2)その事柄について中心となる人物。肝腎(カンジン)の人物。当人。本人。「御―はそっちのけで,まわりの者だけがやいのやいの言う」

本尊

ほんぞん【本尊】
the principal image.

本局

ほんきょく【本局】
a head[main]office.

本局

ほんきょく 【本局】
(1) [0]
支局に対して主となる局。
(2) [1]
郵便局・放送局・薬局などで,この局。
(3) [1]
囲碁・将棋の対局で,この局。

本居

もとおり モトヲリ 【本居】
姓氏の一。

本居内遠

もとおりうちとお モトヲリウチトホ 【本居内遠】
(1792-1855) 江戸後期の国学者。名古屋の人。号,木綿垣(ユウガキ)・榛園など。豊穎(トヨカイ)の父。本居大平について国学を学び,のちその養子となる。考証を主とした学風で,紀州侯に仕え「紀伊国続風土記」などの編纂(ヘンサン)に従事した。著「古学本教大意」など。

本居大平

もとおりおおひら モトヲリオホヒラ 【本居大平】
(1756-1833) 江戸後期の国学者。伊勢松阪の人。号,藤垣内(フジノカキツ)。宣長の門に入り,のちその養子となる。紀州侯に仕え国学を講じ,宣長の学問を普及させた。著「藤垣内集」「有馬日記」「古学要」「神楽歌新釈」など。

本居宣長

もとおりのりなが モトヲリ― 【本居宣長】
(1730-1801) 江戸中期の国学者。伊勢松阪の人。芝蘭・舜(春)庵・中衛と号し,鈴屋(スズノヤ)と称す。医者を開業する一方,古典研究を行い語句・文章の考証を中心とする精密・実証的な研究法により,古事記・源氏物語など古典文学の注釈や漢字音・文法などの国語学的研究にすぐれた業績を残した。また,復古思想を説いて儒教を排し,国学の思想的基礎を固めた。国学四大人の一人。著「古事記伝」「源氏物語玉の小櫛」「古今集遠鏡」「漢字三音考」「てにをは紐鏡」「詞の玉緒」「玉勝間」など。

本居春庭

もとおりはるにわ モトヲリハルニハ 【本居春庭】
(1763-1828) 江戸後期の国学者。伊勢松阪の人。号,後鈴屋(ノチノスズノヤ)。宣長の長男。父の学問を継ぎ,国語学史上に大きな功績を残した。眼病を患い失明したため家督を父の養子大平に譲り,自らは後進の指導に専念した。著「詞八衢」「詞通路」など。

本居豊穎

もとおりとよかい モトヲリトヨカヒ 【本居豊穎】
(1834-1913) 江戸後期・明治初期の国学者・歌人。紀伊の生まれ。内遠の子。神道大教正。文学博士。帝国学士院会員。東京女子高等師範教授・御歌所寄人などを歴任。著「秋屋集」「本居雑考」「諄辞集」「古今集講義」など。

本居長世

もとおりながよ モトヲリ― 【本居長世】
(1885-1945) 作曲家。東京生まれ。東京音楽学校卒。豊穎(トヨカイ)の孫。日本音楽と西洋音楽の融合をはかり,多くの歌曲・童謡を作曲。童謡「十五夜お月さん」「お山の大将」「青い目の人形」「赤い靴」など。

本屋

ほんや【本屋】
<米> a bookstore[ <英> bookshop](店);→英和
a bookstall (屋台の);→英和
a publisher (出版社・人);→英和
a bookseller (人).→英和

本屋

ほんおく [0] 【本屋】
建物の主要な部分。ほんや。

本屋

ほんや [1] 【本屋】
(1)本を売る店,また人。出版社をいうこともある。書店。書肆(シヨシ)。
(2)主要な建物。おもや。ほんおく。
(3)映画や演劇関係で,脚本家・台本作家・シナリオ-ライターをいう。

本屋学問

ほんやがくもん [5] 【本屋学問】
書名は知っているが内容は知らない,うわべだけの学問。外題(ゲダイ)学問。

本展

ほんてん 【本展】
(1) [0]
一般に公開する展示会・展覧会。
(2) [1]
この展示会。この展覧会。

本属

ほんぞく [0] 【本属】 (名)スル
(1)本来所属していること。
(2)律令制で,その人の生まれ育った土地・家。

本属長官

ほんぞくちょうかん [5] 【本属長官】
旧制で,官吏の進退賞罰をつかさどる身分上の,または指揮監督権をもつ職務上の長官。所轄庁の長。

本山

ほんざん【本山】
a head temple.

本山

もとやま 【本山】
姓氏の一。

本山

ほんざん [1] 【本山】
(1)一宗一派の中枢となって末寺を取り締まる寺。本寺。
→総本山
(2)この寺。当山。本寺。

本山彦一

もとやまひこいち 【本山彦一】
(1853-1932) 新聞経営者。熊本の人。「大阪毎日新聞」相談役を経て1903年(明治36)社長に就任。「東京日日新聞」を買収,「毎日新聞」が全国紙として発展する基をつくった。

本山派

ほんざんは 【本山派】
修験道の一派。京都の聖護院の管轄に属した天台修験。派祖は増誉。聖護院派(シヨウゴインハ)。
→当山派

本山衆

ほんざんしゅう [3] 【本山衆】
〔仏〕 本山派に属する山伏たち。
→当山衆

本島

ほんとう 【本島】
(1) [1][0]
列島・群島の中でおもな島。「沖縄―」
(2) [1]
今,話題にしている,この島。

本州

ほんしゅう [1] 【本州】
日本列島の主部をなす最大の島。東北・関東・中部・近畿・中国の五地方からなる。

本州

ほんしゅう【本州】
Honshu;the Mainland.

本州四国連絡橋

ほんしゅうしこくれんらくきょう 【本州四国連絡橋】
⇒本四連絡橋(ホンシレンラクキヨウ)

本工

ほんこう [0] 【本工】
(臨時工・社外工に対して)本社に常用労働者として直接雇用された者。常用工。

本巻

ほんかん 【本巻】
(1) [0]
全集などの本体となる巻。
⇔別巻
(2) [1]
この巻。この本。

本帆

ほんぽ [1] 【本帆】
和船の船体中央に張る大きな帆。船首に張る小型の弥帆(ヤホ)や中帆(ナカホ)に対するもの。

本師

ほんし [1] 【本師】
〔仏〕
(1)根本の教師。特に,釈迦如来をさしていう。
(2)祖師など,信仰上強い結び付きのある僧。
(3)僧となるとき,戒を授けた僧。

本幕

ほんまく [0] 【本幕】
(1)能または狂言で,役者の舞台への出入りに際して,二人の後見が揚げ幕を完全に上まで揚げること。
→半幕
→片幕
(2)家紋をつけた幕。

本年

ほんねん [1] 【本年】
今年。

本年

ほんねん【本年】
this year.本年度 the current year.

本年度

ほんねんど [3] 【本年度】
今の年度。今年度。

本庁

ほんちょう 【本庁】
(1) [0][1]
支庁その他出先機関などに対して中心となる庁。中央官庁。
(2) [1]
この庁。

本庄

ほんじょう ホンジヤウ 【本庄】
埼玉県北部,利根川中流南岸にある市。近世,中山道の宿駅。近代には生糸・絹織物の生産地。

本庄

ほんじょう ホンジヤウ 【本庄】
姓氏の一。

本庄繁

ほんじょうしげる ホンジヤウ― 【本庄繁】
(1876-1945) 陸軍軍人。十五年戦争の口火となった柳条湖事件当時の関東軍司令官。のち軍事参議官・侍従武官長を歴任。敗戦後自決。

本床

ほんどこ [0] 【本床】
本式につくった床の間。柱はすべて面取りをした角材を用い床框(トコガマチ)を取り付け,畳敷きとし,床脇に違い棚と付書院を備える。

本店

ほんてん 【本店】
(1) [0]
主要な営業をする店。営業の本拠となる店。本舗。
⇔支店
(2) [1]
自分が属している,この店。当店。

本店

ほんだな [1][0] 【本店】
ほんてん。元店(モトダナ)。

本店

ほんてん【本店】
the head office.

本座

ほんざ [0] 【本座】
(1)本来の座席。相応の席。「御―ニナオラセラレイ/日葡」
(2)納言・参議などをやめたあと,前官相当の礼遇を賜って,その身分相応の座につかせること。
(3)田楽や猿楽などで,新しくできた新座に対してもとから存在した座をいう称。

本建築

ほんけんちく [3] 【本建築】
間に合わせでない,本式の建築。本普請。

本建築

ほんけんちく【本建築】
a permanent building.

本式

ほんしき [0] 【本式】 (名・形動)[文]ナリ
(1)省略したりしない,きちんとしたやり方。また,そのさま。正式。「―な作法」
→略式
(2)遊び半分などでなく本格的であること。「―に参加するつもりはない」
(3)
⇒連歌本式

本式の

ほんしき【本式の(に)】
regular(ly);→英和
formal(ly).→英和

本弭

もとはず [0] 【本筈・本弭】
弓の下部の筈。
⇔末筈(ウラハズ)
→弓

本当

ほんと [0] 【本当】 (名・形動)
「ほんとう(本当)」の転。会話語として使われる。「え,―か」「―の話はこうなんだ」

本当

ほんとう [0] 【本当】 (名・形動)[文]ナリ
(1)まちがっていたり,うそであったりしない・こと(さま)。真実。事実。本物。ほんと。
⇔うそ
「―のことを言う」「その話は―だ」「―を言うと,私は行きたくない」「それは―なのか」「―の友達」
(2)本来そうあるべきであること。当然なすべきこと。「体が―ではない」「―はこちらがあやまらなければならない」「代理でなくて本人が来るのが―だ」

本当に

ほんとうに 【本当に】 (副)
実に。まったく。まことに。ほんとに。「―うれしい」「―困ったものだ」

本当の

ほんとう【本当の】
[真の]true;→英和
real;→英和
[本物の]genuine.→英和
〜に truly;→英和
really;actually.→英和
〜にする believe;→英和
take <a person's word> seriously.〜は in fact;[実は]to tell the truth.→英和
〜らしい probable.→英和

本影

ほんえい [0] 【本影】
大きさをもつ光源からの光が物体によってさえぎられてできる影のうち,光が全く当たらないために暗くなった内側の部分。光が部分的に到達する半影と区別していう。
→半影

本役

ほんやく [0] 【本役】
(1)中世・近世,領民が領主に対し負担する課役の基準となるべく,あらかじめ定められた課役の数量。実際の課役は,その定量から,何割かを免除する形で行われた。
(2)江戸時代,本百姓に課される課役。
(3)その役者の個性・芸風にあった自己本来の役。「やつし方の―ではねえわ/滑稽本・八笑人」

本御影

ほんみかげ [3] 【本御影】
兵庫県神戸市御影港付近から産する,淡紅色で良質の花崗(カコウ)岩。

本復

ほんぷく [0] 【本復】 (名)スル
〔古くは「ほんぶく」とも〕
(1)病気がすっかりよくなること。全快。「長患いが―する」
(2)以前の身分や財産を取り戻すこと。
(3)配流の地から故国に帰されること。[日葡]

本心

ほんしん【本心】
one's intention (意図); <speak> one's mind.〜は at heart.

本心

ほんしん [1][0] 【本心】
(1)いつわり飾らない心。ほんとうの心。「―を明かす」「―から憎んでいるのではない」
(2)本来の正しい心。良心。「悔いて―に立ち返る」
(3)〔「ほんじん」とも〕
正気。「―ヲウシナウ/日葡」
(4)生まれつき。本性。「―曲つた釣針に/浄瑠璃・信州川中島」

本志

ほんし [1] 【本志】
本当のこころざし。「―を遂げる」

本性

ほんしょう [1] 【本性】
〔古くは「ほんじょう」とも〕
(1)生まれつきの性質。本来の性質。「―を暴露する」「―を現す」
(2)正気。本心。「―ヲウシナウ/日葡」

本性

ほんせい【本性】
⇒本性(ほんしよう).

本性

ほんせい [1] 【本性】
「ほんしょう(本性)」に同じ。

本性

ほんしょう【本性】
one's nature.〜を現わす reveal oneself.

本意

ほい [1] 【本意】
〔「ほんい」の撥音「ん」の無表記〕
ほんとうの考え。本来の目的。ほんい。「この人の宮仕への―,必ず遂げさせ奉れ/源氏(桐壺)」
→本意無い(形)

本意

ほんい【本意】
one's real intention;one's original purpose.〜ならずも against one's will.

本意

ほんい [1] 【本意】
〔古くは「ほい」とも〕
(1)本来の意図や気持ち。本当の考え。真意。「相手の―がどの辺にあるかわからない」「―から出た言葉ではない」
(2)もとからの考え。本来の望み。本懐。「―を遂げる」
(3)本当の意味。本義。
(4)和歌・連歌・能楽・俳諧用語。そのものの本来的な性質・あり方・情趣のこと。春の月はおぼろにかすむものとする類。本情。

本意無い

ほいな・い [3] 【本意無い】 (形)[文]ク ほいな・し
(1)期待はずれだ。飽き足りない。「お糸さんは…顔も見せない。私は何となく―・かつた/平凡(四迷)」
(2)本来の意向に反する。不本意である。「かへすがへす―・くこそ覚え侍れ/竹取」

本態

ほんたい [0] 【本態】
本当のようす。本来の姿。

本態性

ほんたいせい [0] 【本態性】
〔医〕 原因が不明であるが,特定の症状や病態をきたす状態。本態性高血圧症・本態性高体温症など。

本懐

ほんかい [0][1] 【本懐】
本来の望み。本望。本意。「―を遂げる」「男子の―これに過ぐるものはない」

本懐である

ほんかい【本懐である】
It is one's great pleasure <to do> .

本懸魚

おもげぎょ [3] 【本懸魚】
破風(ハフ)の拝みの下にある懸魚。拝み懸魚。
→懸魚

本成り

もとなり [0] 【本生り・本成り】
植物の幹やつるのもとに近い方に実のなること。また,その実。
⇔末(ウラ)生り

本成寺

ほんじょうじ ホンジヤウ― 【本成寺】
新潟県三条市にある法華宗陣門流の総本山。山号,長久山。1297年日印の開創,日朗の開山。江戸時代に本成寺と本圀寺に分裂。1876年(明治9)日蓮宗本成派を称し,さらに98年に法華宗を公称。

本所

ほんじょ [1] 【本所】
(1)荘官の人事や年貢・公事の増減を最終的に決定しうる地位にある荘園領主。
(2)しばしば武家法のなかで,荘園領主・知行国主一般をさす。
(3)中世における職人・商人座の名目上の支配者となることによって利益の一部を収取する貴族・寺社。
(4)蔵人所に属する滝口の詰め所。または院を警衛する武士の伺侯する武者所。

本所

ほんじょ 【本所】
東京都墨田区の南部の商工業地区。もと,両国・錦糸町・東駒形一帯を含む本所区をなした。

本手

ほんて [0] 【本手】
(1)勝負事などで,その場面での筋の通った手。
(2)正式。本式。「―の粋といふは…座上へ請ずる事なかれ/浮世草子・男色十寸鏡」
(3)その道のくろうと。本職。「馬場聞いて―よりはましなりと誉めらるる/甲陽軍鑑(品三五)」
(4)〔「ほんで」とも〕

 (ア)邦楽(主に地歌・箏曲)で,その曲本来の旋律。
⇔替手

 (イ)「本手組」のこと。
⇔破手(ハデ)

 (ウ)三味線組歌全体(本手組と破手組)の別称。三味線本手。「素人の珍重がらぬ物,―のこうたぞかし/浮世草子・置土産 5」

本手組

ほんてぐみ [0] 【本手組】
三味線組歌の分類の一。最古の作とされる「琉球組」ほか七曲をさす。石村・虎沢検校(ケンギヨウ)の名が伝わる。
⇔破手組

本拍子

もとびょうし [3] 【本拍子】
宮中の御神楽(ミカグラ)で演奏される神楽歌の奏者のうちの本方(モトカタ)の主唱者。
⇔末拍子

本拠

ほんきょ【本拠】
the headquarters;→英和
the base (根拠地).→英和

本拠

ほんきょ [1] 【本拠】
活動の主なよりどころ。また,その場所。根拠。「東京に―を置く」

本拠地

ほんきょち [3] 【本拠地】
本拠とする場所。

本拳

ほんけん [0] 【本拳】
拳の一種。二人が対座して互いに右手の五指をすばやく屈伸させ,両方の出した指数の合計を先に言い当てた者を勝ちとする。長崎拳。

本数

ほんすう [3] 【本数】
助数詞「本(ホン)」でかぞえるものの数。「バスの―」「鉛筆の―を数える」

本敷

ほんじき [0] 【本敷】
本証拠金の通称。本証。

本文

ほんもん [1] 【本文】
(1)注釈などに対し,その対象になっているもとの文章。ほんぶん。
(2)書物のうちで,さし絵・序文などを除いた,主となっている文。ほんぶん。
(3)古典などにある,よりどころとすべき文句。「身を全うして君に仕ふといふ―あり/平家 1」

本文

ほんぶん【本文】
the text <of a book> .→英和

本文

ほんぶん [1] 【本文】
「ほんもん(本文)」に同じ。

本文批判

ほんもんひはん [5] 【本文批判】
〔text critic〕
古典の数種の異本を比較研究して,原典に近い最良の本文を定めようとすること。本文批評。テキスト-クリティック。

本方

ほんぽう 【本方】
漢方で,昔から定まっている調剤の処方。「薬ノ―/日葡」

本方

もとかた [0] 【本方・元方】
神楽歌(カグラウタ)の,楽人が二方に分かれた一方の称で,神殿に向かって左方に座り,先にうたう方。
⇔末方(スエカタ)

本方

もとへ 【本辺・本方】
(1)もとの方。根もとの方。「―は君を思ひ出,末辺(スエヘ)は妹を思ひ出/古事記(中)」
(2)麓(フモト)の方。「―はあしび花咲き末辺は椿花咲く/万葉 3222」
⇔末辺

本日

ほんじつ [1] 【本日】
きょう。この日。「―開店」

本日

ほんじつ【本日】
today.→英和
‖本日休業 <提示> Closed Today.

本旨

ほんし【本旨】
⇒趣意.

本旨

ほんし [1] 【本旨】
本来の趣旨。真の目的。「会の―に背く」

本星

ほんぼし [0] 【本星】
犯人に間違いないと目されている容疑者をいう警察関係の隠語。「―を絞り込む」「―を追う」

本普請

ほんぶしん [3] 【本普請】
間に合わせでない,本式の普請。本建築。
⇔仮普請

本暦

ほんれき [0] 【本暦】
基準となる,くわしい暦。七曜,干支,太陽の赤緯,日出・日入・日南中・月出・月入・月南中・満潮・干潮の各時刻などを記す。

本曇

ほんぐもり [0] 【本曇(り)】
降水はないが,全天雲におおわれている状態。

本曇り

ほんぐもり [0] 【本曇(り)】
降水はないが,全天雲におおわれている状態。

本曲

ほんきょく 【本曲】
(1) [0]
邦楽のうち,尺八楽・胡弓楽・琴楽などで,本来その楽器のために作曲され,他楽器を交えずその楽器のみで奏される曲。
⇔外曲(ガイキヨク)
(2) [1]
この曲。

本書

ほんしょ [1] 【本書】
(1)添付文書や付録に対して,主となる文書。
(2)下書きや写しに対して,正式の文書。
(3)この本。この書物。
(4)〔仏〕
〔「ほんじょ」と読む〕
各宗派開宗の根本を述べた書物。浄土宗の選択本願念仏集,浄土真宗の教行信証,日蓮宗の立正安国論など。本典。御書。根本聖典。

本月

ほんげつ【本月】
⇒今月.

本月

ほんげつ [1] 【本月】
この月。今月。

本有

ほんぬ [1] 【本有】
〔「ほんう」の連声〕
〔仏〕「ほんう(本有)」に同じ。

本有

ほんゆう [0] 【本有】 (名)スル
本来もっていること。また,その特質。生得。固有。

本有

ほんう [1] 【本有】
〔連声して「ほんぬ」とも〕
〔仏〕
(1)三有の一。現在の生。今の生。
(2)四有の一。生まれてから,死ぬまでの間。生存している期間。

本有的

ほんゆうてき [0] 【本有的】 (形動)
生まれながらに備えているさま。生得的。「―な性格」

本有観念

ほんゆうかんねん [5] 【本有観念】
「生得観念(セイトクカンネン)」に同じ。

本望

ほんもう [0][1] 【本望】
(1)本来の望み。かねてからの希望。もとからの志。本懐。「―をとげる」
(2)前々からの望みを達して満足すること。「さぞ―だろう」

本望

ほんもう【本望(を遂げる)】
(realize) one's wishes.〜だ I am quite satisfied <with> ./I am very glad[happy] <to do,if…> .

本朝

ほんちょう [1] 【本朝】
我が国の朝廷。また,我が国。国朝。
⇔異朝

本朝三字経

ほんちょうさんじきょう ホンテウサンジキヤウ 【本朝三字経】
往来物。大橋玉(若水)著。1853年序。中国の「三字経」にならい,日本の歴史的事実をそれぞれ三文字句で簡潔にまとめた。三字経。

本朝世紀

ほんちょうせいき ホンテウ― 【本朝世紀】
歴史書。藤原通憲編。平安末期成立。六国史を継ぐものとして編纂(ヘンサン)されたが,通憲の死により中絶。935〜1153年までの記事二〇巻が断続的に現存。

本朝二十不孝

ほんちょうにじゅうふこう ホンテウニジフフカウ 【本朝二十不孝】
〔書名は中国の「二十四孝」のもじり〕
浮世草子。五巻。井原西鶴作。1686年頃成立。二〇編の親不孝話のうち一編は改心して祝儀の結末となる。新因果物語。

本朝廿四孝

ほんちょうにじゅうしこう ホンテウニジフシカウ 【本朝廿四孝】
人形浄瑠璃。時代物。近松半二ほか合作。1766年初演。武田信玄と長尾(上杉)謙信の対立に斎藤道三の陰謀をからませた大筋に,武田勝頼と謙信の娘八重垣姫の恋愛や山本勘助の二人の遺児の物語を描く。

本朝文粋

ほんちょうもんずい ホンテウ― 【本朝文粋】
漢詩文集。一四巻。藤原明衡(アキヒラ)撰。一一世紀半ばの成立。嵯峨天皇から後一条天皇までの約200年間の漢詩文四二七編を,「文選」の体裁にならって集録。作者は,大江匡衡(マサヒラ)・大江朝綱・菅原道真・紀長谷雄・源順(シタゴウ)など。

本朝文選

ほんちょうもんぜん ホンテウ― 【本朝文選】
⇒風俗文選(フウゾクモンゼン)

本朝書籍目録

ほんちょうしょじゃくもくろく ホンテウ― 【本朝書籍目録】
図書目録。一巻。編者未詳。鎌倉中期頃の成立か。四九三の書目を神事・帝紀など二〇部に分類,巻数・著者名を記す。現存するうちで最古の国書の目録。

本朝月令

ほんちょうげつれい ホンテウ― 【本朝月令】
〔「ほんちょうがつりょう」とも〕
有職書。惟宗(コレムネ)公方著というが未詳。平安時代の朝廷の各月ごとの年中行事について,その旧事・由来を説いたもの。四〜六月分一巻が残存。もと四巻あるいは六巻か。

本朝桜陰比事

ほんちょうおういんひじ ホンテウアウインヒジ 【本朝桜陰比事】
〔書名は宋の「棠陰(トウイン)比事」のもじり〕
浮世草子。五巻。井原西鶴作。1689年刊。名判官の裁決を題材とした四四の短編を集めたもの。

本朝水滸伝

ほんちょうすいこでん ホンテウ― 【本朝水滸伝】
読本。前編一〇巻,後編一五巻。建部綾足作。前編1773年刊,後編は草稿の写本が伝わる。「水滸伝」を翻案して,舞台を日本の奈良時代に置きかえたもの。のちの読本に多大な影響を与えた。芳野物語。

本朝続文粋

ほんちょうぞくもんずい ホンテウ― 【本朝続文粋】
漢詩文集。一三巻。藤原季綱撰と伝えるが未詳。近衛天皇(在位 1141-1155)の頃成立か。「本朝文粋」のあとを受けて,後一条天皇から崇徳天皇までの約120年間の漢詩文約二三〇編を集録。作者は,藤原敦光・大江匡房・藤原明衡など約四〇人。続本朝文粋。

本朝軍器考

ほんちょうぐんきこう ホンテウグンキカウ 【本朝軍器考】
武器考証書。一二巻。新井白石著。1736年刊。古代から近世に至る武器の沿革を弓矢・甲冑など一二類一五一条に部類して考証を加える。

本朝通鑑

ほんちょうつがん ホンテウ― 【本朝通鑑】
歴史書。二七三巻。林羅山・鵞峯(ガホウ)共編。1670年成立。儒教的合理主義の立場で,神代から1611年までの歴史を漢文編年体で記述する。

本朝食鑑

ほんちょうしょっかん ホンテウシヨクカン 【本朝食鑑】
本草書。一二巻。人見必大(サダスク)撰。1697年刊。「本草綱目」に準拠しつつ,食用・医用の本草につき実証的に記述する。

本朝高僧伝

ほんちょうこうそうでん ホンテウカウソウデン 【本朝高僧伝】
日本の各宗の高僧一六六二人の伝記。七五巻。臨済宗の卍元師蛮(マンゲンシバン)著。1702年刊。

本木

もとき [0] 【本木】
(1)木の幹,また,根もとに近い部分。
⇔末木(ウラキ)
(2)物事の中心となる部分。「それは―の人体によりて似合ふべし/風姿花伝」
(3)以前に関係のあった者。前夫・前妻など。「―を捨つる心にもあらで/人情本・辰巳園(初)」

本木

もとき 【本木】
姓氏の一。

本木庄左衛門

もときしょうざえもん 【本木庄左衛門】
(1767-1822) 江戸後期のオランダ通詞・洋学者。長崎の人。良永の長男。名は正栄,号は蘭汀。オランダ語のみならず,ズーフについてフランス語,ブロムホフについて英語を学び,日本最初の英語学書「諳厄利亜(アングリア)興学小筌」「諳厄利亜語林大成」,また最初のフランス語学書「払郎察(フランス)辞範」を編纂(ヘンサン)した。

本木昌造

もときしょうぞう 【本木昌造】
(1824-1875) 幕末,日本における活版印刷の創始者。長崎生まれ。庄左衛門の養子。家業を継いで通詞となったが,アメリカ人ガンブルに金属活字鋳造を学び,活版所を開設するとともに,号数活字の系列を整備した。

本木良永

もときよしなが 【本木良永】
(1735-1794) 江戸中期の蘭学者・オランダ通詞。長崎の人。通称を栄之進,号は蘭皐(ランコウ)。訳書「和蘭陀地球図説」などで日本に初めて地動説を紹介。訳書「太陽窮理了解説」「平天儀用法」「天地二球用法」など。

本末

もとすえ [2] 【本末】
(1)本と末。根本と枝葉。ほんまつ。
(2)物の下端と上端。
(3)物事の始めから終わりまでのいきさつ。「ことの―物語りぬ/浴泉記(喜美子)」
(4)(歌の)上の句と下の句。「はづかしき人の,歌の―問ひたるに/枕草子 276」
(5)神楽(カグラ)の拍子で,本方と末方との称。「―もたどたどしきまで酔ひすぎにたる神楽おもてども/源氏(若菜下)」

本末

ほんまつ [1][0] 【本末】
(1)物事の基本となる大切なことと,瑣末(サマツ)な小さなこと。根本と枝葉。もととすえ。「―を誤る」
(2)はじめとおわり。
(3)本寺と末寺。

本末を転倒した

ほんまつ【本末を転倒した】
preposterous;→英和
absurd.→英和

本末転倒

ほんまつてんとう [1] 【本末転倒】 (名)スル
根本的なことと枝葉のこととを取りちがえること。

本本

ほんぼん 【本本】 (名・形動ナリ)
(1)いつわりでない・こと(さま)。ほんとう。まこと。真実。「そりや―でござんすか/浄瑠璃・先代萩」
(2)本式。正式。「ハジメテ―ニ束帯ウタガ/天草本平家 3」

本村

ほんそん 【本村】
(1) [0]
分かれた村に対して,もとの村。
⇔分村
(2) [1]
この村。

本来

ほんらい [1] 【本来】
(1)もともと。元来。副詞的にも用いる。「―の姿に戻る」
(2)当然そうあるべきこと。あたりまえ。普通。通常。副詞的にも用いる。「―ならば罰するところだが,今回だけは特に免除する」「―,こちらからお伺いすべきところですが…」

本来

ほんらい【本来】
originally (元来);→英和
essentially (本質的に);[天性]naturally;→英和
by nature.〜の original;→英和
natural;→英和
proper (正しい).→英和
‖本来(から言うと) properly speaking.

本来の面目

ほんらいのめんもく 【本来の面目】
〔仏〕 自分の本来の姿。真実の自己。
〔禅宗で用いる語〕

本来成仏

ほんらいじょうぶつ [5] 【本来成仏】
〔仏〕 万物一如の見地に立てば,衆生(シユジヨウ)も仏も同じで,衆生もそのままが仏であるということ。

本来無一物

ほんらいむいちもつ [1][3] 【本来無一物】
〔仏〕 万物は実体ではなく,空にすぎないのだから,執着すべき対象は何一つないということ。
〔禅宗で用いる語〕

本来空

ほんらいくう [3] 【本来空】
〔仏〕 存在するすべての事物は実体としての固定的本質をもつものではないということ。

本柏

もとがしわ [3] 【本柏】
(1)冬も落ちないで木についている柏の葉。大嘗会(ダイジヨウエ)の際に,その葉を浸した酒を神前に供えた。
(2)古くから関係があって,主要なもの。「おほきおとどの御方には,中のこのかみにて,―にもおはすれど/狭衣 1」

本染分遍羅

ほんそめわけべら [6] 【本染分遍羅】
スズキ目の海魚。全長約12センチメートル。小形のベラの一種で,体形はやや細長い。体色は淡青色の地に,吻端から尾に向かって幅広い暗色の縦帯が走る。大形魚についた寄生虫を食べる掃除魚として知られる。観賞魚。本州中部以南の岩礁や珊瑚礁域に広く分布。

本栖湖

もとすこ 【本栖湖】
富士五湖のうち最西端にある湖。湖面海抜900メートル。面積5.1平方キロメートル。最大深度約122メートルで五湖中最深。冬季,全面結氷はしない。

本校

ほんこう【本校】
the principal school (分校に対し);this[our]school (当校).

本校

ほんこう 【本校】
(1) [0]
(分校に対して)主となる学校。
⇔分校
(2) [1]
この学校。

本格

ほんかく [0] 【本格】
本来の格式を備えていること。本式。正式。「―派」

本格小説

ほんかくしょうせつ [5] 【本格小説】
〔大正末期から昭和初期にかけての心境小説の流行を批判した中村武羅夫の造語〕
社会的現実を客観的に描くという近代小説の本来の構成を備えた小説。
→私小説

本格的

ほんかくてき [0] 【本格的】 (形動)
(1)本式にするさま。本格であるさま。「―に取り組む」「―なフランス料理」
(2)すっかりそのようになるさま。「―な冬の訪れ」

本格的な

ほんかく【本格的な】
real <scholar> ;→英和
genuine;→英和
standard.→英和

本案

ほんあん 【本案】
(1) [1]
この案。
(2) [0]
訴訟において,請求の主目的ないしは中心をなす事項。

本案判決

ほんあんはんけつ [5] 【本案判決】
民事訴訟において,請求の当否についての判断を示す判決。
→訴訟判決

本棚

ほんだな【本棚】
a bookshelf.

本棚

ほんだな [1] 【本棚】
書物をのせておく棚。書棚。書架。

本棟造り

ほんむねづくり [5] 【本棟造り】
板葺(ブ)き切妻屋根の大規模な民家。主に長野県南部に分布し,庄屋や本陣などの住居形式となった。

本業

ほんぎょう [0] 【本業】
主とする職業。本職。
⇔副業

本業

ほんぎょう【本業】
⇒本職.

本業焼

ほんぎょうやき [0] 【本業焼】
瀬戸で,新製磁器が興ったのち,旧来の陶器をさす称。主として日用雑器が作られる。

本極まり

ほんぎまり [0] 【本決まり・本極まり】
手続きを正しくふんで最終的に決定すること。本式にきまること。「社長の決裁が下りて―になる」

本槙

ほんまき [0] 【本槙】
コウヤマキの別名。

本権

ほんけん [0] 【本権】
事実上の関係である占有を法律上正当づける権利。所有権・地上権・質権・賃借権など。占有すべき権利。
→占有権

本機

ほんき [1] 【本機】
(1)中心となる機械。
(2)この機械。
(3)この飛行機。

本歌

もとうた [0] 【本歌・元歌】
替え歌を作った場合,そのもとになった歌。
→ほんか(本歌)

本歌

ほんか [1][0] 【本歌】
(1)和歌・連歌で,先人の歌や古歌の言葉・情趣などを踏まえて新たに歌を作った時の,その典拠となった歌。もとうた。
(2)(狂歌や俳諧に対して)本格的な和歌。正統な和歌。
(3)茶道具や茶室などで同形同系統の起源または基準となる作品。

本歌取り

ほんかどり [0][3] 【本歌取り】
(1)和歌で,古歌の語句・発想・趣向などを取り入れて新しく作歌する手法。新古今時代に盛んに行われた。「月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身一つはもとの身にして」を本歌として,「面影のかすめる月ぞやどりける春やむかしの袖の涙に」と詠む類。
(2)連歌・俳諧の付合方法の一。和歌の本歌取りの手法を付け合いに用いたもの。

本正月

ほんしょうがつ [3] 【本正月】
(1)一月一日から七日までの称。大正月。
(2)太陽暦の正月に対し,陰暦の正月。

本殿

ほんでん【本殿】
the main[inner]shrine.

本殿

ほんでん [1][0] 【本殿】
(1)神社で神霊・神体を安置してある社殿。
(2)清涼殿の異名。

本気

ほんき [0] 【本気】 (名・形動)[文]ナリ
冗談や遊びなどでない,本当の気持ち。真剣な気持ち。また,そのような気持ちであるさま。「―を出して頑張る」「彼の言ってることはどこまで―なのかわからない」

本気で

ほんき【本気で】
seriously;→英和
in (good) earnest.〜で言っているのか Are you in earnest?/Do you really mean it[what you say]? 〜にする take <a thing> quite seriously.

本水

ほんみず [0] 【本水】
(1)歌舞伎などで,池・川・井戸などの水に本物の水を使用すること。また,その水。
(2)自由地下水の本体の俗称。

本江戸

ほんえど 【本江戸】
本当の江戸言葉の意。旗本・御家人など武家階級の言葉。「正銘の江戸言といふは江戸でうまれたお歴々のつかふのが―さ/滑稽本・狂言田舎操」

本決まり

ほんぎまり [0] 【本決まり・本極まり】
手続きを正しくふんで最終的に決定すること。本式にきまること。「社長の決裁が下りて―になる」

本決まりになる

ほんぎまり【本決まりになる】
be finally decided.

本治法

ほんちほう [0] 【本治法】
鍼灸医学の治療法の一。病の根源となっている経絡の変動を,適切な経穴で治療すること。全体療法。根本療法。
⇔標治法

本泊まり

ほんどまり [3] 【本泊(ま)り】
一泊二食(または一食)付きの旅館の宿泊。
⇔素泊まり

本泊り

ほんどまり [3] 【本泊(ま)り】
一泊二食(または一食)付きの旅館の宿泊。
⇔素泊まり

本法

ほんぽう [1] 【本法】
(1)本体となる法律。
(2)この法律。

本注

ほんちゅう [0] 【本注】
平安時代に,明経(ミヨウギヨウ)家が用いた五経・論語・孝経の注釈。漢魏(ギ)の古注で,宋儒の新注と区別していう。

本派本願寺

ほんぱほんがんじ 【本派本願寺】
西本願寺の別名。大谷派の東本願寺に対していう。

本流

ほんりゅう【本流】
the mainstream.→英和

本流

ほんりゅう [0] 【本流】
(1)川の根幹となる流れ。主流。
⇔支流
(2)主となる流派。主流。「保守―」

本海道

ほんかいどう [3] 【本街道・本海道】
江戸時代,幕府の管理する公道で,東海道・中山道・甲州・奥州・日光の五街道をさす。

本渓

ほんけい 【本渓】
中国,遼寧省東部の都市。鉄・石炭の産地を控え鉄鋼業が発達。旧称,本渓湖。ペンシー。

本渡

ほんど 【本渡】
熊本県西部,天草上島・下島にまたがる市。天草瀬戸大橋で結ばれ,天草地方の商業・交通の中心。島原の乱およびキリシタンの遺跡がある。

本渡り

もとわたり 【本渡り】
「古渡(コワタ)り」に同じ。「―の唐織山をなし/浮世草子・五人女 5」

本源

ほんげん [3][0] 【本源】
おおもと。みなもと。根源。

本源マグマ

ほんげんマグマ [5] 【本源―】
すべてのマグマの起源となる初生マグマ。本源マグマが分化することにより多様なマグマを生じる。

本源的生産要素

ほんげんてきせいさんようそ [11] 【本源的生産要素】
生産された資本あるいは資本財を除いた生産要素。おもに土地と労働をさす。

本源的蓄積

ほんげんてきちくせき [0] 【本源的蓄積】
⇒原始的蓄積(ゲンシテキチクセキ)

本源的証券

ほんげんてきしょうけん [0] 【本源的証券】
赤字主体が発行する債務証書。第一次証券。直接証券。
→間接証券

本濁

ほんだく [0] 【本濁】
漢字の字音で,連濁などによって濁音化した新濁に対して,本来濁音であるもの。「我(ガ)」「魚(ギヨ)」の類。

本然

ほんねん [0] 【本然】
「ほんぜん(本然)」に同じ。

本然

ほんぜん [0] 【本然】
本来そうであること。人工を加えないで自然のままであること。ほんねん。「―の姿に立ちかえる」

本然の

ほんぜん【本然の】
natural.→英和
⇒本来.

本然の性

ほんぜんのせい 【本然の性】
宋学で,人間がすべて平等に備え持って生まれた至善で汚れのない性。
→気質の性

本牧亭

ほんもくてい 【本牧亭】
東京上野にあった講釈場。1989年(平成1)閉場により,講談の定席はなくなった。

本物

ほんもの [0] 【本物】
(1)本当の物。偽りでない物。
⇔贋物(ニセモノ)
「―の味」
(2)もとの物。実物。「―と同じ大きさに作る」
(3)本格的であること。「あの人の絵は―だ」「ここ二,三日の冷えこみは―だ」

本物

ほんもの【本物】
a real thing;a genuine article.〜の real;→英和
genuine.→英和

本状

ほんじょう [1] 【本状】
この手紙・書きつけ・賞状など。「―持参の上ご来場ください」

本玉

ほんぎょく [0] 【本玉】
〔「ぎょく」は取引所で取引される証券や商品〕
取引所の帳簿に記入された物件。

本瓦葺き

ほんかわらぶき [0] 【本瓦葺き】
平瓦と丸瓦を交互に用いて葺いた屋根。またはその葺き方。ほんぶき。
本瓦葺き[図]

本生り

もとなり [0] 【本生り・本成り】
植物の幹やつるのもとに近い方に実のなること。また,その実。
⇔末(ウラ)生り

本生経

ほんしょうきょう ホンシヤウキヤウ 【本生経】
〔梵 jātaka〕
釈迦が前世にまだ修行者であった頃の説話をまとめたもの。十二部経の一。本生譚。ジャータカ。

本生譚

ほんじょうたん ホンジヤウ― 【本生譚】
⇒本生経(ホンシヨウキヨウ)

本田

ほんだ 【本田】
姓氏の一。

本田

ほんだ [0] 【本多・本田】
「本多髷(マゲ)」の略。「髪は―に銀ぎせる/滑稽本・根南志具佐」

本田

ほんでん [0] 【本田】
(1)苗代(ナワシロ)田に対し,苗を本式に植えつける田。
(2)荘園制で,新たに開発された田に対して以前から耕作されている田。
(3)江戸時代,もとから租税を徴収してきた田として検地帳に記載した田。古田。
⇔新田

本田宗一郎

ほんだそういちろう 【本田宗一郎】
(1906-1992) 実業家・技術者。本田技研工業の創業者。静岡県生まれ。自動車修理工を経て,独立。戦後,オートバイ製造で世界を制し,四輪車にも進出。

本甲

ほんこう [0] 【本甲】
本物のべっこう。「馬爪のさし櫛も世にある人の―ほどには嬉しがりし物なれども/われから(一葉)」

本町二丁目

ほんちょうにちょうめ ホンチヤウニチヤウメ 【本町二丁目】
端唄の一。「本町二丁目の糸屋の娘」で始まる歌詞で「松の落葉」に見られ,幕末に米山甚句調にして飴屋(アメヤ)が唄い出して流行した。歌舞伎の下座音楽にも使われる。

本番

ほんばん [0] 【本番】
(1)映画やテレビなどで,リハーサルやテストでなく,正式に演じること。
(2)練習ではなく,本式に物事をすること。「ぶっつけ―」「―に強い」

本番

ほんばん【本番】
《映》a take.→英和
ぶっつけ本番 acting without rehearsal.

本畳み

ほんだたみ [3] 【本畳み】
和服の一般的な畳み方。袵(オクミ)を中に入れて背縫を外にして両脇縫目を折り重ね,更に両袖を身頃の外側に折り重ね,最後に身丈を中央から折り重ねる。
→袖(ソデ)畳み

本登記

ほんとうき [3] 【本登記】
登記の本来の効力である対抗力を生ずる登記。仮登記に基づいてなされる本来の登記。終局登記。
⇔仮登記

本百姓

ほんびゃくしょう [3] 【本百姓】
江戸時代,田畑・屋敷を保有し,年貢・夫役・雑税を負担する義務を負うとともに,村落共同体の正員として入会地(イリアイチ)になっている原野・山林や水利施設などを使用する権利をもっていた自営農民。高持ち百姓。

本目

ほんめ [0] 【本目】
網地の結節の一種。細結(コマムス)びによる網目。編みやすく,結び目がかさばらない。

本直し

ほんなおし [3] 【本直し】
味醂(ミリン)に焼酎(シヨウチユウ)などを加えて作った甘みのある酒。なおしみりん。直し。柳蔭。

本省

ほんしょう【本省】
the head office.

本省

ほんしょう 【本省】
(1) [0][1]
管下の役所に対して,これを管轄する中央の省庁。
(2) [1]
この省。

本眉

ほんまゆ [0] 【本眉】
江戸時代,女官・御殿女中などの本式の作り眉。墨で眉を描いた上に白粉を塗るもの。

本真

ほんま [0] 【本真】 (名・形動)
本当である・こと(さま)。真実。主に関西地方で用いる。「―の話やで」「―に驚いたわ」

本知

ほんち [1] 【本知】
もとからの知行。本知行。本地。

本矧

もとはぎ [0] 【本矧】
矢竹に矢羽をつけて糸や紙で巻きつけた部分のうち,矢筈から遠い方。
⇔末矧(ウラハギ)

本石

ほんごく [0] 【本石】
江戸時代,関東・東海の国々に行われた年貢米の計量法。著しく劣悪な籾(モミ)(出目)をふるい落として得られた量をいう。年貢米一俵(四斗)についての出目はほぼ五升であった。

本社

ほんしゃ [1] 【本社】
(1)主となっている会社。また,会社の本部をなす事業所。
⇔支社
(2)神体をまつる社殿。本殿。
(3)一つの神域で主神をまつる神社。
→末社
→摂社

本社

ほんしゃ【本社】
the head office.

本祭

ほんまつり [3] 【本祭(り)】
陰祭り・宵祭りに対して,本式に行う神社の祭り。

本祭り

ほんまつり [3] 【本祭(り)】
陰祭り・宵祭りに対して,本式に行う神社の祭り。

本科

ほんか [1] 【本科】
(1)その学校の本体をなす課程。
→専科
→別科
→予科
(2)話し手の所属している科。話題になっている科。この科。

本科

ほんか【本科】
a regular course.本科生 a regular student.

本窯

ほんがま [0] 【本窯】
(1)〔本家の窯の意〕
楽焼きで,田中長次郎を祖とする本家の窯で作られたもの。
⇔脇窯
(2)陶磁器の本焼きに用いる窯。素焼き品に釉(ウワグスリ)を施し,より高温で焼き上げる。素焼き窯・錦窯に対する称。

本立て

ほんたて [1] 【本立て】
(1)横板の両端に,縦の支え板を付け,本を立てて並べるように作ったもの。
(2)ブック-エンドに同じ。

本立て

ほんたて【本立て】
(a pair of) bookends.

本筈

もとはず [0] 【本筈・本弭】
弓の下部の筈。
⇔末筈(ウラハズ)
→弓

本筋

ほんすじ【本筋】
the point[main line] <of a story> .→英和

本筋

ほんすじ [0] 【本筋】
(1)中心となるすじみち。正当なすじみち。「話の―にもどる」
(2)本来の血筋や流派。

本管

ほんかん [0] 【本管】
水道・ガスなどの各家庭への供給または下水処理などのために,公道下に敷設されている,基となる太い管。

本管

ほんかん【本管】
a main (pipe).→英和
水道(ガス)の〜 a water (gas) main.

本箱

ほんばこ [1] 【本箱】
本を並べておくための幾段かの棚がある箱形の家具。

本箱

ほんばこ【本箱】
a bookcase.→英和

本節

ほんぶし [0] 【本節】
(1)鰹節(カツオブシ)の一。大形のカツオを左右に切り分けたものをさらに背側・腹側に分けて製したもの。背肉の節を雄節(オブシ),腹肉の節を雌節(メブシ)という。
→亀節(カメブシ)
(2)歌の本式の節回し。
(3)古浄瑠璃の曲節名。浄瑠璃草創期の滝野勾当(コウトウ)の節付けであると称するもの。杉山丹後掾らが称した。
(4)たて糸に絹紡糸,よこ糸に玉糸を用いた節糸織り。本節糸織り。

本篇

ほんぺん [1] 【本編・本篇】
(1)続編などに対し中心となる編。正編。
(2)テレビ-ドラマに対し,劇場用映画のこと。

本籍

ほんせき【本籍(地)】
one's registered[permanent]domicile.

本籍

ほんせき [1] 【本籍】
戸籍の所在する場所。本籍地。

本籤

ほんくじ [0] 【本籤・本鬮】
頼母子講(タノモシコウ)などで積立金の落札者を決めるくじ。

本系

ほんけい [0] 【本系】
本当の系統。本来の系統。

本系帳

ほんけいちょう [0] 【本系帳】
奈良時代後期以降,各氏族に造進させた氏族系譜。761年のものが最も早い。799年のものは814年に「新撰姓氏録(シヨウジロク)」としてまとめられた。

本紀

ほんぎ [1] 【本紀】
紀伝体の歴史の分類の一。帝王一代の事跡を記したもの。
→世家(セイカ)
→列伝

本紋

ほんもん [0] 【本紋】
その家で主として用いる紋。定紋(ジヨウモン)。表紋。

本紙

ほんし [1] 【本紙】
(1)この新聞。我が社の新聞。
(2)巻物・掛け物などで,本来の書画をかいた紙または絹。
(3)付録などに対し,本体である新聞や紙面。

本組

ほんぐみ [0] 【本組(み)】
(1)活版印刷で,棒組みの校正の終わったものを本式にページに組むこと。ページ組み。
(2)江戸時代の町火消しの組の名。四十八組の一。

本組み

ほんぐみ [0] 【本組(み)】
(1)活版印刷で,棒組みの校正の終わったものを本式にページに組むこと。ページ組み。
(2)江戸時代の町火消しの組の名。四十八組の一。

本経

ほんぎょう [0] 【本経】
基本となる経典。

本結び

ほんむすび [3] 【本結び】
「細結(コマムス)び」に同じ。

本給

ほんきゅう [1][0] 【本給】
諸手当などを加えない基本となる給料。基本給。本俸(ホンポウ)。

本給

ほんきゅう【本給】
a basic salary.

本絵

ほんえ [0] 【本絵】
(町絵・浮世絵に対して)狩野派・土佐派などの正統な日本画。

本絹

ほんけん [0] 【本絹】
まじりけのない絹糸・絹織物。

本綴じ

ほんとじ [0] 【本綴じ】
本製本で,糸綴じを一折りずつ手で行う綴じ方。
→仮綴じ

本線

ほんせん【本線】
the main[trunk]line.

本線

ほんせん [1][0] 【本線】
(1)自動車道で,走行用の車線のこと。ランプウエーや加速車線などに対していう。
(2)鉄道の幹線。「山陽―」
(3)電信線の幹線。

本編

ほんぺん [1] 【本編・本篇】
(1)続編などに対し中心となる編。正編。
(2)テレビ-ドラマに対し,劇場用映画のこと。

本縁

ほんえん [0] 【本縁】
〔「ほんねん」とも〕
由来。縁起。

本署

ほんしょ [1] 【本署】
(1)支署・分署・派出所などに対し,主となる署。
(2)この署。

本署

ほんしょ【本署】
the head office;the chief police station.

本義

ほんぎ【本義】
the true[original]meaning.

本義

ほんぎ [1] 【本義】
本来の意義。根本となる大事な意義。「国体の―」

本職

ほんしょく 【本職】
■一■ [0] (名)
(1)その人が生計を立てている主たる職業。本業。「歌人として有名だが―は医者だ」
(2)それを専門にしている人。くろうと。プロ。「いくらうまいといっても―にはかなわない」「―はだしの腕前」
(3)歌舞伎で,その俳優に最も適した役柄。
■二■ [1] (代)
一人称。官職にあるものが自分をさしていう語。本官。

本職

ほんしょく【本職】
[本業] one's regular work[occupation];a professional (専門家).→英和

本能

ほんのう【本能】
(an) instinct.→英和
〜的な(に) instinctive(ly).→英和

本能

ほんのう [1][0] 【本能】
(1)生まれつきもっている性質や能力。特に,性質や能力のうち,非理性的で感覚的なものをいう。
(2)動物のそれぞれの種に固有の生得的行動。学習された行動に対していう。個体の生存と種族の維持に関係する基本的欲求・衝動と密接に結びついている。下等動物ほど本能に基づく行動が多く,昆虫の造巣行動のようにきわめて巧妙なものもある。
〔instinct の訳語〕

本能寺

ほんのうじ 【本能寺】
京都市中京区寺町通御池にある法華宗本門流の大本山。山号,卯木山。1415年日隆が五条坊門に創建した本応寺に始まる。のち本能寺と改称。1582年本能寺の変により焼失。再建途中,豊臣秀吉によって現在地に移る。境内に信長供養塔がある。

本能寺の変

ほんのうじのへん 【本能寺の変】
1582年,毛利氏と対戦中の羽柴(豊臣)秀吉救援のため本能寺に宿泊中の織田信長が,やはり中国攻めのため丹波亀山城まで先発していた明智光秀に襲われ自害した事件。

本能的

ほんのうてき [0] 【本能的】 (形動)
本能によって動かされるさま。「―に防御の姿勢をとる」「火に対する―な恐れ」

本腰

ほんごし [0] 【本腰】
本格的に物事をしようとする姿勢・様子。本気。「―でかかる」

本腰でかかる

ほんごし【本腰でかかる】
get down to work;set about <business> in earnest.

本腹

ほんばら [0] 【本腹】
本妻の腹から生まれること。また,その子。
⇔脇腹(ワキバラ)
⇔妾腹(メカケバラ)
「アレ―ノコヂャ/日葡」

本膳

ほんぜん [1] 【本膳】
(1)正式の日本料理の膳立てで,客の正面に置く膳。本汁・なます・平(ヒラ)(煮物)・香の物および飯を供する。一の膳ともいい,その左右に二の膳・三の膳,さらに与(ヨ)の膳・五の膳などを添える。
(2)「本膳料理」の略。

本膳料理

ほんぜんりょうり [5] 【本膳料理】
正式の日本料理の膳立て。普通,本膳・二の膳・三の膳から成り各人めいめいに出される。一汁三菜・二汁五菜・二汁七菜・三汁一一菜などの種類があり,配膳の順序・食べ方には一定の作法がある。

本舗

ほんぽ [1] 【本舗】
ある商品を作って売り出しているおおもとの店。製造元。店名に添えて用いることも多い。

本舞台

ほんぶたい【本舞台】
the main stage;a public place (晴れの).

本舞台

ほんぶたい [3] 【本舞台】
(1)歌舞伎劇場の舞台で,花道・橋懸かり・付け舞台を除いた大臣柱の間三間四方の称。のちには,花道をのぞく正面の舞台全体をさすようになった。
(2)物事を本式に行う晴れの場所。ひのき舞台。

本船

もとぶね [0] 【本船・元船】
(1)小舟を従えている大きな船。おやぶね。
(2)沖に停泊して,はしけで陸上と交通した大きな荷船。

本船

ほんせん 【本船】
(1) [1][0]
主となる船。親船。
(2) [1]
自分が乗っている,この船。

本船

ほんせん【本船】
a depot ship (母船).本船渡し《商》free on board <f.o.b.> .

本船渡し

ほんせんわたし [5] 【本船渡し】
⇒エフ-オー-ビー( FOB )

本色

ほんしょく [0] 【本色】
(1)本来の色。
(2)持ちまえの性質。本領。「碓氷峠の天産植物に言及してゐるのは,蘭軒の―である/伊沢蘭軒(鴎外)」

本花道

ほんはなみち [4] 【本花道】
歌舞伎劇場で,下手側にある正規の花道。上手側の東の歩み板を仮花道と称するようになって生じたいい方。

本茶

ほんちゃ [0] 【本茶】
(1)荒茶製造工程後の,主体となる茶。
(2)栂尾(トガノオ)産の茶。本の茶。
⇔非茶

本草

ほんぞう [0] 【本草】
(1)植物のこと。
(2)特に,漢方医術で薬の原料とする薬用植物。また広く,薬用となる動植鉱物を含めてもいう。
(3)「本草学」の略。

本草和名

ほんぞうわみょう ホンザウワミヤウ 【本草和名】
本草一〇二五種に異名・産地などをあげ,和名を真仮名で記した我が国最古の本草書。二巻。深根(または深江)輔仁撰。延喜年間(901-923)成立。

本草図譜

ほんぞうずふ ホンザウヅフ 【本草図譜】
約二千種の彩色草木図に解説を付した日本最初の植物図鑑。岩崎灌園著。九六巻。1830年刊。

本草学

ほんぞうがく [3] 【本草学】
古く中国で発達した不老長寿その他の薬を研究する学問。主として植物を対象としたのでこの名がある。日本へも奈良時代に伝わって普及し,江戸時代に最も盛んとなり,動物・鉱物におよび博物学的な研究に発展した。明治に至って,主に植物学・生薬学に受け継がれた。本草。

本草家

ほんぞうか [0] 【本草家】
本草学の専門家。本草学に通じている人。

本草綱目

ほんぞうこうもく ホンザウカウモク 【本草綱目】
本草書。明の医学者李時珍の著。五二巻付図二巻。1596年頃刊。一八九〇種余りの薬物を従来の三品分類を排し,動植鉱物といった分類に従い一六部六〇類に配列して解説。博物学的傾向が強い。

本草綱目啓蒙

ほんぞうこうもくけいもう ホンザウカウモク― 【本草綱目啓蒙】
小野蘭山の「本草綱目」の講義筆記を孫小野職孝(モトタカ)や門人が整理刊行した書。四八巻。1803年刊。「本草綱目」の順序に従い多年の群籍の研鑽と実地調査観察による自己の見解を示す。日本の博物学に貢献。

本荘

ほんじょう [0] 【本荘】
ある荘で最初に開けて荘内発展の中心となった土地。

本荘

ほんじょう ホンジヤウ 【本荘】
秋田県南西部,子吉(コヨシ)川河口にある市。江戸時代,六郷氏の城下町。製材業・食品加工業などがある。

本荘追分

ほんじょうおいわけ ホンジヤウオヒワケ 【本荘追分】
秋田県本荘市の民謡で,花柳界の騒ぎ唄。信州追分宿の「追分節」が越後瞽女(ゴゼ)などによって伝えられたもの。

本葉

もとは 【本葉】
草木の茎または幹に近い所にある葉。
⇔末葉(ウラバ)
「秋萩の―の黄葉散らまく惜しも/万葉 2215」

本葬

ほんそう [0] 【本葬】
本式の葬儀。
→仮葬
→密葬

本葺き

ほんぶき [0] 【本葺き】
「本瓦(ホンカワラ)葺き」に同じ。

本蒔絵

ほんまきえ [3][4] 【本蒔絵】
消し粉蒔絵などの簡単な製法のものに対して,丸粉(マルフン)を用い,研ぎ出しを行なって光沢を表した本格的な蒔絵。

本蓼

ほんたで [0] 【本蓼】
ヤナギタデの一種で,葉を食用にするものの称。

本薬師寺

もとやくしじ 【本薬師寺】
680年天武天皇が皇后の病気平癒を祈って建立した飛鳥時代の寺。平城遷都に伴い西の京薬師寺の地に移され,橿原市本殿町の旧址には基壇や礎石が遺存する。

本藍

ほんあい [0] 【本藍】
「天然藍」に同じ。

本行

ほんぎょう [0] 【本行】
(1)〔仏〕 仏になるために修する根本の行法。正式の修行。
(2)(傍書・傍注に対して)文章本文。
(3)能・狂言から取り入れた歌舞伎脚本や歌謡に対し,その原作となった能・狂言のこと。また,そうした原作にのっとった演出。

本行

ほんこう 【本行】
(1) [0]
本店にあたる銀行。
(2) [1]
(自分たちが勤める)この銀行。

本行物

ほんぎょうもの [0] 【本行物】
能・狂言から取り入れた歌舞伎狂言。能取り物。

本街道

ほんかいどう [3] 【本街道・本海道】
江戸時代,幕府の管理する公道で,東海道・中山道・甲州・奥州・日光の五街道をさす。

本表

ほんぴょう 【本表】
(1) [0]
中心となる表。
(2) [1]
この表。

本裁ち

ほんだち [0] 【本裁ち】
「おおだち(大裁)」に同じ。

本補地頭

ほんぽじとう [4] 【本補地頭】
新補地頭に対し,それ以前に先祖代々の所領を鎌倉幕府により地頭職という形で安堵された御家人。

本製本

ほんせいほん [3] 【本製本】
製本様式の一つ。本格的な製本で,書物の中身を糸で綴じ,化粧裁ちして表紙を結合させ,「散り{(3)}」をつけたもの。
→仮製本

本覚

ほんがく [1][0] 【本覚】
〔仏〕
(1)煩悩(ボンノウ)を消して悟りに向かい始める始覚に対し,人間の心にそもそも備わっているものとしての悟り。煩悩に満ちた人間の心の中に存在している汚れない真理。
(2)日本の中古・中世の天台宗で,現実として成立している真理。
→天台本覚論

本覚寺

ほんがくじ 【本覚寺】
(1)神奈川県鎌倉市小町にある日蓮宗の寺。山号,妙厳山。日蓮が滞在した夷(エビス)堂の旧跡に1436年,日出が建立した。のち身延山より日蓮の遺骨を分骨し東身延と称せられる。
(2)岡山県御津町にある日蓮講門宗の本山。山号,久遠山。元禄年間(1688-1704)に建立され妙宣庵と号し,のち鹿瀬草庵と称し,ひそかに不受不施派の法灯を伝えた。1882年(明治15)に再興。96年に現寺号を公称。

本覚論

ほんがくろん [4] 【本覚論】
〔仏〕 本覚の理解に関する考え。特に,日本中世天台の本覚論。
→天台本覚論

本訴

ほんそ [1] 【本訴】
民事訴訟において,訴訟参加・反訴などがなされる場合,その基因となった係属中の訴訟。

本証

ほんしょう [0] 【本証】
(1)訴訟法上,自分側が立証責任を負っている事実について,それを証明するために提出する証拠。
⇔反証
(2)〔仏〕 本来得られている仏の悟り。

本証拠金

ほんしょうこきん [5][0] 【本証拠金】
取引所における売買取引に対し,その成立ごとに取引所に納める証拠金。本証。本敷。

本試験

ほんしけん [4][3] 【本試験】
模擬試験や臨時試験などに対して,本式の,あるいは主となる試験。

本誌

ほんし [1] 【本誌】
(1)この雑誌。我が雑誌。
(2)付録・別冊などに対して,本体である雑誌。

本誓

ほんぜい [0] 【本誓】
〔仏〕 仏・菩薩が菩薩の段階でたてた根本の誓約。多くは阿弥陀仏の衆生(シユジヨウ)救済の願をいう。本願。

本説

ほんせつ [0] 【本説】
〔古くは「ほんぜつ」とも〕
(1)根拠となる説。「この月,よろづの神たち太神宮へ集まり給ふなどいふ説あれども,その―なし/徒然 202」
(2)和歌・連歌・俳諧を詠出する際にその拠り所となった物語や漢詩・故事・俗諺などのこと。典拠。「かやうに定家の歌は―をふまへてよみ侍るなり/正徹物語」

本読み

ほんよみ【本読み】
[劇の]scenario reading;(a) rehearsal.→英和

本読み

ほんよみ [0] 【本読み】
(1)本を読むこと。また,読書のすきな人。
(2)芝居で,役者を集めて脚本を読んで聞かせ,各自の意見を求めたりすること。また,役者たちが脚本の中の自分のせりふを声を出して読み合わせてみること。よみあわせ。

本調子

ほんちょうし【本調子】
the normal key (三味線などの).〜[平生の元気]を取り戻す recover one's usual form.

本調子

ほんちょうし [3] 【本調子】
(1)三味線の調弦法の一。第一弦を基準(絶対音高の定めはない)として,第二弦は完全四度高く,第三弦は完全八度高い。三味線の各種の調弦法のうち最も古く,基本的なものとされる。
(2)本当の調子が出ること。物事の運びが本式であること。「二回戦からやっと―になる」

本論

ほんろん 【本論】
(1) [1][0]
主となる議論。根幹をなす論。「―に入る」
(2) [1]
この論。

本論

ほんろん【本論(にはいる)】
(proceed to) the main subject.

本諸子

ほんもろこ [3] 【本諸子】
⇒諸子(モロコ)

本譜

ほんぷ [0] 【本譜】
五線記譜法で表した本式の楽譜の俗称。
⇔略譜

本貫

ほんがん [0] 【本貫】
〔「ほんかん」とも〕
(1)律令制で,戸籍に記載された土地。
(2)本籍地。出身地。「各(オノオノ)其―姓氏を名乗りし上/露団々(露伴)」

本質

ほんしつ【本質】
essence;→英和
essential qualities.〜的な essential;→英和
intrinsic.

本質

ほんしつ [0] 【本質】
(1)物事の本来の性質や姿。それなしにはその物が存在し得ない性質・要素。「問題の―を見誤る」
(2)〔哲〕
〔(ラテン) essentia; (ドイツ) Wesen〕

 (ア)伝統的には,存在者の何であるかを規定するもの。事物にたまたま付帯する性格に対して,事物の存在にかかわるもの。また,事物が現に実在するということに対して,事物の何であるかということ。
 (イ)ヘーゲルでは,存在から概念に至る弁証法的発展の中間段階。
 (ウ)現象学では,本質直観によってとらえられる事象の形相。

本質的

ほんしつてき [0] 【本質的】 (形動)
本質にかかわりのあるさま。それなしには考えられないほど大事なさま。「―な問題」「彼は―に善良な人だ」

本身

ほんみ [0] 【本身】
(竹光(タケミツ)などに対して)本物の刀。真剣。

本軍

ほんぐん 【本軍】
(1) [0]
主力となる軍隊。
(2) [1]
この軍。

本辞

ほんじ 【本辞】
⇒旧辞(キユウジ)

本辺

もとへ 【本辺・本方】
(1)もとの方。根もとの方。「―は君を思ひ出,末辺(スエヘ)は妹を思ひ出/古事記(中)」
(2)麓(フモト)の方。「―はあしび花咲き末辺は椿花咲く/万葉 3222」
⇔末辺

本迹

ほんじゃく [0] 【本迹】
〔仏〕
(1)本地と垂迹。
(2)法華経の本門と迹門。

本迹二門

ほんじゃくにもん [5] 【本迹二門】
法華経二十八品の,前半の迹門と,後半の本門との総称。

本途

ほんと [1] 【本途】
(1)本来の道。本来のありかた。
(2)「本途物成(モノナリ)」に同じ。

本途物成

ほんとものなり 【本途物成】
江戸時代,田畑や屋敷など農民の名請地を対象として付課された年貢。一六世紀末から一七世紀初頭にかけて雑税の一部分が小物成として年貢に組み込まれたため,本来の年貢に対する呼称として用いられた。
→物成

本通り

ほんどおり【本通り】
the main street.

本通夜

ほんつや [0][3] 【本通夜】
通夜を二,三夜続ける場合,葬送の前夜に行う通夜。

本道

ほんどう [0][1] 【本道】
■一■ (名)
(1)間道などに対して,主となる道。
(2)本来の正しい道。「憲政の―にもとる」
(3)漢方で,内科。「―・外科一代の名医数十人/太平記 25」
■二■ (名・形動)
誠実・方正な・こと(さま)。「―ナヒト/日葡」

本道

ほんどう【本道】
the main road.

本選

ほんせん [0] 【本選】
予選に対し,最終的な選定。

本邦

ほんぽう [1] 【本邦】
我が国。「―初演の戯曲」

本邸

ほんてい [0] 【本邸】
(別邸などに対して)本宅。

本部

ほんぶ [1] 【本部】
組織・団体などで,活動の中心となる部局。また,その所在地。「捜査―」「販売促進―」

本部

ほんぶ【本部】
the head office;the headquarters.→英和

本部

もとぶ 【本部】
沖縄県国頭(クニガミ)郡の町。本島北部の本部半島にある。1975年(昭和50)の国際海洋博の開催地。

本郷

ほんごう ホンガウ 【本郷】
姓氏の一。

本郷

ほんごう ホンガウ 【本郷】
(1)東京都文京区の南東部の地区。旧区名。住宅地。東京大学がある。
(2)東京大学の俗称。

本郷

ほんごう [1][0] 【本郷】
(1)その人の生まれた土地。故郷。
(2)一郡の中で,中心になった所。また,郡司の庁があった所。もとむら。

本郷新

ほんごうしん ホンガウ― 【本郷新】
(1905-1980) 彫刻家。北海道生まれ。高村光太郎に師事。新制作派協会彫刻部創設に参加。戦没学生記念像「わだつみのこえ」などを制作。

本郷草

ほんごうそう ホンガウサウ [0] 【本郷草】
〔三重県楠町本郷で発見されたことから〕
ホンゴウソウ科の腐生小草本。暖地の林中にまれに生える。葉緑がなく全体に紫褐色。高さ約7センチメートル。葉は鱗片状。七〜一〇月,頂に総状花序を立て,上部に雄花,下部に雌花をつける。

本醸造酒

ほんじょうぞうしゅ [5] 【本醸造酒】
日本酒のうち,醸造用アルコール添加量が白米1トン当たりアルコール120リットル以内の清酒。

本重籐

もとしげどう [4] 【本重籐】
弓の一種。手でにぎる部分から下の方を籐で密に巻き,上の方をまばらに巻いたもの。
⇔末(スエ)重籐

本金

ほんきん [0] 【本金】
(1)本当の金。純金。
(2)資本金。元金(ガンキン)。
(3)陶磁器に金付を行う絵の具のうち,純金に近いもの。王水で金を処理し,膠(ニカワ)で溶いて金泥とし,七〇〇〜八〇〇度で焼き付けたのち,瑪瑙(メノウ)の棒で磨いてつやを出す。
→水金(ミズキン)

本釣り鐘

ほんつりがね [3] 【本釣(り)鐘】
歌舞伎の下座で用いる楽器。また,それを使った囃子(ハヤシ)。小形の釣り鐘で,すごみや夕暮れの雰囲気などを表す。本釣り。

本釣鐘

ほんつりがね [3] 【本釣(り)鐘】
歌舞伎の下座で用いる楽器。また,それを使った囃子(ハヤシ)。小形の釣り鐘で,すごみや夕暮れの雰囲気などを表す。本釣り。

本鈴

ほんれい [0] 【本鈴】
正式な始まりを知らせるベル。
⇔予鈴

本銀

ほんぎん [0] 【本銀】
(1)純銀。
(2)資本金。元金。「一匁三分,―に不足出来そめ/浮世草子・永代蔵 3」

本銭

ほんせん [1] 【本銭】
元金。もとで。資本金。

本銭返し

ほんせんがえし [5] 【本銭返し】
中世から近世に行われた条件付き売買契約の一種。売却代価の返済により売主は売却物権を回復することができるもの。本物(ホンモツ)返し。本米返し。

本門

ほんもん [1] 【本門】
仏の本質を説いた部門。法華経二八品のうち,後半一四品の称。
⇔迹門(シヤクモン)

本門の戒壇

ほんもんのかいだん 【本門の戒壇】
日蓮宗三大秘法の一。本尊に帰依して題目を唱えること自体を戒壇と解する教派と具体的な戒壇と解する教派がある。

本門の本尊

ほんもんのほんぞん 【本門の本尊】
日蓮宗三大秘法の一。永遠の超越的仏としての釈迦を具象化した十界曼荼羅を本尊とする。

本門の題目

ほんもんのだいもく 【本門の題目】
日蓮宗三大秘法の一。南無妙法蓮華経の七字を口に唱えて,本尊に帰依する心を表すこと。

本門仏立宗

ほんもんぶつりゅうしゅう 【本門仏立宗】
日蓮宗の一派。1857年本門法華宗の日扇が京都で結成した本門仏立講に始まる。禁圧を受けたが,明治中期以後教勢を拡大し,1946年(昭和21)に本門仏立宗となった。本山は京都の宥清寺。ほっけしゅう。

本門寺

ほんもんじ 【本門寺】
(1)東京都大田区池上にある日蓮宗の大本山。山号,長栄山。日蓮宗四大本山の一。日蓮入寂の地。1274年鎌倉幕府の工匠池上宗仲が自邸を寺としたもの。開基は日朗。池上本門寺。
(2)静岡県富士宮市北山にある日蓮宗の大本山。山号,富士山。1298年日興の開基。大石寺とともに日興門流の正統として栄えた。北山本門寺。
(3)静岡県芝川町にある日蓮系単立宗教法人の寺。山号,富士山。西山本門寺ともいう。北山本門寺第二世の日代が1343年に創建。

本門法華宗

ほんもんほっけしゅう 【本門法華宗】
日蓮宗の一派。派祖は日隆。京都妙蓮寺を大本山とする。光長寺(静岡)・本能寺(京都)・本興寺(兵庫)・鷲山(ジユセン)寺(千葉)の諸山と一宗を成していたが,1941年(昭和16)真門・陣門両派を加え法華宗を結成。戦後法華宗より分派し,53年現在名を称する。

本間

ほんま [0] 【本間】
(1)邦楽で,原則に外れないリズム。
(2)謡曲の基本の間で,毎句の第一音が第一拍の直前からうたい出されるもの。
(3)本式と定められたひと間の長さ。特に,京間(キヨウマ)のこと。
(4)座敷持ちの上級の女郎の部屋。本部屋。「急にしやくのおこつた顔で,―へはひつておやすみなんし/洒落本・青楼昼之世界錦之裏」

本間

ほんけん [0] 【本間】
(1)曲尺(カネジヤク)で,六尺(約1.82メートル)の長さをいう。
(2)屏風・和琴・箏(ソウ)などの長さで正式のもの。屏風・和琴では六尺,箏では六尺五寸のもの。

本間

ほんま 【本間】
姓氏の一。

本間久雄

ほんまひさお 【本間久雄】
(1886-1981) 文芸評論家・英文学者。山形県生まれ。早大卒。「早稲田文学」の編集に従い,婦人問題や民衆芸術論などを論じ,イギリス唯美主義文学研究で学位を受けた。著「明治文学史」など。

本間四郎三郎

ほんましろうさぶろう 【本間四郎三郎】
(1732-1801) 江戸中・後期の豪商。酒田の人。名は光丘,四郎三郎は通称。庄内藩一四万石の領地において二四万石の大地主であった本間家の中興の祖。廻船問屋を営み巨財を積み,財力を背景に藩政にも参与し士分となる。米沢藩主上杉家の中興にも貢献。

本阿弥

ほんあみ 【本阿弥】
中世末頃から刀剣の鑑定・磨研・浄拭を家職とした家。足利将軍家と接近,京都に上り,代々法華信徒として知られる。江戸初期,光悦が出て,美術工芸全般に優れた功績を残す。

本阿弥光悦

ほんあみこうえつ 【本阿弥光悦】
(1558-1637) 安土桃山・江戸初期の芸術家。京都の人。号は太虚庵・自得斎・徳友斎。刀剣鑑定を中心とした家業のほかに陶芸・書画・漆芸などに天分を発揮。特に書は光悦流をひらき近衛信尹(ノブタダ)・松花堂昭乗とともに寛永の三筆といわれた。晩年徳川家康より洛北の鷹ヶ峰の地を賜り,多くの工芸家とともにいわゆる光悦村を形成し,琳派のもとを開いた。ほんなみこうえつ。

本阿弥切

ほんあみぎれ 【本阿弥切】
〔一部を本阿弥光悦が所蔵していたことから〕
古今和歌集の古写本。巻一〇から巻一八に至る小形の零巻と断簡がある。宋から渡来の紙を用い,巻ごとに表現テーマを変えた小粒な文字が躍動的。小野道風筆と伝称するが,一二世紀前半の作と考えられる。

本降り

ほんぶり [0] 【本降り】
本格的に雨が降ること。「夜に入って―になる」

本降りになった

ほんぶり【本降りになった】
It began to rain in earnest.

本院

ほんいん [0] 【本院】
(1)主となる院。
(2) [1]
この院。「―では往診はいたしません」
(3)上皇や法皇が二人以上いる時,最も早くから院であった人。
→新院
→中院

本陣

ほんじん [1] 【本陣】
(1)陣中で大将のいる所。本営。
(2)江戸時代,宿駅で諸大名などが宿所とした公認の旅館。

本隊

ほんたい【本隊】
the main body[force].

本隊

ほんたい 【本隊】
(1) [1][0]
中心となる部隊。
⇔支隊
(2) [1]
自分の属している,この隊。

本震

ほんしん [0] 【本震】
同じ地域で時間的に集中して起こる地震群のうち,ずば抜けて大きいもの。前震・余震に対していう。

本革

ほんがわ [0] 【本革】
〔「ほんかわ」とも〕
合成した革でない,本物の革。

本鞘

ほんざや [0] 【本鞘】
清算取引において決済期日の先のものほど相場が高い場合の,先物と現物の相場の開き。

本音

ほんね [0] 【本音】
(1)本心から出た言葉。「―を吐く」「―を漏らす」
(2)本当の音色。

本音を吐く

ほんね【本音を吐く】
confess;→英和
show one's true colors.

本領

ほんりょう【本領】
one's characteristic;one's duty (本分).〜を発揮する display one's skill.

本領

ほんりょう [0][1] 【本領】
(1)他人にまねのできないような,その人独特の性質や才能。もちまえの性質や才能。本来の特質。「この作家の―は詩情豊かな描写にある」「―を発揮する」
(2)もともと所有した領地。「円心一人僅に―一所の安堵を全して/太平記 13」

本領安堵

ほんりょうあんど [5] 【本領安堵】
鎌倉時代から室町時代の初めにかけて,将軍が自分に忠誠を誓った武士に対して父祖伝来の所領の所有権を認め,保証したこと。安堵。

本題

ほんだい【本題】
the subject.→英和

本題

ほんだい [0] 【本題】
中心となる題目。「―に入る」

本願

ほんがん [0][1] 【本願】
(1)本来の願い。
(2)〔仏〕
 (ア)仏・菩薩が衆生(シユジヨウ)を救済するために立てた誓願。本誓(ホンゼイ)。
 (イ)多く阿弥陀仏の四十八願,あるいは特にその内の第十八願をいう。
 (ウ)「本願主(ホンガンシユ)」に同じ。

本願

ほんがん【本願】
⇒本望(もう).

本願主

ほんがんしゅ [3] 【本願主】
寺院の堂・塔・仏像などを創建し,法会を執行する発起人。本願。

本願寺

ほんがんじ ホングワン― 【本願寺】
(1)京都市下京区堀川通にある浄土真宗本願寺派の本山。山号,竜谷山。親鸞の死後,娘の覚信尼が京都東山大谷に御影堂(ミエドウ)を建てて,遺骨と木像を安置したのに始まる。室町末期,京都山科ついで大坂石山に移ったが,織田信長のために焼失。その後一時紀伊鷺森に移ったが,1591年豊臣秀吉の寺地寄進によって現在地に堂宇を建立した。現在の堂宇は,1617年以降に新築したもの,および聚楽第・伏見城の遺構を移築したものからなる。飛雲閣・唐門などは桃山時代の代表的遺構。賢庭作とされる。本派本願寺。西本願寺。
(2)京都市下京区烏丸通にある浄土真宗大谷派の本山。一一世顕如の嗣子教如が弟准如に本願寺住職を譲り本願寺派とは別に大谷派を立て,1602年徳川家康から寺地の寄進をうけて,現在地に創建した。大谷派本願寺。東本願寺。

本願寺派

ほんがんじは ホングワン― 【本願寺派】
真宗十派の一。京都の西本願寺が本山。大谷派とともに親鸞の直系。曾孫である第三世覚如が,京都の親鸞の墓所を中心にして本願寺を建立。第八世蓮如が出て大いに宗勢が拡大した。第一二世准如の時,長兄教如が徳川家康の援助で東本願寺を建てたため,以後本願寺は東西両本願寺に分かれた。お西。

本願往生

ほんがんおうじょう [5] 【本願往生】
〔仏〕 阿弥陀仏の本願によって極楽に往生すること。

本風

ほんぷう [0] 【本風】
世阿弥の能楽用語。基本の芸。また,基本となる曲。「舞歌幽玄を―として/能作書」

本館

ほんかん 【本館】
(1) [0]
(別館・新館・分館などに対して)主となる建物。
(2) [1]
図書館・博物館などで,この館。

本館

ほんかん【本館】
a main building.

本香

ほんこう [0] 【本香】
香道の組香で,名を明らかにしないで炷(タ)く香木。連衆はこの聞きにより答えを出す。

本馬

ほんま [0] 【本馬】
江戸時代の駄賃馬の一。幕府公用者や諸大名が用いた。四〇貫の荷を負う。
→空尻(カラジリ)

本高迹下

ほんこうしゃくげ ホンカウ― [5] 【本高迹下】
天台宗で,仏が菩薩となる場合のように,本体としてはより高位の存在が低いものの形をとって現れること。

本鬮

ほんくじ [0] 【本籤・本鬮】
頼母子講(タノモシコウ)などで積立金の落札者を決めるくじ。

本鮪

ほんまぐろ [3] 【本鮪】
⇒クロマグロ

本鯖

ほんさば [0] 【本鯖】
マサバの別名。

本麻

ほんあさ [0] 【本麻】
まじりけのない,天然の麻糸や麻織物。

ふだ [0] 【札】
〔「文板(フミイタ)」の転〕
(1)文字・絵・記号などを記して,人に知らせたり目印としたりする木・紙・金属などの小片。「値段を書いた―」「売約済みには赤い―を貼る」「休業の―を下げる」
(2)「御札(オフダ)」に同じ。
(3)必要事項を書き記して,何らかの事実の証明とするもの。入場券・鑑札・質札・合い札・利札など。
(4)多くの人に告げ知らせる事項を書いて掲げるもの。高札・立て札など。
(5)カルタ・トランプ・花札などの一枚一枚。「―を配る」
(6)(「簡」と書く)「日給(ニツキユウ)の簡(フダ)」に同じ。

さつ 【札】
■一■ [0] (名)
紙幣。おさつ。「―を数える」「―びら」
■二■ (接尾)
助数詞。手紙・証文・手形などを数えるのに用いる。「一―書かせる」

さつ【札】
<米> a bill;→英和
<英> a (bank) note;paper money.〜びらを切る spend money freely.‖札入れ a wallet.札束 a roll of notes.千円札 a thousand-yen <米> bill[ <英> note].

さね [1] 【札】
甲冑(カツチユウ)の材料となる鉄・革の小板。鱗(ウロコ)のように数多く並べ重ね,糸・革でつづる。こざね。

ふだ【札】
a card;→英和
a label;→英和
a tag (下げ札・荷札).→英和
〜をつける label <a thing> ;put a tag <on a thing> .

札の辻

ふだのつじ 【札の辻】
江戸時代,高札を立てた辻。

札付き

ふだつき [0] 【札付き】
(1)札の付いていること。特に,商品に正札が付いていること。また,付いているもの。
(2)定評のあること。知れわたっていること。また,その人やもの。悪い意味にいう。「―の悪者」「あいつは―だ」

札付きの

ふだつき【札付きの】
notorious (悪い).→英和

札入れ

さついれ [4][0][3] 【札入れ】
紙幣を入れて持ち歩くもの。紙入れ。さいふ。

札場

ふだば [0] 【札場】
(1)高札・制札を立てる場所。
(2)芝居小屋の,入場札を扱う部屋。

札守り

ふだまもり [3] 【札守り】
「守り札」に同じ。

札差

ふださし [4][0] 【札差】
〔受取人の名を記した札を蔵役所の蒿苞(ワラヅト)に差したことから〕
江戸時代,旗本・御家人の俸禄たる蔵米の受領から換金に至る一切の手続きの請負を業務とした,浅草蔵前在住の商人に対する呼称。本業よりもむしろ旗本・御家人を対象とする高利の金融によって巨利を得たが,幕府倒壊とともに廃絶した。

札幌

さっぽろ 【札幌】
北海道,石狩平野南西部にある市。道庁所在地。指定都市。石狩支庁所在地。北海道開拓の拠点として,豊平川の扇状地に発達し,政治・文化・商業の中心地。

札幌バンド

さっぽろバンド 【札幌―】
札幌農学校のクラークの影響で,イエスを信ずる者の契約に署名した,内村鑑三・新渡戸稲造らの集団。

札幌医科大学

さっぽろいかだいがく 【札幌医科大学】
公立大学の一。1945年(昭和20)創立の北海道立女子医学専門学校を前身として,50年道立の新制大学として設立。本部は札幌市中央区。

札幌大学

さっぽろだいがく 【札幌大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)設立。本部は札幌市豊平区。

札幌大通公園

さっぽろおおどおりこうえん 【札幌大通公園】
札幌市中央区の大通りにある都市公園。1871年(明治4)区画測量により市街の火防線として設置されたのが始まり。

札幌学院大学

さっぽろがくいんだいがく 【札幌学院大学】
私立大学の一。1946年(昭和21)創立の札幌文科専門学院を源とし,68年札幌商科大学として設立,84年現名に改称。本部は江別市。

札幌時計台

さっぽろとけいだい 【札幌時計台】
札幌にある明治期の代表的な洋風建築。1878年に札幌農学校演武場として建設。アメリカ・コロニアル様式の外観と時計台が有名。現在は札幌市記念館。

札幌神社

さっぽろじんじゃ 【札幌神社】
札幌市宮ヶ丘にある北海道神宮の旧称。大国魂神・大己貴神(オオナムチノカミ)・少彦名神(スクナヒコナノカミ)をまつる。1869年(明治2)北海道開拓の守護神として創建。1964年(昭和39)明治天皇を合祀(ゴウシ)して,北海道神宮と改称。

札幌農学校

さっぽろのうがっこう 【札幌農学校】
北海道大学の前身。1872年(明治5),ケプロンの建策により東京芝に開拓使仮学校として開校。75年札幌に移転。翌年札幌農学校となる。初代教頭クラークのキリスト教精神の感化を受け,内村鑑三・新渡戸稲造・宮部金吾ら多くの人材を出した。

札所

ふだしょ [0][3] 【札所】
仏教の霊場で,参詣したしるしに札を受けたり,納めたりするところ。西国三十三所,四国八十八箇所など。

札束

さつたば [0][3] 【札束】
紙幣を束にしたもの。また,多額の金銭。「―で頬(ホオ)をはるような仕打ち」

札板

ふだいた [0] 【札板】
護符などを貼った板。木のお守り札。

札止め

ふだどめ [0] 【札止め】
(1)劇場・映画館などで満員のため入場券を売らないこと。「―の盛況」
(2)札を立てて,立ち入り,通行などを禁止すること。

札沼線

さっしょうせん サツセウ― 【札沼線】
JR 北海道の鉄道線。桑園・新十津川間,76.5キロメートル。石狩川西岸を走り,札幌駅に直通運転される。

札片

さつびら [0] 【札片】
紙幣。金片(カネビラ)。

札物

ふだもの [0] 【札物】
(1)大小の刀で,品質を保証する札のついているもの。折紙物に次ぐもの。
(2)入札によって売りさばく,諸国の産物。
(3)カルタとばく。

札筒

ふだづつ [0] 【札筒】
香道具の一。蓋に香札を入れる孔があいている,中太の筒。

札筥

ふだばこ [0] 【札箱・札筥】
(1)香道で,札を納める箱。香札箱。
(2)守り札を入れる箱。

札箱

ふだばこ [0] 【札箱・札筥】
(1)香道で,札を納める箱。香札箱。
(2)守り札を入れる箱。

札納め

ふだおさめ [3] 【札納め】
(1)その年に受けた札を年末に神社などに返納すること。[季]冬。
(2)祈願のときに受けた札を,成就のときに返納すること。また,巡礼などが参拝のしるしに札を納めること。

札銭

ふだせん [0] 【札銭】
「木戸銭(キドセン)」に同じ。

うけら 【朮】
植物オケラの古名。「恋しけば袖も振らむを武蔵野の―が花の色に出なゆめ/万葉 3376」

おけら ヲケラ [0] 【朮】
キク科の多年草。山野の乾燥地に自生。高さ50センチメートル内外。葉は互生し,縁には剛毛がありかたい。秋,淡紫色または白色の鐘形の頭状花をつける。若苗を食用にする。根茎を干したものを蒼朮(ソウジユツ)・白朮(ビヤクジユツ)といって,利尿・健胃薬とし,正月の屠蘇(トソ)にも入れる。邪気をはらう力があるとされた。ウケラ。

朮の餅

おけらのもちい ヲケラ―モチヒ 【朮の餅】
追儺(ツイナ)の夜,神に供えるオケラを入れた餅。悪病を除くとされた。

しゅ [1][0] 【朱】
(1)赤。また,やや黄を帯びた赤色。
(2)赤色の顔料。辰砂(シンシヤ)として産し,成分は硫化水銀(II)。
(3){(2)}を用いて作った墨。朱墨。
(4)詩歌・文章を添削して入れた朱字。
(5)「銖(シユ)」に同じ。

しゅ [1] 【銖・朱】
(1)中世まで用いられた目方の単位。律令制では両の二四分の一。
(2)江戸時代の貨幣の単位。両の一六分の一。分(ブ)の四分の一。
(3)利率の一種。
 (ア)一割の一〇分の一。分。歩。
 (イ)一割の一〇〇分の一。一分の一〇分の一。厘。

あけ【朱】
⇒赤.〜に染まる be stained with blood.

あけ [0] 【朱・緋】
(1)赤い色。緋色(ヒイロ)・朱色・紅色などを含む。
(2)馬の毛色の名。赤毛。
(3)「緋衣(アケゴロモ)」の略。

しゅ【朱】
vermillion.朱塗りの vermillion-lacquered.

朱三

しゅさん [0] 【朱三】
「重三(ジユウサン)」に同じ。

朱世傑

しゅせいけつ 【朱世傑】
中国,元代初期の数学者。その著「算学啓蒙」(1299年)は江戸時代,日本に伝えられ,代数学(天元術)が紹介された最初といわれる。生没年未詳。

朱傘

しゅがさ [0][2] 【朱傘】
地紙を朱色に染め,長柄をつけたさし傘。法会の際,屋外で僧などにさしかける。室町時代には貴人の用ともした。しゅがらかさ。

朱元璋

しゅげんしょう 【朱元璋】
(1328-1398) 中国,明の初代皇帝(在位 1368-1398)。字(アザナ)は国瑞。廟号(ビヨウゴウ)は太祖。元号から洪武帝と称される。貧農出身で,元末の紅巾(コウキン)軍に加わり,揚子江一帯を平定して自立。金陵(南京)で帝位につき,元をモンゴル高原に退けた。

朱全忠

しゅぜんちゅう 【朱全忠】
(852-912) 中国,五代後梁の初代皇帝(在位 907-912)。名は温。廟号(ビヨウゴウ)は太祖。黄巣の乱に参加,のち唐にくだり節度使となる。907年唐を滅ぼし汴(ベン)(開封)に即位したが,次子の友珪(ユウケイ)に殺された。

朱印

しゅいん [0] 【朱印】
(1)朱色の印肉で押した印。特に,戦国時代以降,将軍・大名・武将などが命令・公認などの公的文書に用いたものをいう。御朱印。
(2)「朱印状」の略。

朱印地

しゅいんち [2] 【朱印地】
江戸時代,朱印状によって年貢・課役の免除が保証されていた寺社領。売買や質入れは禁止されていた。

朱印状

しゅいんじょう [0][2] 【朱印状】
戦国大名や江戸時代の将軍が,花押(カオウ)の代わりに朱印を押して発行した公的文書。朱印。

朱印船

しゅいんせん [0] 【朱印船】
⇒御朱印船(ゴシユインセン)

朱印船貿易

しゅいんせんぼうえき [6] 【朱印船貿易】
御朱印船による海外貿易。マカオ・ルソン・シャム・ジャワなどに銀・銅・硫黄(イオウ)・刀剣などを輸出し,生糸・絹織物・綿布などを輸入した。

朱印高

しゅいんだか [2] 【朱印高】
江戸時代,朱印状によって所有を確認された土地の,朱印状に記された石高(コクダカ)。御朱印高。

朱唇

しゅしん [0] 【朱唇】
赤いくちびる。特に,口紅をつけた女のくちびる。

朱唇皓歯

しゅしんこうし [4] 【朱唇皓歯】
赤い唇と白い歯。美人の形容。

朱嘴鸛

しゅばしこう [3] 【朱嘴鸛】
コウノトリ目の鳥。コウノトリの亜種。全長1メートルほど。体は白色,くちばしが赤い。人家の煙突の上などに巣をかけ,幸運を運ぶ鳥とされる。ヨーロッパ・北アフリカに分布。アカハシコウ。

朱器

しゅき [1][2] 【朱器】
(1)朱塗りの器具。
(2)藤原氏の重宝。大饗(タイキヨウ)に用いた器具。藤原冬嗣に始まり,氏の長者に相伝された。朱器台盤。

朱四

しゅし [0] 【朱四】
「重四(ジユウシ)」に同じ。

朱圏

しゅけん [0] 【朱圏】
朱墨で文字のわきにつけた圏点。

朱塗

しゅぬり 【朱塗(り)】
朱色で塗ること。また,塗ったもの。

朱塗り

しゅぬり【朱塗り(の)】
vermilion-lacquer(-ed).

朱塗り

しゅぬり 【朱塗(り)】
朱色で塗ること。また,塗ったもの。

朱墨

しゅずみ [0] 【朱墨】
辰砂(シンシヤ)などの朱粉を膠(ニカワ)で練り固めた墨。朱錠。赤墨。しゅぼく。

朱墨

しゅぼく [0] 【朱墨】
(1)「しゅずみ(朱墨)」に同じ。
(2)朱と墨。

朱墨点

しゅぼくてん [3][2] 【朱墨点】
漢文訓点に,朱でヲコト点を,墨で仮名点を施したこと。また,その訓点。

朱夏

しゅか [1] 【朱夏】
〔五行思想で朱色を夏に配することから〕
夏。

朱子

しゅし 【朱子】
朱熹(シユキ)の尊称。

朱子学

しゅしがく [2] 【朱子学】
南宋の朱熹によって大成された儒学説。禅学の影響に対抗しつつ,周敦頤(シユウトンイ)に始まり程顥(テイコウ)・程頤(テイイ)などのあとをうけて旧来の儒教経典に大胆な形而上学的新解釈を加えて成立。理気説による宇宙論・存在論,格物致知を基とした実践論を説く。日本には鎌倉時代に伝えられ,江戸時代に普及して,官学として封建社会の中心思想となった。朱学。宋学。道学。

朱子学派

しゅしがくは 【朱子学派】
朱子学を奉ずる学派。日本では藤原惺窩,その弟子林羅山のほか,木下順庵・室鳩巣・新井白石・山崎闇斎・貝原益軒・柴野栗山・尾藤二洲など。宋学派。

朱子語類

しゅしごるい 【朱子語類】
中国,南宋の思想家朱熹の語録。一四〇巻。門人,黎靖徳(レイセイトク)編。1270年成立。朱熹が門人たちとかわした問答をテーマ別に整理して集大成したもので,朱熹および朱子学派の思想を知るための重要な資料。

朱字

しゅじ [0] 【朱字】
(1)朱色の墨で書いた文字。
(2)朱肉で押された印字。
⇔白字(ハクジ)

朱学

しゅがく [1] 【朱学】
「朱子学(シユシガク)」の略。

朱座

しゅざ [1] 【朱座】
江戸時代の座の一。幕府の監督を受けて朱および朱墨の製造販売の独占権をもった。

朱引き

しゅびき [0] 【朱引き】
(1)朱線を引くこと。また,その線。
(2)中世以後,漢文訓読の際,朱線を引き,その本数・位置により,人名・官名・書名・年号などの区別を示したこと。[日葡]
(3)江戸時代,府内・府外の境界を示すために地図上に朱線を引いたこと。
→御府内(ゴフナイ)

朱彝尊

しゅいそん 【朱彝尊】
(1629-1709) 中国清代の詞人・学者。字(アザナ)は錫鬯(シヤクチヨウ),号は竹坨(チクタ)。明史の編纂に加わる。詞壇では王士禎と並称され,浙派の代表。著「経義考」「曝書亭集」「日下旧聞」など。

朱徳

しゅとく 【朱徳】
(1886-1976) 中国の軍人・革命家。四川省の人。1927年南昌暴動に参加,翌年井崗山で毛沢東と合流し紅軍第四軍を創設。日中戦争中は八路軍総司令,解放戦争では人民解放軍総司令として活躍。国家副主席・中央委員会副主席などを歴任。チュー=トー。

朱文金

しゅぶんきん [2] 【朱文金】
金魚の品種の一。フナとサンショクデメキンとの雑種。体表に赤・黒・白・青などの斑紋が散在する。

朱料

しゅりょう [1][0] 【朱料】
俳諧の宗匠が,門人の作った発句に点をつけて受ける礼金。点料。

朱書

しゅしょ [1] 【朱書】 (名)スル
朱で書くこと。朱書き。

朱書き

しゅがき [0] 【朱書き】
(1)朱で書くこと。
(2)楊弓で,二〇〇本のうち,五〇ないし一〇〇本的(マト)に当たること。また,その腕前の人。当てた者の名を朱で書いたことからいう。

朱書する

しゅしょ【朱書する】
write in red.

朱札

しゅざね [0] 【朱札】
鎧(ヨロイ)の札(サネ)の朱色のもの。朱塗りの札。

朱楽菅江

あけらかんこう 【朱楽菅江】
(1738-1798) 江戸後期の狂歌師・川柳作者。江戸の人。本名,山崎景貫。通称,郷助。俳名貫立。号,淮南堂・朱楽館主人ほか。幕臣。和歌を内山椿軒に学ぶ。唐衣橘洲(カラゴロモキツシユウ)・四方赤良(ヨモノアカラ)とともに狂歌三大家の一。「故混馬鹿集」「絵本江戸爵」「狂歌大体」ほか。

朱檀

しゅだん [0] 【朱檀】
〔「しゅたん」とも〕
「紫檀(シタン)」に同じ。

朱欒

ザボン【朱欒】
《植》[Port.zamboa]a shaddock.→英和

朱泥

しゅでい [0] 【朱泥】
中国,江蘇省の宜興窯に産する赤褐色の炻器(セツキ)質の焼き物。無釉(ムユウ)の急須(キユウス)などが多い。日本では,愛知県常滑(トコナメ)・岡山県伊部(インベ)・三重県四日市などで産する。
→紫泥

朱漆

しゅうるし [2] 【朱漆】
朱色の漆。硫化水銀から製造した朱をまぜて作る。あか漆。

朱点

しゅてん [0] 【朱点】
(1)朱でしるした点。
(2)朱でしるした訓点。

朱熹

しゅき 【朱熹】
(1130-1200) 中国,南宋の儒学者。字(アザナ)は元晦(ゲンカイ)・仲晦。号は晦庵・晦翁。朱子・朱文公と尊称される。北宋の周敦頤(シユウトンイ)・程顥(テイコウ)・程頤(テイイ)らの学説を総合して朱子学を大成した。死後,朱子学が儒学の正統とされ,元代以降官学として採用されたため,四書尊重の風など後世に大きな影響を及ぼした。主著「朱文公文集」「四書集注」「資治通鑑綱目」「近思録」など。
→朱子学
→宋学

朱珍

しゅちん [0] 【繻珍・朱珍】
〔中国語「七糸鍛」から〕
繻子(シユス)織りの一種。地糸のほかに種々の色糸を用いて模様が浮き出るように織った織物。多く女帯に用いる。シチン。シッチン。

朱砂

しゅしゃ [1] 【朱砂】
⇒辰砂(シンシヤ)(1)

朱硯

しゅけん [0] 【朱硯】
⇒しゅすずり(朱硯)

朱硯

しゅすずり [2] 【朱硯】
朱墨をする,すずり。しゅけん。

朱筆

しゅひつ [0] 【朱筆】
朱墨用の筆。また,朱墨の書き入れ。

朱筆を加える

しゅひつ【朱筆を加える】
correct;→英和
revise.→英和

朱肉

しゅにく [0] 【朱肉】
印判用の,朱色の印肉。

朱肉

しゅにく【朱肉】
cinnabar seal ink.

朱自清

しゅじせい 【朱自清】
(1898-1948) 中国の詩人・散文家。本名,朱自華。揚州に育つ。清新明快でヒューマニスティックな詩風で五・四新文学運動後の北京詩壇で活動。詩文集「蹤跡」「背影」など。チュー=ツーチン。

朱舜水

しゅしゅんすい 【朱舜水】
(1600-1682) 中国,明の遺臣。名は之瑜(シユ)。舜水は号。明の再興運動に失敗し,1659年日本に亡命。徳川光圀に招かれ,水戸学に影響を与えた。著「舜水先生文集」など。

朱色

しゅいろ [0] 【朱色】
朱の色。朱。しゅしょく。

朱蒙

しゅもう 【朱蒙】
高句麗建国の始祖とされる伝説上の人物。東明聖王。

朱衣

しゅい [1] 【朱衣】
四位・五位の着る朝服。あけごろも。

朱買臣

しゅばいしん 【朱買臣】
(?-前109) 中国,前漢の政治家。字(アザナ)は翁子。家貧しく,薪(マキ)を背負いながら読書に励んだ。のち会稽太守として東越の乱を鎮圧。

朱銅

しゅどう [0] 【朱銅】
銅器の表面にあらわした朱色の斑紋。銅器を炭火で熱して丹礬(タンバン)酢の中に入れ,鉄漿をその上に塗り付けて朱斑を出す。佐渡の本間琢斎(1812-1891)の創始という。

朱銘

しゅめい [0] 【朱銘】
刀剣鑑定の家元本阿弥家で,無銘刀を鑑定し,作者名を刀心に朱で書くこと。また,その銘。

朱陸

しゅりく 【朱陸】
中国の儒学者,朱熹(シユキ)と陸象山のこと。

朱雀

すじゃく [1][0] 【朱雀】
⇒すざく(朱雀)

朱雀

しゅじゃく 【朱雀】
⇒すざく(朱雀)

朱雀

すざく [1][0] 【朱雀】
(1)四方をつかさどる天の四神(シジン)の一。鳥の姿で表され,南方に配する。朱鳥。しゅじゃく。
(2)二十八宿のうち,南方七宿の総称。
(3)「朱雀大路」「朱雀門」の略。
朱雀(1)[図]

朱雀大路

すざくおおじ 【朱雀大路】
平城京・平安京の中央を南北に走る大路。大内裏の南面の朱雀門から南端の羅城門に至る。この大路の東を左京,西を右京という。今の京都市では千本通りがほぼこれにあたる。しゅじゃくおおじ。

朱雀天皇

すざくてんのう 【朱雀天皇】
(923-952) 第六一代天皇(在位930-946)。名は寛明(ユタアキラ)。醍醐天皇第一一皇子。

朱雀野

しゅじゃかの 【朱雀野】
平安京の朱雀大路以西の,荒廃して野となった地。しゅしゃかの。しゅじゃくの。

朱雀門

すざくもん 【朱雀門】
平安京大内裏の外郭十二門の一。南面中央にある。南門。しゅじゃくもん。
→大内裏

朱雀院

すざくいん 【朱雀院】
平安時代の後院の一。嵯峨天皇以後,代々の天皇が譲位後に住んだ御所。朱雀大路の西,三条の南に八町を占めていた。

朱鞘

しゅざや [0] 【朱鞘】
刀の鞘の朱色のもの。朱塗りの鞘。

朱鞠内湖

しゅまりないこ 【朱鞠内湖】
北海道北部,石狩川支流の雨竜川にある人造湖。雨竜第一ダムと第二ダム(宇津内湖)からなる。面積23.7平方キロメートル。雨竜湖。

朱顔

しゅがん [0] 【朱顔】
あかい顔。あから顔。

朱鳥

あかみとり 【朱鳥】
「しゅちょう(朱鳥)」の訓読み。

朱鳥

しゅちょう シユテウ 【朱鳥】
年号(686.7.20-686.閠12.?)。天武天皇の代。すちょう。あかみとり。

朱鷺

しゅろ [1] 【朱鷺】
鳥トキの異名。

朱鷺

とき【朱鷺】
a Japanese crested ibis.

朱鷺

とき [1] 【鴇・朱鷺・桃花鳥】
コウノトリ目トキ科の鳥。学名ニッポニア-ニッポン。全長約75センチメートル。全身が白色の羽毛に覆われ,後頭部に長い冠羽がある。翼や尾羽は淡紅色(鴇色)を呈し,顔の裸出部と脚は赤色。繁殖期には羽色が灰色となる。黒く長いくちばしは下方に湾曲する。日本では1981年(昭和56)に野生種は絶滅し,現在,中国陝西(センセイ)省で繁殖が確認されているのみ。特別天然記念物および国際保護鳥。朱鷺(シユロ)。
鴇[図]

朱鷺色

ときいろ【朱鷺色】
(pale) pink.→英和

えんぶり 【朳】
(1)東北地方で,朳(エブリ)のこと。
(2)青森県八戸地方を中心に小正月(一月一五日),現在では二月一七日頃に行われる豊作予祝の田植え踊り。

えぶり [0] 【柄振(り)・朳】
(1)土塊を砕いてならしたり,穀物の実などをかき集めたりするのに用いる農具。長い柄の先に横板をつけた鍬(クワ)のようなもの。
(2)能楽の小道具の一。竹の先に板をつけたもので,雪かきの具に用いる。
柄振り(1)[図]

ほお ホホ [1] 【朴・厚朴】
ホオノキの別名。

えのき [0] 【榎・朴】
ニレ科の落葉高木。高さは20メートルに達する。葉は左右不同の広卵形。雌雄同株。春,葉とともに淡黄色の小花を数個ずつつける。小核果は熟すと橙色になり食用となる。材は器具・薪炭などに用いられる。昔は街道の一里塚に植えられた。古名,え。
→えのみ(榎の実)

朴の木

ほおのき ホホ― [1] 【朴の木】
モクレン科の落葉高木。日本特産。山中に生える。葉は枝先付近に集まり,大形で卵形。五月,枝先に大輪の芳香ある白花をつけ,花弁は八〜九。材は心材が灰緑色で,加工容易。彫刻・下駄・器具の柄・椀など用途は広い。葉は古くは食物を包むのに用いた。ほお。朴柏(ホオガシワ)。
〔「朴の花」は [季]夏。《終りつゝある―の花なほ匂ふ/高浜年尾》〕

朴実

ぼくじつ [0] 【樸実・朴実】 (名・形動)[文]ナリ
飾りけがなく実直である・こと(さま)。質朴。「―な人柄」

朴念仁

ぼくねんじん [3][5] 【朴念仁】
無口で愛想のない人。ものわかりの悪い人。「頑固(カタクナ)で―で実務には役に立たぬ男である/社会百面相(魯庵)」

朴憲永

ぼくけんえい 【朴憲永】
⇒パク=ホニョン

朴憲永

パクホニョン 【朴憲永】
(1900-1955) 朝鮮の政治家。朝鮮共産党創立に参加,第二次大戦後南朝鮮労働党の副委員長となり反米闘争を指導。その後北朝鮮に移り,朝鮮民主主義人民共和国建国とともに副首相兼外相となったが,のちに処刑された。ぼくけんえい。

朴柏

ほおがしわ ホホガシハ 【朴柏】
ホオノキの異名。「我が背子が捧げて持てる―/万葉 4204」

朴正煕

パクチョンヒ 【朴正煕】
(1917-1979) 韓国の軍人・政治家。日本の陸軍士官学校卒。1961年5月クーデターを起こして軍事政権を樹立,63年大統領。アメリカの後援で軍備を強化,日韓基本条約調印・高度経済成長政策を進めたが,79年暗殺された。ぼくせいき。

朴正煕

ぼくせいき 【朴正煕】
⇒パク=チョンヒ

朴歯

ほおば ホホ― [0][1] 【朴歯】
ホオノキでつくった下駄の歯。また,その歯を入れた下駄。

朴泳孝

ぼくえいこう 【朴泳孝】
(1861-1939) 朝鮮,李朝末期の政治家。独立党に属し事大党と対立。1884年甲申政変に失敗し日本に亡命。94年日清戦争開戦時,内務大臣となる。韓国併合後,日本の貴族院議員・侯爵。パク=ヨンヒョ。

朴烈事件

ぼくれつじけん 【朴烈事件】
1923年(大正12)大逆罪の容疑者として逮捕された在日朝鮮人朴烈(1902-1974)とその妻金子文子の獄中における取り扱いをめぐり惹起された一連の事件。死刑判決が26年4月内閣の奏請により無期に減刑され,取り調べ中の両人の怪写真が諸方に配付されるや,事件は野党による内閣攻撃の手段として用いられ,数か月にわたり紛糾が続いた。

朴直

ぼくちょく [0] 【樸直・朴直】 (名・形動)[文]ナリ
かざりけがなく正直である・こと(さま)。「―の気風」「武官の粗率―にして与し易き者と/匏菴遺稿(鋤雲)」

朴訥

ぼくとつ [0] 【朴訥・木訥】 (名・形動)[文]ナリ
かざりけがなく話し下手な・こと(さま)。「―な人柄」「―な好人物」「剛毅―」「―とした話しぶり」
[派生] ――さ(名)

朴訥

ぼくとつ【朴訥】
simplicity;→英和
honesty.→英和
〜な simple;→英和
honest.→英和

朶翰

だかん [0] 【朶翰】
他人の手紙を敬っていう語。朶雲。

朶雲

だうん [0] 【朶雲】
〔唐の韋陟(イチヨク)が自分の書を五朶雲(五色の垂雲)のようだといった「唐書」の故事から〕
他人の手紙を敬っていう語。お手紙。「―辱拝見/芭蕉書簡」

朶頤

だい 【朶頤】 (名)スル
〔「易経(頤卦)」による。「朶」は垂らす意〕
(1)あごを垂らして,食べようとすること。また,欲しがること。「人々の―すべき珍羞(チンシユウ)であらう/伊沢蘭軒(鴎外)」
(2)強国が弱国を併呑しようとすること。

おうご アフゴ 【朸】
〔「おうこ」とも〕
荷物にさし通して肩にかつぐ棒。天秤(テンビン)棒。歌では「会ふ期(ゴ)」にかけて用いることが多い。「片恋や苦しかるらむ山がつの―なしとは見えぬものから/蜻蛉(上)」

つくえ【机】
a desk;→英和
<英> a bureau (引き出し付).→英和
書きもの(両袖)机 a writing (kneehole) desk.

つくえ [0] 【机】
(1)本を読んだり,字を書いたりするのに用いる脚付きの台。文机(フヅクエ)。
(2)飲食物を入れた器や供物をのせる台。「百(モモトリ)の―に貯(アザ)へて饗(ミアヘ)たてまつる/日本書紀(神代上訓)」

机上

きじょう [0] 【机上】
机の上。

机上の

きじょう【机上の】
academic;theoretical.〜の空論 an armchair[a mere]theory.‖机上計画 a desk[paper]plan.机上作戦 a war game.

机上の空論

きじょうのくうろん [0] 【机上の空論】
頭の中で考えただけで,実際には役に立たない理論・計画。

机上プラン

きじょうプラン [4] 【机上―】
立案されただけで,まだ実行には移されていない計画。また,現実的でない計画。デスク-プラン。

机下

きか [1][2] 【机下・几下】
〔相手の机の下に差し出す意〕
書簡文で,相手を敬ってあて名に添える脇付(ワキヅケ)の一。案下。

机代の物

つくえしろのもの 【机代の物】
食卓にのせるもの。飲食物。つくえもの。「百取(モモトリ)の―を持たしめて/古事記(下訓)」

机右

きゆう [1][0] 【机右】
机のそば。座右。

机案

きあん [0] 【几案・机案】
〔「几」「案」とも机(ツクエ)の意〕
机。

机物

つくえもの 【机物】
⇒つくえしろのもの(机代物)

机辺

きへん [0] 【机辺】
机の近く。机のあたり。

机間巡視

きかんじゅんし [4] 【机間巡視】
授業のなかで教師が子どもの座席を順次巡回し,学習状況の観察,学習指導・助言などを行うこと。

朽ちす

くち・す 【朽ちす】 (動サ変)
〔上二段動詞「朽(ク)つ」の連用形にサ変動詞「す」の付いた語〕
腐ってだめになる。「宇治橋のながき契りは―・せじを/源氏(浮舟)」

朽ちる

くちる【朽ちる】
rot;→英和
decay.→英和
朽ち果てる rot away;end one's life in obscurity (人).

朽ちる

く・ちる [2] 【朽ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 く・つ
(1)腐ってぼろぼろになる。「―・ちて落ちかかった橋」
(2)名声などがうしなわれる。「永遠に―・ちることのない名」
(3)むなしく終わる。死ぬ。「海士(アマ)の中に―・ちぬる身に,あまる事なれ/源氏(明石)」
〔「くたす」に対する自動詞〕

朽ち木

くちき [0] 【朽(ち)木】
(1)枯れてくさった木。くされ木。くちた木。
(2)不遇のまま,空しく一生を終わる人の身の上のたとえ。

朽ち木座

くちきざ [0] 【朽(ち)木座】
仏像の台座の一。朽ちた木の根を用いて,岩の形に作った台座。

朽ち木形

くちきがた [0] 【朽(ち)木形】
枯れて木目が浮き上がったような模様。几帳や壁代の文様に使われた。
朽ち木形[図]

朽ち木書き

くちきがき [0] 【朽(ち)木書き】
消し炭や焼き筆で下絵を書くこと。また,その下絵。

朽ち木桜

くちきざくら [4] 【朽(ち)木桜】
枯れ朽ちた桜の木。「年古(フ)りまさる―/謡曲・熊野」

朽ち果てる

くちは・てる [4][0] 【朽(ち)果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くちは・つ
(1)すっかり腐って形がくずれてしまう。「墓標が―・てる」
(2)これといった業績もなく,世に知られないままむなしく死んでゆく。「陋巷(ロウコウ)に―・てる」

朽ち目

くちめ 【朽ち目】
(1)腐った部分。「瀬田の里橋の馬ふみ―おほみ/散木奇歌集」
(2)和琴(ワゴン)の名器の名。

朽ち縄

くちなわ [0] 【朽(ち)縄】
腐った縄。

朽ち葉

くちば [0][2] 【朽(ち)葉】
(1)朽ちた落ち葉。枯れ葉。
(2)「朽葉色」の略。

朽つ

く・つ 【朽つ】 (動タ上二)
⇒くちる

朽壊

きゅうかい キウクワイ [0] 【朽壊】 (名)スル
くさってくずれること。

朽廃

きゅうはい キウ― [0] 【朽廃・朽敗】 (名)スル
くさって役に立たなくなること。「物が変化し―して行く/一隅より(晶子)」

朽敗

きゅうはい キウ― [0] 【朽廃・朽敗】 (名)スル
くさって役に立たなくなること。「物が変化し―して行く/一隅より(晶子)」

朽木

くつき 【朽木】
姓氏の一。近江国佐々木氏の支流。近江国高島郡朽木荘を本拠とし,足利家と密接な関係を持つ。のち,信長・秀吉に仕え,江戸時代は丹波国福知山藩主。

朽木

くちき [0] 【朽(ち)木】
(1)枯れてくさった木。くされ木。くちた木。
(2)不遇のまま,空しく一生を終わる人の身の上のたとえ。

朽木

きゅうぼく キウ― [0] 【朽木】
くさった木。くちき。

朽木

くつき 【朽木】
滋賀県北西部にある村。古来木材の産地として知られる。安曇川(アドガワ)が朽木渓谷をつくる。

朽木元綱

くつきもとつな 【朽木元綱】
(1549-1632) 安土桃山・江戸前期の武将。近江の人。織田信長・豊臣秀吉に仕えた。関ヶ原の戦では西軍から東軍に転じた。

朽木座

くちきざ [0] 【朽(ち)木座】
仏像の台座の一。朽ちた木の根を用いて,岩の形に作った台座。

朽木形

くちきがた [0] 【朽(ち)木形】
枯れて木目が浮き上がったような模様。几帳や壁代の文様に使われた。
朽ち木形[図]

朽木昌綱

くつきまさつな 【朽木昌綱】
(1750-1802) 江戸後期の丹波福知山藩主・蘭学者。前野良沢に師事,大槻玄沢・杉田玄白らと交わる。外国の地理書を考究し「泰西輿地(ヨチ)図説」を著す。

朽木書き

くちきがき [0] 【朽(ち)木書き】
消し炭や焼き筆で下絵を書くこと。また,その下絵。

朽木桜

くちきざくら [4] 【朽(ち)木桜】
枯れ朽ちた桜の木。「年古(フ)りまさる―/謡曲・熊野」

朽木盆

くつきぼん [3] 【朽木盆】
近江国朽木で江戸時代に産した盆。黒塗りに朱漆で割り菊などを描いた丸盆が主で,三色の漆絵盆などもある。

朽木糞牆

きゅうぼくふんしょう キウ―シヤウ [5] 【朽木糞牆】
〔論語(公冶長)「朽木不�可�雕也。糞土之牆不�可�杇也」より。くちた木は彫刻することができず,くさった壁は塗り替えができない意から〕
精神の腐敗した人は,教育しがたいことにいう。朽木糞土。

朽果てる

くちは・てる [4][0] 【朽(ち)果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くちは・つ
(1)すっかり腐って形がくずれてしまう。「墓標が―・てる」
(2)これといった業績もなく,世に知られないままむなしく死んでゆく。「陋巷(ロウコウ)に―・てる」

朽索

きゅうさく キウ― [0] 【朽索】
くさった縄や綱。

朽縄

くちなわ [0] 【朽(ち)縄】
腐った縄。

朽腐

きゅうふ キウ― [1] 【朽腐】
朽ちて腐ること。腐朽。

朽葉

くちば [0][2] 【朽(ち)葉】
(1)朽ちた落ち葉。枯れ葉。
(2)「朽葉色」の略。

朽葉

くちば【朽葉】
a decayed[dead]leaf.朽葉色 reddish brown.

朽葉叢濃

くちばむらご [4] 【朽葉叢濃】
朽葉色で,ところどころにまだらのある染め方。

朽葉色

くちばいろ [0] 【朽葉色】
(1)染め色の名。赤みがかった黄色。くちば。赤みの強いものを赤朽葉,黄みの強いものを黄朽葉,青みを帯びるものを青朽葉という。
(2)「黄枯茶(キガラチヤ)」に同じ。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は朽葉色,裏は黄色。秋に用いる。くちば。

杆状体

かんじょうたい カンジヤウ― [0] 【桿状体・杆状体】
脊椎動物の目の網膜にある視細胞の一。ロドプシン(視紅)と呼ばれる感光色素を含み,長円柱状の細胞体の形状からこの名がある。桿体。棒細胞。
→錐状体(スイジヨウタイ)

さらえ サラヘ [0] 【杷・杈・欋】
「さらい(杷)」に同じ。

さらい サラヒ [0] 【杷・杈・欋】
木または竹製の農具。柄が長く,先に歯のついた熊手(クマデ)のような形のもの。木製のものは土をかきならすのに用い,竹製のものはごみ・落ち葉などをかき集めるのに用いる。さらえ。[和名抄]

すぎ [0] 【杉・椙】
(1)スギ科の常緑高木。日本の特産種で,各地に植林される。幹は直立し,枝には針状の葉を螺旋(ラセン)状に密につける。雌雄同株で,早春開花し,卵球形の球果を結ぶ。寿命が長く,高さ50メートル以上,径5メートル以上の巨木となるものもある。材は芳香があって木目がよく通り,軽くて軟らかいので,建築・家具・器具材などとする。また,花粉はアレルギーの原因になることが多い。古名マキ。
〔「杉の花」は [季]春,「杉の実」は [季]秋〕
(2)家紋の一。杉の木を図案化したもの。一本杉・三本杉・杉巴など,種類が多い。

すぎ【杉】
a Japan cedar;a cryptomeria.→英和
‖杉垣 a cedar hedge.杉並木 an avenue of cedar trees.

杉の戸

すぎのと 【杉の戸】 (連語)
杉の板戸。「いつしか年も―を,あけてぞ今朝は別れ行く」
〔「杉」を「過ぎ」にかけて用いた〕

杉の葉蜱

すぎのはだに [4] 【杉の葉蜱】
ハダニの一種。体長0.4ミリメートルほどで赤褐色。杉の葉に寄生する森林害虫。

杉並

すぎなみ 【杉並】
東京都二三区の一。区部の西端,武蔵野台地上に位置する住宅地区。

杉仏

すぎぼとけ [3] 【杉仏】
最後の年忌に立てる,杉の葉のついた卒塔婆。葉付き塔婆。梢付き塔婆。

杉原

すいばら [0] 【杉原】
〔「すぎはら」の転〕
⇒杉原紙(スギハラガミ)

杉原

すぎはら [2][0] 【杉原】
「杉原紙」の略。すぎわら。

杉原

すぎわら [0][2] 【杉原】
⇒すぎはら(杉原)

杉原

すぎはら [2][0] 【杉原】
杉の木の生えている野原。

杉原紙

すぎはらがみ [4] 【杉原紙】
鎌倉時代以降,播磨国杉原谷村(兵庫県加美町)で産した紙。奉書紙風でやや薄く,武家の公用に用いられ,また贈答品ともされた。江戸時代には各地で漉(ス)かれ,一般に広く使われた。すぎはら。すいばら。

杉叢

すぎむら [0] 【杉叢】
杉が群がって生えている所。

杉団子

すぎだんご [3] 【杉団子】
「土産(ミヤゲ)団子{(1)}」に同じ。

杉垣

すぎがき [0][2] 【杉垣】
杉を植え並べて垣根としたもの。

杉天牛

すぎかみきり [3] 【杉天牛】
カミキリ科の甲虫。体長20ミリメートル内外。体は扁平,黒色で,上ばねに四個の黄褐色の斑紋がある。幼虫は杉の材部に深く入りこんで食害する。本州以南に分布。

杉山

すぎやま 【杉山】
姓氏の一。

杉山丹後掾

すぎやまたんごのじょう 【杉山丹後掾】
江戸前期の浄瑠璃太夫。江戸浄瑠璃の開祖。京都の人。通称,七郎左衛門。のち受領して天下一杉山丹後掾藤原清澄。滝野検校(ケンギヨウ)に浄瑠璃を学び,1616年頃一流を立てて江戸に下る。曲風は優婉で,硬派の薩摩浄雲とは対照的。生没年未詳。

杉山元治郎

すぎやまもとじろう 【杉山元治郎】
(1885-1964) 農民運動家。大阪府生まれ。東北学院神学部卒。1922年(大正11)賀川豊彦とともに日本農民組合を設立。32年以降衆議院議員。キリスト教人道主義に立ち,終生農村問題に取り組んだ。

杉山和一

すぎやまわいち 【杉山和一】
(1613頃-1694) 江戸時代の鍼医(ハリイ)。伊勢の人。名は信一。管鍼(クダバリ)を考案,鍼の名医として聞こえる。将軍綱吉の病いを治し,総検校となる。

杉山寧

すぎやまやすし 【杉山寧】
(1909-1993) 日本画家。東京生まれ。東京美術学校卒。エジプト・トルコなどの旅をもとに重厚な作品を発表。

杉山杉風

すぎやまさんぷう 【杉山杉風】
(1647-1732) 江戸中期の俳人。通称,鯉屋市兵衛,また藤左衛門。家業は幕府に魚を納める御納屋(オナヤ)。芭蕉に師事,物心両面から芭蕉を援助した。著「常盤屋句合」など。

杉山流

すぎやまりゅう 【杉山流】
鍼術(シンジユツ)の一派。元禄(1688-1704)頃,杉山和一が始めたもの。管鍼(クダバリ)を用いるのが特徴。

杉形

すぎなり [0] 【杉形】
(1)杉の木がそびえ立ったような形。米俵などをピラミッド形に積み上げた形。すぎばえ。
(2)陣立ての名。鉾矢(ホコヤ)形をしたもの。

杉戸

すぎと 【杉戸】
埼玉県北葛飾郡の町。江戸川と利根川にはさまれ,古くからの交通の要地。近世,日光街道の宿駅。

杉戸

すぎど [0][2] 【杉戸】
(1)杉の一枚板で作った戸。杉の板戸。書院造りの広縁に多く用いられ,しばしば花鳥画などが描かれる。
(2)近世,江戸品川の遊女屋の張見世の杉の戸。また,そのそばに座る下等な遊女。

杉折

すぎおり [0] 【杉折(り)】
杉の薄いへぎ板で作った箱。料理・菓子などを入れるのに用いる。

杉折り

すぎおり [0] 【杉折(り)】
杉の薄いへぎ板で作った箱。料理・菓子などを入れるのに用いる。

杉木

すぎき 【杉木】
姓氏の一。

杉木望一

すぎきもいち 【杉木望一】
(1586-1643) 江戸前期の俳人。伊勢神宮神楽職の家に生まれ,盲人で勾当(コウトウ)の官を得た。初期伊勢俳壇の有力な指導者で,貞徳・重頼らと交流。

杉本

すぎもと 【杉本】
姓氏の一。

杉本寺

すぎもとでら 【杉本寺】
神奈川県鎌倉市にある天台宗の寺院。山号は大蔵山。寺伝では行基の創建,円仁の中興という。鎌倉最古の寺。坂東三十三所の第一番札所。杉本観音。

杉本栄一

すぎもとえいいち 【杉本栄一】
(1901-1952) 経済学者。東京生まれ。東京商大教授。マルクス経済学から出発して一般均衡論批判を展開。計量経済学導入の先駆者。著「近代経済学の解明」など。

杉本良吉

すぎもとりょうきち 【杉本良吉】
(1907-1939) 演出家。東京生まれ。1938年(昭和13)岡田嘉子とともにソ連領に越境。スパイ容疑で銃殺されていたことが,89年に判明。

杉材棒

すぎさいぼう [3] 【杉材棒】
杉の堅木の棒の先にとげをつけた武器。

杉村

すぎむら 【杉村】
姓氏の一。

杉村楚人冠

すぎむらそじんかん 【杉村楚人冠】
(1872-1945) 新聞記者。本名,広太郎。和歌山市生まれ。東京朝日新聞で活躍,名文家として知られた。著「最新新聞学」ほか,軽妙な随筆・紀行文を多く残す。

杉板

すぎいた [0] 【杉板】
杉の木の板。

杉板葺き

すぎいたぶき [0] 【杉板葺き】
屋根を杉の板で葺くこと。また,その屋根。

杉林

すぎばやし [3] 【杉林】
(1)杉の林。
(2)「酒林(サカバヤシ){(1)}」に同じ。

杉浦

すぎうら 【杉浦】
姓氏の一。

杉浦乗意

すぎうらじょうい 【杉浦乗意】
(1701-1781) 江戸中期,江戸の金工。信濃国松本生まれ。本名,仙右衛門永春。一蚕堂と号す。出府後奈良寿永に学び,肉合(シシアイ)彫りを創始した。精緻・軽妙な作風で,四分一地の作品が多い。

杉浦重剛

すぎうらしげたけ 【杉浦重剛】
(1855-1924) 国粋主義思想家・教育家。近江国生まれ。雑誌「日本人」,新聞「日本」の創刊に尽力。漢学・化学・物理学などの知識をもとにした理学主義による教育論を展開,日本の独自性を強調する日本主義を唱道した。東亜同文書院長・東宮御学問所御用掛などを務めた。

杉浦非水

すぎうらひすい 【杉浦非水】
(1876-1965) 図案家。松山市生まれ。東京美術学校卒。図案研究団体七人社を結成,商業美術の振興に尽力した。多摩帝国美術学校校長。

杉海苔

すぎのり [0] 【杉海苔】
紅藻類スギノリ目の海藻。温海・暖海の潮間帯の岩上に生育。体は紅紫色で高さ5〜15センチメートル。不規則に数回羽裂し,枝先は尖る。寒天の増量材。

杉焼

すぎやき [0] 【杉焼(き)】
杉の箱に魚介類・野菜などを詰め,火にかけてその箱のまま客に出すもの。杉の移り香を楽しむもの。折(ヘ)ぎ焼き。

杉焼き

すぎやき [0] 【杉焼(き)】
杉の箱に魚介類・野菜などを詰め,火にかけてその箱のまま客に出すもの。杉の移り香を楽しむもの。折(ヘ)ぎ焼き。

杉生

すぎふ 【杉生】
⇒すぎう(杉生)

杉生

すぎう 【杉生】
杉が生い茂っている所。「我が山の―の窓に残る白雪/新後拾遺(雑秋)」

杉生え

すぎばえ 【杉生え】
「杉形(スギナリ){(1)}」に同じ。「―の俵物,山もさながら動きて/浮世草子・永代蔵 1」

杉田

すぎた 【杉田】
姓氏の一。

杉田成卿

すぎたせいけい 【杉田成卿】
(1817-1859) 江戸後期の蘭学者。江戸の人。杉田玄白の孫。幕府天文台訳員,小浜藩侍医,のち蕃書調所教授。1853年ペリー来航の際,応接にあたる。著訳書「海上砲術全書」「医戒」,蘭文「玉川紀行」

杉田玄白

すぎたげんぱく 【杉田玄白】
(1733-1817) 江戸中期の蘭方医。蘭学の祖。若狭小浜藩医の子。江戸の人。名は翼(タスク),字(アザナ)は子鳳,号は鷧斎(イサイ)・九幸翁など。前野良沢らとの翻訳「解体新書」は日本医学史上に絶大な貢献をした。著「蘭学事始」「野叟独語」など。

杉皮

すぎかわ [0] 【杉皮】
杉の木の幹からはぎとった皮。和風の屋根や下見(シタミ)などに用いる。「―葺(ブ)き」

杉立ち

すぎだち [0] 【杉立ち】
(1)両手を下に広げて,まっすぐに立つこと。棒立ち。「葉山の膳(ゼン)を見下(ミオロ)して―に立つてゐる/多情多恨(紅葉)」
(2)逆立ち。また,両手と頭を地につけた逆立ち。「僕共の―したる足のうら天井へとどき/咄本・私可多咄」
(3)越後獅子(エチゴジシ)などがする軽業(カルワザ)。長い竿に登り,足を竿にひっかけてさかさにぶら下がり,身をひるがえして下りるもの。

杉箸

すぎばし [0] 【杉箸】
杉の木を削って作った箸。おもに割り箸にする。

杉綾

すぎあや [0] 【杉綾】
右綾と左綾が交互に並んで,縦縞になる織り方。また,その縞。ウーステッド・ホームスパンなどに多い。杉織り。ヘリンボーン。

杉船

すぎぶね [0][3] 【杉船】
杉材で造った船。

杉苔

すぎごけ [0] 【杉苔】
スギゴケ亜綱のコケ植物の総称。亜寒帯から寒帯に分布。日本では苔庭に利用する。茎は分枝せず,線形ないし披針形の葉を密につけ,スギの小枝に似る。雌雄異株で胞子体は茎頂につく。スギゴケ・コスギゴケ・オオスギゴケ・ウマスギゴケなど。
杉苔[図]

杉菜

すぎな【杉菜】
《植》a horsetail.→英和

杉菜

すぎな [0] 【杉菜】
トクサ目の夏緑性シダ植物。荒れ地・原野などに生える。地下に長く根茎を引き,早春,俗に「つくし」と呼ばれる胞子茎が出,のち栄養茎が出る。栄養茎は緑色で枝を輪生する。胞子茎は食用となり,栄養茎は利尿薬にする。漢名,問荊。[季]春。「つくし誰の子―の子」
杉菜[図]

杉藻屑

すぎもく [0] 【杉藻屑】
褐藻類ヒバマタ目の海藻。日本特産。宗谷海峡から九州北岸,韓国に及ぶ日本海沿岸の低潮線付近の岩に着生。根はこぶ状,茎は円筒形で数条に分かれ,50センチメートルに及ぶ。葉の密生した枝は杉の葉に似る。

杉遣り戸

すぎやりど [3] 【杉遣り戸】
杉の材木で作った遣り戸。

杉重

すぎじゅう [2] 【杉重】
杉の薄い板で作った重箱。

杉野

すぎの 【杉野】
姓氏の一。

杉野女子大学

すぎのじょしだいがく 【杉野女子大学】
1926年(大正15)創立のドレスメーカー学院を源とし,64年(昭和39)杉野学園女子大学として設立。65年現名に改称。

杉野芳子

すぎのよしこ 【杉野芳子】
(1892-1978) デザイナー・学校経営者。千葉県生まれ。型紙と仮縫いで体型に合わせた洋服を作る「ドレメ式」洋裁を考案し,全国組織の洋裁学校で普及させた。

杉鉄砲

すぎでっぽう [3] 【杉鉄砲】
篠竹(シノダケ)の筒先に杉の実を詰め,他端からさらに杉の実を詰めて棒で突き出し,それを飛ばし出すおもちゃ。

杉障子

すぎしょうじ [3] 【杉障子】
杉板で作った戸。杉戸。

杉風

さんぷう 【杉風】
⇒杉山(スギヤマ)杉風

すもも【李】
a plum;→英和
a damson.→英和

すもも [0] 【李・酸桃】
バラ科の落葉高木。中国原産。古く渡来し,果樹として栽植される。葉は狭長楕円形。春,葉に先立って,葉腋に白色の五弁花を一〜三個つける。果実は球形の核果で,赤紫色または黄色に熟し,甘酸っぱい。生食するほか,ジャム・果実酒・乾果などにする。巴旦杏(ハタンキヨウ)・ソルダム・サンタローザなどの系統がある。ほかに,ヨーロッパから伝わった西洋スモモも栽培される。プラム。[季]夏。
〔「李の花」は [季]春〕

李下

りか [1] 【李下】
スモモの木の下。

李世民

りせいみん 【李世民】
(598-649) 中国,唐の第二代皇帝(在位626-649)。廟号(ビヨウゴウ)は太宗。高祖李淵第二子。隋末,父に勧めて挙兵,中国を統一。兄弟を殺して即位し,三省六部・租庸調制・府兵制などを整え,房玄齢・杜如晦(トジヨカイ)らを用いて「貞観の治」を現出。東突厥(トツケツ)をはじめ周辺諸族を征服したが,高句麗遠征には失敗した。

李元昊

りげんこう 【李元昊】
(1003-1048) 中国,西夏初代皇帝(在位 1038-1048),廟号(ビヨウゴウ)は景宗。1038年皇帝を称し国号を大夏とした。宋・遼と対抗し版図を広げ,西夏の基礎を固めた。

李先念

りせんねん 【李先念】
(1909-1992) 中国の軍人・政治家。湖北省の出身。長征に参加,軍の要職を歴任。解放後,経済再建で活躍。1977年党副主席,83年国家主席に就任。リー=シエンニエン。

李光耀

リークアンユー 【李光耀】
〔Lee Kuan Yew〕
(1923- ) シンガポールの政治家。イギリスからの独立に貢献,1965年マレーシア連邦からの分離独立に際し初代首相。国内の民族融和と経済発展を指導。

李克用

りこくよう 【李克用】
(856-908) 中国,唐末の武将。突厥(トツケツ)沙陀(サダ)部の出身。後唐の建国者李存勗(リソンキヨク)(885-926)の父で,太祖と追号された。黄巣の乱を鎮圧,河北を制して朱全忠と激しく争ったが病没。独眼竜の異名をとった。

李卓吾

りたくご 【李卓吾】
⇒李贄(リシ)

李参平

りさんぺい 【李参平】
(?-1655) 江戸初期の陶工。文禄・慶長の役の際,朝鮮より渡来し帰化して金ヶ江三兵衛と称した。肥前有田泉山で陶石を発見,日本で初めて磁器の製作に成功。伊万里焼の祖とされる。

李唐

りとう 【李唐】
〔皇帝の姓が李であったことから〕
中国の唐朝のこと。

李唐

りとう 【李唐】
(1050頃-1130頃) 中国,宋代の画家。字(アザナ)は晞古(キコ)。細密な山水画を得意とし,南宋画院体山水画の形成に大きな役割を果たした。作「山水図」(京都高桐院)

李商隠

りしょういん 【李商隠】
(813-858) 中国,晩唐の詩人。字(アザナ)は義山,号は玉谿生(ギヨクケイセイ)。杜牧・温庭筠(オンテイイン)と併称され,その華麗な詩風は宋代の西崑(セイコン)体の流行を導いた。著「李義山詩集」「樊南(ハンナン)文集」

李大釗

りたいしょう 【李大釗】
(1889-1927) 中国の思想家。河北省出身。中国共産党の創立者の一人。北京大学教授。日本留学後,新文化運動に参加し,マルクス主義を紹介。国共合作を推進したが,張作霖軍に殺された。リー=ターチャオ。

李太王

りたいおう 【李太王】
(1852-1919) 朝鮮,李朝第二六代の王(在位 1863-1907)。廟号(ビヨウゴウ)は高宗。一二歳で即位,摂政である父の大院君と王妃の閔妃(ビンピ)一族との政争に苦しみ,日露戦争後,ハーグ密使事件で日本に強要され退位。

李太白

りたいはく 【李太白】
⇒李白(リハク)

李太白集

りたいはくしゅう 【李太白集】
李白の詩文集。三〇巻。宋の宋敏求(ソウビンキユウ)が唐の魏顥(ギコウ)の序の付いたテキストをもとに編み,曾鞏(ソウキヨウ)が作品の順序を校定編集したものが現存する。

李如松

りじょしょう 【李如松】
(?-1598) 中国,明末の武将。豊臣秀吉の朝鮮侵略に際し,兵四万を率いて朝鮮に出兵。小西行長の軍を破ったが,小早川隆景の軍に大敗。

李安忠

りあんちゅう 【李安忠】
中国,北宋末・南宋初の画家。勾勒(コウロク)法による花鳥画を得意とした。代表作「鶉図」。生没年未詳。

李宗仁

りそうじん 【李宗仁】
(1890-1969) 中国の軍人,広西軍閥の一人。北伐に参加。のち蒋介石と対立。日中戦争中は第五戦区総司令。1948年国民党政府の副総統。中共軍に追われ,アメリカに亡命。65年本土へ帰国。リー=ツォンレン。

李家荘の変遷

りかそうのへんせん リカサウ― 【李家荘の変遷】
中国の長編小説。趙樹理(チヨウジユリ),1945年作。1928年頃から抗日戦争終結までの山西省の農村の移り変わりを背景に,一人の貧農が目ざめてゆく過程を描く。

李徳全

りとくぜん 【李徳全】
(1896-1972) 中国の政治家。夫は馮玉祥(フウギヨクシヨウ)。抗日戦中は重慶で婦人運動に活躍。人民政府成立後,紅十字会会長。残留日本人の帰国事業に尽力。

李思訓

りしくん 【李思訓】
(653-718) 中国,唐代の画家。字(アザナ)は建見。唐の皇族の出身。彩色華麗な山水画をよくし,唐朝第一といわれた。息子李昭道とともに,父は大李将軍,子は小李将軍と呼ばれ,後世北宗画の祖とされた。

李成桂

りせいけい 【李成桂】
(1335-1408) 朝鮮,李朝の建国者(在位1392-1398)。廟号(ビヨウゴウ)は太祖。高麗の将軍として女真・倭寇の討伐に活躍,1388年政権を掌握,王を廃立し,中国の明と親交。92年即位して国号を朝鮮とし,都を漢城(ソウル)に定めた。イ=ソンゲ。

李承晩

りしょうばん 【李承晩】
(1875-1965) 韓国の政治家。日本の韓国併合後,アメリカなどで独立運動を行い,1948年に大韓民国の初代大統領となる。60年その独裁的政治手法に対する国民の抵抗運動により辞任,アメリカに亡命。イ=スンマン。

李承晩ライン

りしょうばんライン 【李承晩―】
1952年(昭和27)李承晩が発した「海洋主権宣言」により,韓国周辺の公海に設定した海域線。韓国はこの線内の鉱物・水産資源につき国家主権の行使を宣言。その結果日本漁船の操業が不可能となった。65年,日韓漁業協定の締結により撤廃。李ライン。

李攀竜

りはんりょう 【李攀竜】
(1514-1570) 中国,明代の文人。字(アザナ)は于麟(ウリン),号は滄溟(ソウメイ)。後七子(コウシチシ)の一。王世貞らとともに擬古主義的文学復古運動を指導。日本の荻生徂徠(オギユウソライ)ら,古文辞学派に与えた影響は大きい。詩文集「李滄溟集」。「唐詩選」の編者として名を借用された。
→後七子

李政道

りせいどう 【李政道】
(1926- ) 中国生まれのアメリカの理論物理学者。1956年,楊振寧((1926- ))とともに,素粒子の弱い相互作用におけるパリティーの非保存を予見した。リー=チョンタオ。

李斯

りし 【李斯】
(?-前210) 中国,秦の政治家。楚(ソ)の人。始皇帝に仕え宰相となる。荀子に学んだ法治主義的学風を政治に適用,始皇帝の政策を立案した。始皇帝の死後,宦官(カンガン)趙高に欺かれ刑死。

李時珍

りじちん 【李時珍】
(1518-1593) 中国,明末の博物学者・医師。字(アザナ)は東璧。従来の漢方薬書に自分の研究を加えて「本草綱目」を著し,中国本草学を確立した。

李朝

りちょう 【李朝】
(1)朝鮮の王朝。李成桂(リセイケイ)が高麗(コウライ)を倒して建国(1392-1910)。国号は朝鮮。都は漢城(ソウル)。領土を朝鮮半島全域に拡大し,第四代世宗(セイソウ)の時全盛。1897年国号を大韓と改めたが,日露戦争後,日本の保護国化,1910年韓国併合で滅亡。儒学,特に朱子学中心の文教政策により,図書の出版,活字印刷,ハングル制定など,文化が興隆,日本に多大な影響を与えた。李氏朝鮮。
(2)ベトナムの王朝(1009-1225)。李公蘊(リコウウン)(974-1028)が創始,都を昇竜(現在のハノイ)に定め,国号を大越と改めた。仏教が繁栄。中国の宋軍の侵入を退けたが,のち陳朝に滅ぼされた。李氏安南。

李朝実録

りちょうじつろく 【李朝実録】
朝鮮李朝の太祖から哲宗に至る二五代約500年間にわたる治績の記録。一七〇八巻。史官の記録に基づき春秋館(のち実録庁)にて編纂(ヘンサン)された。李朝史研究上,最も信頼度の高い史料。

李杜

りと 【李杜】
中国,唐代の詩人李白と杜甫(トホ)のこと。

李杜韓柳

りとかんりゅう 【李杜韓柳】
中国唐代の,詩に長じた李白・杜甫(トホ)と,文に長じた韓愈(カンユ)・柳宗元のこと。

李杜韓白

りとかんぱく 【李杜韓白】
中国唐代の四人の詩人,李白・杜甫(トホ)・韓愈(カンユ)・白居易(ハクキヨイ)のこと。

李林甫

りりんぽ 【李林甫】
(?-752) 中国,唐代の宰相。唐の宗室出身。反対勢力を退けて節度使に異民族の武将を任命したことが,安史(アンシ)の乱の端緒となった。

李氏安南

りしあんなん 【李氏安南】
⇒李朝(リチヨウ)(2)

李氏朝鮮

りしちょうせん 【李氏朝鮮】
⇒李朝(リチヨウ)(1)

李淵

りえん 【李淵】
(566-635) 中国,唐の初代皇帝(在位 618-626)。高祖。字(アザナ)は淑徳。隋朝に仕えたが,煬帝(ヨウダイ)の失政に乗じて挙兵,突厥(トツケツ)の助けをかりて長安を陥し,煬帝の孫恭帝を擁立。煬帝の死後に即位,長安を都として唐を建国。次子世民(のちの太宗)の補佐を受けて中国を統一。

李清照

りせいしょう 【李清照】
(1084-1155?) 中国,宋代の女流詞人。夫の趙明誠と協力して金石録を作成。金軍の南侵で江南に逃れた。詞は抒情性にすぐれ,国を失い家を失った悲惨な心情を訴えている。詞集「漱玉集」

李漁

りぎょ 【李漁】
(1611-1680頃) 中国,明末・清初の劇作家・小説家。号は笠翁(リユウオウ)。仕官せず,諸所を遊歴。戯曲「笠翁十種曲」,小説「十二楼」「無声戯」,随筆・戯曲論集「閒情偶寄(カンジヨウグウキ)」など。「肉蒲団(ニクブトン)」の作者と伝えられる。

李煜

りいく 【李煜】
(937-978) 中国,南唐の最後の王(在位 961-975)。字(アザナ)は重光。宋に敗れ,幽閉された。詞に長じ,初め艶麗な宮廷生活を,のちに亡国の悲しみをうたった。父の李璟(リエイ)(916-961)の作品を合わせた「南唐二主詞」がある。南唐後主。

李王家

りおうけ リワウ― 【李王家】
1910年(明治43),韓国併合の時に設立された王家。韓国皇帝純宗(李朝第二七代の王)を李王として,日本の皇族に準じて礼遇した。45年(昭和20)消滅。

李白

りはく 【李白】
(701-762) 中国,盛唐の詩人。字(アザナ)は太白,号は青蓮居士。謫仙人(タクセンニン),官名により李翰林(リカンリン)とも。詩聖杜甫(トホ)に対し,詩仙と称せられる。唐文化の爛熟(ランジユク)期に生まれ,不遇なうちにも酒と女を愛して飄逸(ヒヨウイツ)豪放に生き,その詩は天衣無縫の神品とされる。一説に酒に酔って水中の月を捕らえようとして溺死(デキシ)したという。詩文集「李太白集」がある。

李立三

りりっさん 【李立三】
(1896-1967) 中国の革命家。湖南省の人。1928〜30年,中国共産党の実権を握り,極左冒険主義の政策を批判され,46年までモスクワに滞在。人民共和国成立とともに労働部長。リー=リーサン。

李笠翁

りりゅうおう 【李笠翁】
⇒李漁(リギヨ)

李自成

りじせい 【李自成】
(1606頃-1645) 中国,明末の農民反乱の指導者。陝西地方の大飢饉(キキン)による反乱軍に加わり,のちその首領となって西安を占領して都とし,闖王(チンオウ)と称して国号を大順とした。北京を攻略し,明を滅ぼしたが,呉三桂の軍と清軍に攻撃され,自殺。

李舜臣

りしゅんしん 【李舜臣】
(1545-1598) 朝鮮,李朝中期の武将。豊臣秀吉の二度にわたる朝鮮出兵(文禄・慶長の役)に対し,水軍を率いて奮戦し日本水軍を玉浦などで撃破した。小西行長の撤退を防ごうとして露梁で戦死。イ=スンシン。

李花

りか [1] 【李花】
スモモの花。

李花集

りかしゅう リクワシフ 【李花集】
歌集。宗良(ムネナガ)親王の家集。二巻。1374年頃成立か。親王の歌約九〇〇首のほか,北畠親房・後村上天皇らの歌を収める。特徴的な長い詞書は,南朝方の史料としても重要。

李詩

りし [1] 【李詩】
唐の詩人李白の詩。

李賀

りが 【李賀】
(791-817) 中国,中唐の詩人。字(アザナ)は長吉。下級役人として失意と絶望のうちに早世した。「楚辞」の影響をうけ,夢幻的・幻想的な色彩感の豊かな詩を作り,鬼才と称せられた。李長吉。

李贄

りし 【李贄】
(1527-1602) 中国,明末の陽明学左派の思想家・批評家。号は卓吾(タクゴ)。「水滸伝」などの俗文学を高く評価。また,儒者(官僚)の偽善的道徳至上主義を鋭く批判し,能力主義を訴えたが,捕らえられ獄中で自殺した。著「焚書」「蔵書」「李温陵集」など。

李蹈天

りとうてん 【李蹈天】
人形浄瑠璃「国性爺合戦(コクセンヤカツセン)」の登場人物。敵役。蹈天は「天を踏む」意で,謀反人らしい名なので,悪者・憎まれ役の意にも用いられる。

李迪

りてき 【李迪】
中国,宋代の画家。花鳥画家として名が高いが,人物・山水・動物も巧みだった。代表作「風雨帰牧図」「雪中帰牧図」。生没年未詳。

李部

りぶ [1] 【吏部・李部】
〔「りほう」とも〕
(1)中国の六部の一。隋から清まで,官吏の任免,功績の考査などをつかさどった中央行政官庁。
(2)式部省の唐名。

李部

りほう 【吏部・李部】
〔「ほう」は漢音〕
⇒りぶ(吏部)

李長吉

りちょうきつ 【李長吉】
⇒李賀(リガ)

李陵

りりょう 【李陵】
(?-前74) 中国,前漢の軍人。字(アザナ)は少卿。寡兵をもって匈奴(キヨウド)とよく戦ったが捕らえられ,単于(ゼンウ)の娘を妻とし匈奴の地にあること二十余年で病没。司馬遷は彼を弁護して宮刑に処せられた。

李鴻章

りこうしょう 【李鴻章】
(1823-1901) 中国,清末の政治家。安徽(アンキ)省合肥県の人。字(アザナ)は少荃(シヨウセン),号は儀叟(ギソウ)。太平天国の乱鎮圧で功績をあげ,直隷総督・北洋大臣となる。洋務運動を推進。特に下関条約・義和団事件など清末の多くの外交上の難局の処理に当たった。リー=ホンチャン。

李鵬

りほう 【李鵬】
(1928- ) 中国の政治家。四川省出身。革命家の両親をもち,父の処刑後,周恩来夫妻の養子となる。電力部門の技師として働く一方,同部門の共産党書記となり,88年には国務院総理に選出された。リー=ポン。

あんず【杏】
《植》an apricot.→英和

あんず [0] 【杏子・杏】
〔唐音〕
バラ科の落葉高木。中国北部原産。高さ3〜7メートル。早春,白・淡紅色のウメに似た花が咲く。葉は卵円形。実はウメより大きく,生食のほか,ジャム・果実酒などにする。種子は杏仁(キヨウニン)といい,咳(セキ)止め薬の原料。カラモモ。アプリコット。[季]夏。
〔「杏子の花」は[季]春〕

杏仁

あんにん [0][1] 【杏仁】
〔「あん」は唐音,「にん」は呉音〕
⇒杏仁(キヨウニン)

杏仁

きょうにん キヤウ― [0] 【杏仁】
〔呉音〕
アンズ類の種子。アミグダリンを含み漢方薬などにする。あんにん。

杏仁形

きょうにんぎょう キヤウ―ギヤウ [0] 【杏仁形】
飛鳥時代の仏像の目の形で,上下のまぶたの弧線が同じで大きく開いたもの。

杏仁水

きょうにんすい キヤウ― [3] 【杏仁水】
アンズ類の種子を乾燥させ,水を加えて蒸留してつくった水剤。微量のシアン化水素を含み,特異な芳香・味がある。鎮咳(チンガイ)薬・去痰(キヨタン)薬などに使用。劇薬。

杏仁油

きょうにんゆ キヤウ― [3] 【杏仁油】
杏仁を砕き圧搾して得られる脂肪油。黄色の澄んだ液で無臭。軟膏などの製造原料または食用油などに用いる。

杏仁豆腐

きょうにんどうふ キヤウ― [5] 【杏仁豆腐】
中国の点心料理。杏仁を粉にしたものを寒天で固め,フルーツとともにシロップに浮かべたもの。杏仁の代わりにアーモンドを用いる場合も多い。あんにんどうふ。

杏壇

きょうだん キヤウ― [0] 【杏壇】
〔「荘子(漁父)」〕
孔子が学問を教えた壇。周囲に杏(アンズ)が植えてあった。転じて,学問をする所。学問所。講堂。

杏子

あんず [0] 【杏子・杏】
〔唐音〕
バラ科の落葉高木。中国北部原産。高さ3〜7メートル。早春,白・淡紅色のウメに似た花が咲く。葉は卵円形。実はウメより大きく,生食のほか,ジャム・果実酒などにする。種子は杏仁(キヨウニン)といい,咳(セキ)止め薬の原料。カラモモ。アプリコット。[季]夏。
〔「杏子の花」は[季]春〕

杏子梅

あんずうめ [3] 【杏子梅】
ウメの一品種。淡紅色で単弁のアンズに似た花が咲き,果実は酸味が少ない。モチウメ。

杏子色

あんずいろ [0] 【杏子色】
熟したアンズの実のようなくすんだ黄赤。

杏林

きょうりん キヤウ― [0] 【杏林】
(1)アンズの林。
(2)〔廬山(ロザン)の仙人董奉(トウホウ)が,人を治療しても礼金を取らず,治った者に記念としてアンズの木を植えさせたところ,数年にしてアンズの林ができたという「神仙伝」の故事から〕
医者の美称。

杏林大学

きょうりんだいがく キヤウ― 【杏林大学】
私立大学の一。1970年(昭和45)設立。本部は三鷹市。

杏花

きょうか キヤウクワ [1] 【杏花】
アンズの花。

杏茸

あんずたけ [3] 【杏茸】
担子菌類ヒダナシタケ目のきのこ。秋,林地に生える。淡黄色の傘はらっぱ状で,裏面にひだがある。匂いがアンズに似る。世界的に産し,美味で食用とする。
杏茸[図]

杏葉

ぎょうよう ギヤウエフ [0] 【杏葉】
〔形が杏(アンズ)の葉に似るところから〕
(1)唐鞍(カラクラ)の装飾具の一。金属・革などで作り,面繋(オモガイ)・胸繋(ムナガイ)・尻繋(シリガイ)につける。
(2)鎧(ヨロイ)の付属具の一。染め革などで包んだり漆をかけたりした鉄板。古くは下級武士が,袖の代わりに胴丸の肩につけたが,鎌倉時代に,袖が完備するとともに,胸につけるようになった。
(3)家紋の一。杏の葉を図案化したもの。

杏葉牡丹

ぎょうようぼたん ギヤウエフ― [5] 【杏葉牡丹】
家紋の一。牡丹の葉を二枚向かい合わせにし,下部に花,上部につぼみを配したもの。
杏葉牡丹[図]

杏葉轡

ぎょうようぐつわ ギヤウエフ― [5] 【杏葉轡】
轡の一種。立聞(タチギキ)の輪に続く鏡の部分を杏葉形に作ったもの。木(コ)の葉銜(バミ)。

ざい [1] 【材】
(1)
 (ア)材木。木材。「檜(ヒノキ)―」「良質の―を使って建てた家」
 (イ)木本植物の茎の木質の部分をいう。道管・木部柔組織・木部繊維などから成り,温帯以北では年輪が見られる。
(2)才能や能力のある人物。人材。「有為の―を育成する」
(3)物を作るときのもとになるもの。材料。「小説の―を古代にもとめる」

ざい【材】
[木材]timber;→英和
wood;→英和
material (材料);→英和
[才能]talent;→英和
ability.→英和

材器

さいき [1] 【才器・材器】
才知と器量。また,それらを持ち合わせる人。

材料

ざいりょう【材料】
<collect> materials; <furnish> data <for> .→英和
‖材料費 the material cost.原(建築)材料 raw (building) materials.

材料

ざいりょう [3] 【材料】
(1)ある物を作るとき,もととして用いるもの。資材。「建築―」「工作の―」
→原料
(2)研究・調査などのために取り扱うもの。「アサガオを研究―とする」
(3)芸術作品などの題材。「小説の―をさがす」
(4)ある判断などをするためのもととなるもの。「反論の―」「格好の攻撃―となる」
(5)取引で,相場を動かす要因。「好―」「悪―」

材料力学

ざいりょうりきがく [6][5] 【材料力学】
機械・建造物あるいは,その材料の応力・強度・変形などを研究する学問。

材木

ざいもく [0] 【材木】
建築物や家具などをつくる材料とする木。普通,板や角材に製材されたものをいう。

材木

ざいもく【材木】
wood;→英和
<米> lumber;→英和
<英> timber;→英和
a log (丸太).→英和
‖材木置場 <米> a lumberyard; <英> a timber-yard.材木屋 <米> a lumberman; <英> a timber dealer.

材木奉行

ざいもくぶぎょう [5] 【材木奉行】
(1)鎌倉・室町時代,幕府や寺社などで造営工事が行われるとき,臨時に任命されて材木一切の調達をつかさどった宰領人。
(2)江戸幕府の職名の一。寺社の建築・修理の材料である材木に関する一切をつかさどった。1689年以降石奉行を兼ね,材木石奉行と称した。

材木屋

ざいもくや [0] 【材木屋】
(1)材木を売る店。また,それを業とする者。
(2)〔木を取るの意から〕
気取り屋。
(3)〔木と気をかけて〕
気が多いこと。また,その人。

材木屋風

ざいもくやふう [0] 【材木屋風】
元禄(1688-1704)頃,材木屋の間で流行した男の髪の結い方。頭の後方で髷(マゲ)を細く結ったもの。

材木岩

ざいもくいわ [4] 【材木岩】
柱状節理を示し,材木を並べたように見える火山岩。宮城県白石市小原の流紋岩よりできたものは天然記念物に指定。材木石。

材木座

ざいもくざ [0] 【材木座】
中世の材木商の同業組合。営業独占権を有した。山城木津・京都堀川などが有名。

材種

ざいしゅ [1] 【材種】
(1)木材を用途・形状・寸法によって分けた種類。
(2)材料の種類。

材積

ざいせき [0] 【材積】
木材や石材などの体積。

材積表

ざいせきひょう [0] 【材積表】
胸高直径と樹高,あるいは末口(スエクチ)径と長さを関数とし,立木や丸太などの材積を示した表。立木幹材積表・丸太材積表などがある。

材線虫

ざいせんちゅう [3] 【材線虫】
樹木に寄生する線虫類の総称。その一種のマツノザイセンチュウは全国的な松枯れの原因となっている。

材質

ざいしつ [0] 【材質】
(1)材木の性質。
(2)材料の性質。

材質

ざいしつ【材質】
the quality of the material.→英和

むら【村】
a village.→英和
村人 a villager.

むら [2] 【村】
〔「群(ムラ)」と同源〕
(1)人の集まり住んでいる所。村落。
(2)地方公共団体の一。そん。
(3)農業・漁業など地域と結びついた生産活動に従事する人々が住む地域。町に対していう。
(4)ある催しのためなどに,大勢の人が宿泊する施設。「選手―」「国民休暇―」

村上

むらかみ 【村上】
新潟県北部の市。県北の商工業の中心地。1598年,村上氏入封以降,松平氏・内藤氏らの城下町として発展。村上茶や堆朱(ツイシユ)を特産。臥牛山や磐舟柵などがある。

村上

むらかみ 【村上】
姓氏の一。

村上冬嶺

むらかみとうれい 【村上冬嶺】
(1624-1705) 江戸前期の医家・漢詩人。京都の人。名は友佺,字(アザナ)は漫甫,冬嶺は号。著「冬嶺詩文集」

村上堆朱

むらかみついしゅ [5] 【村上堆朱】
村上市から産出する漆器。木彫りの素地(キジ)に漆を塗り重ねて,中国の堆朱・堆黒に似せたもの。

村上天皇

むらかみてんのう 【村上天皇】
(926-967) 第六二代天皇(在位 946-967)。醍醐天皇第一四皇子。名は成明(ナリアキラ)。摂関を置かず親政をしき,後世「天暦の治」と称された。

村上専精

むらかみせんじょう 【村上専精】
(1851-1929) 仏教史学者。丹波の人。東大教授。真宗大谷派の僧。仏教史研究の基礎を築く。著「日本仏教史綱」「真宗全史」

村上平

むらかみひら [4] 【村上平】
絹の袴地(ハカマジ)の一種。村上市山辺里(サベリ)で織られる。山辺里平。

村上水軍

むらかみすいぐん 【村上水軍】
南北朝・室町・戦国期の瀬戸内水軍(海賊)。来島・能島・因島をそれぞれ根拠地とする村上三氏を中核として瀬戸内海の制海権を握り,海賊行為や警固料徴収などを行なった。

村上浪六

むらかみなみろく 【村上浪六】
(1865-1944) 小説家。和泉国堺の人。本名,信(マコト)。別号,ちぬの浦浪六。町奴の仁侠(ニンキヨウ)と男伊達(オトコダテ)を描く撥鬢(バチビン)小説を得意とした。代表作「井筒女之助」「奴の小万」「当世五人男」

村上源氏

むらかみげんじ 【村上源氏】
村上天皇の孫,師房(モロフサ)に始まる源氏。久我(コガ)・岩倉・北畠・中院(ナカノイン)・六条・千種などの諸家がある。

村上義光

むらかみよしてる 【村上義光】
(?-1333) 鎌倉末期の武将。元弘の乱に護良(モリナガ)親王の挙兵に参加し各地を転戦。太平記によれば,奪われた錦の御旗を取り返し,また親王の身代わりに吉野で自殺したという。

村上義清

むらかみよしきよ 【村上義清】
(?-1573) 戦国時代の武将。信濃葛尾(カツラオ)城主。武田信玄に敗れ上杉謙信を頼り武田・上杉両家抗争の因となる。

村上英俊

むらかみひでとし 【村上英俊】
(1811-1890) 幕末・明治前期の医師・学者。下野(シモツケ)の人。蕃書調所,維新後は家塾達理堂で教授。フランス語研究の先駆者。著「仏語明要」「三語便覧」「西洋史記」など。

村上華岳

むらかみかがく 【村上華岳】
(1888-1939) 日本画家。大阪生まれ。本名,震一。土田麦僊(バクセン)・小野竹喬(チクキヨウ)らと国画創作協会を創立。宗教的にして清新な画風を築いた。作「日高河清姫」「裸婦」など。

村上鬼城

むらかみきじょう 【村上鬼城】
(1865-1938) 俳人。江戸の人。本名,荘太郎。「ホトトギス」初期から俳句・写生文を寄せ,のち虚子派に重きをなした。人生への諦念と貧窮生活のにじみ出た写生句を特徴とする。著「鬼城句集」「鬼城俳句俳論集」など。

村主

すぐり [0] 【村主】
〔「すくり」とも。古代朝鮮語「スキ(=村)」「ニリム(=主)」に関係があるか〕
古代の姓(カバネ)の一。韓・漢からの渡来人の統率者に与えられた。

村井

むらい ムラヰ 【村井】
姓氏の一。

村井吉兵衛

むらいきちべえ ムラヰキチベヱ 【村井吉兵衛】
(1864-1926) 事業家。京都生まれ。日本で最初に紙巻きタバコを製造販売,「たばこ王」と言われた。

村井弦斎

むらいげんさい ムラヰ― 【村井弦斎】
(1863-1927) 小説家・ジャーナリスト。三河国生まれ。本名,寛。東京専門学校中退。新聞小説や実用的家庭読み物「食道楽」などで大衆的人気を博す。小説「小猫」「近江聖人」「日の出島」など。

村井長庵

むらいちょうあん ムラヰチヤウアン 【村井長庵】
歌舞伎「勧善懲悪覗機関(カンゼンチヨウアクノゾキカラクリ)」の通称。また,その主人公である冷酷非道な医者。悪事を重ね,罪を人に着せて逃れようとするが露顕して下獄する。

村人

むらびと [0] 【村人】
村の住人。村民。

村会

そんかい [0] 【村会】
(1)「村議会」の略。「―議員」
(2)旧制で,村の議決機関。

村会

そんかい【村会(議員)】
(a member of) a village council.

村儒

そんじゅ [1] 【村儒】
「村学究(ソンガツキユウ)」に同じ。

村入り

むらいり [0] 【村入り】
他村からの移住者,あるいは分家した者などが,村の構成員として認められるための手続き儀礼。村の有力者から紹介され,村寄り合いで認められる必要があった。

村入用

むらにゅうよう [3] 【村入用】
江戸時代,村の運営などに必要とした費用。村民に割り当てられ,多くは年貢納入に関する領主側との交渉に費やされた。

村八分

むらはちぶ【村八分】
ostracism.→英和
〜になる get ostracized.

村八分

むらはちぶ [4] 【村八分】
(1)江戸時代以来,村落で行われた制裁の一。規約違反などにより村の秩序を乱した者やその家族に対して,村民全部が申し合わせて絶交するもの。俗に,葬式と火災の二つの場合を例外とするからという。
(2)仲間はずれにすること。

村内

そんない [1] 【村内】
村のうち。

村切り

むらぎり [0] 【村切り】
近世,検地を通じて行われた村ごとの耕地の編成。中世の複雑な土地所有関係を整理し,農民の経営を村単位に編成した。

村勢

そんせい [0] 【村勢】
村の,人口・産業・経済などの動勢。

村叟

そんそう [0] 【村叟】
村の年老いた男。村翁。

村史

そんし [1] 【村史】
村の歴史。また,それを書物にまとめたもの。

村吏

そんり [1] 【村吏】
村の行政に従事する役人。

村営

そんえい [0] 【村営】
村が経営すること。「―国民宿舎」

村垣

むらがき 【村垣】
姓氏の一。

村垣範正

むらがきのりまさ 【村垣範正】
(1813-1880) 幕末の幕臣。江戸の人。淡路守。勘定吟味役。ロシア使節プチャーチンとの折衝にあたり,また箱館奉行・遣米使節副使などを務め,幕末期の外交に携わった。

村塾

そんじゅく [0] 【村塾】
村里の子弟を教育する塾。

村墅

そんしょ [1] 【村墅】
村里にある別荘。村荘。

村外れ

むらはずれ [3] 【村外れ】
村のはずれ。

村夫

そんぷ [1] 【村夫】
村のおとこ。いなかのおとこ。田夫。

村夫子

そんぷうし [3] 【村夫子】
村の物知り。田舎の学者。「―然とした人」
〔軽い嘲笑をこめて使うこともある〕

村女

そんじょ [1] 【村女】
いなかの女。村婦。

村婦

そんぷ [1] 【村婦】
いなかの女。村女。

村媼

そんおう [3][0] 【村媼】
村の老女。いなかのばあさん。

村学究

そんがっきゅう [3] 【村学究】
田舎に住んでいる,見識の狭い学者。また,見識の狭い学者を軽蔑していう語。村夫子。村儒。

村家

そんか [1] 【村家】
村里にある家。

村居

そんきょ [1] 【村居】
村里に居住すること。いなかずまい。

村山

むらやま 【村山】
姓氏の一。

村山

むらやま 【村山】
(1)山形県中東部,山形盆地北部の市。中心の楯岡(タテオカ)は城下町,羽州街道の宿場町として繁栄。主産業は農林産物加工業。最上徳内(モガミトクナイ)の生地。
(2)東京都北部,武蔵村山市から東村山市にかけての地域。狭山(サヤマ)茶・村山絣(ガスリ)を産する。

村山大島

むらやまおおしま [5] 【村山大島】
東京都武蔵村山市付近で織られる紬(ツムギ)織物。鹿児島県の大島紬を模して織り出されたもの。絣糸を板締めで染めるのが特徴。

村山左近

むらやまさこん 【村山左近】
初期歌舞伎の女方。堺の人。所作事に長じ,寛永年間(1624-1644)江戸に下り村山座に出演,好評を博した。生没年未詳。

村山槐多

むらやまかいた 【村山槐多】
(1896-1919) 洋画家・詩人。横浜市生まれ。従兄山本鼎(カナエ)の影響を受ける。小杉放庵宅に寄寓。失恋と放浪の中で絵や詩をかき,夭折(ヨウセツ)した。詩集「槐多の歌へる」

村山知義

むらやまともよし 【村山知義】
(1901-1977) 劇作家・演出家。東京生まれ。東大中退。前衛的な舞台美術で知られ,プロレタリア文化運動に参加。新協劇団結成。著「暴力団記」「白夜」

村山竜平

むらやまりゅうへい 【村山竜平】
(1850-1933) 新聞経営者。伊勢の人。1879年(明治12)大阪で「朝日新聞」を創刊。88年「めさまし新聞」を買収し「東京朝日新聞」と改題。のち,両朝日新聞を併合経営。

村山絣

むらやまがすり [5] 【村山絣】
東京都武蔵村山市付近から産出した木綿絣。明治中期から大正期が最盛期。集散地が所沢であったことから所沢絣ともいう。武蔵絣。

村岡

むらおか ムラヲカ 【村岡】
姓氏の一。

村岡典嗣

むらおかつねつぐ ムラヲカ― 【村岡典嗣】
(1884-1946) 歴史学者。東京生まれ。早大卒。東北大教授。日本思想史を学問として確立。著「日本思想史研究」「本居宣長」など。

村岡局

むらおかのつぼね ムラヲカ― 【村岡局】
(1786-1873) 幕末の勤王家。京都の人。名は津崎矩子(ノリコ)。尊王家の近衛忠煕(タダヒロ)に仕える。西郷隆盛・月照らを助け,安政の大獄で捕らえられた。維新後,賞典禄を受けた。

村岡花子

むらおかはなこ ムラヲカ― 【村岡花子】
(1893-1968) 児童文学者。山梨県生まれ。「赤毛のアン」「若草物語」など児童文学の名訳を残す。

村川

むらかわ ムラカハ 【村川】
姓氏の一。

村川堅固

むらかわけんご ムラカハ― 【村川堅固】
(1875-1946) 歴史学者。熊本県生まれ。東大教授。西洋古代史を専攻。著「西洋上古史」「世界改造の史的観察」など。

村巷

そんこう [0] 【村巷】
むらのちまた。村里。

村役

むらやく [0] 【村役】
(1)江戸時代,道路や用水の普請などに際し,村高(ムラダカ)に応じて村に課した夫役。
(2)村役人。

村役人

むらやくにん [3] 【村役人】
江戸時代,郡代や代官の下で,村の民政をあずかり,領主に対し,年貢・公事(クジ)納入の責任を負っていた百姓身分の人。
→地方三役(ジカタサンヤク)

村役場

むらやくば [3] 【村役場】
村の行政事務を行う役所。

村払い

むらばらい [3] 【村払い】
江戸時代,罪を犯した者をその住んでいる村から追放した刑。

村掟

むらおきて [3] 【村掟】
「村極(ムラギ)め」に同じ。

村政

そんせい [0] 【村政】
村の行政。村の政治。

村方

むらかた [0] 【村方】
(1)江戸時代,町方に対して農村・山村・漁村。また,村に関係する物事や人をさす語。
(2)「村方三役」の略。

村方三役

むらかたさんやく [5] 【村方三役】
⇒地方三役(ジカタサンヤク)

村方騒動

むらかたそうどう [5] 【村方騒動】
江戸中期以降の村落内部に頻発した農民運動。村役人など,有力者と一般百姓との間に利害の不一致が生じ,年貢・諸役の不正や用水・入会(イリアイ)の不公平利用などを,領主へ訴え出て村政を改革しようとした。小前(コマエ)騒動。

村明細帳

むらめいさいちょう [0] 【村明細帳】
国替え・代替わりなど領主の交代の際,村役人が提出した一村の地誌。戸数・人口・年貢高・地勢などが記されている。村鑑(ムラカガミ)。

村時雨

むらしぐれ [3] 【村時雨・叢時雨】
ひとしきり激しく降ってはやみ,やんでは降る雨。[季]冬。

村替

むらがえ [0] 【村替】
江戸時代,領地とする村を領地以外の村と取り替えること。

村有

そんゆう [0] 【村有】
村の財産として所有すること。

村松

むらまつ 【村松】
姓氏の一。

村松

むらまつ 【村松】
新潟県中部,中蒲原(ナカカンバラ)郡の町。堀氏三万石の城下町として発達。古くから織物業が盛ん。

村松梢風

むらまつしょうふう 【村松梢風】
(1889-1961) 小説家。静岡県生まれ。本名,義一。慶大中退。評伝をよくした。著「本朝画人伝」「近世名勝負物語」「残菊物語」など。

村極め

むらぎめ [0] 【村極め】
中世後期から近世にかけて,村内の農民が自ら決めた自治的な規約。入会地(イリアイチ)・用水の利用,公事(クジ)の負担などのほか,日常生活についても取り決められた。村定め。村掟(ムラオキテ)。

村正

むらまさ 【村正】
室町中期,伊勢桑名の刀工。右衛門尉。関の兼村の子で長吉の弟子ともいう。千子(センゴ)派の祖。一種凄みのある作風と,家康までの三代の徳川家の当主が村正の刀に災いをうけたことなどから,江戸時代には村正妖刀説が生まれた。地鉄強く,箱乱と呼ばれる刃文(ハモン)が特徴。二代・三代も良工。生没年未詳。

村民

そんみん【村民】
a villager.

村民

そんみん [0] 【村民】
村に住む人々。村人。

村民税

そんみんぜい [3] 【村民税】
⇒市町村民税(シチヨウソンミンゼイ)

村濃

むらご [0] 【斑濃・叢濃・村濃】
ところどころに濃い部分を置き,そのまわりをしだいに薄くぼかす染め方。また,そのようなまだらの模様。「木も草も―に紅葉(モミジ)した崖/青春(風葉)」

村瀬

むらせ 【村瀬】
姓氏の一。

村瀬栲亭

むらせこうてい 【村瀬栲亭】
(1746-1818) 江戸後期の儒者・漢詩人。京都の人。名は之煕,字(アザナ)は君績,栲亭は号。武田梅竜に師事して古注学を修めた。詩文ともにすぐれた文人として知られる。著「栲亭稿」「芸苑日渉」ほか。

村田

むらた 【村田】
姓氏の一。

村田了阿

むらたりょうあ 【村田了阿】
(1772-1843) 国学者。江戸の生まれ。名は直温,字(アザナ)は春山。了阿は法号。仏典・和漢の書に通じ,その博識をうたわれた。著「事物類字」「考証千典」など。

村田反応

むらたはんのう [4] 【村田反応】
村田正太(マサタカ)(1884-1974)により考案された,血清による梅毒の診断法。被験者の血清と試薬とを試験管に重層させ,境界面に沈殿が形成されるかどうかで判定する。現在ではワッセルマン反応にとってかわられている。

村田整珉

むらたせいみん 【村田整珉】
(1761-1837) 江戸後期の鋳金家。江戸の人。蝋型(ロウガタ)鋳造に長じ,写実的な作品が多い。

村田新八

むらたしんぱち 【村田新八】
(1836-1877) 薩摩藩士。西郷隆盛に心服し,国事に奔走。西南戦争で大隊長として奮戦,城山で自刃した。

村田春海

むらたはるみ 【村田春海】
(1746-1811) 江戸後期の国学者・歌人。江戸の人。字(アザナ)は士観(サチマロ)。通称,平四郎・伝蔵。錦織斎(ニシゴリノヤ)・琴後翁(コトジリノオキナ)などと号す。賀茂真淵の門人。漢学にも通じ,加藤千蔭とともに江戸派の総帥と仰がれた。古辞書「新撰字鏡」の発見者。著「和学大概」,家集「琴後集」など。

村田清風

むらたせいふう 【村田清風】
〔名は「きよかぜ」とも〕
(1783-1855) 江戸後期の長州藩士。天保の藩政改革にあたり,財政・兵制改良に尽力。長州藩改革派の基盤を固め,維新への原動力を築いた。

村田珠光

むらたじゅこう 【村田珠光】
(1423-1502) 室町時代の茶人。奈良の人。一休宗純に参禅し,禅旨を茶に加味し新茶法を工夫したという。侘び茶の創始者といわれ,後世茶の湯の開山と称された。

村田経芳

むらたつねよし 【村田経芳】
(1838-1921) 陸軍軍人。少将。薩摩の人。村田式単発銃を開発。
→村田銃

村田銃

むらたじゅう [3] 【村田銃】
旧日本陸軍最初の制式銃。1880年(明治13)村田経芳(ツネヨシ)が開発した単発小銃。のち改造され連発銃となった。

村社

そんしゃ [1] 【村社】
神社の旧社格の一。郷社の下,無格社の上に位する。祈年祭・新嘗(シンジヨウ)祭・例祭には村から奉幣した。
→社格

村社会

むらしゃかい [3] 【村社会】
閉鎖的で因習にとらわれた社会を村にたとえて言った語。「派閥という―から抜け出せない」

村祭

むらまつり [3] 【村祭(り)】
村で行われる祭り。[季]秋。

村祭り

むらまつり [3] 【村祭(り)】
村で行われる祭り。[季]秋。

村税

そんぜい [0][1] 【村税】
村が賦課・徴収する地方税。
→市町村税

村立

そんりつ [0] 【村立】
村の費用で設立し維持していくこと。「―公民館」

村立の

そんりつ【村立の】
village <school> ;→英和
established by a village.

村童

そんどう [0] 【村童】
村の子供。

村翁

そんおう [3][0] 【村翁】
村の老人。いなかのじいさん。

村老

そんろう [0] 【村老】
(1)村の老人。田舎の年寄り。
(2)村役の乙名(オトナ)。

村肝

むらぎも 【群肝・村肝】
〔「むらきも」とも。群がっている肝の意〕
五臓六腑。臓腑。「おぼえずたちて手たたき,伏して―を刻む(=深イ感銘ヲ受ケル)/奥の細道」

村肝の

むらぎもの 【群肝の・村肝の】 (枕詞)
臓腑に心が宿ると考えたことから,「心」にかかる。「―心を痛みぬえこ鳥/万葉 5」

村舎

そんしゃ [1] 【村舎】
いなかの家。

村芝居

むらしばい [3] 【村芝居】
(1)素人(シロウト)の村人たちが農閑期などに演ずる芝居。地芝居。
(2)村々をまわって興行する芝居。また,その一座。田舎芝居。「―の一行」

村荘

そんそう [0] 【村荘】
村里にある別荘。村墅(ソンシヨ)。

村落

そんらく [0][1] 【村落】
村の人家の集まっているところ。村の集落。村里。村。

村落

そんらく【村落】
a village;→英和
a hamlet.→英和

村落共同体

そんらくきょうどうたい [0][1] 【村落共同体】
前近代社会において,土地の共有や共同利用,農業生産および日常生活を成員の地縁的相互扶助によって自給的に行うことなどをもって営まれる共同体。

村請

むらうけ [0] 【村請】
江戸時代,村民が共同の責任で納税・諸役・新田の開墾などを引き受けたこと。村請制。
→地下請(ジゲウケ)

村請新田

むらうけしんでん [5] 【村請新田】
江戸時代,村請によって開発された田地。普通,耕作を始めて数年間は年貢が免除された。

村議

そんぎ [1] 【村議】
「村議会議員」の略。

村議会

そんぎかい [3] 【村議会】
地方公共団体たる村の議決機関。村民から公選された村議会議員によって構成。村会。

村議会議員

そんぎかいぎいん [6] 【村議会議員】
村議会を構成する議員。村会議員。村議。

村費

そんぴ [1] 【村費】
村から支出する費用。

村起こし

むらおこし [3] 【村起(こ)し】
村を活性化し,発展させること。

村起し

むらおこし [3] 【村起(こ)し】
村を活性化し,発展させること。

村道

そんどう [0] 【村道】
(1)村が管理する道路。
(2)村の中を走る道。村の道。

村邑

そんゆう [0] 【村邑】
村里。村。

村郊

そんこう [0] 【村郊】
いなか。村里。

村酒

そんしゅ [1] 【村酒】
いなか作りの酒。地酒。「―ながら美味く飲まれ/帰去来(独歩)」

村醸

そんじょう [0] 【村醸】
いなか作りの酒。村酒。

村里

そんり [1] 【村里】
むらざと。村落。村邑(ソンユウ)。

村里

むらざと [0] 【村里】
いなかで人家が集まっている所。村落。

村重籐

むらしげどう [4] 【村重籐】
重籐の弓の一。適当な間隔をあけて,籐をまばらに巻いたものをいう。

村野

むらの 【村野】
姓氏の一。

村野四郎

むらのしろう 【村野四郎】
(1901-1975) 詩人。東京生まれ。慶大卒。新即物主義に基づく,明晰で視覚的な作品を書き,のち人間実在の様相を凝視する内面的な詩風に移った。詩集「体操詩集」「実在の岸辺」「亡羊記」など。

村野藤吾

むらのとうご 【村野藤吾】
(1891-1984) 建築家。佐賀県生まれ。早大卒。晩年は曲線を駆使した自由な造形で知られる。代表作にそごう百貨店・宇部市民館・世界平和記念聖堂・箱根プリンスホテルなどがある。

村鑑

むらかがみ [3] 【村鑑】
江戸時代,各村の租税および田畑・人口・牛馬などにわたる村の概況一切を記載した帳簿。村鑑大概帳。

村長

そんちょう【村長】
a village chief.

村長

そんちょう [1] 【村長】
(1)地方公共団体としての村の長。
→市町村長
(2)むらおさ。[日葡]

村長

むらおさ [0] 【村長】
村の長。そんちょう。

村開き

むらびらき [3] 【村開き】
選手村・休暇村など「村」と名のつく施設を使い始めること。

村雨

むらさめ [0] 【群雨・叢雨・村雨】
ひとしきり強く降ってやむ雨。強くなったり弱くなったりを繰り返して降る雨。にわか雨。驟雨(シユウウ)。

村雨

むらさめ【村雨】
a shower.→英和

村雲御所

むらくもごしょ 【村雲御所】
⇒瑞竜寺(ズイリユウジ)

村預

むらあずけ [3] 【村預】
江戸時代,罪人を村役人に預けておき一定の期間禁錮にしたこと。その間に罪人が法を犯せば,預かった人も共に罰せられた。村置き。

村高

むらだか [0] 【村高】
江戸時代,村全体の田畑の石高(コクダカ)の総量。諸役・年貢の賦課の基準となる。

ひしゃく [0] 【柄杓・杓】
〔「ひさく」の転〕
(1)水をくみ取るための道具。木・竹・金属などの椀状の容器に長い柄のついたもの。
(2)近世,北陸地方で,遊女をいった語。

ひさく 【柄杓・杓】
〔「ひさご(瓠)」の転〕
ひしゃく。「古き―の柄ありや/徒然 232」

しゃく [1] 【杓】
柄杓(ヒシヤク)。

杓う

しゃく・う シヤクフ [0] 【杓う】 (動ワ五[ハ四])
手やひしゃくなどで液体や粉などをすくい取る。しゃくる。「網で金魚を―・う」「水ヲ―・ウ/ヘボン」
[可能] しゃくえる

杓子

しゃくし [1] 【杓子】
(1)汁や飯などをすくったりよそったりするのに使う道具。柄の先が小皿のようになった汁用と,平たい板の飯用がある。しゃもじ。
(2)「杓子面(ヅラ)」の略。
(3)飯盛り女。「みやげにもならぬ―を旅で買い/柳多留 42」

杓子

しゃくし【杓子】
a wooden spoon;a dipper;→英和
a ladle.→英和
‖杓子定規である stick fast to rules.杓子定規の人 a stickler.猫も杓子も everyone;every man Jack.

杓子定規

しゃくしじょうぎ [4] 【杓子定規】 (名・形動)
〔古くは杓子の柄は曲がっており,定規にならないのを定規の代用とするということから〕
一定の基準・形式で他のすべてを律しようとすること。融通のきかないさま。「―なお役所仕事」「法を―に適用する」

杓子当たり

しゃくしあたり [4] 【杓子当(た)り】
杓子で盛られる飯の量の多少。また,それからうかがわれる給仕女の客に対する好意の度合。「ひとりねにおはちのまはらざるも,―わるきゆゑにや/滑稽本・膝栗毛(初)」

杓子当り

しゃくしあたり [4] 【杓子当(た)り】
杓子で盛られる飯の量の多少。また,それからうかがわれる給仕女の客に対する好意の度合。「ひとりねにおはちのまはらざるも,―わるきゆゑにや/滑稽本・膝栗毛(初)」

杓子果報

しゃくしかほう 【杓子果報】
食べ物をたくさん分けてもらうこと。転じて,好運にめぐまれること。「ととがためかかに若菜をそろえさせ―の我身/浮世草子・織留 6」

杓子渡し

しゃくしわたし [4] 【杓子渡し】
姑(シユウト)が嫁に主婦権を譲って家政を任せること。しゃもじ渡し。へら渡し。

杓子菜

しゃくしな [3] 【杓子菜】
タイサイの別名。

杓子貝

しゃくしがい [3] 【杓子貝】
(1)シャクシガイ科の二枚貝の総称。貝殻は,白色で前方は丸く後端がくちばし状に伸びた杓子形。殻長2〜4センチメートルほど。本州中部以南の100〜200メートルの海底にすむ。
(2)イタヤガイの異名。

杓子面

しゃくしづら [0] 【杓子面】
額(ヒタイ)とあごがつき出て,中央のくぼんだ顔。しゃくしがお。しゃくし。

杓文字

しゃもじ【杓文字】
a wooden spoon;a ladle.→英和
〜形の spatulate.

杓文字

しゃもじ [1] 【杓文字】
〔杓子(シヤクシ)の文字詞。近世女性語〕
めしや汁をすくうのに用いる道具。特に,めしを盛る具。めしじゃくし。いいがい。へら。

杓文字

さもじ 【杓文字】
⇒しゃもじ(杓文字)

杓立て

しゃくたて [0] 【杓立て】
茶道で,柄杓(ヒシヤク)と火箸を立てておく器具。柄杓立て。

杓鴫

しゃくしぎ [0] 【杓鴫・尺鷸】
チドリ目シギ科ダイシャクシギ属の鳥の総称。くちばしが長く下に曲がるのが特徴。日本ではダイシャクシギ・チュウシャクシギ・ホウロクシギが普通。カニ・昆虫などを食べる。

じょう ヂヤウ [1] 【杖】
(1)律の五刑の一。衆人環視の中で尻を打つ刑。回数は六〇回から一〇〇回まで五段階。刑具の杖は笞(チ)より径が一分太い。杖刑。杖罪。
(2)鎌倉・室町時代の土地面積の単位。一杖は一段の五分の一で,六〇歩または七二歩。つえ。丈。

つえ ツヱ [1] 【杖・丈】
(1)歩く時,手に持って地面につき,歩行の助けとする細長い木や竹の棒。「―をつく」「―にすがる」「転ばぬ先の―」
(2)頼りにするもの。「老後の―とする」
(3)律令制で,杖罪(ジヨウザイ)となった罪人を打つのに使う棒。
(4)律令制以前の長さの単位。のちの一丈(約3メートル)に相当。
(5)弓杖(ユンヅエ)の長さ,七尺五寸(約2.3メートル)のこと。
(6)中世における地積の単位。一段の五分の一。七二歩。

つえ【杖】
a (walking) stick;→英和
a cane.→英和
〜をついて <walk> with a stick.〜とも柱とも頼む人 <as> one's (only) support.

杖刑

じょうけい ヂヤウ― [0] 【杖刑】
⇒杖(ジヨウ)(1)

杖履

じょうり ヂヤウ― [1] 【杖履】
つえとはきもの。外出に必要な道具。「―逍遥…葵山子を訪ふ/日乗(荷風)」

杖払い

つえはらい ツヱハラヒ [3] 【杖払い】
近世,貴人の通行などの際,その一行の先に立って先払いをすること。露(ツユ)払い。

杖柱

つえはしら ツヱ― [1] 【杖柱】
つえと柱。非常に頼みに思う人やもののたとえにいう。「―と頼む」

杖突き

つえつき ツヱ― [2][4] 【杖突き】
(1)つえをつくこと。また,その人。
(2)鎧(ヨロイ)の背の指筒(サシヅツ)に差した小旗,または飾り物。
(3)江戸幕府の職名の一。土地の測量を行なった者。
(4)〔礼記(王制)〕
老人の年齢で五〇歳・六〇歳・七〇歳・八〇歳のこと。

杖突坂

つえつきざか ツヱツキ― 【杖突坂】
三重県四日市市と鈴鹿市との間にある坂。倭建命(ヤマトタケルノミコト)が伊吹山の神の討伐の際,病を得て疲れ果て杖を突いて歩いたと伝える所。

杖突峠

つえつきとうげ ツヱツキタウゲ 【杖突峠】
長野県中央部,諏訪盆地と伊那谷を結ぶ峠。海抜1274メートル。近世まで信州中部や甲州から東海地方に出る重要な交通路であった。

杖突海老

つえつきえび ツヱ― [4] 【杖突海老】
テナガエビの異名。

杖立て伝説

つえたてでんせつ ツヱタテ― [5] 【杖立て伝説】
高僧や武将などが,持っていた杖を大地にさしたところ,根がつき芽が出て大木になったという一群の伝説。

杖罪

じょうざい ヂヤウ― [0] 【杖罪】
⇒杖(ジヨウ)(1)

杖術

じょうじゅつ ヂヤウ― [0] 【杖術】
杖を用いて敵を制する武術。江戸初期に始まる。杖道。

杖足らず

つえたらず ツヱ― 【杖足らず】 (枕詞)
杖は一丈(一〇尺)に満たない意から,「八尺(ヤサカ)」にかかる。「―八尺の嘆き嘆けども/万葉 3344」

杖道

じょうどう ヂヤウダウ [0] 【杖道】
⇒杖術(ジヨウジユツ)

杖鼓

チャンゴ [1] 【杖鼓・長鼓】
〔朝鮮語〕
⇒杖鼓(ジヨウコ)

杖鼓

じょうこ ヂヤウ― [1] 【杖鼓】
打楽器の一。大型の細腰鼓の一種で,左の鉢は大きく,右は小さい。左は左手指で,右は細い桴(バチ)で打つ。もと中国で用いられ,のち朝鮮に伝わり,民謡・劇楽の伴奏などに用いられる。チャンゴ。

くい クヒ [1] 【杭・杙・株】
(1)地中に打ち込んで,目印や支柱にする棒。《杭・杙》「―を打つ」「出る―は打たれる」
(2)〔「くいぜ(株)」の略〕
切り株。「つないだる馬に乗て―をめぐる事限りなし/平家 5」

杙出し

くいだし クヒ― [0] 【杭出し・杙出し】
堤防や川岸の保護のため,杭を数列に打ち並べたもの。

杙打ち

くいうち クヒ― [0][3] 【杭打ち・杙打ち】
杭を地中に打ち込むこと。

杙鞋

くいぐつ クヒ― [0][1] 【杭沓・杙鞋】
木杭の先端に取り付けるとがった金物。杭先を保護し,固い地盤などへの打ち込みを容易にするためのもの。杭草鞋(クイワラジ)。

もり [0] 【森・杜】
(1)樹木が多くこんもりと生(オ)い茂っている所。「―の都」「―に入って木を見ず」
(2)特に,神社をかこむ木立。《杜》「鎮守の―」
→林(ハヤシ)

杜世忠

とせいちゅう 【杜世忠】
(1242-1275) 中国,元のフビライ-ハンの臣。日本派遣の使者。文永の役後,1275年鎌倉幕府に派遣されたが,竜ノ口で斬首された。

杜仲

とちゅう [0][1] 【杜仲】
トチュウ科の落葉高木。中国南西部に自生。樹液は少量のグッタペルカを含む。樹皮を干したものを強壮・鎮静・鎮痛薬として用いる。「―茶」

杜佑

とゆう 【杜佑】
(735-812) 中国,唐中期の学者・政治家。古代から玄宗の天宝時代までの諸制度を分類して記した「通典(ツテン)」二〇〇巻を著す。

杜国

とこく 【杜国】
⇒坪井(ツボイ)杜国

杜如晦

とじょかい 【杜如晦】
(585-630) 中国,初唐の政治家。太宗に仕え,房玄齢と共に宰相として貞観(ジヨウガン)の治を現出させた。房杜と併称される。

杜子春伝

とししゅんでん 【杜子春伝】
中国,唐代の短編伝奇小説。鄭還古(テイカンコ)(一説に,李復言(リフクゲン))作。長安を流浪していた杜子春が道士の老人に助けられて素行を改め,仙人になる修業をする。喜・怒・哀・懼・悪・欲の情には耐えられたが,子供への愛情を捨て切れずに失敗する。芥川竜之介の「杜子春」はこれを翻案したもの。

杜宇

ほととぎす 【杜鵑・時鳥・子規・不如帰・杜宇・蜀魂・田鵑】
■一■ [3] (名)
(1)ホトトギス目ホトトギス科の鳥。全長約30センチメートル。尾羽が長い。背面は灰褐色。腹面は白色で黒い横斑がある。ウグイスなどの巣にチョコレート色の卵を産み,抱卵と子育てを仮親に託す。鳴き声は鋭く,「テッペンカケタカ」などと聞こえる。夏鳥として渡来し,山林で繁殖して東南アジアに渡る。古来,文学や伝説に多く登場し,卯月(ウヅキ)鳥・早苗(サナエ)鳥・あやめ鳥・橘鳥・時つ鳥・いもせ鳥・たま迎え鳥・しでの田長(タオサ)などの異名がある。[季]夏。《―平安城を筋違に/蕪村》
(2)(「時鳥草」「杜鵑草」「油点草」の文字を当てる)ユリ科の多年草。丘陵や低山の湿った場所に生える。高さ約60センチメートル。葉は互生し,狭長楕円形で基部は茎を抱く。秋,葉腋に白色で紫斑がある花を一〜三個ずつつける。花被片は六個。和名は花の斑を{(1)}の胸の斑に見立てたもの。ほととぎすそう。[季]秋。
■二■ (枕詞)
{■一■(1)}が飛ぶ意から類音の地名「飛幡(トバタ)」にかかる。「―飛幡の浦にしく波のしくしく君を/万葉 3165」
杜鵑■一■(1)[図]
杜鵑■一■(2)[図]

杜宇

とう [1] 【杜宇】
ホトトギスの異名。

杜審言

としんげん 【杜審言】
(648?-708) 中国,初唐の詩人。字(アザナ)は必簡。杜甫は孫にあたる。近体詩の基礎を作った。

杜撰

ずさん ヅ― [0] 【杜撰】 (名・形動)[文]ナリ
〔古くは「ずざん」とも。宋の杜黙(トモク)の詩が多く律に合わなかったという故事による〕
(1)著作物で,典拠が正確でないこと。誤りが多い著作。
(2)手をぬいたところが多く,いいかげんなさま。「―な工事」「―な計画」
[派生] ――さ(名)

杜撰な

ずざん【杜撰な】
careless;→英和
slipshod;→英和
faulty;→英和
imperfect.→英和

杜松

むろ 【榁・杜松】
植物ネズの古名。

杜松

としょう [1] 【杜松】
植物ネズの漢名。

杜松

むろのき 【榁・杜松】
植物ネズの古名。「離磯(ハナレソ)に立てる―うたがたも/万葉 3600」

杜松

ねず [1] 【杜松】
ヒノキ科の常緑小高木。山地に自生。よく分枝し,老木では小枝が垂れ下がる。葉は針形で質が硬い。雌雄異株。果実は肉質球形で,秋,紫黒色に熟し,杜松実(トシヨウジツ)の名で薬用にする。ネズミサシ。ムロ。ムロノキ。
杜松[図]

杜松実

としょうじつ [2] 【杜松実】
ネズ(杜松)の果実。生薬として利尿・鎮咳などに,また,ヨーロッパ産のものは,ジンの香り付けにも用いられた。

杜氏

とじ [1] 【杜氏】
⇒とうじ(杜氏)

杜氏

とうじ [1] 【杜氏】
酒を作る職人。また,その長。とじ。さかとうじ。

杜漏

ずろう ヅ― [0] 【杜漏】 (名・形動)[文]ナリ
〔杜撰(ズサン)脱漏の意〕
物事がやりっ放しでいいかげんであること。だらしがないこと。また,そのさま。「僕能く知てるぞ,君が―で不取締な游冶郎(ドウラクモノ)なのは/罪と罰(魯庵)」
[派生] ――さ(名)

杜父魚

とふぎょ [2] 【杜父魚】
魚カジカの漢名。

杜父魚

かまきり [1] 【螳螂・蟷螂・鎌切・杜父魚】
(1)カマキリ科の昆虫。体長75ミリメートル内外。体は細長く,緑または褐色。前肢が鎌状の捕獲肢(ホカクシ)になり,小昆虫を捕食する。頭は三角形で複眼が大きく,触角は糸状で短い。後ろばねは薄い膜状で前ばねの下に畳まれる。海綿状の卵嚢(ランノウ)(おおじがふぐり)中に多数の卵を産む。本州・四国・九州と中国大陸に分布。トウロウ。イボムシ。イボジリ。イボツリムシ。《螳螂・蟷螂・鎌切》 [季]秋。《かりかりと―蜂の皃(カオ)を食む/誓子》
(2)(「鎌切」「杜父魚」の文字を当てる)カサゴ目の淡水魚。全長30センチメートルほど。カジカの一種で体形もカジカに似る。鰓(エラ)に上向きに曲がったとげがあり小魚を掛けて食べる。冬食用にして美味。秋田県と神奈川県以南の河川に分布。アユカケ。アラレウオ。アラレガコ。カクブツ。
螳螂(1)[図]

杜父魚

かくぶつ [0] 【杜父魚】
魚のカマキリの異名。[季]冬。《―のえもの少き翁かな/蕪村》

杜父魚

かじか [0] 【鰍・杜父魚】
(1)カサゴ目カジカ科の魚の総称。体の大きさはまちまちで,日本にはカマキリ・ヤマノカミ・トゲカジカなど約九〇種がいる。大部分は北日本の沿岸や河川の冷水域に分布。
(2){(1)}の一種。全長15センチメートルになる。頭と口は大きく,やや扁平のずんぐりした体形。背部は灰褐色で,背面に暗色のまだら模様がある。食用にして美味。北海道南部以南の底が小石で水のきれいな河川に分布。マゴリ。ゴリ。[季]秋。

杜牧

とぼく 【杜牧】
(803-853) 中国,晩唐の詩人。字(アザナ)は牧之。杜甫(トホ)(老杜)と区別するため小杜とも呼ばれる。その詩は平明なので江戸時代以来日本でも愛唱され,特に「江南の春」「山行」は有名。詩文集「樊川文集」

杜甫

とほ 【杜甫】
(712-770) 中国,盛唐の詩人。字(アザナ)は子美,号は少陵。官名により杜工部・杜拾遺とも呼ばれる。若い頃,科挙に落第し各地を放浪し,李白らと親交を結ぶ。四〇歳を過ぎて仕官したが,左遷されたため官を捨て,以後家族を連れて甘粛・四川を放浪し,湖南で病没。国を憂い,民の苦しみを詠じた多数の名詩を残し,後世,詩聖と称され,李白とともに中国の代表的詩人とされる。詩文集「杜工部集」

杜絶

とぜつ [0] 【途絶・杜絶】 (名)スル
途中で絶えること。とだえること。ふさがること。「輸入が―する」「交通―」

杜若

とじゃく [1] 【杜若】
ヤブミョウガの漢名。誤ってカキツバタの漢名ともされる。

杜若

かきつばた 【杜若】
能の一。三番目物。三河の八つ橋で旅僧の前に杜若の精が現れ,業平(ナリヒラ)の詠歌の力で成仏したことや,業平東下りの物語を語り,舞を舞う。

杜若

かきつばた 【杜若・燕子花】
■一■ [3] (名)
〔古くは「かきつはた」〕
(1)アヤメ科の多年草。湿地に生える。ハナショウブに似るが葉は幅が広く,中脈は発達しない。高さ約70センチメートル。初夏,茎頂の苞の間に三個内外の濃青色・白色・斑入りなどの花を開く。かいつばた。かおよばな。[季]夏。《―似たりや似たり水の影/芭蕉》
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は二藍(フタアイ),裏は萌黄(モエギ)。または,表は薄萌黄,裏は薄紅梅。陰暦四月に用いる。
(3)家紋の一。{(1)}の花と葉を図案化したもの。主に,公家の紋。
■二■ (枕詞)
「丹(ニ)つらふ」「佐紀」(地名)などにかかる。「―につらふ妹はいかにかあるらむ/万葉 1986」「―佐紀沢に生ふる菅の根の/万葉 3052」
杜若■一■(1)[図]

杜詩

とし [1] 【杜詩】
中国,唐代の詩人,杜甫(トホ)の詩。

杜預

どよ 【杜預】
〔「とよ」とも〕
(222-284) 中国,西晋の政治家・学者。字(アザナ)は元凱(ゲンガイ)。晋の武帝に仕え,鎮南大将軍として呉を降したので杜征南とも呼ばれた。征戦後,「左氏伝」の現存最古の注釈書「春秋左氏経伝集解」や「春秋釈例」を撰し,「春秋」の筆法を解いた。

杜鵑

とけん [0] 【杜鵑】
ホトトギスの漢名。

杜鵑

ほととぎす 【杜鵑・時鳥・子規・不如帰・杜宇・蜀魂・田鵑】
■一■ [3] (名)
(1)ホトトギス目ホトトギス科の鳥。全長約30センチメートル。尾羽が長い。背面は灰褐色。腹面は白色で黒い横斑がある。ウグイスなどの巣にチョコレート色の卵を産み,抱卵と子育てを仮親に託す。鳴き声は鋭く,「テッペンカケタカ」などと聞こえる。夏鳥として渡来し,山林で繁殖して東南アジアに渡る。古来,文学や伝説に多く登場し,卯月(ウヅキ)鳥・早苗(サナエ)鳥・あやめ鳥・橘鳥・時つ鳥・いもせ鳥・たま迎え鳥・しでの田長(タオサ)などの異名がある。[季]夏。《―平安城を筋違に/蕪村》
(2)(「時鳥草」「杜鵑草」「油点草」の文字を当てる)ユリ科の多年草。丘陵や低山の湿った場所に生える。高さ約60センチメートル。葉は互生し,狭長楕円形で基部は茎を抱く。秋,葉腋に白色で紫斑がある花を一〜三個ずつつける。花被片は六個。和名は花の斑を{(1)}の胸の斑に見立てたもの。ほととぎすそう。[季]秋。
■二■ (枕詞)
{■一■(1)}が飛ぶ意から類音の地名「飛幡(トバタ)」にかかる。「―飛幡の浦にしく波のしくしく君を/万葉 3165」
杜鵑■一■(1)[図]
杜鵑■一■(2)[図]

杜鵑花

とけんか [2] 【杜鵑花】
〔杜鵑(ホトトギス)の鳴く頃咲く花の意〕
サツキ。誤って漢名とされる。

杞人の憂い

きじんのうれい 【杞人の憂い】
⇒杞憂(キユウ)

杞憂

きゆう [0] 【杞憂】 (名)スル
〔周代,杞の国の人が,天が落ちて来はしまいかと心配したという「列子(天瑞)」の故事による〕
あれこれと無用な心配をすること。取り越し苦労。杞人のうれい。「―にすぎない」「深く政府の為に―する処なり/新聞雑誌 54」

杞憂

きゆう【杞憂】
imaginary[groundless]fears[apprehensions].

たば 【束・把】
■一■ [1] (名)
いくつかのものをひとまとめにしたもの。まとめてたばねたもの。細長いものや平たく薄いものをまとめる場合にいう。「稲の―」「札―」「薪(マキ)を―にする」
■二■ (接尾)
助数詞。たばねたものを数えるのに用いる。「薪三―」

たば【束】
a bundle;→英和
a bunch;→英和
a sheaf (稲・書類などの);→英和
a fagot (薪の).→英和
〜にして[なって]in a bundle[bunch,group].

つか [2] 【束】
(1)上代の長さの単位。四本の指で握った幅。「八―((ヤツカ))」「十―剣を抜きて/古事記(上訓)」
→そく(束)
→束の間
(2)製本で,書籍などを製本するときの,表紙を除いた本の中身の厚さ。また一般に,書物の厚み。「―が出る」
(3)短い柱の総称。束柱(ツカバシラ)。

−そく【−束】
a ream of <paper> .

そく [1] 【束】
(1)〔数〕
〔lattice〕
数学の代数系の一。ある集合の二つの元(ゲン)の間に二つの演算が定義され,それらが冪等律(ベキトウリツ)・交換律・結合律・吸収律の性質を満たすとき,この集合を束という。「ブール―」「モジュラー―」
(2)江戸時代,商人が用いた符牒。一・十・百・千などの数を表す。「―(=百両)と思つたその金も/歌舞伎・加賀鳶」
(3)ものを数えるときに用いる単位。
 (ア)稲一〇把をいう。
 (イ)半紙一〇帖(二〇〇枚)をいう。
 (ウ)蟇目(ヒキメ)の矢二〇本をいう。
 (エ)釣りで,一〇〇尾をいう。一束。「―釣り」
(4)矢の長さを表す単位。一握り分の長さを一束という。「十二―三つ伏せ」

束ぬ

たば・ぬ 【束ぬ】 (動ナ下二)
⇒たばねる

束ぬ

つか・ぬ 【束ぬ】 (動ナ下二)
⇒つかねる

束ね

つかね 【束ね】
まとめて一つにくくること。また,その物。「かりおける―のあゐのそこらあれば/新撰六帖 6」

束ね

たばね [0][3] 【束ね】
(1)たばねること。また,たばねたもの。
(2)全体をまとめ,とりしまること,また,その役。「―役」「此心清町一町の―をする年寄/浄瑠璃・博多小女郎(中)」
(3)江戸時代の男の髪形の一。油をつけないで,髱(タボ)をふっくらと出し,はけ先を散らし上向きにそらせて結ったもの。

束ねる

つか・ねる [3] 【束ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 つか・ぬ
(1)一つにまとめてしばる。たばねる。「髪を―・ねる」
(2)両手を組み合わせる。こまぬく。「手を―・ねて傍看した/渋江抽斎(鴎外)」
(3)統率する。統括する。「朕が教へ事に違はずして―・ね治めむ表(シルシ)となも/続紀(神護景雲三宣命)」

束ねる

たば・ねる [3] 【束ねる】 (動ナ下一)[文]ナ下二 たば・ぬ
(1)まとめてくくる。ひとつにまとめる。「稲を―・ねる」
(2)まとめて統率する。「若い人を―・ねていく役」

束ねる

たばねる【束ねる】
(tie up in a) bundle;→英和
do (up) one's hair (髪を).

束ね柱

たばねばしら [4] 【束ね柱】
何本もの小円柱を束ねたような太い柱。中世ゴシック建築に用いられた。

束ね熨斗

たばねのし [3] 【束ね熨斗】
熨斗を束ねたもの。また,それを図案化した紋所。

束ね緒

つかねお 【束ね緒】
たばねるためのひも。結び紐。「なにをかは恋のみだれの―にせむ/古今(恋一)」

束ね髪

たばねがみ [0][3] 【束ね髪】
頭の後方で束ねた髪。

束の間

つかのあいだ 【束の間】
「つかのま」に同じ。「―も我忘れめや/万葉 110」

束の間

つかのま [0] 【束の間】
〔指四本で握るほどの長さの意〕
わずかの時間。ほんのちょっとのあいだ。「―の栄華」

束の間の

つかのま【束の間の】
momentary;→英和
brief.→英和
〜に in a moment[minute].→英和
〜も even for a moment.

束子

たわし タハシ [0] 【束子】
器物の汚れをこすって落とす用具。古くはわら・シュロの毛などを束ねて用いた。現在は合成樹脂製・金属製などさまざま。

束子

たわし【束子】
a scrubbing brush.

束帯

そくたい [0][3] 【束帯】
〔石帯(セキタイ)で束ねる,の意〕
平安時代以降,男子の正式の朝服。天皇以下の文官武官が公事の際に着用した。冠・袍(ホウ)・半臂(ハンピ)・下襲(シタガサネ)・衵(アコメ)・単(ヒトエ)・表袴(ウエノハカマ)・大口・石帯・帖紙(タトウ)・笏(シヤク)・襪(シトウズ)・沓(クツ)などから成る。昼装束(ヒノシヨウゾク)。
→衣冠
束帯[図]

束帯ふ

そくた・う ソクタフ 【束帯ふ】 (動ハ四)
〔名詞「束帯」の動詞化〕
束帯を着用する。正式の礼服を身につける。「ハジメテ本々(ホンボン)ニ―・ウタガ/天草本平家 3」

束心蘭

そくしんらん [3] 【束心蘭】
ユリ科の多年草。日あたりのよい山麓(サンロク)などに自生。線形の葉が多数根生し,その中心から高さ30センチメートルほどの花茎を一本出す。四,五月,小さな筒形の淡紅色の花が穂状に多数つく。

束手

そくしゅ [1] 【束手】
手を出さないこと。傍観。

束明神古墳

つかみょうじんこふん ツカミヤウジン― 【束明神古墳】
奈良県橿原市にある終末期の古墳。凝灰岩製の横口式石槨が特徴。

束柱

つかばしら [3] 【束柱】
梁(ハリ)と棟木(ムナギ)との間や床の下などに立てる短い柱。束。

束石

つかいし [0] 【束石】
木造建築の床束などの下に据える石。玉石・コンクリート-ブロックなど。束受け石。

束縛

そくばく [0] 【束縛】 (名)スル
(1)しばること。捕らえること。
(2)行動に制限を加えて自由を奪うこと。「時間に―される」「紅塵(コウジン)深き処に―せられたる身の/日光山の奥(花袋)」

束縛

そくばく【束縛】
(a) restraint;→英和
(a) restriction;a yoke;→英和
fetters.〜する restrain;→英和
restrict;→英和
fetter;→英和
shackle.→英和
〜を受ける be placed under restraint.〜を脱する shake off the yoke <of> .仕事に〜される be tied down to a job.→英和
行動を〜される be restricted in one's movements.

束縛変項

そくばくへんこう [5] 【束縛変項】
〔bound variable〕
述語論理の論理式の中で量記号の作用を受けている変項。

束縛状態

そくばくじょうたい [5] 【束縛状態】
粒子が力の場による束縛を受け,自由に無限遠まで移動できない状態。原子や分子内に束縛された電子は,とびとびのエネルギー値しかとりえない。

束縛運動

そくばくうんどう [5] 【束縛運動】
外部の条件によって束縛された運動。例えば平面上のレールの上を走る物体の運動など。

束縛電子

そくばくでんし [5] 【束縛電子】
原子または分子に束縛され,自由に動くことのできない電子。
→自由電子

束脩

そくしゅう [0] 【束脩】
(1)昔,中国で家臣・弟子になるときに礼物に用いた干し肉の束。
(2)入門のときに師に贈る礼物や金銭。「―を納めて周策を保の門人とせむことを請うた/渋江抽斎(鴎外)」

束見本

つかみほん [3] 【束見本】
本の厚さを確認するために,同じ用紙で作る本の見本。

束風

たばかぜ [2] 【束風】
「たまかぜ」に同じ。

束髪

そくはつ [0] 【束髪】
(1)髪を束ねて結うこと。また,その髪。
(2)明治初期から流行した,婦人の西洋風の髪の結い方。水油を用い,形も比較的自由で,西洋上げ巻・マーガレット・ひさし髪・耳かくし・二百三高地など種々の形と名称が生まれた。

束髪に結う

そくはつ【束髪に結う】
bundle one's hairs.

杠秤

ちぎ [1] 【杠秤・扛秤】
重い物をはかる大型の桿秤(サオバカリ)。ちぎばかり。ちき。ちぎり。

杠秤

ちぎり 【杠秤・扛秤】
〔「ちきり」とも〕
「杠秤(チギ)」に同じ。「上方ははかり江戸では―也/柳多留 15」

杠秤

ちぎばかり 【杠秤・扛秤】
「杠秤(チギ)」に同じ。

じょう デウ 【条】
■一■ [1] (名)
(1)ひとつずつ書き分けた文章。箇条。「仁徳七年四月の―に見える事件」
(2)条坊制で,南北を九つに分けた一区画。
(3)古代,条里制の耕地の一区画。
(4)(形式名詞)
こと。かど。段。「無音(ブイン)に乱入の―甚だいはれなし/保元(中)」
(5)(候文で,接続助詞的に用いて)…によって。…故に。「信長別して入魂申され候―,いよいよ向後御隔心なく/秀吉書簡」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)条文・条項などを数えるのに用いる。「十七―の憲法」「憲法第九―」
(2)細長いものを数えるのに用いる。「一―の光」「九―の白旗」

じょう【条】
an article[item];→英和
a line (線).→英和

おちおち ヲチヲチ 【条・条条】
一つ一つの箇条。件々(クダリクダリ)。「―にして勅したまふ/日本書紀(神代下訓)」

おち ヲチ 【条】
いくつかに分かれている事項を数えるのに用いる語。条(ジヨウ)。箇条。「憲法(イツクシキノリ)十七(トオアマリナナ)―/日本書紀(推古訓)」

くだり [0] 【件・条】
〔「下(クダ)り」と同源〕
(1)文章や話の中の一定の部分。章。条。「かぐや姫昇天の―」
→くだん
(2)前に述べた文の箇所。前に述べた事柄。くだん。「上(カム)の―啓せさせけり/大和 168」

条下

じょうか デウ― [1] 【条下】
文章の該当部分。「第一の―に於て,詳細(ツバラ)にしるしたれば/当世書生気質(逍遥)」

条件

じょうけん デウ― [3] 【条件】
(1)物事を決定したり約束したりするときに,前提あるいは制約となる事柄。「―を付ける」「相手の―をのむ」「―のよい仕事を探す」
(2)物事の成立あるいは実現に必要な事柄。ある事態を引き起こす原因。「スターになる―がそろっている」
(3)〔法〕 法律行為の効力の発生を制約する,実現が不確実な将来の事実。
(4)箇条。項目。

条件

じょうけん【条件】
a condition;→英和
terms.…の〜で on[under the]condition that….〜付の conditional.→英和
〜付で with conditions attached.‖条件反射《生》a conditioned reflex.条件法(文)《文》the conditional mood (sentence).

条件付き

じょうけんつき デウ― [0] 【条件付き】
ある物事に一定の条件がついていること。「―で承諾する」

条件付け

じょうけんづけ デウ― [0] 【条件付け】
〔心〕 人や動物を訓練して特定の条件反射もしくは条件反応を起こさせるようにすること。コンディショニング。

条件反射

じょうけんはんしゃ デウ― [5] 【条件反射】
〔心〕 一定の訓練や経験によって後天的につくられた反射をいい,先天的な反射(無条件反射)に対する語。反射を誘発する刺激(無条件刺激)と同時に,それとは無関係な別の刺激(条件刺激)を繰り返し与えると,その無関係な刺激だけでも反射が誘発されるようになる現象。犬にベルの音と同時に餌(エサ)を繰り返し与えると,ベルの音を聞いただけでも唾液を流すようになるのはこの例。パブロフにより研究,命名された。

条件反応

じょうけんはんのう デウ―オウ [5] 【条件反応】
〔心〕 生理的な反射に限らず,条件反射と同様な仕組みで後天的に獲得された個体の反応。
→道具的条件付け

条件法

じょうけんほう デウ―ハフ [0] 【条件法】
フランス語などで,主として事実に反する仮定的条件を表す前提節に対する帰結節の中に用いられる法。

条件闘争

じょうけんとうそう デウ―サウ [5] 【条件闘争】
労働争議で,使用者側の提案に対し組合側が全面的に反対するのでなく,一定の条件を出してそれが受け入れられれば争議を終わらせるものをいう。

条例

じょうれい デウ― [0] 【条例】
(1)地方公共団体が,議会の議決などにより自主的に制定する法規。地方条例。「東京都公安―」
(2)(「条令」とも書く)法令・規則の俗称。「―違反」

条例

じょうれい【条例】
regulations;rules;laws;an ordinance.→英和

条坊制

じょうぼうせい デウバウ― [0] 【条坊制】
古代の都城の市街区画。日本では唐の長安にならい,朱雀大路をはさむ左右両京を南北に走る大路によって四坊に分け,東西に走る大路によって九条に分ける。平城京・平安京などに見られる。

条幅

じょうふく デウ― [0] 【条幅】
半切(ハンセツ)を軸物(ジクモノ)としたもの。

条播

じょうは デウ― [1] 【条播】
種まきの方式の一。間隔をおいた平行のまき溝を作って種をまくこと。すじまき。

条播き

すじまき スヂ― [0] 【条播き・筋播き】
⇒じょうは(条播)

条支

じょうし デウシ 【条支】
中国の漢・魏(ギ)代の史書に見える西域の国名。位置についてはシリア説など諸説がある。

条文

じょうぶん【条文】
the text <of regulations> ;→英和
provisions (箇条).

条文

じょうぶん デウ― [0] 【条文】
法律・条約などの,箇条書きの文。

条書

じょうしょ デウ― [0] 【条書】
箇条書きにした文書。一つ書き。

条条

じょうじょう デウデウ [1][0] 【条条】
(1)一つ一つの箇条。「右の―厳(オゴソカ)に相守れ/近世紀聞(延房)」
(2)草や木が乱れ茂っていること。「琥珀の櫛は―の翠(ミドリ)を解く/虞美人草(漱石)」

条条

おちおち ヲチヲチ 【条・条条】
一つ一つの箇条。件々(クダリクダリ)。「―にして勅したまふ/日本書紀(神代下訓)」

条枝

じょうし デウ― [1] 【条枝】
木の枝。

条桑育

じょうそういく デウサウ― [3] 【条桑育】
桑(クワ)を枝のままで蚕(カイコ)に与える飼育方法。

条款

じょうかん デウクワン [0] 【条款】
箇条書きした,ひとまとまりの文章。

条海老

すじえび スヂ― [2] 【条海老】
淡水産のエビ。体長約5センチメートル。体は淡褐色で,腹部に七本の黒褐色の横すじがある。食用,また釣りの餌(エ)とする。日本各地の淡水域に多産。

条海豚

すじいるか スヂ― [3] 【条海豚】
イルカの一種。全長2.5メートルほど。背面は濃青黒色,腹面は白色。背腹の境界に,目から肛門部まではっきりした黒いすじがある。日本近海では最も普通に見られるイルカ。

条理

じょうり デウ― [1] 【条理】
(1)社会における物事の筋道。道理。「―にかなった解決」「―に反する生き方」
(2)〔法〕 法の欠缺(ケンケツ)を補う解釈上および裁判上の基準。社会通念・公序良俗などとも表現される。

条理

じょうり【条理】
logic;→英和
reason.→英和
〜のたつ(たたぬ) (un)reasonable;→英和
(il)logical.→英和

条痕

じょうこん デウ― [0] 【条痕】
(1)筋になって残ったあと。特に,発射された銃弾についている腔線(コウセン)のあと。
(2)条痕板に鉱物をすりつけたときにできる筋,およびその色。鉱物の粉末によるもので特有な色を示し,鉱物の鑑定に利用する。条痕色。

条痕板

じょうこんばん デウ― [0] 【条痕板】
条痕{(2)}を調べるために用いる白色素焼きの板。

条目

じょうもく デウ― [0] 【条目】
箇条書きになっている法律・規則など。また,その各項目。

条章

じょうしょう デウシヤウ [0] 【条章】
(1)箇条書きの文章の,大区分と小区分。条と章。
(2)箇条書きにした文章。

条約

じょうやく【条約】
a treaty;→英和
a pact;→英和
a convention;→英和
an agreement.〜を結ぶ conclude a treaty.〜を破る(廃案する) break (denounce) a pact.‖条約国(港) a treaty power (port).

条約

じょうやく デウ― [0] 【条約】
国家間,または国家と国際機関との間で結ばれる,国際上の権利・義務に関する,文書による法的な合意。広義には,協約・憲章・取り決め・議定書・宣言・規程・規約などの名称のものも含む。

条約改正

じょうやくかいせい デウ― [0] 【条約改正】
江戸末期の1858年に欧米諸国と結んだ通商条約(不平等条約)の改正。治外法権の撤廃,関税自主権の回復などが中心。歴代の外相が努力し,1894年(明治27)外相陸奥宗光が日英通商航海条約において治外法権撤廃に成功(1899年実施),1911年(明治44)外相小村寿太郎によって関税自主権が回復された。

条線

じょうせん デウ― [0] 【条線】
(1)結晶面にみられる,晶帯に平行な多数の線模様。
(2)断層や氷河などによって基盤岩の表面や礫(レキ)につけられた直線状の擦り傷。

条虫

じょうちゅう【条虫】
a tapeworm.→英和

条虫

じょうちゅう デウ― [0] 【絛虫・条虫】
扁形動物条虫綱の寄生虫の総称。多くは脊椎動物の腸に寄生する。多数の体節が連なってひも状となり,大形の種類では体長30メートルに達する。人間に寄生するものに,無鉤(ムコウ)条虫・有鉤条虫・広節裂頭条虫があり,腹痛・栄養不良など種々の障害が起こる。中間宿生はマス・ブタ・ウシ・イヌなど。真田虫(サナダムシ)。

条規

じょうき デウ― [1] 【条規】
きまり。おきて。

条達

じょうたつ デウ― [0] 【条達】 (名)スル
木の枝が分かれるように,四方に伸び通じていること。勢力が広く及ぶこと。「培養に資せざれば遂に―する能はず/明六雑誌 14」

条里

じょうり デウ― [1] 【条里】
市街の区画。「程狭くて―を割るに足らず/方丈記」

条里制

じょうりせい デウ― [0] 【条里制】
古代の土地区画制度。六町(約654メートル)四方の区画を里と呼び,里を東西に連ねたものを条と呼ぶ。里をさらに一町四方に区画したものを坪と呼ぶ。

条里集落

じょうりしゅうらく デウ―シフ― [4] 【条里集落】
日本古代の計画的につくられた集落。道は碁盤目状に区画され,家屋は塊状に集まって耕地の中に散在する。近畿地方を中心に西日本に多く分布。
→条里制

条鋼

じょうこう デウカウ [0] 【条鋼】
鋼材のうち,長さが断面に比して著しく長いもの。棒鋼・形鋼など。

条項

じょうこう デウカウ [0] 【条項】
箇条書きにしたものの一つ一つ。箇条。「規約に新しい―を加える」

条項

じょうこう【条項】
articles;clauses;items.

条黒白蝶

すじぐろしろちょう スヂグロシロテフ [6] 【条黒白蝶】
シロチョウ科のチョウ。開張約6センチメートル。モンシロチョウに似てよく混同されるがやや大形で,翅脈に沿って明瞭な黒条がある。日本全土,朝鮮・中国に分布。スジグロチョウ。

もく 【木工・杢】
木で家や器物を作る人。大工。こだくみ。「御前に孫王の君,兵衛,―候ひて/宇津保(国譲上)」

もく [1] 【杢】
種々の原因により,通常の板目・柾(マサ)目とは異なる模様が材面に現れた木目。玉杢・鶉(ウズラ)杢・バーズアイなどがあり,珍重される。
杢[図]

杢太郎

もくたろう モクタラウ 【杢太郎】
⇒木下(キノシタ)杢太郎

杢糸

もくし [0] 【杢糸】
刺繍(シシユウ)や織物に用いる,二色以上の糸をより合わせたもの。よりからみ糸。

そま [0][1] 【杣】
(1)木を植え育てて木材をとる山。杣山(ソマヤマ)。
(2)山から木材を切り出す人。きこり。杣人(ソマビト)。杣夫(ソマフ)。
(3)杣山から切り出した木。杣木(ソマギ)。

そま【杣】
a timber forest (山);timber (木);→英和
a woodcutter (人).→英和

杣下し

そまくだし [3] 【杣下し】
杣木を筏(イカダ)に組んで川を流し下すこと。

杣人

そまびと [0][2] 【杣人】
杣木を切ることを職業とする人。きこり。杣夫(ソマフ)。そまうど。

杣作り

そまつくり [3] 【杣作り】
杣木を養い育てること。

杣入り

そまいり [0] 【杣入り】
木を切るために杣山に入ること。

杣入れ

そまいれ [0] 【杣入れ】
杣山の杣木を切り取ること。

杣出し

そまだし [0] 【杣出し】
杣木を山から切り出すこと。

杣判

そまはん [0] 【杣判】
山野で伐採した木に刻む,自家の木印(キジルシ)。木判。判立て。切り判。

杣取り

そまどり [0][4] 【杣取り】
杣山から木材を切り出すこと。また,その木材を斧(オノ)で削って角材などに作ること。

杣小屋

そまごや [0] 【杣小屋】
杣人のいる小屋。きこり小屋。

杣山

そまやま [0] 【杣山】
木材とするための樹木を植えてある山。そま。

杣川

そまがわ [0] 【杣川】
杣木を流し運ぶ川。杣下しをする川。「―におろす筏のいかにとも/浜松中納言 3」

杣形

そまかた 【杣方・杣形】
山林の木の,茂った所。「―に道やまどへるさを鹿の/千載(秋下)」

杣方

そまかた 【杣方・杣形】
山林の木の,茂った所。「―に道やまどへるさを鹿の/千載(秋下)」

杣木

そまぎ [0] 【杣木】
(1)杣山に生えている樹木。
(2)杣山から切り出した木。

杣板

そまいた [0] 【杣板】
杣木から作り出す板。

杣田細工

そまだざいく [4] 【杣田細工】
青貝に金銀の切り金を交えた螺鈿(ラデン)の一種。江戸中期,富山藩の細工師杣田清輔が創始。

杣角

そまかく [0] 【杣角】
主に広葉樹大径材で,玉切り後に現地で斧(オノ)や手斧(チヨウナ)などを用いて四方を削(ハツ)った角材。野角。

杣道

そまみち [2] 【杣道】
杣人の通る道。細くけわしい山道。

け 【来】 (動)
カ変動詞「来(ク)」の連用形「き」の上代東国方言。「父母にもの言はず―にて今ぞ悔しき/万葉 4337」

らい 【来】
姓氏の一。鎌倉中期から南北朝時代にかけて栄えた,京都の刀工群の家名。国行(クニユキ)・国俊(クニトシ)・国光(クニミツ)・国次(クニツグ)らがおり,山城(ヤマシロ)物を代表する。

らい 【来】
(1)時などを表す名詞の上に付いて,次の,来たる,の意を表す。「―学期の計画」「―年度」「―場所」
(2)時などを表す名詞の下に付いて,その時から今まで,それ以来,の意を表す。「昨年―の懸案」「先週―,気分がすぐれない」

こ 【来】
カ行変格活用動詞「く」の命令形の古形。こい。「旅にても喪なくはや〈こ〉と我妹子が結びし紐はなれにけるかも/万葉 3717」「こち〈こ〉,と言ひて/大和 103」
〔平安中期以降には,「かしこに物して整へむ,装束(ソウズク)して〈こよ〉/蜻蛉(中)」「こち〈こよ〉,と呼びよせて/宇治拾遺 5」のように間投助詞「よ」を添えた「こよ」の形も用いられるようになり,以後「こよ」が次第に優勢になってゆく〕
→来る

く 【来】 (動カ変)
⇒くる

来(キ)と来(ク)

来(キ)と来(ク)
(1)遠い地を急いでやって来る。遠い所からせっせと来る。「きときては川のぼりぢの水を浅み舟も我が身もなづむ今日かな/土左」
(2)次々に来る。「春ごとの花の盛りは我が宿にきとくる人の長居せぬなし/和泉式部集」

来−

らい−【来−】
next;→英和
coming.→英和
来年(春) next[the coming]year (spring).

来しな

きしな [0] 【来しな】
〔「しな」は接尾語〕
来るとき。来るついで。きがけ。「―に立ち寄る」

来し方

きしかた 【来し方】 (連語)
〔「き」は動詞「く(来)」の連用形,「し」は過去の助動詞「き」の連体形〕
(1)過ぎ去った時。過去。こしかた。「―の事なども人知れず思ひ出でけり/源氏(夕顔)」
(2)やってきた方向・経路。「住吉の―慕ふあとの白波/新千載(雑上)」
→こしかた

来し方

こしかた 【来し方】 (連語)
〔「こ」は動詞「来(ク)」の未然形,「し」は助動詞「き」の連体形〕
(1)通ってきた所・方向。「―の山は霞み,はるかにて/源氏(須磨)」
(2)過ごしてきた時間。過去。「身の罪を白状して,其―の事実を語りぬ/当世書生気質(逍遥)」
〔平安時代中期までは(1)は「こしかた」,(2)は「きしかた」と区別されていたが,平安末期から乱れた〕

来し方行く末

こしかたゆくすえ 【来し方行く末】
(1)過去と未来。前後。「心の内は―の事も,来ん世の闇もよろづ思ひ忘れて/とはずがたり 4」
(2)通り過ぎてきた方向と,これからの行く先。「はるばる一通りは―野原なり/とはずがたり 4」

来し方行く末

きしかたゆくすえ 【来し方行く末】
(1)過ごしてきた日々とこれから先の日々。「―おもひ続け給ふに/源氏(須磨)」
(2)来た方向とこれから行く方向。「ある時には,―も知らず,海にまぎれむとしき/竹取」

来す

きた・す [2][0] 【来す】 (動サ五[四])
(1)ある結果を招く。ある事態を生じさせる。好ましくないことについていうことが多い。「運営に支障を―・す」
(2)来るようにする。招く。「法門を皆―・して我が所に持し奉らむ/今昔 1」
〔漢文訓読系の語。「きたる」に対する他動詞〕

来たす

きたす【来たす】
cause <a panic> ;→英和
result[end]in.

来たての

きたて【来たての】
newly-arrived; <a person> fresh <from the country> .→英和

来たる

きたる【来たる】
next;→英和
(forth)coming <election> .→英和
〜3日に on the third of this[next (来月の)]month.

来てふ

こちょう 【来てふ】 (連語)
〔動詞「来(ク)」の命令形「こ」に,「と言ふ」の転じた「てふ」が付いたもの〕
来いという。「胡蝶(コチヨウ)」に掛けて用いられる。「月夜よし夜よしと人につげやらば―に似たり待たずしもあらず/古今(恋四)」

来り

け・り 【来り】 (動ラ変)
〔カ変動詞「く(来)」の連用形「き」に「あり」の付いた「きあり」の転〕
来ている。「玉梓(タマズサ)の使ひの―・れば嬉しみと/万葉 3957」

来りなば

来りなば
〔「な」は完了の助動詞「ぬ」の未然形〕
来たらば。「冬―春遠からじ」

来る

くる [1] 【来る】 (動カ変)[文]カ変 く
(1)話し手のいる方へ近づく。
 (ア)(話し手と動作者とが別の場合)話し手が今いる場所,または話し手の領域にやってくる。自分のいる方に接近・到着する。「こっちへ〈こい〉」「客が〈くる〉」「やっと電車が〈き〉た」
 (イ)(話し手と動作者とが同一の場合)話し手の今いる地点を現在以外の時に訪れる。やってくる。「一〇年前に一度〈き〉たことがある」「この道はいつか〈き〉た道」「あしたまた〈くる〉よ」
(2)動作者が,話し手とともに移動する。目的地に自分を置いた気持ちでいう場合には「行く」で表現することも可能。「映画を見にいく所なんだけど一緒に〈こ〉ないか」「あしたのハイキング,あの人も〈くる〉の」
(3)物が運ばれて,話し手のもとに到達する。「ミロのビーナスが今度また日本に〈くる〉そうだ」「やっと返事が〈き〉た」「先月発注した品物がまだ〈こ〉ない」
(4)風・光などが話し手の方に到達・接近する。また,地震・雨などの自然現象が話し手のいる場所に起こる。「いい風が〈くる〉」「電波の〈くる〉方向にアンテナを向ける」「このへんで一雨〈き〉てくれるといいのだが」
(5)時間が経過して,その季節・時期・順番になる。「春が〈き〉た」「もうすぐ返済の期限が〈くる〉」「やっと私の番が〈き〉た」
(6)ある事態が出現する。
 (ア)事態が進行して,ある段階にたち至る。「体力はもう限界に〈き〉ている」「交渉は土壇場に〈き〉て難航している」
 (イ)(「そこへきて」「…の所へきて」の形で)ある悪い事態の上にさらによくない事態が積み重なる。そこへ持って来て。「毎晩残業でくたくただ。そこへ〈き〉てこの暑さだから参った」「もともと二月は客の少ないところへ〈き〉てこの大雪だ」
(7)(「…からくる」の形で)…がその由来・原因となっている。…のために生ずる。「心のゆるみから〈くる〉事故」「風俗習慣の違いから〈くる〉誤解」「英語から〈き〉た外来語」
(8)ある特定の位置を占める。「句読点が行の頭に〈こ〉ないようにする」「本の目次は普通最初に〈くる〉」
(9)病気・故障・劣化などの異常が肉体や物のある部分にあらわれる。「しびれが〈くる〉」「今年の風邪は胃腸に〈くる〉」「体のあちこちにガタが〈くる〉」「飽きの〈こ〉ない色と柄」「かびが〈き〉た餅」
(10)電気・電話・鉄道・水道などが話し手の方へ通じる。「村に電気が〈くる〉」
(11)ある知覚・感覚が生じる。「鼻にツンと〈くる〉におい」「手にびりっと〈き〉た」「頭にぴんと〈き〉た」「胸にじいんと〈くる〉」「かちんと〈くる〉物の言い方」「どうもしっくり〈こ〉ない」
(12)(「よしきた」の形で)承知した。「よし〈き〉た,まかせておけ」
(13)(「…ときたら」「…ときた日には」「…ときているから」などの形で)あるものを話題にとりあげて示す。「うちの亭主と〈き〉たら」「うまい上に安いと〈き〉ているから,いつも満席だ」「鯛の刺身に灘の生一本と〈き〉た日には,こたえられないね」
(14)(「頭にくる」の形で)立腹することを俗にいう。「また遅れてきたので頭に〈き〉た」
(15)(「…にくる」の形で)ある人を慕う気持ちがおこる。「是れ程我等に〈くる〉事,何とも合点がゆかぬ/浮世草子・一代女 1」
(16)(「腹がくる」の形で)空腹になる。「少し腹が〈き〉たわえ/洒落本・通言総籬」
(17)(補助動詞)
動詞の連用形またはこれに「て(で)」の付いた形に付いて,動作が進行し,また,事態が推移する意を表す。
 (ア)話し手の方へ向かって動作が行われ,その話し手の方へ近づく意を表す。「少年がこっちへ走って〈き〉た」「蜂が飛んで〈き〉た」
 (イ)(戻ることを前提にして)動作が行われる意を表す。動作の実現・完了に重点が置かれる場合もある。「ちょっと見て〈くる〉よ」「うちへ帰ってカバンを置いて〈くる〉よ」
 (ウ)ある事態が出現し,またある現象が現れる意を表す。「生まれて〈くる〉子供のために」「なくした本が出て〈き〉た」
 (エ)動作が継続・反復されて現在に至るまで続く意を表す。「生まれてからずうっとこの村で暮らして〈き〉た」「いつも,ひとに迷惑をかけるな,といって〈き〉たはずだ」
 (オ)事態が進行してある段階に至る意を表す。「眠くなって〈き〉た」「沖へより潮満ち〈く〉らし/万葉 3642」
(18)行く。目的地を基準にしていう。「富士の山びに我が〈き〉なばいづち向きてか妹が嘆かむ/万葉 3357」

来る

くる【来る】
come;→英和
arrive <at,in> (着く);→英和
approach[draw near](近づく);→英和
call <on a person,at a house> (来訪);→英和
set in (季節が);be due <to> (由来).…へ行ってきた I have been to….ラテン語から来たことば a word derived from Latin.

来る

きたる 【来る】 (連体)
〔動詞「きたる」の連体形から〕
月日の上に付いて,「近いうちにくる」「この次にくる」「次の」の意を表す。
⇔去る
「―三月一〇日の投票日には」

来る

きた・る [2] 【来る】 (動ラ五[四])
〔「来(キ)到(イタ)る」の転か。「来たる」とも書く〕
(1)くる。やってくる。「我が町へ首相―・る」「韓国を如何に言(フ)ことそ目頬子(メズラコ)―・る/日本書紀(継体)」
(2)古くなって役に立たなくなる。傷む。「少し―・つた小袖をうちかけ/洒落本・青楼昼之世界錦之裏」
(3)異性に心を奪われる。ほれこむ。参る。「年増のお麦めは自己(オイラ)に九分九厘―・つてゐて/滑稽本・七偏人」
〔漢文訓読系の語。「きたす」に対する自動詞〕

来るべき

来るべき
これから来るはずの。今度の。「―選挙」

来る年

くるとし [1] 【来る年】
新しくやってくる年。「行く年 ―」

来る日

くるひ [1] 【来る日】
新しくやってくる日。翌日。明くる日。「―も―も(=毎日)」

来る者は拒(コバ)まず

来る者は拒(コバ)まず
仲間になりたい,行動をともにしたいと寄ってくる者はだれでも迎え入れる,ということ。「―去る者は追わず」

来れる

こ・れる [2] 【来れる】 (動ラ下一)
来ることができる。五段動詞「書く」「読む」の可能動詞「書ける」「読める」などからの類推でできた語。「こられる」が本来の形。

来ん年

こんとし 【来ん年】 (連語)
次に来る年。来年。こむとし。「人々は―を北伊太利にて暮さんと/即興詩人(鴎外)」

来世

らいせ【来世】
the next[other]world.

来世

らいせ [1] 【来世】
〔仏〕 三世の一。未来世の略。死後,生まれかわって住む世。後生(ゴシヨウ)。後世(ゴセ)。来生(ライシヨウ)。

来京

らいきょう [0] 【来京】 (名)スル
(1)都へ来ること。
(2)東京,または京都へ来ること。

来付け

きつけ [0] 【来付け】
来なれていること。なじみ。「―の店」

来任

らいにん [0] 【来任】 (名)スル
赴任して来ること。

来会

らいかい [0] 【来会】 (名)スル
会合に集まって来ること。「―者」「諸県より―せし有名の姉妹等に/蜃中楼(柳浪)」

来会者

らいかいしゃ【来会者】
an attendant;→英和
the attendance[audience](総称).→英和
多数(少数)の〜 <There was> a large (small) attendance[audience].

来住

らいじゅう [0] 【来住】 (名)スル
来て,その土地に住むこと。「志津牧師は目下東京に―し/思出の記(蘆花)」

来信

らいしん [0] 【来信】
人から来た便り。来状。

来光

らいこう [0] 【来光】
⇒御来光(ゴライコウ)

来合せる

きあわ・せる [4][0] 【来合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 きあは・す
たまたまそこへ来て出会う。都合よく,そこに来る。「ちょうどそこへ兄が―・せた」

来合わせる

きあわ・せる [4][0] 【来合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 きあは・す
たまたまそこへ来て出会う。都合よく,そこに来る。「ちょうどそこへ兄が―・せた」

来合わせる

きあわせる【来合わせる】
come by chance;happen to be present.

来向かふ

きむか・う 【来向かふ】 (動ハ四)
(時などが)近づく。(人などが)やってくる。「春過ぎて夏―・へば/万葉 4180」

来否

らいひ [1] 【来否】
来るか来ないかということ。また,その返事。「―を確認する」

来命

らいめい [0] 【来命】
相手からの手紙の内容を敬っていう語。仰せ。来示。「御―の件」

来園

らいえん [0] 【来園】 (名)スル
学園・幼稚園・動物園など「園」と名のつく所に来ること。

来報

らいほう [0] 【来報】
(1)知らせに来ること。また,その知らせ。
(2)あとから来る報い。

来場

らいじょう [0] 【来場】 (名)スル
その会場・場所に来ること。「多数の賓客が―する」

来場する

らいじょう【来場する】
attend.→英和
来場者 ⇒来会者.

来夏

らいか [1] 【来夏】
来年の夏。

来季

らいき [1] 【来季】
(1)次の季節。
(2)スポーツで,次の開催期間。来シーズン。

来学期

らいがっき [3] 【来学期】
次の学期。

来孫

らいそん [0] 【来孫】
自分より五代あとの子孫。玄孫の子。

来宅

らいたく [0] 【来宅】 (名)スル
人が自分の家にやって来ること。「―して頂くまでもございません」

来客

らいきゃく [0] 【来客】
訪ねて来る客。らいかく。「―中で手が離せない」

来客

らいきゃく【来客(がある)】
(have) a visitor.→英和

来室

らいしつ [0] 【来室】 (名)スル
部屋,または「室」と名のつく部署に来ること。

来寇

らいこう [0] 【来寇】 (名)スル
外敵が攻めて来ること。「敵国―するに方り…我銃を発して/三酔人経綸問答(兆民)」

来局

らいきょく [0] 【来局】 (名)スル
郵便局・放送局など「局」と名のつく機関・建物へ来ること。

来山

らいざん 【来山】
⇒小西(コニシ)来山

来島

らいとう [0] 【来島】 (名)スル
よそからその島に来ること。「夏に―する観光客」

来島

きじま 【来島】
姓氏の一。

来島又兵衛

きじままたべえ 【来島又兵衛】
(1816-1864) 幕末期の志士。長州藩士。遊撃隊を組織して長州藩の京都での失地回復を図るが禁門の変で戦死。

来島海峡

くるしまかいきょう 【来島海峡】
燧灘(ヒウチナダ)と安芸(アキ)灘とを結ぶ海峡。潮流が速く,鳴門海峡とともに瀬戸内海第一の難所。

来年

らいねん [0] 【来年】
今年の次の年。明年。

来年

らいねん【来年(の今頃)】
(about this time) next year.

来年度

らいねんど [3] 【来年度】
今年度の次の年度。

来庁

らいちょう [0] 【来庁】 (名)スル
県庁・都庁など「庁」と名のつく役所へ来ること。「―者」

来序

らいじょ [1] 【来序】
〔歌舞伎では「雷序」とも書く〕
(1)能・狂言の囃事(ハヤシゴト)の一。王の登場,神・鬼畜などの退場に用いる荘重な曲。
(2)歌舞伎の下座音楽の一。{(1)}を移入したもの。狐の変化(ヘンゲ)の出入りなどに用いる。雷声(ライジヨウ)。

来店

らいてん [0] 【来店】 (名)スル
人が店に来ること。

来往

らいおう [0] 【来往】 (名)スル
行ったり来たりすること。往来。ゆきき。「市街を―する西人子女/浮城物語(竜渓)」

来征

らいせい [0] 【来征】 (名)スル
戦争または試合などをするために,遠くからやって来ること。

来復

らいふく [0] 【来復】
一度去ったものが再びやって来ること。
→一陽(イチヨウ)来復

来意

らいい [1] 【来意】
(1)客がたずねて来たわけ。「―を告げる」「―を伺う」
(2)手紙の趣旨。

来所

らいしょ [1][0] 【来所】 (名)スル
(1)事務所・出張所など「所」と名のつく施設・建物へ来ること。
(2)現れ出たものがいた,もとの場所。

来手

きて [2] 【来手】
来る人。来てくれる人。「嫁の―がない」

来掛かる

きかか・る [3] 【来掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)こちらへ向かって来始める。
(2)ちょうどその場所へ来る。さしかかる。

来掛け

きがけ [0] 【来掛け】
来る途中。来しな。
⇔行き掛け

来掛に

きがけ【来掛に】
on one's way here.

来掛る

きかか・る [3] 【来掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)こちらへ向かって来始める。
(2)ちょうどその場所へ来る。さしかかる。

来援

らいえん [0] 【来援】 (名)スル
応援に来ること。来て援助すること。「急報で友軍が―した」

来攻

らいこう [0] 【来攻】 (名)スル
敵が攻めて来ること。

来日

らいじつ 【来日】
今から後に来る日。[日葡]

来日

らいにち [0] 【来日】 (名)スル
外国人が日本に来ること。「調査団が―する」

来日する

らいにち【来日する】
visit Japan.目下〜中の <Mr.Adams> now visiting Japan[this country].

来旨

らいし [1] 【来旨】
他人の言ってよこした事柄の趣旨。また,来訪の趣旨。来意。「―を告げる」

来春

らいしゅん [0] 【来春】
(1)来年の春。
(2)来年の正月。

来春

らいはる [0][3] 【来春】
来年の春。らいしゅん。

来書

らいしょ [1][0] 【来書】
人から来た手紙。来状。来信。

来月

らいげつ [1] 【来月】
今月の次の月。

来月

らいげつ【来月】
next month.〜の今日 this day next month.

来朝

らいちょう [0] 【来朝】 (名)スル
(1)使節などが朝廷に来ること。
(2)外国人が日本にやって来ること。来日。

来期

らいき [1] 【来期】
この次の期。「―の予算」

来札

らいさつ [0] 【来札】
人から来た手紙。来簡。来書。来状。

来来

らいらい 【来来】
時などを表す名詞の上に付いて,次の次の,の意を表す。「―週」「―場所」

来来世

らいらいせ [3] 【来来世】
来世の来世。次の次の世。転じて,長い未来。

来校

らいこう [0] 【来校】 (名)スル
よそからその学校に来ること。「参観日に父兄が―する」

来歴

らいれき [0] 【来歴】
(1)事物がこれまで経て来た筋道。由来。由緒。「故事―」
(2)経歴。人の履歴。

来歴

らいれき【来歴】
one's career (経歴);an origin (起源);→英和
a history (由来).→英和

来泊

らいはく [0] 【来泊】 (名)スル
よそから来て泊まること。

来派

らいは [1] 【来派】
来(ライ)家およびその一派の刀工。
→来(ライ)

来演

らいえん [0] 【来演】 (名)スル
その土地にやって来て演ずること。「オーケストラが―する」

来牒

らいちょう 【来牒】
送って来た書状。「―一紙に載せられたり/平家 4」

来物

らいもの [0] 【来物】
来(ライ)姓の刀工が鍛えた刀の総称。
→来(ライ)

来状

らいじょう [0] 【来状】
人から来た手紙。来書。来信。

来生

らいしょう [1] 【来生】
〔仏〕 衆生(シユジヨウ)の死後生まれかわる生。未来の生。後生。

来由

らいゆ [0] 【来由】
〔「らいゆう」とも〕
いわれ。来歴。由来。「速かに対面ありて―奈何(イカ)にと諮(タズ)ねらるれば/近世紀聞(延房)」

来目歌

くめうた [2] 【久米歌・来目歌】
古代歌謡の一。久米舞の際に歌われるもので,もと,久米部の伝承した軍歌とされる。多く「撃ちてしやまむ」で終わる。

来目部

くめべ [2] 【久米部・来目部】
古代の部の一。久米直(アタイ)に率いられ,宮廷の警護や軍事に従った。

来県

らいけん [0] 【来県】 (名)スル
その県へ来ること。「首相―」

来着

らいちゃく [0] 【来着】 (名)スル
やって来てその地に着くこと。到着。「昨日横浜港に―した」

来着く

きつ・く 【来着く】 (動カ四)
到着する。「我はいとあさましうのみおぼえて―・きぬ/蜻蛉(中)」

来示

らいじ [0][1] 【来示】
〔「らいし」とも〕
相手のよこした書状の内容を敬っていう語。「御―の趣」

来社

らいしゃ [0] 【来社】 (名)スル
会社などにやって来ること。「先生が―される」

来秋

らいしゅう [0] 【来秋】
来年の秋。

来簡

らいかん [0] 【来簡・来翰】
人から来た手紙。来書。来信。

来経

き・ふ 【来経】 (動ハ下二)
年月が経過してゆく。「あらたまの年が―・ふれば/古事記(中)」

来翰

らいかん [0] 【来簡・来翰】
人から来た手紙。来書。来信。

来者

らいしゃ [1] 【来者】
(1)訪ねて来た人。来客。
(2)あとから生まれてくる人。後進。後生。
(3)将来。今後。
⇔往者

来聘

らいへい [0] 【来聘】
外国から使節が来朝して貢ぎ物を献ずること。「―使」

来聴

らいちょう [0] 【来聴】 (名)スル
聴きに来ること。やって来て聴くこと。「ふるって―されたい」

来聴する

らいちょう【来聴する】
attend.→英和
‖来聴歓迎 Everybody is cordially invited to (attend) the lecture.来聴者 ⇒聴衆.

来臨

らいりん [0] 【来臨】 (名)スル
人がある場所へ来ることを敬っていう語。「是非―されたし」「弊家(ヘイカ)へ―あらん事/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

来航

らいこう [0] 【来航】 (名)スル
船に乗って外国から来ること。「洋艦―せしより以来(コノカタ)/近世紀聞(延房)」

来航する

らいこう【来航する】
visit.→英和

来行

らいこう [0] 【来行】 (名)スル
銀行へ来ること。

来襲

らいしゅう [0] 【来襲】 (名)スル
襲って来ること。突然,攻めて来ること。「イナゴの大群が―する」「敵機の―」

来襲

らいしゅう【来襲(に備える)】
(provide against) an attack[invasion].→英和
〜する attack;invade.→英和

来観

らいかん [0] 【来観】 (名)スル
来て,見ること。見物するために来ること。「―者」

来観する

らいかん【来観する】
visit.→英和
来観者 a visitor.→英和

来訪

らいほう [0] 【来訪】 (名)スル
人がたずねて来ること。
⇔往訪
「―者」「知人が―する」

来訪を受ける

らいほう【来訪を受ける】
have[receive]a visit <from> .→英和
来訪者 a visitor.→英和

来訪神

らいほうじん [3] 【来訪神】
異界から訪れ,人々に幸いをもたらして帰る神。
→まれびと

来診

らいしん [0] 【来診】 (名)スル
医師が病人の家にやって来て診察すること。「夜中に―する」

来診を請う

らいしん【来診を請う】
send for a doctor.→英和

来話

らいわ [0] 【来話】 (名)スル
来て話すこと。また,その話。

来談

らいだん [0] 【来談】 (名)スル
やって来て話をすること。「明日―される予定」「―者」

来談者中心療法

らいだんしゃちゅうしんりょうほう [3][5][10] 【来談者中心療法】
⇒クライエント中心療法

来謁

らいえつ [0] 【来謁】 (名)スル
来て貴人に面会すること。「国事の為めに―せる人ありと承りしに/経国美談(竜渓)」

来貢

らいこう [0] 【来貢】 (名)スル
外国から使者が貢(ミツ)ぎ物を持って来ること。入貢。

来賀

らいが [1] 【来賀】 (名)スル
来て,祝いの言葉を述べること。

来賓

らいひん [0] 【来賓】
式典や会合に主催者から招待された客。「―の祝辞」「―席」

来賓

らいひん【来賓】
a guest.→英和
‖来賓室 a reception room.来賓席 the seats for guests; <掲示> For Guests.

来路

らいろ [1] 【来路】
通って来た道。「―を取りて家にかへる/日乗(荷風)」

来車

らいしゃ [0][1] 【来車】 (名)スル
(1)車で来ること。
(2)訪ねて来ることを敬っていう語。来駕。多く手紙や挨拶(アイサツ)などで用いる。「諸君の御―を請ひましたところ/花間鶯(鉄腸)」

来迎

らいごう [0] 【来迎】
〔「らいこう」とも〕
(1)浄土教で,人が死ぬ際に一心に念仏すると,阿弥陀仏や菩薩が迎えにやって来ることをいう。
→臨終正念
(2)
⇒御来迎(ゴライゴウ)(3)

来迎の三尊

らいごうのさんぞん 【来迎の三尊】
浄土から来迎した姿をとった阿弥陀三尊。

来迎会

らいごうえ [3] 【来迎会】
〔仏〕 浄土信仰で,阿弥陀仏が死者を救済するために来迎する様を演ずる法会。迎え講。
→練(ネ)り供養(クヨウ)

来迎和讃

らいごうわさん [5] 【来迎和讃】
三尊の来迎を讃談し,念仏を勧めた和讃。源信の作と伝える。

来迎図

らいごうず [3] 【来迎図】
平安中期の浄土信仰に基づく仏画。主に阿弥陀仏が諸菩薩を従えて衆生(シユジヨウ)を極楽浄土に救うため,人間世界へ迎えに下降して来る姿を描いたもの。

来迎壁

らいごうかべ [3] 【来迎壁】
仏堂で,本尊を安置する須弥壇(シユミダン)の後ろにある壁。

来迎寺

らいごうじ ライガウ― 【来迎寺】
大津市下坂本にある天台宗の寺。山号,紫雲山。790年最澄が開創した地蔵教院に始まる。1001年源信が当寺で水想観により聖衆来迎(シヨウジユライゴウ)を感得し現寺名に改称。以後,専修念仏道場として栄えた。聖衆来迎寺。

来迎引接

らいごういんじょう [0] 【来迎引接】
阿弥陀仏や菩薩が来迎し,衆生(シユジヨウ)を極楽へ導き,救済すること。

来迎柱

らいごうばしら [5] 【来迎柱】
仏堂で,来迎壁の左右にある柱。古くは須弥壇の四隅にあった柱をいった。

来迎院

らいごういん ライガウヰン 【来迎院】
京都市左京区大原にある天台宗の寺。山号,魚山。仁寿年間(851-854)円仁の開創。1095年良忍の中興。梵唄(ボンバイ)声明の発祥地として有名。

来通し

きどおし [0] 【来通し】
絶えず来ること。来続けること。

来週

らいしゅう【来週】
next week.〜の今日 <米> a week from today; <英> this day[today](next) week.

来週

らいしゅう [0] 【来週】
この次の週。

来遊

らいゆう [0] 【来遊】 (名)スル
来てあそぶこと。また,(他所から)来ること。「東京に―し/日乗(荷風)」

来阪

らいはん [0] 【来阪】 (名)スル
大阪へ来ること。

来降

らいごう [0] 【来降】 (名)スル
神仏がこの世に降りて来ること。「耶蘇(ヤソ)が天堂から―なし/当世書生気質(逍遥)」

来院

らいいん [0] 【来院】 (名)スル
病院など「院」と名のつく所へ来ること。

来集

らいしゅう [0] 【来集】 (名)スル
集まって来ること。「各邑市の委員続々として国都に―しけり/経国美談(竜渓)」

来電

らいでん [0] 【来電】
電報が来ること。また,来た電報。

来館

らいかん [0] 【来館】 (名)スル
図書館・博物館などに来ること。「―者」「本日―した人数」

来駕

らいが [1] 【来駕】 (名)スル
〔「らいか」とも〕
貴人や尊敬する人がやって来ることを敬っていう語。「―を請う」

こずえ [0] 【梢・杪】
〔「木の末」の意〕
木の幹や枝の先端のほう。

すわえ スハエ 【楚・楉・杪】
〔後世「ずわえ」とも〕
(1)細く,まっすぐな若枝。すわい。「梅の―に巻数付けて/盛衰記 28」
(2)刑罰に用いる,むち。しもと。「門いづる時ひと―あてたらうに/平家 8」

杪欏

へご [1] 【桫欏・杪欏】
ヘゴ科の常緑性木生シダ植物。亜熱帯の指標植物とされる。日本では八丈島・紀伊・四国・九州などに生える。茎は直立し,高さ2〜4メートルで,黒褐色の気根でおおわれる。二回羽状に分裂した大形の葉を茎頂に傘状につける。材をランなどの着生植物の栽培に用いる。
桫欏[図]

くいぜ クヒゼ 【杭・株】
(1)木の切り株。くい。
(2)とげ。「わが足に―を踏み立ててわづらふなり/仮名草子・伊曾保物語」

くい クヒ [1] 【杭・杙・株】
(1)地中に打ち込んで,目印や支柱にする棒。《杭・杙》「―を打つ」「出る―は打たれる」
(2)〔「くいぜ(株)」の略〕
切り株。「つないだる馬に乗て―をめぐる事限りなし/平家 5」

くい【杭】
<drive in> a stake;→英和
<put up> a post;→英和
a pile.→英和

杭出し

くいだし クヒ― [0] 【杭出し・杙出し】
堤防や川岸の保護のため,杭を数列に打ち並べたもの。

杭州

こうしゅう カウシウ 【杭州】
中国,浙江省の省都。銭塘江(セントウコウ)の河口に位置する。南宋の都臨安の地。大運河の南の起点。マルコ=ポーロがキンザイの名でヨーロッパに紹介。鉄鋼・機械工業が発達。風光明媚な西湖をひかえ,観光地としても名高い。ハンチョウ。
杭州(三潭印月)[カラー図版]

杭州湾

こうしゅうわん カウシウ― 【杭州湾】
浙江省,東シナ海に面する湾。銭塘江が流入し,河口付近では海嘯(カイシヨウ)が見られる。湾口に舟山群島がある。銭塘湾。

杭打ち

くいうち クヒ― [0][3] 【杭打ち・杙打ち】
杭を地中に打ち込むこと。

杭打ち

くいうち【杭打ち】
piling.‖杭打機 a pile driver[engine].

杭打ち地形

くいうちじぎょう クヒ―ヂギヤウ [5] 【杭打ち地形】
軟らかな地盤に杭を打って,地盤を固めること。

杭打ち機

くいうちき クヒ― [4] 【杭打ち機】
杭を地中に打ち込む土木機械。打撃で打ち込むものや振動で押し込むものなどがある。

杭沓

くいぐつ クヒ― [0][1] 【杭沓・杙鞋】
木杭の先端に取り付けるとがった金物。杭先を保護し,固い地盤などへの打ち込みを容易にするためのもの。杭草鞋(クイワラジ)。

杭留

くいどめ クヒ― [0] 【杭留(め)】
杭を打って,土砂の崩れるのを防ぐこと。

杭留め

くいどめ クヒ― [0] 【杭留(め)】
杭を打って,土砂の崩れるのを防ぐこと。

杭草鞋

くいわらじ クヒワラヂ [3] 【杭草鞋】
⇒杭沓(クイグツ)

こけら [0] 【杮・�・木屑】
(1)材木をおのや小刀でけずった時にできる,けずり屑。木片。
(2)「こけらいた」に同じ。

杮屑

こけらくず [4] 【杮屑】
(材木の)けずりくず。価値のないもの,つまらないもののたとえにもいう。

杮板

こけらいた [4] 【杮板・鱗板】
屋根を葺(フ)くのに用いる杉・椹(サワラ)・檜(ヒノキ)などの薄い削り板。木瓦(コガワラ)。木羽(コバ)。木羽板。こけら。

杮落し

こけらおとし [4] 【杮落(と)し】
〔工事の最後に屋根などのけずり屑を払い落としたところから〕
劇場が新築・改築をして初めて行う興行。
〔公的な施設や場所の開場の意味でも用いられる〕

杮落とし

こけらおとし [4] 【杮落(と)し】
〔工事の最後に屋根などのけずり屑を払い落としたところから〕
劇場が新築・改築をして初めて行う興行。
〔公的な施設や場所の開場の意味でも用いられる〕

杮葺き

こけらぶき [0] 【杮葺き】
杮板で屋根をふくこと。また,その屋根。杮板葺き。木羽屋根。小田原葺き。

杮鮨

こけらずし [3] 【杮鮨】
(飯を魚腹に詰めたものに対して)魚肉・野菜などの薄片を,杮板のように飯の上にのせて押し鮨にして四角に切ったもの。

さかずき [0][4] 【杯・盃・巵・盞】
〔「さか(酒)つき(坏)」の意〕
(1)酒を注いで飲む小さな器。ちょこ。ちょく。「―を干す」「―を差す」
〔今日のような小杯を用い始めたのは江戸中期から〕
(2)「杯事(サカズキゴト)」に同じ。「夫婦の―をかわす」
(3)酒席で「さかずき{(1)}」を差したり受けたりすること。「上達部・殿上人参り集り,―の程など,例の作法よりもめでたし/栄花(暮待つ星)」

つき [2] 【坏・杯】
古代,飲食物を盛るのに用いた土器。椀よりは浅く,皿よりは深いもの。

はた 【杯】 (接尾)
助数詞。「はい(杯){■二■(1)}」に同じ。「湯舟に藁(ワラ)をこまごまと切りて一―入れて/宇治拾遺 3」
〔多くの場合,数詞「ひと」に付き「ひとはた」の形で用いる〕

はい 【杯・盃】
■一■ [1] (名)
さかずき。「―を重ねる」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)器に盛った液体・飯などを数えるのに用いる。「コップ一―の水」「御飯を二―食べる」
(2)船を数えるのに用いる。「五―の輸送船で船団を編成する」
(3)蛸(タコ)・烏賊(イカ)を数えるのに用いる。「烏賊を二―買う」
〔「一ぱい」「三ばい」のように,上にくる語によっては「ばい」「ぱい」ともなる〕

さかずき【杯】
a sake cup;→英和
a wineglass.→英和
〜をさす(受ける) offer (accept) a cup.〜に酒をつぐ fill a cup (with sake).

杯一

ぱいいち [0] 【杯一】
〔「一杯」の倒語〕
一杯。転じて,酒を飲むこと。「まあ―飲まうかい/洒落本・箱枕」

杯中

はいちゅう [0] 【杯中・盃中】
杯(サカズキ)のなか。

杯事

さかずきごと [0][6] 【杯事・盃事】
約束を固めるため杯をとりかわして,注がれた酒を飲むこと。固めのさかずき。

杯台

さかずきだい [0][4] 【杯台】
杯をのせて客に酒を勧めるための台。

杯洗

はいせん [0] 【杯洗・盃洗】
酒宴の席で,人に酒をさす前に杯をすすぐ器。杯洗い。

杯洗い

さかずきあらい [5] 【杯洗い】
⇒はいせん(杯洗)

杯流し

さかずきながし [5] 【杯流し】
杯を水の流れに浮かべて興ずる遊び。
→曲水(キヨクスイ)(2)

杯盞

はいさん [0] 【杯盞】
さかずき。

杯盤

はいばん [0] 【杯盤・盃盤】
(1)さかずきと皿。
(2)転じて,酒席。「新柳(シンリユウ)の美人は折々―に侍(ハベ)らすには宜(ヨ)からうが/社会百面相(魯庵)」

杯盤狼藉

はいばんろうぜき [0] 【杯盤狼藉】
〔史記(滑稽伝)〕
宴会のあと,さかずきや皿などがあたりに散乱していること。「―たる紫檀の食台(チヤブダイ)/腕くらべ(荷風)」

杯論

さかずきろん 【杯論】
酒席で杯を差す順序を言い争うこと。[日葡]

杯酌

はいしゃく [0] 【杯酌・盃酌】
杯をやりとりして,酒をくみかわすこと。酒盛り。「―度々に及ぶ間/著聞 10」

杯酒

はいしゅ [1] 【杯酒・盃酒】
杯にくんだ酒。また,酒盛り。

ひんがし 【東】
〔「ひむかし」の転〕
ひがし。「おはします殿の―の廂/源氏(桐壺)」

とう 【東】
姓氏の一。

ひがし【東】
the east.→英和
〜の east;eastern.→英和
…の〜に in (東部に)[to (東方に)]the east of….

ひがし [0][3] 【東】
〔「ひんがし」の転〕
(1)方位の一。太陽の出る方角。十二支を配するときは卯(ウ)の方位。
⇔西
(2)東から吹く風。東風。こち。
(3)相撲で,番付上では右側に記されている方。西より上位とされる。
(4)「東本願寺」の略。お東。
(5)社会主義国家。東ヨーロッパに多かったことからいわれた。
→東側
(6)京都・大坂に対して,鎌倉・江戸をさす。
(7)劇場で,江戸では舞台に向かって右側,京坂では左側をいう。
(8)江戸深川の遊里。江戸城の東にあったのでいう。

あずま アヅマ [1] 【東・吾妻・吾嬬】
(1)都の東方にある諸国,また地方。東国。古くは,逢坂(オウサカ)の関より東の諸国の総称。奈良時代には信濃・遠江(トオトウミ)より東の諸国をいい,のちには箱根より東,特に関東地方をさしていった。
(2)中世に,京都からみて,鎌倉または鎌倉幕府をさしていった語。「峰殿の御しうと,―の将軍の御祖父(オオジ)にて/増鏡(内野の雪)」
(3)江戸時代,上方(カミガタ)からみて,江戸をさしていった語。
(4)「東琴(アズマゴト)」の略。

ひむかし 【東】
ひがし。ひんがし。「―の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ/万葉 48」

東する

ひがし・する [0] 【東する】 (動サ変)[文]サ変 ひがし・す
東の方向へ進む。東進する。

東っ子

あずまっこ アヅマ― 【東っ子】
江戸っ子。職人などが誇りをこめて使う語。「これんばかしもいざあ云つた事のねえ―だ/滑稽本・浮世風呂(前)」

東の京

ひがしのきょう 【東の京】
平安京・平城京で朱雀大路以東の地区。左京。

東の対

ひんがしのたい 【東の対】
⇒ひがしのたい(東対)

東の対

ひがしのたい [5] 【東の対】
寝殿造りの建物で,主殿の東方に突き出た対の屋。一の対。

東の衆

ひがしのしゅう 【東の衆】
〔東向き縁を通って拝謁したことから〕
室町将軍家と譜代または類縁関係にある者。
→西の衆

東の陣

ひがしのじん 【東の陣】
内裏(ダイリ)の東にあった左兵衛の陣。また,宣陽(センヨウ)門。

東の陣

ひんがしのじん 【東の陣】
⇒ひがしのじん(東陣)

東をどり

あずまおどり アヅマヲドリ [4] 【東をどり】
1925年(大正14)東京新橋の花街の芸妓たちが,京都の「都をどり」にならって始めた舞踊。戦争のため一時中断,第二次大戦後復活。[季]春。

東アジア

ひがしアジア 【東―】
アジア大陸の東部,太平洋に面する地域。極東とほぼ同義。

東インド会社

ひがしインドがいしゃ 【東―会社】
一七世紀初頭に東インド(東洋)貿易とその植民活動を目的として設立された西欧各国の独占的特許会社。設立は,イギリスが1600年,オランダが1602年,フランスが1604年。
→イギリス東インド会社
→オランダ東インド会社

東インド諸島

ひがしインドしょとう 【東―諸島】
マレー諸島の別名。

東コート

あずまコート アヅマ― [4] 【東―】
婦人の和服用コート。被布(ヒフ)に似るが,たけは長く足首あたりまである。ラシャ・セルなどでつくる。明治中期,東京から流行した。[季]冬。
東コート[図]

東ゴート

ひがしゴート 【東―】
東ゲルマンの一部族。375年黒海北岸の定住地をフン族に征服されたが,453年その帝国崩壊を機に独立し,テオドリクスに率いられイタリア半島に移住,東ゴート王国(493-555)を建国。

東ティモール

ひがしティモール 【東―】
〔Timor〕
ティモール島の東半分の地域。1769年以来ポルトガル領で,1975年東ティモール独立戦線が独立を宣言したが,翌年,インドネシアが軍事侵攻して併合した。

東ドイツ

ひがしドイツ 【東―】
1990年に東西の両ドイツが統一される以前の,旧ドイツ民主共和国の通称。東独。

東ベルリン

ひがしベルリン 【東 ―】
旧ドイツ民主共和国(東ドイツ)の首都。ベルリンの東半分を占めた。
→ベルリン

東ローマ帝国

ひがしローマていこく 【東―帝国】
⇒ビザンツ帝国

東三省

とうさんしょう 【東三省】
旧満州,現在の中国東北部の旧称。清朝が置いた黒竜江・吉林・奉天の三省をさし,今日の黒竜江・吉林・遼寧の三省にあたる。

東上

とうじょう [0] 【東上】 (名)スル
西の地方から東方の都に行くこと。普通,東京に行くことをいう。
⇔西下
「男を随へて―するのに/渋江抽斎(鴎外)」

東上線

とうじょうせん トウジヤウ― 【東上線】
東武鉄道の鉄道線。東京都池袋・埼玉県川越・寄居間,75.0キロメートル。

東下

とうか [1] 【東下】
都から東の方へ行くこと。京都から東国へ行くこと。あずまくだり。

東下り

あずまくだり アヅマ― [4] 【東下り】
昔,京都から東国へ行くこと。特に中世では,鎌倉へ行くこと。海道下り。

東下駄

あずまげた アヅマ― [3] 【東下駄】
畳表をつけた婦人用のげた。浅い爪皮(ツマカワ)をつけて雨の時にも用いる。

東久世

ひがしくぜ 【東久世】
姓氏の一。

東久世通禧

ひがしくぜみちとみ 【東久世通禧】
(1833-1912) 江戸末期の攘夷派の公家。七卿落ちの一人。新政府成立後その外交に参画した。のち貴族院副議長・枢密院議長などを歴任。

東久留米

ひがしくるめ 【東久留米】
東京都北部,武蔵野台地のほぼ中央にある市。畑作中心の開拓集落として発達し,近郊農業が盛ん。東京の郊外住宅地として発展。

東久邇宮

ひがしくにのみや 【東久邇宮】
旧宮家。1906年(明治39)久邇宮朝彦(アサヒコ)親王の第九王子稔彦(ナルヒコ)王が創立。47年(昭和22)臣籍降下。

東予

とうよ 【東予】
愛媛県北東部,燧(ヒウチ)灘に臨む市。米・野菜・花卉(カキ)などを栽培。臨海部は工業地域。手漉(ス)き和紙を特産。

東亜

とうあ【東亜】
East Asia;the Far East.〜の East Asian;Far Eastern.

東亜

とうあ [1] 【東亜】
アジアの東部地方。中国・日本・朝鮮などを含む地域。

東亜同文会

とうあどうぶんかい 【東亜同文会】
日清戦争後組織された大陸政策推進団体。1898年(明治31)同文会と東亜会が合併して結成。

東亜同文書院

とうあどうぶんしょいん 【東亜同文書院】
東亜同文会が1901年(明治34)に上海に設立した学校。大陸で活躍する人材の育成をめざし,生徒を中国各地や南アジア方面に派遣し,情報収集にあたらせた。21年正規の専門学校,39年大学令による大学となり,1902年には中国留学生のために東京同文書院も設けられた。第二次大戦後廃校。

東亜大学

とうあだいがく 【東亜大学】
私立大学の一。1974年(昭和49)設立。本部は下関市。

東亜新秩序

とうあしんちつじょ [1][4][1][3] 【東亜新秩序】
1938年(昭和13)11月の第二次近衛声明の中で用いられた言葉。ヨーロッパ列強の支配を否定して日・満・華三国の提携による新秩序の樹立を戦争遂行の目的に掲げた。

東亜日報

とうあにっぽう 【東亜日報】
ソウルで発行されている韓国の代表的な夕刊紙。1920年の創刊以来たびたび迫害・弾圧を受けるが,一貫して民主主義擁護の立場をとる。トンア-イルボ。

東亜連盟

とうあれんめい 【東亜連盟】
石原莞爾(カンジ)の構想にもとづいて,日本・中国・「満州国」の一体化をめざして1939年(昭和14)結成された団体。正式名称は東亜連盟協会。46年解散。

東京

とうけい 【東京】
(1)後漢の都,洛陽の別名。前漢の都長安を西京と呼んだのに対していう。現在の河南省洛陽市の北東10キロメートルに位置。
(2)北宋の都,開封の別名。
(3)遼・金の遼陽(リヨウヨウ)の別名。今日の遼寧省遼陽市にあたる。
(4)唐代,渤海(ボツカイ)国の竜原府の別名。今日の吉林省寧安県の南西付近。
(5)日本の首都東京の明治初期における呼称。

東京

とうきょう トウキヤウ 【東京】
〔東にある都の意から命名。明治初期には「とうけい」とも〕
日本の首都。ほぼかつての武蔵国の南半部を占める。関東地方南部で,東京湾に面する。東部は武蔵野台地が大部分を占め,西部は関東山地となる。太平洋の伊豆・小笠原の島しょ部も含む。1868年(慶応4)徳川幕府のあった江戸を東京と改称。,翌69年(明治2)京都から遷都。71年東京府となる。89年一五区に分かって東京市を置く。1932年(昭和7)市域拡張で三五区となり,43年府と市を統合して東京都となる。その間伊豆諸島・小笠原諸島・三多摩を編入。特に二三区のみをいう場合もある。
→江戸

東京オリンピック

とうきょうオリンピック トウキヤウ― 【東京―】
第一八回オリンピック競技大会。1964年(昭和39)10月,東京で開催。

東京タワー

とうきょうタワー トウキヤウ― 【東京―】
東京都港区芝公園にある総合電波塔。構造設計は内藤多仲。1958年(昭和33)完成。高さ333メートル。塔頂部に東京の各テレビ局の送信アンテナが設置されている。

東京ディズニーランド

とうきょうディズニーランド トウキヤウ― 【東京―】
千葉県浦安市,舞浜の埋立地にある日本最大級の民間の遊園地。1983年(昭和58),アメリカのディズニーランドの日本版として開園。

東京ラウンド

とうきょうラウンド トウキヤウ― [5] 【東京―】
1973年に始まり,79年に妥結したガットの多角的貿易交渉。鉱工業製品の関税引き下げ,政府調達についての非関税障壁の改善,ダンピング防止等で合意を見た。

東京六大学野球連盟

とうきょうろくだいがくやきゅうれんめい トウキヤウ―ヤキウレンメイ 【東京六大学野球連盟】
東京都内にある六大学(早稲田・慶応・明治・法政・立教・東大)の野球部で結成する連盟。1925年(大正14)に発足。毎年春と秋にリーグ戦を行う。

東京医科大学

とうきょういかだいがく トウキヤウイクワ― 【東京医科大学】
私立大学の一。1918年(大正7)開設の東京医学専門学校を前身とし,47年旧制大学となり,52年新制大学に移行。本部は東京都新宿区。

東京医科歯科大学

とうきょういかしかだいがく トウキヤウイクワシクワ― 【東京医科歯科大学】
国立大学の一。1928年(昭和3)創立の東京高等歯科医学校を源とし,46年現名の旧制大学,51年新制大学となる。本部は東京都文京区。

東京商船大学

とうきょうしょうせんだいがく トウキヤウシヤウセン― 【東京商船大学】
国立大学の一。1875年(明治8)設立された三菱商船学校を前身とする官立の東京高等商船学校に始まる。1949年(昭和24)新制の商船大学として設立。57年現名に改称。本部は東京都江東区。

東京国立博物館

とうきょうこくりつはくぶつかん トウキヤウ―ハクブツクワン 【東京国立博物館】
東京都台東区上野公園にある博物館。帝室博物館を1952年(昭和27)改称したもの。本館・表慶館・東洋館・法隆寺宝物館などからなり,東洋美術を中心に国宝・重要文化財を多く所蔵。

東京国立近代美術館

とうきょうこくりつきんだいびじゅつかん トウキヤウ―キンダイビジユツクワン 【東京国立近代美術館】
東京都千代田区北の丸公園内にある美術館。近代美術の啓蒙普及を目的として1952年(昭和27)中央区に設立。69年現在地へ移転。工芸館を併設,他にフィルム-センターがある。

東京国際大学

とうきょうこくさいだいがく トウキヤウ― 【東京国際大学】
私立大学の一。1965年(昭和40)国際商科大学として設立。86年現名に改称。本部は川越市。

東京国際空港

とうきょうこくさいくうこう トウキヤウ―クウカウ 【東京国際空港】
東京都大田区羽田にある運輸省管理の第一種空港。1931年(昭和6)国営の民間飛行場として開設。新東京国際空港開港後は国内線の発着を主とする。通称,羽田空港。

東京圏

とうきょうけん トウキヤウ― [3] 【東京圏】
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一都三県の地域をいう。機能的な一体性を有する大都市圏の範囲として用いられ,全国人口の約四分の一が集中している。
→首都圏

東京基督教大学

とうきょうキリストきょうだいがく トウキヤウ―ケウ― 【東京基督教大学】
私立大学の一。1989年(平成1)設立。本部は千葉県印西町。

東京外国語大学

とうきょうがいこくごだいがく トウキヤウグワイコクゴ― 【東京外国語大学】
国立大学の一。江戸幕府の洋学所を前身として1873年(明治6)に設立。東京外国語学校と称する。一時高等商業学校の付属外国語学校となったが,99年独立。1944年(昭和19)東京外事専門学校と改称。49年新制大学となる。本部は東京都北区。

東京外郭環状道路

とうきょうがいかくかんじょうどうろ トウキヤウグワイクワククワンジヤウダウロ 【東京外郭環状道路】
東京都大田区から埼玉県和光市・三郷市を経て,千葉県市川市に至ることが計画されている,約85キロメートルの環状線道路。現在一部開通。外環道。外環。

東京大学

とうきょうだいがく トウキヤウ― 【東京大学】
国立大学の一。江戸幕府の昌平黌(シヨウヘイコウ)の後身である大学校のうち東京開成学校(前身は幕府設立の開成所)と東京医学校(前身は幕府設立の医学校)が合併して,1877年(明治10)東京大学として発足。86年帝国大学,97年東京帝国大学。1949年(昭和24)付属医専・第一高等学校・東京高等学校を併合して新制大学となる。本部は東京都文京区。東大。

東京大空襲

とうきょうだいくうしゅう トウキヤウ―クウシフ [7] 【東京大空襲】
1945年(昭和20)3月10日未明,東京下町地区を中心としてなされた米軍の B29 約三百機による空襲。夜間超低空からの焼夷弾絨緞(ジユウタン)爆撃により死者約一〇万人,焼失家屋約二七万戸に及び,下町一帯は焦土と化した。

東京天文台

とうきょうてんもんだい トウキヤウ― 【東京天文台】
国立天文台の旧称。

東京女子体育大学

とうきょうじょしたいいくだいがく トウキヤウヂヨシ― 【東京女子体育大学】
私立大学の一。1902年(明治35)創立の東京女子体操音楽学校を源とし,62年(昭和37)設立。本部は国立市。

東京女子医科大学

とうきょうじょしいかだいがく トウキヤウヂヨシイクワ― 【東京女子医科大学】
私立大学の一。日本最初の女医養成機関として吉岡弥生が1900年(明治33)に開設した東京女医学校を前身とし,47年現名の旧制大学,52年新制大学となる。本部は東京都新宿区。

東京女子大学

とうきょうじょしだいがく トウキヤウヂヨシ― 【東京女子大学】
私立大学の一。1918年(大正7),プロテスタント各派と新渡戸稲造・安井てつ等を中心に創立。48年(昭和23)新制大学となる。本部は東京都杉並区。

東京学芸大学

とうきょうがくげいだいがく トウキヤウ― 【東京学芸大学】
国立大学の一。東京第一・第二・第三・青年師範学校が合併して,1949年(昭和24)新制大学として発足。多くの付属校をもつ。本部は小金井市。

東京家政大学

とうきょうかせいだいがく トウキヤウ― 【東京家政大学】
私立大学の一。1881年(明治14)創立の和洋裁縫伝習所を源として,1922年(大正11)創立の東京女子専門学校を母体に,49年(昭和24)設立。本部は東京都板橋区。

東京家政学院大学

とうきょうかせいがくいんだいがく トウキヤウ―ガクヰン― 【東京家政学院大学】
私立大学の一。1923年(大正12)創立の大江スミ家政研究所を源とし,63年(昭和38)設立。本部は町田市。

東京専門学校

とうきょうせんもんがっこう トウキヤウ―ガクカウ 【東京専門学校】
早稲田大学の前身。

東京工業大学

とうきょうこうぎょうだいがく トウキヤウコウゲフ― 【東京工業大学】
国立大学の一。1881年(明治14)創設の東京職工学校が基礎となり,東京工業学校を経て東京高等工業学校と改称。1929年(昭和4)大学に昇格,49年新制大学となる。本部は東京都目黒区。

東京工科大学

とうきょうこうかだいがく トウキヤウコウクワ― 【東京工科大学】
私立大学の一。1985年(昭和60)設立。本部は八王子市。

東京工芸大学

とうきょうこうげいだいがく トウキヤウ― 【東京工芸大学】
私立大学の一。1923年(大正12)創立の小西写真専門学校を源とし,66年(昭和41)東京写真大学として設立。77年現名に改称。本部は東京都中野区。

東京市電争議

とうきょうしでんそうぎ トウキヤウ―サウギ 【東京市電争議】
1911年(明治44)東京市電気局発足以来,37年(昭和12)までに東京市電の労働者が行なった大小三〇回の争議。労働者たちは,八時間労働制など待遇改善を要求し,また人件費削減など労働条件悪化に反対して争議を行なった。

東京急行電鉄

とうきょうきゅうこうでんてつ トウキヤウキフカフ― 【東京急行電鉄】
大手民営鉄道の一。渋谷・目黒などをターミナル駅とし,東京西南部と川崎・横浜に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ97.3キロメートル。東横線・目蒲線・新玉川線・田園都市線などよりなる。東急。

東京情報大学

とうきょうじょうほうだいがく トウキヤウジヤウホウ― 【東京情報大学】
私立大学の一。1987年(昭和62)設立。本部は千葉市。

東京慈恵会医科大学

とうきょうじけいかいいかだいがく トウキヤウジケイクワイイクワ― 【東京慈恵会医科大学】
私立大学の一。1881年(明治14)開設の成医会講習所を起源とし,1921年(大正10)には最初の私立単科医科大学として創立。52年(昭和27)新制大学に移行。本部は東京都港区。

東京成徳大学

とうきょうせいとくだいがく トウキヤウ― 【東京成徳大学】
私立大学の一。1924年(昭和1)創立の東京成徳学園を源とし,92年(平成4)設立。本部は東京都北区。

東京放送

とうきょうほうそう トウキヤウハウ― 【東京放送】
関東地方のラジオ・テレビ兼営の民間放送局。略称 TBS 。1951年(昭和26)ラジオ東京として開局。55年テレビ放送を開始,60年から現名。テレビは JNN(ジャパン-ニュース-ネットワーク)の,ラジオは JRN(ジャパン-ラジオ-ネットワーク)のキー局。

東京教育大学

とうきょうきょういくだいがく トウキヤウケウイク― 【東京教育大学】
国立大学の一。昌平黌(シヨウヘイコウ)の跡に1872年(明治5)東京師範学校として創設。のち東京高等師範学校などと改称。東京文理大・東京農業教専・東京体育専を統合して,1949年(昭和24)新制大学となる。東京都文京区を本部としたが,筑波大学創設に伴い,その母体となり,78年閉学。

東京新聞

とうきょうしんぶん トウキヤウ― 【東京新聞】
東京およびその近県の日刊新聞。1942年(昭和17),「都新聞」と「国民新聞」が合併してできた。当初は夕刊専門紙。67年から中部日本新聞社(現中日新聞社)が発行。

東京日日新聞

とうきょうにちにちしんぶん トウキヤウ― 【東京日日新聞】
1872年(明治5)創刊された日刊新聞。福地源一郎が民権論に対抗する論陣を張った。1943年(昭和18)「毎日新聞」に吸収される。

東京株式取引所

とうきょうかぶしきとりひきじょ トウキヤウ― 【東京株式取引所】
東京証券取引所の前身。1878年(明治11)設立。

東京歯科大学

とうきょうしかだいがく トウキヤウシクワ― 【東京歯科大学】
私立大学の一。1890年(明治23)創立の高山歯科医学院を前身として1946年(昭和21)東京歯科大学となる。52年新制大学に移行。本部は千葉市美浜区。

東京水産大学

とうきょうすいさんだいがく トウキヤウ― 【東京水産大学】
国立大学の一。1888年(明治21)大日本水産会が設立した水産伝習所を源とし,農商務省所管の水産講習所を経て1949年(昭和24)新制大学となる。本部は東京都港区。

東京湾

とうきょうわん トウキヤウ― 【東京湾】
関東地方南部,房総半島と三浦半島に囲まれた海域。浦賀水道で太平洋に連なる。湾岸には千葉・東京・川崎・横浜などの大都市・貿易港・工業地帯が密集する。

東京湾

とうきょう【東京湾】
Tokyo Bay.‖東京都民 a citizen of Tokyo;a Tokyoite.

東京湾横断道路

とうきょうわんおうだんどうろ トウキヤウ―ワウダンダウロ 【東京湾横断道路】
東京湾の中央部を横断し,神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ自動車専用道路。1989年(平成1)着工。海底トンネルと海上橋からなり,長さ15.1キロメートル。

東京理科大学

とうきょうりかだいがく トウキヤウリクワ― 【東京理科大学】
私立大学の一。1881年(明治14)創立の東京物理学校を源として,1949年(昭和24)現名の新制大学となる。本部は東京都新宿区。

東京神学大学

とうきょうしんがくだいがく トウキヤウ― 【東京神学大学】
私立大学の一。1943年(昭和18)プロテスタント各派の神学校を合同した日本基督教神学専門学校として創立。49年現名の新制大学として発足。本部は三鷹市。

東京経済大学

とうきょうけいざいだいがく トウキヤウ― 【東京経済大学】
私立大学の一。1900年(明治33)創立の大倉商業学校を母体に,大倉高等商業学校,大倉経済専門学校を経て,49年(昭和24)新制大学となる。本部は国分寺市。

東京経済雑誌

とうきょうけいざいざっし トウキヤウ― 【東京経済雑誌】
田口卯吉(ウキチ)がイギリスの「エコノミスト」にならって創刊した経済専門雑誌。1879年(明治12)から1923年(大正12)まで発行。経済学の普及に貢献。

東京美術学校

とうきょうびじゅつがっこう トウキヤウ―ガクカウ 【東京美術学校】
1887年(明治20)創立された官立美術学校。二代目校長に岡倉天心がいる。1949年(昭和24)東京音楽学校と合併,東京芸術大学(美術学部)となる。

東京芸術大学

とうきょうげいじゅつだいがく トウキヤウ― 【東京芸術大学】
国立大学の一。東京音楽学校と東京美術学校が合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は東京都台東区。

東京薬科大学

とうきょうやっかだいがく トウキヤウヤククワ― 【東京薬科大学】
私立大学の一。1880年(明治13)創立の東京薬舗学校を源として,1949年(昭和24)現名の新制大学となる。本部は八王子市。

東京裁判

とうきょうさいばん トウキヤウ― [5] 【東京裁判】
⇒極東国際軍事裁判(キヨクトウコクサイグンジサイバン)

東京証券取引所

とうきょうしょうけんとりひきじょ トウキヤウ― 【東京証券取引所】
1949年(昭和24)証券取引法によって東京に設立された会員組織の証券取引所。東京都中央区日本橋兜町にある。東証。

東京語

とうきょうご トウキヤウ― [0] 【東京語】
東京の中心的な地域でひろく使われている話し言葉。下町言葉と山の手言葉に分けられる。現代共通語は山の手言葉の流れをひく。

東京農工大学

とうきょうのうこうだいがく トウキヤウ― 【東京農工大学】
国立大学の一。東京農林と東京繊維の両専門学校が合併し,1949年(昭和24)新制大学となる。起源は1874年(明治7)内務省管轄の農事修学場・蚕病試験掛にさかのぼる。本部は府中市。

東京農業大学

とうきょうのうぎょうだいがく トウキヤウノウゲフ― 【東京農業大学】
私立大学の一。1891年(明治24)創立の徳川育英黌農業科を前身に,1925年(大正14)東京農業大学として創立。49年(昭和24)新制大学。本部は東京都世田谷区。

東京造形大学

とうきょうぞうけいだいがく トウキヤウザウケイ― 【東京造形大学】
私立大学の一。桑沢デザイン研究所を源とし,1966年(昭和41)設立。本部は八王子市。

東京都立大学

とうきょうとりつだいがく トウキヤウ― 【東京都立大学】
公立大学の一。1949年(昭和24),旧制都立高等学校を中心に都立工専系学校四校,同女専が合併して新制大学となる。本部は八王子市。

東京都立科学技術大学

とうきょうとりつかがくぎじゅつだいがく トウキヤウ―クワガク― 【東京都立科学技術大学】
公立大学の一。1985年(昭和60)設立。本部は日野市。

東京都美術館

とうきょうとびじゅつかん トウキヤウ―ビジユツクワン 【東京都美術館】
東京都台東区上野公園にある都立の美術館。1926年(大正15)府立美術館として設立。43年(昭和18)現在名に改称。日展・二科展などで知られる。

東京錦

とうぎょうき トウギヤウ― 【東京錦】
〔「き」は「錦(キン)」の略〕
紅白の市松模様の白地の部分に,蝶・鳥・藤の丸などを紅で織り出した錦。中国から渡来した。のち日本でも織ったという。

東京電機大学

とうきょうでんきだいがく トウキヤウ― 【東京電機大学】
私立大学の一。1907年(明治40)設置された電機学校を源とし,49年(昭和24)新制大学となる。本部,東京都千代田区。

東京音楽大学

とうきょうおんがくだいがく トウキヤウ― 【東京音楽大学】
私立大学の一。1954年(昭和29)設立の東洋音楽短期大学を母体とし,63年東洋音楽大学として設立。69年現名に改称。本部は東京都豊島区。

東京音楽学校

とうきょうおんがくがっこう トウキヤウ―ガクカウ 【東京音楽学校】
1887年(明治20)創立された官立音楽学校。洋楽の紹介,音楽家・音楽教員養成を目的とした。1949年(昭和24)東京美術学校と合併,東京芸術大学(音楽学部)となる。

東京音頭

とうきょうおんど トウキヤウ― 【東京音頭】
1933年(昭和8)に作られた新民謡で,盆踊り唄。西条八十作詞,中山晋平作曲。同じ作詞・作曲者による「丸の内音頭」を改作したもの。

東京駅

とうきょうえき トウキヤウ― 【東京駅】
東京の中央駅に相当する駅。1914年(大正3)開業。東海道新幹線・東北新幹線,東海道本線・総武・東北・中央本線などの起点駅。駅本屋は辰野金吾の設計で,大正初期の代表的建築物であったが,第二次大戦で壁体を残して焼失,戦後,大幅に改修された。

東人

あずまうど アヅマ― 【東人】
「あずまびと」の転。[色葉字類抄]

東人

あずまびと アヅマ― 【東人】
東国の人。また,いなか者。あずまうど。「―の荷前(ノサキ)の箱の荷の緒にも/万葉 100」

東伊豆

ひがしいず ヒガシイヅ 【東伊豆】
静岡県東部,賀茂(カモ)郡の町。伊豆半島の東海岸で,熱川・稲取などの温泉が多い観光地。

東伏見宮

ひがしふしみのみや 【東伏見宮】
旧宮家。伏見宮邦家親王の第八王子彰仁親王が1870年(明治3)創立。82年小松宮と改称したが,1903年その弟依仁親王が再興。22年(大正11)親王死去により廃絶。

東作

とうさく 【東作】
〔「東」は春の意〕
春の耕作。また,農業。
⇔西収
「春は―の思ひを忘れ,秋は西収の営みにも及ばず/平家 10」

東側

ひがしがわ [0] 【東側】
(欧米の)資本主義国に対して,旧ソ連および東ヨーロッパのかつての社会主義諸国をさしていった語。共産圏(諸国)。
⇔西側

東儀

とうぎ 【東儀】
姓氏の一。

東儀鉄笛

とうぎてってき 【東儀鉄笛】
(1869-1925) 俳優・音楽家・音楽研究家。京都生まれ。本名,季治。宮内省楽師の出。坪内逍遥に師事。無名会を組織するなど俳優として活躍。早大校歌「都の西北」などの作曲でも知られる。

東八箇国

とうはっかこく 【東八箇国】
足柄関以東の八つの国。現在の関東地方にあたる。「―一の馬とて/平家 5」

東北

とうほく【東北】
the northeast.→英和
〜の northeast(ern).‖東北地方 the Tohoku district.

東北

ひがしきた [0][5] 【東北】
東と北の中間の方角。とうほく。北東。艮(ウシトラ)。

東北

とうぼく 【東北】
能の一。三番目物。世阿弥作か。都へ上った旅僧が,東北院で軒端の梅を眺めていると,和泉式部の霊が現れ,梅花を愛した昔を語り,舞を舞って消える。軒端梅(ノキハノウメ)。

東北

とうほく [0] 【東北】
(1)東と北との中間の方角。ひがしきた。北東。艮(ウシトラ)。
⇔西南
(2)「東北地方」に同じ。
(3)中国北東部の地区名。遼寧・吉林・黒竜江の三省からなる。トンペー。

東北人民革命軍

とうほくじんみんかくめいぐん 【東北人民革命軍】
1933年9月,中国・朝鮮の共産主義者たちによって結成された抗日武装闘争(パルチザン)組織。35年コミンテルンの反ファシズム方針の提起により,東北抗日連軍に改組された。

東北地方

とうほくちほう [5] 【東北地方】
本州の東北部の地方。青森・岩手・秋田・宮城・山形・福島六県をいう。奥羽地方。東北。

東北大学

とうほくだいがく 【東北大学】
国立大学の一。1907年(明治40)東北帝国大学として創立。49年(昭和24)第二高等学校・仙台工専・宮城師範・同青年師範・宮城女専を併合して,新制大学となる。本部は仙台市青葉区。

東北女子大学

とうほくじょしだいがく 【東北女子大学】
私立大学の一。1946年(昭和21)設立の東北女子専門学校を母体に,68年設立。本部は弘前市。

東北学院大学

とうほくがくいんだいがく 【東北学院大学】
私立大学の一。1886年(明治19)創立の仙台神学校を前身とし数回の改称を経て,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は仙台市青葉区。

東北工業大学

とうほくこうぎょうだいがく 【東北工業大学】
私立大学の一。1964年(昭和39)設立。本部は仙台市太白区。

東北弁

とうほくべん [0] 【東北弁】
東北地方の方言の一般的な呼び名。
→東北方言
→ずうずう弁

東北抗日連軍

とうほくこうにちれんぐん 【東北抗日連軍】
⇒東北人民革命軍

東北新幹線

とうほくしんかんせん 【東北新幹線】
JR 東日本の新幹線。東京・盛岡間,535.3キロメートル。1982年(昭和57)大宮・盛岡間,85年大宮・上野間,91年上野・東京間を開業。

東北方言

とうほくほうげん [5] 【東北方言】
東北地方で話される方言。青森・秋田の両県および岩手県の旧南部藩領,山形県の庄内地方などを範囲とする北奥方言と,宮城・福島の両県および岩手県の旧伊達藩領,山形県の内陸部などを範囲とする南奥方言に分けられる。イがエと発音され,シ・ス,チ・ツ,ジ・ズが混同し,いわゆるずうずう弁といわれる特徴を示す。また,南奥ではアクセントが一型で,語による区別がない。

東北日本

とうほくにほん [6] 【東北日本】
日本列島を糸魚川‐静岡構造線で二分した場合の東北部の称。中生界・古生界の基盤上に新第三系が広く分布。火山も多い。
⇔西南日本

東北本線

とうほくほんせん 【東北本線】
東北地方を縦貫する JR 東日本の幹線鉄道。739.2キロメートル。東京(発着駅は上野)から大宮・宇都宮・郡山・福島・仙台・盛岡を経て青森に至る。

東北東

とうほくとう [0] 【東北東】
東と東北との中間の方角。

東北生活文化大学

とうほくせいかつぶんかだいがく 【東北生活文化大学】
私立大学の一。1903年(明治36)創立の東北女子職業学校を源とし,58年(昭和33)三島学園女子大学として設立。87年現名に改称。本部は仙台市泉区。

東北福祉大学

とうほくふくしだいがく 【東北福祉大学】
私立大学の一。1875年(明治8)設立の曹洞宗専門支校を源とし,1962年(昭和37)設立。本部は仙台市青葉区。

東北自動車道

とうほくじどうしゃどう 【東北自動車道】
埼玉県川口市と青森市を結ぶ高速道路。延長679.5キロメートル。1987年(昭62)全線開通。川口で東京外環自動車道と接続。

東北芸術工科大学

とうほくげいじゅつこうかだいがく 【東北芸術工科大学】
私立大学の一。1991年(平成3)設立。本部は山形市。

東北薬科大学

とうほくやっかだいがく 【東北薬科大学】
私立大学の一。1939年(昭和14)創立の東北薬学専門学校を母体として,49年新制大学となる。本部は仙台市青葉区。

東半球

ひがしはんきゅう [4] 【東半球】
地球の東半分。旧グリニッジ天文台跡を通る本初子午線より東回りに,東経一八〇度にわたる地域。アジア・ヨーロッパ・アフリカ・オーストラリアの各大陸を含む。
⇔西半球

東南

とうなん [0] 【東南】
東と南との中間の方角。南東。巽(タツミ)。ひがしみなみ。
⇔西北

東南

とうなん【東南】
the southeast.→英和
〜の southeast(ern).東南東 southeast by east.‖東南アジア条約機構 the South-East Asia Treaty Organization <SEATO> .東南アジア諸国連合 ⇒アセアン.

東南

ひがしみなみ [0][4] 【東南】
東と南の中間の方角。とうなん。南東。巽(タツミ)。

東南アジア

とうなんアジア [5] 【東南―】
アジア南東部,インドシナ半島とマレー諸島からなる地域の総称。ミャンマー・タイ・ベトナム・ラオス・カンボジア・マレーシア・シンガポール・フィリピン・インドネシア・ブルネイの諸国を含む。

東南アジア条約機構

とうなんアジアじょうやくきこう 【東南―条約機構】
⇒シアトー(SEATO)

東南アジア諸国連合

とうなんアジアしょこくれんごう 【東南―諸国連合】
⇒アセアン(ASEAN)

東南東

とうなんとう [0] 【東南東】
東と南東との中間の方角。

東南海地震

とうなんかいじしん 【東南海地震】
1944年(昭和19)12月7日,熊野灘・遠州灘海底に発生した地震。マグニチュード七・九。大津波を発生し,主として津波により死者約千人を出した。家屋倒壊流失約三万戸。

東受け

ひがしうけ [0] 【東受け】
東の方へ向いていること。東向き。

東叡山

とうえいざん 【東叡山】
〔東国の叡山の意〕
東京上野寛永寺の山号。

東台

とうたい [1] 【東台】
〔「台」は台嶺で,延暦寺のこと〕
(1)東寺と台嶺。
(2)関東の台嶺,すなわち東叡山寛永寺。

東司

とうす [1] 【東司・登司】
禅寺で,厠(カワヤ)の別名。本来は東序に属する僧の用いる便所。東浄(トウチン)。

東吉流

とうきちりゅう 【東吉流】
〔「とうぎちりゅう」とも〕
京坂歌舞伎の番付や看板に用いられる書体。南翁軒東吉が始めたといわれる。

東名阪自動車道

ひがしめいはんじどうしゃどう 【東名阪自動車道】
名古屋市と三重県亀山市とを結ぶ高速道路。延長81.4キロメートル。1993年(平成5)全線開通。名古屋で東名高速道路に接続。

東名高速道路

とうめいこうそくどうろ 【東名高速道路】
東京都世田谷区と愛知県小牧市を結ぶ高速道路。延長346.7キロメートル。1969年(昭和44)全線開通。世田谷区で首都高速道路と,小牧で中央自動車道・名神高速道路と接続。

東向き

ひがしむき [0] 【東向き】
(1)東に向いていること。「―の部屋」
(2)貴族の邸宅で,東向きの殿舎。「御方―へ御移徙也/室町殿日記(応永三一)」

東周

とうしゅう 【東周】
⇒周(シユウ)

東和大学

とうわだいがく 【東和大学】
私立大学の一。1967年(昭和42)東亜共立大学として設立,同年現名に改称。本部は福岡市南区。

東員

とういん トウヰン 【東員】
三重県北部,員弁(イナベ)郡の町。四日市・桑名市に接する。

東国

とうごく [0][1] 【東国】
(1)東方の国。
(2)畿内から見て東方にある地方。
 (ア)古代では北陸を除く近畿以東の諸国。
 (イ)平安時代以降では箱根・足柄・碓氷以東の国。関東。あずま。
(3)〔江戸城の東にあったことから〕
深川の遊里の別名。

東国方言

とうごくほうげん [5] 【東国方言】
関東を中心とした三河以東の遠江・駿河・伊豆・甲斐・越後・信濃・奥羽にわたる地域に行われる方言の総称。

東土

とうど [1] 【東土】
(1)東方の土地。東国。
(2)〔中国・インドからみて東方の地であることから〕
日本のこと。

東坡

とうば 【東坡】
中国,北宋の文人,蘇軾(ソシヨク)の号。

東坡肉

とうばにく [3] 【東坡肉】
⇒トンボーロー

東坡肉

トンボーロー [3] 【東坡肉】
〔中国語〕
中国料理の一。豚のバラ肉をたれにつけ込んだまま蒸した料理。詩人蘇東坡(ソトウバ)(蘇軾(ソシヨク))が好んだという巷説による名。トンポーロウ。

東堂

とうどう [0] 【東堂】
〔仏〕 禅宗寺院でその寺の住持を引退した僧の住む部屋。また,その僧。
→西堂(セイドウ)

東塔

とうとう [0][1] 【東塔】
〔仏〕
(1)東西二つある塔のうち東にあるもの。
(2)延暦寺の霊域を三つに分けたものの一。西塔(サイトウ),横川(ヨカワ)に対し,一山の中央部を占める。根本中堂・大講堂・一乗戒壇院・浄土院・大乗院などがあり,東塔止観院と総称する。

東塞がり

ひんがしふさがり 【東塞がり】
⇒ひがしふさがり(東塞)

東塞がり

ひがしふさがり [4] 【東塞がり】
(1)陰陽道(オンヨウドウ)で,東方に向かって事を行うと災いを得るとして忌むこと。
(2)運に見放されること。貧乏に陥ること。「ここらあたりの払ひさへ埒あかず―になつた者/浄瑠璃・長町女腹切(中)」

東大

とうだい 【東大】
「東京大学」の略。

東大和

ひがしやまと 【東大和】
東京都北部,狭山丘陵南側にある市。茶・梨・花卉(カキ)を栽培。近年,住宅地化が進む。

東大寺

とうだいじ 【東大寺】
奈良市雑司町にある華厳宗の大本山。金光明四天王護国之寺・総国分寺・大華厳寺ともいう。南都七大寺の一。聖武天皇の発願により創建。行基を大勧進とし,良弁を開基とする。本尊は盧遮那仏(ルシヤナブツ)(いわゆる奈良の大仏)。752年に大仏開眼供養。唐僧鑑真(ガンジン)により,戒壇院を設立,三戒壇の一として奈良・平安時代を通じて興福寺と並ぶ大寺院となり,広大な荘園を有して栄えたが,中世以後衰えた。江戸時代再建の大仏殿(世界最大の木造建築物),創建以来の遺構である三月堂・正倉院のほか,南大門・鐘楼などがある。

東大寺三論宗点

とうだいじさんろんしゅうてん 【東大寺三論宗点】
ヲコト点の一種。三論宗・華厳宗・真言宗の僧の間で用いられた訓点。左下・左中・左上の点を順に読むと「てには」となるのでテニハ点とも呼ばれた。東大寺点。三論宗点。

東大寺献物帳

とうだいじけんもつちょう 【東大寺献物帳】
奈良時代に朝廷から東大寺に献納された宝物真蹟の目録。「国家珍宝帳」「種々薬帳」「屏風花帳」「大小王帳」「藤原公真蹟屏風帳」の五巻。正倉院に現存する。

東大寺要録

とうだいじようろく 【東大寺要録】
東大寺およびその諸院・所領・末寺などに関する史料集。一二世紀初期の成立。一〇巻。観厳編。

東大寺諷誦文稿

とうだいじふじゅもんこう 【東大寺諷誦文稿】
片仮名まじり文で書かれた諷誦文の草案集。九世紀前半頃の成立。著者不明。

東大谷

ひがしおおたに 【東大谷】
大谷別院の俗称。
⇔西大谷

東大阪

ひがしおおさか 【東大阪】
大阪府東部,大阪市の東に位置する市。1967年(昭和42)商工業地区の布施・河内と,住宅地区の枚岡(ヒラオカ)の三市が合併して成立。

東大阪線

ひがしおおさかせん 【東大阪線】
近畿日本鉄道の鉄道線。大阪府長田・奈良県生駒間,10.2キロメートル。

東天

とうてん [0][3] 【東天】
東の空。明け方の空。

東天紅

とうてんこう [3] 【東天紅】
(1)ニワトリの一品種。鳴き声を賞玩する目的で作られた。鳴き声は豊かで長く,約二〇秒継続するものもある。高知県原産。天然記念物。
(2)暁に鳴く鶏。また,その鳴き声。

東太平洋海膨

ひがしたいへいようかいぼう [10] 【東太平洋海膨】
太平洋南東部をほぼ南北に走る長大な海底の高まり。西経一〇〇〜一二〇度の間で,北緯二〇度付近から南緯五五度付近に及ぶ。海底地殻の湧き出し地帯と考えられている。東太平洋海嶺。

東夷

とうい [1] 【東夷】
(1)東方に住む未開人。
(2)古代中国で,東方に住む異民族に対する蔑称。
→西戎
→南蛮
→北狄
(3)(京都からみて)東国に住むあらあらしい武者。あずまえびす。「―のあらけなき心に,かくまで侍りけるぞや/撰集抄 4」
(4)蝦夷(エゾ)の異名。

東夷

あずまえびす アヅマ― [4] 【東夷・東蝦夷】
京都の人が東国地方の人々,特に武士の無骨さをあざけっていった語。東国の野人。

東奔西走

とうほんせいそう [0] 【東奔西走】 (名)スル
あちこち忙しく駆け回ること。南船北馬。「会社設立のために―する」

東奔西走する

とうほんせいそう【東奔西走する】
bustle about;be busy <about,with,(in) doing> .

東学

とうがく [0] 【東学】
朝鮮,李朝末期,崔済愚(サイセイグ)が創始した新興宗教団体。西学(キリスト教)に対し,固有の民間信仰をもとに儒仏道三教を折衷したもの。東学党。

東学党の乱

とうがくとうのらん 【東学党の乱】
⇒甲午農民戦争(コウゴノウミンセンソウ)

東孺

あずまわらわ アヅマワラハ 【東孺・東豎子】
内侍所(ナイシドコロ)の女官。女蔵人(ニヨクロウド)の次位。行幸の時に,馬に乗ってお供をした。同腹(ドウフク)の三つ子は天子を守るという故事から,三つ子を重用した。姫松。姫大夫(ヒメモウチギミ)。

東宝争議

とうほうそうぎ 【東宝争議】
1948年(昭和23)に起きた東宝映画の解雇反対闘争。解雇に反対する組合員に対し武装警官,米軍飛行機,装甲車,騎兵が出動した。

東宮

とうぐう [3] 【東宮・春宮】
〔宮殿が皇居の東にあったところから。また,東は五行説で春にあたり,かつ易で震にあたり,震は長男の意となるところから〕
(1)皇太子の宮殿。
(2)皇太子のこと。はるのみや。ひつぎのみこ。みこのみや。

東宮

みこのみや 【東宮・春宮】
(1)皇太子のいる宮殿。また,皇太子。ひつぎのみや。とうぐう。
(2)「みこのみやのつかさ」の略。「―のたちはきに侍りけるを/古今(雑下詞)」

東宮傅

とうぐうふ [3] 【東宮傅】
律令制で,東宮の教育に当たった者。傅。

東宮切韻

とうぐうせついん トウグウセツヰン 【東宮切韻】
〔「とうきゅうせついん」とも〕
音韻書。二〇巻。九世紀後半の成立。菅原是善著。中国の一三種の切韻を集成したもの。伝存しない。

東宮学士

とうぐうがくし [5] 【東宮学士】
律令制で,皇太子に経書を講義する官人。

東宮御所

とうぐうごしょ 【東宮御所】
皇太子の居所である殿舎。現在は東京都港区元赤坂にある。

東宮職

とうぐうしょく [3] 【東宮職】
宮内庁の一部局。皇太子に関する事務を扱う。

東寄りに

−より【東寄りに】
a little to the east <of> .→英和
東寄りの風 an easterly wind.

東密

とうみつ [1] 【東密】
空海の開いた,東寺を本山とする真言密教の称。天台宗の台密に対していう。

東寺

とうじ 【東寺】
(1)教王護国寺の通称。
(2)〔(1)でつくられたことから〕
湯葉の別称。

東寺巻

とうじまき [0] 【東寺巻(き)】
白身の魚や海老(エビ)・野菜などを湯葉で巻いたもの。揚げたり,調味しただしで煮るなどして調理する。

東寺巻き

とうじまき [0] 【東寺巻(き)】
白身の魚や海老(エビ)・野菜などを湯葉で巻いたもの。揚げたり,調味しただしで煮るなどして調理する。

東寺派

とうじは 【東寺派】
古義真言宗系の一派。教王護国寺を本山とする。

東尋坊

とうじんぼう トウジンバウ 【東尋坊】
福井県北部,九頭竜(クズリユウ)川河口北方にある景勝地。海食によってできた輝石安山岩の柱状節理の絶壁。

東屋

あずまや アヅマ― [3] 【東屋・四阿】
〔東国風のひなびた家の意という〕
(1)屋根を四方へ葺(フ)き下ろした建物。寄せ棟造り。
→真屋(マヤ)
(2)庭園や公園に設ける休憩用の小さな建物。萱(カヤ)・藁(ワラ)・杉皮などで葺いた寄せ棟形式の屋根で四方を吹き放しにしたもの。亭(チン)。
(3)催馬楽の曲名。「君―を忍びやかに謡ひて/源氏(紅葉賀)」
(4)源氏物語の巻名。第五〇帖。宇治十帖の一。

東山

とうさん [0] 【東山】
〔「とうざん」とも〕
(1)東の山。
(2)「東山道」の略。「東海・―の国々/今昔 25」

東山

ひがしやま 【東山】
姓氏の一。

東山

ひがしやま 【東山】
京都市の東を限る丘陵性の山地。如意ヶ岳(海抜474メートル)を中心になだらかな山々が続き,東山三十六峰といわれる。山麓に銀閣寺・知恩院などがある。
→西山

東山公園

ひがしやまこうえん 【東山公園】
名古屋市千種(チクサ)区の東山丘陵にある自然公園。地形の変化に富み,動物園・植物園・昆虫館・天体館・科学館などがある。

東山千栄子

ひがしやまちえこ 【東山千栄子】
(1890-1980) 女優。本名河野せん。千葉県生まれ。築地小劇場に参加,のち俳優座などに所属。「桜の園」のラネーフスカヤ夫人など翻訳劇の貴婦人役に持ち味を発揮した。

東山天皇

ひがしやまてんのう 【東山天皇】
(1675-1709) 第一一三代天皇(在位 1687-1709)。名は朝仁(アサヒト)。霊元天皇第四皇子。立太子の礼および大嘗祭(ダイジヨウサイ)を復活した。

東山御文庫

ひがしやまごぶんこ 【東山御文庫】
京都御所にある,宮内庁所管の文庫。歴代天皇の宸翰(シンカン)や累代収集の典籍・記録などを蔵する。東山文庫。皇統文庫。

東山御物

ひがしやまごもつ [6] 【東山御物】
足利将軍家歴代の収集唐物。特に絵画・墨跡・茶道具などをさす。大名物とほぼ同義。

東山文化

ひがしやまぶんか [6] 【東山文化】
室町中期の文化。足利義政の東山山荘にちなんでいう。禅宗の影響を受ける一方,庭園・書院造り・茶の湯・華道・水墨画・能・連歌など新しい芸術が興り,わび・さび・幽玄の境地が重んじられた。公家文化と武家文化の融合,文化の地方への普及などが特色。
→北山文化

東山時代

ひがしやまじだい 【東山時代】
文化史上・美術史上の時代区分の一。室町中期,足利義政治世下の約半世紀をいう。鎌倉以来の武家政権が守護大名や富裕な町衆の擡頭(タイトウ)などで危機に陥り,下剋上の時代を迎えるなかで,東山山荘に逃避した義政を中心に東山文化が生み出された。

東山殿

ひがしやまどの 【東山殿】
(1)足利義政が,東山に造営した山荘。今の銀閣寺。
(2)足利義政の異名。

東山温泉

ひがしやまおんせん 【東山温泉】
福島県会津若松市東部,湯川渓谷にある温泉。食塩泉。

東山線

ひがしやません 【東山線】
名古屋市営の地下鉄道線。名古屋市高畑・名古屋・藤ヶ丘間,20.6キロメートル。名古屋・栄間は名古屋最初の地下鉄開業区間。

東山道

とうさんどう 【東山道】
律令制における七道の一。近江・美濃・飛騨・信濃・上野・下野・陸奥・出羽の八国よりなる。およびそれらを連ねる幹線道路をいう。

東岱

とうたい 【東岱】
泰山の別名。東岳。

東岳

とうがく 【東岳】
(1)中国の五岳の一,泰山の別名。
(2)〔京都の東にあることから〕
比叡山。

東岸

とうがん [0] 【東岸】
東側の岸。
⇔西岸

東岸気候

とうがんきこう [5] 【東岸気候】
大陸の東岸地方に特徴的な気候。夏は高温多湿で,冬は低温乾燥。日本の太平洋側はほぼこの気候に属する。
→西岸気候

東嶺

とうれい [0] 【東嶺】
(1)東方の山。
(2)京都の東山の異名。

東州

とうしゅう [0][1] 【東州】
(1)東方の国。東国。また,関東。
(2)東洋。アジア州。

東常縁

とうつねより 【東常縁】
(1401-1494) 室町中期の歌人・武将。東野州とも称する。和歌を尭孝・正徹に学ぶ。古今集を究め,これを門人宗祇に講じたのが「古今伝授」の初めとされる。歌学書に「東野州聞書」がある。

東広島

ひがしひろしま 【東広島】
広島県中部,西条盆地にある市。旧賀茂郡の中心で酒造業が発達。広島大学の移転,工業団地の造成で発展。安芸国分寺跡など史跡が多い。

東庄

とうのしょう トウノシヤウ 【東庄】
千葉県北東部,香取(カトリ)郡の町。利根川下流南岸に位置し,かつては河港として栄えた。

東序

とうじょ [1] 【東序】
禅宗寺院で住持の下にあって寺務をつかさどる六知事のこと。法堂(ハツトウ)で頭守(チヨウシユ)が西に並ぶのに対し,東に並ぶことからいう。
⇔西序

東廻り廻船

ひがしまわりかいせん [7] 【東廻り廻船】
江戸時代,東廻り航路を通る廻船。東廻し船。

東廻り航路

ひがしまわりこうろ [7] 【東廻り航路】
江戸時代,奥羽地方の諸港から津軽海峡を経て太平洋岸沿いに南下し,江戸に至る幹線航路。1671年河村瑞軒が阿武隈川口の荒浜から江戸直行の航路を開いて以後,次第に発展した。東廻り海運。
→西廻り航路

東彼岸

あずまひがん アヅマ― [4] 【東彼岸】
エドヒガンの別名。

東征

とうせい [0] 【東征】 (名)スル
軍隊などが東方へ向かって進むこと。東方の敵を征伐すること。
⇔西征
「―軍」

東急

とうきゅう トウキフ 【東急】
⇒東京急行電鉄(トウキヨウキユコウデンテツ)

東慶寺

とうけいじ 【東慶寺】
鎌倉市山ノ内にある臨済宗円覚寺派の寺。山号,松岡山。鎌倉尼五山の一。1285年北条時宗の妻覚山尼の開創。江戸時代,縁切り寺・駆け込み寺として離縁を望む女性の保護と救済に当たった。明治後期尼寺から僧寺へ変わった。松ヶ岡御所。

東折り

あずまおり アヅマヲリ 【東折り】
「東絡(アズマカラ)げ」に同じ。「布の小袖に―し/平家 8」

東支那海

ひがしシナかい 【東支那海】
中国大陸の東方,済州島・九州・南西諸島・台湾に囲まれた海域。北は黄海,南は台湾海峡に続く。大陸棚が大部分で好漁場。東海。

東支鉄道

とうしてつどう 【東支鉄道】
⇒東清鉄道(トウシンテツドウ)

東斎随筆

とうさいずいひつ 【東斎随筆】
説話集。二巻一冊。一条兼良(カネラ)著。室町中期成立。1693年刊。主に平安・鎌倉時代の雑事を諸書から引いて項目別に述べている。随筆と題した最初の書。

東方

とうほう [0] 【東方】
東の方。東の方面。
⇔西方

東方

ひがしかた [0] 【東方】
(1)東の方角。
(2)勝負する者を東西二組に分けたときの東の組。

東方

とうほう【東方(に)】
(to) the east <of> .→英和
〜の eastern.→英和

東方会

とうほうかい 【東方会】
1936年(昭和11)中野正剛らが結成した国家主義的政治団体。新体制運動に協力。43年,中野の自決により解散。

東方会議

とうほうかいぎ 【東方会議】
(1)1921年(大正10)原内閣が山東・シベリア撤兵問題を協議した会議。
(2)1927年(昭和2)6月,田中内閣が対中国強硬策を決定した会議。森恪(モリカク)外務政務次官が実質的に主宰。最終日に発表された対支政策綱領では,居留民の現地保護方針と満蒙に対する積極介入がうたわれ,以後の対中国侵略政策の基礎を築いた。
→田中メモランダム

東方教会

とうほうきょうかい 【東方教会】
⇒東方正教会(セイキヨウカイ)

東方朔

とうぼうさく トウバウ― 【東方朔】
(前154頃-前93頃) 中国,前漢の文人。字(アザナ)は曼倩(マンセン)。武帝の側近として仕えた。奇言・奇行で知られ,後世,仙人的存在とされ,西王母の植えた桃の実を盗んで食べ八千年の寿命を得たなど種々の説話が残る。「答客難」「非有先生論」などの文章がある。

東方植民

とうほうしょくみん 【東方植民】
一二世紀から一五世紀にかけてドイツ諸侯がおこなったエルベ川以東のスラブ人居住地への植民活動。ドイツ騎士団による軍事的な植民活動もあった。一五世紀にポーランドが攻勢に転じたので終了した。

東方正教会

とうほうせいきょうかい 【東方正教会】
キリスト教三大教派の一。ギリシャ正教会・ロシア正教会・ルーマニア正教会などの総称。ビザンツ帝国で成立し,1054年西方教会と分離。神秘主義の傾向をもち礼拝様式やイコンの崇敬に特徴がある。日本では,ハリストス教会,ギリシャ正教会,また単に正教会とも呼ばれる。東方教会。ビザンチン教会。

東方浄瑠璃世界

とうほうじょうるりせかい [9] 【東方浄瑠璃世界】
薬師如来のいる世界。

東方浄瑠璃医王

とうほうじょうるりいおう 【東方浄瑠璃医王】
薬師如来のこと。

東方矩

とうほうく [3] 【東方矩】
「上矩(ジヨウク)」に同じ。
→矩

東方見聞録

とうほうけんぶんろく トウハウ― 【東方見聞録】
マルコ=ポーロの旅行記。1271〜95年の東方旅行の見聞をルスティケロが筆録したもの。日本を黄金の国ジパングとしてヨーロッパに紹介。1299年完成。

東方貿易

とうほうぼうえき [5] 【東方貿易】
一一世紀頃から,イタリアの諸都市の商人が地中海東岸地域で行なった貿易。イスラム商人のもたらすアジアの香料・絹織物を銀や毛織物と交換した。インド航路の完成により一六世紀以降衰退。レバント貿易。

東日本

ひがしにほん [5] 【東日本】
日本列島の東半分。地質学的には糸魚川静岡構造線より東の地域をいう。ひがしにっぽん。
⇔西日本

東明流

とうめいりゅう 【東明流】
三味線音楽の流派の一。江戸時代の三味線音曲の粋を集めて平岡吟舟が創始。明治後期に吟舟が「七福神」を作曲して東明節と名付けたのに始まる。

東晋

とうしん 【東晋】
⇒晋(シン)

東本願寺

ひがしほんがんじ 【東本願寺】
京都市下京区烏丸通にある浄土真宗大谷派本山,本願寺の通称。お東。
→本願寺(2)

東村山

ひがしむらやま 【東村山】
東京都北部,武蔵野台地上にある市。近世,鎌倉街道の久米川宿として発達。

東条

とうじょう トウデウ 【東条】
姓氏の一。

東条操

とうじょうみさお トウデウミサヲ 【東条操】
(1884-1966) 国語学者。東京生まれ。東大卒。日本の方言研究の基礎を築いた。著「方言と方言学」「国語学新講」「全国方言辞典」など。

東条義門

とうじょうぎもん トウデウ― 【東条義門】
(1786-1843) 語学者。真宗の僧。若狭の人。「てにをは」,品詞分類・音韻・活用などの研究面で本居宣長らの研究を継承・発展させた。著「友鏡」「和語説略図」「山口栞」「活語指南」「玉緒繰分(タマノオクリワケ)」「男信(ナマシナ)」「於乎軽重義(オオキヨウジユウギ)」など。

東条英機

とうじょうひでき トウデウ― 【東条英機】
(1884-1948) 陸軍軍人・政治家。大将。東京生まれ。関東軍参謀長・陸軍次官などを経て,1940年(昭和15)第二次近衛内閣の陸相となる。翌年首相に就任し,陸相と内相を兼任,対米英開戦の最高責任者となり太平洋戦争を推進した。44年7月,サイパン陥落直後総辞職。戦後 A 級戦犯として絞首刑。

東松山

ひがしまつやま 【東松山】
埼玉県中部にある市。近世,宿場町・市場町として発達。吉見百穴などがある。

東林党

とうりんとう 【東林党】
中国,明末の政治的党派。神宗のとき,政界を追放された顧憲成・高攀竜(コウハンリヨウ)らが組織。江蘇省無錫(ムシヤク)に東林書院を再興,在野の学者などを集めて講学し,政治批判を行なった。天啓年間(1621-1627),政界に大きな影響を与えたが,魏忠賢らの反対派と抗争し,激しい党争を繰り返し,明朝滅亡の一因となった。

東根

ひがしね 【東根】
山形県東部の市。山形盆地北東部にあり,サクランボ・リンゴ・タバコの栽培が盛ん。山形空港があり工場誘致が進む。

東根笹

あずまねざさ アヅマ― [4] 【東根笹】
イネ科の常緑または半常緑の竹。中部以北の山野に自生し,群生する。高さ1〜2メートルで,節から数個ずつ枝が出る。葉は羽状につき,狭披針形で細くとがる。小穂は緑色または紫色。アズマシノ。

東横線

とうよこせん 【東横線】
東京急行電鉄の鉄道線。東京都渋谷・横浜市桜木町間,26.3キロメートル。

東欧

とうおう [0] 【東欧】
ヨーロッパ東部の地域。西欧の資本主義国家群に対比して,ヨーロッパ東部のかつての社会主義国家群(ポーランド・チェコ・スロバキア・ハンガリー・ルーマニア・ブルガリア・旧ユーゴスラビア・アルバニアなど)をさすことが多い。東ヨーロッパ。
⇔西欧

東欧

とうおう【東欧】
East Europe.東欧諸国 the East European countries.

東欧革命

とうおうかくめい [5] 【東欧革命】
東ヨーロッパで1980年代末から続いて起こった,ソ連型共産主義から抜け出し民主化・自由化を求める一連の改革。89年11月のベルリンの壁の崩壊,一二月のルーマニアの政変,同月のチェコスロバキアの共産党の一党支配の崩壊,90年9月のポーランドの非共産党系内閣の誕生などをいう。

東歌

あずまうた アヅマ― [3] 【東歌】
万葉集(巻一四)や古今集(巻二〇)などに載っている,東国地方でよまれた和歌。万葉集のものは,東国方言を多く含む。

東武

とうぶ 【東武】
(1)武蔵国の異名。また,その東部。
(2)江戸の別名。東都。武江。武府。

東武鉄道

とうぶてつどう 【東武鉄道】
大手民営鉄道の一。浅草・池袋をターミナル駅とし,神奈川を除く関東六都県に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ464.1キロメートル。伊勢崎線・日光線・野田線・東上線などよりなる。東武。

東求堂

とうぐどう 【東求堂】
京都市の銀閣寺にある足利義政の持仏堂。1486年に完成。

東沙群島

とうさぐんとう 【東沙群島】
中国,南シナ海北部の珊瑚礁からなる群島。海上交通・軍事上の要地。トンシャー群島。プラタス群島。

東洋

とうよう [1] 【東洋】
(1)ユーラシア大陸の東部の地域。アジアの地方。特にアジアの東部および南部,すなわち中国・朝鮮・日本・インド・ミャンマー・タイ・インドネシアなどの地域をいう。
⇔西洋
(2)中国で,日本をさしていう語。

東洋

とうよう【東洋】
the East;the Orient.〜の Eastern;Oriental.→英和
〜人 an Oriental.→英和
‖東洋学(史) Oriental studies (history).東洋学者 an Orientalist.東洋思想 Orientalism.

東洋人

とうようじん [3] 【東洋人】
東洋の人。東洋諸国の人。
⇔西洋人

東洋区

とうようく [3] 【東洋区】
動物地理区の一。ヒマラヤ以南のインド・スリランカ・ミャンマー・タイ・インドシナ・マレー・スマトラ・ジャワ・カリマンタン・フィリピン・中国南部・台湾・沖縄を含む地域。ヒヨケザル類・インドゾウ・オランウータン・クジャク・ニシキヘビ・オオトカゲなど多種類の動物を産する。
→旧熱帯区

東洋医学

とうよういがく [5] 【東洋医学】
(1)東洋,特に中国・インドで発達した伝統的医学。
(2)西洋医学に対して,中国から伝来し,日本で発展した漢方をいう。
→伝統医学

東洋大学

とうようだいがく 【東洋大学】
私立大学の一。井上円了により1887年(明治20)に創設された私学哲学館を前身とし,1903年(明治36)東洋大学専門部として創立。28年(昭和3)旧制大学に,49年新制大学に移行。本部は東京都文京区。

東洋学

とうようがく [3] 【東洋学】
東洋の言語・文学・歴史・宗教・美術などを研究する学問の総称。

東洋学園大学

とうようがくえんだいがく 【東洋学園大学】
私立大学の一。1992年(平成4)設立。本部は東京都文京区。

東洋拓殖会社

とうようたくしょくがいしゃ 【東洋拓殖会社】
朝鮮における農業拓殖事業を主とする植民地政策遂行のための国策会社。1908年(明治41)京城(ソウル)に本社設立。その後,満洲・蒙古・中国・マレー半島・南洋諸島などに事業を拡大した。45年(昭和20)解体。

東洋文庫

とうようぶんこ 【東洋文庫】
東洋学に関する図書館・研究機関。1917年(大正6)岩崎久弥が中華民国総統府顧問 G = E =モリソンから購入した蔵書に岩崎文庫を加えて設立。戦後は,国会図書館の支部が置かれる。東京都文京区にある。

東洋毛様線虫

とうようもうようせんちゅう [9] 【東洋毛様線虫】
袋形動物線虫綱に属する微小な線虫。体は毛状で,体長6ミリメートル内外。成虫は人間の十二指腸・小腸の粘膜に寄生し,貧血・消化障害を起こすが,病害はあまり顕著でない。

東洋社会党

とうようしゃかいとう 【東洋社会党】
1882年(明治15)平等主義を掲げて樽井藤吉が長崎県で組織した小政党。

東洋経済新報

とうようけいざいしんぽう 【東洋経済新報】
経済雑誌。1895年(明治28)町田忠治により創刊。自由主義的立場を貫き,天野為之・石橋湛山らが社長を継いだ。1961年(昭和36)「週刊東洋経済」と改称。

東洋緞通

とうようだんつう [5] 【東洋緞通】
中国・インド・ペルシャ・トルコおよび日本でつくられる緞通の総称。主として手織りで,多彩な模様を織り出す。

東洋自由党

とうようじゆうとう 【東洋自由党】
1892年(明治25),大井憲太郎らを中心とする急進的な自由民権派が結成した政党。勢力は弱体で翌年解散。

東洋自由新聞

とうようじゆうしんぶん 【東洋自由新聞】
1881年(明治14)中江兆民らが創刊した自由民権派の日刊の政論新聞。政府の妨害で三四号で廃刊。

東洋英和女学院大学

とうようえいわじょがくいんだいがく 【東洋英和女学院大学】
私立大学の一。1884年(明治17)設立のキリスト教系の東洋英和女学校を源とし,1988年(昭和63)設立。本部は横浜市緑区。

東洋音楽

とうようおんがく [5] 【東洋音楽】
日本・中国・インドなど,東洋諸民族間に行われる音楽の総称。

東洲斎写楽

とうしゅうさいしゃらく トウシウサイ― 【東洲斎写楽】
江戸中期の浮世絵師。経歴について確実な資料がない。1794年5月から一〇か月の間に一四〇種ほどの役者似顔絵と少数の相撲絵を残した。瞬間的表情や個性を誇張して大胆に表現した写実の手法に特徴がある。

東流

とうりゅう [0] 【東流】 (名)スル
東の方向に流れること。東方に伝わること。

東浄

とうじょう [0] 【東浄】
⇒とうちん(東浄)

東浄

とうちん [0] 【東浄】
「東司(トウス)」に同じ。

東浦

ひがしうら 【東浦】
(1)愛知県西部,知多郡の町。知多半島基部東岸に位置し,「知多木綿」の産地。木材工業・果樹栽培が盛ん。
(2)兵庫県南部,津名郡の町。淡路島北部東岸に位置する花卉(カキ)栽培地。

東海

とうかい 【東海】
(1)茨城県東部,太平洋に臨む村。日本原子力研究所・原子力発電所など原子力関連施設が多くある。
(2)愛知県,知多半島西岸の市。名古屋市の南に接し,工業・住宅地として発達。臨海部の埋め立て地に製鉄・金属・重化学などの工業地帯を形成。

東海

とうかい [0] 【東海】
(1)東の方にある海。東方の海。
(2)日本国の異名。
(3)「東海道」の略。
(4)中国,浙江省・福建省の海岸地帯。

東海地方

とうかいちほう [5] 【東海地方】
本州中央部のうち,太平洋側の地方。普通,静岡・愛知・三重の三県と,岐阜県の南部をさす。

東海地震

とうかいじしん 【東海地震】
東海地方の大地震。特に,駿河湾から西北西にもぐり込むフィリピン海プレートに引きずり込まれている,陸地側プレートの跳ね返りにより発生する恐れがあるとされている巨大地震。大規模地震特別措置法の対象となっている。

東海大学

とうかいだいがく 【東海大学】
私立大学の一。1943年(昭和18)設立の航空科学専門学校,44年設立の電波科学専門学校を母体として,46年旧制大学として発足。50年新制大学となる。本部は東京都渋谷区。

東海女子大学

とうかいじょしだいがく 【東海女子大学】
私立大学の一。1981年(昭和56)設立。本部は各務原(カカミガハラ)市。

東海散士

とうかいさんし 【東海散士】
(1852-1922) 小説家・政治家。本名,柴四朗。会津藩士。のち衆議院議員。弱小民族のナショナリズムを浪漫的に描く政治小説「佳人之奇遇」で知られ,「東洋之佳人」「埃及(エジプト)近世史」などを執筆。また,国粋主義の立場で欧化政策を批判。

東海林

しょうじ 【東海林】
姓氏の一。

東海林太郎

しょうじたろう 【東海林太郎】
(1898-1972) 歌手。秋田市生まれ。満鉄に入社するが歌手を志す。「赤城の子守唄」「国境の町」などで知られる。日本歌手協会初代会長。

東海自然道

とうかいしぜんどう 【東海自然道】
東京の明治の森高尾国定公園と大阪の明治の森箕面国定公園を結ぶ長距離遊歩道。東海道筋の国立・国定公園や県立自然公園などを結ぶ。長さ約1343キロメートル。

東海道

とうかいどう【東海道(線)】
the Tokaido (line).東海道五十三次 the fifty-three stages on the Tokaido.

東海道

とうかいどう 【東海道】
(1)律令制における七道の一。伊賀・伊勢・志摩・尾張・三河・遠江・駿河・伊豆・甲斐・相模・武蔵・安房・上総・下総・常陸の一五国より成る。また,それらを通る幹線道路をいう。
(2)江戸時代の五街道の一。江戸から京都に至る太平洋沿いの道路。五三の宿駅があった。

東海道中膝栗毛

とうかいどうちゅうひざくりげ トウカイダウチユウ― 【東海道中膝栗毛】
滑稽本。八編一八冊。十返舎一九作。1802〜14年刊。弥次郎兵衛と喜多八が失敗を繰り返しながら東海道・京都・大坂を旅する滑稽談。各地の名所・風俗なども紹介し,好評を博して続編を20年にわたり書き続けた。道中膝栗毛。膝栗毛。

東海道五十三次

とうかいどうごじゅうさんつぎ 【東海道五十三次】
江戸時代,江戸日本橋から京都三条大橋に至る東海道に置かれた五十三の宿場。1601年(慶長6)制定。
→東海道五十三次[表]

東海道名所図会

とうかいどうめいしょずえ トウカイダウメイシヨヅヱ 【東海道名所図会】
地誌。六巻。秋里籬島著,北尾政美・竹原春泉斎他画。1797年刊。京都から江戸に至る東海道の絵入り名所案内記。

東海道名所記

とうかいどうめいしょき トウカイダウ― 【東海道名所記】
仮名草子。六巻。浅井了意作。万治年間(1658-1661)刊。楽阿弥が若者とともに狂歌を詠みながら東海道を旅するという構成のもとに,江戸・京都および道中の名所・旧跡を紹介。

東海道四谷怪談

とうかいどうよつやかいだん トウカイダウヨツヤクワイダン 【東海道四谷怪談】
⇒四谷怪談(ヨツヤカイダン)

東海道新幹線

とうかいどうしんかんせん 【東海道新幹線】
JR 東海の新幹線。東京・新大阪間,552.6キロメートル。1964年(昭和39)開業。山陽新幹線と直通運転される。

東海道本線

とうかいどうほんせん 【東海道本線】
東海道沿いに,東京から横浜・名古屋・京都・大阪などの大都市を経由して,神戸に至る幹線鉄道。東京・熱海(104.6キロメートル)の JR 東日本,熱海・米原(341.3キロメートル)の JR 東海,米原・神戸(143.6キロメートル)の JR 西日本からなる。

東涌

とうゆう [0] 【東涌】
東から太陽がのぼり出ること。

東清鉄道

とうしんてつどう 【東清鉄道】
中国東北地方の鉄道。現在の長春鉄路。日清戦争後,ロシアが建設。日本では東支鉄道と呼んだ。日露戦争後,長春以南の南部支線が日本に譲渡され,南満州鉄道株式会社が創設された。1935年(昭和10)全鉄道が満州国に売却された。

東漢

とうかん 【東漢】
〔首都の洛陽が前漢の首都長安より東方に位置することから〕
後漢(ゴカン)の別名。

東漢氏

やまとのあやうじ 【倭漢氏・東漢氏】
大和政権を文筆業務・工芸技術によって支えた中国系の有力渡来氏族。その祖,阿知使主(アチノオミ)は応神朝に渡来したとされる。奈良県飛鳥地方檜隈(ヒノクマ)の地に居住,五世紀末以降多くの百済系技術者をその配下に入れた。六世紀には書(文)・坂上・民・長など多くの枝氏に分かれ,倭漢の称は用いられなくなった。東漢直(ヤマトノアヤノアタイ)。

東漢直

やまとのあやのあたい 【東漢直】
⇒東漢氏(ヤマトノアヤウジ)

東漸

とうぜん [0] 【東漸】 (名)スル
文明や勢力が次第に東方に移り進むこと。「仏氏初て―するの時/新聞雑誌 54」

東潜夫論

とうせんぷろん 【東潜夫論】
経世書。三巻。帆足万里(ホアシバンリ)著。1844年頃成立。王室・覇府・諸侯の三編よりなり,幕藩体制に関する諸改革案を述べる。

東瀛

とうえい [0] 【東瀛】
(1)東方の海。東海。
(2)日本のこと。

東瀛詩選

とうえいしせん 【東瀛詩選】
漢詩集。四四巻。1883年成立。岸田吟香の依頼により,日本の漢詩を中国に紹介するために,清の兪樾(ユエツ)が編集。

東照大権現

とうしょうだいごんげん トウセウ― 【東照大権現】
徳川家康の神号。1617年,後水尾天皇から勅諡(チヨクシ)されたもの。

東照宮

とうしょうぐう トウセウ― 【東照宮】
徳川家康をまつった神社。初め駿河の久能山に葬られたが,1617年朝廷から東照大権現の神号を与えられ,日光山に改葬されることになり,東照宮が造営された。諸大名も領内に建立したので,全国各地に同名の神社がある。

東父

とうふ 【東父】
⇒東王父(トウオウフ)

東独

とうどく 【東独】
〔「東独逸(ヒガシドイツ)」の略〕
⇒東(ヒガシ)ドイツ

東王父

とうおうふ トウワウフ 【東王父】
中国の古伝説上の仙人。男の仙人の頭(カシラ)とされ,西王母と並び称される。東王公。東華帝君。東父。

東琴

あずまごと アヅマ― 【東琴】
「和琴(ワゴン)」に同じ。「嫗は昔―をこそは,こともなく弾き侍りしかど/源氏(手習)」

東男

あずまおのこ アヅマヲノコ 【東男】
「あずまおとこ(東男){(2)}」に同じ。

東男

あずまおとこ アヅマヲトコ [4] 【東男】
(1)江戸生まれの男。気っぷのよさや男らしさをほめていう語。
(2)東国の男。風流を解さない田舎者,荒々しい無骨者などの気持ちで使うことが多い。あずまおのこ。「荒ましき―の腰に物負へる/源氏(宿木)」

東畑

とうはた 【東畑】
姓氏の一。

東畑精一

とうはたせいいち 【東畑精一】
(1899-1983) 農業経済学者。三重県生まれ。東大教授。戦後の農政に貢献。著「日本農業の展開過程」など。

東百官

あずまひゃっかん アヅマヒヤククワン 【東百官】
(1)天正年間(1573-1592)以後,関東武士が京都の朝廷の官名をまねて通称として用いたもの。伊織(イオリ)・多門・頼母(タノモ)・左内・藤馬・数馬など。
(2)江戸時代の子供の手習い本で,百種の人名を集めたもの。

東矩

とうく [1] 【東矩】
「上矩(ジヨウク)」に同じ。
→矩

東禅寺

とうぜんじ 【東禅寺】
東京都港区高輪にある臨済宗妙心寺派の寺。山号,仏日山。1610年赤坂霊南坂に創建。36年に移転。幕末にはイギリス仮公使館が置かれた。

東禅寺事件

とうぜんじじけん 【東禅寺事件】
(1)1861年,イギリス公使オールコックの東海道旅行に憤激した水戸浪士一四人が東禅寺のイギリス公使館を襲い,公使館員を傷つけた事件。
(2)1862年,松本藩士伊藤軍兵衛が東禅寺を襲い,イギリス水兵二人を殺し自殺した事件。

東福寺

とうふくじ 【東福寺】
京都市東山区本町にある臨済宗東福寺派の大本山。山号,慧日山。1236年九条道家の創建。開山は円爾弁円(エンニベンエン)。奈良の東大寺・興福寺より一字ずつとり寺名とした。京都五山の一。九条・一条両家の廟所。国宝の無準師範画像など多くの寺宝を蔵す。

東福寺派

とうふくじは 【東福寺派】
臨済宗の一派。東福寺が本山。派祖は円爾(エンニ)弁円。

東福門院

とうふくもんいん 【東福門院】
(1607-1678) 後水尾天皇の中宮。名は和子。徳川秀忠の娘。明正天皇の母。1629年院号宣下。

東端

とうたん [0] 【東端】
東側のはし。「島の―」

東端折り

あずまばしょり アヅマ― 【東端折り】
「東絡(アズマカラ)げ」に同じ。

東籬

とうり 【東籬】
〔陶淵明の飲酒詩「採�菊東籬下�,悠然見�南山�」〕
東側のまがき。「菊を―の下に採つて/謡曲・三笑」

東経

とうけい [0] 【東経】
イギリスのグリニッジ天文台の跡地を通る本初子午線を零度として,東方へ一八〇度までの経度。
⇔西経
→経度

東経

とうけい【東経】
<60 degrees 15 minutes of> east longitude <Long.60°15′E> .

東結び

あずまむすび アヅマ― [4] 【東結び・吾妻結び】
紐(ヒモ)の結び方の一。輪を左右に出し,中を三巻きにして結ぶもの。几帳(キチヨウ)の台・守り袋・簾(スダレ)・のれんなどの紐を結ぶときに用いる。

東絡げ

あずまからげ アヅマ― [4] 【東絡げ】
着物の両脇を腰のあたりで引き上げて帯にはさみ,裾前を開くようにするもの。あずまおり。あずまばしょり。

東絵

あずまえ アヅマヱ 【東絵】
「吾妻錦絵」に同じ。

東絹

あずまぎぬ アヅマ― 【東絹】
東国で産した絹織物。「あららかなる―どもを/源氏(東屋)」

東胡

とうこ 【東胡】
中国の春秋時代頃からモンゴル高原東部に現れた狩猟牧畜民族。のち匈奴に服属。烏桓(ウガン)・鮮卑などはその後裔という。

東舞

あずままい アヅママヒ [3][0] 【東舞】
「東遊(アズマアソ)び」に同じ。

東菊

あずまぎく アヅマ― [3] 【東菊・吾妻菊】
(1)キク科の多年草。本州中部以北に自生。高さ30センチメートル,葉はへら状で茎の下部に密につく。全体に短毛がある。四,五月頃茎頂に径3センチメートルほどの頭花を一輪つける。周囲の舌状花は淡紫色,中央の管状花は黄色。[季]春。
(2)ミヤコワスレの別名。
東菊(1)[図]

東華録

とうかろく トウクワ― 【東華録】
中国,清朝の編年体の史書。四種がある。
(1)三二巻。蒋良騏(シヨウリヨウキ)の撰。国初より雍正13年(1616-1735)までの歴史。
(2)一九五巻。続録四三〇巻。王先謙の撰。国初より同治朝(1862-1874)までの歴史。十一朝東華録。
(3)六九巻。潘頤福(ハンイフク)の撰。咸豊朝(1851-1861)の歴史。東華続録。
(4)二二〇巻。朱寿朋の撰。光緒朝(1875-1908)の歴史。光緒朝東華続録。

東虫

あずまむし アヅマ― 【東虫】
シラミの異名。「旅衣きつつなれにし―/柳多留 112」

東蝦夷

あずまえびす アヅマ― [4] 【東夷・東蝦夷】
京都の人が東国地方の人々,特に武士の無骨さをあざけっていった語。東国の野人。

東行

とうこう [0] 【東行】 (名)スル
東の方へ行くこと。

東西

とうざい [1] 【東西】
■一■ (名)
(1)東と西。また,東洋と西洋,東側諸国と西側諸国,関東と関西など。
⇔南北
「川は町の中央を―に流れている」「人の気持ちは洋の―を問わない」「古今―」
(2)方角。転じて,世間の事柄。
→東西を失う
→東西を弁ぜず
(3)もと中国の俗語で,物品または金銭の称。
(4)東や西。四方。あちこち。「―に鞭をあげ,駒をはやめて行く程に/平家 9」「ただ袖をとらへて―せさせず乞ひ取りて持てこ/枕草子 82」
■二■ (感)
「東西東西」に同じ。「―!お目通に控へさせましたるは,当座の太夫元滝の白糸に御座りまする/義血侠血(鏡花)」

東西

とうざい【東西】
east and west.古今東西にわたって in all ages and countries.

東西南北

とうざいなんぼく [5] 【東西南北】
(1)東と西と南と北。四方。諸方。「道路が―に四達している」
(2)方角。方向。

東西史

やまとかわちのふびと 【東西史】
〔大和を東,河内を西と表記する〕
東の史と西の史。渡来人の阿知使主(アチノオミ)・王仁(ワニ)の子孫で,史の姓(カバネ)を賜って朝廷の記録や外交文書作成に従事した。

東西問題

とうざいもんだい [5] 【東西問題】
かつて,東側(ソ連を中心とする社会主義諸国)と西側(アメリカを中心とする資本主義諸国)との間の政治・軍事的対立を基調とする諸問題をさして言った語。
→南北問題

東西対立

とうざいたいりつ [5] 【東西対立】
自由主義諸国と共産主義諸国との対立。
→冷戦

東西屋

とうざいや [0] 【東西屋】
〔口上の初めに東西東西というところから〕
街頭や店頭で,広告の口上を述べる者。ひろめや。

東西市

とうざいいち [3] 【東西市】
平城京・平安京の東(左京)・西(右京)に設けられていた官市。市を監督するために,東西それぞれに市司(イチノツカサ)を置き,商品の品質・価格などを監視した。

東西東西

とうざいとうざい [1][1] 【東西東西】 (感)
興行物などで見物人をしずめたり,口上を述べるに先立って注意をひいたりするときに用いる言葉。東西。とざいとうざい。「―,今日ご覧にいれまするは」
〔相撲から出た語という〕

東西線

とうざいせん 【東西線】
(1)営団地下鉄の鉄道線。東京都中野・日本橋・千葉県西船橋間30.8キロメートル。
(2)神戸高速鉄道の地下鉄道線。神戸市西代・三宮間5.7キロメートルおよび高速神戸・元町間1.5キロメートル。
(3)札幌市営の地下鉄道線。札幌市琴似・新さっぽろ間17.3キロメートル。

東西遊記

とうざいゆうき 【東西遊記】
橘南谿(ナンケイ)の「東遊記」と「西遊記」の併称。

東言葉

あずまことば アヅマ― [4] 【東言葉】
東国地方のなまり。東国方言。関東方言。京言葉にくらべて下品とされた。

東訛り

あずまなまり アヅマ― 【東訛り】
東国地方のなまり。「―の関東べい/滑稽本・浮世風呂 3」

東証

とうしょう 【東証】
「東京証券取引所」の略。「―第一部」

東証株価指数

とうしょうかぶかしすう [9][8] 【東証株価指数】
東京証券取引所の上場株式の毎日の終値の時価総額を,基準日(1968年1月4日)の時価総額で除した指数。
→トピックス

東豊線

とうほうせん 【東豊線】
札幌市営の地下鉄道線。札幌市栄町・豊水すすきの間,8.1キロメートル。

東豎子

あずまわらわ アヅマワラハ 【東孺・東豎子】
内侍所(ナイシドコロ)の女官。女蔵人(ニヨクロウド)の次位。行幸の時に,馬に乗ってお供をした。同腹(ドウフク)の三つ子は天子を守るという故事から,三つ子を重用した。姫松。姫大夫(ヒメモウチギミ)。

東路

あずまじ アヅマヂ [0] 【東路】
(1)京都から東国に向かう街道。東海道・東山道をいう。
(2)東国地方。東国。「―の手児の呼坂越えがねて/万葉 3442」

東軍流

とうぐんりゅう 【東軍流】
剣術・馬術・軍学などの一派。祖は川崎鑰之助(カギノスケ)。五世の孫,川崎(東軍)二郎太夫が江戸本郷に道場を開き名声を高めた。

東辺道

とうへんどう 【東辺道】
中国,東北地方南部の旧行政区画。鴨緑江の北側,通化を中心とした地域。

東進

とうしん [0] 【東進】 (名)スル
東に向かって進むこと。
⇔西進
「台風が―する」

東遊び

あずまあそび アヅマ― [4] 【東遊び】
上代,東国の歌舞の意。東国地方の風俗歌に合わせて舞う民間舞踊であったが,平安時代に雅楽の一曲として形式が整えられた。舞人は四人または六人。歌手八人の楽で演奏する。舞に駿河舞・求子(モトメゴ)舞があり,二つを舞うと諸舞(モロマイ),後者のみを舞うと片舞という。中世には廃れたが,江戸時代に再興され,宮中の祭儀や神社の祭礼に行われている。東舞(アズママイ)。
東遊び[図]

東遊記

とうゆうき トウイウキ 【東遊記】
紀行・随筆。正編・続編各五巻。橘南谿著。前編1795年,後編97年刊。京から江戸を経て,東海・東山・北陸を旅した時の見聞を記す。

東遊運動

トンズーうんどう 【東遊運動】
⇒東遊(トウユウ)運動

東遊運動

とうゆううんどう トウイウ― 【東遊運動】
一九世紀末ベトナムに起こった近代化運動。知識人たちがフランス支配からの脱却をめざし,東方(日本)へ留学。トンズー運動。

東道

とうどう [0] 【東道】
(1)東方の道。
(2)「東道の主(シユ)」の略。

東道の主

とうどうのしゅ 【東道の主】
〔「左氏伝(僖公三十年)」による。春秋時代,鄭の燭之武が秦の君に,鄭を滅ぼさずに,東方へ行く時にもてなす主人とした方が秦にとって得策だと説いた故事から〕
主人となって客の世話をし,案内をする者。東道の主人。東道。

東遷

とうせん [0] 【東遷】 (名)スル
東の方へ移ること。

東邦大学

とうほうだいがく トウハウ― 【東邦大学】
私立大学の一。1925年(大正14)創立の帝国女子医専を前身として,49年(昭和24)新制大学として発足。本部は東京都大田区。

東邦音楽大学

とうほうおんがくだいがく トウハウ― 【東邦音楽大学】
私立大学の一。1938年(昭和13)創立の東邦音楽学校を源とし,65年設立。本部は川越市。

東郊

とうこう [0] 【東郊】
都市の東方の郊外。

東部

とうぶ【東部】
the eastern part;the East (米国の).

東部

とうぶ [1] 【東部】
ある地域の東方の部分。
⇔西部

東部

とうぶ 【東部】
長野県東部,小県(チイサガタ)郡の町。北国街道の旧海野(ウンノ)宿がある。江戸期の力士雷電の生地。

東部戦線

とうぶせんせん 【東部戦線】
第一次世界大戦時,ドイツとオーストリアとロシアとが戦った戦線。

東郷

とうごう トウガウ 【東郷】
姓氏の一。

東郷

とうごう トウガウ 【東郷】
(1)愛知県中部,愛知郡の町。名古屋市のベッド-タウンとして急速に都市化。
(2)鳥取県中部,東伯郡の町。東郷池,東郷温泉がある。二十世紀梨の産地。
(3)宮崎県北部,東臼杵郡の町。農林業が主体。若山牧水の生地。
(4)鹿児島県北西部,薩摩郡の町。川内川に沿う。米作・ミカン栽培が盛ん。

東郷平八郎

とうごうへいはちろう トウガウヘイハチラウ 【東郷平八郎】
(1847-1934) 海軍軍人。大将・元帥。薩摩の人。日露戦争の際,連合艦隊司令長官として日本海海戦を指揮,バルチック艦隊を破った。ロンドン軍縮条約では締結に強硬に反対。

東郷温泉

とうごうおんせん トウガウヲン― 【東郷温泉】
鳥取県中部,東郷池南岸にある食塩泉。七月二〇日に水郷祭が開かれる。

東郷神社

とうごうじんじゃ トウガウ― 【東郷神社】
東京都渋谷区原宿にある神社。祭神,東郷平八郎。1940年(昭和15)創建。

東郷茂徳

とうごうしげのり トウガウ― 【東郷茂徳】
(1882-1950) 外交官。鹿児島県生まれ。東大卒。東条内閣の外相として日米交渉に,鈴木内閣の外相兼大東亜相として終戦工作にあたった。A 級戦犯として禁錮20年の刑を受け,獄中で病没。

東郷青児

とうごうせいじ トウガウ― 【東郷青児】
(1897-1978) 洋画家。本名鉄春。鹿児島県生まれ。二科会会長。幻想的・装飾的女性像を描いた。作「パラソルさせる女」など。

東都

とうと [1] 【東都】
東方にある都。特に京都に対して,江戸または東京をいう。「―大学野球」

東野州

とうやしゅう 【東野州】
⇒東常縁(トウツネヨリ)

東金

とうがね 【東金】
千葉県中部の市。野菜・植木を栽培。八鶴湖は桜の名所。

東金線

とうがねせん 【東金線】
JR 東日本の鉄道線。千葉県大網・東金・成東間,13.8キロメートル。外房線と総武本線を結び,九十九里平野を走る。

東錦絵

あずまにしきえ アヅマ―ヱ [6] 【吾妻錦絵・東錦絵】
彩色木版刷りの浮世絵。明和(1764-1772)の頃,鈴木春信(ハルノブ)が始めたもの。錦絵。あずまえ。

東鑑

あずまかがみ アヅマ― 【吾妻鏡・東鑑】
鎌倉幕府の事績を記した編年体の史書。五二巻。鎌倉幕府の編纂になるといわれる。1180年(治承4)から1266年(文永3)までを収める。幕府の公用記録のほかに,「明月記」などの公家日記や古文書類を引用史料として編まれ,変体漢文で記されている。わが国最初の武家記録。

東鑑体

あずまかがみたい アヅマ― [0] 【東鑑体】
⇒記録体(キロクタイ)

東関

とうかん [0] 【東関】
(1)東方の関所。特に京都の東にあった逢坂の関のこと。「昨日は―の麓にくつばみをならべて十万余騎/平家 7」
(2)関東のこと。「―紀行」

東関東自動車道

ひがしかんとうじどうしゃどう 【東関東自動車道】
千葉県市川市と茨城県潮来(イタコ)町とを結ぶ高速道路。延長74.5キロメートル。1987年(昭和62)全線開通。成田からは新空港自動車道(3.9キロメートル)が分岐。

東関紀行

とうかんきこう トウクワンキカウ 【東関紀行】
紀行。一巻。作者未詳。1242年以後成立。京都から鎌倉に下り,二か月の滞在ののち,京へ出立するまでの見聞を和漢混淆文で綴る。

東闈

とうい [1] 【東闈】
東宮御所の門。転じて,皇太子。

東障子

あずましょうじ アヅマシヤウ― [4] 【東障子】
紙の代わりにガラスを用いた明かり障子。

東雅

とうが 【東雅】
語源研究書。新井白石著。1717年成立。二〇巻。中国の「爾雅(ジガ)」にならい,国語の名詞を一五の部門に分け,古文献に拠って語源を考究したもの。

東雲

とううん [0] 【東雲】
(1)東方の雲。
(2)あけがた。しののめ。

東雲

しののめ [0] 【東雲】
東の空がわずかに明るくなる頃。夜明け方。あけぼの。「―の別れを惜しみ我ぞまづ鳥よりさきになきはじめつる/古今(恋三)」
〔古代,住居の明かり取りの部分に篠竹を編んでいたが,その篠竹の目が明るくなる意から,という〕

東雲の

しののめの 【東雲の】 (枕詞)
「明(ア)く」「ほがら」にかかる。「―明くれば君は忘れけむ/兼輔集」「―ほがらほがらと明けゆけば/古今(恋三)」

東雲新聞

しののめしんぶん 【東雲新聞】
1888(明治21)〜91年に,大阪で発行された自由民権派の新聞。主筆中江兆民。条約改正問題や被差別部落の解放に論陣を張った。

東雲節

しののめぶし 【東雲節】
1900年(明治33)頃から流行したはやり唄。源流は演歌師の鉄石・不知山人の「ストライキ節」。名古屋の娼妓(シヨウギ)東雲が米人宣教師の助力で退楼した事件によるという。

東面

とうめん [0] 【東面】 (名)スル
東に面すること。東方に向くこと。また,東に面した方。ひがしおもて。

東面

ひんがしおもて 【東面】
東側。東の方。また,東側の部屋。「―の格子一間あげて/宇津保(俊蔭)」

東面

ひがしおもて [4] 【東面】
東方に向かった方。東向き。ひんがしおもて。

東風

あゆ 【東風】
東の風。あゆのかぜ。あい。「―をいたみ奈呉(ナゴ)の浦廻(ウラミ)に寄する波/万葉 4093」

東風

とうふう [0] 【東風】
(1)東から吹く風。こち。
⇔西風
(2)春風。

東風

ひがしかぜ [0][3] 【東風】
東の方から吹く風。ひがし。こち。
⇔西風

東風

こちかぜ 【東風】
「こち(東風)」に同じ。

東風

こち [1] 【東風】
春,東から吹く風。ひがしかぜ。こちかぜ。[季]春。「―吹かばにほひおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな/拾遺(雑春)」

東風平

こちんだ 【東風平】
沖縄県島尻(シマジリ)郡の町。沖縄本島南部にあり糸満市に接する。

東首

とうしゅ [1] 【東首】
東に頭を向けて寝ること。東枕(ヒガシマクラ)。「孔子も―し給へり/徒然 133」

東高西低型

とうこうせいていがた トウカウセイテイ― [0] 【東高西低型】
日本付近の気圧配置型の一。気圧が,東方洋上で高く,西方で低くなっていること。夏に多い。
⇔西高東低型

東魏

とうぎ 【東魏】
中国,北朝の王朝(534-550)。北魏の分裂によりできた王朝で,高歓が実権を握り,その死後,子の高洋が北斉を建てるに及んで滅びた。

東麓

とうろく [0] 【東麓】
山の東側のふもと。

杲宝

ごうほう ガウホウ 【杲宝】
(1306-1362) 南北朝時代の真言宗の僧。頼宝に師事し,頼宝,弟子の賢宝とともに東寺の三宝といわれた。東寺観智院を建立。著「大日経疏演奥鈔」など。

杲杲

こうこう カウカウ [0] 【杲杲】 (形動タリ)
日光が明るく照るさま。「朝日―とさし上りて/自然と人生(蘆花)」

よう エウ [1] 【杳】 (ト|タル)[文]形動タリ
暗くてはっきりしないさま。はるかなさま。はっきりわからないさま。「―として行方が知れない」「其二箇月が過去つた十月にも筆をとらず,…つい紙上へは―たる有様で暮して仕舞つた/彼岸過迄(漱石)」

杳として

ようとして エウ― 【杳として】 (連語)
⇒よう(杳)

杳として行方が知れない

ようとして【杳として行方が知れない】
Nothing (whatever) has been heard[is known]of him.

杳乎

ようこ エウ― [1] 【杳乎】 (形動タリ)
深く広いさま。はるかなさま。

杳杳

ようよう エウエウ [0] 【杳杳】 (ト|タル)[文]形動タリ
ほのかなさま。くらいさま。また,はるかなさま。「神武寺の鐘声―として夕を告ぐれば/自然と人生(蘆花)」

杳渺

ようびょう エウベウ [0] 【杳渺】 (ト|タル)[文]形動タリ
遠くはるかで,かすかなさま。「―として無限に連なる海の行方/青春(風葉)」

杳然

ようぜん エウ― [0] 【杳然】 (ト|タル)[文]形動タリ
はるかに遠いさま。「舟は―として何処(イズク)ともなく去る/薤露行(漱石)」

杳窕

ようちょう エウテウ [0] 【杳窕】 (ト|タル)[文]形動タリ
はるかに遠いさま。「心は―の境に誘はれて/虞美人草(漱石)」

杳茫

ようぼう エウバウ [0] 【杳茫】 (ト|タル)[文]形動タリ
はるかなさま。遠いさま。「舟のゆくては―たる蒼海にして/即興詩人(鴎外)」

こすき [0] 【木鋤・杴】
(1)全体が木製のすき。
(2)雪かきに用いる木製のすき。

き [1] 【杵】
きね。「此粉舂(ツキ)の女共,…―と云ふ物を提(ヒサゲ)て/今昔 26」

しょ [1] 【杵】
「金剛(コンゴウ)杵」に同じ。

きね【杵】
a pestle;→英和
a pounder.

きね [1] 【杵】
(1)臼(ウス)に穀物を入れて搗(ツ)く木製の道具。脱穀・精白・餅つきなどに用いる。打ち杵・手杵(中細杵)などがある。
(2)家紋の一。{(1)}をかたどったもの。
杵(1)[図]

杵唄

きねうた [2] 【杵唄】
米などを杵で搗(ツ)くときにうたう唄。

杵屋

きねや 【杵屋】
長唄三味線方の家名。元禄年間(1688-1704),初世杵屋勘五郎に始まり現代に及ぶ。六左衛門の植木店(ウエキダナ)派を宗家として,佐吉家・六三郎家・正次郎家・弥十郎家・弥三郎家などの分派がある。

杵屋佐吉

きねやさきち 【杵屋佐吉】
(四世)(1884-1945) 長唄三味線方。東京生まれ。立三味線として劇場音楽に活躍し,またお座敷長唄の普及に尽力。豪弦という大型三味線や電気三味線(咸弦)などを作る。

杵屋六三郎

きねやろくさぶろう 【杵屋六三郎】
(四世)(1779-1855) 長唄三味線方。長唄中興の祖。晩年は六翁と改名。七世団十郎に厚遇され,「勧進帳」「晒女(サラシメ)」「吾妻(アズマ)八景」「老松」「松の緑」などを作曲。

杵屋六左衛門

きねやろくざえもん 【杵屋六左衛門】
長唄三味線方・唄方。杵屋宗家。
(1)(別家九世)(?-1819) 八世六左衛門の養子で別家を興す。「越後獅子」「相模蜑(サガミアマ)」「浜松風」などを作曲。
(2)(別家一〇世)(1800-1859) 本家一〇世の死後名目を預かり本家・別家は解消。長唄中興の祖。「石橋(シヤツキヨウ)」「鶴亀」「供奴」「賤機帯(シズハタオビ)」などを作曲。
(3)(一二世)(1839-1912) 歌舞伎座創立とともに囃子頭となり植木店(ウエキダナ)派全盛を築いた。

杵屋勘五郎

きねやかんごろう 【杵屋勘五郎】
長唄三味線方。
(1)(三世)(1815頃-1877) 前名,杵屋六左衛門(一一世)。通称,根岸の勘五郎。「紀州道成寺」「四季の山姥(ヤマンバ)」「橋弁慶」「綱館」などを作曲。
(2)(五世)(1875-1917) 一二世杵屋六左衛門の次男。「新曲浦島」「多摩川」「島の千歳(センザイ)」などを作曲。

杵屋栄蔵

きねやえいぞう 【杵屋栄蔵】
(三世)(1890-1967) 長唄三味線方。東京生まれ。芸風は豪快。日本邦楽学校を創設。「お七吉三」「雪女郎」などを作曲。

杵束

きねづか [2] 【杵束】
〔杵の形に作ることが多いことから〕
真束(シンヅカ)の異名。

杵柄

きねづか [0][2] 【杵柄】
杵の柄(エ)。「昔取った―(=カツテノ腕前ガ今デモ衰エテイナイ)」

杵築

きつき 【杵築】
大分県国東(クニサキ)半島南部の市。旧城下町。青莚(アオムシロ)(豊後表(ブンゴオモテ))を特産としたが,近年は柑橘(カンキツ)類の栽培が盛ん。

杵築

きづき 【杵築】
島根県簸川(ヒカワ)郡大社町辺りの古地名。出雲大社(杵築宮)所在の地。

さらい サラヒ [0] 【杷・杈・欋】
木または竹製の農具。柄が長く,先に歯のついた熊手(クマデ)のような形のもの。木製のものは土をかきならすのに用い,竹製のものはごみ・落ち葉などをかき集めるのに用いる。さらえ。[和名抄]

さらえ サラヘ [0] 【杷・杈・欋】
「さらい(杷)」に同じ。

杻械

ちゅうかい チウ― [0] 【杻械】
手かせと足かせ。転じて,自由を奪われること。

ひ [1] 【杼・梭】
織機の部品の一。緯(ヨコ)糸を通す用具。かい。シャトル。
杼[図]

杼口

ひぐち [0] 【杼口】
経(タテ)糸と緯(ヨコ)糸を交差させるために,経糸を上下に分けて開けた,緯糸の通り口。

杼投げ

ひなげ [1][0] 【杼投げ】
織機で,杼を左右に走らせてよこ糸をたて糸の間に入れる操作。

まつ [1] 【松】
(1)マツ科の針葉樹。特に,アカマツ・クロマツ・ゴヨウマツ・ハイマツなどマツ属の植物をさす。ハイマツなどを除き,多くは高木となる。雌雄同株。葉は針形で二本・三本または五本束生。球果は「松かさ」と呼ばれる。建材・器具材・パルプ,薪炭,盆栽・庭木など用途は広い。古来,日本では,神のよる神聖な木,節操・長寿を象徴する木と尊ばれ,門松の風習があり,また松竹梅の筆頭とされる。
→松の花
(2)門松。また,門松を飾っておく期間。「―の内」「―が取れる」
(3)家紋の一。松の幹・枝・葉・実を図案化したもの。
(4)たいまつ。「御さきの―ほのかにて/源氏(夕顔)」
(5)遊女の階級で「松の位(クライ)」,すなわち太夫(タユウ)。「抱(カカ)への―あり/浄瑠璃・寿の門松」
(6)〔女房詞〕
マツタケ。[御湯殿上(文明九)]

まつ【松】
a pine (tree).→英和

松が枝

まつがえ [3] 【松が枝】
松の枝。

松が根

まつがね 【松が根】
松の根。「―を枕き寝(ヌ)れど家し偲はゆ/万葉 66」

松が根の

まつがねの 【松が根の】 (枕詞)
(1)同音の繰り返しで「待つ」にかかる。「―待つこと遠み/万葉 3258」
(2)根が長く延びることから,「絶ゆることなく」にかかる。「―絶ゆることなく/万葉 4266」

松が浦島

まつがうらしま 【松が浦島】
⇒まつしま(松島)

松の位

まつのくらい 【松の位】
〔秦の始皇帝が雨宿りした松に大夫(タイフ)の位を授けたという故事から〕
(1)大夫の異名。
(2)遊女の最上位である太夫(タユウ)職の異名。「難波の夕霧は此の職の極官―なれども/浮世草子・禁短気」

松の内

まつのうち【松の内】
the New Year Week.

松の内

まつのうち [3] 【松の内】
正月の松飾りのある間。元旦から七日,あるいは一五日まで。[季]新年。《はらからの訪ひつ訪はれつ―/星野立子》

松の緑

まつのみどり [1][1] 【松の緑】
松の新芽。若緑。[季]春。

松の緑

まつのみどり 【松の緑】
(1)長唄の一。杵屋六翁(四世六三郎)作曲。詞は加藤千蔭の和歌に文句を継いだもの。安政(1854-1860)頃,六翁の娘せいが杵屋六を名乗った披露の折の祝儀曲。禿(カムロ)が松の太夫に昇ることになぞらえ発展栄華を祝ったもの。
(2)うた沢の一。仮名垣魯文作詞,哥沢土佐太夫作曲。芝派のみにある祝儀曲。松寿千年。

松の花

まつのはな [1] 【松の花】
松の木の花。新しい枝の頂部に二〜三個の雌花が,その下方に多くの雄花がついて花粉を散らす。[季]春。

松の落葉

まつのおちば 【松の落葉】
(1)「落葉集(オチバシユウ)」の別名。
(2)随筆。四巻。藤井高尚著。1830年頃刊。神道・国史・国文に関する考証的記事を載せる。

松の葉

まつのは 【松の葉】
歌謡集。五巻。秀松軒編。1703年刊。組歌・長歌・端歌・吾妻浄瑠璃・投節など上方の三味線歌謡の歌詞を分類・集大成したもの。

松の葉

まつのは [1] 【松の葉】
(1)松の木の葉。まつば。
(2)寸志の意で,贈り物の包み紙の上に書く語。松の葉に包むほどわずかである意を表す。「ほんの手土産,―ぢやと思うて下され/歌舞伎・助六」

松の葉の

まつのはの 【松の葉の】 (枕詞)
常緑なので「いつとも分かぬ」「散りうせず」「久し」などに,また紅葉しないので「つれなし」にかかる。「―いつとも分かぬ恋もするかな/古今(恋一)」「―つれなき山も暮るる年かな/続後撰(冬)」

松の蘿

まつのこけ 【松の蘿】
サルオガセの古名。[和名抄]

松の言の葉

まつのことのは 【松の言の葉】
〔古今集の仮名序に「松の葉の散りうせずして…」とあることから〕
和歌の異名。

松の間

まつのま [1] 【松の間】
江戸城本丸の大廊下に次ぐ大名詰め所。衝立(ツイタテ)に松が描かれており,島津・伊達(ダテ)・細川など外様大名が詰めた。

松の雪

まつのゆき [1] 【松の雪】
(1)松の枝葉に降り積もっている雪。
(2)「柳{(3)}」に同じ。

松の齢

まつのよわい 【松の齢】
松の生き延びる年数。転じて,長寿のこと。「二葉より―を思ふには/続古今(賀)」

松ヶ岡

まつがおか マツガヲカ 【松ヶ岡】
東慶寺(トウケイジ)の別称。

松ヶ崎

まつがさき 【松ヶ崎】
京都市左京区の地名。下鴨の北,高野川の西。((歌枕))「千歳ふる―にはむれゐつつたづさへあそぶ心あるらし/拾遺(神楽)」

松下

まつした 【松下】
姓氏の一。

松下ろし

まつおろし [3] 【松下ろし】
「松納め」に同じ。

松下大三郎

まつしただいざぶろう 【松下大三郎】
(1878-1935) 国語学者。静岡県生まれ。国学院大教授。文法研究に独特の理論大系を確立。編著「改撰標準日本文法」「標準日本口語法」「国歌大観」など。

松下幸之助

まつしたこうのすけ 【松下幸之助】
(1894-1989) 実業家。和歌山県生まれ。九歳で大阪に出て丁稚奉公を始める。改良ソケット・自転車用電池ランプで事業の基礎を固め,松下電器産業を一代で築く。

松下村塾

しょうかそんじゅく 【松下村塾】
江戸末期,長州萩にあった私塾。吉田松陰が叔父より引き継ぎ,久坂玄瑞・高杉晋作・伊藤博文など尊王攘夷(ジヨウイ)運動の志士を出した。

松下禅尼

まつしたぜんに 【松下禅尼】
北条時氏の妻。経時・時頼・為時の母。「徒然草」に見える,時頼に質素・倹約を説いた障子切り張りの逸話は有名。生没年未詳。

松下見林

まつしたけんりん 【松下見林】
(1637-1703) 江戸中期の儒医・国学者。大坂の人。号は西峯山人。見林は通称。京都で医学や経書を教授,史伝を研究し「三代実録」を校訂出版。著「異称日本伝」など。

松並木

まつなみき【松並木】
a pine avenue.

松之山

まつのやま 【松之山】
新潟県南部,東頸城(ヒガシクビキ)郡の町。豪雪地帯。松之山温泉がある。

松井

まつい マツヰ 【松井】
姓氏の一。

松井源水

まついげんすい マツヰ― 【松井源水】
〔名は「玄水」とも〕
曲独楽(キヨクゴマ)師。代々浅草奥山に住み,歯磨き粉・歯薬を売る人寄せに曲独楽・居合などを見せた。昭和までに一七代を数える。もとは富山の反魂丹(ハンゴンタン)売りで,延宝・天和(1673-1684)頃,四代目が江戸に出て,一三代目からは寄席芸人となった。

松井田

まついだ マツヰダ 【松井田】
群馬県西部の町。碓氷峠の東麓にある中山道の旧宿場町。妙義山の登山口。

松井直吉

まついなおきち マツヰナホキチ 【松井直吉】
(1857-1911) 応用化学者・農芸化学者。美濃大垣生まれ。帝国大学農科大学教授・文部省専門学務局長として初期の化学教育にたずさわった。

松井石根

まついいわね マツヰイハネ 【松井石根】
(1878-1948) 軍人。陸軍大将。愛知県生まれ。1937年(昭和12)中支方面軍司令官。戦後,南京虐殺事件の責任者として,A 級戦犯となり絞首刑。

松井簡治

まついかんじ マツヰカンヂ 【松井簡治】
(1863-1945) 国語学者。千葉県生まれ。本姓は宮内。帝国大学文科大学卒。東京文理大教授。上田万年との共著「大日本国語辞典」がある。

松井須磨子

まついすまこ マツヰ― 【松井須磨子】
(1886-1919) 新劇俳優。長野県生まれ。本名,小林正子。文芸協会演劇研究所公演の「人形の家」でノラを演じ一躍劇壇に認められた。のち島村抱月の芸術座に参加,数々の公演で主演,特に「復活」のカチューシャ役で人気を博した。抱月病死の二か月後,あとを追って自殺。

松亭金水

しょうていきんすい 【松亭金水】
(1797-1862) 江戸後期の戯作者。江戸の人。人情本を手がけ,天保の改革で筆禍をうける。著「閑情末摘花」「恋の花染」など。

松代

まつしろ 【松代】
長野市南部の地名。近世,真田氏の城下町。第二次大戦中に建設された大本営の地下壕がある。

松代焼

まつしろやき [0] 【松代焼】
松代で産した陶器。1816年松代藩の殖産政策により開窯。日用雑器を主とした。

松代群発地震

まつしろぐんぱつじしん 【松代群発地震】
1965年(昭和40)から70年にかけて,松代を中心に発生した群発地震。狭い地域内で頻発する地震として注目され,この地震を契機に地震予知の研究が大いに前進した。

松任

まっとう マツタフ 【松任】
石川県中部,金沢平野の中央部にある市。早場米地帯であるが,住宅地・工業地化が進む。俳人,加賀千代の生地。

松伏

まつぶし 【松伏】
埼玉県東部,北葛飾郡の町。江戸川と古利根川にはさまれた低地帯に位置。

松倉

まつくら 【松倉】
姓氏の一。

松倉重政

まつくらしげまさ 【松倉重政】
(?-1631) 江戸初期の大名。大坂の陣後,肥前島原四万石領主。農民に重税を課し,キリシタンを弾圧,島原の乱を誘発。

松前

まさき 【松前】
愛媛県中西部,伊予郡の町。松山市の南に接し,伊予灘に面する。

松前

まつまえ マツマヘ 【松前】
北海道渡島(オシマ)半島南端にある町。一五世紀半ばに武田信広がこの地を平定,五代慶広が福山城を築き,松前氏を称して城下町とした。江戸時代,蝦夷(エゾ)地経営の中心地。

松前半島

まつまえはんとう マツマヘ―タウ 【松前半島】
北海道南西部,渡島(オシマ)半島南西部,津軽海峡に突出する半島。大千軒岳・前千軒岳があり,南端は白神岬。青函トンネルの北海道側入り口。

松前奉行

まつまえぶぎょう マツマヘ―ギヤウ [5] 【松前奉行】
江戸幕府の遠国(オンゴク)奉行の一。老中支配。蝦夷(エゾ)地の行政・海防・開拓などを扱った。1802年蝦夷奉行として箱館に創置,07年松前奉行と改められ,役所も松前に移った。21年松前藩の復封にあたって廃止。
→箱館奉行

松前漬

まつまえづけ マツマヘ― [0] 【松前漬(け)】
細切りのするめ・昆布・人参などに数の子を加えて調味し,漬け込んだ食品。

松前漬け

まつまえづけ マツマヘ― [0] 【松前漬(け)】
細切りのするめ・昆布・人参などに数の子を加えて調味し,漬け込んだ食品。

松原

まつばら【松原】
a pine grove.

松原

まつばら 【松原】
大阪府中南部の市。大和川を隔てて北の大阪市に接する。住宅地・工場地化が進む。印材を特産。

松原

まつばら [2] 【松原】
松がたくさん生えている所。

松反り

まつがえり 【松反り】 (枕詞)
「しひ」にかかる。語義・かかり方未詳。「―しひてあれやは三栗の/万葉 1783」

松右衛門

まつえもん マツヱモン 【松右衛門】
江戸の新橋から品川までの一帯を持ち場とした非人頭の通称。
〔吉原の遊女との心中に失敗した丹羽屋八郎兵衛が,車善七に引き渡されて松右衛門と改名し江戸南方の非人頭になったことから〕

松右衛門帆

まつえもんぼ マツヱモン― 【松右衛門帆】
1785年,播州高砂の船頭工楽(クラク)松右衛門が創製した帆布地の名称。太い木綿糸で織り上げた広幅の丈夫な帆布。それまで使われていた刺帆(サシホ)に対して織帆(オリホ)とも呼ばれた。

松喬

しょうきょう シヨウケウ 【松喬】
中国の伝説上の二人の仙人,赤松子と王子喬のこと。また,隠士や長寿を保つことのたとえ。

松喰虫

まつくいむし マツクヒ― [3] 【松食虫・松喰虫】
松を食害する昆虫の総称。幹・枝を食害するキクイムシ類・カミキリムシ類・ゾウムシ類や,葉を食害するガ類・ハエの幼虫など。特に,マツノマダラカミキリは食害するとともにマツノザイセンチュウを媒介し,松を急速に枯死させる。

松囃子

まつばやし [3] 【松囃子・松拍子】
(1)中世,正月に行われた囃子物。町村で組を作って趣向をこらし,権門勢家を訪れて祝言を述べたもの。のち,猿楽の太夫が将軍家などで勤めた。現在,民俗芸能として熊本県菊池市・福岡市などに残る。飾り囃子。
(2)江戸時代,正月に行われた謡初め。将軍家や公家では三日に各座の能楽太夫を招いて行い,一般では三日から一五日の間に行なった。

松園

しょうえん シヨウヱン 【松園】
⇒上村(ウエムラ)松園

松坂

まつざか 【松坂】
新潟県新発田(シバタ)の民謡で,祝い唄。曲名は唄い出しの文句からとったもの。「越後松坂」など。

松坂木綿

まつさかもめん [5] 【松坂木綿】
松阪地方から産する綿織物。天正・文禄年間(1573-1596)に織りはじめられ,特に縞木綿で知られる。松坂縞。松坂。

松坂踊り

まつさかおどり 【松坂踊り】
盆踊りの一。伊勢の古市で享保(1716-1736)頃から行われた伊勢節(松坂節)の盆踊りが,伊勢参宮の流行で各地に普及したもの。

松塊

まつほど 【松塊】
ブクリョウの古名。[本草和名]

松子

しょうし [1] 【松子】
松の球果(キユウカ)。まつかさ。

松尾

まつお マツヲ 【松尾】
姓氏の一。

松尾大社

まつのおたいしゃ マツノヲ― 【松尾大社】
京都市西京区嵐山宮町にある神社。祭神は大山咋命(オオヤマクイノミコト)と市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)。もと松尾山にまつられていたという。平安京の守護神,寿福・酒徳の神として信仰されてきた。旧称,松尾神社。

松尾寺

まつのおでら マツノヲ― 【松尾寺】
大阪府和泉市松尾寺町にある天台宗の寺。山号,阿弥陀山。役小角(エンノオヅノ)の創建と伝える。源義経が一ノ谷の戦いでの死者をまつって首堂を建立。織田信長が焼き打ちしたが,豊臣秀吉が再興。松尾観音。

松尾山

まつのおやま マツノヲ― 【松尾山】
京都市西京区嵐山宮町の松尾大社の裏山。((歌枕))「ちはやぶる―の影みれば今日ぞ千歳のはじめなりける/後拾遺(雑六)」

松尾流

まつおりゅう マツヲリウ 【松尾流】
茶道流派の一。表千家の茶匠松尾宗二(ソウニ)(1677-1752)を流祖とする。1749年,二代松尾宗五以来,代々尾張徳川家の茶頭方。明治以後は名古屋で継承されている。

松尾芭蕉

まつおばしょう マツヲバセウ 【松尾芭蕉】
(1644-1694) 江戸前期の俳人。伊賀上野の生まれ。名を宗房。別号,桃青・泊船堂・風羅坊など。仮名書き署名は「はせを」。藤堂藩伊賀付侍大将家の嫡子藤堂良忠(俳号蝉吟)の近習となり,その感化で俳諧を学ぶ。良忠の病没後,京都で北村季吟に師事。のち江戸に下り,俳壇内に地盤を形成,深川の芭蕉庵に移った頃から独自の蕉風を開拓した。「おくのほそ道」の旅の体験から,不易(フエキ)流行の理念を確立し,以後その実践を「細み」に求め,晩年には俳諧本来の庶民性に立ち戻った「軽み」の俳風に達した。俳諧を文芸として高めた功は大きい。後世,代表作を「俳諧七部集」に収める。主な紀行・日記に「野ざらし紀行」「笈(オイ)の小文」「更科紀行」「おくのほそ道」「幻住庵記」「嵯峨日記」などがある。

松尾鉱山

まつおこうざん マツヲクワウザン 【松尾鉱山】
岩手県北西部,松尾村にあった硫化鉱鉱山。1969年(昭和44)閉山。

松居

まつい マツヰ 【松居】
姓氏の一。

松居松翁

まついしょうおう マツヰシヨウヲウ 【松居松翁】
(1870-1933) 劇作家。宮城県生まれ。本名,真玄。別号,松葉。坪内逍遥に師事。二世市川左団次の革新興行を推進,劇界に新風を送る。作品「坂崎出羽守」「政子と頼朝」「文覚」など。

松屋筆記

まつのやひっき 【松屋筆記】
〔「まつやひっき」とも〕
随筆。一二〇巻。高田与清(タカダトモキヨ)著。1908年(明治41)刊。1818年頃から45年のおよそ30年間に読んだ書物から,興味をひいた語句を選び,論評などを付す。

松山

まつやま 【松山】
愛媛県中部の市。県庁所在地。瀬戸内海の伊予灘(イヨナダ)に臨み,商工業が発達。近世,久松氏一五万石の城下町。松山城・道後温泉がある。伊予絣(ガスリ)を特産。

松山城

まつやまじょう 【松山城】
(1)松山市にある城。1602年加藤嘉明(ヨシアキ)が起工。蒲生氏が継ぎ,さらに久松氏によって45年完成。1854年に築かれた天守などが現存。
(2)岡山県高梁(タカハシ)市にある山城。江戸時代には池田氏・水谷氏・板倉氏などがはいる。天和年間(1681-1684)水谷氏が築いた天守が現存。

松山大学

まつやまだいがく 【松山大学】
私立大学の一。1923年(大正12)設立の松山高等商業学校を源とし,49年(昭和24)新制の松山商科大学として設立。89年(平成1)現名に改称。本部は松山市。

松山東雲女子大学

まつやましののめじょしだいがく 【松山東雲女子大学】
私立大学の一。1991年(平成3)設立。本部は松山市。

松山絣

まつやまがすり [5] 【松山絣】
⇒伊予絣(イヨガスリ)

松山鏡

まつやまかがみ 【松山鏡】
能の一。五番目物。早く母を失った娘が,その形見の鏡に映る自分の姿を母だと思って懐かしんでいると,やがて母の霊が現れ,娘の孝養の功力(クリキ)によって成仏する。

松岡

まつおか マツヲカ 【松岡】
姓氏の一。

松岡恕庵

まつおかじょあん マツヲカ― 【松岡恕庵】
(1668-1746) 江戸中期の本草学者。京都の人。名は玄達。号,怡顔(イガン)斎。恕庵は通称。著「千金方薬註」「用薬須知」など。

松岡映丘

まつおかえいきゅう マツヲカエイキウ 【松岡映丘】
(1881-1938) 日本画家。兵庫県生まれ。本名,輝夫。東京美術学校卒。新興大和絵会・国画院結成など大和絵復興に尽力。歴史画にすぐれる。柳田国男の弟。

松岡洋右

まつおかようすけ マツヲカヤウスケ 【松岡洋右】
(1880-1946) 政治家。山口県生まれ。オレゴン大卒。外交官を経て代議士。1933年(昭和8)国際連盟首席全権として,連盟脱退を宣言。満鉄総裁を経て,近衛内閣の外相として日独伊三国同盟,日ソ中立条約を締結。戦後 A 級戦犯として裁判中病死。

松岡駒吉

まつおかこまきち マツヲカ― 【松岡駒吉】
(1888-1958) 労働運動家・政治家。鳥取県生まれ。日本労働総同盟主事,社会民衆党・社会大衆党の中央委員を歴任。戦後は総同盟再建に尽力。衆議院議長。

松岳

しょうがく 【松岳】
朝鮮の都市,開城の古名。

松島

まつしま 【松島】
(1)宮城県中部,松島丘陵の東部が沈降して形成された松島湾一帯の景勝地。日本三景の一。大高森からの壮観,富山からの麗観,扇谷からの幽観,多聞山からの偉観を松島四大観という。塩竈神社・瑞巌(ズイガン)寺・五大堂・観瀾亭などがある。まつがうらしま。((歌枕))「―や雄島の磯にあさりせしあまの袖こそかくはぬれしか/後拾遺(恋四)」
(2)熊本県西部,天草郡の町。天草諸島の上島北東部にあり,北部は天草松島と呼ばれる多島海。天草五橋の終点。

松島屋

まつしまや 【松島屋】
歌舞伎俳優片岡仁左衛門およびその一門の屋号。

松島明神

まつしまみょうじん 【松島明神】
宮城県松島町にある紫神社の別名。松島の地主神。祭神は天御中主神。紫明神。

松島遊廓疑獄

まつしまゆうかくぎごく 【松島遊廓疑獄】
1926年(大正15)に問題化した大阪の松島遊廓の移転をめぐる汚職事件。土地会社が移転に伴う地価騰貴を見込み,立憲政友会幹事長岩崎勲らに協力を依頼したのが発覚。

松崎

まつざき 【松崎】
静岡県東部,加茂郡の町。伊豆半島南部西岸にあり,海岸は景勝地。那賀川河口に松崎港があり,カツオ・マグロ遠洋漁業の根拠地。ナマコ壁で知られる。

松崎

まつざき 【松崎】
姓氏の一。

松崎慊堂

まつざきこうどう 【松崎慊堂】
(1771-1844) 江戸後期の儒者。肥後の人。名は復,字(アザナ)は明復。林述斎に入門,のち掛川藩儒。漢・唐の注疏の考証研究に専念し,「縮刻唐石経」を完成。蛮社の獄に際しては門人渡辺崋山の赦免に奔走。晩年の日記「慊堂日暦」がある。

松崎観海

まつざきかんかい 【松崎観海】
(1725-1775) 江戸中期の儒者・漢詩人。丹波篠山藩士。名は惟時,字(アザナ)は君修。太宰春台に儒学を,高野蘭亭に詩を学んで,徂徠学派として重きをなした。著「観海先生詩集」

松川事件

まつかわじけん マツカハ― 【松川事件】
1949年(昭和24)8月17日,東北本線松川・金谷川駅間で列車が転覆した事件。乗務員三名が死亡。当局は国鉄と東芝松川工場の労組員・共産党員の共同謀議によるものとして,二〇名を起訴。一審では死刑を含む全員有罪(二審では三名を無罪)の判決が下されたが,被告らのアリバイを証明する新証拠が発見され,無実を訴える広津和郎をはじめとする広範な世論の高揚のなかで,最高裁は事件を仙台高裁へ差し戻し,63年全員無罪が確定。

松川温泉

まつかわおんせん マツカハヲンセン 【松川温泉】
岩手県岩手郡松尾村,北上川支流の松川上流にある硫化水素泉。1966年(昭和41)日本で最初に実用化された地熱発電所がある。

松帆の浦

まつほのうら 【松帆の浦】
淡路島の北端,明石海峡に面する松帆崎周辺の海浜。((歌枕))「こぬ人を―の夕なぎにやくやもしほの身もこがれつつ/新勅撰集(恋三)」

松平

まつだいら マツダヒラ 【松平】
姓氏の一。徳川氏の旧姓。三河国賀茂郡松平郷より出た。江戸開幕後は将軍家・御三家・御三卿以外の庶流が松平氏を称した。

松平乗邑

まつだいらのりさと マツダヒラ― 【松平乗邑】
(1686-1746) 江戸幕府の老中。八代将軍徳川吉宗を補佐して享保の改革を主導。茶の湯にも興味を示し名物茶道具を収集して「三冊名物集」を著した。

松平信明

まつだいらのぶあきら マツダヒラ― 【松平信明】
(1763-1817) 江戸後期の大名。三河吉田藩主。松平定信の信任を得て老中に昇進,寛政の改革に協力。

松平信綱

まつだいらのぶつな マツダヒラ― 【松平信綱】
(1596-1662) 江戸初期の武蔵国川越藩主。伊豆守。俗に知恵伊豆と呼ばれた。将軍家光・家綱に仕え,島原の乱・由井正雪の乱を鎮圧,明暦の大火を処理して幕府の体制確立に功があった。

松平定信

まつだいらさだのぶ マツダヒラ― 【松平定信】
(1758-1829) 江戸後期の老中。陸奥(ムツ)白河藩主。田安宗武の子。松平定邦の養子。号は楽翁。藩政に尽力,天明の飢饉(キキン)に藩内で餓死者を出さなかったという。田沼意次失脚後,老中となり寛政の改革を主導した。著「花月草紙」「宇下人言(ウゲノヒトコト)」ほか。

松平容保

まつだいらかたもり マツダヒラ― 【松平容保】
(1835-1893) 江戸末期の会津藩主。幕末動乱期に幕政に参画,京都守護職となり公武合体を推進。禁門の変では長州藩を撃退。会津戦争では佐幕派列藩同盟の中心となり,会津城に籠城したが敗れて降伏。

松平忠直

まつだいらただなお マツダヒラタダナホ 【松平忠直】
(1595-1650) 江戸初期の大名。結城秀康の長男,徳川家康の孫。父の死により越前六七万石を継ぐが,大坂冬の陣における戦功に不満を抱いて乱行を重ね,また幕府への不遜の行動により改易されて豊後(ブンゴ)に流された。落飾して一伯と号し,同地に没す。

松平慶永

まつだいらよしなが マツダヒラ― 【松平慶永】
(1828-1890) 江戸末期の福井藩主。号,春嶽。日米修好通商条約の無断調印に抗し,また将軍継嗣問題では一橋派として井伊直弼と対立,安政の大獄で隠居・謹慎を命ぜられた。のち政事総裁職。幕政改革・公武合体を推進した。

松平春嶽

まつだいらしゅんがく マツダヒラ― 【松平春嶽】
⇒松平慶永(ヨシナガ)

松平治郷

まつだいらはるさと マツダヒラ― 【松平治郷】
(1751-1818) 江戸後期の出雲松江藩主。号,不昧(フマイ)・一々斎。治水事業・出雲焼などの産業を奨励し,積極的な藩政改革を行なった。茶人で石州流不昧派の祖。著「類聚名物」ほか。

松廼屋露八

まつのやろはち 【松廼屋露八】
(1833-1903) 幕末・明治の幇間(ホウカン)。江戸の人。本名,土肥庄次郎。一橋家に仕える武士の子。吉原の幇間の芸に魅せられて幇間の世界にはいる。一時,武士に戻り彰義隊士となる。槍術をよくした。

松影

まつかげ [3] 【松陰・松影】
(1)松の木の下かげ。また,松の木におおわれた所。
(2)水面などに映った松の木の姿。

松意

しょうい 【松意】
⇒田代(タシロ)松意

松戸

まつど 【松戸】
千葉県北西部の市。江戸川をはさんで東京に隣接する住宅・商業都市。近世,水戸街道の宿場町,江戸川水運の河港として繁栄。

松房

まつぶさ [2] 【松房】
マツブサ科のつる性落葉小低木。山地に自生。葉は広卵形。雌雄異株。初夏,開花。房状の果実は青黒色に熟し食べられる。つるは松の香があり,乾燥させて松藤(シヨウトウ)と称し浴用に用いる。ウシブドウ。

松手入れ

まつていれ [3] 【松手入れ】
庭園などの松の古葉を取り去ったりして,樹形を整えること。[季]秋。《ほと��と落つる葉のあり―/虚子》

松拍子

まつばやし [3] 【松囃子・松拍子】
(1)中世,正月に行われた囃子物。町村で組を作って趣向をこらし,権門勢家を訪れて祝言を述べたもの。のち,猿楽の太夫が将軍家などで勤めた。現在,民俗芸能として熊本県菊池市・福岡市などに残る。飾り囃子。
(2)江戸時代,正月に行われた謡初め。将軍家や公家では三日に各座の能楽太夫を招いて行い,一般では三日から一五日の間に行なった。

松斑天牛

まつのまだらかみきり [7] 【松斑天牛】
カミキリムシの一種。体長約3センチメートル。全身暗褐色で,上ばねに灰白と黒色の斑がある。幼虫はマツの幹や枝の内部を食害し,成虫はマツノザイセンチュウを媒介する,マツの大害虫。いわゆる松食虫の代表的存在。
松斑天牛[図]

松方

まつかた 【松方】
姓氏の一。

松方コレクション

まつかたコレクション 【松方―】
松方幸次郎が,主として第一次大戦中にヨーロッパで集めた美術収集品。うち八〇〇〇点を超える浮世絵は東京国立博物館に,洋画と彫刻は国立西洋美術館に収蔵されている。

松方三郎

まつかたさぶろう 【松方三郎】
(1899-1973) 登山家。正義の一三男。本名,義三郎。京大卒。1970年(昭和45)エベレスト登山隊長として,日本人初登頂を成功に導く。日本山岳会・山岳協会の会長を歴任。

松方幸次郎

まつかたこうじろう 【松方幸次郎】
(1865-1950) 実業家。正義の三男。川崎造船・松方日ソ石油の社長を歴任。
→松方コレクション

松方正義

まつかたまさよし 【松方正義】
(1835-1924) 政治家。薩摩藩の人。1881年(明治14)以降16年間大蔵卿・蔵相を務め,大規模な紙幣整理と軍拡のための増税を強行し(松方財政),農民層の分解を促進して資本主義の基礎をつくった。日本銀行を創設。枢密顧問官・内大臣を歴任。首相を二度務める。

松旭斎

しょうきょくさい 【松旭斎】
奇術師の号。

松旭斎天一

しょうきょくさいてんいち 【松旭斎天一】
(1853-1912) 奇術師。福井県生まれ。本名,竹野八之助。後に服部松旭と名乗る。長崎で西洋奇術を習得。中国・欧米にも巡業し,明治天皇御前公演を行う。

松旭斎天勝

しょうきょくさいてんかつ 【松旭斎天勝】
(1886-1944) 奇術師。東京生まれ。本名,野呂かつ子。初代松旭斎天一に入門。天一の死後一座を結成し,海外にも巡演。舞踊や寸劇などを取り入れ数々の奇術を工夫し,日本の奇術を近代化した。

松明

たいまつ [1][0] 【松明】
〔「焚松(タキマツ)」の転〕
松や竹の割り木,または枯れ草などを束ね,これに火をつけ照明とするもの。ついまつ。

松明

たいまつ【松明】
<kindle> a torch.→英和
松明行列 a torchlight procession.

松明

しょうめい 【松明】
「たいまつ(松明)」に同じ。

松明祭

たいまつまつり [5] 【松明祭(り)】
大きな松明をともす祭礼。京都市伏見区の三栖(ミス)神社の祭りなど。

松明祭り

たいまつまつり [5] 【松明祭(り)】
大きな松明をともす祭礼。京都市伏見区の三栖(ミス)神社の祭りなど。

松月堂古流

しょうげつどうこりゅう シヨウゲツダウコリウ 【松月堂古流】
生け花の流派の一。安永(1772-1781)頃,是心斎一露の創始したもの。初め古流を名乗るが,のち,松月堂叡尊の流れを汲むとして松月堂を名乗る。

松本

まつもと 【松本】
姓氏の一。

松本

まつもと 【松本】
長野県中部の市。松本盆地の商工業の中心地。平安時代,信濃国の国府が置かれた。近世は松平氏・水野氏・戸田氏などの城下町。明治初期,筑摩県の県庁所在地。飛騨山脈・美ヶ原への観光基地。

松本亦太郎

まつもとまたたろう 【松本亦太郎】
(1865-1943) 心理学者。群馬県生まれ。東大卒。東大・京大に心理学実験室をつくり,実験心理学を推進した。

松本城

まつもとじょう 【松本城】
長野県松本市にある平城。1504年小笠原貞朝とその将島立氏が築城し,深志城と称した。長篠の戦いの後,松本城と改称。現城郭は石川氏により文禄・慶長年間(1592-1615)に築かれた。城主はたびたび交替し,1725年戸田氏がはいり明治に至る。国宝の天守が現存。

松本奎堂

まつもとけいどう 【松本奎堂】
(1831-1863) 幕末尊攘派の志士。三河刈谷藩士。通称,謙三郎。昌平黌(シヨウヘイコウ)に学ぶ。京都で藤本鉄石らと交友,1863年天誅組総裁となって大和五条に挙兵したが敗れ死亡。

松本幸四郎

まつもとこうしろう 【松本幸四郎】
歌舞伎俳優。屋号は四世以降高麗屋(コウライヤ)。現在まで九世を数える。
(1)(初世)(1674-1730) 下総(シモウサ)の人。初名,久松小四郎。元禄(1688-1704)から享保(1716-1736)にかけて江戸で活躍。二世市川団十郎とともに名優といわれ,荒事に長じた。
(2)(四世)(1737-1802) 京都の人。初め初世瀬川菊之丞に入門,のち四世市川団十郎の門人となり1772年四世を襲名。和事・実事を得意とした。
(3)(五世)(1764-1838) 四世の子。文化文政期(1804-1830)に活躍し,三都随一の名優といわれた。実悪を得意とし,写実的新演出によって生世話物(キゼワモノ)を創始。鼻高幸四郎の異名があった。
(4)(七世)(1870-1949) 九世市川団十郎の門人。大正から昭和にかけて活躍。時代物を得意とし,新作物や翻訳物も上演した。当たり役は「勧進帳」の弁慶,大森彦七など。舞踊藤間流の家元(三世藤間勘右衛門)。

松本歯科大学

まつもとしかだいがく 【松本歯科大学】
私立大学の一。1972年(昭和47)設立。本部は塩尻市。

松本治一郎

まつもとじいちろう 【松本治一郎】
(1887-1966) 社会運動家・政治家。福岡県生まれ。1926年(大正15)全国水平社中央委員会議長,46年(昭和21)部落解放全国委員会(部落解放同盟の前身)委員長,47年初代参議院副議長などを歴任,部落解放運動の最高指導者として活躍した。

松本清張

まつもとせいちょう 【松本清張】
(1909-1992) 小説家。本名,清張(キヨハル)。福岡県生まれ。犯罪の背後にある社会の暗部に注目する社会派推理小説のほか,昭和史や古代史の謎に挑む。著「点と線」「砂の器」「日本の黒い霧」「古代史疑」など。

松本烝治

まつもとじょうじ 【松本烝治】
(1877-1954) 政治家・商法学者。岐阜県生まれ。東大教授・満鉄副社長・法制局長官・関西大学長・商工相を歴任。戦後,幣原内閣で国務相。憲法問題を担当し松本私案を作成した。

松本盆地

まつもとぼんち 【松本盆地】
北アルプス東麓,大町から松本を経て塩尻に至る,フォッサマグナに沿う断層盆地。松本平。安曇野(アズミノ)。

松本竣介

まつもとしゅんすけ 【松本竣介】
(1912-1948) 洋画家。東京生まれ。戦時中は靉(アイ)光(ミツ)らと新人画会を結成。清澄で抒情的な画風で都会風景を描いた。

松本良順

まつもとりょうじゅん 【松本良順】
(1832-1907) 西洋医学者。江戸の人。佐藤泰然の次男。幕医松本良甫の養子。字(アザナ)は子良,号は蘭疇(ランジユ)。長崎に留学,ポンペに師事,のち医学所頭取。維新後,陸軍軍医制度の確立に尽力。

松本長

まつもとながし 【松本長】
(1877-1935) 能楽師。宝生流シテ方。静岡県生まれ。一六世宝生九郎に師事し,名手といわれた。

松材線虫

まつのざいせんちゅう [6] 【松材線虫】
線虫の一種。体長約1ミリメートル。マツの立ち枯れの原因となる害虫。マツノマダラカミキリによって運ばれ,その食害した傷口から樹体内に侵入,繁殖して樹体全体に広がり枯死させる。

松村

まつむら 【松村】
姓氏の一。

松村任三

まつむらじんぞう 【松村任三】
(1856-1928) 植物学者。常陸(ヒタチ)の人。東大教授。植物分類学の先駆的研究とともに後進を育成。日本の植物分類学の確立と発達に貢献。著「日本植物名彙」「新撰日本植物図説」など。

松村呉春

まつむらごしゅん 【松村呉春】
(1752-1811) 江戸後期の画家。京都の人。名は豊昌。月渓とも号す。与謝蕪村に南画を学び,のち円山応挙の影響を受け,蕪村の詩情性と応挙の写実性を融合させた新様式を確立。その様式は弟景文に継承され四条派を形成。

松村景文

まつむらけいぶん 【松村景文】
(1779-1843) 江戸後期の画家。京都の人。呉景文とも称す。月渓の弟。花鳥画を得意とし四条派の発展に貢献。

松村月渓

まつむらげっけい 【松村月渓】
⇒松村呉春(ゴシユン)

松村松年

まつむらしょうねん 【松村松年】
(1872-1960) 昆虫学者。兵庫県生まれ。札幌農学校卒。ベルリン大学で昆虫学を修め,日本の近代昆虫学の基礎を築いた。著「日本昆虫学」など。

松村謙三

まつむらけんぞう 【松村謙三】
(1883-1971) 政治家。富山県生まれ。早大卒。1928年(昭和3)以来衆議院議員,第二次大戦後は改進党・民主党の幹部を歴任。鳩山内閣の文相。日中国交正常化に尽力。

松林

まつばやし 【松林】
姓氏の一。

松林

まつばやし [3] 【松林】
松の木の林。

松林

まつばやし【松林】
a pine woods.

松林伯円

しょうりんはくえん 【松林伯円】
(二代目)(1834-1905) 講釈師。本名,若林義行。「鼠小僧」など白浪物を得意とし「泥棒伯円」と称された。「天保六花撰」など歌舞伎に脚色されて現在も上演される作が少なくない。

松林桂月

まつばやしけいげつ 【松林桂月】
(1876-1963) 日本画家。山口県萩生まれ。野口幽谷に師事,南宗画の正系を継ぐ。日本南画院を創立,初代会長。

松果体

しょうかたい シヨウクワ― [0] 【松果体】
第三脳室の後上方で脳から突出した,松かさに似た形の小器官。性腺刺激ホルモンを抑制するメラトニンを産出する。鳥では,これが生物時計として働くと考えられる。松果腺。上生体(ジヨウセタイ)。

松果腺

しょうかせん シヨウクワ― [0] 【松果腺】
⇒松果体(シヨウカタイ)

松枯葉

まつかれは [3] 【松枯葉】
カレハガ科の蛾(ガ)。開張は雄約5センチメートル,雌約8センチメートル。静止するときは,はねを屋根のようにたたむ。全身褐色で,前ばねに白色の波状帯がある。幼虫は松の葉を食う大害虫でマツケムシと呼ばれ,刺毛には毒がある。日本各地と東アジアに広く分布。

松柏

しょうはく [1] 【松柏】
〔「柏」はヒノキ科の植物をさす語〕
(1)マツとヒノキの類。また,常緑樹。
(2)〔(1)が常緑であることから〕
操を守って変わらないたとえ。「―の操」

松柏の

まつかえの マツカヘ― 【松柏の】 (枕詞)
松や柏(ヒノキの類)が常緑で栄える意から,「栄え」にかかる。「―栄えいまさね貴き我(ア)が君/万葉 4169」

松根

まつね 【松根】
姓氏の一。

松根東洋城

まつねとうようじょう 【松根東洋城】
(1878-1964) 俳人。東京生まれ。本名,豊次郎。京大卒。夏目漱石に師事。初め「ホトトギス」に参加,のち「渋柿」を主宰。新傾向運動に対抗,人生即俳句の道を実践,連句を重視した。「俳諧道」「東洋城全句集」がある。

松根油

しょうこんゆ [3] 【松根油】
松の根を乾留して得た油状物質。主成分は,テレビン油・パイン油など。

松桜

まつざくら 【松桜】
襲(カサネ)の色目の名。表は紫,裏は薄紫。春に用いる。

松橋

まつばせ 【松橋】
熊本県中部,下益城(シモマシキ)郡の町。南西部は八代海に面し,干拓地が広がる。

松毛虫

まつけむし [3] 【松毛虫】
マツカレハの幼虫。松の葉を食う大害虫。体長7センチメートルに達する毛虫で,体は淡黄褐色。刺毛に毒がある。

松毟鳥

まつむしり [3] 【松毟鳥】
「菊戴(キクイタダキ)」の別名。松の若葉のころ,葉をよくむしるのでこの名がある。まつくぐり。[季]春。《ぶらさがりぶらさがりつゝ―/川上麦城》

松毬

まつかさ [3] 【松笠・松毬】
(1)松の実。種子は鱗片(リンペン)の内側にある。まつぼっくり。まつふぐり。
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。葉を取り合わせるものもある。

松毬

まつかさ【松毬】
a pine cone.

松毬

ちちり 【松毬】
松かさ。ちちりん。「松の葉の散り失せぬ,―を拾ひ集め/浮世草子・新可笑記 4」

松毬魚

まつかさうお [4] 【松毬魚】
キンメダイ目の海魚。全長15センチメートルほど。体は楕円形で丸みを帯び,全身が大形の硬い鱗(ウロコ)におおわれ,松かさを思わせる。体は黄色で,下顎に一対の,発光バクテリアが共生する発光器官をもつ。観賞魚。食用にもなる。本州中部以南に広く分布。イシガキウオ。ヨロイウオ。グソク。

松永

まつなが 【松永】
姓氏の一。

松永

まつなが 【松永】
広島県福山市の地名。もと松永市。近世,塩田で栄えた。備後表(ビンゴオモテ)・下駄を産する。

松永久秀

まつながひさひで 【松永久秀】
(1510-1577) 室町末期の武将。三好長慶の家臣。弾正少弼。奈良に多聞城を築く。長慶の子義興を毒殺し,将軍足利義輝を襲って自害させ,東大寺大仏殿を焼き打ちした。織田信長の入京に際し降伏したが,のち背いて大和の信貴山城で敗死。下剋上の典型的人物とされる。

松永和楓

まつながわふう 【松永和楓】
長唄唄方家元。
(1)(三世)(1837-1916) 清元の節回しを取り入れた独特な芸風で,明治期の名人といわれた。
(2)(四世)(1874-1962) 和風と改名。初め三味線方,のち唄方に転じた。「鶴命会」を組織。昭和期の代表的唄方。

松永安左衛門

まつながやすざえもん 【松永安左衛門】
(1875-1971) 実業家。長崎県生まれ。号,耳庵。九州水力電気・東部電力を創業。六〇歳を過ぎて埼玉県に山荘を営み茶道に精進。名物茶道具を収集し「茶道三年」「茶道春秋」などの著述を残した。

松永尺五

まつながせきご 【松永尺五】
(1592-1657) 江戸前期の儒者。京都の人。名は昌三。松永貞徳の子。藤原惺窩の弟子。林羅山とは対照的に,禄仕せず長年京都で私塾を経営。門下に木下順庵・貝原益軒・安東省庵などを輩出。著「彝倫(イリン)抄」「尺五先生全集」など。

松永良弼

まつながよしすけ 【松永良弼】
(1690頃-1744) 江戸中期の数学者。関孝和・建部賢弘・中根元圭の数学を統一し,関孝和を祖とする関流を確立。主著「方円算法」には三角関数の級数展開などが示されている。

松永貞徳

まつながていとく 【松永貞徳】
(1571-1653) 江戸初期の俳人・歌人・歌学者。京都の人。幼名,勝熊。号,逍遊軒・松友・長頭丸(チヨウズマル)・花咲の翁など。九条稙通・細川幽斎らから和歌・歌学,里村紹巴(ジヨウハ)から連歌を学ぶ。豊かな学殖で古典を講義,私塾を開き,また庶民の間に俳諧を広めた。門下から北村季吟・加藤盤斎・伊藤仁斎らを輩出。江戸初期の代表的な狂歌師でもあった。編著「俳諧御傘(ゴサン)」「新増犬筑波集」「天水抄」など。

松江

まつえ 【松江】
島根県北東部の市。県庁所在地。市街は宍道湖(シンジコ)に臨み,中央を大橋川が東流する。近世は松平氏の城下町。八雲塗を特産。

松江

まつえ 【松江】
姓氏の一。

松江城

まつえじょう 【松江城】
1611年,出雲・隠岐(オキ)の国主堀尾吉晴が宍道湖(シンジコ)畔に築いた平山城。38年,松平直政(家康の孫)が出雲に封ぜられてから維新に至るまで,雲州松平氏の居城であった。

松江重頼

まつえしげより 【松江重頼】
(1602-1680) 江戸初期の俳人。通称大文字屋治右衛門。別号,維舟(イシユウ)・江翁。松永貞徳の門に入ったが,のち離れる。宗因の談林俳諧展開に大きな影響を及ぼした。門下に上島鬼貫・池西言水など。編著「犬子(エノコ)集」「毛吹草」「佐夜中山集」など。

松沢病院

まつざわびょういん マツザハビヤウヰン 【松沢病院】
東京都世田谷区上北沢にある都立の精神病院。上野養育院の癲狂(テンキヨウ)室が1879年(明治12)東京府癲狂院として設立され,幾多の変遷を経て現在に至る。

松浦

まつら 【松浦】
姓氏の一。

松浦

まつうら 【松浦】
姓氏の一。

松浦

まつうら 【松浦】
長崎県北松浦半島北部にある市。玄界灘に臨み,漁業・水産加工・畜産業などが発展。元寇(ゲンコウ)の防塁跡がある。
→まつら(松浦)

松浦

まつら 【松浦】
肥前国松浦(マツウラ)郡,現在の佐賀県北西部と長崎県北部一帯の地の古称。「魏志倭人伝」に記された末盧国と同じか。

松浦佐用姫

まつらさよひめ 【松浦佐用姫】
伝説上の女性。愛人大伴狭手彦(オオトモノサデヒコ)が朝鮮に出征する際,松浦山に登り領巾(ヒレ)を振って別れを惜しんだとか,そのまま石になったなどの伝説が,万葉集・古今著聞集などにみえる。

松浦党

まつらとう 【松浦党】
古代末期から中世を通じ,松浦地方を根拠地として北九州沿岸で活動した武士集団。多くが源姓を称し,一字名乗りを特徴とした。

松浦宮物語

まつらのみやものがたり 【松浦宮物語】
物語。三巻。藤原定家作とされるが未詳。一二世紀末の成立か。大納言橘冬明の子少将氏忠の,唐土にまで及ぶ数奇な恋愛を描く。「宇津保物語」「浜松中納言物語」の影響がある。松浦物語。

松浦山

まつらやま 【松浦山】
「鏡山(カガミヤマ){(3)}」の異名。

松浦武四郎

まつうらたけしろう 【松浦武四郎】
(1818-1888) 幕末の北方探検家。伊勢の人。幼名,竹四郎。名は弘(ヒロム)。字(アザナ)は子重。数度の蝦夷(エゾ)地探検を試みる。明治維新とともに開拓判官となり,北海道名や国郡名を選定するが,政府のアイヌ政策を批判して辞任。著「蝦夷日誌」など。

松浦潟

まつらがた 【松浦潟】
唐津湾とその沿岸の地の古称。虹の松原で名高い。((歌枕))「蝉の羽の衣に秋を―ひれふる山のくれぞ涼しき/建保名所百首」

松浦船

まつらぶね 【松浦船】
松浦地方で造られた船。「堀江漕ぐなる―梶の音高し水脈(ミオ)速みかも/万葉 1143」

松浦鎮信

まつらしげのぶ 【松浦鎮信】
(1549-1614) 江戸初期の大名,平戸藩主。関ヶ原の戦いでは東軍に加わり本領安堵(アンド)。オランダ商館を平戸に誘致し,外国貿易で繁栄する基礎を築いた。

松浦鎮信

まつうらしげのぶ 【松浦鎮信】
⇒まつらしげのぶ(松浦鎮信)

松浦静山

まつらせいざん 【松浦静山】
(1760-1841) 江戸後期の大名,平戸藩九代藩主。藩政改革を断行し,財政を再建。退隠後は多くの文人と交わり,随筆集「甲子夜話(カツシヤワ)」を残す。

松浦静山

まつうらせいざん 【松浦静山】
⇒まつらせいざん(松浦静山)

松海苔

まつのり [2] 【松海苔】
紅藻類カクレイト目の海藻。潮間帯の岩上に生育。高さ約7センチメートル。二またに分かれて扇形に広がる。食用・糊料とする。

松漠紀聞

しょうばくきぶん 【松漠紀聞】
中国,金(キン)の風俗・慣習についての見聞録。二巻。南宋の洪皓(コウコウ)の著。紹興(1131-1162)末年刊。

松濤

しょうとう [0] 【松濤】
松に風の吹く音を波にたとえた語。松籟(シヨウライ)。松韻。

松瀬

まつせ 【松瀬】
姓氏の一。

松瀬青々

まつせせいせい 【松瀬青々】
(1869-1937) 俳人。大阪生まれ。本名,弥三郎。正岡子規に師事。大阪朝日新聞社で「朝日俳壇」を担当。句集「妻木」など。

松火

しょうか [1] 【松火】
たいまつ。

松炬

しょうきょ [1] 【松炬】
たいまつ。炬火(キヨカ)。

松炭

まつずみ [2] 【松炭】
松の木を焼いて作ったやわらかい炭。

松烏賊

まついか [2] 【松烏賊】
ホタルイカの異名。[季]春。

松煙

しょうえん [0] 【松煙】
(1)松を燃やした煙。また,松明(タイマツ)の煙。
(2)松を燃やしてつくった煤(スス)。顔料や墨の原料として用いる。松煤(シヨウバイ)。
(3)墨の異名。「国司―をつみて御前におきたりけり/著聞 3」

松煙染

しょうえんぞめ [0] 【松煙染(め)】
染色法の一。不完全燃焼させた松の煤(スス)を豆汁(ゴジル)でといて引き染めにする。ねずみ色を呈する。近世以降の技法。

松煙染め

しょうえんぞめ [0] 【松煙染(め)】
染色法の一。不完全燃焼させた松の煤(スス)を豆汁(ゴジル)でといて引き染めにする。ねずみ色を呈する。近世以降の技法。

松王丸

まつおうまる マツワウマル 【松王丸】
浄瑠璃「菅原伝授手習鑑」に登場する三つ子の兄弟の一人。藤原時平に仕え梅王や桜丸に敵視されるが,道真の子菅秀才の命を救うため,一子小太郎を身替わりに立てて道真への恩を報ずる。

松田

まつだ 【松田】
姓氏の一。

松田権六

まつだごんろく 【松田権六】
(1896-1986) 漆芸家。金沢市生まれ。多くの流派の技法を習得する一方で古典作品の修理や調査を行い,螺鈿(ラデン)・平文(ヒヨウモン)などの伝統をいかした独自の蒔絵(マキエ)技法を生み出した。

松田浮舟

まつだうきふね 【松田浮舟】
江戸初期の手品師。水芸の名手という。生没年未詳。

松皮

まつかわ [0] 【松皮】
(1)松の木の樹皮。
(2)「松皮疱瘡(ボウソウ)」の略。
(3)「松皮菱(ビシ)」の略。「右巴は小山の判官,―は小笠原/謡曲・調伏曾我」
(4)カレイ目の海魚。全長50センチメートル内外。有眼側は暗灰色,無眼側は雄は橙黄色,雌は白色で,背びれ・尻びれ・尾びれに黒色の縞がある。食用。茨城沖以北に分布。

松皮疱瘡

まつかわぼうそう [5] 【松皮疱瘡】
かさぶたが松皮のように重なった悪性の疱瘡。まつかわ。

松皮紙

まつかわがみ [4] 【松皮紙】
大高檀紙の異名。

松皮菱

まつかわびし [4] 【松皮菱】
〔松の樹皮の割れ方に似るところから〕
文様・家紋の一。菱形の上下に,小さな菱形を重ねた模様。なかふとびし。松皮。
松皮菱[図]

松皮葺き

まつかわぶき [0] 【松皮葺き】
平瓦を並べ,その継ぎ目に漆喰(シツクイ)を小高く塗って丸瓦を伏せたように見せた葺き方。また,その屋根。

松科

まつか [0] 【松科】
裸子植物の一科。一〇属二五〇種のほとんどが北半球に分布し,時に針葉樹林をつくる。常緑高木が多いが,落葉性や低木の種もある。葉は針形または線形。雌花は球状に集まった鱗片(リンペン)からなり,それぞれの内側に胚珠がある。マツ・ツガ・トウヒ・モミ・カラマツなど。木材資源として重要。松柏科。

松竹梅

しょうちくばい 【松竹梅】
(1)地歌・箏曲(ソウキヨク)の一。江戸末期,大坂の三橋勾当(コウトウ)が作曲。歌詞は松に鶴,竹に月,梅に鶯をあしらったにぎやかな曲で,代表的な手事物(テゴトモノ)。
(2)長唄の曲名。数種あるが,二世杵屋(キネヤ)正次郎作曲の「室咲(ムロザキ)松竹梅」が有名。
(3)河東(カトウ)節の一。1827年文魯作詞,四世山彦河良作曲。能の「老松(オイマツ)」に梅と竹を加え,遊郭気分を出す。

松竹梅

しょうちくばい [4][3] 【松竹梅】
(1)松と竹と梅。冬期に松竹は緑を保ち,梅は花を開くことから,中国では歳寒の三友と称して画題にした。日本では吉祥の象徴として祝い事の景物などに用いる。
(2)品物・座席などを三階級に分けた場合の,それぞれの等級の呼称に用いる語。

松笠

まつかさ [3] 【松笠・松毬】
(1)松の実。種子は鱗片(リンペン)の内側にある。まつぼっくり。まつふぐり。
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。葉を取り合わせるものもある。

松笠烏賊

まつかさいか [4] 【松笠烏賊】
碁盤目に切り目を入れて,たれをつけて焼いたイカ。

松筠

しょういん [0] 【松筠】
松と竹。常緑であるところから,節操の変わらないたとえにいう。

松籟

しょうらい [0] 【松籟】
松に吹く風の音。まつかぜ。松韻。

松納め

まつおさめ [3] 【松納め】
(1)門松や年神棚(トシガミダナ)の松などを取り払うこと。松払い。松送り。松引き。松下ろし。[季]新年。
(2)正月の祭事の最終日。正月送り。あがり正月。

松羽目

まつばめ [0] 【松羽目】
(1)歌舞伎の大道具の一。能舞台をまねて正面に老い松を一本描き,左右に竹を描いた羽目板。
(2)能舞台の鏡板(カガミイタ)の別名。
〔歌舞伎から出た語〕
(3)「松羽目物」の略。

松羽目物

まつばめもの [0] 【松羽目物】
能・狂言から題や内容をとり,表現の様式もまねて歌舞伎化した舞踊劇。「舟弁慶」「勧進帳」「素袍落(スオウオトシ)」など。

松翠

しょうすい [0] 【松翠】
松の葉の緑色。松の緑。

松脂

まつやに【松脂】
pine resin;rosin.→英和

松脂

まつやに [0] 【松脂】
天然樹脂の一。松などの針葉樹から分泌される粘りけのある液体。独特の芳香がある。固化すると黄褐色のもろいガラス状となる。生松脂(ナママツヤニ)。

松脂

しょうし [1] 【松脂】
まつやに。

松脂油

まつやにあぶら [5] 【松脂油】
松材または松脂を水蒸気蒸留して得た精油。香気がある。合成樟脳(シヨウノウ)の原料,塗料の溶剤,神経痛・リューマチなどの塗布外用薬などに用いられる。
→テレビン油

松脂石鹸

まつやにせっけん [5] 【松脂石鹸】
精製した松脂を水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウム水溶液とともに煮沸し,鹸化してつくった石鹸。紙のインク止めとして用いる。また,洗濯石鹸に混入する。ロジン石鹸。樹脂石鹸。

松脂蝋燭

まつやにろうそく [5] 【松脂蝋燭】
松脂を笹(ササ)の葉に包んで棒状にしたもの。蝋燭の代用,樽(タル)の封印などに使った。

松花堂

しょうかどう シヨウクワダウ 【松花堂】
松花堂昭乗(シヨウジヨウ)のこと。また彼が晩年に京都の泉坊に結んだ草庵。

松花堂弁当

しょうかどうべんとう シヨウクワダウ―タウ [6] 【松花堂弁当】
中に十字形の仕切りがあり,かぶせ蓋(ブタ)のついた縁高の四角い器を用いる弁当。色・形よく調理した煮物・焼き物や飯などを,仕切りの中に盛りつける。器は松花堂昭乗の考案という。

松花堂昭乗

しょうかどうしょうじょう シヨウクワダウセウジヨウ 【松花堂昭乗】
(1584-1639) 江戸初期の書画家。姓は中沼。号は滝本・惺々翁・空識。和泉の人。男山八幡の僧。滝本坊の住持となったが,のち方丈を構え,松花堂と称した。書をよくし,洒脱な水墨画・大和絵を多く描く。収集の茶道具は「八幡蔵帳」に詳しい。松花堂流の祖。寛永の三筆の一人。

松花堂流

しょうかどうりゅう シヨウクワダウリウ 【松花堂流】
和様書道の一流派。松花堂昭乗を祖とする。流麗な仮名が特徴。滝本流。式部卿流。

松花江

しょうかこう シヨウクワカウ 【松花江】
中国,東北部を北東流する河川。長白山脈の白頭山に源を発し,本流のアムール川に注ぐ。流域は大豆・コウリャンの産が多い。沿岸にハルビン・吉林などの都市がある。長さ1840キロメートル。スンガリー。ソンホワ-チアン。

松茱萸

まつぐみ [3] 【松茱萸】
ヤドリギ科の常緑小低木。暖地の針葉樹に寄生する。葉は披針形で硬く厚い。夏,葉腋(ヨウエキ)に深紅色の花をつけ,グミに似た小さい実を結ぶ。

松茸

まつたけ [0][3] 【松茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。日本の代表的な食用きのこで全国に分布。秋,主としてアカマツ林に生える。傘は表面が淡黄褐色,初め半球形をなすがのち平開する。茎は10〜20センチメートル。肉は白色緻密(チミツ)で,独特の香りと風味が喜ばれる。[季]秋。《―や人にとらるゝ鼻の先/去来》
松茸[図]

松茸

まつたけ【松茸】
a matsutake (mushroom).松茸狩(に行く) (go) mushroom-hunting.

松菊

しょうきく [1] 【松菊】
マツとキク。

松菜

まつな [2] 【松菜】
アカザ科の一年草。関東以西,九州・四国の海岸に生える。高さ40〜80センチメートル。よく分枝し,線形の葉を密に互生。夏から秋にかけ,葉腋(ヨウエキ)に緑色の小花をつける。若菜は食べられる。

松葉

まつば【松葉】
a pine needle.松葉杖(をついて歩く) (walk on) crutches.

松葉

まつば [1] 【松葉】
(1)松の木の葉。
(2)家紋の一。松の葉または葉と実を図案化したもの。
(3)「松葉色」の略。「青色の―の袍(ウエノキヌ)に柳がさね着/宇津保(吹上・上)」

松葉掻き

まつばかき [3] 【松葉掻き】
落ち葉などをかき集めるのに使う道具。このはかき。こまざらい。

松葉杖

まつばづえ [4] 【松葉杖】
足の不自由な人が歩行の助けとする,松葉のように二またになっている杖。

松葉油

まつばゆ [3] 【松葉油】
松柏類の葉から産する香油。ピネンなどを含む。

松葉牡丹

まつばぼたん [4] 【松葉牡丹】
スベリヒユ科の一年草。ブラジル原産。観賞用。全体に多肉質で乾燥に強い。茎は地をはってよく分枝し,円柱状の葉を互生。夏,枝頂に径約3センチメートルの五弁または重弁の花をつける。花色は赤・黄・桃・白など。日照草(ヒデリソウ)。爪切り草。ポーチュラカ。[季]夏。
松葉牡丹[図]

松葉独活

まつばうど [4] 【松葉独活】
アスパラガスの異名。[季]春。

松葉留

まつばどめ [0] 【松葉留(め)】
裁縫で,明きどまり・ポケット口などに補強と装飾を兼ねてほどこす,星形または三角形の縫い留め。

松葉留め

まつばどめ [0] 【松葉留(め)】
裁縫で,明きどまり・ポケット口などに補強と装飾を兼ねてほどこす,星形または三角形の縫い留め。

松葉簪

まつばかんざし [4] 【松葉簪】
松葉の形に作った二またの簪。

松葉色

まつばいろ [0] 【松葉色】
松の葉のような暗い黄緑色。

松葉菊

まつばぎく [3] 【松葉菊】
ザクロソウ科の多年生多肉植物。南アフリカ原産。繁茂して地をおおうので石垣などに植える。茎は長さ約30センチメートルで横にはい,線形の葉を密に対生。夏,キクに似た紅紫色または淡紅色の花を開く。サボテンギク。[季]夏。

松葉蘭

まつばらん [3] 【松葉蘭】
マツバラン科の小形の常緑性シダ植物。暖地の岩上に自生。高さ約20センチメートル。茎は緑色で細く,二また分岐を繰り返す。小鱗片状の葉がまばらに互生。江戸時代に観葉植物として流行し,多数の園芸品種が作られている。ホウキラン。
松葉蘭[図]

松葉蟹

まつばがに [3] 【松葉蟹】
(1)イソオウギガニ科の海産のカニ。甲幅約15センチメートル。食用。房総半島以南に分布。
(2)(山陰地方で)ズワイガニの別名。[季]冬。

松蔭女子学院大学

しょういんじょしがくいんだいがく 【松蔭女子学院大学】
私立大学の一。1947年(昭和22)設立の松蔭女子専門学校を母体とし,66年設立。本部は神戸市灘区。

松藻

まつも [2] 【松藻】
(1)褐藻類イソガワラ目の海藻。千葉県銚子以北の潮間帯の岩上に生育。茎は長さ10〜25センチメートルで,針状の小側枝を羽状に密生。冬から春にかけ繁茂する。食用。
(2)マツモ科の多年生水草。池や沼に生える。茎は30〜40センチメートル。葉は輪生し,細かく切れ込む。夏,葉腋(ヨウエキ)に紅色の花が咲く。金魚藻ともいう。[季]夏。

松藻虫

まつもむし [3] 【松藻虫】
半翅目の水生昆虫。体長約13ミリメートル。体は細長い六角形。全身黄褐色で黒斑がある。池沼や小川にすみ,腹面を上にして泳ぐ。小虫や稚魚などを食う。素手でつかむと刺されることがある。日本各地と朝鮮半島に分布。

松蘿

しょうら [1] 【松蘿】
(1)サルオガセの漢名。
(2)松の木にからまるかずら。転じて,男女の愛情の深いたとえに用いる。「―の契り」

松虫

まつむし 【松虫】
能の一。四番目物。秋の野に松虫の音を慕って草の露と消えた男の霊が,その跡をしのぶ友の前に現れ,酒を飲んで舞を舞い,やがて消えて行く。

松虫

まつむし【松虫】
a matsumushi;a kind of cricket.

松虫

まつむし [2] 【松虫】
(1)コオロギ科の昆虫。体長23ミリメートル内外。頭は小さく,体は舟形で後肢が長く,全体が淡褐色。草原・林にすみ,成虫は八〜一一月に出現する。雄はチンチロリンと美しく鳴く。古来,鳴く虫の代表として親しまれた。本州以南の各地と中国・東南アジアに分布。[季]秋。《人は寝て籠の―鳴き出でぬ/正岡子規》
(2)スズムシの古名。平安時代,マツムシとスズムシの名称は現在と反対であったといわれる。「虫は,鈴虫,ひぐらし,蝶,―,きりぎりす/枕草子 43」
(3)歌舞伎の下座音楽に用いられる楽器。小形の伏せ鉦(ガネ)。六部の出や寂しい寺院などに用いられる。
松虫(1)[図]

松虫草

まつむしそう [0] 【松虫草】
マツムシソウ科の多年草。山中の草地に生える。高さ約50センチメートル。葉は羽状に分裂。秋,径約5センチメートルの青紫色の頭花をつける。花序の中央にある花は小さく,周囲の花は唇形で大きい。リンボウギク。[季]秋。
松虫草[図]

松蝉

まつぜみ [2] 【松蝉】
ハルゼミの異名。[季]夏。《―や二つ三つづつ鳴き揃ふ/高野素十》

松襲

まつがさね 【松襲】
襲の色目の名。表は萌黄,裏は紫。中陪(ナカベ)を加えるときは香。また,表青・裏紫あるいは表青・裏赤とも。五つ衣では蘇芳(スオウ)の濃淡,萌黄の匂,単(ヒトエ)は紅。

松迎え

まつむかえ [3] 【松迎え】
門松など正月に飾る松を,年の暮れに山野からとってくること。正月様迎え。

松過ぎ

まつすぎ [4] 【松過ぎ】
正月の松飾りを取り払って間もない頃。七日以降,所により一五日以降をいう。[季]新年。《―の又も光陰矢の如く/虚子》

松門

しょうもん [0] 【松門】
(1)松の木が自然に門の形になったもの。
(2)吉田松陰(シヨウイン)の門下。

松阪

まつさか 【松阪】
三重県中部,伊勢湾に臨む市。商工業が発達。もと参宮・熊野・和歌山三街道が集まる宿場町として繁栄。伊勢商人を輩出。本居宣長旧宅跡がある。
〔古くは「松坂」と書いた〕

松阪大学

まつさかだいがく 【松阪大学】
私立大学の一。1982年(昭和57)設立。本部は松阪市。

松阪牛

まつさかうし [4] 【松阪牛】
松阪周辺で飼育される和牛。肉質がよいことで知られる。

松陰

まつかげ [3] 【松陰・松影】
(1)松の木の下かげ。また,松の木におおわれた所。
(2)水面などに映った松の木の姿。

松陰

しょういん 【松陰】
⇒吉田(ヨシダ)松陰

松陰嚢

まつふぐり [3] 【松陰嚢】
〔「ふぐり」は陰嚢(インノウ)の意〕
松かさ。まつぼっくり。

松陰嚢

まつぼっくり [3] 【松陰嚢】
「まつふぐり(松陰嚢)」の転。まつぼくり。松かさ。

松陰神社

しょういんじんじゃ 【松陰神社】
吉田松陰をまつる神社。
(1)山口県萩市にある神社。1907年(明治40)松下村塾舎跡に建てられた。
(2)東京都世田谷区にある神社。1882年(明治15)創立。

松露

しょうろ【松露】
a truffle.→英和

松露

しょうろ [1] 【松露】
(1)担子菌類腹菌目のきのこ。四,五月頃海浜の松林の下の砂中に生える。直径1〜5センチメートルの球状で,色ははじめ白色,掘り出すと淡黄褐色になる。特有の松の香りがあり,吸い物の種などにする。[季]春。
(2)松の葉におく露。
松露(1)[図]

松韻

しょういん [0] 【松韻】
松風の音。松籟(シヨウライ)。

松風

しょうふう [0] 【松風】
松の木に吹く風。まつかぜ。

松風

まつかぜ 【松風】
(1)能の一。三番目物。世阿弥(ゼアミ)改作。「わくらはに問ふ人あらば須磨の浦に藻塩たれつつ侘ぶと答へよ」という在原行平の歌を主軸に,行平を恋慕する二人の海女(アマ)の姉妹,松風と村雨の情熱を,夢幻能の構成で幽玄に脚色する。
(2)能の「松風」に基づいた浄瑠璃・歌舞伎の通称。浄瑠璃「松風村雨束帯鑑」「行平磯馴松(ユキヒラソナレノマツ)」など。
(3)山田流箏曲の一。初世中能島松声・三世山木大賀作曲。銘を「松風」という琴にちなんだ追善物。また,生田流にも二曲の同名異曲がある。
(4)源氏物語の巻名。第一八帖。

松風

まつかぜ【松風】
a wind among the pines.

松風

まつかぜ [3][2] 【松風】
(1)松を吹く風。
(2)茶の湯で,釜の湯の煮え立つ音。まつかぜのおと。
(3)和菓子の名。小麦粉を溶かして平たく四角に焼き,表に砂糖の液をぬり,ケシの実を散らしたもの。
〔裏には何もつけないので,「浦さびし」の意から名づけたという〕

松風月

まつかぜつき 【松風月】
陰暦六月の異名。

松風焼

まつかぜやき [0] 【松風焼(き)】
表面にケシの種子を散らして焼いた料理。名の由来は松風{(3)}に同じ。

松風焼き

まつかぜやき [0] 【松風焼(き)】
表面にケシの種子を散らして焼いた料理。名の由来は松風{(3)}に同じ。

松風物

まつかぜもの [0] 【松風物】
能の「松風」を題材として作られた歌謡・浄瑠璃・歌舞伎舞踊などの総称。

松風草

まつかぜそう [0] 【松風草】
ミカン科の多年草。山中に自生。高さ約60センチメートル。葉は羽状複葉で,油点があり特有のにおいがする。秋,白色の小花を円錐状につける。漢名,臭節草。
松風草[図]

松食虫

まつくいむし マツクヒ― [3] 【松食虫・松喰虫】
松を食害する昆虫の総称。幹・枝を食害するキクイムシ類・カミキリムシ類・ゾウムシ類や,葉を食害するガ類・ハエの幼虫など。特に,マツノマダラカミキリは食害するとともにマツノザイセンチュウを媒介し,松を急速に枯死させる。

松飾り

まつかざり [3] 【松飾り】
正月,門前や玄関に飾る松。門松。松。[季]新年。《―錠をつらねて藩庫かな/長谷川零余子》

松飾り

まつかざり【松飾り】
⇒門松.

松魚

しょうぎょ [1] 【松魚】
カツオの異名。

松魚

かつお カツヲ [0] 【鰹・松魚・堅魚】
(1)スズキ目の海魚。全長40〜70センチメートル。体は紡錘形,背面は暗青色,腹面は銀白色で四〜一〇条の青黒色の縦帯が走る。温帯・熱帯の海に広く分布し,季節的に回遊する。重要な食用魚で,刺身・たたきなどにして美味。鰹節・なまり節・塩辛・缶詰などにする。マンダラ。カチュウ。[季]夏。
(2)「鰹木」の略。「―を上げて舎屋(ヤ)を作れる家有りき/古事記(下訓)」
(3)「鰹節」の略。「手に―を一節づつ持ちて/咄本・醒睡笑」
鰹(1)[図]

いた [1] 【板】
(1)木材を薄く平たく切ったもの。「―塀(ペイ)」「棚―」
(2)薄く平たいもの。「鉄の―」「―ガラス」
(3)「板付き蒲鉾(カマボコ)」の略。「―わさ」
(4)
 (ア)俎板(マナイタ)のこと。
 (イ)板前・板場のこと。「―さん」
(5)〔板敷・板の間の意から〕
舞台。「―にのせる」
(6)版木のこと。
(7)「板敷」の略。「夜ふくるまで―の上にゐて/落窪 2」

いた【板】
a board;→英和
a plank (厚板);→英和
a plate (金属板).→英和
〜を張る board (up);lay boards <on> .〜につく become accustomed <to> ;be (quite) at home <in> .‖板チョコ a bar of chocolate.

板の間

いたのま【板の間】
(a room with) a wooden floor.〜稼ぎをする steal <clothes> at a bathhouse.

板の間

いたのま [0] 【板の間】
(1)建物の中で床を板敷にした部屋。
(2)銭湯で衣服を脱いだり着たりする板敷の場所。

板の間稼ぎ

いたのまかせぎ [5] 【板の間稼ぎ】
銭湯などの脱衣場で,人の衣服・金銭などを盗むこと。また,そうする人。板場稼ぎ。

板ガラス

いたガラス [3] 【板―】
板状のガラス。

板チョコ

いたチョコ [0] 【板―】
板状のチョコレート。

板井

いたい 【板井】
水のわき出る所を板で囲ったもの。板で囲んだ井戸。「わが門の―の清水里遠み/神楽歌」

板仏

いたぼとけ [3] 【板仏】
板から切り抜き彩色した仏像。また,銅板に打ち出した仏像。

板仕切り

いたじきり [3] 【板仕切り】
板で作った間仕切り。

板付

いたづけ 【板付】
福岡市博多区の地名。遺跡や福岡空港がある。

板付き

いたつき [2][0] 【板付き】
(1)板のついたもの。板についたもの。
(2)板の間。板敷。
(3)〔「板」は舞台の意〕
芝居で,開幕のとき,すでに俳優が舞台に出ていること。また,その俳優。

板付き蒲鉾

いたつきかまぼこ [5] 【板付き蒲鉾】
板に塗り盛って蒸したかまぼこ。

板付け

いたつけ [4][0] 【板付け】
(1)「板付け釘(クギ)」の略。
(2)「板付け草履(ゾウリ)」の略。

板付け草履

いたつけぞうり [5] 【板付け草履】
板草履(イタゾウリ)。

板付け釘

いたつけくぎ [4] 【板付け釘】
薄い板を打ちつけるときに使う,2センチメートル程度の釘。

板付遺跡

いたづけいせき 【板付遺跡】
福岡市板付にある弥生時代の遺跡。環濠集落・墓地・水田跡があり,稲作の開始,大陸文化の伝播など,縄文時代からの推移の様相を示す。

板倉

いたくら 【板倉】
姓氏の一。

板倉

いたくら 【板倉】
(1)群馬県南東部,邑楽(オウラ)郡の町。利根川と渡良瀬川にはさまれる。水塚(ミヅカ)や上げ舟をもつ家が多い。
(2)新潟県南部,中頸城(ナカクビキ)郡の町。飯山街道に沿う。米を中心とする農業地域。

板倉

いたぐら [0][2] 【板倉】
壁を板で作った倉。また,厚板を組み上げて壁体とした校倉(アゼクラ)の類。

板倉勝重

いたくらかつしげ 【板倉勝重】
(1545-1624) 江戸初期の幕臣。三河の人。都市行政に才幹を発揮し駿府町奉行・江戸町奉行を歴任。1601年以後18年間京都所司代を務めた。

板倉重宗

いたくらしげむね 【板倉重宗】
(1586-1656) 江戸初期の幕臣。勝重の長男。1620年勝重のあとを襲って京都所司代となり,以後在職三十余年に及んだ。

板倉重昌

いたくらしげまさ 【板倉重昌】
(1588-1638) 江戸初期の幕臣。勝重の二男。1637年島原の乱鎮圧の指揮にあたったが成功せず,松平信綱が派遣されることを知って総攻撃を決行し,戦死。

板元

はんもと [0] 【版元・板元】
書物などの出版元。発行所。

板元

いたもと [0] 【板元】
(1)〔「板」は俎板(マナイタ)の意〕
料理屋などの調理場。また,料理人。板前。板場。
(2)「板頭(イタガシラ)」に同じ。

板切れ

いたきれ [0] 【板切れ】
板の断片。木材のきれはし。

板刻

はんこく [0] 【板刻】 (名)スル
板木に文字や絵画などを彫ること。「―された典籍」

板前

いたまえ【板前】
a cook;→英和
a chef.→英和

板前

いたまえ [0] 【板前】
〔俎板(マナイタ)の前の意から〕
(1)料亭・旅館などの料理人。特に日本料理の料理人。いた。
→板場(イタバ)
(2)調理場。調理台。「綺麗に―の片付いてる仕出屋/うづまき(敏)」

板割

いたわり [0][4] 【板割(り)】
(1)板を割ること。
(2)屋根を葺(フ)く薄板を作る人。
(3)墨掛け厚さ一寸(3.03センチメートル),幅五寸(15.15センチメートル)から一尺(30.3センチメートル)の杉板。床板などに用いる。

板割り

いたわり [0][4] 【板割(り)】
(1)板を割ること。
(2)屋根を葺(フ)く薄板を作る人。
(3)墨掛け厚さ一寸(3.03センチメートル),幅五寸(15.15センチメートル)から一尺(30.3センチメートル)の杉板。床板などに用いる。

板唐戸

いたからど [4] 【板唐戸】
社寺建築などに,開き戸として使われる扉の一。框(カマチ)を使わず一枚または数枚の板を矧(ハ)いでつくり,多くは上下に端喰(ハシバ)みなどを取りつけて反りを防ぐ。
→桟唐戸

板囲い

いたがこい【板囲い】
a board fence; <enclose a house with> boarding.→英和

板囲い

いたがこい [3] 【板囲い】
建築工事や見せ物などのために,仮に周囲を囲った板塀。

板垣

いたがき 【板垣】
姓氏の一。

板垣

いたがき [2] 【板垣】
板を張った垣。板塀(イタベイ)。

板垣征四郎

いたがきせいしろう 【板垣征四郎】
(1885-1948) 軍人。陸軍大将。岩手県生まれ。関東軍高級参謀として石原莞爾(カンジ)とともに満州事変・満州国建国を画策。満州国執政顧問・同軍政部最高顧問・関東軍総参謀長・陸相などを歴任。戦後 A 級戦犯として絞首刑。

板垣退助

いたがきたいすけ 【板垣退助】
(1837-1919) 政治家。土佐の人。討幕運動に参加。維新後参議となったが,征韓論を主張し,敗れて下野。民撰議院設立建白書を提出するなど自由民権運動を指導し,1881年(明治14)自由党を結成。第二次伊藤内閣・第一次大隈内閣の内相。

板場

いたば [0] 【板場】
(1)料理屋で,俎板(マナイタ)が置いてある場所。調理場。
(2)菓子屋で,菓子製造ののし板が置いてある場所。
(3){(1)ゃ(2)}の場所で働く人。料理人や菓子職人。板前(イタマエ)。主に関西での称。

板場稼ぎ

いたばかせぎ [4] 【板場稼ぎ】
「板(イタ)の間(マ)稼(カセ)ぎ」に同じ。

板塀

いたべい【板塀】
a wooden fence.

板塀

いたべい [0][2] 【板塀】
板でつくった塀。板の張り方によって,透かし板塀・大和(ヤマト)塀・目板塀などがある。

板塔婆

いたとうば [3] 【板塔婆】
細長い板で作った卒塔婆(ソトバ)。

板壁

いたかべ [0][2] 【板壁】
板張りの壁。

板子

いたご [0] 【板子】
(1)和船の底に敷く揚げ板。
(2)江戸時代の材種の一。主にヒノキ・スギ・ケヤキなどの,厚く挽(ヒ)いた板。挽き割って天井板や建具材料とする。

板子

いたご【板子】
a deck plank.

板寄せ

いたよせ [0] 【板寄せ】
取引所における,一般銘柄の値段の決定方法の一。取引開始前に売買注文を紙上(板という)に記載させ,売りと買いの数量が一致するまで値段を上下させ,一致したところで単一の値段を決定する。

板屋

いたや [2][0] 【板屋】
(1)板葺(ブ)きの屋根。板屋根。
(2)板葺き屋根の家。

板屋

はんや 【版屋・板屋】
版木屋(ハンギヤ)のこと。

板屋形

いたやかた [3] 【板屋形】
牛車(ギツシヤ)の屋形の一。屋根を板で作った粗末なもの。

板屋根

いたやね [3][0] 【板屋根】
板で葺(フ)いた屋根。板葺きの屋根。

板屋楓

いたやかえで [4] 【板屋楓】
カエデ科の落葉高木。山地に自生し,庭木ともされる。葉は対生し,掌状。春,枝先に淡黄色の小花を多数つける。果実は翼果。材は装飾用建材・楽器・運動具などに利用される。樹液にショ糖を多く含む。トキワカエデ。ツタモミジ。

板屋貝

いたやがい [3] 【板屋貝】
海産の二枚貝。ホタテガイの近縁種。殻は扇を広げたような形で,殻長約10センチメートル。殻表に八〜一三条の太い放射状肋(ロク)があり,白色で紅褐色の斑紋が入る。貝柱は美味。殻は杓子(シヤクシ)に用いる。北海道南部以南に分布。シャクシガイ。

板山葵

いたわさ [0] 【板山葵】
〔「板」は板付きかまぼこ,「わさ」は「わさび」の略〕
板付きかまぼこを切り,おろしわさびを添えた料理。

板庇

いたびさし [3] 【板庇・板廂】
板で葺(フ)いたひさし。

板床

いたどこ [2] 【板床】
(1)板張りの床の間。
(2)畳の芯(シン)を板で作ったもの。

板廂

いたびさし [3] 【板庇・板廂】
板で葺(フ)いたひさし。

板引き

いたびき [0] 【板引き】
十分に糊(ノリ)づけした絹を漆塗りの板に張り,乾燥後はがす加工法。絹の光沢を増す効果がある。また,そうしてできた絹地。

板張

いたばり [0] 【板張(り)】
(1)板を張ること。また,板を張った場所。
(2)和服地を洗い,糊(ノリ)づけして張り板に張り,しわを伸ばし乾かすこと。

板張り

いたばり【板張り】
boarding.→英和
〜する board (up).→英和
〜の boarded.

板張り

いたばり [0] 【板張(り)】
(1)板を張ること。また,板を張った場所。
(2)和服地を洗い,糊(ノリ)づけして張り板に張り,しわを伸ばし乾かすこと。

板戸

いたど [2] 【板戸】
板張りの戸。雨戸など。

板扇

いたおうぎ [3] 【板扇】
薄い板を重ねて,糸でつづり合わせた扇。檜扇(ヒオウギ)など。

板挟み

いたばさみ [3] 【板挟み】
(1)板と板の間にはさまること。
(2)対立する二者の間で,どちらにもつきかねて苦しむこと。「義理と人情の―」「母と妻との間で―になる」

板挽き

いたひき [2] 【板挽き】
丸太を挽いて板を作ること。また,その職人。

板挾みになる

いたばさみ【板挾みになる】
be in a dilemma[fix].→英和

板掛

いたがけ [0] 【板掛(け)】
床板・棚板などを受けるために取りつけた横木,または受け材のしゃくりとった部分。板持ち。
→板じゃくり

板掛け

いたがけ [0] 【板掛(け)】
床板・棚板などを受けるために取りつけた横木,または受け材のしゃくりとった部分。板持ち。
→板じゃくり

板摺り

いたずり [0] 【板摺り】
(1)「いたじゃくり」に同じ。
(2)キュウリ・フキなどに食塩を振りかけて,俎板(マナイタ)の上でもみころがすこと。緑色を鮮やかにするために行う。

板敷

いたじき [0] 【板敷】
板を張った床。板の間や縁。板畳。

板敷き

いたじき【板敷き】
a wooden floor.

板曲げロール

いたまげロール [5] 【板曲げ―】
板金用機械の一。ロールの間に金属板を通して円弧状に曲げる機械。

板書

ばんしょ [0] 【板書】 (名)スル
(授業において)黒板に字を書くこと。「数式を―する」

板書する

ばんしょ【板書する】
write on a blackboard.→英和

板木

ばんぎ [1][3] 【板木】
寺院で,木槌で打って合図に用いる長方形の板。江戸時代には,火災の警報にも用いた。

板木

はんぎ [0][3] 【版木・板木】
木版印刷や版画で使うために,文字・図画などを彫った板。主に桜や黄楊(ツゲ)を用いる。形木(カタギ)。彫(エ)り板。印板。

板木履

いたぼくり [3] 【板木履】
泥深い田で作業するとき,沈まないように履く幅の広い下駄様のもの。水下駄。

板本

はんぽん [0][1] 【版本・板本】
彫った版木で印刷した本。整版本。木版本。刻本(コクホン)。

板材

いたざい [0][2] 【板材】
板状に製材された木材。

板柳

いたやなぎ 【板柳】
青森県西部,北津軽郡の町。津軽平野の中央に位置。

板柾

いたまさ [0] 【板柾】
木目の通った板。柾目(マサメ)の板。

板株

いたかぶ [2] 【板株】
江戸時代,本を出版する際の版木の所有権。現在の版権に相当。

板橋

いたばし [0] 【板橋】
板でつくった橋。板をわたした橋。

板橋

いたばし 【板橋】
東京都北部,二三区の一。南部は武蔵野台地上に位置し,北部は低地。もと,中山道の第一宿板橋宿があった。

板決り

いたじゃくり [3] 【板決り】
板の端を支えるため,梁(ハリ)などの受け材の一部を切り欠くこと。またはその切り欠いた部分。板摺(ズ)り。板欠き。
→板掛け

板焼

いたやき [0] 【板焼(き)】
ガン・カモなどの肉を薄切りにして,醤油・味醂(ミリン)などで下味をつけ,杉板にのせて焼いた料理。片木(ヘギ)焼き。

板焼き

いたやき [0] 【板焼(き)】
ガン・カモなどの肉を薄切りにして,醤油・味醂(ミリン)などで下味をつけ,杉板にのせて焼いた料理。片木(ヘギ)焼き。

板焼き豆腐

いたやきどうふ [5] 【板焼(き)豆腐】
豆腐を薄く切り,味噌を塗った杉板に挟んで焼いた料理。

板焼豆腐

いたやきどうふ [5] 【板焼(き)豆腐】
豆腐を薄く切り,味噌を塗った杉板に挟んで焼いた料理。

板物

いたもの [0][2] 【板物】
(1)板を芯(シン)にして平たく畳んだ織物。いたのもの。
⇔巻物
(2)重箱・膳(ゼン)・広蓋(ヒロブタ)など,板を組み合わせて作った漆器の総称。

板状

ばんじょう [0] 【板状】
板のような形。

板状節理

ばんじょうせつり [5] 【板状節理】
節理の一種。安山岩などにみられ,岩体を板状に分離する。鉄平石などはその好例。

板甫牡蠣

いたぼがき [3] 【板甫牡蠣】
海産の二枚貝。カキの一種。殻は扁平(ヘンペイ)な円板状で径約12センチメートル。殻表は灰褐色。鱗片(リンペン)でおおわれ,乾くとはげやすい。各地の内湾・浅海に産し,肉は美味。殻より胡粉(ゴフン)を作る。

板畳

いただたみ [3] 【板畳】
(1)板を芯(シン)に入れて作った畳。床の間などに用いる。
(2)「板敷(イタジキ)」に同じ。

板発条

いたばね [0] 【板発条】
板状のばね。数枚重ねたものは重ね板ばねという。

板目

いため【板目】
a cross grain (柾(まさめ)目 (straight grain) に対して).

板目

いため [0] 【板目】
(1)板と板との合わせめ。
(2)板の木目(モクメ)が,平行でないもの。木材を年輪の接線方向に切断した時にあらわれる木目。
⇔柾目(マサメ)
(3)「板目紙」「板目肌(ハダ)」の略。
板目(2)[図]

板目彫

いためぼり [0] 【板目彫(り)】
木を縦に挽(ヒ)き割った板を版面として彫刻すること。柾目(マサメ)と板目の両方がある。また,その彫刻。
⇔木口(コグチ)彫り

板目彫り

いためぼり [0] 【板目彫(り)】
木を縦に挽(ヒ)き割った板を版面として彫刻すること。柾目(マサメ)と板目の両方がある。また,その彫刻。
⇔木口(コグチ)彫り

板目木版

いためもくはん [4] 【板目木版】
板目彫りによる木版。浮世絵版画はその代表例。
⇔木口(コグチ)木版

板目紙

いためがみ [3][0] 【板目紙】
和紙を幾枚も張り合わせた厚紙。和本の表紙などに使う。

板目肌

いためはだ [3] 【板目肌】
日本刀で,刀身の表面が板目のように見えるもの。

板矧ぎ

いたはぎ [0] 【板矧ぎ】
板の幅方向の接合方法の総称。床板や甲板に使用する本実(ホンザネ)矧ぎ,桶や箱組に使用する合釘(アイクギ)矧ぎなどがある。挽合わせ。

板石

いたいし [2] 【板石】
板状の石材。

板硝子

いたガラス【板硝子】
plate glass.

板硯

いたすずり [3] 【板硯】
板の上に紙と硯をのせて,ひもで結んだもの。床棚(トコダナ)の飾りとする。

板碑

いたび [2] 【板碑】
死者の供養のための石造りの卒塔婆(ソトバ)。主に緑泥片岩の平たい石でつくる。上部は三角形。仏像・梵字・年月・氏名などを刻む。鎌倉・室町時代にかけて盛んにつくられ,東北・関東地方に多い。秩父青石でつくったものを青石塔婆という。
板碑[図]

板笈

いたおい [2] 【板笈】
笈の一種。普通の笈のように箱形でなく,薄板の左右両端に太い縁をつけ,旅行用具などを結びつけて背に負う。修験者(シユゲンジヤ)が用いる。

板紙

いたがみ [0] 【板紙】
(1)板のように厚くかたい紙。たとえばボール紙など。
(2)(武家の礼式で)料理のとき,俎板(マナイタ)の上に敷く和紙。

板絵

いたえ [2][0] 【板絵】
木板・銅板・カンバスなどに描かれた絵画作品の総称。狭義には,中世ヨーロッパで祭壇画として発達した,板に描いた絵をいう。

板締

いたじめ [0] 【板締(め)】
染色法の一。布を屏風畳みにし,両側から型板を当ててかたく縛って染液に浸すもの。板の型にしたがって白く抜け,染め模様ができる。板に模様を彫る場合もある。夾纈(キヨウケチ)もこの一種。

板締め

いたじめ [0] 【板締(め)】
染色法の一。布を屏風畳みにし,両側から型板を当ててかたく縛って染液に浸すもの。板の型にしたがって白く抜け,染め模様ができる。板に模様を彫る場合もある。夾纈(キヨウケチ)もこの一種。

板縁

いたえん [2] 【板縁】
板張りの縁側。

板羽目

いたばめ [0] 【板羽目】
板で張った羽目。板張りの壁・塀。

板舟

いたふね [3][0] 【板舟】
(1)泥深い田で,苗や稲をのせて運ぶ,薄板で作った小舟。いたぶね。
(2)江戸時代から昭和初期,東京日本橋の魚市場で,販売する魚をのせた板。初めは縁の浅い舟形であった。

板草履

いたぞうり [3] 【板草履】
底に板片を横に並べて取りつけた草履。板裏草履。板付け草履。

板葺き

いたぶき [0] 【板葺き】
板で屋根を葺くこと。また,その屋根。

板葺き屋根

いたぶき【板葺き屋根】
a shingle roof.

板蓋宮

いたぶきのみや 【板蓋宮】
⇒飛鳥板蓋宮(アスカノイタブキノミヤ)

板蔀

いたじとみ [3] 【板蔀】
格子をつけず,板だけで作った蔀。

板行

はんこう [0] 【版行・板行】 (名)スル
文字や絵を版木に彫って刷り,発行すること。刊行。また,その版木や刷ったもの。
→はんこ(判子)

板表紙

いたびょうし [3] 【板表紙】
板の表紙。法帖の表紙などに使う。

板裏草履

いたうらぞうり [5] 【板裏草履】
⇒板草履(イタゾウリ)

板谷

いたや 【板谷】
姓氏の一。

板谷峠

いたやとうげ 【板谷峠】
山形県と福島県の県境にある峠。米沢盆地と福島盆地とをつなぐ。海抜760メートル。豪雪地帯として有名。

板谷波山

いたやはざん 【板谷波山】
(1872-1963) 陶芸家。茨城県生まれ。本名,嘉七。東京田端に窯(カマ)を築き作陶。艶消し釉(ウワグスリ)と薄肉の彫刻模様に独自の作風を示す。

板賃

はんちん [1] 【板賃】
⇒いたちん(板賃)

板賃

いたちん [2] 【板賃】
(1)版木の彫刻代金。「黄楊(ツゲ)はかへつて―桜に五割増ぢや/浮世草子・元禄太平記」
(2)版木の使用料。

板起こし

いたおこし [3] 【板起(こ)し】
ろくろで形を整えた器を取り離す時に,糸切りを用いず,竹べらなどではがすこと。

板起し

いたおこし [3] 【板起(こ)し】
ろくろで形を整えた器を取り離す時に,糸切りを用いず,竹べらなどではがすこと。

板車

いたぐるま [3] 【板車】
板張りの箱形の牛車(ギツシヤ)。簡便なため,貴賤(キセン)の別なく用いられたが,一条天皇の頃に六位の車と定められた。網代(アジロ)車の盛行につれてすたれた。

板輿

はんよ [1] 【板輿】
⇒いたごし(板輿)

板輿

いたごし [2] 【板輿】
屋形を板で張り,一方または二方に簾(スダレ)をかけた軽装の輿。木輿。室町時代には上皇・摂関・僧侶が遠出に用いた。はんよ。
板輿[図]

板返し

いたがえし [3] 【板返し】
(1)板葺(ブ)き屋根の板を裏返して葺きかえること。
(2)祭礼や縁日で売っていた玩具。数枚の小さな板に絵を描いて紙でつないでたたみ,開き方によって表が出たり裏が出たりするようにしておいて絵が変わるのを楽しむもの。
(3)〔(2)の絵が繰り返し出ることから〕
見慣れていること。または,聞き慣れていること。「世に―といふ咄ありて,またかの例の大坂陣かと/鶉衣」

板違い

いたちがい [3] 【板違い】
〔建〕 格天井(ゴウテンジヨウ)などで,隣り合う板の木目や種類を交互にたがえて張ること。

板金

ばんきん【板金】
a metal plate;sheet metal.‖板金加工 sheet metal processing.

板金

いたがね [0] 【板金・板銀】
(1)薄く伸ばした金属。金属の板。ばんきん。
(2)板状に鋳造して秤量貨幣として用いた金銀。ばんきん。

板金

いたがね【板金】
sheet metal.

板金

ばんきん [0] 【板金・鈑金】
(1)金属の板を塑性変形させて各種の形に作ること。「―工」
(2)中世,金を板状に薄く打ち延ばしたもの。切り金(キン)に用いた。

板金剛

いたこんごう [3] 【板金剛】
裏に板切れを打ちつけた金剛草履。板裏草履。

板金鎖

いたがねくさり [5] 【板金鎖】
⇒板鎖(イタグサリ)

板釜敷

いたかましき [3] 【板釜敷】
茶道で,水屋で使う釜敷。五寸(=約15センチメートル)四方の桐(キリ)や朴(ホオ)の板のかどを切り,中央に丸い穴をあけたもの。炉で炭をつぐ時,釜をのせる。

板銀

いたがね [0] 【板金・板銀】
(1)薄く伸ばした金属。金属の板。ばんきん。
(2)板状に鋳造して秤量貨幣として用いた金銀。ばんきん。

板錘

いたおもり [3] 【板錘】
釣りの錘の一。鉛を薄い板状にしたもので,必要量だけ切って使う。板鉛。

板鎖

いたぐさり [3] 【板鎖】
板金をいろいろな形に切り抜き,鋲(ビヨウ)でつないだ鎖。工作機械・自動車などの動力の伝達に用いられる。いたがねくさり。

板門店

はんもんてん 【板門店】
朝鮮半島中部,北緯三八度線の南5キロメートルの非武装地帯(休戦ライン)にある要地。韓国と朝鮮民主主義人民共和国の共同管理下にあり,朝鮮戦争の休戦会談が行われ,現在も双方の会談が開かれる。パンムンジョム。

板間

いたま [0][2] 【板間】
(1)板敷の部屋。板の間。
(2)板葺(ブ)きの屋根の,板と板とのすき間。「ふるき軒の―よりもる月影ぞくまもなき/平家 3」

板頭

いたがしら [3] 【板頭】
江戸時代,深川・品川などの岡場所で最も多額の揚げ代をかせぐ遊女。寄せ場に掛ける名札の板が首位に掛けられることからいう。吉原の御職女郎にあたる。いたもと。

板額

はんがく 【板額】
鎌倉初期の女性。越後の人。城資盛の叔母(オバ)。1201年,資盛が鎌倉幕府軍と戦った時,越後鳥坂(トツサカ)で,童形に身を変えて奮戦したが,ついに捕らえられた。のち甲斐源氏浅利義遠の妻になったという。生没年未詳。

板風炉

いたぶろ [0] 【板風炉】
茶の湯の風炉の一種。板作りで,方形。小田原風炉。

板鬢

いたびん [0] 【板鬢】
歌舞伎の鬘(カツラ)の一。鬢を油で固めて板のように磨き,左右にぴんと張り出したもの。「車引」の松王,「暫(シバラク)」の腹出しなど,様式的・大時代的な荒事の役に用いられる。

板魚

はんぎょ [1] 【板魚】
ヒラメの異名。

枇杷

びわ【枇杷】
《植》a loquat.→英和

枇杷

びわ [1] 【枇杷】
バラ科の常緑高木。西日本に自生し,また中国から果樹として渡来した。葉は長楕円形で革質。初冬,枝頂に白色の小花を多数つける。果実は卵球形で大きな種子が数個あり,初夏,橙黄色に熟する。果実を食用,葉を薬用とし,材は櫛(クシ)や木刀を作る。[季]夏。
〔「枇杷の花」は [季]冬〕
《―を食むぽろり��と種二つ/星野立子》

枇杷葉湯

びわようとう ビハエフタウ [3] 【枇杷葉湯】
(1)薬の名。枇杷の葉・肉桂・甘茶などを細かく切ってまぜあわせたものを煎(セン)じた汁で,暑気払いや急性の下痢などに用いた。京都烏丸の本店で売り出したが,江戸では宣伝用に路上などで往来の人にただでふるまった。
(2)〔(1)が誰にでもふるまわれたことから〕
多情。多淫。また,その者。「手めえの―は棚へあげて/洒落本・傾城買四十八手」

枉げ

まげ [0] 【曲げ・枉げ】
棒や板を曲げたときに生じる変形。

枉げて

まげて [0] 【曲げて・枉げて】 (副)
〔「理をまげて」の意〕
そこをなんとか。むりでも。是が非でも。相手に願うときに使う。「この件,―御承知下さい」

枉げる

ま・げる [0] 【曲げる・枉げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ま・ぐ
(1)まっすぐな物・平らな物を,まがった状態にする。《曲》「針金を―・げる」「ひざを―・げる」「アルミ板を直角に―・げる」
(2)ある意図に基づいて,事実や規則をゆがめる。「事実を―・げて報道する」「法を―・げる」
(3)自分の主義・主張をむりに変える。気持ちなどを抑える。「彼は金のために主義・主張を―・げるような男ではない」「自説を―・げる」「勿論(モチロン)節操を―・げて呉れといふては無理になるが/社会百面相(魯庵)」「母具したる者は…といふままに―・げられて/落窪 3」
(4)(「駕(ガ)を枉げる」の形で)貴人がわざわざ来訪する。「宮殿に駕を―・げて,民を安んじ/麒麟(潤一郎)」
(5)〔「質(シチ)」と発音が同じ「七」の第二画がまがっていることからか〕
品物を質に入れる。「当分いらぬ夏綺羅―・げて七十両/浮世草子・好色旅日記」
〔「曲がる」に対する他動詞〕
[慣用] 冠を―・旋毛(ツムジ)を―・臍(ヘソ)を―

枉屈

おうくつ ワウ― [0] 【枉屈】 (名)スル
道理をまげて人を押さえつけること。「倏(タチマチ)婦人の権利を―するとか,イヤ公道に背くとか/蜃中楼(柳浪)」

枉惑

おうわく ワウ― 【枉惑・横惑】 (名・形動ナリ)
ごまかしだます・こと(さま)。「何(イカ)なる―の奴(ヤツコ),人謀(タバカ)りて物取らむとて/今昔 14」

枉惑

わわく 【枉惑】
〔「おうわく(枉惑)」の転〕
「おうわく(枉惑)」に同じ。「或は目たれを見,或は―心のみ侍る程に/竹馬抄」

枉断

おうだん ワウ― [0] 【枉断】 (名)スル
法をまげて不正な裁きを下すこと。

枉法

おうほう ワウハフ [0] 【枉法】
法をまげて解釈すること。都合のよいように法をまげて適用すること。

枉車

おうしゃ ワウ― [1] 【枉車】
「枉駕(オウガ)」に同じ。

枉逆

おうぎゃく ワウ― [0] 【横逆・枉逆】
道理にはずれていること。わがままなこと。「かくの如き―の事に逢へども/西国立志編(正直)」

枉顧

おうこ ワウ― [1] 【枉顧】
〔貴人がわざわざ乗り物の方向を変えて自分の方を顧みる意から〕
他人の来訪を敬っていう語。枉駕(オウガ)。

枉駕

おうが ワウ― [1] 【枉駕】 (名)スル
〔乗り物の方向をわざわざ曲げて来る意から〕
人の来訪を敬っていう語。枉車。御来駕。枉顧。

そぎ [2] 【削ぎ・枌】
〔動詞「削ぐ」の連用形から。古くは「そき」〕
削(ソ)ぎ板。

枌板

そぎいた [0] 【削ぎ板・枌板】
〔古くは「そきいた」〕
そいで作った薄い木の板。屋根を葺(フ)くのに用いる。そぎ。

枌楡

ふんゆ 【枌楡】
(1)ニレの木。
(2)〔漢の高祖が,故郷の神社のニレの木を社神としてまつったという故事から〕
神聖な場所。神域。また,故郷。「蘋蘩(ヒンパン)の礼おこたらず,―のかげさかん也/保元(上)」

枌楡の居

ふんゆのきょ 【枌楡の居】
仙洞(セントウ)御所のこと。「太上天皇の尊号をかうぶりて,―を占めき/保元(上・古活字本)」

析出

せきしゅつ [0] 【析出】 (名)スル
(1)液体の中から固体が分かれて生成してくること。高温溶液の冷却により溶質成分が結晶して出てくる場合,電気分解で金属が電極に付着する場合などをいう。
(2)〔言〕 ある形式の構成要素の部分が独立して一語化すること。

とがた [0] 【斗形・枓】
「ますがた(枡形)」に同じ。

枓栱

ときょう [0] 【斗栱・枓栱】
木造建築で,斗(マス)と肘木(ヒジキ)を組み合わせて,柱の上に置き,軒桁(ノキゲタ)などを支えるしくみ。主に,寺院建築の深い軒を支えるために用いる。斗組(マスグミ)。とぐみ。組物(クミモノ)。

まくら [1] 【枕】
(1)寝るときに頭を支える寝具。「箱―」「膝(ヒザ)―」
(2)寝ている頭の方。枕元。「―よりあとより恋のせめくれば/古今(雑体)」
(3)寝ること。旅で寝ること。「草―」
→枕する
(4)横たえる物の下に置き,支えとするもの。「―木」
(5)前置きの言葉。落語などで本題の前に語る小噺(コバナシ)を中心とした部分の称。
(6)物事のよりどころ。典拠。種。「歌―」

まくら【枕】
a pillow;→英和
a bolster (長枕).→英和
〜もとに at one's bedside.‖枕カバー a pillowcase.

枕き寝

まき・ぬ 【纏き寝・枕き寝】 (動ナ下二)
互いの腕を枕として寝る。共寝する。「玉釧(クシロ)―・寝し妹を/万葉 3148」

枕く

ま・く 【枕く・婚く・纏く】 (動カ四)
〔「巻く」と同源〕
(1)枕(マクラ)にする。枕として寝る。「宮の我が背は大和女の膝―・くごとに我(ア)を忘らすな/万葉 3457」
(2)〔中世以降「まぐ」とも〕
共寝をする。情交する。結婚する。「若草の妻をも―・かず/万葉 4331」

枕く

まくら・く 【枕く】 (動カ四)
〔「まくら(枕)」を動詞化したもの〕
枕にする。「音(コエ)知らむ人の膝の上わが―・かむ/万葉 810」

枕する

まくら・する [1] 【枕する】 (動サ変)[文]サ変 まくら・す
ある物を枕として寝る。「石に―・する」

枕カバー

まくらカバー [4] 【枕―】
枕にかけるカバー。枕おおい。ピロー-ケース。

枕上

まくらがみ [3] 【枕上】
寝床の枕のあたり。枕元。「―に立つ」

枕上

ちんじょう [0] 【枕上】
(1)寝ているまくらもと。枕頭。
(2)床についていること。

枕中記

ちんちゅうき 【枕中記】
中国,唐代の伝奇小説。沈既済(シンキセイ)(一説に李泌(リヒツ))作。800年頃成立。盧生(ロセイ)が趙の旧都邯鄲(カンタン)で道士の呂翁(リヨオウ)に会い,思いのままに出世できるという枕(マクラ)を借りて寝たところ,栄達・栄華の一生を送る夢を見る。目がさめると,それは宿の主人の炊(タ)く黄粱(コウリヨウ)もまだ炊き上がらない間のことであり,名利のはかなさを知る。ここから「邯鄲の夢」「邯鄲の枕」「盧生の夢」「黄粱一炊の夢」などの語が出た。別名,呂翁。

枕付く

まくらづく 【枕付く】 (枕詞)
枕を並べて寝ることから,夫婦の寝室を意味する「妻屋(ツマヤ)」にかかる。「―つま屋のうちに/万葉 210」

枕元

まくらもと [3] 【枕元・枕許】
寝ている人の枕のそば。まくらがみ。枕頭(チントウ)。

枕几帳

まくらぎちょう [4] 【枕几帳】
枕元に立てる小さい几帳。

枕刀

まくらがたな [4] 【枕刀】
護身のため枕元におく刀。

枕団子

まくらだんご [4] 【枕団子】
死者の枕元に供える団子。はやだんご。

枕屏風

まくらびょうぶ [4] 【枕屏風】
すき間風などを防ぐために,枕元に立てる低く小さい屏風。

枕山

ちんざん 【枕山】
⇒大沼(オオヌマ)枕山

枕崎

まくらざき 【枕崎】
鹿児島県薩摩半島南部の市。鰹(カツオ)漁を中心とした遠洋漁業の基地。水産加工業も盛ん。

枕崎台風

まくらざきたいふう 【枕崎台風】
1945年(昭和20)9月17日,枕崎付近に上陸した台風。九州を縦断,広島から松江へと進んだ。超大型の台風で,広島県を中心に洪水・崖(ガケ)崩れなどで大被害が出た。全国の死者・行方不明者三七五六名。

枕席

ちんせき [0] 【枕席】
〔まくらと敷物の意〕
(1)寝具。ねどこ。
(2)寝室。また,夜の伽(トギ)。枕籍。

枕引き

まくらひき [3][0] 【枕引き】
木枕の両端を指先でつまんで引き合う遊戯。

枕当て

まくらあて [3] 【枕当て】
枕が汚れないようにおおう布または紙。

枕慈童

まくらじどう 【枕慈童】
(1)能の一。観世流の「菊慈童」の他流での曲名。
(2)能の一。四番目物。観世流のみにある曲。「菊慈童」と同工異曲。

枕捜し

まくらさがし [4] 【枕探し・枕捜し】
眠っている旅客の枕元から金品を盗むこと。また,その盗人。

枕探し

まくらさがし [4] 【枕探し・枕捜し】
眠っている旅客の枕元から金品を盗むこと。また,その盗人。

枕文字

まくらもじ [4] 【枕文字】
短歌で,初句の五文字。

枕時計

まくらどけい [4] 【枕時計】
枕元に置く時計。目覚まし時計。

枕木

まくらぎ [3] 【枕木】
鉄道線路の下に横に並べて敷く角柱状の材。レールの幅を一定に保ち,レールにかかる荷重を道床内に分散させる。以前は木材が使われたが,現在は多くコンクリート材・鉄材を用いる。

枕木

まくらぎ【枕木】
<米> a (cross)tie; <英> a sleeper.

枕本

まくらぼん [0] 【枕本】
(1)半紙を二つに縦切りにしたものを横長に綴じた厚い本。
(2)「枕草紙{(2)}」に同じ。

枕机

まくらづくえ [4] 【枕机】
死者の枕元に置いて供物や香華を供える机。

枕添ひ

まくらぞい 【枕添ひ】
添い寝すること。また,その人。配偶者。「女は夫を―といひ,男は妻を―といふ/滑稽本・浮世床 2」

枕炭

まくらずみ [3] 【枕炭】
茶道で,炭斗(スミトリ)の中に炭を組み入れる際,管炭(クダズミ)の枕となる炭。点前(テマエ)が終わったのちも炭斗の中に残す。

枕物狂

まくらものぐるい 【枕物狂】
狂言の一。高齢の老人が地蔵講の頭人の娘に恋をして狂乱の体となり,枕を笹につけて肩にし,謡をうたい,最後に娘と結ばれる。

枕物語

まくらものがたり 【枕物語】
寝物語。「―聞く時は,この年この身になりてもこの道をやめがたく/浮世草子・一代女 2」

枕状溶岩

まくらじょうようがん [6] 【枕状溶岩】
溶岩流が水中で冷却固結した岩体の一種。丸太状または俵状の団塊の積み重なりからなる。ガラス質の緻密(チミツ)な薄い皮殻をもち,中心部に放射状の節理がある。車石。

枕獅子

まくらじし 【枕獅子】
歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「英獅子乱曲(ハナブサシシノランギヨク)」。1742年江戸市村座初演。女方の石橋(シヤツキヨウ)物の代表曲。前ジテは傾城姿で手獅子を持っての踊り,後ジテは牡丹笠をつけて狂いを見せるもの。

枕直し

まくらなおし [4] 【枕直し】
産婦が床上げをして,平常の生活に戻る祝い。

枕石

まくらいし [3] 【枕石】
死者の枕元に置く石。埋葬後,戒名を記して墓の上に置く。

枕石漱流

ちんせきそうりゅう [0] 【枕石漱流】
⇒石(イシ)に枕(マクラ)し流れに漱(クチスス)ぐ(「石」の句項目)

枕神

まくらがみ [3] 【枕神】
夢枕に立つという神。

枕箱

まくらばこ [3] 【枕箱】
(1)台の部分が箱状になっている枕。箱枕。
(2)枕を入れておく箱。

枕籍

ちんしゃ 【枕藉・枕籍】
⇒ちんせき(枕藉)

枕籍

ちんせき [0] 【枕藉・枕籍】
(1)「枕席(チンセキ){(2)}」に同じ。
(2)書物を積み重ねて枕にすること。また,書物がうずたかく積んであること。

枕紙

まくらがみ [3] 【枕紙】
(1)枕元に置く紙。
(2)木枕の上の小枕をおおう紙。

枕経

まくらぎょう [3] 【枕経】
死者の枕元で読経(ドキヨウ)をすること。また,その経。特に,納棺に先立って行われるものをいう。

枕絵

まくらえ [3] 【枕絵】
男女の情交のさまを描いた絵。笑い絵。春画。
〔古くは箱枕の引き出しに入れて,嫁入り道具として持たせた〕

枕腕

ちんわん [0] 【枕腕】
書道で,左手を机上に伏せ,筆を持った右手をその上にのせて書くこと。細字を書くのに適する。枕腕法。
→懸腕直筆
→提腕

枕花

まくらばな [3] 【枕花】
死者の枕元に飾る花。

枕芸者

まくらげいしゃ [4] 【枕芸者】
(1)芸らしい芸もなく,売春を主とする芸者。不見転(ミズテン)。
(2)枕探しをする芸者。

枕草子

まくらのそうし 【枕草子】
随筆。三巻。清少納言作。一〇世紀末から一一世紀初頭の成立。一条天皇の皇后定子に出仕した作者の宮廷生活の回想・見聞,また自然・人生などに関する随想などを約三百の章段に綴ったもの。感覚鋭く,文章軽快で源氏物語とともに王朝女流文学の双璧とされる。清少納言枕草子。清少納言記。

枕草子春曙抄

まくらのそうししゅんしょしょう 【枕草子春曙抄】
注釈書。一二巻。北村季吟著。1674年成立。枕草子本文を文段に分け,傍注・標注・校合・考証を施す。枕草子注釈書中最も流布したもの。

枕草子絵巻

まくらのそうしえまき 【枕草子絵巻】
絵巻。一巻。鎌倉時代の作。枕草子の一部を絵巻にしたもので七段が現存。繊細な墨線で描き,大和絵白描画の典型をなす。

枕草紙

まくらぞうし [4] 【枕草紙】
(1)感じたことを手控えるため,また備忘のため,身辺に置く冊子。まくらのそうし。「とぢおける―のうへにこそ見/新撰六帖 5」
(2)春画を集めた本。春本。枕本。「―に心うかるる/犬子集」

枕藉

ちんせき [0] 【枕藉・枕籍】
(1)「枕席(チンセキ){(2)}」に同じ。
(2)書物を積み重ねて枕にすること。また,書物がうずたかく積んであること。

枕藉

ちんしゃ 【枕藉・枕籍】
⇒ちんせき(枕藉)

枕蚊帳

まくらがや [3] 【枕蚊帳】
子供の枕辺をおおうための,骨組みの小さな蚊帳。[季]夏。

枕言

まくらごと 【枕言】
いつも口ぐせにいう言葉。「やまと言の葉をももろこしの歌をもただその筋をぞ―にせさせ給ふ/源氏(桐壺)」

枕許

まくらもと [3] 【枕元・枕許】
寝ている人の枕のそば。まくらがみ。枕頭(チントウ)。

枕詞

まくらことば【枕詞】
a ‘pillow' word;a conventional epithet.

枕詞

まくらことば [4] 【枕詞】
(1)昔の歌文に見られる修辞法の一。特に和歌などで,特定の語句に冠して,修飾しあるいは句調を整える語句をいう。修飾する語と修飾される語との間には一定のきまりがあり,個人の創造が許されない点で,序詞と区別される。五音のものが最も多いが,三音・四音,また七音のものもある。平安時代より現代に至るまで発語・歌枕・諷詞・冠辞・頭辞・かぶり・よそひ・かざし・玉かづら等種々の名称がある。枕詞の名称は室町時代頃から見られる。「あしひきの」「あらたまの」「たらちねの」など。
(2)転じて,前置きの言葉。「―が長い」
(3)寝物語。「独寝の―ぞ恨みなる/謡曲・菊慈童」

枕貝

まくらがい [3] 【枕貝】
海産の巻貝。殻長約35ミリメートルの円筒形で堅固。殻表は滑らかで,淡黄褐色の地に不規則な黒褐色の縦線が走る。房総半島以南の砂底に住む。

枕辺

ちんぺん [0] 【枕辺】
まくらもと。枕上。枕頭。

枕辺

まくらべ [3] 【枕辺】
〔「まくらへ」とも〕
まくらもと。「―に斎瓮(イワイベ)をすゑ/万葉 420」

枕返し

まくらがえし [4] 【枕返し】
(1)枕の向きをかえること。特に,死者の枕を北枕にすること。「―なにやと例の様なる有様どもにしてければ/大鏡(伊尹)」
(2)曲芸の一種。多数の木枕を重ねて,両手でもてあそぶもの。

枕金

まくらきん [3][0] 【枕金】
⇒まくらがね(枕金)

枕金

まくらがね [3][0] 【枕金】
(1)遊女を身請けするときの手付け金。まくらきん。
(2)芸妓が客と共寝するとき,客からもらう契約金。枕掛け。まくらきん。「―五両にて,あらまし相談できて/洒落本・箱枕」

枕障子

まくらしょうじ [4] 【枕障子】
枕元に立てる衝立(ツイタテ)障子。

枕頭

ちんとう [0] 【枕頭】
まくらもと。枕上。「―の書」

枕飯

まくらめし [3] 【枕飯】
死者の枕元または,墓前に供える,高盛りにした飯。

枕香

まくらが [3] 【枕香】
枕に残っている,その人の香り。

はやし 【林】
姓氏の一。林羅山に始まる江戸幕府の儒官林家が知られる。

はやし [3][0] 【林】
(1)樹木がたくさん群がって生えている所。樹木の群落。「森」にくらべて,木々の密集の度合が小さく,小規模の群落をさすことが多い。「白樺の―」
(2)物事が多く集まっている状態を林に見たてていう語。「辞(コトバ)の―」「アンテナの―」「月の舟星の―に漕ぎ隠る見ゆ/万葉 1068」

はやし【林】
a forest (森林);→英和
a wood;→英和
a grove (木立).→英和

林下

りんか [1] 【林下】
林のほとり。「―に小祠あり/日乗(荷風)」

林不忘

はやしふぼう 【林不忘】
(1900-1935) 小説家。新潟県生まれ。本名,長谷川海太郎。他に谷譲次・牧逸馬の筆名がある。めりけんじゃっぷ物「テキサス無宿(谷譲次)」,家庭小説「地上の星座(牧逸馬)」,時代小説「丹下左膳(林不忘)」など。

林中

りんちゅう [1] 【林中】
林の中。

林信篤

はやしのぶあつ 【林信篤】
⇒林鳳岡(ハヤシホウコウ)

林冠

りんかん [0] 【林冠】
樹冠がすき間なく接して連続している状態。

林分

りんぶん [0] 【林分】
林相が一様で,となり合う森林と区別できるひとまとまりの森林。

林則徐

りんそくじょ 【林則徐】
(1785-1850) 中国,清末の政治家。福建省の人。字(アザナ)は少穆。諡(オクリナ)は文忠。阿片(アヘン)厳禁論を主張,1838年欽差大臣として阿片没収や輸入禁止を断行。阿片戦争を招来,責を問われ左遷された。著「林文忠公政書」

林務

りんむ [1] 【林務】
森林に関する業務。

林又七

はやしまたしち 【林又七】
(1605?-1691?) 江戸初・前期の金工。尾張の人。本名,清三郎重吉,また重治。代々の鉄砲師・鐔工(タンコウ)の家に生まれ,肥後熊本の加藤家・細川家に仕える。地鉄(ジガネ)のよさと高雅な作風により,肥後金工の中心的存在。春日派の祖。二代重光・三代藤八も名工。

林和靖

りんわせい 【林和靖】
⇒林逋(リンポ)

林地

りんち [1] 【林地】
林木が立っている土地。

林奉行

はやしぶぎょう [4] 【林奉行】
⇒御林奉行(オハヤシブギヨウ)

林子平

はやししへい 【林子平】
(1738-1793) 江戸中期の経世家。江戸の人。名は友直。号,六無斎。仙台藩に経済政策などを進言。長崎に遊学し,また江戸で大槻玄沢・桂川甫周などの蘭学者と交遊。海外事情に通じ,「海国兵談」を著し海防の必要を説き,また「三国通覧図説」では蝦夷地の開拓を説いたが,幕府の忌諱(キキ)に触れ禁錮。寛政三奇人の一人。

林学

りんがく【林学】
forestry.→英和

林学

りんがく [0] 【林学】
森林および林業に関する技術や経済についての学問。造林学・林政学など。

林家

はやしや 【林屋・林家】
落語家などの家号。

林家

りんか [1] 【林家】
林業を営んで生計を立てている世帯。

林家

りんけ 【林家】
江戸幕府の儒官として文教をつかさどった林(ハヤシ)氏。大学頭を世襲した。

林家トミ

はやしやとみ 【林家トミ】
(1883-1970) 寄席下座三味線の名手。大阪生まれ。本名,岡本トミ。上方寄席下座音楽継承者として無形文化財に指定された。

林家正楽

はやしやしょうらく 【林家正楽】
(1895-1966) 紙切り芸人。長野県生まれ。本名,一柳金次郎。初め落語家だったが紙切り芸に転向,自ら「紙工芸」と名づけ第一人者となる。新作落語の作者でもあり「さんま火事」を残す。

林屋

はやしや 【林屋・林家】
落語家などの家号。

林屋正蔵

はやしやしょうぞう 【林屋正蔵】
(1781-1842)(初世)落語家。林屋(家)派の祖。三笑亭可楽の門人。怪談咄(バナシ)を得意とし,道具入り怪談咄を創始。

林広守

はやしひろもり 【林広守】
(1831-1896) 雅楽家。大坂の人。「君が代」の公表上の作曲者。実際は奥好義(オクヨシイサ)が作曲。伶人長として活躍する一方で,保育唱歌の作曲に従事した。

林床

りんしょう [0] 【林床】
森林の中の地表面。太陽光線が届きにくく暗いので,そこに適応した植物が生育する。

林彪

りんぴょう 【林彪】
(1908-1971) 中国の軍人。北伐に参加,毛沢東・朱徳らと紅軍を創建。軍要職を歴任し文化大革命を推進。毛沢東の後継者に指名されたが,党内対立を生じ,反毛クーデターを計画。失敗して飛行機で逃亡中,墜落死亡したとされる。リン=ピアオ。

林忠彦

はやしただひこ 【林忠彦】
(1918-1990) 写真家。山口県生まれ。戦前から報道写真家として活動。「小説新潮」誌に掲載した太宰治・坂口安吾らの肖像写真で,作家の個性を鋭く,正確にとらえて注目された。

林房雄

はやしふさお 【林房雄】
(1903-1975) 小説家。大分県生まれ。本名,後藤寿夫。東大中退。マルクス主義から出発したが,日本への回帰の形で天皇制護持の超国家主義に転向。小説「都会双曲線」「青年」,評論「大東亜戦争肯定論」など。

林政

りんせい [0] 【林政】
森林や林業に関する行政。

林春斎

はやししゅんさい 【林春斎】
林鵞峰(ハヤシガホウ)の別号。

林有造

はやしゆうぞう 【林有造】
(1842-1921) 政治家。土佐藩出身。幕末,尊攘運動に挺身。板垣退助とともに立志社設立に参加。国会開設後,自由党・政友会の幹部として活躍。二度入閣。

林木

りんぼく [0] 【林木】
森林の木。特に,林業の対象となる木。

林森

りんしん 【林森】
(1867-1943) 中国の政治家。福建省の人。孫文の革命運動を助け,のち蒋介石の南京政府に入り,国民党右派の元老として重きをなした。リン=セン。

林業

りんぎょう [1][0] 【林業】
森林を育て,木材を得る産業。広義には,木炭製造やキノコの栽培をも含める。

林業

りんぎょう【林業】
forestry.→英和

林業基本法

りんぎょうきほんほう 【林業基本法】
林業に関する政策の目標を明らかにし,基本的な施策を示す法律。1964年(昭和39)制定。

林業試験場

りんぎょうしけんじょう [0] 【林業試験場】
林業に関する試験・研究などを行う機関。

林檎

りゅうごう リウ― 【林檎】
〔「りんごん」の「ん」を「う」と表記したもの〕
りんご。[和名抄]

林檎

りんご [0] 【林檎】
(1)バラ科の落葉高木。ヨーロッパで古くから果樹として栽培され,日本には明治初期に導入された。春,枝頂に微紅色の五弁花をつける。果実はほぼ球形で,果皮は紅色・緑黄色など。果肉は花托が発達したもので,甘酸っぱく芳香があり,生食のほかジャム・ジュース・酒などにする。西洋林檎。大林檎。[季]秋。
〔「林檎の花」は [季]春〕
(2)古く中国から渡来し,西欧系のリンゴの普及以前に栽培された果樹。和林檎(ワリンゴ)。地林檎。

林檎

りんご【林檎(の木)】
an apple (tree).→英和
林檎酒 cider;→英和
vinegar;→英和
apple wine.

林檎病

りんごびょう [0] 【林檎病】
伝染性紅斑の俗称。

林檎綿虫

りんごわたむし [5] 【林檎綿虫】
アブラムシ科の昆虫。体長2ミリメートル前後。晩秋に現れるはねのある成虫は,ロウ物質を分泌し飛翔時に綿くずや雪のように見えるため,雪虫とも呼ばれる。リンゴの害虫。

林檎酒

りんごしゅ [3] 【林檎酒】
リンゴの果汁からつくった酒。シードル。

林檎酢

りんごす [3] 【林檎酢】
リンゴの果汁を発酵させて造る果実酢。

林檎酸

りんごさん [0] 【林檎酸】
リンゴ・ブドウなどの果実に存在する二価のカルボン酸。快美な芳香がある。化学式 HOOC・CH�・CH(OH)・COOH 潮解性の無色針状結晶。光学異性体があり,天然のものは L 体。TCA 回路の中間生成物の一。水・アルコールに溶けやすく,清涼飲料水の酸味に用いる。

林歌

りんが 【林歌・臨河】
雅楽の一。舞楽にも管弦にも用いられる。右方に属する高麗平調(コマヒヨウジヨウ)の小曲で,同調唯一の現行曲。四人舞。唐楽の移調曲がある。

林歌子

はやしうたこ 【林歌子】
(1864-1946) 社会事業家。越前の人。孤児救済活動ののち,日本基督教婦人矯風会で廃娼運動や軍縮運動に尽力。

林武

はやしたけし 【林武】
(1896-1975) 洋画家。東京生まれ。本名。武臣。フォービズムを基調とした独特の具象画を確立した。東京芸大教授。作「梳(クシケ)ずる女」など。

林況

りんきょう [0] 【林況】
林分を形成する樹木の総合的な状態。

林泉

りんせん [0] 【林泉】
庭園の雅称。木立や流水・池泉などのある庭園。

林清節

りんせいぶし 【林清節】
説教浄瑠璃の一。寛文・元禄年間(1661-1704)に活躍した京都の歌念仏の名手日暮(ヒグラシ)林清が創始したもの。その曲節は義太夫節にも取り入れられている。

林班

りんぱん [0] 【林班】
林業で,森林区画の単位。屋根筋・河川など自然地形を用いて境界を設定し,施業の便を図る。

林琴南

りんきんなん 【林琴南】
⇒林紓(リンジヨ)

林産

りんさん [0] 【林産】
山林から産出すること。また,産出する産物。

林産物

りんさんぶつ【林産物】
forest products.

林産物

りんさんぶつ [3] 【林産物】
山林から産出される産物。木材・薪炭・きのこ類・果実類・油脂類・薬品原料・山菜など。

林相

りんそう [0] 【林相】
樹種・樹齢,樹冠や木の生育状態などによる森林の様子・形態。

林立

りんりつ [0] 【林立】 (名)スル
林の木のように多くの物が並び立つこと。「高層ビルが―する」

林立する

りんりつ【林立する】
stand close together;bristle <with chimneys> .→英和

林紓

りんじょ 【林紓】
(1852-1924) 中国の翻訳家。福建省出身。字(アザナ)は琴南。デュマの「椿姫」をはじめ各国の作品を助手に翻訳させ,古文にまとめて紹介した。保守的文人で白話(口語)運動反対の急先鋒。リン=シュー。

林縁

りんえん [0] 【林縁】
林の周縁部。「―木」

林羅山

はやしらざん 【林羅山】
(1583-1657) 江戸初期の儒学者。京都生まれ。名は信勝。法号は道春。はじめ建仁寺に入り,のち藤原惺窩(セイカ)に朱子学を学ぶ。1607年徳川家康に仕え,以後四代の将軍の侍講。上野忍ヶ岡に建てた学問所・先聖殿はのちの昌平黌(シヨウヘイコウ)の起源となる。

林芙美子

はやしふみこ 【林芙美子】
(1903-1951) 小説家。下関市生まれ。本名,フミコ。尾道高女卒。自伝的小説「放浪記」で文壇に登場,庶民的ヒューマニズムを基調にした抒情的作風で知られた。後年,客観的作風に転じ,小説「牡蠣」「晩菊」「浮雲」「めし」を残す。

林苑

りんえん [0] 【林苑】
樹木の茂った庭園。

林葉累塵集

りんようるいじんしゅう リンエフルイヂンシフ 【林葉累塵集】
歌集。二〇巻。下河辺長流編。1670年刊。自作の一五〇余首のほか,当時の民間の和歌一三六〇余首を,春・夏・秋・冬・恋・雑・雑体に分類した私撰集。

林董

はやしただす 【林董】
(1850-1913) 政治家・外交官。下総佐倉藩藩医佐藤泰然の五男。林洞海の養子。駐露公使・駐英公使,第一次西園寺内閣外相,第二次西園寺内閣逓相を務めた。著「後は昔の記」

林葬

りんそう [0] 【林葬】
〔仏〕 四葬の一。死体を林中に放置して鳥獣に施す葬り方。

林藪

りんそう [0] 【林藪】
(1)はやしとやぶ。
(2)草深い田舎。

林語堂

りんごどう 【林語堂】
(1895-1976) 中国の文学者。福建省出身。原名は玉堂。米・独の大学で学ぶ。周作人とともに小品文やユーモアを提唱した。1936年に渡米し,英文で中国文化を紹介した。小説「北京好日」,文明論「我が国土・我が国民」など。リン=ユイタン。

林説

りんぜつ [0] 【倫説・輪舌・林説・林雪】
筑紫箏(ツクシゴト)・俗箏(ゾクソウ)の器楽曲の類の曲名。輪説{(1)}からできた。後の生田流・山田流の「乱(ミダレ)(乱輪舌)」の原形と見なされるもので,近世初期には三味線や一節切(ヒトヨギリ)尺八の曲も存在した。

林述斎

はやしじゅっさい 【林述斎】
(1768-1841) 江戸後期の儒学者。名は衡(タイラ),字(アザナ)は徳詮,号は蕉軒。美濃岩村藩主松平乗蘊(ノリモリ)の子。林羅山の血統が絶えたので,1793年幕府の命により林家を相続し,大学頭となった。林家中興の大儒といわれた。

林逋

りんぽ 【林逋】
(967-1028) 中国,北宋の詩人。諡号(シゴウ),和靖。西湖中の孤山に隠棲し,梅を妻とし鶴を子として過ごした。西湖の美しい自然を詠じた。著「林和靖先生詩集」

林道

りんどう [0] 【林道】
森や林の中の道。特に林産物を運搬するために森林の内外に設けられた道。

林道

りんどう【林道】
a woodland path.

林道春

はやしどうしゅん 【林道春】
林羅山(ハヤシラザン)の法号。

林達夫

はやしたつお 【林達夫】
(1896-1984) 評論家。東京生まれ。京大卒。自由主義思想家として,幅広い分野で批評を展開。また,百科事典などの編集にも携わった。著「歴史の暮方」「共産主義的人間」など。

林邑

りんゆう リンイフ 【林邑】
チャンパ国の中国名。二世紀末から八世紀半ば頃までの呼称。

林邑楽

りんゆうがく リンイフ― [3] 【林邑楽】
古代日本に伝来した外国楽舞の一種。伝来者は736年来日の林邑人僧侶仏哲といわれるが,楽舞自体は中国の胡楽(コガク)である天竺楽(テンジクガク)(インド起源)につながると考えられる。平安時代以降は左方(サホウ)唐楽に編入された。「抜頭(バトウ)」「陪臚(バイロ)」「胡飲酒(コンジユ)」「迦陵頻(カリヨウビン)」「陵王(リヨウオウ)」などの曲がそれにあたるといい伝える。

林野

りんや【林野】
forests and fields.‖林野庁 the Forestry Agency.

林野

りんや [1] 【林野】
森林と野原。「―を駆けめぐる」

林野庁

りんやちょう [3] 【林野庁】
農林水産省の外局の一。国有林の管理・経営,その他林業に関する業務を取り扱う。地方部局として営林局・営林署がある。

林銑十郎

はやしせんじゅうろう 【林銑十郎】
(1876-1943) 陸軍軍人。石川県生まれ。大将。陸大校長・近衛師団長・朝鮮軍司令官・教育総監などを経て,斎藤・岡田内閣の陸相。1937年(昭和12)2月組閣,選挙に破れ四か月で総辞職した。

林鐘

りんしょう [0] 【林鐘】
(1)中国音楽の十二律の一。黄鐘(コウシヨウ)から八番目の音。日本の黄鐘(オウシキ)にあたる。
→十二律
(2)陰暦六月の異名。[色葉字類抄]

林間

りんかん [0] 【林間】
林の中。林の間。

林間学校

りんかんがっこう [5] 【林間学校】
主に夏休みに,林間・高原などで集団生活をしながら,児童・生徒の健康促進などを目的として行われる教育活動。また,そのための施設。[季]夏。

林間学校

りんかんがっこう【林間学校】
a camping[an open-air]school.

林雪

りんぜつ [0] 【倫説・輪舌・林説・林雪】
筑紫箏(ツクシゴト)・俗箏(ゾクソウ)の器楽曲の類の曲名。輪説{(1)}からできた。後の生田流・山田流の「乱(ミダレ)(乱輪舌)」の原形と見なされるもので,近世初期には三味線や一節切(ヒトヨギリ)尺八の曲も存在した。

林鳳岡

はやしほうこう 【林鳳岡】
(1644-1732) 江戸前・中期の儒学者。江戸生まれ。鵞峰の子。名は信篤。僧号,春常。1691年将軍綱吉の命により,聖堂を上野忍ヶ岡より湯島に移し完成。束髪して大学頭となる。家綱から吉宗まで五代の将軍に仕えた。

林鵞峰

はやしがほう 【林鵞峰】
(1618-1680) 江戸前期の儒学者。京都の人。羅山の子。名は春勝,恕。別号を春斎。将軍家光・家綱に仕え,「本朝通鑑(ホンチヨウツガン)」などを編纂。

林鶴一

はやしつるいち 【林鶴一】
(1873-1935) 数学者。徳島県生まれ。東北大学教授。「東北数学雑誌」創刊。主著「和算研究集録」

林齢

りんれい [0] 【林齢】
森林中の主な樹木の年齢を平均して出したその森林の年齢。

ほぞ [1][0] 【枘】
〔「ほぞ(臍)」と同源。古くは「ほそ」〕
(1)木材・石材などを接合するときに,一方の材にあけた穴にはめこむため,他方の材の一端につくった突起。
(2)男根の異名。「夜鍋には大工世継の―を入れ/柳多留 63」
枘(1)[図]

枘差

ほぞさし [4][0] 【枘差】
枘を枘穴に差し込む接合方法。

枘穴

ほぞあな [0] 【枘穴】
枘をはめこむための穴。

枘鑿

ぜいさく [0] 【枘鑿】
ほぞとそれを受け入れる穴。

ばい [1] 【枚】
昔,夜討ちなどのとき,声を出さないように,人や馬の口にくわえさせた箸(ハシ)のような形のもの。ひもで首に結びつけた。口木。

−まい【−枚】
[紙など]a sheet[piece] <of paper> .→英和
皿(千円札)2〜 two plates (thousand-yen notes).

まい 【枚】 (接尾)
助数詞。
(1)紙・板・皿など薄くて平たいものを数えるのに用いる。ひら。「紙を一―」
(2)原稿用紙の数を数えるのに用いる。ふつう四百字詰めの原稿用紙を単位として数える。「三百―の長編」
(3)相撲の番付で,席次を数えるのに用いる。「五―あがった」
(4)相撲で,その階級の人数を数えるのに用いる。「幕内を二―減らす」
(5)田や畑などの一区画ずつを数えるのに用いる。「田一―」
(6)商品取引所での売買の最小単位として用いる。金1グラム,毛糸500キログラムなど。「小豆一―」
(7)浄瑠璃・長唄で,太夫・唄方の人数を数えるのに用いる。「二挺(チヨウ)三―」
(8)近世の大判金や丁銀,近代の紙幣や銀貨など,貨幣の数を数えるのに用いる。「銀二―」
(9)駕籠舁(カゴカ)きの人数を数えるのに用いる。「六―肩」

ひら 【片・枚】 (接尾)
〔「ひら(平)」と同源〕
助数詞。花弁・葉・紙などのような,薄くて幅広く,平らなものを数えるのに用いる。枚(マイ)。「一―の花弁」

枚岡神社

ひらおかじんじゃ ヒラヲカ― 【枚岡神社】
東大阪市出雲井町にある神社。祭神は天児屋根命(アメノコヤネノミコト)・比売神(ヒメガミ)・武甕槌命(タケミカヅチノミコト)・斎主命(イワイヌシノミコト)。

枚帯

ひらおび [0] 【平帯・褶・枚帯】
(1)古代,礼服着用の際,男は袴(ハカマ)の上に,女は唐衣(カラギヌ)の上に着けた裳(モ)。ひらみ。
(2)平打ちの帯。半臂(ハンピ)の単(ヒトエ)。

枚手

ひらで 【枚手・葉盤】
柏の葉を合わせ竹の針で刺し,とじて作った平たい食器。大嘗会(ダイジヨウエ)などのとき,供え物を盛る。やはり柏の葉で窪んだ皿のように作る「葉椀(クボテ)」に対していう。ひらすき。

枚挙

まいきょ [1] 【枚挙】 (名)スル
一つ一つ数えあげること。「具体的事例を―する」

枚挙にいとまがない

まいきょ【枚挙にいとまがない】
be too many to enumerate.

枚数

まいすう【枚数】
the number of sheets[leaves].

枚数

まいすう [3] 【枚数】
紙・板・皿など,薄く平たいものの数。

枚文

ひらぶみ 【枚文】
巻物にせず,一枚の紙に書いてある文書。
⇔巻文(マイブミ)

枚方

ひらかた 【枚方】
大阪府北東部,淀川東岸にある市。古く淀川の河港・京街道の宿駅。各種工場の進出と,住宅地化が進む。

枚次

ひらすき 【枚次】
「枚手(ヒラデ)」に同じ。

枚聞神社

ひらききじんじゃ 【枚聞神社・開聞神社】
鹿児島県揖宿(イブスキ)郡にある旧国幣小社。祭神は枚聞神。発祥は開聞(カイモン)岳に対する山岳信仰という。薩摩国一の宮。

枚葉紙

まいようし マイエフ― [3] 【枚葉紙】
A 判・ B 判など,一定の大きさに断裁した印刷用紙。
→巻き取り紙

か クワ 【果】
■一■ [1] (名)
(1)原因・因縁によって生じたもの。結果。むくい。
⇔因
(2)修行の結果として得られる悟り。「此行を以て―を得たる時も/正法眼蔵」
(3)木の実。くだもの。「此種子を長ぜざれといはねども,必ず其の―を得るが如し/沙石 2」
■二■ (接尾)
助数詞。くだもの類を数えるのに用いる。「大なる梨子,柿…一二―を食つるに/今昔 13」

はか [2] 【捗・果・計・量】
〔「計(ハカリ)」と同源〕
(1)仕事や物事の進み具合。はかどり。「―ゆき」
(2)田植え・稲刈りなどの際の各人の分担区域。「秋の田の我が刈り―の過ぎぬれば/万葉 2133」
(3)目当て。目標。「いづこを―と君がとはまし/後撰(恋二)」

果して

はたして [2] 【果(た)して】 (副)
(1)〔漢文訓読に用いられた語〕
予想していたとおりであるさま。思ったとおり。やはり。「―昼過ぎから豪雨になった」「農家の門を外に出て見ると―見覚えある往来/武蔵野(独歩)」
(2)(疑問表現・仮定表現を伴って)疑いの気持ちや仮定であることを強調する語。ほんとうに。「―彼は何者か」「―結末はいかに」

果して

はたして【果して】
[思った通り](just) as one thought[expected];as was expected;at last (ついに);ever (疑問文で).→英和

果し合い

はたしあい【果し合い】
⇒決闘.

果し合い

はたしあい [0] 【果(た)し合い】
互いに命をかけて戦うこと。決闘。

果し状

はたしじょう【果し状】
a challenge.→英和

果し状

はたしじょう [0][3] 【果(た)し状】
果たし合いを申し込む書状。決闘状。

果し眼

はたしまなこ [4] 【果(た)し眼】
果たし合いをするような鋭い目付き。「切歯して,扼腕(ヤクワン)して,―になつて/平凡(四迷)」

果す

はた・す [2] 【果(た)す】 (動サ五[四])
(1)しなければならないことやしようと思っていたことをし終える。なしとげる。「念願を―・す」「長年の望みを―・す」「目的を―・す」「使命を―・す」「約束を―・す」
(2)物が,その働きをする。機能する。「本棚が仕切りの役も―・す」
(3)動詞の連用形の下に付いて,すっかり…してしまう,…し尽くすなどの意を表す。「小遣いを使い―・す」
(4)願(ガン)がかなって,願ほどきをする。「住吉の御社を始め―・し申し給へ/源氏(若菜上)」
(5)殺す。「是非出でよ,―・さん,とののしるに/咄本・醒睡笑」
〔「果てる」に対する他動詞〕
[可能] はたせる

果す

おお・す オホス 【果す】 (動サ下二)
⇒おおせる

果せる

おお・せる オホセル [3] 【果せる・遂せる】 (動サ下一)[文]サ下二 おほ・す
(普通,他の動詞の連用形に付いて)すっかり…する。見事になしとげる。「逃げ―・せる」「よく縫ひ―・せたり/落窪 1」

果せる哉

はたせるかな [3] 【果(た)せる哉】 (副)
思ったとおり。はたして。「この無謀な計画は―失敗に終わった」

果たして

はたして [2] 【果(た)して】 (副)
(1)〔漢文訓読に用いられた語〕
予想していたとおりであるさま。思ったとおり。やはり。「―昼過ぎから豪雨になった」「農家の門を外に出て見ると―見覚えある往来/武蔵野(独歩)」
(2)(疑問表現・仮定表現を伴って)疑いの気持ちや仮定であることを強調する語。ほんとうに。「―彼は何者か」「―結末はいかに」

果たし合い

はたしあい [0] 【果(た)し合い】
互いに命をかけて戦うこと。決闘。

果たし状

はたしじょう [0][3] 【果(た)し状】
果たし合いを申し込む書状。決闘状。

果たし眼

はたしまなこ [4] 【果(た)し眼】
果たし合いをするような鋭い目付き。「切歯して,扼腕(ヤクワン)して,―になつて/平凡(四迷)」

果たす

はたす【果たす】
[成就]achieve;→英和
finish;→英和
[実行]realize;→英和
carry out.

果たす

はた・す [2] 【果(た)す】 (動サ五[四])
(1)しなければならないことやしようと思っていたことをし終える。なしとげる。「念願を―・す」「長年の望みを―・す」「目的を―・す」「使命を―・す」「約束を―・す」
(2)物が,その働きをする。機能する。「本棚が仕切りの役も―・す」
(3)動詞の連用形の下に付いて,すっかり…してしまう,…し尽くすなどの意を表す。「小遣いを使い―・す」
(4)願(ガン)がかなって,願ほどきをする。「住吉の御社を始め―・し申し給へ/源氏(若菜上)」
(5)殺す。「是非出でよ,―・さん,とののしるに/咄本・醒睡笑」
〔「果てる」に対する他動詞〕
[可能] はたせる

果たせる哉

はたせるかな [3] 【果(た)せる哉】 (副)
思ったとおり。はたして。「この無謀な計画は―失敗に終わった」

果たて

はたて 【果たて・極・尽】
端。はし。はて。「国の―に咲きにける桜の花の/万葉 1429」

果つ

は・つ 【果つ】 (動タ下二)
⇒はてる

果つる

はつる 【果つる】
〔文語動詞「はつ(果)」の連体形〕
果てる。「文化―地」

果て

はて [2] 【果て】
〔動詞「はてる」の連用形から〕
(1)終わること。尽きること。「―のない議論」「―のない欲望」
(2)行きつく最後の所。一番はし。「空の―」「世界の―まで探し求める」
(3)物事の結末。最後。末路。「なれの―」
→はては
(4)喪の終わり。四十九日にも一周忌にもいう。「御―にも,誦経などとりわきせさせ給ふ/源氏(横笛)」

果て

はて【果て】
[終り]the end;→英和
the limit (限界);→英和
the result (結果).→英和
〜は finally;in the end.〜は…となる end <in failure> .世界の〜まで to the end of the earth.→英和
⇒果てし(ない).

果てし

はてし [0][3] 【果てし】
〔「はて」に強めの助詞「し」の付いた語〕
物事の終わり。打ち消しの語を伴って用いる。「―のない論争」「―もなく広がる」

果てしない

はてし【果てしない】
endless;→英和
boundless.→英和
〜なく endlessly.→英和

果てし無い

はてしな・い [4] 【果てし無い】 (形)[文]ク はてしな・し
際限がない。限りがない。「―・く続く議論」「―・い大平原」

果ては

はては [0] 【果ては】 (副)
最後には。しまいには。ついには。「飲んで歌って,―眠り込んでしまった」

果てる

はてる【果てる】
(come to an) end;→英和
be finished;die (死ぬ).→英和

果てる

は・てる [2] 【果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 は・つ
(1)続いていたことが終わる。尽きて,なくなる。「いつ―・てるともなく続く会議」「あらたまの年は―・つれど/万葉 2410」
(2)命が尽きる。死ぬ。「志半ばにして―・てた」
(3)他の動詞の連用形に付いて,すっかり…する,限界まで…する,などの意を表す。「疲れ―・てた」「荒れ―・てた故郷の村」「変わり―・てた姿」
〔「果たす」に対する自動詞〕

果て太鼓

はてだいこ [3] 【果て太鼓】
芝居や相撲で,興行の終わりに打つ太鼓。打ち出し太鼓。仕舞い太鼓。

果て果て

はてはて 【果て果て】
はてのはて。とどのつまり。最後。「世の中をかくいひいひの―は/拾遺(雑上)」

果位

かい クワヰ [1] 【果位】
円満具足した仏果の位。
⇔因位
「無上の―にのぼらせたまふ釈迦だにも/咄本・醒睡笑」

果報

かほう クワ― [1][0] 【果報】 (名・形動)
(1)運のよいこと。また,幸せなさま。「―な男もあつたもんだ/良人の自白(尚江)」
(2)〔仏〕 前世のおこないによって生じる報い。
⇔業(ゴウ)
[派生] ――さ(名)

果報

かほう【果報】
luck;→英和
(good) fortune.→英和
果報者 a lucky person.

果報焼け

かほうやけ クワ― [0] 【果報焼け】
「果報負け」に同じ。

果報者

かほうもの クワ― [0][5] 【果報者】
運のよい人。幸せ者。

果報負け

かほうまけ クワ― [0] 【果報負け】
あまり果報がよすぎてかえって災いを受けること。「少しよ過ぎるな。―がするぜ/子を貸し屋(浩二)」

果実

かじつ クワ― [1] 【果実】
(1)種子植物の花の子房・花托(カタク)・萼(ガク)などが受精後に形成する器官。被子植物ではふつう雌しべの子房壁が発達して果皮となり,内部に種子を包む。一個の子房からできる単花果と,多数の子房からなる集合果がある。また,果皮が多肉質のものを液果,堅い膜質のものを乾果といい,さらに種によって様々な形態をとる。
(2)液果のうち,食用になるもの。くだもの。
(3)〔法〕 ある物品(元物(ゲンブツ))から生み出される収益。穀物・羊毛などの天然果実と,利息・家賃・地代などの法定果実とがある。
果実(1)[図]

果実

かじつ【果実】
(a) fruit;→英和
a nut (堅果);→英和
a berry (漿(しよう)果).→英和
〜を生じる bear fruit.‖果実酒 fruit wine.

果実酒

かじつしゅ クワ― [3] 【果実酒】
(1)果実を原料とし,発酵させて造る酒。ブドウ酒・リンゴ酒など。
(2)蒸留酒に果実を漬け込んだ飲み物。果実混合酒。税法上は,リキュールとする。梅酒・イチゴ酒・ニンニク酒など。

果実酢

かじつす クワ― [3] 【果実酢】
果実を原料とする醸造酢。風味がよく,ドレッシング・マヨネーズ・ソースなどに用いる。

果敢

かかん クワ― [0] 【果敢】 (形動)[文]ナリ
思い切って物事を行うさま。決断力の強いさま。「―な攻撃」「勇猛―」
[派生] ――さ(名)

果敢な

かかん【果敢な(に)】
bold(ly);→英和
daring(ly).→英和

果敢無

はかな 【果無・果敢無・儚】
形容詞「はかなし」の語幹。「夢をはかなみまどろめばいや―にもなりまさるかな/古今(恋三)」

果敢無い

はかな・い [3] 【果無い・果敢無い・儚い】 (形)[文]ク はかな・し
(1)消えてなくなりやすい。もろくて長続きしない。「人生は―・い」「―・い命」「―・い恋」
(2)不確かであてにならない。実現の可能性が乏しい。「―・い希望をいだく」
(3)何のかいもない。無益だ。「行く水に数書くよりも―・きは思はぬ人を思ふなりけり/古今(恋一)」
(4)大したものでない。取り立てるほどのものでない。「をかしき事も世の―・き事も,うらなく言ひ慰まんこそ/徒然 12」
(5)思慮・分別が十分でない。愚かだ。「日本の人は―・し。虎にくはれなん/宇治拾遺 12」
(6)みすぼらしい。卑しい。「長谷に詣でて,いと―・き家にとまりたりしに/枕草子 228」
〔原義は「はか(捗)無し」の意〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

果敢無し

はかな・し 【果無し・果敢無し】 (形ク)
⇒はかない

果断

かだん クワ― [0] 【果断】 (名・形動)[文]ナリ
思い切りよく事を行う・こと(さま)。「―な処置」
[派生] ――さ(名)

果断な

かだん【果断な】
resolute;→英和
decisive;→英和
determined.→英和

果樹

かじゅ【果樹】
a fruit tree.‖果樹園 an orchard.果樹栽培 fruit culture.

果樹

かじゅ クワ― [1] 【果樹】
食用にする果実のなる樹木。カキ・モモ・ミカンの木など。「―園芸」

果樹園

かじゅえん クワ―ヱン [2] 【果樹園】
果物をとるために果樹を栽培する農園。果樹畑。

果毅

かき クワ― [1] 【果毅】
決断力があり,意志が強いこと。「―の勇」

果汁

かじゅう クワジフ [0] 【果汁】
液果をしぼった汁(シル)。

果汁

かじゅう【果汁】
fruit juice.

果決

かけつ クワ― [0] 【果決】
決断のすばやいこと。「邁性の志ある人,多くは―神速に事を作すなり/西国立志編(正直)」

果無

はかな 【果無・果敢無・儚】
形容詞「はかなし」の語幹。「夢をはかなみまどろめばいや―にもなりまさるかな/古今(恋三)」

果無い

はかな・い [3] 【果無い・果敢無い・儚い】 (形)[文]ク はかな・し
(1)消えてなくなりやすい。もろくて長続きしない。「人生は―・い」「―・い命」「―・い恋」
(2)不確かであてにならない。実現の可能性が乏しい。「―・い希望をいだく」
(3)何のかいもない。無益だ。「行く水に数書くよりも―・きは思はぬ人を思ふなりけり/古今(恋一)」
(4)大したものでない。取り立てるほどのものでない。「をかしき事も世の―・き事も,うらなく言ひ慰まんこそ/徒然 12」
(5)思慮・分別が十分でない。愚かだ。「日本の人は―・し。虎にくはれなん/宇治拾遺 12」
(6)みすぼらしい。卑しい。「長谷に詣でて,いと―・き家にとまりたりしに/枕草子 228」
〔原義は「はか(捗)無し」の意〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

果無し

はかな・し 【果無し・果敢無し】 (形ク)
⇒はかない

果無し事

はかなしごと 【果無し事】
特に取り立てていうほどでもないこと。とりとめのないこと。はかなごと。「今宵は少しうちとけて―なども言ふ/源氏(竹河)」

果無ぶ

はかな・ぶ 【果無ぶ】 (動バ上二)
頼りなく見える。「―・びたるこそ女はらうたけれ/源氏(夕顔)」

果無む

はかな・む [3] 【果無む・儚む】 (動マ五[四])
はかないと思う。「世を―・む」

果無事

はかなごと 【果無事】
「はかなしごと」に同じ。「かかる身をもちて,なぞこの―は/宇津保(菊の宴)」

果無者

はかなもの 【果無者】
つまらないもの。「悪霊は執念(シユウネ)きやうなれど,業障にまとはれたる―なり/源氏(夕霧)」

果然

かぜん【果然】
sure enough.⇒果して.

果然

かぜん クワ― [0] 【果然】
■一■ (副)
思ったとおり。はたして。「大敵の彼妖魔は―待伏せして居た/思出の記(蘆花)」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
予想していたとおりであるさま。「新理論を組成し,―として学術界の方針を一斡する/真善美日本人(雪嶺)」

果物

くだもの【果物】
a fruit;→英和
fruit (総称).‖果物ナイフ a fruit[paring]knife.果物屋 a fruit store (店);a fruiterer (人).

果物

くだもの [2] 【果物】
〔木(ク)の物の意〕
(1)木や草につく果実で,食べられるもの。リンゴ・カキ・ミカンの類。水菓子。生(ナ)り果物。狭義には木に生る果実をいうが,広義には草本性植物のパイナップルやメロンも含める。
〔古くは,果実に限らず,酒食の副食物や菓子類などを含めていったが,のち果実に限るようになった〕
(2)〔女房詞〕
柑子(コウジ)。

果物急ぎ

くだものいそぎ 【果物急ぎ】
出された菓子・果物などをすぐに食べたがること。「―にぞ見えける/源氏(東屋)」

果物時計草

くだものとけいそう [0] 【果物時計草】
⇒パッション-フルーツ

果皮

かひ クワ― [1] 【果皮】
(1)果実の種子を包む部分。子房壁が発達したもので,普通,外果皮・中果皮・内果皮より成る。
(2)果実の表面の皮。

果糖

かとう クワタウ [0][2] 【果糖】
炭素数六個の単糖類。化学式 C�H��O� 強い甘味をもつ。果実や蜂蜜に多量に含まれ,ショ糖やイヌリンなどの多糖類の成分として植物界に広く存在する。食用・薬用。D -フルクトース。

果肉

かにく【果肉】
flesh;→英和
《植》sarcocarp.

果肉

かにく クワ― [0][1] 【果肉】
ウメ・モモなどの液果の食用にする部分。普通,中果皮の部分で多汁質の柔細胞よりなる。

果胞子

かほうし クワハウシ [2] 【果胞子】
紅藻類の植物において有性生殖によりできた胞子。無性生殖によるものは四分胞子(単胞子)という。造果胞子。

果菜

かさい クワ― [0] 【果菜】
(1)果物(クダモノ)と野菜。
(2)「果菜類」の略。

果菜類

かさいるい クワ― [2] 【果菜類】
果実を食用とする野菜。ナス・キュウリ・トマトなど。

果蔬

かそ クワ― [1] 【果蔬】
果物(クダモノ)と野菜。

し 【枝】 (接尾)
助数詞。細長い物を数えるのに用いる。「長刀一―」

えだ【枝】
a branch;→英和
a bough;→英和
a twig;→英和
a spray (花枝).→英和
〜を払う prune <a tree> .→英和

えだ 【枝】
■一■ [0] (名)
(1)植物の主幹から分かれた茎。側芽や不定芽の発達したもの。「―が茂る」
(2)ものの本体・本筋から分かれ出たもの。「本筋からはずれた―の話」
(3)からだの手や足。四肢。「―を引き闕(カ)きて/古事記(中訓)」
(4)一族。子孫。「北家のすゑ,いまに―ひろごり給へり/大鏡(道長)」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)木の枝を数えるのに用いる。「一―の梅」
(2)細長い物を数えるのに用いる。「長持三十―/平家 10」
(3)〔昔,贈り物を木の枝に添えて差し出したことから〕
贈り物を数えるのに用いる。「雉一―奉らせ給ふ/源氏(行幸)」

よ 【枝】
えだ。一説に,花びらの意ともいう。「この花の一―のうちは百種の/万葉 1457」

え [0] 【枝】
えだ。「梅が―」

枝の主日

えだのしゅじつ 【枝の主日】
⇒棕櫚(シユロ)の主日(シユジツ)

枝ぶりのよい松

えだぶり【枝ぶりのよい松】
a shapely pine tree.

枝下

えだした [0] 【枝下】
地面から力枝までの幹の部分。

枝下ろし

えだおろし [3] 【枝下ろし】 (名)スル
「枝打(エダウ)ち」に同じ。

枝付き

えだつき [0] 【枝付き】
枝のつき具合。枝ぶり。

枝分かれ

えだわかれ [3] 【枝分かれ】 (名)スル
(1)木の枝が分かれること。分枝。
(2)一本の物が途中から何本かに分かれること。「何本もの支線が―する」

枝切り鋏

えだきりばさみ [5] 【枝切り鋏】
樹木の剪定(センテイ)に用いる鋏。

枝劣り

えだおとり 【枝劣り】
〔幹より枝の方が劣っていることから〕
父祖より子孫の劣っていること。「もと見れば高き桂も今日よりや―すと人のいふらむ/宇津保(祭の使)」

枝垂れ

しだれ [3] 【枝垂れ・垂れ】
〔下二段動詞「垂(シダ)る」の連用形から〕
たれ下がること。しだり。

枝垂れる

しだれる【枝垂れる】
droop;→英和
hang down.

枝垂れ彼岸

しだれひがん [4] 【枝垂れ彼岸】
シダレザクラの異名。

枝垂れ柳

しだれやなぎ [4] 【枝垂れ柳】
ヤナギ科の落葉高木。中国原産。街路樹・庭園樹として広く植えられる。枝は細長く下垂し,広線形の葉を互生。雌雄異株。早春,黄緑色の花穂を葉腋につける。種子には白い綿毛がある。普通ヤナギというと本種をさす。糸柳。シダリヤナギ。

枝垂れ桃

しだれもも [3] 【枝垂れ桃】
モモの園芸品種。枝のたれ下がるもので,主として観賞用。シダリモモ。

枝垂れ桜

しだれざくら [4] 【枝垂れ桜】
バラ科の落葉高木。エドヒガンの一変種で,枝のたれ下がるもの。花は普通,淡紅白色五弁。糸桜。[季]春。

枝垂れ梅

しだれうめ [3] 【枝垂れ梅】
ウメの一品種。枝のたれ下がる梅。

枝垂柳

しだれ【枝垂柳】
a weeping willow.枝垂桜 a drooping cherry tree.

枝城

えだじろ [0] 【枝城】
(本城を根城と呼ぶのに対して)出城(デジロ)。支城。

枝変り

えだがわり [3] 【枝変(わ)り】
植物体の一部の枝のみが他と異なる遺伝形質を示す現象。芽の始原細胞における体細胞遺伝子の突然変異によって起こる。長十郎ナシから二十世紀ナシを得たのがこの例である。芽条変異。

枝変わり

えだがわり [3] 【枝変(わ)り】
植物体の一部の枝のみが他と異なる遺伝形質を示す現象。芽の始原細胞における体細胞遺伝子の突然変異によって起こる。長十郎ナシから二十世紀ナシを得たのがこの例である。芽条変異。

枝外垂木

しがいだるき シグワイ― [4] 【枝外垂木】
屋根の妻の壁面に用いる,棟木から丸桁にかけて打たれている急勾配の化粧垂木。追っ立て垂木。

枝宮

えだみや [0] 【枝宮】
「末社(マツシヤ)」に同じ。

枝尺

えだしゃく [0] 【枝尺】
シャクガ科エダシャク亜科のガの総称。後ろばねの第五脈を欠くことが特徴。幼虫はシャクトリムシで,広葉樹の葉を食う。エダシャクトリ。エダシャクガ。

枝川

えだがわ [0] 【枝川】
(本流に対して)支流。

枝差し

えだざし 【枝差し】
枝振り。「竜胆(リンドウ)は,―などもむつかしけれど/枕草子 67」

枝幹

しかん [0] 【枝幹】
(1)枝と幹。
(2)末と本(モト)。

枝張

えだはり [0] 【枝張(り)】
樹木の枝の広がり具合。

枝張り

えだはり [0] 【枝張(り)】
樹木の枝の広がり具合。

枝打ち

えだうち [0] 【枝打ち】 (名)スル
発育を促したり,節のないよい材を得るために樹木の下枝を切りはらうこと。枝下ろし。「庭木を―する」

枝払い

えだはらい [3] 【枝払い】
伐採した木の枝を幹から切り離すこと。
→枝打ち

枝折

しおり シヲリ [0] 【栞・枝折(り)】
〔動詞「枝折る」の連用形から〕
(1)本の読みかけのところに挟んでしるしとする,細幅の紙片やひも。
(2)案内書。手引き。「旅の―」「英文学研究の―」
(3)山道などで,木の枝を折っておいて道しるべとすること。また,その道しるべ。「―を尋ねつつも登り給ひなまし/今昔 28」
(4)くるわ。城郭。「三の丸―ぎはまで追入りしかども/太閤記」
(5)「枝折り戸」の略。

枝折り

しおり シヲリ [0] 【栞・枝折(り)】
〔動詞「枝折る」の連用形から〕
(1)本の読みかけのところに挟んでしるしとする,細幅の紙片やひも。
(2)案内書。手引き。「旅の―」「英文学研究の―」
(3)山道などで,木の枝を折っておいて道しるべとすること。また,その道しるべ。「―を尋ねつつも登り給ひなまし/今昔 28」
(4)くるわ。城郭。「三の丸―ぎはまで追入りしかども/太閤記」
(5)「枝折り戸」の略。

枝折り垣

しおりがき シヲリ― [3] 【枝折(り)垣】
竹または木の枝を折ったもので作った粗末な垣。茶室の庭などに用いる。

枝折り戸

しおりど シヲリ― [3] 【枝折(り)戸】
(1)竹や木の枝を折って作った簡素な開き戸。
(2)露地の小門の一。丸竹の枠に割り竹を両面から菱目(ヒシメ)に組み付けたもの。菱目の交差部分は蕨縄(ワラビナワ)で結い,門柱には丸太を用いる。
枝折り戸(2)[図]

枝折る

しお・る 【枝折る】 (動ラ四)
〔「撓(シオ)る」と同源。「枝折る」は当て字か〕
道しるべのため,木の枝などを折る。「世の憂さに―・らで入りし奥山に/浜松中納言 1」

枝折垣

しおりがき シヲリ― [3] 【枝折(り)垣】
竹または木の枝を折ったもので作った粗末な垣。茶室の庭などに用いる。

枝折戸

しおりど シヲリ― [3] 【枝折(り)戸】
(1)竹や木の枝を折って作った簡素な開き戸。
(2)露地の小門の一。丸竹の枠に割り竹を両面から菱目(ヒシメ)に組み付けたもの。菱目の交差部分は蕨縄(ワラビナワ)で結い,門柱には丸太を用いる。
枝折り戸(2)[図]

枝折戸

しおりど【枝折戸】
a wicket made of branches and twigs.

枝振り

えだぶり [0] 【枝振り】
枝の伸びたありさま。枝のかっこう。えださし。「―のいい松」

枝挿し

えだざし [0] 【枝挿し】
挿し木の一。枝を挿し穂として用いるもの。

枝接ぎ

えだつぎ [0] 【枝接ぎ】
接ぎ木の一。芽のついた枝を接ぎ穂として台木に接ぐもの。
→芽接ぎ
→根接ぎ

枝族

しぞく [1] 【支族・枝族】
分かれ出た血族。分家。別家。

枝木

えだぎ [0] 【枝木】
木の枝。

枝村

えだむら [0] 【枝村】
江戸時代,開拓などによって本村から分立した村。元の村は親村・親郷という。

枝束

えだづか [2][0] 【枝束】
小屋組で,真束(シンヅカ)と陸梁(ロクバリ)の接点から斜めに出て,合掌を支えている方杖(ホウヅエ)。小屋方杖。

枝条

しじょう [0] 【枝条】
木の枝。

枝栗

えだぐり [0] 【枝栗】
枝のついたまま折り取った栗の実。

枝毛

えだげ [0] 【枝毛】
毛髪の先が枝のように裂けたもの。

枝流れ

えだながれ [3] 【枝流れ】
支流。分流。枝川。

枝炭

えだずみ [0] 【枝炭】
ツツジなどの細い木の枝を焼いてつくった炭。火のおこりを早くするために茶道で用いる。上に胡粉(ゴフン)を塗った白炭(シロズミ)と,塗らない山色(ヤマイロ)の二種がある。

枝物

えだもの [0] 【枝物】
生け花で,松・梅など木類を総称する語。木物(キモノ)。
→草物

枝珊瑚

えださんご [3] 【枝珊瑚】
枝の形をしたサンゴ。

枝番

えだばん [0] 【枝番】
〔「枝番号」の略〕
分類や順番を示す番号を,さらに細かく分けるときに付ける番号。

枝神

えだがみ 【枝神・裔神】
末社に祀(マツ)られている神。

枝移り

えだうつり [0] 【枝移り】 (名)スル
鳥などが枝から枝へと移ること。

枝肉

えだにく [0] 【枝肉】
家畜を屠殺(トサツ)後,放血して皮をはぎ,頭部・内臓と四肢の先端を取り除いた骨付きの肉。普通,脊柱に添って左右に二分したものをいう。

枝葉

えだは [0] 【枝葉】
(1)枝と葉。
(2)物事の本質的でない,ささいな部分。枝葉末節。「―にこだわる」
(3)本家から分かれた者。また,家来・従者。「―の者は追つての御沙汰/人情本・梅児誉美(後)」

枝葉

しよう [0][1] 【枝葉】
(1)木の枝と葉。えだは。
(2)本筋からはずれた部分。物事の主要でない部分。
(3)家系・流派などで主流から分かれ出た一派。

枝葉の

しよう【枝葉の】
minor;→英和
unimportant.→英和
〜にわたる make a digression.

枝葉末節

しようまっせつ [1][0] 【枝葉末節】
主要でない部分。細かい部分。「―にこだわる」

枝調子

えだちょうし [3] 【枝調子】
雅楽で,基本の六調子に対して,主音は同じで音階の違う調子。壱越(イチコツ)調に対しての沙陀(サダ)調,黄鐘(オウシキ)調に対する水調など五種がある。

枝豆

えだまめ [0] 【枝豆】
まだ熟していない青い大豆を枝ごととったもの。さやのままゆでて食べる。[季]秋。

枝豆

えだまめ【枝豆】
green soybeans.

枝輪

しりん [0] 【支輪・枝輪】
社寺建築で,折り上げ天井を支える湾曲した竪木(タテギ)。
支輪[図]

枝道

えだみち [0] 【枝道・岐路】
(1)本道から分かれた道。横道。
(2)物事の本筋からはずれたところ。「話が―にそれる」

枝針

えだばり [0] 【枝針】
釣りで,胴突き仕掛けなどのように幹糸の途中から出してある針。

枝院

しいん [1][0] 【子院・支院・枝院】
(1)「塔頭(タツチユウ)」に同じ。
(2)本寺に属する寺院。末寺。

枝頭

しとう [0] 【枝頭】
枝の先端。

わく【枠】
(1)[額などの]a frame;→英和
[眼鏡の]a frame;a rim;→英和
[糸巻きなどの]a reel;→英和
[刺繍の]a tambour.→英和
(2)[範囲]a framework;→英和
a limit.→英和
〜内で within the limits[framework] <of the budget> .
〜に入れる frame.

わく [2] 【枠】
(1)木・竹・金属など細い材で組んだ,物の骨組みや囲み。「窓の―」
(2)物のまわりを取り囲むもの。縁取り。「黒―の写真」
(3)物の輪郭や範囲を定めるために設けた仕切りや線。「―にコンクリートを流す」「―の中に名前を書く」
(4)物事の制約。範囲。「―をはめる」「予算の―」

枠井

わくい [2] 【枠井】
木や石で四角に枠を組んだ井戸。

枠内

わくない [2] 【枠内】
枠のなか。きめられた範囲の内。制限内。
⇔枠外
「予算の―で仕事をする」

枠取り

わくどり [0] 【枠取り】
線を引いて枠をつくること。線で枠を書くこと。

枠型

わくがた [0] 【枠形・枠型】
(1)縁どりをした枠の形。
(2)物をはめ込んだりする枠の形。

枠外

わくがい [2] 【枠外】
枠のそと。きめられた範囲の外。制限外。
⇔枠内
「その費用は予算の―とする」

枠形

わくがた [0] 【枠形・枠型】
(1)縁どりをした枠の形。
(2)物をはめ込んだりする枠の形。

枠形アンテナ

わくがたアンテナ [5] 【枠形―】
⇒ループ-アンテナ

枠指し鳥居

わくざしとりい [5] 【枠指し鳥居】
⇒両部鳥居(リヨウブドリイ)

枠桛輪

わくかせわ [3] 【枠桛輪】
糸を巻きとる糸車。能の小道具。

枠番連勝

わくばんれんしょう [5] 【枠番連勝】
競馬の連勝複式の一種。枠内の頭数に関係なく,一,二着を枠番号の組み合わせで当てるもの。枠連。

枠組

わくぐみ [0][4] 【枠組(み)】
(1)枠を組むこと。また,組んだ枠。
(2)物事のあらまし。大筋。アウトライン。「計画の―」

枠組み

わくぐみ【枠組み】
a framework.→英和

枠組み

わくぐみ [0][4] 【枠組(み)】
(1)枠を組むこと。また,組んだ枠。
(2)物事のあらまし。大筋。アウトライン。「計画の―」

枠組壁構法

わくぐみかべこうほう [7] 【枠組壁構法】
断面が規格化された製材で枠組みを作り,合板を釘打ちして床・壁等を作り上げる壁式の木造建築構法。ツー-バイ-フォー構法。

枠連

わくれん [0] 【枠連】
「枠番連勝」の略。

枠順

わくじゅん [0] 【枠順】
競馬で,出走馬の入るゲートの番号。

ます [2][0] 【枡・升・桝・斗】
(1)液状・粉状・粒状の物の一定量をはかる方形・円筒形の器具。一合枡・五合枡・一升枡などがある。
(2){(1)}ではかった分量。ますめ。「一人の僧ごとに飯(イイ)四―を受く/三宝絵詞(中)」
(3)歌舞伎劇場や相撲小屋で,土間を四角く区切った客席。現在は相撲興行と,劇場の桟敷席に見られる。仕切り枡。切り枡。枡席。
(4)銭湯などで,湯舟から湯をくむのに用いる箱形の器。
(5)家紋の一。角桝を図案化したもの。

ます【枡】
(1) a (dry) measure.(2)[劇場の]a box (seat).→英和

枡売り

ますうり [0] 【枡売り・升売り】
米・酒・醤油などを,枡ではかって売ること。はかり売り。

枡席

ますせき [0] 【枡席・升席】
「枡{(3)}」に同じ。

枡座

ますざ [0] 【枡座・升座】
江戸時代,幕府が枡の製造・販売などをさせた世襲の独占業者。江戸の樽屋氏,京の福井氏。

枡形

ますがた [0] 【枡形・升形・斗形】
(1)枡のような四角い形。
(2)「ます(斗)」に同じ。
(3)直角に設けられた二つの城門と城壁とで囲まれた四角い空き地。敵の直進をさまたげ,勢いを鈍らせる。
→枡形門
枡形(3)[図]

枡形本

ますがたぼん [0] 【枡形本】
正方形またはそれに近い形の本。鳥の子紙などの和紙を四つ折りにした四半本,六つ折りにした六半本などがある。約15センチメートル四方。

枡形門

ますがたもん [4] 【枡形門】
城の入り口の形式の一。城門の内側に L 字形の城壁を設け,あいている辺に城門を構え,曲輪(クルワ)内にはいるのに二つの門を通るようにしたもの。多く外には高麗(コウライ)門,内には櫓(ヤグラ)門が設けられる。

枡掛

ますかけ [4][0] 【枡掛(け)】
「枡掛け筋(スジ)」の略。

枡掛け

ますかけ [4][0] 【枡掛(け)】
「枡掛け筋(スジ)」の略。

枡掛け筋

ますかけすじ [5][4] 【枡掛(け)筋】
掌(テノヒラ)の中央を横に貫くすじ。手相術で長寿の相とされる。枡掛け紋。ますかけ。

枡掛筋

ますかけすじ [5][4] 【枡掛(け)筋】
掌(テノヒラ)の中央を横に貫くすじ。手相術で長寿の相とされる。枡掛け紋。ますかけ。

枡掻き

ますかき [4] 【枡掻き・升掻き】
(1)枡に盛った穀類などを,縁の高さにならすのに使う棒。とかき。
(2)「八十八の升掻き」の略。

枡改め

ますあらため [3] 【枡改め】
江戸時代,不正枡の使用を取り締まるために行われた枡座による検査。

枡束

ますづか [0][2] 【枡束・升束・斗束】
「斗束(トヅカ)」に同じ。

枡目

ますめ [0][3] 【枡目・升目】
(1)枡ではかった量。「―が足りない」
(2)枡形の模様・枠・欄など。「原稿用紙の―」

枡目

ますめ【枡目】
measure.→英和
〜をごまかす give short measure.→英和

枡石

ますいし [2] 【枡石】
(1)枡のような四角の石。
(2)黄鉄鉱が化学変化によって褐鉄鉱に変化した後も,黄鉄鉱の結晶をそのまま保って六面体の枡形のもの。武石(ブセキ)。

枡組

ますぐみ [0] 【枡組(み)・斗組(み)】
(1)障子・襖(フスマ)などの骨を四角に組むこと。また,組んだもの。
(2)「斗栱(トキヨウ)」に同じ。

枡組み

ますぐみ [0] 【枡組(み)・斗組(み)】
(1)障子・襖(フスマ)などの骨を四角に組むこと。また,組んだもの。
(2)「斗栱(トキヨウ)」に同じ。

枡網

ますあみ [0] 【枡網】
建て網の一。魚を導く垣網と魚を取り囲む囲い網とから成り,囲い網の屈曲部に紡錘形で内部に返しが付いた袋網を付ける。遠浅泥砂の海に支柱などで固定し,タイ・カレイ・エビなどを捕らえる。

枡織

ますおり [0] 【枡織(り)】
表面に枡形の凹凸を織り出した織物。木綿の敷布などに用いられる。蜂巣織り。

枡織り

ますおり [0] 【枡織(り)】
表面に枡形の凹凸を織り出した織物。木綿の敷布などに用いられる。蜂巣織り。

枡草

ますくさ [0] 【枡草】
カヤツリグサの別名。茎を両端から裂くと四角形ができるのでいう。

枡落し

ますおとし [3] 【枡落(と)し・升落(と)し】
鼠(ネズミ)取りの仕掛けの一。枡を斜め下向きにして棒で支え,中に餌(エサ)をおいて,鼠がふれると枡が落ちて捕らえるようにしたわな。

枡落とし

ますおとし [3] 【枡落(と)し・升落(と)し】
鼠(ネズミ)取りの仕掛けの一。枡を斜め下向きにして棒で支え,中に餌(エサ)をおいて,鼠がふれると枡が落ちて捕らえるようにしたわな。

枡酒

ますざけ [0] 【枡酒・升酒】
(1)枡についだ酒。
(2)枡売りの酒。

枡頭巾

ますずきん [3][4] 【枡頭巾】
枡のような四角い頭巾。

とぼそ [0] 【枢】
〔戸臍(トボソ)の意〕
(1)開き戸のある部分の梁(ハリ)と敷居とにあけた小さい穴。扉の,かまちの上下の端の突き出た部分(とまら)を差し入れて,開き戸を回転させるように作った穴。
(2)とびら。戸。「奥山の松の―を稀にあけてまだ見ぬ花の顔を見るかな/源氏(若紫)」

くるる [0] 【枢】
(1)扉を開閉する装置。扉の端の上下に短い棒状の突起(とまら)をつけ,それを上下の枠の穴(とぼそ)にさしこんで回転するようにしたもの。くろろ。くるり。
(2)戸締まりのため,戸の桟(サン)から敷居にさしこんでとめる木片,または金物。くるるぎ。

くるり 【枢】
「枢(クルル)」の転。

くる 【枢】
(1)「くるる(枢){(1)}」に同じ。
(2)「枢戸(クルルド)」に同じ。「群玉(ムラタマ)の―にくぎ鎖し固めとし/万葉 4390」

とまら [0] 【枢】
〔「と」は戸,「まら」は男根の意〕
開き戸の,かまちの上下の端にある,突き出た部分。とぼそに差し入れて戸の開閉の用とする。

くろろ 【枢】
〔「くるる」の転〕
「くるる(枢)」に同じ。

枢務

すうむ [1] 【枢務】
重要な政務。

枢密

すうみつ [0] 【枢密】
政治上秘密にすべき大事。枢要な機密。

枢密院

すうみついん【枢密院】
the Privy Council.

枢密院

すうみついん [4] 【枢密院】
(1)旧憲法下における天皇の最高諮問機関。1888年(明治21)設置。重要な国事を審議。議長・副議長・顧問官・書記官長らで組織され,成年以上の親王および国務大臣も参加できた。1947年(昭和22)廃止。枢府。
(2)中国で,中唐期から宋・元代まで主として軍政・機密をつかさどった官庁。

枢密顧問官

すうみつこもんかん [6] 【枢密顧問官】
旧憲法下,枢密院を構成した顧問官。元勲および国務に熟達した者が任ぜられた。

枢府

すうふ [1] 【枢府】
枢密院の異称。

枢戸

くるるど [3] 【枢戸】
枢(クルル){(1)}の装置で開閉する戸。開き戸。

枢木

くるるぎ 【枢木】
「枢(クルル){(2)}」に同じ。

枢機

すうき [1] 【枢機】
〔「枢」は開き戸のくるる,「機」は弩(イシユミ)のはじきがね〕
(1)物事の肝心なところ。最も大切なところ。肝要。枢要。「会社の―にあずかる」
(2)大切な政務。「国政の―に参与する」
(3)てづる。縁故。「―を以て此程より毎日普譜に雇はるるは/浄瑠璃・壇浦兜軍記」

枢機卿

すうききょう [3] 【枢機卿】
ローマ-カトリック教会の教皇に次ぐ聖職位。教皇の最高顧問。教会行政や教皇選出などに携わる。カーディナル。枢機官。すうきけい。

枢機卿

すうききょう【枢機卿】
a cardinal.→英和

枢相

すうしょう [0] 【枢相】
枢密院議長の通称。

枢要

すうよう [0] 【枢要】 (名・形動)[文]ナリ
物事の最も大切なところ。また,最も大切であるさま。「―の地位を占める」「―な産業」「事務に通達して―の人物となる/社会百面相(魯庵)」

枢要の

すうよう【枢要の】
important;→英和
principal;→英和
strategic (戦略上).

枢軸

すうじく [0] 【枢軸】
〔「枢」は開き戸のくるる,「軸」は車の心棒〕
(1)物事の中心となる重要な部分。枢要。
(2)政治機関・権力の中心。

枢軸国

すうじくこく [4] 【枢軸国】
第二次大戦前から戦中にかけて,日本・ドイツ・イタリアを中心に連合国と対立した諸国家。
〔1936年イタリアのムッソリーニの,ヨーロッパの国際関係はローマとベルリンを結ぶ線を「枢軸」として転回するとした演説に由来する語〕

枢軸国

すうじくこく【枢軸国】
an Axis power.反枢軸国 an anti-Axis power.

から 【涸・乾・枯】
〔「かれ(涸)」の転〕
(1)水がなくなること。「シヲノ―(=干潮)/日葡」
(2)(他の語の上に付いて)水気がない,枯れているなどの意を表す。「―井」「―野」

枯らす

からす【枯らす】
(1) blight;→英和
let <the grass> wither.(2) season (材木を).→英和

枯らす

から・す [0] 【枯らす】 (動サ五[四])
〔「涸(カ)らす」と同源〕
植物を枯れさせる。「盆栽の松を―・す」

枯らびる

から・びる [3] 【乾びる・涸びる・枯らびる・嗄びる】 (動バ上一)[文]バ上二 から・ぶ
(1)水気がなくなる。草木がしおれる。《乾・涸》「花束も―・びた儘で/あひびき(四迷)」
(2)古びて落ち着いた感じがする。枯淡な美しさがある。《枯》「細く―・びたる哥/無名抄」
(3)声がしゃがれる。《嗄》「太く―・びたる声/今昔 28」

枯らぶ

から・ぶ 【乾ぶ・涸ぶ・枯らぶ・嗄ぶ】 (動バ上二)
⇒からびる

枯る

か・る 【枯る・涸る・嗄る】 (動ラ下二)
⇒かれる(枯)
⇒かれる(涸)
⇒かれる(嗄)

枯る草

かるも 【枯る草】
枯れ草。「秋の野の―が下に月もりて/夫木 27」

枯る草掻く

かるもかく 【枯る草掻く】 (枕詞)
猪(イノシシ)が枯れ草を集め寝床にするところから,「猪(イ)」または「い」を含む語にかかる。かるもかき。「―ゐな野の原の仮枕/続古今(羇旅)」

枯れ

かれ [0] 【枯れ】
草木などがかれること。「―野」
→から(枯)

枯れる

か・れる [0] 【枯れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 か・る
〔「涸(カ)れる」と同源〕
(1)草木が水分を失って,生気がなくなる。「植木が―・れる」「花が―・れる」
(2)(比喩的に用いて)本来の勢いがなくなる。朽ちる。「やせても―・れても武士だ」
(3)人柄や技芸が深みのある渋さをもつようになる。円熟する。「―・れた芸」
(4)人・虫・魚などが死んでひからびる。「虫などの―・れたるに似てをかし/枕草子 40」
(5)傷口がかわく。かせる。「督の殿々御瘡―・れさせ給つれど/栄花(嶺の月)」

枯れる

かれる【枯れる】
(1) wither;→英和
die (草木が).→英和
(2) be seasoned (材木が).
(3) mature (円熟する).→英和

枯れ尾花

かれおばな [3] 【枯れ尾花】
枯れたすすきの穂。枯薄(カレススキ)。[季]冬。「幽霊の正体見たり―」

枯れ山

かれやま [0] 【枯れ山】
草木の枯れはてた山。冬の山。[季]冬。

枯れ山水

かれせんすい [3] 【枯れ山水】
⇒かれさんすい(枯山水)

枯れ木

かれき [0] 【枯れ木】
(1)枯れた木。
(2)冬,すっかり葉の落ちた木。[季]冬。《家遠し―のもとの夕けぶり/召波》

枯れ果てる

かれは・てる [4] 【枯れ果てる】 (動タ下一)[文]タ下二 かれは・つ
草木がすっかり枯れてしまう。「―・てた冬野」

枯れ枝

かれえだ [0] 【枯れ枝】
枯れた木の枝。また,葉の枯れ落ちた枝。かれえ。

枯れ枯れ

かれがれ 【枯れ枯れ】 (形動ナリ)
草木などが生気を失うさま。「―なる前栽の心ばへも/源氏(朝顔)」

枯れ残る

かれのこ・る [4] 【枯れ残る】 (動ラ五[四])
他のものが枯れたあとにそれだけが枯れずに残る。「―・ったすすき」

枯れ池

かれいけ [0] 【涸れ池・枯れ池】
(1)水の干上がった池泉。《涸池》
(2)白砂などで水を表現した池泉。《枯池》

枯れ滝

かれたき [0] 【涸れ滝・枯れ滝】
(1)水源の枯渇などにより,水のなくなった滝。《涸滝》
(2)庭の滝の形式の一。石組みだけで滝を表し,水は落とさない。《枯滝》

枯れ色

かれいろ [0] 【枯れ色】
(1)草木などの枯れた色。
(2)染め色の名。黄褐色。枯れ草色。
(3)襲(カサネ)の色目の名。冬に用いる。表は白,裏は薄色,また,表は黄,裏は青など。

枯れ草

かれくさ [0] 【枯れ草】
(1)枯れた草。[季]冬。《―に犬尾を垂れてものを嗅ぎ/虚子》
(2)ほし草。秣(マグサ)。

枯れ草色

かれくさいろ [0] 【枯れ草色】
わずかに赤みのある茶色。

枯れ葉

かれは [0] 【枯れ葉】
枯れた草木の葉。[季]冬。

枯れ葉剤

かれはざい [3] 【枯れ葉剤】
(1)落葉剤(ラクヨウザイ)の俗称。
(2)ベトナム戦争で密林を枯らすために用いられた,ダイオキシンを含む 2 ・ 4 ・ 5 ‐ T 系除草剤の通称。
→ダイオキシン

枯れ薄

かれすすき [3] 【枯れ薄】
冬枯れのススキ。[季]冬。

枯れ込み

かれこみ [0] 【枯れ込み】
樹木の枝葉が枯れてくること。

枯れ野

かれの [0] 【枯れ野】
(1)草の枯れ果てた野。からの。[季]冬。《遠山に日の当りたる―かな/虚子》
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は黄,裏は薄青。冬に着用。枯野襲。「―の御狩衣(カリギヌ)/増鏡(草枕)」
(3)「枯れ野見」の略。

枯れ野原

かれのはら [3] 【枯れ野原】
草の枯れ果てた野原。かれの。

枯れ野見

かれのみ 【枯れ野見】
近世,冬の暖かい日などに枯れ野の景色を見に行ったこと。

枯凋

こちょう [0] 【枯凋】 (名)スル
草木が枯れしぼむこと。また,物事の勢いが衰えること。「萎蘼(イビ)―して居て,往処(ユクトコロ)として饑餓凍餒(キガトウタイ)の歎声を聞ざるはない/緑簑談(南翠)」

枯坐

こざ [1] 【枯坐】
ものさびしくひとりですわっていること。「寂寞として羈窓の下に―すれば/世路日記(香水)」

枯寂

こじゃく [0] 【枯寂】
淡々としてものさびしいこと。

枯尾華

かれおばな 【枯尾華】
俳諧書。二巻。宝井(榎本)其角編。1694年刊。芭蕉の追善集。其角の「芭蕉翁終焉記」をはじめ,門人たちの追悼文や追善句などを収める。

枯山水

こせんすい [2] 【枯山水】
⇒かれさんすい(枯山水)

枯山水

かれさんすい [3] 【枯山水】
水を用いずに,石・砂などにより風景を表現する庭園様式。室町時代,北宋画,特に破墨山水などの影響を受け,完成された。禅院の方丈前庭などに多く作庭され,京都竜安寺の石庭などが有名。かれせんすい。こせんすい。

枯木

かれき【枯木】
a dead tree.枯木も山の賑(にぎ)わい The more,the merrier.

枯木

こぼく [0][1] 【枯木】
(1)枯れた立ち木。枯れ木。
(2)禅門で,無心であることをいう。

枯木寒巌

こぼくかんがん [0] 【枯木寒巌】
枯れ木とつめたい岩。冷淡で取っつきにくい態度のたとえ。

枯木死灰

こぼくしかい 【枯木死灰】
枯れ木と冷たい灰。無心・無欲であること。また,活気がないことのたとえ。

枯木立

かれこだち [3] 【枯木立】
葉をすっかり落とした冬の木立。[季]冬。《―月光棒のごときかな/川端茅舎》

枯枝

かれえだ【枯枝】
a dead[withered]branch.

枯槁

ここう [0][1] 【枯槁】 (名)スル
(1)草木がしぼみ枯れること。「氷雪の野を蔽ひて草木の―せしが如く/雪中梅(鉄腸)」
(2)人が痩せ衰えること。やつれること。「憔悴し其の形容は―せり/経国美談(竜渓)」

枯死

こし [1] 【枯死】 (名)スル
草木が枯れてしまうこと。「松が虫害で―する」「人間の交際を―せしめたるもの/文明論之概略(諭吉)」

枯死する

こし【枯死する】
wither;→英和
die.→英和

枯淡

こたん [0] 【枯淡】 (名・形動)[文]ナリ
人柄などが練れて,淡々とした中にも深みのあるさま。書画・詩文などが,あっさりとして趣のあるさま。「―な味わい」
[派生] ――さ(名)

枯渇

こかつ [0] 【枯渇・涸渇】 (名)スル
(1)水や水分がかれてなくなること。「水源が―する」
(2)物が欠乏すること。つきること。「資金が―する」「才能が―する」

枯渇する

こかつ【枯渇する】
run dry;be exhausted[drained].

枯燥

こそう [0] 【枯燥】 (名)スル
かわくこと。ひからびること。ひからびて,みずみずしさを失うこと。「情味を失ひ其文章愈よ―するに至れり/日本開化小史(卯吉)」

枯竭

こけつ [0] 【枯竭・涸竭】 (名)スル
乾いて水分のなくなること。乾燥すること。

枯腸

こちょう [0] 【枯腸】
(1)飢えた腹。「我兵士の―を肥した/肉弾(忠温)」
(2)思想や詩想が枯れて乏しいこと。

枯茶

からちゃ [2] 【枯茶・唐茶】
染色の名。黄みを帯びた茶色。丁字茶。

枯草

こそう [0] 【枯草】
かれた草。かれ草。[日葡]

枯草

かれくさ【枯草】
(a) dry grass;hay (乾草).→英和

枯草熱

こそうねつ [2] 【枯草熱】
〔夏に枯れ草に触れると発症すると考えられたところからの名〕
「花粉症(カフンシヨウ)」に同じ。

枯草菌

こそうきん [0] 【枯草菌】
空気中や枯れ草・土壌中など自然界に広く分布する細菌。好気性で,熱に強い。味噌・醤油のもろみに多数存在。納豆菌もこの一種。糸をひく腐敗は枯草菌によるものが多い。遺伝学の実験材料としても多用される。

枯葉

かれは【枯葉】
a dead[withered]leaf.枯葉剤 a defoliant.→英和

枯葉蛾

かれはが [3] 【枯葉蛾】
(1)カレハガ科のガの総称。はねの色や斑紋が枯れ葉に似る。マツカレハ・オビカレハ・ツガカレハなどは森林の害虫。
(2){(1)}の一種。開張5〜8センチメートル。体・はねとも赤褐色ないし暗褐色。体は太い。静止した時,はねを屋根形にたたみ,枯れ葉のように見える。幼虫は桃・梅・桜などの葉を食害する毛虫。

枯野

かれの【枯野】
a desolate field.

枯野襲

かれのがさね 【枯野襲】
「枯れ野{(2)}」に同じ。

枯露柿

ころがき [2] 【枯露柿・転柿】
干し柿の一。渋柿の皮をむき縄につるして天日で干したのち,むしろの上に転がして乾燥し,白い粉を生じさせたもの。

枯骨

ここつ [1] 【枯骨】
朽ちはてた骨。死後,時を経た人の骨。

枯魚

こぎょ [1] 【枯魚】
干し魚。ひもの。

枳実

きじつ [1][0] 【枳実】
生薬の一。ダイダイ・ナツミカン・ミカンなどの未熟果実を乾燥したもので,健胃薬に用いる。

枳棘

ききょく [1][0] 【枳棘】
からたちといばら。ともにとげのある木。心にとげのある人にたとえてもいう。

枳殻

からたち【枳殻】
《植》a Bengal quince.

枳殻

きこく [0] 【枳殻】
カラタチの別名。

枳殻

からたち [0] 【枳殻・枸橘】
ミカン科の落葉低木。中国原産。多く生け垣にする。高さ2メートルくらいでよく分枝し,緑色で太いとげがある。葉は三小葉から成る複葉。春,白色の五弁花をつけ,秋に径3センチメートルほどの球形の果実を結び黄熟する。花・果実に芳香がある。未熟果は乾燥させて漢方で健胃剤とする。キコク。
〔「枸橘の花」は [季]春〕

枳殻垣

きこくがき [3] 【枳殻垣】
カラタチの生け垣。

枳殻寺

からたちでら 【枳殻寺】
麟祥院(リンシヨウイン)の異名。

枳殻邸

きこくてい 【枳殻邸】
〔枳殻垣が巡らせてあるところから〕
京都市下京区にある東本願寺の別邸。池泉回遊式の代表的な庭園がある。渉成園。

たるき [0] 【垂木・棰・椽・架】
屋根板を支えるために棟木から軒桁に架け渡す長い材。はえき。たりき。

か [1] 【架】
物をのせたり掛けたりする台。

架け渡す

かけわた・す [0][4] 【掛(け)渡す・架(け)渡す】 (動サ五[四])
(1)一方から他方へ渡してかける。架設する。「橋を―・す」
(2)一面にかける。端から端へ,続けていくつも下げる。「簾―・してある人の家あり/平中 36」

架す

か・す [1] 【架す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「架する」の五段化〕
「架する」に同じ。「橋を―・す」
[可能] かせる
■二■ (動サ変)
⇒かする

架する

か・する [2] 【架する】 (動サ変)[文]サ変 か・す
二つの物の上にかけ渡す。「橋を―・する」「屋上屋を―・する」

架上

かじょう [0] 【架上】
棚の上。架の上。

架台

かだい [0] 【架台】
(1)高い所で仕事をする時,足場としてつくる台。
(2)鉄道・水路・橋などを支える構造物。
(3)化学の実験で,レトルトなどを支えるのに用いられる台。

架工歯

かこうし [2] 【架工歯】
抜けた歯の両隣の歯を支えとして,橋をかけるように入れた義歯。橋義歯。ブリッジ。

架構

かこう [0] 【架構】
骨組みとなる部材を結合して組み立てた構造物。

架橋

かきょう [0] 【架橋】 (名)スル
橋をかけること。また,その橋。

架橋する

かきょう【架橋する】
construct[build]a bridge <across,over> .→英和

架橋結合

かきょうけつごう [4] 【架橋結合】
⇒はしかけ結合(ケツゴウ)

架渡す

かけわた・す [0][4] 【掛(け)渡す・架(け)渡す】 (動サ五[四])
(1)一方から他方へ渡してかける。架設する。「橋を―・す」
(2)一面にかける。端から端へ,続けていくつも下げる。「簾―・してある人の家あり/平中 36」

架空

かくう [0] 【架空】 (名・形動)
(1)空中にかけわたすこと。「―電線」
(2)事実に基づかず,想像によって作る・こと(さま)。「―の人物」「―な事を宛にして心配する/浮雲(四迷)」

架空の

かくう【架空の】
(1) imaginary;→英和
fictitious (空想の).→英和
(2) overhead (空中にかけた).→英和
‖架空線 an overhead wire.架空名義 a fictitious name.

架空ケーブル

かくうケーブル [4] 【架空―】
空中に張ったケーブル。またそれを利用する運搬方式。

架空地線

かくうちせん [4] 【架空地線】
雷の直撃から送電線を守ったり,雷雲による誘導雷発生を減少させるために,鉄塔の頂部に架設する接地線。

架空索道

かくうさくどう [4] 【架空索道】
⇒ロープ-ウエー

架空線

かくうせん [0] 【架空線】
支持物によって,空中にかけわたした電線。

架線

かせん【架線】
wiring;→英和
wires (線);an overhead wire.架線工事 wiring works.

架線

かせん [0] 【架線】 (名)スル
(1)電線などを架設すること。また,その電線。
(2)電車に動力用電力を供給するために,線路上方に張る電線。鉄道関係者は「がせん」という。

架蔵

かぞう [0] 【架蔵】 (名)スル
(主に書物を)棚に所蔵すること。

架装

かそう [0] 【架装】
車両などに積載されている装備。

架設

かせつ [0] 【架設】 (名)スル
支えを設けて一方から他方へかけ渡すこと。「電線を―する」

架設する

かせつ【架設する】
construct[build] <a bridge over the river> ;→英和
install <a telephone> ;have <a telephone> installed (引く).

架道橋

かどうきょう カダウケウ [0] 【架道橋】
道路や鉄道を立体交差で越えるために架けられた橋。跨道(コドウ)橋・跨線橋など。

かせ【枷】
shackles;handcuffs (手);fetters (足);a yoke (首).→英和

かせ [1] 【枷】
〔「かし」の転〕
(1)刑具の一。首や手足にはめて,自由に動けないようにするもの。かし。桎梏(シツコク)。「足―」
(2)人の行動を束縛するもの。「恩愛の情が―となる」
(3)三味線で上調子を弾く時,弦を短くするために弦の上から当ててさおにくくり付ける駒(コマ)。
(4)芝居で,演技を効果的にするために利用するもの。「梅柳の立木を―に両人宜しく立廻り/歌舞伎・小袖曾我」

かし 【枷】
「かせ(枷)」に同じ。[名義抄]

枷ぐ

かせ・ぐ 【枷ぐ】 (動ガ四)
〔「かせ(枷)」の動詞化〕
邪魔をする。妨げる。「屏風に―・がれ,働かせず/浄瑠璃・鎌田兵衛」

枷杭

かせぐい 【枷杭】
自由な行動を妨げるもの。拘束するもの。「義理の柵(シガラミ),情の―/浄瑠璃・新版歌祭文」

枷鎖

かさ [0] 【枷鎖・枷鏁】
くびかせとくさり。罪人をつなぐ刑具。「或いは杻械(チユウカイ),或いは―を蒙れる者/今昔 7」

枷鏁

かさ [0] 【枷鎖・枷鏁】
くびかせとくさり。罪人をつなぐ刑具。「或いは杻械(チユウカイ),或いは―を蒙れる者/今昔 7」

枸杞

くこ [1][2] 【枸杞】
ナス科の落葉低木。葉は柔らかく,枝はつる状で細くとげがある。夏,薄紫色の小花を開く。果実は赤色楕円形で枸杞子と呼ばれて生薬や枸杞酒に,根皮は地骨皮(ジコツピ)と称し解熱剤とする。葉は食用,また干して強壮薬とする。[季]春。
〔「枸杞の実」は [季]秋〕
枸杞[図]

枸杞茶

くこちゃ [2] 【枸杞茶】
クコの葉・茎を干して作った茶。強壮の効があるという。

枸杞飯

くこめし [0][2] 【枸杞飯】
クコの若葉を入れて炊いた飯。[季]春。

枸橘

からたち [0] 【枳殻・枸橘】
ミカン科の落葉低木。中国原産。多く生け垣にする。高さ2メートルくらいでよく分枝し,緑色で太いとげがある。葉は三小葉から成る複葉。春,白色の五弁花をつけ,秋に径3センチメートルほどの球形の果実を結び黄熟する。花・果実に芳香がある。未熟果は乾燥させて漢方で健胃剤とする。キコク。
〔「枸橘の花」は [季]春〕

枸櫞

くえん [0] 【枸櫞】
マルブシュカンの漢名。また,広く柑橘(カンキツ)類をさすこともある。

枸櫞

かぶち 【枸櫞】
ダイダイの一種。[本草和名]
→かぶす

枸櫞酸

くえんさん【枸櫞酸】
《化》citric acid.

枸櫞酸

くえんさん [0] 【枸櫞酸】
柑橘類の果実に多量に含まれる有機酸。化学式 C�H�O� 無色・無臭の結晶で,爽快な酸味があり,水に溶けやすい。清涼飲料水・医薬・媒染剤などに用いる。生体中では,TCA 回路の一員。
〔自然科学ではクエン酸と書く〕

枸櫞酸回路

くえんさんかいろ [6] 【枸櫞酸回路】
⇒ティー-シー-エー回路(カイロ)

枸櫞酸発酵

くえんさんはっこう [6] 【枸櫞酸発酵】
クロカビなどの糸状菌を用いて糖類を酸化発酵させ,大量にクエン酸を得る方法。

枸櫞酸鉄アンモニウム

くえんさんてつアンモニウム [11] 【枸櫞酸鉄―】
赤褐色の透明な小葉片状,または褐色の粉末状の結晶。ビスケット・調製粉乳などに添加したり,貧血症の鉄分の補強剤に用いる。

なら [1] 【楢・柞・枹】
(1)コナラの別名。
(2)ブナ科の落葉または常緑の高木。コナラ・ミズナラ・ナラカシワ類の総称。

こなら [0] 【小楢・枹】
ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。高さ約15メートル。葉は倒卵形で縁に鋭い鋸歯(キヨシ)がある。堅果は楕円形で,浅い皿(殻斗)がある。ハハソ。ナラ。

ばち [2] 【撥・桴・枹】
(1)琵琶・三味線などの弦をはじいて鳴らす道具。手元は狭くて厚く,先端はイチョウの葉形で薄い。琵琶の撥は木製,三味線の撥は木・象牙や水牛の角などでつくられる。《撥》
(2)太鼓・鉦鼓・羯鼓(カツコ)などの楽器を打ち鳴らす棒。《桴・枹》
(3)舞楽の舞具。還城楽(ゲンジヨウラク)・陵王・抜頭(バトウ)などの舞人が手に持って舞う棒。《撥・桴》

まき [1] 【真木・槙・柀】
(1)イヌマキ・コウヤマキの別名。特に,イヌマキをいう。
(2)〔よい木の意〕
木材としてすぐれたスギやヒノキの総称。「奥山の―の板戸を押し開き/万葉 2519」

かじ カヂ [1] 【舵・柁・楫・梶】
(1)船の進む方向を定めるために船尾に取り付けられている装置。
(2)飛行機・潜水艦などで,上下左右への動きを定めるための装置。
(3)「梶棒(カジボウ)」に同じ。
(4)櫂(カイ)・櫓(ロ)など,水をかいて舟を進める道具の古名。「夜舟漕ぐなる―の音聞こゆ/万葉 2015」
(5)家紋の一。船のかじをかたどったもの。

いちさかき 【柃】 (枕詞)
〔「いちさかき」はヒサカキの別名〕
ヒサカキが小さな紫黒色の実を多くつけるところから「実多し」にかかる。「―実の多けくを/古事記(中)」

ひさぎ [0] 【柃】
ヒサカキの別名。

ひささき [2] 【柃】
(1)アセビの異名。
(2)ヒサカキの異名。

ひさかき [2] 【柃】
ツバキ科の常緑低木。山地に生え,庭木とされる。よく分枝し,葉は狭い卵形で鈍い鋸歯があり,質厚く光沢がある。雌雄異株。春,葉腋(ヨウエキ)に白色の小花を少数つける。サカキの代用として枝葉を神前に供える。ヒサギ。
〔「柃の花」は [季]春〕

がら 【柄】
〔「から(柄)」と同源〕
■一■ [0] (名)
〔■二■から転じて,名詞として用いられるようになったもの〕
(1)体格。体つき。「―の大きな子」
(2)その人や物の基底にあると思われる性質。「社長の―ではない」「―が悪い」
(3)模様。「花―」
■二■ (接尾)
名詞に付いて,そのことに本来備わっている性質・状態を示す。また,そのことから予想されるとおりの状態であることを示す。「土地―」「時節―」「商売―」

つか [2] 【柄】
(1)刀剣などの,手で握る部分。
(2)筆の軸。

え [0] 【柄】
〔「枝(エ)」の転とも〕
(1)手で持ちやすいように,器物につけた細長い部分。取っ手。「傘の―」
(2)きのこのかさを支える部分や葉・花・果実を茎や枝につけている部分。

え【柄】
a handle (道具の);→英和
a grasp (櫂(かい)の);→英和
a crank (回転式);→英和
a haft (つか);→英和
a stem (パイプの).→英和

がら【柄】
(1)[模様]a pattern;→英和
a design.→英和
(2)[体格] <of a large,small> build.→英和
(3)[性質]one's nature[character].〜にない out of[not in]one's line (性に合わない);[分際でない]be not for one <to do> .
〜が悪い be ill-bred.‖場所[土地]柄 the nature of a place.

から 【柄】
(1)同じ血のつながりをもつこと。血縁関係にあること。「うから(族)」「やから(族)」「はらから(同胞)」などの複合語として用いられる。
(2)本来備わっている性質。本性。また,そのものの由来するところ。「やまから(山柄)」「かむから(神柄)」などの複合語として用いられる。「讃岐の国は国―か見れども飽かぬ神(カム)―か/万葉 2220」
(3)(多く「からに」の形で)ある事柄の原因・理由を表す。「手に取るが―に忘ると海人(アマ)の言ひし恋忘れ貝言にしありけり/万葉 1197」
→からに
→ものから

へい 【柄】 (接尾)
手に握り持つ刀剣・槍・扇などを数えるのに用いる。「中等扇三―,某先生携へ帰る/孔雀楼筆記」

つか【柄】
the hilt (刀の);→英和
the haft (刃物の);→英和
the handle (ナイフの).→英和

から 【幹・簳・柄】
(1)草木のみきや茎。《幹》「我がやどの穂蓼(ホタデ)古―摘み生ほし/万葉 2759」
(2)矢がら。篦(ノ)。「―はしら篦に山鳥の羽を/保元(上)」
(3)道具の柄(エ)。[和名抄]
(4)名詞の上に付いて,柄のあるものの意を表す。「―鋤」

柄井

からい カラヰ 【柄井】
姓氏の一。

柄井川柳

からいせんりゅう カラヰセンリウ 【柄井川柳】
(1718-1790) 江戸中期の前句付け点者。本名,正通。江戸浅草の名主。前句付け点者として圧倒的人気を得,川柳の名が前句付けの名称となった。川柳号は初代以後一五代まで続く。編「誹風柳多留」
→川柳

柄口

つかぐち [2] 【柄口】
刀の中心(ナカゴ)を入れる柄の口もと。

柄合せ

がらあわせ [3] 【柄合(わ)せ】
和裁・洋裁で,裁断の前に柄の配置を考えること。

柄合わせ

がらあわせ [3] 【柄合(わ)せ】
和裁・洋裁で,裁断の前に柄の配置を考えること。

柄太鼓

えだいこ [2] 【柄太鼓】
柄のつけてある太鼓。
→団扇(ウチワ)太鼓

柄巻

つかまき [0][4] 【柄巻】
刀剣の柄を革・糸などで巻くこと。また,それを職業とする人。

柄巻師

つかまきし [4] 【柄巻師】
刀剣の柄巻を職業とする人。つかまき。

柄振

えぶり [0] 【柄振(り)・朳】
(1)土塊を砕いてならしたり,穀物の実などをかき集めたりするのに用いる農具。長い柄の先に横板をつけた鍬(クワ)のようなもの。
(2)能楽の小道具の一。竹の先に板をつけたもので,雪かきの具に用いる。
柄振り(1)[図]

柄振り

えぶり [0] 【柄振(り)・朳】
(1)土塊を砕いてならしたり,穀物の実などをかき集めたりするのに用いる農具。長い柄の先に横板をつけた鍬(クワ)のようなもの。
(2)能楽の小道具の一。竹の先に板をつけたもので,雪かきの具に用いる。
柄振り(1)[図]

柄振り板

えぶりいた [4] 【柄振(り)板】
庇(ヒサシ)や出し桁(ゲタ),塀の屋根などの端を隠すためにとりつける化粧板。
柄振り板[図]

柄振板

えぶりいた [4] 【柄振(り)板】
庇(ヒサシ)や出し桁(ゲタ),塀の屋根などの端を隠すためにとりつける化粧板。
柄振り板[図]

柄杓

ひしゃく [0] 【柄杓・杓】
〔「ひさく」の転〕
(1)水をくみ取るための道具。木・竹・金属などの椀状の容器に長い柄のついたもの。
(2)近世,北陸地方で,遊女をいった語。

柄杓

ひしゃく【柄杓】
a ladle.→英和

柄杓

ひさく 【柄杓・杓】
〔「ひさご(瓠)」の転〕
ひしゃく。「古き―の柄ありや/徒然 232」

柄杓形

ひさくがた 【柄杓形】
(1)ひしゃくのような形。また,そのもの。
(2)(塔の九輪の上などの)火炎のついた宝珠。火珠。

柄染

がらぞめ [0] 【柄染(め)】
模様を染め出した染め物。

柄染め

がらぞめ [0] 【柄染(め)】
模様を染め出した染め物。

柄樽

えだる [0][1] 【柄樽】
一対の角のような大きな柄のついた酒樽。胴を朱または黒の漆で塗り,祝儀のときなどに進物として酒を贈るのに用いる。角樽(ツノダル)。手樽。
柄樽[図]

柄物

がらもの [0] 【柄物】
模様・図柄のついているもの。多く布地についていう。

柄目木の火

がらめきのひ [6] 【柄目木の火】
越後七不思議の一。新潟県新津市柄目木付近の地中から出る天然ガス。

柄秤

からばかり 【柄秤・権衡・唐秤】
⇒秤(ハカリ)

柄糸

つかいと [0][3] 【柄糸】
刀の柄に巻く組糸。

柄臣

へいしん [0] 【柄臣】
権力をもっている臣下。権臣。

柄行き

がらゆき [0] 【柄行き】
模様。がら。「―のよい着物」

柄袋

つかぶくろ [3] 【柄袋】
刀や脇差の柄にかける袋。

柄鏡

えかがみ [2] 【柄鏡】
(紐鏡(ヒモカガミ)に対して)柄のついた鏡。中国宋代に盛行し,日本では室町以後に用いられるようになった。
柄鏡[図]

柄長

えなが [0] 【柄長】
スズメ目エナガ科の小鳥。全長約13センチメートル。頭の上部と顔・腹は白く,北海道の亜種以外は眉状の黒線が背に達する。尾は黒く,体に比べてかなり長い。各地の森林にすみ,クモの糸で木にくくりつけた袋状の精巧な巣を作る。

柄頭

つかがしら [3] 【柄頭】
刀の柄の頭の部分。また,そこに付ける金具。ふちがしら。かしら。

柄香炉

えこうろ [2] 【柄香炉】
〔「えごうろ」とも〕
仏具の一。柄のついた香炉。
柄香炉[図]

ひいらぎ ヒヒラギ [1] 【柊】
(1)モクセイ科の常緑小高木。関東以西の山地に自生し,庭木にもされる。葉は対生し,長楕円形で鋭い鋸歯があり,質は硬い。雌雄異株。初冬,葉腋(ヨウエキ)に白色の芳香ある小花をつけ,核果は紫黒色に熟す。材は細工物に,枝葉は節分行事に用いる。ひらぎ。
〔「柊の花」は [季]冬〕
(2)スズキ目の海魚。全長約15センチメートル。体は楕円形で側扁する。全身銀白青色で,背に黒色の縞模様があり,背や腹のひれにヒイラギの葉のようなとげがある。地方により食用。日本では中部以南の内湾にすむ。ギチ。ネコゴロシ。
(3)家紋の一。{(1)}の葉を図案化したもの。

ひらぎ 【柊】
「ひいらぎ」の転。

ひいらぎ【柊】
《植》a holly.→英和

柊南天

ひいらぎなんてん ヒヒラギ― [5] 【柊南天】
メギ科の常緑低木。中国・台湾原産で,江戸時代に渡来。庭木にする。茎は高さ約1メートル。葉は茎頂付近に集まって互生し,羽状複葉。小葉は形がヒイラギの葉に似る。三,四月,黄色の小花を総状につける。液果は紫黒色に熟す。生花に利用。

柊樫

ひいらぎがし ヒヒラギ― [5] 【柊樫】
リンボクの別名。

柊黐

ひいらぎもち ヒヒラギ― [4] 【柊黐】
⇒西洋柊(セイヨウヒイラギ)

かしわ【柏】
an oak.→英和
‖かしわもち a rice cake wrapped up in an oak-leaf.

かえ カヘ [1] 【柏・榧】
(1)植物の名。ヒノキの類という。「松―の栄えいまさね尊き我(ア)が君/万葉 4169」
(2)植物カヤの古名。「椎・櫟・―・栗生ひ/常陸風土記」

かしわ カシハ [0] 【柏・槲・檞】
(1)ブナ科の落葉高木。山地や寒地の海岸に生える。葉は倒卵形で,波状の大きな鋸歯がある。雌雄同株。五月に葉とともに開花し,雄花は長い尾状花序をなして下垂し,雌花は少数ずつつく。実はどんぐり状の堅果。樹皮を染料とし,葉は大きく古来食物を包むのに用いる。カシワギ。モチガシワ。
(2)「柏餅」の略。
(3)家紋の一。柏の葉を図案化したもの。
(4)飲食物を盛るための木の葉。食器。「大御酒の―を握(ト)らしめて/古事記(中訓)」
柏(3)[図]

かしわ カシハ 【柏】
千葉県北西部の市。北部は利根川に接する。水戸街道の旧宿場町。住宅地として発達。

柏原

かしわら カシハラ 【柏原】
大阪府中東部,大和川流域の市。古くから奈良と大阪を結ぶ交通の要地。近年,機械工業などが進出。生駒山麓ではブドウを栽培。

柏原

かしわばら カシハバラ 【柏原】
(1)長野県上水内(カミミノチ)郡信濃町の地名。俳人小林一茶の生地で知られ,旧宅が残る。黒姫山への登山口。
(2)滋賀県坂田郡山東町の地名。中山道の旧宿場町。伊吹山南麓に位置し,伊吹もぐさを産出。

柏夾

かしわばさみ カシハ― 【柏夾】
非常の際などに冠の纓(エイ)を折り畳んで,白木の挟み木でとめること。「別当惟方,直衣に―にて供奉(グブ)せらる/平治(上)」

柏崎

かしわざき カシハザキ 【柏崎】
能の一。四番目物。榎並左衛門五郎原作。世阿弥(ゼアミ)改作。父の死を嘆いて出家した息子を,物狂いとなった母が柏崎から探し歩いて善光寺で再会する。

柏崎

かしわざき カシハザキ 【柏崎】
新潟県中部,日本海に面する市。米山(ヨネヤマ)の北東麓にある。電力・機械・食品業などが立地。

柏手

かしわで カシハ― [0] 【柏手・拍手】
神を拝する時,両手のてのひらを打ち合わせて音を立てること。開手(ヒラテ)。

柏手を打つ

かしわで【柏手を打つ】
clap one's hands <in prayer> .

柏木

かしわぎ カシハ― [0] 【柏木】
(1)カシワの木。
(2)皇宮守衛の任に当たる兵衛・衛門の官の異名。
〔柏の木には葉守(ハモ)りの神が宿るという言い伝えによる〕

柏木

かしわぎ カシハギ 【柏木】
(1)源氏物語の巻名。第三六帖。
(2)源氏物語の作中人物。頭の中将の長男。薫の実父。女二の宮の夫。光源氏の妻女三の宮との密通を源氏に知られて悩み病死。柏木右衛門督(ウエモンノカミ)。

柏木

かしわぎ カシハギ 【柏木】
姓氏の一。

柏木の

かしわぎの カシハ― 【柏木の】 (枕詞)
「もり(森)」「もる(洩)」にかかる。柏の葉が茂るからとも,また柏の木に葉守(ハモ)りの神が宿るからとも,また歌枕「柏木の森」からともいう。「ほととぎす忍ぶる物を―もりても声の聞えけるかな/新古今(恋一)」
〔「柏木の森」は大和国または近江国の歌枕とされるが,実在したかどうか不明〕

柏木如亭

かしわぎじょてい カシハギ― 【柏木如亭】
(1763-1819) 江戸後期の漢詩人。江戸の人。通称門作。市河寛斎に漢詩を学び江湖詩社の詩人として活躍。詩集「木工集」「如亭山人稿初集」など。

柏木義円

かしわぎぎえん カシハギギヱン 【柏木義円】
(1860-1938) 群馬県安中教会牧師。越後国生まれ。同志社卒。「上毛教界月報」を創刊。日露戦争時に平和・非戦論を説き,国家神道・教育勅語にも批判を加えた。

柏梁体

はくりょうたい ハクリヤウ― [0] 【柏梁体】
漢詩の一体。各句に韻を踏む,七言聯句(レンク)。漢の武帝が柏梁台の落成のとき,群臣に作らせたのが最初というが,後人の偽作とされる。

柏梁台

はくりょうだい ハクリヤウ― 【柏梁台】
漢の武帝が長安の西北に建設した香柏(ヒノキ)を梁(ハリ)とした高さ数十丈の楼台。

柏槙

びゃくしん [3][2] 【柏槙】
イブキの別名。

柏殿

かしわどの カシハ― [0] 【膳殿・柏殿】
(1)神宮・朝廷で食事を用意する所。
(2)大嘗祭(ダイジヨウサイ)の時,神供の酒食を準備する所。

柏殿

かえどの カヘ― 【柏殿】
平安時代,朱雀院内の北東にあった建物。皇后・皇太后の居所となった。

柏葉羽熊

かしわばはぐま カシハ― [5] 【柏葉羽熊】
キク科の多年草。山地の林中に生える。高さ30〜60センチメートル。カシワに似た葉を互生。夏から秋,茎の上部に筒状の白色の頭花を穂状につける。頭花には帯紫色の総苞がある。

柏餅

かしわもち カシハ― [3] 【柏餅】
(1)餡(アン)入りの餅を柏の葉で挟み包んだ菓子。五月五日の節句に供える。[季]夏。
(2)一枚の布団を二つに折り,その中に入って寝ること。

なにがし [2][1] 【某・何某】
■一■ (名)
(1) [0][2]
数量,特に金銭の額についてあまり多くないことを漠然と言い表す。「―かの援助をする」「―かの金を出す」
(2)しかるべき家柄の人。その土地で相当の有力な人。「これはいるまの―でござる/狂言・入間川」
■二■ (代)
(1)不定称の人代名詞。名が未知であるとき,あるいはわざと明確にしないときなどに用いる。「確か山田―とかいいましたね」「御存じの鈴木―の説ですよ」
(2)不定称の指示代名詞。地名などについて,それが不明であるとき,あるいはわざと明確にしないときに用いられる。「―とかいう村」「そのわたり近き―の院におはしまし着きて/源氏(夕顔)」
(3)一人称。男性のややあらたまった言い方として用いられる。謙譲の意の含められることもある。わたくし。それがし。「すきずきしきことと,―よりはじめてうけひき侍らず/源氏(帚木)」

それがし [2][3] 【某】 (代)
(1)不定称。名前がわからない,または名前を隠して人や物事をさす語。なにがし。某(ボウ)。「鈴木―の著した本」「―の年」
(2)一人称。武家の自称に用いる。「―多くの丈六を作り奉れり/宇治拾遺 4」

なにがし【某】
a certain person;Mr.So-and-so.〜かの金 some money.

ぼう [1] 【某】
■一■ (名)
ある人や場所・月日などが不明な場合,また意図的にそれとはっきり指し示していわない場合に用いる語。「中村―」「―政治家」「―年―月」
■二■ (代)
一人称。男性が自らをへりくだっていう語。それがし。やつがれ。「―稽首敬白/明衡往来」

ぼう【某】
a (ある);a (certain) person (ある人).‖某氏 a certain person;Mr.So-and-so.某所 a certain place;somewhere.

くれがし [2] 【某】 (代)
不定称。人の名を特にはっきり指示しないでいう語。だれそれ。なにがし。「―の夫人(マダム)のやうに気儘(キママ)ならず/金色夜叉(紅葉)」

くれ 【某】 (代)
不定称。「何(ナニ)」という語と並べて用い,不定・不明の人や事物をさしていう語。だれだれ。なになに。「なにの親王(ミコ),―の源氏など,かぞへ給ひて/源氏(乙女)」
〔「くれがし」「なにくれ」と熟しても用いられる〕

某処

ぼうしょ [1] 【某所・某処】
ある所。その場所が不明の場合や意図的に隠そうとする場合に用いる。「都内―」

某国

ぼうこく [1] 【某国】
ある国。その国の名を秘したりするときに用いる。「―の元首」

某女

ぼうじょ [1] 【某女】
ある女性。名前が不明なときや意図的に隠そうとする場合に用いる。

某彼某

それがしかれがし 【某彼某】 (代)
不定称。二人以上の人に対し,名を知らなかったり,名を省略していうときに用いる語。だれだれ。だれとだれ。それがしかがし。「やや,庁にはまた何者か候ふ,といへば,―といふ/宇治拾遺 14」

某所

ぼうしょ【某所】
⇒某.

某所

ぼうしょ [1] 【某所・某処】
ある所。その場所が不明の場合や意図的に隠そうとする場合に用いる。「都内―」

某日

ぼうじつ [1] 【某日】
ある日。その日が不明な場合,意図的に隠す場合などに用いる。「某月―」

某月

ぼうげつ [1] 【某月】
ある月。その月が不明な場合,意図的に隠す場合などに用いる。「―某日」

某某

なにがしくれがし 【某某】 (代)
だれそれ。なにがしそれがし。「―と数へしは,頭中将の随身/源氏(夕顔)」

某某

なにがしそれがし 【某某】 (代)
「なにがしくれがし(某某)」に同じ。「―留めて侍れば,たづね給はば,きこえさせてむ/狭衣 1」

某某

ぼうぼう [1] 【某某】 (代)
不定称の人代名詞。名前をはっきり示さずに複数の人をさす語。「―が会合し密議をなした」「―孩子(ガイシ)と二行に刻してあるのは/渋江抽斎(鴎外)」

某氏

ぼうし [1] 【某氏】
ある人。名前がわからない場合や意図的に名前を隠す場合に用いる。「―の推薦による」

柑子

こうじ カウ― [0] 【柑子】
〔「かんじ」の転〕
(1)ミカンの一種。葉は小さい。果実はウンシュウミカンより小さく,果皮は黄色ないしオレンジ色で薄い。果肉は淡黄色で酸味が強い。コウジミカン。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏ともに濃い朽ち葉色。

柑子色

こうじいろ カウ― [0] 【柑子色】
赤みをおびた黄色。だいだい色。凶事に赤に代えて用いる。

柑果

かんか [1] 【柑果】
⇒蜜柑状果(ミカンジヨウカ)

柑橘

かんきつ [0] 【柑橘】
ミカンの類。

柑橘類

かんきつるい [4] 【柑橘類】
ミカン科の,ミカン属・キンカン属・カラタチ属の総称。また,その果実の一般名。ミカン・クネンボ・ザボン・ブシュカン・ダイダイ・ユズ・オレンジ・レモンなど。

柑橘類

かんきつるい【柑橘類】
citrus fruits.

柑皮症

かんぴしょう [0] 【柑皮症】
黄色の色素を含む柑橘類・カボチャなどを多量に摂取して生じる皮膚の黄変。

そめ [0] 【染(め)】
(1)染めること。また,染めたもの。「―に出す」「友禅―」
(2)染めた色。また,染めた色の具合。「―のいい布地」「―が悪い」

染まる

そま・る [0] 【染まる】 (動ラ五[四])
(1)色がつく。その色になる。「布が赤く―・る」「夕日に赤く―・る」「山が錦(ニシキ)に―・る」
(2)(よくないものの)影響を受けて,その傾向をもつ。感化される。「悪に―・る」

染まる

そまる【染まる】
be dyed (色);be smeared <with blood> ;be imbued <with> (感染);be tainted <with vice> (汚染).

染み

しみ【染み】
a stain;→英和
a blot;→英和
a smear;→英和
a disgrace (恥辱).→英和
〜がつく become stained.〜をつける stain;smudge;→英和
(make a) blot.〜を抜く remove a stain.

染み

しみ [0] 【染み】
(1)色や香りがしみこむこと。色をつけること。また,そのもの。
(2)液体などがしみこんでできた汚れ。「コーヒーの―」
(3)(「肝斑」とも書く)
 (ア)顔面,特に額・眉・頬などに生じる褐色の色素斑。成年女子に多い。原因は明らかではないが内分泌系の失調と考えられている。肝斑(カンパン)。
 (イ)中年期以後,顔面や手の甲など日光に当たる部分にできる褐色の色素斑。皮膚の老化が原因。

染みる

−じみる【−染みる】
look like;have a touch of;smack of.

染みる

し・みる [0] 【染みる・沁みる・浸みる・滲みる】 (動マ上一)[文]マ上二 し・む
(1)液体が,繊維の間や物の割れ目をつたって広がる。《染・浸・滲》「インクが―・みる紙」「雨が壁に―・みる」「汗の―・みたハンカチ」
〔しみ出る場合は「滲みる」と書くことが多い〕
(2)液体や気体などの刺激で,刺すような痛みを感じる。比喩的にも用いる。《染・沁》「冷たい水が歯に―・みる」「寒さが身に―・みる」「目に―・みるような新緑」
(3)心などに深く感じる。《染・沁》「人の情けが身に―・みる」「骨身に―・みて感じる」
(4)影響を受ける。染まる。「悪習に―・みる」
〔古くは四段活用,中古に入って上二段にも活用し,近世以降は上一段に活用されることが多くなった〕

染みる

じ・みる 【染みる】 (接尾)
〔動詞上一段活用([文]上二)〕
名詞に付く。
(1)それがしみついて汚くなる意を表す。「汗―・みる」「あか―・みる」「油―・みる」
(2)いかにもそういう様子に感ぜられる,そういうふうに見えるという意を表す。「所帯―・みる」「年寄り―・みる」「子供―・みる」

染み付く

しみつ・く [3] 【染(み)付く・染(み)着く】 (動カ五[四])
(1)汚れやにおい(多くは悪いにおい)がしみこんで取れなくなる。「醤油をたらした跡が―・いて取れない」「タバコのにおいが背広に―・いてしまった」
(2)習慣となっていて,なかなかそれが抜けない。「学生時代に―・いた朝寝坊の癖」「…という考え方が―・いている」
(3)心に深く入り込む。「気に―・きし妓(ヨネ)がこと/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

染み入る

しみい・る [3] 【染(み)入る・沁み入る】 (動ラ五[四])
物の内部へ,深くしみる。しみこむ。「目に―・るほどに青い空」

染み出す

しみだ・す [3] 【染み出す・滲み出す】 (動サ五[四])
外ににじんででる。しみでる。「包帯から血が―・す」

染み出る

しみでる【染み出る】
ooze out.

染み出る

しみ・でる [3] 【染(み)出る・滲み出る】 (動ダ下一)
中の液汁が,それをおおう物を通り抜けて表面に出る。「包み紙を通して油が―・でる」

染み抜き

しみぬき【染み抜き】
a spot remover.

染み抜き

しみぬき [0][4] 【染(み)抜き】 (名)スル
衣服などについたしみを,薬品などで取り去ること。また,その薬品。

染み深し

しみふか・し 【染み深し・沁み深し】 (形ク)
香りがよくしみ込んでいる。「移り香いと―・うなつかしくて/源氏(夕顔)」

染み渡る

しみわた・る [4] 【染(み)渡る・沁み渡る】 (動ラ五[四])
全体にしみる。すみずみまですっかりしみ込む。「酒が五臓六腑(ゴゾウロツプ)に―・る」「空気は身に―・るやうに濃い深い影を帯びて来た/田舎教師(花袋)」

染み着く

しみつ・く [3] 【染(み)付く・染(み)着く】 (動カ五[四])
(1)汚れやにおい(多くは悪いにおい)がしみこんで取れなくなる。「醤油をたらした跡が―・いて取れない」「タバコのにおいが背広に―・いてしまった」
(2)習慣となっていて,なかなかそれが抜けない。「学生時代に―・いた朝寝坊の癖」「…という考え方が―・いている」
(3)心に深く入り込む。「気に―・きし妓(ヨネ)がこと/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

染み込む

しみこ・む [3] 【染(み)込む・沁み込む】 (動マ五[四])
液体や匂いなどが物の奥まで深く入り込む。「水をまいてもすぐ地面に―・んでしまう」「靴の中に水が―・んでくる」

染み込む

しみこむ【染み込む】
sink[soak]into.

染み返る

しみかえ・る 【染み返る・沁み返る】 (動ラ四)
(1)深く染まる。色や香りが強くしみこむ。「かの御移り香のいみじう艶に―・り給へれば/源氏(若紫)」
(2)心に深くしみ入る。感動する。「あなめでた,と若き人々は―・りて/狭衣 1」

染み透る

しみとお・る [3] 【染(み)透る・沁み透る】 (動ラ五[四])
液体が内部深くまで,または裏側まで十分にしみる。しみこむ。「はらわたに―・るうまさ」

染む

そ・む [0] 【染む】
■一■ (動マ五[四])
(1)染まる。「あけに―・みて半死半生/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(2)影響を受ける。心に深く感じる。「卑屈と申す習慣(ナラワシ)に―・みて/民権自由論(枝盛)」「病ニ―・ミタ/ヘボン」「此の所を見るに,心深く―・みて更にほかの念ひなし/今昔 11」
(3)打ち消しの語を伴って,自分の気持ちになじまない,気にいらない意を表す。「意に―・まぬ結婚」「お前と私が間を心に―・まぬ雲霧に隔てさせてはならぬ/谷間の姫百合(謙澄)」
〔「染める」に対する自動詞〕
■二■ (動マ下二)
⇒そめる

染む

し・む 【染む・沁む】
■一■ [0] (動マ五[四])
「しみる」に同じ。「秋風が身に―・む」「酒壺になりにてしかも酒に―・みなむ/万葉 343」「はちす葉のにごりに―・まぬ心もてなにかは露を玉とあざむく/古今(夏)」「風も身に―・まず/平家 5」「わかれてふ事は色にもあらなくに心に―・みてわびしかるらむ/古今(離別)」
〔「染(シ)める」に対する自動詞〕
■二■ (動マ上二)
⇒しみる
■三■ (動マ下二)
⇒しめる(染)

染め

そめ [0] 【染(め)】
(1)染めること。また,染めたもの。「―に出す」「友禅―」
(2)染めた色。また,染めた色の具合。「―のいい布地」「―が悪い」

染め

そめ【染め】
coloring;→英和
dyeing.→英和
〜が良(悪)い be well (badly) dyed.〜模様 a printed pattern.

染める

し・める [0] 【染める】 (動マ下一)[文]マ下二 し・む
(1)色や匂いをつける。しみこませる。現代語では,動詞の連用形に付いて複合動詞として用いられる。「煮―・める」「香をたき―・める」「浅からず―・めたる紫の紙に/源氏(明石)」
(2)心などを,じっとそこに込める。心を奪われる。「花の枝にいとど心を―・むるかな/源氏(梅枝)」
〔「染(シ)む」に対する他動詞〕

染める

そめる【染める】
dye;→英和
color.→英和
赤く〜 dye <a thing> red.顔を〜 turn red;blush.→英和

染める

そ・める [0] 【染める】 (動マ下一)[文]マ下二 そ・む
(1)布などを染料に浸すなどして色や模様をつける。染色する。また,塗って色をつける。「布を藍(アイ)で―・める」「髪を茶色に―・める」「爪を―・める」
(2)光などが当たって,別の色に見せる。「夕焼けが山肌を真っ赤に―・めた」
(3)顔を赤らめる。「恥ずかしさに頬(ホオ)を―・める」「顔に紅葉を―・めながら亮三をぢろりと見上げ/谷間の姫百合(謙澄)」
(4)(「手をそめる」などの形で)その事に着手する。「悪事に手を―・める」
(5)(「筆をそめる」の形で)書き始める。執筆にとりかかる。
(6)心に深く思い込む。「とにかくに(大君ニ)心を―・めけむだにくやしく/源氏(総角)」
〔「染む」に対する他動詞〕

染め上がり

そめあがり [0] 【染め上(が)り】
染め上がること。また,染めの出来栄え。「―がよい」

染め上がる

そめあが・る [4] 【染め上(が)る】 (動ラ五[四])
(衣服などが)染めて仕上がる。「美しく―・る」

染め上げ

そめあげ [0] 【染(め)上げ】
染め上げること。また,その出来栄え。

染め上げる

そめあ・げる [4][0] 【染(め)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 そめあ・ぐ
染めてその色に仕上げる。また,染める作業を終える。染めてしまう。「生地を―・げる」

染め上り

そめあがり [0] 【染め上(が)り】
染め上がること。また,染めの出来栄え。「―がよい」

染め上る

そめあが・る [4] 【染め上(が)る】 (動ラ五[四])
(衣服などが)染めて仕上がる。「美しく―・る」

染め付け

そめつけ [0] 【染(め)付け】
(1)染めつけること。また,その色や模様。
(2)藍(アイ)色の模様を染め出した布。藍染め付け。
(3)磁器の素地(キジ)に呉須(ゴス)で下絵付けを施し,その上に透明な釉(ウワグスリ)をかけて焼いたもの。青または紫色がかった青に発色する。中国の元代に始まり,明の宣徳年間(1426-1435)のものに逸品が多い。祥瑞(シヨンズイ)・古染付(コソメツケ)・呉須に大別される。藍染め付け。

染め付ける

そめつ・ける [4] 【染(め)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そめつ・く
染めて色や模様をつける。「花模様を―・けた絵皿」

染め入れ

そめいれ 【染(め)入れ】
種々の色を交えて染め出すこと。また,染め出したもの。

染め出す

そめだ・す [3] 【染(め)出す】 (動サ五[四])
染めて,色や模様を表し出す。「鮮やかな緋色を―・す」「花柄を―・す」

染め分け

そめわけ [0] 【染(め)分け】 (名)スル
種々の色に染め分けること。また,そのもの。

染め分ける

そめわ・ける [4] 【染(め)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そめわ・く
違った色に分けて染める。「青・白・赤に―・けた旗」

染め分ける

そめわける【染め分ける】
dye in different colors.

染め分け紙

そめわけがみ [4] 【染(め)分け紙】
種々の色に染め分けた紙。

染め卸し

そめおろし [3] 【染(め)卸し】
水気をしぼり,醤油をかけた大根おろし。

染め地

そめじ [0] 【染(め)地】
染めるための生地。

染め変え

そめかえ [0] 【染(め)変え・染(め)替え】
染め物を脱色し,同色または別の色柄に染め直すこと。染め直し。

染め変える

そめか・える [4][0] 【染(め)変える】 (動ア下一)[文]ハ下二 そめか・ふ
「染め返す」に同じ。「別の柄に―・える」

染め小袖

そめこそで [3] 【染(め)小袖】
色染めの小袖。主に藍(アイ)色のもの。

染め屋

そめや [0] 【染(め)屋】
「染め物屋」に同じ。

染め師

そめし [2] 【染(め)師】
(1)染め物師。紺屋(コウヤ)。
(2)律令制で,宮内省の内染司(ナイセンシ)の職員。染め物の仕事に携わった。

染め年貢

そめねんぐ 【染(め)年貢】
江戸時代の雑税の一。染め木に対して課せられたもの。

染め戸

そめこ 【染(め)戸】
律令制で,大蔵省織部司(オリベノツカサ)に属した品部(シナベ)。染色・織物の仕事に携わった。

染め手拭い

そめてぬぐい [3] 【染(め)手拭い】
無地染め・文様染めの手拭い。

染め抜き

そめぬき [0] 【染(め)抜き】
染め抜くこと。また,染め抜いた模様。

染め抜き紋

そめぬきもん [4] 【染(め)抜き紋】
紋の表し方の一。紋付・幔幕(マンマク)などで,生地を染めるときに紋を白く残して表したもの。最も格の高い紋。染め紋。
→書き紋
→縫い紋

染め抜く

そめぬく【染め抜く】
dye <a pattern> .→英和

染め抜く

そめぬ・く [3] 【染(め)抜く】 (動カ五[四])
模様の部分を残し,あとの部分を染める。「紋を―・く」

染め掛く

そめか・く 【染め掛く】 (動カ下二)
布を染めて,かわかすためにかける。「浅緑―・けたりと見るまでに春の柳は萌えにけるかも/万葉 1847」

染め斑

そめむら [0] 【染め斑】
染色の際,均一に染まらず不規則な濃淡ができること。また,その濃淡。

染め替え

そめかえ [0] 【染(め)変え・染(め)替え】
染め物を脱色し,同色または別の色柄に染め直すこと。染め直し。

染め木

そめき 【染(め)木】
(1)染料をとるための木や草。染め草。「―が汁に染(シ)め衣をまつぶさに取り装ひ/古事記(上)」
(2)「錦木(ニシキギ){(2)}」に同じ。

染め木綿

そめゆう 【染め木綿】
染めた木綿織物。しめゆう。

染め柄

そめがら [0] 【染(め)柄】
染めによって表した模様。染め模様。

染め染め

そめそめ 【染め染め】 (副)
(多く「と」を伴って)
(1)墨跡の鮮やかなさま。墨くろぐろと。「五大力ぼさつと―と筆を動かせける/浮世草子・永代蔵 1」
(2)しみじみと情をこめて。「嘲りし事のくやしく,―と返事をして/浮世草子・五人女 3」

染め模様

そめもよう [3] 【染(め)模様】
染めによって表した模様。

染め汁

そめしる [0] 【染(め)汁】
染色に用いる,染料の液。

染め浴衣

そめゆかた [3] 【染(め)浴衣】
色模様を染め出した浴衣。[季]夏。

染め物

そめもの [0] 【染(め)物】
(1)布を染めること。また,染めたもの。
(2)近世,女性が,結婚して,歯に鉄漿(カネ)をつけること。

染め物屋

そめものや [0] 【染(め)物屋】
染め物を職業とする家。また,その人。染め屋。紺屋(コウヤ)。

染め直し

そめなおし [0] 【染(め)直し】 (名)スル
「染め変え」に同じ。

染め直す

そめなお・す [4] 【染(め)直す】 (動サ五[四])
すでに染めてあるものを,同色または異なる色に再び染める。染め変える。「地味な柄に―・す」
[可能] そめなおせる

染め粉

そめこ [0] 【染(め)粉】
染料の粉。粉末の染料。

染め粉

そめこ【染め粉】
a dye;→英和
dyestuff.→英和

染め糸

そめいと [0] 【染(め)糸】
染めた糸。色糸。

染め紋

そめもん [0] 【染(め)紋】
「染め抜き紋」に同じ。

染め紙

そめがみ [0] 【染(め)紙】
(1)いろいろな色に染めた紙。
(2)〔染め紙に書いたところから〕
斎宮の忌み詞で,仏教の経典のこと。「経・仏など忌みて,なかご・―などいふなるもをかし/徒然 24」

染め絣

そめがすり [3] 【染め絣】
織り上げてから捺染(ナツセン)法または抜き染め法で染め出したかすり。

染め絹

そめぎぬ [0] 【染(め)絹】
色や模様を染め出した絹。

染め羽

そめは 【染(め)羽】
〔「そめば」とも〕
染めてある矢羽。多くはワシの白羽を染めたものをいう。

染め色

そめいろ [0] 【染(め)色】
染料で染め出した色・色目。織り色・塗り色に対していう。

染め色

そめいろ【染め色】
(dyed) color.→英和

染め草

そめくさ [0] 【染(め)草】
「染め木」に同じ。「絹・綿・様々の―など,持て続き参らせたれば/栄花(玉の台)」

染め葉

そめは 【染(め)葉】
霜などのために色づいた木の葉。「雨露の―のかんばしく/浄瑠璃・聖徳太子」

染め衣

そめぎぬ [0][3] 【染め衣】
染めた着物。

染め装束

そめしょうぞく [3] 【染(め)装束】
恒例以外の色で染めた下襲(シタガサネ)・上の袴(ハカマ)からなる装束。中古・中世,祭事などに一日晴(イチニチバレ)として用いた。

染め込む

そめこ・む [3] 【染(め)込む】 (動マ五[四])
模様・紋・文字などを染めつける。「幟(ノボリ)に絵を―・む」

染め返す

そめかえ・す [3] 【染(め)返す】 (動サ五[四])
色があせてきたものを,もとの色または別の色に染め直す。そめかえる。「派手になった着物を―・す」
[可能] そめかえせる

染め返す

そめかえす【染め返す】
dye again;redye.

染め革

そめかわ [0] 【染(め)革】
染めて色や模様をつけたなめし革。

染め革縅

そめかわおどし [5] 【染(め)革縅】
鎧(ヨロイ)を染め革でおどしたもの。

染め風呂

そめぶろ [0][3] 【染(め)風呂】
染め液を入れ,布を浸して煮染めするのに用いる,据え風呂に似た方形の桶。

染め飯

そめいい 【染め飯】
クチナシで黄色に染めた強飯(コワメシ)。駿河国瀬戸(現在の静岡県藤枝市内)の名物。「爰はたて場にて―の名物なれば/滑稽本・膝栗毛 3」

染上げ

そめあげ [0] 【染(め)上げ】
染め上げること。また,その出来栄え。

染上げる

そめあ・げる [4][0] 【染(め)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 そめあ・ぐ
染めてその色に仕上げる。また,染める作業を終える。染めてしまう。「生地を―・げる」

染井

そめい ソメヰ 【染井】
東京都豊島区巣鴨・駒込あたりの旧地名。江戸時代は植木屋が多かった。都営の染井霊園がある。

染井吉野

そめいよしの ソメヰ― [4] 【染井吉野】
サクラの一種。オオシマザクラとエドヒガンとの雑種。木の生長が早く,各地で栽植される。寿命は短い。春,葉に先立って開花し,花は淡紅色五弁。萼(ガク)・花柄・葉などに軟毛が多い。幕末の頃,江戸染井の植木屋から売り出されたのでこの名がある。吉野桜。

染付く

しみつ・く [3] 【染(み)付く・染(み)着く】 (動カ五[四])
(1)汚れやにおい(多くは悪いにおい)がしみこんで取れなくなる。「醤油をたらした跡が―・いて取れない」「タバコのにおいが背広に―・いてしまった」
(2)習慣となっていて,なかなかそれが抜けない。「学生時代に―・いた朝寝坊の癖」「…という考え方が―・いている」
(3)心に深く入り込む。「気に―・きし妓(ヨネ)がこと/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

染付け

そめつけ【染付け】
printing;→英和
dyeing.→英和

染付け

そめつけ [0] 【染(め)付け】
(1)染めつけること。また,その色や模様。
(2)藍(アイ)色の模様を染め出した布。藍染め付け。
(3)磁器の素地(キジ)に呉須(ゴス)で下絵付けを施し,その上に透明な釉(ウワグスリ)をかけて焼いたもの。青または紫色がかった青に発色する。中国の元代に始まり,明の宣徳年間(1426-1435)のものに逸品が多い。祥瑞(シヨンズイ)・古染付(コソメツケ)・呉須に大別される。藍染め付け。

染付ける

そめつ・ける [4] 【染(め)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そめつ・く
染めて色や模様をつける。「花模様を―・けた絵皿」

染入る

しみい・る [3] 【染(み)入る・沁み入る】 (動ラ五[四])
物の内部へ,深くしみる。しみこむ。「目に―・るほどに青い空」

染入れ

そめいれ 【染(め)入れ】
種々の色を交えて染め出すこと。また,染め出したもの。

染出す

そめだ・す [3] 【染(め)出す】 (動サ五[四])
染めて,色や模様を表し出す。「鮮やかな緋色を―・す」「花柄を―・す」

染出る

しみ・でる [3] 【染(み)出る・滲み出る】 (動ダ下一)
中の液汁が,それをおおう物を通り抜けて表面に出る。「包み紙を通して油が―・でる」

染分け

そめわけ [0] 【染(め)分け】 (名)スル
種々の色に染め分けること。また,そのもの。

染分ける

そめわ・ける [4] 【染(め)分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そめわ・く
違った色に分けて染める。「青・白・赤に―・けた旗」

染分け紙

そめわけがみ [4] 【染(め)分け紙】
種々の色に染め分けた紙。

染匠

せんしょう [0] 【染匠】
染め物をする職人。染工。

染卸し

そめおろし [3] 【染(め)卸し】
水気をしぼり,醤油をかけた大根おろし。

染地

そめじ [0] 【染(め)地】
染めるための生地。

染変え

そめかえ [0] 【染(め)変え・染(め)替え】
染め物を脱色し,同色または別の色柄に染め直すこと。染め直し。

染変える

そめか・える [4][0] 【染(め)変える】 (動ア下一)[文]ハ下二 そめか・ふ
「染め返す」に同じ。「別の柄に―・える」

染寺

そめでら 【染寺】
奈良県当麻町染野にある浄土宗の寺。正式名は石光(シヤツコウ)寺。天智天皇時代の創建と伝える。境内に染殿の井がある。

染小袖

そめこそで [3] 【染(め)小袖】
色染めの小袖。主に藍(アイ)色のもの。

染屋

そめや [0] 【染(め)屋】
「染め物屋」に同じ。

染川

そめかわ 【染川】
福岡県,太宰府天満宮と観世音寺との間を流れる川。思川。逢初川。((歌枕))「―を渡らむ人のいかでかは色になるてふことのなからむ/拾遺(雑恋)」

染工

せんこう [0] 【染工】
染め物をする職人。染め物師。

染師

そめし [2] 【染(め)師】
(1)染め物師。紺屋(コウヤ)。
(2)律令制で,宮内省の内染司(ナイセンシ)の職員。染め物の仕事に携わった。

染年貢

そめねんぐ 【染(め)年貢】
江戸時代の雑税の一。染め木に対して課せられたもの。

染心

ぜんしん [0] 【染心】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)にけがれた心。

染戸

そめこ 【染(め)戸】
律令制で,大蔵省織部司(オリベノツカサ)に属した品部(シナベ)。染色・織物の仕事に携わった。

染手拭い

そめてぬぐい [3] 【染(め)手拭い】
無地染め・文様染めの手拭い。

染抜き

そめぬき [0] 【染(め)抜き】
染め抜くこと。また,染め抜いた模様。

染抜き

しみぬき [0][4] 【染(み)抜き】 (名)スル
衣服などについたしみを,薬品などで取り去ること。また,その薬品。

染抜き紋

そめぬきもん [4] 【染(め)抜き紋】
紋の表し方の一。紋付・幔幕(マンマク)などで,生地を染めるときに紋を白く残して表したもの。最も格の高い紋。染め紋。
→書き紋
→縫い紋

染抜く

そめぬ・く [3] 【染(め)抜く】 (動カ五[四])
模様の部分を残し,あとの部分を染める。「紋を―・く」

染指

せんし [1] 【染指】 (名)スル
物事に着手すること。関係すること。「已に校勘の業に―してゐた/伊沢蘭軒(鴎外)」

染料

せんりょう【染料】
dyestuffs;dyes.

染料

せんりょう [3] 【染料】
色をもつ有機化合物で,水や有機溶媒に溶かして,繊維製品や皮革・紙などを染色する物質。最近ではほとんどすべて合成される。
→顔料

染替え

そめかえ [0] 【染(め)変え・染(め)替え】
染め物を脱色し,同色または別の色柄に染め直すこと。染め直し。

染木

そめき 【染(め)木】
(1)染料をとるための木や草。染め草。「―が汁に染(シ)め衣をまつぶさに取り装ひ/古事記(上)」
(2)「錦木(ニシキギ){(2)}」に同じ。

染柄

そめがら [0] 【染(め)柄】
染めによって表した模様。染め模様。

染模様

そめもよう [3] 【染(め)模様】
染めによって表した模様。

染模様妹背門松

そめもよういもせのかどまつ ソメモヤウ― 【染模様妹背門松】
人形浄瑠璃。世話物。菅専助作。1767年初演。紀海音の「袂の白しぼり」の改作。お染久松の心中を脚色。「質屋」の段は「革足袋(カワタビ)」と呼ばれて名高い。

染殿

そめどの [0] 【染殿】
(1)古代,宮中や貴族の邸内で布地・絹布を染める建物。
(2)摂政藤原良房の邸宅。京都の正親町の南,京極の西,土御門の北,富小路の東にあったといわれるが,異説もある。

染殿の井

そめどののい 【染殿の井】
奈良県当麻町の染寺境内にある井戸。中将姫が当麻曼荼羅(タイママンダラ)を織るとき,ここで糸を染めたという伝説がある。

染殿の后

そめどののきさき 【染殿の后】
藤原明子(アキラケイコ)の通称。

染殿の大臣

そめどののおとど 【染殿の大臣】
藤原良房(ヨシフサ)の通称。

染毛

せんもう [0] 【染毛】 (名)スル
髪の毛を染めること。染髪。

染汁

そめしる [0] 【染(め)汁】
染色に用いる,染料の液。

染汚

せんお [1] 【染汚】 (名)スル
けがすこと。けがれること。汚染。「物質の穢悪なるは,人を―せず/西国立志編(正直)」

染汚

ぜんな [1] 【染汚】
⇒ぜんま(染汚)

染汚

ぜんま 【染汚】
〔梵 klista〕
〔仏〕 悟りや仏性が煩悩(ボンノウ)によってけがれにそまること。ぜんな。

染浄

ぜんじょう [0] 【染浄】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)に汚れたことと汚れぬこと。汚れたことと清らかなこと。

染浴

せんよく [0] 【染浴】
繊維を染色するために浸す染色液。染料に助剤などを加えたもの。また,それを入れる容器。

染浴衣

そめゆかた [3] 【染(め)浴衣】
色模様を染め出した浴衣。[季]夏。

染渡る

しみわた・る [4] 【染(み)渡る・沁み渡る】 (動ラ五[四])
全体にしみる。すみずみまですっかりしみ込む。「酒が五臓六腑(ゴゾウロツプ)に―・る」「空気は身に―・るやうに濃い深い影を帯びて来た/田舎教師(花袋)」

染物

そめもの【染物】
dyed goods.染物屋 a dyer.→英和

染物

そめもの [0] 【染(め)物】
(1)布を染めること。また,染めたもの。
(2)近世,女性が,結婚して,歯に鉄漿(カネ)をつけること。

染物屋

そめものや [0] 【染(め)物屋】
染め物を職業とする家。また,その人。染め屋。紺屋(コウヤ)。

染直し

そめなおし [0] 【染(め)直し】 (名)スル
「染め変え」に同じ。

染直す

そめなお・す [4] 【染(め)直す】 (動サ五[四])
すでに染めてあるものを,同色または異なる色に再び染める。染め変える。「地味な柄に―・す」
[可能] そめなおせる

染着

せんじゃく [0] 【染着】 (名)スル
〔仏〕 心が対象にとらわれること。執着すること。

染着く

しみつ・く [3] 【染(み)付く・染(み)着く】 (動カ五[四])
(1)汚れやにおい(多くは悪いにおい)がしみこんで取れなくなる。「醤油をたらした跡が―・いて取れない」「タバコのにおいが背広に―・いてしまった」
(2)習慣となっていて,なかなかそれが抜けない。「学生時代に―・いた朝寝坊の癖」「…という考え方が―・いている」
(3)心に深く入り込む。「気に―・きし妓(ヨネ)がこと/浄瑠璃・冥途の飛脚(上)」

染筆

せんぴつ [0] 【染筆】 (名)スル
筆で書画を書くこと。揮毫(キゴウ)。潤筆。「―料」

染粉

そめこ [0] 【染(め)粉】
染料の粉。粉末の染料。

染糸

そめいと [0] 【染(め)糸】
染めた糸。色糸。

染紋

そめもん [0] 【染(め)紋】
「染め抜き紋」に同じ。

染紙

そめがみ [0] 【染(め)紙】
(1)いろいろな色に染めた紙。
(2)〔染め紙に書いたところから〕
斎宮の忌み詞で,仏教の経典のこと。「経・仏など忌みて,なかご・―などいふなるもをかし/徒然 24」

染絹

そめぎぬ [0] 【染(め)絹】
色や模様を染め出した絹。

染織

せんしょく [0] 【染織】 (名)スル
染めることと織ること。染め物と織物。
→染色体

染織

せんしょく【染織】
dyeing and weaving.

染羽

そめは 【染(め)羽】
〔「そめば」とも〕
染めてある矢羽。多くはワシの白羽を染めたものをいう。

染色

せんしょく【染色】
dyeing.→英和
‖染色工場 a dye works.染色体 a chromosome.

染色

そめいろ [0] 【染(め)色】
染料で染め出した色・色目。織り色・塗り色に対していう。

染色

せんしょく [0] 【染色】 (名)スル
(1)ものに色を染めつけること。特に糸・布などを染めることをいい,浸染(シンセン)と捺染(ナツセン)がある。
(2)染めだした色。染め色。

染色体

せんしょくたい [0] 【染色体】
真核生物の細胞内にあって有糸核分裂の際に出現し,塩基性色素によく染まる小体。染色質が分裂時に染色糸となり,さらにこれが螺旋(ラセン)状に幾重にも巻いて太くなったもの。生物の種類や性によってその数・形は一定であり,遺伝や性の決定に重要な役割を果たす。現在では染色質も,原核生物のゲノムやプラスミドなども染色体という。
→染色体[表]

染色体地図

せんしょくたいちず [7] 【染色体地図】
染色体上における個々の遺伝子の相対的位置関係を示した図。

染色体異常

せんしょくたいいじょう [7] 【染色体異常】
突然変異の一。染色体の数あるいは構造の変化。人為的にも薬品・放射線などにより起こすことができる。人ではダウン症候群・ターナー症候群などの形で現れる。染色体突然変異。

染色体突然変異

せんしょくたいとつぜんへんい [11] 【染色体突然変異】
「染色体異常」に同じ。
⇔遺伝子突然変異

染色糸

せんしょくし [4][3] 【染色糸】
染色体の基本構造。微細な核タンパク質の繊維で,DNA 分子が螺旋(ラセン)状に詰め込まれている。染色質が糸状の構造をとったもの。クロモネマ。核糸。

染色質

せんしょくしつ [4][3] 【染色質】
⇒クロマチン

染草

そめくさ [0] 【染(め)草】
「染め木」に同じ。「絹・綿・様々の―など,持て続き参らせたれば/栄花(玉の台)」

染葉

そめは 【染(め)葉】
霜などのために色づいた木の葉。「雨露の―のかんばしく/浄瑠璃・聖徳太子」

染衣

ぜんえ 【染衣】
墨染めの衣。法衣。また,それを着ること。出家すること。「剃髪―の姿/太平記 27」

染装束

そめしょうぞく [3] 【染(め)装束】
恒例以外の色で染めた下襲(シタガサネ)・上の袴(ハカマ)からなる装束。中古・中世,祭事などに一日晴(イチニチバレ)として用いた。

染込む

しみこ・む [3] 【染(み)込む・沁み込む】 (動マ五[四])
液体や匂いなどが物の奥まで深く入り込む。「水をまいてもすぐ地面に―・んでしまう」「靴の中に水が―・んでくる」

染込む

そめこ・む [3] 【染(め)込む】 (動マ五[四])
模様・紋・文字などを染めつける。「幟(ノボリ)に絵を―・む」

染返す

そめかえ・す [3] 【染(め)返す】 (動サ五[四])
色があせてきたものを,もとの色または別の色に染め直す。そめかえる。「派手になった着物を―・す」
[可能] そめかえせる

染透る

しみとお・る [3] 【染(み)透る・沁み透る】 (動ラ五[四])
液体が内部深くまで,または裏側まで十分にしみる。しみこむ。「はらわたに―・るうまさ」

染革

そめかわ [0] 【染(め)革】
染めて色や模様をつけたなめし革。

染革縅

そめかわおどし [5] 【染(め)革縅】
鎧(ヨロイ)を染め革でおどしたもの。

染風呂

そめぶろ [0][3] 【染(め)風呂】
染め液を入れ,布を浸して煮染めするのに用いる,据え風呂に似た方形の桶。

染髪

せんぱつ [0] 【染髪】 (名)スル
薬剤を使って髪の毛を染めること。染毛(センモウ)。「赤く―する」「―剤」

染[滲]みる

しみる【染[滲]みる】
(1) penetrate <into> ;→英和
soak <into> ;→英和
pierce.→英和
(2)[感染する]spread;→英和
be infected <with> ;catch.→英和
(3)[痛みが]smart;→英和
pierce;bite (寒さが).→英和
(4)[感銘する]go straight to one's heart;be deeply impressed <with> .

やわ ヤハ [1] 【柔】 (形動)[文]ナリ
(1)弱々しいさま。こわれやすいさま。「素材が―でこまる」「―な神経ではつとまらない」
(2)物足りないさま。いい加減なさま。「―な学者より余程勉強している」
(3)ものやわらかなさま。柔和なさま。「兎角人の内は,女房が―だと収まりやあ付ねえやつよ/人情本・春の若草」

にこ 【和・柔】
〔「にこし」「にこやか」などの語根〕
他の語の上に付いて,柔らかな,柔和な,の意を表す。にき。「―毛(ゲ)」「―草」

じゅう ジウ [1] 【柔】
やわらかいこと。おだやかなこと。
⇔剛

柔い

やっこ・い [3] 【柔い】 (形)
「やわらかい」に同じ。「生の―・いのをいま一皿くれんか/安愚楽鍋(魯文)」「『どうやらきつさうだね』『なには,―・い事いし』/洒落本・真女意題」

柔い

やわ・い ヤハイ [2] 【柔い】 (形)[文]ク やは・し
(1)「柔らかい」に同じ。「―・い土」
(2)弱い。もろい。「―・い造作」
[派生] ――さ(名)

柔し

にこ・し 【和し・柔し】 (形ク)
やわらかい。おだやかである。「毛の―・き物,毛の荒き物/祝詞(広瀬大忌祭)」

柔や

にこや 【和や・柔や】
肌ざわりがやわらかいこと。また,やわらかなもの。「苧衾(ムシブスマ)―が下に/古事記(上)」
→なごや

柔ら

やわら ヤハラ [0] 【柔ら・軟ら・和ら】
■一■ (名)
(1)柔道。柔術。
(2)船が接触した時の衝撃を少なくするため舷側に下げる藁(ワラ)製の球。かませ。じんた。
■二■ (名・形動)
(1)やわらかなこと。多く複合語として用いる。「―だたみ」「―炭(ズミ)」
(2)おだやかで温厚な・こと(さま)。「私が―で申すうち,お返しなさるが,あなたのお為/歌舞伎・四谷怪談」

柔らか

やわらか ヤハ― [3][4] 【柔らか・軟らか】 (形動)[文]ナリ
(1)ふんわりしているさま。「―な土」「―な御飯」
(2)しなやかなさま。柔軟なさま。「―な体」「―な身のこなし」「―な頭」
(3)荒々しくないさま。穏やかなさま。「―な光」「―な表現」「―な声」「―な物腰」

柔らかい

やわらか・い ヤハラカイ [4] 【柔らかい・軟らかい】 (形)[文]ク やはらか・し
〔「柔らか」の形容詞化〕
(1)固くなくて,ふんわりしている。また,しなやかである。「―・い布団」「体が―・い」「肌ざわりが―・い」
(2)穏やかなさま。「―・い物腰」「―・い日ざし」
(3)堅苦しくない。くだけている。また,融通性に富んでいる。「―・い話」「頭が―・い」
⇔かたい
[派生] ――さ(名)――み(名)

柔らかな

やわらか【柔らかな(に)】
soft(ly);→英和
gentle(-tly);→英和
mild(ly);→英和
tender(ly).→英和

柔らか物

やわらかもの ヤハ― [0] 【柔らか物】
手ざわりのやわらかな織物。絹織物。「いつも―を着ている」

柔らこい

やわらこ・い ヤハラ― 【柔らこい】 (形)[文]ク やはらこ・し
〔近世上方語〕
やわらかい。「御当地のは―・いばかりで/滑稽本・浮世風呂 2」

柔ら取り

やわらとり ヤハラ― 【柔ら取り】
柔術の古称。また,それに巧みな人。「与作は取手―/浄瑠璃・丹波与作(中)」

柔吟

よわぎん [0] 【弱吟・柔吟】
能の謡の二種の吟型の一。優美・風雅・哀愁・女性的などの感じを表現する謡い方。ツヨ吟に比べてナビキ(ビブラート)が穏やかで規則的なため音高が聞き取りやすく,音域も広いので,より旋律的に感じられる。
⇔強吟(ツヨギン)
〔普通「ヨワ吟」と書く〕

柔和

にゅうわ ニウ― [0] 【柔和】 (名・形動)[文]ナリ
やさしくおだやかな・こと(さま)。「―な顔」
[派生] ――さ(名)

柔和

にゅうわ【柔和】
gentleness;meekness.→英和
〜な gentle;→英和
mild;→英和
tender;→英和
sweet.→英和

柔和忍辱

にゅうわにんにく ニウ― [0][0] 【柔和忍辱】
〔仏〕 心がおだやかで,迫害に対してもよく耐え忍ぶこと。「―の思ひにも住せざらん/歎異抄」

柔婉

じゅうえん ジウヱン [0] 【柔婉】
やさしく,すなおなこと。「名画に現はれた―の美/うづまき(敏)」

柔媚

じゅうび ジウ― [1] 【柔媚】 (名・形動)[文]ナリ
へつらいこびること。また,なまめいていること。また,そのさま。「その音(オン)―なれども…凛たり,烈たり/義血侠血(鏡花)」

柔弱

にゅうじゃく ニウ― [0] 【柔弱】 (名・形動)[文]ナリ
精神やからだが弱くて困難にたえられない・こと(さま)。軟弱。じゅうじゃく。「―な精神」「―な事ばかり云ひ居る/社会百面相(魯庵)」
[派生] ――さ(名)

柔弱

じゅうじゃく ジウ― [0] 【柔弱】 (名・形動)[文]ナリ
「にゅうじゃく(柔弱)」に同じ。「小作人一同の怠惰・―なこと/小公子(賤子)」

柔弱

にゅうじゃく【柔弱】
weakness.→英和
〜な weak.→英和

柔懦

じゅうだ ジウ― [1] 【柔懦】 (名・形動)[文]ナリ
気が弱くて臆病なさま。柔弱。「其人民…―にして/明六雑誌 14」

柔手

にこで 【和手・柔手】
やわらかな手。「向つ嶺(オ)に立てる夫(セ)らが―こそ我が手を取らめ/日本書紀(皇極)」

柔柔

やわやわ ヤハヤハ [1] 【柔柔】
■一■ (副)
(1)いかにもやわらかなさま。「ツガサクラの花が,青く―と,穂を抜いてゐる/日本北アルプス縦断記(烏水)」
(2)物腰のやわらかなさま。しなやかなさま。「なつかしくらうたげに―とのみ見え給ふ御けはひの/源氏(若菜下)」
■二■ (名)
(1)〔近世女性語〕
ぼたもち。
(2)〔女房詞〕
吉野紙。[御湯殿上(文明一七)]

柔構造

じゅうこうぞう ジウコウザウ [3] 【柔構造】
構造物が受ける地震の力に対して,その力を弱め,または吸収しうるような構造にしたもの。柱や梁(ハリ)などの部材の接合部に余裕をもたせたり,構造物の荷重を支える役割をしない壁を用いたりする。転じて,広く社会構造にもいうことがある。
⇔剛構造

柔毛

じゅうもう ジウ― [0] 【柔毛】
(1)脊椎動物の小腸の内壁にある指状ないしは樹枝状に密生する突起。内部に毛細血管網とリンパ管を有し,養分の吸収面積はこれにより著しく増大される。柔突起。
〔医学では「絨毛」の字を用いるとされる〕
(2)やわらかな毛。和毛(ニコゲ)。
⇔剛毛

柔然

じゅうぜん ジウゼン 【柔然】
五〜六世紀にモンゴル高原に拠(ヨ)ったモンゴル系遊牧民族およびその国家。タリム盆地をも支配下に入れ北魏と対立したが,六世紀中頃突厥(トツケツ)に滅ぼされた。蠕蠕(ゼンゼン)。茹茹(ジヨジヨ)。芮芮(ゼイゼイ)。

柔皮

じゅうひ ジウ― [1] 【柔皮】
やわらかい皮。

柔石

じゅうせき ジウセキ 【柔石】
(1902-1931) 中国の小説家。本名は趙平復。左翼作家連盟の結成などに活躍。国民党政府に逮捕・銃殺された。小説「瘋人(フウジン)」「希望」など。ロウ=シー。

柔突起

じゅうとっき ジウ― [3] 【柔突起】
(1)「柔毛(ジユウモウ){(1)}」に同じ。
(2)植物の毛の一種。表皮細胞が変形して外側に突き出した短い毛。乳頭突起。

柔細胞

じゅうさいぼう ジウサイバウ [3] 【柔細胞】
植物の柔組織を作っている細胞。一般に細胞壁は薄く原形質に富み,同化・貯蔵・分解・分泌などの重要な生理作用を営む。葉の同化組織,茎や根の皮層・髄などはこの細胞からなる。

柔組織

じゅうそしき ジウ― [3] 【柔組織】
柔細胞から成る植物組織の総称。植物体を構成する細胞群の一つで,同化・貯蔵など重要な生理作用を行う。

柔肌

やわはだ ヤハ― [0] 【柔肌】
柔らかな肌。主に,若い女性の肌にいう。「―のあつき血潮に触れも見で/みだれ髪(晶子)」

柔膚

にきはだ 【和膚・柔膚】
柔らかな肌。にこはだ。「たたなづく―すらを剣大刀身に副(ソ)へ寝ねば/万葉 194」

柔術

じゅうじゅつ【柔術】
jujutsu.

柔術

じゅうじゅつ ジウ― [1][0] 【柔術】
無手あるいは短い武器をもって,投げる,抑える,挫(ヒシ)ぐ,絞める,打つ,突く,蹴る,捕縛するなどして相手と格闘する,日本古来の武術の一。やわら。
→柔道

柔軟

にゅうなん ニウ― [0] 【柔軟】 (名・形動ナリ)
〔「にゅう」は「柔」の慣用音〕
(1)〔仏〕 心が柔和なこと。「本性―にして慈悲も深く/妻鏡」
(2)「じゅうなん(柔軟)」に同じ。「静カニ―ナフリデ/天草本伊曾保」

柔軟

じゅうなん ジウ― [0] 【柔軟】 (形動)[文]ナリ
(1)やわらかく,しなやかなさま。「―な体」
(2)考え方に,融通性があるさま。「―な考え方」「―に対処する」
[派生] ――さ(名)

柔軟な

じゅうなん【柔軟な】
soft;→英和
pliant;→英和
pliable;→英和
supple.→英和
‖柔軟性 pliability;flexibility.柔軟体操 calisthenics.

柔軟仕上げ

じゅうなんしあげ ジウ― [5] 【柔軟仕上げ】
界面活性剤・油剤などを用いて,洗濯後の繊維製品の手触りを柔らかくすること。

柔軟体操

じゅうなんたいそう ジウ―サウ [5] 【柔軟体操】
身体を柔軟にする目的で,体の諸関節を十分に屈伸させて行う徒手体操。

柔道

じゅうどう【柔道】
judo.→英和
柔道家 a judoka;a judoist.

柔道

じゅうどう ジウダウ [1] 【柔道】
1882年(明治15)嘉納治五郎が講道館を創立し,柔術を改良して創始した格闘スポーツ。心身を鍛練し,その力を最も有効に使用する道を体得させようとするもの。投げ技・固め技・当て身技の三部門からなり,さらに投げ技は立ち技と捨て身技,固め技は抑え込み技と絞め技と関節技にそれぞれ分かれる。当て身技は危険なため試合では禁止されている。
→柔術

柔道整復師

じゅうどうせいふくし ジウダウ― [1][4] 【柔道整復師】
柔道整復師法に基づき,柔道整復を業とする者。

柔道整復術

じゅうどうせいふくじゅつ ジウダウ― [1][4] 【柔道整復術】
骨折や脱臼の部位を正常に復する技術。

柔靭

じゅうじん ジウ― [0] 【柔靭】 (形動)[文]ナリ
しなやかで,強いさま。

柔順

じゅうじゅん ジウ― [0] 【柔順】 (名・形動)[文]ナリ
(性格・態度などが)素直でおとなしい・こと(さま)。「―な態度」
[派生] ――さ(名)

つみ 【柘】
植物ヤマグワの古名。[和名抄]

柘榴

ざくろ [1] 【石榴・柘榴】
ザクロ科の落葉小高木。西アジア原産。葉は長楕円形で光沢がある。初夏,枝頂に筒状で橙赤色・橙黄色・絞りなどの六弁花をつける。重弁のものをハナザクロという。秋,球形の果実を結び,熟すと裂けて種子を現す。種皮は甘ずっぱい液に富み,食べられる。樹皮を条虫駆除や染色に用いる。ジャクロ。セキリュウ。[季]秋。
〔「石榴の花」「花石榴」は [季]夏〕

柘榴

ざくろ【柘榴】
a pomegranate.→英和

柘榴石

ざくろいし【柘榴石】
《鉱》garnet.→英和

ゆず [1] 【柚・柚子】
ミカン科の常緑小高木。中国,長江上流原産といわれる。枝にとげがあり,葉は卵形で柄に翼がある。初夏,白花を開く。果実は径4〜8センチメートルの扁球形で,でこぼこがあり,淡黄色に熟す。香気が高く,果汁は酸味が強い。香味料,マーマレードや菓子の材料にする。ユウ。ユ。[季]秋。
〔「柚子の花」は [季]夏〕

ゆず【柚】
《植》a yuzu orange.

ゆ 【柚】
ゆず。[和名抄]

ゆう イウ 【柚】
植物ユズ。[和漢三才図会]

柚味噌

ゆみそ [2] 【柚味噌】
「柚味噌(ユズミソ)」に同じ。[季]秋。

柚味噌

ゆずみそ [3][0] 【柚味噌】
練り味噌にユズの皮をおろして混ぜたもの。ゆみそ。[季]秋。
→柚釜(ユガマ)

柚子

ゆず [1] 【柚・柚子】
ミカン科の常緑小高木。中国,長江上流原産といわれる。枝にとげがあり,葉は卵形で柄に翼がある。初夏,白花を開く。果実は径4〜8センチメートルの扁球形で,でこぼこがあり,淡黄色に熟す。香気が高く,果汁は酸味が強い。香味料,マーマレードや菓子の材料にする。ユウ。ユ。[季]秋。
〔「柚子の花」は [季]夏〕

柚子切り

ゆずきり [3] 【柚子切り】
よくすったユズの皮を打ち込んだ変わりそばの一。

柚子坊

ゆずぼう [2] 【柚子坊】
アゲハチョウ・クロアゲハ・カラスアゲハなどの幼虫の俗称。ユズやカラタチなどミカン科植物を食害し,刺激すると頭部から突起を出し独特の臭気を放つ。

柚庵焼

ゆうあんやき イウアン― [0] 【幽庵焼(き)・柚庵焼(き)】
〔江戸時代の茶人,北村祐庵が創案したことから〕
ユズの香りをつけたたれに漬けて焼いた魚の焼き物。幽庵漬け。

柚庵焼き

ゆうあんやき イウアン― [0] 【幽庵焼(き)・柚庵焼(き)】
〔江戸時代の茶人,北村祐庵が創案したことから〕
ユズの香りをつけたたれに漬けて焼いた魚の焼き物。幽庵漬け。

柚括り

ゆずぐくり [3] 【柚括り】
ユズの果実をひもでくくって干したもの。根付けなどにする。

柚柑

ゆこう [0] 【柚柑】
ミカン科の常緑小高木。四国地方で栽培される。果実はユズより大きく香りが高い。香味料とし,クエン酸製造にも用いる。

柚湯

ゆずゆ [2] 【柚湯】
冬至の日,ユズの実を入れてわかす浴湯。この湯にはいると風邪を引かないという。[季]冬。

柚酒

ゆずざけ [2] 【柚酒】
ユズをしぼった汁をまぜた酒。

柚酢

ゆずず [2] 【柚酢】
調味酢の一。ユズの果実をしぼった汁に,塩・砂糖を加えて味をつけたもの。

柚醤

ゆびしお [2] 【柚醤】
ゆずの皮をおろし,砂糖を加えて煮つめた食品。

柚釜

ゆがま [1] 【柚釜】
ユズの実の頂部を切って中身を取り出した中にユズの果汁で練った味噌を詰めたものを釜に見立て,火に掛けて焼いたもの。[季]秋。《客の数―の数と略揃ひ/橋本鶏二》
→柚味噌(ユズミソ)

柚餅

ゆずもち [2] 【柚餅】
ユズの風味を加えた,ぎゅうひのような菓子。

柚餅子

ゆべし [1] 【柚餅子】
米の粉に味噌・砂糖・柚(ユズ)の皮などを加えて,こねて蒸した餅菓子。ゆびし。

柚香菊

ゆうがぎく イウガ― [3] 【柚香菊】
キク科の多年草。山野に多い。高さ約50センチメートル。葉は披針形で羽裂。夏から秋,径約2.5センチメートルの頭花を散房状につける。花は白に近い紫で,中心部は黄色。一般に野菊と呼ばれる種類の一種。

き [1] 【柝】
〔「木」と同源〕
「木{(3)}」に同じ。

たく [1] 【柝】
拍子木(ヒヨウシギ)。「―を鳴らす」

柝の頭

きのかしら [1] 【木の頭・柝の頭】
⇒きがしら(木頭)

柝声

たくせい [0] 【柝声】
拍子木の音。

柝頭

きがしら [2] 【木頭・柝頭】
歌舞伎や人形浄瑠璃で,幕切れの台詞(セリフ)や動作のきまりに合わせて打つ拍子木の最初の音。きのかしら。

いすのき [3] 【柞・蚊母樹】
マンサク科の常緑高木。暖地に生え,高さ約20メートル。葉は長楕円形で互生する。四月,葉腋(ヨウエキ)に小花を総状花序につける。葉にしばしばつく虫癭(チユウエイ)は,タンニンを含むので染料とする。材はかたく,家具・道具とし,灰は釉(ウワグスリ)の融剤とする。ユスノキ。ユシノキ。ヒョンノキ。
柞[図]

いす [0] 【柞】
イスノキに同じ。

ははそ [0] 【柞】
(1)コナラなど,ブナ科コナラ属の植物の別名。[季]秋。
(2)母(ハハ)の意にかけて用いる。「時ならぬ―の紅葉散りにけりいかに木(コ)の下(モト)さびしかるらむ/拾遺(哀傷)」

なら [1] 【楢・柞・枹】
(1)コナラの別名。
(2)ブナ科の落葉または常緑の高木。コナラ・ミズナラ・ナラカシワ類の総称。

ゆしのき [3] 【柞】
イスノキの別名。

ほうそ ハウソ [1] 【柞】
「ははそ」の転。[重訂本草綱目啓蒙]

柞の森

ははそのもり 【柞の森】
(1)柞の木の生い茂っている森。「いかなれば同じ時雨(シグレ)に紅葉(モミジ)する―の薄くこからむ/後拾遺(秋下)」
(2)母の意にかけて用いる。「―のかたみとは見よ/詞花(雑下)」
(3)山城国相楽郡にある紅葉の名所。((歌枕))「山城の国―などに/更級」「時わかぬ浪さへ色にいづみ川―に嵐吹くらし/新古今(秋下)」

柞原

ははそはら 【柞原】
(1)柞の多く生えた原。「山科の石田の小野の―/万葉 1730」
(2)母の意にかけて用いる。「―ちりし別れを/新続古今(哀傷)」

柞灰

いすばい [2] 【柞灰】
磁器の釉(ウワグスリ)の融剤の一。もと柞(イスノキ)を焼いて製したが,現在は種々の草木を用いる。石灰分が多く,鉄分が少ない灰で,特に柞の灰をまぜた釉は最良とされる。ゆすばい。

柞葉の

ははそばの 【柞葉の】 (枕詞)
「母」にかかる。「ちちの実の父の命(ミコト)―母の命/万葉 4164」

柞蚕

さくさん [0] 【柞蚕】
ヤママユガ科のガ。淡褐色で前後のはねにそれぞれ透明な窓状の斑紋がある。中国原産。繭から糸をとる。明治時代に輸入され長野県の一部で飼育。幼虫はクヌギ・コナラなどの葉を食う。

柞蚕糸

さくさんし [3] 【柞蚕糸】
柞蚕の繭からとった太い糸。やや褐色で光沢がある。この糸で織ったものを絹紬(ケンチユウ)という。

柧手

つまで [0] 【柧手】
(1)材木の切れ端。
(2)かどのある荒削りの材木。角材。「真木の―を百(モモ)足らず筏に作り/万葉 50」

きゅう キウ [1] 【柩】
遺体を入れて葬る箱。ひつぎ。

ひつぎ [0] 【棺・柩】
〔古くは「ひつき」〕
遺体を入れて葬る箱。かん。かんおけ。

ひつぎ【柩】
⇒棺(かん).

柩車

きゅうしゃ キウ― [1] 【柩車】
ひつぎを乗せる車。霊柩車。

柯亭

かてい [1][0] 【柯亭】
後漢の蔡邕(サイヨウ)が柯亭館の椽(タルキ)の竹で作ったという名笛。転じて,笛の異名。

ちゅう [1] 【柱】
(1)琴柱(コトジ)。
(2)柱体(チユウタイ)。はしら。

はしら 【柱】
■一■ [3][0] (名)
(1)建物の,土台の上に直立し,棟・梁(ハリ)・床などを支えている材。
(2)直立して物を支える材。「テントの―」
(3)一つの組織を成り立たせたり,支えたりする,最も重要な人や物。「投手陣の―となる人」
(4)
 (ア)洋装本で,版面の周辺の余白に印刷した見出し。
 (イ)和装本で,各丁の折り目に当たる所に記した書名・巻数・標題など。版心。
(5)「貝柱」に同じ。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)死者の霊を数えるのに用いる。「二〇―の遺骨が発見された」
(2)神・仏・高貴の人を数えるのに用いる。「九―の神」「十―の賢者/今昔 5」

じゅう ヂユウ [1] 【柱】
琵琶の弦を支えているもの。海老尾(エビオ)に近い方から順に一の柱,二の柱と呼ぶ。

はしら【柱】
a pillar;→英和
a post;→英和
a pole;→英和
[一家などの]a prop;→英和
a pillar <of society> ;a running title[head](本の).

じ ヂ [0] 【柱】
琴などの弦楽器のこま。
→琴柱(コトジ)

柱体

ちゅうたい [0] 【柱体】
円柱や角柱の総称。

柱割

はしらわり [0] 【柱割(り)】
家を建てるために柱の配置や大きさを決定すること。

柱割り

はしらわり [0] 【柱割(り)】
家を建てるために柱の配置や大きさを決定すること。

柱寄せ

はしらよせ [0] 【柱寄せ】
戸の納まりをよくするために,円柱にたて添えた角材。方立て。

柱廊

ちゅうろう [0] 【柱廊】
柱と屋根だけの,壁のない吹き放し廊下。コロネード。

柱式

ちゅうしき [0] 【柱式】
⇒オーダー(3)

柱引き

はしらびき [0] 【柱引き】
和船で,帆柱を起こし,または倒すときに船尾へ引く綱。引手。巻手。

柱形

はしらがた [0] 【柱形】
壁の一部を柱状に突出させたもの。

柱心

ちゅうしん [0] 【柱心】
柱の中心。

柱掛

はしらかけ [3] 【柱掛(け)】
柱にかけて装飾とするもの。板・竹・陶器などでつくり,多くは書画を描いたもの。柱隠し。

柱掛け

はしらかけ [3] 【柱掛(け)】
柱にかけて装飾とするもの。板・竹・陶器などでつくり,多くは書画を描いたもの。柱隠し。

柱時計

はしらどけい【柱時計】
a (wall) clock.

柱時計

はしらどけい [4] 【柱時計】
柱や壁などにかけておく大形の時計。

柱暦

はしらごよみ [4] 【柱暦】
家の柱などにかけておく小さな暦。

柱松

はしらまつ [4] 【柱松】
(1)地に刺し立てて焚(タ)く大きなたいまつ。立ちあかし。立てあかし。「庭暗ければ,所所に―を立てたり/今昔 25」
(2)七夕や盆に竹や柴草で太く高い柱を作って立て,頂上に幣(ヌサ)や榊(サカキ)を挿し,これに下から火を投げあげて点火する習俗。

柱松明

はしらたいまつ [4] 【柱炬火・柱松明】
(1)「柱松(ハシラマツ)」に同じ。
(2)三月一五日,京都市嵯峨(サガ)の清涼寺釈迦堂で行われる涅槃会(ネハンエ)の行事。大きなたいまつ三基を立て,念仏を唱えたのち,点火する。御松明(オタイマツ)。

柱根

ちゅうこん [0] 【柱根】
⇒支柱根(シチユウコン)

柱梁

ちゅうりょう [0] 【柱梁】
(1)はしらとはり。
(2)転じて,柱ともはりとも頼まれること。また,その人。大黒柱。

柱棟

ちゅうとう [0] 【柱棟】
(1)柱とむなぎ。
(2)一国あるいは一家を支える重要な人物。大黒柱。柱石。

柱炬火

はしらたいまつ [4] 【柱炬火・柱松明】
(1)「柱松(ハシラマツ)」に同じ。
(2)三月一五日,京都市嵯峨(サガ)の清涼寺釈迦堂で行われる涅槃会(ネハンエ)の行事。大きなたいまつ三基を立て,念仏を唱えたのち,点火する。御松明(オタイマツ)。

柱状

ちゅうじょう [0] 【柱状】
柱のような形状。

柱状の

ちゅうじょう【柱状の】
pillar-shaped;columnar.→英和

柱状グラフ

ちゅうじょうグラフ [5] 【柱状―】
⇒ヒストグラム

柱状節理

ちゅうじょうせつり [5] 【柱状節理】
岩石中に発達した,五角形ないし六角形の柱状の割れ目。玄武岩や安山岩に形成される。兵庫県豊岡市の玄武洞や福井県九頭竜川河口の東尋坊は,その奇勝地として名高い。

柱石

ちゅうせき [0] 【柱石】
(1)建物の柱と土台石。
(2)柱とも礎(イシズエ)とも頼むもの。国家などを支える重要な人。「国の―となる」
(3)ナトリウム・カルシウム・アルミニウムを含むケイ酸塩鉱物。正方晶系に属し,無色・灰色・紫色・黒色などを呈し,ガラス光沢がある。スカポライト。

柱石

はしらいし [3] 【柱石】
木造建築で,柱の下に据える石。沓(クツ)石。礎石。

柱礎

ちゅうそ [1] 【柱礎】
建物の柱と土台の石と。また,柱の下に置くいしずえ。

柱立て

はしらだて 【柱立て】
(1)家屋の建築で,初めて柱を建てること。また,その祝賀の式。「―すでに終はり,棟木を揚げんとしけるに/太平記 36」
(2){(1)}にちなんだ万歳唄の一。「一本の柱は天照大神」などと羅列する。
(3)長々と口上を述べること。

柱絵

はしらえ [0][3] 【柱絵】
(1)寺院などの柱に描いた絵。
(2)判型が細長い柱の形をした浮世絵版画。丈長奉書を横に四つに切った大きさのもので,掛物にして柱にかけた。磯田湖竜斎・鳥居清長らが多く描いた。柱隠し。

柱聯

ちゅうれん [0] 【柱聯】
柱にかける聯。柱かけ。

柱脚

ちゅうきゃく [0] 【柱脚】
柱の脚元の部分。

柱舞

つくまい [0] 【突く舞・柱舞】
つく柱と称する高い柱を立て四方に張った綱上で曲芸を見せる行事。江戸期には下総布川(フカワ)のものが知られ,現在は茨城県竜ヶ崎市・千葉県野田市に残る。蜘蛛舞の一種。

柱貫

はしらぬき [0][3] 【柱貫】
柱の頂部を横に貫いて連結する横木。かしらぬき。

柱間

はしらま [3] 【柱間】
柱と柱の間の距離。また,その空間。
→ま(間)■一■□一□(2)
→けん(間)

柱隠し

はしらかくし [4] 【柱隠し】
「柱掛け」に同じ。

柱頭

ちゅうとう [0] 【柱頭】
(1)柱の頭部。西洋建築では各時代・各様式ごとに特色ある意匠の彫刻が施されている。キャピタル。
→オーダー
(2)〔植〕 雌しべの先端。粘液を分泌し,花粉の付着する部分。
→花式図
柱頭(1)[図]

柱頭

ちゅうとう【柱頭】
a capital.→英和

柱餅

はしらもち [3] 【柱餅】
餅つきで,最後の一臼の餅を家の大黒柱へ巻きつけて,供え餅とすること。正月の一五日,左義長の日に,あぶって食べる。長崎地方の古い習俗。

やなぎ【柳】
a willow.→英和
〜に風と受け流す ignore <the insult> with perfect indifference.

やなぎ [0] 【柳・楊柳】
(1)ヤナギ科ヤナギ属の低木,または高木の総称。シダレヤナギ・カワヤナギ・フリソデヤナギなど。[季]春。
(2)シダレヤナギの通称。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は青の張り裏。
(4)織り色の名。経(タテ)萌葱(モエギ)色,緯(ヨコ)白のもの。
(5)柳色。
(6)中世,京都にあった造り酒屋。また,そこで造った酒。美酒で知られた。柳の酒。

やなぎ 【柳】
姓氏の一。

やぎ 【柳】
やなぎ。多く他の語と複合して用いる。「青―」「垣内(カキツ)―末(ウレ)摘み枯らし我立ち待たむ/万葉 3455」
〔「やなぎ」の略か。「楊」の字音に由来するとする説もある〕

柳の営み

やなぎのいとなみ 【柳の営み】
「柳営(リユウエイ)」を訓読みした語。「―しげきはかりごとを/新続古今(仮名序)」

柳の眉

やなぎのまゆ 【柳の眉】
(1)萌(モ)え出たばかりの柳の葉を眉に見立てていう語。「―の浅緑乱るるまでに春風ぞ吹く/新後拾遺(春上)」
(2)「りゅうび(柳眉)」に同じ。「芙蓉のかんばせ―/浄瑠璃・国性爺合戦」

柳の糸

やなぎのいと 【柳の糸】
柳の細い枝を糸に見立てていう語。「我がかざす―を吹き乱る/万葉 1856」

柳の間

やなぎのま 【柳の間】
江戸城本丸中の居間。白書院前庭の東側にある襖に雪と柳の描いてある二つの部屋。四位以下の諸大名および表高家(オモテコウケ)の詰め所。

柳の髪

やなぎのかみ 【柳の髪】
(1)細い柳の枝を髪に見立てていう語。「春風や―をけづるらん/新千載(春上)」
(2)髪の長く美しいさまを柳にたとえていう語。「―も徳々と,呼ばれて粋(スイ)の名取川/浄瑠璃・曾根崎心中」

柳ヶ瀬

やながせ 【柳ヶ瀬】
(1)滋賀県余呉町の地名。福井県との県境に近く,北国街道の要地として番所が置かれた。
(2)岐阜市内にある繁華街の名。

柳下駄

やなぎげた [3] 【柳下駄】
柳の木で作った駒(コマ)下駄。

柳之御所跡

やなぎのごしょあと 【柳之御所跡】
岩手県平泉町の北上川岸にある館跡。平安時代末の建物・堀・陶磁器が出土し,陸奥(ムツ)国藤原氏の政庁,平泉館と確定した。

柳井

やない ヤナヰ 【柳井】
山口県南東部,瀬戸内海に臨む市。近世以後,製塩・柳井縞(ジマ)を産し,近年は化学・機械工業が立地。

柳亜子

りゅうあし リウアシ 【柳亜子】
(1887-1958) 中国の詩人。江蘇省出身。清末の革命的文学結社南社の発起人。旧格律詩の中に大胆に新語を交えて独自の詩風を開拓した。「柳亜子詩詞選」「磨剣室詩詞集」などがある。リウ=ヤーツー。

柳亭種彦

りゅうていたねひこ リウテイ― 【柳亭種彦】
(1783-1842) 江戸後期の戯作者。本名は高屋知久,通称は彦四郎。別号を偐紫楼(ゲンシロウ)・足薪翁など。幕臣。「鱸庖丁青砥切味(スズキボウチヨウアオトノキレアジ)」以降草双紙を多く著し,「偐紫田舎源氏(ニセムラサキイナカゲンジ)」で好評を得た。先行文学を翻案脱化して演劇趣味を加えた柔軟な文章で,合巻(ゴウカン)の第一人者。考証随筆も多い。著「用捨箱(ヨウシヤバコ)」「正本製(シヨウホンジタテ)」など。

柳代

やなぎしろ [3] 【柳代】
祝儀に柳樽(ヤナギダル)を贈る代わりに包む金銭。柳代(ヤナギダイ)。

柳刃

やなぎば [3] 【柳刃】
和包丁の一種。細身で先がとがったもの。主に刺身を作るのに用いる。

柳北

りゅうほく リウホク 【柳北】
⇒成島(ナルシマ)柳北

柳原

やなぎわら ヤナギハラ 【柳原】
東京,神田万世橋から浅草橋に至る,神田川南岸沿いの土手。柳が植えられており,明治に至るまで古道具屋・古着屋などが軒を並べていた。

柳原

やなぎわら [0] 【柳原】
(1)
⇒やなぎはら(柳原)
(2)地名(別項)。

柳原

やなぎはら 【柳原】
姓氏の一。

柳原

やなぎはら [0] 【柳原】
柳の生い繁っている原。やなぎわら。

柳原白蓮

やなぎはらびゃくれん 【柳原白蓮】
(1885-1967) 歌人。東京生まれ。伯爵柳原前光の次女。佐佐木信綱に師事。二度の離婚後,社会運動家宮崎竜介と結婚。歌集「踏絵」「幻の華」,自伝的小説「荊棘の実」など。

柳営

りゅうえい リウ― [0] 【柳営】
〔匈奴(キヨウド)征討に向かった前漢の将軍周亜夫が,細柳という地に陣をおき,軍規をきびしくして文帝の称賛を得た,という「漢書(周勃伝)」の故事から〕
(1)将軍の陣営。幕府。細柳。「―に入る」
(2)幕府の所在地。
(3)将軍。将軍家。「―の職には,卯の歳の人は,げに便有りける者かな/平治(下・古活字本)」

柳営御物

りゅうえいごもつ リウ― [5] 【柳営御物】
徳川将軍家の名物茶道具。家康の茶道具が基礎となり,三代家光の代に充実。のち分類・整理が行われ,将軍家の名物茶道具の称となった。

柳営連歌始め

りゅうえいれんがはじめ リウ― [8] 【柳営連歌始め】
室町・江戸幕府が行なった新年の連歌会。
→連歌始め

柳塔婆

やなぎとうば [4] 【柳塔婆】
柳の木や枝を塔婆としたもの。年忌の最後として,三十三年忌などにたてる。

柳壇

りゅうだん リウ― [0] 【柳壇】
川柳を作る人たちの社会。

柳子新論

りゅうししんろん リウシ― 【柳子新論】
江戸中期の思想書。一冊。山県大弐著。1759年成立。朱子学的大義名分論に基づいた尊王思想を唱え,幕府を批判した書。

柳宗元

りゅうそうげん リウ― 【柳宗元】
(773-819) 中国,中唐の文人。字(アザナ)は子厚。山西省河東の人なので,柳河東とも呼ばれた。唐宋八大家の一。韓愈(カンユ)とともに古文復興を主張,詩意画趣に富む多くの山水遊記を残した。詩文集「柳河東集」

柳宗悦

やなぎむねよし 【柳宗悦】
(1889-1961) 民芸研究家。東京生まれ。東大卒。学習院高等科在学中に,雑誌「白樺」創刊に参画。東洋大教授として宗教学を講ずるかたわら,美術研究にも傾注,民芸運動を提唱。ソウルに朝鮮民族美術館を開設。また東京駒場に日本民芸館を設立。

柳家

やなぎや 【柳家】
落語家などの家号の一。

柳家三亀松

やなぎやみきまつ 【柳家三亀松】
(初世)(1901-1968) 漫談家。東京生まれ。本名,伊藤亀太郎。三味線漫談で人気を博す。女性の声色を生かしたネタを得意とした。

柳家小さん

やなぎやこさん 【柳家小さん】
(三代)(1857-1930) 落語家。本名,豊島銀之助。江戸の生まれ。「うどん屋」「らくだ」などを得意とし,名人と称された。

柳家金語楼

やなぎやきんごろう 【柳家金語楼】
(1901-1972) 落語家・喜劇俳優。東京生まれ。本名,山下敬太郎。筆名,有崎勉。兵隊落語で人気を得,映画・舞台にも出演。千以上の新作落語を書く。

柳宿

ぬりこぼし 【柳宿】
二十八宿の柳(リユウ)宿の和名。海蛇(ウミヘビ)座の頭の部分。

柳川

やながわ [0] 【柳川】
「柳川鍋」の略。

柳川

やながわ ヤナガハ 【柳川】
福岡県南西部,有明海に臨む市。筑後川と矢部川にはさまれた低平地で,水郷の町として知られる。永禄の頃蒲池氏が築城し,近世は立花氏の城下町。北原白秋の生地。

柳川

やながわ ヤナガハ 【柳川・柳河】
姓氏の一。

柳川一件

やながわいっけん ヤナガハ― 【柳川一件】
近世初期,対馬宗家と家臣柳川家との御家騒動をきっかけとして,朝鮮との交渉で国書改竄(カイザン)の不正が暴露された事件。暴露した重臣柳川調興は流罪,日朝交渉は改革された。

柳川春葉

やながわしゅんよう ヤナガハシユンエフ 【柳川春葉】
(1877-1918) 小説家。東京,下谷生まれ。本名,専之(ツラユキ)。尾崎紅葉門下の四天王として文壇に地位を得たが,抒情的資質を生かせず家庭小説作家に転じた。代表作「泊客」「母の心」「生さぬ仲」

柳川検校

やながわけんぎょう ヤナガハケンゲウ 【柳川検校】
(?-1680) 地歌の柳川流の祖。名は加賀都(カガノイチ)。一七世紀中頃に京坂で活躍し,三味線で八橋検校と並ぶ名手と呼ばれた。破手組の各曲の作曲者とされる。

柳川流

やながわりゅう ヤナガハリウ 【柳川流】
地歌の流派の一。流祖は柳川検校。後に派生した野川流とともに地歌界を二分しているが,分布は野川流より狭く,京都中心にのみ伝承されている。

柳川鍋

やながわなべ [5] 【柳川鍋】
開いたドジョウを笹掻きゴボウと煮て玉子とじにした料理。浅い土鍋を使う。[季]夏。
〔江戸末期に,江戸で柳川という店がはじめたことによるといわれる〕

柳州

りゅうしゅう リウシウ 【柳州】
中国,広西チワン族自治区中央部にある都市。水陸交通の要地。木材の集散が盛ん。機械工業も発達。リウチョウ。

柳暗花明

りゅうあんかめい リウアンクワメイ [5][0] 【柳暗花明】
(1)柳の葉が茂って暗く,花が明るく咲きにおっていること。美しい春の景色にいう。「―の季節」
(2)花柳街。色町。色里。

柳条

りゅうじょう リウデウ [0] 【柳条】
柳の枝。

柳条湖

りゅうじょうこ リウデウコ 【柳条湖】
中国,遼寧省の瀋陽(旧称,奉天)北郊の地。1931年9月18日,日本の関東軍が自ら満鉄の線路を爆破し,満州事変の発端となった所。従来,爆破地点は「柳条溝」とされてきたが,当時の新聞の誤報により流布したもの。リウティアオフー。

柳樽

やなぎだる 【柳樽】
(1) [0]
二本の手のついた酒樽。胴ははじめ平たく,のち細長くなった。朱漆を塗ったりして,祝儀に酒を贈るのに用いた。
(2)川柳句集「誹風(ハイフウ)柳多留」の略称。

柳橋

やなぎばし 【柳橋】
東京都台東区南東部の地名。神田川と隅田川の合流点のすぐ上流にかかる橋の名にちなむ。江戸時代以降,花柳界として発展。

柳橋新誌

りゅうきょうしんし リウケウ― 【柳橋新誌】
随筆。三編。成島柳北作。1874年(明治7)初・二編刊行。初編は,江戸末期の江戸柳橋の風俗誌。第二編は,明治初期の柳橋を舞台に,江戸の通人の目で,文明開化を風刺し,戯画化したもの。第三編は発行を禁止され本文は散逸。

柳江人

りゅうこうじん リウカウ― [3] 【柳江人】
1958年に中国,広西壮族自治区柳江県の洞窟で発見された更新世後期の化石人骨。新人に属する。

柳沢

やなぎさわ ヤナギサハ 【柳沢】
姓氏の一。

柳沢吉保

やなぎさわよしやす ヤナギサハ― 【柳沢吉保】
(1658-1714) 江戸中期の老中。将軍綱吉の信を得て,側用人(ソバヨウニン)として幕政を掌握,文治政治を推進。川越藩七万石,ついで甲府藩一五万石に封。綱吉の死後は隠棲。

柳沢淇園

やなぎさわきえん ヤナギサハキヱン 【柳沢淇園】
(1704-1758) 江戸中期の文人・画家。通称は権太夫,字(アザナ)は公美(コウビ)。柳里恭(リユウリキヨウ)と称す。大和郡山藩の重臣。荻生徂徠(オギユウソライ)に師事。朱子学・仏典・医学・音楽・書画・篆刻(テンコク)などに広く通じ,特に南画に秀でる。著「ひとりね」など。

柳河

やながわ ヤナガハ 【柳川・柳河】
姓氏の一。

柳河春三

やながわしゅんさん ヤナガハ― 【柳河春三】
(1832-1870) 幕末・維新期の洋学者。名古屋の人。初名,西村辰助。開成所教授。日本における新聞・雑誌の先駆者で「西洋雑誌」「中外新聞」を創刊。

柳派

やなぎは 【柳派】
落語家の一派。人情噺(バナシ)の名人といわれた麗麗亭柳橋を祖とする。門下は皆「柳」の字(アザナ)をつけた。

柳浪

りゅうろう リウラウ 【柳浪】
⇒広津(ヒロツ)柳浪

柳瀬

やなせ 【柳瀬】
姓氏の一。

柳瀬正夢

やなせまさむ 【柳瀬正夢】
(1900-1945) 洋画家・漫画家。本名,正六。松山市生まれ。前衛美術運動・プロレタリア美術運動で活躍,主に政治漫画を描いた。

柳生

やぎゅう ヤギフ 【柳生】
奈良市東部の地名。江戸時代に将軍家剣術指南役であった柳生氏一万石の陣屋跡がある。「―の里」

柳生

やぎゅう ヤギフ 【柳生】
姓氏の一。

柳生十兵衛

やぎゅうじゅうべえ ヤギフジフベヱ 【柳生十兵衛】
(1607-1650) 江戸初期の剣客。名は三厳(ミツヨシ)。宗矩の長男。柳生新陰流を究め,将軍家光の密命を受けて,諸国を巡歴したという巷説がある。

柳生宗厳

やぎゅうむねよし ヤギフ― 【柳生宗厳】
(1527-1606) 戦国・安土桃山時代の剣客。柳生新陰流の祖。大和柳生の人。号は石舟斎。上泉(カミイズミ)秀綱に新陰流を学んで奥義を極め,柳生新陰流を創始。筒井順慶・三好長慶・織田信長らに仕えた。1594年徳川家康に見出だされて以来,徳川に仕えた。

柳生宗矩

やぎゅうむねのり ヤギフ― 【柳生宗矩】
(1571-1646) 江戸初期の剣術家。大和柳生藩祖。但馬守。宗厳の子。徳川家康に従い,関ヶ原の戦いに活躍。また,徳川秀忠に柳生新陰流を教授した。1632年総目付。

柳生流

やぎゅうりゅう ヤギフリウ 【柳生流】
剣術の一派。柳生宗厳(ムネヨシ)が創始したもの。江戸時代に盛んに行われた。柳生新陰流。

柳生街道

やぎゅうかいどう ヤギフ―ダウ 【柳生街道】
奈良市の春日大社南から能登川沿いに滝坂道を登り,石切峠を経て柳生に通ずる道。

柳生鐔

やぎゅうつば ヤギフ― [4] 【柳生鐔】
江戸初期に始まる鉄の透かし鐔。尾張藩柳生連也斉巌包(トシカネ)(1625-1694)の指導で作られ,構図は柳生流兵法を寓意した「波車」「水月」「一本竹」などがある。

柳田

やなぎた 【柳田】
姓氏の一。

柳田国男

やなぎたくにお 【柳田国男】
(1875-1962) 民俗学者。兵庫県生まれ。東大卒。農商務省を経て貴族院書記官長を務める。退官後民俗学研究に専念,民俗学のあらゆる分野における多くのすぐれた業績を残した。著「遠野物語」「桃太郎の誕生」「蝸牛考」「海上の道」など。

柳皺

やなぎさび [3] 【柳皺】
烏帽子(エボシ)の皺(シボ)の一。横に柳の葉のような細長い皺の出るもの。

柳眉

りゅうび リウ― [1] 【柳眉】
柳の葉のように細く美しい眉(マユ)。美人の眉の形容。柳の眉。

柳眼

りゅうがん リウ― [0] 【柳眼】
柳の新芽。

柳科

やなぎか [0] 【柳科】
双子葉植物の一科。世界に三属約五三〇種あり,北半球の温帯に分布。低木または高木。葉は単葉で互生し,雌雄異株。花は小形で花被がなく,多数集まって尾状花序を作る。果実は蒴果(サクカ)で種子に白い綿毛がある。ポプラ・シダレヤナギ・ドロノキなど。

柳筥

やないばこ [2] 【柳筥】
柳の細枝を編んだ蓋(フタ)つきの箱。文房具・装身具などを入れた。のちには蓋を冠などをのせる台に使った。やなぎばこ。やないば。
柳筥[図]

柳筥

やなぎばこ [3] 【柳筥】
「やないばこ(柳筥)」に同じ。

柳箙

やなぎえびら [4] 【柳箙】
柳の木で作って木地蝋色(キジロイロ)に塗り,ところどころに鹿の角の飾りをつけた箙。

柳箸

やなぎばし [4] 【柳箸】
柳で作った白木の太箸。新年の雑煮(ゾウニ)箸などに用いる。[季]新年。

柳籠

やなぎかご [3] 【柳籠】
生の柳の枝で編んだ籠。石を入れて河川の工事などに用いる。万年籠。

柳糸

りゅうし リウ― [1] 【柳糸】
柳の枝を糸にたとえていう語。

柳絞り

やなぎしぼり 【柳絞り】
芯に布を巻いて,柔らかい感じの線文様を表した絞り染め。滝絞り。

柳絮

りゅうじょ リウ― [1] 【柳絮】
(1)白い綿毛をもった柳の種子。また,それが雪のように散るさま。[季]春。
(2)雪の形容。

柳絮の才

りゅうじょのさい リウ― [1][1] 【柳絮の才】
〔晋の謝安が雪を何に似るかときいた時,姪(メイ)の謝道韞(ドウウン)が「未�若柳絮因�風起」と答えたところから〕
非凡な才女のこと。

柳緑花紅

りゅうりょくかこう リウリヨククワコウ [5] 【柳緑花紅】
⇒柳(ヤナギ)は緑(ミドリ)花は紅(クレナイ)(「柳」の句項目)

柳腰

やなぎごし【柳腰】
a slender figure.

柳腰

やなぎごし [0] 【柳腰】
細くてしなやかな腰。多く,美人のたとえ。

柳腰

りゅうよう リウエウ [0] 【柳腰】
柳の枝のようにほっそりとしてしなやかな腰。美人の腰の形容。やなぎごし。

柳色

やなぎいろ [0] 【柳色】
にぶい黄緑色。また,緑色。

柳色

りゅうしょく リウ― [0] 【柳色】
青々とした柳の葉の色。

柳花苑

りゅうかえん リウクワヱン 【柳花苑】
雅楽の曲名。双調(ソウジヨウ)の曲。桓武天皇の時代,唐から伝来し,女舞を伴っていたが,舞は廃絶して曲だけが伝わった。

柳苺

やなぎいちご [4] 【柳苺】
イラクサ科の落葉低木。暖地の海岸付近に生える。高さ2メートル内外。葉は互生し,線状長楕円形で,表面に皺(シワ),裏面に白毛がある。雌雄同株。早春,開花。果実は小球状に集まって,キイチゴに似,橙色に熟し,食べられる。
柳苺[図]

柳葉

やなぎば [3] 【柳葉】
「やないば(柳葉)」に同じ。

柳葉

やないば [2] 【柳葉】
柳の葉の形をした鏃(ヤジリ)。

柳葉魚

シシャモ [0] 【柳葉魚】
〔アイヌ語ススハム(柳の葉の意)から〕
サケ目の海魚。全長約15センチメートル。体形は細長く,ワカサギに似る。体色は淡い銀白色。北海道南東部の太平洋沿岸に分布,産卵期に大群をなして川を上る。干物とし,卵を抱いた雌が美味。

柳葉魚

ししゃも【柳葉魚】
《魚》a smelt.→英和

柳蓼

やなぎたで [3] 【柳蓼】
タデ科の一年草。水辺に多い。高さ約50センチメートルで,全草に辛みがある。葉は披針形。夏から秋にかけ,枝頂や葉腋から花穂を立て,緑黄色の小花をまばらにつける。葉を香辛料とする。本蓼(ホンタデ)。真蓼(マタデ)。

柳蔭

やなぎかげ [3] 【柳陰・柳蔭】
(1)柳の木陰。
(2)「本直(ホンナオ)し」に同じ。

柳藻

やなぎも [3] 【柳藻】
ヒルムシロ科の多年生水草。池や流水中に普通に見られる。細い地下茎がある。よく分枝し,葉は線形でとがる。夏,腋生の花柄に黄緑色の小花を穂状につける。笹藻。
柳藻[図]

柳虫鰈

やなぎむしがれい [6] 【柳虫鰈】
カレイ目の海魚。全長25センチメートル前後。体は扁平で細長い楕円形。目は体の右側にあり,両眼の間隔はせまい。有眼側は黄褐色。干物にすると大変美味。北海道南部以南に広く分布。ササガレイ。

柳虹

りゅうこう リウコウ 【柳虹】
⇒川路(カワジ)柳虹

柳行李

やなぎごうり [4] 【柳行李】
コリヤナギの枝の皮をはいで干したものを麻糸で編んで作った行李。やなぎごり。

柳襲

やなぎがさね [4] 【柳襲】
⇒柳(3)

柳陰

やなぎかげ [3] 【柳陰・柳蔭】
(1)柳の木陰。
(2)「本直(ホンナオ)し」に同じ。

柳髪

りゅうはつ リウ― 【柳髪】
女の髪の毛が長くしなやかなことを,柳が風になびくさまにたとえた語。「―風に乱るるよそほひ/平家 7」

柳鮠

やなぎはえ [3] 【柳鮠】
ハヤ・モロコなど,柳の葉に似た体形で長さ10センチメートルほどの川魚をいう呼び名。[季]春。

しば【柴】
brushwood.→英和
‖柴垣 a brushwood fence.柴刈り <go> firewood gathering;a firewood gatherer (人).

しば [0] 【柴】
山野に自生する小さい雑木。また,薪や垣にするためにその枝を刈り取ったもの。そだ。しばき。「―刈り」「住吉(スミノエ)の出見の浜の―な刈りそね/万葉 1274」

しば 【柴】
姓氏の一。

ふし 【柴】
雑木。しば。
→青柴垣(アオフシガキ)

柴の戸

しばのと 【柴の戸】
柴を編んで作った粗末な戸または門。むさ苦しい住みかの意にも用いる。しばど。しばのかど。しばのとぼそ。「―おしあけて/源氏(明石)」

柴刈

しばかり [3][0] 【柴刈(り)】
柴(シバ)を刈ること。また,刈る人。

柴刈り

しばかり [3][0] 【柴刈(り)】
柴(シバ)を刈ること。また,刈る人。

柴又帝釈天

しばまたたいしゃくてん 【柴又帝釈天】
東京都葛飾区柴又にある日蓮宗の寺。正式名は題経寺。1629年,日忠の開創。本尊の帝釈天像は日蓮作と伝えられ,いわゆる板本尊として有名。

柴唐戸

しばからど [4] 【柴唐戸】
庭の出入り口などに設ける小さな両開きの戸。焦がした木や竹で枠を作り,上部三分の一を割り竹の菱(ヒシ)組みとし,下部は萩を立て並べて煤竹(ススダケ)の押し縁を当てたもの。

柴四朗

しばしろう 【柴四朗】
東海散士(トウカイサンシ)の本名。

柴垣

ふしがき 【柴垣】
柴(シバ)で作った垣。
→青柴垣(アオフシガキ)

柴垣

しばがき [2] 【柴垣】
柴を編んだ垣。黒文字,竹の穂,つつじの細枝などを竪子(タテゴ)とする簡素な垣で,庭園・茶席などに用いて侘びた風情がある。
柴垣[図]

柴垣節

しばがきぶし 【柴垣節】
明暦(1655-1658)頃,江戸で流行した端唄(ハウタ)。もとは北国の米つき唄という。初めは手を打ち胸を打って踊ったが,のちには比丘尼(ビクニ)などがびんざさらを打って唄うものとなった。

柴垣踊り

しばがきおどり [5] 【柴垣踊り】
江戸時代,柴垣節に合わせて踊った踊り。

柴屋

しばや [2] 【柴屋】
(1)柴や薪などを入れておく小屋。
(2)柴ぶきの家。「暮れかかる嶺の―の夕霜に/壬二集」

柴屋町

しばやまち 【柴屋町】
大津の三井寺の下にあった遊郭。馬場町。「その―を見せさんせ/浮世草子・一代男 5」

柴山

しばやま [0] 【柴山】
小さな雑木の生えている山。

柴戸

しばど [2] 【柴戸】
〔「しばと」とも〕
「柴(シバ)の戸(ト)」に同じ。

柴戸

さいこ [1] 【柴戸】
柴(シバ)で作った戸。粗末な家。

柴扉

さいひ [1] 【柴扉】
(1)柴(シバ)で作った粗末なとびら。柴の戸。柴門(サイモン)。
(2)粗末なわびしいすまい。わびずまい。

柴手水

しばちょうず [3] 【柴手水・芝手水】
山野などで手水を使う必要があるとき,あるいは神仏を拝するとき,水の代わりに草木の葉を用いること。
→空手水(カラチヨウズ)

柴指

しばさし [0] 【柴挿(し)・柴指(し)】
祭りの場の境界または中心に柴を挿し立てること。

柴指し

しばさし [0] 【柴挿(し)・柴指(し)】
祭りの場の境界または中心に柴を挿し立てること。

柴挿

しばさし [0] 【柴挿(し)・柴指(し)】
祭りの場の境界または中心に柴を挿し立てること。

柴挿し

しばさし [0] 【柴挿(し)・柴指(し)】
祭りの場の境界または中心に柴を挿し立てること。

柴木

しばき [0] 【柴木】
「柴(シバ)」に同じ。

柴杷

さいは [1] 【柴杷】
朳(エブリ)の一種。地ならしをしたり,種に土をかけたりする農具。扁平な木の框(カマチ)に,竹または木の枝を歯状に並べて作ったもの。

柴栗

しばぐり [2] 【芝栗・柴栗】
〔「しばくり」とも〕
クリの一品種。果実が小さい。山野に自生。小栗(ササグリ)。[季]秋。

柴漬

ふしづけ [0] 【柴漬(け)】
(1)冬,柴(シバ)や笹(ササ)を束ねて湖や川岸に沈めておき,寒さを避けて集まりひそむ魚を捕らえるもの。粗朶(ソダ)巻。漬け柴(シバ)。笹伏せ。[季]冬。《―や古利根今日の日を沈む/水原秋桜子》
(2)〔その形が(1) に似ていることから〕
罪人などを簀巻(スマ)きにして水中に投げ入れること。「とときの淵に―にしたてまつりけり/曾我 2」

柴漬

しばづけ [0] 【柴漬(け)】
ナス・キュウリ・赤ジソの葉などを刻み,トウガラシ・タデなどを加えて塩漬けにしたもの。また,これを醤油・味醂(ミリン)・酢などで漬け直したもの。京都の名産。
→ふしづけ(柴漬け)

柴漬く

ふしづ・く 【柴漬く】 (動カ下二)
柴漬(フシヅ)け{(1)}を仕掛ける。「―・けし淀のわたりを今朝見れば/拾遺(冬)」

柴漬け

ふしづけ [0] 【柴漬(け)】
(1)冬,柴(シバ)や笹(ササ)を束ねて湖や川岸に沈めておき,寒さを避けて集まりひそむ魚を捕らえるもの。粗朶(ソダ)巻。漬け柴(シバ)。笹伏せ。[季]冬。《―や古利根今日の日を沈む/水原秋桜子》
(2)〔その形が(1) に似ていることから〕
罪人などを簀巻(スマ)きにして水中に投げ入れること。「とときの淵に―にしたてまつりけり/曾我 2」

柴漬け

しばづけ [0] 【柴漬(け)】
ナス・キュウリ・赤ジソの葉などを刻み,トウガラシ・タデなどを加えて塩漬けにしたもの。また,これを醤油・味醂(ミリン)・酢などで漬け直したもの。京都の名産。
→ふしづけ(柴漬け)

柴火

しばび [2] 【柴火】
柴を集めて焚(タ)く火。

柴火の会

しばびのかい 【柴火の会】
山野で,柴火を使って湯を沸かして催す茶会。柴火。野点(ノダテ)。

柴灯

さいとう 【柴灯・斎灯】
神仏の前で焚(タ)くかがり火。

柴犬

しばいぬ [0] 【柴犬】
イヌの一品種。日本原産の小型犬。小さく三角形の立った耳,アーモンド形の目を持つ。猟犬・番犬などに用いられる。天然記念物。しばけん。

柴田

しばた 【柴田】
宮城県南部,柴田郡の町。近世,奥州街道の宿駅。仙台の南に接し,住宅地。機械・食品工業が立地。

柴田

しばた 【柴田】
姓氏の一。

柴田勝家

しばたかついえ 【柴田勝家】
(1522-1583) 安土桃山時代の武将。尾張の人。織田信長の臣。通称,修理亮。妻お市は信長の妹。越前北ノ庄(今の福井市)に拠って北陸を支配。本能寺の変後,豊臣秀吉と対立,賤ヶ岳の戦いに敗れ,北ノ庄で自害した。

柴田敬

しばたけい 【柴田敬】
(1902-1986) 経済学者。福岡県生まれ。京大教授。河上肇・高田保馬に学ぶ。著「理論経済学」など。

柴田是真

しばたぜしん 【柴田是真】
(1807-1891) 幕末・明治前期の日本画家・漆芸家。江戸の人。蒔絵(マキエ)・漆絵に独自の境地を開く。1890年(明治23)帝室技芸員となる。代表作「茨木童子図額」「瀑布図屏風」

柴田桂太

しばたけいた 【柴田桂太】
(1877-1949) 植物学者。東京生まれ。東大教授。資源科学研究所長。植物生理化学の基礎を築く。

柴田錬三郎

しばたれんざぶろう 【柴田錬三郎】
(1917-1978) 小説家。岡山県生まれ。本姓,斎藤。慶大卒。「眠狂四郎無頼控」でニヒルな孤高の主人公を造形し,剣豪小説ブームを起こす。他に伝奇小説「赤い影法師」,現代小説「図々しい奴」など。

柴田雄次

しばたゆうじ 【柴田雄次】
(1882-1980) 化学者。東京生まれ。東大教授。都立大総長。金属錯体とその分光学,地球化学・考古化学・触媒などを研究。日本における錯塩化学を開拓。

柴田鳩翁

しばたきゅうおう 【柴田鳩翁】
(1783-1839) 江戸後期の心学者。京都生まれ。手島堵庵門下の薩埵徳軒に学び,諸国を遊説,心学教化に努めた。著「鳩翁道話」など。

柴神

しばがみ [2] 【柴神】
道行く人々の安全を守る路傍の神。山道の入り口などにあり,道の通りすがりに柴などを手向(タム)ける習俗がある。柴折様(シバオリサマ)。

柴笛

しばぶえ [0][3] 【柴笛】
カシ・シイなどの若葉の一端を唇に当てて吹き鳴らすもの。「―を吹く」

柴胡

さいこ [1] 【柴胡】
生薬の一。ミシマサイコまたはその変種の乾燥根。漢方で,解熱・鎮痛薬に用いる。

柴胡湯

さいことう [0] 【柴胡湯】
柴胡を煎じた薬湯。近世,婦人の血の道にきくとされた。

柴舟

しばぶね [3][0] 【柴舟】
〔「しばふね」とも〕
柴木を積んで運ぶ舟。柴積み舟。柴の舟。

柴舟

さいしゅう サイシウ 【柴舟】
⇒尾上(オノエ)柴舟

柴葺き

しばぶき [0] 【柴葺き】
屋根を柴で葺くこと。また,その屋根。

柴薪

さいしん [0] 【柴薪】
しばと,たきぎ。たきぎ。

柴車

しばぐるま [3] 【柴車】
柴を積んだ車。柴積み車。

柴部屋

しばべや [0] 【柴部屋】
薪や炭を入れておく小屋・部屋。

柴野

しばの 【柴野】
姓氏の一。

柴野栗山

しばのりつざん 【柴野栗山】
(1736-1807) 江戸後期の儒者。寛政三博士の一人。讃岐(サヌキ)の人。名は邦彦。阿波藩に仕えたのち,幕府に召されて昌平黌(シヨウヘイコウ)教官となり,朱子学振興・寛政異学の禁を建議,推進した。著「栗山文集」「雑字類編」など。

柴門

さいもん [0] 【柴門】
柴(シバ)の戸。草庵の門。柴扉(サイヒ)。

さく【柵】
a fence;→英和
a stockade;→英和
palings.〜を作る fence round.〜で囲う enclose with a palisade.→英和

き 【柵・城】
堀や垣をめぐらして内外を限り,敵の攻撃を防ぐ建造物。とりで。「筑紫の国は敵(アタ)守るおさへの―そと/万葉 4331」

くへ 【柵】
⇒くえ(柵)

くえ クヘ 【柵】
柵(サク)。かき。「―越しに麦食(ハ)む小馬/万葉 3537」

さく [2] 【柵】
(1)木や竹を一定の間をおいて立て,それに横木をとりつけて,人や動物が勝手に出入りできないようにした垣。
(2)とりで。

しがらみ [0] 【柵・笧】
(1)水の勢いを弱めるため,川の中に杭(クイ)を一定の距離に打ち並べ,柴(シバ)や竹などをからみつけたもの。「明日香川―渡し塞(セ)かませば/万葉 197」
(2)まとわりついて,引き止めるもの。関係を絶ちがたいもの。「恋の―」「浮き世の―」

柵の戸

きのへ 【柵の戸】
古代,東北経営のために城柵(ジヨウサク)を設けてその中に土着させた民家。さくこ。

柵む

しがら・む 【柵む・笧む】 (動マ四)
(1)からみつく。「友禅メリンスの袖口の―・む繊弱(キヤシヤ)な手を突き/其面影(四迷)」
(2)からみつける。「秋萩を―・み伏せて鳴く鹿の/古今(秋上)」
(3)柵(シガラミ){(1)}を作る。「涙河流るる跡はそれながら―・みとむる面影ぞなき/狭衣 2」

柵原

やなはら 【柵原】
岡山県東部,久米郡の町。吉井川中流,吉備高原に位置する。硫化鉄を産する柵原鉱山がある。

柵址

さくし [0][1] 【柵址】
古代の城柵の遺跡。柵跡。

柵戸

さくこ [0][1] 【柵戸】
奈良時代,辺境の開拓・経営と防備のために移住させられた戸。きのへ。きべ。

柵板塀

さくいたべい [4] 【柵板塀】
柵の裏に板を張った塀。

柵状組織

さくじょうそしき サクジヤウ― [5] 【柵状組織】
同化組織の一。葉の表皮の下にあって,細長い細胞が密に一〜数層縦に配列する。その下の海綿状組織とともに葉肉を構成する。細胞内に葉緑体を多く含み,光合成を行う。
→海綿状組織

柵矢来

さくやらい [3] 【柵矢来】
木を粗く組んで作った囲い。

柵門

さくもん [0] 【柵門】
城柵の門。

しゅく [2] 【柷】
中国古来の雅楽の打楽器。上にやや開いた木製方形の箱で,上面の中央の孔から木の棒を挿入して底や側板を打ち鳴らす。奏楽の開始の合図に用いる。

査公

さこう [2] 【査公】
巡査を敬っていう語。「大分御骨が折れましやうと笑ながら―が申された故/自転車日記(漱石)」

査収

さしゅう [0] 【査収】 (名)スル
金品・書類などを調べて受け取ること。「御―ください」

査哨

さしょう [0] 【査哨】
歩哨線の通行人を監査するため,特に指定された道路上に設ける歩哨。

査問

さもん [0] 【査問】 (名)スル
ある事柄に関係している者を調べ問いただすこと。「収賄の容疑で―する」「―委員会」

査問

さもん【査問】
inquiry;→英和
inquisition.→英和
〜する interrogate;→英和
inquire <into> .→英和
‖査問委員会 an inquiry committee.

査定

さてい [0] 【査定】 (名)スル
物事を調べて,その等級・金額・合否などを決めること。「勤務成績を―する」

査定

さてい【査定(額)】
(an) assessment.→英和
〜する assess;→英和
revise.→英和
査定額 an assessed amount.

査察

ささつ [0] 【査察】 (名)スル
物事の状態を実際に調査し,視察すること。「米の作柄状況を―する」「監督官庁の―」

査察

ささつ【査察】
(an) inspection.〜する inspect;→英和
investigate.→英和

査証

さしょう【査証】
a visa.→英和
〜する visa <a passport> .〜を受ける get <one's passport> visaed;get a visa <on one's passport> .‖入国(出国)査証 an entry (exit) visa.

査証

さしょう [0] 【査証】 (名)スル
(1)調べて証明すること。
(2)ビザ(visa)に同じ。

査読

さどく [0] 【査読】 (名)スル
水準に達しているかどうかを審査するために読むこと。

査閲

さえつ [0] 【査閲】 (名)スル
(1)実地に調査して検閲すること。
(2)軍事教練の成績を実地に調べること。「―官」

査閲

さえつ【査閲】
(an) inspection.〜する inspect.→英和

まさき【柾】
《植》a spindle tree.

まさき [0] 【正木・柾】
ニシキギ科の常緑低木。海岸地方に生え,庭木や生け垣とする。高さ約4メートル。枝は緑色。葉は卵形で,質厚く光沢がある。夏,開花。果実は球形で,熟すと裂けて,黄赤色の種子を現す。
〔「柾の実」は [季]秋〕

まさ [1] 【柾】
〔「まさ(正)」と同源〕
(1)「柾目(マサメ)」の略。「桐の―の下駄」
(2)「柾目紙」の略。

柾の葛

まさきのかずら 【柾の葛】
テイカカズラの古名。また,ツルマサキとも。「外山なる―色づきにけり/神楽歌」

柾目

まさめ【柾目】
the straight grain <of wood> .〜の straight-grained.

柾目

まさめ [0] 【柾目・正目】
木材を,その中心に向かう方向(半径方向)で縦断したときの面。多くは,年輪が平行な木目として現れる。まさ。
⇔板目
柾目[図]

柾目紙

まさめがみ [3] 【柾目紙・正目紙】
(1)漉(ス)き目が柾目のように正しく厚く白い和紙。多く,錦絵(ニシキエ)を刷るのに用いた。
(2)桐・杉などの柾目の木材を鉋(カンナ)で薄く紙のように削ったもの。箱の上張りなどに用いる。まさ。

柾葺き

まさぶき [0] 【柾葺き】
台形の杮板(コケライタ)の厚みのある方を下に,羽重ねにして屋根を葺くこと。

かき【柿】
a persimmon (tree (木)).→英和
柿色 yellowish brown.

かき [0] 【柿】
(1)カキノキ科の落葉高木。山中に自生し,また果樹として古くから栽植される。雌雄同株。秋に多肉の液果を結び,熟して黄赤色となる。甘柿と渋柿があり,甘柿には富有柿・次郎柿など多くの栽培品種がある。渋柿は干し柿などにする。[季]秋。
(2)「柿色」の略。「―の衣」
(3)柿色の布子(ヌノコ)。柿衣(カキソ)。「八年の年季で―の仕着せ也/柳多留 85」

こけら【柿】
a shingle (板).→英和
柿落し opening of a new theater.

柿の種

かきのたね [4] 【柿の種】
(1)柿の種子。
(2)柿の種子の形をした唐辛子をきかせたあられ。

柿の蔕

かきのへた [0] 【柿の蔕】
高麗茶碗の一。全体の形,色合いあるいは高台の具合が柿の蔕に似ることからの名という。古来しばしば魚屋(トトヤ)と混同された。胎土は鉄分が多く砂が混じり,青みがかった釉(ウワグスリ)が薄くかかる。

柿の衣

かきのころも 【柿の衣】
山伏の着る,柿の渋で染めた衣。「―にあやい笠といふ物着て/増鏡(春の別れ)」

柿右衛門

かきえもん カキヱモン 【柿右衛門】
⇒酒井田柿右衛門(サカイダカキエモン)

柿合せ塗り

かきあわせぬり カキアハセ― [0] 【柿合(わ)せ塗り】
素地(キジ)に柿渋を下地として施し,黒・朱などで彩色したのち,漆の上塗りをした簡易な漆塗り。日用家具類に多く用いる。柿合わせ。

柿合わせ塗り

かきあわせぬり カキアハセ― [0] 【柿合(わ)せ塗り】
素地(キジ)に柿渋を下地として施し,黒・朱などで彩色したのち,漆の上塗りをした簡易な漆塗り。日用家具類に多く用いる。柿合わせ。

柿団扇

かきうちわ [4][3] 【柿団扇】
柿渋をひいた紙を貼った団扇。渋団扇。

柿売

かきうり 【柿売】
狂言「合柿(アワセガキ)」の別名。

柿山伏

かきやまぶし 【柿山伏】
狂言の一。山伏が柿を盗もうとするところを柿の持ち主に見つかり,猿や鳶(トビ)などのまねをさせられる。

柿手拭い

かきてのごい [3] 【柿手拭い】
「渋手拭(シブテヌグ)い」に同じ。

柿暖簾

かきのれん [3] 【柿暖簾】
紺地に紋所を柿色で染め抜いた暖簾。江戸初期,下級の遊女屋で用いたことから,その店,またそこの遊女をもさした。

柿月毛

かきつきげ [3] 【柿月毛】
馬の毛色の名。月毛の赤みをおびたもの。あかつきげ。こうばいつきげ。

柿木金助

かきのききんすけ 【柿木金助】
1712年大凧(オオダコ)に乗って名古屋城の金の鯱(シヤチ)の鱗(ウロコ)を盗んだといわれる尾張の盗賊。これを脚色したものに初世並木五瓶(ゴヘイ)作「けいせい黄金鱐(コガネノシヤチホコ)」などがある。

柿本

かきのもと 【柿本】
(1)〔歌聖柿本人麻呂の流れであるという意識から〕
中世,狂歌に対し,正統の和歌また,それを詠む一派。「―は世の常の歌,これを有心(ウシン)と名づく。栗の本は狂歌,これを無心と云ふ/井蛙抄」
→栗本(クリノモト)
(2)優雅な趣の連歌。有心の連歌。

柿本

かきのもと 【柿本】
姓氏の一。

柿本人麻呂

かきのもとのひとまろ 【柿本人麻呂】
天武・持統・文武朝の歌人。日並皇子(ヒナミシノミコ)・高市皇子(タケチノミコ)の大舎人(オオトネリ)といわれる。万葉集の代表的な歌人。長歌,特に挽歌に優れ,枕詞・序詞などの和歌技巧を駆使した荘重雄大な歌風によって,後世歌聖としてたたえられた。生没年未詳。
〔名は「人丸」とも書き,「ひとまる」とも読む〕

柿本神社

かきのもとじんじゃ 【柿本神社】
柿本人麻呂を祀(マツ)る神社。島根県益田市と兵庫県明石市人丸町の二か所ある。いずれも現在の社殿は江戸初期の造営。人丸神社。

柿本衆

かきのもとしゅう 【柿本衆】
和歌を手本にした典雅な趣の連歌,いわゆる「有心(ウシン)連歌」を詠んだ人々の称。有心衆。
〔鎌倉時代の初めに後鳥羽上皇の御所でいわれはじめた〕
→栗本衆(クリノモトシユウ)

柿染

かきぞめ [0] 【柿染(め)】
柿色に染めること。また,その染め物。柿色染め。

柿染め

かきぞめ [0] 【柿染(め)】
柿色に染めること。また,その染め物。柿色染め。

柿浸し

かきひたし 【柿浸し】
干し柿を刻み,酒に浸したもの。「―の汁をものの葉につけて参らすれど/栄花(後悔の大将)」

柿渋

かきしぶ [0] 【柿渋】
渋柿の若い果実から搾った汁を発酵させ濾(コ)した液。漆器の下塗りや,木・麻・紙などの防水・防腐剤として塗る。

柿田川

かきだがわ 【柿田川】
静岡県駿東(スントウ)郡清水町を流れる狩野川の支流。富士山の湧泉を水源とする。長さ約1キロメートル。

柿糕

かきづき [2] 【柿餻・柿糕】
(1)熟した柿または干し柿の粉末をもち米に混ぜて蒸した食品。
(2)熟した柿の実に麦の炒った粉を混ぜた団子のようなもの。

柿紅葉

かきもみじ [3] 【柿紅葉】
晩秋,柿の葉が紅葉すること。また,その葉。[季]秋。《境内に俗家四五戸や―/虚子》

柿紙

かきがみ [0] 【柿紙】
柿渋をひいた紙。渋紙。

柿膾

かきなます [3] 【柿膾】
細く削った大根・人参に干し柿を切りまぜたなます。

柿色

かきいろ [0] 【柿色】
(1)柿の実の色に似た黄赤色。
(2)柿の渋の色に似た赤茶色。柿渋色。
(3)ベンガラに少し黒を入れた暗褐色。

柿色紙

かきいろがみ [4] 【柿色紙】
柿色に染めた紙。伊豆国修善寺付近の特産。

柿若葉

かきわかば [3] 【柿若葉】
柿のみずみずしい若葉。[季]夏。

柿葉草

かきのはぐさ [4] 【柿葉草】
ヒメハギの一種。葉がカキの葉に似ている。中部以西の山林に生える。

柿薬

かきぐすり [3] 【柿薬】
焼き物の釉(ウワグスリ)の一。瀬戸焼や益子焼(マシコヤキ)などの甕(カメ)などに見られる,鉄分の多い褐色の釉。

柿蘭

かきらん [2] 【柿蘭】
ラン科の多年草。山中の湿所に生える。茎は高さ約40センチメートル。葉は卵状披針形。初夏,茎頂に柿色の花を一〇個内外つける。スズランともいうがユリ科のスズランとは別。

柿衣

かきごろも [3] 【柿衣】
「柿(カキ)の衣(コロモ)」に同じ。

柿衣

かきそ 【柿衣・柿麻】
柿の渋で染めた布。また,その布で作った衣類。江戸で,酒屋の奉公人の仕着せに用いた。かき。「桟留に成て―の渋がぬけ/柳多留 53」

柿酢

かきず [2] 【柿酢】
甘柿の落果を発酵させて作った酢。

柿餻

かきずき [2] 【柿餻】
⇒かきづき(柿餻)

柿餻

かきづき [2] 【柿餻・柿糕】
(1)熟した柿または干し柿の粉末をもち米に混ぜて蒸した食品。
(2)熟した柿の実に麦の炒った粉を混ぜた団子のようなもの。

柿麻

かきそ 【柿衣・柿麻】
柿の渋で染めた布。また,その布で作った衣類。江戸で,酒屋の奉公人の仕着せに用いた。かき。「桟留に成て―の渋がぬけ/柳多留 53」

つが [2][0] 【栂】
マツ科の常緑高木。山地に自生。幹は直立し,30メートルに達する。葉は線形で枝に二列に密生する。雌雄同株。雌花・雄花とも枝端に単生。球果は小さい長卵形。材は建材・器具材・パルプに,樹皮からはタンニンをとる。近縁種にコメツガ・カナダツガなど。トガ。栂の木。

つが【栂】
《植》a hemlock spruce.

とが [1] 【栂】
「つが(栂)」に同じ。

栂の木

つがのき [1] 【栂の木】
ツガの別名。

栂の木の

とがのきの 【栂の木の】
〔類音から〕
「つぎつぎ」にかかる序詞に用いられる。「しじに生ひたる―いや継ぎ継ぎに/万葉 907」
→栂(ツガ)の木の

栂の木の

つがのきの 【栂の木の】 (枕詞)
類音から,「いやつぎつぎに」にかかる。「―いやつぎつぎに天の下知らしめししを/万葉 29」
→栂(トガ)の木の

栂尾

とがのお トガノヲ 【栂尾】
京都市右京区にある清滝川上流の景勝地。高雄(高尾)・槙尾とともに三尾(サンビ)と呼ばれ,紅葉の名所。真言宗御室派の高山寺がある。

栂尾茶

とがのおちゃ トガノヲ― [4] 【栂尾茶】
栂尾産の茶。高山寺の明恵上人が栽植したといわれ,特に珍重された。本茶。
→非茶(ヒチヤ)

栂桜

つがざくら [3] 【栂桜】
ツツジ科の常緑小低木。高山に生え,栽培もされる。高さ10〜20センチメートル。葉は線形で密に互生しツガに似る。夏,枝頂から花柄を数個出し,淡紅色鐘形の花を下垂してつける。
栂桜[図]

栂椹

とがさわら [3] 【栂椹】
マツ科の常緑高木。暖地の深山に生える。葉がツガに似,材がサワラに似ているのでこの名がある。材は桶・器具・建築材などにする。五葉栂。椹栂。

とちのき [1][3] 【橡・栃】
トチノキ科の落葉高木。山地の沢近くに自生,また庭木・街路樹とすることもある。葉は大形の掌状複葉で長い柄につく。五月頃,枝先に円錐花序を立て,白色で紅斑のある四弁花を多数つける。果実は倒卵円形で,クリに似た赤褐色の種子が一個ある。種子からデンプンを採り,材は家具や器具に用いる。マロニエは近縁種。とち。
〔「橡の花」は [季]夏,「橡の実」は [季]秋〕

とち [1][0] 【橡・栃】
⇒とちのき(橡)

とち【栃】
《植》a horse chestnut.

栃尾

とちお トチヲ 【栃尾】
新潟県中部の市。近世は紬(ツムギ)の産地で,近代織機に移行後は合成繊維の織物を生産。全国有数の豪雪地帯。

栃木

とちぎ 【栃木】
(1)関東地方北部の内陸県。かつての下野(シモツケ)国を占める。東部は八溝山地で,西部に那須・日光などの火山群や足尾山地などがある。北部には那須野原が広がり,南部は関東平野に開ける。県庁所在地,宇都宮市。
(2)栃木県南部にある市。江戸時代は日光例幣使街道の宿場町,麻取引の中心地。履物・瓦(カワラ)などを生産。近年,食品・機械工業が発展。

栃粉

とちこ [0][3] 【栃粉】
トチノキの実を粉にしたもの。

栃粥

とちがゆ [2] 【栃粥】
トチノキの実を入れた粥。

栃葉人参

とちばにんじん [4] 【栃葉人参】
日本特産のウコギ科の多年草。山林に自生。根茎は肥厚し,タケのような節がある。葉はトチノキの葉に似た掌状複葉。夏,淡黄緑色の小花をつけ,赤色球形の果実を結ぶ。根茎を竹節(チクセツ)人参と呼び,健胃・去痰(キヨタン)薬に用いる。

栃錦

とちにしき 【栃錦】
(1925-1990) 第四四代横綱。東京生まれ。本名,中田清。優勝一〇回。上手出し投げを得意とし,名人横綱といわれた。日本相撲協会理事長。年寄名,春日野。

栃餅

とちもち [2] 【栃餅】
トチの実を混ぜて搗(ツ)いた餅。

栃麺

とちめん [0] 【栃麺】
トチノキの実の粉を米粉または麦粉と混ぜてこね,棒で薄くのばして蕎麦(ソバ)のように作った食品。

栃麺棒

とちめんぼう [0] 【栃麺棒】
(1)栃麺を打つ際に使う丸棒。
(2)〔「とちめく坊」の転か。一説に,栃麺は粘り気が乏しいために麺棒を忙しく扱うことからという〕
非常に忙しいこと。あわてうろたえること。また,その人。「顔見せのその人よりもそば��で―の手うち連中/徳和歌後万載集」

えい [1] 【栄】
ほまれ。名誉。「御臨席の―を賜る」「入選の―に輝く」

さかえ 【栄】
(1)千葉県北部,印旛(インバ)郡の町。利根川南岸に位置し,成田山参詣路の宿場町として発達。房総風土記の丘がある。
(2)新潟県中部,南蒲原(カンバラ)郡の町。かつて大面(オオモ)油田で知られた。
(3)名古屋市中区の繁華街・ビジネス街。

えい【栄(をうる)】
(have the) honor <of doing> ;→英和
prosperity (栄華).→英和

はやし 【栄】
〔動詞「栄(ハ)やす」の連用形から〕
ひき立たせるもの。飾り。「我が角はみ笠の―/万葉 3885」

栄え

さかえ [2][0] 【栄え】
さかえること。繁栄。栄華。「悪徳の―」

栄え

はえ [2] 【映え・栄え】
〔動詞「はえる(映)」の連用形から〕
(1)ほまれ。名誉。「―ある栄冠をかちとる」
(2)はえること。はえるさま。見た目によく見えること。「見ばえ」「出来ばえ」などのように他の名詞の下に付いて「ばえ」と濁り,複合語を作る。
(3)引き立つこと。見ばえがすること。「その君をぞこの女御,大方のよろづのものの―にものし給ふ/栄花(見はてぬ夢)」

栄えある

はえ【栄えある】
honorable;→英和
glorious.→英和

栄える

さかえる【栄える】
prosper;→英和
thrive;→英和
flourish.→英和
栄え prosperity.→英和

栄える

は・える [2] 【映える・栄える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 は・ゆ
(1)明るい光に照らされて輝く。あざやかに見える。《映》「朝日に―・える富士山」
(2)周囲のものとの対比によって一段と美しさが目立つ。引き立って見える。《映》「紺碧の海に白い船体が―・える」

栄える

さか・える [3] 【栄える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 さか・ゆ
(1)勢いがさかんになる。繁盛する。繁栄する。「門前町として―・えた町」「恐竜は中生代に―・えた」
(2)(話などが)活気がでる。「会話はいよいよ―・えて,笑声が雑(マジ)つて来る/青年(鴎外)」
(3)植物がよく茂る。繁茂する。「国も狭(セ)に生ひ立ち―・え/万葉 4111」

栄え栄えし

はえばえ・し 【映え映えし・栄え栄えし】 (形シク)
(1)非常にはえて見える。はなやかで見ばえがする。「内わたりにも墨染にて,―・しき事もなし/栄花(松の下枝)」
(2)光栄である。面目が立つ。「講師も―・しく覚ゆるなるべし/枕草子 33」

栄す

さか・す 【栄す】 (動サ四)
興をもよおす。「時々につけて興を―・すべき渚の苫屋(トマヤ)/源氏(明石)」

栄ふ

さか・う サカフ 【栄ふ】 (動ハ下二)
〔ヤ行下二段活用の「さかゆ」がハ行に活用したもの。中世以降の語〕
「さかえる」に同じ。「千世かけて―・ふる御代こそめでたけれ/狂言・松楪」

栄やかす

さかやか・す 【栄やかす】 (動サ四)
栄えさせる。「ふたたび家を―・し給へり/平治(下・古活字本)」

栄やす

はや・す 【栄やす・映やす】 (動サ四)
(1)映えるようにする。引きたてる。「なに事もさしいらへし給ふ御光に―・されて/源氏(初音)」
(2)賞美する。ほめる。「七重花咲く八重花咲くと申し―・さね申し―・さね/万葉 3885」

栄ゆ

さか・ゆ 【栄ゆ】 (動ヤ下二)
⇒さかえる

栄位

えいい [1] 【栄位】
栄誉ある地位。「―につく」

栄光

えいこう [0] 【栄光】
(1)大きな名誉。輝かしいほまれ。「勝利の―に輝く」
(2)めでたい光。瑞光(ズイコウ)。

栄光

えいこう【栄光】
glory.→英和
〜ある glorious.→英和

栄典

えいてん [0] 【栄典】
国家や公共に対する功労者を表彰するため,国家が与える待遇・地位・称号などの総称。位階・勲章・爵位・褒章など。

栄典大権

えいてんたいけん [5] 【栄典大権】
明治憲法に定められた,栄典を授与する天皇の大権。現在の日本国憲法では天皇の国事行為の一。栄誉権。

栄冠

えいかん [0] 【栄冠】
(1)輝かしい勝利・成功などをたたえて与えられる冠。「―をいただく」
(2)名誉。栄誉。ほまれ。「勝利の―に輝く」

栄冠

えいかん【栄冠】
the crown;→英和
<win> the laurels.

栄利

えいり [1] 【栄利】
栄達と利益。

栄名

えいめい [0] 【栄名】
栄えある誉れ。名誉。「小節をはかるものは―をなすことなく/浄瑠璃・本朝三国志」

栄唱

えいしょう [0] 【栄唱・栄誦】
キリスト教で,神の栄光を賛美する礼拝の祈祷(キトウ)形式。ローマ-カトリック教会では大栄誦(栄光の聖歌)と小栄誦とがあり典礼にとりいれられている。ドクソロギア。
→頌栄(シヨウエイ)

栄山寺

えいざんじ 【栄山寺】
奈良県五條市にある真言宗豊山(ブザン)派の寺。役小角(エンノオヅノ)の開基で,藤原武智麻呂(ムチマロ)の建立と伝える。八角堂内の装飾画,梵鐘で名高い。梅室院。

栄映え

さかはえ 【栄映え】
美しく照り輝くこと。「常磐なすいや―に/万葉 4111」

栄枯

えいこ [1] 【栄枯】
〔草木が生い茂ったり枯れたりする意から〕
人・家・国家などの勢いが盛んになったり衰えたりすること。

栄枯

えいこ【栄枯(盛衰)】
rise and fall;vicissitudes.

栄枯盛衰

えいこせいすい [1] 【栄枯盛衰】
人・家・国家などの勢いにも盛んな時と衰える時のあること。「―は世の常」

栄爵

えいしゃく [0] 【栄爵】
(1)名誉ある貴い爵位。「―を賜る」
(2)〔五位に叙せられることを「叙爵」といい,名誉としたところから〕
五位の別名。

栄福

えいふく [0] 【栄福】
繁栄と幸福。

栄耀

えいよう [0] 【栄耀】
〔「えよう」とも〕
(1)高い地位に就き,富んで,勢力の強いこと。
(2)おごった,贅沢(ゼイタク)な生活をすること。

栄耀

えよう 【栄耀】
〔「えいよう」の転〕
(1)権力を得て,富み,栄えること。「栄花にも―にもげにこの上やあるべき/謡曲・邯鄲」
(2)ぜいたくをすること。気ままかってなこと。おごり。「お前のお蔭で―する今夜の人も大ぜい有に/浄瑠璃・淀鯉(上)」

栄耀栄華

えいようえいが [5] 【栄耀栄華】
はなやかに栄えときめくこと。おごり栄えること。「―を尽くす」

栄耀栄華

えようえいが [4] 【栄耀栄華】
「えいようえいが(栄耀栄華)」に同じ。

栄職

えいしょく [0] 【栄職】
名誉ある職務や地位。「布衣より一躍して勅任の―を拝し/社会百面相(魯庵)」

栄花

えいが [1] 【栄華・栄花】
(1)権力や財力を得て,はなやかに栄えること。「―を極める」「―の跡」
(2)「清華(セイガ)」に同じ。「兼雅卿は―の人也/平家 2」

栄花物語

えいがものがたり エイグワ― 【栄花物語・栄華物語】
歴史物語。四〇巻。前編三〇巻赤染衛門,後編一〇巻出羽弁作とされるが未詳。1028年以後,1107年以前の成立とされる。源氏物語の影響がみられ,藤原道長・頼通の栄華を中心に,平安貴族の生活を物語風に描いたもの。六国史のあとをうけ,宇多天皇から堀河天皇まで,一五代約二百年間を編年体で記す。世継ぎ。世継物語。

栄華

えいが [1] 【栄華・栄花】
(1)権力や財力を得て,はなやかに栄えること。「―を極める」「―の跡」
(2)「清華(セイガ)」に同じ。「兼雅卿は―の人也/平家 2」

栄華

えいが【栄華】
prosperity;→英和
splendor;→英和
pomp;→英和
glory;→英和
<live in> luxury.→英和

栄華の夢

えいがのゆめ 【栄華の夢】
夢の覚めやすいように,栄華の永続きしないこと。

栄華物語

えいがものがたり エイグワ― 【栄花物語・栄華物語】
歴史物語。四〇巻。前編三〇巻赤染衛門,後編一〇巻出羽弁作とされるが未詳。1028年以後,1107年以前の成立とされる。源氏物語の影響がみられ,藤原道長・頼通の栄華を中心に,平安貴族の生活を物語風に描いたもの。六国史のあとをうけ,宇多天皇から堀河天皇まで,一五代約二百年間を編年体で記す。世継ぎ。世継物語。

栄蘭

えらん [1] 【栄蘭】
植物アダン(阿檀)の別名。

栄螺

さざえ [1] 【栄螺・拳螺】
海産の巻貝。貝殻は卵円錐形で,殻高10センチメートル以上になる。浅海の岩礁にすみ,殻表に長く太いとげがあるが,内海の波の静かな所の個体にはとげのないものがある。刺身・壺焼きなどにして美味。貝殻は貝細工・ボタンの材料。北海道南部から九州,朝鮮半島南部に分布。さざい。[季]春。《角欠けていよ��老いし―かな/原石鼎》

栄螺

さざえ【栄螺】
a top shell.栄螺のつぼ焼 a top shell cooked in its own shell.

栄螺

さざい [1] 【栄螺】
「さざえ」の転。

栄螺

さだえ 【栄螺】
「さざえ」の転。「―棲む瀬戸の/山家(雑)」

栄螺の壺焼

さざえのつぼやき [1] 【栄螺の壺焼(き)】
サザエを殻のまま火にかけて焼き,醤油で味をつけたもの。

栄螺の壺焼き

さざえのつぼやき [1] 【栄螺の壺焼(き)】
サザエを殻のまま火にかけて焼き,醤油で味をつけたもの。

栄螺割

さざえわり [3] 【栄螺割】
ネコザメの異名。

栄螺堂

さざえどう [0] 【栄螺堂】
内部の階段が螺旋(ラセン)状になっている構造の堂。

栄螺梯子

さざえばしご [4] 【栄螺梯子】
螺旋(ラセン)状の階段。

栄螺殻

さざいがら 【栄螺殻】
〔サザエの貝殻の意〕
拳骨。にぎりこぶし。「髻(タブサ)を取つて―二三十くらはせ/浄瑠璃・大経師(上)」

栄行く

さかゆ・く 【栄行く】 (動カ四)
栄えてゆく。「今こそあれ我も昔は男山―・く時もありこしものを/古今(雑上)」

栄西

えいさい 【栄西】
〔「ようさい」とも〕
(1141-1215) 鎌倉初期の禅僧。日本の臨済宗の開祖。備中の人。字(アザナ)は明庵。葉上房・千光国師と号す。比叡山で天台の教義を学び,二度入宋し,臨済禅を伝え帰る。幕府の帰依をうけ鎌倉に寿福寺を建立。京に建仁寺を創建して天台・真言・禅の三宗兼学の道場とし禅宗の拡大に努めた。また,茶を宋より移入し「喫茶養生記」を著した。著「興禅護国論」など。

栄西

ようさい ヤウサイ 【栄西】
⇒えいさい(栄西)

栄誉

えいよ [1] 【栄誉】
栄(ハ)えある誉れ。たいへんな名誉。「―に輝く」「―を担う」「―ある役目」

栄誉

えいよ【栄誉】
honor;→英和
glory.→英和

栄誉引受

えいよひきうけ [4] 【栄誉引受】
⇒参加(サンカ)引受

栄誉支払

えいよしはらい [4] 【栄誉支払】
⇒参加(サンカ)支払

栄誉権

えいよけん [3] 【栄誉権】
⇒栄典大権(エイテンタイケン)

栄誉礼

えいよれい [3] 【栄誉礼】
(軍隊などが)国の賓客として,他国の元首などを迎える際に行う儀礼。

栄誦

えいしょう [0] 【栄唱・栄誦】
キリスト教で,神の栄光を賛美する礼拝の祈祷(キトウ)形式。ローマ-カトリック教会では大栄誦(栄光の聖歌)と小栄誦とがあり典礼にとりいれられている。ドクソロギア。
→頌栄(シヨウエイ)

栄転

えいてん [0] 【栄転】 (名)スル
今までよりもよい地位に転任すること。「支店長に―する」「御―」

栄転

えいてん【栄転】
<transfer on> promotion.〜する be promoted.

栄辱

えいじょく [0] 【栄辱】
栄誉と恥辱。

栄進

えいしん [0] 【栄進】 (名)スル
今までよりも高い地位・役職などに進むこと。栄達。出世。「次官に―する」

栄遇

えいぐう [0] 【栄遇】
名誉ある待遇。

栄達

えいたつ [0] 【栄達】 (名)スル
高位高官にのぼること。立身出世をすること。栄進。「―を求める」

栄養

えいよう [0] 【栄養・営養】
(1)〔生〕 生物が生命を維持し,生活してゆくために,体外から適当な物質を取り入れて,からだを成長させ,機能を保ち,エネルギーを得ること。
(2){(1)}のために必要な成分・物質。滋養。「―をとる」「―がある」「―にならない」
〔幕末につくられた語〕

栄養

えいよう【栄養】
nourishment;→英和
nutrition.→英和
〜のある(ない) (in)nutritious.→英和
〜の良い(悪い) well-(ill-)nourished.‖栄養価 nutritive value.栄養学 dietetics.栄養士 a dietitian[-cian].栄養失調 malnutrition.栄養障害 abiotrophy.栄養不良(過多) under-(over-)nourishment.栄養物 nutritious food.

栄養不良

えいようふりょう [5] 【栄養不良】
栄養障害・栄養不足などによる身体の不健全な状態。

栄養体

えいようたい [0] 【栄養体】
生殖に直接関係せず,個体の栄養に関係する部分。種子植物では根・茎・葉など,動物では,広義には生殖器官以外の部分がこれにあたる。

栄養価

えいようか [3] 【栄養価】
食物の栄養的価値。食物100グラム中に含まれる熱量(カロリー),タンパク質・脂肪・炭水化物・必須アミノ酸の含有量などで表す。「―の高い食べ物」

栄養共生

えいようきょうせい [5] 【栄養共生】
(1)異なる生物種が,互いに不足する栄養を補い合って生活すること。
(2)単独では増殖できない二種以上の微生物が,混合培養によって,それぞれが分泌する栄養物質で増殖すること。

栄養分

えいようぶん [3] 【栄養分】
⇒養分(ヨウブン)

栄養化学

えいようかがく [5] 【栄養化学】
栄養素の種類や性質,また体内での消化吸収過程などについて化学的研究を行い,栄養改善に資する学問。

栄養器官

えいようきかん [6][5] 【栄養器官】
生物の栄養をつかさどる器官。植物では根・茎・葉の基本器官と,その変形した各器官を,動物では狭義には消化器官,広義には消化・呼吸・循環・排出などの器官をさす。

栄養塩類

えいようえんるい [5] 【栄養塩類】
(1)生物の正常な生育に必要な塩類。
(2)海水や陸水に含まれ,植物プランクトンや藻類の栄養になる物質。硝酸塩・亜硝酸塩・アンモニウム塩・リン酸塩・ケイ酸塩など。

栄養士

えいようし [3] 【栄養士】
栄養士法に基づき,栄養摂取の指導を行う者。

栄養失調

えいようしっちょう [5] 【栄養失調】
摂取する栄養素の不足あるいは過剰によって起こるからだの異常状態。むくみ・疲れ・だるさや皮膚が青白くなるなどの症状が出る。

栄養学

えいようがく [3] 【栄養学】
生命の維持および心身の健康を保つために,栄養の状態や必要度について研究する学問。

栄養形式

えいようけいしき [5] 【栄養形式】
摂取する食物の種類によって区別される形式。無機物を摂取する無機栄養(独立栄養),有機物を摂取する有機栄養(従属栄養)などに分類される。
→無機栄養
→有機栄養

栄養段階

えいようだんかい [5] 【栄養段階】
生態系における役割の類型的分類。無機物から有機物を合成する生産者,生産者を捕食する消費者,生産者や消費者の死体・排出物を分解する分解者の三段階に大別できる。

栄養物

えいようぶつ [3] 【栄養物】
栄養素を多く含んだ食物。滋養物。

栄養生殖

えいようせいしょく [5] 【栄養生殖】
無性生殖の一。主に植物が生殖器官以外の部分から新しい個体を生ずる現象。根茎・塊茎・むかご,挿し木や取り木などによる繁殖がその例。栄養体生殖。栄養繁殖。栄養増殖。

栄養素

えいようそ [3] 【栄養素】
栄養のために生体内に摂取しなければならない物質。高等動物では,炭水化物・脂肪・タンパク質・ビタミン・無機質など。高等植物では,窒素・カリウム・リンなど。動物にとっての水・酸素,光合成をする植物にとっての水・二酸化炭素は,不可欠であるが,栄養素には加えない。栄養物質。

栄養組織

えいようそしき [5] 【栄養組織】
植物において,有性生殖に直接関係しない組織の総称。同化組織・貯蔵組織・分泌組織・通気組織・乳液分泌組織など。

栄養繁殖

えいようはんしょく [5] 【栄養繁殖】
⇒栄養生殖

栄養葉

えいようよう 【栄養葉】
生殖器官を分化せず,同化作用を営む普通の葉。裸葉。
⇔胞子葉

栄養障害

えいようしょうがい [5] 【栄養障害】
体内で栄養素が適切に消化・吸収されず,代謝が阻害される状態。

栄養雑種

えいようざっしゅ [5] 【栄養雑種】
有性生殖によらず,栄養体の入れ替えによって生じた雑種。植物では接ぎ木がこれに相当する。接ぎ木雑種。

栄養食

えいようしょく [3] 【栄養食】
栄養価の高い食品,あるいは食事・献立。

せん [1] 【栓】
(1)瓶などの口に詰めて,中身がこぼれないようにするもの。ふた。また,ものの穴をふさぐもの。「ビールの―」「―を抜く」「耳に―をする」
(2)ガス管などの出口につけて流れを調節したり,止めたりする装置。コック。
(3)建築で,材の継ぎ目などに差し込んでふさぎ止める木くぎ。

せん【栓】
a bolt (戸の);→英和
a stopper;→英和
a plug;→英和
a cork (コルク);→英和
a stopcock (水道などの);→英和
a tap (呑口).→英和
ガスの〜をあける(しめる) turn on (off) the gas.→英和
コルクの〜をする(をとる) cork up (uncork) a bottle.→英和

栓塞

せんそく [0] 【栓塞】
⇒塞栓(ソクセン)

栓子

せんし [1] 【栓子】
塞栓(センソク)をおこすもの。

栓抜き

せんぬき [3][4] 【栓抜き】
瓶の栓を抜くための器具。

栓抜き

せんぬき【栓抜き】
a corkscrew (コルクの);→英和
a bottle opener.

栓木

せんのき [1] 【栓木】
ハリギリの別名。

す [1][0] 【巣・栖・窼】
(1)鳥・獣・虫が卵を産み,あるいは子を育てる所。また,こもりすむ所。「ツバメが―をかける」「―につく」
(2)人の住む所。すみか。「愛の―」
(3)よからぬ者がたむろする所。
(4)クモが張った網。

すみか [1] 【住み処・栖】
住む所。住まい。住居。現代では好ましくないものの住んでいる所をいうことが多い。「犯人の―を捜す」「鬼の―」

栖む

す・む [1] 【住む・棲む・栖む】 (動マ五[四])
(1)所を定めて,そこで生活する。《住》「町に―・む」
(2)鳥やけだものなどが巣を作って生活する。《棲・栖》「森に―・むキツネ」
(3)(上代・中古において)男が女の家に行き,夫婦として暮らす。「いかがありけむ,そのおとこ―・まずなりにけり/伊勢 94」
[可能] すめる

栖住

せいじゅう [0] 【栖住・棲住】 (名)スル
住むこと。「此に入りて―する民族/真善美日本人(雪嶺)」

栖息

せいそく [0] 【棲息・栖息】 (名)スル
(動物が)ある場所にすんでいること。生息。「カモシカが―する地域」

栖栖

せいせい [0] 【棲棲・栖栖】 (名)スル
忙しいこと。あくせくすること。「終身詩作に―しても/作詩志彀」

栖遅

せいち [1] 【棲遅・栖遅】 (名)スル
心静かに住むこと。官をのいて,閑居すること。また,その人の家。

栖霞楼

せいかろう 【栖霞楼】
平安京大内裏豊楽院(ブラクイン)の東にあった楼。西の霽景(セイケイ)楼に対する。

栖鳳

せいほう 【栖鳳】
⇒竹内(タケウチ)栖鳳

栖鳳楼

せいほうろう 【栖鳳楼・棲鳳楼】
平安京大内裏朝堂院の四楼の一。応天門外東南方に突き出た方四間で,翔鸞(シヨウラン)楼に対する。瓦葺(カワラブ)きで,屋上に鴟尾(シビ)をのせる。

くり【栗】
a chestnut (実);→英和
a chestnut tree (木).〜色の nut-brown.〜拾いに行く go chestnut gathering.

くり [2] 【栗】
ブナ科の落葉高木。山中に生え,また果樹として栽植。雌雄同株。葉は狭長楕円形。六月頃,数個の雌花と黄白色の雄花穂をつけ,秋,いがに包まれた果実は食用。材は重硬で,腐りにくく建築土台・枕木・家具用。[季]秋。《古寺や―を埋けたる縁の下/鬼貫》
〔「栗の花」は [季]夏。《日高きに宿もとめ得つ―の花/虚子》〕

栗カボチャ

くりカボチャ [3] 【栗―】
セイヨウカボチャの一種。南アメリカ山地原産といわれ,冷涼地で栽培される。果実は大きく,倒卵形ないし球形で,果皮は平滑。味が栗のようだというのでこの名がある。

栗原

くりはら 【栗原】
姓氏の一。

栗原イネ

くりはらいね 【栗原イネ】
(1852-1922) 企業家。下野の人。上京し織物工場を設立。従業員の技術教育にも尽力。

栗名月

くりめいげつ [3] 【栗名月】
陰暦九月一三夜の月の別名。栗を供えて月見をする風習がある。豆名月。後(ノチ)の月。[季]秋。
→芋名月

栗山

くりやま 【栗山】
北海道中央部,夕張(ユウバリ)郡の町。夕張川中流域の町。

栗山

くりやま 【栗山】
姓氏の一。

栗山大膳

くりやまだいぜん 【栗山大膳】
(1591-1652) 江戸初期の福岡藩家老。「黒田騒動」の中心人物。藩主黒田忠之の行状を諫めるためあえて幕府に出訴,南部藩預かりの身となり,その地で没した。

栗山孝庵

くりやまこうあん 【栗山孝庵】
〔名は「幸庵」とも書く〕
(1728-1791) 江戸後期の医師。萩の人。山脇東洋に師事。日本で初めて女体の解剖を行なった。

栗山潜鋒

くりやませんぽう 【栗山潜鋒】
(1671-1706) 江戸中期の儒者。名は愿(スナオ)。山城の人。徳川光圀に招かれ,「大日本史」の編纂に従事。彰考館総裁。著「保建大記」など。

栗島

くりしま 【栗島】
姓氏の一。

栗島すみ子

くりしますみこ 【栗島すみ子】
(1902-1987) 映画女優。東京生まれ。本名,池田すみ子。ヘンリー小谷監督の「虞美人草」に主演して人気を集め,以後松竹蒲田撮影所の看板スターとして君臨。代表作「生さぬ仲」「不如帰」「船頭小唄」「水藻の花」「浪子」「受難華」など。

栗崎流

くりさきりゅう 【栗崎流】
南蛮外科医術の流派。肥後国栗崎の人,栗崎道喜(1582-1651)がルソンに渡り外科術を学び,帰国して長崎で始めたもの。

栗帯

くりたい [0] 【栗帯】
山地帯の下部で,クリ・コナラ・エノキなどを主体とする夏緑樹林帯をいう。この上部にあるブナ帯に含められることもある。

栗形

くりかた [0] 【栗形】
打ち刀や腰刀の鞘口(サヤグチ)近くにつけ,下げ緒(オ)を通すもの。木・角・金属で作った環で,多く栗の実を半截(ハンセツ)した形。「栗形」は当て字で,緒を通す穴を刳(ク)った物の意で「刳り形」が語源らしい。下げ緒通し。

栗拾い

くりひろい [3] 【栗拾い】
栗の実を拾うこと。また,その人。[季]秋。

栗本

くりのもと 【栗本】
(1)鎌倉時代,狂歌を詠む一派の称。無心。
→柿本(カキノモト)
(2)卑俗・滑稽な連歌。俳諧連歌。無心連歌。

栗本

くりもと 【栗本】
姓氏の一。

栗本派

くりもとは 【栗本派】
蒔絵(マキエ)師の一流派。幸阿弥六代清長の子,栗本幸阿弥を祖とする。幸阿弥派。
→幸阿弥

栗本衆

くりのもとのしゅう 【栗本衆】
後鳥羽院の頃,滑稽で座興的な連歌,いわゆる「無心連歌」を詠んだ人々の称。無心衆。
→柿本衆(カキノモトシユウ)

栗本鋤雲

くりもとじょうん 【栗本鋤雲】
(1822-1897) 新聞記者。名は鯤(コン)。別号,匏菴(ホウアン)。旧幕臣。学問所頭取・外国奉行を歴任。1873年(明治6)郵便報知新聞の編集主任となった。著「匏菴遺稿」など。

栗東

りっとう 【栗東】
滋賀県南部,栗太(クリタ)郡の町。名神高速道路の開通後,内陸工業地域として発展。中央競馬会のトレーニング-センターがある。

栗林公園

りつりんこうえん 【栗林公園】
香川県高松市にある公園。高松藩主松平頼重(1622-1695)が,生駒氏の旧庭を増改築したのに始まり,四代をかけて完成した池泉回遊式庭園。1875年(明治8)公開。

栗栖野

くるすの 【栗栖野】
(1)山城国宇治郡山科村(現在京都市東山区稲荷山の東麓にあたる)の地名。
(2)京都市北区,鷹ヶ峰の奥の山間の古地名。古く皇室の狩猟場であった。御栗栖野(ミクルスノ)。

栗梅

くりうめ [2] 【栗梅】
染め色の名。紫がかった栗色。[日葡]

栗橋

くりはし 【栗橋】
埼玉県北東部,北葛飾郡の町。近世には日光街道の宿駅で利根川の河川交通の要地。

栗毛

くりげ [0] 【栗毛】
馬の毛色の名。全体に明るい黄褐色。たてがみや尾も同色のものが多いが,白いものは尾花(オバナ)栗毛と呼ぶ。

栗毛の馬

くりげ【栗毛の馬】
a chestnut (horse).→英和

栗毛虫

くりけむし [3] 【栗毛虫】
樟蚕(クスサン)の幼虫。白色の長毛のある緑色の毛虫。シラガタロウ。

栗毛駁

くりげぶち [4][0] 【栗毛駁】
馬の毛色の名。栗色でぶちのあるもの。

栗焼

くりやき 【栗焼】
狂言の一。主に命ぜられて栗を焼いていた太郎冠者は,一つ食べ二つ食べして皆食べてしまい,竈(カマ)の神に進上したと苦しい言い訳をする。

栗田

くりた 【栗田】
姓氏の一。

栗田寛

くりたひろし 【栗田寛】
(1835-1899) 歴史学者。水戸の生まれ。彰考館に出仕。水戸家の「大日本史」編纂に参与。のち東大教授。主著「荘園考」「新撰姓氏録考証」など。

栗癭蜂

くりたまばち [3][4] 【栗癭蜂】
タマバチ科のハチ。体長約3ミリメートル。全身黒色。栗の腋芽に産みつけられた卵は翌年の春孵化(フカ)し,大きな虫こぶを作る。栗を枯死させることもある。中国大陸原産。日本では1941年(昭和16)に発見され,全国に広がった。

栗皮

くりかわ [0] 【栗皮】
(1)栗の実の皮。
(2)栗皮茶色の革。赤黒い茶色の革。
(3)「栗皮茶」の略。

栗皮茶

くりかわちゃ [4] 【栗皮茶】
赤黒い茶色。くりかわ。

栗石

くりいし [2] 【栗石】
(1)栗の実ぐらいの小石。
(2)直径15センチメートル前後の大きさの石。地盤固めや石垣の埋め石などに用いる。割り栗石。ぐり。

栗羊羹

くりようかん [3] 【栗羊羹】
栗を加えた練り羊羹。また,小豆(アズキ)のこし餡(アン)に栗を加えた蒸し羊羹。

栗色

くりいろ [0] 【栗色】
栗の実の皮のような黒みがかった茶色。栗皮色。「―の髪」

栗色土

くりいろど [4] 【栗色土】
温帯のステップ地帯に生成する暗褐色の土壌。チェルノーゼム(黒土)地帯より降水量の少ない地帯に分布する。

栗茸

くりたけ [2] 【栗茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。秋,クリ・ナラ・クヌギなどに群生。傘は径3〜8センチメートルで赤褐色ないし茶褐色。食用。アカンボウ。
栗茸[図]

栗虫

くりむし [2] 【栗虫】
クリシギゾウムシの幼虫。クリの実を食害する害虫。

栗金団

くりきんとん [3] 【栗金団】
クリまたはサツマイモの餡(アン)に,ゆでたクリを加えて練ったきんとん。

栗飯

くりめし [0] 【栗飯】
栗の実を入れてたいた飯。[季]秋。

栗餡

くりあん [0] 【栗餡】
栗を刻み入れた白餡。また,栗で作った餡。

栗饅頭

くりまんじゅう [3] 【栗饅頭】
栗餡(クリアン)を,卵・砂糖などをまぜた小麦粉の皮で包み,栗色に焼き上げた饅頭。

栗駒

くりこま 【栗駒】
宮城県北西部,栗原郡の町。栗駒山南東斜面と山麓の町。旧城下町。栗駒国定公園に属し,駒ノ湯・新湯などの温泉がある。

栗駒国定公園

くりこまこくていこうえん 【栗駒国定公園】
栗駒山を中心とする国定公園。火山・温泉・渓谷・原生林に恵まれる。

栗駒山

くりこまやま 【栗駒山】
岩手・宮城・秋田三県の県境にある成層火山。海抜1627メートル。高山植物の種類が豊富。岩手県側では須川岳,秋田県側では大日岳と呼ぶ。

栗鷸象虫

くりしぎぞうむし [5] 【栗鷸象虫】
ゾウムシ科の甲虫。体は長卵形で,体長6〜10ミリメートル。頭部は細長く伸長した吻(フン)となる。雌はクリのいがの上から吻で実まで穴をあけて産卵し,幼虫(クリムシ)は内部を食害。シギムシ。

栗鹿の子

くりかのこ [3] 【栗鹿の子】
求肥(ギユウヒ)糖を小豆(アズキ)の漉餡(コシアン)で包み,周囲に栗の蜜漬けをつけた和菓子。

栗鼠

りす【栗鼠】
《動》a squirrel;→英和
a chipmunk (しまりす).→英和

栗鼠

りす [1] 【栗鼠】
〔字音「りっそ」の転〕
(1)齧歯(ゲツシ)目リス科の哺乳類のうち,ムササビ類を除くものの総称。
(2){(1)}の一種。頭胴長約20センチメートル。尾長は16センチメートルほどで,毛がふさふさとしている。毛色は夏冬および産地で異なり,冬毛の背面は北方産が暗褐色,南方産は黄褐色,腹面は白色。夏毛は体側が橙褐色を帯びる。平地から亜高山帯の針葉樹林にすみ,木登りがうまく,泳ぎも巧み。昼行性で,種子や木の実を食べる。本州・四国・九州に分布。キネズミ。

栗鼠

くりねずみ [3] 【栗鼠】
(1)馬の毛色の名。鼠色のまじった栗毛。
(2)栗鼠色。

栗鼠擬

りすもどき [3] 【栗鼠擬】
ツパイの別名。

栗鼠猿

りすざる [3] 【栗鼠猿】
オマキザル科の哺乳類。頭胴長約30センチメートル,尾長もほぼ同じ。体毛は短く,黄褐色。群れをつくり,樹上生活をする。雑食性。中南米の森林に分布。ペットや実験動物とされる。

栗鼠色

くりねずみいろ [0] 【栗鼠色】
栗色がかった鼠色。くりねずみ。

しおり【栞】
a bookmarker;a guide <to> (案内).→英和

しおり シヲリ [0] 【栞・枝折(り)】
〔動詞「枝折る」の連用形から〕
(1)本の読みかけのところに挟んでしるしとする,細幅の紙片やひも。
(2)案内書。手引き。「旅の―」「英文学研究の―」
(3)山道などで,木の枝を折っておいて道しるべとすること。また,その道しるべ。「―を尋ねつつも登り給ひなまし/今昔 28」
(4)くるわ。城郭。「三の丸―ぎはまで追入りしかども/太閤記」
(5)「枝折り戸」の略。

こう カウ 【校】
■一■ [1] (名)
(1)学びや。学校。「わが―の選手」
(2)校正。「―を重ねる」
■二■ (接尾)
助数詞。校正の回数を数えるのに用いる。「初―」「三―」

校する

こう・する カウ― [3] 【校する】 (動サ変)[文]サ変 かう・す
(1)校合(キヨウゴウ)する。「三種の異本をもって―・する」
(2)校正する。

校了

こうりょう カウレウ [0] 【校了】 (名)スル
校正が完了し,印刷しても差し支えない状態になること。

校了

こうりょう【校了】
<符号> OK.→英和
〜にする OK <the proofs> ;finish proofreading.

校倉

あぜくら [0] 【校倉】
倉の形式の一。柱を用いず,木材を井桁(イゲタ)状に積み重ねて壁を作るもの。甲倉。叉倉。

校倉造り

あぜくらづくり [5] 【校倉造り】
校倉に用いられるような建築様式。世界各地に古くからみられ,日本では断面が三角形の木材を平らな面を内側にして積み上げる方法が発達。多くは古代に倉として建てられ,東大寺正倉院や唐招提寺経蔵などが現存する。井楼(セイロウ)組。
校倉造り[図]

校債

こうさい カウ― [0] 【校債】
⇒学債(ガクサイ)

校僕

こうぼく カウ― [0] 【校僕】
学校の用務員の旧称。

校具

こうぐ カウ― [1] 【校具】
学校に備え付けてある授業などに用いる器具。

校内

こうない カウ― [1] 【校内】
学校のなか。学校の構内。
⇔校外

校内

こうない【校内】
<米> <on> the campus;→英和
<in> the school[college]grounds.校内暴力 school violence.

校内暴力

こうないぼうりょく カウ― [5] 【校内暴力】
対教師暴力・器物破損など,学校の管理下で起こる暴力的な子供の行動。

校則

こうそく【校則】
school[university]regulations.

校則

こうそく カウ― [0] 【校則】
(1)学校で,生徒が守るべきことを定めた規則。生徒規制。
(2)「学則(ガクソク)」に同じ。

校勘

こうかん カウ― [0] 【校勘】 (名)スル
古典の刊本や写本の校異を調査して,誤りを正したり,異同を明らかにすること。

校勘学

こうかんがく カウ― [3] 【校勘学】
数種の異本を対照・比較して,正確な原本の姿を求めようとする学問。考証学の方法の一。中国,清代に盛んになった。

校務

こうむ カウ― [1] 【校務】
学校の教職員が行うべき用務。

校務

こうむ【校務】
school affairs.

校区

こうく カウ― [1] 【校区】
主に西日本で,通学区域の称。

校医

こうい カウ― [1] 【校医】
「学校医(ガツコウイ)」の略。

校医

こうい【校医】
a school doctor[physician].

校印

こういん カウ― [0] 【校印】
学校の公式印判。

校友

こうゆう【校友】
a schoolmate;→英和
an alumnus[alumna (女)](同窓会).→英和
‖校友会 an alumni[a graduates']association;a students' association (在校生).校友会誌 an alumni magazine.

校友

こうゆう カウイウ [0] 【校友】
(1)同じ学校で学ぶ仲間・友人。また,同窓の友。
(2)学校側からその学校の卒業生をいう語。

校友会

こうゆうかい カウイウクワイ [3] 【校友会】
同じ学校の卒業生・職員・生徒などの組織する会。同窓会など。

校合

こうごう カウガフ [0] 【校合】 (名)スル
⇒きょうごう(校合)

校合

きょうごう ケウガフ [0] 【校合・挍合】 (名)スル
〔「きょう」は呉音〕
写本・印刷物の文字や記載事項を,他の本と照らし合わせてその異同を知ること。また,それによって訂正したり相違を書き記したりすること。校書(キヨウシヨ)。こうごう。

校名

こうめい カウ― [0] 【校名】
学校の名まえ。

校地

こうち カウ― [1] 【校地】
学校の敷地。

校外

こうがい カウグワイ [1] 【校外】
学校の外。学校以外の場所。
⇔校内

校外で[の]

こうがい【校外で[の]】
outside the school.→英和

校外指導

こうがいしどう カウグワイ―ダウ [5] 【校外指導】
校外における児童・生徒の生活指導。また,自然観察など,校外での学習指導。

校定

こうてい カウ― [0] 【校定】 (名)スル
書物の字句などを比べて,正しい本文をきめること。

校尉

こうい カウヰ [1] 【校尉】
(1)律令制で,軍団の将校。兵士二〇〇人の長。
(2)中国,漢代の官名。宮城防衛,西域鎮撫の任にあたった。

校庭

こうてい カウ― [0] 【校庭】
学校の庭や運動場。

校庭

こうてい【校庭】
the playground;→英和
the school[college]grounds (構内); <米> the campus (大学の).→英和

校旗

こうき【校旗】
a school flag.

校旗

こうき カウ― [1] 【校旗】
その学校のしるしとする旗。

校是

こうぜ カウ― [1] 【校是】
その学校設立の根本精神を表す標語。

校書

こうしょ カウ― [1] 【校書】
(1)「きょうしょ(校書)」に同じ。
(2)〔中国,唐代,芸妓の薛濤(セツトウ)は文才があったので,元稹(ゲンシン)が校書(キヨウシヨ)に当たらせたという故事から〕
芸者の異名。

校書

きょうしょ ケウ― [1] 【校書】
「校合(キヨウゴウ)」に同じ。

校書殿

きょうしょでん ケウ― 【校書殿】
平安京内裏の殿舎の一。清涼殿の南にあり,主に書籍の類をおさめ,また書写・校合などをした。文殿(フドノ)。
→内裏

校服

こうふく カウ― [0] 【校服】
学校の制服。

校木

あぜき [0] 【校木】
校倉(アゼクラ)造りの外壁を構成する横木。

校本

こうほん カウ― [0][1] 【校本】
数種の異本の本文を比較して,文章や文字の異同を示した本。

校歌

こうか【校歌】
a school[college]song.

校歌

こうか カウ― [1] 【校歌】
その学校の教育理念や校風などを内容とし,学校で制定して,生徒たちに歌わせる歌。

校正

こうせい【校正】
proofreading.〜する read[correct]the proofs.‖校正係 a proofreader.校正刷 a proof sheet.

校正

こうせい カウ― [0] 【校正】 (名)スル
(1)くらべ合わせて,文字の誤りを正すこと。きょうせい。
(2)校正刷りと原稿とを照合するなどして文字や内容の誤りを正し,体裁を整えること。版下や原画との照合についてもいう。

校正刷

こうせいずり カウ― [0] 【校正刷(り)】
印刷で,本刷り前に校正をするための刷り物。ゲラ刷り。ゲラ。

校正刷り

こうせいずり カウ― [0] 【校正刷(り)】
印刷で,本刷り前に校正をするための刷り物。ゲラ刷り。ゲラ。

校注

こうちゅう カウ― [0] 【校注・校註】
(1)校訂した結果与えられる注釈。
(2)校訂と注釈。

校田

こうでん カウ― [0] 【校田】
田地の状態を調査すること。検田。

校異

こうい カウ― [1] 【校異】
主に古典などについて,同一作品の写しが二種以上ある場合に,それらの文章の文字や語句の異同を比較して示すこと。

校章

こうしょう カウシヤウ [0] 【校章】
学校の記章。

校紀

こうき カウ― [1] 【校紀】
学校内での風紀。「―が乱れる」

校紀

こうき【校紀】
school discipline.

校舎

こうしゃ【校舎】
a schoolhouse;→英和
a school building.

校舎

こうしゃ カウ― [1] 【校舎】
学校の建物。

校葬

こうそう【校葬】
a school funeral.

校葬

こうそう カウサウ [0] 【校葬】
学校が主催して営む葬儀。学校葬。

校規

こうき カウ― [1] 【校規】
学校の規則。校則。

校訂

こうてい【校訂】
revision.→英和
〜する revise.→英和
‖校訂版(者) a revised edition (a reviser).

校訂

こうてい カウ― [0] 【校訂】 (名)スル
古書などの本文を他の伝本と比べ合わせて訂正すること。「―者」

校訓

こうくん カウ― [0] 【校訓】
その学校の教育方針などを短文や標語にしたもの。

校註

こうちゅう カウ― [0] 【校注・校註】
(1)校訂した結果与えられる注釈。
(2)校訂と注釈。

校讎

こうしゅう カウシウ [0] 【校讐・校讎】
文章や字句を比較照合して,誤りをただすこと。校正。校合(キヨウゴウ)。「―抄写のために忙殺せられた/北条霞亭(鴎外)」

校讐

こうしゅう カウシウ [0] 【校讐・校讎】
文章や字句を比較照合して,誤りをただすこと。校正。校合(キヨウゴウ)。「―抄写のために忙殺せられた/北条霞亭(鴎外)」

校量

こうりょう カウリヤウ 【校量】 (名)スル
⇒きょうりょう(校量)

校量

きょうりょう ケウリヤウ 【校量・較量】 (名)スル
ある物事をもとにして他の物事をおしはかること。こうりょう。「これを以つて―し給へ/義経記 6」

校長

こうちょう【校長】
(1)[中学・高校]a principal.→英和
(2)[小学校]a schoolmaster[headmaster](男);→英和
a schoolmistress[headmistress](女).→英和

校長

こうちょう カウチヤウ [0] 【校長】
学校の長。小・中・高等学校において,学校を代表して校務をつかさどり,所属職員を監督・指導する地位にある者。
→学長

校門

こうもん カウ― [0] 【校門】
学校の門。

校門

こうもん【校門】
a school gate.

校閲

こうえつ カウ― [0] 【校閲】 (名)スル
印刷物や原稿を読み,内容の誤りを正し,不足な点を補ったりすること。「原稿を―する」「―を受ける」

校閲する

こうえつ【校閲する】
look over;revise.→英和
校閲者 a reviser.

校風

こうふう【校風】
school tradition[customs].

校風

こうふう カウ― [0] 【校風】
その学校に独特の気風。

栩板

とちいた [0] 【栩板】
屋根葺(フ)き板の一。こけら板やとくさ板より厚く,1〜3センチメートル,幅9〜15センチメートル,長さ約30センチメートル。社殿・能舞台などの屋根に用いる。

栩葺き

とちぶき [0] 【栩葺き】
栩板で屋根を葺くこと。また葺いた屋根。

かぶ 【株】
■一■ [0] (名)
(1)木を切り倒したあとに残った部分。きりかぶ。「木の―」
(2)植物の根のついたひとまとまり。「―分け」
(3)職業上・営業上の特権。「相撲の年寄の―」
(4)江戸時代,売買の対象とされた名跡や役職など。「御家人―」
(5)株式会社の株式。株券。
(6)株券・証券の取引。「―に手を出す」
(7)その人の得意の技能。
→おかぶ
(8)ある社会での,その人の人気や評価。
→株が上がる
(9)菌・バクテリア・培養細胞を純粋に分離培養したもの。菌株(キンカブ)。
■二■ (接尾)
(1)助数詞。
 (ア)根のついた草木を数えるのに用いる。「バラを一―植える」
 (イ)株券の数を数えるのに用いる。「株を千―買う」
 (ウ)菌株(キンカブ)や培養細胞の純系の数を数えるのに用いる。
(2)名詞に付いて,そういう身分・地位・役割である意を表す。「親分―」「姉御―」

かぶ【株】
(1) a stump (切株);→英和
a root (根).→英和
(2) stocks[ <英> shares](株式);stock speculation (投機).
〜を買う invest in stocks;buy shares <of a company> .
〜に手を出す speculate[dabble]in stocks.(人の)〜が上がる increase in a person's estimation; <米俗> have one's stock go up <with> .
‖旧[親]株 old stocks.新[子]株 new stocks.成長株 growth stocks.優良株 blue chips.

くいぜ クヒゼ 【杭・株】
(1)木の切り株。くい。
(2)とげ。「わが足に―を踏み立ててわづらふなり/仮名草子・伊曾保物語」

しゅ 【株】
■一■ [1] (名)
かぶ。きりかぶ。
■二■ (接尾)
助数詞。立ち木の数を数えるのに用いる。「一―の老樹」

くい クヒ [1] 【杭・杙・株】
(1)地中に打ち込んで,目印や支柱にする棒。《杭・杙》「―を打つ」「出る―は打たれる」
(2)〔「くいぜ(株)」の略〕
切り株。「つないだる馬に乗て―をめぐる事限りなし/平家 5」

株主

かぶぬし【株主】
<米> a stockholder;→英和
<英> a shareholder.→英和
株主総会 a general meeting of stockholders.

株主

かぶぬし [2][0] 【株主】
株式会社の構成員・社員で,株式の所有者。所有する株式数に応じて株主権をもつ。

株主代表訴訟

かぶぬしだいひょうそしょう [9][2][5] 【株主代表訴訟】
会社の取締役や監査役が会社に不利益な経営をし損害を与えたとして,その賠償を求めて株主が起こす訴え。勝訴すると賠償金は会社に入金される。

株主割当

かぶぬしわりあて [5] 【株主割当】
新株発行の一方法。既存株主に持ち株数に応じて新株を割り当てるもの。額面金額が発行価額であることが通例。

株主権

かぶぬしけん [4] 【株主権】
株主が株主としての資格において会社に対してもつ権利・義務の総称。議決権を中心とする共益権と,利益配当請求権・残余財産分配請求権,投下資本回収のための諸権利などの自益権,および出資義務から成る。

株主総会

かぶぬしそうかい [5] 【株主総会】
株主によって構成される株式会社内部の最高の意思決定機関。原則として取締役会の決議に基づいて代表取締役がこれを招集し,定款変更・合併・取締役の任免などの商法所定の事項と,定款所定の事項とに限り決議をなしうる。各株主は一株につき一議決権を有し,過半数によって決定される。定時株主総会と臨時株主総会とがある。

株主資本利益率

かぶぬししほんりえきりつ [10][2][6] 【株主資本利益率】
〔return on equity〕
税引利益を株主資本で割ったもの。自己資本利益率。ROE 。

株仲間

かぶなかま [3] 【株仲間】
江戸時代,商工業の発達にともない,商人・職人らが共同の利権を確保するために結合した同業組合。初めは私的なものであったが,幕府や諸藩は冥加金をとりたて,これを保護・公認した。

株価

かぶか【株価】
stock prices.

株価

かぶか [2][0] 【株価】
株式を売買する値段。株式市場で形成される相場に基づいて決定される。
→平均株価
→修正平均株価
→ダウ式平均株価

株価収益率

かぶかしゅうえきりつ [7] 【株価収益率】
〔price earnings ratio〕
株価を一株当たりの税引き利益で割った値。投資の際の目安とされる。PER 。

株価指数

かぶかしすう [5][4] 【株価指数】
一定の時期の株価水準を一〇〇とし,その後の株価の変動を百分比で表した指数。
→東証株価指数
→日経平均株価指数

株価純資産倍率

かぶかじゅんしさんばいりつ [9][2][6] 【株価純資産倍率】
〔price book-value ratio〕
株価をその会社の一株当たりの純資産で割ったもの。株価資産倍率。PBR 。

株先五〇

かぶさきごじゅう [6] 【株先五〇】
1987年(昭和62)に大阪証券取引所が導入した,わが国最初の株式先物商品。各業種を代表する主要五〇銘柄をパッケージにし,その平均株価の先物を売買する。

株分け

かぶわけ [0] 【株分け】 (名)スル
(1)植物の根や地下茎を親株から分けて移植すること。根分け。「菊の―」
(2)生け花で,花材を分けて生けること。また,その生け方。

株券

かぶけん [0][2] 【株券】
株主としての地位を表章する有価証券。社員権証券の一。

株券

かぶけん【株券】
a stock certificate.

株屋

かぶや [0] 【株屋】
俗に,株式の売買を業とする人をいう語。

株屋

かぶや【株屋】
a stockbroker.→英和

株式

かぶしき [2] 【株式】
(1)株主としての地位。株主権。
(2)株式会社の資本の構成単位。
(3)株券。
(4)その人の持ち前。かぶ。「もう一けん行ふとせき込むのが―で/洒落本・船頭深話」

株式

かぶしき【株式】
⇒株.‖株式会社 a joint-stock corporation[ <英> company].株式市場 a stock market.株式相場 stock quotations[prices].株式投資 stock investment.株式取引所 a stock exchange.株式仲買人 a stockbroker.株式売買 stockbroking.

株式仲買人

かぶしきなかがいにん [0] 【株式仲買人】
もと株式取引所において,株式の売買・取引を顧客に委託されて行なった人。現在は,証券会社がその任務を行う。

株式会社

かぶしきがいしゃ [5] 【株式会社】
構成員の地位が細分化された株式という形式をとり,株式の自由譲渡性,および構成員たる株主の有限責任などを特色とする企業形態。機関としては株主総会・取締役会・代表取締役などがある。物的会社の典型的なもの。

株式保管振替制度

かぶしきほかんふりかえせいど [2][8] 【株式保管振替制度】
株式売買の決済を株券の移動を伴わずに,証券保管振替機構の口座振替で行う制度。

株式債権ファンド

かぶしきさいけんファンド [9] 【株式債権―】
株式と債権をバランスよく組み合わせ,運用成績の安定を目指した投資信託。一定期間解約を認めないクローズド制が一般的。

株式公開

かぶしきこうかい [5] 【株式公開】
限られた株主によって所有されていた会社の株式を,創業者利得や資金調達のために広く不特定多数の者に公開すること。

株式公開買付

かぶしきこうかいかいつけ [9] 【株式公開買付】
〔take-over bid〕
会社の支配権の取得や強化のため,株式の価格・数などを公表して証券市場の外で不特定多数の株主から株式を大量に買い取ること。アメリカで多く行われる。TOB 。テンダー-オファー。

株式分割

かぶしきぶんかつ [5] 【株式分割】
高額の株式を細分化して,多数の小額の株式にすること。資本金や株主の実質的地位には変化はなく,株式の流通性が高められる。また,株主への利益還元として株式の無償交付の形としても行われる。

株式合資会社

かぶしきごうしがいしゃ [8] 【株式合資会社】
無限責任社員と株主とで組織される会社。無限責任社員が業務執行を行うという合資会社の特色と,資本集中に便利な株式会社の特色とをもっていたが,1950年(昭和25)商法改正で廃止。

株式市場

かぶしきしじょう [5] 【株式市場】
株式を売買する市場。発行市場と流通市場とがあり,一般には後者をさす。

株式手数料

かぶしきてすうりょう [6] 【株式手数料】
株式を売買する際に,投資家が証券会社に支払う手数料。

株式持ち合い

かぶしきもちあい [5] 【株式持(ち)合い】
株式会社同士が,相互に相手方の株式を持ち合うこと。取引関係の強化,相互の経営権の安定などを目的として行われ,企業結合の手段ともなる。会社法上,弊害があり一定の場合について法的な規制が加えられる。株式の相互保有。

株式持合い

かぶしきもちあい [5] 【株式持(ち)合い】
株式会社同士が,相互に相手方の株式を持ち合うこと。取引関係の強化,相互の経営権の安定などを目的として行われ,企業結合の手段ともなる。会社法上,弊害があり一定の場合について法的な規制が加えられる。株式の相互保有。

株式転換社債ファンド

かぶしきてんかんしゃさいファンド [2][8] 【株式転換社債―】
株式と転換社債に重点的に投資する単位型投資信託。

株式配当

かぶしきはいとう [5] 【株式配当】
(1)株式会社が利益を現金の代わりに新たに発行する株式で配当すること。
(2)「配当{(2)}」に同じ。

株式金融

かぶしききんゆう [5] 【株式金融】
会社の資金を株式の発行によって調達すること。これによって得られた資金は会社の自己資本となる。

株張

かぶはり [0] 【株張(り)】
「分蘖(ブンケツ)」に同じ。

株張り

かぶはり [0] 【株張(り)】
「分蘖(ブンケツ)」に同じ。

株札

かぶふだ [2] 【株札】
江戸時代,株仲間であることを証明する木札。

株直し

かぶなおし [3] 【株直し】
桑・花木などの枝を切り取ったあとで,切り口が腐るのを防いだり,また次の枝が出そろうように切り口を切り直し整えること。

株立ち

かぶだち [0] 【株立ち】
一つの根株から数本の幹が生じること。

株立て

かぶだて [0] 【株立て・榾立て】
⇒砂(スナ)の物(モノ)

株間

かぶま [0] 【株間】
植えた作物の株と株との間。

栭束

たたらづか [3] 【栭束】
高欄の束柱(ツカバシラ)。

たえ タヘ [1] 【栲】
(1)カジノキ・藤・麻などからとった繊維。また,それで織った布。「臣の子は―の袴を七重をし/日本書紀(雄略)」
(2)布類の総称。「御服(ミゾ)は明る―・照る―・にぎ―・荒―に/祝詞(祈年祭)」

たく 【栲】
コウゾまたはカジノキの古名。「此の郷の中に―の樹多(サワ)に生ひたり/豊後風土記」

栲布

たくぬの 【栲布】
「たふ(太布)」に同じ。「いかなればこひにむさるる―の/夫木 33」

栲綱

たくづの 【栲綱】
楮(コウゾ)などの繊維で作った綱。たくづな。

栲綱の

たくづのの 【栲綱の】 (枕詞)
栲綱の白いことから,「白」「新羅(シラギ)」にかかる。「―白き腕(タダムキ)沫雪の若やる胸を/古事記(上)」「―新羅の国ゆ/万葉 460」

栲縄

たくなわ 【栲縄】
楮(コウゾ)などの繊維で作った縄。「千尋(チヒロ)の―を以て/日本書紀(神代下訓)」

栲縄の

たくなわの 【栲縄の】 (枕詞)
栲縄の長いことから,「長き」「千尋(チヒロ)」にかかる。「―長き命を/万葉 217」「―千尋にもがと願ひ暮しつ/万葉 902」

栲衾

たくぶすま 【栲衾】
■一■ (名)
楮(コウゾ)などの繊維で作った夜具。「―さやぐが下に/古事記(上)」
■二■ (枕詞)
栲衾の白いことから,「白」「新羅(シラギ)」にかかる。「―白山風の寝なへども/万葉 3509」「―新羅へいます君が目を/万葉 3587」

栲領巾

たくひれ 【栲領巾】
栲布(タクヌノ)で作った領巾。「天つ少女の天つ―/謡曲・梅」

栲領巾の

たくひれの 【栲領巾の】 (枕詞)
(1)栲領巾をかけることから,「かけ」にかかる。「―かけまく欲しき妹の名を/万葉 285」
(2)栲領巾の白いことから,「白」または地名「鷺坂(サギサカ)山」にかかる。「―白浜波の寄りもあへず/万葉 2822」「―鷺坂山の白つつじ/万葉 1694」

栴檀

せんだん [0] 【栴檀・楝】
(1)センダン科の落葉高木。暖地に自生,また庭木・街路樹とする。枝先付近に大形の羽状複葉を互生。初夏,紫青色の小花を円錐状につけ,晩秋,黄色い楕円形の実がなる。材は建築・器具材とする。古名オウチ(楝)。
〔「栴檀の花」は [季]夏,「栴檀の実」は [季]秋〕
(2)ビャクダンの別名。
(3)「栴檀の板」の略。

栴檀

せんだん【栴檀】
《植》a Japanese bead tree.〜は双葉よりかんばし Genius will reveal itself even in childhood.

栴檀の板

せんだんのいた [6] 【栴檀の板】
大鎧(オオヨロイ)の付属具。鉄製絵革貼りの冠板に,小札(コザネ)の板三段を付けたもの。右胸の高紐(タカヒモ)の切られるのを防ぐ。
→大鎧

栴檀草

せんだんぐさ [3] 【栴檀草】
キク科の一年草。草地に自生。高さ0.5〜1メートル。葉はセンダンに似た羽状複葉。八〜一〇月,枝先に黄色の頭花をつける。果実は線形で上端にとげがあり,衣服などによくつく。
栴檀草[図]

栴檀香

せんだんこう [3] 【栴檀香】
栴檀{(2)}の木や根を粉末にして作った香。

かく【核】
(1) a kernel;→英和
a core;→英和
a stone (果実の).→英和
(2) a nucleus (原子核).→英和
〜の nuclear <umbrella> .→英和
‖核エネルギー nuclear energy.核家族 a nuclear family.核拡散防止条約 a nuclear non-proliferation treaty.核シェルター a nuclear shelter.核実験 a nuclear test.核戦争 a nuclear war.核燃料 nuclear fuel.核爆弾 a nuclear bomb.核爆発 a nuclear explosion.核反応 a nuclear reaction.核武装 nuclear armament.核物理学 nuclear physics.核分裂(融合) nuclear fission (fusion).核兵器 a nuclear weapon;a nuke.核兵器(未)所有国 a (non-)nuclear power.

さね [1] 【実・核】
〔真根(サネ)の意〕
(1)果実のたね。核(カク)。
(2)物事の中核となるもの。「文稍くに異(ケ)なりといへども,その―一なり/日本書紀(仁賢訓)」
→ざね(実)
(3)〔建〕 板と板とをはぎ合わせるとき,一方の板の側面につける細長い突出部。他方の板に細長い溝を作ってこれとかみ合わせる。さねほぞ。
→さねはぎ
(4)陰核。ひなさき。

かく [1][2] 【核】
(1)〔物〕 原子核のこと。
(2)〔物〕 気体の凝縮や液体の沸騰,また液体中から結晶が生成する時などに,その液滴・気泡・微結晶を作り出す最初のきっかけとなるもの。
(3)〔化〕 錯化合物において,その中心となる原子。核原子。
(4)〔化〕 有機環式化合物の環形結合をつくっている部分。ベンゼン核など。
(5)〔生〕 真核生物の細胞内にあって,核膜に包まれ,遺伝物質を内蔵する球状構造のもの。主に DNA とタンパク質との複合体から成る。一から数個の核小体をもち,細胞の再生と生存に不可欠。細胞核。
(6)核兵器のこと。「―廃絶」
(7)地球の中心核。地球内部の約2900キロメートル以深の部分。鉄・ニッケルなどから成り,液状の外核と固体状の内核とに分けて考えられている。地核。コア。
(8)植物の種子を保護する堅い部分。内果皮が硬化したもの。
(9)真珠の養殖で,母貝の体内に入れる小球。
(10)ものごとの中心となるもの。核心。「組織の―を作る」

核の傘

かくのかさ [1][1] 【核の傘】
核兵器保有国が,核兵器によって同盟国の安全を守る保障。

核の冬

かくのふゆ [1] 【核の冬】
核戦争後に起こるとされる全地球的規模の寒冷化現象。核爆発とそれに伴う大火災によって生ずる大量の煤煙(バイエン)・塵埃(ジンアイ)が太陽光を遮り,地球の温度を下げる。1983年に米国の科学者らが命名。

核シェルター

かくシェルター [3] 【核―】
核兵器攻撃に備えたシェルター。

核ジャック防止条約

かくジャックぼうしじょうやく 【核―防止条約】
正称,核物質の防護に関する条約。貯蔵中や輸送中の核物質の不法な取得と使用の防止,関係者の処罰,容疑者の引渡し等について定めた条約。1980年署名,87年発効。

核ミサイル

かくミサイル [4] 【核―】
核弾頭を装置できるミサイル。

核不拡散条約

かくふかくさんじょうやく カクフクワクサンデウヤク 【核不拡散条約】
〔Nuclear Nonproliferation Treaty〕
核兵器拡散の防止を目的とし,核兵器保有国の核兵器委譲の禁止,非保有国の製造等の禁止,原子力の平和利用のための国際原子力機関による査察等が規定される条約。正式名称は,「核兵器の不拡散に関する条約」。1968年アメリカ・イギリス・ソ連で作成,70年に発効。日本は76年(昭和51)批准。核拡散防止条約。NPT 。

核兵器

かくへいき [3] 【核兵器】
核反応によって,核エネルギーを爆発的に放出するようにした兵器の総称。原子爆弾や水素爆弾,核弾頭を装着したミサイルなど。
→戦術核
→戦略核

核分裂

かくぶんれつ [3] 【核分裂】
(1)〔物〕 トリウム・ウラン・プルトニウムなどの原子核が陽子・中性子・アルファ線・ベータ線との衝突によって,ほぼ同じ質量の二つの原子核に分裂すること。分裂の際に二,三個の中性子が放出される。これを利用してさらに連鎖反応を起こさせると,大きなエネルギーを放出することができる。これが原子爆弾や原子炉での基本的な反応となっている。
(2)〔生物〕 細胞分裂の過程で,核が分裂し二つの嬢核を形成すること。

核力

かくりょく [2] 【核力】
核子の間に作用して原子核を構成する力で,到達距離が短く強い力。湯川秀樹により,中間子によって媒介されることが明らかにされた。根源はハドロン間の強い相互作用にある。
→強い相互作用

核医学

かくいがく [3] 【核医学】
放射性同位体を用いて診断や癌などの治療を行う医学の一分野。

核反応

かくはんのう [3] 【核反応】
原子核がほかの粒子と衝突して別の種類の原子核に変わること。実験室では加速器によって加速した陽イオンまたは電子・陽子などの素粒子を原子核に衝突させて行う。核分裂や核融合なども核反応である。原子核反応。

核型

かくがた [0] 【核型】
各生物の種に固有な,染色体の数および形態による類型。

核変換

かくへんかん [3] 【核変換】
ある核種が,核反応によって,別の核種に変わること。

核外遺伝子

かくがいいでんし カクグワイヰデンシ [5] 【核外遺伝子】
⇒プラズマジーン

核外電子

かくがいでんし カクグワイ― [5] 【核外電子】
原子核のまわりをとり囲んでいて,原子核とともに原子を構成する電子。

核太

さねぶと [0] 【核太】
「核太棗(ナツメ)」に同じ。

核太棗

さねぶとなつめ [5] 【核太棗・酸棗】
ナツメの一変種。中国北部に自生,薬用に栽植される。果実はナツメより小さく,肉が薄く酸味が強い。仁(ジン)を漢方で強壮・鎮静剤とする。さねぶと。

核子

かくし [1] 【核子】
〔nucleon〕
原子核を構成する素粒子である陽子と中性子の総称。

核子

さなご [0] 【核子】
(1)瓜のたね。うりざね。
(2)米の粉のかす。粉をふるうとき,篩(フルイ)に残るもの。

核実験

かくじっけん [3] 【核実験】
核分裂や核融合の実験,とりわけ原子爆弾や水素爆弾など核爆発装置を実際に爆発させて,性能・破壊力を確かめる実験。

核家族

かくかぞく [3] 【核家族】
〔nuclear family〕
一組の夫婦と未婚の子だけから成る家族。アメリカの人類学者マードック(G. P. Murdock (1897- ))によって人類社会に普遍的に存在すると主張された。
→拡大家族

核小体

かくしょうたい [0] 【核小体】
真核生物の細胞核にある,RNA とタンパク質を含む小体。仁(ジン)。

核廃棄物

かくはいきぶつ [5] 【核廃棄物】
核燃料の使用に伴い生じた廃棄物。
→放射性廃棄物

核弾頭

かくだんとう [3] 【核弾頭】
ミサイルの先端部に装着される,核爆発を起こす装置。

核心

かくしん [0] 【核心】
物事の中心である大切な部分。重要なところ。「事件の―に触れる」「―に迫る」「―を突く」

核心

かくしん【核心】
the core <of a subject> ;→英和
the point <of an issue> (要点).→英和
〜に触れる get at the heart <of a matter> .→英和

核戦争

かくせんそう [3] 【核戦争】
核兵器を使用する戦争。

核戦力

かくせんりょく [3] 【核戦力】
核兵器中心の軍事力。射程の長い戦略核兵器,通常兵器の戦場での使用を目的として開発された戦術核兵器などがある。

核戦略

かくせんりゃく [3] 【核戦略】
核戦争に対処するために必要とされる戦略・戦術の総体。核を使用しない場合の通常戦略と区別していう。

核抑止

かくよくし [3] 【核抑止】
核兵器による反撃の脅威により,核戦争また核兵器の使用が抑止されるとして核兵器の保有を正当化する説。核戦略理論の基本的な考え方。

核拡散防止条約

かくかくさんぼうしじょうやく カククワクサンバウシデウヤク 【核拡散防止条約】
⇒核不拡散条約(カクフカクサンジヨウヤク)

核果

かくか [1] 【核果】
⇒かっか(核果)

核果

かっか カククワ [0][1] 【核果】
液果の一種。外果皮は薄く,多肉・多漿質の中果皮と,厚く堅い内果皮とをもつ果実。モモ・ウメなど。石果。かくか。

核査察

かくささつ [3] 【核査察】
国際原子力機関が行う,各国原子力施設の査察。核不拡散条約に加盟する非核保有国は受け入れの義務をもつ。

核武装

かくぶそう [3] 【核武装】 (名)スル
核兵器を装備・配置すること。「―した戦略爆撃機」

核液

かくえき [2] 【核液】
細胞の核を満たす液状物質。

核燃料

かくねんりょう [3] 【核燃料】
原子炉で核反応を起こしてエネルギーの発生源となる物質。一般には,核分裂反応を利用するウラン二三五・プルトニウム二三九などをいう。広義には核融合反応を利用する重水素なども含めていう。

核燃料サイクル

かくねんりょうサイクル [7] 【核燃料―】
核燃料を有効に利用するために行う核燃料の濃縮・転換・増殖・再処理など一連の過程。原子燃料サイクル。

核燃料開発事業団

どうりょくろかくねんりょうかいはつじぎょうだん 【動力炉・核燃料開発事業団】
特殊法人の一。新型動力炉や核燃料サイクルの開発などのために,1967年(昭和42)設立。略称,動燃。

核爆発

かくばくはつ [3] 【核爆発】
核分裂または核融合による爆発。

核物理学

かくぶつりがく [5] 【核物理学】
原子核物理学。

核相

かくそう [0] 【核相】
有性生殖を行う生物の状態を,染色体数の構成で表現したもの。一組の染色体をもつ状態(減数分裂から受精まで)を単相,二組の染色体をもつ状態(受精から減数分裂まで)を複相という。

核相交代

かくそうこうたい [5] 【核相交代】
有性生殖を行う生物の生活史において,核相が単相と複相とに交互に交代すること。核相交番。

核石器

かくせっき [3] 【核石器】
⇒石核石器(セツカクセツキ)

核磁気共鳴

かくじききょうめい [5] 【核磁気共鳴】
〔nuclear magnetic resonance〕
磁場中に置かれた磁気モーメントをもつ原子核が,特定の周波数の電磁波を吸収して,エネルギーの低いスピン状態からエネルギーの高いスピン状態に移り変わること。吸収される電磁波の周波数などから,原子・分子の電子状態などを知ることができる。NMR 。

核磁気共鳴映像法

かくじききょうめいえいぞうほう [5][0] 【核磁気共鳴映像法】
〔magnetic resonance imaging〕
人体の細胞がもつ磁気を核磁気共鳴を利用して検出し,その情報をコンピューターにより画像化する診断法。生体に害を与えず,任意の断層像や,軟らかい組織を診断できる。MRI 。

核種

かくしゅ [1] 【核種】
〔nuclide〕
固有の原子番号・質量数によって区分される原子核。一つの元素には,一般に質量数の異なる数種の核種が存在し,互いに同位核と呼ばれる。

核糸

かくし [1] 【核糸】
⇒染色糸(センシヨクシ)

核膜

かくまく [2] 【核膜】
細胞の核物質を包む膜。二重膜構造で,ところどころ小孔が開いており,核と細胞質との間の物質の移動に関与する。

核蛋白質

かくたんぱくしつ [6] 【核蛋白質】
核酸とタンパク質が結合した複合タンパク質の総称。染色体やリボソームを構成し,ある種のウイルスの構成物質でもある。

核融合

かくゆうごう [3] 【核融合】
水素・ヘリウム・リチウムなどの軽い原子核間の反応でより重い原子核になること。その際,大きなエネルギーを放出する。恒星のエネルギー源であり,水素爆弾は水素の同位体を用いて瞬間的な核融合反応を起こさせるもの。融合反応。原子核融合。

核融合科学研究所

かくゆうごうかがくけんきゅうじょ 【核融合科学研究所】
プラズマに関する研究を行う研究機関。1989年(平成1)設立。文部省所轄。大学共同利用機関の一。名古屋市千種区に所在。

核質

かくしつ [0] 【核質】
細胞核の,核膜に包まれた原形質の総称。核液・染色質・仁・小顆粒などから成る。
→細胞質

核酸

かくさん [0] 【核酸】
塩基・糖・リン酸から成るヌクレオチドが長い鎖状に結合した高分子物質。糖の部分がデオキシリボースであるデオキシリボ核酸( DNA )とリボースであるリボ核酸( RNA )に大別され,生物の増殖をはじめとする生命活動の維持に重要な働きをする。ヌクレイン酸。

核酸

かくさん【核酸】
《生化》nucleic acid.

核酸発酵

かくさんはっこう [5] 【核酸発酵】
微生物を利用して核酸およびその関連物質を大量に生産する方法。イノシン酸(鰹節(カツオブシ)のうま味の成分)やグアニル酸(椎茸のうま味の成分)などの食品添加物や医薬品を製造する。

核黄疸

かくおうだん [3] 【核黄疸】
新生児期に血液中のビリルビンの量が異常に増えて重度の黄疸を呈し,ピルビリンが大脳基底核などに沈着して神経障害を起こす疾患。生存しても脳性小児麻痺や難聴などの後遺症が残る。

ね [1] 【根】
(1)維管束植物の基本的な栄養器官の一。普通地中に伸びて,植物体を支持し,水や養分を吸収する。また,物質の貯蔵にも働く。
(2)生えている物,さしてある物の,土・皮膚などの中にはいっている部分。物のもとの方の,他の物にしっかり付いている部分。「歯の―」「腫(ハ)れ物の―」
(3)その結果を導いた原因・理由。もと。「対立の―は深い」「二つの事件の―は同じだ」
(4)人の本来の性質。「―が明るい」「―は良い人なんだが」
(5)髪を一つに束ねて,髷(マゲ)の土台とするところ。
(6)釣りなどで,海底の岩礁帯。魚礁。
(7)名詞の下に付いて,複合語をつくる。
 (ア)地上に立っている,生えている,の意を表す。「岩―」「垣―」「草―」
 (イ)語調を整えるのに用いる。「杵(キ)―」「島―」

ね【根】
(1) a root;→英和
a core (腫物の).→英和
(2)[物事の]the origin;→英和
the source.→英和
〜は naturally;→英和
by nature;at heart.〜に持つ have[bear]a grudge[ill will] <against> .→英和
〜が付く take root.〜も葉もない groundless.→英和
〜を絶つ uproot;→英和
eradicate.→英和

こん [2] 【根】
(1)粘り強く一つのことを続ける気力。根気。「精も―も尽き果てる」
(2) [1]
〔数〕
 (ア)方程式を成立させる未知数の値。方程式の解。
 (イ)ある数を何回か掛け合わせた数に対する,そのもとの数。累乗根。
(3)〔化〕 全体としてイオン(特に陰イオン)になっている基。
(4)〔仏〕 感覚器官など,一定の機能・能力を有するもの。

こん【根】
(1)《数》a root.→英和
(2) ⇒根気.
‖根くらべ.an endurance contest;a patience game.根をつめる strain one's nerve <to do> .

根から

ねから [1] 【根から】 (副)
〔「から」はもと格助詞。根もとからの意〕
(1)はじめから。生まれつき。もともと。根っから。「―正直な男」「―の悪人でもない」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)全く。全然。さっぱり。根っから。「どちらがおばさんか,―わからず/滑稽本・浮世風呂 2」

根から葉から

ねからはから 【根から葉から】 (副)
〔「葉から」は「根から」の類推で添えた語〕
「根から」を強めた語。何から何まで。「―聞かねば気にかかつて夜が寝られず/浄瑠璃・薩摩歌」

根こぎにする

ねこぎ【根こぎにする】
uproot;→英和
eradicate.→英和

根こそぎに

ねこそぎ【根こそぎに】
root and branch;completely;→英和
thoroughly.→英和
〜にする uproot;→英和
eradicate.→英和

根ざす

ねざす【根ざす】
take root (植物が);[基く]come from;be based <on> .

根っから

ねっから [1][0] 【根っから】 (副)
〔「根から」の転〕
「根から」に同じ。「―の商売人だ」「お酒は―受けつけない」

根っから

ねっから【根っから】
<be honest> by nature (生まれつき); <not> at all (全然).〜の商人である be born a merchant.→英和
〜の東京育ち a Tokyoite born and bred.

根っから葉っから

ねっからはっから 【根っから葉っから】
「根っから」を強めていう語。何から何まで。まったく。全然。「―わかっちゃいないんだ」

根っ切り葉っ切り

ねっきりはっきり [5] 【根っ切り葉っ切り】 (副)
「ねきりはきり」に同じ。「こんやで―ほんとうにこれぎり��/安愚楽鍋(魯文)」

根っ子

ねっこ [3] 【根っ子】
(1)草木の根。「―を引き抜く」
(2)木の切り株。「―に腰を下ろす」

根っ木

ねっき [0] 【根っ木】
「根っ木打ち」に同じ。

根っ木打ち

ねっきうち [3] 【根っ木打ち】
子供の遊び。釘または先をとがらせた棒を交互に地面に打ち込み,相手のものを倒した方を勝ちとする。ねっき。[季]冬。

根の国

ねのくに [1] 【根の国】
地底または海上のかなたにあると考えられた古代の他界の一つ。あらゆる災いや罪・汚れの流しやられる所と考えられた。「いぶきど主といふ神,―・底の国にいぶき放ちてむ/祝詞(六月晦大祓)」

根の堅洲国

ねのかたすくに 【根の堅洲国】
古事記が構想した他界の一つ。素戔嗚尊(スサノオノミコト)が支配し,葦原中国(アシハラノナカツクニ)の国造りに間接的に関与する。大国主神(オオクニヌシノカミ)は,ここを訪れることで国土の王たる資格を獲得し,国造りを完成する。なお,出口を同じくするが「黄泉(ヨミ)の国」とは異質の世界で,日本書紀その他にみえる「根の国」とも異なるか。所在についても,従来考えられてきたように地底ではなく,葦原中国と同一面上にあるとも説かれる。「僕(ア)は妣(ハハ)の国―に罷らむとおもふ/古事記(上訓)」
→根の国

根三つ葉

ねみつば [2] 【根三つ葉】
根付きで売られるミツバ{(2)}。

根上がり

ねあがり [2] 【根上(が)り】
(1)風や波に土が削られて地上に現れ出た木の根。「―松」
(2)日本髪で,髷(マゲ)の根の位置を普通より高くとってあること。
⇔根下がり

根上り

ねあがり [2] 【根上(が)り】
(1)風や波に土が削られて地上に現れ出た木の根。「―松」
(2)日本髪で,髷(マゲ)の根の位置を普通より高くとってあること。
⇔根下がり

根下がり

ねさがり [2] 【根下(が)り】
日本髪で,髷(マゲ)の根を普通より低い位置にとって結うこと。
⇔根上がり
「―の銀杏(イチヨウ)返し」

根下り

ねさがり [2] 【根下(が)り】
日本髪で,髷(マゲ)の根を普通より低い位置にとって結うこと。
⇔根上がり
「―の銀杏(イチヨウ)返し」

根付

ねつけ [0][3] 【根付】
印籠(インロウ)・タバコ入れ・巾着(キンチヤク)などの,ひもの先端に付ける小さな細工物。帯にはさんで下げた際のすべりどめを兼ねた一種の装飾品。おびばさみ。

根付き

ねつき [3] 【根付き】
(1)草木で,根が付いていること。また,そのもの。
(2)「根付き魚」に同じ。

根付き魚

ねつきうお [3] 【根付(き)魚】
「根魚(ネウオ)」に同じ。

根付く

ねづ・く [2] 【根付く】 (動カ五[四])
(1)移植した草木が根を張り発育する。根がつく。「苗木が―・く」
(2)新しい思想・風俗などが一般に受け入れられる。「新制度が―・くには時間がかかる」
[可能] ねづける

根付時計

ねつけどけい [4] 【根付時計】
懐中時計のこと。「期限に後れて来り,その罪を―に帰しければ/西国立志編(正直)」

根付魚

ねつきうお [3] 【根付(き)魚】
「根魚(ネウオ)」に同じ。

根伐り

ねぎり [0] 【根切り・根伐り】
建物の基礎を作るために地面に穴を掘ること。また,その穴。
→総掘り
→壺(ツボ)掘り

根保証

ねほしょう [2] 【根保証】
一定の継続的な取引関係から生ずる複数の債務を継続的に保証すること。

根倒し

ねだおし [2] 【根倒し】
木を根もとから引き抜いて倒すこと。根のついたまま倒しておくこと。

根元

こんげん [3][0] 【根源・根元・根原】
物事の生じたそもそものはじまり。おおもと。根本(コンポン)。「悪の―を根絶やしにする」「―にさかのぼる」

根元

ねもと [3] 【根元・根本】
(1)植物の根のあたり。「松が―から折れる」
(2)柱や立っている物の,付け根の部分。「電信柱の―が腐る」
(3)物事のもと。基本。[ヘボン(二版)]

根元

ねもと【根元】
the root;→英和
the bottom.→英和

根入り

ねいり [3] 【根入り】
柱などが地中にはいり込んだ深さ。根入れ。「―三尺」

根冠

こんかん [0] 【根冠】
植物の根の最先端にあって生長点をおおう組織。

根出

こんしゅつ [0] 【根出】
「根生(コンセイ)」に同じ。

根出葉

こんしゅつよう [4] 【根出葉】
地表にきわめて近い部分から密集して出る葉。越年草・多年草にみられ,冬にロゼットとなるものが多い。タンポポ・ダイコン・チューリップなど。根生葉。根葉。

根分け

ねわけ [0][3] 【根分け】 (名)スル
「株分け」に同じ。「菊を―してふやす」

根切り

ねぎり [0] 【根切り・根伐り】
建物の基礎を作るために地面に穴を掘ること。また,その穴。
→総掘り
→壺(ツボ)掘り

根切り

ねきり [3] 【根切り】 (名)スル
(1)庭木や生け垣の樹木の根の一部を切ること。新しい根を発生させたり,地上部の枝の徒長抑制などのために行う。
(2)根だやしにすること。根絶すること。「私の病気は迚(トテ)も―に為るものではない/錦木(春葉)」
→ねぎり

根切り葉切り

ねきりはきり [4] 【根切り葉切り】 (副)
あるだけすべて。ねこそぎ。「―持ってゆく」

根切り虫

ねきりむし【根切り虫】
a cutworm.→英和

根切虫

ねきりむし [3] 【根切虫】
鱗翅目(リンシモク)ヤガ科または鞘翅目(シヨウシモク)コガネムシ科の幼虫のうち,農作物・花・苗木などの根を食う害虫の総称。カブラヤガ・タマナヤガ・スジコガネ・コフキコガネなどの幼虫。[季]夏。
→地虫(ジムシ)

根刈

ねがり [0] 【根刈(り)】
イネを根もとから刈り取ること。鉄鎌の普及につれて,弥生時代後期以降,それまでの穂首刈りに代わって広まった。

根刈り

ねがり [0] 【根刈(り)】
イネを根もとから刈り取ること。鉄鎌の普及につれて,弥生時代後期以降,それまでの穂首刈りに代わって広まった。

根刮ぎ

ねこそぎ [0][2] 【根刮ぎ】
根をも残さずそっくり抜き取ること。ねこぎ。ねこそげ。転じて,余すところなく全部取り除くこと。余すところなく,ことごとくの意で,副詞的にも用いる。「―持っていかれる」

根刮げ

ねこそげ 【根刮げ】
「ねこそぎ」に同じ。「此の大釜に一歩一杯欲しや,―に済ます事ぢや/浮世草子・胸算用 3」

根包み

ねづつみ [2] 【根包み】
鳥居・門などで,柱が土に接する部分が腐らないように木・金属・石などを巻きつけること。また,その巻きつけたもの。

根南志具佐

ねなしぐさ 【根南志具佐】
戯作。天竺(テンジク)浪人(平賀源内)作。五巻。1763年刊。地獄風景に事よせて遊里や芝居の世界を中心に当時の世相を描いたもの。69年「根無草後編」刊。

根原

こんげん [3][0] 【根源・根元・根原】
物事の生じたそもそものはじまり。おおもと。根本(コンポン)。「悪の―を根絶やしにする」「―にさかのぼる」

根取

ねとり 【根取】
江戸時代,検地によって定められた石盛(コクモリ)に年貢率を乗じて算出した,反当たりの年貢高。

根号

こんごう [3] 【根号】
ある数の累乗根を表す記号。� 乗根を � で表し,特に平方根は √ で表す。

根合せ

ねあわせ [2] 【根合(わ)せ】
物合わせの一。平安時代,端午の節句に,左右に分かれて菖蒲(シヨウブ)の根の長さを比べ合わせた遊戯。また,和歌を詠みそえて勝ち負けを競うことも行われた。菖蒲合わせ。

根合わせ

ねあわせ [2] 【根合(わ)せ】
物合わせの一。平安時代,端午の節句に,左右に分かれて菖蒲(シヨウブ)の根の長さを比べ合わせた遊戯。また,和歌を詠みそえて勝ち負けを競うことも行われた。菖蒲合わせ。

根問い

ねどい [1] 【根問い】 (名)スル
物事を根本までつきつめて問いただすこと。「物好き半分に―をして見た/耽溺(泡鳴)」

根問い葉問い

ねどいはどい [4][1][1] 【根問い葉問い】 (名)スル
〔「根問い」を強調した語〕
少しの疑問も残さないように,しつこく尋ねること。根掘り葉掘り。

根喰葉虫

ねくいはむし ネクヒ― [4] 【根喰葉虫】
甲虫目ハムシ科ネクイハムシ亜科の昆虫の総称。体長4〜6ミリメートル。幼虫はイネ・ヒルムシロなど水生植物の根を食べる。イネネクイハムシ・キイロネクイハムシなど。

根回し

ねまわし [2] 【根回し】 (名)スル
(1)木を移植するに先立ち,根の周囲を切り詰めて細根を発達させておくこと。
(2)事を行う前に,関係者に意図・事情などを説明し,ある程度までの了解を得ておくこと。「関係方面に―する」

根回し

ねまわし【根回し】
spadework.→英和
〜する make necessary prearrangements <for> .

根回り

ねまわり [2] 【根回り】
木の根のまわり。また,そこに植える草木。「―三尺」

根因

こんいん [0] 【根因】
根本の原因。

根固め

ねがため [2] 【根固め】
基礎を保護するために,玉石・コンクリートなどで覆って固めること。

根圧

こんあつ [0] 【根圧】
植物の根に生ずる水圧。道管内の水を上方に押し上げるように働く。

根城

ねじろ【根城】
one's headquarters;a base.→英和

根城

ねじろ [0][3] 【根城】
(1)主将・大将のいる城。全軍の本拠とする城。本城。
⇔出城
(2)活動の根拠とする土地・建物など。「このビルを―にして商売をする」

根基

こんき [1] 【根基】
ねもと。おおもと。根本。

根太

ねぶと [0] 【根太】
背中・腿部(タイブ)・臀部(デンブ)などにできるはれもの。黄色ブドウ球菌の感染により,毛包が炎症を起こし,膿(ウ)んで痛む。固根。
→癰(ヨウ)

根太

ねぶと【根太】
《医》a boil.→英和

根太

ねだ【根太】
《建》joists.

根太

ねだ [1] 【根太】
(1)床板を受ける横木。「―がゆるむ」
(2)木造船で,船底の敷き板を受ける横木。

根太切

ねだきり 【根太切(り)】
〔「ねだぎり」とも〕
余すところなく全部。あり金・身代などのすべて。ねだっきり。「扱ひは―,法師の分散/浮世草子・新色五巻書」

根太切り

ねだきり 【根太切(り)】
〔「ねだぎり」とも〕
余すところなく全部。あり金・身代などのすべて。ねだっきり。「扱ひは―,法師の分散/浮世草子・新色五巻書」

根太巻

ねたまき [0] 【根太巻】
矢篦(ヤノ)の,沓巻(クツマキ)の上の糸で巻いてある部分。
→矢

根太掛

ねだかけ [2] 【根太掛(け)】
根太の端を支えるために柱に取り付けた横木。

根太掛け

ねだかけ [2] 【根太掛(け)】
根太の端を支えるために柱に取り付けた横木。

根太板

ねだいた [0] 【根太板】
根太の上に張る板。床板(ユカイタ)。

根室

ねむろ 【根室】
(1)北海道旧一一か国の一。ほぼ根室支庁に相当する。
(2)北海道東部の支庁。支庁所在地,根室市。
(3)北海道東部,根室半島にある市。根室支庁所在地。北洋漁業の基地。サケ・マス・カニ・コンブなどを水揚げし,水産加工業が盛ん。

根室半島

ねむろはんとう 【根室半島】
北海道東端に突出する半島。白亜系の隆起海食台をなし,海岸線は凹凸に富む。先端は納沙布(ノサツプ)岬。花咲半島。

根室本線

ねむろほんせん 【根室本線】
JR 北海道の鉄道線。函館本線の滝川から,帯広・釧路を経て根室に至る。443.8キロメートル。

根室海峡

ねむろかいきょう 【根室海峡】
北海道本島と国後(クナシリ)島との間の海峡。冬季は氷で閉ざされる。

根室湾

ねむろわん 【根室湾】
北海道東部,根室半島と野付半島の間の湾。根室海峡南西部。湾の南に風蓮湖・温根沼があり,白鳥の飛来地として有名。

根尾谷

ねおだに ネヲ― 【根尾谷】
岐阜県西部,根尾川の上流域の通称。ほぼ根尾村の範囲に相当。美濃と越前とを結ぶ,古くからの交通路。

根尾谷断層

ねおだにだんそう ネヲ― 【根尾谷断層】
1891年(明治24)の濃尾地震を発生させた断層。ほぼ北西-南東方向の走行で,総延長およそ100キロメートルにも及ぶ。この時,根尾村水鳥(ミドリ)に生じた高さ6メートル,横ずれ2メートルの断層崖はその一部で,国の特別天然記念物。

根岸

ねぎし 【根岸】
(1)東京都台東区の地名。上野の高台の東北にあり,かつて鶯(ウグイス)の名所として知られた幽静の地。
(2)横浜市中区と磯子区にまたがる東京湾西岸の工業地区。

根岸

ねぎし [1] 【根岸】
(1)山麓(サンロク)に沿った土地。
(2)上等な砂質の壁土。上塗り用。根岸土。

根岸

ねぎし 【根岸】
姓氏の一。

根岸派

ねぎしは 【根岸派】
(1)明治20年代,東京下谷根岸に住んでいた文人の一団の称。饗庭篁村(アエバコウソン)を中心に森田思軒・須藤南翠・岡倉天心・幸田露伴らがいた。根岸党。
(2)根岸短歌会。

根岸短歌会

ねぎしたんかかい 【根岸短歌会】
明治30年代,正岡子規を中心とする短歌結社。子規の住居が東京下谷上根岸にあったことから。同人は岡麓・香取秀真(ホズマ)・伊藤左千夫・長塚節らで,写生・万葉調を方針とした。子規没後は左千夫を中心に機関誌「馬酔木(アシビ)」ついで「アララギ」を発刊。

根岸線

ねぎしせん 【根岸線】
JR 東日本の鉄道線。横浜・大船間,22.1キロメートル。横浜市街,埋め立て工業地区,洋光台・港南台の住宅地を通る。

根岸鎮衛

ねぎしやすもり 【根岸鎮衛】
(1737-1815) 江戸中期の幕臣。江戸町奉行。明快な裁決で治績をあげた。著「耳嚢(ミミブクロ)」

根差し

ねざし [3] 【根差し】
(1)根ざすこと。根が地中にしっかり伸びること。また,その根。「岩に生ひたる松の―も/源氏(明石)」
(2)(根が張るように)物事がしっかりと定着すること。「因襲といふものの―の強さを感じた/青年(鴎外)」
(3)生まれ。家柄。素性。「頼もしき御生先と祝ひきこえさするを,浅き―故や,いかがと/源氏(松風)」
(4)物事の根源。原因。「此六欲に六種の―有り,眼耳鼻舌身意也/仮名草子・竹斎」
(5)心の底の思い。思わく。「疾くより謀叛の―にて/浄瑠璃・妹背山」

根差す

ねざ・す [2] 【根差す】 (動サ五[四])
(1)植物の根が地中にしっかり張る。「砂浜に―・した松の木」
(2)ものごとが定着する。「国民の間に民主主義が―・し始めた」
(3)ものごとの基盤・根本原因がそこにある。「風土に―・した文学」「両派の争いは宗教上の対立に―・している」

根巻

ねまき [0] 【根巻(き)】
(1)移植する木の根を菰(コモ)・藁(ワラ)などで包んで保護すること。
(2)「根包み」に同じ。

根巻き

ねまき [0] 【根巻(き)】
(1)移植する木の根を菰(コモ)・藁(ワラ)などで包んで保護すること。
(2)「根包み」に同じ。

根帳

ねちょう 【根帳】
元帳。台帳。「年久しき手代―をしめ/浮世草子・永代蔵 3」

根幹

こんかん [0] 【根幹】
(1)根とみき。
(2)物事の最も重要なところ。根本。根源。「思想の―をなす部分」

根底

こんてい【根底】
<at> the bottom <of> ;→英和
<form> the basis;→英和
the foundation.→英和
〜から fundamentally;→英和
radically.→英和

根底

こんてい [0] 【根底・根柢】
物事や考え方を成り立たせる土台になっているもの。基礎。根本。「通説を―から覆す」「―に横たわる虚無観」

根府川石

ねぶかわいし ネブカハ― [4] 【根府川石】
神奈川県小田原市根府川に産する板状節理が発達した安山岩の石材名。

根引き

ねびき [3] 【根引き・根曳き】 (名)スル
(1)草木を根こそぎ引き抜くこと。ねこぎ。
(2)遊女・芸妓などを身請けすること。「伊勢崎の豪商に―される話/田舎教師(花袋)」

根引草

ねびきぐさ [3] 【根引草】
アンペライ{(2)}の別名。

根強い

ねづよ・い [3] 【根強い】 (形)[文]ク ねづよ・し
(1)根がしっかり張っていて,簡単にはぐらつかない。基盤がしっかりしていて揺るがない。「―・い人気」「―・い不信感」
(2)執念深い。しつこい。「さう癪をいふから恨みだといふところを,やつぱり―・く恨まねえの/人情本・梅児誉美(初)」
(3)経済的に豊かで安定している。金持ちである。「いづれの太夫・天職も―・き男を頼みに/浮世草子・好色盛衰記 5」
[派生] ――さ(名)

根強い

ねづよい【根強い】
deep-rooted;firm.→英和

根心

ねごころ 【根心】
こころね。性根。本心。「入道が―,上へ対して其の意を得ず/浄瑠璃・雪女」

根性

こんじょう【根性】
nature;→英和
spirit;→英和
grit (土性骨).→英和
〜の悪い ill-natured (いじけた).‖商人根性 a mercenary spirit.

根性

こんじょう [1] 【根性】
(1)生まれつきの性質。根本的な考え方。「―をたたき直す」「乞食(コジキ)―」
(2)苦しさに耐えて成し遂げようとする強い精神力。「―がある」「―が足りない」
(3)〔仏〕 仏教信者としての宗教的素質。根機。

根性骨

こんじょうぼね [0] 【根性骨】
根性を強めていう語。

根扱ぎ

ねこぎ [3] 【根扱ぎ】
草木を根をつけたまま引き抜くこと。根こじ。根こそぎ。「大木を―にする」

根抜け

ねぬけ [3][0] 【根抜け】
(1)根が抜けたこと。
(2)徹底していること。真底(シンソコ)。「自体酔はねば―の恋に気がならぬ/評判記・難波の顔」
(3)古陶器で,同系統の窯の中で,最も古く焼かれたもの。古唐津の一種や,古瀬戸の茶入れにいう。ねぬき。

根抵当

ねていとう [2] 【根抵当】
担保物が負担すべき最高限度額をあらかじめ設定しておき,将来発生する一定範囲の債権をその限度額内で担保する抵当権。銀行とその取引先のような継続的貸借関係で採用される。

根担保

ねたんぽ [2] 【根担保】
一定の継続的取引関係から生ずる複数の債権を,一定の限度まで担保すること。根抵当・根質・根保証などの総称。

根拠

こんきょ [1] 【根拠】 (名)スル
(1)判断・推論などを成り立たせるよりどころ。行動などの正当性を支える事実。「立論の―を明示する」「上に説く所の理に―し/民約論(徳)」
(2)活動の足掛かりとする,重要な所。本拠。根城(ネジロ)。

根拠

こんきょ【根拠】
a ground;→英和
an authority (典拠).→英和
〜のある(ない) well-grounded (groundless).‖根拠地 a base.

根拠地

こんきょち [3] 【根拠地】
活動の本拠となる地点。

根拵え

ねごしらえ [2] 【根拵え】 (名)スル
移植する樹木の根をととのえること。

根挿し

ねざし [3] 【根挿し】
挿し木の一。根を切って挿し,芽を出させて新しい個体をつくる方法。根から発芽する性質のクワ・サンセベリア・ドラセナなどに利用される。

根掘じ

ねこじ 【根掘じ】
根をつけたまま掘り取ること。根こぎ。根越し。「五百津(イオツ)真賢木を―にこじて/古事記(上)」

根掘ず

ねこ・ず 【根掘ず】 (動ザ上二)
根の付いたまま掘り取る。「―・じて植ゑしわが宿の若木の梅は/拾遺(雑春)」

根掘り

ねほり [3][0] 【根掘り】
(1)根を掘ること。また,その道具。「葛の―の小法師な/浄瑠璃・吉野忠信」
(2)「根掘り葉掘り」に同じ。副詞的にも用いる。「―知つての上なれば/浄瑠璃・重井筒(中)」

根掘り葉掘り

ねほりはほり [1][1][4] 【根掘り葉掘り】 (副)
〔「葉掘り」は「根掘り」に語調を合わせて添加したもの〕
しつこくこまごまと穿鑿(センサク)するさま。「―尋ねる」

根掘り葉掘りきく

ねほりはほり【根掘り葉掘りきく】
be inquisitive <about> .

根掛

ねがけ [3] 【根掛】
日本髪の,髷(マゲ)に掛ける飾り。縮緬(チリメン)・金・銀・宝石などで作る。

根接ぎ

ねつぎ [3] 【根継ぎ・根接ぎ】
(1)接ぎ木の一。台木の根に接ぐ方法。カエデ・バラ・フジなどで用いる。また,弱った樹勢を回復させるために,活力のある根を接ぐこと。《根接》
(2)柱の根もとの腐った部分を新しい材と取り替えること。《根継》
(3)跡を継ぐこと。また,跡取り。「成人して若宮に忠臣の―となれ/浄瑠璃・国性爺合戦」

根揃い

ねぞろい [2] 【根揃い】
(1)根がそろっていること。
(2)髪を結うとき,髷(マゲ)の根のところで髪の筋を揃えてくくること。また,髪を結うこと。根揃え。「―から何から極(キマ)つたものだ/滑稽本・浮世風呂 3」

根搦み

ねがらみ [2] 【根搦み】
柱や束(ツカ)などの下方をつないで固定する横木。足がらみ。

根摺り

ねずり [0] 【根摺り】
ムラサキなどの根を摺りつけて染めること。「紫の―の衣色にいづなゆめ/古今(恋三)」

根数

こんすう [3] 【根数】
正の整数の平方根・立方根などで有理数とならないもの。これは有限の小数では表されないので,不尽根数ともいう。

根方

ねかた [3][0] 【根方】
〔「ねがた」とも〕
(1)木の根もと。根のあたり。「松の―に腰をおろす」
(2)物の下の方。また,山麓。「厚木街道から―を廻つて/歌舞伎・天衣紛」

根曲がり竹

ねまがりだけ [4] 【根曲がり竹】
イネ科のタケササ類。深山の斜面に群生する。稈(カン)は高さ1〜2メートルで,基部は弓形に曲がる。ネマガリ。チシマザサ。

根曳き

ねびき [3] 【根引き・根曳き】 (名)スル
(1)草木を根こそぎ引き抜くこと。ねこぎ。
(2)遊女・芸妓などを身請けすること。「伊勢崎の豪商に―される話/田舎教師(花袋)」

根曳きの松

ねびきのまつ 【根曳きの松】
(1)根のついたまま引き抜いた松。門松に用いた。
(2)曲名(別項参照)。

根曳の松

ねびきのまつ 【根曳の松】
地歌・箏曲の一。文化・文政(1804-1830)頃に松本一翁が作詞,三津橋勾当(コウトウ)が三味線で作曲。正月の風景を唄ったもの。手事(テゴト)物の代表曲。

根本

こんぽん【根本】
the foundation;→英和
the origin;→英和
the essence (本質).→英和
〜的(に) fundamental(ly);→英和
thorough(ly).→英和
‖根本問題(原理) a fundamental problem (principle).

根本

ねほん 【根本】
(1)江戸時代,歌舞伎正本の京坂における称。
(2)「絵入り根本」に同じ。

根本

ねもと [3] 【根元・根本】
(1)植物の根のあたり。「松が―から折れる」
(2)柱や立っている物の,付け根の部分。「電信柱の―が腐る」
(3)物事のもと。基本。[ヘボン(二版)]

根本

ねもと 【根本】
姓氏の一。

根本

こんぽん [0][3] 【根本】
〔古くは「こんぼん」〕
■一■ (名)
(1)物事を成り立たせる基盤となっている事柄。「常識を―からくつがえす」
(2)物事の始まった最初。おこり。また,本家。元祖。「世の乱れそめける―は/平家 1」
■二■ (副)
もともと。もとから。本来。「恩愛のしたしきいもせの中も思へば―土なりけり/仮名草子・伊曾保物語」

根本中堂

こんぽんちゅうどう 【根本中堂】
比叡山東塔にあり,延暦寺の中心となる建物。788年最澄の開創。現在の堂宇は寛永年間(1624-1644)の再建。一乗止観院。

根本主義者

こんぽんしゅぎしゃ [6] 【根本主義者】
〔fundamentalist〕
聖書の無謬性を主張し,天地創造やキリストの処女降誕・復活・再臨などの教理を根本原理として文字どおり信じるプロテスタント-キリスト教徒。1920年代以降,アメリカを中心に広がる。原理主義者。ファンダメンタリスト。

根本仏教

こんぽんぶっきょう [5] 【根本仏教】
(1)原始仏教。
(2)釈迦自身の教え,あるいはその直弟子たちの時代までの仏教。

根本仕出し

こんぽんしだし 【根本仕出し】
新発明・新趣向の創案者。「―の家と看板冷(ヒイ)やり氷室山(ヒムロヤマ)/浄瑠璃・会稽山」

根本史料

こんぽんしりょう [5] 【根本史料】
歴史の研究で一番確実なよりどころとなる材料。文書や遺物など。

根本悪

こんぽんあく [3] 【根本悪】
〔(ドイツ) Radikalböse〕
カントの用語。道徳法則に違反する格率を採用しようとする,人間本性に生得的な悪への性向。自由意志の主体としての人間性に必然的に伴うもので,これを道徳法則によって善へと克服することに宗教が構想される。

根本的

こんぽんてき [0] 【根本的】 (形動)
事柄の根本にかかわるさま。「―な問題」「―に変革する」

根本精神

こんぽんせいしん [5] 【根本精神】
根本となる精神。おおもとになる考え。「憲法の―」

根本規範

こんぽんきはん [5] 【根本規範】
法規範の究極的な根拠として想定される規範。ケルゼンの純粋法学で提唱された概念。

根本通明

ねもとつうめい 【根本通明】
(1822-1906) 幕末・明治時代の漢学者。出羽国の人。号は羽嶽・健斎。訓詁の学を修めて一家を成した。著「周易復古筮法」「論語講義」など。

根来

ねごろ 【根来】
(1)和歌山県北部,岩出町の地名。根来寺がある。
(2)「根来塗(ネゴロヌリ)」の略。
(3)「根来寺(ネゴロジ)」の略。

根来塗

ねごろぬり [0] 【根来塗】
中世に,根来寺で日用のために作られた漆器。黒漆塗りの上に朱漆を塗ったものが多いが,黒根来と呼ばれる黒漆のままのものもある。重厚で雅味があり,特に朱塗りのものは年月を経ると黒漆の斑紋があらわれる。

根来寺

ねごろじ 【根来寺】
和歌山県根来にある新義真言宗の総本山。山号,根来山。正式名は大伝法院。1132年覚鑁(カクバン)が高野山に開いた大伝法院に始まる。のち高野衆徒と対立し,1288年根来に移り,新義真言宗として独立。南北朝期より多数の僧兵を養い隆盛を極めたが,1585年豊臣秀吉に攻められて焼亡。その後徳川氏の保護を受けて法住が再興。ねごろでら。

根来法師

ねごろほうし [4] 【根来法師】
根来寺の僧兵。応仁の乱以後多くは武装し,特に戦国時代には鉄砲製造と射撃の技術に習熟して強大となった。1585年,豊臣秀吉の討伐にあって壊滅。根来衆。

根来版

ねごろばん [0] 【根来版】
南北朝時代から根来寺で刊行された書籍の総称。装丁・版式とも高野版に似る。

根来組

ねごろぐみ 【根来組】
鉄砲百人組の一。根来寺の衆徒が,豊臣秀吉に討伐されたあと,徳川家康に召されて組織したもの。

根来衆

ねごろしゅう [3] 【根来衆】
⇒根来法師(ネゴロホウシ)

根枘

ねほぞ [0] 【根枘】
束(ツカ)などの下方につける枘。

根枻

ねだな [0] 【根枻】
⇒加敷(カジキ)

根柢

こんてい [0] 【根底・根柢】
物事や考え方を成り立たせる土台になっているもの。基礎。根本。「通説を―から覆す」「―に横たわる虚無観」

根株

ねかぶ [1] 【根株】
木の切り株。

根機

こんき [1] 【根機】
〔仏〕 仏の教えを聞いて悟りを開く資質。機根。

根比べ

こんくらべ [3] 【根比べ・根競べ】 (名)スル
どちらが根気が続くか比べ合うこと。忍耐強さを争うこと。根気比べ。

根毛

こんもう [0] 【根毛】
根の先端近くに生じる糸状の突起物。表皮細胞が細長く伸びたもので,表面積を増し,土中からの水分や養分の吸収を容易にする。

根気

こんき【根気】
perseverance;patience;→英和
endurance;→英和
energy (精力).→英和
〜よい(よく) persevering(ly);patient(ly).→英和
〜が尽きる be at the end of one's patience.‖根気くらべ an endurance contest.根気仕事 a drudgery.

根気

こんき [0] 【根気】
一つのことを長く続けて行う気力。こん。「―よく続ける」「―のいる仕事」「―がない」「三十分許(バカリ)―に働いた/三四郎(漱石)」

根気負け

こんきまけ [0] 【根気負け】 (名)スル
「根負け」に同じ。

根治

こんじ [1][0] 【根治】 (名)スル
病気・悪弊などが根本から完全に治ること。また,治すこと。こんち。「病気を―する」

根治

こんち [1] 【根治】 (名)スル
「こんじ(根治)」に同じ。

根治する

こんじ【根治する】
cure <a disease> completely.

根津

ねづ 【根津】
姓氏の一。

根津

ねづ 【根津】
東京都文京区東端の地名。根津権現社の門前町。江戸時代には門前に岡場所があり,にぎわった。

根津嘉一郎

ねづかいちろう 【根津嘉一郎】
(1860-1940) 実業家・政治家。甲斐の人。帝国石油・東武鉄道・国民新聞などの社長を歴任。武蔵高校(現武蔵大学)を創立するなど学術・文化事業にも力を注いだ。没後,収集品を基に根津美術館が設立された。

根深

ねぶか [0] 【根深】
(1)ネギの異名。[季]冬。《易水に―流るる寒さかな/蕪村》
(2)〔ネギには節がないことから〕
下手な浄瑠璃。

根深い

ねぶかい【根深い】
deep-rooted.

根深い

ねぶか・い [3] 【根深い】 (形)[文]ク ねぶか・し
(1)根が土中深くはいりこんでいる。「雑草が―・くはびこる」
(2)物事の原因が深いところにあって,容易に解消されない。「―・い抗争」
(3)執念深い。しつこい。「―・く問ふに包みおほせず/化銀杏(鏡花)」
(4)心の底から思っている。「―・くも思ほゆるかも我が思ひ妻は/万葉 2761」
[派生] ――さ(名)

根深汁

ねぶかじる [4] 【根深汁】
ネギを実とした,味噌汁またはすまし汁。[季]冬。

根深葱

ねぶかねぎ [4] 【根深葱】
ほとんど株分かれせず,白色の葉鞘(ヨウシヨウ)部を食用とするネギ。白ネギ。

根源

こんげん [3][0] 【根源・根元・根原】
物事の生じたそもそものはじまり。おおもと。根本(コンポン)。「悪の―を根絶やしにする」「―にさかのぼる」

根源[元]

こんげん【根源[元]】
the origin;→英和
the root;→英和
the source (起源);→英和
the cause (原因).→英和
〜を窮める trace <a thing> to its source[origin].

根無し

ねなし [3][0] 【根無し】
(1)根のついていないこと。また,そのもの。
(2)根拠のないこと。

根無し花

ねなしばな [3] 【根無し花】
連句で,草木の花でないのに,「花」の字を用いる言葉。花嫁・花鰹など。

根無し草

ねなしぐさ [3] 【根無し草】
(1)池などの水に浮いていて,根が地中に張っていない草。浮き草。
(2)「浮き草{(2)}」に同じ。[季]夏。
(3)しっかりしたよりどころをもたない物や事のたとえ。「―の生活」

根無し言

ねなしごと [0] 【根無し言】
根拠のない話。つくりごと。うそ。

根無葛

ねなしかずら [4] 【根無葛】
ヒルガオ科の一年生寄生植物。全体に黄色。根はなく,茎はつる状で吸盤を出して他植物の栄養を吸収する。葉は鱗片状で互生。八〜一〇月,黄白色の小花を穂状につける。蒴果(サクカ)は卵形。種子を菟糸子(トシシ)といい強壮薬とする。

根焼

ねやき [0] 【根焼(き)】
杭などの地中に埋める部分の表層を,腐食を防ぐために焼いて炭化させること。

根焼き

ねやき [0] 【根焼(き)】
杭などの地中に埋める部分の表層を,腐食を防ぐために焼いて炭化させること。

根生

こんせい [0] 【根生】 (名)スル
植物の葉が根ぎわから出ること。根出。

根生い

ねおい [0] 【根生い】
(1)草木が根から生えていること。また,その草木。根付き。
(2)その土地に生まれて育つこと。生え抜き。「―のよい衆と申し/浮世草子・親仁形気」
(3)生まれつき。「―の田舎漢(イナカモノ)/社会百面相(魯庵)」

根生姜

ねしょうが [2] 【根生姜】
ショウガの,料理で薬味などとする根の部分。ひねしょうが。

根瘤

こんりゅう [1] ―リフ 【根粒】 ・ ―リウ 【根瘤】
マメ科植物の根にみられるこぶ状の組織塊。根に根粒菌が侵入することによってできる。

根瘤

ねこぶ [1] 【根瘤】
松などの,瘤のようにふくれた根。

根瘤病

ねこぶびょう [0] 【根瘤病】
ハクサイなどのアブラナ科の野菜の根が瘤状に肥大する病気。

根白

ねじろ [0] 【根白】
草木の根の白いこと。

根白草

ねじろぐさ 【根白草】
セリの異名。[蔵玉集]

根白高萱

ねじろたかがや 【根白高萱】
川の水などに洗われて,根の部分が丈高く白く現れた萱。「川上の―あやにあやに/万葉 3497」

根矢

ねや [1] 【根矢】
やじり。また,的矢(マトヤ)に対して,征矢(ソヤ)・鏑矢(カブラヤ)・雁股(カリマタ)など実戦用の矢。

根石

ねいし [1] 【根石】
(1)石積みで,地面に接して基礎になる石。
(2)建物などの土台石。

根神

ねがみ [0] 【根神】
沖縄で,村落の草分けの家から出た神女。村落の御岳の祭祀(サイシ)をつかさどる。にいがん。

根神

にいがん [1] 【根神】
⇒ねがみ(根神)

根積み

ねづみ [0][3] 【根積み】
煉瓦(レンガ)積み,または石積みで,基礎となる部分。上部の重さを分散するために下方をしだいに広げた形にする。

根競べ

こんくらべ [3] 【根比べ・根競べ】 (名)スル
どちらが根気が続くか比べ合うこと。忍耐強さを争うこと。根気比べ。

根竹

ねだけ [1] 【根竹】
竹の根もとの節の多い部分。

根笹

ねざさ [0] 【根笹・千里竹】
(1)土手や丘などに群生するササ。根を四方に張り,高さは2メートル内外。枝は節に数個つき,披針形の葉を互生する。時に緑色の小穂をつける。アズマネザサ・ケネザサなど数種ある。
(2)笹紋の一。{(1)}を図案化したもの。

根管

こんかん [0] 【根管】
歯髄腔の根元に相当する部分。

根管充填

こんかんじゅうてん [5] 【根管充填】
歯の治療法の一。歯髄腔の根元で,歯根に相当する部分に充填材をつめること。

根粒

こんりゅう [1] ―リフ 【根粒】 ・ ―リウ 【根瘤】
マメ科植物の根にみられるこぶ状の組織塊。根に根粒菌が侵入することによってできる。

根粒菌

こんりゅうきん [3][0] 【根粒菌】
マメ科植物と共生して,根粒をつくる細菌。根粒中で空気中の窒素を固定し,自然界における窒素の循環に重要な役割を果たす。根粒バクテリア。

根精神

こんせいじん [3] 【金精神・根精神・金勢神】
男根をまつった神。神体は男根に似た自然石,または石・金属・木で男根をかたどったもの。縁結び・出産などに効験があるとされる。金精大明神。こんせい様。かなまら様。

根系

こんけい [0] 【根系】
植物の地下部全体をさす語。

根紫

ねむらさき 【根紫】
〔根を染料に用いるところから〕
ムラサキの異名。[日葡]

根組み

ねぐみ 【根組み】
魂胆(コンタン)。たくらみ。計略。「小四郎をうま��と此方へ生捕らせしが術(テダテ)の―/浄瑠璃・近江源氏」

根絶

こんぜつ [0] 【根絶】 (名)スル
根本までなくしてしまい,再び起こらないようにすること。根だやし。「汚職を―する」

根絶する

こんぜつ【根絶する】
eradicate;→英和
root out.

根絶やし

ねだやし [0][2] 【根絶やし】
(1)草木を根もとから抜き取って,再び生えてこないようにすること。「雑草を―にする」
(2)何も残らないようにすっかり取り除くこと。根絶(コンゼツ)。「敵を―にする」

根継ぎ

ねつぎ [3] 【根継ぎ・根接ぎ】
(1)接ぎ木の一。台木の根に接ぐ方法。カエデ・バラ・フジなどで用いる。また,弱った樹勢を回復させるために,活力のある根を接ぐこと。《根接》
(2)柱の根もとの腐った部分を新しい材と取り替えること。《根継》
(3)跡を継ぐこと。また,跡取り。「成人して若宮に忠臣の―となれ/浄瑠璃・国性爺合戦」

根緒

ねお [2] 【根緒】
(1)三味線の弦の下端に結びつけ,中子先(ナカゴサキ)(=胴から突出した棹(サオ)の下端)にかけて弦を張る組紐(クミヒモ)。
(2)靫(ウツボ)・タバコ入れなどの緒。

根締め

ねじめ [3] 【根締め】
(1)移植した草木の根もとの周りを固めること。また,根もとの固めにするもの。
(2)植木の根もとにあしらう草など。また,生け花で,下段にあしらって形を整える花材。
(3)物事の根本をしっかり締め固めること。「―丈夫にして城々を押へて/武家名目抄(軍陣)」

根肘木

ねひじき [2] 【根肘木】
虹梁(コウリヨウ)・持ち送りなどを受けるために柱に差し込んだ肘木。

根腐れ

ねぐされ [2] 【根腐れ】
「根腐れ病」のこと。「―を起こす」

根腐れ病

ねぐされびょう [0] 【根腐れ病】
作物の病害の一。土壌の水分過多や腐敗菌の繁殖によって,根が腐敗して,発育がそこなわれる病気。ねぐされ。

根芋

ねいも [0] 【根芋】
サトイモの葉柄の基部にできる芋。芽ばえたところを食用にする。

根芹

ねぜり [1] 【根芹】
〔根を食用にすることから〕
セリ。

根茎

こんけい [0] 【根茎】
茎の一形で,根のように見えるものの総称。多くは地中,まれに地表を横にはい,根・茎・葉を出す。タケ・ハス・フキなどに見られる。

根菜類

こんさいるい [3] 【根菜類】
根や地下茎を食用とする野菜。ダイコン・ニンジン・カブ・サトイモ・レンコンなど。

根葉

ねは [1] 【根葉】
根と葉。また,心中にわだかまって残るもの。根。「それを―にも思はずに/人情本・辰巳園 4」

根葉

こんよう [0] 【根葉】
⇒根出葉(コンシユツヨウ)

根蒜

ねびる [0] 【根蒜・沢蒜】
ノビルの別名。[ヘボン(三版)]

根蓴菜

ねぬなわ 【根蓴菜】
蓴菜(ジユンサイ)の古名。「根芹―牛蒡(ゴンボウ)河骨/梁塵秘抄」

根蓴菜の

ねぬなわの 【根蓴菜の】 (枕詞)
(1)「ぬなわ」の根を繰るということから,同音の「来る」「苦し」にかかる。「―来る人もなし/拾遺(雑恋)」「―苦しかるらむ人よりも/拾遺(恋四)」
(2)「ね」の音を反復して「ねたく」にかかる。「―ねたくと思ふ事しなければ/後拾遺(雑二)」

根蔕

こんたい [0] 【根蔕】
(1)根とへた。
(2)物事の土台。よりどころ。「徳川氏の―を抜きたる第一因/文学史骨(透谷)」

根詰まり

ねづまり [2] 【根詰まり】
植木鉢の中で植物の根が繁茂しすぎ,成長に悪影響が出ること。

根調

こんちょう [0] 【根調】
思想や作品などの奥底にある傾向。基調。「貴族的超人的な元始仏教の―/一隅より(晶子)」

根譲渡担保

ねじょうとたんぽ [5] 【根譲渡担保】
一定の継続的取引関係から生ずる複数の債権を,一定の限度まで担保する譲渡担保。根担保の一種。

根負け

こんまけ [0][4] 【根負け】 (名)スル
相手より根気が続かず,張り合うのをやめること。根気負け。「―して承諾する」

根質

ねしち [0] 【根質】
継続的な取引関係から,将来発生する債権を担保するために設定される質権。ねじち。

根越し

ねごし [0] 【根越し】
「根掘(ネコ)じ」に同じ。「―にする」

根足る

ねだ・る 【根足る】 (動ラ四)
根がしっかりと張る。根が広く深くはびこる。「竹の根の―・る宮/古事記(下)」

根足虫類

こんそくちゅうるい [5] 【根足虫類】
原生動物肉質綱の一群の総称。仮足を出して運動し,餌(エサ)をとる単細胞動物。淡水産も海水産もあり,赤痢アメーバなど寄生する種類もある。有孔虫類・アメーバ類なども属する。偽足類。

根込め

ねごめ 【根込め】
根のついたままであること。根ごと。根ぐるみ。「―に吹き折られたる/枕草子 200」

根金際

ねこんざい 【根金際】
〔「根こそぎ」と「金輪際」が合してできた語〕
根こそぎ。すっかり。多く副詞的に用いる。「元手の強い尊氏様も―ぶち負けて/浄瑠璃・神霊矢口渡」

根釣

ねづり [3] 【根釣(り)】
海中の岩礁などの根につく魚を釣ること。[季]秋。《真青なる浪ゆり返す―かな/楠目橙黄子》

根釣り

ねづり [3] 【根釣(り)】
海中の岩礁などの根につく魚を釣ること。[季]秋。《真青なる浪ゆり返す―かな/楠目橙黄子》

根釧台地

こんせんだいち 【根釧台地】
北海道東部,釧路(クシロ)川以東に広がる台地。酪農が盛ん。根釧原野。

根限り

こんかぎり [3] 【根限り】 (副)
ある事に全力を傾けてするさま。根気の続くかぎり。「―頑張る」「―の努力」

根際

ねき 【根際】
そば。かたわら。「あんた方の―へは寄れまへん/ぼんち(泡鳴)」
〔主に関西地方で用いられる〕

根際

ねぎわ [0] 【根際】
草木の根の近く。根元。

根雪

ねゆき [0] 【根雪】
降り積もった雪がとけずに残り,以後の積雪の下積みとなるもの。[季]冬。

根音

こんおん [0][1] 【根音】
和音の基礎をなす音。例えば,三和音ドミソのド,七の和音ソシレファのソなど。

根魚

ねざかな [2] 【根魚】
⇒ねうお(根魚)

根魚

ねうお [1] 【根魚】
岩礁の間または海藻の茂みにすみ,他所へ移動しない魚。アイナメ・カサゴ・メバルなど。根付き魚。ねざかな。

かく【格】
rank;→英和
status;→英和
standing (地位);→英和
capacity (資格);→英和
《文》the case.→英和
〜が上(下)がる rise (fall) in rank.〜が違う belong to a different class.

こ [1][0] 【格】
(1)障子や格子の桟。子(コ)。
(2)格天井(ゴウテンジヨウ)の竿材。また,それぞれの格子。
(3)梯子(ハシゴ)の横木。「階(ハシ)の―をななめにおりくだりて/著聞 14」

きゃく 【格】
奈良・平安時代,律令の不備を補うために臨時に出された詔勅や官符。また,それらを編纂した書。「弘仁格」「貞観(ジヨウガン)格」など。

かく [0][2] 【格】
(1)そのものの値打ちによってできた段階・位・身分・等級など。「―が違う」「―が上がる」
(2)きまり。法則。規則。方式。「凡(オヨソ)世間出世の―をこえて―にあたるにあたらずと云事なし/沙石 10」
(3)やりかた。手段。流儀。「江戸の―にて盃をさしたるおやまを/滑稽本・膝栗毛 5」
(4)〔case〕
文法で,名詞・代名詞などが,文中で他の語に対してもつ関係。日本語では,「が・の・に・を」などの格助詞が格の関係を示す。また印欧語では,語形変化や前置詞によってそのような関係を示す。例えばラテン語には,主格・呼格・属格・与格・対格・奪格の六つの格がある。
(5)〔論〕
〔figure〕
三段論法で,大小両前提に含まれる中概念の位置によって分類される四種の形式。
(6)律令制下で,律令の規定を改めるために出された臨時の法令。きゃく。

格上

かくうえ [0] 【格上】
地位や格式が上であること。
⇔格下
「―の相手」

格上げ

かくあげ【格上げ】
promotion.〜する promote.→英和

格上げ

かくあげ [0] 【格上げ】 (名)スル
それまでより高い地位・等級に進めること。
⇔格下げ
「出張所を支社に―する」

格下

かくした [0] 【格下】
地位や格式が下であること。
⇔格上

格下げ

かくさげ【格下げ】
demotion.〜する demote.→英和

格下げ

かくさげ [0] 【格下げ】 (名)スル
それまでより低い地位・等級に落とすこと。
⇔格上げ
「係長に―される」

格付け

かくづけ [0] 【格付け】 (名)スル
(1)内容・価値・能力などによって人や物の段階・等級を決めること。「 A ランクに―される」
(2)債券などの元利支払いの確実性の度合について序列をつけること。

格付け

かくづけ【格付け】
grading;rating.→英和
〜する grade;→英和
rate.→英和

格付け機関

かくづけきかん [6][5] 【格付け機関】
銀行などの信用度を示すために,格付けを業務として行なっている機関。

格例

かくれい [0] 【格例】
(1)しきたり。慣例。
(2)規則。格式。

格別

かくべち 【格別・各別】 (名・形動ナリ)
「かくべつ(格別)」に同じ。「是は,凡,―の事なれば/風姿花伝」

格別

かくべつ [0] 【格別】
〔古くは「かくべち」とも〕
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)普通とは違うこと。特にすぐれていること。また,そのさま。「―の事もなく会談は終わった」「―に目をかける」「風呂上がりのビールの味は―だ」
(2)(「各別」と書く)一つ一つに違いがあること。それぞれが別であること。「父子・叔父甥・親類・郎従にいたるまでみなもつて―す/保元(上)」
■二■ (副)
(1)とりわけ。特別。「今日は―暑い」「―うまいとも思えない」
(2)例外とするさま。別として。ともかくとして。仮定の条件などに続けていうことが多い。「雨の日は―,毎日自転車で通学している」

格別の

かくべつ【格別の(に)】
particular(ly);→英和
special(ly);→英和
especial(ly).→英和

格助詞

かくじょし [3] 【格助詞】
助詞の一類。体言または体言に準ずる語に付き,その語が他の語に対してどのような関係に立つかを示すもの。「花が咲く」「学校へ行く」の「が」「へ」など。口語では「が」「の」「を」「に」「へ」「と」「より」「から」「で」など,文語では,これらのほかに「にて」「して」などがあり,さらに,古くは「つ」「ゆ」「ゆり」「よ」などもあった。

格変化

かくへんか [3] 【格変化】
名詞・代名詞・形容詞などが文中で他の語との関係によってその語形を変えること。

格外

かくがい [2][0] 【格外】 (名・形動)[文]ナリ
(1)一定の標準にあわないこと。なみはずれていること。また,そのさま。「自分に―な果報の向いて来たことは/小公子(賤子)」
(2)一定基準より質が悪いこと。規格品外。また,その品物。

格外の

かくがい【格外の】
extraordinary;→英和
unusual.→英和

格天井

ごうてんじょう ガウテンジヤウ [3] 【格天井】
角材(格縁(ゴウブチ))を格子に組んで裏に板を張った天井。組み入れ天井とは異なり,梁(ハリ)からつるして支える。
格天井[図]

格好

かっこう【格好】
(a) shape;→英和
(a) form.→英和
〜の好い well-formed[-shaped].〜の悪い ill-formed[shaped](形の);clumsy (姿の);→英和
awkward.→英和
〜な suitable;→英和
reasonable <price> (ころあいの).→英和
〜を付ける put on airs (気取る).

格好

かっこう [0] ―カウ 【恰好】 ・ カクカウ 【格好】
■一■ (名)
(1)外から見た形。外見。姿。「変な―の帽子」「歩く―がおもしろい」「―を気にする」
(2)体裁(テイサイ)。世間体。みば。「―が悪い」「―のいいことを言う」
(3)(用言の連体形に付いて)状態。ありさま。「会議は中断された―になっている」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
ちょうどよいこと。適当であること。また,そのさま。手頃。「―な値段」「オフィスに―な部屋」
■三■ (接尾)
年齢が大体そのくらいであること,ちょうどその年齢くらいであることを示す。「四〇―の男」
〔「恰」はまさに・ちょうど,「好」はよい意。ちょうどよいというところから,形・体裁の意に転じたもの。「格好」は当て字〕

格子

こうし カウ― [0] 【格子】
〔「かくし」の転〕
(1)細い角材や竹などをたてよこにすき間をあけて組んだもの。建具・天井・手すりなどに用いる。また,転じて碁盤の目状になっているもの。
(2)「格子縞(ジマ)」の略。
(3)〔物〕
 (ア)「結晶(ケツシヨウ)格子」のこと。
 (イ)「回折(カイセツ)格子」のこと。
(4)〔電〕 グリッドに同じ。
(5)寝殿造りの建具の一。「蔀(シトミ)」に同じ。「―どもも人はなくしてあきぬ/竹取」
(6)〔表通りに面した格子をはめた部屋で,客を待ったところから〕
遊女。また,その位。吉原では太夫(タユウ)の次の位。格子女郎。また,格子女郎のいる所。「いはれざる太夫・―の望みなり/浮世草子・置土産 4」

格子

こうし【格子】
a lattice (戸の);→英和
a grating (鉄の).→英和
‖格子縞 cross stripes;checks;plaid.格子造り latticework.格子戸(窓) a lattice door (window).

格子分光器

こうしぶんこうき カウ―ブンクワウ― [6] 【格子分光器】
回折格子を使って光のスペクトルを得る装置。

格子女郎

こうしじょろう カウ―ヂヨラウ 【格子女郎】
「格子(コウシ){(6)}」に同じ。「―衆の手前もあり/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」

格子子

こうしこ カウ― [3] 【格子子】
格子を組み立てている,たてよこの細い部材。

格子定数

こうしていすう カウ― [4] 【格子定数】
(1)結晶の単位格子を形づくる辺の長さと,それらが互いになす角。
(2)回折格子において,一つの溝の中央から隣の溝の中央までの長さ。

格子戸

こうしど カウ― [3] 【格子戸】
格子を組み込んである戸。

格子振動

こうししんどう カウ― [4] 【格子振動】
結晶格子を構成する原子が,それぞれの平衡位置の周りに行う振動。固体の熱運動の一種。格子振動を基準振動に分解し,量子化を行うことによって,格子振動は量子力学的にはフォノンの集まりとして扱われる。

格子欠陥

こうしけっかん カウ― [4] 【格子欠陥】
結晶格子における原子の欠除や不純物原子の混入などによる格子配列の乱れ。この乱れは結晶の物理・化学的性質に大きな影響を与える。

格子点

こうしてん カウ― [3] 【格子点】
空間格子をつくるそれぞれの点。

格子窓

こうしまど カウ― [4] 【格子窓】
格子をはめこんだ窓。

格子縞

こうしじま カウ― [0] 【格子縞】
縦縞と横縞を組み合わせた模様。チェック。格子。
格子縞[図]

格子造り

こうしづくり カウ― [4] 【格子造り】
表に格子を設けた住居の造り。また,その家。

格子鍬

こうしぐわ カウ―グハ [3][0] 【格子鍬】
刃に一つから三つの長楕円形の穴のあるくわ。窓鍬(マドグワ)。

格安

かくやす [0] 【格安】 (名・形動)
価格が標準に比べて非常に安いこと。物の値打ちの割に値段の安いこと。また,そのさま。「この品は―になっている」
[派生] ――さ(名)

格安な

かくやす【格安な】
cheap;→英和
moderate.→英和
‖格安品 a bargain;a good buy.

格差

かくさ【格差】
a difference <in quality,price> ;→英和
<wage> differentials;a gap.→英和

格差

かくさ [1] 【格差】
同類のものの間における,価格・資格・等級・水準などの差。「―が拡大する」「―が生じる」「賃金―」

格式

かくしき【格式】
status;→英和
formality (法式).→英和
〜ばる stick to formalities.

格式

かくしき [0] 【格式】
(1)社会的に格付けされた身分・階層などに応じた生活上のしきたりや礼儀作法。また,身分・家柄。「―を重んじる」
(2)身分や家柄によって決められていた儀式などについての決まり。「―をしらず,礼儀を存ぜざるはおほし/沙石(一〇・古活字本)」
(3)和歌などの作法上のきまり。
(4)
⇒きゃくしき(格式)

格式

きゃくしき [0] 【格式】
(1)格と式。基本法典たる律令の補助法。格は律令の追加修正法,式は施行細則をいう。
(2)「かくしき(格式){(1)(2)}」に同じ。

格式張る

かくしきば・る [5] 【格式張る】 (動ラ五[四])
礼儀・作法などを重んじて,堅苦しく振る舞う。「―・った挨拶」

格律

かくりつ [0] 【格率・格律】
〔(ドイツ) Maxime〕
行為や論理において,証明の必要がない基本的な命題。公理。準則。格言。カントの用法では各人の採用する主観的な行為の規則を意味し,普遍妥当的な道徳律と区別される。

格技

かくぎ [1] 【格技】
一対一で組み合ったり,手足で打ち合ったりして,勝負を決する競技。柔道・レスリングなど。格闘技。体技。

格文法

かくぶんぽう [3] 【格文法】
〔case grammar〕
フィルモア(Charles J. Fillmore)が唱えた生成文法理論の一。文を一個の動詞と複数の格範疇から成るものとみる。例えば「私は箸(ハシ)でごはんを食べる」という文では,事実の主体となる「ごはんを」(Objective case),行為者「私は」(Agentive case),手段「箸で」(Instrumental case)が認められると考える。

格板

ごういた ガウ― [0] 【格板】
格天井(ゴウテンジヨウ)の格間(ゴウマ)にはめこむ板。

格段

かくだん [0] 【格段】 (名・形動)[文]ナリ
程度や段階の差がはなはだしい・こと(さま)。かくべつ。とりわけ。「―の進歩をとげる」「或―な相手が/三四郎(漱石)」

格段の

かくだん【格段の】
marked (著しい);→英和
special (特別の).→英和
〜の差 (a) marked difference <between> .

格殺

かくさつ 【格殺・挌殺】 (名)スル
なぐり殺すこと。手で打ち殺すこと。「―して以て後悪を徴すべし/三代格 20」

格物

かくぶつ [0] 【格物】
〔大学「致�知在�格�物。物�格而后知至」より〕
宋代以降の儒学で主体の陶冶方法として特に注目された概念。朱子学では「物にいたる」と読み,個々の事物の理を究明してその極に至ろうとすること。窮理。陽明学では「物をただす」と読み,対象に向かう心の働きを正しく発揮すること。

格物学

かくぶつがく [4] 【格物学】
物理学の旧称。

格物致知

かくぶつちち [5] 【格物致知】
朱子学では格物において自己の知識をその極にまで推し究めること。また,陽明学では格物において自己の良知を錬磨発揚すること。

格狭間

こうざま カウ― [0] 【格狭間・香狭間】
壇・台などの側面や唐戸などに施される,上部は火灯形,下部は椀形の曲線から成る装飾的な刳(ク)り形。古くは牙象(ゲジヨウ)・眼象(ゲンシヨウ)((ゲジヨウ))といった。
格狭間[図]

格率

かくりつ [0] 【格率・格律】
〔(ドイツ) Maxime〕
行為や論理において,証明の必要がない基本的な命題。公理。準則。格言。カントの用法では各人の採用する主観的な行為の規則を意味し,普遍妥当的な道徳律と区別される。

格納

かくのう [0] 【格納】 (名)スル
入れ納めること。「飛行機を―する」

格納する

かくのう【格納する】
house.→英和
格納庫 a hangar.→英和

格納庫

かくのうこ [3] 【格納庫】
航空機などを格納する建物。

格組

ごうぐみ ガウ― [0][4] 【格組(み)】
建築で,木をたてよこに組んだもの。

格組み

ごうぐみ ガウ― [0][4] 【格組(み)】
建築で,木をたてよこに組んだもの。

格縁

ごうぶち ガウ― [0] 【格縁】
格天井(ゴウテンジヨウ)の各区画(格間(ゴウマ))を構成する縦横に組んだ角材。

格花

かくか [1] 【格花】
⇒かくばな(格花)

格花

かくばな [2] 【格花】
役枝をもった生け花。かくか。

格袋

かくぶくろ 【格袋】
「はこえ」に同じ。

格言

かくげん【格言】
a wise saying;a maxim.→英和

格言

かくげん [0][2] 【格言】
短い言葉で,人生の真理や処世術などを述べ,教えや戒めとした言葉。「石の上にも三年」「沈黙は金」など。金言。

格調

かくちょう [0] 【格調】
〔詩の構成様式と音調の意〕
詩歌・文章,また広く芸術作品の気品や調子。「―の高い文章」

格調

かくちょう【格調】
tone;→英和
style.→英和

格調派

かくちょうは 【格調派】
中国,清代,沈徳潜(シントクセン)が提唱して漢魏(ギ)の古詩や盛唐の近体詩を尊重した一派。格調の高い雄渾な漢詩の創作を目指した。

格間

ごうま ガウ― [0] 【格間】
格天井(ゴウテンジヨウ)の格縁(ゴウブチ)で囲まれた方形の一区画。

格闘

かくとう【格闘】
a fight;→英和
a grapple.→英和
〜する fight[grapple] <with> .〜技 a martial art.

格闘

かくとう [0] 【格闘・挌闘】 (名)スル
(1)互いに組み合って争うこと。くみうち。とっくみあい。「賊と―して取り押さえる」
(2)困難なことに懸命に取り組むこと。「難問と―する」

格闘技

かくとうぎ [3] 【格闘技】
⇒格技(カクギ)

栽培

さいばい【栽培】
cultivation;culture.→英和
〜する cultivate;→英和
grow;→英和
raise.→英和
‖ばら栽培法 how to grow roses.

栽培

さいばい [0] 【栽培】 (名)スル
野菜・樹木などの植物を植え育てること。「温室―」「―植物」

栽培漁業

さいばいぎょぎょう [5] 【栽培漁業】
稚魚・稚貝をある大きさになるまで人工的に養育し,広い水域に放流して自然の生産力を利用して成長させ漁獲を行う漁業。広義では水産増養殖業全体をさすことがある。

栽培限界

さいばいげんかい [5] 【栽培限界】
⇒耕境(コウキヨウ)

栽植

さいしょく [0] 【栽植】 (名)スル
草木を植え育てること。植栽。「―密度」

けつ 【桀】
中国古代,夏王朝最後の王。殷の湯王に討たれた。殷の紂(チユウ)王とともに暴虐非道な帝王の代表とされる。夏桀。桀王。

桀王

けつおう 【桀王】
⇒桀(ケツ)

桀紂

けっちゅう 【桀紂】
中国,夏の桀王と殷(イン)の紂王。暴虐驕慢(キヨウマン)の君主のたとえにいう。

けた【桁】
(1) a beam;→英和
a girder (橋の);→英和
a reed (そろばんの).→英和
(2) a figure (数字の);→英和
a place (位どり);→英和
5〜の (数,額) (a number,a sum) of five figures;5-place[-figure](number,sum).〜を違える misplace a figure.〜違いの widely different (相違); ⇒けたはずれ.

けた [0] 【桁】
(1)建物・橋などで柱・橋脚などの上に横に渡して上部の構造体をささえる横架材。「橋―」「井―」
(2)〔数〕 数値をある進法に従い,アラビア記数法に準じて表記したときの,各数字の並びの位置。また,並びの個数を数える単位。「有効数字四―」「三―の数」
(3)そろばんの珠(タマ)を貫く棒。

桁受

けたうけ [0][3] 【桁受(け)】
桁を支えるために置かれる材。橋では,橋脚・橋台の頭部に置かれ橋桁を支える材。

桁受け

けたうけ [0][3] 【桁受(け)】
桁を支えるために置かれる材。橋では,橋脚・橋台の頭部に置かれ橋桁を支える材。

桁外れ

けたはずれ [3] 【桁外れ】 (名・形動)
標準や基準からかけ離れている・こと(さま)。けたちがい。「―な数字」「値段が―に高い」

桁外れの

けたはずれ【桁外れの(に)】
unusual(ly);→英和
exceptional(ly).→英和

桁橋

けたばし [0] 【桁橋】
主構造の形式による橋の分類の一。木・鋼・コンクリートなどの桁を水平にかけ渡した橋。

桁網

けたあみ [0] 【桁網】
袋状の網口を金属や木の枠で固定した引き網。枠の下辺に歯をつけたものもあり,海底をかき起こして,貝類・エビ・ナマコ・シャコなどの漁に用いる。
桁網[図]

桁縁

けたえん [0] 【桁縁】
縁側のふち。えんがまち。縁桁。

桁行

けたゆき [0] 【桁行】
建物の棟に平行な方向。または建物の桁行方向の長さ。
⇔梁行(ハリユキ)

桁違い

けたちがい [3] 【桁違い】 (名・形動)
(1)数字の位をとりちがえること。
(2)二つのものの差が大きすぎて比較にならない・こと(さま)。けたはずれ。段違い。「―に大きい」「―の強さ」
→桁(ケタ)が違う

桁隠し

けたかくし [3] 【桁隠し】
屋根の妻側に出た桁の鼻をかくすために取り付けた化粧板。懸魚(ゲギヨ)の形をしたものは桁隠し懸魚・降(クダ)り懸魚という。

かつら 【桂】
姓氏の一。

かつら 【桂】
京都市西京区,桂川西岸の地域。桂離宮がある。((歌枕))「こよひわが―の里の月を見ておもひのこせることのなきかな/金葉(秋)」

かつら【桂】
a Japanese Judas tree.

けい [1] 【桂】
(1) [0][1]
将棋の駒の一。桂馬。
(2)クスノキ科の常緑高木。中国の華南・ベトナムなどに産する。ニッケイに近縁で,全体に芳香がある。樹皮(桂皮)を薬用とし,また芳香油をとる。東京(トンキン)肉桂。カシア。
(3)ニッケイの慣用漢名。
(4)モクセイ・ニッケイ・クス・ゲッケイジュなど常緑の香木の総称。

かつら [0] 【桂】
(1)カツラ科の落葉高木。高さ約30メートル。樹皮は灰色で,葉は卵心形。雌雄異株。春,葉に先立って紅色を帯びた細花を房状につける。果実は円柱形の袋果。材は軽く軟らかく加工が容易で,家具・彫刻・器具用になる。
(2)中国で,月にあるといわれる想像上の木。月の桂。

桂の影

かつらのかげ 【桂の影】
月の光。月影。「―はのどけかるらむ/源氏(松風)」

桂の都

かつらのみやこ 【桂の都】
〔桂{(2)}から〕
月の都。「―を逃れた月界の嫦娥(ジヨウガ)が/草枕(漱石)」

桂の黛

かつらのまゆずみ 【桂の黛】
三日月のように細くひいた黛。また,その眉。「花の容(カタチ)輝き,―青うして/謡曲・卒都婆小町」

桂タフト協定

かつらタフトきょうてい 【桂―協定】
1905年(明治38)7月,日露講和会議直前に桂太郎首相と米大統領特使タフト陸軍長官との間に交わされた秘密覚え書き。米国のフィリピン統治と日本の朝鮮半島に対する優越支配とを相互に承認するというもの。

桂仙花

けいせんか [3] 【桂仙花】
オキナグサの異名。

桂冠

けいかん [0] 【桂冠】
「月桂冠」の略。

桂冠

けいかん【桂冠】
a laurel.→英和
桂冠詩人 a poet laureate.

桂冠詩人

けいかんしじん [5] 【桂冠詩人】
〔poet laureate〕
(古代ギリシャですぐれた詩人に月桂冠を与えたことから)イギリスで国王から任命され,王室の慶弔に公的な詩をつくることを義務とした詩人。現在は慶弔の詩は任意となり,終身年俸を与えられる名誉職。欽定(キンテイ)詩宗。

桂剥き

かつらむき [0] 【桂剥き】
野菜の切り方の一。輪切りにした大根・キュウリなどを皮をむくように回しながら長く薄く切るもの。

桂包

かつらづつみ 【桂包】
手拭いのような長い布で後ろから頭を包み,前で結び,また余りを顔の両側に下げたりしたもの。室町時代の庶民の女性の風俗。桂女(カツラメ)の風俗から始まったという。桂巻。
桂包[図]

桂園

けいえん ケイヱン 【桂園】
香川景樹(カガワカゲキ)の号。

桂園一枝

けいえんいっし ケイヱン― 【桂園一枝】
歌集。三巻。香川景樹作。自撰。1828年成立,30年刊。桂園派の代表的歌集。

桂園時代

けいえんじだい ケイヱン― 【桂園時代】
日露戦争以後大正政変に至るまでの間,桂太郎と西園寺公望とが交互に政権を担当した時代をいう。

桂園派

けいえんは ケイヱン― 【桂園派】
香川景樹を中心とする江戸後期の和歌の一派。和歌を古学への楷梯として考え万葉集を範とする賀茂真淵一門に対し,和歌の文学性を主張し,古今集を宗とした。
→伊勢派
→江戸派

桂垣

かつらがき [3] 【桂垣】
桂離宮のものを原型とする竹垣の形式。横に使った竹穂を,縦に扱った割竹で間隔をおいて押さえる竹塀式のものと,生きた竹を折り曲げてそのまま垣とするものとがある。

桂太郎

かつらたろう 【桂太郎】
(1847-1913) 政治家・陸軍大将。長州藩の人。ドイツ兵制を学び,陸軍建設に尽力。三度組閣し,日英同盟締結・日露戦争・韓国併合などに当たる。1913年(大正2)憲政擁護運動に批判されて辞職(大正政変)。

桂女

かつらめ [3] 【桂女】
京都郊外の桂に住んだ女性。元来,神功皇后を祭神とする御香宮(ゴコウノミヤ)に属して石清水八幡宮にも仕えた巫女(ミコ)に由来し,諸家の婚礼・出産・祈祷などに奉仕した女性の称であったが,のちに桂の里から出て京都市中で鮎(アユ)・飴(アメ)などを売り歩く女性の称ともなった。特殊な風俗を伝え,特に頭を白布で包む桂包(カツラヅツミ)で知られた。桂姫。桂御前。

桂宮

かつらのみや 【桂宮】
(1)旧宮家。四親王家の一。正親町(オオギマチ)天皇の第一皇子誠仁(ノブヒト)親王の第六王子智仁(トシヒト)親王が,1589年八条宮家を興したのに始まる。以後,常磐井宮・京極宮とも称されたが1810年桂宮と改称。第一一代淑子(スミコ)内親王が81年(明治14)死去して廃絶。
(2)宮家。1988年(昭和63),三笠宮崇仁(タカヒト)親王の第二皇子宜仁(ヨシヒト)親王が創立。

桂宮院

けいきゅういん 【桂宮院】
京都市右京区太秦(ウズマサ)にある広隆寺の奥の院。単層で檜皮葺(ヒワダブ)きの八角円堂。鎌倉時代の再建。国宝。けいぐういん。

桂宮院

けいぐういん 【桂宮院】
⇒けいきゅういん(桂宮院)

桂小五郎

かつらこごろう 【桂小五郎】
木戸孝允(キドタカヨシ)の前名。

桂川

かつらがわ カツラガハ 【桂川】
姓氏の一。

桂川

かつらがわ 【桂川】
(1)京都市西部を流れ,淀川に注ぐ川。上流を保津川,嵐山の渡月橋付近で大堰(オオイ)川,その下流が桂川となる。((歌枕))「照る月の桂の川しきよければうへした秋のもみぢをぞみる/古今六帖 3」
(2)相模川の上流部の名称。山梨県の山中湖に源を発する。

桂川甫周

かつらがわほしゅう カツラガハホシウ 【桂川甫周】
(1)(1751-1809) 江戸後期の蘭医。幕府の奥医師。名は国瑞(クニアキラ)。桂川家四代。杉田玄白らと「解体新書」を和訳刊行。編「北槎聞略」「魯西亜志」など。
(2)(1826-1881) 幕末・明治前期の医師。名は国興(クニオキ)。桂川家七代。「ズーフ-ハルマ(和蘭字彙)」を出版。

桂川甫筑

かつらがわほちく カツラガハ― 【桂川甫筑】
(1661-1747) 江戸中期の蘭医。本姓森島。名は邦教(クニミチ)。大和の人。嵐山甫安に蘭方医学を学ぶ。のち桂川と改姓。幕府に仕え以後桂川家は奥医師をつとめた。

桂川甫粲

かつらがわほさん カツラガハ― 【桂川甫粲】
⇒森羅万象(シンラバンシヨウ)(独立項目)

桂川連理柵

かつらがわれんりのしがらみ カツラガハ― 【桂川連理柵】
人形浄瑠璃,世話物の一。菅専助作。1776年初演。信濃屋の一四歳の娘お半と隣家の四十男帯屋長右衛門との桂川での心中を内容とする。

桂巻

かつらまき 【桂巻】
「桂包(カツラヅツミ)」に同じ。

桂庵

けいあん [1] 【桂庵・慶庵】
〔寛文(1661-1673)の頃の江戸の医者大和桂庵が,奉公や縁談の世話をしたことによるという〕
(1)縁談や奉公の仲介を業とする人。口入れ屋。けいわん。
(2)お世辞。追従(ツイシヨウ)。また,世辞・追従をいう人。「―とりどり御機嫌伺ふ折節/浄瑠璃・傾城酒呑童子」

桂庵口

けいあんぐち [3] 【桂庵口】
双方によいように取り繕った言い方。仲人口。桂庵言葉。「お花三文嘘八百,―の口入所は,縁談の世話印判の墨/滑稽本・浮世床(初)」

桂庵玄樹

けいあんげんじゅ 【桂庵玄樹】
(1427-1508) 室町時代の臨済宗の僧。周防の人。号,島陰。明に渡って朱子学を学ぶ。島津忠昌(タダマサ)に招かれ薩摩の桂樹庵で宋学を講じ,朱子の「大学章句」を刊行。薩南学派の祖となる。

桂心

けいしん 【桂心】
(1)肉桂の皮からとる薬。「―と云ふ薬はこの国にも候ければ/今昔 24」
(2)肉桂の粉をまぶした餅菓子。[和名抄]
(3)ヤブニッケイの異名。[日葡]

桂文枝

かつらぶんし 【桂文枝】
(初世)(1819-1874) 大坂の落語家。素咄(スバナシ)を得意とした。人望があり,四人の門人が活躍して明治中期の上方落語の全盛時代を築き上げた。

桂文楽

かつらぶんらく 【桂文楽】
(八代)(1892-1971) 落語家。東京の人。本名並河益義。「素人鰻」「船徳」「心眼」などを得意とし,当代の名人とうたわれた。

桂文治

かつらぶんじ 【桂文治】
(初世)(1774-1816) 大坂の落語家。桂派の祖。坐摩社境内に咄(ハナシ)小屋を持ち芝居咄を得意とした。「臍の宿替」などを刊行。

桂昌院

けいしょういん ケイシヤウヰン 【桂昌院】
(1627-1705) 徳川五代将軍綱吉の生母。徳川家光の側室。二条院家の臣本庄宗利の養女。綱吉の将軍時代,大奥で力をふるい政治にも介入。仏教をあつく信仰し,護国寺・護持院を建立。

桂春団治

かつらはるだんじ 【桂春団治】
(初世)(1878-1934) 落語家。本名,皮田藤吉。大阪古典落語に破天荒なナンセンスを持ち込み,自身の奇行とともに人気を博した。

桂月

けいげつ [1] 【桂月】
(1)〔月の中に桂樹があるという伝説から〕
月の異名。
(2)陰暦八月の異名。かつらづき。

桂月

けいげつ 【桂月】
⇒大町(オオマチ)桂月

桂林

けいりん [0] 【桂林】
(1)カツラの林。また,美しい林のたとえ。
(2)文人の仲間。

桂林

けいりん 【桂林】
中国,広西チワン族自治区の北東部にある観光都市。紙・茶などの集散が盛ん。石灰岩地帯独特の奇峰に富む南画的な景勝の地として有名。コイリン。
桂林(漓江下り)[カラー図版]

桂枝

けいし [1] 【桂枝】
(1)肉桂(ニツケイ)の樹皮。漢方で薬用にする。
(2)月に生えているという桂(カツラ)の木の枝。

桂枝湯

けいしとう [0] 【桂枝湯】
桂枝{(1)}を用いた漢方の処方。漢方処方の基本をなす。

桂楫

かつらかじ 【桂楫】
月の世界にあるという,桂の木で造った櫂(カイ)。「天の海に月の船浮け―かけて漕ぐ見ゆ月人をとこ/万葉 2223」

桂樹

けいじゅ [1] 【桂樹】
(1)「桂(ケイ){(2)}」に同じ。「―の緑葉を以て其頭上に冠せしは/経国美談(竜渓)」
(2)「桂(カツラ){(2)}」に同じ。

桂浜

かつらはま 【桂浜】
高知市南部の海岸。浦戸(ウラド)湾口西岸にあり,ケイ砂の浜が広がる景勝地。

桂湖村

かつらこそん 【桂湖村】
(1868-1938) 中国文学者。名は五十郎。早大教授。新潟県生まれ。漢詩にすぐれ,陶器研究でも知られた。著「漢籍解題」

桂漿

けいしょう [0] 【桂漿】
彫漆(チヨウシツ)の一種。表面は黒漆,地は黄漆で彫り目に赤い筋が一,二本あるもの。

桂田

かつらだ 【桂田】
姓氏の一。

桂田富士郎

かつらだふじろう 【桂田富士郎】
(1867-1946) 病理学者。石川県生まれ。東大卒。日本住血吸虫を発見。

桂男

かつらおとこ 【桂男】
(1)月に住むという中国古代の伝説上の男。また,月を擬人化した異名。かつらお。「―も同じ心に,あはれとや見たてまつるらむ/狭衣 4」
(2)美男子。「手にはとられぬ―の,ああいぶりさは/浄瑠璃・出世景清」

桂男

かつらお 【桂男】
「かつらおとこ」に同じ。「―の月の船こぐあまの海を/夫木 13」

桂皮

けいひ [1] 【桂皮】
クスノキ科カシア(東京(トンキン)肉桂)の樹・枝の皮をはいで干したもの。日本では肉桂の樹皮・根皮をはいで干したものをいう。古来生薬として,健胃・発汗・解熱・鎮痛などに用いる。

桂皮油

けいひゆ [3] 【桂皮油】
クスノキ科の高木,セイロン肉桂の葉や樹皮を水蒸気蒸留して得られる精油。黄色の液で,特異な芳香・味をもち,芳香剤または矯臭剤として用いられる。シナモン油。肉桂油。

桂皮酸

けいひさん [0] 【桂皮酸】
不飽和の芳香族カルボン酸の一。肉桂などクスノキ科の植物芳香油やペルーバルサムなどに遊離の酸またはエステルとして存在する。エステルとして香料に用いる。化学式 C�H�O� 肉桂酸。

桂秋

けいしゅう [0] 【桂秋】
桂の花の咲く秋。また,陰暦八月の異名。

桂籠

かつらかご [3] 【桂籠】
花入れ用の籠の一。千利休が桂川の漁師の魚籠を譲り受け,花入れに用いたもの。桂川籠。

桂縄

かつらなわ [3] 【桂縄】
「振り縄」に同じ。

桂芝

けいし [1] 【桂芝】
⇒万年茸(マンネンタケ)

桂離宮

かつらりきゅう 【桂離宮】
京都市西京区桂御園にある旧桂宮家(もと八条宮家)の別荘。元和年間(1615-1624)八条宮家初代智仁(トシヒト)親王により創建,二代智忠(トシタダ)親王・三代穏仁(ヤスヒト)親王により増築改修されて現在の姿が完成した。雁行して建つ書院群と茶屋,これに調和する回遊式庭園は著名。1883年(明治16)から離宮とされた。

桂馬

けいま【桂馬】
《将棋》a knight.→英和

桂馬

けいま [0] 【桂馬】
(1)将棋の駒の一。前方に一目飛び越して斜め右または左に進む。他の駒を跳び越すことができる。成ると金将と同じ働きになる。桂。
(2)囲碁で,一路または二路隔てて斜めに打つこと。また,その石。一路のときを小桂馬,二路のときを大桂馬という。

もも【桃】
a peach.→英和
桃の節句 the Doll's[Girls']Festival.

もも [0] 【桃】
(1)バラ科の落葉小高木。中国北部原産。果樹および花木として栽培。葉は披針形で互生する。春,淡紅・濃紅・白などの五弁または重弁花を開く。核果は球形で大きく,ビロード状の毛がある。果肉は柔らかく多汁で甘い。つぼみや種子を漢方で薬用とし,葉は浴湯料に,樹皮は染色に用いられる。[季]秋。
〔「桃の花」は [季]春〕
(2)「桃の節句」の略。
(3)「桃割れ」の略。

桃の弓

もものゆみ 【桃の弓】
追儺(ツイナ)に用いる桃の木で作った弓。悪鬼を追い払う呪力を持つと信じられた。

桃の節句

もものせっく [0] 【桃の節句】
三月三日の節句。上巳(ジヨウシ)の節句。ひなまつり。[季]春。

桃の酒

もものさけ [0] 【桃の酒】
桃の花を浸した酒。三月三日の節句に供え,これを飲めば万病を払うという。[季]春。

桃中軒雲右衛門

とうちゅうけんくもえもん タウチユウケンクモヱモン 【桃中軒雲右衛門】
(1873-1916) 浪曲師。本名,山本幸蔵。群馬県生まれ。1907年(明治40)東京本郷座で「義士銘々伝」を口演。迫力ある節調で人気を得る。武士道鼓吹を旗印に浪曲の内容を高め,その地位向上に尽くした。

桃井

もものい モモノヰ 【桃井】
姓氏の一。

桃井幸若丸

もものいこうわかまる モモノヰカウワカマル 【桃井幸若丸】
南北朝後期の幸若舞の始祖といわれる人。越前の人。武将桃井直常の孫といわれる。幸若丸は幼名,長じて直詮(ナオアキ)。比叡山の稚児であったとき,軍記・草子に節付けをして幸若舞を創始したと伝えられる。生没年未詳。

桃仁

とうにん タウ― [0] 【桃仁】
桃の種子の核を干したもの。消炎・通経薬として漢方で用いる。

桃仁酒

とうにんしゅ タウ― [3][0] 【桃仁酒】
桃仁を焼酎に浸し,砂糖を加えて作った酒。

桃割れ

ももわれ [0] 【桃割れ】
日本髪の髪形の一。髷(マゲ)を二つに分け,割った桃のように丸く輪に結ったもの。明治・大正期に一六,七歳の少女が結った。
桃割れ[図]

桃園

ももぞの [0] 【桃園】
桃の木を多く植えた庭園。

桃園天皇

ももぞのてんのう 【桃園天皇】
(1741-1762) 第一一六代天皇(在位 1747-1762)。桜町天皇の第一皇子。名は遐仁(トオヒト)。治政下,宝暦事件が起こった。

桃太郎

ももたろう モモタラウ 【桃太郎】
昔話。異常誕生譚の一。桃から生まれた桃太郎が大きくなって黍(キビ)だんごを持ち,犬・猿・雉(キジ)を家来にして鬼退治に行くというもの。臼(ウス)・蜂(ハチ)・牛糞などの助けで鬼退治をするという話もある。

桃太郎の誕生

ももたろうのたんじょう モモタラウノタンジヤウ 【桃太郎の誕生】
昔話の研究書。柳田国男著。1933年(昭和8)刊。小さ子譚の問題を中心として,九編の論考が収録されている。

桃夭

とうよう タウエウ [0] 【桃夭】
〔「詩経(周南,桃夭)」による。「夭」は若くしなやかなさま。若々しい娘をみずみずしい桃にたとえる〕
嫁ぐのにふさわしい年頃。嫁入りどき。婚期。

桃尻

ももじり [0] 【桃尻】
(1)〔桃の実が,すわりが悪いことから〕
馬に乗るのがへたで,鞍(クラ)の上に尻がうまくすわらないこと。「―にて落ちなんは,心憂かるべし/徒然 188」
(2)尻をもじもじさせて落ち着かないこと。「ものさへいへば粋かと思ひ―してゐる人に/浮世草子・好色敗毒散」

桃山

ももやま [0] 【桃山】
和菓子の名。白餡(アン)に砂糖・みじん粉・卵黄を加え,模様をつけて焼いたもの。現在はこれを皮として餡を包んだものもある。

桃山

ももやま 【桃山】
京都市伏見区の地名。豊臣秀吉が伏見城を築いた地で,江戸初期廃城後,桃を植えて桃林としたことに由来する名称という。桓武・明治天皇の陵がある。

桃山学院大学

ももやまがくいんだいがく モモヤマガクヰン― 【桃山学院大学】
私立大学の一。1884年(明治17)聖公会宣教師が開いた男子塾を源とし,1959年(昭和34)設立。本部は堺市。

桃山文化

ももやまぶんか [5] 【桃山文化】
桃山時代の文化。美術史上では安土時代を含めていう。新興大名の成長と都市の豪商たちの財力を背景として生み出された自由清新な文化で,大坂城・聚楽第(ジユラクダイ)・伏見城などの城郭が建築され,絵画では豪華雄大な障壁画が発達した。芸能では千利休によって茶の湯が大成され,能楽が盛んとなり,浄瑠璃や阿国(オクニ)歌舞伎などが発達した。また,南蛮文化の影響も見逃せない。

桃山時代

ももやまじだい [5] 【桃山時代】
一六世紀後半の豊臣秀吉が政権を握っていた時代。秀吉が築いた伏見城の地をのちに桃山と呼んだことに由来する。
→安土桃山時代

桃李

とうり タウ― [1] 【桃李】
(1)桃と李(スモモ)。
(2)〔劉禹錫の寄�王侍郎放榜�詩「一日声名徧�天下�,満城桃李属�春官�」による〕
試験官が採用した優れた門下生。自分がとりたてた人材。

桃林

とうりん タウ― [0] 【桃林】
(1)モモの林。
(2)〔書経(武成篇)「放�牛于桃林之野�」〕
牛の異名。

桃染め

ももぞめ [0] 【桃染め】
桃色に染めること。また,その色。退紅(アラゾメ)。つきそめ。

桃湯

ももゆ [0] 【桃湯】
夏の土用に桃の葉を入れてわかした風呂。また,それに入浴すること。あせもにきくという。

桃源

とうげん タウ― [0] 【桃源】
〔陶淵明の「桃花源記」に描かれた理想郷から〕
俗世間を離れた平和な世界。仙境。桃源郷。ユートピア。

桃源境

とうげんきょう【桃源境】
Arcadia;→英和
Shangri-la.

桃源瑞仙

とうげんずいせん タウゲン― 【桃源瑞仙】
(1433-1489) 京都相国寺の禅僧。近江の人。五山文学者。「史記抄」「三体詩抄」「百衲襖(周易の抄)」などの抄物を著した。

桃源郷

とうげんきょう タウ―キヤウ [0] 【桃源郷】
「桃源」に同じ。

桃生柵

もものうさく モモノフ― 【桃生柵】
古代,陸奥(ムツ)国に設けられた城柵。律令政府が蝦夷支配のために759年に築造。宮城県桃生郡河北町にある。桃生城。

桃皮

ももかわ [0] 【楊梅皮・桃皮】
ヤマモモの樹皮を乾燥したもの。煎汁を薬用または染料とする。渋木(シブキ)。

桃眉

ももまゆ 【桃眉】
「茫眉(ボウマユ)」に同じ。

桃符

とうふ タウ― [1][0] 【桃符】
中国で,元旦などに門の脇に張る桃の木で作った魔よけの札。神の像や吉祥の文字を記す。

桃色

ももいろ [0] 【桃色】
(1)桃の花の色に似たうす赤色。淡紅色。ピンク。
(2)男女の色情に関すること。「―遊戯」「―事件」

桃色

ももいろ【桃色(の)】
pink;→英和
rosy;→英和
rose-colored.〜遊戯 an amorous affair.

桃花

とうか タウクワ [1] 【桃花】
桃の花。

桃花の節

とうかのせつ タウクワ― 【桃花の節】
桃の節句。上巳(ジヨウシ)。

桃花扇

とうかせん タウクワセン 【桃花扇】
中国,清代の戯曲。四〇幕。孔尚任(コウシヨウジン)作。1699年完成。明朝滅亡を背景に,文人侯方域(コウホウイキ)と名妓(メイギ)李香君(リコウクン)の悲恋物語を描いたもの。「長生殿」と並ぶ清代の代表的戯曲。桃花扇伝奇。

桃花染

あらぞめ 【荒染・退紅・桃花染】
(1)紅花で染めた薄い紅色。洗い染。
(2)薄い紅色の布狩衣(ヌノカリギヌ)の短いもの。仕丁が着用した。

桃花水

とうかすい タウクワ― [3] 【桃花水】
春,雪解けのために増す川の水。

桃花源

とうかげん タウクワ― [3] 【桃花源】
「桃源(トウゲン)」に同じ。

桃花源記

とうかげんき タウクワゲンキ 【桃花源記】
中国の伝奇的散文。東晋の陶淵明(トウエンメイ)の作。道に迷った武陵の漁夫が,桃林の奥に秦の乱を避けた者の子孫が世の変遷も知らずに平和に暮らしている仙境を見いだしたという話。老子の小国寡民(カミン)のユートピア思想を描く。

桃花粥

とうかじゅく タウクワ― [3] 【桃花粥】
もと中国で,寒食(カンシヨク)の日に食べたかゆ。

桃花鳥

とき [1] 【鴇・朱鷺・桃花鳥】
コウノトリ目トキ科の鳥。学名ニッポニア-ニッポン。全長約75センチメートル。全身が白色の羽毛に覆われ,後頭部に長い冠羽がある。翼や尾羽は淡紅色(鴇色)を呈し,顔の裸出部と脚は赤色。繁殖期には羽色が灰色となる。黒く長いくちばしは下方に湾曲する。日本では1981年(昭和56)に野生種は絶滅し,現在,中国陝西(センセイ)省で繁殖が確認されているのみ。特別天然記念物および国際保護鳥。朱鷺(シユロ)。
鴇[図]

桃華蘂葉

とうかずいよう タウクワズイエフ 【桃華蘂葉】
〔「桃華」は一条家の別名〕
有職故実書。一巻。一条兼良著。1480年成立。兼良が死の前年に,その子冬良に一条家の故実を伝えるために記した書。

桃葉湯

とうようとう タウエフタウ [0] 【桃葉湯】
桃の葉を入れた風呂。暑気払いに入るもの。[季]夏。

桃青忌

とうせいき タウセイ― [3] 【桃青忌】
〔生前の号から〕
松尾芭蕉(マツオバシヨウ)の忌日。陰暦一〇月一二日。[季]冬。
→翁忌(オキナキ)

桄榔

つぐ [1] 【桄榔・桄榔子】
植物クロツグの異名。

桄榔

くろつぐ [0] 【桄榔・桄榔子】
ヤシ科の常緑低木。九州南部の林内に自生。葉は羽状で硬く,長さ2メートルほどで,短い幹に多数束生する。葉柄の下部は黒色の繊維に包まれる。液果は球形で赤熟。

桄榔子

くろつぐ [0] 【桄榔・桄榔子】
ヤシ科の常緑低木。九州南部の林内に自生。葉は羽状で硬く,長さ2メートルほどで,短い幹に多数束生する。葉柄の下部は黒色の繊維に包まれる。液果は球形で赤熟。

桄榔子

つぐ [1] 【桄榔・桄榔子】
植物クロツグの異名。

かまち [0] 【框】
(1)戸・窓・障子などの周囲の枠。
(2)床の間や床などの端にわたす化粧横木。上がり框・床框・縁框など。

かまち【框】
《建》a doorframe;a window frame.

あん【案】
a plan;→英和
a scheme;→英和
a bill[measure](議案);→英和
a proposal[suggestion](提案);a draft (草案).→英和
〜に相違して contrary to one's expectation.〜の定 as expected.

あん [1] 【案】
(1)考え。思いつき。アイデア。「いい―が浮かぶ」
(2)したがき。原案。「執行部の―を検討する」
(3)予想。もくろみ。計画。「―をたてる」「―を練る」
(4)物をのせる台。机。「此の経の―の前に立ちて/今昔 6」
(5)思慮。「―ノ深イ人/日葡」

案じ

あんじ 【案じ】
〔動詞「あんず」の連用形から〕
(1)心配。気苦労。「お増は母親に―をさせじと/人情本・英対暖語」
(2)考え。計画。工夫。「むくのすそもやうもこいつあ―だ/洒落本・娼妓絹籭」

案じる

あん・じる [0][3] 【案じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「案ずる」の上一段化〕
「案ずる」に同じ。「一策を―・じる」

案じる

あんじる【案じる】
(1)[考案]think out;devise.→英和
(2)[心配]be anxious <about> ;worry <about> .→英和
案じて in anxiety <about> .
案じ顔で with a concerned look.

案じ事

あんじごと [0][5] 【案じ事】
気がかりなこと。心配事。

案じ過ごし

あんじすごし [0] 【案じ過(ご)し】
度をこして心配すること。取り越し苦労。「不便(フビン)な目を見ようかと―がせらるるぞや/浄瑠璃・重井筒(中)」

案じ過し

あんじすごし [0] 【案じ過(ご)し】
度をこして心配すること。取り越し苦労。「不便(フビン)な目を見ようかと―がせらるるぞや/浄瑠璃・重井筒(中)」

案じ顔

あんじがお [0] 【案じ顔】
心配げな顔つき。考え事をしているような顔。

案ず

あん・ず 【案ず】 (動サ変)
⇒あんずる

案ずる

あんずる【案ずる】
⇒案じる.〜より産むが易し Fear is often greater than the danger.→英和

案ずる

あん・ずる [0][3] 【案ずる】 (動サ変)[文]サ変 あん・ず
(1)あれこれと考える。工夫する。「一計を―・ずる」
(2)心配する。気にかける。「身の上を―・ずる」
→あんじる

案ずるに

あんずるに [3] 【案ずるに・按ずるに】 (連語)
考えてみるに。多く冒頭に置き,自分の考えを述べるときに用いる。「―和歌または仏説に染みてより其情巧みになりしものならん/日本開化小史(卯吉)」

案ずるより産むが易(ヤス)し

案ずるより産むが易(ヤス)し
物事は,実際に行なってみると,事前に心配していたほど難しくはない。

案の定

あんのじょう【案の定】
as one expected.

案の定

あんのじょう [3] 【案の定】 (副)
思ったとおり。「―あいつのしわざだ」

案下

あんか [1] 【案下】
(1)机の下。机のそば。
(2)手紙の脇付に用いる語。机下(キカ)。

案主

あんず 【案主】
⇒あんじゅ(案主)

案主

あんじゅ [1] 【案主】
〔「あんず」とも〕
文書記録を保管し,故実の調査にあたる職。平安時代の律令制下,故実尊重の風潮とともに現れた職で,六衛府(ロクエフ)・検非違使庁(ケビイシノチヨウ)・院庁(インノチヨウ)・摂関家政所(セツカンケマンドコロ)・国郡司・荘園などに置かれた。鎌倉幕府では政所に置かれた。

案件

あんけん【案件】
an item;→英和
a matter.→英和

案件

あんけん [0] 【案件】
(1)問題となっている事柄。
(2)調査・審議をすべき事柄。「重要―」

案内

あない 【案内】
「あんない(案内)」の撥音「ん」の無表記。「誰ぞなど―するなるべし/源氏(宿木)」

案内

あんない [3] 【案内】 (名)スル
(1)人を,その希望する所へ導いて行くこと。「―所」「先に立って―する」
(2)説明したりしながら人にある場所などを見せてまわること。また,その人。「館内を―する」「―人」
(3)物事の詳細,事情を知らせること。しらせ。「入学―」「―図」「―状」
(4)事情や様子をよく知っていること。「その方面には不―だ」
→ごあんない
(5)人の来訪や用向きを伝えること。取り次ぎ。「受付で―を請う」
(6)文書,文案の内容。また特に,官庁の先例や内規を書写した文書。「頭の弁して―は奏せさせ給ふめり/紫式部日記」
(7)詳細や事情を尋ねること。「露ばかりにても,漏らし奏し給ふ事やありしと―したまへど/源氏(薄雲)」
〔中古の仮名書きの文では「ん」を表記せずに「あない」と書くことが多い。上代から文案の内容の意で用いられ,中古以降,内容・事情の意となった。「案内申す」から(3)(5)の意が生じた〕

案内

あんない【案内】
(1) guidance;→英和
conduct.→英和
(2)[取次]announcement.(3)[招待]invitation.→英和
(4)[通知]a notice;→英和
advice.→英和
〜する (1) guide;→英和
conduct;show;→英和
lead <the way> .→英和
(2) invite;→英和
ask.→英和
(3) notify;→英和
advise.→英和
町を〜する show a person over the town.→英和
〜を乞う knock at the door.→英和
‖案内書 a guide (book).案内所 <米> an information desk; <英> an inquiry office.案内状 an invitation.案内人 a guide;an usher (劇場の).

案内広告

あんないこうこく [5] 【案内広告】
新聞や週刊誌で,求人・求職・不動産売買などの小広告。

案内書

あんないしょ [5][0] 【案内書】
解説書。入門書。「旅行―」「入学―」

案内望遠鏡

あんないぼうえんきょう [0] 【案内望遠鏡】
目的とする天体を主望遠鏡やカメラに導き入れるためのファインダーや,天体の動きを正確に追跡する小形の望遠鏡。大形の天体写真儀などに装架する。

案内状

あんないじょう [0] 【案内状】
(1)催し物の日時・内容等を知らせる書状。
(2)招待客への書状。招待状。

案内申

あんないもう 【案内申】 (連語)
〔「もう」は「申す」の略〕
他人を訪問したとき取り次ぎを請う言葉。たのもう。ごめん下さい。「やがて案内申さう。物申う,―/狂言・塗師」

案内線

あんないせん [0] 【案内線】
洋服などの製図で,曲線を引くための目安としてあらかじめ引いておく線。

案内羽根

あんないばね [3] 【案内羽根】
⇒固定羽根(コテイバネ)

案内者

あんないしゃ [3] 【案内者】
(1)導いて行く人。先導者。
(2)事情に通じている人。「東国の―とて,長井の斎藤別当実盛をめして/平家 5」

案内記

あんないき [3] 【案内記】
旅行者のために,その土地の名所・旧跡・交通手段などをしるした書物。

案出

あんしゅつ [0] 【案出】 (名)スル
工夫して考え出すこと。「新しい方法を―する」

案出する

あんしゅつ【案出する】
work out;contrive;→英和
devise.→英和

案分

あんぶん [0] 【案分・按分】 (名)スル
物品や金銭などを,基準となる数量に比例して割りふること。「出資額に応じて,利益を―する」

案分する

あんぶん【案分する】
divide <a thing> proportionally.‖案分比例 proportional distribution.

案外

あんがい【案外】
unexpectedly;→英和
contrary to one's expectation.〜な unexpected;→英和
surprising.

案外

あんがい [1][0] 【案外】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)予想していたことと違うさま。予想外だ。意外だ。「叔母は―な顔をして/門(漱石)」
(2)無礼なこと。ふとどき。慮外。「―なる素野郎(スヤロウ)め/浄瑠璃・先代萩」
■二■ (副)
思いのほか。意外にも。「やってみれば―うまくいくものだ」

案山子

かかし [0] 【案山子・鹿驚】
〔「かがし」とも。「嗅(カガ)し」の転か〕
(1)鳥獣が田畑を荒らすのを防ぐために,獣肉・魚の頭・毛髪などを焼いて串(クシ)に刺して立て,その悪臭で追い払うもの。しかおどし。かがせ。
(2)作物を荒らす鳥獣を脅すため,田畑に立てる人形。そおず。[季]秋。《秋風の動かして行く―かな/蕪村》

案山子

そおず ソホヅ 【案山子】
〔「そおど」の転〕
かかし。「あしひきの山田の―/古今(雑体)」

案山子

そおど ソホド 【案山子】
かかし。そおず。「少名毘古那の神を顕はし白(モウ)せし謂はゆる久延毘古は,いまに山田の―といふぞ/古事記(上)」

案山子

かかし【案山子】
a scarecrow.→英和

案山子

あんざんし [3] 【案山子】
かかし。

案摩

あま 【案摩・安摩】
舞楽の曲名の一。元来は天竺楽であるが,平安時代に改作されたといわれる。原則として二人舞,時に一人舞。舞人は衣冠をつけて笏(シヤク)を持ち,案摩の面(オモテ)をつけ,地鎮を意味する動作で舞う。普通,この舞と二の舞を続けて演ずる。案摩の舞。
案摩[図]

案摩の面

あまのおもて [1] 【案摩の面】
(1)舞楽の案摩の舞に用いる仮面。長方形の厚紙に白絹を貼り,目・鼻・口などを抽象的に描く。蔵面(ゾウメン)。
(2)上部に黒い山形,下部に黒いうろこ形の斑(フ)を描いてある白羽の矢。「―の羽付きたる平胡簶(ヒラヤナグイ)の箙(エビラ)を負ひ/太平記 13」

案摩面

あまづら [0] 【案摩面】
舞楽「案摩」の答舞「二の舞」に用いる腫面(ハレオモテ)の女面。また,それをかたどったもの。

案文

あんぶん [0] 【案文】
(文書の)案として書いた文章。

案文

あんもん [0] 【案文】
⇒あんぶん(案文)

案頭

あんとう [0] 【案頭】
机の上。案上。「―の電灯を点ぜざれば/日乗(荷風)」

桎梏

しっこく【桎梏(を脱す)】
(shake off) fetters;(throw off) the yoke.→英和

桎梏

しっこく [0] 【桎梏】
〔手かせと足かせの意〕
行動・生活などの自由を厳しく束縛するもの。梏桎。「―を逃れる」「家庭が―となる」「武士道,校風…いろ��の道義的―で,圧迫された/あくび(潤一郎)」

きり [0] 【桐】
(1)ゴマノハグサ科の落葉高木。古くから各地で植栽される。葉は長い柄がある大きな広卵形で,軟腺毛を密生。初夏,枝頂に淡紫色の花を多数円錐状につける。材は軽く狂いが少ないので箪笥(タンス)・琴・下駄などにする。
〔「桐の花」は [季]夏。《―の花日かげを為すに至らざる/虚子》〕
(2)模様・紋章の一。桐の花や葉を図案化したもの。皇室の紋章。また神紋にも用いられる。五七の桐,五三の桐など。
→桐の薹(ト)
(3)花札で一二月にあたる札。
(4)〔胴に桐材を用いるので〕
琴の異名。
(5)〔桐紋の極印(ゴクイン)を打ってあるので〕
大判・小判,また,金銭の異名。
桐(2)[図]

きり【桐】
《植》a paulownia.→英和

桐に鳳凰

きりにほうおう [0][3] 【桐に鳳凰】
家紋の一。翼を左右に張った鳳凰を上にし,桐の葉と花とを下に配して円形に形づくったもの。

桐の木炭

きりのきずみ [4] 【桐の木炭】
桐の木を焼いてつくった炭。粉末にして火薬に混ぜたり,懐炉灰に用いる。

桐の花

きりのはな 【桐の花】
歌集。北原白秋作。1913年(大正2)刊。日本の伝統的形式の短歌に,都会的・西洋的な近代的詩情を導入,新鮮な美しさを示す白秋の第一歌集。

桐の薹

きりのと 【桐の薹】
〔「きりのとう」の転〕
(1)模様・紋章の一。「九七桐」「五七桐」「五三桐」の総称。
(2)〔(1)の紋が刻印されていたところから〕
小判・一分金(イチブキン)など判金の異名。「やり手までも光をかざる―をもらひ/浮世草子・一代男 7」

桐ヶ谷

きりがやつ [3] 【桐ヶ谷】
〔もと鎌倉桐ヶ谷から出たのでいう〕
桜の品種の一。一重咲きもあるが多くは八重咲きで,薄紅色。最高の品種とされている。八重一重。

桐一葉

きりひとは 【桐一葉】
戯曲。坪内逍遥作。1894年(明治27)から翌年にかけて「早稲田文学」に発表。1904年初演。豊臣家没落を題材とした史劇。

桐一葉

きりひとは [4] 【桐一葉】
一枚の桐の葉。他の木より早く落葉する桐の葉一枚から秋の来たのを知ること。一葉(ヒトハ)。[季]秋。《―日当りながら落ちにけり/虚子》
→一葉(イチヨウ)落ちて天下の秋を知る(「一葉」の句項目)

桐原

きりはら 【桐原】
長野県松本市東部にあった地名。古代,桐原牧が置かれ,放牧地として知られた。((歌枕))「あふさかのせきの岩かどふみならし山たちいづる―の駒/拾遺(秋)」
〔長野市近辺とする説もある〕

桐城派

とうじょうは トウジヤウ― 【桐城派】
〔中国,安徽(アンキ)省桐城の文人,方苞(ホウホウ)が首唱したことから〕
清代の古文家の一派。「唐宋八大家」の古文を理想とし,温雅で平易な中に格調を守ることを旨とし,清朝文壇の中心勢力をなした。劉大櫆(リユウダイカイ)・姚鼐(ヨウダイ)など。

桐塑

とうそ [1] 【桐塑】
桐材の鋸屑と正麩(シヨウフ)とを練り合わせた,粘着力の強い素材を用いて人形などを作ること。胡粉や繊維や粘土の微粉を加える場合もある。

桐壺

きりつぼ 【桐壺】
(1)〔壺(=中庭)に桐の木が植えられていたことから〕
淑景舎(シゲイシヤ)の別名。
(2)源氏物語の巻名。第一帖。

桐壺の帝

きりつぼのみかど 【桐壺の帝】
源氏物語の作中人物。光源氏・朱雀帝・八の宮の父。また,冷泉帝の表面上の父。物語の冒頭よりすでに在位し,花の宴の巻と葵の巻の間で譲位,賢木(サカキ)の巻で崩御。桐壺の更衣を愛し,その死後,藤壺を入内(ジユダイ)させる。

桐朋学園大学

とうほうがくえんだいがく 【桐朋学園大学】
私立大学の一。1955年(昭和30)設立の桐朋学園短期大学を母体とし,61年設立。本部は調布市。

桐油

とうゆ [0] 【桐油】
(1)アブラギリの種子から採った乾性油。オレイン酸のグリセリン-エステルを主成分にし,油紙をつくるときなどに使う。食用にはできない。きりあぶら。
(2)「桐油紙」の略。
(3)「桐油ガッパ」の略。

桐油

きりゆ [0] 【桐油】
⇒とうゆ(桐油)

桐油

きりあぶら [3] 【桐油】
⇒とうゆ(桐油)

桐油ガッパ

とうゆガッパ [4] 【桐油―】
桐油紙で作ったカッパ。桐油。

桐油漆

とうゆうるし [4] 【桐油漆】
桐油に滑石・密陀僧(ミツダソウ)などを混ぜ,顔料を加えた塗料。

桐油紙

とうゆがみ [3][0] 【桐油紙】
美濃(ミノ)紙に桐油や荏油(エノアブラ)を塗った紙。防水性があり,カッパや包装用にする。合羽紙。油紙。桐油。

桐火桶

きりひおけ [3] 【桐火桶】
桐の木の幹を輪切りにし,中を刳(ク)り取って作った火鉢。桐火鉢。

桐生

きりゅう キリフ 【桐生】
姓氏の一。

桐生

きりゅう キリフ 【桐生】
群馬県東部の市。古くから,絹織物を主とする機業都市。

桐生悠々

きりゅうゆうゆう キリフイウイウ 【桐生悠々】
(1873-1941) ジャーナリスト。金沢市生まれ。本名,政次。東大卒。新聞記者となり,信濃毎日新聞主筆として徹底した軍部批判の筆をふるう。また,個人雑誌「他山の石」を発刊。

桐畑

きりばたけ [3] 【桐畑】
桐を栽培している畑。

桐竹

きりたけ 【桐竹】
文楽の人形遣いの家名。

桐竹紋十郎

きりたけもんじゅうろう 【桐竹紋十郎】
(1847?-1910)(初世)文楽の人形遣い。大阪生まれ。本名,小林福太郎。桐竹門十郎の子。明治期の代表的女方遣い。

桐紙

きりがみ [0] 【桐紙】
桐の木を紙のように薄く削ったもの。ボール箱などの表面に貼る。

桐蔭学園横浜大学

とういんがくえんよこはまだいがく 【桐蔭学園横浜大学】
私立大学の一。1988年(昭和63)設立。本部は横浜市緑区。

桐野

きりの 【桐野】
姓氏の一。

桐野利秋

きりのとしあき 【桐野利秋】
(1838-1877) 幕末・維新期の志士・軍人。薩摩藩出身。初め中村半次郎と称す。戊辰(ボシン)戦争に従軍。新政府では陸軍少将。征韓論分裂により西郷隆盛とともに下野し,西南の役で戦死。

桐麻

きりあさ [0] 【桐麻】
イチビの別名。

くわ クハ [1] 【桑】
クワ科クワ属の落葉樹の総称。品種や変種が多い。葉は卵形でしばしば三〜五裂する。雌雄異株または同株で,春,葉腋に淡黄色の小花を穂状につける。実は赤黒く熟し甘い。山野に自生し,また葉を蚕の飼料とするため栽植する。樹皮は黄色染料や和紙の原料,材は床柱や器具材とし,根皮は桑白皮(ソウハクヒ)といい,消炎・利尿・緩下薬に用いる。四木(シボク)の一。[季]春。《上州や―一斉に芽立ちける/池内たけし》
〔「桑の実」は [季]夏。《―の実を口のうつろに落す音/虚子》〕

くわ【桑】
a mulberry.→英和
〜を摘む pick mulberry leaves.‖桑畑 a mulberry field.

桑の弓

くわのゆみ クハ― 【桑の弓】
「桑弓(クワユミ)」に同じ。

桑の箸

くわのはし クハ― [1][1] 【桑の箸】
桑の木で作った箸。これを用いると中風が治り,また予防になるといわれた。

桑代

くわしろ クハ― 【桑代】
中世,桑畑に課した地租。

桑原

くわばら クハ― 【桑原】
■一■ [2] (名)
桑畑。「この湖,七度まで―に変ぜしを/太平記 38」
■二■ [1] (感)
落雷・災難・いやな事などを避けるために唱えるまじないの言葉。
〔菅公(カンコウ)の領地桑原には一度も落雷がなかったことによるという。また和泉国で雷神が井戸に落ちた時,ふたをして天に帰さなかったところ,自分は桑の木が嫌いなので桑原と唱えたら二度と落ちないと誓ったという説話もある〕

桑原

くわばら クハバラ 【桑原】
姓氏の一。

桑原仙渓

くわばらせんけい クハバラ― 【桑原仙渓】
元禄期(1688-1704)に活躍した立華(リツカ)師。号,冨春軒。貞享年間(1684-1688)に池坊から分かれ,一流派を成した。異形の花材を用い珍しい景色を表現し,好評を得た。専慶流・桑原専慶流・専敬流・仙渓流などの流祖。生没年未詳。

桑原桑原

くわばら【桑原桑原】
Heaven help me!

桑原武夫

くわばらたけお クハバラタケヲ 【桑原武夫】
(1904-1988) フランス文学者・評論家。福井県生まれ。隲蔵の子。京大教授。幅広い評論活動を展開。各分野の専門家を結集しての学際研究の先鞭をつける。評論「第二芸術論」,共同研究「フランス革命の研究」「中江兆民の研究」など。

桑原隲蔵

くわばらじつぞう クハバラジツザウ 【桑原隲蔵】
(1870-1931) 東洋史学者。福井県生まれ。京大教授。東洋史教育の基礎を確立し,東西交通史・文明史・法制史などを研究。著「蒲寿庚(ホジユコウ)の事蹟」「東西交通史論叢」「東洋文明史論叢」など。

桑名

くわな クハナ 【桑名】
三重県北部,揖斐(イビ)川河口にある市。伊勢路の入り口で,海上七里の渡しの乗船場。東海道の宿場町,また松平氏の城下町として繁栄。現在は鋳物・金属工業のほか商業も盛ん。焼き蛤(ハマグリ)で有名。

桑名の殿さん

くわなのとのさん クハナ― 【桑名の殿さん】
三重県桑名地方の民謡で,花柳界のお座敷唄。伊勢遷宮の際の木遣(キヤ)り唄に由来。
〔「殿さん」は客である旦那衆のこと〕

桑名盆

くわなぼん クハナ― [3] 【桑名盆】
三重県桑名で産する黒塗りの盆。色漆で蕪菁(カブラ)を描くのが特色。

桑園

そうえん サウヱン [0] 【桑園】
クワを植えた畑。くわばたけ。

桑天牛

くわかみきり クハ― [3] 【桑天牛】
カミキリムシの一種。体長4センチメートル内外。体は黒色で,灰黄色の微毛に覆われる。触角はむち状で長く,黒色と青白色のだんだら縞がある。幼虫はクワ・ビワ・イチジク・リンゴなどの幹に穴をあけて害を与える。本州・四国・九州に分布。

桑子

くわこ クハ― [0] 【桑子】
〔「くわご」とも〕
カイコの別名。

桑字年

そうじねん サウジ― [3] 【桑字年】
「桑年」に同じ。

桑実寺

くわのみでら クハノミ― 【桑実寺】
滋賀県安土町にある天台宗の寺。山号は,繖山(キヌガササン)。天智天皇の勅願により藤原鎌足の子定恵(ジヨウエ)が創建,唐渡りの桑を植え養蚕を教えたという。将軍足利義晴が当寺に避難して,「桑実寺縁起絵巻」を奉納した。桑峰薬師。

桑実胚

そうじつはい サウジツ― [4] 【桑実胚】
多細胞生物の発生において,割腔(カツコウ)がほとんど発達せず,割球がクワの実のように塊状になった胚。

桑尺蠖

くわしゃくとり クハ― [3] 【桑尺蠖】
クワエダシャクの幼虫。

桑山

くわやま クハヤマ 【桑山】
(1)姓氏の一。
(2)〔豊臣家の臣桑山修理大夫が文禄・慶長の役の際,朝鮮から持ち帰り,製するようになったという〕
大阪市天王寺の珊瑚(サンゴ)寺から売り出された,小児の万病に効くという小粒の丸薬。桑山の小粒(コツブ)。

桑山玉州

くわやまぎょくしゅう クハヤマギヨクシウ 【桑山玉州】
(1746-1799) 江戸後期の文人画家。紀伊の人。名は嗣燦(シサン)など。沈南蘋(シンナンピン)に私淑し,池大雅に画を学んだのち,江戸に出て山水花鳥を好んで描いた。「絵事鄙言」などのすぐれた画論を残す。

桑年

そうねん サウ― [0] 【桑年】
〔「桑」の異体字「桒」が,四つの十と八に分解できることから〕
四八歳の異名。桑字年。

桑弓

くわゆみ クハ― [2] 【桑弓】
桑の木で作った弓。男児が生まれるとこの弓で,蓬(ヨモギ)の矢を四方に射てその子の立身出世を祝った。中国の古習に基づく。桑の弓。桑弧(ソウコ)。

桑弧

そうこ サウ― [1] 【桑弧】
桑の木で作った弓。

桑弧蓬矢

そうこほうし サウ― [1][1] 【桑弧蓬矢】
(1)〔礼記〕
桑の弓と蓬(ヨモギ)の矢。昔,中国で,男子が生まれたとき,これで四方を射て,将来の雄飛を祈った。
(2)転じて,男子が志を立てること。桑蓬。

桑扱き

くわこき クハ― [3][0] 【桑扱き】
桑の枝から新しい葉や梢(コズエ)を取ること。

桑折

こおり コヲリ 【桑折】
福島県北東部,伊達郡の町。北部の半田銀山は日本有数の鉱山であったが,第二次大戦後,廃鉱。

桑摘み

くわつみ クハ― [4][3] 【桑摘み】
養蚕のため,桑の葉を摘み採ること。また,その人。[季]春。

桑摘み唄

くわつみうた クハ― [4] 【桑摘み唄】
民謡。桑摘みの時にうたう唄。桑もぎ唄。

桑木

くわき クハキ 【桑木】
姓氏の一。

桑木厳翼

くわきげんよく クハキ― 【桑木厳翼】
(1874-1946) 哲学者。東京生まれ。京大・東大教授。西洋哲学,特にカント哲学の移植・普及に貢献した。主著「哲学概論」

桑木虱

くわきじらみ クハ― [4] 【桑木虱】
キジラミ科の昆虫。体長3〜4ミリメートルで,体形はウンカに似る。体は褐色ではねは透明。体から白色のろう物質を分泌する。クワの害虫。日本全土に分布。クワノワタムシ。

桑枝尺

くわえだしゃく クハ― [3] 【桑枝尺】
シャクガ科のガ。開張約45ミリメートル。はねは褐色で,黒色の細い線が散る。触角は櫛の歯状。幼虫は桑の害虫で,「土瓶(ドビン)割り」と呼ばれるシャクトリムシ。
→土瓶割り

桑染

くわぞめ クハ― [0] 【桑染(め)】
桑の樹皮の煎汁で,灰汁を媒染として淡黄色に染めること。また,その色。

桑染め

くわぞめ クハ― [0] 【桑染(め)】
桑の樹皮の煎汁で,灰汁を媒染として淡黄色に染めること。また,その色。

桑染め足袋

くわぞめたび クハ― 【桑染(め)足袋】
淡黄色に染めた足袋。貞享・元禄(1684-1704)頃の伊達者(ダテシヤ)が用いた。

桑染足袋

くわぞめたび クハ― 【桑染(め)足袋】
淡黄色に染めた足袋。貞享・元禄(1684-1704)頃の伊達者(ダテシヤ)が用いた。

桑梓

そうし サウ― [1] 【桑梓】
〔「詩経(小雅)」より。昔,中国で桑(クワ)と梓(アズサ)を植えて子孫のために残したことから〕
父母を慕うこと。また,ふるさと。故郷。

桑楡

そうゆ サウ― [1] 【桑楡】
(1)クワとニレ。
(2)〔夕日が桑楡の上にかかることから〕
日の没する所。また,夕方。夕日。
(3)晩年。老年。「おのれは今六十にとなり―かげせまれば/近世畸人伝」

桑沢

くわさわ クハサハ 【桑沢】
姓氏の一。

桑沢洋子

くわさわようこ クハサハヤウコ 【桑沢洋子】
(1910-1977) デザイナー。東京生まれ。服飾から生活全体にわたる分野で産業デザインを提唱。桑沢デザイン研究所,東京造形大学を創立。

桑海

そうかい サウ― [0] 【桑海】
〔「桑田滄海(ソウデンソウカイ)」の略〕
世の中が激しく移り変わること。
→桑田滄海

桑港

そうこう サウカウ 【桑港】
サンフランシスコのこと。

桑田

そうでん サウ― [0] 【桑田】
桑(クワ)畑。

桑田

くわた クハタ 【桑田】
姓氏の一。

桑田滄海

そうでんそうかい サウ―サウ― [0] 【桑田滄海】
「桑田変じて滄海(ソウカイ)となる」に同じ。滄海桑田。

桑田義備

くわたよしなり クハタ― 【桑田義備】
(1882-1981) 植物学者。大阪生まれ。京大教授。植物の核分裂を研究し,染色体の螺旋(ラセン)構造説を提出した。著「染色体の構造」「核分裂の進化」

桑畑

くわばたけ クハ― [3] 【桑畑・桑畠】
桑を植えた畑。

桑畠

くわばたけ クハ― [3] 【桑畑・桑畠】
桑を植えた畑。

桑瘤

くわこぶ クハ― [0] 【桑瘤】
桑の幹に生じたサルノコシカケなどのキノコ。

桑白皮

そうはくひ サウ― [4] 【桑白皮】
生薬の一。クワの根皮。消炎・鎮咳などに用いる。

桑科

くわか クハクワ [0] 【桑科】
双子葉植物の一科。熱帯を中心に世界に五五属,一四〇〇種が分布。多く木本で,集合果を結ぶ。コウゾ・カジノキなどは和紙原料となるほか,クワ・カカツガユ・イチジク・インドゴムノキなど有用種が多い。

桑箒

くわぼうき クハバウキ [3] 【桑箒・鍬箒】
(1)桑の楚(スワエ)を束ねて作った箒。
(2)鉄製のくま手。細(コマ)ざらい。

桑繭

くわまゆ クハ― [3] 【桑繭】
クワコ。また,その繭。

桑色

くわいろ クハ― [0] 【桑色】
薄い黄色。桑の根で染めた色。

桑苺

くわいちご クハ― [3] 【桑苺】
〔イチゴに似るので〕
桑の実。

桑茶

くわちゃ クハ― [2] 【桑茶】
桑の葉を茶のように作ったもの。中風に効くと考えられていた。

桑草

くわくさ クハ― [0] 【桑草】
クワ科の一年草。荒れ地や畑に自生。高さ約40センチメートル。葉は卵形で上面がざらつき,クワの葉に似る。秋,葉腋に淡緑色の小花が多数集まってつく。

桑蓬

そうほう サウ― [0] 【桑蓬】
⇒桑弧蓬矢(ソウコホウシ)

桑蚕

くわこ クハ― [0] 【桑蚕・野蚕】
カイコガ科のガ。開張約4センチメートル。成虫は全身が暗褐色で,前ばねの先端は濃色。成虫・幼虫ともに形はカイコに似るが,体色は著しく黒い。カイコとの間に雑種が作られるのでカイコの野生種と考えられる。幼虫はクワを食う。九州以北の日本各地と東アジアに分布。クワゴ。

桑酒

くわざけ クハ― [2] 【桑酒】
(1)焼酎(シヨウチユウ)にすりつぶした桑の実と砂糖を加えた薬酒。桑の実酒。
(2)桑の根・樹皮を煎(セン)じた汁を加えてつくった薬酒。

桑門

そうもん サウ― [0] 【桑門】
〔仏〕 僧。出家。沙門。

桓公

かんこう クワン― 【桓公】
(?-前643) 中国,春秋時代の斉の君主。名は小白。鮑叔(ホウシユク)の推挙で管仲(カンチユウ)を用い,春秋時代最初の覇者となった。

桓武天皇

かんむてんのう クワンムテンワウ 【桓武天皇】
(737-806) 第五〇代天皇(在位 781-806)。名は山部(ヤマノベ)。光仁天皇の皇子。794年,都を平安京に遷した。在位中は坂上田村麻呂を征夷大将軍として東北地方に派遣するなど,朝廷権力を大きく伸長した。陵墓は山城国紀伊郡柏原にあり,柏原天皇とも呼ばれる。

桓武平氏

かんむへいし クワンム― 【桓武平氏】
平安時代のはじめに平(タイラ)姓を与えられて臣籍に入った皇孫諸流のうち,桓武天皇の子孫の氏の称。葛原(カツラハラ)親王の孫高望(タカモチ)王が東国に下向,その子孫は坂東八平氏として栄え,国香・貞盛・維衡(コレヒラ)・将門らが出た。維衡流の伊勢平氏から出た清盛は,武家政権を樹立した。
→平(タイラ)
→桓武平氏[表]

桓温

かんおん クワンヲン 【桓温】
(313-374) 東晋の武将・政治家。字(アザナ)は元子。成漢を滅ぼし征西大将軍・臨賀郡公となる。朝政を専断したが,北伐を敢行し前燕に敗れて失墜。簡文帝をたて,その死後自立をはかったが失敗し病死した。

桓算

かんざん クワンザン 【桓算・寛算】
平安時代の天台宗の僧。内供奉(ナイグブ)に任ぜられ,桓算供奉と称された。恨みから霊鬼となり朝家を悩ましたという。

桔木

はねぎ [0] 【跳ね木・刎木・桔木】
梃子(テコ)の原理を応用して,長く突き出た軒先の低下を防ぐために軒裏に用いる材。上方を小屋束(コヤヅカ)に固定し,土居桁(ドイゲタ)や出梁上の桔木枕などを支点として軒先を支える。
→小屋組

桔梗

ききょう【桔梗】
《植》a Chinese bellflower.桔梗色 dark violet.

桔梗

ききょう [0] 【桔梗】
(1)キキョウ科の多年草。山野に自生する。秋の七草の一。茎は高さ約80センチメートル。葉は卵形。夏から秋,径5センチメートルほどの青紫色で鐘形の花を茎頂に数個つける。栽培品には白色・半八重のものなどがある。漢方で根を去痰(キヨタン)・鎮咳(チンガイ)などの薬用とする。古名,アリノヒフキ・アサガオ・キチコウ。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は二藍(フタアイ),裏は青。きちこう。きこう。
(3)家紋の一。桔梗の花や葉をかたどったもの。
桔梗(1)[図]

桔梗

きちこう 【桔梗】
キキョウの異名。[季]秋。《―も見ゆる花屋が持仏堂/蕪村》

桔梗皿

ききょうざら [0] 【桔梗皿】
桔梗の花の形にかたどって作った皿。

桔梗笠

ききょうがさ [4] 【桔梗笠】
かぶり笠の一種。青・黄・赤などで彩った,桔梗の花を伏せた形の笠。祭礼などに用いる。
桔梗笠[図]

桔梗色

ききょういろ [0] 【桔梗色】
桔梗の花の色。藍色を帯びた紫色。

桔梗袋

ききょうぶくろ [4] 【桔梗袋】
底を桔梗の花の形のように五角形に作った小袋。本来は女子のもつもので財布などとした。
桔梗袋[図]

桔梗門

ききょうもん 【桔梗門】
江戸城内郭大手六門の一。大手門と坂下門の中間にあり,中・小大名の登城口であった。内桜田門。

桔槹

けっこう 【桔槹】
〔「きっこう」とも〕
はねつるべ。「臂をまげて―の水より外をしらず/浮世草子・一代男 8」

桔槹

きっこう [0] 【桔槹】
⇒けっこう(桔槹)

桙持

ほこもち [2][0] 【桙持(ち)】
(1)桙を持つ役。
(2)賀茂祭の行列に,ねじ木の桙を持って歩く役。昔は,放免(ホウメン)がつとめ,行列を警戒した。

桙持ち

ほこもち [2][0] 【桙持(ち)】
(1)桙を持つ役。
(2)賀茂祭の行列に,ねじ木の桙を持って歩く役。昔は,放免(ホウメン)がつとめ,行列を警戒した。

桙星

ほこぼし 【桙星】
彗星。また,北斗七星の第七星である破軍星の意ともいう。「名おそろしき物…―/枕草子 153」

かせ [1] 【桛・綛】
(1)紡いだ糸を巻き取る H 型や X 型の道具。桛木(カセギ)。
(2){(1)}からはずした糸。また,一定の長さの糸を一定の枠に巻いて束ねたもの。かせいと。《綛》
(3)手ぬぐいなどを掛ける家具。「手のごひ布の―にて取り上げなどして/井蛙抄」

桛木

かせぎ [2] 【桛木】
(1)「桛(カセ){(1)}」に同じ。
(2)木の,またになった所。「あやまたず―に射てけり/著聞 20」
(3)木のまたを利用して Y 字型に作り,傾く物を支えたり,高い所へ物を押し上げたりするのに使う道具。
(4)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。

桛枠

かせわく [0] 【桛枠】
紡績で,かせ糸を巻く枠。

桛糸

かせいと [3][0] 【桛糸・綛糸】
「桛(カセ){(2)}」に同じ。

桛車

かせぐるま [3] 【桛車】
かせ糸を掛けて回転させる車。かせ糸を小枠に移す時などに用いる。とんぼ。
桛車[図]

桛鱶

かせぶか 【桛鱶】
シュモクザメの異名。[物類称呼]

さくら【桜】
(1) a cherry tree;cherry blossoms (花);pink (色).→英和
(2)[馬肉]horseflesh.→英和
‖桜前線 the cherry-blossom front.

さくら [0] 【桜】
(1)バラ科サクラ属の落葉高木または低木。北半球の温帯と暖帯に分布し二〇〜三〇種がある。日本に最も種類が多く,奈良時代から栽植され,園芸品種も多い。春,葉に先立ちまたは同時に開花。花は淡紅色ないし白色の五弁花で,八重咲きのものもある。西洋実桜(ミザクラ)の実はサクランボといい,食用。材は器具・版木・薪炭用。重弁の花を塩漬けにして桜湯として飲み,葉は桜餅に使用。染井吉野が代表的であるが,山桜・江戸彼岸・大島桜・八重桜も各地に植えられている。日本の国花。[季]春。
(2)馬肉の俗称。
(3)「桜色」の略。
(4)露店などで,客の買い気をそそるため,客のふりをして買い物する仲間。
〔「ただで見る」の意から芝居の無料見物人の意となり,そこから生じたという〕
(5)「桜襲(ガサネ)」の略。
(6)家紋の一。桜の花,花と枝葉をかたどったもの。

桜の園

さくらのその 【桜の園】
チェーホフの戯曲。四幕。1904年初演。急変する時代,新興ブルジョア階級と斜陽貴族との対比が,ラネーフスカヤ夫人の広大な領地の売買をめぐって描かれる。

桜は今見頃です

みごろ【桜は今見頃です】
The cherry blossoms are at their best now.

桜丸

さくらまる 【桜丸】
浄瑠璃「菅原伝授手習鑑(スガワラデンジユテナライカガミ)」に登場する三つ子の兄弟の末子。斎世(トキヨ)親王と菅原道真の娘である苅屋姫との仲を取り持つが,それが道真の大宰府左遷の因となったのを悩み,自害する。

桜乾し

さくらぼし [0] 【桜乾し】
白身の魚を味醂(ミリン)・醤油に漬けて乾したもの。

桜井

さくらい サクラヰ 【桜井】
(1)奈良県中北部,奈良盆地南東部にある市。古くから市場町・宿場町として発達。木材の集散・加工が盛ん。三輪そうめんを特産。長谷(ハセ)寺がある。
(2)大阪府北東端,三島郡島本町の地名。楠木正成(マサシゲ)・正行(マサツラ)父子決別の地として知られる。

桜井

さくらい サクラヰ 【桜井】
姓氏の一。

桜井丹波少掾

さくらいたんばのしょうじょう サクラヰ―セウジヨウ 【桜井丹波少掾】
江戸前期の浄瑠璃太夫。金平(キンピラ)浄瑠璃の祖。通称,和泉半左衛門。薩摩浄雲に学び,和泉太夫と称して,1658年頃から荒々しく豪壮な金平物を語って好評を得た。62年受領して桜井丹波少掾平正信となる。生没年未詳。

桜井忠温

さくらいただよし サクラヰ― 【桜井忠温】
(1879-1965) 陸軍軍人・作家。愛媛県生まれ。士官学校卒業後,日露戦争に出征,旅順攻撃の際に負傷。その体験を描いた「肉弾」「銃後」は広く読まれた。

桜井梅室

さくらいばいしつ サクラヰ― 【桜井梅室】
(1769-1852) 江戸末期の俳人。金沢生まれ。刀研を業としたが,俳諧を馬来(バライ)に学ぶ。天保三大家の一人とされるが,句風は月並調。著「梅室家集」など。

桜井欽一

さくらいきんいち サクラヰ― 【桜井欽一】
(1912-1993) 民間鉱物学者。東京生まれ。家業のかたわら日本産鉱物の90パーセントを蒐集。

桜井焼

さくらいやき サクラヰ― [0] 【桜井焼】
桜井{(2)}で産した陶器。楠公父子決別の図などを描く。清水焼に似ているが質が粗い。大正初年廃窯。

桜井線

さくらいせん サクラヰ― 【桜井線】
JR 西日本の鉄道線。奈良・天理・桜井・高田間,29.4キロメートル。奈良盆地の東部・南部を走る。

桜井錠二

さくらいじょうじ サクラヰヂヤウジ 【桜井錠二】
(1858-1939) 化学者。石川県生まれ。東大教授。理化学研究所・日本学術研究会議の設立に尽力。日本の化学研究発展の基礎を築いた。

桜人

さくらびと [3] 【桜人】
(1)桜の花を見る人。花見をして歩く人。[季]春。《夜桃林を出てあかつき嵯峨の―/蕪村》
(2)催馬楽(サイバラ)の曲の名。

桜会

さくらえ 【桜会】
観桜を兼ねた法会(ホウエ)。中古から中世にかけ京都の醍醐寺・賀茂神社で営まれた。

桜会

さくらかい 【桜会】
軍部ファシストの秘密結社。1930年(昭和5)結成。橋本欣五郎・長勇ら参謀本部・陸軍省の中堅将校が中心。満州問題の解決とそのための国家改造,軍部独裁政権の樹立をめざし,三月事件・十月事件を企てたがいずれも未遂に終わり,自然消滅した。

桜前線

さくらぜんせん [4] 【桜前線】
開花前線の一。春,サクラ(主にソメイヨシノ)の開花の日が等しい地点を結んだ線。季節の進行につれて南から北へ,低地から高地へと,順次移行していくさまを,天気図上の前線の動きにたとえていう。

桜吹雪

さくらふぶき [4] 【桜吹雪】
桜の花びらが吹雪のように盛んに散ること。花ふぶき。

桜味噌

さくらみそ [4] 【桜味噌】
ゴボウ・ショウガなどを刻んで混ぜ,甘みを加えたなめ味噌。

桜唇

おうしん アウ― [0] 【桜唇】
〔張憲「太真明皇譜笛図」〕
美女の小さく美しい唇を桜にたとえた語。

桜姫全伝曙草紙

さくらひめぜんでんあけぼのぞうし 【桜姫全伝曙草紙】
読本。五巻。山東京伝作,歌川豊国画。1805年刊。清玄・桜姫の伝説をもとに,中国小説の趣向などをからませた伝奇小説。

桜姫東文章

さくらひめあずまぶんしょう 【桜姫東文章】
歌舞伎狂言。世話物。七幕。四世鶴屋南北作。1817年(文化14)江戸河原崎座初演。清玄・桜姫の話,吉田家のお家騒動の話などを綯(ナイ)交ぜにして脚色したもの。

桜尽くし

さくらづくし [4] 【桜尽(く)し】
(1)模様や柄などに種々の桜の花を並べること。
(2)桜の種類をたくさん歌や文章の中に詠みこんで,口調よく歌ったり読んだりできるようにしたもの。「―の歌祭文/浄瑠璃・賀古教信」

桜尽し

さくらづくし [4] 【桜尽(く)し】
(1)模様や柄などに種々の桜の花を並べること。
(2)桜の種類をたくさん歌や文章の中に詠みこんで,口調よく歌ったり読んだりできるようにしたもの。「―の歌祭文/浄瑠璃・賀古教信」

桜島

さくらじま 【桜島】
鹿児島市街の沖合3キロメートル,鹿児島湾にある火山島。1914年(大正3)の大噴火で大隅半島と陸続きになる。南岳(海抜1040メートル)は現在も噴火を繰り返し,噴煙を上げて周辺に火山灰の被害を与えている。桜島大根を特産。

桜島大根

さくらじまだいこん [6] 【桜島大根】
ダイコンの一品種。桜島原産。ダイコンとしては世界最大種。球形で,直径60センチメートルにも達する。

桜島線

さくらじません 【桜島線】
JR 西日本の鉄道線。大阪市西九条・桜島間,4キロメートル。安治川河口の工業地帯を走る。

桜川

さくらがわ 【桜川】
能の一。四番目物。世阿弥作か。貧窮のため身を売った桜子(サクラゴ)は,三年の後,物狂いとなって子を尋ねる母に常陸(ヒタチ)国桜川のほとりで再会する。

桜川

さくらがわ サクラガハ 【桜川】
江戸後期に興った吉原の幇間(ホウカン)の苗字。戯作者桜川慈悲成(ジヒナリ)の門弟甚好(ジンコウ)・善好(ゼンコウ)が幇間として名乗る。のち一派をなして幇間といえば桜川をさすようになった。

桜川慈悲成

さくらがわじひなり サクラガハ― 【桜川慈悲成】
(1762-1833) 江戸後期の戯作者・落語家。本名,八尾大助(大五郎とも)。通称,錺屋(カザリヤ)大五郎。茶道・絵画などにも通じ多芸多才。烏亭焉馬(ウテイエンバ)とともに,落語中興の功労者。咄本「延命養談数」,黄表紙「天筆阿房楽」など。

桜月

さくらづき [3] 【桜月】
陰暦三月の異称。

桜木

さくらぎ [3][0] 【桜木】
(1)桜の木。「花は―人は武士」
(2)桜の木材。江戸時代,版木に使用した。

桜木町

さくらぎちょう 【桜木町】
横浜市中区と西区にまたがる細長い地区。桜木町駅は日本最初の横浜駅にあたる。

桜桃

さくらんぼ【桜桃】
a cherry.→英和

桜桃

さくらんぼ [0] 【桜桃】
〔「さくらんぼう(桜ん坊)」とも〕
(1)セイヨウミザクラの果実。食用。桜桃(オウトウ)。
(2)サクラ類の果実をいう。[季]夏。《茎右往左往菓子器の―/虚子》

桜桃

おうとう アウタウ [0] 【桜桃】
(1)セイヨウミザクラの別名。また,その実。さくらんぼ。本来はシナミザクラの漢名。[季]夏。
(2)ユスラウメの異名。
(3)美人や美人の唇のたとえ。

桜桃忌

おうとうき アウタウ― [3] 【桜桃忌】
太宰治の忌日。遺体の発見された六月一九日を忌日とし,東京都三鷹の禅林寺で修せられる。作品の題名をとって命名された。[季]夏。

桜梅少将

おうばいしょうしょう アウバイセウシヤウ 【桜梅少将】
平維盛(タイラノコレモリ)の異名。

桜樹

おうじゅ アウ― [1] 【桜樹】
桜の木。

桜海老

さくらえび [3] 【桜海老】
海産のエビ。体長4センチメートル内外。体は透明で,赤い色素のため桜色に見える。体表に多数の発光器がある。食用。相模湾・駿河湾に多産し,特に富士川河口付近に多い。

桜湯

さくらゆ [3] 【桜湯】
塩漬けにした半開きの八重桜の花を入れて飲む湯。祝賀の席に用いる。[季]春。《―に亀甲罅の茶碗かな/杉田久女》

桜漬

さくらづけ [0] 【桜漬(け)】
主に半開きの八重桜の花を塩漬けにしたもの。熱湯を注いで桜湯として飲む。[季]春。

桜漬け

さくらづけ [0] 【桜漬(け)】
主に半開きの八重桜の花を塩漬けにしたもの。熱湯を注いで桜湯として飲む。[季]春。

桜灯籠

さくらどうろう [4] 【桜灯籠】
灯籠の一種。銅製で一面に桜の花を透かし彫りにした円形のもの。茶人が用いる。

桜灰

さくらばい [3] 【桜灰・佐倉灰】
佐倉炭(サクラズミ)の灰。江戸時代,客用の煙草盆の火入れに用いた。

桜炭

さくらずみ [3] 【桜炭】
「佐倉炭」の当て字。

桜烏賊

さくらいか [3] 【桜烏賊】
「花烏賊(ハナイカ){(2)}」に同じ。[季]春。

桜煎り

さくらいり [0] 【桜煎り】
「桜煮(サクラニ)」に同じ。

桜煮

さくらに [0] 【桜煮】
タコの足を薄く輪切りにしてたれ味噌で煮たもの。また,酒・味醂(ミリン)・醤油で煮たもの。さくらいり。

桜狩

さくらがり 【桜狩】
(1)箏曲(ソウキヨク)の一。文化年間(1804-1818)山田検校(ケンギヨウ)作曲。平調子。作詞は越前家の息女という。
(2)長唄の一。1857年二世芳村孝次郎または一〇世杵屋(キネヤ)六左衛門作曲。

桜狩

さくらがり [3] 【桜狩(り)】
〔「狩り」は訪ね求めるの意〕
(1)桜花を訪ね求めて楽しむこと。観桜(カンオウ)。花見。[季]春。
(2)曲名(別項参照)。
(3)〔交野(カタノ)の狩猟地が桜の名所でもあったことから〕
鷹狩り。

桜狩り

さくらがり [3] 【桜狩(り)】
〔「狩り」は訪ね求めるの意〕
(1)桜花を訪ね求めて楽しむこと。観桜(カンオウ)。花見。[季]春。
(2)曲名(別項参照)。
(3)〔交野(カタノ)の狩猟地が桜の名所でもあったことから〕
鷹狩り。

桜田

さくらだ 【桜田】
姓氏の一。

桜田

さくらだ [0] 【桜田】
桜の花がたくさん咲いている所。「山風の色吹きおろす―の/夫木 5」

桜田一郎

さくらだいちろう 【桜田一郎】
(1904-1986) 化学者。京都生まれ。京大教授。日本における高分子化学の開拓者。日本最初の合成繊維ビニロンを発明。

桜田治助

さくらだじすけ 【桜田治助】
歌舞伎脚本作者。
(1)(初世)(1734-1806) 壕越(ホリコシ)二三治の弟子。四世松本幸四郎と提携,江戸世話狂言を確立。代表作に「御摂勧進帳(ゴヒイキカンジンチヨウ)」「伊達競阿国戯場(ダテクラベオクニカブキ)」があり,「戻駕(モドリカゴ)」など舞踊劇にもすぐれた。
(2)(二世)(1768-1829) 初世の門人。舞踊劇にすぐれ,「玉兎」「汐汲」「浅妻舟」「鳥羽絵」などがある。
(3)(三世)(1802-1877) 二世の門人。のちに狂言堂左交と称す。作「三世相錦繍文章(ニシキブンシヨウ)」「乗合船」「どんつく」など。

桜田門

さくらだもん 【桜田門】
江戸城内郭門の一。城の南西に位置する。外桜田門。

桜田門外の変

さくらだもんがいのへん 【桜田門外の変】
1860年3月3日,大老井伊直弼が桜田門外で水戸浪士ら一八名により暗殺された事件。勅許を待たずに日米修好通商条約に調印したことや安政の大獄による弾圧などに対し,水戸浪士が憤激して起こした。

桜町中納言

さくらまちのちゅうなごん 【桜町中納言】
平安末期の廷臣,藤原成範(シゲノリ)の異名。桜を好み,私邸に多数植え,桜町と称した。

桜町天皇

さくらまちてんのう 【桜町天皇】
(1720-1750) 第一一五代天皇(在位 1735-1747)。名は照仁(テルヒト)。中御門天皇の第一皇子。朝儀の振興と皇威の伸張に努めたため,幕府にうとまれた。和歌にすぐれ,「桜町院御集」などがある。

桜粥

さくらがゆ [3][0] 【桜粥】
あずきがゆの異名。

桜紅葉

さくらもみじ [4] 【桜紅葉】
秋,桜の葉が紅葉すること。また,その葉。[季]秋。

桜紙

さくらがみ [3] 【桜紙】
薄く柔らかな小判のちり紙。マニラ麻などから抄造する。もと,故紙からの再生紙。

桜結び

さくらむすび [4] 【桜結び】
ひもなどの結び方。結んだ形が桜の花に似ているもの。
→花結び

桜縅

さくらおどし [4] 【桜縅】
⇒小桜縅(コザクラオドシ)

桜美林大学

おうびりんだいがく アウビリン― 【桜美林大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は町田市。

桜肉

さくらにく [3] 【桜肉】
〔色が桜色であるところから〕
馬の肉。さくら。

桜色

さくらいろ [0] 【桜色】
桜の花のような色。薄い紅色。「目元がほんのり―になる」

桜花

さくらばな 【桜花】
■一■ [3] (名)
桜の花。おうか。
■二■ (枕詞)
桜の花のように美しく栄えている意で,「栄え少女(オトメ)」にかかる。「つつじ花にほえ娘子(オトメ)―栄え娘子/万葉 3305」

桜花

おうか アウクワ [1] 【桜花】
(1)桜の花。「―爛漫(ランマン)」
(2)旧日本海軍の特別攻撃機。爆撃機に懸架して発進,火薬ロケットで滑空し,敵艦に体当たりする。

桜花賞

おうかしょう アウクワシヤウ 【桜花賞】
四歳牝馬(ヒンバ)によって行われる競馬のクラシック-レース。距離1600メートル。

桜茶屋

さくらぢゃや [3][4] 【桜茶屋】
桜の花の咲く頃,花見客を目当てに設ける掛け茶屋。

桜草

さくらそう [0] 【桜草】
(1)サクラソウ科の多年草。日当たりのよい草原に生え,また観賞用に栽培される。全体に軟毛がある。葉は根生し,卵形。春,高さ約20センチメートルの花茎を立て,頂に紅紫・桃・白などの花を数個つける。花冠は高坏(タカツキ)形で上端は五裂する。品種が多い。[季]春。
(2)サクラソウ属の植物の総称。イワザクラ・クリンソウ,外来園芸種のプリムラなど。

桜草

さくらそう【桜草】
a primrose.→英和

桜蓼

さくらたで [3] 【桜蓼】
タデ科の多年草。水湿地に自生。高さ約50センチメートル。葉は披針形。八月から九月にかけ,茎頂付近に淡紅色の細かい花穂をつける。[季]秋。

桜蘭

さくららん [3] 【桜蘭】
ガガイモ科の常緑つる性小低木。亜熱帯に多く,観賞用に栽培する。葉は質厚く光沢がある。初夏,腋生(エキセイ)の短い花柄上に白色ないし微紅色の小花を多数半球状につけ,芳香を放つ。斑(フ)入り葉の品種もある。ホヤ。

桜襲

さくらがさね 【桜襲・桜重】
襲の色目の名。春に用いる。
(1)表は白,裏は赤花。
(2)上から蘇芳(スオウ)・紅梅・{(1)}五枚に紅の単(ヒトエ)。

桜貝

さくらがい [3] 【桜貝】
海産の二枚貝。貝殻は薄く平たい長円形で,殻長2.5センチメートルほど,色彩・形が桜の花弁に似ている。古くから和歌や唱歌の題材にされた。遠浅のきれいな砂底にすむ。本州以南に広く分布。[季]春。

桜通線

さくらどおりせん サクラドホリ― 【桜通線】
名古屋市営の地下鉄道線。桜通の地下を通り,中村区役所・今池・野並間,14.9キロメートル。

桜重

さくらがさね 【桜襲・桜重】
襲の色目の名。春に用いる。
(1)表は白,裏は赤花。
(2)上から蘇芳(スオウ)・紅梅・{(1)}五枚に紅の単(ヒトエ)。

桜鍋

さくらなべ [4] 【桜鍋】
〔「桜」は馬肉のこと〕
馬肉を味噌仕立てにし,ネギ・ゴボウ・焼き豆腐などを添えた鍋。[季]冬。

桜間

さくらま 【桜間】
姓氏の一。

桜間左陣

さくらまさじん 【桜間左陣】
(1835-1917) 能楽師。シテ方金春流。初名伴場(バンバ)。熊本生まれ。もと細川藩の能役者。のち上京し,鮮やかな演技で人気を得,明治三名人の一人に数えられた。

桜間弓川

さくらまきゅうせん 【桜間弓川】
(1889-1957) 能楽師。シテ方金春流。初名金太郎。左陣の二男。謡・型・声・姿のバランスがとれた美しい演技で観客を魅了した名手。

桜間道雄

さくらまみちお 【桜間道雄】
(1897-1983) 能楽師。シテ方金春流。桜間左陣の弟林太郎の次男。熊本生まれ。伯父左陣に師事。高い様式を獲得した名手。

桜雲

おううん アウ― [0] 【桜雲】
桜の花がたくさん咲いて雲のようにみえること。花の雲。

桜飯

さくらめし [3] 【桜飯】
「茶飯(チヤメシ){(2)}」に同じ。

桜餅

さくらもち [3] 【桜餅】
和菓子の一。白玉粉・小麦粉を練って焼いた薄皮を二つ折りにして餡(アン)を包み,塩漬けの桜の葉で包んだもの。道明寺(ドウミヨウジ)粉を用いて蒸した皮で餡を包むものもある。[季]春。

桜魚

さくらうお [3] 【桜魚】
桜の咲く頃にとれる小さいアユ。

桜鯎

さくらうぐい [4] 【桜鯎】
桜の季節にとれるウグイ。この時期には婚姻色が表れ,特に雄では縦帯の朱色が鮮やか。[季]春。

桜鯛

さくらだい [3] 【桜鯛】
(1)スズキ目の海魚。全長18センチメートルほど。体は卵形で著しく側扁し,尾の両端が長い。雄の体は鮮紅色,背びれ第三棘が長く,体側に真珠光沢の白色斑紋がある。雌は赤黄色,背びれ棘部(キヨクブ)の後方に黒褐色の斑紋が一個ある。初めは雌で,産卵後性転換が起こって雄になる。食用。南日本の沿岸に分布。ウミキンギョ。
(2)桜の花が咲く頃,内湾の浅瀬で漁獲される鯛。瀬戸内海,特に堺沖のものが有名。[季]春。

桜鱒

さくらます [3] 【桜鱒】
サケ目の魚。全長60センチメートルほど。体は延長し側扁するがサケより丸みを帯びる。体色は背面が濃藍色で小黒点が散在し,腹面は銀白色。淡水で孵化し,二年後に海へ下る。三年目に成熟して産卵のために五〜七月頃川を上る。食用として美味。本種の陸封河川型がヤマメ。北洋から関東地方以北の太平洋側と中国地方以北の日本海側に分布。ギンケ。ホンマス。マス。
→マス

桜鹿の子

さくらがのこ [4] 【桜鹿の子】
桜色の鹿の子絞り。元禄(1688-1704)頃流行した。

桜麻

さくらあさ [3] 【桜麻】
麻の一種。花の色から,あるいは種子をまく時期からともいうが実体は不詳。俳諧では夏の季語とされた。さくらお。「畑打音やあらしの―(芭蕉)/花摘」

桜麻の

さくらおの 【桜麻の】 (枕詞)
「麻(アサ)」と「苧(オ)」とが同じものであることから,「おふ」(苧生,すなわち麻畑)にかかるか。かかり方などに諸説ある。さくらあさの。「―をふの下草つゆしあらば/古今六帖 6」

桜麻の

さくらあさの 【桜麻の】 (枕詞)
⇒さくらおの

ます [2][0] 【枡・升・桝・斗】
(1)液状・粉状・粒状の物の一定量をはかる方形・円筒形の器具。一合枡・五合枡・一升枡などがある。
(2){(1)}ではかった分量。ますめ。「一人の僧ごとに飯(イイ)四―を受く/三宝絵詞(中)」
(3)歌舞伎劇場や相撲小屋で,土間を四角く区切った客席。現在は相撲興行と,劇場の桟敷席に見られる。仕切り枡。切り枡。枡席。
(4)銭湯などで,湯舟から湯をくむのに用いる箱形の器。
(5)家紋の一。角桝を図案化したもの。

えつり [0] 【桟】
(1)かや葺(ブ)き・わら葺き屋根や土蔵の壁の下地材。ヨシや細い竹・板を縄で簀(ス)のように編んだもの。
(2)「えつりだけ」の略。

さん [1] 【桟】
(1)戸や障子の骨。
(2)雨戸の猿。
→猿(3)
(3)蓋(フタ)などが反るのを防ぐため裏に打ち付ける細い横木。

さん【桟】
a crosspiece;→英和
a frame;→英和
a bolt.→英和
〜をおろ(はず)す (un)bolt <the door> .

桟俵

さんだわら [3] 【桟俵】
米俵の両端にあてる,わらで編んだ円いふた。神饌(シンセン)の台盤とし,疱瘡(ホウソウ)の神や流し雛(ビナ)をのせて川に流し,また胞衣(エナ)をのせて埋めるなど,神と人との交わりの道具としてさまざまに用いられた。

桟俵法師

さんだわらぼうし [6] 【桟俵法師】
「さんだわら」の擬人名。

桟俵法師

さんだらぼっち [5] 【桟俵法師】
「さんだわらぼうし(桟俵法師)」の転。

桟俵法師

さんだらぼうし [5] 【桟俵法師】
「さんだわらぼうし(桟俵法師)」の転。

桟唐戸

さんからど [4] 【桟唐戸】
框(カマチ)の中に桟を組み,その間に薄板や連子をはめた扉。鎌倉時代に宋から伝来。
→板唐戸
桟唐戸[図]

桟唐草瓦

さんからくさがわら [7] 【桟唐草瓦】
軒先に用いる前垂れのついた桟瓦。唐草模様の有無にかかわらずいう。

桟戸

さんど [1] 【桟戸】
裏に桟を取り付けた,頑丈な戸。

桟手

さで [1] 【桟手】
滑道(カツドウ)の一。底面に厚材を,両側に防材を設置し,木材などを滑らせて運搬する装置。
→修羅(4)

桟敷

さじき【桟敷】
a box;→英和
a gallery;→英和
a stand (競技場の).→英和
‖正面桟敷 the grand tier.二階桟敷 the dress circle.

桟敷

さじき [0][3] 【桟敷】
〔「さずき」の転〕
(1)祭りや相撲などの興行物を見るために高く作った見物席。さんじき。
(2)劇場で,平土間に対して左右に一段高く設けた席。桟敷席。

桟敷

さんじき [0] 【桟敷】
「さじき(桟敷)」に同じ。

桟敷殿

さじきどの 【桟敷殿】
眺めを楽しむために,高く桟敷ふうに作られた建物。「この―に中納言殿住み給ふに/栄花(玉の台)」

桟木

さんぎ [0] 【桟木】
木材を桟積みするとき,風通しをよくするため材に直交して間に挟む小角材。

桟梁

さんばり [0] 【桟梁】
櫓門(ヤグラモン)や長屋門の冠木(カブキ)の上に直角にのせた梁。

桟梯

さんてい [0] 【桟梯】
崖(ガケ)などにかけ渡したはしご。かけ橋。

桟橋

さんきょう [0] 【桟橋】
(1)谷を横切って高く架けた橋。かけはし。
(2)さんばし。

桟橋

さんばし【桟橋】
a (landing) pier;→英和
a landing stage;a wharf[quay](埠頭).→英和
〜に横付けになる come alongside the pier.

桟橋

さんばし [0] 【桟橋】
(1)港で,船を横づけにするために陸から海に突き出して設けた構造物。
(2)建築現場で,高い所へ登るための勾配のある足場。

桟橋料

さんばしりょう [4] 【桟橋料】
船舶の係留,貨物の積み降ろしなどに桟橋を使用する料金。

桟橋渡し

さんばしわたし [5] 【桟橋渡し】
売買した貨物の受け渡しを,船舶着港の桟橋で陸揚げの際に行うこと。その後は,その貨物に関するすべての費用や危険負担は買い手の側に移る。

桟瓦

さんがわら [3] 【桟瓦】
断面が波形で,一隅または二隅に切り込みのある瓦。本瓦葺(ブ)きの牡瓦(オガワラ)と牝瓦(メガワラ)を一枚に簡略化したもの。江戸時代以降普通に用いられている。
桟瓦[図]

桟積み

さんづみ [0] 【桟積み】 (名)スル
製材を乾燥させるため,上下に桟木(サンギ)を挟んで積み重ねること,またその堆積。

桟竹

えつりだけ [3] 【桟竹】
(1)「えつり{(1)}」に同じ。
(2)木と竹とを交互にかけた化粧垂木(ケシヨウタルキ)。茶室などに用いる。えつり。

桟道

さんどう [0] 【桟道】
きりたった山腹や崖(ガケ)などに沿って,木材で棚のように張り出して設けた道。

桟香

せんこう [0] 【桟香・浅香】
〔「桟香」は「さんこう」とも読む〕
水に入れると浮きも沈みもしない香木。水に浮く香木のこととも。
〔「箭香」「箋香」とも書く〕

ひのき【桧】
《植》a Japanese cypress.

桧舞台

ひのきぶたい【桧舞台】
a first-class stage.〜を踏む perform on a first-class stage.

桫欏

へご [1] 【桫欏・杪欏】
ヘゴ科の常緑性木生シダ植物。亜熱帯の指標植物とされる。日本では八丈島・紀伊・四国・九州などに生える。茎は直立し,高さ2〜4メートルで,黒褐色の気根でおおわれる。二回羽状に分裂した大形の葉を茎頂に傘状につける。材をランなどの着生植物の栽培に用いる。
桫欏[図]

いかだ [0] 【筏・桴】
(1)木材・竹などを何本も並べ,綱などで結びつけて,水に浮かせるようにしたもの。木材の運搬のほか,舟の代用とする。「―に組む」
(2)鎧の名所(ナドコロ)。手首と臂(ヒジ)との間に並び結びつけた板。
(3)小鰻(コウナギ)のかば焼きを串刺しにしたもの。
(4)料理で,細長い物をいかだ様に盛ること。

ばち [2] 【撥・桴・枹】
(1)琵琶・三味線などの弦をはじいて鳴らす道具。手元は狭くて厚く,先端はイチョウの葉形で薄い。琵琶の撥は木製,三味線の撥は木・象牙や水牛の角などでつくられる。《撥》
(2)太鼓・鉦鼓・羯鼓(カツコ)などの楽器を打ち鳴らす棒。《桴・枹》
(3)舞楽の舞具。還城楽(ゲンジヨウラク)・陵王・抜頭(バトウ)などの舞人が手に持って舞う棒。《撥・桴》

おけ【桶】
a tub;→英和
a pail (手桶).→英和
桶屋 a cooper.→英和

おけ ヲ― [1] 【桶・麻笥】
〔(2)が原義〕
(1)円形の板を底として,その周りに細長い板を立て並べて,たがで締めた木製の器。水などを入れるのに使う。「風呂―」「漬物―」
(2)績麻(ウミオ)を入れる器。普通,檜(ヒノキ)の薄板を曲げて作る。おごけ。《麻笥》「をとめらが―に垂れたる績麻(ウミオ)なす/万葉 3243」

桶伏せ

おけぶせ ヲケ― 【桶伏せ】
江戸初期,吉原などの遊里で行われた私刑。揚げ代を払えない客を窓穴のある風呂桶のようなものに閉じ込め,路上でさらしたもの。

桶側

おけがわ ヲケガハ [0] 【桶側】
(1)桶の側面の板。
(2)「桶側胴」の略。
(3)延縄(ハエナワ)を入れておく丸い容器。

桶側胴

おけがわどう ヲケガハ― [4] 【桶側胴】
当世具足の一。多数の鉄板を糸で綴(ト)じ,また鋲(ビヨウ)でとめるなどして連ね,胴を構成したもの。外観が桶に似る。

桶屋

おけや ヲケ― [0][2] 【桶屋】
桶の製造・修繕を職業とする人。また,その家。

桶川

おけがわ ヲケガハ 【桶川】
埼玉県中部の市。近世,中山道の宿場町。かつてベニバナの産地。近年,都市化が著しい。

桶火

おけび ヲケ― 【桶火】
火桶の火。「けぶりにし人を―の灰によそへて/和泉式部集」

桶狭間の戦い

おけはざまのたたかい ヲケハザマ―タタカヒ 【桶狭間の戦い】
1560年5月,尾張桶狭間(愛知県豊明市栄町)で織田信長が上洛途上の今川義元を奇襲して敗死させた戦い。信長の全国制覇の端緒となる。田楽狭間(デンガクハザマ)の戦い。

桶絞り

おけしぼり ヲケ― [3] 【桶絞り】
絞り技法の一。桶の中に染めない部分を詰め込み,蓋をかたく締めて染槽につけ,外に出た部分を染める。

桶胴

おけどう ヲケ― [2] 【桶胴】
日本の太鼓の一種。胴は桶のように板を合わせて作り,両面に革を張って麻の緒で締める。郷土芸能・歌舞伎囃子(カブキバヤシ)で用いる。

桶風呂

おけぶろ ヲケ― [0] 【桶風呂】
桶の形をした据え風呂。

すみき [2] 【隅木・角木・桷】
入母屋(イリモヤ)造り・寄せ棟造りなどの屋根の四隅で,隅棟の下で垂木(タルキ)を受けている斜めの材。隅垂木。
隅木[図]

ずみ [1] 【桷・棠梨】
バラ科の落葉小高木。山中に生え,また庭木や盆栽とする。小枝の先はしばしばとげになる。葉は長楕円形で,時に三裂する。春,新枝の先に白色の五弁花を散形につける。果実は小球形で黄赤色に熟す。古く樹皮を染色に用いた。小林檎(コリンゴ)。小梨(コナシ)。姫海棠(ヒメカイドウ)。三葉海棠。
桷[図]

桿状体

かんじょうたい カンジヤウ― [0] 【桿状体・杆状体】
脊椎動物の目の網膜にある視細胞の一。ロドプシン(視紅)と呼ばれる感光色素を含み,長円柱状の細胞体の形状からこの名がある。桿体。棒細胞。
→錐状体(スイジヨウタイ)

桿状菌

かんじょうきん【桿状菌】
a bacillus.→英和

桿菌

かんきん [0] 【桿菌】
棒状の形をしている細菌。納豆菌・根粒菌・赤痢菌など。バチルス。

うつばり [0] 【梁】
棟(ムネ)の重みを支えるために,棟と直角に柱と柱の間に渡した横木。うちばり。はり。うつはり。

やな [1] 【梁・簗】
川の瀬を両岸より杭・竹・石などでせき,一か所をあけてそこに簀(ス)を張り,流れを上り下る魚をその上で捕らえる仕掛け。[季]夏。
梁[図]

はり【梁】
a beam.→英和

うちばり 【梁】
⇒うつばり(梁)

はり [2] 【梁】
(1)屋根や上階の床の重さを受け支えるために,柱上に渡される横木の総称。うつばり。
→桁(ケタ)
(2)材軸に対して直角あるいは斜めの荷重を受け,この荷重を支点に伝える細長い水平材一般をいう。ビーム。
(3)算盤(ソロバン)の用語。五玉と一の玉の境に設けた横木。

りょう リヤウ 【梁】
中国の国名。
(1)戦国時代の魏(ギ)が紀元前362年に大梁(今の開封)に遷都して以後の国号。
(2)南朝の一(502-557)。南斉の蕭衍(シヨウエン)(武帝)が斉の禅譲を受けて建国。都は建康(南京)。仏教が栄え,六朝文化の盛期を画したが,のち侯景の乱が起こり,陳に国を奪われた。
(3)五代の一。
→後梁

梁上

りょうじょう リヤウジヤウ [0] 【梁上】
はりの上。

梁啓超

りょうけいちょう リヤウケイテウ 【梁啓超】
(1873-1929) 中国,清末・民国の学者・政治家。字(アザナ)は卓如,号は任公。康有為に師事,戊戌(ボジユツ)の変法自強運動では中心となって活躍したが,失敗し,日本に亡命。民国成立後は司法総長。著「清代学術概論」「先秦(センシン)政治思想史」など。リアン=チーチャオ。

梁園

りょうえん リヤウヱン [0] 【梁園・梁苑】
(1)宮廷の庭園。
(2)皇族。親王家。たけのその。「よく―左右の陣をかためて/平家 4」
(3)中国,漢代梁の孝王が築いた庭園の名。竹が多く修竹園ともいわれた。

梁塵

りょうじん リヤウヂン [0] 【梁塵】
(1)梁(ハリ)の上に積もるちり。
(2)〔「梁塵を動かす」の故事から〕
すばらしい音楽。

梁塵愚案抄

りょうじんぐあんしょう リヤウヂングアンセウ 【梁塵愚案抄】
歌謡注釈書。二巻。一条兼良著。1455年までに成立。上巻に神楽歌,下巻に催馬楽(サイバラ)を漢字仮名交じり文にして収め,注釈を施したもの。

梁塵秘抄

りょうじんひしょう リヤウヂンヒセウ 【梁塵秘抄】
歌謡集。後白河法皇撰。一二世紀後半の成立。本来,今様歌謡を集めた「梁塵秘抄」一〇巻と院の口伝を記した「梁塵秘抄口伝集」一〇巻とから成っていたらしいが,現存するのは「秘抄」巻一の抄出と巻二および「口伝集」巻一の小部分と巻一〇のみ。歌謡は,物尽くし,道行風の列挙形式が多い。

梁山泊

りょうざんぱく リヤウザン― 【梁山泊】
中国,山東省西部の梁山のふもとにあった黄河の氾濫原。北宋末,宋江(ソウコウ)の反乱軍が拠(ヨ)った地。「水滸伝(スイコデン)」に宋江を首領とする一〇八人の豪傑が集まった所と脚色されて以来,慷慨(コウガイ)の士や豪傑の集まりたむろする所の意にいう。

梁川

やながわ ヤナガハ 【梁川】
姓氏の一。

梁川

りょうせん リヤウセン 【梁川】
⇒綱島(ツナシマ)梁川

梁川

やながわ ヤナガハ 【梁川】
福島県北東部,伊達郡の町。福島盆地の北東部で,阿武隈川が北東流する。

梁川星巌

やながわせいがん ヤナガハ― 【梁川星巌】
(1789-1858) 江戸末期の漢詩人。美濃の人。名は孟緯,字(アザナ)は公図。江戸で山本北山に学び,神田に玉池吟社を開き優秀な門人が輩出した。のち京都で,頼(ライ)三樹三郎ら勤王の志士と交わり尊王攘夷を唱える。妻紅蘭も漢詩人として知られる。著「星巌集」「春雷余響」など。

梁川江蘭

やながわこうらん ヤナガハカウラン 【梁川江蘭】
(1804-1879) 幕末・明治初期の漢詩人。美濃の人。名は景婉,字(アザナ)は月華・道華,江蘭は号。夫の梁川星巌と各地を遊歴して文人生活を送った。著「紅蘭小集」

梁書

りょうじょ リヤウジヨ 【梁書】
中国,二十四史の一。南朝の梁の歴史を記した書。五六巻。唐の魏徴・姚思廉(ヨウシレン)の撰。629年成立。本紀六巻,列伝五〇巻。

梁木

りょうぼく リヤウ― [0] 【梁木】
4メートルくらいの高さに梁(ハリ)のような木材を渡した体操用具。これにつり棒・つり縄・つり輪などをかける。

梁材

りょうざい リヤウ― [0] 【梁材】
船体の横強力を保つ主材で,各助材の上部を左右に連結する横置きの力材。その上に甲板が張られる。ビーム。

梁楷

りょうかい リヤウ― 【梁楷】
中国,南宋の画家。梁風子と号す。寧宗の嘉泰年間(1201-1204)に画院の待詔となる。精密な描写のほかに,極端に筆数を略す減筆体の人物画を描き,室町期の禅画・水墨画に大きな影響を与えた。代表作「李白行吟図」「出山釈迦図」など。生没年未詳。

梁漱溟

りょうそうめい リヤウ― 【梁漱溟】
(1893-1988) 中国の哲学者・社会運動家。中国文化を擁護・復興する立場から郷村自治運動に専念。著「東西文化とその哲学」。リアン=シューミン。

梁瀬

やなせ [0] 【梁瀬】
梁を設けてある瀬。

梁田

やなだ 【梁田】
姓氏の一。

梁田蛻巌

やなだぜいがん 【梁田蛻巌】
(1672-1757) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は邦美,字(アザナ)は景鸞,通称,新六。人見竹洞に入門し朱子学を学び,新井白石・室鳩巣と交友,加納藩・明石藩に仕えた。性磊落(ライラク)で,詩文においてもその雄渾(ユウコン)さで知られた。著「蛻巌詩文集」など。

梁簀

やなす [0] 【梁簀】
河川に張り立てて魚を捕らえるための装置で,篠竹を編んで作った簀。[和名抄]

梁苑

りょうえん リヤウヱン [0] 【梁園・梁苑】
(1)宮廷の庭園。
(2)皇族。親王家。たけのその。「よく―左右の陣をかためて/平家 4」
(3)中国,漢代梁の孝王が築いた庭園の名。竹が多く修竹園ともいわれた。

梁行

はりゆき [0] 【梁行】
建物の梁に平行な方向。梁間(ハリマ)。
⇔桁(ケタ)行

梁運上

やなうんじょう [3] 【梁運上・簗運上】
江戸時代,梁を用いて川で漁猟する者に課せられた税。

梁間

はりま [0] 【梁間】
(1)「梁行(ハリユキ)」に同じ。
(2)スパン{(1)}に同じ。

いが [2] 【毬・梂】
クリなどの果実を包んでいるとげのたくさん生えた外皮。総苞(ソウホウ)の変形したもの。殻斗(カクト)の一種。

かさ [1] 【毬・梂】
マツやツガなどの実の殻(カラ)。「松―」

てこ [1] 【梃子・梃】
棒の一点を支点とし,そこを中心として棒を回転できるようにしたもの。作用点や力点の位置をかえて重い物体を小さな力で動かしたり,小さな動きを大きな動きに変えたりするのに用いる。槓杆(コウカン)。レバー。

ちょう チヤウ 【挺・梃・丁】 (接尾)
助数詞。
(1)鋤(スキ)・鍬(クワ)・墨・銃・艪(ロ)・三味線など細長いものを数えるのに用いる。
(2)駕籠(カゴ)・人力車など,乗り物を数えるのに用いる。
〔「丁」は代用字〕

梃入れ

てこいれ [0][4] 【梃入れ】 (名)スル
(1)相場の勢いを人為的に操作すること。特に,下落を食い止めること。
(2)不振を打開したり,弱い所を強化したりするために外部から援助すること。「親会社が―する」

梃子

てこ [2] 【手子・梃子】
〔「てご」とも〕
手助けをする者。鍛工・土工・石工などの下回りの仕事をする者。てこの衆。「あれ天満の―ぢや/咄本・大黒柱」

梃子

てこ [1] 【梃子・梃】
棒の一点を支点とし,そこを中心として棒を回転できるようにしたもの。作用点や力点の位置をかえて重い物体を小さな力で動かしたり,小さな動きを大きな動きに変えたりするのに用いる。槓杆(コウカン)。レバー。

梃子摺る

てこず・る [3] 【手子摺る・梃子摺る】 (動ラ五[四])
困る。もてあます。安永(1772-1781)頃の流行語。「説得に―・る」「親分の唐紙表紙きたる故―・る/黄表紙・御存商売物」

むめ 【梅】
「うめ(梅)」に同じ。[季]春。《―一輪一りんほどのあたゝかさ/嵐雪》「あやしき家の見所もなき―の木などには/枕草子 41」

うめ【梅】
[木]an ume[a plum]tree;[花]an ume[a plum]blossom[flower];[実]an ume[a plum];a Japanese apricot.

うめ [0] 【梅】
〔「梅」の字音「メ」に基づいてできた語〕
(1)バラ科の落葉高木。中国原産。古く日本に入り,観賞用庭木として珍重されている。葉は卵形で先がとがり,鋸歯がある。花は早春,葉に先立って開き,白色・淡紅色の五弁または重弁で芳香がある。果実は球形の核果で酸味が強く,梅干しや梅酒とする。未熟時に生食すると中毒することがある。[季]春。《二もとの―に遅速を愛すかな/蕪村》
(2)梅の果実。
(3)家紋の一。梅の花を図案化したもの。
(4)「梅襲(ウメガサネ)」に同じ。
〔中古以降「むめ」と表記されることが多い〕
梅(3)[図]

うめ 【梅】
姓氏の一。

梅が枝

うめがえ [0] 【梅が枝】
〔「が」は格助詞〕
梅の枝(エダ)。「―に来ゐる鶯/古今(春上)」

梅が枝田麩

うめがえでんぶ [5] 【梅が枝田麩】
細く切ったするめを醤油や酒で煮て山椒(サンシヨウ)をふった食品。梅が香。

梅が香

うめがか [0] 【梅が香】
(1)梅のかおり。「―にのつと日の出る山路かな(芭蕉)/炭俵」
(2)練り香の名。
(3)「梅(ウメ)が枝田麩(デンブ)」に同じ。

梅つ五月

うめつさつき 【梅つ五月】
陰暦二月の異名。

梅にも春

うめにもはる 【梅にも春】
端唄・うた沢の一。初春の風物によせて,男を待つ女心をうたったもの。御所車。

梅の春

うめのはる 【梅の春】
清元の一。四方真門(ヨモノマカド)(毛利元義)作詞。作曲は川口お直に擬せられる。真門が狂歌の選者となった披露に作られた。

梅の木分限

うめのきぶげん 【梅の木分限】
〔梅の木は早く生長して実をつけるが大木とならないところから〕
成り上がりの金持ち。にわか成金。うめのきぶんげん。
→楠(クスノキ)分限

梅の木学問

うめのきがくもん [5] 【梅の木学問】
〔梅の木は早く生長するが大木にはならないところから〕
進み方は早いが学問を大成させないで終わる人。
→楠(クスノキ)学問

梅の樹苔

うめのきごけ [4] 【梅の樹苔】
ウメノキゴケ科の葉状または樹枝状地衣植物。最も普通に見られる地衣。仙台以南の暖地に分布。梅や松の古木,岩上などに着生。大気汚染に弱いので,その指標に利用できる。

梅の由兵衛

うめのよしべえ 【梅の由兵衛】
浄瑠璃「茜染野中の隠井(コモリイド)」,並木五瓶(ゴヘイ)作の歌舞伎「隅田春妓女容性(スダノハルゲイシヤカタギ)」の通称。また,その主人公。実説では人を殺して金を奪い処刑された梅渋吉兵衛を,義侠(ギキヨウ)の人として描く。

梅の色月

うめのいろづき 【梅の色月】
陰暦五月の異名。

梅の花貝

うめのはながい [5] 【梅の花貝】
海産の二枚貝。殻長・殻高とも6ミリメートル内外で,よくふくらむ。殻表は白ないし淡黄色。殻は貝細工に用いる。本州以南の浅い内湾の砂泥底にすむ。

梅もどき

うめもどき【梅もどき】
《植》a Japanese winter berry.

梅ヶ島温泉

うめがしまおんせん 【梅ヶ島温泉】
静岡市北部,安倍川(アベガワ)上流にある温泉。単純泉。

梅ヶ谷

うめがたに 【梅ヶ谷】
(二代)(1878-1927) 第二〇代横綱。富山県生まれ。好敵手常陸山(ヒタチヤマ)と横綱に同時昇進し,梅・常陸時代を築いた。

梅亭金鵞

ばいていきんが 【梅亭金鵞】
(1821-1893) 幕末・明治期の戯作者。江戸の人。本名,瓜生政和。滑稽本「七偏人」で名声を博し,維新後は雑誌「団団珍聞(マルマルチンブン)」の主筆として活躍。

梅光女学院大学

ばいこうじょがくいんだいがく バイクワウヂヨガクヰン― 【梅光女学院大学】
私立大学の一。キリスト教宣教師により1872年(明治5)開設された英語塾を起源とし,1967年(昭和42)設立。本部は下関市。

梅児誉美

うめごよみ 【梅児誉美】
「春色(シユンシヨク)梅児誉美」の略称。

梅助

うめすけ [2] 【梅助】
群衆・通行人・捕り手などを演じる下級俳優の俗称。

梅原

うめはら 【梅原】
姓氏の一。

梅原北明

うめはらほくめい 【梅原北明】
(1899-1946) 性風俗研究家・出版者。富山県生まれ。早大中退。本名,貞康。昭和初期のエロ・グロ・ナンセンス文化を代表する雑誌・書籍を多数発刊。編著「明治・大正綺談珍聞大集成」「近代世相全史」など。

梅原末治

うめはらすえじ 【梅原末治】
(1893-1983) 考古学者。大阪生まれ。京大教授。日本考古学の草創期より活躍,考古学の専門分野としての確立と近代化に貢献。東アジアの青銅器の研究水準を高め,多大な業績を残した。

梅原竜三郎

うめはらりゅうざぶろう 【梅原竜三郎】
(1888-1986) 洋画家。京都生まれ。関西美術院卒。本名,良三郎。浅井忠に師事,渡仏しルノアールに学ぶ。帰国後二科会・春陽会に参加,国画創作協会に移り国画会を主宰。東洋画の伝統を摂取し華麗な画風を築いた。作「北京風景」「桜島」など。

梅園

ばいえん【梅園】
a plum orchard.

梅園

ばいえん [0] 【梅園】
多くの梅の木を植えてある庭園。[季]春。

梅園

うめぞの [0] 【梅園】
梅の木がたくさんある庭園。ばいえん。

梅園叢書

ばいえんそうしょ バイヱン― 【梅園叢書】
随筆。三巻。三浦梅園著。1855年刊。儒学者の立場から,人情・世態に関する所感および訓言を平易に説く。

梅壺

うめつぼ 【梅壺】
〔庭に紅白の梅の植えられていたことから〕
凝華舎(ギヨウカシヤ)の別名。

梅天

ばいてん [0] 【梅天】
梅雨どきの空。つゆぞら。[季]夏。

梅子

ばいし [1] 【梅子】
梅の実。

梅宮神社

うめのみやじんじゃ 【梅宮神社】
京都市右京区梅津にある神社。祭神は酒解神(サカドケノカミ)・大若子神(オオワクゴノカミ)・小若子神(コワクゴノカミ)など橘(タチバナ)氏の祖神。安産と酒造の神として知られる。梅宮大社。

梅尭臣

ばいぎょうしん バイゲウシン 【梅尭臣】
(1002-1062) 中国北宋の詩人。字(アザナ)は聖兪。欧陽脩・蘇舜欽とともに梅欧・蘇梅と並称された。門下に王安石・蘇軾らがいる。含蓄のある平淡な詩を作り,宋詩の開祖といわれる。詩文集「宛陵先生集」

梅崎

うめざき 【梅崎】
姓氏の一。

梅崎春生

うめざきはるお 【梅崎春生】
(1915-1965) 小説家。福岡県生まれ。東大卒。「桜島」など戦争文学で文壇に登場,戦後文学の一翼を担う一方,「ボロ家の春秋」など飄逸味(ヒヨウイツミ)あるユーモアで市井を描いた。晩年は「幻化」で空虚な生の実態を凝視した。

梅川忠兵衛

うめがわちゅうべえ ウメガハチユウベヱ 【梅川忠兵衛】
近松門左衛門作の浄瑠璃「冥途(メイド)の飛脚」の両主人公。また,「恋飛脚大和往来」など「冥途の飛脚」下の巻に基づく浄瑠璃の通称。

梅干

うめぼし【梅干】
a pickled ume[plum].

梅干

うめぼし [0] 【梅干(し)】
梅の果実を数日間塩漬けにしたあと,日光で乾燥し,シソの葉とともに梅酢に漬けた食品。長期間保存できる。[季]夏。《―にすでに日蔭や一むしろ/河東碧梧桐》

梅干し

うめぼし [0] 【梅干(し)】
梅の果実を数日間塩漬けにしたあと,日光で乾燥し,シソの葉とともに梅酢に漬けた食品。長期間保存できる。[季]夏。《―にすでに日蔭や一むしろ/河東碧梧桐》

梅干し婆

うめぼしばば [5] 【梅干し婆】
(皺(シワ)の多い顔を梅干しに見立てて)老婆をあざけっていう語。

梅干し飴

うめぼしあめ [4] 【梅干し飴】
水飴を煮詰め,香料・着色料を加え,油をつけて固めたもの。形や大きさが梅干しに似ている。

梅擬

うめもどき [3] 【梅擬】
モチノキ科の落葉低木。山中に自生する。葉は互生し,ウメに似る。雌雄異株。六月頃,葉腋に淡紫色または白色の四,五弁の花をつける。秋に赤熟,まれに白熟する球形の小果を結ぶ。また庭木ともする。[季]秋。
梅擬[図]

梅暦

うめごよみ [3] 【梅暦】
〔花の咲くのを見て春を知るので〕
梅の花。「頃しも春の―/人情本・梅児誉美(初)」

梅暮里

うめぼり 【梅暮里】
姓氏の一。

梅暮里谷峨

うめぼりこくが 【梅暮里谷峨】
(初世)(1750-1821) 江戸後期の戯作者。上総久留里藩士。通称を反町三郎助。末期洒落本を代表する作者。著「青楼五ツ雁金」「傾城買二筋道」「廓(サト)の癖」など。

梅松論

ばいしょうろん 【梅松論】
歴史物語。二巻。作者未詳。1349年頃成立。「大鏡」などの鏡物の形式をとり,鎌倉幕府滅亡から南北朝の動乱を経て足利尊氏が政権を獲得するまでの歴史を記す。記事は史実に比較的忠実であり,北朝側の立場から描かれている。

梅林

ばいりん【梅林】
a plum grove.

梅林

ばいりん [0] 【梅林】
梅の木を植えた林。うめばやし。[季]春。

梅枝

うめがえ 【梅枝】
(1)能の一。四番目物。作者未詳。「富士太鼓」と同じ題材を夢幻能として脚色したもの。
(2)箏曲の組歌の一。江戸時代初期,八橋検校(ケンギヨウ)作曲。千鳥の曲。
(3)源氏物語の巻名。第三二帖。

梅染

うめぞめ [0] 【梅染(め)】
(1)梅の木の皮や根を煎じた染め汁(梅谷渋)で染めること。また,そうして染めたもの。赤茶色のものを赤梅,黒茶色のものを黒梅という。鎌倉時代から加賀国の特産。
(2)「梅襲(ウメガサネ)」に同じ。

梅染め

うめぞめ [0] 【梅染(め)】
(1)梅の木の皮や根を煎じた染め汁(梅谷渋)で染めること。また,そうして染めたもの。赤茶色のものを赤梅,黒茶色のものを黒梅という。鎌倉時代から加賀国の特産。
(2)「梅襲(ウメガサネ)」に同じ。

梅根

うめね 【梅根】
姓氏の一。

梅根悟

うめねさとる 【梅根悟】
(1903-1980) 教育学者。福岡県生まれ。和光大学学長。コアカリキュラム連盟結成に尽力。主著「世界教育史」

梅毒

ばいどく [1][0] 【梅毒・黴毒】
トレポネマ-パリズムの感染によって起こる慢性伝染病。性交による感染のほか,胎児が母体から感染するものがある。局所にしこり(硬結)ができる第一期,皮膚に紅斑を生じる第二期,皮膚・臓器などにゴム腫を生じる第三期,神経系が侵される第四期に大別する。シフィリス。六百六号。瘡毒。

梅毒

ばいどく【梅毒】
syphilis.→英和
〜性の syphilitic.

梅毛虫

うめけむし [3] 【梅毛虫】
オビカレハの幼虫。灰青色に黄色の縦線のある毛虫。体長6センチメートルほど。ウメ・サクラ・モモ・バラなどの葉を食害する。若齢の幼虫は天幕のような巣を作って群生し,テンマクケムシともいう。

梅沢

うめざわ ウメザハ 【梅沢】
姓氏の一。

梅沢浜夫

うめざわはまお ウメザハハマヲ 【梅沢浜夫】
(1914-1986) 微生物学者。東大教授。第二次大戦末期にペニシリンの分離に成功,戦後カナマイシン・ザルコマイシンなど多くの抗生物質を発見した。微生物化学研究所を創立。

梅津

うめづ 【梅津】
姓氏の一。

梅津何応欽協定

うめづかおうきんきょうてい 【梅津何応欽協定】
1935年(昭和10)支那駐屯軍司令官梅津美治郎と北平(北京)軍事委員分会委員長何応欽との間に結ばれた協定。中国河北省からの中国軍・国民党勢力の撤退などを内容とし,日本の華北侵略の足掛かりとなった。

梅津川

うめづがわ 【梅津川】
京都市右京区梅津付近での桂川の部分名。むめづがわ。((歌枕))「名のみしてなれるも見えず―ゐせきの水ももればなりけり/拾遺(雑下)」
〔多く梅の縁語「春」「実(身)」「生る(成る)」などが詠み込まれた〕

梅津政景日記

うめづまさかげにっき 【梅津政景日記】
梅津政景(1581-1633)の日記。二一巻。秋田藩で山奉行・勘定奉行・家老を歴任したときの公私にわたる記録で,秋田藩創立期のみならず幕藩制確立期の政治・経済・社会・民俗・言語の研究に貴重な資料。

梅津美治郎

うめづよしじろう 【梅津美治郎】
(1882-1949) 軍人。陸軍大将。大分県生まれ。1935年(昭和10),支那駐屯軍司令官として梅津何応欽(カオウキン)協定を結ぶ。また,第二次大戦終戦時の降伏文書に重光葵(シゲミツマモル)とともに調印。A 級戦犯として終身禁錮刑,服役中に病死。

梅漬

うめづけ [0] 【梅漬(け)】
(1)梅の実をシソの葉とともに塩漬けにした食品。梅干しのように干さないで,かたさを保っている。
(2)生姜・瓜・大根などを薄く切って,赤梅酢に漬けたもの。
(3)梅の実の焼酎(シヨウチユウ)漬け。

梅漬け

うめづけ [0] 【梅漬(け)】
(1)梅の実をシソの葉とともに塩漬けにした食品。梅干しのように干さないで,かたさを保っている。
(2)生姜・瓜・大根などを薄く切って,赤梅酢に漬けたもの。
(3)梅の実の焼酎(シヨウチユウ)漬け。

梅王丸

うめおうまる ウメワウ― 【梅王丸】
浄瑠璃「菅原伝授手習鑑(テナライカガミ)」に登場する三つ子の兄弟の長男。

梅瓶

メイピン [1] 【梅瓶】
〔中国語〕
中国陶磁器の器形の一。上が太く尻すぼまりな細長い瓶で,上に小さい口がある。主に酒器とされたもの。
梅瓶[図]

梅田

うめだ 【梅田】
姓氏の一。

梅田

うめだ 【梅田】
大阪市北区の地名。鉄道各線やバス路線が集中する大阪駅周辺一帯の地。大阪の北の玄関で繁華街。

梅田雲浜

うめだうんぴん 【梅田雲浜】
(1815-1859) 幕末の尊攘派の志士。若狭(ワカサ)小浜(オバマ)藩士。名は源次郎。1852年藩政や外交問題について建言して士籍を除かれた。将軍継嗣問題では一橋派となり,井伊大老排斥を企てたが,安政の大獄で逮捕され,牢中で病死。

梅笠草

うめがさそう [0] 【梅笠草】
イチヤクソウ科の常緑多年草。木陰に生える。茎は高さ約10センチメートル。葉は広披針形で茎に数個輪状につく。六月頃,ウメに似た小花一個が茎頂にうつむいてつく。

梅結び

うめむすび [3] 【梅結び】
装飾紐(ヒモ)の結び方の一。梅の花をかたどったもの。
→花結び

梅羊羹

うめようかん [3] 【梅羊羹】
梅干しの肉または梅酢を加えてつくった羊羹。梅羹(ウメカン)。

梅肉

ばいにく [0] 【梅肉】
梅干しの種子を取り除いた部分。すりつぶしてあえ物などに用いる。

梅花

ばいか [1] 【梅花】
(1)梅の花。
(2)六種(ムクサ)の薫物(タキモノ)の一。沈香(ジンコウ)・甲香・麝香(ジヤコウ)・丁子香・白檀香などを練り合わせる。梅の花の香りをもつという。春の薫物。「―ははなやかに今めかしう/源氏(梅枝)」
(3)「梅花の油」の略。

梅花の油

ばいかのあぶら 【梅花の油】
梅の花の香りを含ませた頭髪用の水油。梅花香。「色香もみ込む―/浄瑠璃・油地獄(下)」

梅花女子大学

ばいかじょしだいがく バイクワヂヨシ― 【梅花女子大学】
私立大学の一。1878年(明治11)創立のキリスト教系の梅花女学校を源とし1964年(昭和39)設立。本部は茨木市。

梅花方

ばいかほう [3] 【梅花方】
「梅花{(2)}」の調合法。

梅花甘茶

ばいかあまちゃ [4] 【梅花甘茶】
ユキノシタ科の落葉低木。暖地の湿った林内に生える。ヤマアジサイに似るが,装飾花は白色で,萼片(ガクヘン)が癒合して梅花に似た形となる。両性花は少数で,やや大形。

梅花皮

かいらぎ [0] 【梅花皮・鰄】
(1)堅い粒状の突起のある魚皮。蝶鮫(チヨウザメ)の皮といわれるが,アカエイに似た魚の背の皮。刀剣の鞘(サヤ)・柄(ツカ)の装飾に用いる。「―の金作りの太刀をはく/太平記 40」
(2)焼き物で,{(1)}のように釉(ウワグスリ)がちぢれている状態。井戸茶碗の見所(ミドコロ)の一つ。

梅花祭

ばいかさい 【梅花祭】
京都の北野天満宮で,菅原道真の忌日二月二五日に行う神事。[季]春。

梅花空木

ばいかうつぎ [4] 【梅花空木】
ユキノシタ科の落葉低木。山地に生え,庭木ともする。高さ2メートル内外。葉は卵形で縦脈が目立つ。五,六月,枝先に数個の白色四弁花がつく。

梅花藻

ばいかも [3] 【梅花藻】
キンポウゲ科の多年生水草。北海道・本州に分布。清流中に生育する。葉は三,四回分裂して糸状の細裂片に分かれる。夏,水面上に花茎を出し,梅花に似た径1〜2センチメートルの白花を開く。梅鉢藻(ウメバチモ)。

梅花香

ばいかこう [0] 【梅花香】
(1)「梅花{(2)}」に同じ。
(2)「梅花の油」に同じ。

梅花黄蓮

ばいかおうれん [4] 【梅花黄蓮】
キンポウゲ科の常緑多年草。深山に生える。根生葉は柄があり,菱形の五小葉から成る。春,高さ約8センチメートルの花茎の頂に,径約1.5センチメートルの梅花に似た白花を上向きにつける。五加葉(ゴカヨウ)黄蓮。

梅若

うめわか 【梅若】
能の流派・家の名。古くは丹波に座を持っていたが,江戸時代以降観世座に従属。明治以後,名人二世梅若実を出すなど盛んになり,1921年(大正10)独立して一流を立てたが,54年(昭和29)観世流に復帰。

梅若万三郎

うめわかまんざぶろう 【梅若万三郎】
(1868-1946) 能楽師。東京生まれ。シテ方観世流。初世梅若実の長男。弟の六郎(のち実)とともに観世流を脱退して梅若流を立てた。のち,家元を弟に譲り観世流に復帰。

梅若丸

うめわかまる 【梅若丸】
伝説上の人物。南北朝頃の,京都北白川の吉田少将惟房(コレフサ)の子。人買いにさらわれて東国に下り,隅田川辺りで病死したとされる。謡曲「隅田川」や近世の小説の題材となった。
→梅若忌

梅若事

うめわかごと 【梅若事】
関東・東北地方で,三月一五日の行事。厄病よけの日としたり,水神や弁天の祭日とするなど地方によって異なる。梅若様。

梅若六郎

うめわかろくろう 【梅若六郎】
梅若実(ウメワカミノル)の前名。

梅若実

うめわかみのる 【梅若実】
能楽師。シテ方観世流。
(1)(初世)(1828-1909) 梅若家一五世当主。江戸の人。前名,六郎。明治維新によって衰退した能を復興させ,宝生九郎・桜間伴馬とともに明治の三名人と称された。
(2)(二世)(1878-1959) 梅若家一六世当主。東京生まれ。前名,竹世・六郎。初世の次男。兄万三郎とともに観世流を脱退して梅若流を立て,万三郎についで二世宗家となる。のち,観世流に復帰。

梅若忌

うめわかき [4] 【梅若忌】
梅若丸の忌日。四月一五日(以前は陰暦三月一五日)に木母寺(モクボジ)で修される。[季]春。《語り伝へ謡ひ伝へて―/虚子》

梅蕙草

ばいけいそう [0] 【梅蕙草】
ユリ科の大形多年草。山地の湿った場所に群生する。茎は直立し,高さ1メートル以上になる。葉は柄がなく,長さ約30センチメートルの広楕円形。夏,茎頂の大きな円錐花序に多数の白色花をつける。根茎に猛毒がある。
→コバイケイソウ
梅蕙草[図]

梅蘭芳

メイランファン 【梅蘭芳】
(1894-1961) 中国の京劇俳優。女形。古典に取材した演目を得意としたが,時装劇(現代劇)を取り入れ,日本をはじめ広く外国に京劇を紹介した。中国京劇院長を務めた。

梅襲

うめがさね 【梅襲】
襲の色目の名。表は濃い紅,裏は紅梅色。一説に,表は白,裏は蘇芳(スオウ)とも。一一月から二月頃まで用いた。梅染め。うめ。

梅見

うめみ [3] 【梅見】
梅の花を観賞すること。観梅。[季]春。《さむしろを畠に敷て―かな/蕪村》

梅見月

うめみづき [3] 【梅見月】
陰暦二月の異称。

梅謙次郎

うめけんじろう 【梅謙次郎】
(1860-1910) 法学者。松江の人。東大教授。法政大学の創立者。フランス的民法の実施を主張。民法・商法の起草に尽力,明治立法史に大きな業績を残す。

梅谷渋

うめやしぶ [3] 【梅谷渋】
紅梅の根を煎じた液。
→梅染め

梅辻

うめつじ 【梅辻】
姓氏の一。

梅辻春樵

うめつじしゅんしょう 【梅辻春樵】
(1776-1857) 江戸後期の漢詩人。近江の人。名は希声,字(アザナ)は廷調・子琴,春樵は号。京都に住んで儒者・詩人として知られた。著「春樵隠士家稿」

梅返し

うめがえし [3] 【梅返し】
紅梅色の小紋を染め返したもの。元禄(1688-1704)頃多く行われた。

梅酒

うめしゅ【梅酒】
ume[plum]brandy.

梅酒

うめしゅ [0] 【梅酒】
梅の実を氷砂糖とともに焼酎(シヨウチユウ)に漬け,熟成させた果実酒。うめざけ。[季]夏。《古―をたふとみ嘗むる主かな/松本たかし》

梅酢

うめず [0] 【梅酢】
梅の実を塩漬けにし,重しをかけておくとしみ出てくる酸味の強い汁。そのままのものを白梅酢,シソの葉を入れて赤い色をつけたものは赤梅酢という。漬物・料理・薬用などに用いる。

梅酢

うめず【梅酢】
ume[plum]vinegar.

梅醤

うめびしお [3][0] 【梅醤】
梅干しの肉をすりつぶし,砂糖を加えて練ったもの。

梅醤油

うめしょうゆ [3] 【梅醤油】
梅干しをつぶして裏漉(ゴ)ししたものを,醤油・だしでのばしたもの。

梅鉢

うめばち [0][2] 【梅鉢】
家紋の一。単弁の梅の花を上から見た形を図案化したもの。菅原道真の紋として有名。

梅鉢草

うめばちそう [0] 【梅鉢草】
ユキノシタ科の多年草。山地の日当たりのよい湿所に自生。葉は根生し長柄をもった心臓形。夏秋に10〜40センチメートルの花茎を数本出し,茎頂に白色五弁のウメに似た花を各一個つける。[季]夏。

梅鉢藻

うめばちも [4] 【梅鉢藻】
バイカモの別名。

梅雨

ばいう [1] 【梅雨・黴雨】
〔梅の実の熟する頃に降る雨の意。また,この時期に黴(カビ)が生じやすいことから黴雨の意ともいう〕
六月から七月中旬にかけ,朝鮮南部,長江下流域や北海道を除く日本に見られる雨期。梅雨前線上を低気圧が次々と東進することによる。五月中旬頃に走り梅雨(ヅユ)を見,六月中旬頃に梅雨入り(入梅(ニユウバイ))となる。雨がちで梅雨冷え(梅雨寒(ツユザム))のする陰鬱な天気が続くが,梅雨の中休みには五月(サツキ)晴れになることもある。梅雨の末期には,ときに集中豪雨を各地にもたらす。やがて太平洋高気圧が強まって前線を北方へ押しやると梅雨明け(出梅(シユツバイ))となって盛夏を迎える。雨量の少ない空梅雨(カラツユ)の年や梅雨明け後に戻り梅雨をみる年もある。つゆ。さみだれ。[季]夏。

梅雨

つゆ [0] 【梅雨・黴雨】
六月頃降り続く長雨。また,その頃の季節。太陽暦で六月一〇日頃から七月一〇日頃までの間。五月雨(サミダレ)。ばいう。[季]夏。《わらうてはをられずなりぬ―の漏/森川暁水》
→ばいう(梅雨)

梅雨が始まった

つゆ【梅雨が始まった(あがった)】
The rainy season has set in (is over).

梅雨の入り

つゆのいり [0] 【梅雨の入り】
「つゆいり」に同じ。[季]夏。

梅雨上がり

つゆあがり [3] 【梅雨上(が)り】
「梅雨明(ア)け」に同じ。

梅雨上り

つゆあがり [3] 【梅雨上(が)り】
「梅雨明(ア)け」に同じ。

梅雨入り

つゆいり [0] 【梅雨入り・入梅】 (名)スル
梅雨に入ること。陰暦では,芒種(ボウシユ)のあとの壬(ミズノエ)の日とする。にゅうばい。ついり。つゆのいり。[季]夏。

梅雨入り

ついり [0] 【梅雨入り・入梅】
〔「つゆいり」の転〕
にゅうばい(入梅)。[季]夏。

梅雨入り晴れ

ついりばれ [0] 【梅雨入り晴れ】
梅雨の間の一時的な晴れ。また,梅雨が終わって晴れること。

梅雨冷え

つゆびえ [0] 【梅雨冷え】
梅雨の季節に急に冷えること。[季]夏。

梅雨前線

ばいう【梅雨前線】
a seasonal rainfront.

梅雨前線

ばいうぜんせん [4] 【梅雨前線】
本州沿いに停滞して梅雨をもたらす前線。北太平洋高気圧とオホーツク海または日本海にある高気圧との間に形成される。

梅雨型

つゆがた [0] 【梅雨型】
梅雨の天候をもたらす気圧配置の型。日本付近に前線が停滞し,前線沿いに雨が降っているのが特徴。

梅雨寒

つゆざむ [0] 【梅雨寒】
〔「つゆさむ」とも〕
梅雨の時期に時々訪れる寒さ。梅雨冷え。[季]夏。「―の一日」

梅雨小袖昔八丈

つゆこそでむかしはちじょう 【梅雨小袖昔八丈】
歌舞伎世話物の一。河竹黙阿弥作。1873年(明治6)東京中村座初演。通称「髪結新三(カミユイシンザ)」。江戸の材木屋白子屋の娘お熊をかどわかす髪結新三の悪党ぶりを描く。

梅雨明け

つゆあけ [0] 【梅雨明け・出梅】 (名)スル
梅雨が終わること。また,その日。陰暦では夏至のあとの庚(カノエ)の日とする。[季]夏。

梅雨時

つゆどき [0] 【梅雨時】
梅雨の時候。梅雨期。梅雨の頃。

梅雨晴

つゆばれ [0] 【梅雨晴(れ)】
(1)梅雨の期間中の一時的な晴れ間。五月晴れ。[季]夏。
(2)梅雨が明けて晴れること。

梅雨晴れ

つゆばれ [0] 【梅雨晴(れ)】
(1)梅雨の期間中の一時的な晴れ間。五月晴れ。[季]夏。
(2)梅雨が明けて晴れること。

梅雨曇

つゆぐもり [3] 【梅雨曇(り)】
梅雨どきのすっきりしない曇天。

梅雨曇り

つゆぐもり [3] 【梅雨曇(り)】
梅雨どきのすっきりしない曇天。

梅雨末期豪雨

ばいうまっきごうう [7] 【梅雨末期豪雨】
梅雨の末期に,梅雨前線付近で発生する豪雨。狭い地域に短時間に降雨が集中する。

梅雨空

つゆぞら [3][0] 【梅雨空】
梅雨の時期の空一面を雨雲がおおっている空模様。[季]夏。

梅雨葵

つゆあおい [3] 【梅雨葵】
タチアオイの異名。

梅雨葺

つゆたけ [2] 【梅雨葺】
〔「つゆだけ」とも〕
梅雨の頃に生えるきのこ類の総称。食用にならない。[季]夏。

梅霖

ばいりん [0] 【梅霖】
梅雨(ツユ)。さみだれ。

梏桎

こくしつ [0] 【梏桎】
手かせ足かせ。桎梏(シツコク)。

し [1] 【梓】
〔古く梓(アズサ)の木を用いたことから〕
版木(ハンギ)。「是を―にちりばめ/浮世草子・二十不孝(序)」

あずさ アヅサ [1][0] 【梓】
(1)ヨグソミネバリの別名。材はかたくて弾力があるので,古くはこの木で弓を作った。
(2)キササゲの別名。
(3)〔中国で古く梓の材を用いたので〕
版木(ハンギ)。
→上梓(ジヨウシ)
(4)「梓弓(アズサユミ)」の略。「根張り―をおほ御手に取らしたまひて/万葉 3324」
(5)「梓巫女(アズサミコ)」の略。「かくれなき―の上手の候ふを請じ/謡曲・葵上」

梓人

しじん [1][0] 【梓人】
大工の棟梁(トウリヨウ)。

梓川

あずさがわ アヅサガハ 【梓川】
長野県中部の川。飛騨山脈の槍ヶ岳に源を発し,松本盆地で犀川(サイガワ)となるまでの川。長さ77キロメートル。上流部に上高地(カミコウチ)がある。

梓巫女

あずさみこ アヅサ― [4] 【梓巫女】
梓弓の弦をたたいて神降ろしをし,口寄せをする女性。いちこ。
梓巫女[図]

梓弓

あずさゆみ アヅサ― [3] 【梓弓】
■一■ (名)
梓の木で作った丸木の弓。
■二■ (枕詞)
「射る」「張る」「引く」「寄る」「本(モト)」「末(スエ)」「つる」「かえる」「矢」「音」などにかかる。「―引かばまにまに寄らめども/万葉 98」

梓行

しこう [0] 【梓行】 (名)スル
書物を出版すること。上梓(ジヨウシ)。「荷風全集第一巻―/日乗(荷風)」

梔子

くちなし [0] 【梔子・山梔子】
(1)アカネ科の常緑低木。暖地に自生し,また観賞用に栽植する。葉は対生し,長楕円形。夏,枝先に香りのよい六弁の純白色の花を開く。八重咲き・大輪咲きなどもある。果実は倒卵形で黄赤色に熟す。果実は古くから黄色染料として用い,また漢方で消炎・利尿剤とする。和名は,果実が熟しても裂開しないところからの称。ガーデニア。[季]秋。
〔「山梔子の花」は [季]夏〕
(2)「梔子色」の略。

梔子染

くちなしぞめ [0] 【梔子染(め)】
梔子色に染めること。また,染めたもの。

梔子染め

くちなしぞめ [0] 【梔子染(め)】
梔子色に染めること。また,染めたもの。

梔子色

くちなしいろ [0] 【梔子色】
(1)クチナシの果実で染めた,赤みを帯びた濃い黄色。くちなし。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏とも黄色のもの。くちなし。

梔子飯

くちなしめし [4] 【梔子飯】
クチナシの実を煎じた汁をまぜ,塩を加えて炊いた鮮黄色の飯。

梗塞

こうそく カウ― [0] 【梗塞】 (名)スル
(1)ふさがって通じなくなること。「開化を―する/明六雑誌 19」
(2)動脈がふさがることによって,その流域下の組織に起こる壊死(エシ)。
→心筋梗塞
→脳梗塞

梗概

こうがい カウ― [0] 【梗概】
大体の筋。あらすじ。大筋。

梗概

こうがい【梗概】
<give> an outline <of> ;→英和
a summary;→英和
a résumé.

梘水

かんすい [0] 【梘水】
中華そばで,小麦粉を練る時に加える炭酸カリウムなどを溶かした液。そばに腰を与え,風味・色つやをよくする。
〔「鹹水・乾水・漢水」などとも書く〕

なぎ [1] 【梛】
マキ科の常緑高木。高さ20メートルに達する。暖地の山中に自生,また庭木とされる。葉は対生し,楕円形で革質,多数の平行脈がある。雌雄異株。五,六月開花。果実は球形で,晩秋,白粉を帯びた青色に熟す。古くから神社の境内に植えられ,熊野神社では神木とされ,その葉に供物を盛る。また,その葉が切れにくいことから,男女間の縁が切れないように,女性が葉を鏡の裏に入れる習俗があった。ナギノキ。力柴。漢名,竹柏。
梛[図]

梛の木

なぎのき [3] 【梛の木】
植物ナギ(梛)の別名。

梛木擬

なぎもどき [3] 【梛木擬】
植物アガチスの別名。

梛筏

なぎいかだ [3] 【梛筏】
ユリ科の常緑小低木。地中海沿岸地方原産。明治初年に観賞用に渡来。高さ40〜80センチメートル。葉は小鱗片に退化。枝は濃緑色で葉状に変化し,卵形で先がとがる。雌雄異株。五月頃,葉状枝の中央に白色の小花をつける。液果は球形で赤く熟す。

梛節

なぎぶし [0] 【梛節】
投節(ナゲブシ)の古名。

ふくろ 【梟】
「ふくろう(梟)」に同じ。[伊京集]

ふくろう フクロフ [2][3] 【梟】
(1)フクロウ目フクロウ科に属する鳥の総称。全長15〜70センチメートル。体幅・顔面が広く,眼が大きく,脚は太く短い。すべて肉食性で,多くは夜行性。世界に約一三〇種が知られる。耳のように見える羽角(ウカク)のない種をフクロウ,羽角のある種をミミズクと呼ぶが,分類学上の区別はない。
(2){(1)}の一種。全長約60センチメートル。全身灰褐色の地で黄白色や褐色の斑がある。夜間音もなく飛び,小動物を捕食する。森林にすみ,ゴロスケホッホと鳴く。日本各地のほかユーラシア大陸に広く分布する。[季]冬。《山の宿―啼いてめし遅し/虚子》
(3)狂言の一。「梟山伏(フクロヤマブシ)」に同じ。
梟(2)[図]

ふくろう【梟】
an owl.→英和

梟する

きょう・する ケウ― [3] 【梟する】 (動サ変)[文]サ変 けう・す
さらし首にする。獄門にかける。「こは山賊を―・せるなりき/即興詩人(鴎外)」

梟勇

きょうゆう ケウ― [0] 【梟勇】
残忍で強いこと。また,その人。

梟将

きょうしょう ケウシヤウ [0] 【梟将】
勇猛な武将。猛将。

梟山伏

ふくろやまぶし 【梟山伏】
狂言の一。梟(フクロウ)にとりつかれた弟が奇声を発するので,兄は山伏に祈祷(キトウ)を頼むが,一向にききめがなく,果ては兄も山伏も梟にとりつかれたような声を出しはじめる。梟。

梟帥

たける 【梟帥・建】
上代,勇猛な異種族の長の称。「出雲―が佩(ハ)ける太刀/古事記(中)」

梟悪

きょうあく ケウ― [0] 【梟悪】
極悪なおこないをなすこと。また,そうする人。「これも世,澆季(ギヨウキ)に及んで,人―をさきとする故なり/平家 1」

梟木

きょうぼく ケウ― [0] 【梟木】
さらし首をのせる木。獄門台。

梟雄

きょうゆう ケウ― [0] 【梟雄】
残忍で強い人。「乱世の―」「僅(ワズ)か一人(イチニン)の―をおぢ畏れて/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

梟首

きょうしゅ ケウ― [1] 【梟首】 (名)スル
処刑した人の首を木にかけてさらすこと。また,その首。さらし首。獄門。

こずえ【梢】
a treetop;→英和
twigs (小枝).

こずえ [0] 【梢・杪】
〔「木の末」の意〕
木の幹や枝の先端のほう。

梢の秋

こずえのあき 【梢の秋】
〔梢の末に秋の末をかけていう語〕
陰暦九月の異名。「山は―ならでただ時雨のみ年ふるや/謡曲・松尾」

梢付き塔婆

うれつきとうば [5] 【梢付き塔婆】
三十三回忌・五十回忌など最後の年忌供養の際に墓に立てる,葉のついている塔婆。葉付き塔婆。

梢頭

しょうとう セウ― [0] 【梢頭】
こずえの先。木のてっぺん。

とねりこ [0][3] 【梣】
モクセイ科の落葉高木。山地に自生。田の畔に植える地方もある。葉は対生し,羽状複葉。春,枝の先に円錐花序を出し,淡緑色の小花をつける。果実は狭倒披針形の扁平な翼果。材は強く弾力に富み,バット・建築材・家具材とする。サトトネリコ。タモ。

梣葉の楓

とねりこばのかえで [0] 【梣葉の楓】
カエデ科の落葉高木。北アメリカ原産。葉は羽状複葉で,モクセイ科のトネリコの葉に似る。雌雄異株。春,開花。生長が早く,丈夫なので,街路樹などとする。ネグンドカエデ。

梧下

ごか [1] 【梧下】
〔梧桐(アオギリ)造りの机の下に置く意〕
手紙の脇付(ワキヅケ)に用いる語。机下。梧右。

梧右

ごゆう [0] 【梧右】
手紙の脇付に用いる語。机下。梧下。

梧桐

ごとう [0][1] 【梧桐】
(1)アオギリの異名。
(2)「五三(ゴサン)の桐(キリ)」に同じ。

梧窓漫筆

ごそうまんぴつ ゴサウ― 【梧窓漫筆】
随筆。三編六巻。太田錦城著。前編1823年,後編1824年,三編1840年刊。学芸・道徳・人物など諸般にわたる見解を,儒教思想を基に述べたもの。

梧葉

ごよう [0] 【梧葉】
アオギリの葉。

なし【梨(の木)】
a pear (tree).→英和

なし [2][0] 【梨】
(1)バラ科の落葉高木。ヤマナシの改良品種で日本では古くから果樹として栽培。葉は卵円形。花は白色五弁。果実は球形で八,九月に熟す。果肉にはざらざらした石細胞があり,多汁で甘い。長十郎・二十世紀・菊水などの品種がある。有(アリ)の実。[季]秋。
〔「梨の花」は [季]春。《―の花既に葉勝や遠みどり/富安風生》〕
→山梨(ヤマナシ)
(2)バラ科ナシ属の落葉高木ないし低木の総称。{(1)}のナシのほか,西洋ナシ・中国ナシなどがある。

梨園

りえん [1] 【梨園】
(1)梨(ナシ)の植えてある園。
(2)〔唐の玄宗皇帝が梨の植えてある庭園で自ら音楽を教えた故事から〕
俳優の社会。演劇界。特に,歌舞伎俳優の社会。

梨壺

なしつぼ [0] 【梨壺】
〔前庭に梨の木が植えてあるところから〕
昭陽(シヨウヨウ)舎の別名。

梨壺の五人

なしつぼのごにん 【梨壺の五人】
951年宮中の梨壺の和歌所で万葉集の訓釈と,後撰集の編纂(ヘンサン)とに携わった五人。坂上望城(モチキ)・紀時文・大中臣能宣(オオナカトミノヨシノブ)・清原元輔(モトスケ)・源順(シタゴウ)。

梨子割

なしわり [0] 【梨子割(り)】
(1)刃物でなしの実を二つに切り割るように,真っ二つに切り裂くこと。「捕(ト)つたとかかるを,から竹―車切り/浄瑠璃・夏祭」
(2)歌舞伎の小道具の一。顔を切りそがれたことを表すために用いる張り子の面。割れると真っ赤な綿が現れるもの。

梨子割り

なしわり [0] 【梨子割(り)】
(1)刃物でなしの実を二つに切り割るように,真っ二つに切り裂くこと。「捕(ト)つたとかかるを,から竹―車切り/浄瑠璃・夏祭」
(2)歌舞伎の小道具の一。顔を切りそがれたことを表すために用いる張り子の面。割れると真っ赤な綿が現れるもの。

梨子地

なしじ [0] 【梨子地】
蒔絵(マキエ)の技法の一。漆の上に金・銀の粉末(梨子地粉)を蒔き,上に透明な漆をかけて平らに研ぎ出し,漆を通して梨子地粉が見えるもの。梨の果実の肌を見るような感じがするのでこの名がある。江戸時代には詰め梨子地・鹿の子梨子地・刑部(ギヨウブ)梨子地などが行われた。梨子地蒔。梨子地蒔絵。

梨子地塗

なしじぬり [0] 【梨子地塗(り)】
梨子地に塗ること。また,その塗り物。

梨子地塗り

なしじぬり [0] 【梨子地塗(り)】
梨子地に塗ること。また,その塗り物。

梨子地漆

なしじうるし [4] 【梨子地漆】
梨子地に用いる,黄色みを帯びた透明な漆。純度の高い生漆に梔子(クチナシ)や雌黄(シオウ)を加える。

梨子地粉

なしじふん [0][3] 【梨子地粉】
梨子地塗りに用いる金・銀の粉末。平目粉をさらに薄くのばして粉末にしたもの。

梨子地織

なしじおり [0] 【梨子地織】
織物組織の一種。繻子の変化組織。繻子の組織点に他の組織を加えて布面に梨子地のようなしぼをあらわしたもの。花崗(ミカゲ)織。

梨子地蒔絵

なしじまきえ [4][5] 【梨子地蒔絵】
⇒梨子地(ナシジ)

梨子打ち

なしうち [0] 【梨子打ち】
〔「なやしうち」の転で,やわらかく作った意〕
「梨子打烏帽子(エボシ)」の略。

梨子打烏帽子

なしうちえぼし [5] 【梨子打烏帽子】
黒の紗(シヤ)または綾に薄く漆を塗った柔らかめの烏帽子(エボシ)。兜(カブト)の下につける。

梨子羹

なしかん [0] 【梨子羹】
菓子の一。梨の実をすりおろした汁に,寒天・砂糖などを加えて固めたもの。

梨捥ぎ

なしもぎ [0][3] 【梨捥ぎ】
梨をもぐこと。特に,秋の行楽として,梨園で料金を払って梨をもぎ,持ち帰ること。

梨木神社

なしのきじんじゃ 【梨木神社】
京都市上京区にある神社。祭神は三条実万(サネツム)・実美(サネトミ)。

梨本坊

なしもとぼう 【梨本坊】
京都大原の三千院(サンゼンイン)の別名。

梨本宮

なしもとのみや 【梨本宮】
旧宮家。1870年(明治3)伏見宮貞敬(サダヨシ)親王の第九王子守脩(モリオサ)親王が創立。1947年(昭和22)皇籍を離脱。

梨本集

なしのもとしゅう 【梨本集】
歌論書。三巻。戸田茂睡著。1698年成立,1700年刊。二条派歌学の重視した制詞・禁詞の不合理を豊富な例をもって批判したもの。

梨果

りか [1] 【梨果】
ナシの果実。

梨花

りか [1] 【梨花】
ナシの花。

梨花女子大学校

りかじょしだいがっこう リクワヂヨシダイガクカウ 【梨花女子大学校】
韓国,ソウル市にあるキリスト教系女子大学。1886年アメリカ宣教師設立の梨花女学堂が前身。1925年専門学校に昇格,46年四年制大学となる。日本統治時代に抗日運動の拠点となる。

梨酒

なししゅ [2][0] 【梨酒】
梨の果汁を発酵させて造った酒。また,梨の果実を焼酎(シヨウチユウ)に漬け込んだ果実酒。

かび 【梭】
「杼(ヒ)」に同じ。「天照大神,驚動(オトロ)きたまひて―を以て身を傷(イタ)ましむ/日本書紀(神代上訓)」

ひ [1] 【杼・梭】
織機の部品の一。緯(ヨコ)糸を通す用具。かい。シャトル。
杼[図]

ひ【梭】
a shuttle.→英和

さ [1] 【梭】
「杼(ヒ)」に同じ。

梭子魚

かます [0] 【魳・梭魚・魣・梭子魚】
スズキ目カマス科の海魚の総称。体は細長く,口先がとがり強い歯をもつ。食用となるアカカマス・アオカマス・ヤマトカマス・オオカマス,有毒のオニカマスなどがある。

梭尾貝

ほらがい [2] 【法螺貝・吹螺・梭尾貝】
(1)海産の巻貝。貝殻が大きく,殻高約40センチメートル,紡錘形で殻口が大きい。殻表はほぼ平滑で,淡黄褐色の地に暗褐色の斑が多数散在する。肉は食用。紀伊半島以南に分布。ほら。ほらのかい。琉球法螺。陣貝。
(2){(1)}の殻頂を切って歌口をつけ,吹き鳴らすようにしたもの。軍陣で進退の合図に用い,また山伏が山中に入るとき,猛獣を追い払うのに吹いた。法螺。ほらのかい。
法螺貝(1)[図]

梭貝

ひがい [1] 【梭貝】
海産の巻貝。貝殻は内巻きで前後の水管は長く伸び,形が織機の梭に似る。殻長10センチメートル内外。淡桃色で光沢がある。貝殻は観賞用。房総半島から南シナ海にかけて分布。
梭貝[図]

梭魚

かます [0] 【魳・梭魚・魣・梭子魚】
スズキ目カマス科の海魚の総称。体は細長く,口先がとがり強い歯をもつ。食用となるアカカマス・アオカマス・ヤマトカマス・オオカマス,有毒のオニカマスなどがある。

はし 【梯】
はしご。かけはし。「我能く神庫の為に―を造(タ)てむ/日本書紀(垂仁訓)」

かけはし [2] 【掛(け)橋・懸(け)橋・梯】
(1)険しいがけ沿いに木や藤づるなどで棚のように設けた道。桟道。「木曾の―」
(2)谷や川などにかけ渡した仮の橋。
(3)双方の関係を取り持つこと。また,その人や物。なかだち。橋わたし。「日中友好の―」
(4)はしご。階段。

はしご [0] 【梯子・梯】
(1)高い所へ登るための道具。二本の長い材に足掛かりとなる横木を何本もとりつけたもの。
(2)階段。きざはし。
(3)(比喩的に)ある目標に至るまでの過程・段階。
(4)「梯子酒」の略。「何軒も―をする」

梯の子

はしのこ 【梯の子】
階段。はしご。また,その一段一段。「二階より―をつたひて/浮世草子・一代男 4」

梯団

ていだん [0] 【梯団】
軍隊区分の一。大兵団を便宜上数個の部隊に分けた時の各部隊。

梯姑

でいご [0] 【梯梧・梯姑】
マメ科の落葉高木。インド原産。江戸時代に渡来。観賞用に暖地で栽培する。葉は互生し,大形。五,六月,枝先に総状花序を出し,緋紅色の蝶形花を密生する。デイコ。
〔「梯梧の花」は [季]夏〕
→海紅豆(カイコウズ)

梯子

はしご [0] 【梯子・梯】
(1)高い所へ登るための道具。二本の長い材に足掛かりとなる横木を何本もとりつけたもの。
(2)階段。きざはし。
(3)(比喩的に)ある目標に至るまでの過程・段階。
(4)「梯子酒」の略。「何軒も―をする」

梯子

はしご【梯子】
a ladder;→英和
[消防用]an extension ladder (繰出し式の).〜をかける place[set up]a ladder <against> .〜(酒)をやる <米> go bar-hopping;bar-hop; <英> go pub-crawling;pub-crawl.〜を登る climb[go up]a ladder.〜の段 a rung.→英和
⇒階段.‖梯子車 a fire engine with ladder; <米> a hook-and-ladder (truck).

梯子

ていし [1] 【梯子】
はしご。

梯子レース

はしごレース [4] 【梯子―】
綿細幅レースの一種で,左右に余白のある,梯子状柄のもの。

梯子乗り

はしごのり [3][0] 【梯子乗り】
直立した梯子の上で,種々の曲芸をすること。また,それをする人。出初め式などで行う。

梯子形

はしごがた [0] 【梯子形】
台形。梯形(テイケイ)。

梯子段

はしごだん [0] 【梯子段】
段梯子の階段。また,階段。

梯子車

はしごしゃ [3] 【梯子車】
高所に届く伸長式の梯子を備えた消防自動車。

梯子酒

はしござけ [3] 【梯子酒】
次から次へと場所をかえて飲み歩くこと。はしごのみ。はしご。

梯尺

ていしゃく [0] 【梯尺】
⇒比例尺(ヒレイジヤク)

梯形

ていけい [0] 【梯形】
台形(ダイケイ)の旧称。

梯梧

でいご [0] 【梯梧・梯姑】
マメ科の落葉高木。インド原産。江戸時代に渡来。観賞用に暖地で栽培する。葉は互生し,大形。五,六月,枝先に総状花序を出し,緋紅色の蝶形花を密生する。デイコ。
〔「梯梧の花」は [季]夏〕
→海紅豆(カイコウズ)

梯状

ていじょう [0] 【梯状】
はしごの形。はしごがた。

梯立て

はしたて [0] 【梯立て】
〔「はしだて」とも〕
はしごを立てること。また,はしごを立てた形に似たもの。「神の神庫も―のままに/日本書紀(垂仁訓)」

梯立ての

はしたての 【梯立ての】 (枕詞)
(1)梯子(ハシゴ)のようにそばだった意から,「さがしき山」にかかる。「―嶮(サガ)しき山も/日本書紀(仁徳)」
(2)古代の高床式の倉にかけた梯の意から,同音の地名「倉梯(クラハシ)」にかかる。「―倉梯山を嶮しみと/古事記(下)」
(3)地名「熊来(クマキ)」にかかる。かかり方未詳。「―熊来のやらに/万葉 3878」

梯陣

ていじん [0] 【梯陣】
艦隊のとる隊形で,各艦が進路を平行にとりながら,先頭艦の斜め後方の一線上に位置し艦隊運動を行うもの。

梯隊

ていたい [0] 【梯隊】
陸上戦闘の際の陣形の一。部隊を縦長の梯形に配置したもの。敵の火砲による損害が少なく,指揮掌握に便利とされる。

械闘

かいとう [0] 【械闘】
中国で,利害の対立する集落間または労働者集団の間で行われる武力闘争。械は武器のこと。革命前,華中・華南で多く行われたが,今日でも散発する。

こり【梱】
a bale;→英和
a pack.→英和

こり [1] 【梱】
■一■ (名)
(1)紐(ヒモ)などをかけた荷物。
(2)「行李(コウリ){(1)}」に同じ。
■二■ (接尾)
助数詞。包装した荷物や梱包した生糸・綿花などを数えるのに用いる。

こうり カウ― [1] 【行李・梱】
〔「行李」は使者の意〕
(1)竹または柳などで編み,衣類や旅行用の荷物などを入れるのに用いるかぶせ蓋(ブタ)つきの入れもの。こり。
(2)軍隊で,弾薬・食糧・器具などを運ぶ部隊。大行李と小行李があった。
(3)旅行用の荷物。旅じたく。転じて,旅。
行李(1)[図]

梱る

こ・る [1] 【梱る】 (動ラ五[四])
〔「こうる(梱)」の転〕
荷作りをする。

梱る

こう・る [1] 【梱る】 (動ラ五)
〔「行李(コウリ)」を動詞化した語か〕
縄をかけて荷作りする。こる。

梱包

こんぽう [0] 【梱包】 (名)スル
紙などで包み,紐をかけて荷造りすること。また,その荷物。「書籍を―する」

梱包

こんぽう【梱包】
packing.→英和
〜する pack up.

うだち [0] 【梲・卯建】
(1)梁(ハリ)の上に立てて棟木(ムナギ)を支える短い柱・つか。うだつ。《梲》
(2)民家の両妻に屋根より一段高く設けた小屋根つきの土壁。また,これにつけた袖壁をもいう。家の格を示し,装飾と防火を兼ねる。
梲(2)[図]

うだつ [0][1] 【梲・卯建】
〔「うだち」の転〕
「うだち」に同じ。

梲が上がらない

うだつ【梲が上がらない】
There is little hope[promise]for the[one's]future.→英和

梲小屋

うだつごや [0] 【梲小屋】
非常に粗末な家。掘っ建て小屋。おだつ小屋。

梳かす

とかす【梳かす】
comb <one's hair> .→英和

梳かす

とか・す [2] 【梳かす・解かす】 (動サ五[四])
〔「とかす(溶)」と同源〕
もつれていた毛に櫛を入れて整える。とく。「髪を―・す」「頭を―・す」
[可能] とかせる

梳き

すき [0] 【梳き】
(1)髪をくしけずること。
(2)「すきぐし」の略。「鬢さん,―はよしか/滑稽本・浮世床 2」
(3)「すきあぶら」の略。「板を一本と,ゑりつけと,くこと,―と/洒落本・青楼昼之世界錦之裏」

梳き取る

すきと・る [3] 【梳き取る】 (動ラ五[四])
櫛(クシ)ですいて,髪の毛に付いた汚れを除き取る。

梳き子

すきこ [0] 【梳き子】
髪を結う前に客の髪を梳いておく者。髪結いの助手。梳き手。下梳き。

梳き引き

すきびき [0] 【梳き引き】
魚のうろこの取り方の一。包丁を寝かせ,うろこを皮の間に入れ,尾の付け根から頭に向かってすき取る。薄く細かいうろこの魚に用いる。

梳き手

すきて [0] 【梳き手】
「梳き子」に同じ。

梳き櫛

すきぐし [0] 【梳き櫛】
髪をすいて汚れを取る,歯の目の細かい櫛。唐櫛。

梳き毛

すきげ [0] 【梳き毛】
髪形を整えるために毛髪の中に入れたり,梳き櫛にはさんで汚れを取るのに用いる毛の束。

梳き油

すきあぶら [3] 【梳き油】
日本髪を梳くときに用いる練り油。生蝋に香料を入れ,胡麻(ゴマ)油や菜種油で練ったもの。固めのものを鬢(ビン)付けという。

梳き髪

すきがみ [0] 【梳き髪】
女の髪の結い方。前髪だけを分けて取り,残りを鬢(ビン)・髱(タボ)などを出さないで結うもの。

梳く

すく【梳く】
comb <one's hair> ;→英和
card <wool> .→英和

梳く

す・く [0] 【梳く】 (動カ五[四])
〔「鋤く」と同源〕
もつれた毛や糸を櫛(クシ)を通してそろえる。くしけずる。「髪を―・く」
[可能] すける

梳る

けず・る ケヅル [0] 【梳る】 (動ラ五[四])
〔「削る」と同源〕
くしけずる。「―・ることをうるさがり給へど/源氏(若紫)」

梳る

くしけず・る [4][0] 【梳る】 (動ラ五[四])
櫛(クシ)で髪の毛をとかして整える。けずる。すく。「緑の黒髪を―・る」

梳毛

そもう [0] 【梳毛】
羊毛などの繊維をすいて長い繊維を残し,平行に並べて引き伸ばし,撚(ヨ)りをかけて糸にすること。また,その糸。
→紡毛

梳毛糸

そもうし [2] 【梳毛糸】
梳毛の工程でできた糸。
→紡毛糸

梳毛織物

そもうおりもの [4][5] 【梳毛織物】
主として梳毛糸を用いた織物。ギャバジン・サージなど。

梳綿

そめん [0] 【梳綿】
綿糸紡績の工程で,繊維をほぐして不純物を除去し,繊維を平行にそろえて篠綿(シノワタ)に作ること。

ぼん [1][0] 【梵】
(1)
⇒ブラフマン
(2)梵天。

梵僧

ぼんそう [0] 【梵僧】
〔仏〕
(1)戒律を守って清浄な行を修する僧。
(2)僧。
(3)インドの僧。

梵刹

ぼんさつ [0] 【梵刹】
⇒ぼんせつ(梵刹)

梵刹

ぼんせつ [0] 【梵刹】
〔梵 brahma-kṣetra〕〔清浄な国土を意味する梵語の音写〕
寺。寺院。ぼんさつ。

梵卵

ぼんらん [0] 【梵卵】
古代インドの宇宙説の一。そこから世界が生まれたとされる卵。

梵唄

ぼんばい [0] 【梵唄】
(1)「声明(シヨウミヨウ)」の別称。
(2)梵語(漢字音訳)の歌詞による唄(バイ)。
→唄(バイ)

梵天

ぼんてん 【梵天】
〔「ぼんでん」とも〕
(1)〔梵 Brahma〕
色界の初禅天の王。本来はバラモン教で根本原理を人格化した最高神であったが,仏教に取り入れられて正法護持の神とされる。大梵天。梵王(ボンオウ)。梵天王(ボンテンオウ)。婆羅門(バラモン)天。
→ブラフマン
(2){(1)}の住む天。色界の初禅天。
(3)〔「ほて{(3)}」の転か〕
御幣(ゴヘイ)。幣帛(ヘイハク)。頭屋(トウヤ)の標識にしたり,神幸や山伏の峰入り行列の先頭に立てたりする。梵天祭として二月一六,一七日に秋田県横手市で行われるものなどが有名。[季]春。
(4)漁具につける浮標。延縄(ハエナワ)や流し網などにつけるガラス球の類。
梵天(1)[図]

梵天国

ぼんてんこく 【梵天国】
〔「ぼんでんこく」とも〕
(1)御伽草子。室町期の成立。梵天王の姫と結婚した主人公中納言が,帝の難題を退け,また羅刹国に連れ去られた妻を助け出す物語。のちに古浄瑠璃・説経節などとしても広く行われた。
(2)〔江戸初期の浄瑠璃興行で,一日の興行の終わりに必ず(1)を語る習慣があったことから〕
物事の終わり。「たとひこの身は―になるとも/松の葉」
(3)〔(2)から転じて〕
主人などから追放されること。「やきもちのやの字もあると,忽ち―さ/滑稽本・浮世床 2」

梵天王

ぼんてんおう 【梵天王】
〔「ぼんてんのう」とも〕
「梵天(ボンテン){(1)}」に同じ。

梵天瓜

ぼんてんうり [5] 【梵天瓜】
マクワウリの異名。

梵天花

ぼんてんか [3] 【梵天花】
アオイ科の草本状の低木。暖地に生える。茎は高さ約1メートル。葉は掌状に五深裂する。秋,上方の葉腋(ヨウエキ)に紅色の小五弁花を開く。

梵妻

ぼんさい [0] 【梵妻】
僧の妻。大黒(ダイコク)。

梵字

ぼんじ [0] 【梵字】
(1)梵語(サンスクリット)の表記に用いられた文字の総称。悉曇(シツタン)文字・デーバナーガリー文字など。
(2)「ぼろ(梵論)」に同じ。「ぼろんじ・―・漢字など云ける者/徒然 115」

梵学

ぼんがく [0] 【梵学】
(1)仏教に関する学問。
(2)梵語の学問。

梵宮

ぼんぐう [3] 【梵宮】
(1)梵天の宮殿。
(2)寺。寺院。

梵志

ぼんし [0] 【梵志】
〔「ぼんじ」とも。梵(ブラフマン)を志す者の意〕
(1)バラモンの別名。
(2)転じて,バラモン階級出身の僧。

梵我一如

ぼんがいちにょ [1][2] 【梵我一如】
〔仏〕 宇宙の根本原理であるブラフマン(梵)と個人の本体であるアートマン(我)とが同一不二であること。インドの正統バラモン教思想の根本原理。

梵文

ぼんぶん [0] 【梵文】
梵語で書かれた文章や経文。

梵書

ぼんしょ [0] 【梵書】
⇒ブラーフマナ

梵灯庵

ぼんとうあん 【梵灯庵】
(1349-?) 室町初期の連歌師。姓は朝山。もと足利義満の臣。和歌を冷泉為秀に,連歌を二条良基に学ぶ。救済(キユウセイ)・周阿・良基没後の連歌衰退期における数少ない名手。著「長短抄」「梵灯庵主返答書」など。

梵王

ぼんおう 【梵王】
⇒梵天(ボンテン)(1)

梵砌

ぼんぜい [0] 【梵砌】
寺院。寺院の境内。

梵網

ぼんもう ボンマウ 【梵網】
〔仏〕「梵網経」の略。

梵網会

ぼんもうえ ボンマウヱ [3] 【梵網会】
梵網経を講讃する法会(ホウエ)。

梵網経

ぼんもうきょう ボンマウキヤウ 【梵網経】
二巻。鳩摩羅什(クマラジユウ)訳と伝えるが,五世紀後半に中国で成立したとする学説が有力。仏性の自覚に基づく大乗独自の戒律を説く。梵網経盧舎那仏説菩薩心地戒品第十。梵網菩薩戒経。菩薩戒本。
→円頓戒(エンドンカイ)

梵網菩薩戒

ぼんもうぼさつかい ボンマウ― [7] 【梵網菩薩戒】
梵網経に説かれ,大乗仏教の戒律の中心をなす十重禁戒と四十八軽戒。梵網戒。

梵舜

ぼんしゅん 【梵舜】
(1553-1632) 江戸初期の神道家。号,神竜院。豊国神社創建に参画し,神宮寺別当となる。徳川家康の信任を得,神道の普及に貢献。

梵行

ぼんぎょう [0] 【梵行】
仏道の修行。特に性欲を断つ行法。

梵語

ぼんご [0] 【梵語】
〔梵天がつくったと伝えられたことから〕
中国・日本で,サンスクリットの称。
→梵字

梵語

ぼんご【梵語】
Sanskrit.→英和

梵論

ぼろ [1] 【梵論・暮露】
有髪の乞食坊主の一種。中世末期にはその中から尺八を吹く薦僧(コモソウ)(虚無僧(コムソウ)の前身)が現れたので,薦僧・虚無僧の異名としても用いられた。ぼろぼろ。梵論子(ボロンジ)。梵字(ボンジ)。「もしこの御中にいろをし房と申す―やおはします/徒然 115」

梵論子

ぼろんじ [2] 【梵論子】
「ぼろ(梵論)」に同じ。

梵論梵論

ぼろぼろ 【梵論梵論】
「ぼろ(梵論)」に同じ。「―多く集まりて,九品の念仏を申しけるに/徒然 115」

梵讃

ぼんさん [0] 【梵讃】
声明の曲種の一。梵語(漢字音訳)の歌詞による仏徳賛美の歌。梵語讃。
→和讃
→漢讃

梵鐘

ぼんしょう [0] 【梵鐘】
寺院の鐘楼の釣り鐘。青銅製が多く,撞木(シユモク)で打ち鳴らす。洪鐘・蒲牢(ホロウ)・鯨鐘・巨鯨・華鯨・長鯨など多くの異名がある。
梵鐘[図]

梵音

ぼんおん [0] 【梵音】
〔仏〕
〔「ぼんのん」とも〕
(1)梵天王の発する清浄な音声。
(2)声明(シヨウミヨウ)の一種。清浄な音声で仏法僧の徳をたたえる偈頌(ゲジユ)で,四箇(シカ)の法要で散華の次に唱える。
(3)読経の声。
(4)梵語の発音・音声。

かじ カヂ [1] 【舵・柁・楫・梶】
(1)船の進む方向を定めるために船尾に取り付けられている装置。
(2)飛行機・潜水艦などで,上下左右への動きを定めるための装置。
(3)「梶棒(カジボウ)」に同じ。
(4)櫂(カイ)・櫓(ロ)など,水をかいて舟を進める道具の古名。「夜舟漕ぐなる―の音聞こゆ/万葉 2015」
(5)家紋の一。船のかじをかたどったもの。

かじ カヂ [1] 【梶・構・楮・穀】
(1)カジノキの古名。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏ともに萌葱(モエギ)色。秋に着用。

かじ カヂ 【梶】
姓氏の一。

梶の木

かじのき カヂ― [1][3] 【梶の木・構の木】
クワ科の落葉高木。東南アジア原産。亜熱帯および日本各地で栽培される。高さ10メートル内外。葉は互生し,広卵形で,しばしば三〜五裂する。葉の裏や柄に密毛がある。春,開花する。雄花穂は円柱状で下垂し,雌花穂は球形。樹皮は和紙の原料。カジ。カミノキ。
梶の木[図]

梶の葉

かじのは カヂ― [1] 【梶の葉】
(1)カジノキの葉。七夕に,七枚の梶の葉に歌を書いて供える風習があった。[季]秋。《―を朗詠集の栞かな/蕪村》
(2){(1)}をかたどった模様。「―の文の直垂を著て/東鑑(治承四)」
(3)家紋の一。{(1)}をかたどったもの。
梶の葉(3)[図]

梶の葉姫

かじのはひめ カヂ― 【梶の葉姫】
織女星(シヨクジヨセイ)の異名。

梶井

かじい カヂヰ 【梶井】
京都市上京区の地名。かつて三千院(梶井門跡)があった。

梶井

かじい カヂヰ 【梶井】
姓氏の一。

梶井基次郎

かじいもとじろう カヂヰモトジラウ 【梶井基次郎】
(1901-1932) 小説家。大阪市生まれ。東大中退。「青空」同人。鋭敏繊細な感受性によって特異な心象風景を短編に結晶させたが結核で早逝。著「檸檬(レモン)」「城のある町にて」「闇の絵巻」など。

梶原

かじわら カヂハラ 【梶原】
姓氏の一。

梶原

かじわら カヂハラ 【梶原】
〔梶原景時の故事から〕
(1)嫌われ者・憎まれ者の異名。「うとまるる身は―か厄払ひ(芭蕉)/射水川」
(2)ゲジの異名。「蚰蜒(ゲジゲジ)は―といへり/鶉衣」

梶原景季

かじわらかげすえ カヂハラカゲスヱ 【梶原景季】
(1162-1200) 鎌倉初期の武将。景時の子。通称源太。宇治川の戦いで名馬磨墨(スルスミ)を駆って佐々木高綱と先陣を競った。また,生田の森の合戦では箙(エビラ)に梅の枝を差して戦った。父とともに駿河狐崎で戦死。

梶原景時

かじわらかげとき カヂハラ― 【梶原景時】
(?-1200) 鎌倉初期の武将。通称平三。石橋山の戦いで源頼朝を救って重用された。弁舌に巧みで,源義経を讒(ザン)して失脚させ,のち頼家に結城朝光を讒したが,三浦義村らの弾劾を受けて鎌倉を追放,狐崎で子の景季とともに戦死。

梶原流

かじわらりゅう カヂハラリウ 【梶原流】
古武術の一流派。柔術を主として,居合い・縄術などを含む。三代目梶原源左衛門直景が尾張家に仕えて有名となった。制剛流。

梶原直景

かじわらなおかげ カヂハラナホカゲ 【梶原直景】
江戸初期の柔術家。梶原流柔術の祖。尾張徳川家に仕えた。生没年未詳。

梶川

かじかわ カヂカハ 【梶川】
姓氏の一。

梶川久次郎

かじかわきゅうじろう カヂカハキウジラウ 【梶川久次郎】
江戸中期の蒔絵(マキエ)師。徳川家に仕え,印籠などの小品に華麗で精緻な技巧を発揮した。子も代々業を伝え,その作品を梶川蒔絵という。生没年未詳。

梶常吉

かじつねきち カヂ― 【梶常吉】
(1803-1883) 幕末・明治初期の七宝工芸家。尾張の人。舶来の七宝器を分析,尾張七宝をつくりあげ,近代七宝の祖といわれる。

梶木

かじき カヂキ [1] 【梶木・旗魚】
スズキ目マカジキ科・メカジキ科の海魚の総称。全長3メートル内外の大形魚で,上顎が槍状に伸びている。マカジキ科のマカジキ・バショウカジキ・クロカジキなどは海面近くを,メカジキ科のメカジキはやや深いところを泳ぐ。マカジキが最も美味。外洋に広く分布。カジキマグロ。カジトオシ。
梶木[図]

梶木鮪

かじきまぐろ カヂキ― [4] 【梶木鮪】
魚のカジキの異名。

梶棒

かじぼう【梶棒】
shafts.

梶棒

かじぼう カヂバウ [0][2] 【梶棒・舵棒】
(1)人力車や荷車を引っ張るため前方に付けられた長い棒。かじ。《梶棒》
(2)「舵柄(カジヅカ)」に同じ。《舵棒》

梶楓

かじかえで カヂカヘデ [3] 【梶楓】
カエデ科の落葉高木。山地に生える。葉は五裂する。雌雄異株。春,暗紅色の小花を開き,秋,大形で剛毛を密生する翼果を結ぶ。オニモミジ。

梶田

かじた カヂタ 【梶田】
姓氏の一。

梶田半古

かじたはんこ カヂタ― 【梶田半古】
(1870-1917) 日本画家。本名,錠次郎。別号,玉州。東京生まれ。着実な描写力で浪漫的な風俗画をよくし,紅葉らの小説の挿絵でも著名。門下に,小林古径・前田青邨らが輩出。

梶苺

かじいちご カヂ― [3] 【梶苺】
バラ科の落葉低木。海岸付近に自生し,栽培もされる。高さ2メートル内外。葉は掌状。果実は球形で淡黄色に熟し,甘酸っぱく,食べられる。

梶通し

かじとおし カヂトホシ [0][3] 【梶通し】
カジキの異名。

梶鞠

かじまり カヂ― [2] 【梶鞠】
七夕に行われた蹴鞠(ケマリ)の行事。飛鳥井・難波両家で,初めに梶の枝に鞠をかけ,坪の内に持参して二星に供える儀があった。梶の鞠。[季]秋。《―や金の菖蒲を画きし袖/山口誓子》

しきみ [0][2] 【樒・梻】
モクレン科の常緑小高木。山中に自生。また,墓地などに植える。葉は長楕円形で光沢がある。四月頃,淡黄白色の花を開き,秋,星形の果実を結ぶ。果実は有毒。全体に香気があり,仏前に供え,葉・樹皮から線香・抹香を作り,材は数珠などとする。コウノキ。マッコウギ。ハナノキ。シキビ。
〔「樒の花」は [季]春〕
樒[図]

しきび [0][2] 【樒・梻】
植物シキミの別名。

棄つ

う・つ 【棄つ】 (動タ下二)
捨てる。「ぬばたまの黒きみけしを…辺つ波そに脱き―・て/古事記(上)」
〔他の動詞の下に付いた複合動詞としての例のみがみられる〕

棄つ

ふ・つ 【棄つ】 (動タ下二)
すてる。「この水熱湯(アツユ)にたぎりぬれば,湯―・てつ/大和 149」

棄つ

す・つ 【捨つ・棄つ】 (動タ下二)
⇒すてる

棄てる

す・てる [0] 【捨てる・棄てる】 (動タ下一)[文]タ下二 す・つ
(1)不用なものとして自分の手元から離す。自分から手離す。
⇔拾う
「ごみを―・てる」「武器を―・てる」
(2)愛情をかけていたものとの関係を断ち切る。「恋人を―・てる」「故国を―・てる」
(3)関係・関心・執着などを断ち,顧みることをやめる。「疑いを―・てる」「名を―・てる」「勝負を―・てる」
(4)そのままに放置する。ほうっておく。「突いた手に畳を掴むだ憂慮(キヅカワ)しさに,―・ても置かれぬ気に成つて/婦系図(鏡花)」
(5)(身・命を)投げ出す。犠牲にする。「身を―・てても子をかばう」
(6)葬る。「病を受けて死にぬ。然れば,金の山崎の辺に―・てつ/今昔 17」
(7)〔中国・四国・九州地方などで〕
紛失する。
(8)動詞の連用形,または動詞に助詞「て」を添えた形の下に付いて,補助動詞的に用いる。…てのける。…てしまう。「鎧の袖にて払ひ,蹴散らして―・てなん/保元(上・古活字本)」
〔「すたる」に対する他動詞〕
[慣用] 車を―・筆を―・世を―/小異を捨てて大同につく

棄て子

すてご [0] 【捨(て)子・棄て子】
親が赤ん坊や幼児をひそかに捨てること。また,捨てられた子。

棄て置く

すてお・く [3][0] 【捨(て)置く・棄て置く】 (動カ五[四])
捨てておく。ほうっておく。取り上げない。「進言を―・く」「むくろをば―・きたりければ/平家 11」
[可能] すておける

棄児

きじ [1] 【棄児】
捨てられた子供。捨て子。

棄却

ききゃく [0] 【棄却】 (名)スル
(1)捨てて取り上げないこと。「動議を―する」
(2)〔法〕 訴訟法上,裁判所に対する申し立ての内容に理由がないとして排斥する裁判。刑事訴訟法では,手続きが適法になされていないという理由で手続きを打ち切る場合にもいう。
→却下(キヤツカ)

棄却する

ききゃく【棄却する】
(1) reject;→英和
dismiss <a suit> ;→英和
remand <a case to a lower court> .→英和
(2) abandon.→英和

棄市

きし [1] 【棄市】
昔の中国の刑罰の一。罪人の首を斬り,その死体を市中にさらすもの。

棄恩

きおん [0] 【棄恩】
〔仏〕 肉親などの恩愛の情を捨て,世俗の執着を断ち切ること。

棄捐

きえん [0] 【棄捐】 (名)スル
(1)すてて用いないこと。
(2)江戸時代,法令によって貸借関係を破棄すること。

棄捐令

きえんれい [2] 【棄捐令】
江戸時代,旗本・御家人救済のため,札差に対する借金を一部または全部破棄させた法令。寛政・天保の改革のものが有名で,諸藩もたびたび発した。

棄教

ききょう [0] 【棄教】 (名)スル
それまで信じていた信仰を捨てること。
→背教(ハイキヨウ)

棄権

きけん [0] 【棄権】 (名)スル
権利をすてて行使しないこと。

棄権する

きけん【棄権する】
give up[abandon]one's right;abstain from voting (投票を);[競技]be absent;give up without competing.‖棄権者 an absentee.棄権率 an abstention rate.

棄民

きみん [0] 【棄民】
国家の保護から切り離された人々。

棄老

きろう [0] 【棄老】
老人を,山の中などに捨てること。昔,口減らしのためにこのような習俗があったという。

わた [2] 【綿・棉】
(1)アオイ科ワタ属の植物の総称。一年草または木本性植物で,約四〇種がある。繊維作物として熱帯から温帯にかけて広く栽培される。葉は掌状に三〜五裂。花は大形の五弁花で,黄・白・紅など。果実は卵形で,熟すと裂開して,長い綿毛のある種子を出す。綿毛は,紡績原料や脱脂綿・詰め綿の原料にされる。種子からは綿実油(メンジツユ)をとる。リクチメン・アジアメン・カイトウメン・ナンキンメンなどが代表種。木綿(キワタ)。草綿(ワタ)。[季]秋。
〔「綿の花」は [季]夏〕
(2)ワタの実や蚕の繭などから製した繊維のかたまり。古くは絹綿・真綿をさし,木綿が普及して後は木綿綿をさすことが多い。現在は,化学繊維からも製する。[季]冬。《―を干す寂光院を垣間見ぬ/虚子》
綿(1)[図]

棉花

めんか [1] 【綿花・棉花】
ワタの種子を包む繊維。紡いで綿糸とする。

ご [0][1] 【碁・棊・棋】
二人が相対し,縦横一九路ずつの枡目を刻んだ盤上で黒石と白石を枡目の交点に交互に打ち合い,囲った交点の数(地(ジ))と取った石の多さで勝負を争う遊戯。中国におこった。囲碁。「―を打つ」

棊子麺

きしめん [0][2] 【棊子麺・碁子麺】
(1)平たく作ったうどん。名古屋の名産。ひもかわ。
(2)小麦粉をこねてめん棒で延ばし竹筒で碁石の形に打ち抜き,ゆでて豆の粉をふりかけた食品。[貞丈雑記]

棊局

ききょく [0][1] 【棋局・棊局】
(1)碁盤。将棋盤。
(2)碁・将棋の局面。

ご [0][1] 【碁・棊・棋】
二人が相対し,縦横一九路ずつの枡目を刻んだ盤上で黒石と白石を枡目の交点に交互に打ち合い,囲った交点の数(地(ジ))と取った石の多さで勝負を争う遊戯。中国におこった。囲碁。「―を打つ」

棋力

きりょく [0][1] 【棋力】
碁・将棋の腕前。

棋勢

きせい [0] 【棋勢】
囲碁・将棋の勝負の形勢。

棋士

きし [1][2] 【棋士】
職業として碁・将棋をする人。

棋士

きし【棋士】
a go-player (囲碁の);a Japanese chess player (将棋の).

棋子

きし [1] 【棋子】
碁石。

棋客

きかく [0] 【棋客】
囲碁や将棋をする人。棋士。ききゃく。

棋客

ききゃく [0] 【棋客】
⇒きかく(棋客)

棋局

ききょく [0][1] 【棋局・棊局】
(1)碁盤。将棋盤。
(2)碁・将棋の局面。

棋峙

きじ [1] 【棋峙】 (名)スル
碁盤の上に白黒の碁石を置いたように,あちこちに群雄などが割拠して相対すること。「付近に―せる敵の各砲台より/肉弾(忠温)」

棋布

きふ [1] 【棋布】 (名)スル
碁石を並べたように点々と散らばっていること。「島嶼の―したるは/即興詩人(鴎外)」

棋戦

きせん [0] 【棋戦】
囲碁や将棋の勝負。

棋歴

きれき [0] 【棋歴】
囲碁・将棋の経歴。

棋理

きり [1] 【棋理】
囲碁・将棋の理論。「―にかなう」

棋界

きかい [0] 【棋界】
囲碁・将棋に関係している人々の世界。

棋石

きせき [0] 【棋石・碁石】
囲碁に使う石。碁石(ゴイシ)。

棋羅

きら [1] 【棋羅】
碁石を並べたようにずらりと連なり並ぶこと。棋列(キレツ)。

棋聖

きせい [0][1] 【棋聖】
囲碁・将棋の達人。

棋譜

きふ [1][0] 【棋譜】
囲碁・将棋の対局の手順を数字や符号で表した記録。

棋道

きどう [1] 【棋道】
将棋または囲碁の道。

棋風

きふう [0][2] 【棋風】
囲碁・将棋のやり方に現れる人それぞれの個性。

棍棒

こんぼう [0] 【棍棒】
(1)丸くて長い木の棒。「―でなぐる」
(2)とっくりの形をした木製の体操用具。インディアン-クラブ。「―体操」
(3)新体操の競技種目の一。

棍棒

こんぼう【棍棒】
a club;→英和
a cudgel;→英和
<米> a billy[ <英> a truncheon](警棒).→英和

ぼう【棒】
(1) a stick;→英和
a rod (さお);→英和
a club (こん棒).→英和
(2)[線]a line.→英和
〜を引く draw a line.〜にふる lose;→英和
ruin <one's life> .→英和

ぼう バウ [0] 【棒】
(1)手に持てるくらいの細長い木・金属・竹など。「短い―」「マッチ―」
(2)六尺(約1.8メートル)くらいの木を武具としたもの。また,それを用いる武術。棒術。
(3)まっすぐに引いた線。棒線。「横に―を引く」
(4)疲労などのために足の筋肉がつっぱってしまうこと。「足が―になる」
(5)一直線であること。単調で変化のないこと。また,連続すること。「台詞(セリフ)を―に読む」「―暗記」
(6)〔仏〕 禅宗で,師が指導のために用いる棒。一棒。

棒グラフ

ぼうグラフ バウ― [3] 【棒―】
棒線の長さにより数量の大小を表したグラフ。

棒上げ

ぼうあげ バウ― [0] 【棒上げ】 (名)スル
取引で,相場が一本調子に続いて上がること。棒立ち。
⇔棒下げ

棒下げ

ぼうさげ バウ― [0] 【棒下げ】
取引で,相場が一本調子に続いて下がること。
⇔棒上げ

棒乳切り

ぼうちぎり バウ― [3] 【棒乳切り・棒千切り】
「棒乳切り木」の略。ぼうちぎれ。

棒乳切り木

ぼうちぎりき バウ― [5] 【棒乳切り木】
棒と乳切り木。また,喧嘩などに用いる棍棒。

棒倒し

ぼうたおし バウタフシ [3][5][0] 【棒倒し】
運動会で行われる競技の一。紅白の二組がそれぞれ,攻守の二手に分かれ,相手方の立てている棒を先に倒した方を勝ちとするもの。

棒先

ぼうさき バウ― [0] 【棒先】
(1)棒の先。棒の先端。
(2)駕籠(カゴ)などを担ぐ棒の先端。ぼうばな。「国彦すかさず,輿の―しつかと掴み/浄瑠璃・日本武尊」
(3)駕籠の棒の先端をかつぐ人。さきぼう。
(4)大名の陸尺(ロクシヤク)が駕籠屋から取った賄賂(ワイロ)。また,利益の一部。「―を遣つて仕合せ勝負なし/柳多留 95」

棒切れ

ぼうきれ バウ― [0] 【棒切れ】
棒のきれはし。短い棒。

棒利

ぼうり バウ― [0] 【棒利】
元金をなしくずしに返済させながら,元金全部に対する一定率の利息を取るもの。

棒千切り

ぼうちぎり バウ― [3] 【棒乳切り・棒千切り】
「棒乳切り木」の略。ぼうちぎれ。

棒受け網

ぼううけあみ バウウケ― [4] 【棒受(け)網】
⇒ぼうけあみ(棒受網)

棒受網

ぼうけあみ バウケ― [3] 【棒受網】
小形の浮き敷き網。方形の網の一辺に浮子を兼ねた竹竿(向竹(ムコウダケ))を付け,反対側を海中に幕状に垂らし,集魚灯などで魚を誘って網の裾を揚げて捕る。ぼけあみ。
棒受網[図]

棒受網

ぼけあみ [2] 【棒受網】
⇒棒受網(ボウケアミ)

棒受網

ぼううけあみ バウウケ― [4] 【棒受(け)網】
⇒ぼうけあみ(棒受網)

棒商い

ぼうあきない バウアキナヒ [4][3] 【棒商い】
天秤棒(テンビンボウ)で商品をかつぎ,売り歩く商い。また,その商人。

棒喝

ぼうかつ バウ― [0] 【棒喝】
禅宗で,師が弟子を導くとき,大声で叱ったり棒で打つこと。

棒大

ぼうだい バウ― [0] 【棒大】
「針小棒大」の略。「迷亭の記述が―のざれ言にもせよ/吾輩は猫である(漱石)」

棒引き

ぼうびき バウ― [0] 【棒引き】 (名)スル
(1)棒線を引くこと。特に,帳簿の記載を線を引いて消すこと。
(2)貸し借りを帳消しにすること。「借金を―(に)する」
(3)長音を表す書き方。「ああ」を「あー」,「ぼう」を「ぼー」などと書く類。音引き。

棒引きにする

ぼうびき【棒引きにする】
cancel;→英和
cross out.

棒引き仮名遣い

ぼうびきかなづかい バウ―ヅカヒ [7] 【棒引き仮名遣い】
字音語や感動詞の長音を「こーちょー(校長)」「いーえ(いいえ)」のように,「ー」を用いて表す仮名遣い。1900年(明治33)の小学校令施行規則によって小学校の教科書で用いられたが,08年の文部省令で廃止された。

棒手振り

ぼうてふり バウテ― [0] 【棒手振り】
⇒ぼてふり(棒手振)

棒手振り

ぼてふり [0] 【棒手振り】
魚や野菜などを天秤棒で担ぎ,売り声を上げながら売り歩くこと。また,その人。江戸では,特に魚市場と料理屋の仲立ちとなって魚の売買をする人をいった。振り売り。ぼてかつぎ。ぼうてふり。ぼて。

棒押し

ぼうおし バウ― [0] 【棒押し】
二人で棒の両端を持って押し合うこと。また,その遊び。

棒振り

ぼうふり バウ― [4][0] 【棒振り】
(1)〔指揮棒を振ることから〕
オーケストラの指揮者の俗称。
(2)〔棒を持って歩いたことから〕
江戸時代,両番ならびに大番が臨時に勤めた江戸府内の巡邏(ジユンラ)。

棒振り剣術

ぼうふりけんじゅつ バウ― [5] 【棒振り剣術】
棒を振りまわすような,流儀も型もないでたらめな剣術。

棒振り虫

ぼうふりむし バウ― [4] 【棒振り虫】
「ぼうふら(孑孒)」に同じ。

棒捻じ

ぼうねじ バウネヂ [0][3] 【棒捻じ】
棒の両端を向かい合った二人が持ち,互いに反対にねじりあう遊戯。ぼうねじり。

棒暗記

ぼうあんき バウ― [3] 【棒暗記】 (名)スル
(文章・語句などの意味を理解せず)そのまま暗記すること。「教科書を―する」

棒暗記する

ぼうあんき【棒暗記する】
cram up <a book> .

棒杙

ぼうぐい【棒杙】
a post;→英和
a stake.→英和

棒杙

ぼうぐい バウグヒ [0] 【棒杙】
〔「ぼうくい」とも〕
棒状のくい。

棒根

ぼうね バウ― [0] 【棒根】
まっすぐ下に向かっている草木の根。

棒棒鶏

バンバンジー [3] 【棒棒鶏】
〔中国語〕
中国料理の一。鶏肉をゆでて細く裂き,トウガラシなどの香辛料を加えた胡麻味噌(ゴマミソ)のたれであえたもの。

棒浮き

ぼううき バウ― [0] 【棒浮き】
「浮桿(フカン)」に同じ。

棒消し

ぼうけし バウ― [0] 【棒消し】
棒を引いて記載を消すこと。帳消し。棒引き。

棒渦巻き銀河

ぼううずまきぎんが バウウヅマキ― [7] 【棒渦巻(き)銀河】
渦巻き銀河の一。中央の楕円体を通り抜けるような棒状構造があり,その両端から渦巻き状の腕が巻きついているもの。

棒渦巻銀河

ぼううずまきぎんが バウウヅマキ― [7] 【棒渦巻(き)銀河】
渦巻き銀河の一。中央の楕円体を通り抜けるような棒状構造があり,その両端から渦巻き状の腕が巻きついているもの。

棒火矢

ぼうびや バウ― [3] 【棒火矢・棒火箭】
鉄製の筒に火薬を込めて,砲で発射する火矢。[和漢三才図会]

棒火箭

ぼうびや バウ― [3] 【棒火矢・棒火箭】
鉄製の筒に火薬を込めて,砲で発射する火矢。[和漢三才図会]

棒状

ぼうじょう バウジヤウ [0] 【棒状】
棒のような形。

棒球

ぼうだま バウ― [0] 【棒球】
投手の投げた球で,威力のない直球。

棒眉

ぼうまゆ バウ― [0] 【茫眉・棒眉】
こめかみの下に墨で一文字に描き端をぼかした眉。一六歳未満の公卿などで,元服した者が眉を剃り落として描いた。

棒磁石

ぼうじしゃく バウ― [3] 【棒磁石】
馬蹄(バテイ)形磁石に対して,棒状の磁石。

棒突き

ぼうつき バウ― [4] 【棒突き】
六尺棒を突きながら社寺の境内などを警固して回ること。また,その人。辻番所の番人や坑夫などの監視役をもいった。

棒立ち

ぼうだち バウ― [0] 【棒立ち】
驚きなどのため,何もできないで棒のようにまっすぐに立つこと。「驚いて―になる」

棒立ちになる

ぼうだち【棒立ちになる】
stand bolt upright;rear (up) (馬が).→英和

棒端

ぼうばな バウ― [0] 【棒端・棒鼻】
(1)棒の先端。特に,駕籠のかき棒の先端。
(2)いちばん先。最初。「先づ―に突立たは/歌舞伎・名歌徳」
(3)〔境界を棒杭で示したところから〕
宿駅のはずれ。「かな川の―へつく/滑稽本・膝栗毛(初)」

棒紅

ぼうべに バウ― [0] 【棒紅】
棒状の口紅。

棒細胞

ぼうさいぼう バウサイバウ [3] 【棒細胞】
⇒桿状体(カンジヨウタイ)

棒組

ぼうぐみ【棒組】
《印》a galley proof.〜に組む set type in galley.

棒組

ぼうぐみ バウ― [0] 【棒組(み)】
(1)組版で,字詰め・行間は指定通りに組むが,一ページの仕上がりの形にまとめない版。棒組みにしたものを何段かまとめてページ単位に仕上げる。
(2)駕籠(カゴ)かきの相棒。また,駕籠かき。「ままよ,―まけてやらあず/滑稽本・膝栗毛 4」
(3)仲間。「おはねさんか―お揃ひだね/滑稽本・浮世風呂 3」

棒組み

ぼうぐみ バウ― [0] 【棒組(み)】
(1)組版で,字詰め・行間は指定通りに組むが,一ページの仕上がりの形にまとめない版。棒組みにしたものを何段かまとめてページ単位に仕上げる。
(2)駕籠(カゴ)かきの相棒。また,駕籠かき。「ままよ,―まけてやらあず/滑稽本・膝栗毛 4」
(3)仲間。「おはねさんか―お揃ひだね/滑稽本・浮世風呂 3」

棒組み客

ぼうぐみきゃく バウ― 【棒組(み)客】
仲間どうしの客。一組の遊客。「五七度も見競べて,草臥るる足の―は/浮世草子・一代女 5」

棒組客

ぼうぐみきゃく バウ― 【棒組(み)客】
仲間どうしの客。一組の遊客。「五七度も見競べて,草臥るる足の―は/浮世草子・一代女 5」

棒線

ぼうせん バウ― [0] 【棒線】
(1)まっすぐな線。直線。
(2)棒のように太い線。

棒縛

ぼうしばり バウシバリ 【棒縛】
狂言の一。留守中に太郎冠者と次郎冠者がいつも盗み酒をすることを知っている主人は,二人をそれぞれ棒縛りと後ろ手縛りにして,手が口に届かぬようにして外出する。しかし,相手の手は届くので,互いに飲ませあって主人の裏をかく。

棒縞

ぼうじま【棒縞】
stripes.〜の striped.→英和

棒縞

ぼうじま バウ― [0] 【棒縞】
縞柄の一。太いたてじま模様。また,その模様の衣服。
→縞

棒蘭

ぼうらん バウ― [0] 【棒蘭】
ラン科の常緑多年草。暖地の樹上に着生。茎は高さ約20センチメートル。葉は細い円柱形で硬い。夏,短い花序を出し,黄緑色の花を数個つける。

棒術

ぼうじゅつ バウ― [0] 【棒術】
棒を武器とする武術。棒。

棒衽裁ち

ぼうおくみだち バウオクミ― [5][0] 【棒衽裁ち】
着物の衽を長方形に裁つ普通の裁ち方。ぼうだち。

棒襟

ぼうえり バウ― [0] 【棒襟】
(1)和服で,背中心から襟先まで同じ幅の襟。
(2)洋服で,上から下まで同じ幅のまっすぐな襟。

棒読み

ぼうよみ バウ― [0] 【棒読み】 (名)スル
(1)句切りや抑揚をつけずに一本調子に読むこと。「せりふを―する」
(2)漢文を返り点などに従って訓読するのでなく,上から順に音で読んでいくこと。

棒読みする

ぼうよみ【棒読みする】
just read;read in a singsong manner.

棒足

ぼうあし バウ― [0] 【棒足】
株価の動きをグラフ化した罫(ケイ)線の一。一定期間の高値と安値の間を棒グラフにしたもの。

棒針

ぼうばり バウ― [3] 【棒針】
毛糸やレース糸などを手編みにするとき用いる,先のとがった棒状の編み針。編み棒。

棒銀

ぼうぎん バウ― [0] 【棒銀】
将棋の戦法の一。飛車先に銀が直進して攻めるもの。

棒鋼

ぼうこう バウカウ [0] 【棒鋼】
棒状の鋼材。断面は円形・四角形・六角形などがある。

棒頭

ぼうがしら バウ― [3] 【棒頭】
(1)駕籠かき人足のかしら。
(2)一般に人足のかしら。

棒高跳

ぼうたかとび【棒高跳】
pole vault[jump].〜選手 a pole-vaulter[-jumper].

棒高跳び

ぼうたかとび バウ― [3][4] 【棒高跳び】
陸上競技の一つで,所定の距離を助走し,手に持った棒を突き立てて跳躍し,二本の支柱に渡した横木(バー)を跳び越え,その高さを競う種目。ポール-ジャンプ。

棒鮨

ぼうずし バウ― [0] 【棒鮨】
細長い木箱を用いて作る押し鮨の一。「鯖の―」

棒鱈

ぼうだら【棒鱈】
a dried cod.

棒鱈

ぼうだら バウ― [0] 【棒鱈】
(1)真鱈を三枚におろし,素干しにしたもの。[季]春。
→干鱈(ヒダラ)
(2)酔っ払い。「わたくしが酒に酔ひまして―になりまするは/歌舞伎・吾嬬鑑」
(3)役立たず。ぼんくら。「おらがはうの―八が鼻のあなからは/滑稽本・膝栗毛 6」

棒鼻

ぼうばな バウ― [0] 【棒端・棒鼻】
(1)棒の先端。特に,駕籠のかき棒の先端。
(2)いちばん先。最初。「先づ―に突立たは/歌舞伎・名歌徳」
(3)〔境界を棒杭で示したところから〕
宿駅のはずれ。「かな川の―へつく/滑稽本・膝栗毛(初)」

棕梠

しゅろ [0][1] 【棕櫚・棕梠】
ヤシ科の常緑高木。暖地に自生するワジュロと中国原産のトウジュロがあり,ともに栽植される。幹は太く直立し,上方に多数の葉をつける。葉は掌状に深裂し,長い柄をもち,葉鞘には黒褐色の繊維があって幹の上部を包む。雌雄異株。初夏,黄色小花を肉穂花序につける。果実は球形の核果。葉鞘の繊維は丈夫で縄・箒(ホウキ)・敷物などとし,幹は建材にする。
〔「棕櫚の花」は [季]夏〕

棕櫚

しゅろ【棕櫚】
《植》a hemp palm.

棕櫚

しゅろ [0][1] 【棕櫚・棕梠】
ヤシ科の常緑高木。暖地に自生するワジュロと中国原産のトウジュロがあり,ともに栽植される。幹は太く直立し,上方に多数の葉をつける。葉は掌状に深裂し,長い柄をもち,葉鞘には黒褐色の繊維があって幹の上部を包む。雌雄異株。初夏,黄色小花を肉穂花序につける。果実は球形の核果。葉鞘の繊維は丈夫で縄・箒(ホウキ)・敷物などとし,幹は建材にする。
〔「棕櫚の花」は [季]夏〕

棕櫚

すろ 【棕櫚】
「しゅろ(棕櫚)」に同じ。「―の木」

棕櫚の主日

しゅろのしゅじつ 【棕櫚の主日】
〔民衆が棕櫚の枝をもってイエスを迎えたことから〕
復活祭直前の日曜日。キリストのエルサレム入城を記念する。枝の主日。

棕櫚団扇

しゅろうちわ [4][3] 【棕櫚団扇】
棕櫚の葉で作ったうちわ。

棕櫚毛

しゅろげ [0][2] 【棕櫚毛】
棕櫚の葉鞘が古くなって幹についている繊維状の部分。棕櫚の皮。

棕櫚竹

しゅろちく [0] 【棕櫚竹】
ヤシ科の常緑低木。中国原産の観葉植物。幹は叢生し,高さ2メートル内外。葉は幹頂に七,八個つき,シュロに似ているが小さく,十数個の線形の裂片に深く切れ込む。夏,淡黄色の小花を円錐状につける。

棕櫚竹

しろちく [0] 【棕櫚竹】
「しゅろちく(棕櫚竹)」の訛り。

棕櫚笠

しゅろがさ [3] 【棕櫚笠】
さらした棕櫚の葉を編み合わせて作った笠。江戸時代薩摩地方で作り出され元禄(1688-1704)頃江戸で流行。
棕櫚笠[図]

棕櫚箒

しゅろぼうき [3] 【棕櫚箒】
棕櫚の毛をたばねてつくった箒。

棕櫚縄

しゅろなわ [0] 【棕櫚縄】
棕櫚の幹を包む毛で綯(ナ)った縄。

棕櫚草

しゅろそう [0] 【棕櫚草】
ユリ科の多年草。山中に生える。根茎に棕櫚毛に似た前年の葉鞘の繊維が残る。根生葉は狭披針形。茎は高さ約60センチメートル。夏,黒紫色の小花を円錐状にまばらにつける。根茎は有毒で,農業用の殺虫剤とする。藜蘆。

ほこだち 【棖】
「方立(ホウダテ)」に同じ。[和名抄]

なつめ【棗】
《植》a jujube.→英和
棗椰子 a date.→英和

なつめ [0] 【棗】
(1)クロウメモドキ科ナツメ属の一群の落葉小高木。ヨーロッパ南東部から中国北部の原産。庭木・果樹とする。葉は長卵形。初夏,葉腋に淡黄色の小五弁花をつける。核果は楕円形で,長さ約2センチメートル。秋,暗紅褐色に熟し食用。また,利尿・強壮剤として各種の漢方薬に配合。[季]秋。
(2){(1)}の実から採った染料。乾燥させて煎じた汁で茶色を染める。
(3)ナツメの実形の薄茶器。素地(キジ)は挽き物・乾漆・竹・紙などで,黒漆塗りが最も多い。木地のものもある。形は,大・中・小・尻張り・胴張り・河太郎などさまざま。
棗(1)[図]
棗(3)[図]

棗椰子

なつめやし [4] 【棗椰子】
ヤシ科の常緑高木。ペルシャ湾沿岸地方原産。熱帯地方で栽植。高さ25〜30メートル。葉は大形で,羽状複葉。果実は長さ約4センチメートルの円柱形で房状に多数つく。果肉は柔らかく生食され,干して保存食とする。またジャム・醸造原料とする。葉は屋根をふいたり,繊維をとるのに用いられ,また勝利の象徴として祝賀に用いられる。

棗玉

なつめだま [0] 【棗玉】
古墳時代に用いられた装飾用の玉。琥珀(コハク)・硬玉・ガラス・水晶などで作られ,ナツメの実に似た形をしている。

棗貝

なつめがい [3] 【棗貝】
海産の巻貝。貝殻は卵形でナツメの実に似,殻高は約4センチメートル。貝殻の表面は滑らかで淡灰褐色の地に栗色の小斑がある。本州中部以南の浅海にすむ。

とげ [2] 【刺・棘】
(1)植物の体表にあるとがった針状の硬い突起物。多くは枝が変形したものであるが,葉・茎・托葉の性質をもつものがあり,順に葉針(サボテンなど)・茎針(クコなど)・托葉針(サンショウなど)という。刺毛。
(2)動物の消化器や体表にある先の鋭くとがった付属突起物。毛が変質したもの(ヤマアラシなど),鱗(ウロコ)が変形したもの(ハリセンボン),表皮からつくられたもの(ウニ)などがある。
(3)竹・木などのとがった細片。「指に―がささる」
(4)かたくてとがった小片。魚の骨など。「―が喉(ノド)にささる」
(5)人の心をつきさすような意地の悪い言葉や仕打ち。「―のある物の言い方」「―を含んだ言葉」

いばら [0] 【茨・荊・棘】
(1)バラ・カラタチなど,とげのある低木の総称。
(2)(多く「薔薇」と書く)ノイバラ・ヤマイバラなどのバラ科バラ属植物の総称。うばら。うまら。むばら。
(3)(中部・関西地方で)植物のとげ。
(4)(建築で)二本の曲線の出合った所にできるとがった形。

おどろ [0] 【棘・荊棘】
■一■ (形動)[文]ナリ
髪などがぼうぼうと乱れてもつれているさま。「髪を―に振り乱した人が/薄命のすず子(お室)」
■二■ (名)
草木が乱れ茂っている所。やぶ。また,乱れ茂っている草木。「おく山の―の下を踏みわけて/増鏡(おどろの下)」

棘の路

おどろのみち 【棘の路】
〔「棘路(キヨクロ)」の訓読み〕
(1)草木の乱れ生えている道。「かすがのの―の埋(ムモレ)水/新古今(神祇)」
(2)公卿の異名。「位山―も程遠し/新拾遺(雑上)」

棘皮動物

きょくひどうぶつ [4] 【棘皮動物】
動物分類上の一門。すべて海産。体は球形・円板形・円筒形・星形などで,五方向の放射相称を示す。体壁にカルシウム性の骨片を含むか,カルシウムの結合による石灰板の堅固な骨格を作る。雌雄異体。呼吸・循環・運動に関係する特有の水管系をもつ。ウニ・ヒトデ・ナマコ・ウミユリなど。

棘蟹

いばらがに [3] 【棘蟹】
タラバガニ科のカニ。甲長20センチメートル,甲幅15センチメートルほどで,脚を左右に開くと1メートルに達する。甲は紫褐色,鋏脚・歩脚は紅色。甲面や縁・脚などに大小のとげがある。食用。相模湾・土佐湾に産する。

棘路

きょくろ [1] 【棘路】
(1)棘(イバラ)の茂った道。
(2)〔昔,中国の朝廷で九株の棘を植えて公卿の座位を表したことから〕
公卿のこと。おどろのみち。「群弟庶子みな―にあゆみ/平家 4」

棘魚

とげうお [2] 【棘魚】
トゲウオ目トゲウオ科に属す魚類の総称。全長4〜9センチメートル。体は小形の紡錘形で,側扁する。体色は普通暗黄褐色。体側に骨鱗(コツリン)が一列に並び,背や腹に大きなとげがある。雄が水底に巣を作り,卵を孵化後まで保護する。陸封型と降海型がある。イトヨ・ハリヨ・トミヨなど。
棘魚[図]

たな【棚】
a shelf;→英和
a rack (網棚);→英和
a trellis (藤棚など).→英和
〜にあげる put <a thing> on a shelf;→英和
forget <one's own shortcomings> (忘れる).→英和
〜からぼたもち(棚ぼた) a windfall;→英和
a godsend.→英和

たな [0] 【店・棚】
〔「みせだな(店棚)」の略〕
(1)棚に商品を並べて販売する場所。見せ棚。みせ。
(2)商家。特に奉公人や出入りの職人などが,その商家をさしていう。おたな。
(3)借家。「―子」

たな [0] 【棚】
(1)物をのせるために,水平に張り渡したり,吊ったりした板。「―を吊る」
(2)内部に物をのせるための,何枚かの水平な板をはった箱状のもの。「書―」「食器―」
(3)つる性の植物をはわせるために,竹などを粗く組んで,支柱などに取りつけて高く張り渡したもの。「藤―」「ぶどう―」
(4)「棚物」の略。
(5)船棚のこと。
(6)傾斜をなす地形で,階段状になっている部分。
(7)大陸棚のこと。
(8)登山用語。岩壁で,一人立てるくらいの平らな部分。テラス。
(9)魚の遊泳層。「―を探る」
(10)薪炭・パルプなどを積み上げた体積の単位。高さ六尺・幅六尺・奥行三尺,すなわち一〇八立方尺,または高さ五尺・幅一〇尺・奥行二尺,すなわち一〇〇立方尺を一棚という。

棚ぼた

たなぼた【棚ぼた】
⇒棚.

棚上げ

たなあげ [0] 【棚上げ】 (名)スル
(1)需給関係を調節する目的で,商品を一時的に蓄えておいて市場に出さないこと。
(2)問題の解決・処理を延期すること。「提案を―にする」
(3)表面的には敬意を払いつつ,遠ざけて関係の薄い立場に追いやること。「名誉職に―する」

棚上げする

たなあげ【棚上げする】
[法案を]shelve[ <米> table] <a bill> (議会が);→英和
pigeonhole <a bill> (委員会が);→英和
suspend (支払を).→英和

棚仕立て

たなしたて [3] 【棚仕立て】
果樹の整枝法の一。竹・木・針金などで網の目のように棚を作り,果樹の枝をその棚に沿わせるもの。

棚倉

たなぐら 【棚倉】
福島県南部,東白川郡の町。旧城下町。市街地は久慈川の段丘上に発達。

棚卸

たなおろし [0][3] 【棚卸(し)・店卸(し)】 (名)スル
(1)決算や毎月の損益計算などのため手持ちの商品・原材料・製品などの資産の種類・数量・価額などを調査し,評価すること。
(2)他人の欠点をいちいち数え上げること。「貴郎(アナタ)の様に夫人の―をなさるは/くれの廿八日(魯庵)」

棚卸し

たなおろし [0][3] 【棚卸(し)・店卸(し)】 (名)スル
(1)決算や毎月の損益計算などのため手持ちの商品・原材料・製品などの資産の種類・数量・価額などを調査し,評価すること。
(2)他人の欠点をいちいち数え上げること。「貴郎(アナタ)の様に夫人の―をなさるは/くれの廿八日(魯庵)」

棚卸表

たなおろしひょう [0] 【棚卸表】
決算や毎月の損益計算のため,棚卸しの結果を一表にまとめたもの。

棚卸資産

たなおろししさん [6] 【棚卸資産】
商品・原材料・製品・半製品・仕掛品など,会計上期末に棚卸しをしなければならない資産。流動資産の一種で,直接または加工されて,収益獲得のために用いられるもの。

棚厨子

たなずし [0] 【棚厨子】
古代の貴族住宅における調度の一。天板と二段の棚板からなる置き棚。

棚参り

たなまいり [3] 【棚参り】
盆に先祖の仏壇を拝みに行くこと。先祖参り。

棚商い

たなあきない [4][3] 【店商い・棚商い】
(行商に対して)店を構えて商売すること。

棚売り

たなうり [0] 【店売り・棚売り】
「たなあきない」に同じ。

棚尻

たなしり [0] 【棚尻】
(女性の)高く突き出た尻。たなっちり。でっちり。

棚引く

たなび・く [3] 【棚引く】 (動カ五[四])
〔「たな」は接頭語〕
(1)雲や霞(カスミ)などが横に薄く長く引くような形で空にただよう。「山間に―・く霞」「白雲の―・く山を越えて来にけり/万葉 287」
(2)たなびくようにさせる。長く集め連ねる。「数千騎の軍兵を―・いて都へ入給ふ/平家 3」

棚引く

たなびく【棚引く】
trail;→英和
hang over.

棚探し

たなさがし [3] 【棚探し】
(1)物を求めて棚の上などを探すこと。
(2)遊郭で揚屋に泊まった客が夜更けて起き出し,残った酒や肴を探し出し飲食に興じたこと。夜起き。
(3)他人の欠点や短所を探し出して,悪くいうこと。「おとがひの動くまま,様々と人の―するがな/浄瑠璃・先代萩」

棚曇

たなぐもり [0] 【棚曇(り)】
空が一面に曇ること。

棚曇り

たなぐもり [0] 【棚曇(り)】
空が一面に曇ること。

棚曇る

たなぐも・る 【棚曇る】 (動ラ四)
〔「たな」は接頭語〕
一面に曇る。「―・り雪は降り来/万葉 3310」

棚板

たないた [0] 【棚板】
(1)棚にする板。
(2)船棚にする板。

棚橋

たなはし 【棚橋】
板を棚のように渡しただけの橋。「天の川―渡せ/万葉 2081」

棚機

たなばた [0] 【七夕・棚機】
(1)五節句の一。七月七日に行う牽牛星と織女星を祭る行事。庭に竹を立て,五色の短冊に歌や字を書いて枝葉に飾り,裁縫や字の上達などを祈る。奈良時代に中国から乞巧奠(キツコウデン)の習俗が伝来し,古来の「たなばたつめ」の伝説と結びついて宮中で行われたのに始まる。近世には民間にも普及。また,盆の習俗との関連も深い。七夕祭り。星祭。しちせき。[季]秋。
(2)機(ハタ)を織ること。また,その人。たなばたつめ。「天(アメ)なるや弟(オト)―の項(ウナ)がせる玉の御統(ミスマル)/古事記(上)」
(3)織女(シヨクジヨ)星。たなばたつめ。「―の渡る橋にはあらで/枕草子 99」

棚機つ女

たなばたつめ 【棚機つ女】
(1)機(ハタ)を織る女。たなばた。「―のそのやどに織る白たへは/万葉 2027」
(2)織女(シヨクジヨ)星の異名。「天の川梶の音聞こゆ彦星と―と今夜逢ふらしも/万葉 2029」

棚氷

たなごおり [3] 【棚氷】
氷床の縁部が海上に張り出して浮いている氷原。氷厚200〜600メートル,時に1000メートルに達し,表面はほぼ平坦か,あるいは緩やかに起伏する。後背部は陸につながり,先端部では卓状氷山を分離して急崖をなす。南極大陸のロス棚氷・フィルヒナー棚氷など。氷棚(ヒヨウホウ)。

棚浚え

たなざらえ [3] 【棚浚え】 (名)スル
商品整理のため,在庫品を全部出して安く売り出すこと。たなざらい。

棚浚え

たなざらえ【棚浚え】
a clearance sale.

棚点前

たなてまえ [3] 【棚点前】
茶道で,棚に飾った茶道具を用意しておき点茶する法式。棚物手前。棚飾り。

棚無し小舟

たななしおぶね 【棚無し小舟】
〔船棚(フナダナ)のない小舟の意〕
丸木舟。「安礼(アレ)の崎漕ぎたみ行きし―/万葉 58」

棚牡丹

たなぼた [0] 【棚牡丹】
「棚から牡丹餅(ボタモチ)」を略していう語。「―式のうまい話」

棚物

たなもの [0] 【棚物】
茶席の道具畳に据えて,水指・薄茶器・柄杓・蓋置(フタオキ)などを置く棚の総称。各流宗匠の好みにより,袋棚,四方棚,桑小卓など種々のものを用い,扱い方も多様。たな。

棚田

たなだ [0] 【棚田】
山地などの傾斜地に,階段状に作った狭い水田。千枚田。

棚経

たなぎょう [0] 【棚経】
盂蘭盆会(ウラボンエ)の時,精霊棚(シヨウリヨウダナ)の前で僧が読経(ドキヨウ)を行うこと。[季]秋。

棚蜘蛛

たなぐも [3] 【棚蜘蛛】
クモ目タナグモ科の総称。ほとんどの種類が棚状の網を張るのでこの名がある。イエタナグモ・クサグモなど。

棚雲

たなぐも 【棚雲】
空を一面におおっている雲。「天の八重―を押し分けて/古事記(上)」

棚霧らふ

たなぎら∘う タナギラフ 【棚霧らふ】 (連語)
〔動詞「たなぎる」の未然形に継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
あたり一面に霧がかかる。「―∘ひ雪も降らぬか梅の花/万葉 1642」

棚霧る

たなぎ・る 【棚霧る】 (動ラ四)
〔「たな」は接頭語〕
霧や雲が一面にたちこめる。
→たなぎらう

棚[店]卸する

たなおろし【棚[店]卸する】
take stock <of> ;make an inventory <of> ;→英和
[あら捜し]find fault <with a person> ;criticize.→英和

とう 【棟】
■一■ [1] (名)
むねの長い建物。大きい建物。「同じ―の住人」
■二■ (接尾)
助数詞。建物の数を数えるのに用いる。「アパート一〇―が建つ広さ」

むね【棟】
the ridge (of a roof);→英和
a ridgepole (棟木).→英和

むな 【棟】
「むね(棟)」の転。他の語の上に付いて複合語として用いられる。「―木」「―瓦」

むね 【棟】
■一■ [2] (名)
(1)
 (ア)屋根の最も高い所。大棟。また一般に,屋根面の交わる稜線。隅(スミ)棟・降(クダ)り棟などがある。
 (イ)棟木(ムナギ)。
(2)牛車(ギツシヤ)の屋形の上に前後に渡した木。
→牛車
(3)(「刀背」「�」とも書く)刀の刃のついていない側。みね。
→太刀
(4)櫛(クシ)の背。
■二■ (接尾)
助数詞。家・建物を数えるのに用いる。「二―が全焼した」
棟■一■(1)
 (ア)[図]

棟上げ

むねあげ [0][4] 【棟上げ】
家を建てるときに,柱や梁(ハリ)など骨組みができて棟木(ムナギ)を上げること。また,そのときに行う儀式。建て前。上棟(ジヨウトウ)。

棟上げをする

むねあげ【棟上げ(工事)をする】
set up the framework <of a house> .→英和

棟上げ式

むねあげしき [4] 【棟上げ式】
「上棟式(ジヨウトウシキ)」に同じ。

棟別銭

むねべつせん [0] 【棟別銭】
中世に行われた,家屋の棟数を基準とする課税。当初は天皇の御所や特定の大寺社の建造・修理の際に朝廷が指定する国郡に課せられていたが,南北朝以降,領主(特に戦国大名)がその領民から徴収する租税の一部に組み込まれるようになった。むねべちせん。むねわけぜに。むなべつせん。

棟割

むねわり [0] 【棟割(り)】
(1)一棟の建物を壁で仕切って何戸かに分けること。
(2)「棟割り長屋」の略。

棟割り

むねわり [0] 【棟割(り)】
(1)一棟の建物を壁で仕切って何戸かに分けること。
(2)「棟割り長屋」の略。

棟割り長屋

むねわりながや [5] 【棟割(り)長屋】
棟割りにした長屋。

棟割長屋

むねわりながや [5] 【棟割(り)長屋】
棟割りにした長屋。

棟区

むねまち [0] 【棟区】
刀のむねと茎(ナカゴ)との境目。
⇔刃区(ハマチ)

棟打ち

むねうち [0] 【棟打ち・刀背打ち】
「峰打(ミネウ)ち」に同じ。

棟持ち柱

むなもちばしら [5] 【棟持ち柱】
(1)棟木を直接支える柱。
(2)神明造りで,妻壁に突き出た棟木を支えるために外側に独立して立てた柱。小狭(オサ)柱。

棟方

むなかた 【棟方】
姓氏の一。

棟方志功

むなかたしこう 【棟方志功】
(1903-1975) 版画家。青森市生まれ。原始美術にも似た力強い版画を制作。自らの木版画を板画(バンガ)と称した。

棟木

むなぎ【棟木】
《建》the ridgepole.→英和

棟木

むなぎ [0] 【棟木】
屋根の骨組みの頂部に用いられる水平材。棟に用いる木。むねぎ。
→小屋組

棟札

むなふだ [0] 【棟札】
棟上げの際,施主・施工者・年月日・工事の由緒などを記して棟木に打ちつける札。棟木に直接書いたもの(棟木銘)もある。むねふだ。

棟柱

むなばしら [3] 【棟柱】
棟木を支える柱。

棟梁

とうりょう【棟梁】
a chief;→英和
a leader;→英和
a master carpenter (大工の).

棟梁

とうりょう [1] 【棟梁】
(1)(建物の屋根の主要材である)棟(ムネ)と梁(ハリ)。
(2)一国の臣。
(3)一族・一門を率いる者。かしら。おさ。頭領。統領。「武家の―」
(4)大工の親方。かしら。

棟梁臣

むねまちぎみ 【棟梁臣】
国家の重任にあたる大臣。股肱(ココウ)の臣。むねとるまちきみ。「武内宿禰に命(ノ)りて,―としたまふ/日本書紀(景行訓)」

棟瓦

むながわら [3] 【棟瓦】
屋根の棟に用いられる瓦。熨斗(ノシ)瓦・雁振(ガンブ)り瓦・鬼瓦などがある。むねがわら。

棟瓦

むねがわら [3] 【棟瓦】
⇒むながわら(棟瓦)

棟続き

むねつづき [3] 【棟続き】
家の棟が接して続いていること。

棟門

むなもん [2] 【棟門】
二本の柱とその上部を連結する冠木(カブキ)で,切妻造りの屋根を支えた平入りの門。公家・武家などの門として用いられた。むねもん。むねかど。
棟門[図]

棟門

むねもん [2] 【棟門】
⇒むなもん(棟門)

棟飾り

むねかざり [3] 【棟飾り】
屋根の棟に取り付けた飾り。

棠梨

ずみ [1] 【桷・棠梨】
バラ科の落葉小高木。山中に生え,また庭木や盆栽とする。小枝の先はしばしばとげになる。葉は長楕円形で,時に三裂する。春,新枝の先に白色の五弁花を散形につける。果実は小球形で黄赤色に熟す。古く樹皮を染色に用いた。小林檎(コリンゴ)。小梨(コナシ)。姫海棠(ヒメカイドウ)。三葉海棠。
桷[図]

棠棣

はねず [0] 【唐棣・棠棣】
(1)植物の名。ニワウメの古名か。「夏まけて咲きたる―/万葉 1485」
(2)「はねず色」の略。「浄位より已上(カミツカタ)は,並に―を着る/日本書紀(天武下訓注)」

棠陰比事

とういんひじ タウインヒジ 【棠陰比事】
中国の裁判実例集。南宋の桂万栄撰。古今の裁判例一四四条から成る。日本でも近世初期「棠陰比事物語」として翻訳され,西鶴の「本朝桜陰比事」をはじめ多くの翻案物が編まれた。

もり 【森】
(1)北海道南西部,渡島支庁茅部(カヤベ)郡の町。渡島半島東岸,内浦湾に臨む。濁川温泉・地熱発電所がある。
(2)静岡県西部,周智郡の町。太田川が南流し,秋葉神社への表街道の宿場町として発達。次郎柿の発祥地。「森の石松」の墓がある。

もり [0] 【森・杜】
(1)樹木が多くこんもりと生(オ)い茂っている所。「―の都」「―に入って木を見ず」
(2)特に,神社をかこむ木立。《杜》「鎮守の―」
→林(ハヤシ)

もり【森】
woods;a grove (小さな);→英和
a forest (森林).→英和

もり 【森】
姓氏の一。

森の生活

もりのせいかつ 【森の生活】
〔原題 Walden〕
ヘンリー= D =ソローのエッセー。1854年刊。マサチューセッツ州ウォールデン湖畔での二年間の自給自足による単独生活を綴(ツヅ)り,自然・友情・読書・社会などに関する考察を記す。ウォールデン。

森コンツェルン

もりコンツェルン 【森―】
大正・昭和期,森矗昶(ノブテル)によって興された,昭和電工株式会社を中核とする電気化学工業中心の新興財閥。

森下紙

もりしたがみ [4] 【森下紙】
美濃国(今の岐阜県)森下を原産地とする和紙。楮(コウゾ)を原料とした厚手で強い紙。

森厳

しんげん [0] 【森厳】 (形動)[文]ナリ
きわめて厳粛でおごそかなさま。「赤煉瓦の大建築は―に,焼くが如き日の中に峙(ソバダ)つて居る/良人の自白(尚江)」

森島

もりしま 【森島】
姓氏の一。

森島中良

もりしまちゅうりょう 【森島中良】
⇒森羅万象(シンラバンシヨウ)

森川

もりかわ モリカハ 【森川】
姓氏の一。

森川杜園

もりかわとえん モリカハトヱン 【森川杜園】
(1820-1894) 幕末・明治の彫刻家。奈良の人。奈良一刀彫りの元祖。代表作「竜灯鬼」

森川許六

もりかわきょりく モリカハ― 【森川許六】
(1656-1715) 江戸前・中期の俳人。彦根藩士。名は百仲(モモナカ),別号を五老井・菊阿仏など。松尾芭蕉晩年の門人。絵をよくし,芭蕉が師と仰いだ。蕉門十哲の一人で屈指の論客。編著「韻塞(インフタギ)」「篇突(ヘンツキ)」「宇陀法師」など。きょろく。

森恪

もりかく 【森恪】
(1882-1932) 実業家・政治家。大阪の生まれ。名は「つとむ」とも。対中国投資・利権獲得に奔走。のち田中義一内閣の外務政務次官を務めて東方会議{(2)}を事実上主宰。政友会幹事長,犬養内閣書記官長を歴任。対満蒙積極政策を推進した。

森戸

もりと 【森戸】
姓氏の一。

森戸辰男

もりとたつお 【森戸辰男】
(1888-1984) 社会学者・政治家。広島県生まれ。東大経済学部助教授の職にあった1920年(大正9),論文「クロポトキンの社会思想の研究」が危険思想とされて下獄,大学も追われた(森戸事件)。第二次大戦後,日本社会党に入党し,片山・芦田両内閣の文相。

森敦

もりあつし 【森敦】
(1912-1989) 小説家。長崎県生まれ。旧制一高中退。横光利一に師事,「酩酊船」執筆後各地を放浪,のち,「月山」で幽寂の境地を描く。

森春濤

もりしゅんとう 【森春濤】
(1819-1889) 幕末・明治初期の漢詩人。尾張一宮の人。名は魯直,字(アザナ)は希黄。鷲津松隠・梁川星巌に師事。東京に茉莉(マツリ)吟社を創設。著「春濤詩鈔」「東京才人絶句」など。

森有正

もりありまさ 【森有正】
(1911-1976) 哲学者。東京生まれ。有礼(アリノリ)の孫。東大助教授を辞しフランスに定住。著「バビロンの流れのほとりにて」「経験と思想」など。

森有礼

もりありのり 【森有礼】
(1847-1889) 政治家。薩摩藩出身。1873年(明治6)明六社を創立。85年伊藤博文内閣の文相となり,ドイツの教育思想を取り入れて学制の整備に尽力したが,国粋主義者により暗殺された。

森有節

もりゆうせつ 【森有節】
(1808-1882) 幕末・明治初期の陶工。桑名の人。万古(バンコ)焼を再興した。

森本

もりもと 【森本】
姓氏の一。

森本六爾

もりもとろくじ 【森本六爾】
(1903-1936) 考古学者。奈良県生まれ。在野にあって弥生時代を研究。水田稲作農耕の存在を主張,証明に努めた。主著「日本原始農業新論」「日本青銅器時代地名表」

森本薫

もりもとかおる 【森本薫】
(1912-1946) 劇作家。大阪市生まれ。京大卒。心理描写にすぐれ,文学座のために「女の一生」「富島松五郎伝」などを書いた。他に「みごとな女」「華々しき一族」「怒濤」など。

森村

もりむら 【森村】
姓氏の一。

森村市左衛門

もりむらいちざえもん 【森村市左衛門】
(1839-1919) 実業家。江戸の人。森村組を興し貿易業で成功。晩年社会文化事業に尽力。

森林

しんりん【森林】
a forest;→英和
a wood;→英和
woods.‖森林地帯 a forest zone.森林浴をする bask in the woods.

森林

しんりん [0] 【森林】
(1)多数の高木が広い範囲にわたって,枝と枝が接するように密生している所。もり。
→樹林
(2)森林法上,集団的に生育している樹木や竹等とその生育に供されている土地を包括していう。農地や住宅地とそこに生育している樹木や竹等は除かれる。

森林公園

しんりんこうえん [5] 【森林公園】
(1)森林を生かした自然公園。
(2)埼玉県滑川(ナメガワ)町にある,武蔵丘陵森林公園の略称。明治百年を記念して1974年(昭和49)開園した国営公園。

森林官

しんりんかん [3] 【森林官】
国有林野事業職員。国有林の管理・経営のため森林事務所に常駐する。フォレスター。

森林帯

しんりんたい [0] 【森林帯】
森林が,気候に応じて地理的に示す帯状の分布。湿潤な温帯を中心として資源利用の立場から設定され,熱帯林・亜熱帯林・暖帯(暖温帯)林・温帯(冷温帯)林・亜寒帯林に区分される。

森林更新

しんりんこうしん [5][0] 【森林更新】
森林を伐採し新しい林をつくること。

森林気候

しんりんきこう [4] 【森林気候】
森林によって生ずる局地的な気候。森林内部は外界と比べて,風が弱い,平均気温が高い,日変化が小さい,湿度が高い,太陽光が弱い,などの特徴がある。

森林法

しんりんほう 【森林法】
森林の保持培養と森林生産力の増進を目的とする法律。1951年(昭和26)に旧法を廃して制定。

森林浴

しんりんよく [3] 【森林浴】
清浄な空気にひたり,また精神的なやすらぎを得るために,森林内に入り散策すること。

森林窃盗

しんりんせっとう [5] 【森林窃盗】
森林の産物を窃取する犯罪。

森林組合

しんりんくみあい [5] 【森林組合】
森林所有者によって組織される協同組合。森林所有者の地位向上,森林の保持培養,森林生産力の増進を目的とする。

森林鉄道

しんりんてつどう [5] 【森林鉄道】
木材など林産物の搬出の目的で敷設された鉄道。

森林開発公団

しんりんかいはつこうだん 【森林開発公団】
政府出資の特殊法人。1956年(昭和31),森林開発公団法に基づき,低開発森林地域の大規模林道開設と水源林造成事業などを目的として設立。

森林限界

しんりんげんかい [5] 【森林限界】
高緯度地方や高山において,森林が成育しうる限界線。本州中部の高山では2500メートル付近,水平分布では北緯六〇〜七〇度付近である。
→高木限界

森枳園

もりきえん 【森枳園】
(1807-1885) 江戸後期の医師・考証家。江戸の人。枳園は号,本名,立之。医号,養竹。

森森

しんしん [0] 【森森】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)樹木が盛んに茂っているさま,または高くそびえたつさま。森然。「―として山ふかし/平家 2」「―たる杉の木立茂り合ひて/千山万水(乙羽)」
(2)奥深く静まりかえっているさま。「広き室(ヘヤ)―と物静かにして/鉄仮面(涙香)」

森槐南

もりかいなん 【森槐南】
(1863-1911) 漢詩人。名古屋の生まれ。本名は公泰,字(アザナ)は大来(タイライ)。春濤(シユントウ)の子。当代漢詩壇の第一人者とされた。著「古詩平仄論」など。

森然

しんぜん [0] 【森然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)樹木がこんもり茂っているさま。森森。「―たる杉林の中を/くれの廿八日(魯庵)」
(2)並び立つさま。「四壁は皆な懸氷なり千戟万戈(センゲキバンカ)の―として倒垂するものの如し/不二の高根(麗水)」
(3)きびしくおごそかなさま。するどいさま。「自然の威力の―として身に浸むを覚ゆ/自然と人生(蘆花)」

森狙仙

もりそせん 【森狙仙】
(1747-1821) 江戸中・後期の画家。長崎の人。名は守象。号は初め祖仙。大坂で活躍。円山応挙の影響を受け,独自の画風で動物を多く描き,特に猿猴(エンコウ)図を得意とした。

森田

もりた 【森田】
姓氏の一。

森田座

もりたざ 【森田座】
歌舞伎劇場。江戸三座の一。1660年,森田太郎兵衛が木挽町に開設,1843年猿若町に移転。代々,森田勘弥が座元であった。56年「守田座」と改め,75年(明治8)新富座と改称。

森田思軒

もりたしけん 【森田思軒】
(1861-1897) 翻訳家・ジャーナリスト。備中生まれ。本名は文蔵。矢野竜渓に師事。「郵便報知」「万朝報」などにユゴーやベルヌなどの翻訳を発表した。

森田正馬

もりたまさたけ 【森田正馬】
(1874-1938) 精神科医。高知県生まれ。東京慈恵会医大教授。森田療法を創始。

森田流

もりたりゅう 【森田流】
能の笛方の流儀。森田庄兵衛光吉を流祖とする。江戸時代は主として観世座付きで,公儀と紀州家に仕えた。

森田療法

もりたりょうほう [4] 【森田療法】
森田正馬(マサタケ)が創始した心理療法。臥褥(ガジヨク)・作業を計画的に行い,事物を「あるがまま」に受け入れることを目指す。

森田草平

もりたそうへい 【森田草平】
(1881-1949) 小説家・翻訳家。岐阜県生まれ。本名は米松。東京帝大文科大学卒。夏目漱石に師事。「煤煙」で文壇に登場,「初恋」「輪廻」などを書き,晩年は歴史小説に進んだ。代表作に評伝「夏目漱石」,歴史小説「細川ガラシヤ夫人」

森番

もりばん [0][2] 【森番】
森の番人。

森矗昶

もりのぶてる 【森矗昶】
(1884-1941) 企業家。千葉県生まれ。ヨード製造から事業を興し,電力・肥料・アルミニウム部門等に進出,森コンツェルンを形成。1939年(昭和14)昭和電工を設立。

森神

もりがみ [0] 【森神】
神聖視されている森の中にまつられる神。特定の木に注連縄(シメナワ)を張ったり,根元に弊帛(ヘイハク)を置いてまつる。

森立

しんりつ [0] 【森立】 (名)スル
多くのものが並んでそびえ立つこと。林立。「岩柱…幾個となく海上に―し/日本風景論(重昂)」

森羅

しんら [1] 【森羅】 (名)スル
〔「森」は木が多く茂る意,「羅」はつらなる意〕
数多く並びつらなること。また,そのもの。「星辰天に―するの理/百一新論(周)」

森羅万象

しんらばんしょう [1] 【森羅万象】
(1)宇宙に存在する,すべてのもの。しんらばんぞう。しんらまんぞう。「―を網羅する」
(2)人名(別項参照)。

森羅万象

しんらばんぞう 【森羅万象】
「しんらばんしょう(森羅万象)」に同じ。「―一(イツ)としておのづから法度を有せざるはなし/小説神髄(逍遥)」

森羅万象

しんらまんぞう 【森羅万象】
「しんらばんしょう(森羅万象)」に同じ。「―,山河大地(センガダイジ),弥陀にもれたる事なし/曾我 12」

森羅万象

しんらばんしょう【森羅万象】
all things in nature;the whole creation.

森羅万象

しんらばんしょう 【森羅万象】
(1754-1808) 江戸後期の狂歌師・戯作者。本名森島中良,のち桂川甫斎。字(アザナ)は甫粲(ホサン)。通称,万蔵。別号万象(マンゾウ)亭・二世風来山人など。狂号竹杖為軽(タケヅエノスガル)。四代桂川甫周(ホシユウ)の弟。蘭学を好み平賀源内に師事。読本・黄表紙・狂歌の作者として健筆をふるった。著「田舎芝居」「従夫以来記(ソレカライライキ)」など。しんらまんぞう。

森茉莉

もりまり 【森茉莉】
(1903-1987) 小説家・随筆家。東京生まれ。鴎外の長女。鴎外追憶の記「父の帽子」以後,華麗で官能的な耽美の世界を描く。「恋人たちの森」「甘い蜜の部屋」など。

森薊

もりあざみ [3] 【森薊】
キク科の多年草。アザミの一種で,山野に生え,栽培もされる。高さ約80センチメートル。根は径2センチメートル,長さ約40センチメートルになり,ゴボウに似,味噌漬けなどにする。ヤマゴボウ。三瓶牛蒡(サンベゴボウ)。

森蘭丸

もりらんまる 【森蘭丸】
(1565-1582) 安土桃山時代の武士。美濃の人。織田信長の小姓。長定ともいう。本能寺の変で信長に殉じた。

森閑

しんかん [0] 【深閑・森閑】 (ト|タル)[文]形動タリ
物音が聞こえずひっそりとしているさま。「家の中が―としている」

森閑とした

しんかん【森閑とした】
silent;→英和
quiet;→英和
still.→英和

森陰

もりかげ [0] 【森陰】
森の,樹木の茂って薄暗いあたり。

森青蛙

もりあおがえる [5] 【森青蛙】
無尾目の両生類。体長5〜9センチメートル。体の背面は緑色。赤褐色の不規則な小斑をもつ個体もある。山地の森林の樹上にすみ,池・沼などの上におおいかぶさった木の枝に産卵する珍しい習性をもつ。本州・四国・九州に分布。
→あおがえる

森鴎外

もりおうがい 【森鴎外】
(1862-1922) 小説家・劇作家・評論家・翻訳家・軍医。石見国津和野生まれ。本名,林太郎。別号,観潮楼主人など多数。東大医学部卒。日本の衛生学の開拓者。陸軍軍医のかたわら「しからみ草紙」などを刊行して多彩な文学活動を展開,また,医学面でも封建性の払拭を目指し論戦をくりひろげた。晩年は歴史小説・史伝に進んだ。小説「舞姫」「青年」「雁」「阿部一族」「渋江抽斎」,翻訳「於母影」「即興詩人」など多数。

たるき [0] 【垂木・棰・椽・架】
屋根板を支えるために棟木から軒桁に架け渡す長い材。はえき。たりき。

棲み分け

すみわけ [0] 【棲み分け】
〔生〕 生物界の構成原理として今西錦司が提唱した概念。近縁の二つの生物種が同じ地域に分布せず,境を接して互いに棲む場所を分けあって生存していること。生存競争による自然選択というダーウィンの進化論に対する批判の意味をもつ。

棲む

す・む [1] 【住む・棲む・栖む】 (動マ五[四])
(1)所を定めて,そこで生活する。《住》「町に―・む」
(2)鳥やけだものなどが巣を作って生活する。《棲・栖》「森に―・むキツネ」
(3)(上代・中古において)男が女の家に行き,夫婦として暮らす。「いかがありけむ,そのおとこ―・まずなりにけり/伊勢 94」
[可能] すめる

棲住

せいじゅう [0] 【栖住・棲住】 (名)スル
住むこと。「此に入りて―する民族/真善美日本人(雪嶺)」

棲息

せいそく [0] 【棲息・栖息】 (名)スル
(動物が)ある場所にすんでいること。生息。「カモシカが―する地域」

棲棲

せいせい [0] 【棲棲・栖栖】 (名)スル
忙しいこと。あくせくすること。「終身詩作に―しても/作詩志彀」

棲楼船

せいろうぶね [5] 【井楼船・棲楼船】
軍船の一種。荷船の上に井楼を組み上げ,その上から敵陣を偵察し,矢を放つようにしたもの。

棲遅

せいち [1] 【棲遅・栖遅】 (名)スル
心静かに住むこと。官をのいて,閑居すること。また,その人の家。

棲霞寺

せいかじ 【棲霞寺】
中国,江蘇省南京の東北,摂山のふもとにある寺。南斉の明僧紹の開基。唐代に高宗が寺を建立。三論宗の学者が相次いで住した。

棲鳳楼

せいほうろう 【栖鳳楼・棲鳳楼】
平安京大内裏朝堂院の四楼の一。応天門外東南方に突き出た方四間で,翔鸞(シヨウラン)楼に対する。瓦葺(カワラブ)きで,屋上に鴟尾(シビ)をのせる。

さお サヲ 【竿・棹】
■一■ [2] (名)
(1)枝葉を取り去って作った竹の細長い棒。「物干し―」「旗―」
(2)舟をこぐ道具。岸辺や水底につっぱって舟を進ませるための長い棒。《棹》「―を差す」
(3)釣り竿。「―を磨く」「のべ―」
(4)三味線の胴から上の,糸を張る長い柄。また,三味線。《棹》
→三味線
(5)雁(ガン)が一列になって飛ぶさま。
(6)陰茎を俗にいう語。
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)竿に付けた旗を数えるのに用いる。「大漁旗二―」
(2)箪笥(タンス)・長持などを数えるのに用いる。「箪笥二―」
(3)羊羹(ヨウカン)やそれに類した細長い菓子などを数えるのに用いる。「羊羹二―」
(4)竿に干した洗濯物などを数えるのに用いる。「洗濯物三―」
(5)江戸時代,金座で竿金(サオガネ)を数えるのに用いる。

棹さす

さおさす【棹さす】
pole[punt] <a boat> .→英和

棹さす

さおさ・す サヲ― [2][3] 【棹さす】 (動サ五[四])
(1)さおを使って舟を押し進める。「流れに―・す」
(2)時勢・流行にうまくのる。「時勢に―・す」
[可能] さおさせる

棹取り

さおとり サヲ― 【棹取り】
船のかじとり。また,船をこぐこと。「ちはやぶる宇治の渡に―にはやけむ人し/古事記(中)」

棹唄

さおうた サヲ― [2] 【棹唄】
水夫が船をこぎながらうたう唄。舟唄。

棹歌

とうか タウ― [1] 【棹歌】
船頭の歌う歌。ふなうた。

棹物

さおもの サヲ― [2][0] 【棹物】
「棹物菓子」の略。

棹物菓子

さおものがし サヲ―グワ― [5] 【棹物菓子】
和菓子で,型(カタ)に入れて細長く固めた菓子の総称。羊羹(ヨウカン)・ういろうなど。棹菓子。棹物。

棹秤

さおばかり サヲ― [3] 【竿秤・棹秤】
秤の一。竿の一端に品物を,他端に分銅をつるして,中間にある支点となる取っ手を持ち,竿が水平になるように分銅を移動させ,釣り合った位置の目盛りを読み,重さを量る。
竿秤[図]

棹立ち

さおだち サヲ― [0] 【棹立ち・竿立ち】
馬などが前足をあげ後ろ足で立ちあがること。棒立ち。「馬が驚いて―になる」

棹縁

さおぶち サヲ― [0] 【竿縁・棹縁】
天井板を支えるために天井板に直角に取り付ける細長い材。梁(ハリ)からつるし,両端を天井回り縁に取り付けてとめる。装飾を兼ねて,角木・丸太・竹などが使われる。「―天井」

棹舵

さおかじ サヲカヂ [2][0] 【棹舵】
船を進める棹と舵。

棹菓子

さおがし サヲグワシ [3] 【棹菓子】
「棹物(サオモノ)菓子」に同じ。

かん クワン [1] 【棺】
死体を入れる箱やおけ。ひつぎ。

かん【棺】
a coffin;→英和
<米> a casket.→英和

ひつぎ [0] 【棺・柩】
〔古くは「ひつき」〕
遺体を入れて葬る箱。かん。かんおけ。

き 【棺】
死体をおさめる木箱。ひつぎ。「空蝉(ウツセミ)のからは―ごとにとどむれど/古今(物名)」

ひとき 【人城・棺】
〔後世「ひとぎ」とも〕
人の遺体を納める箱。ひつぎ。[和名抄]

棺台

かんだい クワン― [0][1] 【棺台】
棺をのせる台。

棺文

かんもん クワン― [0] 【棺文】
禅宗で,棺に書く文句。「出離生死,入住涅槃,寂静無畏,究竟安楽」「迷故三界城,悟故十方空,本来無東西,何処有南北」など。

棺桶

かんおけ【棺桶】
a coffin;→英和
<米> a casket.→英和
片足を〜につっこんでいる have one foot in the grave.→英和

棺桶

かんおけ クワンヲケ [3] 【棺桶】
死人を入れて葬るのに用いるおけ。ひつぎ。棺。

棺椁

かんかく クワンクワク [0] 【棺槨・棺椁】
〔「棺」は内棺,「槨」は外棺の意〕
棺とそれをおおうそと箱。ひつぎ。

棺槨

かんかく クワンクワク [0] 【棺槨・棺椁】
〔「棺」は内棺,「槨」は外棺の意〕
棺とそれをおおうそと箱。ひつぎ。

棺箱

かんばこ クワン― [0] 【棺箱】
棺。棺桶。

まり 【鋺・椀】
土や金属で作った酒や水を盛る器。もい。「捧げたる―の水,溢(ア)れて腕(タブサ)に凝りぬ/日本書紀(允恭訓)」

わん 【椀・碗・盌】
■一■ [0] (名)
飲食物などを盛るための器。古くは蓋(フタ)がないが,後世,蓋付きのものもある。
〔木製のものは「椀」,陶磁器製のものは「碗」と書く〕
■二■ (接尾)
助数詞。{■一■}に盛った飲食物の数を数えるのに用いる。

わん【椀】
a bowl.→英和

椀久

わんきゅう ワンキウ 【椀久】
大坂御堂前の豪商椀屋久右衛門の略称。新町の遊女松山となじんで豪遊したため座敷牢に入れられ,発狂して家出し1677年に死んだという。井原西鶴作の浮世草子「椀久一世の物語」や紀海音作の浄瑠璃「椀久末松山」ほか,椀久物といわれる多くの浄瑠璃・歌舞伎所作事・歌曲などの題材となった。

椀久末松山

わんきゅうすえのまつやま ワンキウスヱノマツヤマ 【椀久末松山】
(1)人形浄瑠璃。世話物。紀海音作。1708年大坂豊竹座初演。椀屋の久兵衛が遊女松山となじみ,そのため座敷牢に入れられ発狂する。明治になって岡村柿紅によって脚色された歌舞伎狂言もある。
(2)一中節の一。初世都一中作曲。{(1)}を基にしたもので主に歌舞伎の道行きに用いられる。

椀妻

わんづま [0] 【椀妻】
汁物で,椀種の添え物。

椀子蕎麦

わんこそば [4] 【椀子蕎麦】
椀盛りの蕎麦を,客の椀が空にならないように次々と移し入れてもてなすもの。また,その蕎麦。盛岡名物。

椀挽き

わんびき [0] 【椀挽き】
ろくろで挽いて椀を作ること。また,それを職業とする人。

椀掛

わんがけ [0] 【椀掛(け)】
選鉱法の一。砂や細かく砕いた鉱石を椀に入れ,水を加えて揺り動かし,比重の小さい不要な岩石粉を排除して金属を選別する簡便な方法。古来,砂金などの採取もこれによった。

椀掛け

わんがけ [0] 【椀掛(け)】
選鉱法の一。砂や細かく砕いた鉱石を椀に入れ,水を加えて揺り動かし,比重の小さい不要な岩石粉を排除して金属を選別する簡便な方法。古来,砂金などの採取もこれによった。

椀盛

わんもり [0] 【椀盛(り)】
肉・魚・野菜などを,季節や好みによって取り合わせ,すまし仕立てにして椀に盛った汁物料理。関東での呼称で,関西では煮物という。

椀盛り

わんもり [0] 【椀盛(り)】
肉・魚・野菜などを,季節や好みによって取り合わせ,すまし仕立てにして椀に盛った汁物料理。関東での呼称で,関西では煮物という。

椀種

わんだね [0] 【椀種】
吸い物の実。

椀貸し伝説

わんかしでんせつ [5] 【椀貸し伝説】
多くの膳椀(ゼンワン)が必要な場合,塚や池・淵または山陰の洞穴などに頼めば貸してくれたという伝説。借りた膳椀を破損したり,数をごまかして返そうとしたために今では貸さなくなったという。九州地方から奥羽地方まで広く分布している。

椀飯

おうばん ワウ― 【椀飯・埦飯・垸飯】
〔「わんはん」の転〕
(1)椀(ワン)に盛った飯。「屯食五十具,碁手の銭,―などは,世の常のやうにて/源氏(宿木)」
(2)人をもてなすための食膳。また,饗応。平安時代には年始や五節に公卿たちが宮中に集まるときに,何人かに課して饗応させた。鎌倉時代以降は大名が将軍に祝膳を奉ったり,家臣が主君を饗応したりして主従の結びつきを強めた。「三日が程は,―といふ事/増鏡(さしぐし)」

椀飯振る舞い

おうばんぶるまい ワウ―マヒ [5] 【椀飯振(る)舞い】
(1)気前よく,人に食事や金品を振る舞うこと。盛大にもてなすこと。
〔のちに誤って「大盤(オオバン)振る舞い」と書かれることが多い〕
(2)江戸時代,正月に一家の主人が親類縁者を招いて開いた宴。

椀飯振舞い

おうばんぶるまい ワウ―マヒ [5] 【椀飯振(る)舞い】
(1)気前よく,人に食事や金品を振る舞うこと。盛大にもてなすこと。
〔のちに誤って「大盤(オオバン)振る舞い」と書かれることが多い〕
(2)江戸時代,正月に一家の主人が親類縁者を招いて開いた宴。

いいぎり イヒ― [0][1] 【飯桐・椅】
イイギリ科の落葉高木。本州以西から東アジアに分布。高さ15メートル内外。雌雄異株。幹はキリに似る。葉は心臓形。秋にナンテンに似た赤い球形の果実をつける。昔,この葉で飯を包んだという。ナンテンギリ。

椅子

いす【椅子】
(1) <sit on[in]> a chair;→英和
a sofa (長椅子).→英和
(2)[地位]a position;→英和
a post;→英和
a portfolio (大臣の職).→英和

椅子

いす [0] 【椅子】
〔「す」は唐音〕
(1)腰をかける道具。腰かけ。
→倚子(イシ)
(2)官職などの地位。ポスト。「大臣の―」

椅子取りゲーム

いすとりゲーム [5] 【椅子取り―】
人数よりも少ない数の椅子を丸く並べ,その外を回りながら,合図でさっと椅子に座り,座れなかった人は抜けていくゲーム。最後に残った人が勝ちとなる。

椅子車

いすぐるま [3] 【椅子車】
能の作り物の一。一種の車椅子をかたどったもので,法力のある僧が乗って自在に飛行する。「車僧(クルマゾウ)」に用いる。

むく 【椋】
姓氏の一。

むく [1] 【椋】
(1)ムクノキのこと。
(2)ムクドリの略。

椋木

むくのき [1] 【椋木・樸樹】
ニレ科の落葉高木。高さ20メートルに達し,老木の樹皮ははがれやすい。山地に生え,庭木ともする。葉は卵形で先はとがり,表面はざらつく。雌雄同株で,五月頃開花。果実は径約1センチメートルの卵球形で黒熟し,甘くて食べられる。葉は細工物を磨くのに用い,材は床柱・器具などとする。ムク。ムクエノキ。
椋木[図]

椋榎

むくえのき [3] 【椋榎】
ムクノキの別名。

椋鳥

むくどり【椋鳥】
《鳥》a starling.→英和

椋鳥

むくどり [2] 【椋鳥】
(1)スズメ目ムクドリ科の鳥の総称。旧世界に約一一〇種が知られる。
(2){(1)}の一種。全長25センチメートル内外。黒褐色で顔と腰が白く,くちばしと脚は橙黄色。平野部に多く,数千羽もの群れをなすことが多い。昆虫や果実を食べる。巣箱をよく利用し,都会地にも多い。アジア北東部に分布し,日本各地でも繁殖。ハクトウオウ。ムク。[季]秋。
(3)田舎から都へ来た者をあざけっていう語。「―も毎年来ると江戸雀/柳多留 73」
椋鳥(2)[図]

椋鳩十

むくはとじゅう 【椋鳩十】
(1905-1987) 小説家・児童文学者。長野県生まれ。本名,久保田彦穂。法大卒。自然と密着した山窩(サンカ)の生活や児童向けの動物小説を執筆。「山窩譚」「孤島の野犬」など。

植う

う・う 【植う】 (動ワ下二)
⇒うえる(植)

植える

う・える ウヱル [0] 【植える】 (動ア下一)[文]ワ下二 う・う
(1)植物の根や種を土中に埋めて育つ状態にする。「庭に松を―・える」「花を―・える」
(2)もとになるものを他から移して育つようにする。「菌を―・える」
(3)(比喩的に)新しい思想などを定着させる。「男女平等の思想を―・える」
(4)杭(クイ)・活字・毛などを固定して立てる。植え込む。はめ込む。「杭を―・える」「かつらに毛を―・える」
〔上代からの語〕

植える

うえる【植える】
(1)[草木を]plant;→英和
[栽培する]raise;→英和
grow;→英和
[種子を]sow <barley> .→英和
(2)[活字を]set (up).→英和

植え付け

うえつけ ウヱ― [0] 【植(え)付け】 (名)スル
苗や苗木を植えること。多く田植えにいう。

植え付け

うえつけ【植え付け(時)】
(the) planting (season).

植え付ける

うえつ・ける ウヱ― [4] 【植(え)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うゑつ・く
(1)所定の場所に草木や作物の苗を植える。「トマトの苗を―・ける」
(2)(比喩的に)新しい思想や考え方を人の心に刻みつける。「民主主義の思想を―・ける」

植え付ける

うえつける【植え付ける】
[心に]implant;→英和
impress;→英和
[草木を]⇒植える.

植え付け半作

うえつけはんさく ウヱ― [0] 【植(え)付け半作】
田植えがすめば,その年の収穫は半分は保証されたということ。

植え代掻き

うえしろがき ウヱシロ― [4] 【植(え)代掻き】
田植えの直前に行う代掻き。田面を軽く掻きならすもの。本代(ホンジロ)。
→荒代(アラジロ)

植え字

うえじ ウヱ― [0] 【植(え)字】
活字を組むこと。また,その活字。しょくじ。

植え字本

うえじぼん ウヱ― [0] 【植(え)字本】
活字を用いて印刷した本。活字本。

植え字版

うえじばん ウヱ― [0] 【植(え)字版】
(板に字を彫る整版に対して)活字を組んで作った印刷版。活版。一字版。
〔朝鮮から室町時代に伝来,木活字や銅活字を用いた。鉛活字による活版印刷は江戸末期に始まる〕

植え替える

うえかえる【植え替える】
transplant;→英和
reset (活字を).→英和

植え物

うえもの ウヱ― [0] 【植(え)物】
(1)草木。しょくぶつ。
(2)畑に植える野菜類。
(3)連歌・俳諧で,題材となる植物の総称。「苔莚」なども含む。二句まで続けられる。「雪の花 枝折―に非ず/連理秘抄」

植え田

うえた ウヱ― [0] 【植(え)田】
(1)田植えが終わったばかりの田。[季]夏。《―まだ空を映してゐるばかり/高浜年尾》
(2)苗代で育てた苗を植える田。
⇔蒔(マ)き田

植え疱瘡

うえぼうそう ウヱバウサウ [3] 【植え疱瘡】
⇒種痘(シユトウ)

植え縄

うえなわ ウヱナハ [0] 【植(え)縄】
苗を田畑に移し植えるときに,列が曲がらないよう目安に張る縄。

植え肥

うえごえ ウヱ― [0] 【植(え)肥】
苗を植えるときに与える肥料。

植え込み

うえこみ ウヱ― [0] 【植(え)込み】
(1)庭などで,草木を高密度に植え込んだ所。
(2)物を別の物の中にはめ込むこと。「―のコンセント」

植え込みボルト

うえこみボルト ウヱ― [5] 【植(え)込み―】
両端にねじを切ったボルト。一端を本体などにねじ込んでおき,取り付け部品などの穴を他端にはめ込み,ナットで固定する。

植え込む

うえこ・む ウヱ― [3] 【植(え)込む】 (動マ五[四])
(1)草木を土の中に植える。また一か所に寄せるように植える。「庭の隅に竹を―・む」
(2)ある物をほかの物の中にはめ込む。「コンクリートの壁に金具を―・む」
[可能] うえこめる

植え髪

うえがみ ウヱ― [0] 【植(え)髪】
鬘(カツラ)・つけ毛・入れ毛などの総称。

植え髭

うえひげ ウヱ― [0] 【植え髭】
面などに植えつけてある髭。
⇔書き髭(ヒゲ)

植ゆ

う・ゆ 【植ゆ】 (動ヤ下二)
植える。「氷ヲ耕(タガヤ)シ雨ヲ―・ユルコトワ/天草本伊曾保」
〔ワ行下二段動詞「うう」が室町時代にヤ行に転じて使われた語〕

植わる

うわ・る [0] 【植わる】 (動ラ五[四])
植えられている。「校庭に桜の木が―・っている」「道ノホトリニ木ガ―・ッタ/日葡」

植付け

うえつけ ウヱ― [0] 【植(え)付け】 (名)スル
苗や苗木を植えること。多く田植えにいう。

植付ける

うえつ・ける ウヱ― [4] 【植(え)付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うゑつ・く
(1)所定の場所に草木や作物の苗を植える。「トマトの苗を―・ける」
(2)(比喩的に)新しい思想や考え方を人の心に刻みつける。「民主主義の思想を―・ける」

植付け半作

うえつけはんさく ウヱ― [0] 【植(え)付け半作】
田植えがすめば,その年の収穫は半分は保証されたということ。

植代掻き

うえしろがき ウヱシロ― [4] 【植(え)代掻き】
田植えの直前に行う代掻き。田面を軽く掻きならすもの。本代(ホンジロ)。
→荒代(アラジロ)

植字

うえじ ウヱ― [0] 【植(え)字】
活字を組むこと。また,その活字。しょくじ。

植字

しょくじ [0] 【植字】 (名)スル
活版印刷の一工程。原稿に指定された体裁どおりに,活字や込め物を組み合わせて版をつくること。ちょくじ。「―工」

植字

しょくじ【植字】
typesetting.〜をする set (up)[compose]type.‖植字工 a compositor.

植字

ちょくじ [0] 【植字】 (名)スル
「しょくじ(植字)」の印刷・出版界における慣用読み。

植字本

うえじぼん ウヱ― [0] 【植(え)字本】
活字を用いて印刷した本。活字本。

植字機

しょくじき [3] 【植字機】
植字を機械的に行うもの。モノタイプや写真植字機などがある。

植字版

うえじばん ウヱ― [0] 【植(え)字版】
(板に字を彫る整版に対して)活字を組んで作った印刷版。活版。一字版。
〔朝鮮から室町時代に伝来,木活字や銅活字を用いた。鉛活字による活版印刷は江戸末期に始まる〕

植学啓原

しょくがくけいげん 【植学啓原】
最初の西欧植物学の体系的紹介書。三巻。宇田川榕菴著。1834年刊。植物の分類法,植物の形態と生理,植物化学を解説。付図は彩色図。

植木

うえき【植木】
a plant;→英和
a tree;→英和
[鉢植]a pot plant.‖植木鉢 a flowerpot.植木屋 a gardener.

植木

うえき ウヱキ 【植木】
姓氏の一。

植木

うえき ウヱキ 【植木】
熊本県北部,鹿本郡の町。近世,豊前街道の宿場町。西部に田原(タバル)坂がある。

植木

うえき ウヱ― [0] 【植木】
(1)庭などに植える樹木。また,植えてある木。
(2)鉢などに植えてある木。盆栽(ボンサイ)。

植木室

うえきむろ ウヱ― [3] 【植木室】
植木を入れておくための温室。むろ。

植木屋

うえきや ウヱ― [0] 【植木屋】
植木を売る店。また,植木の栽培・手入れ・造園などを職業とする人。植木職。

植木市

うえきいち ウヱ― [3] 【植木市】
植木を売る市。近世以降,社寺の縁日に立ったが,現在は春先に多い。

植木枝盛

うえきえもり ウヱキ― 【植木枝盛】
(1857-1892) 政治家・思想家。土佐の人。板垣退助らとともに国会開設運動・自由党結成に尽力。著「民権自由論」「天賦人権弁」など。

植木算

うえきざん ウヱ― [3] 【植木算】
算術における四則応用問題の一。線状または円形に立っている植木・柱などについて,本数とその間隔の数と全体の距離のうち,二つを知って他の一つを求める算法。

植木職

うえきしょく ウヱ― [3] 【植木職】
植木の栽培・手入れ・造園などをする職業。また,その職人。植木屋。

植木鉢

うえきばち ウヱ― [3] 【植木鉢】
植木や草花を植える鉢。

植村

うえむら ウヱムラ 【植村】
姓氏の一。

植村文楽軒

うえむらぶんらくけん ウヱムラ― 【植村文楽軒】
人形浄瑠璃の文楽座座元。
(1)(初代)(1751-1810) 大坂に人形浄瑠璃座「高津(コウヅ)新地の席」を設け,文楽座の基礎を築いた。
(2)(四代)(1813-1887) 文楽中興の祖。名は大蔵(タイゾウ)。1872年,「官許人形浄瑠璃文楽座」の看板を掲げた。

植村正久

うえむらまさひさ ウヱムラ― 【植村正久】
(1857-1925) 牧師。江戸の生まれ。富士見町教会・東京神学社を創立。正統派福音主義信仰の確立に努め,日本のプロテスタント教会の形成・確立に指導的役割を果たした。著「真理一斑」など。

植村環

うえむらたまき ウヱムラ― 【植村環】
(1892-1980) 牧師。東京生まれ。正久の三女。柏木教会を開く。YWCA 会長を長く務め,核実験中止を訴えるなど平和運動に尽力。

植村直己

うえむらなおみ ウヱムラナホミ 【植村直己】
(1941-1984) 登山家。兵庫県生まれ。明大卒。世界五大陸の最高峰に登頂,エベレスト以外は単独登攀(トウハン)。また,北極点に単独犬橇(イヌゾリ)で到達。マッキンリーの冬期単独登攀に成功し,下山途中消息を絶った。著「北極圏一万二千キロ」

植林

しょくりん [0] 【植林】 (名)スル
山野に有用な樹木の苗木を植えて林に仕立てること。[季]春。「―事業」

植林

しょくりん【植林】
afforestation.〜する afforest;→英和
plant trees.

植栽

しょくさい [0] 【植栽】 (名)スル
ある計画のもとに草木をうえそだてること。また,栽培されている植物。「防風林として―する」

植栽林

しょくさいりん [3] 【植栽林】
人が植えてつくった人工の森林。

植樹

しょくじゅ [0] 【植樹】 (名)スル
木を植えること。「卒業記念に―する」

植樹する

しょくじゅ【植樹する】
plant a tree.→英和
植樹祭 <米> Arbor Day.

植樹祭

しょくじゅさい [3] 【植樹祭】
国土の緑化を進めるために,毎年5月に行われる植樹の催し。[季]夏。

植毛

しょくもう【植毛】
hair transplant.

植毛

しょくもう [0] 【植毛】 (名)スル
毛を植えつけること。「火傷のあとに―する」

植民

しょくみん【植民】
colonization;a colonist[settler](人).→英和
〜する colonize.→英和
‖植民地 a colony.植民地政策 a colonial policy.

植民

しょくみん [0] 【植民・殖民】 (名)スル
主として国外の領土や未開地に自国民の移住・定住を促し,開発や支配を進めること。また,その移住民。「南米に―する」

植民地

しょくみんち [3] 【植民地】
(1)ある国からの植民によって形成された地域。
(2)特定国の経済的・軍事的侵略によって,政治的・経済的に従属させられた地域。

植民地主義

しょくみんちしゅぎ [6] 【植民地主義】
植民地を獲得・保持しようとする政策および,それを正当化するイデオロギー。コロニアリズム。

植物

しょくぶつ【植物】
a plant[vegetable];→英和
vegetation (総称).→英和
〜(性)の vegetable.→英和
〜を採集する collect plants.‖植物園 a botanical garden.植物界 the vegetable kingdom.植物学 botany.植物学者 a botanist.植物人間 a vegetable.植物油 vegetable oil.

植物

しょくぶつ [2] 【植物】
生物界を二大別にした場合,動物に対する一群。草木・藻類などの総称。細胞壁があり,クロロフィルなどの光合成色素をもち,独立栄養を営む,などの特徴を有するが,細菌類・菌類・種子植物の一部では腐生または寄生するものもある。

植物

うえもの ウヱ― [0] 【植(え)物】
(1)草木。しょくぶつ。
(2)畑に植える野菜類。
(3)連歌・俳諧で,題材となる植物の総称。「苔莚」なども含む。二句まで続けられる。「雪の花 枝折―に非ず/連理秘抄」

植物ウイルス

しょくぶつウイルス [6] 【植物―】
植物細胞に感染して増殖するウイルスの総称。モザイク病・矮化(ワイカ)病・斑(フ)入りなどを引き起こす。タバコ-モザイク病ウイルスが有名。

植物プランクトン

しょくぶつプランクトン [6] 【植物―】
プランクトンのうち,クロロフィルをもち,独立栄養を営むもの。多くの単細胞藻類など。

植物ホルモン

しょくぶつホルモン [5] 【植物―】
植物の体内で生産され,発芽や生長・老化などの生理過程を微量で調節する有機化合物。特定の部位で生合成されて植物体内を作用部位へと移動してはたらく。オーキシン・ジベレリン・サイトカイニン・アブシジン酸・エチレンの五種類が知られている。

植物人間

しょくぶつにんげん [5] 【植物人間】
植物状態にある人間。

植物区系

しょくぶつくけい [5] 【植物区系】
植物の地理分布上の地域。世界各地の植物相を比較して,独自の植物群を含む地域に分けたもの。動物地理区に相当するが,地史的条件の影響が強いため,一致しない所が多い。一般に,全北区・旧熱帯区・新熱帯区・オーストラリア区・ケープ区・南極区の六区に分ける。

植物園

しょくぶつえん [4] 【植物園】
植物の研究や知識の普及のために,多くの植物を収集・栽培し,また標本類を保有している施設。

植物地理学

しょくぶつちりがく [6] 【植物地理学】
植物の地理的分布についての問題を研究する学問。植物の分布や植生の成因を生態学的・地史的・進化論的に解析する。

植物塩基

しょくぶつえんき [5] 【植物塩基】
⇒アルカロイド

植物学

しょくぶつがく [4] 【植物学】
生物学の一分科で,植物を研究対象とし,その形態・生理・遺伝などを研究する学問。

植物帯

しょくぶつたい [0] 【植物帯】
主として温帯の山地にみられる植物の帯状の分布。山麓帯・山地帯・亜高山帯・高山帯に区分し,その代表種から,シイ-タブ帯・カシ-ナラ帯・ブナ帯・シラビソ帯・ハイマツ帯などとよぶ。

植物性

しょくぶつせい [0] 【植物性】
(1)植物のもつ性質。植物体固有の性質。
(2)植物から得られるものであること。「―脂肪」

植物性器官

しょくぶつせいきかん [8][7] 【植物性器官】
動物体において,消化・生殖・呼吸・循環・分泌・排出などにたずさわる器官。植物にもみられる機能であるための名。

植物性染料

しょくぶつせいせんりょう [7] 【植物性染料】
植物の花・葉・根・実などに含まれている色素による染料。アイの葉,ムラサキの根,ベニバナの花,クチナシの実などが古くから用いられた。

植物性神経系

しょくぶつせいしんけいけい [0] 【植物性神経系】
⇒自律神経(ジリツシンケイ)

植物性蛋白質

しょくぶつせいたんぱくしつ [10] 【植物性蛋白質】
植物体に存在するタンパク質。
→動物性蛋白(タンパク)質

植物成長調整剤

しょくぶつせいちょうちょうせいざい [11][2][7] 【植物成長調整剤】
農薬の用途別分類の一。農作物の成長を抑えたり,促進したりする。主に植物ホルモンを用いる。着果促進,落果防止,発芽防止,種なし果実を作ること等に使われる。

植物期間

しょくぶつきかん [6][5] 【植物期間】
植物の成長がおこる温度条件が,一日の平均気温五度以上であることから,そのような日が継続する日数。植物の北限を,この日数で示すことがある。例えば,日本ではイネが約一四〇日,ミカンが約二三〇日とされる。

植物極

しょくぶつきょく [4] 【植物極】
多細胞動物の卵で,極体の生じる動物極の対極。端黄卵では一般に,この極の側に卵黄がかたよっている。静極。
⇔動物極

植物油

しょくぶつゆ [4] 【植物油】
植物の種子や果実などから採取する油。胡麻油・オリーブ油・菜種油・大豆油・カカオ油・椿油・亜麻仁油など。食用のほか塗料・印刷インク・油布など用途が広い。植物性油。

植物特許

しょくぶつとっきょ [5] 【植物特許】
植物新品種の発明者に与えられる特許。国際的には,植物新品種は特許法とは別の法律で保護されている。これに対応するものとして,日本には種苗法がある。

植物状態

しょくぶつじょうたい [5] 【植物状態】
何らかの脳損傷により大脳機能が失われ,自力で動けない,自力で食事ができない,失禁状態,目で物を追うが確認できない,声は出すが意味のある発語ができない,ほとんど意思疎通ができないなどの状態が,治療にもかかわらず三か月以上続く状態。

植物生態学

しょくぶつせいたいがく [7] 【植物生態学】
植物と環境の関係などを研究する生物学の一分科。

植物界

しょくぶつかい [4] 【植物界】
生物分類上の最大単位。動物界に対していう。

植物相

しょくぶつそう [4] 【植物相】
特定の地域に生育する植物の全種類。フロラ。

植物繊維

しょくぶつせんい [5] 【植物繊維】
植物の茎・葉・靭皮(ジンピ)・種子などからとった繊維。綿・麻など。

植物群落

しょくぶつぐんらく [5] 【植物群落】
「群落」に同じ。

植物象牙

しょくぶつぞうげ [5] 【植物象牙】
象牙椰子(ヤシ)の種子の胚乳を乾燥したもの。白色で,非常に硬く,ボタンや装飾品の材料となる。

植物質

しょくぶつしつ [4] 【植物質】
植物体を構成している物質。また,そうした物質を含んでいること。

植物防疫法

しょくぶつぼうえきほう 【植物防疫法】
輸出入植物や国内の植物を検疫し,作物に有害な動植物を駆除し,その蔓延(マンエン)を防止するための法律。1950年(昭和25)制定。

植生

しょくせい [0] 【植生】
ある場所に生育している植物の集団。荒原・草原・森林などはその例。植被。

植田

うえた ウヱ― [0] 【植(え)田】
(1)田植えが終わったばかりの田。[季]夏。《―まだ空を映してゐるばかり/高浜年尾》
(2)苗代で育てた苗を植える田。
⇔蒔(マ)き田

植皮

しょくひ【植皮】
《医》(skin) grafting.→英和
〜する graft.→英和

植皮

しょくひ [0][1] 【植皮】 (名)スル
皮膚が損傷・欠損したとき,他の部分の皮膚を切り取って移植すること。「―手術」

植縄

うえなわ ウヱナハ [0] 【植(え)縄】
苗を田畑に移し植えるときに,列が曲がらないよう目安に張る縄。

植肥

うえごえ ウヱ― [0] 【植(え)肥】
苗を植えるときに与える肥料。

植込み

うえこみ【植込み】
a thicket;→英和
a shrubbery.→英和

植込み

うえこみ ウヱ― [0] 【植(え)込み】
(1)庭などで,草木を高密度に植え込んだ所。
(2)物を別の物の中にはめ込むこと。「―のコンセント」

植込みボルト

うえこみボルト ウヱ― [5] 【植(え)込み―】
両端にねじを切ったボルト。一端を本体などにねじ込んでおき,取り付け部品などの穴を他端にはめ込み,ナットで固定する。

植込む

うえこ・む ウヱ― [3] 【植(え)込む】 (動マ五[四])
(1)草木を土の中に植える。また一か所に寄せるように植える。「庭の隅に竹を―・む」
(2)ある物をほかの物の中にはめ込む。「コンクリートの壁に金具を―・む」
[可能] うえこめる

植髪

うえがみ ウヱ― [0] 【植(え)髪】
鬘(カツラ)・つけ毛・入れ毛などの総称。

しい【椎】
《植》a chinquapin.→英和
〜の実 an acorn.→英和

つち [2] 【槌・鎚・椎】
(1)物を打ちたたく工具。頭は金属製または木製の円柱形で,これに柄をさしたもの。
(2)家紋の一。{(1)}や才槌を図案化したもの。

しい シヒ [1] 【椎】
ブナ科の常緑高木。ツブラジイ・スダジイの総称。関東以西の暖地に自生し,大木・古木となる。葉は革質で長円形。雌雄同株。果実はどんぐり状で食用になる。材は建材・家具材,椎茸の原木などとする。樹皮は染色に用いる。シイノキ。シイガシ。

椎の実

しいのみ シヒ― [1] 【椎の実】
(1)椎の果実。形はどんぐり状で,食べられる。[季]秋。
(2)幼い男子の陰茎。また,その年齢の男子。「まだ―だから役に立たねえ/人情本・娘消息」

椎の実筆

しいのみふで シヒ― [4] 【椎の実筆】
太書き用の筆。穂が椎の実に似る。
椎の実筆[図]

椎体

ついたい [0] 【椎体】
椎骨の前部を占める半円形の部分。

椎像

しいなり シヒ― [0] 【椎形・椎像】
先のとがった当世兜(トウセイカブト)。形が椎の実に似ているのでいう。

椎名

しいな シヒナ 【椎名】
姓氏の一。

椎名麟三

しいなりんぞう シヒナリンザウ 【椎名麟三】
(1911-1973) 小説家。兵庫県生まれ。本名,大坪昇。実存主義を基調とする作風で,のちキリスト教に入信。小説「深夜の酒宴」「永遠なる序章」「自由の彼方で」「懲役人の告発」など。

椎弓

ついきゅう [0] 【椎弓】
椎骨の一部で椎体の後上部から後方に出る環状の部分。椎弓を起始部として,上下に関節突起,左右に横突起,背方に棘突起が出る。また,上下の椎弓間にできる空隙からは脊髄神経が出入する。

椎形

しいなり シヒ― [0] 【椎形・椎像】
先のとがった当世兜(トウセイカブト)。形が椎の実に似ているのでいう。

椎日

つちび [2] 【椎日・犯土日】
⇒つち(土)(7)

椎本

しいがもと シヒガモト 【椎本】
源氏物語の巻名。第四六帖。宇治十帖の一。

椎本

しいがもと シヒガモト 【椎本】
姓氏の一。

椎本才麿

しいがもとさいまろ シヒガモト― 【椎本才麿】
(1656-1738) 江戸前・中期の俳人。本名,谷八郎右衛門。大和国宇陀の人。西武門,のち西鶴門。青年期に江戸で芭蕉らと親交,のち大坂俳壇の中心となる。著「椎の葉」

椎柴

しいしば シヒ― 【椎柴】
(1)椎の小枝。また,椎。「わが折敷ける嶺の―/新古今(羇旅)」
(2)〔椎を染料としたことから〕
喪服。喪服の色。「―に変へぬを歎く涙もて深くぞ袖の色を染めつる/新千載(哀傷)」

椎椨帯

しいたぶたい [0] 【椎椨帯】
温帯の山麓帯のこと。シイ・タブノキなどの照葉樹林が発達するのでいう。

椎樫

しいがし シヒ― [1] 【椎樫】
シイの別名。

椎茸

しいたけ シヒ― [1] 【椎茸】
(1)担子菌類ハラタケ目のきのこ。ナラ・クヌギ・シイ・クリ・カシなどの枯れ木に生えるが,人工栽培もされる。傘は径6〜10センチメートル。肉質で弾性があり,上面は淡褐色から黒褐色。食用。乾物は香りが高い。[季]秋。
(2)「椎茸髱(タボ)」の略。

椎茸

しいたけ【椎茸】
a shiitake;a <dried> mushroom.→英和

椎茸髱

しいたけたぼ シヒ― [5] 【椎茸髱】
江戸時代,御殿女中の髪形の一。椎茸の傘状に左右の鬢(ビン)を張り出した髱。また,その髪形の御殿女中。

椎葉

しいば シヒバ 【椎葉】
宮崎県北西部,耳川上流の九州山地にある山村。平家落人の伝説や民謡「稗搗(ヒエツキ)節」で知られる。また,上椎葉ダムがある。

椎輪

ついりん [0] 【椎輪】
竹や木で作った古代の粗末な車。転じて,物事のはじめの段階。

椎間板

ついかんばん [0][3] 【椎間板】
椎骨の椎体と椎体の間にある板状の軟骨組織。弾力に富み,椎体間の可動性を高めクッションとしても働く。

椎間板ヘルニア

ついかんばんヘルニア [0][8] 【椎間板―】
椎間板の内部の髄核が脊柱管内に脱出を起こした状態。腰椎の第四・第五の椎間板部位に多く発生する。脊髄根を圧迫して,座骨神経痛・腰痛などを起こす。

椎間板ヘルニア

ついかんばん【椎間板ヘルニア】
hernia of the intervertebral disk;a slipped disk.

椎骨

ついこつ [1] 【椎骨】
脊椎動物の脊柱(背骨)を形成する骨。ヒトでは頸椎七個,胸椎一二個,腰椎五個,仙椎五個,尾椎三〜五個の計三二〜三四個がある。個々の椎骨は前部の円柱形の椎体と後部の椎弓とから成り,隣接する椎骨に椎体部で椎間板を介して連結。脊椎。脊椎骨。
→脊柱

椎骨

ついこつ【椎骨】
《解》a vertebra.→英和

椎髻

ついけい [0] 【椎髻】
髷(マゲ)の一種。髪を後ろにたらし,その先端をたばねて槌(ツチ)のような形にしたもの。中国の蛮夷の習俗とされる。

はじかみ [0] 【椒】
サンショウの古名。

椒酒

しょうしゅ セウ― [0][1] 【椒酒】
山椒(サンシヨウ)の実などを入れた酒。屠蘇(トソ)など。

椒魚

はじかみいお 【椒魚】
サンショウウオの古名。[本草和名]

椒魚

しょうぎょ セウ― [1] 【椒魚】
サンショウウオの別名。

すぎ [0] 【杉・椙】
(1)スギ科の常緑高木。日本の特産種で,各地に植林される。幹は直立し,枝には針状の葉を螺旋(ラセン)状に密につける。雌雄同株で,早春開花し,卵球形の球果を結ぶ。寿命が長く,高さ50メートル以上,径5メートル以上の巨木となるものもある。材は芳香があって木目がよく通り,軽くて軟らかいので,建築・家具・器具材などとする。また,花粉はアレルギーの原因になることが多い。古名マキ。
〔「杉の花」は [季]春,「杉の実」は [季]秋〕
(2)家紋の一。杉の木を図案化したもの。一本杉・三本杉・杉巴など,種類が多い。

椙山女学園大学

すぎやまじょがくえんだいがく 【椙山女学園大学】
私立大学の一。1929年(昭和4)設立の椙山女子専門学校を母体とし,49年設立。本部は名古屋市千種区。

くぬぎ [0] 【櫟・椚・橡・櫪】
ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。葉は狭長楕円形で縁に鋸歯(キヨシ)がある。秋,球形の「どんぐり」がなる。どんぐりの皿には線形の鱗片(リンペン)が多数つく。材をシイタケ栽培の原木に用い,また薪炭材とする。樹皮は染料に用いる。古名ツルバミ。
櫟[図]

検する

けん・する [3] 【検する】 (動サ変)[文]サ変 けん・す
しらべる。あらためる。「鶏肉は滋養物とのみ心得良否を―・せず求めて/新聞雑誌 49」

検了

けんりょう [0] 【検了】 (名)スル
検査を終了すること。

検事

けんじ【検事】
a public prosecutor;the prosecution (総称).検事正(総長) a chief public prosecutor (the Attorney General).

検事

けんじ [1] 【検事】
検察官の職階の一。検事長の下,副検事の上。検察官の通称として用いられることもある。

検事勾留

けんじこうりゅう [4] 【検事勾留】
起訴前の被疑者の勾留の俗称。検察官の請求により裁判官が勾留状を発してなされる処分。

検事局

けんじきょく [3] 【検事局】
戦前の裁判所構成法によって検事が配置されていた官署。現在の検察庁と異なり,各裁判所に付置されていた。

検事控訴

けんじこうそ [4] 【検事控訴】
検察官の行う控訴。

検事正

けんじせい [3] 【検事正】
検察官の職名。地方検察庁の庁務を掌理し,またその庁および管内の区検察庁の職員を指揮・監督する。

検事総長

けんじそうちょう [4] 【検事総長】
最高検察庁の長である検察官。庁務を掌管し,かつすべての検察庁の職員を指揮・監督する。

検事長

けんじちょう [3] 【検事長】
高等検察庁の長である検察官。庁務を掌管し,かつ管内の地方検察庁および区検察庁の職員を指揮・監督する。

検体

けんたい [0] 【検体】
〔医〕 検査に必要な材料。血液・髄液・膿・穿刺液・尿・大便など。検査材料。

検使

けんし [0] 【検使】
(1)中世,事実を検視するために出される使い。実権使(ジツケンシ)。
(2)江戸時代に,殺人・傷害事件などを調べること。また,その役人。
(3)江戸時代に,切腹の場に立ち会いそれを見届けること。また,その役人。

検便

けんべん【検便】
an examination of feces.

検便

けんべん [0] 【検便】 (名)スル
寄生虫卵・病原菌・潜血の有無などを調べるために大便を顕微鏡や化学的な方法で検査すること。

検僧

けんそう [0] 【検僧】
江戸時代,葬式で死者の髪を剃る時,その死体の検視をした僧。死体に異常が認められたときは葬儀を中止し,取り調べが行われた。

検出

けんしゅつ [0] 【検出】 (名)スル
(微量の物質・成分などを)検査して見つけ出すこと。「コレラ菌を―する」

検出する

けんしゅつ【検出する】
detect <poison> .→英和

検分

けんぶん [0] 【検分・見分】 (名)スル
(1)実際に見て,調べること。みとどけること。「実情を―する」
(2)みかけ。外見。「―よりない物は金銀なり/浮世草子・二十不孝 2」

検分する

けんぶん【検分する】
inspect;→英和
examine.→英和
下検分 a preliminary examination.

検印

けんいん [0] 【検印】
(1)検査したことを示す印。
(2)書物の奥付に著者が発行部数を確認するために押す印。

検印

けんいん【検印】
a seal[stamp](of approval).→英和
〜を押す seal;stamp.→英和

検卵

けんらん [0] 【検卵】 (名)スル
人工孵化中の卵の胚の発育状態を調べ,無精卵や発育を中止した卵を取り除くこと。

検反

けんたん [0] 【検反】
織物の織りむら・きず・汚れなどを検査する工程。

検収

けんしゅう [0] 【検収】 (名)スル
送り届けられた品を,数量・種類などを点検して受け取ること。

検品

けんぴん [0] 【検品】 (名)スル
製品の質や個数を検査すること。「―して個数をたしかめる」

検問

けんもん [0] 【検問】 (名)スル
(1)犯罪捜査や治安維持・交通違反取り締まりなどのため通行人・通行車両の点検を行うこと。「車を止めて―する」「犯人が―に掛かる」
(2)怪しい点がないか調べて問いただすこと。「生徒の学力を―す/西洋聞見録(文夫)」

検問する

けんもん【検問する】
check up.検問所 a check point.

検問所

けんもんじょ [0][5] 【検問所】
検問のため,交通の要所や構内への入り口などに設ける施設。

検圧

けんあつ [0] 【検圧】 (名)スル
圧力をしらべること。

検圧器

けんあつき [4][3] 【検圧器】
電圧・気圧・水圧などをしらべる計器。

検圧器

けんあつき【検圧器】
a pressure gauge.

検地

けんち [0][1] 【検地】
年貢高・諸役などを算定するために農民の田畑などを測量・調査すること。部分的なものは戦国時代にも行われたが,豊臣秀吉によって全国的に実施され,江戸幕府・諸大名に受け継がれた。竿入れ。縄打ち。縄入れ。地検。

検地帳

けんちちょう [0] 【検地帳】
江戸時代,検地の結果を一村ごとにまとめた土地台帳。土地一筆ごとに,所在・地目・等級・面積・石高・名請人などを記す。御図帳(ミズチヨウ)。縄帳。

検地竿

けんちざお [3] 【検地竿】
⇒間竿(ケンザオ)(1)

検字

けんじ [0] 【検字】
漢字の字典で,漢字を総画で引けるように画数順に並べた索引。

検定

けんてい【検定】
<give> official approval[sanction] <to> .〜する approve;→英和
authorize.→英和
‖検定教科書 an authorized textbook.検定試験 a license examination.文部省検定済 Approved by the Ministry of Education.

検定

けんてい [0] 【検定】 (名)スル
(1)基準を設け,それに合っているかどうかを検査して,合格・不合格・等級・価値などを定めること。
(2)「検定試験」の略。「―に合格する」
(3)〔数〕 ある資料の標本を調査した結果から,全体の様子についてある仮説を立てた時,この仮説がどの程度信頼できるかを調べること。

検定教科書

けんていきょうかしょ [7] 【検定教科書】
文部省の教科書検定に合格した教科書。

検定試験

けんていしけん [6][5] 【検定試験】
特定の資格を取得するのに必要な知識・経験・技術などを検定する試験。

検察

けんさつ [0] 【検察】 (名)スル
(1)誤り・不正の有無などを調べること。細かく調べること。「吉野以下をして,急に之を―せしむ/愛弟通信(独歩)」
(2)検察官のする職務内容。

検察事務官

けんさつじむかん [6] 【検察事務官】
検察庁にあって,事務を担当し,検察官を補佐し,またはその指揮を受けて捜査を行う職員。刑事訴訟法上,被疑者の逮捕・取り調べ等の権限がある。

検察官

けんさつかん ケンサツクワン 【検察官】
〔原題 (ロシア) Revizor〕
ゴーゴリの喜劇。1836年初演。地方都市の役人たちが,町にやってきた文無しの無責任な青年フレスタコーフをお忍びの検察官と勘違いして,どたばたを繰り広げる。

検察官

けんさつかん [4][3] 【検察官】
(1)犯罪を捜査し,公訴を提起して,裁判の執行を監督し,また公益の代表者として法律によって与えられた権限を行使する国家機関。検事総長・次長検事・検事長・検事・副検事に分かれる。
(2)戯曲名(別項参照)。

検察官

けんさつ【検察官】
a public prosecutor[procurator].検察庁 the Public Prosecutors Office.検察当局 the procuratorial authorities.

検察官適格審査会

けんさつかんてきかくしんさかい 【検察官適格審査会】
検察官の職務適格性を審査する機関。一一名の選任委員により構成。随時の審査と三年ごとの定時の審査とがある。

検察審査会

けんさつしんさかい [7] 【検察審査会】
公訴権の実行に関し民意を反映させて適正を図るための機関。検察官の公訴を提起しない処分の適否を審査する。地方裁判所またはその支部の所在地に置かれ,審査員はその区域の有権者の中から抽籤(チユウセン)で選出される。

検察庁

けんさつちょう [4][3] 【検察庁】
検察官の行う事務を統括する官署。最高検察庁・高等検察庁・地方検察庁・区検察庁が,それぞれ最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所および家庭裁判所・簡易裁判所に対応して設置される。法務省の所管。

検封

けんぷう [0] 【検封】 (名)スル
(1)検査して封印すること。また,封印を検査すること。
(2)中世,犯罪人などの家屋・財産を差し押さえ,または封鎖すること。

検尺

けんじゃく [0] 【検尺・撿尺】
伐採した材木の長さ・直径・本数などを測り記録すること。検知。

検尿

けんにょう [0] 【検尿】 (名)スル
尿の量・回数やタンパク質・糖・潜血の有無などを検査すること。
→尿検査

検尿

けんにょう【検尿】
a urine test.〜を受ける have one's urine examined.

検屍

けんし [0] 【検死・検屍】 (名)スル
(1)死体を調べること。
(2)「検視{(2)}」に同じ。

検挙

けんきょ [1] 【検挙】 (名)スル
捜査機関が当該刑事事件の行為者を明らかにし,証拠を集めるなどして,刑事事件として処分できるよう捜査をとげること。犯人と同定し,警察署に引致することにもいう。「容疑者を―する」

検挙する

けんきょ【検挙する】
arrest;→英和
round up (いっせいに).被検挙者 an arrested person.

検断

けんだん [0] 【検断】
(1)刑事犯を検察し,断罪すること。
(2)「検断職(ケンダンシキ)」のこと。
(3)江戸時代,大庄屋のこと。

検断沙汰

けんだんさた [0] 【検断沙汰】
中世,刑事事件の裁判。
→所務沙汰
→雑務沙汰

検断職

けんだんしき [3] 【検断職】
中世,刑事裁判をつかさどる職。鎌倉・室町両幕府では侍所に所属。六波羅探題にも置かれ,また荘園領主や守護・地頭などもそれぞれの領内に私的な検断職を置いていた。けんだんしょく。

検札

けんさつ [0] 【検札】 (名)スル
車内で車掌が乗客の乗車券を調べること。車内改札。

検札

けんさつ【検札】
examination of tickets.〜に来る have the ticket checked.‖検札係 a ticket inspector.

検束

けんそく [0] 【検束】 (名)スル
(1)旧行政執行法で,警察官などが一時的に個人の身体の自由を拘束し,留置の処置をとること。「泥酔者を―する」
→保護
(2)取り締まって自由な行動をさせないこと。「自己の情欲を―せぬのが天真である/善の研究(幾多郎)」

検査

けんさ【検査】
(an) inspection; <undergo> an examination;→英和
a test;→英和
(an) audit (会計の).→英和
〜する inspect;→英和
examine;→英和
test;audit.‖検査官 an inspector[examiner];an auditor (会計の).検査役(相撲) ⇒審判.

検査

けんさ [1] 【検査】 (名)スル
ある基準に照らして適・不適,異常や不正の有無などをしらべること。「水質―」「機械を―する」

検査官

けんさかん [3] 【検査官】
ある事柄について検査をすることを任務とする政府の職員。会計検査院の検査官など。

検査役

けんさやく [3] 【検査役】
(1)検査をする役。また,その役の人。
(2)〔法〕 株式会社や有限会社で設立手続き,または業務・財産の調査を行う臨時の監査機関。裁判所または株主総会・社員総会などによって選任される。
(3)相撲で,審判委員の旧称。

検校

けんぎょう [1][3] 【検校・撿挍】
(1)寺社の事務を監督する職。東大寺・高野山・石清水(イワシミズ)・春日など重要な寺社に置かれた。
(2)盲官の一。当道所属の盲人の最高の位階。紫衣を着し,両撞木(モロシユモク)の杖をもつことが許された。建業。
(3)1871年(明治4)の当道廃止以後,一部の地歌・箏曲演奏者団体が発行した職格免許。{(2)}の制度を模倣継承したもの。
(4)平安・鎌倉時代に置かれた,荘園の役人の一。
→けんこう(検校)

検校

けんこう [0] 【検校】 (名)スル
調べ考えること。調査し考え合わせること。「両軍の勢力をば比較―する/此一戦(広徳)」
→けんぎょう(検校)

検案

けんあん [0] 【検案】 (名)スル
(1)形跡・状況などを調べ考えること。
(2)〔法〕 医師が,死後初めてその死体に接し,死亡事実を医学的に確認すること。生前診療していた患者の死亡確認を「死亡診断」というのに対していう。

検案書

けんあんしょ [0][5] 【検案書】
医師の診療を受けずに死んだ者の死体を検査し,死亡を確認する医師の証明書。

検梅

けんばい [0] 【検梅・検黴】
梅毒の検査。

検死

けんし [0] 【検死・検屍】 (名)スル
(1)死体を調べること。
(2)「検視{(2)}」に同じ。

検波

けんぱ [1] 【検波】 (名)スル
(1)電波の存在の有無を検出すること。
(2)「復調{(2)}」に同じ。

検波器

けんぱき [3] 【検波器】
受信機などで,振幅変調波から信号波を取り出す装置。

検波器

けんぱき【検波器】
a (wave) detector.

検注

けんちゅう [0] 【検注】
中世,国司・荘園領主が検注使を派遣して行なった荘園の土地調査。年貢徴収の基準を定めるため,土地一筆ごとの面積・等級・所有者・年貢高などを調査して検注帳に記載する。実検。

検注帳

けんちゅうちょう [0] 【検注帳】
検注の結果を記録して領主に提出する帳簿。検注目録。検田帳。丸帳。名寄帳。馬上帳。取帳。

検流計

けんりゅうけい ケンリウ― [0] 【検流計】
微小電流検出用の可動コイル型電流計。ガルバノメーター。

検温

けんおん [0] 【検温】 (名)スル
体温をはかること。

検温器

けんおんき【検温器】
a clinical thermometer.

検温器

けんおんき [3] 【検温器】
体温計。

検測

けんそく [0] 【験測・検測】
地震波の記録紙上から,P 波や S 波など各種の波の到着時刻をはじめ,初動の方向や大きさ,各種の波の振幅や周期など,調査や研究に必要な事項を計測する作業。

検潮器

けんちょうき ケンテウ― [3] 【検潮器】
潮汐の干満による海面の高さの変化を自動的に観測・記録する装置。検潮儀。

検田

けんでん [0] 【検田】 (名)スル
田地の面積・等級などを調べること。また,それをする人。検注。「国に下りて田に立ちて―する間に/今昔 17」

検田使

けんでんし [3] 【検田使】
律令制で,徴税の正確を期するため,中央から諸国に,また国衙(コクガ)から郡に検田に派遣した使。

検番

けんばん [0] 【検番・見番】
(1)三業組合の事務所。また,近世,遊里で,芸者の取り次ぎや送迎,玉代(ギヨクダイ)の精算などをした所。
(2)「検番芸者」の略。

検番芸者

けんばんげいしゃ [5] 【検番芸者】
検番に所属している芸者。主に技芸の達者な者が選ばれる。

検疫

けんえき [0] 【検疫】 (名)スル
伝染病などの予防のため,人・貨物・家畜などの検査・診察を行い,必要な場合には隔離・消毒・廃棄などの措置をとること。通例,外来伝染病予防のため,海港・空港・国境などで行う。

検疫

けんえき【検疫】
quarantine;→英和
(a) medical inspection.検疫官(所) a quarantine officer (station).

検疫伝染病

けんえきでんせんびょう [0] 【検疫伝染病】
検疫法によって規定された検疫対象となる伝染病。コレラ・ペスト・痘瘡(トウソウ)・黄熱。

検疫法

けんえきほう [0] 【検疫法】
海外から来る船舶・航空機を対象とする検疫に関して定めた法律。1951年(昭和26)制定。

検痰

けんたん [0] 【検痰】 (名)スル
痰の中に病菌があるかどうか検査すること。

検真

けんしん [0] 【検真】 (名)スル
文書の真否を筆跡または印影の対照などの方法によって確かめること。

検眼

けんがん [0] 【検眼】 (名)スル
視力を検査すること。

検眼

けんがん【検眼】
an eye examination;[視力検査]an eyesight test.〜を受ける have one's eyes examined.‖検眼鏡 an ophthalmoscope.

検眼鏡

けんがんきょう [0] 【検眼鏡】
瞳孔に光を入れ,その反射光線で眼底の観察や屈折度の測定を行う器具。

検知

けんち [0] 【見知・検知】 (名)スル
(1)目で見て知ること。「質判して之を―すべし/新聞雑誌 24」
(2)実際に目で見て確かめること。「家景自身罷り向ひ,実否を―し,下知を加ふべきなり/東鑑(建久一)」
(3)敵の首を実検すること。
(4)「検尺(ケンジヤク)」に同じ。

検知

けんち [1] 【検知】 (名)スル
機器などで検査して知ること。「ガス漏れを―する」「―器」「―装置」

検税使

けんぜいし [3] 【検税使】
律令制下の官の一。朝廷より派遣されて諸国の正税帳を検閲し,正税の現物と照合することを任務とした。

検算

けんざん [0] 【検算・験算】 (名)スル
計算の結果が正しいかどうかを確かめるためにする計算。「必ず―しなさい」

検算する

けんざん【検算する】
check accounts.

検糖計

けんとうけい ケンタウ― [0] 【検糖計】
溶液中の糖の濃度を測定する一種の偏光計。糖の旋光性を利用したもの。サッカリメーター。

検索

けんさく【検索】
reference <to a dictionary> ;→英和
《電算》retrieval.→英和
〜する look up <a word in a dictionary> .

検索

けんさく [0] 【検索】 (名)スル
書物・カードなどから,必要な事柄を探し出すこと。「索引があるので―するのに便利だ」

検索の抗弁権

けんさくのこうべんけん 【検索の抗弁権】
債務履行の請求を受けた保証人が,主たる債務者に弁済の資力があり,しかもその執行が容易なことを証明し,まず主たる債務者の財産に執行せよと主張しうる権利。

検脈

けんみゃく [0] 【検脈】 (名)スル
脈拍を調べること。「検温―」

検覈

けんかく [0] 【検覈】 (名)スル
〔「覈」は,しらべる意〕
きびしく調べること。

検見

けんみ [1][0] 【検見】
(1)検査すること。また,その役。
 (ア)鎌倉・室町時代,ある事件を監察するため,臨時に設けた職。実検使よりはやや軽いもの。
 (イ)犬追物で,射手の射方,馬の扱い方,矢のあたりはずれをただす役。
 (ウ)「けみ(検見)」に同じ。
(2)物見。斥候。

検見

けみ [1][0] 【検見・毛見】
(1)検査。検分。「大嘗会の―やとしさわぎ/蜻蛉(上)」
(2)室町時代以後,米の収穫前に幕府・領主が役人を派遣して収穫量を検査させ,その年の年貢額を定めたこと。けんみ。けみどり。
⇔定免(ジヨウメン)
[季]秋。
(3)「検見衆(ケミシユウ)」の略。
〔「けんみ」の撥音無表記形か。「検」の字音からともいう〕

検見取

けみとり 【検見取・毛見取】
検見によって租税高を決定する方法。

検見衆

けみしゅう [2] 【検見衆】
年貢高を決めるため,作物の出来・不出来を調べに来た役人。

検視

けんし [0] 【検視】 (名)スル
(1)くわしく調べて事実を明らかにすること。事実の取り調べをすること。また,その人。「方書を―するに/西国立志編(正直)」
(2)検察官や警察官が,変死または変死の疑いのある死体を調べること。検死。

検視[死]

けんし【検視[死]】
<hold> an inquest[autopsy] <over> .→英和
〜する examine a corpse.→英和
‖検視[死]官 a coroner.

検討

けんとう【検討】
(an) examination;→英和
(an) investigation.〜する examine;→英和
investigate.→英和

検討

けんとう [0] 【検討】 (名)スル
物事を詳しく調べ考えること。よいかどうかを調べ考えること。「善後策を―する」

検診

けんしん [0] 【検診】 (名)スル
病気にかかっているかどうかを知るために診察すること。「定期的に―する」

検診

けんしん【検診】
a medical examination;health screening.定期(集団)検診 a routine (group) medical checkup.

検証

けんしょう【検証】
verification;an inspection <of the scene of a crime> .

検証

けんしょう [0] 【検証】 (名)スル
(1)真偽を確かめること。事実を確認・証明すること。「誤りがないかどうか―する」
(2)裁判官などが推理・推測などによらず,直接にものの形状,現場の状況などを調べて証拠資料を得ること。「―調書」
→書証
(3)〔論〕
〔verification〕
判断・命題の真偽を実地に確かめること。特に科学では,ある仮説から論理的に導出される結論を,実験や観察の結果と照合し,当の仮説の真偽を確かめること。論理実証主義においては,ある命題が観察命題の集合から論理的に演繹可能であることをいう。

検証物

けんしょうぶつ [3] 【検証物】
検証{(2)}の対象となる物など。

検証理論

けんしょうりろん [5] 【検証理論】
〔verification theory〕
〔哲〕 論理実証主義者によって提唱された,意味の検証理論のこと。命題の意味とはその検証方法,すなわち実験や観察によって真偽を確かめる手続きであるとする説。従って,検証方法をもたない形而上学的命題は無意味とみなされる。
→論理実証主義

検認

けんにん [0] 【検認】
(1)検査して認めること。
(2)〔法〕 家庭裁判所が,偽造・変造を防ぐため遺言書の存在および内容について調査する手続き。

検車

けんしゃ [0] 【検車】 (名)スル
車両に故障があるかどうかしらべること。「―係」

検量

けんりょう [0] 【検量】
船積み貨物の積み込み・陸揚げに際して,貨物の容積や重量の計算または証明。検量に従事する者を検量人という。

検針

けんしん [0] 【検針】 (名)スル
電気・ガス・水道の度量器の針の示す目盛りを調べること。

検針

けんしん【検針】
inspection of a meter.→英和
ガスの検針係 a gas meterman.

検鏡

けんきょう [0] 【検鏡】 (名)スル
顕微鏡で検査すること。特に,細胞成分や細菌などを顕微鏡で調べること。

検閲

けんえつ【検閲】
(an) inspection;censorship;→英和
review (軍隊の).→英和
〜する inspect;→英和
examine;→英和
censor.→英和
‖検閲官 an inspector;an examiner;a censor.検閲済 censored.

検閲

けんえつ [0] 【検閲】 (名)スル
(1)基準や規程にあっているかどうかを調べあらためること。
(2)書籍・新聞・映画・放送あるいは信書などにより表現される内容を,公権力が事前に強制的に調べること。憲法により禁止されている。

検電器

けんでんき [3] 【検電器】
(1)屋内配線などの通電の有無を調べる簡単な計器。直列に高抵抗を通したネオン管の点灯の有無などでみる。
(2)静電気の検出に用いる測定器。箔(ハク)検電器など。

検電器

けんでんき【検電器】
an electroscope.→英和

検非所

けんびしょ 【検非所】
「検非違使所(ケビイシドコロ)」に同じ。「大和国の―に補(フ)せられる/平家 5」

検非違使

けんびいし ケンビヰ― 【検非違使】
⇒けびいし(検非違使)

検非違使

けびいし ケビヰ― [2] 【検非違使】
〔「けんびいし」の撥音「ん」が脱落した語〕
(1)平安初期に置かれた,令外の官の一。京中の非違・非法を検察する役であったが,訴訟・裁判も扱うようになりその権威は強大になった。のちに,諸国や伊勢神宮・鹿島神宮などにも置かれた。
(2)「けんびし(検非違使)」に同じ。

検非違使

けんびし 【検非違使】
〔近松の浄瑠璃「用明天皇職人鑑」に検非違使(ケビイシ)の役に使われて以来の称〕
文楽人形の首(カシラ)の一。眉目秀麗で知的な武士に用いるほか,実役にも流用される。けびいし。
〔「剣菱」とも当てる〕

検非違使別当

けびいしのべっとう ケビヰ―ベツタウ 【検非違使別当】
検非違使庁の長官。参議以上の者でその任に適した兵衛督・衛門督などが兼任した。

検非違使庁

けびいしちょう ケビヰ―チヤウ [4] 【検非違使庁】
検非違使の役所。初め左右二庁があったが,のちに左庁だけになり,左衛門府内に置かれた。使の庁。靫負(ユゲイ)の庁。

検非違使所

けびいしどころ ケビヰ― [5] 【検非違使所】
京都にならって諸国や伊勢神宮・鹿島神宮などに置かれた検非違使の役所。けびいどころ。けびいし。検非所(ケンビシヨ)。

検面調書

けんめんちょうしょ [5] 【検面調書】
検察官面前調書の略。検察官に対してなされた被疑者・参考人の供述を記録して作成した書面。

検黴

けんばい [0] 【検梅・検黴】
梅毒の検査。

たぶのき [1] 【椨】
クスノキ科の常緑高木。暖地の海岸地方に生える。高さ15メートルに達する。葉は長楕円形で質厚く光沢があり,枝先付近に多数互生する。晩春,枝端から円錐花序を出し,黄緑色の小花を多数つける。材は枕木・家具などに用い,樹皮や葉の粉末は線香の結合剤に,樹皮はタンニンを含み黄褐色の染料にもする。タブ。イヌグス。ダマ。ダモ。クスダモ。

椪柑

ポンかん [3][0] 【椪柑・凸柑】
〔ポンはインド西部の地名 Poona による〕
ミカン科の常緑小高木。南アジア原産。ミカンの一種で,果実はやや大きい球形。一二〜一月黄赤色に熟す。果肉は多汁で甘味が強く,香りが高い。

椰子

やし [1] 【椰子】
ココヤシの別名。また,ヤシ科植物の一群の総称。
→椰子科

椰子

やし【椰子】
[木]a palm (tree);→英和
a coconut tree;a coconut (実).

椰子油

やしゆ [2] 【椰子油】
コプラを圧搾して得る脂肪。ラウリン酸・ミリスチン酸などの飽和脂肪酸のグリセリドが主成分。石鹸(セツケン)・マーガリンなどの原料。コプラ油。

椰子科

やしか [0] 【椰子科】
単子葉植物の一科。世界に約二〇〇属二五〇〇種あり,熱帯・亜熱帯地方に多数分布する。全体,繊維質に富み,茎は木質化。単幹で直立し先端に大形の葉をつける種が多いが,叢生(ソウセイ),またはつる性の種もある。葉は革質で羽状または掌状。花は小さく,多数集まって大形の花序を作る。果実は核果または液果。熱帯の重要な植物資源で,食用・油脂用にココヤシ・サゴヤシ・ナツメヤシ・アブラヤシなどが栽培される。トウ・ニッパヤシ・カンノンチク・フェニックスなどを含む。日本ではワジュロ・ビロウが自生。シュロ科。

椰子糖

やしとう [0] 【椰子糖】
椰子の樹からとる砂糖。

椰子蟹

やしがに [2] 【椰子蟹】
オカヤドカリ科の甲殻類。甲長約13センチメートル,体重は1キログラムを超える。陸生のヤドカリだが腹部を貝殻に入れない。全身紫褐色。幼生は海で育つが,成体は空気呼吸のできる鰓室(サイシツ)をもち,ヤシやタコノキの生える海岸に穴居して,果実を食う。蒸し焼きにすると美味。与論島以南の熱帯太平洋とインド洋の島々に分布。マッカンガニ。マッコン。

とど [1] 【椴】
⇒椴松(トドマツ)

椴松

とどまつ [2][0] 【椴松】
マツ科の常緑高木。北海道以北に自生。球果は円柱形で直立してつく。アカトドマツ・アオトドマツがある。材はパルプ用材,建築・器具・船舶などに用いられる。また,クリスマス-ツリーともする。とど。

椴松

とどまつ【椴松】
《植》a white fir.

さわら【椹】
《植》a Japanese cypress.

さわら サハラ [0] 【椹】
ヒノキ科の常緑高木。山中に自生し,高さは40メートルに達する。ヒノキに似るが,鱗片葉の先はとがり,球果は黄褐色に熟す。材を建築・器具・桶(オケ)などに用いる。ヒムロ・イトヒバなど園芸品種が多い。

たるき [0] 【垂木・棰・椽・架】
屋根板を支えるために棟木から軒桁に架け渡す長い材。はえき。たりき。

椽大

てんだい [0] 【椽大】
たるきの大きさ。

椽大の筆

てんだいのふで 【椽大の筆】
〔「晋書王珣伝」より。晋の王珣(オウジユン)がたるきのように大きな筆を授けられる夢を見,のち立派な文を書いたという故事から〕
立派な文章。大文章。大論文。

椿

つばき【椿】
a camellia.→英和
椿油 camellia oil.

椿

つばき 【椿】
姓氏の一。

椿

つばき [1] 【椿・山茶】
(1)ツバキ科の常緑低木ないし高木。暖地の山林から本州北部の海岸に自生し,早春,葉腋に五弁花をつける。ヤブツバキとも。
(2)ツバキ{(1)}・ユキツバキおよびその園芸品種。中国産の近縁種などを含めることもある。葉が大形で光沢があること,早春に花が咲くことでサザンカと区別される。普通,花弁は離生しない。種子から椿油を採る。[季]春。《赤い―白い―と落ちにけり/河東碧梧桐》
〔「椿の実」は [季]秋〕

椿事

ちんじ【椿事】
an accident;→英和
a disaster;→英和
a tragedy.→英和

椿事

ちんじ [1] 【椿事】
思いがけない大変な出来事。珍事。

椿堂

ちんどう [1] 【椿堂】
父の部屋。また,父の異名。椿庭。

椿姫

つばきひめ 【椿姫】
(1)〔原題 (フランス) La Dame aux camélias〕
デュマ{(2)}の長編小説。1848年刊。52年戯曲化。純朴な青年アルマンによって真実の愛に目覚めた娼婦マルグリットの悲劇的な生涯を描く。
(2)〔原題 (イタリア) La Traviata〕
ベルディ作曲のオペラ。三幕。1853年初演。{(1)}に取材した作品。「乾杯の歌」「ああ,そはかの人か」など広く知られている。トラビアータ。

椿寿

ちんじゅ [1] 【椿寿】
〔荘子(逍遥遊)〕
長生きすること。長寿。長命。
→大椿(ダイチン)

椿寿忌

ちんじゅき [3] 【椿寿忌】
高浜虚子の忌日。四月八日。虚子忌。[季]春。

椿嶺

ちんれい 【椿嶺】
中国の伝説で,仙人が住むとされる想像上の山。はこやの山。「共に―の陰にも寄り/太平記 30」

椿市

つばいち 【海柘榴市・椿市】
飛鳥地方の古代の市(イチ)。奈良県桜井市三輪付近にあり,水陸交通の要地であった。平安時代以降,長谷寺参詣の入り口として栄えた。つばきち。つばきいち。

椿庭

ちんてい [0] 【椿庭】
父の異名。椿堂(チンドウ)。

椿桃

つばきもも [3] 【椿桃】
⇒つばいもも(椿桃)

椿桃

つばいもも [2] 【椿桃・油桃・光桃】
モモの一変種。果実はモモよりやや小さく,果皮は毛がなくつややか。赤く熟し食用とする。つばきもも。光桃(ヒカリモモ)。油桃(アブラモモ)。ネクタリン。

椿椿山

つばきちんざん 【椿椿山】
(1801-1854) 江戸末期の南画家。江戸の人。名は弼(ヒツ),字(アザナ)は篤甫。金子金陵・渡辺崋山に師事。惲南田(ウンナンデン)の画風を慕い,没骨(モツコツ)法による花鳥画を主に描いた。

椿油

つばきあぶら [4] 【椿油】
ツバキの種子からとれる不乾性油。主に髪油に用い,また,食用油ともする。伊豆諸島・九州南部が主産地。つばきゆ。

椿灰

つばきばい [3] 【椿灰】
椿の枝や葉を燃やして作った灰。媒染剤とする。山灰。

椿葉

ちんよう 【椿葉】
〔荘子(逍遥遊)〕
(1)大椿(ダイチン)の葉。
(2)長寿をいう語。
→大椿

椿説

ちんせつ [0] 【珍説・椿説】
(1)めずらしい話。珍談。
(2)めずらしい意見。また,風変わりな,ばかばかしい意見。

椿説弓張月

ちんせつゆみはりづき 【椿説弓張月】
読本。五編二八巻。曲亭(滝沢)馬琴作,葛飾北斎画。1807〜11年刊。鎮西八郎為朝を中心とする武勇伝。特に,為朝が大島で死なずに琉球に渡って活躍するという,空想によって書かれた後半が秀逸。

椿象

かめむし [2] 【椿象・亀虫】
半翅目カメムシ科の昆虫の総称。体長2〜40ミリメートルで,体形・色はさまざま。口はセミのように針状で多くの植物から吸汁し,農業害虫ともなる。臭腺(シユウセン)から強い悪臭を放つ。日本にはナガメ・アオクサカメムシなど約九〇種がある。クサガメ。ヘッピリムシ。ヘコキムシ。

椿餅

つばきもち [3] 【椿餅】
(1)餅菓子の一。糝粉(シンコ)または道明寺粉を蒸してあんを包み,二枚の椿の葉で挟んだもの。[季]春。
(2)「つばいもちい(椿餅)」に同じ。

椿餅

つばいもちい 【椿餅】
餅米の粉に甘葛(アマズラ)をかけて丸くかため,椿の葉二枚で包んだ餅。つばいもち。つばきもち。「檜破子(ヒワリゴ)・御酒(ミキ)・―など奉り給へり/宇津保(国譲上)」

すわえ スハエ 【楚・楉・杪】
〔後世「ずわえ」とも〕
(1)細く,まっすぐな若枝。すわい。「梅の―に巻数付けて/盛衰記 28」
(2)刑罰に用いる,むち。しもと。「門いづる時ひと―あてたらうに/平家 8」

しもと [0] 【葼・楉・細枝】
枝の茂った若い木立。[和名抄]

楊万里

ようばんり ヤウ― 【楊万里】
(1127-1206) 中国,南宋の詩人。字(アザナ)は廷秀,号は誠斎。初め江西詩派などに学んだが,のち自ら一派を成し,「誠斎体」と称された。著「誠斎集」など。

楊億

ようおく ヤウ― 【楊億】
(974-1020) 中国,北宋の文学者・詩人。福建省の人。「冊府元亀(サツプゲンキ)」の編纂にあたる。唱和詩をまとめた「西崑酬唱集」は西崑体と称され,宋初の詩壇に大きな影響を及ぼした。
→冊府元亀

楊器

ようき ヤウ― [1] 【様器・楊器】
儀式用の食器の総称。「小さく割りて蓮の葉に包みて―に据ゑて/宇津保(国譲中)」

楊堅

ようけん ヤウ― 【楊堅】
(541-604) 中国,隋の初代皇帝(在位 581-604)。廟号は高祖,諡(オクリナ)は文帝。北周の静帝の禅譲をうけて即位。北の突厥(トツケツ)を討ち,589年南朝の陳を滅ぼして中国を統一,都の大興城(西安付近)を造営した。均田制・府兵制の施行,科挙の創設など,開皇の治と称された。

楊墨

ようぼく ヤウ― 【楊墨】
中国の思想家,楊朱と墨子。楊朱の唱えた自愛主義と墨子の唱えた兼愛説が戦国時代に流行していたが,孟子が出て,楊朱の説は君主を無視し,墨子の説は父を無視するとして排斥してから,儒家は両者を並称して異端の代表とした。

楊子

ようじ ヤウ― [0] 【楊枝・楊子】
(1)物を食べたあと歯の間にはさまったものを取るためなどに用いる,先をとがらせた短い木の棒。爪楊枝(ツマヨウジ)。小楊枝。
(2)歯の洗浄のために用いた道具。楊柳(ヨウリユウ)の材の先端を打ちくだいて総(フサ)状にしたもの。総楊枝。
(3)楊(ヤナギ)の枝。古く,呪物としてまじないに用いた。

楊子

ようし ヤウシ 【楊子】
楊朱の尊称。

楊子魚

ようじうお ヤウ―ウヲ [3] 【楊子魚】
(1)ヨウジウオ目ヨウジウオ科の海魚のうち,タツノオトシゴ類を除いたものの総称。体は細長く,輪状の骨板でおおわれ,尾びれを有する。
(2){(1)}の一種。全長約25センチメートル。体は著しく細長く,吻(フン)は管状で,口は小さい。体色は暗褐色で,全体が硬い骨板でおおわれる。雌は雄の腹面にある育児嚢(ノウ)に産卵し,雄が稚魚を育てる習性がある。内湾のアジモの生えている間に多い。観賞魚。日本各地に分布。

楊守敬

ようしゅけい ヤウ― 【楊守敬】
(1839-1915) 中国,清末の学者。字(アザナ)は惺吾,号は鄰蘇老人。地理学や金石考証学に長じた。1880年(明治13)来日,日下部鳴鶴・巌谷一六・松田雪柯らに北派の書法を伝え,日本の書道界に新風を吹き込んだ。著「水経注図」「学書邇言」「激素飛清閣平碑記」など。

楊家

ようか ヤウ― [1] 【楊家】
楊朱の学説を受け継ぐ学者。

楊尚昆

ようしょうこん ヤウシヤウコン 【楊尚昆】
(1907- ) 中国の軍人・政治家。四川省出身。1926年共産党に入党し,抗日ゲリラ戦争を指導,解放後も党中央の要職を歴任し,81年中央軍事委員会秘書長となった。解放軍一〇〇万人削減を実現し,88年には国家主席となった。ヤン=シャンクン。

楊岐派

ようぎは ヤウギ― 【楊岐派】
中国禅宗五家七宗の一。臨済宗の一系。宋代以後の同宗の主流。北宋の楊岐方会(ヨウギホウエ)を祖とする。日本の臨済宗は,栄西の千光派以外,この派に属する。

楊弓

ようきゅう ヤウ― [0] 【楊弓】
〔もと楊柳(ヨウリユウ)でつくったからいう〕
長さ二尺八寸(約85センチメートル)ほどの遊戯用の小さな弓。すわって射る。江戸時代に盛んに行われた。

楊弓場

ようきゅうば ヤウ― [0] 【楊弓場】
料金を取って楊弓を射させる遊戯場。矢取り女を置き,ひそかに売淫もさせた。的屋(マトヤ)。矢場。楊弓店。

楊弓店

ようきゅうてん ヤウ― [3] 【楊弓店】
「楊弓場(ヨウキユウバ)」に同じ。

楊振寧

ヤンチェンニン 【楊振寧】
⇒楊振寧(ヨウシンネイ)

楊振寧

ようしんねい ヤウ― 【楊振寧】
(1922- ) 中国生まれのアメリカの理論物理学者。李政道((1926- ))とともに弱い相互作用におけるパリティーの非保存を予見した。素粒子論だけでなく統計力学にも重要な業績が多い。ヤン=チェンニン。

楊時

ようじ ヤウ― 【楊時】
(1053-1135) 中国,北宋の儒者。字(アザナ)は中立,号は亀山。官は竜図閣直学士に至る。二程子に学び,その正宗を受け継いだ。その学を羅従彦に伝え,再伝して李侗(リトウ),三伝して朱熹に伝わった。著「二程粋言」「亀山集」「亀山語録」など。

楊朱

ようしゅ ヤウ― 【楊朱】
中国,戦国時代の思想家。字(アザナ)は子居。墨子の兼愛説に対して個人主義的な自愛説を主張。また,色・食の欲望を人間の自然の道として肯定し,異端として孟子から排撃された。伝記・著書は伝わらず,「列子(楊朱篇)」に学説が載っている。生没年未詳。楊子。

楊枝

ようじ ヤウ― [0] 【楊枝・楊子】
(1)物を食べたあと歯の間にはさまったものを取るためなどに用いる,先をとがらせた短い木の棒。爪楊枝(ツマヨウジ)。小楊枝。
(2)歯の洗浄のために用いた道具。楊柳(ヨウリユウ)の材の先端を打ちくだいて総(フサ)状にしたもの。総楊枝。
(3)楊(ヤナギ)の枝。古く,呪物としてまじないに用いた。

楊枝

ようじ【楊枝】
a toothpick (つま楊枝);→英和
a toothbrush (歯ブラシ).→英和
〜を使う pick one's teeth;brush one's teeth.

楊枝店

ようじみせ ヤウ― [3] 【楊枝店】
楊枝を売る店。特に江戸市中の門前町などで,美女を売り子にして楊枝や歯磨きを売った店。楊枝屋。

楊枝柱

ようじばしら ヤウ― [4] 【楊枝柱】
上部の四分の一を楊枝状に残して,下の方は壁に塗り込めた柱。茶室などに用いる。塗り立て柱。塗り出し柱。筆先柱。

楊枝鉄

ようじがね ヤウ― [3] 【楊枝鉄】
刎勾欄(ハネコウラン)の隅に突き出た所を補強する金物。力鉄。

楊柳

やなぎ [0] 【柳・楊柳】
(1)ヤナギ科ヤナギ属の低木,または高木の総称。シダレヤナギ・カワヤナギ・フリソデヤナギなど。[季]春。
(2)シダレヤナギの通称。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は白,裏は青の張り裏。
(4)織り色の名。経(タテ)萌葱(モエギ)色,緯(ヨコ)白のもの。
(5)柳色。
(6)中世,京都にあった造り酒屋。また,そこで造った酒。美酒で知られた。柳の酒。

楊柳

ようりゅう ヤウリウ [0] 【楊柳】
(1)〔「楊」はカワヤナギ,「柳」はシダレヤナギ〕
ヤナギ。
(2)縦方向に細長いしぼを表した織物。また,そのしぼ。縦しぼを刻んだローラーで圧してしぼ出しを調整する加工を施す。

楊柳観音

ようりゅうかんのん ヤウリウクワンオン 【楊柳観音】
三十三観音の一。衆病を消除することを本誓(ホンゼイ)とする観音。普通,右手に柳の枝をもつ姿であるが,座右の水瓶にこれをさすこともある。薬王観音。

楊梅

ようばい ヤウ― [0] 【楊梅】
ヤマモモの漢名。

楊梅瘡

ようばいそう ヤウ―サウ [3] 【楊梅瘡】
梅毒(バイドク)の古名。

楊梅皮

ももかわ [0] 【楊梅皮・桃皮】
ヤマモモの樹皮を乾燥したもの。煎汁を薬用または染料とする。渋木(シブキ)。

楊炎

ようえん ヤウ― 【楊炎】
(727-781) 中国,唐の政治家。徳宗のとき宰相になり,安史の乱で破綻した財政回復のため,780年両税法を施行,中国税制史上に一大改革を行なったが,のち失脚,殺された。

楊炯

ようけい ヤウ― 【楊炯】
(650頃-695頃) 中国,初唐の詩人。盈川(エイセン)県の令に左遷されたところから,楊盈川とも呼ばれる。初唐の四傑の一。著「楊盈川集」

楊真操

ようしんそう ヤウシンサウ 【楊真操】
琵琶の秘曲名。「流泉」「啄木(タクボク)」とともに三秘曲の一。今は伝わらない。

楊虎城

ようこじょう ヤウコジヤウ 【楊虎城】
(1883-1949) 中国の軍人。陝西省出身。辛亥革命,国民革命に参加。1936年に蒋介石を監禁して西安事件を起こした。38年逮捕され,重慶の獄中で殺害された。ヤン=フーチョン。

楊貴妃

ようきひ ヤウ― 【楊貴妃】
(1)(719-756) 中国,唐の玄宗の妃。才色すぐれ歌舞をよくし,初め玄宗の皇子の妃となったが,玄宗の寵愛(チヨウアイ)をうけて第二夫人の貴妃とされた。楊氏一族もみな高位にのぼった。安禄山の乱を逃れる途上,官兵に縊死させられた。白居易の「長恨歌(チヨウゴンカ)」をはじめ多くの詩や小説の題材となった。
(2)能の一。三番目物。金春(コンバル)禅竹作。白居易の「長恨歌」に基づく。
(3)「楊貴妃桜」に同じ。

楊貴妃桜

ようきひざくら ヤウ― [5] 【楊貴妃桜】
サトザクラの一品種。花は大きく淡紅色で,八重咲き。楊貴妃。

かえで カヘデ [0] 【楓・槭樹】
〔「かえるで(蛙手)」の転〕
(1)カエデ科カエデ属の植物の総称。世界に約二〇〇種,日本に十数種あり,日本産ではイロハモミジ類がその紅葉の美しさで代表的である。材は緻密で細工物や器具材とする。サトウカエデ・イタヤカエデの樹液からは糖分を採る。そのほかハウチワカエデ・メグスリノキなどがある。モミジ。古名カエルデ。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏とも萌葱(モエギ)。
(3)家紋の一。{(1)}の葉を図案化したもの。

かえで【楓】
a maple tree.

ふう [1] 【楓】
〔カエデ(楓)とは別種〕
マンサク科の落葉高木。原産地は中国。街路樹・公園樹などとする。葉は互生し,浅く三裂する。雌雄同株。春,花弁のない単性花をつけ,花後,2.5センチメートルほどの球形の集合果を結ぶ。樹脂は楓香脂(フウコウシ)と呼ばれ,薬用にする。オカツラ。漢名,風香樹。

かえるで カヘル― 【楓・蛙手・鶏冠木】
〔古くは「かへるて」とも。葉の形が蛙の手に似ているので〕
かえで。「子持山若―のもみつまで/万葉 3494」

楓の間

かえでのま カヘデ― 【楓の間】
江戸城中の将軍の居室。八畳二間の座敷で,一般政務を執った後に居所としたところ。

楓林

ふうりん [0] 【楓林】
カエデの林。

楓樹

ふうじゅ [1] 【楓樹】
(1)楓(フウ)の木。
(2)カエデの木。

楓科

かえでか カヘデクワ [0] 【楓科】
双子葉植物,離弁花類の一科。ムクロジ科に近い。多く落葉樹。北半球の温帯に分布し,特に日本・中国に多い。葉は対生して普通手形状に切れ込むが,全縁または,三出または羽状の複葉となる種もある。花は小さく両性または単性,果実は翼のある二個の分果に分かれる。秋の紅葉の美しいものが多い。

楓糖

ふうとう [0] 【楓糖】
サトウカエデの樹液から作る甘味料。蜂蜜に似たよい風味がある。メープル-シュガー。

楓葉

ふうよう [0] 【楓葉】
紅葉したカエデの葉。もみじば。

楓蚕

ふうさん [0] 【楓蚕】
⇒てぐすが(天蚕蛾)

楓鳥

かえでちょう カヘデテウ [3] 【楓鳥】
(1)スズメ目カエデチョウ科の鳥の総称。全長10センチメートル前後で色彩の華やかな種が多い。南アジア・アフリカ・オーストラリアなどに分布。
(2){(1)}の一種。全長9センチメートルほど。体の背面は淡灰褐色,腹面は淡いピンクを帯び不明瞭な横縞がある。嘴(クチバシ)と目のあたりが赤い。球形の巣を作る。アフリカのサバンナなどにすむ。飼い鳥とする。

くさび【楔】
<drive in> a wedge.→英和
〜形の wedge-shaped;cuneiform <characters> .→英和

くさび [0] 【楔】
(1)断面が V 字形をした木・石・金属などでつくった部品・道具。枘(ホゾ)穴に差し込んだ部材を固定するためにすき間に打ち込んだり,石を割ったり,重いものを押し上げたりするのに用いる。責め木。
(2)二つのものを固くつなぎ合わせるもの。きずな。「両国親善の―となる」

楔子

けっし [1][0] 【楔子】
(1)くさび。
(2)物事の最も重要なところ。
(3)コッター。

楔形

せっけい [0] 【楔形】
くさびのような形。くさびがた。

楔形

けっけい [0] 【楔形】
〔「せっけい」とも〕
くさびがた。

楔形

くさびがた [0] 【楔形】
楔の断面に似た形。一端が広く他端にむかうにしたがって狭くなるような形。けっけい。

楔形文字

けっけいもじ [5] 【楔形文字】
⇒くさびがたもじ(楔形文字)

楔形文字

せっけい【楔形文字】
a cuneiform.→英和

楔形文字

くさびがたもじ [6] 【楔形文字】
アッカド語からペルシャ語まで古代メソポタミアの諸言語の表記文字。紀元前3000年以前にシュメール人によって発明された。粘土板に葦のペンで書いたため楔の形をしている。楔状文字。けっけいもじ。せっけいもじ。

楔形文字

せっけいもじ [5] 【楔形文字】
⇒くさびがたもじ(楔形文字)

楔河豚

くさびふぐ [4] 【楔河豚】
フグ目マンボウ科の海魚。体長80センチメートル程度。体は強く側扁し楔形で,後端は切り落とされたような形をしている。世界中の熱帯域,日本では琉球諸島以南に分布。

楔状

けつじょう [0] 【楔状】
(1)くさびの形。くさびがた。
(2)「蝶形骨(チヨウケイコツ)」の旧称。

楔状文字

けつじょうもじ [5] 【楔状文字】
⇒楔形文字(クサビガタモジ)

楔状骨

けつじょうこつ [3] 【楔状骨】
⇒蝶形骨(チヨウケイコツ)

楔留

くさびどめ [0] 【楔留(め)】
楔を打って接ぎ目のゆるみをなくすこと。

楔留め

くさびどめ [0] 【楔留(め)】
楔を打って接ぎ目のゆるみをなくすこと。

楔石

くさびいし [3] 【楔石】
⇒要石(カナメイシ)(2)

楕円

だえん [0] 【楕円・橢円】
二次曲線の一。平面上で,二定点(焦点)からの距離の和が一定な点の軌跡。長円。標準形の方程式は �²/�²+�²/�²=1
→円錐曲線
楕円[図]

楕円

だえん【楕円】
an ellipse;→英和
an oval.→英和
〜形の oval(-shaped).‖楕円軌道 an elliptical orbit.

楕円体

だえんたい [0] 【楕円体】
楕円面で囲まれた立体。どんな平面で切ってもその切り口は楕円になる。

楕円偏光

だえんへんこう [4] 【楕円偏光】
⇒回転偏光(カイテンヘンコウ)

楕円形

だえんけい [0] 【楕円形】
楕円の形。小判形。長円形。

楕円銀河

だえんぎんが [4] 【楕円銀河】
銀河の見かけの形による分類の一。中心から周辺にかけゆるやかに暗くなる楕円形をしており,際だった内部構造を示さない。
→渦巻き銀河

楕円面

だえんめん [2] 【楕円面】
二次曲面の一。標準形の方程式は �²/�²+�²/�²+�²/�²=1
楕円面[図]

そ 【楚】
中国の国名。
(1)春秋戦国時代に揚子江中流域を領有していた国((?-前223))。春秋中期に五覇の一人荘王を出し,また戦国七雄の一として斉・晋(シン)・秦と覇を争ったが,秦に滅ぼされた。中原諸国と種族・文化を異にしていた。
(2)五代十国の一。馬殷(バイン)が後梁(コウリヨウ)から楚王に封ぜられて建国(907-951)。湖南を中心に広西の北部を支配。南唐に滅ぼされた。

すわえ スハエ 【楚・楉・杪】
〔後世「ずわえ」とも〕
(1)細く,まっすぐな若枝。すわい。「梅の―に巻数付けて/盛衰記 28」
(2)刑罰に用いる,むち。しもと。「門いづる時ひと―あてたらうに/平家 8」

すばえ 【楚】
⇒すわえ(楚)

しもと [3][0] 【笞・楚】
刑罰の用具。罪人をむち打つための,細い木の枝で作ったむち・つえ。「―取る里長(サトオサ)が声は寝屋処まで来立ち呼ばひぬ/万葉 892」

すわい スハイ 【楚】
〔「ずわい」とも〕
「すわえ」の転。[日葡]

楚々たる

そそ【楚々たる】
graceful;→英和
slim;→英和
slender;→英和
trim.→英和

楚割

すわやり スハヤリ 【楚割・魚条】
昔,タイ・サケなどの魚肉を細く割って干した保存食。削って食べる。すわり。

楚割

そわり ソハリ 【楚割】
〔「すわやり」の転〕
魚肉を細くさいて干したもの。[節用集(易林本)]

楚囚

そしゅう [0] 【楚囚】
〔左氏伝(成公九年)〕
捕らえられた楚人。転じて,捕らえられて他国にある者。とりこ。楚俘(ソフ)。

楚囚之詩

そしゅうのし ソシウ― 【楚囚之詩】
自由律の長詩。北村透谷作。1889年(明治22)刊。政治犯として獄中にある「余」の孤独な思念を歌い,自由民権運動挫折後の透谷の内面的葛藤を投影した代表作。

楚楚

そそ [1] 【楚楚】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)清らかで美しいさま。多く若い女性についていう。「―とした美女」
(2)あざやかなさま。鮮明なさま。「暁の露うるふ時に―のころもをぬらし/本朝文粋」

楚歌

そか [1] 【楚歌】
古代中国,楚の国の歌。
→四面楚歌(シメンソカ)

楚然

そぜん [0] 【楚然】 (ト|タル)[文]形動タリ
あざやかに見えるさま。「―として織り出されたる女の顔は/草枕(漱石)」

楚筆

そひつ [0] 【楚筆・粗筆】
(1)作りの悪い筆。
(2)粗末な筆跡。また,自分の筆跡をへりくだっていう語。拙筆。

楚腰

そよう [0] 【楚腰】
〔楚の霊王が細腰の美人を愛したので,宮女たちは食事をとらなくなり,飢え死にする者があった,という「荀子(君道)」などに見える故事から〕
美人の細い腰。柳腰(ヤナギゴシ)。

楚越同舟

そえつどうしゅう ソヱツドウシウ [1] 【楚越同舟】
〔中国,戦国時代の楚と越は互いに敵であったことから〕
仲の悪い者同士が同じ場所にいること。呉越同舟。

楚辞

そじ 【楚辞】
戦国時代末,楚国に行われた歌謡に基盤をもち,屈原の作品を主とし,その作風をつぐ弟子や後人の作を集めたもの。一六巻。前漢の劉向(リユウキヨウ)編とされ,のち後漢の王逸が自作を加えて一七巻とする。形式・特色は「詩経」とは全く趣を異にし,漢の賦(フ)に大きな影響を与えた。

おうち アフチ 【楝・樗】
(1)栴檀(センダン){(1)}の古名。
〔花は [季]夏,実は [季]秋〕
「木のさまにくげなれど―の花いとをかし/枕草子 37」
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄紫,裏は青。また,表は紫,裏は薄紫。四,五月に用いる。

あふち 【楝・樗】
⇒おうち(楝)

せんだん [0] 【栴檀・楝】
(1)センダン科の落葉高木。暖地に自生,また庭木・街路樹とする。枝先付近に大形の羽状複葉を互生。初夏,紫青色の小花を円錐状につけ,晩秋,黄色い楕円形の実がなる。材は建築・器具材とする。古名オウチ(楝)。
〔「栴檀の花」は [季]夏,「栴檀の実」は [季]秋〕
(2)ビャクダンの別名。
(3)「栴檀の板」の略。

楞伽経

りょうがきょう 【楞伽経】
〔梵 Lanṅkāvatāra-sūtra〕
如来蔵思想と唯識思想の合流した後期大乗経典。三界唯心・法身常住などを説く。「入楞伽経」一〇巻など三種の漢訳が現存する。

楞厳経

りょうごんきょう 【楞厳経】
「首楞厳経(シユリヨウゴンキヨウ)」の略。

くすのき 【楠木・楠】
姓氏の一。南北朝期の河内・和泉の豪族。橘諸兄の後裔といわれるが,正成以前の系譜に確証はない。

くすのき [2][1] 【樟・楠】
クスノキ科の常緑高木。暖地に自生し,また公園などに植栽される。長寿で,高さ20メートル以上,直径2メートルに達する。葉は卵形で先端がとがり,革質。晩春,黄緑の小花をつけ,晩秋,球形・黒色の果実を結ぶ。全体に芳香があり,樟脳(シヨウノウ)を採る。材は器具材とする。クス。

楠公

なんこう 【楠公】
楠木正成(クスノキマサシゲ)の尊称。「大―」

楠分限

くすのきぶげん 【楠分限】
〔楠は生長は遅くとも,着実にのびて大木となることから〕
財産を地道に手堅く築き上げた金持ち。くすのきぶげん。「根へ入ての内証よし,是を―といへり/浮世草子・永代蔵 2」
→梅の木分限

楠学問

くすのきがくもん [6][5] 【楠学問】
〔クスノキは生長するのは遅いが大木になるところから〕
進歩は遅いが着実に成長し大成する学問。
→梅の木学問

楠山

くすやま 【楠山】
姓氏の一。

楠山正雄

くすやままさお 【楠山正雄】
(1884-1950) 演劇評論家・児童文学者。東京生まれ。早大卒。劇評・翻訳・脚色などに広く活躍。かたわら,内外の児童文学の集成に努めた。著「近代劇十二講」「日本童話宝玉集」

楠木

くすのき 【楠木・楠】
姓氏の一。南北朝期の河内・和泉の豪族。橘諸兄の後裔といわれるが,正成以前の系譜に確証はない。

楠木正儀

くすのきまさのり 【楠木正儀】
南北朝時代の武将。正成の三男。兄正行の死後,南朝軍の中心として幕府軍と抗戦。1369年足利義満に降伏したが,82年南朝に復帰。生没年未詳。

楠木正季

くすのきまさすえ 【楠木正季】
(?-1336) 南北朝時代の武将。正成の弟。通称,七郎。湊川の戦いで足利尊氏に敗れ,正成と刺しちがえて死んだ。

楠木正成

くすのきまさしげ 【楠木正成】
(1294-1336) 南北朝時代の武将。左衛門尉。河内国の土豪。1331年,後醍醐天皇に呼応して河内赤坂城に挙兵,建武政権樹立に貢献し,河内和泉の守護となった。36年足利尊氏を兵庫湊川に迎え討つが敗れ,弟正季と刺しちがえて死んだ。大楠公(ダイナンコウ)。

楠木正時

くすのきまさとき 【楠木正時】
(?-1348) 南北朝時代の武将。正成の次男。通称,次郎。1348年,四条畷(シジヨウナワテ)に高師直(コウノモロナオ)と戦って敗れ,兄正行と刺しちがえて死んだ。

楠木正行

くすのきまさつら 【楠木正行】
(1326-1348) 南北朝時代の武将。正成の長男。河内守。父の死後,南朝軍の将として活躍した。四条畷(シジヨウナワテ)で高師直(コウノモロナオ)の大軍と戦って敗れ,弟正時と刺しちがえて死んだ。小楠公(シヨウナンコウ)。

楠木流

くすのきりゅう 【楠木流】
軍学の一派。楠木正成を流祖と称するが,主として「太平記」を兵書として研究して生まれた軍学。諸流ある。

楠本

くすもと 【楠本】
姓氏の一。

楠本イネ

くすもといね 【楠本イネ】
(1827-1903) 産科医。長崎の人。シーボルトの娘。父の弟子について医学を学び,産科医として長崎,のち東京で開業。

楠本端山

くすもとたんざん 【楠本端山】
(1828-1883) 幕末・明治の儒学者。肥前の人。名は後覚,字(アザナ)は伯暁。平戸藩儒官。はじめ陽明学を奉じたが,のち山崎闇斎の朱子学に転じ,道学を唱えた。

楠瀬

くすのせ 【楠瀬】
姓氏の一。

楠瀬喜多

くすのせきた 【楠瀬喜多】
(1836-1920) 女性運動家。土佐の人。板垣退助に共鳴,民権運動に参加。女性参政権の先駆的運動を行う。

楠葉

くずは 【楠葉】
大阪府枚方市の地名。淀川左岸の要地で,古くから駅・関が設けられた。くすは。くすば。樟葉。葛葉。

楠部

くすべ 【楠部】
姓氏の一。

楠部弥弌

くすべやいち 【楠部弥弌】
(1897-1984) 陶芸家。京都府生まれ。本名,弥一。1919年(大正8)陶芸団体「赤土社」結成に参加。革新的な陶芸運動を展開。

楠[樟]

くすのき【楠[樟]】
《植》a camphor tree.

にれ [0][1] 【楡】
ニレ科ニレ属の植物の総称。北半球の温帯に約二〇種がある。ハルニレ・アキニレ・オヒョウの三種が日本に自生。街路樹・公園樹とし,材は器具・家具あるいは薪炭材とする。

にれ【楡】
《植》an elm.→英和

なら [1] 【楢・柞・枹】
(1)コナラの別名。
(2)ブナ科の落葉または常緑の高木。コナラ・ミズナラ・ナラカシワ類の総称。

なら【楢】
a Japanese oak.

楢の小川

ならのおがわ 【楢の小川】
京都市北区,上賀茂神社境内の御手洗(ミタラシ)川。((歌枕))「禊する―の河風に/新古今(恋五)」

楢山節考

ならやまぶしこう 【楢山節考】
小説。深沢七郎作。1956年(昭和31)「中央公論」に発表。姨(オバ)捨て伝説を素材に,息子を励まして村の掟(オキテ)に従う老母おりんを描いて,人々に衝撃的に迎えられた。

楢柏

ならかしわ [3] 【楢槲・楢柏】
ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。高さ約25メートル。葉は長楕円形で大きく鋸歯があり,裏面は灰白色。雌雄同株で,四月に開花。堅果(どんぐり)は長さ約2センチメートルの楕円形。

楢槲

ならかしわ [3] 【楢槲・楢柏】
ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。高さ約25メートル。葉は長楕円形で大きく鋸歯があり,裏面は灰白色。雌雄同株で,四月に開花。堅果(どんぐり)は長さ約2センチメートルの楕円形。

楢茸

ならたけ [2] 【楢茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。各地の林地の枯れ木に群がって生える。かさは径5〜8センチメートルで淡い黄褐色。ひだは白色。しばしば菌糸が針金状の束となり,夜間に発光する。食用。ハリガネタケ。
楢茸[図]

まぐさ [0][3] 【楣・目草】
門や窓・出入り口などの上に渡した水平材。

楣式構造

びしきこうぞう [4] 【楣式構造】
⇒まぐさしきこうぞう(楣式構造)

楣式構造

まぐさしきこうぞう [6] 【楣式構造】
日本の木造建築や古代ギリシャの神殿建築のように,垂直な柱と梁(ハリ)などの横木とで組み立てた構造。
⇔拱式(キヨウシキ)構造

楣石

まぐさいし [3] 【楣石】
窓や出入り口の上部に架け渡して,上からの重みを支える横材として用いる石。

楣間

びかん [0] 【楣間】
長押(ナゲシ)の間。欄間(ランマ)の間。

たら [1] 【楤】
⇒たらのき(楤木)

楤の木

たらのき [1] 【楤の木】
ウコギ科の落葉低木。山野に生える。全体に鋭いとげがある。葉は二回羽状複葉で枝先に集まって互生。夏,白色の小花を多数つけ,秋,球形の液果が黒熟。若芽・若葉は食用。材はマッチの軸木などとし,樹皮は薬用とする。たら。
楤の木[図]

楤の芽

たらのめ [1] 【楤の芽】
タラノキの若芽。食用とする。[季]春。《岨の道くづれて―ふきけり/川端茅舎》

楤穂

たらぼ [0] 【楤穂】
タラノキの若芽。食用。

楪子

ちゃつ [0] 【楪子】
菓子などを盛る端反りの木皿。根来(ネゴロ)塗の朱漆が多い。懐石にも用いられ,銘々盆(メイメイボン)ともいう。

楪津宇

ちゃつう [0][2] 【茶通・楪津宇】
小麦粉に砂糖とひき茶を混ぜてこね,あんを包んで上面にごまをふって鉄板上で焼いた菓子。ちゃつやき。さつう。

かじ カヂ [1] 【舵・柁・楫・梶】
(1)船の進む方向を定めるために船尾に取り付けられている装置。
(2)飛行機・潜水艦などで,上下左右への動きを定めるための装置。
(3)「梶棒(カジボウ)」に同じ。
(4)櫂(カイ)・櫓(ロ)など,水をかいて舟を進める道具の古名。「夜舟漕ぐなる―の音聞こゆ/万葉 2015」
(5)家紋の一。船のかじをかたどったもの。

楫取

かとり 【楫取】
姓氏の一。

楫取

かんどり [0] 【楫取】
「かじとり(舵取)」の転。[日葡]

楫取り

かじとり カヂ― [2][3] 【舵取り・楫取り】 (名)スル
(1)舵を操って船を一定の方向に進ませること。また,その人。操舵手。
(2)物事がうまく進行するように,指揮・誘導すること。また,その人。「財界の―役」
(3)古代・中世に,荘園の年貢や公事物を運搬する船の責任者。近世においては航海の責任者としての役職名で,船頭につぐ重要な役職。

楫取魚彦

かとりなひこ 【楫取魚彦】
(1723-1782) 江戸中期の国学者・歌人。本姓,伊能。名は景豊(カゲトヨ)。号,青藍。下総の人。賀茂真淵に師事。古語研究に努める一方,建部綾足に学んで画もよくした。著「古言梯(コゲンテイ)」「楫取魚彦家集」など。

楫子

かじこ カヂ― [0] 【楫子】
かじとり。水夫。かこ。

楫枕

かじまくら カヂ― 【楫枕】
〔楫を枕として寝る意〕
船中で寝ること。また,船旅。なみまくら。「浦づたふ磯のとまやの―ききもならはぬ波のおとかな/千載(羇旅)」

楫緒

かじお カヂヲ 【楫緒】
櫂(カイ)や櫓(ロ)を船に取り付ける縄。「―たえゆくへもしらぬ恋の道かも/新古今(恋一)」

楫音

かじおと カヂ― [0] 【楫音】
船を漕ぐ楫の音。

ごう ゴフ [1] 【業】
(1)〔仏〕
〔梵 karman〕
身体・言語・心による人間の働き・行為。行為は必ずその結果をもたらし,また現在の事態は必ずそれを生む行為を過去に持っているとする思想は,インド思想に広く見られる。カルマ。羯磨(カツマ)。
⇔果報
(2)人が担っている運命や制約。主に悪運をいう。「―が深い」

ごう【業】
《仏教》karma.→英和
〜の深い sinful.→英和
〜を煮やす become irritated <at,by> .

ぎょう【業】
[職業]an occupation;→英和
business;→英和
an industry (産業);→英和
one's studies (学業).〜に励む apply oneself to one's business.医者(弁護士)を〜とする practice medicine (law).

ぎょう ゲフ [1] 【業】
(1)仕事。業務。職業。「代々医を―とする」
(2)学問や技能を身につけようとすること。勉強。「―を修める」

わざ [2] 【業】
(1)なんらかの意図をもってなしたこと。また,その行為。おこない。振る舞い。「妄想のなせる―」「凡人のなしうる―ではない」「神―」
(2)務めとしてすること。習慣となっている行為。仕事。「裁ち縫いの―に励む」「まどろまであはれいく夜になりぬらむただ雁がねを聞く―にして/和泉式部日記」「人の物を盗み取るを以て―とす/今昔 12」
(3)ありさま。事情。事の次第。「この影のやうにや痩せて侍る,あはれなる―かな/源氏(須磨)」「人に越えられからい目見る事は,さのみこそおはしある―なるを/大鏡(為光)」
(4)方法。手立て。手段。「夢のさとしありければ,ちがふる―もがなとて/蜻蛉(上)」「風をふせく便りもなく雨をもらさぬ―もなし/平家 9」
(5)重大な意味のこめられている行為や行事。「―(=出産)をしつるともおぼされず/宇津保(蔵開上)」「御―(=仏事)のことなどいそがせ給ふころ/大和 97」「五穀に―(=災)もなさず/仮名草子・伊曾保物語」

なり 【業】
暮らしをたてるための仕事。生業。なりわい。「荒雄らは妻子(メコ)の―をば思はずろ/万葉 3865」

業の秤

ごうのはかり ゴフ― 【業の秤】
地獄にあって亡者の罪業をはかるという秤。「娑婆世界の罪人を或いは―にかけ/平家 2」

業主

ぎょうしゅ ゲフ― [1] 【業主】
事業または営業をする人。

業事

わざごと [0] 【業事】
特別の技術を必要とする動作や物事。

業人

わざびと [0] 【業人】
技量・技術がすぐれている人。

業人

ごうにん ゴフ― [0] 【業人】
(1)前世の悪業の報いをうける人間。また,悪業を行う人。
(2)人をののしっていう語。業さらし。「やいここな運命つきの―め/浄瑠璃・用明天皇」

業体

ぎょうてい ゲフ― [0] 【業体】
(1)営業の状態。また,家業。業態(ギヨウタイ)。
(2)振る舞い。所行。また,風采(フウサイ)。風体(フウテイ)。「此様(コン)な身で此様な―で,此様な宿世(スクセ)で/にごりえ(一葉)」

業余

ぎょうよ ゲフ― [1] 【業余】
本業の仕事以外にする仕事。余暇にする仕事。「―作家」

業作

ぎょうさ ゲフ― [0] 【業作】
仕事をすること。作業。「人の―を妨る等の如く/学問ノススメ(諭吉)」

業前

わざまえ [0][3] 【業前】
うでまえ。てなみ。技量。

業力

ごうりき ゴフ― [1] 【業力】
〔仏〕 果報を生ずる業の力。善業には善果を,悪業には悪果を生ずる力があるとする。

業務

ぎょうむ ゲフ― [1] 【業務】
日常継続して行われる職業上の仕事。「日々の―に励む」

業務

ぎょうむ【業務】
business.→英和
〜に励む attend to one's business with diligence.‖業務管理 business management.業務時間 office[business]hours.業務上過失致死 manslaughter through negligence.業務提携 a business tie-up.業務用 for business use.

業務上横領罪

ぎょうむじょうおうりょうざい ゲフ―ジヤウワウリヤウザイ [8] 【業務上横領罪】
横領罪の一。業務上他人から預かり占有している物を横領することによって成立する罪。

業務上過失

ぎょうむじょうかしつ ゲフ―ジヤウクワシツ [6][0] 【業務上過失】
社会生活上,ある活動を反復・継続して行う際に,必要な注意を怠ること。業務上過失犯は,一般の過失犯に比べ刑が加重される。

業務命令

ぎょうむめいれい ゲフ― [4] 【業務命令】
業務遂行のために上司が部下に発する命令。公務員については職務命令と呼ばれる。

業務執行社員

ぎょうむしっこうしゃいん ゲフ―シツカウシヤヰン [1][5] 【業務執行社員】
合名会社・合資会社において,業務執行の権限をもつ社員{(2)}。

業務執行者

ぎょうむしっこうしゃ ゲフ―シツカウ― [6] 【業務執行者】
組合・法人などの団体において,団体の事業に関する事務を処理する者。

業務妨害罪

ぎょうむぼうがいざい ゲフ―バウガイ― [6] 【業務妨害罪】
虚偽の風説を流布し,または偽計を用い,あるいは威力を用いて人の業務を妨害することによって成立する罪。

業務災害

ぎょうむさいがい ゲフ― [4] 【業務災害】
労働者がその業務中に被った負傷・疾病・死亡などの災害。使用者は無過失責任を負い,労働者に対して災害補償をしなければならない。
→災害補償

業務管理

ぎょうむかんり ゲフ―クワン― [4] 【業務管理】
⇒生産管理(セイサンカンリ)

業厄

ごうやく ゴフ― [1][0] 【業厄】
〔仏〕 悪業の報いにうける災難。

業因

ごういん ゴフ― [0] 【業因】
〔仏〕 未来に善悪の報いを生じる原因となる善悪一切の所業。
⇔業果
「先世の―の感ずるか/平家 11」

業垢

ごうく ゴフ― [1] 【業垢】
〔仏〕
(1)悪業が身をけがすことを垢(アカ)にたとえた語。業塵(ゴウジン)。
(2)悪業と煩悩(ボンノウ)。「―をのぞき解脱を得/浄土和讃」

業報

ごっぽう 【業報】
「ごうほう(業報)」に同じ。「皆滅びぬる―の程こそ不思議なれ/太平記 11」

業報

ごうほう ゴフ― [0] 【業報】
善悪の業(ゴウ)を原因として,それに応じて受ける報い。特に,悪業による報い。ごっぽう。

業報人

ごっぽうにん 【業報人】
前世の悪業の報いを受ける人。業の深い人。また,人をののしっていう語。「なんだ,此―め/滑稽本・浮世風呂(前)」

業報人

ごうほうにん ゴフ― 【業報人】
⇒ごっぽうにん(業報人)

業容

ぎょうよう ゲフ― [0] 【業容】
事業の内容。

業師

わざし [2] 【業師】
(1)相撲などで,多彩な技をもって相手を破るのがうまい人。
(2)策に長じた人。「政界の―」

業平

なりひら 【業平】
⇒在原業平(アリワラノナリヒラ)

業平伝説

なりひらでんせつ [5] 【業平伝説】
「伊勢物語」の主人公とされる在原業平にまつわる伝説。「大和物語」「今昔物語」などにも見え,特に小野小町の零落説話と結び付いて伝えられた。能・狂言・歌舞伎などの題材ともなった。

業平東下り

なりひらあずまくだり 【業平東下り】
在原業平の東国への下向。「伊勢物語」にある伝説に基づく。文芸作品の題材や画題にされる。

業平竹

なりひらだけ [4] 【業平竹】
イネ科のタケササ類。西日本に自生するタケの一種で,庭園などに植えられる。高さ5〜10メートル。枝は短く節に束生し,披針形の葉をつける。和名はその優美な姿を在原業平にたとえたもの。

業感

ごうかん ゴフ― [0] 【業感】
〔仏〕 行為の報いとして苦楽の結果を受けること。

業態

ぎょうたい ゲフ― [0] 【業態】
(1)事業・営業の状態。「各企業の―を調査する」
(2)事業・営業の形態。「総合商社としての―をととのえる」

業所

なりところ 【業所】
(1)田地と宅地。田宅。「逆流(サカシマナル)を塞ぎて―を全くせよ/日本書紀(仁徳訓)」
(2)別荘。別宅。また,田荘。たどころ。「飛鳥皇女の―に幸(イデマ)す/日本書紀(持統訓)」

業晒し

ごうさらし ゴフ― [3][0] 【業晒し・業曝し】 (名・形動)[文]ナリ
〔「ごうざらし」とも〕
(1)前世の悪業の報いによって受けた恥を世間にさらすこと。また,その人。因果晒(インガザラ)し。
(2)人をののしっていう語。恥さらし。「いや―な男だぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」

業曝し

ごうさらし ゴフ― [3][0] 【業晒し・業曝し】 (名・形動)[文]ナリ
〔「ごうざらし」とも〕
(1)前世の悪業の報いによって受けた恥を世間にさらすこと。また,その人。因果晒(インガザラ)し。
(2)人をののしっていう語。恥さらし。「いや―な男だぜ/西洋道中膝栗毛(魯文)」

業果

ごうか ゴフクワ [1] 【業果】
〔仏〕 前世のおこないによって受ける報い。業報。
⇔業因

業染みる

ごうじ・みる ゴフ― 【業染みる】 (動マ上一)
〔近世江戸語〕
世俗にすっかりなじむ。「なるほどお前まだも―・みないぞ/歌舞伎・四谷怪談」

業況

ぎょうきょう ゲフキヤウ [0] 【業況】
経済全体の景気状態ではなく,個々の企業ないし産業の景気状況。

業火

ごうか ゴフクワ [1] 【業火】
(1)罪人を焼く地獄の火。
(2)悪業が身を害することを火にたとえていう語。
(3)はげしい火災。

業物

わざもの [0][2] 【業物】
(1)名工の鍛えた切れ味の鋭い刀。
(2)むずかしい曲。「木樵・汐汲の―などの翁形をしよせぬれば/風姿花伝」

業界

ぎょうかい ゲフ― [0] 【業界】
業種や取り扱い商品を同じくする仲間。また,そういう人々の社会。「出版―」

業界

ぎょうかい【業界】
the industry;→英和
the trade.→英和
業界紙 a trade paper.

業界標準

ぎょうかいひょうじゅん ゲフ―ヘウ― [5] 【業界標準】
⇒デファクト-スタンダード

業界紙

ぎょうかいし ゲフ― [3] 【業界紙】
ある特定の業界に関する情報のみを取り扱う新聞。業界新聞。

業病

ごうびょう ゴフビヤウ [0] 【業病】
悪いおこないの報いとしてかかるとされた,なおりにくく,つらい病気。

業種

ぎょうしゅ ゲフ― [0][1] 【業種】
事業・営業の種類。

業種

ぎょうしゅ【業種】
a type of industry[business].業種別(にする) industrial classification (classify by industry).

業突く張り

ごうつくばり [0][6] ゴフ― 【業突く張り】 ・ ガウ― 【強突く張り】 (名・形動)[文]ナリ
非常に欲が深く,意地汚いこと。非常に強情で意地っ張りなこと。また,そのさま。また,そのような人をののしる場合にも用いる。「―な奴」「あの―め」「食料(クイモノ)惜しがるなんち―もねえもんぢやねえか/土(節)」

業績

ぎょうせき【業績】
one's <scientific> achievements;results.業績報告書 a business report.学問的業績 one's academic[scholarly]achievements.

業績

ぎょうせき ゲフ― [0] 【業績】
事業や研究などでなしとげた実績。「新製品開発で―をあげる」

業績主義

ぎょうせきしゅぎ ゲフ― [5] 【業績主義】
近代社会の構成原理の一。人をその人の努力によって獲得されると考えられる業績によって評価しようとする考え方。メリトクラシー。
→属性主義

業績相場

ぎょうせきそうば ゲフ―サウ― [5] 【業績相場】
企業業績が向上していることに伴って株価が上昇する株式相場。
→金融相場
→需給相場

業者

ぎょうしゃ ゲフ― [1] 【業者】
(1)事業や商売をしている人。「出入りの―」
(2)同じ業種の事業や商売をしている人。同業者。「―間の協定」

業者

ぎょうしゃ【業者】
traders;the trade (業界).→英和

業者テスト

ぎょうしゃテスト ゲフ― [4] 【業者―】
民間業者が行う高等学校入試準備のための学力検査。

業腹

ごうはら ゴフ― [0] 【業腹】 (名・形動)[文]ナリ
非常に腹の立つ・こと(さま)。「しやべりまけるなあ―だから/西洋道中膝栗毛(魯文)」
[派生] ――さ(名)

業腹に思う

ごうはら【業腹に思う】
be vexed <at,by> ;resent.→英和

業苦

ごうく ゴフ― [1] 【業苦】
〔仏〕 前世の悪業(アクゴウ)がもととなって現世で受ける苦しみ。

業転

ぎょうてん ゲフ― [0] 【業転】
〔「業者間転売」の略〕
石油製品の流通などで,商社・ブローカー・特約店間で行われる横の取引。

業道

ごうどう ゴフダウ [0] 【業道】
〔仏〕 三道の一。煩悩(ボンノウ)に基づく善悪の行為。

業間

ぎょうかん ゲフ― [0] 【業間】
作業や授業の合間。「―体操」

業際

ぎょうさい ゲフ― [0] 【業際】
異なる事業分野にまたがること。「―市場の開拓」

業障

ごうしょう ゴフシヤウ [0] 【業障】
〔仏〕
⇒ごっしょう(業障)

業障

ごっしょう [0] 【業障】
〔仏〕
(1)三障の一。成仏することを妨げる,身・口・意によって行う悪い行為。
(2)過去において行なった悪い行為によって生じた障害。ごうしょう。

業風

ごうふう ゴフ― [0] 【業風】
〔仏〕
(1)善悪の行為の報いとして生じてくる禍福を風にたとえた語。
(2)地獄に吹く強い風。

業魔

ごうま ゴフ― [1] 【業魔】
〔仏〕 正しい生き方を妨げる悪業を悪魔にたとえた言葉。

業[技]

わざ【業[技]】
(1)[行為]an act;→英和
work.→英和
(2)[芸]a performance;→英和
a trick (柔道などの);→英和
a feat (離れ業).→英和
‖寝(立)技 a lying down (standing) trick.

かじ カヂ [1] 【梶・構・楮・穀】
(1)カジノキの古名。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏ともに萌葱(モエギ)色。秋に着用。

こうぞ【楮】
《植》a paper mulberry.

こうぞ カウゾ [0] 【楮】
〔「かみそ(紙麻)」の転〕
クワ科の落葉低木。山地に自生し,また各地で栽培する。葉は広卵形。雌雄同株。春,薄黄緑色の小花がつき,六月頃キイチゴに似た実が赤く熟す。樹皮の繊維を和紙の原料とする。カゾ。
楮[図]

かぞ [1] 【楮】
⇒こうぞ(楮)

楮先生

ちょせんせい [1] 【楮先生・褚先生】
〔楮(コウゾ)で紙を作るところから。また,漢の褚少孫が「史記」を補訂した際に「褚先生曰」と書したことになぞらえる〕
紙の異名。

楮幣

ちょへい [0] 【楮幣】
〔「楮」はコウゾ〕
紙幣。「負債を償ふに充るの―/花柳春話(純一郎)」

楮皮

ちょひ [1] 【楮皮】
楮(コウゾ)の木の皮。製紙の原料とする。

楮紙

こうぞがみ カウゾ― [0] 【楮紙】
コウゾの樹皮の繊維を原料とした紙。和紙の中で最も代表的なもので,奉書・檀紙・杉原・西の内などとして各地で漉(ス)かれた。写経用紙・障子紙・傘紙などとして古くから用いられる。穀紙(コクシ)。梶紙(カジガミ)。ちょし。

楮紙

ちょし [1] 【楮紙】
⇒こうぞがみ(楮紙)

楮鈔

ちょしょう [0] 【楮鈔】
紙幣。

たて [1] 【盾・楯】
(1)戦闘の際,敵の矢・刀槍・銃による攻撃から体を隠し,身を守るための防御用の武具。手に持って使う持ち盾(手盾)と,地上に置いて用いる置き盾(掻盾(カイダテ))がある。
(2)自分の身を守るのに都合のいいような手段。「証文を―に居座る」

たて【楯】
a shield.→英和
…を〜に取って on the strength of <law> ;on the ground that….

楯並めて

たたなめて 【楯並めて】 (枕詞)
楯(タテ)を並べて射ることから,地名「伊那佐の山」「泉の川」にかかる。「―伊那佐の山の/古事記(中)」「―泉の川の水脈(ミオ)絶えず/万葉 3908」

楯座

たてざ [0] 【楯座】
〔(ラテン) Scutum〕
八月頃の宵に南中する小星座。射手(イテ)座の北隣りの天の川の中にある。

楯板

たていた [0][2] 【楯板】
楯にする板。

楯状

たてじょう [0] 【楯状】
西洋の楯を伏せたような形状。中央がやや高く,周辺に向かって徐々に低くなる。

楯状地

たてじょうち [3] 【楯状地】
⇒安定大陸(アンテイタイリク)

楯状火山

たてじょうかざん [5] 【楯状火山】
粘性のきわめて小さい玄武岩質溶岩流が累積してできる,きわめて緩傾斜の円錐状火山。ハワイ諸島の諸火山が典型。アスピーテ。

楯突き

たてつき 【楯突き】
(1)戦場で楯を立てる役の雑兵。「―を一人たび候へ/盛衰記 20」
(2)たてつくこと。「かなはぬまでも,―などし給へかし/宇治拾遺 15」

楯突く

たてつく【楯突く】
oppose;→英和
defy.→英和

楯突く

たてつ・く [1][0] 【楯突く】 (動カ五[四])
力のある者や目上の者に反抗する。口答えをする。たてをつく。「親に―・く」
[可能] たてつける

楯節舞

たたふしのまい 【楯節舞】
⇒吉志舞(キシマイ)

楯節舞

たてふしのまい 【楯節舞】
⇒たたふしのまい(楯節舞)

楯籠る

たてこも・る [4][0] 【立て籠る・楯籠る】 (動ラ五[四])
(1)戸・障子などをしめきって家の中にいる。室内にとじこもる。
(2)城や陣地にとじこもって,敵に対する。籠城する。「城に―・って抵抗する」
[可能] たてこもれる

楯縫ひ

たてぬい 【楯縫ひ】
上代,牛皮や鉄の板を縫い合わせて楯を作ること。また,その人。「彦狭知(ヒコサチ)神を―とす/日本書紀(神代下訓)」

楯縫部

たてぬいべ [3] 【楯縫部】
大化前代の部民(ベミン)の一。楯を作って朝廷に仕えた集団。たてべ。

楯部

たてべ 【楯部】
「楯縫(タテヌイ)部」に同じ。

楯鱗

じゅんりん [0] 【楯鱗】
サメ類・エイ類のうろこ。象牙質の中心に髄があり,外側はエナメル質におおわれていて,歯と相同の構造をもつ。皮歯。

いい イヒ 【楲】
池などから水を流すために地中に埋めた木製の樋(トイ)。戸を開閉して水量を調節する。「鳥も居で幾よへぬらむ勝間田の池には―の跡だにもなし/後拾遺(雑四)」

楲殿

ひどの 【樋殿・楲殿】
かわや。せっちん。便所。「急ぎ―へ行きたりけるに/今物語」

楳茂都流

うめもとりゅう 【楳茂都流】
上方舞(カミガタマイ)の一流派。江戸末期に大坂の楳茂都扇性(センシヨウ)が創始。

きょく [1] 【極】
(1)物事のそれ以上行く先のない最後。きわまり。きわみ。果て。極限。「繁栄の―に達する」「絶望の―に沈む」
(2)最高の位。天子の位。
(3)〔数〕
 (ア)球の直径の両端。
 (イ)極座標の原点。
 (ウ)二次曲線または二次曲面に関して,極線または極平面を考えるときの定点。極点。
(4)〔地〕 地球の自転軸の両端。北極と南極。
(5)〔天〕 地球の自転軸の延長が天球と交わる点。
(6)〔物〕
 (ア)電極。
 (イ)磁極。

きょく【極】
(1) a pole.→英和
(2)[極度] <at> the height <of> ;→英和
<reach> the climax.→英和
〜の polar.→英和
‖両極 the poles.

はたて 【果たて・極・尽】
端。はし。はて。「国の―に咲きにける桜の花の/万葉 1429」

ごく [1] 【極】
■一■ (名)
(1)一番すぐれていること。また,最もよいもの。「葱を細くそいで鞍下の―といふとこを/安愚楽鍋(魯文)」「違ひなし,そいつが―だ/歌舞伎・与話情」
(2)(多く「ごくの」の形で)程度がはなはだしいこと。「此処に居るは僕が―の親友です/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(3)最上級の茶。極上。[日葡]
(4)数の単位。載の一万倍,すなわち一〇の四八乗。[塵劫記]
■二■ (副)
この上なく。非常に。「―内輪に見積もる」「―つまらないもの」「お仙はこれで―涙脆(モロ)いぞや/家(藤村)」

ごく【極】
very;→英和
exceedingly;→英和
extremely.

極まり

きわまり キハマリ [4][0] 【極まり・窮まり】
〔動詞「極まる」の連用形から〕
きわまること。きわまるところ。果て。きわみ。終わり。「運命の―」

極まりて

きわまりて キハマリ― 【極まりて】 (副)
きわめて。この上もなく。「ここまで来たりつらん―由なし/今昔 27」

極まりない

きわまりな・い キハマリ― [5] 【極まりない】 (形)[文]ク きはまりな・し
この上ない。はなはだしい。「危険―・い」「失礼―・い」

極まり月

きわまりづき キハマリ― 【極まり月】
一年の最後の月。一二月。師走(シワス)。ごくげつ。「一年中の―を師走とはいふならん/咄本・醒睡笑」

極まる

きわま・る キハマル [3] 【極まる・窮まる】 (動ラ五[四])
(1)極限に達する。限度に行きつく。「感―・って泣き出す」「楽しみはここに―・る」「山道の―・った所」「―・りて貴きものは酒にし有るらし/万葉 342」
(2)形容動詞の語幹に付いて,この上なく…である,きわめて…であるなどの意を表す。「滑稽(コツケイ)―・る話だ」「平凡―・る内容」
(3)(「谷まる」とも書く)行き詰まって困りはてる。《窮》「進退ここに―・る」
(4)終わる。尽きる。「兵(ツワモノ)尽き,矢―・りて/徒然 80」
(5)結論が出る。決まる。「きやつは聾に―・つた/狂言・悪太郎(虎寛本)」
〔「きわめる」に対する自動詞〕

極み

きわみ【極み】
the extremity;→英和
the height <of folly> .→英和

極み

きわみ キハミ [3] 【極み・窮み】
物事のきわまるところ。至り。限り。きわまり。「ぜいたくの―を尽くす」「感激の―」

極む

き・む 【決む・極む】 (動マ下二)
⇒きめる

極む

きわ・む キハム 【極む・窮む・究む】 (動マ下二)
⇒きわめる

極め

きわめ キハメ [3] 【極め・窮め】
(1)書画・骨董・刀剣などの鑑定。目利き。また,鑑定書。
(2)極まったところ。極限。果て。「天地の―も知らぬ御代なれば/千載(賀)」
(3)決めたこと。決め。「先刻の―ぢやあ私がおかみさんな筈(ハズ)だよ/滑稽本・浮世風呂 2」

極め

きめ [0] 【決め・極め】
きまり。さだめ。規定や約束。「グループの―に従う」

極めて

きわめて【極めて】
very;→英和
exceedingly;→英和
extremely.

極めて

きわめて キハメ― [2] 【極めて】 (副)
〔動詞「極める」の連用形に接続助詞「て」の付いた語〕
この上なく。非常に。「結果は―良好だ」「―残念に思う」

極める

きわ・める キハメル [3] 【極める・窮める・究める】 (動マ下一)[文]マ下二きは・む
〔「きわ」の動詞化〕
(1)限界に至らせる。果てまで行きつかせる。《極・窮》「頂上を―・める」
(2)物事のこの上ないところまで達する。良いことにも悪いことにもいう。《極・窮》「栄華を―・める」「経済は混乱を―・めている」
(3)(学問や技芸で)非常に深いところまで達する。《究・窮》「蘊奥(ウンノウ)を―・める」「真理を―・める」「その道を―・めた人」
(4)(「口をきわめて」の形で)それ以上に言いようのないほどに。良いことにも悪いことにもいう。《極》「口を―・めてほめそやす」「口を―・めて非難する」
(5)終わらせる。尽きさせる。「何ばかりの過ちにてか,この渚に命を―・めむ/源氏(明石)」
(6)定める。決定する。《極》「某(ソレガシ)儀,京都在府に―・められ/浄瑠璃・先代萩」
(7)極限に達する。きわまる。「新田殿の御一家の運ここにて悉く―・め給はば/太平記 18」
〔中古には主に漢文訓読に用いられた。「きわまる」に対する他動詞〕

極める

き・める [0] 【決める・極める】 (動マ下一)[文]マ下二 き・む
(1)規則・方針などを作りあげる。定める。「ルールを―・める」「運動方針を―・める」
(2)自分の意志や態度をはっきりさせる。決心する。「行くことに―・める」
(3)選んで定める。「日程を―・める」「委員を選挙で―・める」
(4)判断や態度をしっかり保って変えない。きめこむ。「酒は日本酒と―・めている」
(5)結果・結論を出して,変わらない状態にする。「優勝を―・めた一番」
(6)歌舞伎などで,演技を一瞬とめて形を整える。
(7)動作・服装などを改めて,整える。また,かっこうよく整える。「白のスーツで―・める」「短いお太刀を―・めた手やひ/滑稽本・膝栗毛 5」
(8)技を有効に働かせる。「上手投げを―・める」
(9)相撲で,相手の両腕の関節をはさみつけてその働きを封じる。
(10)責める。なじる。「有国・惟仲をば左右の御まなこと仰せられけるを―・められ奉りぬるにや/栄花(様々の悦)」
(11)飲食する。「手酌で―・めて取々に,やつつ返しつ飲み廻し/歌舞伎・名歌徳」

極め付き

きわめつき キハメ― [0] 【極め付き】
(1)書画・刀剣などで,極め書き・極め札がついていること。専門家が鑑定して,その価値を保証していること。
(2)定評があること。折り紙つき。「―の悪党」
(3)歌舞伎で,ある役者の演ずる役柄で,他のどの役者もおよばないほどのはまり役。

極め付け

きわめつけ キハメ― [0] 【極め付け】
「きわめつき」に同じ。

極め付ける

きめつ・ける [4][0] 【決め付ける・極め付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 きめつ・く
(1)相手の立場を否定して,一方的にこうだと断定する。「頭から犯人だと―・ける」
(2)厳しくとがめる。責める。「有体に白状しなと,出刃打の野郎を―・けてやりまさあ/義血侠血(鏡花)」

極め倒し

きめたおし [0] 【極め倒し】
相撲の決まり手の一。相手の差し手の関節をはさみつけて動きを制し,押し倒したり,投げ倒したりする技。

極め出し

きめだし [0] 【極め出し】
相撲の決まり手の一。相手の差し手の関節をはさみつけて動きを制し,押し出す技。

極め印

きわめいん キハメ― [3][0] 【極め印】
(1)江戸時代,浮世絵に刷られている「極」の字などの印形。検閲済みのしるしとした。
(2)書画などの鑑定のしるしとして押す印。

極め尽くす

きわめつく・す キハメ― [5] 【極め尽(く)す】 (動サ五[四])
徹底的に研究する。これ以上残ることのないところまで追求する。「その道の奥義を―・す」

極め尽す

きわめつく・す キハメ― [5] 【極め尽(く)す】 (動サ五[四])
徹底的に研究する。これ以上残ることのないところまで追求する。「その道の奥義を―・す」

極め所

きめどころ [0] 【決め所・極め所】
(1)決定するのによい箇所,またその時機。きめどこ。「今がこの問題の―だ」
(2)大事なところ。要所。要点。「めつた磨きにみがけど―をしらぬゆゑ/浮世草子・娘容気」

極め手

きめて [0] 【決め手・極め手】
(1)物事の真偽・勝ち負けを最終的に決定・解決するための手段やよりどころ。「―となる証拠」「―を欠く」
(2)物事を決定する人。

極め書き

きわめがき キハメ― [0] 【極め書き】
書画・刀剣・茶道具などの鑑定書。極め札。

極め札

きわめふだ キハメ― [3] 【極め札】
古美術品の真偽の別を定めた鑑定書。極め書き。

極め球

きめだま [0] 【決め球・極め球】
⇒ウイニング-ショット

極め込み

きめこみ [0] 【極め込み・木目込み】
(1)奉書や糊(ノリ)入れなどの板目紙に,綿を入れずに布地を平らに貼りつけた押し絵。
(2)演劇の化粧法の一。鼻を高く見せるために,白粉(オシロイ)を鼻筋に濃く塗り,左右を薄くするか,砥粉(トノコ)で陰になるように塗るもの。
(3)「木目込み人形」の略。

極め込む

きめこ・む [3] 【決(め)込む・極め込む】 (動マ五[四])
(1)こうだと信じて疑わないでいる。思い込む。「晴れるものと―・んでいる」
(2)自分がそうであるつもりになって,それらしくふるまう。「色男を―・む」
(3)そうしようと決めたとおりにする。「だんまりを―・む」「ねこばばを―・む」
(4)ぴったり合うようにする。「羊羹の折の中へすつぽりと―・ませ/滑稽本・七偏人」

極り

きまり [0] 【決(ま)り・極り】
(1)物事のおさまり。結末。決着。「懸案に―をつける」
(2)きめられた事柄。定め。規定。「―を破る」「―どおり」
(3)いつものこと。おさだまり。また,いつものこととしてきまっていること。定例。「お―の説教」「朝の体操が我が家の―」「―を云つて居るぜ。戯けるな/真景累ヶ淵(円朝)」
(4)江戸時代,明和・安永(1764-1781)頃の流行語。物事が思いどおりに運んだ意を表す語。「おお,―,粋め/洒落本・辰巳之園」
(5)遊里で,客と遊女が恋仲になること。また,その間柄。「おらいさんはきつい―さ/洒落本・登美賀遠佳」

極り切る

きまりき・る [4] 【決(ま)り切る・極り切る】 (動ラ五[四])
(多く「きまりきった」「きまりきって」の形で用いられる)
(1)議論の余地がない。明白である。「春の次は夏と―・ったことだ」
(2)いつも同じで,変化がない。「―・った料理しか出さない」

極り悪い

きまりわる・い [5] 【極り悪い】 (形)[文]ク きまりわる・し
「きまりが悪い」に同じ。「―・い思いをする」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

極り手

きまりて [0] 【決(ま)り手・極り手】
相撲で,その勝負がきまったときの技。

極り番付

きまりばんづけ [4] 【極り番付】
⇒顔見世番付(カオミセバンヅケ)

極る

きわ・る キハル 【極る】 (動ラ四)
すりへる。尽きる。果てる。「年―・る身のゆくへこそ悲しけれ/明日香井集」

極る

きま・る [0] 【決まる・極る】 (動ラ五[四])
(1)結果・結論が出て,変わらない状態になる。さだまる。決定する。「勝敗が―・る」「配役が―・る」「旅行の日程が―・る」
(2)いつも変わらないでいる。一定している。「―・った時間に家を出る」
(3)「にきまっている」の形で,きっと…する,必ず…になるという,話し手の確信・判断を表す。「彼女は来るに―・っている」
→きまって
(4)歌舞伎などで,演技を一瞬とめて形が整う。
(5)動作・服装などが改まって,形が整った状態になる。かっこうがつく。「今日は―・ってるね」「杯を持つ手が―・る」「(髪が)根揃ひから何から―・ったものだ/滑稽本・浮世風呂 3」
(6)しかけた技がうまくかかる。思いどおりの結果を得て,勝負がつく。「うっちゃりが―・る」「面が―・る」「ストレートが外角に―・る」
(7)男女の仲がうまく成立する。「それでも,―・つた中あ言はれるのは結句嬉しいやうなものさ/洒落本・深川新話」

極上

ごくじょう [0] 【極上】 (名・形動)[文]ナリ
(1)程度がきわめて上等なこと。また,そのもの。
⇔極下(ゴクゲ)
「―の茶」
(2)「極(ゴク){■二■(3)}」に同じ。「―を三袋くれられた/狂言・鱸庖丁」

極上の

ごくじょう【極上の】
(the) best;→英和
first-rate;of the highest quality.

極下

ごくげ 【極下】
きわめて下等であること。
⇔極上
[運歩色葉集]

極伝

ごくでん [0] 【極伝】
秘伝中の秘伝。秘奥(ヒオウ)の家伝。目録・皆伝よりも上位のもの。

極位

ごくい [2][1] 【極位】
人臣最高の位である従一位。

極位

きょくい [1] 【極位】
〔人臣最高の位〕
従一位。ごくい。
〔正一位は原則として生前には与えられなかった〕

極低温

きょくていおん [3] 【極低温】
絶対零度に近い低温。普通,液体水素温度(二〇〜一四 K )以下,液体ヘリウムを用いて実現される最低温度(〇・三 K 程度)までの温度範囲。これより低い温度を超低温という。熱運動の影響が少なく,超伝導・超流動などの現象がみられる。

極体

きょくたい [0] 【極体】
動物の卵形成において,減数分裂によって生じる卵以外の三個の娘(ジヨウ)細胞。核と少量の細胞質しかもたず,やがて退化消滅する。極細胞。

極信

ごくしん 【極信】 (名・形動ナリ)
(1)きわめて信仰心のあつい・こと(さま)。
(2)非常に真心のある・こと(さま)。誠実。「忠信は下戸にて,天性―のものなり/平治(下・古活字本)」

極値

きょくち [1] 【極値】
(1)〔数〕 関数の極大値と極小値。
(2)〔気〕 ある観測期間内での気温や降水量などの最大・最小・最高・最低の値。一日を期間としたときの日最高気温・日最低気温など。

極偏東風

きょくへんとうふう [5] 【極偏東風】
⇒極風(キヨクフウ)

極光

きょっこう キヨククワウ [0] 【極光】
⇒オーロラ

極光

きょっこう【極光】
the aurora;→英和
the polar lights.

極光

きょくこう [0] 【極光】
⇒きょっこう(極光)

極内

ごくない [0][2] 【極内】 (名・形動)[文]ナリ
きわめて内密である・こと(さま)。「―にて御用達申すべし/二人女房(紅葉)」

極冠

きょっかん キヨククワン [0] 【極冠】
火星の極地に見える白い部分。火星の夏には消滅し,冬に増大する。

極刑

きょっけい キヨク― [0] 【極刑】
最も重い刑罰。死刑。「―に処す」

極刑にする

きょっけい【極刑にする】
condemn <a person> to a capital punishment.

極前線

きょくぜんせん [3] 【極前線】
寒冷な北極気団や南極気団とその低緯度側の寒帯気団との間の前線。それぞれ北極前線・南極前線という。北極前線は北緯五〇〜六〇度付近に,南極前線は南極大陸沿岸の流氷縁付近に連なることが多い。

極力

きょくりょく【極力】
to the utmost;→英和
to the best of one's ability.

極力

きょくりょく [2][0] 【極力】 (副)
力を尽くして。できるだけ。精一杯。「衝突は―回避する」「―援助に努める方針」

極北

きょくほく【極北】
the extreme north.

極北

きょくほく [0] 【極北】
北の果て。また,北極に近い所。

極北諸語

きょくほくしょご [5] 【極北諸語】
⇒古(コ)アジア諸語

極半径

きょくはんけい [3] 【極半径】
地球の中心と極点{(2)}を結んだ長さ。地球を回転楕円体と見た場合の短軸。約6357キロメートル。短半径。
→赤道半径
→地球

極印

ごくいん [0] 【極印】
(1)江戸時代,品質証明あるいは偽造防止・盗難防止のため,品物や金銀貨に押した文字や印形。
(2)永久に残るしるし。いつまでも消えない証拠。刻印。

極印

ごくいん【極印】
a stamp.→英和
〜を押す hallmark.→英和
〜つきの hallmarked.

極印付き

ごくいんづき [0][6] 【極印付き】
きわめて確かであること。きわめつき。「―の悪党」

極印元

ごくいんもと [0] 【極印元】
江戸十組問屋仲間が大坂・江戸間の廻船の航海安全のために設けた役。船具などを点検して焼き印を打つ。船手極印元。

極古渡り

ごくこわたり [4] 【極古渡り】
主に名物裂(ギレ)の時代区分に用いる語で,応永(1394-1428)頃までの舶来ものをいう。根抜き。ごんこわたり。

極右

きょくう【極右】
the extreme right.極右分子 extreme rightists;ultrarightists.

極右

きょくう [1][0] 【極右】
極端で過激な右翼思想。また,その思想をもつ人。
⇔極左
「―勢力」

極品

ごくひん [0] 【極品】
きわめて上等な品物。極上品。

極善

ごくぜん [0] 【極善】 (名・形動)[文]ナリ
きわめてよい・こと(さま)。「―なる人の言行は/西国立志編(正直)」

極圏

きょくけん [0] 【極圏】
⇒きょっけん(極圏)

極圏

きょっけん キヨク― [0] 【極圏】
地球上の南緯・北緯それぞれ六六度三四分の緯線。また,それよりも高緯度の地域。北極圏と南極圏。

極地

きょくち [1] 【極地】
(1)さいはての地。
(2)南極および北極の地方。極地方。「―探険」

極地

きょくち【極地】
the polar regions.〜の polar.→英和
‖極地探険 a polar exploration.

極地植物

きょくちしょくぶつ [5] 【極地植物】
極地に生育する植物の総称。ツンドラにある地衣類・コケ類,小形の多年草など。

極地法

きょくちほう [0] 【極地法】
登山や極地探険などで,コースの途中に次々とキャンプを設けながら前進していく方法。ポーラー-メソッド。

極夜

きょくや [1] 【極夜】
極圏において,冬至をはさんで太陽が地平線上に出てこない期間。

極大

きょくだい [0] 【極大】 (名・形動)[文]ナリ
(1)非常に大きい・こと(さま)。最大。「学問知見を,―に中央に集むべし/自由之理(正直)」
(2)〔数〕 変数のある値に対する関数の値がその付近では最大となること。このときの関数値を極大値という。
⇔極小

極大の

きょくだい【極大の】
maximum.→英和
極大値 the maximum value.極大量 the maximum.→英和

極大化原理

きょくだいかげんり [6] 【極大化原理】
⇒最大化(サイダイカ)原理

極太

ごくぶと [0] 【極太】
同じ種類の中で,最も太いもの。「―の毛糸」「―の万年筆」

極妙

ごくみょう [0] 【極妙】 (名・形動)[文]ナリ
きわめてすばらしい・こと(さま)。「―だ��,…女形は婦人に勤めさするが宜(ヨ)い/もしや草紙(桜痴)」

極安

ごくやす [0] 【極安】
非常に安いこと。「―の品」

極官

ごっかん ゴククワン 【極官】
⇒きょっかん(極官)

極官

きょっかん キヨククワン [0] 【極官】
〔「ごっかん」とも〕
(1)この上もない高い官位。「―に至る」
(2)官職世襲の時代に,その家柄としてなることができる最高の官位。

極官

ごくかん 【極官】
⇒きょっかん(極官)

極寒

ごくかん [0] 【極寒】
⇒ごっかん(極寒)

極寒

ごっかん【極寒】
the coldest season.

極寒

ごっかん ゴク― [0] 【極寒】
非常に寒いこと。また,冬のきびしい寒さの時期。
⇔極暑
[季]冬。

極小

きょくしょう [0] 【極小】 (名・形動)[文]ナリ
(1)極度に小さい・こと(さま)。最小。「―の生物」
(2)〔数〕 変数のある値に対する関数の値が,その付近では最小となること。このときの関数値を極小値という。
⇔極大

極小

ごくしょう [0] 【極小】 (名・形動)[文]ナリ
極めて小さい・こと(さま)。きょくしょう。「―なる金枝蘭を見ずや/西国立志編(正直)」

極小の

きょくしょう【極小の】
infinitesimal;→英和
minimum.→英和
極小値 the minimum value.極小量 the minimum.→英和

極小国

きょくしょうこく [3] 【極小国】
極端に小規模な国家。モナコ・ナウルなど。マイクロ-ステート。

極小未熟児

ごくしょうみじゅくじ [7] 【極小未熟児】
生まれた時の体重が1500グラム以下の新生児。

極少

きょくしょう [0] 【極少】 (名・形動)[文]ナリ
数量がきわめて少ない・こと(さま)。

極尽

きょくじん [0] 【極尽】 (名)スル
それ以上ないというところまできわめ尽くすこと。「水景の豪放雄快を―するは南の方火山岩の間を流駛する辺に在り/日本風景論(重昂)」

極左

きょくさ [1][0] 【極左】
極端で過激な左翼思想。また,その思想をもつ人。
⇔極右
「―団体」

極左

きょくさ【極左】
the extreme left.極左分子 extreme leftists;ultraleftists;communistic elements.

極度

きょくど [1] 【極度】 (名・形動)[文]ナリ
(1)程度のはなはだしい・こと(さま)。「―に困窮する」「―の疲労」
(2)物事の程度がそれ以上にならないところ・程度。極限。「人心の品位にも亦―ある可らず/文明論之概略(諭吉)」

極度の

きょくど【極度の(に)】
extreme(ly);→英和
(to the) utmost.→英和

極度額

きょくどがく [3] 【極度額】
根抵当権の目的物により担保される上限の額。

極座標

きょくざひょう [3] 【極座標】
平面上のある一点の位置を,定点(極)からの距離と角度で示した座標。平面上の任意の点 P の極座標は,極 O との距離 OP を �,極を通る定直線と OP とのなす角をθとすると,(�, θ)と表される。空間の点も同様な考え方で表すことができる。
極座標[図]

極彩色

ごくさいしき [3] 【極彩色】
鮮やかな色を何色も使ってあること。また,人目を引くけばけばしい彩り。

極彩色の

ごくさいしき【極彩色の】
richly-colored.

極微

ごくみ [1][0] 【極微】
〔梵 paramāṇu〕
仏教で,それ以上分かつことのできない最小の存在をいう。また,そのものの大きさ。極細塵。パラマーヌ。

極微

きょくび [1] 【極微】
目に見えないほどきわめてこまかいこと。ごくび。「―の世界」

極微

ごくび [1][0] 【極微】 (名・形動)[文]ナリ
(1)非常に小さい・こと(さま)。きょくび。
(2)その道のきわめて微妙な点。奥義。
→ごくみ(極微)

極性

きょくせい [0] 【極性】
(1)〔物・化〕 分子全体として,また,二原子間の結合において,正負の電荷の分布が不均等であること。
(2)〔生物〕 細胞・組織・個体などが,ある方向に沿って形態的・生理的性質の何らかの差異を示すこと。植物に茎と根,動物に頭と尾,卵細胞に動物極と植物極があるなど。軸性。

極性分子

きょくせいぶんし [5] 【極性分子】
分子内で正負の電荷が不均等な分布を示すため,電気的極性をもつ分子。電解質物質・水・アンモニアなど。有極性分子。

極悪

ごくあく [0] 【極悪】 (名・形動)[文]ナリ
この上なく悪い・こと(さま)。「―な所業」

極悪人

ごくあくにん [4][0] 【極悪人】
この上なく悪事をなす人。大悪人。

極悪非道

ごくあくひどう [0] 【極悪非道】 (名・形動)[文]ナリ
この上なく悪く,人の道にはずれている・こと(さま)。「―な振る舞い」

極悪非道の

ごくあく【極悪非道の】
most wicked;heinous;→英和
inhuman.→英和

極意

ごくい【極意】
<master> the secret <of fencing> .→英和

極意

ごくい [1] 【極意】
学問や技芸で,核心となる事柄。奥義。「剣の―を授かる」「―を極める」

極所

きょくしょ [1] 【極所】
行き着く所。物事の極まった所。

極星

きょくせい [0] 【極星】
天球の極の近傍にあって,その目印となる星。北極には現在小熊座アルファ星があって北極星の役を果たしているが,南極にはこれに相当する星はない。

極暑

ごくしょ [1] 【極暑】
非常に暑いこと。また,夏の暑い盛り。酷暑。
⇔極寒
[季]夏。《蓋あけし如く―の来りけり/星野立子》

極月

ごくげつ [2][0] 【極月】
〔年の極(キワ)まる月の意から〕
一二月の異名。しわす。ごくづき。[季]冬。

極月

ごくづき [2] 【極月】
⇒ごくげつ(極月)

極東

きょくとう [0] 【極東】
〔Far East〕
ヨーロッパからみた名称で,東洋の最も遠い地域をいう。中国の東半分,朝鮮・東シベリア・日本などをさす。極東地方。東アジア。
→中東
→近東

極東

きょくとう【極東】
the Far East.〜の Far Eastern.

極東国際軍事裁判

きょくとうこくさいぐんじさいばん 【極東国際軍事裁判】
第二次大戦における日本の主要戦争犯罪人の審理および処罰を目的として,連合国により東京で行われた国際裁判。オーストラリアのウェッブを裁判長とする一一か国一一名の裁判官と,アメリカのキーナンを首席とする検事団のもとに,東条英機をはじめ二八名が A 級戦犯として起訴された。1946年(昭和21)5月3日に審理開始,48年11月12日に絞首刑七名,無期禁錮一六名,有期禁錮二名の判決が下された(死亡・精神異常による免訴三名)。通常の戦争犯罪のほか,平和に対する罪および人道に対する罪によって裁かれた。東京裁判。

極東委員会

きょくとういいんかい 【極東委員会】
第二次大戦後の日本の管理にあたった連合国の最高政策決定機関。1945年(昭和20)12月,アメリカ・ソ連・イギリス三国のモスクワ協定によりワシントンに設置された。52年4月,対日講和条約の発効により消滅。

極東民族大会

きょくとうみんぞくたいかい 【極東民族大会】
1922年(大正11)コミンテルンが極東における共産主義運動発展を目的に,モスクワで開いた会議。日本から参加した高瀬清・徳田球一を中心に,帰国後日本共産党が結成された。

極果

ごくか [0] 【極果】
⇒ごっか(極果)

極果

ごっか ゴククワ [1] 【極果】
〔仏〕 最高,無上の悟り。究極の証果。大乗の仏果,小乗の阿羅漢果。ごくか。

極枝

はつえ 【極枝】
(1)「上枝(ホツエ)」に同じ。[節用集(易林本)]
(2)子孫。「水の尾のみかどの九つの世の―を猛き人に受けたり/東関紀行」

極核

きょっかく キヨク― [0] 【極核】
種子植物の胚嚢(ハイノウ)にある八個の半数性の核のうち,中央部にある二核。合体して全数性となり,さらに花粉からもたらされた精核の一つと融合して三倍性の胚乳組織をつくる。

極核

きょくかく [0] 【極核】
⇒きょっかく(極核)

極極

ごくごく [0][1] 【極極】 (副)
〔「ごく」を強めた言い方〕
きわめて。この上なく。「法事は―内輪ですませた」

極楽

ごくらく【極楽】
(a) paradise;→英和
<go to> heaven.→英和
〜往生をする die a peaceful death.

極楽

ごくらく [0][4] 【極楽】
〔梵 sukhāvatī の訳〕
(1)「極楽浄土」の略。
(2)安楽で何の心配もない場所や境遇。天国。
⇔地獄
「朝湯に入り寝て暮らせるとは―,―」「聞いて―見て地獄」

極楽の台

ごくらくのうてな 【極楽の台】
極楽浄土にあるという蓮華(レンゲ)の台。極楽に行った者がその上に生まれるとされる。ごくらくのたまのうてな。

極楽の東門

ごくらくのとうもん 【極楽の東門】
西方極楽浄土の入り口の門。人間界に向かって開かれており,極楽の東側にあるという。

極楽の迎え

ごくらくのむかえ 【極楽の迎え】
極楽往生を願う人の臨終に,仏・菩薩が極楽から迎えに来ること。来迎。

極楽世界

ごくらくせかい [5] 【極楽世界】
「極楽浄土」に同じ。

極楽坊

ごくらくぼう 【極楽坊】
⇒極楽院(1)

極楽安養浄土

ごくらくあんにょうじょうど [9] 【極楽安養浄土】
「極楽浄土」に同じ。

極楽寺

ごくらくじ 【極楽寺】
鎌倉市極楽寺町にある真言律宗の寺。山号は霊鷲山(リヨウジユサン)。1259年北条重時の創立とされる。開山は忍性(ニンシヨウ)。

極楽寺坂

ごくらくじざか 【極楽寺坂】
鎌倉市西部,坂ノ下から極楽寺に通じる坂道。極楽寺切通し。

極楽往生

ごくらくおうじょう [5] 【極楽往生】 (名)スル
(1)死んでのち極楽浄土に生まれかわること。
(2)安らかに死ぬこと。「何の苦痛もなく―する」

極楽曼荼羅

ごくらくまんだら 【極楽曼荼羅】
極楽浄土を描き表した曼荼羅。浄土曼荼羅。浄土変相図。

極楽浄土

ごくらくじょうど [5] 【極楽浄土】
阿弥陀仏のいる世界。西方十万億土の彼方にあり,まったく苦しみのない理想郷で,今も阿弥陀仏が法を説いているとされる。阿弥陀仏を信じ,ひたすら念仏を唱えると,死後ここに迎えられるという。西方浄土。極楽世界。極楽界。極楽安養浄土。極楽。

極楽界

ごくらくかい [4][3] 【極楽界】
「極楽浄土」に同じ。

極楽落し

ごくらくおとし [5] 【極楽落(と)し】
ネズミ取りの一種で,籠(カゴ)状のものの中に餌(エ)を入れ,ネズミが入ると入り口の扉が閉じ,傷つけずに捕らえる仕掛けのもの。

極楽落とし

ごくらくおとし [5] 【極楽落(と)し】
ネズミ取りの一種で,籠(カゴ)状のものの中に餌(エ)を入れ,ネズミが入ると入り口の扉が閉じ,傷つけずに捕らえる仕掛けのもの。

極楽蜻蛉

ごくらくとんぼ [5] 【極楽蜻蛉】
のんびりと思い悩まずに暮らしている者をからかっていう語。のんき者。気楽者。

極楽院

ごくらくいん 【極楽院】
(1)奈良市中院町にある真言律宗の寺。もと元興寺(ガンゴウジ)の僧房の一。智光の安置した浄土曼荼羅図が本尊。禅室および奈良時代の建築様式をとどめる五重小塔は国宝。極楽坊。現称は元興寺。
(2)京都市中京区にある天台宗の寺。山号は紫雲山。通称,空也堂。空也念仏の根本道場。

極楽鳥

ごくらくちょう [0] 【極楽鳥】
スズメ目フウチョウ科の鳥の総称。四三種がある。雄は色彩がきわめて美しく,変化に富む飾り羽を持つ。繁殖期には飾り羽を広げ,さまざまなポーズで求愛のダンスをする。ニューギニアとその周辺の諸島,およびオーストラリア北部に分布。比翼の鳥。風鳥(フウチヨウ)。
極楽鳥[図]

極楽鳥

ごくらくちょう【極楽鳥】
a bird of paradise.

極楽鳥花

ごくらくちょうか [5] 【極楽鳥花】
ストレリチアの一種。温室で栽培される。
→ストレリチア

極気団

きょくきだん [3] 【極気団】
南極気団・北極気団のこと。
〔polar front(寒帯気団)の訳語として使われることがある〕

極洋

きょくよう【極洋】
the polar seas.極洋漁業 the polar-sea fishery.

極洋

きょくよう [0] 【極洋】
南極・北極に近い海洋。「―漁業」

極流

きょくりゅう [0] 【極流】
海流の一。南北両極地方から赤道の方向へ流れる寒流。

極海

きょっかい キヨク― [0] 【極海】
南極・北極近くの高緯度地方の海。極洋。

極渦

きょくか [1] 【極渦】
対流圏中層以上の極を中心に存在する低気圧のこと。周極渦。

極点

きょくてん [3][0] 【極点】
(1)物事の到達できる最後の点。果て。「疲労の―に達する」
(2)緯度九〇度の地点。南極点と北極点とがある。
(3)〔数〕「極{(3)
 (ウ)}」に同じ。

極点

きょくてん【極点】
the extreme (point).→英和

極熱

ごくあつ [0] 【極熱】
非常に熱いこと。「お酒はいいのを二つ―だよ/安愚楽鍋(魯文)」

極熱

ごくねつ [0] 【極熱】
(1)この上なくあついこと。酷熱。「―の太陽/高野聖(鏡花)」
(2)「極熱地獄」の略。

極熱

ごくねち 【極熱】
「ごくねつ(極熱){(1)}」に同じ。「―の頃に侍れば苦しうて内裏へも参り侍らず/宇津保(国譲中)」

極熱地獄

ごくねつじごく [5] 【極熱地獄】
〔仏〕「大焦熱地獄」に同じ。

極目

きょくもく [0] 【極目】
目の届く限り。見渡す限り。「―際なき曠原を横ぎり/無窮(独歩)」

極相

きょくそう [0] 【極相】
群落遷移の最終段階。その地域の気候条件に最も適応し,長期にわたって安定した状態に達した段階で,適温・適湿の地では陰樹林となる。極盛相。クライマックス。

極秘

ごくひ [0] 【極秘】
最も秘密にすべきこと。決して外部に漏らしてはならない秘密。「―の情報」「―の文書」

極秘

ごくひ【極秘】
<in> strict secrecy;a top secret (軍事上の).〜の strictly confidential <documents> ;top-secret.〜にする keep <a matter> a strict secret.

極移動

きょくいどう [3] 【極移動】
地球の自転軸の極・磁極の位置が移動してきたこと。極移動の軌跡の研究は,大陸移動説の根拠ともなっている。

極端

きょくたん【極端】
<run to> an extreme;→英和
an extremity.→英和
〜に走る go too far;go to extremes.〜の(に) extreme(ly);excessive(ly).→英和
‖極端家 an extremist.

極端

きょくたん [3] 【極端】 (名・形動)[文]ナリ
(1)はなはだしく一方にかたよっていること。常識などから非常にはずれていること。また,そのさま。「―な意見」「―な言い方」「爬虫類を―に嫌う」
(2)ものの一番はし。極限。「―から―へ走る」
[派生] ――さ(名)

極細

ごくぼそ [0] 【極細】
同じ種類の中で,最も細いもの。「―の毛糸」「―の筆」

極線

きょくせん [0] 【極線】
二次曲線に一定点 A から任意の弦をひいたとき,その弦の両端における,二つの接線の交点の軌跡は,直線となる。この直線を点 A に関する極線,点 A を極という。

極聖

ごくしょう [0] 【極聖】
〔至極の聖者の意〕
仏陀。仏。

極臈

きょくろう 【極臈】
⇒ごくろう(極臈)

極臈

ごくろう [0] 【極臈】
〔「きょくろう」とも〕
(1)一山の僧のうち受戒の年から数えた臈次(年数)の最も多い者。
(2)六位の蔵人などで最も年功を積んだ者。一臈。

極致

きょくち【極致】
the perfection;→英和
the ideal.→英和
美の〜 ideal beauty.

極致

きょくち [1] 【極致】
到達しうる最高の境地やおもむき。「美の―を示す」

極製

ごくせい [0] 【極製】
極上の製造。また,その製品。特別製。

極言

きょくげん [0] 【極言】 (名)スル
極端にいうこと。また,その言葉。「―すれば一円の価値もない」

極言する

きょくげん【極言する】
go so far as to say….

極論

きょくろん [0] 【極論】 (名)スル
(1)極端な議論。また,そのような議論をすること。極言。「―すれば…」
(2)つきつめたところまで論ずること。「既に二千三百年前に孟子墨楊の法格を―し/明六雑誌 42」

極論

きょくろん【極論(する)】
(make) an extreme[a radical]argument.⇒極言.

極諫

きょっかん キヨク― [0] 【極諫】 (名)スル
言葉を尽くして強くいさめること。「死を賭して―する」

極貧

ごくひん【極貧】
extreme[abject]poverty.〜の destitute.→英和

極貧

ごくひん [0] 【極貧】 (名・形動)[文]ナリ
きわめて貧乏である・こと(さま)。赤貧。「―に喘(アエ)ぐ」「この極卑―なる二人/西国立志編(正直)」

極超短波

ごくちょうたんぱ [5] 【極超短波】
波長1センチメートルから1メートルの間の電波。周波数300メガヘルツから30ギガヘルツ。UHF と SHF を合わせた範囲の電波。テレビの中継回線やレーダーなどに利用される。

極超短波

きょくちょうたんぱ 【極超短波】
⇒ごくちょうたんぱ(極超短波)

極超音速機

ごくちょう−【極超音速機】
a hypersonic transport <HST> .極超短波 a microwave.→英和

極距離

きょくきょり [3] 【極距離】
天球上の一点より北極または南極までの角距離。普通,北極距離・南極距離と区別して用いる。赤緯の余角にあたる。

極運動

きょくうんどう [3] 【極運動】
地球の自転軸が,地球に対して,ある中心位置の近傍を移動する現象。地球の北極は上から見ると反時計回りに周期約四三〇日,半径約5メートルのやや不規則な回転を行う。

極道

ごくどう [2] 【極道・獄道】 (名・形動)[文]ナリ
(1)悪事や酒色・ばくちにふけること。品行・素行のおさまらないさま。「―な息子」「―の限りをつくす」
(2)人をののしっていう語。

極道な

ごくどう【極道な】
profligate.→英和
極道者 a rake (放蕩(とう)者).→英和

極道者

ごくどうもの [0][6] 【極道者・獄道者】
極道にふける人。また,そのような人をののしっていう語。

極重

ごくじゅう [0] 【極重】
罪などがきわめて重いこと。

極重悪人

ごくじゅうあくにん [5] 【極重悪人】
この上ない大悪人。極悪人。「社会の大罪人,―/女房殺し(水蔭)」

極量

きょくりょう【極量】
the maximum dose (薬の).

極量

きょくりょう [0][2] 【極量】
普通,劇薬や毒薬について,大人に対する一日または一回の分量でその量を超えては用いない量。

極限

きょくげん [0][3] 【極限】
(1)物事の一番の果て。かぎり。極。「―にまで迫る」
(2)〔数〕
〔limit〕
数列あるいは変数が,ある値に限りなく近づくとき,その値のこと。極限値。

極限

きょくげん【極限】
<reach> the limit.→英和
〜を越える go beyond bounds.〜状態 an extreme situation.

極限作業ロボット

きょくげんさぎょうロボット [8] 【極限作業―】
原子力発電所・深海底・宇宙など,人間が作業できないような過酷な環境下で種々の作業をする特殊なロボット。

極限状況

きょくげんじょうきょう [5] 【極限状況】
⇒限界状況(ゲンカイジヨウキヨウ)

極風

きょくふう [0] 【極風】
南極・北極地方に形成される寒冷な高気圧の周辺を吹く東寄りの風。極偏東風。

極髄

ごくずい [0] 【極髄】 (名・形動)
(1)物の中心となる部分。
(2)程度がこの上もない・こと(さま)。副詞的に用いることもある。至極。「―のたわけ女郎をひつつめり/柳多留 156」

極鰺刺

きょくあじさし [3] 【極鰺刺】
チドリ目カモメ科の鳥。全長約37センチメートル。全体が淡灰色で,頭部は黒い。尾はツバメのように二またに分かれる。最も長距離の渡りを行う鳥として知られ,北極圏で繁殖したのち,南極圏にまで飛ぶ。
極鰺刺[図]

極[究]める

きわめる【極[究]める】
(1)[研究]study[investigate]thoroughly;master.→英和
(2)[到達]reach;→英和
attain <the summit> ;→英和
[極度に…する]run to an extreme.→英和
口を極めてほめる speak in the highest terms <of> .
真相を〜 get at the truth <of> .→英和

極[窮]まる

きわまる【極[窮]まる】
extremely <dangerous> .感〜 be overcome with emotions 失礼〜 awfully impertinent.〜ところを知らぬ know no bounds.

かい [1] 【楷】
漢字の書体の一。楷書。

楷書

かいしょ【楷書】
the square[block]style (of Chinese character writing).

楷書

かいしょ [0] 【楷書】
漢字の書体の一。字画をくずさずきちんと書く書き方。隷書などから転化したもので,中国の三世紀中頃から使用された。真書。正書。真。楷。
→行書
→草書

楷船

かいせん 【楷船】
江戸時代,島津氏の支配下に入った琉球国が毎年薩摩藩へ米・砂糖などの貢納物を送るために派遣した官船。ケーシン。

ひさぎ 【楸・久木】
アカメガシワまたはキササゲの古名。ひさき。

きささげ 【木豇豆・楸】
ノウゼンカズラ科の落葉高木。中国中南部原産。葉は大形で,キリの葉に似る。夏,枝先に淡黄色の花を密につける。果実は細長く垂れ,ササゲのさやに似る。果実を食用,また利尿薬にする。キササギ。

ろう 【楼】
■一■ [1] (名)
(1)階を重ねて高くつくった建物。たかどの。
(2)遠くを見わたせるように高くつくった建物。物見のやぐら。
(3)大きな建物。
■二■ (接尾)
高い建物,旅館・料亭また妓楼などの名前の下に付けて用いる。「しののめ―」「水月―」

楼上

ろうじょう [0] 【楼上】
高い建物の上。楼閣の上。

楼主

ろうしゅ [1] 【楼主】
女郎屋や料理屋の主人。

楼台

ろうだい [0] 【楼台】
高い建物。

楼殿

ろうでん [0] 【楼殿】
たかどの。ものみ台。楼閣。宮殿。

楼船

ろうせん [0] 【楼船】
屋形船。

楼蘭

ろうらん 【楼蘭】
中国,漢魏時代の西域のオアシス都市国家。タリム盆地のロブノールの西岸に遺跡がある。シルク-ロードの要衝として繁栄。紀元前77年漢が征服して国号を鄯善(ゼンゼン)とした。1900年ヘディンにより遺跡が発見された。クロライナ。

楼観

ろうかん [0] 【楼観】
物見の高殿(タカドノ)。ものみ。

楼門

ろうもん [0] 【楼門】
寺社などにある,二階建て(重層)になった門。下層に屋根がなくて上層に高欄付きの縁をめぐらしたもの。下層に屋根のあるものは,二重門とよぶ。

楼閣

ろうかく【楼閣】
a tower.→英和
空中に〜を築く build castles in the air.→英和

楼閣

ろうかく [0] 【楼閣】
階を重ねて高く造った建物。たかどの。「砂上の―」

楼鼓

ろうこ [1] 【楼鼓】
楼上で打つ太鼓。やぐらだいこ。

らく 【楽】
■一■ [2] (名・形動)[文]ナリ
(1)身も心もやすらかな・こと(さま)。安楽。「親に―をさせる」「―隠居」
(2)ゆっくりくつろぐこと。身も心もゆったりしていること。また,そのさま。「気が―になる」「どうぞお―に」「―な気持ちで試験を受ける」
(3)経済的にゆたかな・こと(さま)。「―な暮らし」
(4)簡単でやさしいこと。苦労しないこと。また,そのさま。「旅行が―になりました」「この程度の問題なら―なものさ」
〔「楽に」の形で副詞的にも用いる。「夏なら―に登れる」〕
■二■ [1] (名)
(1)〔「千秋楽」の略〕
興行の終わり。転じて,物事の終わり。「大相撲もいよいよ―を迎えた」「先生,もう鬼ごっこも―にしやせう/当世書生気質(逍遥)」
(2)「楽焼(ラクヤキ)」の略。

がく [1] 【楽】
(1)音楽。「―の音(ネ)」
(2)雅楽。
(3)舞楽に擬した能の舞。唐団扇(トウウチワ)の類を持った神・仙人・唐人などが舞う異国風の舞。「菊慈童」「邯鄲(カンタン)」「富士太鼓」などにある。
(4)狂言の囃子事(ハヤシゴト)の一。唐人の舞で,能の楽を崩したもの。
(5)下座音楽の一。宮殿の場面や高貴な人物・神仏の出現などに奏する。
(6)民俗芸能で,太鼓を打つ芸を主体とした芸能の称。宮崎の臼太鼓踊りなど。

らく【楽】
ease;→英和
comfort;→英和
relief.→英和
〜な easy <task> (容易な);→英和
comfortable <chair> (安楽な).→英和
〜に[容易に]easily;→英和
with ease;→英和
without difficulty; <travel> comfortably (安楽に).→英和
〜に暮らす live in comfort;→英和
be well off.〜になる feel relieved[relief](気が);be better off (生計が).〜にする make oneself at home[comfortable];relax.→英和
この薬をのむと楽になる This medicine will bring you relief[ease your pain].

楽々と

らくらく【楽々と】
easily;→英和
with ease.

楽しい

たのし・い [3] 【楽しい】 (形)[文]シク たの・し
(1)心が満ち足りて,うきうきするような明るく愉快な気分である。「家族そろっての―・い夕食」「―・く遊ぶ」「旅行は―・い」
(2)食物などが十分にあって快い。「忽に餓の苦び皆止みて―・しき心に成りぬ/今昔 2」
(3)富んでいる。豊かである。「堀川相国は美男の―・しき人にて/徒然 99」
〔主に自分の行動を通して持続的に感じる快さをいう語。その快さが物質的な裏付けを伴った場合(3)の意に転ずる〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)――み(名・形動)

楽しい

たのしい【楽しい(楽しく,楽しげに)】
happy(ily);→英和
cheerful(ly);→英和
merry(-ily);→英和
pleasant(ly).→英和

楽しげに

たのしげ【楽しげに】
⇒楽しい.

楽しび

たのしび 【楽しび】
「たのしみ」に同じ。「飢ゑず寒からず風雨に犯されずして閑に過ぐすを―とす/徒然 123」

楽しぶ

たのし・ぶ 【楽しぶ】 (動バ四)
「たのしむ」に同じ。「仏その―・ぶ音(コエ)を聞き給ひて/今昔 1」

楽しませる

たのしませる【楽しませる】
please;→英和
delight;→英和
amuse;→英和
entertain.→英和

楽しませる

たのしま・せる [5] 【楽しませる】 (動サ下一)
楽しい思いをさせる。愉快にさせる。楽します。「目を―・せる」

楽しみ

たのしみ [3][4] 【楽しみ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)たのしいと思うこと。また,たのしいと感ずる物事。趣味・娯楽など。「読書の―」「囲碁が―だ」「毎日の晩酌を―にする」
(2)たのしいであろうと心待ちにすること。また,そう感じさせるさま。「来月の旅行を―にする」「子供の成長を―にする」「将来が―な子」

楽しみ

たのしみ【楽しみ】
(a) pleasure;→英和
(a) delight;→英和
(a) joy;→英和
(an) amusement (娯楽);(a) comfort (慰め).→英和
〜にする take pleasure <in doing> ;do <a thing> for pleasure[as a hobby];look forward <to doing,a thing> (期待).

楽しみ鍋

たのしみなべ [5] 【楽しみ鍋】
いろいろな材料を入れ,煮ながら食べる鍋物。寄せ鍋の類。

楽しむ

たのしむ【楽しむ】
enjoy;→英和
take pleasure[delight]in;amuse[enjoy]oneself <by doing> .

楽しむ

たのし・む [3] 【楽しむ】 (動マ五[四])
〔形容詞「たのし」の動詞化〕
(1)楽しいと感ずる。心が満ち足りる。「青春を―・む」「余生を―・む」「清貧を―・む」
(2)自分の好きなことをして心を満足させる。娯楽にする。趣味にする。「釣りを―・む」「油絵を―・む」
(3)将来に期待をかける。「娘の成長を―・む」
(4)満ち足りた気持ちで,心が安らぐ。「深くよろこぶ事あれども大きに―・むに能はず/方丈記」
(5)豊かになる。裕福になる。「仏御前がゆかりの者どもぞ,はじめて―・み栄えける/平家 1」
[可能] たのしめる

楽に

らくに [2] 【楽に】
〔形容動詞「らく(楽)」の連用形〕
⇒らく(楽)■一■(4)

楽事

らくじ [1] 【楽事】
楽しい事柄。愉快な事柄。

楽人

うたまいのひと 【楽人】
音楽・歌舞を職とする人。雅楽の楽人。伶人(レイジン)。「種々(クサグサ)の―八十(ヤソタリ)を貢上(ミツキタテマツ)りき/日本書紀(允恭訓)」

楽人

がくじん [0] 【楽人】
音楽を演奏する人。特に,雅楽を演奏する人。伶人(レイジン)。がくにん。

楽人

らくじん [0] 【楽人】
苦労がなく気楽な人。

楽人

がくにん [0] 【楽人】
⇒がくじん(楽人)

楽典

がくてん [0] 【楽典】
音楽の記譜に関する原理や規則。また,その教科書。

楽劇

がくげき [0] 【楽劇】
〔(ドイツ) Musikdrama〕
ワーグナーが創始したオペラの一形式。旧来のアリア偏重のオペラに対して,音楽と劇の進行を緊密にし,融合を図ったもの。

楽劇

がくげき【楽劇】
a musical drama;an opera.→英和

楽助

らくすけ 【楽助】
気楽な人を人名めかしていう語。のんきもの。「内証の―各別ぞかし/浮世草子・織留 2」

楽勝

らくしょう [0] 【楽勝】 (名)スル
らくに勝つこと。苦戦せずに,ゆうゆうと勝つこと。
⇔辛勝
「大差で―する」

楽勝する

らくしょう【楽勝する】
win an easy victory <over> ; <話> have a walkover.→英和

楽匠

がくしょう [0] 【楽匠】
優れた音楽家。

楽句

がっく ガク― [0] 【楽句】
⇒フレーズ(2)

楽員

がくいん [0] 【楽員】
管弦楽団など,演奏団体の構成員である演奏者。楽団員。

楽器

がっき ガク― [0] 【楽器】
音楽を演奏するために用いる器具。弦楽器・管楽器・打楽器・鍵盤楽器などの総称。

楽器

がっき【楽器(店)】
a musical instrument (store).

楽団

がくだん [0] 【楽団】
音楽を演奏する団体。「交響―」

楽団

がくだん【楽団】
an orchestra;→英和
a band.→英和
交響楽団 a symphony orchestra.

楽園

らくえん【(地上の)楽園】
a (an earthly) paradise.

楽園

らくえん [0] 【楽園】
悩みや苦しみのない,幸福に満ちた場所。パラダイス。「地上の―」

楽土

らくど [1] 【楽土】
苦しみのない明るく楽しい所。楽園。

楽堂

がくどう [0] 【楽堂】
音楽を演奏する建物。音楽堂。

楽境

らっきょう ラクキヤウ [0] 【楽境】
安楽な境地。楽しい場所。楽土。

楽壇

がくだん [0] 【楽壇】
音楽活動をしている人たちの社会。作曲家・演奏家・批評家などの集団。音楽界。

楽壇

がくだん【楽壇】
the musical world.

楽士

がくし [1] 【楽師・楽士】
(1)音楽を演奏する人。
(2)劇場・ダンスホールなどに雇われて音楽を演奏する人。明治から大正にかけて見られた。楽手。
(3)律令制で,楽生(ガクシヨウ)に音楽を教えた雅楽寮の職員。
(4)宮内庁で奏楽に従事する,式部職楽部の職員。

楽士

がくし【楽士】
a musician;→英和
a bandsman.→英和

楽変化天

らくへんげてん [0] 【楽変化天】
⇒化楽天(ケラクテン)

楽天

らくてん [0] 【楽天】
人生に対して明るい見通しや考え方をもつこと。

楽天

らくてん【楽天】
⇒楽観.

楽天主義

らくてんしゅぎ [5] 【楽天主義】
悪や不条理の存在を認めつつも,現実をよい方向に考える立場。人生を楽しく生きようとする立場。楽天観。オプチミズム。
⇔厭世主義

楽天地

らくてんち [3] 【楽天地】
人が楽しく豊かに暮らせる所。楽園。

楽天地

らくてんち【楽天地】
a paradise;→英和
an amusement center (娯楽街).

楽天家

らくてんか [0] 【楽天家】
物事を楽観的に考える人。オプチミスト。
⇔厭世家(エンセイカ)

楽天的

らくてんてき [0] 【楽天的】 (形動)
人生や物事を楽観しているさま。明るくのんきなさま。
⇔厭世的
「―な性格」

楽天観

らくてんかん [3] 【楽天観】
「楽天主義」に同じ。
⇔厭世観

楽天論

らくてんろん [3] 【楽天論】
「楽天主義」に同じ。

楽太鼓

がくだいこ [3] 【楽太鼓】
(1)雅楽器の一。大太鼓(ダダイコ)・釣太鼓・荷(ニナイ)太鼓の三種があるが,普通には釣太鼓をさす。
(2)歌舞伎の下座音楽に用いる中形の扁平な太鼓。雅楽の太鼓の音色を模したもの。平丸太鼓。

楽官

がっかん ガククワン [0] 【楽官】
朝廷の楽師。伶官(レイカン)。

楽官

うたまいのつかさ 【楽官】
(1)古代,朝廷で歌舞のことをつかさどる官司の総称。また,それに属する人。「―うたまひつかうまつる/日本書紀(持統訓)」
(2)「雅楽寮(ガガクリヨウ)」に同じ。

楽家録

がっかろく ガクカ― 【楽家録】
雅楽書。五〇巻。安倍季尚(スエヒサ)著。1690年成る。雅楽に関する文献を引用し,考証したもの。神楽・催馬楽(サイバラ)をはじめ楽器・楽曲・奏法・舞・楽人など全般にわたる。

楽寝

らくね [2][0] 【楽寝】 (名)スル
のんびりと寝ること。くつろいで寝ること。「一週に一返の―を貪ぼつたため/門(漱石)」

楽屋

がくや [0] 【楽屋】
(1)劇場・寄席などで,出演者が準備・休息をする部屋。
(2)物事の裏面。内幕。
(3)雅楽で,楽人の演奏する所。また,舞人が装束を着用する所。

楽屋

がくや【楽屋】
a dressing room;a greenroom;→英和
the backstage;→英和
the inside (内幕).→英和
楽屋話 an inside story.

楽屋入り

がくやいり [0] 【楽屋入り】 (名)スル
役者・俳優が劇場に出勤して楽屋にはいること。

楽屋奉行

がくやぶぎょう [4] 【楽屋奉行】
室町時代,将軍が諸大名の邸宅に行った際,接待の猿楽を催す楽屋を管理させるため臨時に命じた職。

楽屋番

がくやばん [0] 【楽屋番】
楽屋において諸道具の番や,役者のための使い走りなどをする人。

楽屋落ち

がくやおち [0] 【楽屋落ち】
(1)演芸などで,楽屋の仲間の者だけに通じて観客にはわからないことを舞台で言うこと。
(2)仲間うちだけにわかって,他の者にはわからないこと。「―の駄洒落」

楽屋裏

がくやうら [0] 【楽屋裏】
(1)楽屋の内部。
(2)一般の人には知られていない実情や秘密の事情。内情。内幕。「―をさらけ出す」「社長交代の―」

楽屋話

がくやばなし [4] 【楽屋話】
楽屋内での話。転じて,内輪のはなし。内緒ばなし。

楽屋銀杏

がくやいちょう [4] 【楽屋銀杏】
(1)江戸時代,歌舞伎役者の髪形。鬘(カツラ)をつけるために鬢(ビン)を低くとり,髷(マゲ)を小さく結うもの。鬘下。
(2)江戸時代の婦人の結髪の一。いちょうがえしのごく低いもの。

楽屋雀

がくやすずめ [4] 【楽屋雀】
(1)楽屋によく出入りして,芝居や役者の消息に通じている人。
(2)世間の裏面・内幕に通じている人。

楽屋頭取

がくやとうどり [4] 【楽屋頭取】
楽屋に関係する一切の事の取り締まりに当たる人。頭取。

楽屋風呂

がくやぶろ [0][4] 【楽屋風呂】
劇場内にある,化粧を洗い落とすための俳優専用の風呂。

楽屋鳶

がくやとんび [4] 【楽屋鳶】
素人で,楽屋に出入りしては通ぶっている人。

楽山焼

らくざんやき [0] 【楽山焼】
⇒ぎょうざんやき(楽山焼)

楽山焼

ぎょうざんやき ゲウザン― [0] 【楽山焼】
出雲国八束(ヤツカ)郡楽山で,延宝年間(1673-1681)に萩から招かれた陶工,倉崎権兵衛が創始した茶陶。御山焼。権兵衛焼。らくざんやき。

楽市楽座

らくいちらくざ [6] 【楽市楽座】
戦国大名や織田信長・豊臣秀吉によって推進された都市・商業政策。特権的な座や独占販売の禁止,課税免除などが主な内容。領国内の市場が中世以降享受してきた諸権利を承認し,城下町の繁栄をはかったもの。

楽師

がくし [1] 【楽師・楽士】
(1)音楽を演奏する人。
(2)劇場・ダンスホールなどに雇われて音楽を演奏する人。明治から大正にかけて見られた。楽手。
(3)律令制で,楽生(ガクシヨウ)に音楽を教えた雅楽寮の職員。
(4)宮内庁で奏楽に従事する,式部職楽部の職員。

楽府

がふ [1] 【楽府】
(1)中国漢代,武帝の時に設置された音楽をつかさどる役所。
(2)漢詩の一体。{(1)}で採集・制作された民謡・歌曲(古楽府),およびそれにならって作られた古体詩の一体。定型をもつ詩と異なり,長短の句を交えてつらね,抑揚・変化など声調を重んじる。題を古楽府に求めた擬古楽府と,新題による新楽府があり,新楽府は白楽天の作がよく知られている。

楽府題

がふだい [2] 【楽府題】
漢詩の楽府の題名。歌・行・歌行・引・曲・吟・辞・篇・章・唱・調・詠・弄・怨・嘆・思・愁・暢・操などがある。「郊祁歌」のように題名に含まれて,曲調を表すものが多い。

楽座

らくざ [2] 【楽座】
⇒楽市(ラクイチ)楽座

楽式

がくしき [0] 【楽式】
楽曲の構造形式。音楽の形式。反復形式・連続形式・連環形式に大別され,さらに二部形式・三部形式・ロンド形式・ソナタ形式・フーガ形式などに細分される。

楽律

がくりつ [0] 【楽律】
音楽に用いる音の高さの規定。音律。

楽想

がくそう [0] 【楽想】
楽曲の構想。「―がわく」

楽所

がくしょ [1] 【楽所】
〔「がくそ」とも〕
(1)雅楽を教習したところ。雅楽寮の後身で,948年に創設,1870年(明治3)雅楽局ができるまで続いた。
(2)音楽を奏する場所。「中島にぞ―は,せさせ給ひける/栄花(駒競べの行幸)」

楽手

がくしゅ [1] 【楽手】
(1)もと陸軍軍楽隊の下士官。
(2)「楽士(ガクシ){(2)}」に同じ。

楽才

がくさい [0] 【楽才】
音楽の才能。「生得の―を発揮する」

楽打ち

がくうち [0] 【楽打ち】
太鼓踊りの一。胸の太鼓を打ち,災厄退散を目的とした風流(フリユウ)踊り。北九州などに分布。

楽日

らくび [2] 【楽日】
千秋楽の日。興行の最後の日。楽(ラク)。

楽曲

がっきょく ガク― [0] 【楽曲】
音楽の曲のこと。声楽曲・器楽曲・管弦楽曲などの総称。

楽曲

がっきょく【楽曲】
a musical piece;a tune.→英和

楽書

らくがき [0] 【落書(き)・楽書(き)】 (名)スル
〔「らくしょ(落書)」から転じた語〕
壁・塀など,本来書くべきでない所にいたずら書きをすること。また,その字や絵。「壁に―する」

楽書

がくしょ 【楽書】
音楽書。中国,宋の陳暘(チンヨウ)著。二〇〇巻。経書の訓義や律呂(リツリヨ)の本義,楽器・楽章などを論ずる。

楽書き

らくがき [0] 【落書(き)・楽書(き)】 (名)スル
〔「らくしょ(落書)」から転じた語〕
壁・塀など,本来書くべきでない所にいたずら書きをすること。また,その字や絵。「壁に―する」

楽楽

らくらく [3][0] 【楽楽】 (副)
(多く「と」を伴って)
(1)ゆったりとしていて気楽なさま。「―と手足を伸ばす」「十兵衛…雨の降る日も風の夜も―として居りまする/五重塔(露伴)」
(2)たやすく物事を行うさま。やすやす。「一時間で―行ける」「―と解決する」

楽楽園

らくらくえん 【楽楽園】
滋賀県彦根市にある旧井伊家の庭園。1655〜61年に家臣香取氏の作庭。枯山水の庭園で,面積一〇二〇坪(約3366平方メートル)に及ぶ。

楽欲

ぎょうよく ゲウ― 【楽欲】
〔「ぎょう」は「楽」の呉音。願う意〕
〔仏〕 願い望むこと。欲望。「六塵の―おほしといへども皆厭離しつべし/徒然 9」

楽殿

がくでん [0] 【楽殿】
⇒神楽殿(カグラデン)

楽毅

がっき ガク― 【楽毅】
⇒がくき(楽毅)

楽毅

がくき 【楽毅】
中国,戦国時代の武将。魏の人。燕の昭王に仕え,前284年,斉を破り昌国君に封ぜられた。恵王が即位すると,うとまれていたため趙に逃れ重用された。生没年未詳。がっき。

楽毅論

がくきろん 【楽毅論】
中国,魏の夏侯玄(カコウゲン)が楽毅について著した小論。晋の王羲之(オウギシ)が楷書で書いたものが有名で,楷書の法帖となっている。光明皇后の臨写本も著名。

楽派

がくは [1] 【楽派】
ほぼ同時代に活動し,様式などに共通した特色をもつ作曲家のグループ。派。「古典―」「国民―」

楽浪

らくろう ラクラウ 【楽浪】
前漢の武帝が紀元前108年に衛氏朝鮮を滅ぼして設置した四郡の一。現在のピョンヤン付近に政庁を置き,朝鮮の北西部を支配した。三世紀初め南半を帯方郡として分離,313年頃高句麗(コウクリ)に滅ぼされた。

楽浪文化

らくろうぶんか ラクラウ―クワ [5] 【楽浪文化】
楽浪郡を中心に栄えた文化。土城・木槨(モツカク)墓・塼築(センチク)墓などの発掘調査により,中国の漢・魏(ギ)時代の高度な文物が知られる。韓・倭(ワ)など周辺諸族に大きな影響を与えた。

楽焼

らくやき【楽焼】
hand-molded earthenware.

楽焼

らくやき [0] 【楽焼(き)】
(1)陶器の一。天正(1573-1592)初期,京都の長次郎が創始した軟陶。手捏(テヅク)ねで成形し,比較的低い火度で焼成する。釉薬(ユウヤク)により,赤楽・黒楽・白楽などがある。二代常慶が豊臣秀吉より「楽」の印を下賜されてから,家号を楽とした。楽家の系統による作と,それ以外の作とがある。聚落焼(ジユラクヤキ)。
(2)素人が趣味などとして作る,低火度で焼く陶器。

楽焼き

らくやき [0] 【楽焼(き)】
(1)陶器の一。天正(1573-1592)初期,京都の長次郎が創始した軟陶。手捏(テヅク)ねで成形し,比較的低い火度で焼成する。釉薬(ユウヤク)により,赤楽・黒楽・白楽などがある。二代常慶が豊臣秀吉より「楽」の印を下賜されてから,家号を楽とした。楽家の系統による作と,それ以外の作とがある。聚落焼(ジユラクヤキ)。
(2)素人が趣味などとして作る,低火度で焼く陶器。

楽理

がくり [1] 【楽理】
音楽の理論,およびその学問的研究。大学や高校において,特に音楽研究を行う学科の名称として使われる。「―科」

楽琵琶

がくびわ [3] 【楽琵琶】
雅楽器の一。琵琶の中では最も大形で,四弦四柱(ジ)。膝の上で水平に構えて弾く。管弦合奏に用いられる。

楽生

がくしょう [0] 【楽生】
律令制で,雅楽寮に属し音楽を学んだ生徒。

楽界

がっかい ガク― [0] 【楽界】
音楽家の社会。楽壇。

楽章

がくしょう【楽章】
《楽》movement.→英和

楽章

がくしょう [0] 【楽章】
〔movement〕
ソナタ・交響曲などで,楽曲を構成する一定の独立性を備えた章。

楽箏

がくそう [0] 【楽箏】
雅楽で用いる一三弦の箏。
→箏

楽節

がくせつ [0] 【楽節】
旋律構造上,あるまとまりをもった単位。大きな単位である大楽節または楽段は,通常二個の小楽節または楽句から成り,完結性をもつ。小楽節は多く二小節から成る動機二つで構成される。

楽聖

がくせい [0] 【楽聖】
偉大な音楽家をたたえていう称。「―ベートーベン」

楽聖

がくせい【楽聖】
a great master of music.

楽興の時

がっきょうのとき ガクキヨウ― 【楽興の時】
〔原題 (フランス) Moments musicaux〕
シューベルトのピアノ曲集。1823〜27年作曲。親しみやすい自由な形式の小品六曲からなる。第三番ヘ短調が有名。ラフマニノフにも同名のピアノ曲集(1896年作曲)がある。

楽舞

がくぶ [1] 【楽舞】
音楽と舞。両者を区別しない総称として用いる。

楽茶碗

らくぢゃわん [3] 【楽茶碗】
楽焼(ラクヤキ)の茶碗。

楽観

らっかん ラククワン [0] 【楽観】 (名)スル
物事をすべてよいように考えること。将来の成り行きについて明るい見通しをもつこと。
⇔悲観
「事態を―する」

楽観する

らっかん【楽観する】
have an optimistic view <of> ;be optimistic <about> .〜的 optimistic.〜を許さない Things are by no means reassuring.‖楽観論(者) optimism (an optimist).

楽観的

らっかんてき ラククワン― [0] 【楽観的】 (形動)
物事がうまくいくだろうと明るい見通しをもつさま。
⇔悲観的
「―な意見をはく」

楽調

がくちょう [0] 【楽調】
音楽の調子。

楽譜

がくふ【楽譜】
a sheet of music;→英和
a <piano> score (総譜);→英和
music (集合的に).〜なしで演奏する play without music[from memory].

楽譜

がくふ [0] 【楽譜】
楽曲を一定の約束のもとに記号などによって書き表したもの。五線譜など。

楽車

だんじり [0][4] 【檀尻・楽車】
関西で,祭礼の山車(ダシ)のこと。やま。やたい。[季]夏。
〔舟の屋台「檀尻舟」もある〕
壇尻[図]

楽部

がくぶ [1] 【楽部】
宮内庁式部職の一部局。皇室関係行事での雅楽(楽舞)と洋楽(主に室内楽)の演奏に当たる。

楽都

がくと [1] 【楽都】
音楽の盛んな都市。「―ウィーン」

楽長

がくちょう [0] 【楽長】
(1)音楽隊・楽団の長。
(2)宮内庁式部職の雅楽・洋楽それぞれをつかさどる楽師の長。

楽長

がくちょう【楽長】
a conductor;→英和
a bandmaster.→英和

楽阿弥

らくあみ 【楽阿弥】
〔「阿弥」は僧・仏工・絵師などの名の下につけた号〕
気楽に暮らすこと。また,その人。「今こそ―と…たのしみを極め/浮世草子・一代男 3」

楽隊

がくたい【楽隊】
a (musical) band.

楽隊

がくたい [0] 【楽隊】
(パレードや戸外の集会で)器楽を演奏する一団の人々をいう語。

楽隠居

らくいんきょ【楽隠居(の身である)】
(be living) an easy life in retirement.

楽隠居

らくいんきょ [3] 【楽隠居】 (名)スル
家の跡目を子に譲ってのんびりと隠居すること。また,その人。「―した身」

楽面

がくめん [2] 【楽面】
舞楽で用いる仮面。舞楽面。

楽音

がくおん [0] 【楽音】
(1)音楽を構成する素材としての音。
(2)ある時間継続した一定の振動数をもち,その振動数(音の高さ)が認識できる音。管楽器や弦楽器の出す音。
⇔非楽音

楽音

がくおん【楽音】
a musical sound[tone].

楽髪

らくがみ [2] 【楽髪】
安楽にしていると頭髪の伸びるのが早いということ。楽毛(ラクゲ)。
→苦爪楽髪(クヅメラクガミ)

はんぞう [0] 【半挿・�・楾・匜】
(1)湯水を注ぐための器で,その柄が半分器の中にさしこまれているもの。柄に湯水が通ずるための溝がある。はにそう。はそう。
(2)口や手を洗ったり,お歯黒をつけるときに用いる盥(タライ)。耳盥(ミミダライ)など。
半挿(1)[図]

しな 【科・榀】
⇒しなのき(科の木)

榀の木

しなのき [1][3] 【科の木・榀の木】
シナノキ科の落葉高木。山地に自生。高さは20メートルに達する。葉は円心形で柄が長い。夏,葉腋に集散花序をつけ,淡黄緑色の小花を多数つける。花軸には包葉が一個つく。樹皮の靭皮(ジンピ)繊維で科布(シナヌノ)や縄を作る。材は合板・器具などに用いる。シナ。
〔「科」は当て字〕

むろのき 【榁・杜松】
植物ネズの古名。「離磯(ハナレソ)に立てる―うたがたも/万葉 3600」

むろ 【榁・杜松】
植物ネズの古名。

がい [1] 【概】
おもむき。ようす。「一世を睥睨(ヘイゲイ)するの―ありしも/鉄仮面(涙香)」

とかき [0] 【斗掻き・概】
「枡掻(マスカ)き」に同じ。

概して

がいして [1] 【概して】 (副)
全体としてみると。一般的に言って。大体。「成績は―よい方だ」

概して

がいして【概して】
in general;generally (speaking);→英和
on the whole.→英和

概す

がい・す [1] 【概す】 (動サ変)
大まかにまとめる。「其議論を―・すれば/学問ノススメ(諭吉)」
→概して

概ね

おおむね オホ― [0] 【大旨・概ね】
■一■ (名)
だいたいの主旨。大意。あらまし。「事件の―を話す」
■二■ (副)
〔漢文訓読に用いられた語〕
大体。およそ。あらまし。《概》「経過は―順調だ」「仕事は―完了した」

概了

がいりょう [0] 【概了】
おおむね終了すること。
⇔完了

概則

がいそく [0] 【概則】
原則的な大枠を定めた規則。
→細則

概定

がいてい [0] 【概定】 (名)スル
およその見当で定めること。

概形

がいけい [0] 【概形】
だいたいの形。おおよその形。

概念

がいねん【概念】
<have> a general idea <of> ;a notion;→英和
《哲》a concept.→英和
〜上の conceptual.→英和

概念

がいねん [1] 【概念】
(1)ある事物の概括的な意味内容。
(2)〔哲〕
〔英 concept; (ドイツ) Begriff〕
事物が思考によって捉えられたり表現される時の思考内容や表象,またその言語表現(名辞)の意味内容。
 (ア)形式論理学では,個々の事物の抽象によって把握される一般的性質を指し,内包(意味内容)と外延(事物の集合)から構成される。
 (イ)経験論・心理学では,経験されたさまざまな観念内容を抽象化して概括する表象。
 (ウ)合理論・観念論では,人間の経験から独立した概念(先天的概念・イデアなど)の存在を認め,これによって初めて個別的経験も成り立つとする。
〔(2)の意で,明治初期に作られた語〕

概念図

がいねんず [3] 【概念図】
事物の構造やあらましをわかりやすく説明するために描かれる簡便な図。

概念実在論

がいねんじつざいろん [7] 【概念実在論】
⇒実在論(ジツザイロン)(2)

概念法学

がいねんほうがく [5] 【概念法学】
制定法を完全なものとし,もっぱらそれを形式論理的に解釈・運用する態度を,自由法学などの立場から批判的に呼称したもの。イエーリングにより用いられた語。

概念的

がいねんてき [0] 【概念的】 (形動)
(1)概念によって捉えられているさま。概括的なさま。「―には理解できる」
(2)具体的・客観的な事実を無視して頭の中だけで考えているさま。抽象的で具体性のないさま。「―で実がない議論」

概念論

がいねんろん [3] 【概念論】
〔conceptualism〕
中世スコラ哲学の普遍論争における考え方の一。普遍という性格をもつものは物でも言語でもなく,概念であるとする。普遍実在論と唯名論との中間に位置する。唯名論者アベラールの説とされることがある。

概成

がいせい [0] 【概成】 (名)スル
ほぼ出来上がること。

概括

がいかつ [0] 【概括】 (名)スル
(1)物事の内容を大ざっぱにまとめること。要約。「報告内容を―する」
(2)〔論〕 諸事物に共通する性質に着目して,それらの事物を一つの概念のもとに統合すること。また,その概念を同一部類の全体に拡張すること。一般化。普遍化。
⇔限定

概括

がいかつ【概括】
a summary;→英和
generalization.〜的な general.→英和
〜する summarize;→英和
generalize;→英和
sum up.

概数

がいすう【概数】
<in> round numbers[figures].〜で approximately.→英和

概数

がいすう [3] 【概数】
おおよその数。「―をつかむ」

概日リズム

がいじつリズム [5] 【概日―】
光・温度などの外界の周期的変化を排除した状態で生物にみられる生理活動や行動の一日周期の変動。サーカディアン-リズム。
→体内時計

概況

がいきょう [0] 【概況】
大体の状況。「天気―」

概況

がいきょう【概況】
a general condition.天気概況 the general weather condition.

概略

がいりゃく [0] 【概略】
物事のあらまし。大略。概要。「事件の―を説明する」「―以下のとおり」

概略

がいりゃく【概略】
<give> an outline <of> ;→英和
a summary;→英和
a résumé.〜を言えば roughly speaking.

概算

がいさん【概算】
<at> a rough estimate.〜する estimate roughly;make a rough estimate <of> .

概算

がいさん [0] 【概算】 (名)スル
大まかに計算したり勘定すること。「建築費を―する」

概算要求

がいさんようきゅう [5] 【概算要求】
国の予算の編成に先立ち,政府各省庁が,例年8月末日までに大蔵省に提出する次年度の予算要求。

概要

がいよう [0] 【概要】
物事のおおすじ。大体の内容。

概要

がいよう【概要】
⇒概略.

概見

がいけん [0] 【概見】 (名)スル
ざっと見ること。だいたいの観察。「此島の気候を―するに/新聞雑誌 10」

概観

がいかん【概観】
a general view;a survey;→英和
an outline.→英和
〜する survey;take a bird's-eye view.

概観

がいかん [0] 【概観】 (名)スル
大体のありさま。また,全体を大ざっぱに見ること。「世界経済の動向を―する」

概言

がいげん [0] 【概言】 (名)スル
概略を述べること。「―すれば俳句は已に尽きたりと思ふなり/獺祭書屋俳話(子規)」

概計

がいけい [0] 【概計】
だいたいの計算。概算。

概評

がいひょう [0] 【概評】 (名)スル
全体を大づかみにとらえた批評。

概評

がいひょう【概評】
a general comment <on> .

概説

がいせつ【概説】
<give> an outline <of> ;→英和
an introduction <to> .→英和

概説

がいせつ [0] 【概説】 (名)スル
全体にわたって,そのあらましを説明すること。また,その説明。「国際経済について―する」「国文法―」
〔本の題名としても用いられる〕

概論

がいろん [0] 【概論】 (名)スル
全体を通した大体の内容を要約して述べること。また,述べたもの。「文学―」「現下の情勢を―する」

概論

がいろん【概論】
an outline <of> ;→英和
an introduction <to philosophy> .→英和

さかき [0] 【榊・賢木】
〔栄える木の意〕
(1)神域に植える常緑樹の総称。また,神事に用いる木。
(2)ツバキ科の常緑小高木。暖地の山中に自生。高さ約10メートル。葉は互生し,長楕円状倒卵形。濃緑色で質厚く光沢がある。六,七月,白色の小花を開く。枝葉を神事に用いる。
〔「榊の花」は [季]夏〕
→ひさかき
(3)源氏物語の巻名。第一〇帖。

榊かき

さかきかき [3] 【榊かき】
祭りのとき,みこしの先頭に立って榊を担いで歩く役の人。榊持ち。

榊原

さかきばら 【榊原】
姓氏の一。

榊原仟

さかきばらしげる 【榊原仟】
(1910-1979) 心臓外科医。福井県生まれ。東京女子医大教授。幾多の難手術を成功させ,日本の心臓外科を開拓した。

榊原康政

さかきばらやすまさ 【榊原康政】
(1548-1606) 安土桃山時代の武将。三河の人。徳川四天王の一人。越後高田藩主榊原氏の祖。姉川,小牧長久手の戦いに軍功を立て,上野(コウズケ)館林に一〇万石を領した。

榊原篁洲

さかきばらこうしゅう 【榊原篁洲】
(1656-1706) 江戸中期の儒学者。和泉の人。名は玄輔。字(アザナ)は希翊。木下順庵の門下で,新井白石・室鳩巣と並び称される。順庵の推挙で紀伊徳川家に仕える。明(ミン)の法律に精通し,天文・暦学・測量などにも通じた。著「大明律例諺解」「榊巷(シンコウ)談苑」など。

榊原紫峰

さかきばらしほう 【榊原紫峰】
(1887-1971) 日本画家。京都の生まれ。名は安造。文展で画壇に登場したが,鑑査に不満を抱いて1918年(大正7)土田麦僊・小野竹喬らと国画創作協会を結成。代表作「赤松」「奈良の森」「獅子」

えのき【榎】
《植》a hackberry.→英和

えのき [0] 【榎・朴】
ニレ科の落葉高木。高さは20メートルに達する。葉は左右不同の広卵形。雌雄同株。春,葉とともに淡黄色の小花を数個ずつつける。小核果は熟すと橙色になり食用となる。材は器具・薪炭などに用いられる。昔は街道の一里塚に植えられた。古名,え。
→えのみ(榎の実)

え 【榎】
エノキに同じ。「我が門(カド)の―の実もり食(ハ)む百千鳥/万葉 3872」

榎の実

えのみ [1] 【榎の実】
エノキの実。[季]秋。

榎の実鉄砲

えのみてっぽう [4] 【榎の実鉄砲】
玩具の一。細い竹筒の先と手もとにエノキの実をつめ,手もとの実を棒で押すと,空気圧によって実が音を発して飛び出す。

榎寺

えのきでら 【榎寺】
福岡県太宰府にある寺。菅原道真の配所。

榎本

えのもと 【榎本】
姓氏の一。

榎本健一

えのもとけんいち 【榎本健一】
(1904-1970) 喜劇俳優。東京生まれ。通称をエノケン。映画・舞台で活躍した。

榎本其角

えのもときかく 【榎本其角】
(1661-1707) 江戸前期の俳人。江戸の人。のち,宝井姓。別号,宝晋斎など。医師竹下東順の子。蕉門第一の高弟で,芭蕉没後江戸座の洒落風を起こした。著「虚栗(ミナシグリ)」「花摘」「枯尾花」「焦尾琴(シヨウビキン)」など。

榎本武揚

えのもとたけあき 【榎本武揚】
(1836-1908) 政治家。江戸下谷生まれ。旧幕臣。通称,釜次郎。江戸開城の際,海軍副総裁として軍艦引き渡しを拒否,箱館五稜郭に拠(ヨ)って官軍に抗した。のち,明治政府の下で諸大臣を歴任し,特命全権公使として樺太・千島交換条約を締結。

榎茸

えのきたけ [3] 【榎茸】
担子菌類ハラタケ目の食用きのこ。高さ2〜8センチメートル。エノキなど,広葉樹の朽木に叢生(ソウセイ)する。傘は黄褐色で幼時は球に近い。適度の粘りがある。暗室で栽培されたものは全体が淡黄白色,もやし状。ナメコ。ナメタケ。フユタケ。ユキノシタ。

榎草

えのきぐさ [3] 【榎草】
トウダイグサ科の一年草。路傍に普通に見られる。高さ30センチメートル内外。葉はエノキに似る。夏,葉腋(ヨウエキ)に小さな単性花を開く。苞葉(ホウヨウ)は編笠状。アミガサソウ。

くれ 【榑】
(1)板材。平安初期の規格では長さ一丈二尺,幅六寸,厚さ四寸。榑木。
(2)薄板。へぎ板。板屋根などをふくもの。[下学集]
(3)薪。

榑木

くれき 【榑木】
⇒くれ(榑)(1)

榑板

くれいた [0] 【榑板】
榑縁にはる板。榑貫(クレヌキ)。

榑縁

くれえん [0] 【榑縁】
縁板を縁框(エンガマチ)に対して平行に張った縁。
⇔切り目縁

榑貫

くれぬき [0] 【榑貫】
「榑板(クレイタ)」に同じ。

あこう アカホ [1][0] 【榕・雀榕】
クワ科の亜熱帯性高木。暖地の海岸に自生。高さ20メートルに達し,幹や枝から気根を出す。葉は長い柄があり,楕円形で,革質。春,新芽が出る前に一度落葉する。雌雄異株。果実はイチジクに似て径1.5センチメートル。日よけ・防風用に植える。

榕樹

ようじゅ [1] 【榕樹】
ガジュマルの漢名。

はり 【榛】
ハンノキの古名。「―のさ枝に/万葉 4207」

はしばみ【榛】
a hazel;→英和
a hazelnut (実).→英和

はしばみ [0] 【榛】
カバノキ科の落葉低木。日当たりの良い山野に生える。葉は広卵形で鋸歯(キヨシ)がある。若葉には紫褐色の斑紋がある。雌雄同株で,三,四月に葉より先に開花。雄花穂はひも状。果実は苞(ホウ)に包まれ,径約1.5センチメートルの球形でかたく,食べられる。
→ヘーゼル
榛[図]

はんのき【榛】
《植》a black alder.

榛の木

はりのき [1] 【榛の木】
ハンノキの別名。

榛の木

はんのき [1] 【榛の木】
カバノキ科の落葉高木。山野の湿地に自生。幹は直立し,15メートルに達する。水田の畔に稲掛け用に植える。雌雄同株。三月ごろ,葉の出る前に暗紫褐色の尾状の雄花穂と,紅紫色の小さい雌花穂をつける。果実は松かさ状で,染料として用いる。赤楊。ハリノキ。
〔「榛の木の花」は [季]春〕
榛の木[図]

榛の木染

はりのきぞめ [0] 【榛の木染(め)】
ハンノキの果実や樹皮からとった染料で布地を染めること。榛摺(ハリス)り。

榛の木染め

はりのきぞめ [0] 【榛の木染(め)】
ハンノキの果実や樹皮からとった染料で布地を染めること。榛摺(ハリス)り。

榛原

はいばら 【榛原】
(1)静岡県南部,榛原郡の町。駿河湾に臨む。牧ノ原では茶栽培が盛ん。
(2)奈良県北東部,宇陀(ウダ)郡の町。初瀬街道(伊勢街道)の宿場町として発達。

榛名

はるな 【榛名】
群馬県西部,群馬郡の町。榛名山南斜面,烏川中流域を占める。榛名神社には神代舞が伝わる。

榛名山

はるなさん 【榛名山】
群馬県中央部にある二重式火山。赤城・妙義山とともに上毛三山の一。カルデラ内に榛名富士(海抜1391メートル)と榛名湖がある。最高峰は掃部ヶ岳(カモンガダケ)(海抜1449メートル)。

榛名湖

はるなこ 【榛名湖】
榛名山の火口原湖。面積1.2平方キロメートル。湖面の海抜1084メートル。湖水は北東部から流出し吾妻(アガツマ)川に注ぐ。冬季は結氷する。古名,伊香保の沼。

榛莽

しんぼう [0] 【榛莽】
草木の乱れ茂った所。また,その茂った草木。しんもう。「―を切り開く」

榛莽

しんもう 【榛莽】
〔「もう」は呉音〕
「しんぼう(榛莽)」に同じ。「―を分ち荊棘(ケイキヨク)を穿(ウガ)ち/日光山の奥(花袋)」

榜木

ぼうき バウ― [1] 【榜木】
土地の境を標示する木。分木(ブンギ)。

榜札

ぼうさつ バウ― [0] 【榜札・牓札】
たてふだ。かけふだ。

榜示

ほうじ ハウ― [1] 【牓示・牓爾・榜示】
〔「ぼうじ」とも〕
(1)杭(クイ)や札を,領地・領田などの境界の目印として立てること。また,その杭や札。
(2)馬場の仕切り。
(3)庭の築垣(ツイガキ)。

榠樝

かりん クワ― [0] 【榠樝】
(1)バラ科の落葉高木。中国原産の果樹で,高さ8メートル内外。葉は倒卵形。春,枝先に淡紅色の五弁花を単生する。果実は洋梨形で,秋,黄熟し,芳香が強い。砂糖漬けなどとして食用に,また干したものは咳止めの薬とする。唐梨(カラナシ)。キボケ。アンランジュ。漢名,榠樝(メイサ)。[季]秋。
→花梨(カリン)
(2)マルメロの別名。

かや [1] 【榧】
イチイ科の常緑針葉樹。山地に自生し,また庭木として栽植。高さ約20メートルに達する。葉は広線形で二列につく。四,五月頃に開花し,翌年の秋,楕円形で紫褐色に熟する種子をつける。材は碁盤などとし,種子は油をとるほか食用にする。
〔「榧の実」は [季]秋〕

かえ カヘ [1] 【柏・榧】
(1)植物の名。ヒノキの類という。「松―の栄えいまさね尊き我(ア)が君/万葉 4169」
(2)植物カヤの古名。「椎・櫟・―・栗生ひ/常陸風土記」

榧の油

かやのあぶら [1] 【榧の油】
榧の実を圧搾して得た油。上質の植物性油で,食用・灯用・理髪用とする。

榧味噌

かやみそ [0] 【榧味噌】
榧の実を炒(イ)って渋皮をとり,すりつぶして胡麻(ゴマ)・砂糖などと味噌に混ぜ合わせたもの。

榰柱

すけばしら [3] 【助柱・榰柱】
控え柱の別名。すけ。

榴弾

りゅうだん【榴弾】
a shell.→英和
榴弾砲 a howitzer.→英和

榴弾

りゅうだん リウ― [0] 【榴弾】
弾体内に炸薬(サクヤク)を充填(ジユウテン)した砲弾。爆風と弾体の破片とで破壊・殺傷する。「―砲」

榴散弾

りゅうさんだん リウサン― [3] 【榴散弾】
弾体内に多数の鉛のボールを入れて,殺傷効果を高めた砲弾。

榴輝岩

りゅうきがん リウキ― [3] 【榴輝岩】
変成岩の一。塩基性岩で,完晶質粒状。主要構成鉱物は柘榴石(ザクロイシ)と輝石。高圧型の変成帯に産する。地殻下部から上部マントルで安定した岩石。エクロジャイト。

ちきり [0][3] 【榺・千切り】
(1)織機の部品の一。たて糸を巻いておく,中央がくびれた形の棒。緒巻き。
(2)「榺締め」の略。
(3)家紋の一。{(1)}をかたどったもの。中世の衣服の文様にも多い。
榺(1)[図]
榺(3)[図]

榺締め

ちきりじめ [0] 【榺締め】
木や石をはぎ合わせる時に用いる,{(1)}の形をした小片。継ぎ目に埋めこんでずれを防ぐ。

しじ シヂ [1] 【榻】
牛を取りはずした時に牛車(ギツシヤ)の轅(ナガエ)の軛(クビキ)を載せたり,また乗り降りの踏み台にした台。
→牛車

とう タフ [1] 【榻】
こしかけ。床几(シヨウギ)。「学校の―に坐して/即興詩人(鴎外)」

とん [1] 【榻・墩】
〔「とん(榻)」は唐音〕
中国で用いられる陶磁製の太鼓状の腰掛け。主に庭園で用いられる。

榻背

とうはい タフ― [0] 【榻背】
椅子の背もたれ。

ほた [0] 【榾】
〔「ほだ」とも〕
(1)囲炉裏や竈(カマド)でたく薪(タキギ)。掘り起こした木の根や樹木の切れはし。ほたぐい。ほたぎ。[季]冬。《―煙顔をそむけて手で払ふ/池内友次郎》
(2)大きな材木。また,地面に倒れて朽ちた樹木。[日葡]

榾木

ほだぎ [0] 【榾木】
〔「ほたぎ」とも〕
(1)「ほた(榾){(1)}」に同じ。
(2)シイタケの種菌を植えつけた原木。クヌギ・クリ・シイなどを使う。

榾火

ほたび [0][2] 【榾火】
ほた{(1)}をたく火。[季]冬。

榾立て

かぶだて [0] 【株立て・榾立て】
⇒砂(スナ)の物(モノ)

槁木

こうぼく カウ― [0] 【槁木】
枯れた木。枯れ木。

槁木死灰

こうぼくしかい カウ―クワイ [5] 【槁木死灰】
〔荘子(斉物論)〕
形は枯れ木,心は火のない灰のようであるの意。生気なく意欲のない者をいう語。

槃特

はんどく 【槃特】
⇒周梨槃特(シユリハンドク)

まき【槇】
《植》a black pine.

槊杖

さくじょう [2] 【槊杖】
小銃の銃身腔内を掃除するのに用いる細長い棒。

かじ カヂ [1] 【梶・構・楮・穀】
(1)カジノキの古名。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏ともに萌葱(モエギ)色。秋に着用。

構い

かまい カマヒ [2] 【構い】
(1)かまうこと。気を配ること。
→お構い(1)
(2)さしつかえ。故障。「この娘には―あつて嫁入はさせぬ/浄瑠璃・五十年忌(上)」
(3)江戸時代の刑罰の一。
→お構い(2)

構い付ける

かまいつ・ける カマヒ― [5][0] 【構い付ける】 (動カ下一)
相手にする。とりあう。「それ切り横を向いて…―・けない/雁(鴎外)」

構い手

かまいて カマヒ― [4][0] 【構い手】
相手になる人。とりあう人。

構う

かまう【構う】
(1) care <about> ;→英和
mind (気にかける);→英和
take notice of.(2) interfere[meddle] <in,with> (干渉する).→英和
(3) entertain (もてなす);→英和
care for (世話する).
(4) tease (からかう).→英和
構わない do not mind[care];It does not matter.…に構わない(むとんじゃく) be careless <about> ;be indifferent <to> .
どうぞお構いなく Please don't trouble yourself.

構う

かま・う カマフ [2] 【構う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)関心をもつ。気にかける。関係がある。多く打ち消しの形で用いる。「なりふり―・わず働く」「費用はいくらかかっても―・いません」「人ニ―・ワヌ/日葡」
(2)相手になる。世話をする。「誰も―・ってくれない」「子供を―・っている暇がない」
(3)相手にしてふざける。からかう。「犬を―・ってはいけない」
(4)禁制にする。追放する。「この土地を―・はれて幇間(タイコモチ)をやめようとも/人情本・松の調」
〔「構える」に対する自動詞〕
[可能] かまえる
■二■ (動ハ下二)
⇒かまえる

構え

かまえ【構え】
(1) structure (構造);→英和
(an) appearance (外観);→英和
a style (様式).→英和
(2) an attitude (態度);→英和
a posture (姿勢).→英和

構え

かまえ カマヘ [2][3] 【構え】
(1)建物や門などの造り。構造。「立派な―の家」
(2)状況に対応できるように姿勢や態度をととのえること。「打つ―を見せる」「正眼の―」「一戦も辞さぬ―」
(3)工夫。計画。「これを言はすべき―を謀(タバ)かり給ひけるやう/今昔 5」
(4)漢字の構成部分の名称。字の外周を囲んでいる部分。門構え(「間」の「門」)・国構え(「囲」の「囗」)など。
(5)〔心〕 特定の刺激に対する認知あるいは反応が起こりやすくなるような生活体の準備状態。

構える

かま・える カマヘル [3] 【構える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かま・ふ
(1)(形や内容を整えて)立派に作り上げる。組み立てて作る。「門を―・える」「店を―・える」「一家を―・える」
(2)ある姿勢や態度をとって相手に対する。「飛び掛かろうと―・えている」「ストを―・える」
(3)武器を手にして,身のそなえとする。「銃を―・える」「刀を上段に―・える」
(4)作り事をする。「口実を―・える」「虚言を―・える」
(5)仕組む。たくらむ。「事を―・える」「帝を傾け奉らむと―・ふる罪によりて/栄花(月の宴)」
(6)(物事に備えて)ある態度をとる。「低く―・える」「のんびり―・える」「お高く―・える」「斜に―・える」「―・えず気楽に聞いて下さい」
〔中世にはヤ行にも活用した。「野心ヲ―・ユル/日葡」。「構う」に対する他動詞〕

構える

かまえる【構える】
(1) take a posture <of defense> ;→英和
place oneself on one's guard;stand ready <for> .
(2) set up <one's little home> (一戸を).
大胆に〜 put a bold front.のんきに〜 take it[things]easy.

構の木

かじのき カヂ― [1][3] 【梶の木・構の木】
クワ科の落葉高木。東南アジア原産。亜熱帯および日本各地で栽培される。高さ10メートル内外。葉は互生し,広卵形で,しばしば三〜五裂する。葉の裏や柄に密毛がある。春,開花する。雄花穂は円柱状で下垂し,雌花穂は球形。樹皮は和紙の原料。カジ。カミノキ。
梶の木[図]

構ひて

かまいて カマヒ― 【構ひて】 (副)
〔「かまへて」の転〕
必ず。きっと。「―心を運び後に恨み給ふな/浮世草子・新色五巻書」

構ふ

く・う クフ 【構ふ】 (動ハ四)
(巣を)作り営む。かまえる。「燕(ツバクラメ)は巣―・ひ侍る/竹取」

構へて

かまえて カマヘ― 【構へて】 (副)
(1)かならず。きっと。「―調ずまじきなり/宇治拾遺 4」
(2)よく気を配って。「―人めにたつべからざるものなり/一言芳談(上)」

構わない

かまわ∘ない カマハ― 【構わない】 (連語)
(「…して(も)かまわない」「…しようとかまわない」などの形で)差し支えない。気にしない。「給料は安くても―∘ない」「タバコをすおうとすうまいと―∘ない」
→かまう

構作

こうさく [0] 【構作】 (名)スル
あるものに作り上げること。

構内

こうない [1] 【構内】
垣・塀などで囲んだ中。建物・敷地の中。
⇔構外
「駅の―」

構内

こうない【構内】
<on> the premises; <in> the compound;→英和
the yard (駅の).→英和

構内

かまえうち カマヘ― [0] 【構内】
建物や敷地の中。やしきうち。

構内交換機

こうないこうかんき [7] 【構内交換機】
⇒ピー-ビー-エックス( PBX )

構営

こうえい [0] 【構営】
建物の構え。構築物の造営。

構図

こうず【構図】
composition <of a painting> .→英和

構図

こうず [0] 【構図】
(1)絵や写真などの画面の,全体の構成。「安定した―」
(2)平面的な造形美術で,全体の効果を高めるための諸要素・諸部分の配置。コンポジション。
(3)(比喩(ヒユ)的に)物事全体のすがた,かたち。「大がかりな犯罪の―を明らかにする」

構外

こうがい [1] 【構外】
建物などの囲いの外。
⇔構内

構思

こうし [1] 【構思】
構想を練ること。また,その構想。

構想

こうそう [0] 【構想】 (名)スル
(1)これからしようとする事柄について考えを組み立てること。また,組み立てた考えの内容。「―を練る」「雄大な―」「新しい交通体系を―する」
(2)特に芸術作品を作る際に,その主題・内容・構成など全体にわたって組み立てられた考えの内容。

構想

こうそう【構想】
(a) conception;→英和
an idea;→英和
<think out> a plan;→英和
a plot.→英和

構想力

こうそうりょく [3] 【構想力】
(1)考えを組み立てる能力。「―に乏しい」
(2)〔哲〕「想像力(ソウゾウリヨク){(2)}」に同じ。

構成

こうせい [0] 【構成】 (名)スル
(1)いくつかの要素を組み立てて一つのまとまりあるものにすること。また,その組み立て。「社会を―する一員」
(2)〔哲〕
〔construction〕
経験によらずに概念・形式・イメージなどを操作することで対象を組み立てること。

構成

こうせい【構成】
construction;→英和
organization.→英和
〜する organize;→英和
compose.→英和
‖構成員 a member;members.構成要素 a component;a constituent.

構成主義

こうせいしゅぎ [5] 【構成主義】
〔constructivism〕
(1)1910年代から20年代にかけてロシアに起こり,西欧に広まった抽象芸術運動。幾何学的形態の組み合わせによる純粋な造形表現を目指し,特に工業材料(金属・ガラスなど)を用いて彫刻・建築などの構成美を追求した。絵画・デザイン・演劇などにも影響。
(2)〔心〕 真理とされているものが,人間が頭の中でつくりあげたものであるとする認識論。家族療法の基本的認識論。
(3)〔哲〕
 (ア)経験的認識の対象はア-プリオリな主観的形式によって構成されると考えるカントの認識論的立場。
 (イ)数学の哲学において,数学的対象はわれわれの思考活動から独立に存在するものではなく,一定の証明手続きによって構成されたものであると考える立場。
 (ウ)エルランゲン学派の構成的科学論の立場。

構成心理学

こうせいしんりがく [7] 【構成心理学】
〔structural psychology〕
本来は複雑な意識過程を,単純な要素的感覚や感情に分解し,その組み合わせで説明しようとする心理学。ブント・ティチナーが代表的。

構成要件

こうせいようけん [5] 【構成要件】
犯罪として処罰される行為の特徴を示した類型。犯罪定型。

構成酵素

こうせいこうそ [5] 【構成酵素】
環境にかかわりなく,生体内で常に一定量合成される酵素。細胞を構成する成分として合成される。
→誘導酵素

構文

こうぶん【構文】
construction (of a sentence);→英和
sentence structure.

構文

こうぶん [0] 【構文】
文章の構造。文章の組み立て。

構文論

こうぶんろん [3] 【構文論】
(1)〔論〕
〔syntactics; syntax〕
記号論の一分科。意味内容を考慮せずに,記号と記号との結合と分離を支配する形式的規則を取り扱う学問。シンタクティクス。シンタックス。統語論。統辞論。
(2)〔syntax〕
文法論の一部門。文を構成する単位(単語あるいは語群)の配列の法則とその機能,各々の構成単位の機能などを研究対象とする学問。シンタックス。統語論。統辞論。
→意味論
→語用論

構桁

こうこう [0] 【構桁】
⇒こうげた(構桁)

構桁

こうげた [0] 【構桁】
トラス構造の,けた。こうこう。

構案法

こうあんほう [0] 【構案法】
⇒プロジェクト-メソッド

構法

こうほう [0] 【構法】
建築の全体あるいは部分の,性能の検討をふまえた材料や部品の構成方法。

構築

こうちく【構築】
construction.→英和
〜する construct.→英和

構築

こうちく [0] 【構築】 (名)スル
組み立てて築くこと。築造。「―物」「陣地を―する」

構造

こうぞう【構造】
structure;→英和
construction;→英和
organization <of society> .→英和
‖構造言語学 structural linguistics.構造式 a structural formula.構造主義 structuralism.構造不況 structural recession.

構造

こうぞう [0] 【構造】
(1)全体を形づくっている種々の材料による各部分の組み合わせ。作りや仕組み。「機械の―」「耐震―」
(2)さまざまな要素が相互に関連し合って作り上げている総体。また,各要素の相互関係。「社会―」「精神―」「物質の―」「文の―」「汚職の―」

構造不況

こうぞうふきょう [5] 【構造不況】
不況の原因が景気循環による一時的なものでなく,産業構造や需要構造などが経済環境の変化に立ち後れることから生ずる不況。

構造主義

こうぞうしゅぎ [5] 【構造主義】
実存主義流行の後にあらわれた現代の思潮。ソシュールの言語理論の影響のもとで諸現象を記号の体系としてとらえ,規則・関係などの構造分析を重視する。言語学や人類学のほか,心理学・精神医学・数学などの諸分野に広く,多様に展開される。

構造体

こうぞうたい [0] 【構造体】
自重や外力などの荷重に抵抗できるように,各種部材を組み合わせた物体。

構造力学

こうぞうりきがく [6][5] 【構造力学】
応用力学の一部門。建築物・橋・船舶など構造物の変形および応力状態を研究し,その安全度を算定する学問。

構造化プログラミング

こうぞうかプログラミング [9] 【構造化―】
プログラムの論理的構造を単純・明確にして,ソフトウエアの生産性を向上させるプログラム手法。

構造化学

こうぞうかがく [5] 【構造化学】
分子または結晶や液体などの構造を研究する化学の一分野。物質を構成する原子・分子・イオンの配列や立体的な配置,また,それら構成粒子間の結合を研究対象とする。

構造地質学

こうぞうちしつがく [7] 【構造地質学】
地殻内部の構造やその地理的分布を調べ,その生成の力学的過程を研究する地質学の一分野。

構造地震

こうぞうじしん [5] 【構造地震】
断層の発生など地殻の構造的な運動によって生じる地震。

構造平野

こうぞうへいや [5] 【構造平野】
ほぼ水平な地層から成り,浸食によってつくられた緩やかに起伏する地形の広がる平野。安定陸塊に発達する。東ヨーロッパ平原・アメリカ中央平原など。
⇔堆積平野

構造式

こうぞうしき [3] 【構造式】
分子を構成している各原子の結合状態を,価標を用いて図式的に表した化学式。簡単な化合物の異性体を区別するには便利だが,複雑な立体構造は区別できない。

構造改革論

こうぞうかいかくろん [8] 【構造改革論】
現代社会主義革命の戦略論の一。広範な大衆闘争や議会闘争を通じて資本主義の政治・経済構造を部分的に改革していくことで社会主義の主体的・客観的条件を創出しようとする路線。1956年イタリア共産党のトリアッティがうちだした革命路線で,1960年代以降の日本やヨーロッパの社会主義運動に影響を与えた。

構造汚職

こうぞうおしょく [5] 【構造汚職】
政治構造に根ざして生じる汚職。一党の長期支配,中央官庁の許認可権の独占,財界の多額の政治献金などが原因とされ,法的には汚職事件とされないものも含めていう。

構造異性

こうぞういせい [5] 【構造異性】
二つ以上の化合物が互いに分子式は同じであるが,異なる構造式をもつこと。分子内での原子の配列順序が異なることによって生じる。ブタンとイソブタン,エタノールとジメチルエーテルなどに見られる。

構造的失業

こうぞうてきしつぎょう [0] 【構造的失業】
経済社会の民族・性別・年齢などの構造によって常に存在する失業で,景気が好転しても解消しない慢性的な失業。

構造的暴力

こうぞうてきぼうりょく [7] 【構造的暴力】
極度の貧困や飢餓・政治的抑圧・人種差別など,社会構造そのものによって基本的な人間性実現の機会を奪うもの。先進国に支配された第三世界の状況を分析する中で,ノルウェーの平和研究者ガルトゥングが提唱。

構造線

こうぞうせん [0] 【構造線】
地殻変動による大規模な断層帯。普通,一本の大断層ではなく,時代的にも規模的にも種々の数多くの断層の集合体から成る。それを境にして両側の地質構造が著しく異なる。中央構造線や糸魚川(イトイガワ)-静岡構造線などはその例。地質構造線。

構造言語学

こうぞうげんごがく [7] 【構造言語学】
言語は整然とした構造をなしているという見通しのもとに,その構造を客観的に明らかにすることと,そのための方法の開拓に主眼をおく言語学。

構造設計

こうぞうせっけい [5] 【構造設計】
建築物の構造にかかわる部分の設計。安全性・機能性・経済性を考慮して,主として力学的な面から構造の形式・材料を選定し,部材寸法を算定すること。

構造調整プログラム

こうぞうちょうせいプログラム [11] 【構造調整―】
〔structural adjustment programs〕
IMF が,累積債務をもつ国に行う一連の政策勧告。SAP 。

構造運動

こうぞううんどう [5] 【構造運動】
褶曲(シユウキヨク)・断層などの地質構造をつくり出す地殻運動の総称。

構造遺伝子

こうぞういでんし [6] 【構造遺伝子】
タンパク質のアミノ酸配列を支配し,またリボソーム RNA や転移 RNA などの一次構造を決定する情報をもった遺伝子。
→調節遺伝子

構造配列

こうぞうはいれつ [5] 【構造配列】
⇒エキソン

構音

こうおん [1] 【構音】
「調音(チヨウオン)」に同じ。

構音障害

こうおんしょうがい [5] 【構音障害】
口唇・舌・口蓋や脳機能などの障害により,話しことばを正確・明瞭に発音できない状態。

つち [2] 【槌・鎚・椎】
(1)物を打ちたたく工具。頭は金属製または木製の円柱形で,これに柄をさしたもの。
(2)家紋の一。{(1)}や才槌を図案化したもの。

つち【槌】
a hammer;→英和
a mallet (木の).→英和

槌の子

つちのこ [0] 【槌の子】
(1)小槌(コヅチ)のこと。
(2)前額と後頭部とが出っぱった頭の形。また,その人。さいづちあたま。「殿様お馬,―は槍持/歌舞伎・壬生大念仏」
(3)不器用な人。「大形は針手の利かぬ―は/浮世草子・禁短気」
(4)想像上の動物。胴の太い蛇のような形をしているとされる。のづち。

槌引き

つちひき [0][4] 【槌引き】
年内に二人の死者があったとき,三人目が出るのを避けるとして行うまじない。木槌を三人目の死者として葬送する。人形を葬る所もある。

槌音

つちおと [0][3] 【槌音】
(家を建てるときの)材木を槌でたたく音。「復興の―が響く」

槌骨

つちこつ [2] 【槌骨】
耳小骨の一。鼓膜の内側に接してあり,音波の振動を砧骨(キヌタコツ)に伝える。形が槌に似る。ついこつ。つちぼね。

槌骨

ついこつ [1] 【槌骨】
⇒つちこつ(槌骨)

槌骨

つちぼね [0] 【槌骨】
⇒つちこつ(槌骨)

槌鯨

つちくじら [3] 【槌鯨】
ハクジラの一種。体長12メートルほど。全身濃い灰色。頭部は丸く,吻(フン)をもつ。一時間に及ぶ潜水ができ,イカ類や魚を食べる。北太平洋に分布。

やり [0] 【槍・鑓・鎗】
(1)武器の一。鉾(ホコ)に類似のものから変化したもので,長い柄の先端に剣状の刃物(穂)を付けたもの。鎌倉最末期に発生し戦国時代に徒歩集団戦の激化とともに盛行し,戦いの主要武器となった。普通は茎仕立(ナカゴジタテ)で,まれに袋状の穂に柄を差し込む袋槍がある。穂の形状により素槍・十文字槍・鎌槍・大身(オオミ)槍,柄の形状などにより管(クダ)槍・鉤(カギ)槍・皆朱の槍,柄の長さにより手槍・長柄などの別がある。
(2)将棋で,香車(キヨウシヤ)の俗称。
(3)陸上競技の槍投げに用いる用具。
(4)やじること。妨げること。「―とは拙き芸をののしり,さまたぐること/滑稽本・狂言田舎操」
→横槍
槍(1)[図]

やり【槍】
a spear;→英和
a lance (騎兵の);→英和
a javelin (投げ槍).→英和
〜で突く spear.〜の穂(柄) a spearhead(-handle).→英和

槍の間

やりのま [0] 【槍の間】
武家の屋敷の主殿の側にあって警備のために槍などを備えおく部屋。

槍ヶ岳

やりがたけ 【槍ヶ岳】
長野県と岐阜県の境にある山。海抜3180メートル。穂高岳の北に連なり,奥穂高岳に次ぐ飛騨山脈第二の高峰。山頂は槍の穂先に似た尖峰をなす。

槍下

やりした 【槍下】
(1)槍の下。[日葡]
(2)槍で突き伏せること。「終(ツイ)に―にて討死/信長公記」
(3)戦場。「せはしき場の―なれば/常山紀談」

槍使い

やりつかい [3] 【槍使い】
槍を自由に使いこなす人。槍術(ソウジユツ)に巧みな人。

槍備え

やりぞなえ [3] 【槍備え】
槍を武器として戦う部隊。

槍傷

やりきず [2][0] 【槍傷・槍疵】
槍で突かれたきず。槍手。

槍先

やりさき [0] 【槍先】
(1)槍の先端。槍の穂先。また,槍。「―にかかる」
(2)攻撃の方向。また,その勢い。ほこ先。「―を向ける」
(3)戦いの始まり。[日葡]

槍印

やりじるし [3] 【槍印】
行列または出陣の時,槍の印付(シルシヅケ)の環に付けて家名を明らかにした標識。

槍奉行

やりぶぎょう [3] 【槍奉行】
(1)武家時代,槍を持つ一隊の指揮にあたった者。槍大将。長柄大将。長柄奉行。
(2)江戸幕府の職名。老中の下で,長柄同心と八王子千人同心頭を統轄した。

槍師

やりし [2] 【槍師】
(1)槍を作る職人。
(2)槍を巧みにあやつる人。

槍投げ

やりなげ【槍投げ】
the javelin throw.槍投げ選手 a javelin thrower.

槍投げ

やりなげ [0] 【槍投げ】
陸上競技の一。金属製の槍を投げてその飛距離を競うもの。助走路を走ってスピードをつけ,踏み切り線の後方から投擲(トウテキ)を行う。

槍持

やりもち [4][0] 【槍持】
昔,武家で,主人の槍を持って従った家来。

槍梯子

やりばしご [3] 【槍梯子】
たたみ梯子の一。石垣・屋根などへかけて乗り越えるのに用いた。柄に筋金を入れ,銅輪をひねると,柄の内から板金が左右に出て,足をかけられる仕組みになっている。

槍烏賊

やりいか【槍烏賊】
a squid.→英和

槍烏賊

やりいか [2][0] 【槍烏賊】
イカの一種。胴長約40センチメートル。胴は細長い円錐形で,後端はとがり,左右に三角形のひれがある。腕は短い。刺身やするめにする。日本各地の沿岸に分布。ツツイカ。ササイカ。サヤナガ。

槍玉

やりだま [0] 【槍玉】
槍を手玉のように巧みに扱うこと。また,槍。「―をとり二つ三つりう��と/太閤記」

槍玉にあげる

やりだま【槍玉にあげる】
make <a person,a thing> an object of attack;make a victim of <a person> .

槍疵

やりきず [2][0] 【槍傷・槍疵】
槍で突かれたきず。槍手。

槍絡み

やりがらみ [3] 【槍絡み】
槍ぶすまで敵軍にあたる一隊。

槍草

やりくさ [2] 【槍草】
スズメノテッポウの別名。

槍術

そうじゅつ サウ― [1][0] 【槍術】
槍(ヤリ)を武器として戦う武術。

槍衾

やりぶすま [3] 【槍衾】
大勢が槍を突き出してすき間なく並べ構えたさま。「―を作る」

槍踊り

やりおどり [3] 【槍踊り】
大名行列の槍持ち奴の動作を模した毛槍などを振る踊り。元禄期(1688-1704)に始まった。

槍鉋

やりがんな [3] 【槍鉋】
鉋の一種。槍の穂先に似た刃に長い柄を付けたもの。中世末に台鉋(ダイガンナ)が出現するまでは「かんな」と呼ばれていた。桶屋の間に「まえがんな」として残る。
槍鉋[図]

槍錆

やりさび 【槍錆】
端唄(ハウタ)・うた沢節の曲名。文政年間(1818-1830)の流行謡「与作踊り」の音頭(オンド)を,幕末に歌沢笹丸が歌詞を改め,節付けしたとされる。浪人をうたった「槍は錆びても名は錆びぬ」から出た名。

槍騎兵

そうきへい サウ― [3] 【槍騎兵】
長い槍を持った騎兵。

槍騎兵

そうきへい【槍騎兵】
a lancer.→英和

槍鱮

やりたなご [3] 【槍鱮】
コイ目の淡水魚。全長4〜9センチメートル。体形はフナに似る。産卵期,雌は産卵管が伸び,カラスガイなど二枚貝の鰓(エラ)に産卵する。すずめ焼きや佃煮(ツクダニ)とする。冬の釣魚。北海道・青森を除く各地の河川・湖沼に分布。マタナゴ。

槎枒

さが [1] 【槎枒・槎牙】 (ト|タル)[文]形動タリ
木の枝がごつごつしてからみあっているさま。「―たる老梅/不如帰(蘆花)」

槎牙

さが [1] 【槎枒・槎牙】 (ト|タル)[文]形動タリ
木の枝がごつごつしてからみあっているさま。「―たる老梅/不如帰(蘆花)」

えんじゅ ヱンジユ [0] 【槐】
マメ科の落葉高木。中国原産。高さ20メートルに達する。葉は複葉。夏,枝頂に淡緑白色の蝶形花が大きな円錐花序となってつき,秋,数珠(ジユズ)形の豆果を結ぶ。街路樹や寺院などの庭園樹として植える。花を乾かしたものを煎じて止血薬にする。
槐[図]

槐位

かいい クワイヰ [1] 【槐位】
三公(大臣)の位。槐門。
→槐棘(カイキヨク)

槐夢

かいむ クワイ― [1] 【槐夢】
⇒南柯(ナンカ)の夢(ユメ)

槐安

かいあん クワイアン 【槐安】
「槐安国(カイアンコク)」に同じ。

槐安の夢

かいあんのゆめ クワイアン― 【槐安の夢】
⇒南柯(ナンカ)の夢(ユメ)

槐安国

かいあんこく クワイアン― 【槐安国】
中国,唐の李公佐(リコウサ)の小説「南柯記(ナンカキ)」に描かれた国。主人公淳于棼(ジユンウフン)が槐(エンジユ)の木の下で夢に遊び栄華を極める国。その実は蟻の国。
→南柯の夢

槐棘

かいきょく クワイ― [0] 【槐棘】
〔中国で周代,朝廷に三本の槐(エンジユ)を植えて三公の座位を示し,九本の棘(イバラ)を植えて九卿(キユウケイ)の座位を示したことから〕
三公と九卿。公卿(コウケイ)。

槐樹

かいじゅ クワイ― [1] 【槐樹】
植物エンジュの異名。

槐花

かいか クワイクワ 【槐花】
エンジュのつぼみ。漢方で血便・血尿などの止血や高血圧症の治療に用いる。

槐記

かいき クワイキ 【槐記】
江戸時代の茶書。正編七巻,続編四巻。近衛家煕(イエヒロ)の侍医山科道安が,1724年から35年にいたる家煕の言行を集めたもの。茶の湯をはじめ歌道・香道・花道・有職について詳記。正称「槐下与聞」

槐門

かいもん クワイ― [1] 【槐門】
三公(大臣)の唐名。槐位。「三台―の家に生まれ/保元(下)」
→槐棘(カイキヨク)

槐門棘路

かいもんきょくろ クワイ― [5] 【槐門棘路】
三公九卿の総称。公卿。
→槐棘

槓子

カンツ [1] 【槓子】
〔中国語〕
麻雀用語。同じ牌(パイ)が四枚集まったもの。

槓桿

こうかん [0] 【槓桿】
レバー(lever)の訳語。てこ。

ためし [3] 【例・様】
(1)それより以前に実際にあった事柄。れい。先例。前例。「そのような―はない」
(2)手本となること。また,故事。「老たる馬ぞ道はしる,と云―あり/平家 9」

さま【様】
(1)[敬称][男子]Mr.;Messrs.(Mr.の複数); <英> Esq.;[女子]Miss (未婚の);Mrs.(既婚の);Ms.(未婚・既婚を問わず).
(2)[状態]⇒様子.

さま [2] 【様・方】
■一■ (名)
(1)物事の様子や状態。ありさま。「彼女の寂しげな―」「蝶の群れ飛ぶ―」「―変わり」
(2)すがた。かたち。「この君の十ばかりになり給へる―の,ゆゆしきまでをかしげなるを/源氏(玉鬘)」
(3)やり方。方法。また,形式。「もの言ふ―も知らず/源氏(常夏)」「僧正遍昭は,歌の―はえたれども,まことすくなし/古今(仮名序)」
(4)品格。人柄。「この度はいかでかいなび申さむ。―もよき人におはす/竹取」
■二■ (代)
近世,多く遊里で用いられた。
(1)二人称。親愛の気持ちをもっていう。「大事の物ながら―になに惜しかるべし/浮世草子・一代男 1」
(2)三人称。あのかた。「是はととの手焼きの金槌煎餅,―に進ぜて下さりませ/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
■三■ (接尾)
□一□
(1)
 (ア)人を表す名詞または身分・居所などに付いて,尊敬の意を表す。「中村―」「お母―」「殿―」「仏―」「公方(クボウ)―」
 (イ)接頭語「お」「ご(御)」を冠した名詞または形容動詞に付いて,丁寧にいう場合に用いる。「御馳走(ゴチソウ)―」「お粗末―」「御苦労(ゴクロウ)―」
(2)現代では普通「ざま」の形をとる。動詞連用形に付く。
 (ア)…するようすの意を表す。「続け―」「生き―」「起居挙動(タチイフルマイ)から物の言い―まで/浮雲(四迷)」
 (イ)…する瞬間,…すると同時の意を表す。「すれ違い―」「振り向き―」
□二□
(1)〔後世「ざま」という〕
体言に付いて,方向・方面を表す。「雨が横―に降る」「眉は額―に生ひあがり,鼻は横―なりとも/枕草子 49」「いととく京―に上りければ/古本説話 58」
(2)動詞に付いて,その時,その折の意を表す。「したはれてきにし心の身にしあればかへる―には道も知られず/古今(離別)」
(3)体言またはこれに「お」「ご(御)」を冠した語に付いて,「こと」の意の丁寧語として用いる。「これははばかり―」「御無事なお顔おうれし―や/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(上)」

よう ヤウ [1] 【様】
(1)ありさま。様子。すがた。「書きたる真名(マンナ)の―,文字の,世に知らずあやしきを/枕草子 103」
(2)決まったかたち。様式。「人の調度のかざりとする,定まれる―あるものを/源氏(帚木)」
(3)やり方。方法。「ふないくさは―ある物ぞとて,鎧直垂は着給はず/平家 11」
(4)事情。理由。わけ。「かせぎ(=鹿)恐るる事なくして来れり。定めて―あるらん/宇治拾遺 7」
(5)同様。同類。「必ずさしも―の物と争ひ給はむもうたてあるべし/源氏(夕霧)」
(6)(形式名詞的に用いて)
 (ア)発言や思考の内容。こと。「ただ押鮎の口をのみぞ吸ふ。この吸ふ人々の口を押鮎もし思ふ―あらむや/土左」
 (イ)発言や思考の引用を導く言葉。…こと(には)。「かぢとりの言ふ―,黒鳥のもとに白き波を寄す,とぞいふ/土左」
(7)動詞の連用形の下に付いて,複合語をつくる。
 (ア)ありさま,様子などの意を表す。「喜び―」「あわて―」
 (イ)しかた,方法などの意を表す。「言い―」「やり―」
(8)名詞の下に付いて,複合語をつくる。
 (ア)様式,型などの意を表す。「天平―」「唐(カラ)―」
 (イ)そういう形をしている,それに似ているなどの意を表す。「寒天―の物体」「カーテン―のもの」
→ようだ
→ようです

ざま 【様・態】
〔「さま(様)」の転〕
■一■ [2] (名)
様子や格好などを,ののしったりあざけったりしていう語。「その―はなんだ」
■二■ (接尾)
⇒さま■三■□二□(1)

ちゃま 【様】 (接尾)
〔「さま」の転。幼児語〕
人名または人を表す名詞に付いて,敬い親しむ気持ちを表す。甘えを込めていう場合にも用いる。「おにい―」「おじい―」

様々な

さまざま【様々な】
various;→英和
diverse;→英和
of all sorts.〜に diversely;→英和
in various ways.人の心は〜だ So many men,so many minds.

様がましい

ようがまし・い ヤウ― 【様がましい】 (形)[文]シク やうがま・し
〔中世・近世語〕
(1)なにかわけがありそうだ。もったいぶっている。わざとらしい。「―・しく 『あし引とはいかやうなる事』 など様々書きたるは/正徹物語」
(2)注文が難しい。条件が厳しい。「さてさてこなたは咄しに―・い人で御ざる/狂言・千鳥(虎寛本)」

様がり

ようが・り ヤウ― 【様がり】 (動ラ変)
〔「よう(様)があり」の転〕
普通とちがった趣がある。面白い。「この女房,―・る暦かなとは思へども/宇治拾遺 5」

様付け

さまづけ [0] 【様付け】
人の姓名・官職名・役名などに「様」という敬称を付けて呼ぶこと。
→さん付け

様体

ようだい [0][3] ヨウ― 【容体・容態】 ・ ヤウ― 【様体】
〔「ようたい」とも〕
(1)身体の状態。特に病気のありさま。病状。「―がかわる」
(2)人のすがたかたち。ようす。「いと細く小さき―/源氏(野分)」
(3)やり方。方法。「むこ入のしつけ―習てまいらうと存る/狂言・鶏聟」
(4)もったいぶること。「草花見るさへ,かく―なり/浮世草子・五人女 2」

様器

ようき ヤウ― [1] 【様器・楊器】
儀式用の食器の総称。「小さく割りて蓮の葉に包みて―に据ゑて/宇津保(国譲中)」

様変はる

さまかわ・る 【様変はる】 (動ラ四)
(1)様子が変わる。ふうがわりである。「これは,いと―・りたるかしづきぐさなり/源氏(若紫)」
(2)髪を剃(ソ)って僧や尼になる。「今はとて―・るは悲しげなるわざなれば/源氏(若菜上)」

様変り

さまがわり [3] 【様変(わ)り】 (名)スル
(1)様子・形勢が変わること。「町並みが―する」
(2)取引で,相場の形勢が急変すること。

様変わり

さまがわり [3] 【様変(わ)り】 (名)スル
(1)様子・形勢が変わること。「町並みが―する」
(2)取引で,相場の形勢が急変すること。

様好し

さまよ・し 【様好し】 (形ク)
見た目がいい。体裁がいい。「涙のこぼるるさまぞ,―・き人もなかりける/堤中納言(逢坂)」

様子

ようす [0] ヤウ― 【様子】 ・ ヨウ― 【容子】
(1)その場のありさま。状態。情勢。「土地の―に明るい」「こちらの―を報告する」
(2)わけ。事情。子細。「―ありげにひそひそ話をする」
(3)身なり。姿。風采(フウサイ)。「見すぼらしい―で帰って来た」「―のいい男」
(4)そぶり。身のこなし。「―がおかしい」「疲れた―が見える」
(5)物事の成り行き。「交渉の―を見守る」
(6)物事のけはい。きざし。形跡。兆候。「雨が降りそうな―だ」「でかけた―もない」

様子

ようす【様子】
[状態]the state of affairs;the situation;→英和
things;[外見](an) appearance;→英和
a look;→英和
an air;→英和
a manner (態度);→英和
[兆候]a sign;→英和
an indication.〜を知っている be familiar <with> .〜を知らない be a stranger <here> .→英和

様子振る

ようすぶ・る ヤウス― [4] 【様子振る】 (動ラ五[四])
わけあり気な様子をする。もったいぶる。気どる。「妙に―・った声」

様子者

ようすもの ヤウ― 【様子者】
すがたかたちの美しい者。「はや佐保姫は―也/大句数」

様式

ようしき ヤウ― [0] 【様式】
(1)かたちや様子。同類のものの間に共通の,一定の形式・やり方。「生活―」「書類の―が変わる」
(2)芸術作品・建築物などで,ある時代・民族,また流派などの中にみられる,特徴的・類型的な表現形式。「―美」「建築―」「ロココ―」

様式

ようしき【様式】
a mode;→英和
a form;→英和
a style.→英和

様式化

ようしきか ヤウ―クワ [0] 【様式化】
一定の様式にととのえること。特に対象のあるがままの再現ではなく,単純化・抽象化・類型化による変形をおこない形式を与えること。

様形

さまかたち 【様形】
姿かたち。容姿。「物思ひしり給ふは,―などのめでたかりし事/源氏(桐壺)」

様悪し

さまあ・し 【様悪し】 (形シク)
格好が悪い。ぶざまだ。見苦しい。「―・しけれど,鞠もをかし/枕草子 215」

様態

ようたい ヤウ― [3] 【様態】
(1)もののあり方や,行動のありさま。状態。様相。
(2)文法で,状況から推測して,そういうようすだ,そうなるようすだという,不確実な判断を示す言い方。口語では助動詞「そうだ」を付けて言い表す。「うれしそうだ」「雨が降りそうだ」の類。

様様

ようよう ヤウヤウ [0] 【様様】 (名・形動ナリ)
いろいろである・こと(さま)。さまざま。種々。「をかしき―の見物なりける/源氏(葵)」「重盛―ニ申サレタレバ/天草本平家 1」

様様

さまさま 【様様】 (接尾)
自分に恩恵・利益を与えてくれる人や物の名に付けて,感謝の気持ちを表す。「女房―」

様様

さまざま [2] 【様様】 (名・形動)[文]ナリ
それぞれ異なっていること。いろいろであるさま。種々。「兄弟でも性格は―だ」「人―の考え方」「―な方法がある」

様様し

ようよう・し ヤウヤウ― 【様様し】 (形シク)
わけがありそうだ。子細らしい。もったいぶっている。「必ず所嫌ひして―・しといはれんと思はるべきぞ/無名抄」

様異

さまこと 【様異】 (形動ナリ)
(1)様子が普通と変わっているさま。格別であるさま。「―に,さならぬうち解けわざもし給ひけり/源氏(末摘花)」
(2)俗とは違っているさま。出家して姿を変えるさま。「―に心ざしたりし身の/源氏(蜻蛉)」

様相

ようそう【様相】
<assume> an aspect <of> ;→英和
a phase.→英和

様相

ようそう ヤウサウ [0] 【様相】
(1)物事のありさまやようす。「複雑な―を呈する」
(2)〔論〕
〔modality〕
命題の確実性の度合。カントでは,判断における思惟機能をさす。現実的(実際にそのままあること),可能的(やがてそれになりうる可能性をもつこと),必然的(それ以外ではありえないこと)の三種類を挙げることが普通。

様相論理学

ようそうろんりがく ヤウサウ― [7] 【様相論理学】
〔modal logic〕
可能・必然などの様相概念を扱う論理学。アリストテレスに萌芽が見られるが,二〇世紀に入ってルイスによって形式化された。その後,可能世界を導入した意味論が体系化されるに至り,現代の分析哲学の展開に大きな影響を及ぼした。
→多値論理学

様色

ためしいろ [0] 【様色】
濃い紅梅色。今様色。
〔深紅は禁色であったため,許される色の見本を賜ったことからこの名があるという〕

まき [1] 【真木・槙・柀】
(1)イヌマキ・コウヤマキの別名。特に,イヌマキをいう。
(2)〔よい木の意〕
木材としてすぐれたスギやヒノキの総称。「奥山の―の板戸を押し開き/万葉 2519」

まき 【槙】
姓氏の一。

槙尾

まきのお マキノヲ 【槙尾】
京都市右京区の地名。高雄(高尾)・栂尾(トガノオ)とともに清滝川渓谷にそい,三尾(サンビ)と総称される。紅葉の名所。西明寺(サイミヨウジ)がある。

槙有恒

まきありつね 【槙有恒】
(1894-1989) 登山家。近代アルピニズムの導入者。仙台市生まれ。慶応義塾卒。1956年(昭和31),マナスル遠征隊隊長として,日本隊の初登頂を成功させた。著「山行」など。

槙柏

しんぱく [0] 【槙柏】
ヒノキ科の常緑低木。イブキの変種で,高さ約40センチメートル。よく分枝し,鱗片葉または針形葉を密につける。雌雄同株。球果は青黒色。鱗片葉をつける古木を盆栽として珍重する。深山柏槙(ミヤマビヤクシン)。

槙柱

まきばしら 【真木柱・槙柱】
■一■ (名)
(1)檜(ヒノキ)や杉でできた柱。「寄り居たまへりつる―もしとねも/源氏(東屋)」
(2)源氏物語の巻名。第三一帖。また,髭黒と北の方との間の長女の名。
■二■ (枕詞)
真木柱は太いものであることから,「ふとし」にかかる。「―太き心はありしかど/万葉 190」

槙皮

まいはだ [0] 【槙皮・槙肌】
〔「まきはだ」の転〕
マキの幹の内皮を柔らかく砕いたもの。舟や桶などの板のつぎ目の水もれを防ぐために用いる。のみ。のめ。

槙肌

まきはだ [0] 【槙肌】
⇒まいはだ(槙肌)

槙肌

まいはだ [0] 【槙皮・槙肌】
〔「まきはだ」の転〕
マキの幹の内皮を柔らかく砕いたもの。舟や桶などの板のつぎ目の水もれを防ぐために用いる。のみ。のめ。

槧本

ざんぽん [0] 【槧本】
〔「槧」は文字を書くのに用いた板〕
版木で印刷した本。板本。刻本。

かく クワク [1] 【槨】
棺を収める外箱。また,古墳で,死体を収める空間の囲い。「粘土―」

槭樹

かえで カヘデ [0] 【楓・槭樹】
〔「かえるで(蛙手)」の転〕
(1)カエデ科カエデ属の植物の総称。世界に約二〇〇種,日本に十数種あり,日本産ではイロハモミジ類がその紅葉の美しさで代表的である。材は緻密で細工物や器具材とする。サトウカエデ・イタヤカエデの樹液からは糖分を採る。そのほかハウチワカエデ・メグスリノキなどがある。モミジ。古名カエルデ。[季]秋。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表裏とも萌葱(モエギ)。
(3)家紋の一。{(1)}の葉を図案化したもの。

かしわ カシハ [0] 【柏・槲・檞】
(1)ブナ科の落葉高木。山地や寒地の海岸に生える。葉は倒卵形で,波状の大きな鋸歯がある。雌雄同株。五月に葉とともに開花し,雄花は長い尾状花序をなして下垂し,雌花は少数ずつつく。実はどんぐり状の堅果。樹皮を染料とし,葉は大きく古来食物を包むのに用いる。カシワギ。モチガシワ。
(2)「柏餅」の略。
(3)家紋の一。柏の葉を図案化したもの。
(4)飲食物を盛るための木の葉。食器。「大御酒の―を握(ト)らしめて/古事記(中訓)」
柏(3)[図]

つき 【槻】
ケヤキの古名。「―が枝/古事記(下)」

槻の木

つきのき 【槻の木】
植物ケヤキの古名。「走り出の堤に立てる―の/万葉 210」

槻弓

つくゆみ 【槻弓】
「つきゆみ(槻弓)」に同じ。「―にまり矢を副(タグ)へ/日本書紀(神功)」

槻弓

つきゆみ 【槻弓】
槻の木(ケヤキ)で作った丸木の弓。つくゆみ。「梓弓ま弓―年をへて/伊勢 24」

槻弓の

つくゆみの 【槻弓の】 (枕詞)
「槻弓」は伏せて用いたことから,「臥(コヤ)る」にかかる。「―臥る臥りも梓弓立てり立てりも/古事記(下)」

槻欅

つきげやき [3] 【槻欅】
ケヤキの異名。

うけ 【槽】
容器の一種と考えられるが,形状未詳。「天の石屋戸に―伏せて踏みとどろこし/古事記(上)」

槽櫪

そうれき サウ― [0] 【槽櫪】
馬の飼料を入れるおけ。馬のかいばおけ。また,馬小屋。

槿

むくげ [0] 【木槿・槿】
アオイ科の落葉低木。中国・インド原産。生け垣や庭木とする。高さ約3メートル。葉は卵形。花は葉腋(ヨウエキ)に単生し,晩夏から秋にかけて径約6センチメートルの紅紫色または白色の五弁花を開き,一日でしぼむ。幹皮や花は薬用。古くはアサガオと称された。モクゲ。蓮(ハチス)。木蓮(キハチス)。[季]秋。《道のべの―は馬に喰はれけり/芭蕉》
→槿花(キンカ)
木槿[図]

槿花

きんか [1] 【槿花】
(1)ムクゲの花。朝開いて,夕方にしぼむので,はかない栄華にたとえる。
(2)アサガオの古名。

もみ【樅】
《植》a fir.→英和

もみ [1] 【樅】
マツ科の常緑高木。本州中部から九州の低山に生える。葉は密に互生し線形で,若木では先が二裂。雌雄同株。初夏,開花し,短円柱形の松かさをつける。庭木やクリスマス-ツリーにし,材は建築・卒塔婆(ソトバ)・棺などに利用。トウモミ。モミソ。モムノキ。

樊噲

はんかい 【樊噲】
(?-前189) 中国,漢初の武将。諡(オクリナ)は武侯。沛(ハイ)(江蘇省)の人。劉邦(漢の高祖)に従い,鴻門の会で項羽により危地に立たされた劉邦を救った。漢の天下統一後も軍功をたて,舞陽侯に封ぜられた。

樊籠

はんろう [0] 【樊籠】
(1)鳥かご。
(2)転じて,身体の自由や行動を拘束したりする物事。「おん身をして久しく―の中にあらしめき/即興詩人(鴎外)」
(3)衆生(シユジヨウ)が煩悩(ボンノウ)にしばられていることをたとえていう語。

とよ [1] 【樋】
「とい(樋)」の転。

とゆ [1] 【樋】
「とい(樋)」の転。

とい トヒ [1] 【樋】
(1)屋根に落ちた雨水を集めて地上に流す装置。軒樋・谷樋・竪樋などがあり,建物の内側に設けるものは内樋という。とよ。とゆ。ひ。
(2)湯水を導き送るために取り付けた筒。ひ。

とい【樋】
[雨樋]a gutter (屋根にそった);→英和
a rain[water]pipe (縦の).

ひ [1] 【樋】
(1)水を導き送る,木や竹の長い管。とい。
(2)物の表面につけた細長いみぞ。「―定規」
(3)日本刀の側面につけた細長いみぞ。血流し。
(4)せきとめた水の出口に設けた戸。開閉して水を出したりとめたりする。水門。

樋の口

ひのくち [2][1] 【樋の口】
水の量を調節するための戸口。水門。樋。樋口(ヒグチ)。

樋代

ひしろ [0] 【樋代】
⇒御樋代(ミヒシロ)

樋口

ひぐち [0] 【樋口】
樋(トイ)の水や下水などの出口。

樋口

ひぐち 【樋口】
姓氏の一。

樋口一葉

ひぐちいちよう 【樋口一葉】
(1872-1896) 小説家・歌人。東京生まれ。本名,奈津。中島歌子の萩の舎塾に入門,半井桃水や「文学界」同人の感化を受ける。「にごりえ」「十三夜」「たけくらべ」などに明治の女性を哀感を込めて描く。その「日記」も文学的価値が高い。

樋口守

ひのくちまもり [5] 【樋口守】
ミゾゴイの異名。

樋放ち

ひはなち [2] 【樋放ち】
上代の不法行為の一。木で作った田の用水路を壊すこと。「畔(ア)放ち,溝埋み,―,…を天つ罪と法りわけて/祝詞(六月晦大祓)」

樋殿

ひどの 【樋殿・楲殿】
かわや。せっちん。便所。「急ぎ―へ行きたりけるに/今物語」

樋清

ひすまし 【洗歪・樋清】
〔樋箱(ヒバコ)を清める意〕
平安時代以降,宮中などで便所の掃除を職とした身分の低い女性。御厠人(ミカワヤウド)。

樋端

ひばた [0] 【樋端】
鴨居・敷居などの溝のふち。

樋竹

といだけ トヒ― [2] 【樋竹】
樋としてかけ渡す竹。竹製の樋。

樋貫

ひぬき [1][0] 【樋貫・飛貫】
(1)頭貫(カシラヌキ)と内法貫(ウチノリヌキ)の間に入れる貫。
(2)社殿などの屋根で棟の両側をおおう障泥板(アオリイタ)を貫いている短い貫。

樋門

ひもん [1][0] 【樋門】
堤防の下を通り抜ける,排水・灌漑用の水路。

かんじき【樏】
(a pair of) snow-shoes.

かんじき [0] 【樏・橇】
雪の中に足を踏み込んだり,すべったりしないように靴などの下に付けるもの。木の枝やつるなどを輪に撓(タ)めたものや,それに滑り止めの木爪をつけたものがある。かじき。わかんじき。[季]冬。《―をはいて一歩や雪の上/虚子》
樏[図]

わりご [0] 【破り子・破り籠・樏】
(1)ヒノキなどの薄板で作った容器。深いかぶせ蓋(ブタ)が付く。食物を携帯するのに用いた。めんぱ。
(2){(1)}に入れた食物。弁当。「道のほどの―などせさす/宇津保(吹上・上)」
破り子(1)[図]

樏子

かれいけ 【餉笥・樏子】
餉を入れて携帯する器。破(メ)り子。[和名抄]

しきみ [0][2] 【樒・梻】
モクレン科の常緑小高木。山中に自生。また,墓地などに植える。葉は長楕円形で光沢がある。四月頃,淡黄白色の花を開き,秋,星形の果実を結ぶ。果実は有毒。全体に香気があり,仏前に供え,葉・樹皮から線香・抹香を作り,材は数珠などとする。コウノキ。マッコウギ。ハナノキ。シキビ。
〔「樒の花」は [季]春〕
樒[図]

しきび [0][2] 【樒・梻】
植物シキミの別名。

おうち アフチ 【楝・樗】
(1)栴檀(センダン){(1)}の古名。
〔花は [季]夏,実は [季]秋〕
「木のさまにくげなれど―の花いとをかし/枕草子 37」
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄紫,裏は青。また,表は紫,裏は薄紫。四,五月に用いる。

あふち 【楝・樗】
⇒おうち(楝)

樗才

ちょさい [0] 【樗才】
「樗材」に同じ。

樗散

ちょさん [0] 【樗散】
〔「樗櫟(チヨレキ)散木」の略〕
役に立たないこと。無能なこと。樗材。樗才。

樗木

ちょぼく [0] 【樗木】
(1)ニワウルシの木。
(2)役に立たない木。無用なもの。

樗材

ちょざい [0] 【樗材】
〔荘子(逍遥遊)〕
役に立たない材木。転じて,役に立たない人。また,自分をへりくだっていう語。樗才。

樗櫟

ちょれき [0] 【樗櫟・樗櫪】
〔樗(=ニワウルシ)も櫟(=クヌギ)もともに材木としては役に立たないことから〕
役に立たないもの。また,自分をへりくだっていう語。樗散。「我もとより不才の―,今は猶老い朽ちて/鶉衣」

樗櫪

ちょれき [0] 【樗櫟・樗櫪】
〔樗(=ニワウルシ)も櫟(=クヌギ)もともに材木としては役に立たないことから〕
役に立たないもの。また,自分をへりくだっていう語。樗散。「我もとより不才の―,今は猶老い朽ちて/鶉衣」

樗牛

ちょぎゅう チヨギウ 【樗牛】
⇒高山(タカヤマ)樗牛

樗良

ちょら 【樗良】
⇒三浦(ミウラ)樗良

樗蒲

ちょぼ [1] 【樗蒲】
(1)博打(バクチ)。また,「樗蒲一{(1)}」に同じ。
(2)「かりうち(樗蒲)」に同じ。
(3)(賽(サイ)の目の合計が二一になるところから)白魚二一匹ずつをひとまとめにして数える言葉。のちには二〇匹をもいう。「三―ばかり白魚をすくつて来よう/歌舞伎・勧善懲悪孝子誉」

樗蒲

かりうち [0] 【樗蒲】
博打(バクチ)の一。かりと呼ばれる楕円形の平たい四枚の木片を采(サイ)とし,その一面を白,他面を黒く塗り,二つの采の黒面に牛,他の二つの采の白面に雉(キジ)を描き,投げて出た面の組み合わせで勝負を決するもの。中国から伝来。ちょぼ。[和名抄]

樗蒲一

ちょぼいち [0][2] 【樗蒲一】
(1)賽(サイ)を一個使う賭博。目を一つ予測して賭け,当たれば四倍の賭け金が戻り,はずれれば胴親に賭け金をとられるもの。
(2)賽を使う賭博の総称。また,賭け。
(3)でたらめ。いんちき。ぺてん。
(4)割に合わない目にあうこと。とんま。「犬め,乞食め,―め/洒落本・愚人贅漢居続借金」

樗蚕

しんじゅさん [3] 【神樹蚕・樗蚕】
ヤママユガ科の大形のガ。開張約13センチメートル。黒褐色で前後のはねの中央に白い三日月形の斑紋がある。幼虫はシンジュ・ニガキ・キハダなどの葉を食う。日本をはじめアジア各地に分布。

しめ [2] 【注連・標】
(1)「注連縄(シメナワ)」の略。
(2)場所を限ったり,ある領域への出入りを禁止するために,木を立てたり縄を張ったりすること。また,その標示。「大伴の遠つ神祖(カムオヤ)の奥津城(オクツキ)はしるく―立て人の知るべく/万葉 4096」

しるべ [0][3] 【導・標】
〔「知る辺」の意〕
(1)道の案内をすること。また,その人。「道―」「歌妓(ネコ)は箱持(ハコヤ)の―に属(ツキ)/安愚楽鍋(魯文)」
(2)助け導くこと。手引き。案内。「―する物の音につけてなむ,思ひ出でらるべかりける/源氏(橋姫)」

しるし [0] 【印・標・証】
〔動詞「しるす」の連用形から〕
(1)あとの心覚えのためや,他人に必要なことを知らせるために形や色を物に付けたり変化させたりしたもの。マーク。サイン。《印・標》「木に―をつける」「横断歩道の―」「赤信号は止まれの―」
(2)行為・心情・抽象的な観念などを具体的に表すもの。象徴。証拠。「登頂の―の写真」「感謝の―として品物を贈る」「鳩は平和の―だ」
(3)家柄・身分などをはっきりと表すもの。紋所・旗・記章など。《印・標》「過ぎ行く跡から亀菊が―は紛ひも嵐吹く紅葉流しの紋提灯/浄瑠璃・会稽山」
(4)〔皇位またはそれから発することの証拠の意からか〕
《印》
 (ア)官印。また,印綬。
 (イ)三種の神器の一,八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)。神璽(シンジ)。「重祚などにてあるべけれども,―の箱を御身に添へられたれば/増鏡(月草の花)」

標す

しる・す [2][0] 【印す・標す】 (動サ五[四])
〔「しるす(記)」と同源〕
(1)しるしをつける。目じるしを残す。「確認済みのマークを―・す」
(2)ある場所に跡をつける。証拠・記念に何かを残す。「南極大陸に足跡を―・す」
[可能] しるせる

標の内

しめのうち 【標の内】
(1)しめを張って出入りを禁じている特定の領域内。神社の境内や禁中などをいう。「―は昔にあらぬ心地して神代のことも今ぞ恋しき/源氏(絵合)」
(2)松の内。[季]新年。

標の太刀

しるしのたち 【標の太刀】
「節刀(セツトウ)」に同じ。

標の山

ひょうのやま ヘウ― 【標の山】
大嘗(ダイジヨウ)祭に悠紀(ユキ)・主基(スキ)両国の国司の並ぶ位置を示すために置く山形。木綿(ユウ)・榊・日月などで飾り,卯(ウ)の日に斎場より大嘗宮へ引き入れる。現在の祇園祭の山鉾(ヤマボコ)はこれが大規模化したもの。標山(シメヤマ)。しるしのやま。

標の杉

しるしのすぎ 【標の杉】
(1)〔「我が庵(イオ)は三輪の山もと恋しくはとぶらひ来ませ杉立てる門/古今(雑下)」による〕
三輪の山のふもとにあって目じるしとなる杉。杉の標。「三輪山の―も枯れはててなき世に我ぞ来て尋ねつる/元真集」
(2)伏見稲荷にある杉。枝を折って持ち帰り,長く枯れなければ幸運を授かるとする風習があった。
(3)酒屋の軒に看板がわりに掛けてある杉の葉。酒林(サカバヤシ)。「初午や―を神垣にまがへて折れるさかきげんかな/徳和歌後万載集」

標ばかり

しるしばかり 【標ばかり・印ばかり】
ほんのわずか。形だけ。「―の品をお送りいたします」

標号

ひょうごう ヘウガウ [0] 【表号・標号】 (名)スル
(1)めじるし。しるし。
(2)はっきり言うこと。はっきり名づけること。「その―する声は何であつても/ふらんす物語(荷風)」

標尺

ひょうしゃく ヘウ― [0] 【標尺】
水準測量の際,垂直に立てて視準軸の高さを測るのに用いる,目盛り精度の高い尺。箱尺・スタジア尺・ミール・ロッドなどがある。

標徴

ひょうちょう ヘウ― [0] 【表徴・標徴】
(1)表面に現れたしるし。そのものであることを示す外見的特徴。「風俗は人情の―なり/当世書生気質(逍遥)」
(2)象徴。

標旗

ひょうき ヘウ― [1] 【標旗】
目印となる旗。はたじるし。

標本

ひょうほん ヘウ― [0] 【標本】
(1)動植物・鉱物その他の物を,ありのままの姿で保存するために,それらの個体もしくはその一部に適当な処理を施したもの。「―室」
(2)ある物の見本。ひな形。転じて,典型的なもの。「けちの―のような人」
(3)統計で,ある集団(母集団)の全部についてではなく,一部を抜き出して調査する場合の,その抜き出された個々の資料。サンプル。

標本

ひょうほん【標本】
a specimen;→英和
a sample.→英和

標本化

ひょうほんか ヘウ―クワ [0] 【標本化】
連続的な信号(アナログ信号)から,一定の時間間隔ごとにその瞬間における値を取り出すこと。サンプリング。

標本抽出

ひょうほんちゅうしゅつ ヘウ―チウ― [0][5] 【標本抽出】
標本調査を行う場合の標本を,母集団から無作為に抜き出すこと。

標本調査

ひょうほんちょうさ ヘウ―テウ― [5] 【標本調査】
母集団から標本を抜き出して,それについて調査し,数学的(確率論的)に母集団の性質を推測すること。
→抜き取り検査

標札

ひょうさつ ヘウ― [0] 【表札・標札】
門・戸口などに掲げて,居住者の名を示す札。

標柱

ひょうちゅう ヘウ― [0] 【標柱】
めじるしの柱。また,めじるしとなるもの。

標榜

ひょうぼう ヘウバウ [0] 【標榜】 (名)スル
(1)人の善行をたたえて,その事実を記し衆人に示すこと。
(2)主義・主張や立場などを,公然と表すこと。公然と唱えること。「民主主義を―する」

標榜する

ひょうぼう【標榜する】
profess <oneself to be…> ;→英和
stand for <democracy> ;advocate.→英和

標治法

ひょうちほう ヘウチハフ [0] 【標治法】
鍼灸(シンキユウ)医学の治療法の一。現れている諸症状に対して直接行う対症療法。
⇔本治法

標注

ひょうちゅう ヘウ― [0] 【標注・標註】
書物の欄外に記した注。

標準

ひょうじゅん【標準】
a standard;→英和
a norm;→英和
a measure (測定の).→英和
〜(的)の standard;normal;→英和
average (平均の).→英和
〜に達する come up to the standard.〜以上(以下)である be above (below) the standard.‖標準価格 the standard price.標準記録 the qualifying time[record](予選の).標準語(時) the standard language (time).

標準

ひょうじゅん ヘウ― [0] 【標準】
(1)物事を行う場合のよりどころとなるもの。
 (ア)手本。模範。
 (イ)およその目安。目標。
(2)平均的であること。普通。並み。「―に達する」「―型」

標準レンズ

ひょうじゅんレンズ ヘウ― [5] 【標準―】
三五ミリ判フルサイズのカメラで焦点距離50ミリメートルのレンズ。広角レンズ・望遠レンズに対していう。

標準体重

ひょうじゅんたいじゅう ヘウ―ヂユウ [5] 【標準体重】
健康な人間の性別・年齢別・身長別の標準的な体重。一般的には,公式 [(身長 cm−100)×0.9] kg を用いて算出する。

標準価格

ひょうじゅんかかく ヘウ― [5] 【標準価格】
(1)メーカーが小売価格として表示する価格。
(2)行政機関が店頭表示するよう指定した価格。国民生活に重要な影響を与える物資が高騰あるいはその恐れがある場合に行われる。

標準偏差

ひょうじゅんへんさ ヘウ― [5] 【標準偏差】
〔standard deviation〕
資料の散らばりの度合を表す数値。平均値と各資料の値の差(偏差)を二乗し,それを算術平均した値の平方根として求める。標準偏差が小さいことは,平均値のまわりの散らばりの度合が小さいことを示す。SD 。

標準光源

ひょうじゅんこうげん ヘウ―クワウ― [5] 【標準光源】
測色用の標準として用いられる光源。白熱電球を代表する A ,正午の太陽光とほぼ同じ B ,平均太陽光に近い C の三種類が国際的に定められている。

標準化

ひょうじゅんか ヘウ―クワ [0] 【標準化】 (名)スル
(1)個々のものが標準的なところに近づいていくこと。また,個々のものを標準的なところに近づけること。「テレビの発達で地方文化が次第に―していく」
(2)標準を決めて資材・製品などの規格や種類を統一すること。
(3)テストで得られた得点が集団全体の中でどのような位置づけであるかがわかるように,集団基準を作成すること。

標準化石

ひょうじゅんかせき ヘウ―クワ― [5] 【標準化石】
⇒示準化石(シジユンカセキ)

標準報酬

ひょうじゅんほうしゅう ヘウ―シウ [5] 【標準報酬】
社会保険において,保険料や保険給付額を算定するための基準として,便宜的に実際の報酬額の代わりに用いる金額。

標準大気

ひょうじゅんたいき ヘウ― [5] 【標準大気】
気温や気圧などの高度分布が,実際の大気の平均状態に近いように単純化した基準大気。

標準式ローマ字綴り

ひょうじゅんしきローマじつづり ヘウ― [11] 【標準式―字綴り】
日本語を書き表すためのローマ字の綴り方の一。ヘボンが「和英語林集成」第三版(1886年(明治19)刊)で用いた綴り方を若干修正したもの(ye →e, wo →o など)。ヘボン式ローマ字綴りともいう。

標準得点

ひょうじゅんとくてん ヘウ― [5] 【標準得点】
テストで得られた素点を,平均値や標準偏差などの集団基準を用い,全集団の中での位置づけがわかるように変換した得点。

標準時

ひょうじゅんじ ヘウ― [3] 【標準時】
各国・各地域内で使用されている時刻。普通,世界時と一時間の整数倍の差をもつ。
→日本標準時

標準時計

ひょうじゅんどけい ヘウ― [5] 【標準時計】
標準の時刻となる高い精度の時計。現在ではセシウムやルビジウムなどの原子時計が使われる。

標準検査

ひょうじゅんけんさ ヘウ― [5] 【標準検査】
(1)定められている標準に合うか否かを調べる検査。
(2)一定のサンプルを測定して得た標準的な分布に基づいて,個々の測定値の位置づけを決める検査。知能検査・学力検査などに用いられる。

標準比視感度

ひょうじゅんひしかんど ヘウ― [7] 【標準比視感度】
人の眼の感覚を表すため,最大値を一として基準化した波長ごとの光に対する感度。観測条件,個人や年齢などにより異なるので,国際的に一定の方法によって代表的な値を定めたもの。

標準気圧

ひょうじゅんきあつ ヘウ― [5] 【標準気圧】
実際の大気の平均に近い気圧。基準条件下における水銀柱760ミリメートルの高さに相当する。すなわち,1013.25ヘクトパスカルで,これを一気圧とする。

標準液

ひょうじゅんえき ヘウ― [3] 【標準液】
濃度が正確に知られている溶液。滴定試薬などに用いる。標準溶液。

標準溶液

ひょうじゅんようえき ヘウ― [5] 【標準溶液】
濃度が正確にわかっている溶液。未知試料溶液中のある物質の濃度を定めるときに用いる。標準液。

標準物質

ひょうじゅんぶっしつ ヘウ― [5] 【標準物質】
化学種としての標準になる物質。化学分析・試験などを行うとき,それらの結果として絶対的数値を得ることは不可能な場合がほとんどであるから,基準となる物質との比較による相対的数値を結果とする。

標準状態

ひょうじゅんじょうたい ヘウ―ジヤウ― [5] 【標準状態】
状態によって変化する物質の性質を記述するために,基準として選ぶ状態。気体については,摂氏〇度,一気圧の状態がよく用いられる。

標準生計費

ひょうじゅんせいけいひ ヘウ― [7] 【標準生計費】
ある時と所において標準的生活水準を維持するのに必要とされる生活費。標準世帯における家計調査による実態生計費と,理論生計費とがある。
→理論生計費

標準的

ひょうじゅんてき ヘウ― [0] 【標準的】 (形動)
(1)基準となるさま。
(2)ごく普通であるさま。「―な日本人」

標準米

ひょうじゅんまい ヘウ― [0] 【標準米】
(1)旧制の米穀取引所で,売買の標準とし,また受け渡しの格付けを決める際に標準とした米。建米(タテマイ)。
(2)特定の銘柄の米に対して,品質・価格が標準的な米。標準価格米。

標準血清

ひょうじゅんけっせい ヘウ― [5] 【標準血清】
ABO 式血液型を決定する際に用いる血清。凝集素を含む。

標準規格

ひょうじゅんきかく ヘウ― [5] 【標準規格】
ものの形状・寸法・性能・品質・試験法などを統一して,生産・使用の便を図るために公的に定められる規格。日本工業規格( JIS )・日本農林規格( JAS )など。

標準試薬

ひょうじゅんしやく ヘウ― [5] 【標準試薬】
試薬のうち,特に純度が高く,その値がはっきりわかっていて,定量分析の標準物質またはその原料とすることのできるもの。

標準語

ひょうじゅんご ヘウ― [0] 【標準語】
音韻・語彙・語法などすべての面で国語の規範として尊重され,教育・法令などの公用語として用いられる言語。制定にあたっては,一国内で共通語となっている言語がもつ欠点を,何らかの機関によって是正するという人為的操作が必要となる。
→共通語

標準賃金

ひょうじゅんちんぎん ヘウ― [5] 【標準賃金】
賃金調査に基づき,業種別・男女別・年齢別などに算出された平均賃金。もとは,政府の設定する標準相場をいい,賃金抑制の意図があった。

標準走時

ひょうじゅんそうじ ヘウ― [5] 【標準走時】
観測データから求めた,地球内部の地震波の速度分布に基づき計算された,各種の地震波の走時。

標準軌間

ひょうじゅんきかん ヘウ― [6][5] 【標準軌間】
レールの軌間が1435ミリメートルのもの。日本では新幹線などで用いられている。標準軌。

標準重力

ひょうじゅんじゅうりょく ヘウ―ヂユウ― [5] 【標準重力】
各緯度の標準的な重力。地球を仮想的な回転楕円体と考えたときの計算値で,実測値とは一致しない。正規重力。

標準金利

ひょうじゅんきんり ヘウ― [5] 【標準金利】
市中銀行が一流企業に対して貸し出すときの最優遇金利。事実上,貸し出し金利の下限。アメリカのプライム-レートにならって導入された。

標準電池

ひょうじゅんでんち ヘウ― [5] 【標準電池】
起電力の標準になる電池。一般には,摂氏二〇度で起電力1.01864ボルトのカドミウム標準電池(ウェストン電池)が用いられる。1977年より超電導によるジョセフソン素子によって標準電圧が与えられている。

標準電波

ひょうじゅんでんぱ ヘウ― [5] 【標準電波】
電波の周波数や時間尺度の基準となる一定の周波数の電波。日本では郵政省通信総合研究所が,JJY のコールサインで時刻の信号とともに常時発射し,その精度は高く保たれている。

標準音

ひょうじゅんおん ヘウ― [3] 【標準音】
絶対音高を規定する際に基準となる音。一点イ音を440ヘルツと定めたものが国際標準音として行われている。また,日本音楽では壱越(イチコツ)が標準音。

標灯

ひょうとう ヘウ― [0] 【標灯】
めじるしとするための灯火。玄関の灯火など。

標点

ひょうてん ヘウ― [1][0] 【標点】
目印とする点。目印に付ける圏点。

標的

ひょうてき ヘウ― [0] 【標的】
(1)鉄砲・弓などで射当てる的(マト)。また,めじるし。
(2)攻撃のまと。「敵の攻撃の格好の―となる」
(3)目標とするもの。「人民の由る可き―を示す者/学問ノススメ(諭吉)」

標的

ひょうてき【標的】
a mark;→英和
a target.→英和

標目

ひょうもく ヘウ― [0] 【標目】
(1)めじるし。目標。
(2)目録。目次。

標石

ひょうせき ヘウ― [0][1] 【標石】
水準点や三角点の標識として地面に埋められた花崗岩製の角柱。一等水準点標石・二等三角点標石など。

標示

ひょうじ ヘウ― [0][1] 【標示】 (名)スル
めじるしをつけて一般の人に示すこと。また,めじるしとなる文字・記号・図など。「町名を―する」「―板」「―物」

標章

ひょうしょう ヘウシヤウ [0] 【標章】
(団体・催し物などの)しるしとなる記章やマーク。

標紙

ひょうし ヘウ― [1] 【標紙】
めじるしの紙。

標縄

しめなわ [0] 【注連縄・標縄・七五三縄】
境界を示し出入りを禁止することを示すために張りまわす縄。特に,神事において神聖な場所を画するために用いたり,また新年に門口に魔除けのために張ったりする。わら縄を左縒(ヨ)りにない,わらの尻を三・五・七筋と順にはみ出させて垂らし,間に紙の四手(シデ)を下げる。しめ。
注連縄[図]

標置

ひょうち ヘウ― [1] 【標置】 (名)スル
目につくようにあらわし置くこと。また,気位を高くもつこと。標位。「市井の銅臭児を…高く―するが為めではない/草枕(漱石)」

標茅原

しめじがはら シメヂ― 【標茅原】
栃木県栃木市北方にあった野。((歌枕))「なほ頼め―のさせも草/新古今(釈教)」

標茶

しべちゃ 【標茶】
北海道東部,川上郡の町。根釧(コンセン)台地に位置し,酪農が盛ん。南西部は釧路湿原。

標記

ひょうき ヘウ― [1] 【標記】 (名)スル
(1)目印としてしるすこと。また,その目印。
(2)標題として書くこと。また,その題。

標註

ひょうちゅう ヘウ― [0] 【標注・標註】
書物の欄外に記した注。

標語

ひょうご【標語】
a catchword;→英和
a motto;→英和
a slogan.→英和

標語

ひょうご ヘウ― [0] 【標語】
主義・主張,運動の目的などを簡潔に示した短い語句。モットー。スローガン。

標識

ひょうしき ヘウ― [0] 【標識】
(1)めじるし。めじるしとして設置したもの。「道路―」
(2)物質を同定するために,他とは異なる特徴をその物質に付与すること。

標識

ひょうしき【標識】
a sign;→英和
a mark;→英和
a landmark (境界などの);→英和
a beacon (航空の).→英和

標識化合物

ひょうしきかごうぶつ ヘウ―クワガフ― [6] 【標識化合物】
化合物中の特定の位置にある原子を放射性同位体または安定同位体で置き換えて普通の化合物と区別がつくようにしたもの。放射性医薬品として,また化学反応の研究に利用される。ラベル付き化合物。

標識灯

ひょうしきとう ヘウ― [0] 【標識灯】
夜間,航行中または係留中の船舶や飛行中の航空機などが,その位置を標示するためにつける灯火。

標識的擬態

ひょうしきてきぎたい ヘウ― [0] 【標識的擬態】
動物の擬態の一。捕食者に対しての警告色を含む他の動物など,注意をひくものに似る場合。ミミクリー。
→隠蔽的(インペイテキ)擬態

標識色

ひょうしきしょく ヘウ― [4] 【標識色】
動物体がもつ,周囲から際立って目立つ色彩。警戒色・認識色・威嚇色など。

標識鳥

ひょうしきちょう ヘウ―テウ [0] 【標識鳥】
足に標識となるリングをつけて放った鳥。捕獲地点からその鳥の渡りの経路を研究する。

標貰い

しめもらい [3] 【注連貰い・標貰い・七五三貰い】
正月一五日の左義長(サギチヨウ)で焼くために,子供が,取り払った門松や注連飾りなどをもらい集めること。[季]新年。

標野

しめの 【標野】
標(シメ){(2)}をした所。皇室や貴人の所有地で,一般の者の立ち入りを禁止した野。禁野。「あかねさす紫野行き―行き野守は見ずや君が袖振る/万葉 20」

標針

しるしばり [4] 【標針】
「待ち針」に同じ。

標題

ひょうだい【標題】
a title;→英和
a heading (見出し).→英和
標題音楽 program music.

標題

ひょうだい ヘウ― [0] 【表題・標題】
(1)本の表紙に書かれている本の名。
(2)講義・演説などの題目。
(3)演劇などの題目。

標題音楽

ひょうだいおんがく ヘウ― [5] 【標題音楽】
自然現象や詩的情趣・絵画的対象などを描写しようとする音楽。描かれる内容を暗示する標題が付けられる。ビバルディの「四季」,ベルリオーズの「幻想交響曲」など。

標飾り

しめかざり [3] 【注連飾り・標飾り・七五三飾り】
(門や神棚などに)注連縄を張って飾ること。また,その注連縄。[季]新年。

標高

ひょうこう ヘウカウ [0] 【標高】
⇒海抜(カイバツ)

標高

ひょうこう【標高】
⇒海抜.

しどみ [0] 【樝】
クサボケの別名。

しどめ [0] 【樝】
クサボケの別名。

くすのき [2][1] 【樟・楠】
クスノキ科の常緑高木。暖地に自生し,また公園などに植栽される。長寿で,高さ20メートル以上,直径2メートルに達する。葉は卵形で先端がとがり,革質。晩春,黄緑の小花をつけ,晩秋,球形・黒色の果実を結ぶ。全体に芳香があり,樟脳(シヨウノウ)を採る。材は器具材とする。クス。

くす [2][1] 【樟】
クスノキ。

樟科

くすのきか [0] 【樟科】
双子葉植物離弁花類の一科。熱帯から温帯にかけて分布し,約四〇属二〇〇〇種ある。常緑または落葉の高木または低木。花は小さく両性または雌雄異株で,花被片は四または六個。全体に芳香がある。クスノキ・ゲッケイジュ・ニッケイ・アボカド・タブ・クロモジなど。

樟脳

しょうのう【樟脳】
<refined> camphor.→英和

樟脳

しょうのう シヤウナウ [1][3] 【樟脳】
テルペン類の一種。化学式 C��H��O クスノキの根や枝を水蒸気蒸留して得る無色透明の結晶。水に難溶,有機溶媒に可溶,特有の芳香をもつ。テレビン油から合成され,医薬品・香料・殺虫剤・防臭剤などに利用する。医薬分野ではカンフルという。

樟脳の樹

しょうのうのき シヤウナウ― [1] 【樟脳の樹】
クスノキの異名。

樟脳油

しょうのうゆ シヤウナウ― [3][0] 【樟脳油】
クスノキの根や枝を水蒸気蒸留して得た油状物から,樟脳を分離したあとの精油。黄褐色の液体。これをさらに減圧蒸留し,再製樟脳用および白油・赤油・藍色油を得る。防臭剤・石けんや防腐剤・殺虫剤などの原料となる。

樟脳火

しょうのうび シヤウナウ― [3] 【樟脳火】
樟脳を燃やした青い火。近世,芝居で,狐火(キツネビ)などに用いた。

樟脳玉

しょうのうだま シヤウナウ― [0] 【樟脳玉】
樟脳を丸く固めたもの。水に浮かべて点火すると燃え,熱くもならず他の物を焼かない。近世から明治まであった玩具。

樟脳舟

しょうのうぶね シヤウナウ― [5] 【樟脳舟】
セルロイド片で作った小舟の後端に樟脳の小片を取り付け,水上を走らせる玩具。

樟若葉

くすわかば [3] 【樟若葉】
クスノキの若葉。[季]夏。

樟蚕

しょうさん シヤウ― [0] 【樟蚕】
⇒くすさん(樟蚕)

樟蚕

くすさん [0] 【樟蚕】
ヤママユガ科のガ。大形で開張約12センチメートル。翅(ハネ)は灰黄色で,後翅(コウシ)に黒褐色の大きい眼状紋がある。成虫は秋に発生。幼虫は長毛を密生する大きな毛虫で,クリ・サクラ・イチョウなどの葉を食害し,シラガタロウ・クリケムシと呼ばれる。幼虫の絹糸腺からはテグスがとれ,「透かし俵(ダワラ)」と呼ばれる網目状の繭をほぐせば紡績原料になる。日本各地,東南アジアに分布。

かたぎ [0] 【形木・模】
(1)模様を彫刻した板。その形を布や紙に刷って染めつけるのに用いる。
(2)版木(ハンギ)。
(3)基準。型。手本。「定めて稽古すべき―もなし/風姿花伝」

模す

も・す [1] 【模す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「模する」の五段化〕
「洋風を―・すことがはやる」
■二■ (動サ変)
⇒もする

模する

も・する [2] 【模する・摸する・摹する】 (動サ変)[文]サ変 も・す
(1)あるものを手本として,それに似せて作る。まねをする。まねる。「唐の都長安に―・して作られた平城京」
(2)他人の書をひきうつして書く。「弘法大師の書を―・する」
(3)手でさぐる。手さぐりする。「われは心ともなく手を伸べて身辺を―・し/即興詩人(鴎外)」

模る

かたど・る [3] 【象る・模る】 (動ラ五[四])
〔「形取る」の意〕
(1)ある物の形をまねて,そのような形に作る。「いちょうの葉を―・ったバッジ」「川の流れに―・った和菓子」
(2)抽象的な物事の内容を具体的な姿・形に表す。象徴する。「生の喜びを―・った群像」
[可能] かたどれる

模作

もさく [0] 【模作】 (名)スル
まねをして作ること。また,まねをして作ったもの。「―した作品」

模倣

もほう【模倣】
(an) imitation;→英和
(a) copy.→英和
〜する imitate;→英和
copy.

模倣

もほう [0] 【模倣・摸倣】 (名)スル
まねること。にせること。「生活様式を―する」「西欧芸術の単なる―にすぎない」

模倣

ぼほう [0] 【模倣・摸倣】 (名)スル
「もほう(模倣)」に同じ。「衣冠の制中古唐制に―せしより流て/新聞雑誌 12」

模倣学習

もほうがくしゅう [4] 【模倣学習】
他人が行う行動を模倣して学習すること。
→観察学習

模倣芸術

もほうげいじゅつ [4] 【模倣芸術】
実在の原像の再現や描写を行う芸術。

模倣説

もほうせつ [2] 【模倣説】
社会の結合関係は模倣を基本的要因として成り立つとするタルドの社会学説。

模傚

もこう [0] 【模傚】
「模倣(モホウ)」に同じ。「純粋の―は斯(カク)の如く至難なものである/吾輩は猫である(漱石)」

模像

もぞう [0] 【模像】
模型の像。

模写

もしゃ [1][0] 【模写・摸写】 (名)スル
芸術作品などをそっくりそのまま写し取ること。また,写し取ったもの。コピー。「名画を―する」「現実を最高模範として,芸術は之れを―する外は無い/文芸上の自然主義(抱月)」

模写

もしゃ【模写】
a copy;→英和
a reproduction;→英和
a facsimile.→英和
〜する copy;reproduce.→英和

模写説

もしゃせつ [2] 【模写説】
〔哲〕
〔(ドイツ) Abbildtheorie〕
主観の意識や感覚は客観的実在の模像・反映であるとする認識論。認識をイデアの映像とするプラトンに始まり,素朴実在論・唯物論など諸種の実在論で主張される。反映論。

模出

もしゅつ [0] 【模出・摸出】 (名)スル
実物に似せてうつしだすこと。「当世の有様を―し/文明論之概略(諭吉)」

模刻

もこく [0] 【模刻】
原本をひきうつして石・版木などに彫ること。摹勒(モロク)。

模刻本

もこくぼん [0] 【模刻本】
模刻して作った本。

模型

もけい [0] 【模型】
(1)実物にまねて作ったもの。「―飛行機」
(2)鋳型(イガタ)。ひながた。

模型

もけい【模型】
a model.→英和
模型飛行機 a model airplane.模型地図 a relief map.

模式

もしき [0] 【模式】
単純化・模型化した形式。「―的に説明する」「―化」

模式図

もしきず [3] 【模式図】
事物の本質的な部分や特徴を際立たせて描いた図。「人体の―」

模擬

もぎ [1] 【模擬・摸擬】 (名)スル
本物にまねてすること。「―裁判」「真物それみづからを―するをば/小説神髄(逍遥)」

模擬の

もぎ【模擬の】
imitation;→英和
sham.→英和
‖模擬試験 a sham[trial]examination.模擬店 a stall (at a bazaar).

模擬実験

もぎじっけん [3] 【模擬実験】
⇒シミュレーション

模擬店

もぎてん [0][2] 【模擬店】
パーティー・学園祭などで,実物の店をまねて設けた,飲食物を出す所。

模擬試験

もぎしけん [4][3] 【模擬試験】
入学試験の準備として,同じような形式で行う試験。模試。

模本

もほん [0] 【模本・摸本・摹本】
(1)原本のとおりに模写した本。
(2)習字・図画などの手本。臨本。

模様

もよう【模様】
(1)[布地などの]a pattern;→英和
a design.→英和
(2)[兆候]signs;indications.…の〜だ it seems that…;there are indications that….
この〜では as things are now.〜をつける pattern.⇒様子.

模様

もよう [0] 【模様】
(1)装飾として施す絵や形。また,ものの表面にみられる図柄。文(アヤ)。文様。「市松―」「水玉の―」
(2)ありさま。状態。様子。「当時の―を話す」「その場の―で決めよう」「空―がおかしい」「雨―」
(3)物事の動向を推測する場合に使う。…らしい様子。「この分では会議は取り止めになる―だ」「今年中に渡米する―」
(4)てほん。模範。「俳諧の集の―は,やはり俳諧の集の内にて作すべし/去来抄」
(5)しぐさ。身振り。[日葡]

模様替え

もようがえ [0] 【模様替え】 (名)スル
室内の飾りつけや家具の配置を変えること。また,物事の様子・方法などを変えること。「店内を―する」

模様替えをする

もようがえ【模様替えをする】
(1)[改造]remodel.→英和
(2)[変更]change[alter].→英和

模様河豚

もようふぐ [4] 【模様河豚】
フグ目の海魚。全長50センチメートルに達する。フグの一種で,背面や体側に小黒点が多数あり,全身に小さいとげがある。幼魚では腹部に明瞭な黒色のしま模様がある。卵巣は猛毒だが,肉は食用。本州中部以南から熱帯海域のサンゴ礁に分布。

模様眺め

もようながめ [4] 【模様眺め】
その場の状況によって行動を判断すべく,当座は静観していること。特に,相場の動向がはっきりしないため,売買を見合わせていること。

模様編み

もようあみ [0] 【模様編み】
編み物で,表編み・裏編み・交差・穴あけなどを組み合わせて模様を編み出すこと。

模範

もはん【模範】
an example;→英和
a model.→英和
〜を示す set[give]an example.〜とする follow the example <of> .〜的 model;exemplary.→英和
‖模範試合 an exhibition game.

模範

もはん [0] 【模範】
〔「模」は木製の,「範」は竹製の,器をつくる型〕
見習うべきもの。手本。「下級生の―となる」「先生がまず―を示す」「―解答」

模範林

もはんりん [2] 【模範林】
造林の模範を示すため,営林局や府県などが設けた森林。

模範生

もはんせい [2] 【模範生】
品行方正・成績優秀で,他の生徒の模範となる生徒。

模範的

もはんてき [0] 【模範的】 (形動)
手本とすべきさま。「―な答案」「―な学生」

模範試合

もはんじあい [4] 【模範試合】
勝敗に重きをおかず,そのスポーツの紹介・普及などのために,模範として行う試合。

模範議会

もはんぎかい 【模範議会】
1295年エドワード一世が召集したイギリスの身分制議会。下級聖職者・騎士・市民も参加し,のちの議会構成の模範とされた。

模糊

もこ [1] 【模糊・糢糊】 (ト|タル)[文]形動タリ
はっきりしないさま。ぼんやりとしているさま。「曖昧(アイマイ)―」「四辺(アタリ)は―として霧の中に隠れるが如く/あめりか物語(荷風)」

模糊たる

もこ【模糊たる(として)】
dim(ly);→英和
indistinct(ly).→英和

模索

もさく [0] 【模索・摸索】 (名)スル
手さぐりでさがすこと。あれこれとさがしもとめること。「暗中―」「最善の道を―する」

模索する

もさく【模索する】
grope (about) <for> .→英和

模索過程

もさくかてい [4] 【模索過程】
⇒タトヌマン

模製

もせい [0] 【模製・摸製】 (名)スル
よく似せて作ること。模造。「之を―して必ず非常に備ふべきこと/新聞雑誌 37」

模試

もし [1] 【模試】
「模擬試験(モギシケン)」の略。「公開―」

模造

もぞう [0] 【模造・摸造】 (名)スル
実物にまねてつくること。

模造

もぞう【模造(品)】
(an) imitation.→英和
〜する imitate;→英和
make an imitation <of> .‖模造真珠 an imitation pearl.

模造品

もぞうひん [0] 【模造品】
模造してつくった品物。イミテーション。「―の真珠」

模造紙

もぞうし [2] 【模造紙】
〔明治中期,大蔵省印刷局が抄造した局紙という和紙をまねてオーストリアが製造した紙を,さらに大正初期に日本で模して作ったことからいう〕
化学パルプで抄造した洋紙の一。表面は平滑・強靭で,筆記用紙・包装などに用いられる。

けん [1] 【権】
■一■ (名)
(1)他人を従わせる力。権力。「政治の―をにぎる」
(2)権利。権能。
(3)はかりごと。「これを行ふに経あり,―あり/折たく柴の記」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
(1)高慢なこと。権高なこと。また,そのさま。「たださへも―な娘に金をつけ/柳多留 10」
(2)「険(ケン){(3)}」に同じ。「―のある眼付が怪しい光を放つた/社会百面相(魯庵)」

けん【権】
⇒権利.

ごん 【権】
(1)仮のもの。真実ではないもの。「―をすてて実(ジチ)をとり,仮(ケ)をさしおいて真をもちゐるこそ/歎異抄」
(2)(官位を表す語の上に付いて)定員外に仮に任じた官位であることを表す語。権官。「―大納言」「―中将」
(3)(「権」または「権の」の形で,他の語の上に付いて)本来のものに準ずることを表す語。「―の北の方」「―僧正」

権亮

ごんのすけ 【権助・権亮】
助・亮(=次官)の権官(ゴンカン)。

権八

ごんぱち 【権八】
〔白井権八が,幡随院長兵衛の食客であったことから〕
食客(シヨツカク)。居候。「おぢの内へ居候の―といふ物なれば/洒落本・風俗通」

権兵衛

ごんべえ ゴンベヱ [1] 【権兵衛】
(1)〔昔,田舎の人には「権兵衛」という名が多かったことから〕
田舎者や百姓を見くだしていう語。
(2)名前がわからない人を仮にいう時に用いる。「名無しの―」
(3)幼児のぼんのくぼにそり残した毛。

権兵衛焼

ごんべえやき ゴンベヱ― 【権兵衛焼】
〔始祖倉崎権兵衛の名から〕
楽山焼(ギヨウザンヤキ)の別名。

権内

けんない [1] 【権内】
権利や権力の及ぶ範囲内。
⇔権外

権利

けんり【権利】
a right;→英和
a claim (請求権);→英和
a title (主張する資格);→英和
a privilege (特権).→英和
〜がある have a right[be entitled] <to do> .‖権利金 a premium;key money.権利書 a certificate of title.

権利

けんり [1] 【権利】
(1)〔法〕
〔right〕

 (ア)ある利益を主張し,これを享受することのできる資格。社会的・道徳的正当性に裏づけられ,法律によって一定の主体,特に人に賦与される資格。「生きる―」「―をおかす」
 (イ)何らかの原理や存在によって一定の主体に賦与される,ある行為をなし,またはなさぬことができる能力・資格。
⇔義務
(2)権力とそれに伴う利益。

権利問題

けんりもんだい [4] 【権利問題】
〔(ラテン) quid juris〕
事実を事実としてその内容を解明するのではなく,その権利や価値を確定すること。カントがその著「純粋理性批判」において法律語より借用し,認識論は我々の認識が客観的妥当性をもつための権利あるいは根拠を論ずべきものであると述べた語。
⇔事実問題

権利宣言

けんりせんげん [4] 【権利宣言】
〔Declaration of Rights〕
名誉革命中の1689年ウィリアム三世とメアリ二世の即位に際して,イギリス議会が発した宣言。
→権利章典

権利株

けんりかぶ [3] 【権利株】
会社の成立前または新株発行の効力発生前における株式引受人がもつ権利。株式引受人たる地位。

権利濫用

けんりらんよう [4][1] 【権利濫用】
形式的には権利行使の外形を有するが,実質的には権利の行使と認めることができず,違法とされる行為。権利の濫用。

権利章典

けんりしょうてん [4] 【権利章典】
〔Bill of Rights〕
1689年イギリス議会が発布した法。権利宣言を王が承認し,議会が法制化。国民と議会の権利を明確化し,イギリス立憲政治の原点となる。

権利能力

けんりのうりょく [4] 【権利能力】
私法上,権利および義務の主体たりうる資格。自然人と法人に認められる。
→行為能力

権利落ち

けんりおち [0][5] 【権利落ち】
ある期日(割り当て日)以後,旧株に割り当てられていた新株または子会社株の取得権利がなくなること。

権利証

けんりしょう [0] 【権利証】
⇒登記済証(トウキズミシヨウ)

権利請願

けんりせいがん [4] 【権利請願】
〔Petition of Right〕
1628年にイギリス議会が専制的なチャールズ一世に提出した請願。議会の同意のない課税や不法逮捕に反対し,従来からの国民の権利と自由を確保しようとした。

権利質

けんりしち [3] 【権利質】
債権・株式・地上権など物以外の権利の上に成立する質権。

権利金

けんりきん [0] 【権利金】
借地契約または借家契約締結の際広くみられる慣行で,賃借料以外に賃借人が地主・家主に支払う金銭。敷金と異なり,契約終了後返還されない。

権力

けんりょく【権力】
<struggle for> power;→英和
authority;→英和
influence (勢力).→英和
〜のある(ない) powerful (powerless).→英和
‖権力者 a man of power[influence].権力政治 power politics.権力闘争 a struggle for power.

権力

けんりょく [1] 【権力】
他人を支配し従わせる力。特に国家や政府が国民に対して持っている強制力。「―を失う」「―の座にすわる」「―者」

権力分立

けんりょくぶんりつ [1] 【権力分立】
国家権力を数個の機関に分散し,それら相互の抑制・均衡作用によって専制政治を防ごうとする考え方。三権分立がその代表例。ロック・モンテスキューにより近代民主政治の原理として理論化された。

権力意志

けんりょくいし [5] 【権力意志】
〔(ドイツ) Wille zur Macht〕
ニーチェの思想の中心概念。抵抗を克服してより強大になろうとする,存在一般の根底にある意志。キリスト教的世界観を弱化への下降の例と見なし,強化への生命力の上昇に新たな価値の原理をおいた。力への意志。

権力政治

けんりょくせいじ [5] 【権力政治】
⇒パワー-ポリティックス

権力関係

けんりょくかんけい [5] 【権力関係】
権力が行使される時の,支配と服従との関係。特に行政上,国または公共団体が私人に対して持つ優越的法律関係。

権力闘争

けんりょくとうそう [5] 【権力闘争】
(1)権力を奪うための闘争。
(2)権力保持者の間で,権力の再分配のために行われる闘争。

権助

ごんすけ 【権助】
江戸時代,下男の通り名。また,下男。飯炊き男。「釈迦も孔子も於三も―も,産れたままの容(スガタ)にて/滑稽本・浮世風呂(前)」

権助

ごんのすけ 【権助・権亮】
助・亮(=次官)の権官(ゴンカン)。

権勢

けんせい【権勢】
<wield> power.→英和
権勢欲 a lust for power.

権勢

けんせい [1][0] 【権勢】
権力と勢力。「―をふるう」「―をほしいままにする」

権化

ごんげ【権化】
an incarnation <of love> .→英和

権化

ごんげ [1] 【権化】
(1)〔仏〕 仏・菩薩などが人々を救うために仮の姿をとってこの世に現れたもの。化現。権現。
⇔実化(ジツケ)
「―のわざにやと人々怪しむ/沙石 2」
(2)性質・観念などが人間の形をして現れたかと思われる人。その特性の典型と思われる人。「悪の―」

権原

けんげん [3] 【権原】
〔法〕 ある行為をなすことを正当とする法律上の原因。

権君

ごんくん [1] 【権君】
権力・地位のある者。

権変

けんぺん [0] 【権変】
臨機応変の処置をすること。

権外

けんがい [1][0] 【権外】
権限の及ぶ範囲の外。
⇔権内

権大乗

ごんだいじょう [3] 【権大乗】
〔仏〕 大乗経の中で,まだ真実の義を表してないとされる教え。主に華厳宗・天台宗で法相(ホツソウ)宗・三論宗をいう。権大乗教。
⇔実大乗

権大納言

ごんだいなごん [5] 【権大納言】
大納言の権官(ゴンカン)。定員外の大納言。
→権官

権太

ごんた [1] 【権太】
〔浄瑠璃「義経千本桜」の「いがみの権太」から〕
(1)ごろつき。
(2)いたずらっ子。腕白小僧。

権妙

ごんみょう 【権妙】
〔「極妙(ゴクミヨウ)」の転か〕
不思議なほど素晴らしいこと。また,奇妙。「偏に此薬の徳にあり。はああ―なり不思議なり/浄瑠璃・奥州安達原」

権妻

ごんさい [0] 【権妻】
めかけ。側室。ごん。権的。「年比(トシゴロ)三十二三当世風の―仕立/当世書生気質(逍遥)」

権威

けんい【権威】
authority;→英和
prestige;→英和
an authority <on> .〜ある authoritative.→英和
‖権威主義 authoritarianism.権威筋 authoritative sources.

権威

けんい [1] 【権威】
(1)他を支配し服従させる力。「親の―を示す」「―が失墜する」
(2)ある方面でぬきんでてすぐれていると一般に認められていること。また,そのような人。オーソリティー。「その道の―」「―ある学説」

権威主義

けんいしゅぎ [4] 【権威主義】
権威をふりかざして他に臨み,また権威に対して盲目的に服従する行動様式。

権威主義的性格

けんいしゅぎてきせいかく [0] 【権威主義的性格】
硬直化した思考によって権威を無批判に受け入れ,少数派を憎む性格のこと。反ユダヤ主義の原因を研究するため,1930年代に批判的社会学によって導入された社会心理学的概念。

権威筋

けんいすじ [3] 【権威筋】
その事柄について最も関係の深い人,また,よく知っている人。
〔新聞などで,取材源を発表できない時,そのニュースの信頼度が高いことを示すのに用いる〕

権守

ごんのかみ 【権頭・権守】
長官(カミ)の権官(ゴンカン)。

権官

けんかん [0] 【権官】
(1)権勢のある官職。また,その官職にある人。
(2)「兼官」に同じ。

権官

ごんかん [0] 【権官】
令で定める正官以外に,権(カリ)に任ずる官。権大納言・権頭(ゴンノカミ)・権別当など。権僧正・権大宮司など僧官・神官にも置かれた。

権実

けんじつ 【権実】
⇒ごんじつ(権実)

権実

ごんじつ [0] 【権実】
〔仏〕 仮のものと究極的真理のもの。権教と実教,権智と実智,権者と実者など。

権実不二

ごんじつふに [5] 【権実不二】
〔仏〕 権教と実教は形式は違うが,落ち着くところは同じであるという思想。

権家

けんか [1] 【権家】
権勢のある家。権門。

権尽く

けんずく 【権尽く】
権勢にまかせて無理を通すこと。権柄ずく。「―の縁組存じも寄らず候ふ/浄瑠璃・一心五戒魂」

権幕

けんまく [1] 【剣幕・見幕・権幕】
〔「険悪(ケンアク)」の連声とも。「剣幕・見幕・権幕」は当て字〕
勢い込んで,相手と争おうとするような態度や言葉。見脈。「ものすごい―でつめよる」

権扉

けんぴ 【権扉】
本地である仏が仮に姿を現す扉。ごんぴ。「四所明神の―をおしひらき給き/保元(上)」

権教

ごんきょう [0] 【権教】
〔仏〕 真実の教えに導くため方便として示された,人々の受けいれやすい教え。
⇔実教

権智

ごんち [1] 【権智】
〔仏〕 仏が衆生(シユジヨウ)を真実の道に導く方便としての智慧。方便智。
⇔実智

権柄

けんぺい [0] 【権柄】
■一■ (名)
(1)人を支配する権力。政治の実権。「源家の貴族として,天下の―を捨て給へる事年久しければ/太平記 9」
(2)権力をもって人を威圧すること。「先君の御恩を忘れし北条一家の―わがまま/浄瑠璃・近江源氏」
■二■ (形動)[文]ナリ
尊大なさま。傲慢なさま。横柄。「工夫等に―にこき使はれた/土(節)」

権柄尽く

けんぺいずく [0] 【権柄尽く】 (名・形動)[文]ナリ
権力にものを言わせた言動をとるさま。けんずく。「いやに―なお茶屋の女中/腕くらべ(荷風)」

権殿

かりどの [0] 【仮殿・権殿】
神社を改築・修理する時に,神体を一時的に安置する所。移殿(ウツシドノ)。ごんでん。

権殿

ごんでん [0] 【権殿】
〔「権」は仮の意〕
社殿の造営・修復の時,神体を仮に移し安置しておく所。仮殿(カリドノ)。

権殿遷宮

かりどのせんぐう [5] 【仮殿遷宮・権殿遷宮】
⇒仮遷宮(カリセングウ)

権現

ごんげん [1] 【権現】
(1)〔仏〕 仏が衆生を救うために,神・人など仮の姿をもってこの世に現れること。また,その現れたもの。権化。
(2)特に神道(シントウ)の本地垂迹説において,仏が衆生を救うために日本の神の姿となって現れたとする考え。また,その現れた神。熊野権現・春日権現など。
(3)江戸時代,徳川家康の尊称。
→東照大権現

権現様

ごんげんさま 【権現様】
(1)「権現{(2)}」の祭神の尊称。
(2)徳川家康の尊称。

権現舞

ごんげんまい [0] 【権現舞】
東北地方の山伏神楽で,家々をまわって悪魔払いや火伏せをする獅子舞。
→山伏神楽

権現造り

ごんげんづくり [5] 【権現造り】
神社建築様式の一。本殿と拝殿とを石の間または相の間などの名で呼ばれる幣殿でつなぐもの。平安時代の北野神社にはじまり,東照宮がこれを採用して以来,近世の神社建築に多く用いられた。石の間造り。八棟(ヤツムネ)造り。
権現造り[図]

権現鳥居

ごんげんとりい [5] 【権現鳥居】
「両部(リヨウブ)鳥居」に同じ。

権瑞

ごんずい [0] 【権瑞】
ナマズ目の海魚。全長約25センチメートル。体はナマズ形で,前部は太く,後部は側扁して細い。口ひげは八本。体色は黒褐色で,体側には二条の黄色い縦帯が走る。第一背びれと胸びれに毒腺に連なる鋭いとげがあり,刺されると激しく痛む。夜行性。食用となる。本州中部以南の浅海に分布。ギギ。ググ。
権瑞[図]

権田

ごんだ 【権田】
姓氏の一。

権田直助

ごんだなおすけ 【権田直助】
(1809-1887) 幕末・明治初期の国学者・神道家・医者。号は名越舎(ナゴシノヤ)。武蔵の人。平田篤胤に学び,尊皇討幕に奔走。維新後,神官となる。著「みたまのふゆ」など。

権略

けんりゃく [0] 【権略】
臨機応変のはかりごと。権謀。機略。

権的

ごんてき 【権的】
「権妻(ゴンサイ)」に同じ。「西洋風の半元服に根の下がつた丸髷(マルマゲ)は,何でも―に違ひねえ/歌舞伎・千種花月氷」

権益

けんえき [0] 【権益】
権利とそれに伴う利益。多く,ある国が他国内に得たものをいう。「在外―の確保」

権益

けんえき【権益】
rights and interests.

権義

けんぎ [1] 【権義】
権利と義務。「自主自由の―を恢復する/学問ノススメ(諭吉)」

権者

ごんじゃ [1] 【権者】
〔仏〕 神仏などが衆生を救うためにこの世に仮に人の姿となって現れたもの。権化。
⇔実者

権能

けんのう [0] 【権能】
ある事柄について能力を行使する権利。特に,法律上認められた公的機関のものをいう。

権臣

けんしん [0] 【権臣】
大きな権力をもつ臣下。

権萃

ごんずい [0] 【権萃】
ミツバウツギ科の落葉小高木。山野に自生。枝の上端に羽状複葉を対生。初夏,枝頂の花序に黄緑色の小花を多数つける。秋,紅色の袋果を結び,熟すと裂開して黒色球形の種子を露出する。

権蔵

ごんぞう 【権蔵】
乳(チ)と緒(オ)を布でつくったわらじ。幼児・小児が履いた。ごんず。ごんずわらじ。ごんぞうぞうり。「―でからくり程は歩くなり/柳多留 7」

権藤

ごんどう 【権藤】
姓氏の一。

権藤成卿

ごんどうせいきょう 【権藤成卿】
(1868-1938) 制度学者・農本主義思想家。久留米市生まれ。黒竜会に入り,対露開戦・日韓合邦を主張。「農民自治本義」を著し,血盟団事件や五・一五事件に影響を与えた。

権衡

からばかり 【柄秤・権衡・唐秤】
⇒秤(ハカリ)

権衡

けんこう [0] 【権衡】
(1)はかりのおもりとさお。はかり。
(2)物事の軽重をはかる尺度。
(3)つりあい。均衡。「家内の事は奥さんと言はんと―が取れん/平凡(四迷)」

権記

ごんき 【権記】
権大納言藤原行成の日記。現存二二巻。平安中期,991年から1011年までの記事が記される。権大納言記。行成卿記。按察私記。

権詐

けんさ [1] 【権詐】
権謀と詐術。人を欺くはかりごと。

権謀

けんぼう [0] 【権謀】
その場に応じたはかりごと。時に応じた策略。

権謀

けんぼう【権謀】
a trick;→英和
wiles.権謀術数(家) Machiavellism (a Machiavellian).

権謀術数

けんぼうじゅっすう [0][7] 【権謀術数】
たくみに人をあざむく策略。数々の計略。「―をめぐらす」

権貴

けんき [1] 【権貴】
権力があり身分が高いこと。また,その人。「―栄達の士は/吾輩は猫である(漱石)」

権跡

ごんせき [0] 【権跡】
権大納言(ゴンノダイナゴン)藤原行成の筆跡。

権輿

けんよ [1] 【権輿】
(1)物事のはじめ。はじまり。起こり。濫觴(ランシヨウ)。
(2)〔「けんね(懸念)」の転じた「けんにょ」を「けんよ」の連声と誤解してできたもの〕
気がかり。心配。

権道

けんどう [0][1] 【権道】
正しいとはいえないが目的達成のために便宜的にとる手段。方便。「民心を維持するには止むを得ざるの―にして/文明論之概略(諭吉)」

権門

けんもん [0] 【権門】
(1)位が高く権勢のある家柄。「―勢家」
(2)権力者に対する饗応や贈賄。「是を御用ひなさるれば―と云ふ薬よりきき目が能い/洒落本・根柄異軒之伝」

権門駕籠

けんもんかご [3] 【権門駕籠】
江戸時代,大名の家来が主人の命で他家に行く時に,主人より貸し下された駕籠。
権門駕籠[図]

権限

けんげん [3] 【権限】
ある範囲のことを正当に行うことができるものとして与えられている能力。また,その能力が及ぶ範囲。「強大な―をもつ」「―外の事項」

権限

けんげん【権限】
<exceed one's> competence; <within one's> authority;→英和
power.→英和
〜を与える empower;→英和
authorize.→英和
…する〜がある have the right to do.

権頭

ごんのかみ 【権頭・権守】
長官(カミ)の権官(ゴンカン)。

権高

けんだか [1] 【権高・見高】 (形動)[文]ナリ
気位が高いさま。傲慢(ゴウマン)。「謹んで聞け,と云つた,頗(スコブ)る―なものさ/歌行灯(鏡花)」

権高い

けんだか・い [4] 【権高い】 (形)
〔「権高」の形容詞化〕
権高なようすである。

よこ【横】
the side;→英和
the width (幅).→英和
〜が3フィート(の) <a box> three feet wide[in width].〜の cross;→英和
side;horizontal;→英和
lateral.→英和
〜に across;→英和
sideways;horizontally.→英和
〜になる[寝る]lie (down);→英和
recline.→英和
〜を向く look aside[away].〜から口を出す ⇒横合い.〜にそれる ⇒逸(そ)れる.

よこ [0] 【横】
(1)(上下に対して)水平の方向。また,その長さ。
⇔縦
「―に長い建物」
(2)(前後に対して)左右への方向。また,その長さ。
⇔縦
「―に並ぶ」「―から見た顔」
(3)(比喩的に)上司・部下の関係ではなく,同僚の関係。
⇔縦
「―の人間関係を大事にする」
(4)東西の方向。また,その距離。
⇔縦
(5)立っていないで,ねかしてあること。「道標は古びて―になっていた」
(6)正面・背面ではなく,物の側面。「箱の―」「家の―に勝手口を作る」
(7)かたわら。わき。左右。「読みかけの本を―におく」「じっと―で監視している」
(8)関係ない方面。局外。「―から出しゃばる」
(9)「緯(ヨコ)糸」に同じ。
⇔経(タテ)
(10)不正。よこしま。「年中偽と―と欲とを元手にして世をわたり/浮世草子・一代女 3」

横さ

よこさ 【横さ】
〔「さ」は接尾語〕
横さま。よこ。「縦(タタ)さにもかにも―も奴(ヤツコ)とそ我(アレ)はありける/万葉 4132」

横し

よこし 【横し】
横の方向。よこ。よこさ。「東西を日のたたしとし,南北を日の―とす/日本書紀(成務訓)」

横しま

よこしま [0] 【邪・横しま】 (名・形動)[文]ナリ
(1)道理にはずれていること。正しくないこと。また,そのさま。「―な恋」「―な考え」
(2)横の方向であること。よこさま。「賊虜の矢,―に山より之を射る/日本書紀(景行訓)」

横しま風

よこしまかぜ 【横しま風】
横なぐりに吹く風。「―のにふふかに/万葉 904」

横ずれ

よこずれ [0] 【横ずれ】 (名)スル
横にずれること。「―断層」

横たえる

よこたえる【横たえる】
lay (down);→英和
put[place]across.身を〜 lie (down).→英和

横たえる

よこた・える [4][3] 【横たえる】 (動ア下一)[文]ハ下二 よこた・ふ
〔中世は「よこだふ」とも〕
(1)横にする。横に寝かせる。「身を―・える」
(2)横にして身につける。「御鉾を―・へ/狂言・毘沙門」
〔「横たわる」に対する他動詞〕

横たふ

よこた・う 【横たふ】
■一■ (動ハ四)
横たわる。横になっている。「荒海や佐渡に―・ふ天の川/奥の細道」
■二■ (動ハ下二)
⇒よこたえる

横たわる

よこたわる【横たわる】
lie (down);→英和
lie across.

横たわる

よこたわ・る [4] 【横たわる】
■一■ (動ラ五[四])
(1)横になる。「ベッドに―・る」
(2)行く手を遮るようにして,存在する。「多くの困難が―・っている」
(3)水平に広がっている。「アルプス山脈が―・る」
■二■ (動ラ下二)
{■一■(1)}に同じ。「―・れ,広ごりたる松の木/寝覚 1」
〔「横たえる」に対する自動詞〕

横ちょ

よこちょ [0] 【横ちょ】
横のほう。よこ。よこっちょ。

横っちょ

よこっちょ [0] 【横っちょ】
「よこちょ」の促音添加。「帽子を―にかぶる」

横っ腹

よこっぱら【横っ腹】
⇒横腹(よこはら).

横っ腹

よこっぱら [0] 【横っ腹】
「よこはら」の促音添加。

横っ跳びに飛ぶ

よこっとび【横っ跳びに飛ぶ】
jump aside;fly in great haste.

横っ面

よこっつら [0] 【横っ面】
「よこつら」の促音添加。「―を張り飛ばす」

横っ面を張る

よこっつら【横っ面を張る】
box a person's ears.

横っ飛び

よこっとび [0] 【横っ飛び】
「よことび」の促音添加。

横びんた

よこびんた [3] 【横びんた】
「びんた{(1)}」に同じ。「―をくらわせる」

横ほる

よこお・る 【横ほる】 (動ラ四)
山がよこたわっている。「ひむがしの方に,山の―・れるを見て/土左」

横メルカトル図法

よこメルカトルずほう [8] 【横―図法】
地図投影法の一。経線に接する円筒面に投影する正角図法。地球面を六度ずつの経度帯に分け,各経度帯の中央経線を利用するものはユニバーサル横メルカトル図法と呼ばれ,国際的に用いられる。国土地理院発行の「五万分の一」「二万五千分の一」地形図などにも使用。

横丁

よこちょう [0] 【横町・横丁】
表通りから横に入った細い道。よこまち。「―の御隠居」

横並び

よこならび [3] 【横並び】
(1)横に並ぶこと。
(2)差をつけないで,同等に扱うこと。

横乗り

よこのり [0] 【横乗り】 (名)スル
馬などに,またがらずに横向きに乗ること。

横井

よこい ヨコヰ 【横井】
姓氏の一。

横井也有

よこいやゆう ヨコヰヤイウ 【横井也有】
(1702-1783) 江戸中期の俳人。尾張藩の重臣。名は時般(トキツラ),別号は素分・野有・知雨亭など。武芸・俳諧のほか,儒学・狂歌・和歌などにすぐれた。俳文「鶉衣(ウズラゴロモ)」が著名。

横井小楠

よこいしょうなん ヨコヰセウナン 【横井小楠】
(1809-1869) 幕末の思想家・政治家。熊本藩士。通称平四郎。福井藩に招かれ重商主義的な富国強兵論によって藩政改革を指導した。開国論者,幕政改革では公武合体派。維新後,暗殺された。著「国是三論」

横井時敬

よこいときよし ヨコヰ― 【横井時敬】
(1860-1927) 農学者。肥後の人。駒場農学校卒。東大教授。農本主義に立ち,農民教育に尽力。

横付け

よこづけ [0] 【横付け】 (名)スル
側面をつけること。車や船などを横ざまにつけること。「車を玄関に―する」

横付けにする

よこづけ【横付けにする】
pull up <a car> in front of <the door> .〜になる(なっている) draw up <to,at> ;come (lie) <alongside> .→英和

横位

おうい ワウヰ [1] 【横位】
胎位の一型。胎児が子宮内で横になっている状態。

横体

おうたい ワウ― [0] 【横体】
日本の古式泳法で,水面に横臥した姿勢で泳ぐ形。一重伸(ヒトエノ)しなど。

横倒し

よこだおし [0] 【横倒し】
〔「よこたおし」とも〕
(1)横に倒すこと。また,横に倒れた状態。「自転車が―になる」
(2)理不尽なこと。無法なこと。「悪党と云ふものは…そんな―なあ事を云て/塩原多助一代記(円朝)」
(3)支払いを踏み倒すこと。「証文のない事ぢやと思うて―に出るのか/歌舞伎・桑名屋徳蔵」

横倒しになる

よこだおし【横倒しになる】
fall down side-ways.

横倒れ

よこだおれ [0] 【横倒れ】
横に倒れること。また,そうなりそうな状態。

横光

よこみつ 【横光】
姓氏の一。

横光利一

よこみつりいち 【横光利一】
(1898-1947) 小説家。福島県生まれ。早大中退。昭和文学を代表する作家の一人。川端康成らと「文芸時代」を創刊,新感覚派の闘将として出発,言語・心理・風俗など現代小説の課題と取り組んだ。代表作「日輪」「上海」「機械」「紋章」「旅愁」

横兵庫

よこひょうご [3] 【横兵庫】
江戸後期の婦人の髪形の一。根の左右の髷(マゲ)を大きく張らせた兵庫髷。遊女が結った。

横冊

おうさつ ワウ― [0] 【横冊】
⇒横本(ヨコホン)

横切り

よこぎり 【横切り】
〔「よこきり」とも〕
道などをよこぎること。「炎魔堂の前を―に/太平記 2」

横切りの座

よこぎりのざ 【横切りの座】
公事のときなど,参議が座する席。[江家次第]

横切る

よこぎ・る [3] 【横切る】
■一■ (動ラ五[四])
道などを一方の側から他の側へ渡る。横に突っ切って通り過ぎる。横断する。「道を―・る」「本州を―・って日本海へ抜けた台風」
[可能] よこぎれる
■二■ (動ラ下二)
横に切れて行く。横にさえぎられる。「澄みのぼる月の光に―・れて/頼政集」

横切る

よこぎる【横切る】
cross;→英和
go[cut]across;→英和
sail across (空・海を).

横切れ

よこぎれ 【横切れ】
横にそれること。わき道に入ること。「あの道を―に浜辺伝ひに走つたが/浄瑠璃・一谷嫩軍記」

横列

おうれつ ワウ― [0] 【横列】
横に並ぶこと。また,その列。
⇔縦列

横割

よこわり [0] 【横割(り)】
(1)横に割ること。
(2)ある組織を,横の関連がとれるような形で組織すること。
⇔縦割り

横割り

よこわり [0] 【横割(り)】
(1)横に割ること。
(2)ある組織を,横の関連がとれるような形で組織すること。
⇔縦割り

横取り

よこどり [0] 【横取り】 (名)スル
他人の物を,横あいから奪い取ること。「財産を―する」

横取りする

よこどり【横取りする】
seize (upon);→英和
snatch;→英和
usurp (横領する).→英和

横取る

よこど・る 【横取る】 (動ラ四)
横あいから奪いとる。横奪する。「院より御けしきあらむを,ひきたがへ―・り給はむをかたじけなきことと思すに/源氏(澪標)」

横合

よこあい [0] 【横合(い)】
(1)横の方。脇。かたわら。よこっちょ。「―から自転車が飛び出す」
(2)その事に関係しないところ。無関係な立場。局外。「―から口を出す」

横合い

よこあい [0] 【横合(い)】
(1)横の方。脇。かたわら。よこっちょ。「―から自転車が飛び出す」
(2)その事に関係しないところ。無関係な立場。局外。「―から口を出す」

横合いから口を出す

よこあい【横合いから口を出す】
interrupt <a person> ;→英和
[お節介]poke[thrust]one's nose <into> ;meddle[interfere] <in a matter> .→英和

横向き

よこむき [0] 【横向き】
横の方へ向いていること。「車が―になる」

横向きになる

よこむき【横向きになる】
turn[face]sideways.〜にする turn <a thing> sideways.〜の写真 a profile.→英和

横四方固め

よこしほうがため ヨコシハウ― [6] 【横四方固め】
柔道の抑え込み技の一。あお向けに倒した相手を九〇度横向きになって上から抑え込むもの。

横地性

おうちせい ワウチ― [0] 【横地性】
植物の茎や枝が重力の方向と直角,つまり水平に伸びる性質。

横坐り

よこずわり [0][3] 【横座り・横坐り】 (名)スル
足を横に折り曲げて出し,正座の姿勢をくずして座ること。

横坑

よここう [0] 【横坑】
鉱山における水平坑道。

横堀

よこぼり [0] 【横堀】
(1)横に掘った堀。横に通した堀。
(2)山城を築くとき,敵の攻め上る通路に横に幾筋も掘った堀。
⇔竪堀

横堀川

よこぼりがわ 【横堀川】
大阪市内の土佐堀川と道頓堀川を南北に結んだ東横堀川(長さ3キロメートル)・西横堀川(長さ2.5キロメートル)をさす。東横堀川は大坂城の外堀の跡であるが,西横堀川は埋め立てられている。

横堤

おうてい ワウ― [0] 【横堤】
川の流れにほぼ直角に築かれた堤防。

横外方

よこずっぽう [0] 【横外方】
「よこぞっぽう」の転。

横外方

よこぞっぽう 【横外方】
(1)横にそれた方向。「耳が―に付いてあると見ゆる/歌舞伎・吾嬬下五十三駅」
(2)見当はずれ。「―のだりむくれめ/滑稽本・客者評判記」
(3)横顔。よこづら。ほお。多くそこを打つのにいう。「―はりのめすに/滑稽本・根無草後編」

横太り

よこぶとり [0][3] 【横太り】 (名)スル
横にふとること。また,その人。「―して背ひくく/たけくらべ(一葉)」

横奪

おうだつ ワウ― [0] 【横奪】 (名)スル
無理やり奪い取ること。よこどり。強奪。

横好き

よこずき [0] 【横好き】
うまくもないのに,むやみに好きなこと。「下手(ヘタ)の―」

横寝

よこね [0] 【横寝】 (名)スル
横になって寝ること。横臥(オウガ)。

横山

よこやま 【横山】
横たわる山。横に長く続いた山。「―の如くうち積み置きて/祝詞(祈年祭)」

横山

よこやま 【横山】
姓氏の一。

横山エンタツ

よこやまえんたつ 【横山エンタツ】
(1896-1971) 漫才師。兵庫県姫路生まれ。本名,石田正見。昭和五年結成した花菱アチャコとのコンビで「しゃべくり漫才」を確立。映画にも出演。

横山又次郎

よこやままたじろう 【横山又次郎】
(1860-1942) 地質・古生物学者。長崎生まれ。東大教授。日本人として最初の化石記載論文を発表。教科書を著述,放散虫・紡錘虫・甲冑(カツチユウ)魚・始祖鳥・恐竜・菊石・蘆木・鱗木など古生物学術語の日本語訳を創案。

横山大観

よこやまたいかん 【横山大観】
(1868-1958) 日本画家。茨城県生まれ。東京美術学校卒。本名は秀麿。橋本雅邦に学び岡倉天心の感化を受けた。菱田春草とともに朦朧体(モウロウタイ)と呼ばれる画法を試み,近代日本画に一典型をつくった。日本美術院創設に参加,天心没後これを再興主宰した。代表作「無我」「生々流転」など。

横山源之助

よこやまげんのすけ 【横山源之助】
(1871-1915) 社会問題研究家。富山県生まれ。中大卒。下層社会の実態や労働事情を調査。著「日本之下層社会」「内地雑居後之日本」など。

横山神道

よこやましんとう 【横山神道】
江戸時代,横山当栄(当永)の唱道した神道。

横川

よこかわ ヨコカハ 【横川】
姓氏の一。

横川

よかわ ヨカハ 【横川】
比叡山延暦寺を構成する三つの地域である三塔の一。円仁の開創。現在は,中堂(首楞厳院(シユリヨウゴンイン))・四季講堂・定光院・恵心院などがある。((歌枕))

横川景三

おうせんけいさん ワウセン― 【横川景三】
(1429-1493) 室町中期の臨済宗の僧。播磨の人。相国寺座主。五山文学の代表者の一人。詩集「補庵京華集」「小補東遊集」など。

横川法語

よかわほうご ヨカハホフゴ 【横川法語】
一巻。源信著。四九一字に要約した法語。阿弥陀仏の本願による往生を明らかにし,念仏をすすめる。念仏法語。法語。

横川省三

よこかわしょうぞう ヨコカハシヤウザウ 【横川省三】
(1865-1904) 軍事密偵。盛岡生まれ。新聞記者。日露戦争に特殊工作員として満州チチハル付近の鉄橋爆破を命ぜられたが発覚,ロシア軍に逮捕されて銃殺された。

横帆

おうはん ワウ― [0] 【横帆】
帆柱に直交する帆桁に張り,船の横方向に張り広げる帆。追い風に効率がよい。
⇔縦帆

横帔

おうひ ワウ― [1] 【横帔・横被】
七条以上の袈裟(ケサ)をつけるとき,右肩にかける長方形の布。

横幅

よこはば [0] 【横幅】
横の幅。左右の幅。はば。

横幅

よこの [0] 【横幅】
布の横のはば。よこはば。

横幅

よこはば【横幅】
(a) breadth;→英和
(a) width;→英和
<five feet> wide.→英和

横幕

よこまく [0] 【横幕】
横に長く張った幕に文字を書いたもの。横断幕。

横座

よこざ [0] 【横座】
(1)囲炉裏(イロリ)で一家の主人の座る座席。土間からみて炉の正面奥にあたる。
⇔竪座(タテザ)
(2)正面の座席。上座。「―の鬼,盃を左の手にもちて/宇治拾遺 3」

横座り

よこずわり [0][3] 【横座り・横坐り】 (名)スル
足を横に折り曲げて出し,正座の姿勢をくずして座ること。

横恋慕

よこれんぼ [3] 【横恋慕】 (名)スル
すでに結婚している人や恋人のいる人に対して,横合いから恋をすること。

横恋慕する

よこれんぼ【横恋慕する】
make love to a married woman.

横恣

おうし ワウ― [1][0] 【横恣】 (名・形動ナリ)
ほしいままな・こと(さま)。「二国の―なる,公法を無(ナミ)し/佳人之奇遇(散士)」

横惑

おうわく ワウ― 【枉惑・横惑】 (名・形動ナリ)
ごまかしだます・こと(さま)。「何(イカ)なる―の奴(ヤツコ),人謀(タバカ)りて物取らむとて/今昔 14」

横意地

よこいじ [0] 【横意地】
筋の立たない意地を張ること。かたいじ。「―を張る」

横手

よこて 【横手】
秋田県南東部,横手盆地東部の市。横手縞・染物・木工品は伝統産業。かまくら・梵天(ボンテン)祭などの行事は有名。

横手

よこで [0] 【横手】
両手を左右に開いて打ち合わせること。

横手

よこて [0] 【横手】
(1)横の方面。「舞台の―」
(2)旗の乳(チ)に横に通す棒。

横手に

よこて【横手に】
at the side <of> ;→英和
by.→英和
‖横手投げ(投手)《野》a sidearm throw (pitcher).

横手投げ

よこてなげ [0] 【横手投げ】
⇒サイド-スロー

横手盆地

よこてぼんち 【横手盆地】
秋田県南東部,奥羽山脈と出羽山地間の盆地。盆地西部を雄物川が北流し,大曲市・横手市・湯沢市がある。

横手縞

よこてじま [0] 【横手縞】
横手地方から産する木綿の縞織物。

横披

おうひ ワウ― [1] 【横披】
書の表装形式の一。大形の巻物仕立てで,壁面に横に掲げて鑑賞するもの。中国に多い。

横抱き

よこだき [0] 【横抱き】
横にしてだくこと。小脇にかかえだくこと。「定子を―にした婆やが/或る女(武郎)」

横挽き

よこびき [0] 【横挽き】
(1)鋸(ノコギリ)で木材を繊維方向と直角に挽くこと。
(2)「横挽き鋸」の略。

横挽き鋸

よこびきのこぎり [5] 【横挽き鋸】
木材を繊維方向と直角に挽き切るための鋸。よこびきのこ。よこびき。

横挿

よこざし [0] 【横挿(し)】
女性が髷(マゲ)の後部にかんざしを横に挿すこと。また,そのかんざし。

横挿し

よこざし [0] 【横挿(し)】
女性が髷(マゲ)の後部にかんざしを横に挿すこと。また,そのかんざし。

横揺れ

よこゆれ [0] 【横揺れ】 (名)スル
(1)船・飛行機・列車などが左右に揺れ動くこと。ローリング。
(2)地震で,横の方向に揺れること。
⇔縦揺れ

横揺れ

よこゆれ【横揺れ】
rolling.→英和
〜がする roll.→英和

横文

おうぶん ワウ― [0] 【横文】
横書きの文。特に,欧米諸国の言語の文字や文章。横文字(ヨコモジ)。

横文字

よこもじ [0] 【横文字】
(1)横に書き連ねていく文字。西洋文字・アラビア文字など。特に西洋文字をさす。
(2)西洋語。また,その文章。「―のわかる人」

横文字

よこもじ【横文字】
a Roman letter;a European language.

横断

おうだん ワウ― [0] 【横断】 (名)スル
(1)横にたち切ること。
⇔縦断
「―面」
(2)道路・川などを一方の側から他方の側へ渡ること。「道路を―する」
(3)横または東西に通り抜けること。
⇔縦断
「大陸―鉄道」

横断する

おうだん【横断する】
cross;→英和
go[run,sail,fly]across.‖横断歩道 <米> a crosswalk; <英> a zebra crossing.横断面 a cross section.太平洋横断飛行 <make> a transpacific flight.大陸横断鉄道 a transcontinental railroad[ <英> railway].

横断幕

おうだんまく ワウ― [3] 【横断幕】
(1)道路の上方に,道路を横断するように掲げた,標語などが書かれた横長の幕。
(2)建物の外壁や大きな部屋の壁に掲げた,標語などが書かれた横長の幕。

横断橋

おうだんきょう ワウ―ケウ [0] 【横断橋】
「横断歩道橋」の略。

横断歩道

おうだんほどう ワウ―ダウ [5] 【横断歩道】
道路標識や道路標示によって歩行者の横断のための場所であることが示されている道路の部分。

横断歩道橋

おうだんほどうきょう ワウ―ホダウケウ [0] 【横断歩道橋】
歩行者が安全に車道を横断するために設けられた橋状の横断施設。歩道橋。横断橋。

横断組合

おうだんくみあい ワウ―アヒ [5] 【横断組合】
職業別組合・産業別組合など,労働者が雇用されている企業・事業所の枠をこえて組織された労働組合。

横断賃金

おうだんちんぎん ワウ― [5] 【横断賃金】
企業の別に関係なく,労働者の職種や熟練度に応じて一律化している賃金。

横断面

おうだんめん ワウ― [3] 【横断面】
物体をその底面に平行な面で切ったときの切り口。
⇔縦断面

横断面分析

おうだんめんぶんせき ワウ― [7] 【横断面分析】
〔cross-section analysis〕
ある変数間の関係を,ある一定時点あるいは一定期間における多数の同種の事例を資料として行う分析。
→時系列分析

横方

よこさま [0] 【横方・横様】 (名・形動)[文]ナリ
〔「よこざま」とも〕
(1)横の方向。横向き。また,そのさま。「古帽子を,故意(ワザ)と―に被りながら/当世書生気質(逍遥)」
(2)普通でないこと。非道なこと。「―なる波風にはおぼほれ給はむ/源氏(明石)」

横日

よこび [0] 【横日】
(1)日が横に傾くこと。
(2)日が横からさすこと。また,その日ざし。「―がさす部屋」

横日性

おうじつせい ワウジツ― [0] 【横日性】
植物の器官の縦軸が光の方向に直角になるよう曲がる性質。一般に,緑色植物の葉はこの性質を示す。横屈光性。

横時雨

よこしぐれ [3] 【横時雨】
横なぐりに降る時雨。

横暴

おうぼう ワウ― [0] 【横暴】 (名・形動)[文]ナリ
(権力や力をもって)自分勝手な振る舞いをする・こと(さま)。「―なやり方」「官憲の―」
[派生] ――さ(名)

横暴な

おうぼう【横暴な】
oppressive;→英和
tyrannical;high-handed;unreasonable.→英和

横書き

よこがき [0] 【横書き】
文字を左から右,または右から左へ書くこと。またその書いたもの。
⇔縦書き

横書きする

よこがき【横書きする】
write laterally.

横木

よこぎ【横木】
a (cross)bar (かんぬき);a rail (垣の).→英和

横木

よこぎ [0] 【横木】
(1)横にわたした木。バー。
(2)車の箱の後部に横にわたした木。軫(シン)。

横本

よこほん [0] 【横本】
横とじの本。横長にとじた本。横冊(オウサツ)。

横条笛鯛

よこすじふえだい [6] 【横条笛鯛】
スズキ目フエダイ科の海魚。体長35センチメートル程度。体は長楕円形で側扁する。吻から眼を通り尾びれまで達する一条の暗色縦帯があり,体側中央部に黒色斑がある。食用。南日本から香港まで分布。タルミ。

横杵

よこぎね [0] 【横杵】
直角に横木をつけて柄(エ)にした杵。手で持って使ったり,足で横木を踏んで,杵を上下させて用いる。
⇔竪杵

横板

よこいた [0] 【横板】
(1)木目を横にして用いる板。
(2)能舞台の後座(アトザ)の別名。板を横に張ってあるのでいう。

横枘

よこほぞ [0] 【横枘】
敷居を柱に取り付ける場合などに用いる,横長の枘。

横架材

おうかざい ワウカ― [3] 【横架材】
建物の,梁(ハリ)・桁(ケタ)・胴差し・土台など水平方向に架ける構造材。

横柄

おうへい [1] ワウ― 【横柄】 ・ アフ― 【押柄】 (形動)[文]ナリ
〔「おしから(押柄)」の音読によって生じた語〕
人を見下したようなえらそうな態度をとるさま。大柄(オオヘイ)。「―な口のきき方をする」
[派生] ――さ(名)

横柄な

おうへい【横柄な(に)】
haughty(-tily);→英和
arrogant(ly).→英和

横根

よこね [0] 【横根】
鼠蹊(ソケイ)リンパ節が炎症を起こして腫(ハ)れたもの。梅毒・軟性下疳(ゲカン)・淋疾・鼠蹊リンパ肉芽腫のほか,外傷や腺ペストにより起こる。横痃(オウゲン)。便毒。

横桟

よこざん [0] 【横桟】
建具の横方向に組まれている桟。

横棒

よこぼう [0] 【横棒】
(1)横方向に取りつけた棒。
(2)漢字の,横に引いた線。
⇔縦棒

横棒

よこぼう【横棒】
a (cross)bar;a horizontal line (横線).

横槌

よこづち [0] 【横槌】
丸木に柄を付けた槌。頭部の側面で物を打つ。砧(キヌタ)・藁(ワラ)などを打つのに用いる。

横槍

よこやり [0] 【横槍】
〔(2)が原義〕
(1)談話や交渉の途中で,横から口を出して妨げること。
(2)両軍の合戦中に別の一隊が横合いから槍で攻めること。

横槍を入れる

よこやり【横槍を入れる】
interrupt;→英和
break[cut]in;raise an objection <to> .→英和

横様

よこさま [0] 【横方・横様】 (名・形動)[文]ナリ
〔「よこざま」とも〕
(1)横の方向。横向き。また,そのさま。「古帽子を,故意(ワザ)と―に被りながら/当世書生気質(逍遥)」
(2)普通でないこと。非道なこと。「―なる波風にはおぼほれ給はむ/源氏(明石)」

横様の幸ひ

よこさまのさいわい 【横様の幸ひ】
思いがけない幸運。「いとめでたく,―おはしける宮なり/増鏡(藤衣)」

横様の死に

よこさまのしに 【横様の死に】
〔「横死(オウシ)」の訓読み〕
非業(ヒゴウ)の死。「これ―をすべきものにこそあめれ/源氏(手習)」

横樋

よこどい [0] 【横樋】
横に取り付けた樋。

横櫛

よこぐし [0][2] 【横櫛】
櫛を鬢(ビン)に斜めにさすこと。また斜めにさした櫛。

横歩き

よこあるき [3] 【横歩き】
横に歩くこと。横ざまに進むこと。

横死

おうし ワウ― [0] 【横死】 (名)スル
不慮の災難で死ぬこと。不慮の死。非業の死。「山中で―する」「―を遂げる」

横死する

おうし【横死する】
meet a violent death.

横殴り

よこなぐり [0] 【横殴り】
(1)風雨などが横の方から強く吹きつけること。「―の雨」
(2)横から強く打つこと。「つけてくるを―/浄瑠璃・唐船噺」

横殴りの雨

よこなぐり【横殴りの雨】
a driving[slanting]rain.

横波

よこなみ【横波(をくう)】
(be washed by) side waves.

横波

よこなみ [0] 【横波】
(1)船の横側から打ちつける波。「―を受けて浸水する」
(2)媒質の振動の方向と波の進行方向とが垂直である波。電磁波は横波である。弾性波では縦波(タテナミ)と横波とが伴って現れ,一般に横波の方が伝わる速さが遅い。地震の S 波は横波である。
⇔縦波

横波

おうは ワウ― [1] 【横波】
⇒よこなみ(横波)

横泳ぎ

よこおよぎ【横泳ぎ】
a sidestroke.→英和

横泳ぎ

よこおよぎ [3] 【横泳ぎ】
体を伸ばして水面に横たわり,あおり足をしながら上の手で水をかく泳ぎ方。日本泳法には一〇種類以上あり,「のし」が代表的。

横流

おうりゅう ワウリウ [0] 【横流】 (名)スル
水が勝手な方向に流れること。「―する瀑布の如き白雲の長列/自然と人生(蘆花)」

横流し

よこながし [0][3] 【横流し】 (名)スル
物資を正規の販路を通さずにこっそり売ること。「配給品の―をする」

横流しする

よこながし【横流しする】
sell <goods> through illegal channels.

横流れ

よこながれ【横流れ】
an illicit sale (密売).

横流れ

よこながれ [0][5] 【横流れ】
物資が正規の販路を通らずに転売されること。物資が横流しされること。

横浜

よこはま 【横浜】
神奈川県東部の市。県庁所在地。指定都市。東京湾に臨み,1859年(安政6)開港の横浜港を中心に発展。明治以降の欧米先進文化流入の窓口。横浜港は国際貿易港として全国一位の貿易額。京浜工業地帯の中核をなす。

横浜バンド

よこはまバンド 【横浜―】
宣教師バラの影響で,横浜に日本基督公会を結成した押川正義(オシカワマサヨシ)・小川義綏(ヨシヤス)らの集団。

横浜ベイブリッジ

よこはまベイブリッジ 【横浜―】
横浜市中区本牧埠頭と鶴見区大黒埠頭の間,首都高速道路湾岸線にかかる海上橋。長さ860メートルの斜張橋。1989年(平成1)完成。

横浜事件

よこはまじけん 【横浜事件】
太平洋戦争下の1942年(昭和17)に起きた神奈川県特高警察による言論弾圧事件。泊事件ともいう。雑誌「改造」に「世界史の動向と日本」という論文を寄せた細川嘉六が治安維持法違反に問われて検挙され,さらに細川所持の一枚の写真から日本共産党再建の陰謀ありとして多くの人が逮捕され,拷問による死者三人を含む犠牲者を出したでっちあげ事件。

横浜商科大学

よこはましょうかだいがく 【横浜商科大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立の横浜商科短期大学を母体に,68年設立。本部は横浜市鶴見区。

横浜国立大学

よこはまこくりつだいがく 【横浜国立大学】
国立大学の一。1923年(大正12)創立の横浜高商(のち横浜経専)と20年(大正9)創立の横浜高工(のち横浜工専)に神奈川師範・同青年師範が合併,49年(昭和24)新制大学となる。本部は横浜市保土ヶ谷区。

横浜市立大学

よこはましりつだいがく 【横浜市立大学】
公立大学の一。1928年(昭和3)設立の市立経済専門学校を前身とし,49年新制大学として設立。52年には横浜市立医専と横浜医科大学を母体とした医学部,さらに文理学部を増設した。本部は横浜市金沢区。

横浜新報もしほ草

よこはましんぽうもしおぐさ 【横浜新報もしほ草】
⇒もしお草

横浜正金銀行

よこはましょうきんぎんこう 【横浜正金銀行】
1880年(明治13)開業した外国為替取扱銀行。

横浜毎日新聞

よこはままいにちしんぶん 【横浜毎日新聞】
1870年(明治3)横浜で創刊された日本最初の邦字日刊新聞。79年東京に移り,「東京横浜毎日新聞」と改題。

横浜線

よこはません 【横浜線】
JR 東日本の鉄道線。横浜市東神奈川と東京都八王子間,42.6キロメートル。機業地八王子と輸出港の横浜を結ぶ目的で建設。現在は沿線の住宅地化が進む。

横海老

よこえび [0] 【横海老】
端脚目ヨコエビ亜目特にヨコエビ科の甲殻類の総称。体長0.5〜3センチメートル。エビに似た形で,側扁する。海産も淡水産もある。魚類の飼料。

横溝

よこみぞ 【横溝】
姓氏の一。

横溝正史

よこみぞせいし 【横溝正史】
(1902-1981) 小説家。兵庫県生まれ。日本の風土や土着性に根ざした推理小説で人気を集める。「本陣殺人事件」「八つ墓村」など。

横溢

おういつ ワウ― [0] 【横溢・汪溢】 (名)スル
いっぱいにみなぎること。あふれ流れるほど盛んなこと。「気力―」「―する民衆の活力」

横溢する

おういつ【横溢する】
be full <of life> .

横滑り

よこすべり [0][3] 【横滑り・横辷り】 (名)スル
(1)横にすべること。
(2)ほかの,同等の地位・職に移ること。
(3)斜面でスキーを平行にしたまま横ずれさせながらすべる技術。

横滑りする

よこすべり【横滑りする】
slip sideways;sideslip.→英和

横瀬

よこぜ 【横瀬】
埼玉県西部,秩父郡の町。秩父市との境に武甲山があり,石灰石を産する。秩父絹の発祥地。

横瀬

よこせ 【横瀬】
姓氏の一。

横瀬夜雨

よこせやう 【横瀬夜雨】
(1878-1934) 詩人。茨城県生まれ。本名は虎寿,別号を宝湖・花守。河井酔茗・伊良子清白と並ぶ「文庫」派の代表的詩人。浪漫的な情感の濃い詩風で知られ,詩集「夕月」「花守」「二十八宿」,研究書「明治初年の世相」など。

横災

おうさい ワウ― [0] 【横災】
〔「おうざい」とも〕
不慮の災難。「時の―をば遁れ給はぬにや/太平記 2」

横物

よこもの [0] 【横物】
横に長いもの。特に,横に表装した額・軸物・巻物など。

横猿

よこさる [0] 【横猿】
雨戸などに取り付けた戸締まりのための猿で,左右に動かして止めるもの。
→猿(3)
→竪猿(タテサル)

横猿戸

よこさるど [4] 【横猿戸】
横猿を取り付けた戸。

横産

よこざん [0] 【横産】
胎児が横位(オウイ)の分娩。
→横位

横田

よこた 【横田】
姓氏の一。

横田喜三郎

よこたきさぶろう 【横田喜三郎】
(1896-1993) 国際法学者。愛知県生まれ。東大教授・最高裁判所長官。満州事変以降の軍国主義に対し批判的立場をとり,戦後は日本国憲法起草に参画するほか,講和問題では単独講和論を展開。

横町

よこまち [0] 【横町】
「よこちょう(横町)」に同じ。

横町

よこちょう [0] 【横町・横丁】
表通りから横に入った細い道。よこまち。「―の御隠居」

横町

よこちょう【横町】
a side street;an alley (小路);→英和
a turning (曲り角).→英和

横痃

おうげん ワウ― [0] 【横痃】
⇒横根(ヨコネ)

横皺

よこさび [0] 【横皺】
烏帽子(エボシ)の皺(シボ)で横に高く低く畝(ウネ)を立てたもの。

横皺の烏帽子

よこさびのえぼし 【横皺の烏帽子】
横皺のある烏帽子。

横目

よこめ [0] 【横目】
(1)横を見る目。頭を動かさず,視線だけで横を見る目つき。「―を使う」「―で見る」
(2)(「…を横目に」の形で)ちらっと見ただけで,無視すること。「けんかを―に通り過ぎる」
(3)「横目付」の略。
(4)他に目を移すこと。心を移すこと。「杉くれをひく杣人はあまたあれど君より外に―やする/清輔集」
(5)監視すること。また,その人。「此妾の―を頼み/浮世草子・置土産 2」

横目で見る

よこめ【横目で見る】
cast[throw]a (sidelong) glance <at> ;look askance <at> .

横目付

よこめつけ [3] 【横目付】
武家時代,将士の行動を監視して,賞罰を定め,不正を摘発したもの。よこめ。
→目付

横目扇

よこめおうぎ [4] 【横目扇】
檜扇の一種。板の木目が斜めになっているもので作ってある板扇。

横目遣い

よこめづかい [4] 【横目遣い】
横目をつかうこと。また,そうして秋波を送ること。

横着

おうちゃく ワウ― [3][4] 【横着】
■一■ (名)スル
すべきことを怠けてしないこと。怠けること。「―を決め込む」「―して夕食を出前ですます」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)すべきことを怠けてしないさま。「―な態度をとる」
(2)ずうずうしく,ずるいさま。「―なやつ」
[派生] ――さ(名)

横着な

おうちゃく【横着な】
cunning (ずるい);→英和
dishonest (不正);→英和
negligent <of one's duties> (怠慢);→英和
impudent (ずうずうしい).→英和

横睨み

よこにらみ【横睨み】
<give> a (sharp) sidelong glance <at> .

横睨み

よこにらみ [3] 【横睨み】
横目でにらむこと。

横矢

よこや 【横矢】
(1)敵の側面から射る矢。「―に防がれて/太平記 15」
(2)工具の一種。檜物師(ヒモノシ)が用いる。「―といふ道具をとりなほして/浮世草子・諸国はなし 4」

横矢掛かり

よこやがかり 【横矢掛(か)り】
守城戦で,攻城勢の側面を弓・鉄砲などで攻撃すること。また,そのための施設。

横矢掛り

よこやがかり 【横矢掛(か)り】
守城戦で,攻城勢の側面を弓・鉄砲などで攻撃すること。また,そのための施設。

横社会

よこしゃかい [3] 【横社会】
対等の人間関係を重くみる社会。
⇔縦社会

横禍

おうか ワウクワ [1] 【横禍】
思いがけない災難。不慮の災難。

横穴

よこあな [0] 【横穴】
(1)崖などに横に掘られた穴。
⇔縦穴
(2)古墳時代後期の墓制の一。山腹などの急斜面に横に穴を掘って作った墓。多数が群をなす。横穴墓。おうけつ。

横穴

よこあな【横穴】
a tunnel;→英和
a cave;→英和
a drift (鉱山の).→英和

横穴式石室

よこあなしきせきしつ [0] 【横穴式石室】
埋葬施設の一。遺骸を安置する玄室を割り石・切り石などで築き,これに通じる羨道(センドウ)を前面に設ける。入口が開閉でき,追葬が容易。古墳時代後期に行われた。
→竪穴(タテアナ)式石室

横窓

よこまど [0] 【横窓】
(1)家の横にある窓。
(2)横長の窓。

横笛

よこぶえ【横笛】
<play> a flute.→英和

横笛

よこぶえ [0][3] 【横笛】
管を横に構えて吹く笛。日本では,神楽笛(カグラブエ)・竜笛(リユウテキ)・高麗笛(コマブエ)・能管(ノウカン)・篠笛(シノブエ)などの総称としていう。おうてき。ようじょう。
⇔縦笛

横笛

おうてき ワウ― [0] 【横笛】
よこぶえ。
→ようじょう(横笛)

横笛

よこぶえ 【横笛】
(1)平家物語に登場する女性。建礼門院の侍女。平重盛の臣斎藤時頼(滝口入道)に愛され,その出家後,嵯峨往生院に入道を訪れるが修行のさまたげと会うことを拒まれ,のちに尼となった。
(2){(1)}を題材とした楽曲の総称。平曲・能(廃曲)・長唄などにある。
(3)源氏物語の巻名。第三七帖。

横笛

ようじょう ヤウヂヤウ 【横笛】
〔歴史的仮名遣いは「やうでう」とも。「横笛」の字音「おうてき」が「王敵」に通じるのを忌んで読みかえたものという〕
よこぶえ。おうてき。

横筋

よこすじ [0] 【横筋】
(1)横に通ったすじ。横に引いた線。
(2)本筋からそれた筋道。よこみち。

横筋交い

よこすじかい [3] 【横筋交い・横筋違い】
水平に近く,斜め横から交差すること。

横筋違い

よこすじかい [3] 【横筋交い・横筋違い】
水平に近く,斜め横から交差すること。

横糸

よこいと【横糸】
the woof.→英和

横紋筋

おうもんきん ワウモン― [0][3] 【横紋筋】
横縞のある細長い筋繊維で構成された筋肉。脊椎動物ではすべての骨格筋と心筋がこれに属する。心筋以外は随意筋。骨格筋。
⇔平滑筋

横紙

よこがみ [0] 【横紙】
(1)漉(ス)き目を横にした紙。
(2)紙を横にして使うこと。またその紙。

横紙破り

よこがみやぶり [5] 【横紙破り】
〔和紙は漉(ス)き目が縦になっていて,横には破りにくいことから〕
自分の意見を無理に押し通すこと。常識や習慣にはずれたことを平気ですること。また,そのような人。

横紙破り

よこがみやぶり【横紙破り】
a perverse person (人).〜をする have one's own way.

横組

よこぐみ [0] 【横組(み)】
文字組版で,各行が横書きになるように活字を並べた組み方。
⇔縦組み

横組み

よこぐみ [0] 【横組(み)】
文字組版で,各行が横書きになるように活字を並べた組み方。
⇔縦組み

横絣

よこがすり [3] 【横絣】
よこ糸だけにかすり糸を用いたかすり柄。また,その織物。

横絽

よころ [0] 【横絽】
透き目を横の方向に織り出した絽織。

横綱

よこづな [0] 【横綱】
(1)相撲力士の最高の階級。また,横綱力士の略称。大関の中で品格・力量が抜群の者に与えられる。本来は階級ではなく,吉田司家(ツカサケ)から横綱{(2)}を締めることを許された力量抜群の大関力士を称した。番付面に横綱と銘記されたのは1890年(明治23)の西ノ海が最初で,1909年(明治42)横綱を最高位とすることを成文化した。なお,横綱の代数は伝説的力士明石志賀之助を初代として数えている。
(2)白麻で編んだ太いしめなわ。土俵入りの際,{(1)}が化粧まわしの上から締めるもの。つな。
(3)同類中で最もすぐれたもの。

横綱

よこづな【横綱】
a grand champion sumo wrestler.

横綱審議委員会

よこづなしんぎいいんかい 【横綱審議委員会】
日本相撲協会の諮問機関。横綱の推薦,その他横綱に関する種々の案件を答申または進言する。

横綴じ

よことじ [0] 【横綴じ】
横に長くなるように綴じること。また,そのもの。「―本」

横線

おうせん ワウ― [0] 【横線】
横に引いた線。よこせん。
⇔縦線

横線

よこせん【横線】
<draw> a horizontal line.

横線を引く

おうせん【横線を引く】
cross <a check> .→英和
横線小切手 a crossed check.

横線小切手

おうせんこぎって ワウ― [6] 【横線小切手】
⇒線引(センビ)き小切手(コギツテ)

横縞

よこじま [0] 【横縞】
横方向の縞模様。
⇔縦縞
→縞

横縞

よこじま【横縞】
lateral stripes.

横縦

よこたて [2] 【横縦・緯経】
(1)横と縦。たてよこ。
(2)緯(ヨコ)糸と経(タテ)糸。たてぬき。

横縫

よこぬい [0] 【横縫】
鎧(ヨロイ)の札(サネ)と札とを革緒で横に縫いつなぐこと。また,その革緒。横がらみ。

横繁吹き

よこしぶき [3] 【横繁吹き】
横なぐりに降る雨のしぶき。

横罫

よこけい【横罫】
horizontal lines.

横聞き

よこぎき [0] 【横聞き】
そばで聞くこと。

横腹

よこはら,−ばら【横腹(が痛む)】
(have a pain in) one's side.

横腹

よこばら [0] 【横腹】
〔「よこはら」とも〕
(1)腹部のうち体側に近い部分。わきばら。よこっぱら。
(2)物の側面。横の部分。「車の―を電柱でこする」

横膳

よこぜん [0] 【横膳】
木目をたてにして据える膳。死人に供える。側膳(ソバゼン)。恵比寿膳。左膳。

横臥

おうが ワウグワ [1] 【横臥】 (名)スル
身体を横たえること。横向きに臥(フ)すこと。「女房は―することも其の苦痛に堪へないで/土(節)」

横臥する

おうが【横臥する】
lie down.

横臥褶曲

おうがしゅうきょく ワウグワシフ― [4] 【横臥褶曲】
褶曲作用が極度に進み,褶曲の軸面がほとんど水平に近づいたもの。

横舵

おうだ ワウ― [1] 【横舵】
潜水艦や魚雷の水平舵。深度の維持・変更の役目をする。

横芝

よこしば 【横芝】
千葉県東部,山武(サンブ)郡の町。九十九里平野から下総台地に及ぶ。芝山古墳群がある。

横蔀

よこしとみ [3] 【横蔀】
「廊下橋(ロウカバシ){(2)}」に同じ。

横薙ぎ

よこなぎ [0] 【横薙ぎ】
横に払うこと。なぎ払うこと。

横行

おうぎょう ワウギヤウ [0] 【横行】 (名)スル
(1)「おうこう(横行){(1)}」に同じ。「町小路ヲ―スル総角ノ童子ニ/サントスの御作業」
(2)「おうこう(横行){(2)}」に同じ。「自らこれが首領となり,年比四方に―して/慨世士伝(逍遥)」

横行

おうこう ワウカウ [0] 【横行】 (名)スル
(1)勝手気ままに歩き回ること。「此の全地球を―するの自由あるべし/浮城物語(竜渓)」
(2)悪事が盛んに行われること。また,悪い者がのさばること。「夜盗が―する」「悪徳商法の―」
(3)横向きに行くこと。

横行する

おうこう【横行する】
be rampant;thrive.→英和

横行の介士

おうこうのかいし ワウカウ― [6] 【横行の介士】
蟹(カニ)の異名。

横行闊歩

おうこうかっぽ ワウカウクワツ― [5] 【横行闊歩】 (名)スル
威張って歩くこと。また,思いのままに振る舞うこと。「天下の大道を我物顔に―するのを/吾輩は猫である(漱石)」

横表具

よこひょうぐ [3] 【横表具】
書画などを横長に表具すること。また,そのもの。

横被

おうひ ワウ― [1] 【横帔・横被】
七条以上の袈裟(ケサ)をつけるとき,右肩にかける長方形の布。

横褌

よこみつ [0] 【横褌】
相撲で,力士の締めるまわしの体の両横にくる部分。よこまわし。

横見

よこみ [0][3] 【横見】
横を見ること。よそみ。わきみ。

横言

おうげん ワウ― [0] 【横言】
道理にはずれた勝手気ままな言葉。

横言

よこごと 【横言】
讒言(ザンゲン)。中傷。「垣ほなす人の―繁みかも/万葉 1793」

横訛り

よこなまり [3] 【横訛り】
言葉がなまること。なまり。「―の朴訥(ムクツケ)なるは…得意とする所也/西洋道中膝栗毛(魯文)」

横訛る

よこなま・る 【横訛る】 (動ラ四)
言葉や発音がくずれる。標準的でないなまった言い方である。「今難波(ナニワ)といふは―・れるなり/日本書紀(神武訓)」

横訛る

よこなば・る 【横訛る】 (動ラ四)
「よこなまる」に同じ。「畝傍山を―・りて,うねめといひ/日本書紀(允恭訓)」

横詠草

よこえいそう [3] 【横詠草】
和歌詠草書式の一。料紙を横に二つ折りにし,さらに縦に四つに折って書く。
⇔竪(タテ)詠草

横説竪説

おうせつじゅせつ ワウセツ― [0] 【横説竪説】
自由自在,縦横に述べること。弁舌が巧みなこと。

横議

おうぎ ワウ― [1] 【横議】 (名)スル
勝手に議論すること。「縦説―する曲学異端を笑つて/くれの廿八日(魯庵)」

横谷

よこや 【横谷】
姓氏の一。

横谷

おうこく ワウ― [0] 【横谷】
山脈の主軸の方向をほぼ直角に横断して走る谷。多くは深い峡谷状をなす。徳島県の大歩危(オオボケ)小歩危(コボケ)はその例。
⇔縦谷

横谷宗珉

よこやそうみん 【横谷宗珉】
(1670-1733) 江戸中期の金工。号,遯庵。徳川家の金工横谷宗与の子に生まれ,幕府に仕える。それまでの家彫り(後藤彫)に対し,片切彫り・絵風彫金など自由な作風を創造。扶持を辞して町彫りの宗家となる。

横貫

おうかん ワウクワン [0] 【横貫】
横に貫くこと。
⇔縦貫

横跳び

よことび [4][0] 【横跳び・横飛び】 (名)スル
(1)横の方にとぶこと。よこっとび。
(2)身を斜めにして突き切るような姿勢で,急いで走ること。よこっとび。「―に駆け出す」

横車

よこぐるま [3] 【横車】
(1)車を横に押すように,道理にあわぬこと。理不尽なこと。
(2)棒・薙刀(ナギナタ)などの扱い方の一。横にして振りまわすこと。

横車を押す

よこぐるま【横車を押す】
have one's own way.

横転

おうてん ワウ― [0] 【横転】 (名)スル
(1)横倒しになること。「列車が―する」
(2)水平飛行中の飛行機が,胴体の前後方向を軸として右または左に回転する操縦技法。ロール。

横転する

おうてん【横転する】
roll;→英和
make a barrel roll (飛行機が).

横軸

よこじく【横軸】
《機》a horizontal shaft.《数》the horizontal axis (座標の).

横軸

よこじく [0] 【横軸】
(1)〔数〕 平面上の直交座標で,横方向にとった座標軸。� 軸。
⇔縦軸
(2)横長の掛軸。

横辷り

よこすべり [0][3] 【横滑り・横辷り】 (名)スル
(1)横にすべること。
(2)ほかの,同等の地位・職に移ること。
(3)斜面でスキーを平行にしたまま横ずれさせながらすべる技術。

横逆

おうぎゃく ワウ― [0] 【横逆・枉逆】
道理にはずれていること。わがままなこと。「かくの如き―の事に逢へども/西国立志編(正直)」

横這い

よこばい [0] 【横這い】
(1)横にはうこと。「かにの―」
(2)相場・物価・売り上げ・賃金などの上下の変動の少ないこと。
(3)半翅目ヨコバイ上科の昆虫の総称。体はセミを小さくしたような形で,体長5ミリメートル内外のものが多い。頭部が幅広く,はねが長い。幼虫・成虫とも植物の汁液を吸い,ウイルス病などを媒介することがあり,農作物の害虫とされる種が多い。人が近づくと跳ねたり横にはって,すばやく隠れる。イネの大害虫ツマグロヨコバイ,体の大きいオオヨコバイなど多くの種を含む。

横這いする

よこばい【横這いする】
crawl sideways;show no marked fluctuations (物価が).

横道

おうどう ワウダウ [0] 【横道】 (名・形動)[文]ナリ
(1)〔本道からはずれた道の意から〕
道理に反すること。よこしまなこと。また,そのさま。邪道。「―な者」
(2)不正と知りながら行うこと。「私が少しの間―いたせば事がすむ/浄瑠璃・大経師(上)」

横道

よこみち【横道】
a sideway;→英和
a wrong way (誤った方向);(a) digression (話の).〜にそれる digress[wander]from the main subject.

横道

よこみち [0] 【横道】
(1)本道から分かれて横に通ずる道。
(2)本筋からはなれた問題。「話が―にそれる」
(3)正しい道からはずれること。正しくないこと。邪道。「―のふるまひをなし/人情本・梅児誉美 3」

横鉢巻

よこはちまき [4] 【横鉢巻(き)】
頭の横に結び目がくるように結んだ鉢巻。

横鉢巻き

よこはちまき [4] 【横鉢巻(き)】
頭の横に結び目がくるように結んだ鉢巻。

横銜え

よこぐわえ [3] 【横銜え】
(1)横にくわえること。また,横にしてくわえること。「タバコを―にする」
(2)なまかじり。ききかじり。「―早がてんにて/滑稽本・和合人」

横長

よこなが [0] 【横長】 (名・形動)[文]ナリ
横に長い・こと(さま)。
⇔縦長
「紙を―に使う」

横長の

よこなが【横長の】
long (sideways);→英和
oblong (長方形の).→英和

横降り

よこぶり [0] 【横降り】
強い風に吹かれて雨・雪などが横ざまに降ること。

横陣

おうじん ワウヂン [0] 【横陣】
横隊に並ぶ陣形。
⇔縦陣

横隊

おうたい【横隊】
<in> a line;→英和
a rank.→英和
〜になる draw up in line.

横隊

おうたい ワウ― [0] 【横隊】
横に並んだ隊形。
⇔縦隊
「二列―」

横隔膜

おうかくまく ワウ― [4][3] 【横隔膜】
胸腔(キヨウコウ)と腹腔を区切る膜状の筋肉。周期的に伸縮して肺の呼吸作用を助ける。哺乳類に特有な筋肉。

横隔膜

おうかくまく【横隔膜】
the diaphragm.→英和

横隔膜ヘルニア

おうかくまくヘルニア ワウ― [7] 【横隔膜―】
横隔膜欠損部から腹腔(フクコウ)内の臓器が胸腔へとび出る形で逸脱した状態。欠損は先天的に横隔膜の形成異常で弱い部分があることによって生じることが多い。心臓や肺を圧迫したり腸閉塞をひき起こすことがある。

横難

おうなん ワウ― [0] 【横難】
思いがけない災難。「横死―にあひ/沙石(八・古活字本)」

横雨

よこあめ [0] 【横雨】
横なぐりに降る雨。よこさめ。

横雲

よこぐも [0] 【横雲】
たなびく雲。

横霞

よこがすみ [3] 【横霞】
横にたなびく霞。

横面

よこつら [0] 【横面】
(1)顔の横がわ。よこっつら。「―を張る」
(2)横の部分。側面。「車の―を塀(ヘイ)でこする」

横面

よこめん [0] 【横面】
剣道で,頭頂部のやや横の部分に竹刀(シナイ)を斜めにして打ち込むこと。また,その部分。

横須賀

よこすか 【横須賀】
神奈川県の三浦半島北部の市。東京湾岸に港湾・住宅地が発達。明治以後,海軍鎮守府や陸軍の東京湾要塞司令部が置かれ,軍港・造船・工廠基地として発展。戦後は米軍・自衛隊基地。

横須賀線

よこすかせん 【横須賀線】
JR 東日本の鉄道線。神奈川県大船と久里浜間,23.9キロメートル。また,東京と久里浜を結ぶ中距離電車の通称。

横領

おうりょう【横領】
(a) usurpation;(an) embezzlement.→英和
〜する usurp;→英和
embezzle <money from a person> ;→英和
seize[appropriate] <a person's property> .→英和
‖横領罪 <on a charge of> embezzlement.

横領

おうりょう ワウリヤウ [0] 【横領】 (名)スル
不法に他人の物を横取りすること。「公金を―する」

横領罪

おうりょうざい ワウリヤウ― [3] 【横領罪】
委託などにより占有している他人の物,自分の物でも公務所から保管を命じられた物,遺失物・漂流物などを,その権利がないのに自分の物のように利用・処分することにより成立する罪。

横題

よこだい [0] 【横題】
俳諧にのみ取り上げ,和歌・連歌では詠まない題のこと。俗な題。「万歳・藪入・踊・角力・火燵(コタツ)」など。よこのだい。
⇔縦題

横額

よこがく [0] 【横額】
横長の額。

横顔

よこがお【横顔】
<have> a <fine> profile.→英和

横顔

よこがお [0] 【横顔】
(1)横から見た顔。
(2)あまり他人に知られていない一面。プロフィール。「新大臣の―」

横風

よこかぜ [0] 【横風】
横から吹いてくる風。

横風

おうふう ワウ― [1] 【横風】 (名・形動)[文]ナリ
「大風(オオフウ){(1)}」に同じ。「―な口をきく」

横飛び

よことび [4][0] 【横跳び・横飛び】 (名)スル
(1)横の方にとぶこと。よこっとび。
(2)身を斜めにして突き切るような姿勢で,急いで走ること。よこっとび。「―に駆け出す」

横鬢

よこびん [0] 【横鬢】
頭髪の,耳の前からほおへ下がっている部分の生えぎわ。また,横ほお。

横鼻緒

よこはなお [3] 【横鼻緒】
下駄(ゲタ)・草履などの鼻緒の先端から左右に分かれている部分のこと。

かし [1] 【樫・橿・櫧】
ブナ科コナラ属の常緑高木の総称。暖地に生える。日本にはアラカシ・アカガシ・シラカシ・ウラジロガシ・ウバメガシなどがある。葉は革質,長楕円形ないし披針形で,互生。雌雄同株。初夏,雄花はひも状の穂について垂れ下がる。秋にどんぐりを結ぶ。材は堅く,細工物などに用いられる。
〔「樫の実」は [季]秋〕
樫[図]

かし【樫】
an oak;→英和
oak (材).〜の実 an acorn.→英和

樫の実の

かしのみの 【樫の実の】 (枕詞)
樫の実は一つの殻に一つずつ入っていることから,「ひとり」にかかる。「―ひとりか寝(ヌ)らむ/万葉 1742」

樫原流

かしはらりゅう 【樫原流】
槍術の一流派。江戸初期に紀州藩士の樫原五郎左衛門俊重が興した。初め直槍を用い,のち鉤槍(カギヤリ)に転じた。
〔俗に「柏原流」とも書く〕

樫木網

かしきあみ [3] 【樫木網】
張り網の一。河川・入り江・浅海などの流れに張って,エビや雑魚をとる網。かし網。

樫鳥

かしどり [2] 【樫鳥】
カケスの異名。[季]秋。

樫鳥縅

かしどりおどし [5] 【樫鳥縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。樫鳥の羽のような模様で,黒・白・藍などの組糸を使い石畳状におどしたもの。

きこり [0][3] 【樵・樵夫】
〔動詞「樵(キコ)る」の連用形から〕
山の樹木の伐採を業とする人。杣夫(ソマフ)。

樵る

きこ・る 【樵る】 (動ラ四)
山林の木を切る。たきぎをとる。「―・るわらはの,暁,山へ行くとて/宇治拾遺 12」

樵る

こ・る 【樵る・伐る】 (動ラ四)
山に入って木を切り出す。「木ヲ―・ル/日葡」

樵夫

きこり [0][3] 【樵・樵夫】
〔動詞「樵(キコ)る」の連用形から〕
山の樹木の伐採を業とする人。杣夫(ソマフ)。

樵夫

きこり【樵夫】
a woodcutter[lumberjack].→英和

樵歌

しょうか セウ― [1] 【樵歌】
きこりが木を切る時にうたう歌。

樵蘇

しょうそ セウ― [1] 【樵蘇】
木をきり,草を刈ること。また,その人。「我はこれ南山の傭夫―の野人なり/盛衰記 28」

樵談治要

しょうだんちよう セウダンチエウ 【樵談治要】
一条兼良が将軍足利義尚の諮問に答えた治政論書。一巻。1480年成立。神仏崇敬・廉直など為政者の心構えを説いた八箇条から成る。

樵路

しょうろ セウ― [1] 【樵路】
杣人(ソマビト)の通う山路。

こはだ [0] 【木皮・木膚・木肌・樸】
木の皮。

樸実

ぼくじつ [0] 【樸実・朴実】 (名・形動)[文]ナリ
飾りけがなく実直である・こと(さま)。質朴。「―な人柄」

樸樹

むくのき [1] 【椋木・樸樹】
ニレ科の落葉高木。高さ20メートルに達し,老木の樹皮ははがれやすい。山地に生え,庭木ともする。葉は卵形で先はとがり,表面はざらつく。雌雄同株で,五月頃開花。果実は径約1センチメートルの卵球形で黒熟し,甘くて食べられる。葉は細工物を磨くのに用い,材は床柱・器具などとする。ムク。ムクエノキ。
椋木[図]

樸直

ぼくちょく [0] 【樸直・朴直】 (名・形動)[文]ナリ
かざりけがなく正直である・こと(さま)。「―の気風」「武官の粗率―にして与し易き者と/匏菴遺稿(鋤雲)」

き [1] 【木・樹】
(1)木質の幹を有する植物。低木と高木に分ける。木本(モクホン)。樹木。たちき。「―の枝」
(2)製材した材木。木材。「―の箱」
(3)(普通「柝」と書く)芝居や相撲などで用いる拍子木(ヒヨウシギ)。開幕・閉場などの合図に用いる。

樹上

じゅじょう [0] 【樹上】
木の上。「―生活」

樹下

じゅか [1] 【樹下】
木の下。じゅげ。

樹下

じゅげ [1] 【樹下】
(1)木の下。じゅか。
(2)「樹下坐」の略。

樹下坐

じゅげざ [2] 【樹下坐】
〔仏〕 頭陀行(ズダギヨウ)の一。大樹の下に座って修行すること。じゅげ。

樹下石上

じゅかせきじょう [1] 【樹下石上】
⇒じゅげせきじょう(樹下石上)

樹下石上

じゅげせきじょう [1] 【樹下石上】
〔仏〕 仏道を修行する者が宿とする樹の下や石の上。また,そうした身の上。じゅかせきじょう。

樹下美人

じゅかびじん [3] 【樹下美人】
樹下に女性を配した風俗図の通称。日本では特に正倉院の鳥毛立女(トリゲリユウジヨ)の図屏風をいう。

樹冠

じゅかん [0] 【樹冠】
樹木の枝や葉の茂っている部分。孤立樹では種によって一定の特徴のある形を呈する。

樹勢

じゅせい [0] 【樹勢】
樹木の生育状態。木のいきおい。

樹医

じゅい [1] 【樹医】
樹勢の衰えた名木や古木を治療し,よみがえらせる人。ツリー-ドクター。
→樹木医

樹帯

じゅたい [0] 【樹帯】
山をほぼ等しい高さでとりまいている樹木の帯。

樹幹

じゅかん [0] 【樹幹】
樹木のみき。

樹形

じゅけい [0] 【樹形】
全体から見た,樹木の姿・形。

樹影

じゅえい [0] 【樹影】
木のかげ。

樹心

じゅしん [0] 【樹心】
樹木の幹の中心の部分。

樹木

じゅもく [1] 【樹木】
木。立ち木。

樹木

じゅもく【樹木】
a tree.→英和
〜の茂った wooded;→英和
woody.→英和

樹木医

じゅもくい [3] 【樹木医】
名木や古木の保護・治療などに携わる技術者。1991年(平成3)より林野庁が行う試験を受け,認定された者。
→樹医

樹木崇拝

じゅもくすうはい [1][4] 【樹木崇拝】
樹木に神霊・精霊などが宿っていると信じ,これを神聖視して崇拝する呪術的・宗教的態度。

樹木限界

じゅもくげんかい [4] 【樹木限界】
⇒高木限界(コウボクゲンカイ)

樹杪

じゅしょう [0] 【樹梢・樹杪】
樹木のこずえ。

樹林

じゅりん [0] 【樹林】
木本植物が密に生えている群落。高木からなるものを森林,低木からなるものを低木林という。熱帯降雨林・針葉樹林・照葉樹林など。

樹林

じゅりん【樹林】
a forest.→英和

樹果

じゅか [1] 【樹果】
樹木の果実。木の実。

樹枝

じゅし [1] 【樹枝】
木のえだ。

樹梢

じゅしょう [0] 【樹梢・樹杪】
樹木のこずえ。

樹氷

じゅひょう【樹氷】
soft rime.

樹氷

じゅひょう [0] 【樹氷】
霧氷の一種。過冷却した微小な水滴が木の枝などについて直ちに凍ってできた白色のもろい氷。木に氷の花が咲いたようになり美しい。[季]冬。

樹海

じゅかい [0] 【樹海】
広い範囲にわたって森林が茂り,高所から見ると海原のように見える所。

樹海

じゅかい【樹海】
a sea of trees.

樹液

じゅえき [0] 【樹液】
(1)樹木に含まれる液体成分。
(2)樹木の分泌物。ゴム植物の乳液など。

樹液

じゅえき【樹液】
sap.→英和
〜を採る sap.→英和

樹状突起

じゅじょうとっき ジユジヤウ― [4] 【樹状突起】
神経細胞の短い突起部分。樹状に分岐している。他の神経単位から興奮を受容する。
→ニューロン

樹病

じゅびょう [0] 【樹病】
樹木の病気の総称。

樹皮

じゅひ【樹皮】
bark.→英和
〜をはぐ bark <a tree> .

樹皮

じゅひ [1] 【樹皮】
樹木の表皮。樹木の幹でコルク形成層の外側にある組織の枯死した部分。

樹皮布

じゅひふ [2] 【樹皮布】
クワ科植物など,特定の樹皮を水につけて柔らかくし,打ち伸ばしてつくる布。

樹相

じゅそう [0] 【樹相】
樹木のすがたかたち。

樹立

じゅりつ [0] 【樹立】 (名)スル
物事をしっかりと作り立てること。新しく作り上げること。「新政権を―する」「新記録を―する」

樹立する

じゅりつ【樹立する】
establish;→英和
found;→英和
set up.

樹脂

じゅし【樹脂】
resin (流動体);→英和
rosin (固形).→英和
〜の多い resinous.→英和
‖樹脂加工 plasticization.

樹脂

じゅし [1] 【樹脂】
(1)アカマツやカラマツなどの樹木から分泌する粘度の高い液体。また,それが空気に触れ酸化して固まったもの。やに。松脂(マツヤニ)・琥珀(コハク)など。合成樹脂に対して天然樹脂ともいう。
(2)天然樹脂と合成樹脂との総称。

樹脂加工

じゅしかこう [3] 【樹脂加工】
合成樹脂を用いて織物・紙などを加工すること。塗布したり浸み込ませることによって,しわを防ぎ,耐水性を高めるなどの効果を生み出す。

樹脂石鹸

じゅしせっけん [3] 【樹脂石鹸】
⇒松脂石鹸(マツヤニセツケン)

樹脂道

じゅしどう [2] 【樹脂道】
樹脂の分泌道となる細胞空隙。マツ科・ウコギ科などの植物にみられる。

樹芸

じゅげい [0] 【樹芸】
「種芸(シユゲイ)」に同じ。

樹蔭

じゅいん [0] 【樹陰・樹蔭】
樹木のかげ。こかげ。

樹蜂

きばち [1] 【樹蜂】
キバチ上科に属するハチの総称。体は円筒形で,腰のくびれがない。雌は剣状あるいは鋸(ノコギリ)状の長い産卵管をもち,樹幹に差し込んで産卵する。幼虫はマツ・スギなどの材部を食害。約一六〇種が知られる。

樹間

じゅかん [0] 【樹間】
立ち木と立ち木とのあいだ。

樹間

こま 【木間・樹間】
木と木の間。木の間。「うぐひすは植ゑ木の―を鳴き渡らなむ/万葉 4495」

樹陰

じゅいん [0] 【樹陰・樹蔭】
樹木のかげ。こかげ。

樹雨

きさめ [0] 【樹雨】
濃い霧が枝葉に凝集し,水滴となって雨のように落ちてくるもの。

樹霊

じゅれい [0] 【樹霊】
老木に宿っている霊。

樹霜

じゅそう [0] 【樹霜】
霧氷の一種。夜間,放射冷却した樹木などの表面に,空気中の水蒸気が昇華し,氷の結晶となって付着したもの。枝状・扇状・コップ状などいろいろな形がある。風上の方向に発達するのが特徴。

樹頭

じゅとう [0] 【樹頭】
木のてっぺん。樹頂。

樹高

じゅこう [0] 【樹高】
樹木の高さ。

樹齢

じゅれい【樹齢】
the age of a tree.→英和

樹齢

じゅれい [0] 【樹齢】
樹木の年齢。「―三〇〇年の大木」

かば [1] 【樺】
(1)カバノキ科の植物の総称。かんば。
(2)(桜の)樹皮。[日葡]

かにわ カニハ 【樺】
カバザクラ,一説に,シラカバの古名。上代には,舟に巻いたり器に張ったりした,その樹皮。「しきたへの枕もまかず,―巻き作れる舟に/万葉 942」

かんば [1] 【樺】
〔「かには」の転〕
「かば(樺){(1)}」に同じ。

かば【樺】
a birch.→英和
樺色 reddish yellow.

樺の木

かばのき [1] 【樺の木】
(1)白樺(シラカバ)。
(2)カバノキ科の樹木の総称。シラカバ・ダケカンバなど。

樺の油

かばのあぶら [1] 【樺の油】
白樺(シラカバ)の樹皮を乾留してつくった芳香油。

樺太

からふと【樺太】
Sakhalin.→英和

樺太

からふと 【樺太】
⇒サハリン

樺太千島交換条約

からふとちしまこうかんじょうやく 【樺太千島交換条約】
1875年(明治8),日露間で調印された国境確定条約。樺太がロシア領に,千島列島全島が日本領になった。

樺太松

からふとまつ [4] 【樺太松】
⇒グイマツ

樺太犬

からふとけん [0] 【樺太犬】
樺太原産の大形犬。北方系の混血種で,寒気によく耐え強健。寒地でのそり引きなどに使う。カラフトイヌ。

樺太鱒

からふとます [4] 【樺太鱒】
サケ目の海魚。全長50センチメートル内外。サケによく似るが,小型種で鱗も小さい。背面は青黒色,腹面は銀白色。満二年で成熟し,河川をさかのぼって産卵する。産卵期の雄は吻が伸びて湾曲し,背が張り出す。缶詰・塩蔵にして食用。北洋に広く分布。アオマス。セッパリマス。
→マス

樺山

かばやま 【樺山】
姓氏の一。

樺山資紀

かばやますけのり 【樺山資紀】
(1837-1922) 軍人・政治家。鹿児島県生まれ。戊辰戦争では各地を転戦。松方内閣海相の折,藩閥政治を擁護した「蛮勇演説」は有名。日清戦争時に軍令部長。初代台湾総督。

樺巻

かばまき [0] 【樺巻】
弓・矢・笛などの補強・装飾のために,細く割いた樺桜の皮を巻くこと。また,その箇所。

樺桜

かばざくら [3] 【樺桜】
(1)エドヒガンの一園芸品種。花は白色単弁。
(2)カンバ類と似た樹皮をもつヤマザクラ・チョウジザクラなどの俗称。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は蘇芳(スオウ),裏は赤花。また,表紫,裏青とも。春に着用。

樺桜

かにわざくら カニハ― 【樺桜】
⇒かばざくら(樺桜)

樺色

かばいろ [0] 【蒲色・樺色】
赤みの強い茶黄色。かば。

そん 【樽】
たる。「一石入る―十に酒入れ/宇津保(あて宮)」

たる【樽】
a barrel;→英和
a cask;→英和
a keg (小樽).→英和
樽詰の barreled;casked.

たる [0] 【樽】
酒・醤油・味噌,あるいは漬物などを入れる木製の容器。「漬物―」「一斗―」

樽丸

たるまる [0] 【樽丸】
酒樽用の木材。杉でつくる。

樽井

たるい タルヰ 【樽井】
姓氏の一。

樽井藤吉

たるいとうきち タルヰ― 【樽井藤吉】
(1850-1922) 政治家。奈良県生まれ。自由民権運動に参加。1882年(明治15)東洋社会党を結成。のち,衆議院議員。「大東合邦論」を著し,大アジア主義を主張した。

樽人形

たるにんぎょう [3] 【樽人形】
江戸時代,寛文・延宝(1661-1681)頃,柄のついた酒樽に着物を着せ編み笠などをかぶせて人形に仕立て,宴席などで,手で差し持って踊らせたもの。

樽代

たるだい [0] 【樽代】
酒の代わりに贈る金。結納・転宅などの場合にいうことが多い。酒代。樽料。

樽俎

そんそ [1] 【樽俎】
〔酒樽(サカダル)といけにえをのせる台の意〕
宴会の席。

樽俎折衝

そんそせっしょう [4] 【樽俎折衝】
〔晏子春秋〕
(1)外交談判。
(2)酒席で談笑のうちに行う交渉。転じて,かけひき。

樽入り

たるいり [0] 【樽入り】
樽にはいっていること。また,そのもの。

樽入れ

たるいれ [0] 【樽入れ】 (名)スル
(1)不漁の時,ほかの大漁のあった所へ樽酒を贈って一緒に酒宴し,大漁にあやかること。
(2)婚約が成立した時,かためとして婿の方から嫁の方へ,仲人が柳樽をいれること。きまりざけ。

樽前山

たるまえさん タルマヘ― 【樽前山】
北海道南西部,支笏(シコツ)湖の東方にそびえる活火山。海抜103メートル。江戸初期から近年までに三〇回余噴火。

樽屋おせん

たるやおせん 【樽屋おせん】
不義をして自害した天満の樽屋の女房。1685年の事件という。歌謡や井原西鶴の「好色五人女」に脚色されて広まり,のち浄瑠璃・歌舞伎でも上演。

樽廻船

たるかいせん [3] 【樽廻船】
1730年,菱垣(ヒガキ)廻船から独立して関西の酒荷を専門に江戸へ輸送した廻船仲間の船。江戸後期では年間一〇〇万樽の酒を運び,また菱垣廻船の荷物の一部も輸送して,船も千五百石から二千石積みの大型船を使用した。たるぶね。
樽廻船[図]

樽御輿

たるみこし [3] 【樽御輿】
酒樽を御輿に仕立てたもの。お神酒(ミキ)を神に捧(ササ)げたもので,今は主に子供が担ぐ。[季]夏。

樽抜き

たるぬき [0] 【樽抜き】
渋柿を酒の空樽に入れておいて,アルコールによって渋みを抜くこと。また,その柿。

樽拾い

たるひろい [3] 【樽拾い】
酒屋の小僧が得意先から空樽や空徳利を集めて歩くこと。また,その小僧。

樽柿

たるがき [0][2] 【樽柿】
あいた酒樽に渋柿をつめ,樽に残るアルコール分によって渋をぬき,甘くしたもの。

樽船

たるぶね [0][3] 【樽船】
⇒樽廻船(タルカイセン)

樽詰

たるづめ [0] 【樽詰(め)】
樽に詰めること。また,詰めた物。

樽詰め

たるづめ [0] 【樽詰(め)】
樽に詰めること。また,詰めた物。

樽酒

そんしゅ [1] 【樽酒】
「たるざけ(樽酒)」に同じ。

樽酒

たるざけ [0][2] 【樽酒】
樽に入れた酒。そんしゅ。

樽鏡

たるかがみ [3] 【樽鏡】
酒樽の蓋(フタ)。かがみ。

樽魚

たるざかな [3] 【樽魚】
進物用の酒樽と酒のさかな。

橄欖

かんらん [0][1] 【橄欖】
(1)カンラン科の常緑高木。インドシナ原産。葉は羽状複葉。春,葉腋に白色小花を円錐状につける。果実は卵形の核果で,白緑色に熟し食用になる。種子を欖仁(ランニン)といい,油を採るほか,数珠を作る。ウオノホネヌキ。
(2)オリーブの誤訳。
橄欖(1)[図]

橄欖山

かんらんざん 【橄欖山】
⇒オリーブ山(ヤマ)

橄欖岩

かんらんがん [3] 【橄欖岩】
超塩基性の深成岩。主に橄欖石から成る。一般に完晶質で粗粒の岩質を示す。変質して蛇紋岩に変わる。

橄欖石

かんらんせき [3] 【橄欖石】
マグネシウムや鉄に富むケイ酸塩鉱物。斜方晶系に属す。一般に黒味がかった色を呈している。塩基性・超塩基性の火成岩の主要な構成鉱物。

橄欖色

かんらんしょく [3] 【橄欖色】
オリーブ色。黄緑色。

ぶな [1] 【橅・山毛欅】
ブナ科の落葉高木。温帯の山地に生えて時に純林をつくる。樹皮は灰色で滑らか。葉は卵形で波状の鋸歯がある。雄花は短い尾状花序に密につき,雌花は総苞に包まれて二個内外つく。堅果(どんぐり)は三角錐形で,軟らかいとげのある総苞に包まれ,一,二個ずつつく。材は細工物・家具などとする。日本では九州から北海道南部にかけて分布する。シロブナ。ソバグリ。ソバノキ。ブナノキ。

ぶな【橅】
《植》a beech.→英和

橅の木

ぶなのき [1] 【橅の木】
⇒ぶな(橅)

橅子

ぶなこ [0] 【橅子】
橅板を,テープ状に,うすく細長く裁断したもの。細工用。「―漆器」

橅帯

ぶなたい [0] 【橅帯】
冬季に低温になる温帯に発達する落葉広葉樹林のうち,ブナを代表的樹種とする森林帯。日本海側にはその美林がある。

橅科

ぶなか [0] 【橅科】
双子葉植物離弁花類の一科。世界に八属九〇〇種が分布する。ほとんどが高木で温帯から亜熱帯の森林の主要樹種を占める。雌雄異花。果実は堅果で椀形の殻斗(カクト)に包まれる。ブナ・クリ・クヌギ・シイ・アカガシなど。殻斗科。

そり [1] 【橇】
人や荷物を乗せて雪や氷の上を滑らせるように作った乗り物。多く馬・犬・トナカイなどに引かせる。[季]冬。《ひつぱりて動かぬ―をひつぱりぬ/高野素十》

そり【橇】
a sled;→英和
a sledge;→英和
a sleigh.→英和
〜に乗る ride on a sled;→英和
sled;sledge.

かんじき [0] 【樏・橇】
雪の中に足を踏み込んだり,すべったりしないように靴などの下に付けるもの。木の枝やつるなどを輪に撓(タ)めたものや,それに滑り止めの木爪をつけたものがある。かじき。わかんじき。[季]冬。《―をはいて一歩や雪の上/虚子》
樏[図]

橈脚類

じょうきゃくるい ゼウキヤク― [4] 【橈脚類】
⇒とうきゃくるい(橈脚類)

橈脚類

とうきゃくるい タウキヤク― [4] 【橈脚類】
甲殻綱橈脚亜綱に属する微小な節足動物の総称。多くは海産。自由生活のものと寄生性のものがある。前者は長い第一触角や胸脚を使って水中を遊泳する。多く動物プランクトンとして魚類の餌となる。ケンミジンコなど。後者は魚類に寄生。ウオジラミ・イカリムシなど。じょうきゃく類。コペポーダ。

橈骨

とうこつ タウ― [1][0] 【橈骨】
前腕二骨の一。拇指側にあり,尺骨と平行している管状の長骨。

橉木

りんぼく [0] 【橉木】
バラ科の常緑小高木。暖地の山地に自生。葉は長楕円形で革質。秋,葉腋(ヨウエキ)から短い穂状花序を出し,白色の小花を密生。多数の長い雄しべが目立つ。ヒイラギガシ。カタザクラ。

はし【橋】
a bridge.→英和
〜をかける build a bridge <across,over> .

きょう ケウ [1] 【橋】
脳幹部のうち,上方は中脳,下方は延髄に続き,前方に丸く膨らんだ部分。多数の神経繊維が複雑に走り,三叉・外転・顔面・内耳の各脳神経の核がある。脳橋。

はし [2] 【橋】
(1)通行のために,川や湖・谷・道路などの両側を結んでかけわたした構築物。
(2)「橋懸かり」に同じ。
(3)殿舎と殿舎を結ぶ渡り廊下。

橋上

きょうじょう ケウジヤウ [0] 【橋上】
(1)橋の上。
(2)船のブリッジ(船橋)の上。

橋上駅

きょうじょうえき ケウジヤウ― [3] 【橋上駅】
駅舎が線路の上方に建設された駅。

橋供養

はしくよう [3] 【橋供養】
橋の完成後,渡り初めに先立って行う供養。

橋卜

はしうら [0] 【橋占・橋卜】
橋の付近に立って往来の人の言葉を聞いて事の吉凶を判ずること。

橋占

はしうら [0] 【橋占・橋卜】
橋の付近に立って往来の人の言葉を聞いて事の吉凶を判ずること。

橋口

はしぐち 【橋口】
姓氏の一。

橋口五葉

はしぐちごよう 【橋口五葉】
(1880-1921) 洋画家・版画家。鹿児島市生まれ。東京美校卒。本名,清。独特な感覚の美人画・風景画の版画を製作。書籍の装丁も手がけた。

橋台

きょうだい ケウ― [0] 【橋台】
橋の両端にあって,橋を支える構築物。
→橋脚

橋向こう

はしむこう [3] 【橋向こう】
橋を隔てた向こう側。

橋塔

きょうとう ケウタフ [0] 【橋塔】
橋の入り口や主要な橋脚上に造った,塔や門の形をした構築物。

橋姫

はしひめ [2] 【橋姫】
(1)橋を守る神。女神で,嫉妬深いと伝えられる。
→宇治の橋姫
(2)源氏物語の巻名。第四五帖。

橋守

はしもり [2] 【橋守(り)】
橋を守っている人。橋の番人。

橋守り

はしもり [2] 【橋守(り)】
橋を守っている人。橋の番人。

橋岡

はしおか ハシヲカ 【橋岡】
姓氏の一。

橋岡久太郎

はしおかきゅうたろう ハシヲカキウタラウ 【橋岡久太郎】
(1884-1963) 能楽師。香川県生まれ。シテ方観世流。特異な芸風で知られた。

橋川

はしかわ ハシカハ 【橋川】
姓氏の一。

橋川文三

はしかわぶんぞう ハシカハブンザウ 【橋川文三】
(1922-1983) 文芸評論家。広島県生まれ。東大卒。保田与重郎の浪漫的イロニーを批判的に検討した「日本浪曼派批判序説」ほか,ナショナリズムを思想史的に検討する「歴史と体験」など。

橋床

きょうしょう ケウシヤウ [0] 【橋床】
橋の構造で,橋上を通過する荷重を支持する部分。普通,縦桁(タテゲタ)と床板(シヨウバン)とからなる。

橋廊

はしろう [2] 【橋廊】
反りをつけて橋のようにつくった廊下。また,下に池や通路を設けた廊下。

橋弁慶

はしべんけい 【橋弁慶】
(1)能の一。四番目物。武蔵坊弁慶が五条の橋で牛若丸と闘い,敗れて,主従の誓いをするまでを演じる。原曲は「笛之巻」。
(2){(1)}に基づく,義太夫・富本・河東・一中・長唄などの曲。

橋引き石

はしびきいし [4] 【橋引き石】
⇒橋挟(ハシバサ)み石(イシ)

橋懸かり

はしがかり [3] 【橋懸(か)り・橋掛(か)り】
(1)能舞台で,鏡の間から本舞台に向かって斜めにかけた勾欄(コウラン)のある通路。役者の登場・退場のほか,舞台の一部としても用いる。
→能舞台
(2)古く,歌舞伎舞台で下手の一部をさす称。初期歌舞伎では能舞台と同様のものであったが,のちには名称のみとなり,さす場所は一定しない。
(3)建物の各部をつなぐ通路として渡した橋。渡殿。

橋懸り

はしがかり [3] 【橋懸(か)り・橋掛(か)り】
(1)能舞台で,鏡の間から本舞台に向かって斜めにかけた勾欄(コウラン)のある通路。役者の登場・退場のほか,舞台の一部としても用いる。
→能舞台
(2)古く,歌舞伎舞台で下手の一部をさす称。初期歌舞伎では能舞台と同様のものであったが,のちには名称のみとなり,さす場所は一定しない。
(3)建物の各部をつなぐ通路として渡した橋。渡殿。

橋挟み石

はしばさみいし [5] 【橋挟み石】
庭園の池にかけた橋の両側のたもとに据える石。橋引き石。

橋掛かり

はしがかり [3] 【橋懸(か)り・橋掛(か)り】
(1)能舞台で,鏡の間から本舞台に向かって斜めにかけた勾欄(コウラン)のある通路。役者の登場・退場のほか,舞台の一部としても用いる。
→能舞台
(2)古く,歌舞伎舞台で下手の一部をさす称。初期歌舞伎では能舞台と同様のものであったが,のちには名称のみとなり,さす場所は一定しない。
(3)建物の各部をつなぐ通路として渡した橋。渡殿。

橋掛け

はしかけ [3][0] 【橋架け・橋掛け】
橋をかけること。橋渡し。

橋掛り

はしがかり [3] 【橋懸(か)り・橋掛(か)り】
(1)能舞台で,鏡の間から本舞台に向かって斜めにかけた勾欄(コウラン)のある通路。役者の登場・退場のほか,舞台の一部としても用いる。
→能舞台
(2)古く,歌舞伎舞台で下手の一部をさす称。初期歌舞伎では能舞台と同様のものであったが,のちには名称のみとなり,さす場所は一定しない。
(3)建物の各部をつなぐ通路として渡した橋。渡殿。

橋本

はしもと 【橋本】
姓氏の一。

橋本

はしもと [0] 【橋本】
橋のたもと。橋詰め。

橋本

はしもと 【橋本】
和歌山県北東部,紀ノ川中流域にある市。伊勢街道と高野街道が交わる交通の要衝。古墳・遺跡が多い。釣り竿を特産。

橋本国彦

はしもとくにひこ 【橋本国彦】
(1904-1949) 作曲家。東京生まれ。東京音楽学校教授。はじめバイオリンを学び,のち作曲に転じた。特に,散文詩・自由詩による歌曲創作に独自の境地を開いた。作品「黴(カビ)」「お菓子と娘」など。

橋本増吉

はしもとますきち 【橋本増吉】
(1880-1956) 東洋史学者。長崎県生まれ。慶大教授。中国古代の暦法,魏志倭人伝の研究で知られる。主著「東洋史より観たる日本上古史研究」

橋本宗吉

はしもとそうきち 【橋本宗吉】
(1763-1836) 江戸後期の蘭学者。大坂の人。大槻玄沢に蘭学を学び,大坂で医業のかたわら,医学・天文・地理・電気に関する著作・翻訳に従事。著「阿蘭陀始制エレキテル究理原」など。

橋本左内

はしもとさない 【橋本左内】
(1834-1859) 幕末の志士。越前福井藩士。号,景岳。緒方洪庵・杉田成卿(玄白の孫)に医学と洋学を学び,のち藩校明道館学監となった。将軍継承問題で,一橋慶喜の擁立に尽力し,安政の大獄によって斬首された。

橋本平八

はしもとへいはち 【橋本平八】
(1897-1935) 彫刻家。三重県生まれ。佐藤朝山に師事し木彫を学ぶ。作「裸形少年像」「牛」など。

橋本明治

はしもとめいじ 【橋本明治】
(1904-1991) 日本画家。島根県生まれ。1967年(昭和42)焼失した法隆寺金堂壁画の再現模写主任を務める。代表作「まり千代像」「六世歌右衛門」など。

橋本欣五郎

はしもときんごろう 【橋本欣五郎】
(1890-1957) 陸軍軍人。軍内に桜会を結成,国家改造・軍部独裁政権の樹立を目指し,三月事件・十月事件の首謀者となる。敗戦後,A 級戦犯として終身禁錮刑。55年仮出獄。

橋本病

はしもとびょう [0] 【橋本病】
〔1912年,外科医橋本策(1881-1934)により報告されたことから〕
甲状腺腫を主な症状とする自己免疫性の疾患。甲状腺の組織は炎症性の変化を示す。男女比は一対一四以上で女性に多く,三〇〜五〇歳代に好発する。慢性甲状腺炎。

橋本進吉

はしもとしんきち 【橋本進吉】
(1882-1945) 国語学者。福井県生まれ。東京帝大教授。国語の歴史的研究,なかでも上代特殊仮名遣いの研究など,音韻史に関する功績が大きい。また,国文法研究にも新生面を開いた。著「古本節用集の研究」(上田万年と共著),「国語法研究」「文字及び仮名遣の研究」「国語音韻の研究」など。

橋本関雪

はしもとかんせつ 【橋本関雪】
(1883-1944) 日本画家。神戸市生まれ。本名,関一。四条派の画風に南画を加味した画風で,関西日本画壇の重鎮。作「玄猿」「琵琶行」「長恨歌」など。

橋本雅邦

はしもとがほう 【橋本雅邦】
(1835-1908) 日本画家。江戸生まれ。本名,長郷。狩野派を学ぶが,フェノロサ・岡倉天心の指導を受け,狩野芳崖とともに新しい日本画の創造に尽力。東京美術学校・日本美術院の創立に参加,横山大観などの後進の育成にあたった。代表作「白雲紅樹図」「竜虎図屏風」など。

橋杙

はしぐい [0][3] 【橋杭・橋杙】
橋桁(ハシゲタ)を支える柱。橋脚。

橋杭

はしぐい [0][3] 【橋杭・橋杙】
橋桁(ハシゲタ)を支える柱。橋脚。

橋板

はしいた [0] 【橋板】
橋桁(ハシゲタ)の上に敷き並べた板。

橋架

きょうか ケウ― [1] 【橋架】
橋げた。また,橋。

橋架け

はしかけ [3][0] 【橋架け・橋掛け】
橋をかけること。橋渡し。

橋架け結合

はしかけけつごう [5] 【橋架け結合】
〔化〕 二つまたはそれ以上の分子が橋をかけたような形で結合すること。ゴムや合成樹脂は橋架け結合によって強度や弾性を増す。架橋(カキヨウ)結合。

橋柱

はしばしら [3] 【橋柱】
(1)橋桁(ハシゲタ)をささえる柱。橋ぐい。橋脚。
(2)橋をかける際にささげる人柱。

橋桁

はしげた [0] 【橋桁】
橋ぐいの上に渡し,橋板を支える材。

橋桁

はしげた【橋桁】
a bridge girder.

橋梁

きょうりょう【橋梁】
a bridge.→英和

橋梁

きょうりょう ケウリヤウ [0] 【橋梁】
橋。

橋構

きょうこう ケウ― [0] 【橋構】
橋に用いる構桁(コウゲタ)。

橋殿

はしどの [0] 【橋殿】
川や谷・池などの上に,橋のようにかけ渡して造った建物。

橋涼み

はしすずみ [3] 【橋涼み】
橋の上で涼むこと。橋の上での納涼。[季]夏。《―温泉宿の客の皆出でて/虚子》

橋渡し

はしわたし [3] 【橋渡し】 (名)スル
(1)橋をかけること。
(2)あまり面識や交流のない両者の間に入ってとりもつこと。仲立ち。また,その人。

橋渡しする

はしわたし【橋渡しする】
mediate <between> ;→英和
act as go-between.…の〜で through (the good offices of) <a person> .→英和

橋爪

はしづめ [0] 【橋詰め・橋爪】
橋のたもと。

橋田

はしだ 【橋田】
姓氏の一。

橋田邦彦

はしだくにひこ 【橋田邦彦】
(1882-1945) 生理学者・教育行政家。鳥取県生まれ。号は無適。東大教授・一高校長。陽明学・正法眼蔵をも研究。近衛・東条両内閣の文部大臣を歴任。敗戦後戦犯の容疑を受け自殺。

橋畔

きょうはん ケウ― [0] 【橋畔】
橋のほとり。橋のたもと。

橋番

はしばん [2][0] 【橋番】
江戸時代から明治の中頃,橋の警備・清掃などの任にあたった人。橋番人。

橋脚

きょうきゃく【橋脚】
a pier.→英和

橋脚

きょうきゃく ケウ― [0] 【橋脚】
橋を支える柱。脚柱。構脚。

橋舟

はしぶね [0] 【端舟・橋舟】
〔「はしふね」とも〕
(1)大船に付属している小舟。通常は船上に搭載し,人や貨物の陸揚げに使用する。はしけ。伝馬船。
(2)小舟。「―とつけて,いみじう小さきに乗りて漕ぎありく/枕草子 306」

橋詰め

はしづめ [0] 【橋詰め・橋爪】
橋のたもと。

橋頭

きょうとう ケウ― [0] 【橋頭】
橋のたもと。橋のほとり。

橋頭堡

きょうとうほ【橋頭堡】
<establish> a bridgehead <on> .→英和

橋頭堡

きょうとうほ ケウ― [3] 【橋頭堡】
(1)橋を守るため築く堡塁。
(2)上陸や渡河をする部隊を守り,また攻撃の足場とする,上陸地点や対岸の拠点。「―を築く」
(3)事を起こす足掛かり。拠点。

橐吾

つわ ツハ [1] 【橐吾】
植物ツワブキの別名。

橐吾

つわぶき ツハ― [2] 【橐吾・石蕗】
キク科の常緑多年草。暖地の海岸付近に自生。また,観賞用に庭に植えられる。葉は根生し,長い柄があり,腎臓形で質厚く光沢がある。初冬,花茎を立て,一〇個内外の黄色の頭花をつける。茎と葉は解毒・排膿などの薬用とし,葉柄は食用とする。つわ。款冬(カントウ)。
〔「石蕗(ツワ)の花」は [季]冬〕
橐吾[図]

橐駝

たくだ [0] 【橐駝】
(1)〔「橐」は袋の意〕
「駱駝(ラクダ)」の異名。[日葡]
(2)〔柳宗元の「種樹郭橐駝伝」に,郭というせむしの植木屋が自分を橐駝と称したということから〕
植木屋。庭師。橐駝師。

きさ 【橒】
木目(モクメ)。「―の木にくろがねの脚つけたる船/宇津保(吹上・上)」

たちばな [2] 【橘】
(1)ミカン科の常緑小高木。日本原産唯一の柑橘類とされ,四国・九州・沖縄などに自生。初夏に芳香のある白色の五弁花を開く。果実は小さく,黄熟しても酸味が強く食用には向かない。紫宸殿の「右近の橘」は本種といわれる。ヤマトタチバナ。[季]秋。
〔「橘の花」は [季]夏〕
(2)古来,食用とされたミカン類の総称。非時香菓(トキジクノカクノコノミ)。
(3)家紋の一。橘の花・実・葉をかたどったもの。
橘(3)[図]

たちばな 【橘】
姓氏の一。古代の名族。708年(和銅1)に美努(ミヌ)王の妻,県犬養(アガタイヌカイノ)三千代が賜った橘宿禰の姓を,子の葛城王(諸兄)らが臣籍に下って受け継いだのに始まる。諸兄らは以後の朝政に重きをなしたが,平安時代に承和の変で逸勢が失脚した頃から後は衰退した。

たちばな【橘】
《植》a wild orange.

橘を

たちばなを 【橘を】 (枕詞)
橘を守る守部(=番人)の意から,地名「守部」にかかる。「―守部の里の門田早稲/万葉 2251」

橘三千代

たちばなのみちよ 【橘三千代】
⇒県犬養(アガタイヌカイノ)三千代

橘中の楽しみ

きっちゅうのたのしみ 【橘中の楽しみ】
〔中国の巴邛(ハキヨウ)の人が橘(タチバナ)の実を裂いて見ると,その中で二人の老人が碁を楽しんでいたという「幽怪録」の故事から〕
将棋や囲碁をする楽しみ。

橘千蔭

たちばなちかげ 【橘千蔭】
⇒加藤千蔭(カトウチカゲ)

橘南谿

たちばななんけい 【橘南谿】
(1753-1805) 江戸中期の医者・文人。本姓,宮川。名は春暉。伊勢の人。京都で漢方医学を学び開業するかたわら,各地を回り紀行文を著す。医書は創見に富む。著「西遊記」「東遊記」「傷寒論分注」など。

橘周太

たちばなしゅうた 【橘周太】
(1865-1904) 陸軍軍人。中佐。長崎県生まれ。1904年(明治37)日露戦争に従軍,大隊長として遼陽城攻略戦を指揮,首山堡高地で戦死,軍神と称賛された。

橘嘉智子

たちばなのかちこ 【橘嘉智子】
(786-850) 嵯峨天皇の皇后。内舎人橘清友の女(ムスメ)。京都嵯峨に檀林寺を建立したので檀林皇后と呼ばれる。私学学館院を開設。

橘夫人厨子

たちばなふじんずし 【橘夫人厨子】
橘三千代(光明皇后の母)の念持仏と伝える金銅阿弥陀三尊像を安置する木造の厨子。高さ約2.7メートル。法隆寺蔵。金堂天蓋に共通する箱形天蓋を付した長方形の龕部(ガンブ)と須弥座(シユミザ)から成る。国宝。

橘奈良麻呂

たちばなのならまろ 【橘奈良麻呂】
(?-757) 奈良時代の廷臣。諸兄の長男。父の勢力のもとに累進して参議となる。藤原仲麻呂の擡頭(タイトウ)を排除しようとして,不平貴族を糾合して乱を企てたが,事前にもれて獄死。

橘媛

たちばなひめ 【橘媛】
⇒弟橘媛(オトタチバナヒメ)

橘孝三郎

たちばなこうざぶろう 【橘孝三郎】
(1893-1974) 国家主義・農本主義者。茨城県生まれ。1931年愛郷塾を創立。井上日召を知り,五・一五事件に参加,無期懲役となり40年仮出所。

橘守部

たちばなもりべ 【橘守部】
(1781-1849) 江戸後期の国学者・歌人。本姓,飯田。号は池庵・椎本(シイガモト)など。伊勢の人。江戸に出て,独学ながら本居宣長と対立する学風を形成。著「稜威道別(イツノチワキ)」「稜威言別(イツノコトワキ)」「橘守部家集」など。

橘家円太郎

たちばなやえんたろう 【橘家円太郎】
(1845-1898)(四世)音曲師。江戸生まれ。本名,石井菊松。円朝門人。高座でラッパを吹く珍芸で人気を博し,俗に「ラッパの円太郎」と呼ばれ,円遊・万橘・談志らとともに四天王と称された。
→円太郎馬車

橘家神道

きっけしんとう [4] 【橘家神道】
江戸時代中期,玉木正英が唱導した神道。橘諸兄(モロエ)から伝わると称する。思想・教学的な面より行法や儀式を重視,蟇目(ヒキメ)・鳴弦など諸神事・秘伝を体系化した。

橘寺

たちばなでら 【橘寺】
奈良県明日香村にある天台宗の寺。正式名は仏頭山上宮院菩提寺。聖徳太子生誕の地で,また太子が勝鬘経(シヨウマンギヨウ)を講じたところと伝えられる。現在の堂宇は1864年再興のもの。

橘屋

たちばなや 【橘屋】
歌舞伎俳優一二世市村羽左衛門より代々の,羽左衛門およびその系統の屋号。

橘成季

たちばなのなりすえ 【橘成季】
鎌倉前期の文学者。橘光季の養子か。伊賀守。琵琶(ビワ)を藤原孝時から伝授されたほか,漢詩文・和歌をよくした。著「古今著聞集」。生年未詳。1282年以前に没か。

橘擬

たちばなもどき [5] 【橘擬】
バラ科の常緑低木。中国南西部原産。庭木・生け垣などにする。よく分枝し,とげが多い。葉は倒披針形。五,六月,白色の小花を散房花序につける。果実は小さな扁球形で,晩秋,橙黄色に熟す。ホソバノトキワサンザシ。ピラカンサ。

橘曙覧

たちばなあけみ 【橘曙覧】
(1812-1868) 江戸末期の国学者・歌人。姓は井手とも。号,志濃夫廼舎(シノブノヤ)。福井の人。田中大秀に学ぶ。万葉調の個性的な歌を詠む。著「志濃夫廼舎歌集」など。

橘月

たちばなづき [4] 【橘月】
陰暦五月の異名。

橘枝直

たちばなえなお 【橘枝直】
⇒加藤枝直(カトウエナオ)

橘樸

たちばなしらき 【橘樸】
(1881-1945) ジャーナリスト・中国研究家。大分県生まれ。早大中退。中国社会研究の先駆者。著「支那思想研究」「支那社会研究」「中国革命史論」など。

橘焼

たちばなやき [0] 【橘焼(き)】
魚の身をすりつぶしてビワの実ほどの大きさに丸め,クチナシで黄色く色をつけて,たれ味噌で煮たものをカラタチの枝に刺して出した料理。

橘焼き

たちばなやき [0] 【橘焼(き)】
魚の身をすりつぶしてビワの実ほどの大きさに丸め,クチナシで黄色く色をつけて,たれ味噌で煮たものをカラタチの枝に刺して出した料理。

橘瑞超

たちばなずいちょう 【橘瑞超】
(1890-1968) 探検家。浄土真宗本願寺派の僧侶。名古屋生まれ。大谷探検隊に加わり,中央アジア各地を踏査。多くの仏典・古写経などを将来。著「中亜探険」など。

橘神道

たちばなしんとう 【橘神道】
江戸中期,橘三喜(ミツヨシ)が唱道した橘氏相伝の古神道。儒教と習合したもの。のちに玉木正英が大成。橘家(キツケ)神道。

橘秋子

たちばなあきこ 【橘秋子】
(1907-1971) 舞踏家。栃木県生まれ。本名,福田サク。パブロワに師事。創作バレエの発表や,海外舞踏家の招聘を通して,人材の育成に尽力した。

橘諸兄

たちばなのもろえ 【橘諸兄】
(684-757) 奈良時代の廷臣。美努(ミヌ)王の子。葛城王とも。母,橘三千代の姓を継いで臣籍に下った。右大臣を経て左大臣に進み,玄昉・吉備真備らと結んで勢力を築いたが,藤原仲麻呂の擡頭(タイトウ)で実権を失った。万葉集に短歌八首を収める。

橘逸勢

たちばなのはやなり 【橘逸勢】
(?-842) 平安初期の官僚・書家。奈良麻呂の孫。804年最澄・空海らとともに入唐。承和の変に加わったとされ,伊豆に流される途中に遠江(トオトウミ)国で客死。隷書を得意とし三筆の一人に数えられるが,真跡と確証できるものは現存しない。

橘鳥

たちばなどり [4] 【橘鳥】
ホトトギスの異名。

だいだい [3] 【橙・臭橙】
ミカン科の常緑小高木。日本への渡来は非常に古い。初夏,葉腋に白色の小花をつけ,球形の液果を結ぶ。果実は冬に黄熟するが,そのまま木に置くと翌春再び緑色を帯びるので「回青橙」の名もある。。冬を経ても実が落ちないため「代代(ダイダイ)」に通じさせ,正月の飾りに用いる。また,健胃薬や料理に用いる。[季]秋。

だいだい【橙】
a bitter orange.→英和
橙色(の) orange(-colored).

橙果

とうか タウクワ [1] 【橙果】
⇒蜜柑状果(ミカンジヨウカ)

橙皮

とうひ タウ― [1] 【橙皮】
ダイダイの果皮を乾燥したもの。芳香・苦味があり,健胃薬・香味剤として用いる。

橙皮油

とうひゆ タウ― [3][0] 【橙皮油】
ダイダイなど柑橘(カンキツ)類の果皮から製した油。乾燥させた果皮を水につけ,蒸留して得る。香料の原料。

橙色

だいだいいろ [0] 【橙色】
黄色と赤色との中間色。オレンジ色。

橙色

とうしょく タウ― [0] 【橙色】
だいだい色。

橙花油

とうかゆ タウクワ― [3] 【橙花油】
ミカン類の花から抽出した油。強い芳香があり,化粧品の香料とする。橙花水。ネロリ油。

橙酢

だいだいず [3] 【橙酢】
ダイダイの実からしぼった汁。調味用。

橙黄色

とうこうしょく タウクワウ― [3] 【橙黄色】
橙(ダイダイ)の実のような赤みを帯びた黄色。だいだい色。

き【機】
(1) an opportunity;→英和
a chance;→英和
an occasion.→英和
〜に乗じる avail oneself of an opportunity.〜を失う(逸する) miss (let slip) an opportunity[a chance].(2) ⇒機械.

き 【機】
■一■ [1] (名)
(1)事の起こるきっかけ。機会。機縁。「―を失う」
(2)飛行機。「―から,降り立つ」「一番―」
(3)〔仏〕 仏の教えに出会うと,触発されて発動する衆生(シユジヨウ)のもつ宗教上の潜在的能力。機根。根機。
■二■ (接尾)
助数詞。飛行機を数えるのに用いる。「五―編隊」

はた [2] 【機】
布を織る機械。特に,手足で操作するもの。また,その機械で織った布。「―を織る」

はた【機】
a loom.→英和
〜を織る weave.→英和
‖機織り a weaver (人).機織機 a power loom.

機る

わかつ・る 【機る】 (動ラ四)
あざむく。あやつる。いざなう。「職(ミツキモノ)貢る船を―・り致し/日本書紀(継体訓)」

機上

きじょう [0] 【機上】
飛行機に乗っていること。「―の人となる」

機中

きちゅう [0][1] 【機中】
飛行機の中。また,飛行機に乗っている間。

機事

きじ [1] 【機事】
機密の事柄。

機会

きかい【機会】
<seize,miss> an opportunity;→英和
a chance.→英和
〜がある(ない) have an (no) opportunity <for doing,to do> .〜のあり次第に at the first opportunity.‖機会均等主義 the principle of equal opportunity.

機会

きかい [2][0] 【機会】
ある行動をするのに最もよいとき。おり。チャンス。「絶好の―だ」「―を逸する」

機会原因論

きかいげんいんろん [6] 【機会原因論】
〔occasionalism〕
精神と身体は直接の相互関係をもたず,神という唯一の原因の機縁(機会原因)としてのみ感覚し運動しているという考え。デカルトの物心二元論の矛盾に対してゲーリンクス・マールブランシュによって提出された。偶因論。
→心身二元論
→並行論

機会均等

きかいきんとう [2][0] 【機会均等】
(1)外交政策上,自国と関わる経済活動について諸外国に平等の機会を与えること。
(2)権利や待遇などに関して,平等で差別がないこと。「教育の―」

機会犯

きかいはん [2] 【機会犯】
犯罪の原因が行為者の性格によらず,主として外部の事情にある犯罪。偶発犯。

機会詩

きかいし [2] 【機会詩】
〔(ドイツ) Gelegenheitsgedicht〕
一七,八世紀,ドイツで発達した詩の一形態。儀式・慶弔などの機会に,眼前の事象に触発されて,その場の感懐を歌った詩。

機会費用

きかいひよう [4] 【機会費用】
財をある目的に用いたために放棄された他の利用方法から得られるであろう利得のうち最大のもの。

機体

きたい [0] 【機体】
飛行機のエンジンおよび装備品以外の部分。また,飛行機それ自体。

機体

きたい【機体】
the body <of an airplane> .→英和

機作

きさ [1] 【機作】
しくみ。機構。メカニズム。

機先

きせん [0] 【機先】
物事がまさに起ころうとするその直前。また,事を起こそうとする直前。

機先

きさき [0] 【機先】
前兆。きっさき。「―がよい」

機先を制する

きせん【機先を制する】
forestall;→英和
get the jump on.

機具

きぐ [1] 【機具】
機械・道具の類。「農―」

機具

はたぐ [2] 【機具】
機織りの道具。

機内

きない [1] 【機内】
飛行機の内部。

機内食

きない【機内食】
an in-flight meal.

機内食

きないしょく [2] 【機内食】
旅客機の乗客に出す食事。

機分

きぶん 【機分】
(1)生まれつきの性質。「その子獅子の―あれば/太平記 16」
(2)時勢。機運。「末世の―/太平記 27」

機制

きせい [0] 【機制】
しくみ。機構。メカニズム。

機動

きどう [0] 【機動】
部隊・兵器などを,状況に応じてすみやかに展開・運用すること。

機動作戦

きどうさくせん [4] 【機動作戦】
軍隊の機動性を十分利用して行う戦い。

機動力

きどうりょく [2] 【機動力】
機動性に優れた力。「―を十分活用する」

機動性

きどうせい [0] 【機動性】
(1)戦略・戦術にすみやかに適応できる軍隊の運動性。
(2)状況に応じてすばやく活動できる能力。「売り込みに―を発揮する」

機動部隊

きどうぶたい [4] 【機動部隊】
機動力の優れた部隊。海戦では空母を中心に,巡洋艦・駆逐艦などで編制された航空戦を主任務とする高速艦隊をいい,陸戦では戦車や車両が十分に配備された部隊をいう。

機動部隊

きどう【機動部隊】
a mobile unit;a task force.機動性(力) mobility (《軍》maneuverability).(警察)機動隊 the riot police;a riot squad.機動隊員 a riot policeman.

機動隊

きどうたい [0] 【機動隊】
⇒警察機動隊(ケイサツキドウタイ)

機務

きむ [1] 【機務】
非常に重要な事務。機密の政務。

機器

きき【機器】
machines and tools.

機器

きき [1][2] 【機器・器機】
機械・器械・器具の総称。「教育―」

機器分析

ききぶんせき [3] 【機器分析】
電子工学技術を応用した精巧な機器を用いて,物質の特定の物理的・化学的な特性を検出・測定することによって行う分析法の総称。赤外線分光分析・紫外線分光分析・ X 線分析・質量分析・ポーラログラフィー,各種のクロマトグラフィーなど。

機場

はたば [0] 【機場】
(1)機を織る場所。
(2)機織りの盛んな土地。機業地。

機変

きへん [0] 【機変】
時機に応じて変化すること。臨機応変。

機女

きじょ [1] 【機女】
はたを織る女。はたおりめ。

機嫌

きげん【機嫌】
one's (state of) health;humor;→英和
mood.→英和
〜をとる humor;→英和
soothe;→英和
flatter (へつらう).→英和
〜が良い(悪い) be in good (ill) humor;→英和
be cheerful (moody,cross).

機嫌

きげん [0] 【機嫌】
■一■ (名)
(1)(愉快か不愉快かという)人の気分の状態。気持ち。「―が悪い」「―がよい」「―を直す」
(2)人の安否や近況。「ご―を伺う」
(3)〔もと仏教語で,「譏嫌」とも書く〕
世間の人がそしりきらうこと。「聖人は食(ジキ)を要し給ふことなしといへども,―のために求め給ふか/今昔 7」
(4)ようす。事情。「京の―をぞうかがひける/義経記 2」
(5)時機。都合。「世に従はん人は,先づ―を知るべし/徒然 155」
■二■ (形動)[文]ナリ
(多く「御(ゴ)」の付いた形で)いい気分であるさま。
→ごきげん

機嫌上戸

きげんじょうご [4] 【機嫌上戸】
酒に酔うと機嫌のよくなる酒飲み。

機嫌伺い

きげんうかがい [4] 【機嫌伺い】
人の安否や近況をたずねること。「ご―に行く」

機嫌取り

きげんとり [2][0] 【機嫌取り】
人の気に入るようにすること。また,その人。

機嫌直し

きげんなおし [4] 【機嫌直し】
不愉快な感情を取り去って愉快な心地にすること。また,そのためのもの。

機嫌買い

きげんかい [2] 【機嫌買い】
(1)〔「機嫌変え」の転か〕
その時の気分で,他人に対する好悪の感情が変わりやすいこと。また,その人。「少し御新造は―なれど/大つごもり(一葉)」
(2)相手の機嫌をとろうとすること。また,その人。

機嫌顔

きげんがお [0] 【機嫌顔】
機嫌のよい顔つき。

機宜

きぎ [1] 【機宜】
ある事をするのに適した機会。「―を得る」

機密

きみつ [0] 【機密】
〔枢機に関する秘密の意〕
重要な秘密。主に政治上・軍事上の事柄についていう。「国家の―」「―文書」

機密

きみつ【機密】
secrecy;→英和
a secret.→英和
〜を守る(漏らす) keep (leak) a secret.→英和
‖機密事項 a confidential matter.機密書類[文書]secret documents[papers].機密費 a secret service fund.

機密費

きみつひ [3] 【機密費】
機密の用途に使用する費用。

機屋

はたや [2] 【機屋】
(1)機を織る建物。機殿。
(2)機を織ることを職業とする家。また,その人。

機巧

きこう [0] 【機巧】
(1)巧みな細工。上手な手法。「―に長ずる/西国立志編(正直)」
(2)いろいろ工夫や才知をめぐらすこと。巧智。しかけ。「―は大真に非ず/太平記 38」

機帆船

きはんせん【機帆船】
a steam-and-sail(-driven) boat.

機帆船

きはんせん [0] 【機帆船】
発動機による推進装置を備えた帆船。一般に小型船で,大正後期から昭和前期にかけては沿岸の貨物輸送の主力を果たした。

機序

きじょ [1] 【機序】
しくみ。機構。メカニズム。

機影

きえい [0] 【機影】
飛んでいる飛行機の姿。また,そのかげ。

機微

きび【機微】
<know> the inner workings <of human nature> .〜にふれる reveal the secrets <of> .

機微

きび [1] 【機微】
表面からは知りにくい微妙な心の動きや物事の趣。「人情の―に触れる」「人生の―」

機心

きしん [0][2] 【機心】
機を見てはたらく心。また,はかりごとをめぐらす心。「―を蔵す」

機感

きかん [0] 【機感】
〔仏〕
(1)神仏が衆生(シユジヨウ)の宗教的能力や心を感じとって,それに適した行為をなすこと。
(2)衆生が神仏の働きを感じとること。

機才

きさい [0] 【機才】
機敏な才気。「―が利く」

機敏

きびん [0] 【機敏】 (名・形動)[文]ナリ
その時々の状況に応じてすばやく心や体を働かせる・こと(さま)。「―な動作」「―に処置する」
[派生] ――さ(名)

機敏な

きびん【機敏な(に)】
smart(ly);→英和
quick(ly);→英和
prompt(ly).→英和

機智

きち [1][2] 【機知・機智】
その場その場に応じて活発に働く才知。頓智(トンチ)。ウイット。「―に富む会話」

機材

きざい【機材】
machine parts.

機材

きざい [1] 【機材】
機械と材料。また,機械の材料。

機根

きこん [0] 【気根・機根】
■一■ (名)
(1)物事にたえられる気力。根気。
(2)〔仏〕 仏の教えを聞いて,悟りを開くための基盤となる,衆生(シユジヨウ)の宗教的性質・能力。機。
→正機(シヨウキ)
(3)(「御気根に」の形で)お気のままに。御自由に。座を立つときの挨拶(アイサツ)にいう語。「あいあいそんなら御―に/浄瑠璃・躾方武士鑑」
■二■ (形動)
〔近世語〕
根気のあるさま。「さきから―に弾きやす/洒落本・売花新駅」

機械

きかい 【機械】
小説。横光利一作。1930年(昭和5)「改造」に発表。ネームプレート工場を舞台に,「私」を含む四人の間の,歯車のようにからむ心理的葛藤を描く。

機械

きかい【機械】
<operate> a machine;→英和
machinery (総称);→英和
an apparatus.→英和
〜的(に) mechanical(ly).→英和
‖機械編み(縫い)の machine-knitted(-sewed).機械化 mechanization.機械技師 a mechanical engineer.機械工学 mechanical engineering.機械工業(工場) the machine industry (a machine shop).機械文明 machine civilization.機械翻訳 machine translation.

機械

きかい [2] 【機械・器械】
(1)動力源から動力を受けて一定の運動を繰り返し,一定の仕事をする装置。主に,きっかけを与えると人力を借りずに自動的に作動するものをいう。からくり。
(2)精密な作動をする実験・測定用の装置。「観測―」
〔規模の大きいものを「機械」,小さいものを「器械」と書いて区別することがある〕
(3)(器械)うつわもの。器具。道具。
(4)書名(別項参照)。

機械パルプ

きかいパルプ [4] 【機械―】
機械(砕木(サイボク)機など)で木材繊維を引きはがして製造したパルプ。木材の成分をそのまま保ち,パルプの収率が高い。新聞用紙・建築用繊維板などの原料。砕木パルプ。
→化学パルプ

機械効率

きかいこうりつ [4] 【機械効率】
供給されたエネルギーと機械が実際に行なった仕事の比率。

機械化

きかいか [0] 【機械化】 (名)スル
(1)機械を用いることによって人手を省き,能率を高めること。「製造の全工程を―する」
(2)戦車や自動車などの機械を導入して軍隊の機動力を高めること。「―部隊」
(3)人が外からの力によって操られ,自主性を失うこと。

機械工学

きかいこうがく [4] 【機械工学】
工学の一分野。機械の機構・性能,およびその利用に関して,理論的・実験的に研究する。基礎部門として,機械力学・材料力学・機構学・熱力学・流体力学・制御工学などがある。

機械工業

きかいこうぎょう [4] 【機械工業】
(1)機械を使って営む工業。機械制工業。
⇔手工業
(2)機械類や,その部分品を製造する工業。

機械掘り

きかいぼり [0] 【機械掘り】
坑道の開削や鉱石の掘り出しなどを機械力で行うこと。
⇔手掘り

機械文明

きかいぶんめい [4] 【機械文明】
産業革命以後,手工業に代わって,機械による大量生産が行われるようになった近代資本主義の文明。

機械機

きかいばた [2][0] 【機械機】
動力を利用して織物を織る織機。機械織機。手織り機(バタ)に対していう。

機械水雷

きかいすいらい [4] 【機械水雷】
機雷(キライ)のこと。

機械油

きかいあぶら [4] 【機械油】
摩擦熱やさびの発生を防いで,機械の運転を滑らかにするために,車軸その他の摩擦部に塗る油。
→潤滑油

機械療法

きかいりょうほう [4] 【器械療法・機械療法】
物理療法の一。拘縮(コウシユク)や麻痺した筋に歩行器や伸展器などを使って,牽引(ケンイン)・伸展・強制運動などの外力を加えて行う治療法。

機械的

きかいてき [0] 【機械的】 (形動)
(1)機械によって事を行うさま。
(2)思考や意志を働かさず機械のように,型にはまっているさま。「―に判を押す」
(3)〔哲〕 自然的・物理的な因果法則の下にあり,有機的秩序をなくしていないさま。

機械的エネルギー

きかいてきエネルギー [7] 【機械的―】
⇒力学的(リキガクテキ)エネルギー

機械的唯物論

きかいてきゆいぶつろん [9] 【機械的唯物論】
有機的生命の世界や人間の意識の世界も,自然科学的機械的法則によって尽くされるとする考え。一八世紀フランス唯物論者が代表的。

機械的性質

きかいてきせいしつ [0] 【機械的性質】
金属・木材・プラスチックなど工業材料の諸性質のうち,硬さ・対変形・対熱・対摩擦・対疲労強さなどの性質。

機械糸

きかいいと [4] 【機械糸】
製糸機械によって作られた糸。手引き糸・座繰り糸に対していう。

機械組織

きかいそしき [4] 【機械組織】
植物体を強固にし,これを支持する組織。厚膜組織・厚角組織,木部や師部(シブ)にある繊維組織など。

機械編み

きかいあみ [0] 【機械編み】
機械で編むこと。また,機械で編んだもの。

機械翻訳

きかいほんやく [4] 【機械翻訳】
コンピューターを使って,異なる言語の間で翻訳すること。人間による事前あるいは事後の編集が必要な場合が多い。自動翻訳。

機械製図

きかいせいず [4] 【機械製図】
(1)器具による製図。
(2)機械の設計製図。

機械語

きかいご [0] 【機械語】
コンピューターが翻訳処理なしに直接理解して処理できる言語。コンピューターの内部では,メモリーに特定のパターンとして表現され,人間が扱う際にはこれを数値表現に直して用いる。マシン語。

機械論

きかいろん [2] 【機械論】
〔哲〕
〔mechanism〕
あらゆる現象を機械の運動になぞらえ,因果法則によって解明しようとする説。一七世紀の科学革命を通じて広く流布した世界観。目的に向かっての現象の生成・完成を認めない点で目的論に,また,生命特有の現象を認めない点で生気論に対立する。

機械鋸

きかいのこぎり [4] 【機械鋸】
動力で運転する鋸。丸鋸(マルノコ)・帯鋸(オビノコ)の類。きかいのこ。

機業

きぎょう【機業】
the textile[weaving]industry.

機業

きぎょう [1][0] 【機業】
織物を作る事業。はた織り。「―家」

機構

きこう [0] 【機構】
(1)機械の内部の構造。しくみ。メカニズム。
(2)会社・団体などの組織を組み立てているしくみ。「流通―」「行政―」

機構

きこう【機構】
a mechanism;→英和
(an) organization;→英和
(a) structure;→英和
<reorganize> a system.→英和
‖機構改革 reorganization.社会機構 a social organization.

機構学

きこうがく [2] 【機構学】
機械全体のメカニズムを理論的に扱う学問。機械全体の出力の能率研究,機械の部分間の連結や伝達機構の研究などを対象とする。

機法

きほう [0] 【機法】
〔仏〕
〔「機」は「機根」で衆生の信心,「法」は「教法」で衆生を救おうとする阿弥陀の本願の力〕
浄土真宗などで,信心と救い。

機法一体

きほういったい [0] 【機法一体】
〔仏〕「機」と「法」が南無阿弥陀仏の名号(ミヨウゴウ)において一体となって成立していること。

機物

はたもの 【機物】
(1)布を織る道具。はた。「―の踏み木持ち行きて/万葉 2062」
(2)機で織ったもの。織物。「織り継がむ我が―の白き麻衣/万葉 1298」
(3)〔もと織機を利用したことから〕
はりつけ用の台木。また,はりつけ。「縄を以て四の支(エダ)を―に張り付けて/今昔 16」

機甲

きこう [0] 【機甲】
兵器を機械化し,車両を装甲すること。

機甲部隊

きこうぶたい [4] 【機甲部隊】
機械化部隊と装甲部隊との総称。戦車・自走砲・装甲兵員輸送車などを装備した機動力のある陸軍部隊。

機甲部隊

きこうぶたい【機甲部隊】
a mechanized unit;an armored corps.

機略

きりゃく [0] 【機略】
その場に応じた,うまい考えややり方。「―を弄(ロウ)する」「―に富む人」「―縦横」

機略

きりゃく【機略】
<be full of> resources.〜縦横の resourceful <man> .→英和

機知

きち【機知】
wit;→英和
resources.〜に富む witty;→英和
resourceful.→英和

機知

きち [1][2] 【機知・機智】
その場その場に応じて活発に働く才知。頓智(トンチ)。ウイット。「―に富む会話」

機種

きしゅ [1][2] 【機種】
(1)飛行機の種類。
(2)機械の種類。

機糸

はたいと [3] 【機糸】
機を織るのに用いる,経(タテ)・緯(ヨコ)の糸。

機結び

はたむすび [3] 【機結び】
糸の結び方の一。一方を固定して結ぶこま結び。機のたて糸,縫い物や編み物の中途などで糸をつぐときに用いる。

機縁

きえん【機縁】
(a) chance (機会);→英和
(a) relation (因縁).→英和
これを〜として taking this opportunity.

機縁

きえん [1][0] 【機縁】
(1)〔仏〕 本人に備わっている仏道に向かう能力(機根)がもたらす,教化を受ける機会(縁)。
(2)縁。きっかけ。「一冊の本が―となって友となった」

機織

きしょく [0] 【機織】
はたを織ること。はたおり。

機織

はたおり [3][4] 【機織(り)】
(1)機で布を織ること。また,その人。
(2)「機織り虫」に同じ。[季]秋。「虫は…―,われから/枕草子 43」

機織り

はたおり [3][4] 【機織(り)】
(1)機で布を織ること。また,その人。
(2)「機織り虫」に同じ。[季]秋。「虫は…―,われから/枕草子 43」

機織り女

はたおりめ [4] 【機織(り)女】
(1)機を織る女。
(2)キリギリスの古名。はたおり。

機織り姫

はたおりひめ [4] 【機織(り)姫】
織女星(シヨクジヨセイ)の異名。

機織り虫

はたおりむし [4] 【機織(り)虫】
キリギリスの古名。はたおり。

機織る虫

はたおるむし 【機織る虫】
「機織り虫」に同じ。

機織女

はたおりめ [4] 【機織(り)女】
(1)機を織る女。
(2)キリギリスの古名。はたおり。

機織姫

はたおりひめ [4] 【機織(り)姫】
織女星(シヨクジヨセイ)の異名。

機織虫

はたおりむし [4] 【機織(り)虫】
キリギリスの古名。はたおり。

機織虫

はたおりむし【機織虫】
a grasshopper.→英和

機織鳥

はたおりどり [4] 【機織鳥】
スズメ目ハタオリドリ科に属する鳥の総称。体長と体形はスズメに似る。木の枝や草などを編んで精巧な巣を作るものが多い。シャカイハタオリドリ・テンニンチョウ・キンランチョウなどアフリカや東南アジアに約一五〇種が知られる。

機能

きのう [1] 【機能】 (名)スル
〔function〕
ある物事に備わっている働き。器官・機械などで,相互に関連し合って全体を構成する個々の各部分が,全体の中で担っている固有の役割。「言葉の―」「胃の―が衰える」「十分に―しない」

機能

きのう【機能】
(a) function.→英和
〜を果たす (fulfill one's) function.‖機能障害 a functional disorder.

機能主義

きのうしゅぎ [4] 【機能主義】
〔functionalism〕
社会現象を一つの全体的なシステムととらえ,それを構成する諸要素のはたらきを明らかにしようとする方法論的立場。機能分析。機能論。

機能委員会

きのういいんかい 【機能委員会】
⇒国際連合(コクサイレンゴウ)機能委員会

機能局在説

きのうきょくざいせつ [6] 【機能局在説】
運動・視覚・言語など,生体の特定の機能が大脳の特定の部位によって支配されているとする大脳生理学の学説。

機能性

きのうせい [0] 【機能性】
(1)機械などの作用・働きの度合。「―がすぐれる」
(2)〔医〕 器質的な病変がなくて症状を起こす状態。
⇔器質性

機能性食品

きのうせいしょくひん [6] 【機能性食品】
生体活動を調節する機能をもつとされる食品。動脈硬化の防止,カルシウムの吸収促進,血中コレステロールの低下などに役立つと考えられる有効成分を含む。医薬品ではないので効能を表示することはできない。
→特定保健用食品

機能的

きのうてき [0] 【機能的】 (形動)
目的を満足させるのに十分な機能を備えて,無駄がないさま。「―な設計」

機能的アイソメトリックス

きのうてきアイソメトリックス [11] 【機能的―】
〔functional isometrics〕
静的,動的な筋力トレーニングを組み合わせたトレーニング法。

機能繊維

きのうせんい [4] 【機能繊維】
繊維を化学的または物理的に加工して本来はない機能をもたせたもの。防湿・防水,吸湿・吸水,抗菌・防臭,防縮・防しわ,紫外線カットなどの機能がある。

機能美

きのうび [2] 【機能美】
実用品として作られた物が,その機能を十分発揮することで発現する美。

機能訓練

きのうくんれん [4] 【機能訓練】
運動療法のうち,運動機能の回復を主目的として行う訓練。

機能語

きのうご [0] 【機能語】
〔functional word〕
英語の前置詞など,文法的機能のみを主として果たし,語彙的意味をもたない語。フリーズの用語。

機能障害

きのうしょうがい [4] 【機能障害】
形態的な変化を伴わず,細胞・組織・器官などが正常な働きをしない状態。

機能集団

きのうしゅうだん [4] 【機能集団】
政党・会社・文化団体などのように,なんらかの意図された目標のために合目的的に組織された集団。

機船

きせん [0] 【機船】
「発動機船」の略。

機船底引網漁業

きせんそこびきあみぎょぎょう [10] 【機船底引網漁業】
動力を備えた船で,トロール網以外の手繰り網・打た瀬網などの底引き網を引いて行う漁業。

機警

きけい [0] 【機警】 (名・形動)[文]ナリ
機知があって賢い・こと(さま)。「精透なる批評も―なる論断も/罪と罰(魯庵)」

機走

きそう [0] 【汽走・機走】
補助機関付き帆船が,無風時や出入港時などに機関の力で航走すること。

機転

きてん [0] 【機転・気転】
〔近世には形容動詞のようにも用いた〕
状況に応じて適切に判断することのできる機敏な心の働き。「―が利く」「中に―な奴ありて/咄本・鯛の味噌津」

機転

きてん【機転】
(ready,quick) wit.→英和
〜が利く(利かない) be quick-(slow-)witted;smart (dull).→英和
〜を利かす use one's head;take the hint.→英和

機軸

きじく【機軸】
a <new> device.→英和
⇒新機軸.

機軸

きじく [1] 【機軸】
〔機関・車輪などの軸の意〕
(1)方式。方法。くふう。「新―を打ち出す」
(2)物事の中心。

機運

きうん [1][0] 【機運】
時のまわりあわせ。物事をなす時機。おり。「改革の―が熟する」

機銃

きじゅう [0] 【機銃】
「機関銃」の略。

機銃

きじゅう【機銃】
a machine gun.機銃掃射をうける be machine-gunned.

機銃掃射

きじゅうそうしゃ [4] 【機銃掃射】
機関銃で敵をなぎはらうように射撃すること。

機鋒

きほう [0] 【機鋒】
(1)ほこさき。きっさき。
(2)攻めてくる勢い。鋭い攻撃。鋭鋒。「―をかわす」

機長

きちょう【機長】
a captain.→英和

機長

きちょう [1][2] 【機長】
航空機の全乗務員の最高責任者として指揮・監督する者。民間機では普通,正操縦士がこの任にあたる。キャプテン。

機関

きかん [1][2] 【機関】
(1)種々のエネルギーを,機械的力または運動に変換することによって仕事をする機械・装置。蒸気・電気・水圧・油圧・熱・圧縮空気・原子力などの諸機関がある。原動機。発動機。エンジン。
(2)〔organ〕
国家・法人・政党その他の団体において,意思決定やその執行のために設けられた者または組織体。その行為は団体の行為とみなされる。「議決―」「執行―」
(3)特定の目的を達成するために作られた組織や施設。「報道―」「金融―」「交通―」
(4)動くための仕掛けをもっている作り物。からくり。しかけ。
〔(4)が原義〕

機関

からくり [0][2] 【絡繰り・機関】
(1)糸・ぜんまい・水などの動力を利用して,人形や器物を動かす仕掛け。また,その仕掛けを使った見せ物。
(2)機械などの動く原理。また,仕組み。仕掛け。「手品の―」
(3)計略。たくらみ。「―を見抜く」
(4)「からくり人形」の略。
(5)やりくり。やりくり算段。「―の上手は内を能く見せる/柳多留 151」

機関

きかん【機関】
(1) an engine;→英和
a machine (機械).→英和
(2) an organ;→英和
an organization;→英和
facilities.‖機関庫 an engine shed.機関士 an engineer; <英> an engine driver.機関紙[誌]an (a house) organ.機関室 an engine room.機関車 a locomotive; <英> an engine.機関銃 a machine gun.立法(執行)機関 a legislative (an executive) organization.

機関人形

からくりにんぎょう [5] 【絡繰り人形・機関人形】
(1)糸・ぜんまいなどの仕掛けで,動く人形。からくり。
(2)他人に言われるままに動く人。傀儡(カイライ)。

機関区

きかんく [2] 【機関区】
鉄道の現業部門。機関車・電車などの運用・運転・整備や乗務員の運用を行う。

機関士

きかんし [2] 【機関士】
(1)鉄道の,機関車や気動車の運転・整備を行う職員。
(2)船舶の,機関の運転・整備を行う職員。海技士(機関)の資格を必要とする。
→航空機関士

機関委任事務

きかんいにんじむ [7] 【機関委任事務】
法律または政令により,都道府県知事・市町村長などの地方公共団体の機関に委任される国または他の地方公共団体の事務。
→団体委任事務

機関室

きかんしつ [2] 【機関室】
(1)工場などで,主要原動機を据えつけてある部屋。
(2)艦船で,推進機を設置してある部屋。機械室。エンジン-ルーム。
(3)発電・暖房・冷房・換気・給水・給湯・排水などの機関を据えつけてある部屋。

機関庫

きかんこ [2] 【機関庫】
機関車を収容する車庫。

機関投資家

きかんとうしか [0] 【機関投資家】
収益をあげる目的で,継続的に証券投資を行う法人その他の団体。銀行・保険会社・投資信託・年金基金・共済組合・農業団体など。

機関灯籠

からくりどうろう [5] 【機関灯籠】
回り灯籠の仕掛けと,打ち返しとを組み合わせた灯籠。回転すると図柄が変わる。

機関眼鏡

からくりめがね [5] 【機関眼鏡】
⇒覗(ノゾ)き機関(カラクリ)

機関砲

きかんほう [2][0] 【機関砲】
機関銃より大型の自動火器。普通,口径20ミリメートル以上のものをいう。対空兵器または航空機搭載兵器として開発された。

機関紙

きかんし [2] 【機関紙・機関誌】
政党や団体がその政策・方針・活動内容などを発表・宣伝するために発行する新聞・雑誌。
〔新聞の場合は「紙」,雑誌の場合は「誌」と書く〕

機関絵

からくりえ [4] 【機関絵】
眼鏡絵の一種。覗(ノゾ)き機関(カラクリ)に用いる絵。

機関芝居

からくりしばい 【機関芝居】
江戸時代,絡繰り人形を使う芝居。竹田芝居。

機関訴訟

きかんそしょう [4] 【機関訴訟】
国または公共団体の機関相互間における権限の存否・行使に関する紛争についての訴訟。職務執行命令訴訟など。

機関誌

きかんし [2] 【機関紙・機関誌】
政党や団体がその政策・方針・活動内容などを発表・宣伝するために発行する新聞・雑誌。
〔新聞の場合は「紙」,雑誌の場合は「誌」と書く〕

機関車

きかんしゃ [2] 【機関車】
客車や貨車を牽引(ケンイン)するための機関を備えた鉄道車両。使用する動力によって,蒸気・電気・ディーゼルなどの機関車に分ける。

機関銃

きかんじゅう [0] 【機関銃】
引き金を引き続けると弾丸が自動的・連続的に装填(ソウテン)・発射される銃。

機雷

きらい【機雷】
<lay> a mine.→英和
機雷原(げん) a minefield.

機雷

きらい [0] 【機雷】
〔「機械水雷」の略〕
鋼缶に多量の爆薬を詰めて水中に敷設あるいは浮流させ,艦船の接触や接近により爆発させて破壊する兵器。音響機雷・磁気機雷など。

機雷原

きらいげん [2] 【機雷原】
多数の機雷を敷設した水域。

機首

きしゅ【機首】
the nose (of an airplane).→英和
〜を南に向ける head for the south.→英和

機首

きしゅ [1][2] 【機首】
飛行機の前端部。

機[気]運

きうん【機[気]運】
(1) an opportunity;→英和
the time (機会).→英和
(2) a tendency;→英和
a trend (傾向).→英和
〜が熟した The time is ripe.

とちのき [1][3] 【橡・栃】
トチノキ科の落葉高木。山地の沢近くに自生,また庭木・街路樹とすることもある。葉は大形の掌状複葉で長い柄につく。五月頃,枝先に円錐花序を立て,白色で紅斑のある四弁花を多数つける。果実は倒卵円形で,クリに似た赤褐色の種子が一個ある。種子からデンプンを採り,材は家具や器具に用いる。マロニエは近縁種。とち。
〔「橡の花」は [季]夏,「橡の実」は [季]秋〕

とち [1][0] 【橡・栃】
⇒とちのき(橡)

くぬぎ [0] 【櫟・椚・橡・櫪】
ブナ科の落葉高木。雑木林に多い。葉は狭長楕円形で縁に鋸歯(キヨシ)がある。秋,球形の「どんぐり」がなる。どんぐりの皿には線形の鱗片(リンペン)が多数つく。材をシイタケ栽培の原木に用い,また薪炭材とする。樹皮は染料に用いる。古名ツルバミ。
櫟[図]

つるばみ [0] 【橡】
〔上代は「つるはみ」か〕
(1)クヌギの古名。また,どんぐりの古名。
(2)どんぐりの実やかさの煎汁(センジユウ)で染めた色。
 (ア)古代は鉄媒染による黒に近い灰色で,身分の低い人の衣の色。平安期には茜(アカネ)を加えて,四位以上の人の袍(ホウ)の色となる。「紅はうつろふものそ―のなれにし衣になほ及(シ)かめやも/万葉 4109」
 (イ)喪服の色。また,喪服。「衣の色いと濃くて―の喪衣一かさね/源氏(夕霧)」

橢円

だえん [0] 【楕円・橢円】
二次曲線の一。平面上で,二定点(焦点)からの距離の和が一定な点の軌跡。長円。標準形の方程式は �²/�²+�²/�²=1
→円錐曲線
楕円[図]

橿

かし [1] 【樫・橿・櫧】
ブナ科コナラ属の常緑高木の総称。暖地に生える。日本にはアラカシ・アカガシ・シラカシ・ウラジロガシ・ウバメガシなどがある。葉は革質,長楕円形ないし披針形で,互生。雌雄同株。初夏,雄花はひも状の穂について垂れ下がる。秋にどんぐりを結ぶ。材は堅く,細工物などに用いられる。
〔「樫の実」は [季]秋〕
樫[図]

橿原

かしわら カシハラ 【橿原】
⇒かしはら(橿原)

橿原

かしはら 【橿原】
奈良盆地の南部にある市。飛鳥文化の一中心地。大和三山や橿原神宮・藤原京跡・橿原遺跡など,史跡が多い。

橿原宮

かしはらのみや 【橿原宮】
神武天皇が即位した宮という。その伝承地に橿原神宮が建てられた。畝傍橿原宮。「―に即帝位(アマツヒツギシロシメ)す。是歳(コトシ)を天皇の元年(ハジメノトシ)とす/日本書紀(神武訓)」

橿原神宮

かしはらじんぐう 【橿原神宮】
橿原市久米町畝傍(ウネビ)山麓にある神社。祭神は,神武天皇・媛蹈鞴五十鈴媛(ヒメタタライスズヒメ)皇后。1889年(明治22)創建。

橿原線

かしわらせん カシハラ― 【橿原線】
近畿日本鉄道の鉄道線。奈良県大和西大寺・橿原神宮前間,23.8キロメートル。奈良盆地を南北に縦断し,京都線と直通運転する。

橿園文集

かしぞのぶんしゅう 【橿園文集】
和文集。二巻。中島広足著。1839年刊。長崎在住期の和文集で,平明自在の趣を示す。

橿園随筆

かしぞのずいひつ 【橿園随筆】
随筆。二巻。中島広足著。1851年刊。和歌に関する考証を記す。

まゆみ [0][1] 【檀・真弓】
(1)ニシキギ科の落葉小高木。山野に生え,庭木ともする。葉は対生。雌雄異株。初夏,淡緑色の花が集散花序につく。果実は秋に熟し,裂開して赤い種子を露出する。材は弓を作るのに用いた。ヤマニシキギ。
〔「檀の実」は [季]秋〕
(2){(1)}の丸木で作った弓。
(3)襲(カサネ)の色目の名。表は蘇芳(スオウ),裏は黄。秋に多く用いる。
檀(1)[図]

だん 【檀】
姓氏の一。

檀一雄

だんかずお 【檀一雄】
(1912-1976) 小説家。山梨県生まれ。東大卒。佐藤春夫に師事。私生活の体験を清冽な魂の記録として描き,浪漫的な放浪精神を発揮して最後の無頼派と称された。代表作「花筐」「リツ子・その愛」「リツ子・その死」「火宅の人」

檀主

だんしゅ [1] 【檀主】
「檀越(ダンオツ)」に同じ。

檀像

だんぞう [0] 【檀像】
白檀(ビヤクダン)・栴檀(センダン)などの檀木を用いて作った彫像。

檀君

だんくん 【檀君】
朝鮮の伝説上の始祖。平壌に降臨して開国し,1500年間国を治めたのち,箕氏(キシ)朝鮮に国を譲ったという。

檀家

だんか [0] 【檀家】
〔「だんけ」とも〕
ある寺の信徒となり,布施などの経済的援助を持続して行い,葬式・法事などを行なってもらう家。また,その家の人。檀方。

檀家

だんけ [0] 【檀家】
⇒だんか(檀家)

檀尻

だんじり [0][4] 【檀尻・楽車】
関西で,祭礼の山車(ダシ)のこと。やま。やたい。[季]夏。
〔舟の屋台「檀尻舟」もある〕
壇尻[図]

檀尻囃子

だんじりばやし [5] 【檀尻囃子】
檀尻の上で行う,笛・鉦(カネ)・太鼓などを用いた囃子。また,それを模した歌舞伎の下座音楽。

檀尻舞

だんじりまい [0] 【檀尻舞】
檀尻の上で舞う舞。

檀度

だんど [1] 【檀度】
⇒檀波羅蜜(ダンハラミツ)

檀徒

だんと [1][0] 【檀徒】
檀家(ダンカ)の人々。檀方(ダンポウ)。

檀施

だんせ [0] 【檀施】
〔仏〕 僧や仏に物品や金銭を与えること。布施。「身を与へて―の行を修し給ふ/太平記 33」

檀林

だんりん [0] 【檀林・談林】
(1)〔仏〕「栴檀林(センダンリン)」の略。栴檀は仏や仏弟子のたとえ。
 (ア)僧徒が学問・修行をする所。学寮。
 (イ)寺院のこと。
(2)「談林派」の略。

檀林寺

だんりんじ 【檀林寺】
現在の,京都市右京区嵯峨にあった寺。京都尼五山(アマゴサン)の一。承和年間(834-848)檀林皇后の発願により,唐僧義空を請じて創建。廃絶後,跡地に天竜寺が建てられた。

檀林派

だんりんは [0] 【談林派・檀林派】
俳諧の一派。西山宗因を中心に,井原西鶴・岡西惟中らが集まり,延宝年間(1673-1681)に隆盛をみた。言語遊戯を主とする貞門の古風を嫌い,式目の簡略化をはかり,奇抜な着想・見立てと軽妙な言い回しを特色とする。蕉風(シヨウフウ)の発生とともに衰退。宗因流。飛体(トビテイ)。阿蘭陀(オランダ)流。

檀林皇后

だんりんこうごう 【檀林皇后】
⇒橘嘉智子(タチバナノカチコ)

檀波羅蜜

だんはらみつ [3] 【檀波羅蜜】
〔仏〕
〔「檀」は「檀那(ダンナ)」の略。布施の意〕
六波羅蜜の一。他人に金品や教えを与えることによって,悟りに達する修行。檀那波羅蜜。布施波羅蜜。檀度(ダンド)。だんばらみつ。だんぱらみち。
→六波羅蜜

檀特

だんどく [0] 【檀特】
カンナ科の多年草。インド原産。カンナの原種の一。江戸時代に渡来。丈が高く,花は紅色,まれに黄色で小さい。漢名,曇華(ドンゲ)。

檀特山

だんどくせん 【檀特山】
インド半島北部のガンダーラにあり,昔,釈迦の前身,須大拏(シユタヌ)太子が菩薩の行を修したとされる山。弾多落迦(ダンダラカ)山ともいう。日本では古くから悉達(シツタ)太子が苦行した山とされてきた。

檀紙

だんし [1] 【檀紙】
(1)古くマユミの樹皮で漉(ス)いた和紙。真弓(マユミ)紙。
(2)コウゾで漉いた和紙の一。江戸時代以後ちりめん状のしわを特徴とした。紙の大きさとしわの大小によって大高(オオダカ)・中高・小高の別がある。包装・文書・表具などに用いられる。陸奥(ミチノク)紙。

檀越

だんえつ 【檀越】
「だんおつ(檀越)」に同じ。

檀越

だんおつ [0] 【檀越】
〔梵dāna-pati 与える人の意〕
〔仏〕 寺院や僧に金品を贈与する信者。施主。檀家。檀那(ダンナ)。だんおち。だんえつ。だんのつ。

檀越

だんのつ [0] 【檀越】
「だんおつ(檀越)」の連声。

檀越

だんおち [0] 【檀越】
「だんおつ(檀越)」に同じ。

檀那

だんな [0] 【檀那・旦那】
〔梵 dāna〕
(1)〔仏〕
 (ア)布施。与えること。
 (イ)
〔梵 dāna-pati 檀那波底の略〕
檀越,即ち布施をする人を寺や僧の側からいう語。《檀那》
(2)家人・奉公人などが主人を敬っていう語。特に商家で使用人が主人を呼ぶ語。
(3)妻が夫をいう語。現代では,主に他人に対して自分の夫をいう。また,他人の夫をいう語。
〔「だんな様」の形はきわめて敬意の高い言い方。「だんな」単独では敬意を伴わず,むしろぞんざいな言い方〕
(4)女性と特別の関係をもち,生活の面倒をみている男。パトロン。「―持ち」
(5)商人などがひいきにしてくれる男の客を呼ぶ語。また,俗に目上の男性を呼ぶ語。「―,もう一杯いかがですか」
(6)「檀那流」の略。

檀那あしらひ

だんなあしらい 【檀那あしらひ】
(1)僧の檀家に対する応対。「出家といふ物は朝夕の勤行の―のといふて/狂言・惣八(虎寛本)」
(2)主人に対するように丁重に応対すること。「当座の―に物買ひをまねき/浮世草子・永代蔵 4」

檀那寺

だんなでら [0] 【檀那寺】
その家が檀家となっている寺。菩提(ボダイ)寺。

檀那寺

だんなでら【檀那寺】
⇒菩提(寺).